ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. R.I.P.:エンニオ・モリコーネ (news)
  2. interview with Julianna Barwick 聞きたくない声は、怒りのラップ、怒りのメタル。“グォォォーッ”みたいなやつ (interviews)
  3. すずえり - Fata Morgana (review)
  4. interview with Trickfinger (John Frusciante) ジョン・フルシアンテ、テクノを語りまくる (interviews)
  5. Cafe OTO ──多くの日本人アーティストも参加。コロナ渦を乗り切るための、ロンドンの〈Cafe OTO〉主宰のレーベル〈TakuRoku〉に注目 (news)
  6. Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​1 / Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​2 / Kevin Richard Martin - Frequencies for Leaving Earth - Vol​.​3 (review)
  7. 169 - SYNC (review)
  8. Jun Togawa──戸川純がまさかのユーチューバーになった! (news)
  9. interview with COM.A パンク・ミーツ・IDM! (interviews)
  10. interview with Wool & The Pants 東京の底から (interviews)
  11. There are many many alternatives. 道なら腐るほどある 第11回 町外れの幽霊たち (columns)
  12. Hiroshi Yoshimura ──入手困難だった吉村弘の1986年作『Green』がリイシュー (news)
  13. Boris ──世界的に評価の高いヘヴィロック・バンド、ボリスが完全自主制作による新作をリリース (news)
  14. Moodymann - Take Away (review)
  15. Politics 都知事選直前座談会 「今回の都知事選、どう見ればいいか」 (columns)
  16. Kenmochi Hidefumi - たぶん沸く〜TOWN WORK〜 (review)
  17. RILLA ──これが噂のリラ、ついにデビュー作を発表 (news)
  18. Speaker Music - Black Nationalist Sonic Weaponry (review)
  19. interview with Mhysa ジャネット・ジャクソンとブランディが好きな〈NON〉~〈ハイパーダブ〉のシンガー (interviews)
  20. Run The Jewels ラン・ザ・ジュエルズは何がすごいのか (interviews)

Home >  Reviews >  Album Reviews > Villains- Never Abandon The Slut Train

Villains

Hardcore PunkNoiseThrash Metal

Villains

Never Abandon The Slut Train

Nuclear War Now ! Production

倉本諒   Feb 04,2014 UP
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 かつてキャトル・プレス(Cattle Press)とゆー恐ろしいバンドがおりまして、トゥデイ・イズ・ザ・デイ(Today is the Day)やクライシス(Crisis)、ディスアソシエイト(Dissasociate)などの恐ろしい仲間たちとともに90年代のニューヨークの地下シーンを形成しておりました。キャトル・プレスやらヘムロック(Hemlock)、ダイング・ライト(Dying Light)にも参加していたLino Reca氏が率いるヴィレインズ(Villains)には、過去10年間聴いた邪悪なバンドの中でつねにもっとも興奮させられているのであります。

 昨今のテクノ界隈のアーティストがブルズムやらクロマグスのTシャツを着用するトレンドとは対極に位置しながらも、どこかしらリンクしてしまうのは、このバンドが持つニューヨークらしい都会的でニヒルなセンスゆえであろうか。

 バソリー(Bathory)を彷彿させる非ゴスなブラック・スラッシュとブラック・フラッグ的(Black Flag)なアメハが共存するヴィレインズの、結成から10年間追求しつづけたストリート・メタル・ノワールはここにひとつの完成を披露する。前作『ロード・トゥ・ルイン(Road to Ruin)』から顕著に表れはじめた西海岸パンク/ハードコアなブレイク・ダウンは本作品ではさらにフィーチャーされ、ニューヨーク特有の、冷たく、血なまぐさいスラッシュと不気味に共存している。いつのまにかLino Reca氏がギター/ヴォーカルとなったのもあってか、いままで以上にひねくれたリフが全編通してウネりまくる。抗うことができないヘドバン衝動に身を委ねれば日頃の鬱憤で酒に我を忘れ、ブルックリンの場末のバーでチャンネーを巡るトラブルに巻き込まれるであろう。ニヒリスティックな男のロマンがここにある。
 立ち上げから現在まで徹底してヴィレインズをプッシュしてきた〈NWN! プロダクション〉による美しいパッケージは今回も素晴らしく、このバンドの歴史とともに振り返る〈NWN!〉の軌跡へのリスペクトを忘れてはなるまい。

 というわけで2013年のUSパンク・ハードコアで若手ハイライトはホアクス(Hoax)──解散したっぽいのだが──、ベテランはヴィレインズでした。

 2013年度イヤーズ・エンド・リストに入れ忘れたのでここに記しておきます。

倉本諒