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坂田学とのdubdub on-sengの「calypso on-seng」の浮遊感ただようエキゾチシズムも印象的だった在京都のギターエレクトロニスト、marronのソロ作。「ユーフォリックな」と書きたい衝動にとらわれるが、マニュエル・ゲッチキングともスティーヴ・ヒレッジとも、フェネスともちがうギターへのアプローチが、トリップ一辺倒ではない、ワビサビすら感じさせるコズミック・ミュージックに実を結んでいる。ジャムっぽさのなかに作曲の才を感じさせるフレーズがたくさん。
スペイシーなエレクトロニカからフォーキーなアコースティック曲まで。
万華鏡のように変化するmarronワールド。
marron aka dubmarronics(マロンaka ダブマロニクス)はギタリストmarronこと田中康彦のメイン・プロジェクト。 アンビエントを基本とした独自の手法によるギター・エレクトロニカを展開しており、これまでにアルゼンチンのギタリストFernando Kabusacki、シアトルのギタリストBill Horist、イギリスの映像作家Max Hattlerなどと共演。また坂田学とのdubdub on-seng、DJ DaichiとのBased On Kyoto、勝井祐二(ROVO)、山本達久とのプラマイゼロ、SHIMIZ(Soft)とのギターヒーロー観光協会's他、様々なコラボレーション・ユニットで活動している。 本作はループ・パターンが変化していく"4->5"、フォーキーなギター・インストゥルメンタル"based on love"、宇宙空間を浮遊するような無重力を感じる"2013"、スペイシーでロックな"celebration from revolution 2"(DJ Kazumaとの共作)など、marronの多彩な音楽性を堪能できるヴァラエティに富んだ内容となっている。 ゲスト・ミュージシャンとして"new moon"に京都在住のアーティストむーとん(スズメンバ、ドラヒップ、おやつなど)がシンセと鉄琴で参加している。
(中本真生/UNGLOBAL STUDIO KYOTO)
松村 正人