「PAN」と一致するもの

Chart by Lighthouse 2010.12.20 - ele-king

Shop Chart


1

Mungolian Jetset

Mungolian Jetset Moon Jocks N Prog Rocks Smalltown Supersound [NOR] »COMMENT GET MUSIC

2

Gala Drop

Gala Drop Overcoat Heat EP Golf Channel [US] »COMMENT GET MUSIC

3

Arthur's Landing

Arthur's Landing Is It All Over My Face Chinatown [US] »COMMENT GET MUSIC

4

KZA

KZA Le Troublant Acid Endless Flight [JPN] »COMMENT GET MUSIC

5

Shackleton

Shackleton Man On A String Part 1 And 2 Woe To The Septic Heart [UK] »COMMENT GET MUSIC

6

Floating Points Ensemble

Floating Points Ensemble Post Suite / Almost In Profile Ninja Tune [UK] »COMMENT GET MUSIC

7

Scott Hardkiss feat. Lisa Shaw

Scott Hardkiss feat. Lisa Shaw Come On, Come On (The Sacred Rhythm Version Suite) Sacred Rhythm Music [US] »COMMENT GET MUSIC

8

M.in

M.in Teach Me House EP Trapez Ltd [GER] »COMMENT GET MUSIC

9

V.A.

V.A. Uncanny Valley 2 Uncanny Valley [GER] »COMMENT GET MUSIC

10

Busen feat. Paleo / Dressvn

Busen feat. Paleo / Dressvn Stream Of Love / Untitled Wania [NOR] »COMMENT GET MUSIC

Chart by JETSET 2010.12.20 - ele-king

Shop Chart


1

DJ NOBU

DJ NOBU ON &COMMENT GET MUSIC
『自分的にはかっこいい、かっこわるい以前に[凄い]を意識して作りました!(DJ Nobu)』前記の言葉に一切の偽りなし。オフィシャルのミックス作品としては「Creep Into Shadows -The Midnight D Edits」以来となる2年ぶりの作品。

2

KZA

KZA LE TROUBLANT ACID &COMMENT GET MUSIC
好調なリリース続けるEndless FlightからForce Of NatureのKZA新曲が登場!

3

COFFEE&CIGARETTS BAND

COFFEE&CIGARETTS BAND ELECTRIC ROOTS EP2 &COMMENT GET MUSIC
『Electric Roots』から待望の第2弾!今回は二人のポテンシャルが遺憾なく発揮されたアフリカ、アフロ色濃厚な全6曲を収録。前作に引き続き、売り切れ必至のアイテムです!

4

G.MITCHELL & JEBSKI FEAT. KENGO ONO

G.MITCHELL & JEBSKI FEAT. KENGO ONO NATSU EP1 &COMMENT GET MUSIC
2011年に待望のフル・アルバムをリリースするJebskiのG.MITCHELL共作ナンバーが到着!2011年にソロ・アルバムをリリース予定のJebskiが間一髪空けずに12インチ・シングルをリリース!当店のノベルティーに収録されていたあの楽曲がついに12インチでリリース!

5

KRYSTAL KLEAR

KRYSTAL KLEAR TRIED FOR YOUR LOVE &COMMENT GET MUSIC
深海かはたまた宇宙か!? 脳に浸透する芸術的ファンキー・シンセ・ビーツの要注目作!ハイクオリティー過ぎるオリジナル3曲に加えて、ご存知Hudson Mohawkeによるリミックスまで収録! クロスオーヴァーしてオススメしたい一枚です。

6

MIKE GAO / TOKIMONSTA

MIKE GAO / TOKIMONSTA LOS ANGELES 8/10 &COMMENT GET MUSIC
せめぎ合う二つの才能! この組み合わせはシリーズ随一!シリーズ第8弾に登場するのは来日公演も記憶に新しい、TokimonstaとGalapagos4の諸作で知られる天才アジア系ビートメイカー、Mike Gao。

7

COTTAM

COTTAM COTTAM 4 &COMMENT GET MUSIC

8

TIMMY REGISFORD

TIMMY REGISFORD AT THE CLUB &COMMENT GET MUSIC
御大、Timmy Regisfordによる待望の4thアルバムが到着!ヴォーカリストをフィーチャーした楽曲を中心にTimmyのブラックネスが溢れる一作です。

9

SOCIAL DISCO CLUB

SOCIAL DISCO CLUB PEACEFUL WARRIOR &COMMENT GET MUSIC
Soft Rocks & Lovefingers、Pacific Horizonsリミクシーズ!!主宰レーベルHands Of Timeも絶好調、Tiagoと並ぶポルトガル・ニュー・ディスコ・シーンの顔役Social Disco Clubが当店大人気のIs It Balearic?に初参戦。

10

BRIEF ENCOUNTER

BRIEF ENCOUNTER S.T. &COMMENT GET MUSIC
Jazzmanからも再発!!フリーソウル~レアグルーヴ~甘茶ソウル・ファン買い逃し厳禁の究極メガレア盤!!先日出たP-Vineからの再発盤は即日完売。オリジナルは今や市場価格25万円超え。極太漆黒ファンクから溶解昇天甘茶ソウルまで、世界中のソウル・ファンが探し求めてきた超人気盤が1500枚限定再発!!

