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Home >  Interviews > interview with Analogfish - プロテスト・ソングは何処に?

interview with Analogfish

interview with Analogfish

プロテスト・ソングは何処に?

――話題のロック・バンド、アナログフィッシュに訊く

野田 努    写真:小原泰広   May 12,2011 UP

そうしたネガティヴな可能性のもとって、金なんですよね。金じゃねーって、そういうところで作り直したらいいんじゃないかと思うんですね。夢みたいなことだけど、でも金じゃねーという気持ちが人びとに行き渡れば解決できることって多いと思うんです。


アナログフィッシュ
失う用意はある?それともほうっておく勇気はあるのかい

felicity

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「失う用意はある? それともほうっておく勇気はあるのかい?」という言葉はどっから来たんですか?

下岡:この歌詞を書いたのは1年前ですけどね。世のなかが進もうとしている方向があるじゃないですか、でも、それはもう、無理だって。いまの生活水準を保ちながら、何かやろうとしているけど、絶対にそれはもううまくいかないと思っていて。

それは具体的なことで言えば環境問題とか格差社会とか?

下岡:そういうこと全部ひっくるめて。自分たちの生活水準を落とすことをなんで考えられないのかというのが最初の気持ちとしてあるんですね。

そこまで具体性がある言葉なんですね。ロックのリスナーの無関心さを挑発したいってことじゃないんだね。

下岡:そういうわけじゃない。

たとえば"戦争がおきた"みたいな曲は、ライヴでやってどう?

下岡:これはね、シーンとしますね。

ハハハハ。

下岡:でも、この曲がすごく好きだっていう人もいるんです。そういうのはすごく嬉しい。ただ、ライヴでやってて、オーディエンスがカタルシスを感じるような曲ではないんでしょうね。

そこはでも、これからも挑戦していくってことでしょ?

下岡:はい。

前のレコード会社の人からはそういうのはダメだって言われていたことをやっているわけだからね......次のアルバムがまさに勝負だね。

下岡:勝負だし、曲がどんどん出てくるし。

くどいようだけど、アナログフィッシュは日本ではマイノリティだからね。

下岡:でも、強く言いたくなったんだな。そういうことをやるのは自分の役目じゃないと思っていたけど、自分がやらないと誰もやらないんじゃないかという気になったし、鼻をきかせながら生きてきて、なるべくしてなったというか。でも、こういう音楽を待っていた人がいることが良かった。あと、なるべくわかる言葉でプロテスト・ソングを歌いたいというのもあった。難しい言葉でそういうことを表現するのもイヤだったし......やっぱ、洋楽聴いてるリスナーはダサさ/ダサくないで聴いている人が多いじゃないですか。だから、そこはもう、ダサいと言われてもいいんです(笑)。

いま作っているアルバムにテーマはあるんですか?

下岡:まさに「失う用意はある?」ってことですね。

G8と言われているような、先進国社会の豊かさが過剰になっているってことか(笑)。

下岡:ハハハハ、そうですね。でも、単純に人生は金じゃないよってことなんですね。

僕とか櫻木さんの世代は典型的なノンポリ世代でね、まったく偉そうなこと言えないんだけど、逆に下岡くんの世代は偉いなぁと思うよ。僕から見てて、多くの人たちが社会への関心を高めているよね。

下岡:そうですかね。

僕なんかの世代よりもぜんぜん意識は高いと思うよ。下岡くん世代は、小泉純一郎のときに思春期?

下岡:20歳とかそのぐらいですね。

じゃあ、いっしゅんだけあった小泉バブルを経験しているのかな? いっしゅんだけ就職率が上がったときがあったよね。

下岡:小泉は本当に嫌いですね。実家が小売り業やってて、あの人はそういう人たちに対して「痛みに耐えろ」と言った人だったし。ホントに、めちゃくちゃしんどかった。

そういう意味ではアナログフィッシュの歌には歌うべき理由があるってことなんですね。まあ、ただでさえもいまの日本にはさまざまなネガティヴな可能性がころがっているし。

下岡:そうですね。ただ、そうしたネガティヴな可能性のもとって、金なんですよね。金じゃねーって、そういうところで作り直したらいいんじゃないかと思うんですね。夢みたいなことだけど、でも金じゃねーという気持ちが人びとに行き渡れば解決できることって多いと思うんです。

金に支配されているなっていう感覚、ある?

下岡:ていうか、年々強まっていませんか?

取材:野田 努(2011年5月12日)

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