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Interviews

special talk : Unknown Mortal Orchestra × Tempalay

special talk : Unknown Mortal Orchestra × Tempalay

特別対談:アンノウン・モータル・オーケストラ×テンパレイ

構成・文:小林拓音    通訳:Shin Fukuzumi 写真:Masahiro Saito   Mar 15,2017 UP

オタク並みに色んな調整を追求していくのもいいんだけど、行き過ぎるのはあまり良くないってことだね。大切なのは正しく演奏するということで、それを忘れちゃいけないんだ。 (ルーバン)

小原:ひとつ発見したことがあるんですけど、UMOの“From The Sun”という曲は、逆再生しても同じように曲が流れますよね?

RN:え、本当? 気づかなかったよ(笑)! いいね、今度試してみたいな。

小原:これです。(“From The Sun”の逆再生ヴァージョンをかける)

RN:これが逆再生? ははは(笑)。戻ったら自分でもやってみるよ。どうして逆回転することになったのかわからないね(笑)。

小原:たまたまです(笑)。ところで僕はルーバンのギターの音が大好きなので、ルーバンのあのギターの音を出してみたいです。

RN:ありがとう! (小原持参のギターを指しながら)このギターはたぶん合うと思うよ。僕がよくやっているのは……(ギターを弾きながら)アドナインスコード、メジャーコードだね。あとはこんな感じでマイナーのコード。今のが俺の音のすべてだね(笑)! 君なら全部できるよ(笑)!

小原:センキュー! キマります(笑)。

RN:あとはこんな感じでネックとボディをプッシュして……

竹内:たしかに映像で見たことあります。プッシュするのはネック? ボディ?

RN:その両方だね。ネックとボディをプッシュするんだ。

小原:(弾きながら)これけっこう力いるな……

RN:俺は慣れちゃっているからわからないけど、そんなに力はいらないよ。立っているほうがやりやすいと思う。

小原:ギターがかわいそうなんですけど……

RN:俺はいつも半音下げのチューニングで弾いているんだけど、弦のテンションが下がっているからよりやりやすいんだと思う。ジミ・ヘンドリックスのチューニングだね。

小原:ああー。ジミ・ヘンドリックス大好きです。サンキュー。後でギターを見せてもらってもいいですか?

RN:もちろんいいよ。

小原:僕は以前ニューヨークで、まだ3人でやっている頃のUMOを見たんですよ。その時にエフェクター・ペダルをパチパチやっていて……

RN:今はちょっと入れ替わったものを使っているんだよね。

小原:自分で(エフェクターを)作っている?

RN:そうだね。

小原:(自作エフェクターを)ください(笑)。

RN:じゃあアメリカでツアーを一緒に回った時に、かな。(笑)

Tempalay:うおーい!!!

小原:スゲー、スゲー! センキュー!

RN:俺らを見たのはどこの会場か覚えている?

小原:ブルックリンのウィリアムズバーグ・ミュージックですね。でも対バンがいなくて、DJなどの出演者が多いイベントでした。

RN:自分でもあまり思い出せないな……

小原:3ピースでしたね。『II』のアコースティック・ヴァージョンみたいな青いジャケのEP(『ブルー・レコード』)があるんですけど、そのツアーの時でしたね。

RN:ああ、思い出したよ。

小原:僕は涙しました。

RN:本当に? 僕も泣いたよ。

Tempalay:ははは(笑)。

竹内:音源のローファイな質感をライヴでそのまま再現するのは難しいと思うんですけど、ライヴの時はどんな質感の音を出したいと思っていますか? ライヴだからダイナミクスをつけるとか、そういう意識はしているんですか?

RN:ライヴではなるべくライヴなりの音に変えようと思っていて、特にヴォーカルを歪ませるということをすごく意識している。ジェイクとオタク並みに話し込むことがよくあるんだけど、プリアンプを多めに使うことがあるね。プリアンプを通すことによってヴォーカルの歪みをもらってよりアナログ的な音にする、ということをやっているよ。(バンドを)長く続けていて機材にお金をつぎ込めるようになってきたから、プリアンプの量を増やしたりすることができるようになってきていて、今よく使っているのはJHS 500シリーズのニーヴ(Neve)・コンソールという種類のペダルで、それを通すことで独特の歪みを作っているんだ。

小原:メモりたい(笑)。

竹内:こんなに教えてくれるとは思わなかったね。ライヴではヴォーカルの音にいちばん気をつけているということですか?

RN:そうだね。でもヴォーカルだけじゃなくて、みんな音全体に気を使っている部分もあるし、自分もギターのペダルは時間をかけて調整しているよ。たとえば今回のツアーのシンセサイザーは、アルバムで実際に使ったものを持ってきているんだ。コルグの700とか、ローランドのRS-9とか昔のアナログ・シンセなんだけど、それを自分で少し改造して使っている。本当は昔のフェンダー・ローズなんかを持ち運べれば最高なんだけど、それはまだ現実的じゃないね。ジェイクもずっとベースの音を調整しているし、みんなそれぞれ音に気を使ってつねに改善しようとしているよ。ただ、ヴォーカルはアンプを通していないから、プリアンプを使うことで調整しやすいということがあるかな。

無意識で舞い降りてくるようなものがいちばんいいアイデアだったりするから、そういうところを解放してあげるといいんじゃないかな。意識的に何かをやろうとするとうまくいかないよね。 (ルーバン)

