Home > News > HACIENDA @ VISION - トゥトゥトゥ、24アワー・パーティ・ピーポー
ケン・ローチの『エリックを探して』で最高なシーンのひとつは、マンチェスター・ユナイテッドのサポーター(郵便配達の仕事をするビール腹のおっさん連中)が、チームが鉄道員によって生まれたことを誇りにしているところだが、プレミア・リーグが設立されて、エリック・カントナやライアン・ギグスが台頭し、ブライアン・ロブソンが牽引した頃のオールド・トラッフォードを埋め尽くしていた若いサポーターの多くは、シーズンオフの夏になればイビサを旅行して、アシッド・ハウスで踊っていたはず。1985年5月のヘイゼルの悲劇(UEFAにおけるリヴァプールとユヴェントスの試合で大量の死者を出す)によって世界的に悪名を轟かせたイングランドのフーリガンは、サッチャー首相から公然と「イギリスの恥さらしめが」と非難され、それを受ける形でザ・スミスが"スウィート・アンド・テンダー・フーリガン"を歌ったちょうどその頃、スコットランド人の頑固オヤジ、アレックス・ファーガソンが監督に就任しているわけで、そして、やがてファーガソンによって上昇していくチームと歩調を合わせるかのようにストーン・ロゼーズやハッピー・マンデーズが登場するわけだ。
なんでこんなまわりくどい話をしているのかって? 昨年、DVDになった『エリックを探して』を見ながら、「やっぱマンチェスターっていいよなー」と漠然と思ったからである。深い意味はないが、深い愛情が沸いてきたのだ。
今週末(21日)の渋谷〈ヴィジョン〉にはピーター・フックとベズが登場する。説明するにはおよぶまい。フッキーはジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーのベーシスト、ベズはハッピー・マンデーズのダンサーだ。灰色のマンチェスターがマッドチェスターへと移り変わるところにおいて、もっとも核になる場所=ハシェンダにいたふたりである。ハシェンダを作ったひとりであり、ハシェンダで踊っていたひとりである。日本にいるユナイティッドのサポーターもシティのサポーターも集まらなければならない。もちろん、最近おマンチェを好きになった君や20年前にマッシュルームカットだった君もだ。ちなみにこの日は、瀧見憲司、スギウラムも出演する。
また、前日の金曜日(20日)には、ドミューンにてプレ・パーティが開催される。7時からはハシェンダのオープン30周年を記念したピーター・フックのトークがあり、DJタイムにはベズのダンスがすぐそこで見れるだろう。DJは、いまやすっかりセカンド・サマー・オブ・ラヴ大使の役目が定着した与田太郎とDJヨーグルト。全曲おマンチェ+アシッド・ハウスを披露する!
1月21日(土) HACIENDA 特別公演第三弾 @ VISION
PETER HOOK ( JOY DIVISION / NEW ORDER ) & BEZ ( HAPPY MONDAYS ) !
http://www.fac51thehacienda.jp/