Home > News > Washed Out / It All Feels Right - 逃げたいぞ、真っ昼間に……
ウォッシュト・アウト、取材しました。興味深かったです。とくに面白かったのは、新作の重要なインスピレーションが、アイルランドの偉人、ヴァン・モリソンの傑作『アストラル・ウィークス』(1968年)、他にはフォークトロニカ時代のフォー・テットだったという話。フォー・テットに関しては、昔からずっと好きだったそうです。で、久しぶりにフォークトロニカ時代の作品を聴き直したらやはり良かったと。そう考えると、ああしたドリーミーな音色はこの20年のあいだ、実は、ベッドルーム・テクノ~ボーズ・オブ・カナダ~フォークトロニカ/アニマル・コレクティヴ~などなどといった具合に、つくづく受け継がれていってるんだなと思います。
セカンド・アルバム『パラコズム』というタイトルは、発達心理学の言葉で、言うなれば「順宇宙」、夢想による世界のこと。現実を直視できず、現実と隔絶するという意味においてはネガティヴに用いられるこの言葉を、ウォッシュト・アウトは敢えて肯定的に使ってみせます。彼は100パーセント、逃避主義を受け入れると言い切ります。そして今作を、昼間に聴ける音楽として作ったと説明しました。各楽曲の歌詞は、より鮮明に、大いなる逃避を謳っています。これは先行シングル「イット・オール・フィールズ・ライト」のPVです。