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WWW Xのオープニング・シリーズとして5lack初のロング・ワンマンライヴが開催

WWW Xのオープニング・シリーズとして5lack初のロング・ワンマンライヴが開催

── 5lack with mabanua bandが1年ぶりに復活!

Sep 07,2016 UP

 ヒップホップという音楽には、アーティストたちが自分たちをヒップホップに縛り付けることによって、それ自体の強度や結束を固め、シーンの中の人間にしか理解できない、暗号化された言葉を用いる音楽として発展してきた側面がある。その暗号化こそがヒップホップの強さとして機能するのだが、ともすればその暗号は、読み解かれることがなく、忘れ去られてしまう危険性も備えている。では5lackの場合はどうだろうか。

 ここ最近の5lackの活動を追っていると、彼は自分がもともといたシーンを飛び越えていこうとしているかのように見える。2020年東京オリンピック・パラリンピックのキャンペーンCMに起用されたり、今年のフジロックでは野田洋次郎のソロ・プロジェクトであるイリオンのステージにゲスト出演したりするなど、最近の彼はシーンの外、あえて言えばオーヴァー・グラウンドな領域に飛び込むことに躊躇がないようにも見える。
 しかし、5lackは自らのシーンをないがしろにするようなことはしない。彼は先月末に、自身やブダモンクを始めとするおなじみの面々がレジデントを務めるパーティー「ウィーケン」を復活させたり、最新シングル『フィーリン29』ではコージョーをフィーチャーしたりしている。シーンの外に出ていくからといって、シーンと決別する必要はないということだ。
 彼が自分たちのシーンを「人柄だけ」で築き上げてきたのではないということは、彼のソロ作や、シック・チームのサウンドを聴けばよくわかるだろう。かつて、そしていまもなお「人柄だけじゃミュージックって思わない」と歌い続ける5lackは、まさにその言葉を体現するように、シーンの奴らとドープでタイトな音楽を作り上げているのだ。そして、その言葉はシーンの外においても例外ではなく、どこのどんな場所においても、5lackは妥協しない。それはどこに飛び込むか、という点においても、だ。
 わかる奴にはわかる。しかし、わからない奴にもそれは魅力的で、ディグるべきもののように見える。5lackが作り出してきたものには、そのような魅力がある。

 ここまで長くなったが、本題である。5lackは、10月15日にWWW Xにて、自身初のロングセット・ワンマンライヴを開催する。公演は約1ヶ月先の話であるが、公開されている情報はまだ少ない。
 唯一公表されているのは、mabanua bandとのバンド編成を含めたロングセットになるということだけだが、それだけで充分だ。多くを語らずとも、このライヴが最高の体験になることはわかっている。
 昨年の9月以来およそ1年ぶりとなる5lack with mabanua bandとしてのライヴは、日本のヒップホップ・シーンとだけでなく、ケンドリック・ラマーやアンダーソン・パークといった、USのヒップホップ・シーンとの共振を感じさせてくれるものになるだろう。それは、彼らがともにヒップホップを生音バンドでやっているから、という単純な話ではない。5lackもケンドリック・ラマーもアンダーソン・パークもみな、同世代の人間だからこそ共振することのできる、新しい音に対する貪欲な意識を持っているのである。バンド・サウンドによるヒップホップというスタイルも、新しい音への意識があるからこその選択の結果だ。彼らの作り出す音は、これまで存在してきたヒップホップの音を、確実に更新しているのである。

昨年9月26日にウィーケンでおこなわれた5lack with mabanua bandのライヴ映像

 先日、KOHHがフランク・オーシャンの新譜に参加し話題となっていたが、5lackも我々にそのようなサプライズを用意してくれるのではないか、とつい妄想してしまう。しかし、そんな妄想をしている場合ではない。現実は迫っている。呆けている間に5lackのワンマンライヴのチケットは売り切れてしまうだろう。我々は1ヶ月後に5lackの現実を目撃しなければならない。(菅澤捷太郎)

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