ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Politics 黒船MMTと参議院選挙の行方 (columns)
  2. OGRE YOU ASSHOLE ──3年ぶりのニュー・アルバムをリリース、全国ツアーも決定 (news)
  3. Andrew Weatherall ──アンドリュー・ウェザオールが来日 (news)
  4. The Cinematic Orchestra & Floating Points ──ザ・シネマティック・オーケストラとフローティング・ポインツがサマソニに出演 (news)
  5. Pasocom Music Club ──パソコン音楽クラブがセカンド・アルバムをリリース (news)
  6. yapoos ──地球最後のニューウェイヴ・バンド、ヤプーズが再始動する (news)
  7. Seba Kaapstad - Thina (review)
  8. Politics 黒船MMTが来航、開国を迫る。その時、日本の与野党は (columns)
  9. New Order - ∑(No,12k,Lg,17Mif) New Order + Liam Gillick: So It Goes.. (review)
  10. Flying Lotus ──衝撃を与えた映画『KUSO』がまさかの再上映決定 (news)
  11. Steve Lacy - Apollo XXI (review)
  12. Forgotten Punk #10:Last night DJ saved my life (columns)
  13. Kokoroko - Kokoroko / Various - Untitled (review)
  14. James Ferraro - Requiem For Recycled Earth (review)
  15. interview with Francesco Tristano 日本らしいものを作っても意味がない (interviews)
  16. The Caretaker - Everywhere At The End Of Time - Stage 6 (review)
  17. ピータールー マンチェスターの悲劇 - (review)
  18. Koji Nakamura - Epitaph (review)
  19. SCARS ──復活が話題のSCARS、オフィシャルTシャツが限定発売! (news)
  20. interview with Jordan Rakei 人間性を忘れてはいけない (interviews)

Home >  Interviews > interview with The Bug - ファック・ユー

interview with The Bug

interview with The Bug

ファック・ユー

──ザ・バグ、インタヴュー

野田 努    通訳:原口美穂  photos:FABRICEBOURGELLE   Aug 12,2014 UP

グライムは、俺にとってとても重要だ。グライムはロンドンの声だから。ロンドンのパンク・ヴォイス。決まりきったロンドンのものごとに対して、くたばれ! と言っている。俺が育った、そして生活していたロンドンの貧民街の声だ。俺の経験の声なんだ。


THE BUG
Angels & Devils [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤]

NINJA TUNE/ビート

DubGrimeLeftfieldSynth-popAbstract

Amazon iTunes

アンガーというものは、悪魔サイドにおいては重要な要素だと思いますが、これはストリートからの怒りの表明と言えるのでしょうか? というのが次の質問でしたが、これはもう解答されてますね。

KM:だね。ストリートからだけじゃなく、いままで話してきたいろいろなこと。前に言ったように、怒りは大切な要素。何かを気にしてるからこそ怒りが生まれるんだ。怒りイコール・ネガティヴな感情ってわけじゃない。変化をもとめるからこそ生まれるものなんだ。子供の頃、パンク・ミュージックを通してそれを知った。ポスト・パンクが俺の(ミュージシャンになりたいと思うようになった)きっかけだった。当時や、当時を知る多くのアーティストは、怒りに駆り立てられていたから。

“ファック・ユー”や“ファック・ア・ビッチ”、“ダーティ”など、かなり直球な曲名が並んでいますが、どうしてこうなったのでしょう?

KM:歌詞から取っただけだよ。つまりヴォーカリストたちから来たってことだな。デビル・サイドをすごく反社会的にしたかったからこうなったんだ(笑)。こういうタイトルは、レコードの内容を現すのにまさにもってこいだったし。

“Fat Mac”は、マクドナルドのことでしょうか?

KM:大きな銃という意味。MAC-11のことさ。大きなマシンガンなんだ。でも、フロウダンが他の曲でマクドナルドのことを歌ってはいるけど。あ、待てよ。あれはたしかバーガーキングだったな(笑)。

リリックに関して、あなたの意見、考えが反映されているものはありますか?

KM:全てだね(笑)。驚く人もいるだろうけど。人によっては、俺がヴォーカリストをランダムにプロデュースしたコンピみたいな作品なんだと思ってる人もいるだろうから。でも適当にヴォーカリストを選んでいるわけではまったくなく、自分が繋がりを持てるアーティストを自ら選んでいる。歌詞のテーマはすべて俺の考えと繋がっている。だから、コラボの数々はある意味すごく組織的なんだよ。ランダムとは真逆のレコードなんだ。

2008年にあなたに取材したとき、グライムから影響を受けていると言われるのはかまわないけど、ダブステップと呼ばれるのは心外だと言っていたのが印象的でした。今作にもUKのMCが参加していますが、あなたがグライムを支持する理由は何なのでしょうか?

