Home > News > Major Lazer - ヴァンパイア・ウィークエンにエレファント・マンにミス・ダイナマイトにシャギーに……アクロバティックなキャスティングで送るダンスホール第二弾!
メジャー・レイザーが帰ってきた! 別にどこかに行っていたわけじゃないんだけど。
僕は、メジャー・レイザーの『ガンズ・ドント・キル・ピープル・レイザーズ・ドゥ(銃は人を殺さない......レイザーはやる)』(2009年)が好きだ。レゲエが、冗談が、ポップが、軽薄さが好きだ。ジャマイカのゆるさが、リディムとベースが、いい加減さが......
こう言ってはナンだが、この音楽は政治的だ。なにせ、同性愛嫌悪でリベラル派から非難を浴びていたダンスホールのMCを引っ張ってきて、一緒に踊らせている。説教くさい連中とはやり方がひと味違っている。
メジャー・レイザーには、ディプロ、そしてスイッチのふたりがいるから良いという意見がある。その観点で言えば、4年ぶりの『フリー・ザ・ユニヴァース』には一抹の不安があるかもしれない。スイッチはプロジェクトを去った。新生メジャー・レイザーといっても、スイッチが抜けただけではないのか......と思っても無理はない。
しかし、僕は、昨年リリースされた7インチ、「ゲット・フリー」、ダーティー・プロジェクターズのアンバー・コフマンがロックステディ風にレゲエを歌うこの曲を聴いたとき、心配が無用だとわかった。新作『フリー・ザ・ユニヴァース』を聴いたいま、自分がこの音楽のファンであることを再認識している。
周知のように、メジャー・レイザーはディプロのレゲエ・プロジェクトだが、新作には、ジューク(ニューオーリンズ・バウンス)風のビート、ジャングル、レイヴ、ダブステップ、トライバルなど多彩なビートがミックスされている。MCやシンガーのメンツは、信じられないほど豪華だ。ダンスホールの大物、シャギーやエレファント・マン、ヴァイブス・カーテル、、ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグ、ダーティー・プロジェクターズのアンバー・コフマン、ピーチーズ、サンティゴールド、オランダのベテラン・テクノDJ、レイドバック・ルーク、UKのベテラン女性MC、ミス・ダイナマイト......そしてワイクリフ・ジョン等々。『フリー・ザ・ユニヴァース』は、4月10日に発売。