RN:初めてアンバーとライヴをやったのがカナダのフェスだったんだ。もちろん彼女は俺たちの作品を聴いていたけど、その直前に数時間しか練習する時間がなくてね。しかも会場に行ったら機材が全部届いていなくて、自分たちの機材がない状態だったんだ。それで、前の出番のバンドの(ドラム・)ペダルだけ変えたり、自分も人からギターを借りたり、全員知らない人たちの楽器を弾いたんだ。シンセも小さいデジタルのものだったし、その場でやらなくちゃいけなかったんだけど、そのライヴがすごく楽しかったんだよね。つまり言いたいのは、オタク並みに色んな調整を追求していくのもいいんだけど、行き過ぎるのはあまり良くないってことだね。大切なのは正しく演奏するということで、それを忘れちゃいけないんだ。

竹内:いいこと言うねえ。

小原:エフェクターの回路についてアドヴァイスが欲しいです。

RN:まずディストーションを最初に置いて、真ん中は空間系のリヴァーブとディレイ、モジュレーター系は最後のほうに持っていくのがいいかな。一般的にはそういった構成が多いよね。

小原:じゃあ意外とスタンダードなんですね。

RN:そうだね。

小原:サンキュー。曲作りのアドヴァイスもいただけたら嬉しいです。UMOの曲の作り方、知りたいです。

RN:そうだなあ。ある本を読んだんだけど、自分にとっていちばん大切なライヴで悪い演奏をしてしまって、誰もいないようなド田舎での10人くらいのライヴでいちばんベストなライヴができたという話が書いてあったんだ。ライヴでも曲作りでも、意識的に気にしないということがすごく大切なことだと思う。今まで学んできたことや培ってきたさまざまな技術があると思うんだけど、ある意味それに無関心でいるというか、それを気にしてしまって何かを表現しようとすると自分のエゴが出てきてしまうから、そういうような曲を書いていたら良いものは生まれないと思う。たぶん、無意識で舞い降りてくるようなものがいちばんいいアイデアだったりするから、そういうところを解放してあげるといいんじゃないかな。意識的に何かをやろうとするとうまくいかないよね。それは作曲においても当てはまるんじゃないかな。

竹内:いいこと言うなあ。

小原:お酒は好きですか?

RN:ああ、今もけっこう二日酔いだよ。

Tempalay:ははは(笑)。

RN:お酒はよく飲むんだ。でも、アンバーはまだ24歳でバンドでいちばん若いんだけど、彼女は他の誰よりも飲むんだよね。彼女の出身地のケンタッキー州はバーボン発祥の地だからね(笑)。自分たちもけっこう飲んだくれだと思っていたんだけど、彼女はもっとタフなんだ(笑)。ちなみに昨日の夜はロボットレストランに行ってきたよ。

竹内:おおー。2年くらい前にも行っていたよね?

RN:2年前はロボットレストラン自体には入っていなくて、その近くまで行って写真を撮ったんだ。実際には行かなかったんだよね。それを想像で曲にしたんだ(笑)。今回行ったのが初めてだったね。

小原:想像なんだ(笑)。

RN:でも今回は楽しかったよ。

小原:じゃあライヴの後に乾杯しましょう。

RN:おお、いいね!

小原:センキュー! 最後にサインを貰ってもいいですか?

RN:たぶん来年の後半にツアーをするから、もし本当に一緒に回るならちゃんと話したほうがいいよね。

竹内:本当?

RN:ああ、本気だよ。

小原:センキュー!

RN:いい出会いだね。(ペンを渡されて)ギターに書こうか(笑)?

竹内:それ、めっちゃ嬉しいじゃん。

小原:好きなところに書いてください。たくさん絵を描いて!

竹内:イタリアの古いビザール・ギターなんだよね。

RN:クールだね。これ好きだよ。

竹内:ルーバンはライヴ前に飲まないんですか?

RN:俺はいつもステージで(酒を)飲んでいるよ。感覚を忘れないようにね(笑)。

Tempalay:ははは(笑)。

RN:(ギターを渡して)これでいいかな?

小原:センキュー! やったぜ。

【イベント情報】

●3/18 (土) 東京 渋谷WWW
Tempalay『5曲』リリース・パーティ & Jerry Paper来日東京公演
OPEN 18:00 / START 18:30
TICKET: adv. ¥3,500 (D別) / door. ¥4,000 (D別)
LIVE: Tempalay / Jerry Paper (from LA) / ドミコ (OA)

※各プレイガイドにてチケット発売開始

●3/26 (日) 大阪 アメリカ村CLAPPER
Tempalay『5曲』リリース・パーティ & not forget pleasure4
OPEN 17:00 / START 17:30
TICKET: adv. ¥2,500 (D別) / door. ¥3,500 (D別)
LIVE: Tempalay / オオサカズ / Klan Aileen / DIALUCK

※各プレイガイドにてチケット発売開始

【リリース情報】

Tempalay
New EP 『5曲』
Release: 2017.02.15
PCD-4549
¥1,500+税
http://p-vine.jp/music/pcd-4549

[Track list]
1. New York City
2. Austin Town
3. ZOMBIE-SONG feat. REATMO
4. CHICAGO in the BED
5. San Francisco


Unknown Mortal Orchestra
Multi-Love
Jagjaguwar / ホステス

Indie Rock

Amazon Tower HMV iTunes


Tempalay
5曲
Pヴァイン

Indie Rock

Amazon Tower HMV iTunes

構成・文:小林拓音(2017年3月15日)

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Profile

小林拓音/Takune Kobayashi
1984年生まれ、東京在住。ライター、編集見習い。これからいろいろやっていく予定です。

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