ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. yapoos ──地球最後のニューウェイヴ・バンド、ヤプーズが再始動する (news)
  2. New Order - ∑(No,12k,Lg,17Mif) New Order + Liam Gillick: So It Goes.. (review)
  3. Seba Kaapstad - Thina (review)
  4. Politics 黒船MMTが来航、開国を迫る。その時、日本の与野党は (columns)
  5. ピータールー マンチェスターの悲劇 - (review)
  6. James Ferraro - Requiem For Recycled Earth (review)
  7. ハッパGoGo 大統領極秘指令 - 原題 Get the Weed (review)
  8. Bon Iver ──ボン・イヴェールが8月末に新作をリリース (news)
  9. Kokoroko - Kokoroko / Various - Untitled (review)
  10. Flying Lotus ──衝撃を与えた映画『KUSO』がまさかの再上映決定 (news)
  11. 編集後記 編集後記(2019年7月9日) (columns)
  12. interview with Francesco Tristano 日本らしいものを作っても意味がない (interviews)
  13. DE BEREN GIEREN ──ベルギーがほこる注目のジャズ・ピアノ・トリオを東京塩麹やスガダイローが迎えうつ (news)
  14. Columns いまだ眩い最高の夜 ──ニュー・オーダーのライヴ盤『NOMC15』を聴きながら (columns)
  15. interview with New Order 我らがニュー・オーダー (interviews)
  16. Koji Nakamura - Epitaph (review)
  17. SCARS ──復活が話題のSCARS、オフィシャルTシャツが限定発売! (news)
  18. Ken Ishii ──ケンイシイが13年ぶりのニュー・アルバムをリリース、新曲を公開 (news)
  19. 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から - ブレイディみかこ (review)
  20. interview with Jordan Rakei 人間性を忘れてはいけない (interviews)

Home >  Interviews > interview with Shonen Knife - スクール・オブ・ロック

interview with Shonen Knife

interview with Shonen Knife

スクール・オブ・ロック

──少年ナイフ、インタヴュー

大久保潤    写真:小原泰広   Apr 11,2014 UP

外国の人の場合だったら「新曲聞いてシン・リジィを思い出した!」とか、ELOを思い出したとか、KISSがどうだとか、わーっとそういう70年代のバンドの話で盛り上がるから。アメリカやらヨーロッパの人にとっては70年代ロックっていうのはロックを聴く基本だから、みんな誰もが知ってるベーシックな知識というか。日本のひとはちょっと違いますけど。

前にライヴのMCでも、イギリスツアーの時に一番よかったのはラーメンにありつけた時だったみたいなことをおっしゃってましたよね。

Ritsuko:そんなん言ってました、わたし!? でも……事実です(笑)。アメリカだとロサンゼルスに一か所、日本のラーメン屋さんが──。

Naoko:山頭火。

Ritsuko:山頭火ラーメンが食べれる日本のショッピングモールがあるですけど、イギリスにはなかなかなくて。わたしからしたらほんとに約1ヶ月以上もラーメンを食べれない日々が続くわけなんですけど。そのなかでまさかロンドンで、しかも本当にクオリティの高いラーメンが食べれたんで感動して(笑)。

前にお話をうかがった時に、曲を書く時点ではあまり誰が歌うかという、当て書きみたいなことは考えないっておっしゃってたと思うんですけど。

Naoko:はい、前回は作らなかったんですけど、今回はちょっと意識して何曲かは書いてみました。

それはやっぱり、いまのメンバーが馴染んできたという?

Naoko:いまのメンバーが最高だと思っているからです!

たとえば他の方に曲を提供するような機会って、多くはないけどまったくないわけではないですよね?

Naoko:そうですね、昔だと篠原ともえさんとか。うーん、でもあんまりないですね。

最近だとタルトタタンの『グーテンベルクの銀河系』に提供した“バーチャルディスコ”がありましたけど、あれはまあ曲自体は既存(“チャイニーズ・ディスコ”)の──

Naoko:ちょっと焼き直しで、歌詞を考え直しました。

そういうときってやっぱり歌い手のことを想定するんですか?

Naoko:えーと、その時点ではあんまり考えなかったんですけど、いまもし頼まれたらたぶん考えると思います(笑)、ちょっと成長したので。

いまのメンバーということでいうと、新譜の「Shopping」はブギーみたいな感じですけども、ああいうノリはいままでのメンバーではちょっとなかったんじゃないかと。それも含めて70年代ロック・サウンドというのはいまのメンバーだからできるというのがあるのかなと思ったんですが。

Naoko:いまのメンバーはなんでもフレキシブルにできるから。70年代ロックにしたのはたまたま前のアルバムをポップにしたから、次は何しよかなと思ったときにそういう風にしようと、アルバムのカラーをつけただけの話で。いまのメンバーはオールマイティなので何でもできると思います。ロックでも、ダンスでも。踊りも上手いし(笑)、演歌はどうかな?

