Home > News > ロンドン・オリンピック、音楽にも注目しましょう!
1992年のバルセロナ・オリンピック開会式で、歌うはずだったフレディ・マーキュリーがエイズで死去したために歌えなかった悲しい話は有名です。しかし、1999年にマンチェスターのIDMプロジェクト、モスリムガーゼの「イラン女子卓球チームのテーマ(Iranian Female Olympic Table Tennis Team Theme)」のリリースはあまり知られていません。彼らはイランの女子卓球チームが国の服装規制で出場できないことに抗議したのです。
というわけで、ロンドン・オリンピックがはじまりました。男子日本サッカーは、大方の予想を覆して、必ずしも強い者が勝つわけではないことを証明しました。土曜日には柔道もはじまります。寝不足の日々が続きそうです。
そして、ご存じのように、今回の開会式は、ダニー・ボイルとアンダーワールドがタッグを組んで、ポール・マッカートニーが"ヘイ・ジュード"を歌います。少し危険なコンビです。どうか失望させないことを祈るばかりです。セックス・ピストルズ(あるいはアークティック・モンキーズやローリング・ストーンズ)などの噂もありますが、どうなんでしょうね? さすがに女王を前に「ファシスト体制(fascist regime)」とは歌えないだろうと大方は予想していますが......。
オリンピック開幕前の26日のハイドパークではディジー・ラスカルをトリにしたフェスティヴァルが開かれて、6万5千人が集まったと言います。閉会式には、ニュー・オーダーやスペシャルズ、ブラーが出てくるとも言われています。オリンピックと音楽はつねにセットです。ヴァンゲリスやクインシー・ジョーンズやジョルジオ・モロダーもオリンピックのために曲を作っています。今回のどこかの会場でウォッシュト・アウトやボン・イヴェールが流れても不思議ではないと『ガーディアン』は言います(あんな音楽が流れたら、まず記録は更新されないでしょう)。
ジョン・ウィリアムスはロサンジェルス・オリンピックやアトランタ・オリンピックに楽曲を提供しました。フィリップ・グラスもロサンジェルス・オリンピックのテーマ曲を書いています。バルセロナ・オリンピックでは坂本龍一が登場しました。8年前のアテネ・オリンピック開会式ではビョークが歌いました。4年前の北京オリンピック閉会式ではジミー・ペイジがギターを弾きました。果たして今回の音楽はどうでしょう? 音楽にも注目しつつ、世界のスポーツを楽しみましょう(そしてイラン女性卓球にも注目しましょう)。