Home > News > Kahn & Neek Japan Tour 2015 - ──ブリストル最前線、カーン&ニークがあなたの街にやってくる!
〈dmz〉がブリクストンではじまって10年、ロール・ディープの『イン・アット・ザ・ディープ・エンド』のリリースから同じく10年が経とうとしている。UKアンダーグラウンドにおいてダブステップやグライムが「最先端」の音楽でなくなってから久しいが、それでもなおリスナーの心を掴んで離さないのは、10代でそれを体感した第2世代の目覚ましい活躍があってこそ。今回初めて来日するカーンとニーク(ともに20代なかば)がいなかったら、いまの若者の多くがレコードを買いはじめることはなかった、かもしれない。
すくなくとも、ふたりのレーベル〈バンドゥールー〉から、レコードのみでリリースされた“パーシー”を持っていない方はかなり後悔した方がいい(僕も持っていない)。あまりにも多くのクラブで流れてスマッシュ・ヒットした1枚であり、スカスカだが図太いグライムのビートとクセになる声ネタを、「若者だけの音楽にしておくのは、もったいない」と、ある音楽評論家も評している。
(ここで、主催者から届いた“パーシー”の冒頭が使われたツアーCMをどうぞ!)
カセットでのミックスの発表、レコード・オンリーのリリース、手刷りのアートワーク、地元ブリストルのクルーだけで構成されたコレクティヴ、ヤング・エコーでの活動など、カーンとニークを語るうえで出てくる要素は多いが、ネット至上主義に抗うかのようなDIYスピリットは、間違いなく彼らの魅力のひとつだろう。当然、ふたりのようにラディカルに活動をするアーティストは、日本になかなか来ることができない。「来日公演」が溢れかえる昨今において、カーンとニークを本場ではなく日本で見ることは大きな意味を持つことになりそうだ。
ツアーは7月17日に函館からはじまり、18日に小樽、19日に京都、20日に福岡、24日に東京、翌日は名古屋で開催される。ブリストル特集を予定している21日のドミューンの前半に、カーンとニーク本人が登場する予定なので、ふたりについてもっと知りたい方はそちらもチェック。各イベントともその地域のスペシャリストたちが出演するので、会場が近い方は是非足を運んでほしい。東京公演には今回から始動するイベント〈BS0〉の企画にもたずさわる、ビム・ワン・プロダクションとソイ・クルーの面々に加え、カーンとも交流がある〈バック・トゥ・チル〉の100マド、若手グライムDJのサカナが出演する。
〈東京公演〉
2015/07/24 (FRI)
BS0 1KN
KAHN & NEEK Japan Tour in Tokyo
会場:
Star Lounge (渋谷)
時間:
Open/Start: 24:30
Act:
KAHN & NEEK / GORGON SOUND from Bristol
Bim One Production (Roots/Dancehall Set)
Soi Production (Jungle Set)
100mado 〈Back To Chill〉(Dubstep&100bpm)
SAKANA 〈Ragehell/T.R Radio〉(Weightless Set)
Host MC:Ja-ge
Sound System:eastaudio SOUND SYSTEM
料金:
advance: 3000yen (ドリンク代別途500yen)Limited 150!!!
door: 4000yen (ドリンク代別途500yen)
チケット情報:
http://bs-zero.tumblr.com/ticket
Web: http://bs-zero.tumblr.com/
TW: http://twitter.com/_b_s_0_
FB: http://facebook.com/BS0TOKYO
YouTube: http://bit.ly/BS0YouTube
■Kahn
ブリストルのサウンドシステム/パンク・ロック/ヒップホップ・カルチャーに囲まれながら成長したKahnは、新世代ブリストル・サウンドの最前線にいる。ダブ、レゲエ、初期グライム、デジタル・ダンスホール、UKステッパーズ、そしてBPM140付近で生まれる音楽から影響を受けた彼は、Punch Drunkからデビューした2011年以降、Deep Mediの他、数々のレーベルから作品を生み出していく中で、同世代のプロデューサーで最も多様性のある存在として自己を確立してきた。Young Echoの一員としても、自分自身の声と楽器演奏を自らのサウンドに取り込むなど、エレクトロニック・ミュージックにおける広範な領域を探求している。DJとしてのKahnは、ソロでのセットに加え、盟友NeekとのKahn & NeekやGorgon Soundを展開。いずれのセットにおいてもサウンドシステムの伝統に則り、ダブプレートと様々なヴァージョンを駆使したプレイを繰り広げている。彼は数々のレーベルや作品に関わっている他、Neekと共にBandulu Recordsを運営している。レーベルを設立した2012年以降、ブリストルのアンダーグラウンドから生まれるダークなインストゥルメンタル・グライムを重量級ヴァイナルに落とし込み、スクリーン・プリントによるアートワークを施した限定盤を次々と発表してきている。
■Neek
Sidewinderのカセット作品を聴き、レコード店Rooted Recordsの常連となり、PeverelistやForsakenらのテスト・プレスを受け取るなどしながら、10代の多感な時期をブリストルで育ったNeek。2006年には後に高い評価を集めることになるイベントSureskankをスタート。周囲がデータ音源を使って気軽にDJプレイする中、彼はヴァイナルにこだわってDJ活動を続け、そのプレイと山のようなダブプレートは着実に成長を遂げていった。Neekはソロに加えてYoung Echoのメンバーとしても活動しているが、その中でも最もよく知られているのはブリストルのサウンドを進化させ続けているKahnとのコラボレーションだろう。レーベルBandulu Recordsを通じてヴァイナル限定で展開するグライムや、Gorgon Sound名義におけるUKのステッパーズ/ダンスホール/ダブステップに影響を受けたトラックは要注目だ。「Find Jah Way」「Backchat」「Percy」といったスマッシュ・ヒットや、Peng Sound、Hotline Recordingsを含むレーベルからのミックス・テープなど、Neekは近年発表された多くのアンダーグラウンドの傑作を手掛けている。ダブプレートなどのスペシャルな音源を携えたNeekのプレイは、サウンドシステムでのプレイが一番映える。ぜひ現場で体験を!