Ritsuko:(笑)。でも、今回はなおこさんの、趣味というと変ですけど、好み全開やなっていう。

Naoko:好きなものですねえ。

Ritsuko:前作は少年ナイフのポップな面で、今回はなおこさんのいまはまってる感じというか。近年はずっと70年代のハードロックにはまってらっしゃるので(笑)、それをずっとそうやって聴かされてて。わたしは実は70年代のハードロックはあんまり通ってなかったんですけど、今回はそれで聞かされて……がんばりました(笑)。

Emi:同じく(笑)。

Ritsuko:あんまり自分のなかにないものだったので、ちょっと苦労したかもしれないですね。

Naoko:わたしが”スクール・オブ・ロック”の先生ということで。ジーン・シモンズが中高生にロックを教えにいくテレビ番組があって、あと映画でもそういうのがあったし。

Ritsuko:ああ、『スクール・オブ・ロック』めっちゃ好きですよね。

Naoko:そういう感じでやってます。

少年ナイフのリスナーもあまり70年代ハードロックには馴染みがないんじゃないかと思うんですけど、お客さんにもこれを通じてそういうサウンドの魅力に触れてほしい、みたいな思いはあるんですか。

Naoko:日本のお客さんはちょっとわからないけど、アメリカとかヨーロッパ、イギリスのお客さんはまさにそういうのが好きな人たちなんです。70年代ロックとかが好きな人が多いので。

あ、そうなんですか、へえー。むしろストライクとか?

Naoko:まさにストライクだと思います。お客さんとそういうバンドの話をして盛り上がるくらいの世界やから。Twitterでメッセージをくれるような人も、外国の人の場合だったら「新曲聞いてシン・リジィを思い出した!」とか、ELOを思い出したとか、KISSがどうだとか、わーっとそういう70年代のバンドの話で盛り上がるから。アメリカやらヨーロッパの人にとっては70年代ロックっていうのはロックを聴く基本だから、みんな誰もが知ってるベーシックな知識というか。日本のひとはちょっと違いますけど。

Ritsuko:でも少年ナイフのリード曲ってだいたいポップじゃないですか、“ロケットに乗って”とか。そこがまさにザ・少年ナイフなんですけど。でもわたしもファンだった頃に“アントニオバカ貝”とか“コブラvsマングース”とか、“トマトヘッド”とか、ハードな曲にめっちゃハマったんですよね。なんで、たぶんナイフを好きなひとはその両局面を好きなんじゃないかなとわたしは思ってるので、前作がポップな局面のアルバムで、今回はちょっとハードさを出して、どっちも受け入れられるのではないかと思ってます。

たしかに去年あたりはハードな曲だけでセットを組んだライヴもやられてましたよね。

Naoko:大阪で3回やって、東京でも1回やったかな。

Emi:けっこう喜んでもらってるような気がするんですけど(笑)。

Ritsuko:やってても楽しい。ライヴ映えしますからね、やっぱりハードな曲って。頭のふり甲斐があるというか(笑)。

ライヴで手応えを感じた部分もあったかもですね。

Naoko:そうですね。

あと新譜の曲でいうと“Robots from Hell”がすごいジューダス・プリースト(※70年代〜80年代に活躍したバーミンガムのメタル・バンド)だなあと思いました。

Ritsuko:ああー。

Naoko:ジューダス・プリーストはここ数年すごいハマってて。で、とくにあの曲がジューダス・プリーストを意識したっていうことではないけど、やっぱり影響はすごく受けてるので作っている間にそういう風になったんです。歌詞の方は“ロボッツ”というのはいまボーカロイドがすごく流行っているので、ロボットが歌ってるみたいなそういう歌詞。

ああ、そうなんですか。ジューダスのジャケに出てくるようなロボットをイメージしてました。

Ritsuko:初音ミクですね、どっちかというと(笑)。

Naoko:鏡音リンとか。子供たちとか若い人がボーカロイドみたいなのに洗脳されてるのんちゃうか(笑)、みたいなことを感じたので、そういう歌詞を書いたんです。

なるほど、タルトタタンに提供したやつもちょっとそれっぽい歌詞でしたよね、そういえば。

Naoko:そうですね、人間性よりも機械みたいな世界になってきてるんじゃないかなと思って書いた歌詞です。

インターネットとかSNSは苦手だったりしますか?

Naoko:危険もあるから、あまり自分のプライヴェートとかは明かさないようにはしてます。嫌いとかではないですよ。使いようやと思います。どっちかというと世界中の人たちと同時につながれるから面白い。わたしたちみたいなバンドは世界中に行ったり世界の人たちとやりとりをしないといけないから便利ですよね。あとは新しいアルバムの“Like a Cat”という猫ちゃんの歌でも、猫ちゃんの画像を世界の人から募ってアップロードしてもらって、それを集めてヴィデオを作ろうという企画をしていて。やっぱりそれはネットがあるから世界中から自慢の猫ちゃんを送ってもらうことができますよね。

取材:大久保潤(2014年4月11日)

123

Profile

大久保潤大久保潤/Jun Okubo
1975年東京生まれ。書籍編集者として菊地成孔・大谷能生『東京大学のアルバート・アイラー』、佐々木敦『「批評」とは何か』、『アメリカン・ハードコア』『ブラック・メタルの血塗られた歴史』、ミック・ファレン『アナキストに煙草を』などを担当。ポストパンクバンド「大甲子園」、即興ドゥームロックバンド「Filth」、即興ハードロックバンド「Filth Iconoclast 666」等のギター。
ブログ:http://www.noiznoiznoiz.com

INTERVIEWS