KM:そこまで強く言ったかな? ダブステップの世界に知り合いもたくさんいるし、尊敬もしている。コード9、マーラ、ローファー、ブリアル、シャックルトン……、そういうアーティストは素晴らしいと思う。彼らはみんなダブステップから来ている。ただ俺は、自分がやってることがダブステップだと思えなかっただけなんだ。ダブステップ・アーティストと呼ばれることに少し距離を感じていた。自分ではそうは思えなかったから。
 グライムは、俺にとってとても重要だ。グライムはロンドンの声だから。ロンドンのパンク・ヴォイス。決まりきったロンドンのものごとに対して、くたばれ! と言っている。俺が育った、そして生活していたロンドンの貧民街の声だ。俺の経験の声なんだ。だからある意味、グライムはストリートの言語なんだよ。俺にとっての最高のグライムは、ディジー・ラスカルみたいに考えさせられるグライムだね。ディープで、プロダクションがいままで自分が聴いたことのないプロダクションだから。歌詞もロンドンで、まるで俺の念写を表現してるみたいな感じがする。

デス・グリップスの起用も、あなたのリクエストだったのでしょうか?

KM:そうだよ。大ファンだからね。彼らが初めてロンドンでプレイしたショーを見たとき、自分がテクノ・アニマルにいた頃の音楽を思い出した。彼らはもう解散してしまったけど、いまだに大好きだ。彼らはどこにも属さない“変人”たちだ。彼らはまわりを気にしない。だから彼らを大好きな人たちもいれば、大嫌いな人たちもいる。中間がない。好きか嫌いか。それが俺のなかでグっとくる。多くのアーティストがリアクションを気にしているから。

現在ユース・カルチャーというものは、80年代以上にマーケティングの対象にされています。そして昔以上に、現代は、メインストリームの音楽と非メインストリームが分かれているように感じるのですが。

KM:100%そうだと思う。中間というものがなくなってると思う。ここ5年で、俺はずっと超アンダーグラウンドな音楽を聴きまくっているんだ。さっきも少し話したけど。中間で面白いものっていうのがないんだよな。超ビッグなポップ・ミュージックがアンダーグラウンドか。そのふたつになってる。だからその意見は正しいと思うよ。

最近見た映画、面白かったのは何でしょう?

KM:たくさんあるからな……どうしよう……新作と繋がるものを選んで答えようかな。ちょと待ってくれよ……狂気や熱狂に関して言えば、ギャスパー・ノエの『エンター・ザ・ボイド』。この映画のサウンドデザイン、ヴィジュアル・デザインは本当に素晴らしいし、普通とはかけ離れたストーリーラインがいい。映画全体を通してセックスとヴァイオレンスが極端に表現されてて、本当にクレイジーな作品だ。いままで見たことのないような映画だから、映画史のなかでも重要な作品のひとつだと思う。デス・グリップスと似てて、見た人の好き嫌いがわかれる。めちゃくちゃ好きか、めちゃくちゃ嫌いかのどちらかだ。俺のレコードの一部に共通する部分がある、そういった狂気で熱狂的な部分が。
 同時に俺は、すごくゆったりとした映画にも惹かれるんだ。『エンター・ザ・ボイド』とは真逆の作風の映画に。そういう映画では、ウォン・カーウァイの大ファンだ。彼の映画は何度も見ている。すごく美しいから。ベトナムの映画監督のトラン・アン・ユンの作品も面白い。美しくて、ヴァイオレントで面白い。

通訳:ありがとうございました。

KM:こちらこそ。来日を楽しみしているよ!


■ザ・バグ、来日情報!

新作をひっさげてザ・バグが来日! MCとしてフローダン(UKグライムの最高のMCのひとり)も一緒だ!
そして、今日のテクノを語る上で欠かせないアーティスト、今年の初め、『ゲットーヴィル』を発表したアクトレスも来日!

2014年9月19日(金)代官山UNIT
OPEN/START 23:00
前売 3,800YEN 当日 4,500YEN

LINEUP:
THE BUG FEAT. FLOWDAN
ACTRESS
AND MORE...
INFO: BEATINK 03-5768-1277[ info@beatink.com ]

TICKET INFORMATION
東京公演:前売3,800YEN
BEATINK先行販売:7/11(金)18:00~
ご購入はコチラ:http://shop.beatink.com
● 先行特典「THE BUG缶バッジ」付き!

2014年9月20日(土)CLUB MAGO
※詳細後日発表

2014年9月22日(月・祝前日)CIRCUS
※詳細後日発表

※各公演共20歳未満入場不可。要写真付き身分証持参。


取材:野田努(2014年8月12日)

1234

INTERVIEWS