ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Cremation Lily - Dreams Drenched in Static (review)
  2. Adrian Sherwood ——エイドリアン・シャーウッドが女性ダブ・アーティストのコンピレーションをリリースする (news)
  3. リコリス・ピザ - (review)
  4. interview with Shintaro Sakamoto 坂本慎太郎、新作『物語のように』について語る (interviews)
  5. Vladislav Delay ——ロシア占領下の18世紀フィンランドを主題にしたヴラディスラヴ・ディレイの新作は、〈Planet Mu〉からリリース (news)
  6. P.E. - The Leather Lemon (review)
  7. Autechre ──オウテカが未発表ライヴ音源集をリリース、計8時間弱 (news)
  8. The Ephemeron Loop - Psychonautic Escapism (review)
  9. There are many many alternatives. 道なら腐るほどある 第5回 反誕生日会主義 (columns)
  10. interview with Kikagaku Moyo 無国籍ロウファイ・サイケデリア (interviews)
  11. Spiritualized - Everything Was Beautiful (review)
  12. edbl ──トム・ミッシュ以降を担う新世代、エドブラックの日本デビュー作がクリア・レッド・ヴァイナルでリリース (news)
  13. Nicolás Jaar, Other People ──ニコラス・ジャーが20世紀後半のポーランドの前衛/実験音楽をコンパイル (news)
  14. Jeff Mills ──早くもジェフ・ミルズの新作がリリース (news)
  15. Ghostly Kisses - Heaven, Wait (review)
  16. 7g classic's ——元RCサクセションのgee2woによる新プロジェクト始動 (news)
  17. Cate Le Bon - Pompeii (review)
  18. FEBB ──幻の3rdアルバムがリリース (news)
  19. Funkadelic - Maggot Brain (review)
  20. Lucrecia Dalt ──コロンビア出身ベルリン拠点のプロデューサー、ルクレシア・ダルトによるホラー映画のサントラ (news)

Home >  Reviews >  Album Reviews > Black Knights- The Almighty (Produced by John F…

Black Knights

Black Knights

The Almighty (Produced by John Frusciante)

Record Collection / RUSH! / AWDR/LR2

Tower HMV Amazon

倉本諒   Sep 03,2015 UP
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 N.W.A.の伝記映画、『ストレート・アウタ・コンプトン(Straight Outta Compton)』が先月半ばに公開され、大ヒットを記録しているようだ。ヒップホップ史に残る同名タイトルの名盤も26年ぶりにアルバム・チャート上位に食い込んでいるとか。ぜひとも日本公開が待たれるこの作品、ポリス・ブルタリティーへの抵抗の声が高まる本国の若者にはどのように映るのだろうか。

 ブラック・ナイツのラグド・モンクと射殺された元メンバーのドック・ドゥームもまたコンプトン出身のラッパーであるが、ブラック・ナイツのラップは西海岸のサグさと東海岸の哲学性を合わせ持ったドープなリリックが特徴でもある。ジョン・フルシアンテによる2作めのプロデュース作品である本作で聴けるNWAやブギー・ダウンのようなオールド・スクール・ヒップホップが彼の感性で変容したトラックとの相性は抜群だ。

 BPMが変容してゆくトラックやジョンのギター・ソロが大々的にフィーチャーされるトラックなど、ロック畑のヒップホップ・アルバムのプロデュースを超えた実験的な内容となったのは、近年におけるジョンの電子音楽製作からの影響も大きいのかもしれない。

 また、ヒップホップ音源の製作においても対面することなくインターネット上でのトラックとラップのやり取りが通常である近年において、このコラボレーションのように生活をともにしながら製作された作品は素晴らしい。僕の知るLAのミュージシャン・シップこそここにあるのだ。

 じつは前作、『メディエヴァル・チェンバー』のリリースの時点で本作と次作アルバムまで完成しているようで、われわれはこのコラボレーションのさらなる変容を聴けることを約束されている。

倉本諒