 2010年に『ニュー・スレイヴ』を発表した、いまどき希有な、怒りのこもったハードコアなジャズとミニマルを爆発させるニューヨークのアンダーグラウンドの脅威、ジーズがやって来る! それも年末に......。
 これでもう、年末は帰省している場合ではないことがわかった。以下、詳細です。

UNIT 2010 to 2011 (2010.12.31 FRI)
LIVE
PERFORMANCE
Zs (from NY, The Social Registry)
KIRIHITO (P-Vine Records)
and more
DJ KENJI TAKIMI (LUGER E-GO / CRUE-L)
TEN (STERNE / ERR)
KENTARO IWAKI (DUB ARCHANOID TRIM / BLOWMAN)
VJ SAKOTA HARUKA
SALOON(B3F) "who is rodriguez ? Lr - NYE Special Edition -"
DJ Steve Bicknell (from London, LOST / Spacebase / Cosmic)
Miyabi (PLUS)
UNICE (B1F CAFE) "delight emotion floor"
LIVE
PERFORMANCE
FilFla (WEATHER / HEADZ / PLOP)
DJ L?K?O
タカラダミチノブ (HONCHO SOUND)
Ametsub
Hiyoshi (Global Chillage)
presented byUNIT in association with root & branch
OPEN/START 21:00
CHARGE ADV.4,000yen/W.FLYER 4,500yen/DOOR 5,000yen
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID
TICKET

チケットぴあ 0570-02-9999 [P]126-123
ローソン [L]74292
e+

STORE
[渋谷]
● TOWER RECORDS 渋谷店
● diskunion 渋谷 CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 渋谷ロック館
● GANBAN
● Lighthouse Records
● TECHNIQUE
[新宿]
● TOWER RECORDS 新宿店
● diskunion 新宿 CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 新宿本館6Fインディ/オルタナティヴロックフロア
● LOS APSON?
[お茶の水]
● diskunion お茶の水駅前店
[吉祥寺]
● diskunion 吉祥寺店
[下北沢]
● diskunion 下北沢CLUB MUSIC SHOP
● diskunion 下北沢店
● JET SET
● warszawa
[高円寺]
● small music

HP https://www.unit-tokyo.com/

Zs (ジーズ)
サックス奏者/作曲家のSam Hilmer(サム・ヒルマー)によって2000年に結成されたZsは、その10年に渡る活動の中で、デュオからセクステットまで自在に形態を変化させつつ、Ben Greenberg(ベン・グリーンバーグ)、Tony Lowe(トニー・ロウ)、Ian Antonio(イアン・アントニオ)らの核メンバーと共に、ラディカルな地下活動を続けてきた。

ノー・ウェイヴ、フリージャズ、ノイズ、ポスト・ミニマリズム、電子音楽、即興演奏等の広大な領域を大胆に横断しながら、肉体的な意味でも精神的な意味でも過激に限界へと挑戦するサウンドが非常に高く評価されている。既存の楽器マニピュレートの域を拡張するユニークな演奏テクニックと、ほとんどテレパシーのようなバンドの呼吸によるコミュニケーションに裏付けられたライヴの強烈さによって叩き出されるその音は、たとえばかつてBattlesの音楽を形容する際に用いられた、「数学と暴力の融合」の発展型にして緻密にリズムを微分するフレーズと限界まで緊張感を高める暴虐性の混交であり、また例えばそれは、ライヒの執拗な反復とフリージャズの覚醒をハードコアへと織り交ぜた激烈なアップデートである。

バンドはこれまで、The Social Registry、Torubleman UnlimitedやPlanaria、Three One Gといったレーベルから作品を発表してきており、まずは2007年にPlanariaから発表されたセカンド・アルバム『Arms』によって、ここ日本でも大きく注目された(アルバムは日本ではPlanchaによって日本盤仕様で発売されている)。ジャズとマスロックの融合を完成させたこのアルバムに続き、さらに今年2010年にはGang Gang DanceやGrowingを擁する最新型NYアヴァンの牙城、The Social Registryから、フル・アルバムとしては3枚目となる『New Slaves』(日本ではPower Shovel Audioより12/15に、リミックス盤を加えたスペシャル・パッケージにて発売)をリリース。より肉体的なハードコア性とほとんど怒りにも似た感情の爆発、そして新たに独創的なエレクトロニクスの導入を果たし、"エクスペリメンタル・ミュージックの新たなディケイドの幕開け""ニューヨークでもっとも強力なアヴァン・バンドのひとつ -New York Times-"と絶賛された。スリリングで複雑で精緻で、なおかつ理屈抜きに叩きのめされるサウンドをこの初来日で是非体験してください!

interview with Eskmo - ele-king


Eskmo / Eskmo
Ninja Tune / ビート

Amazon iTunes

 絶えず拡大するポスト・ダブステップという宇宙のなか、グリッチもいま、新たなフェイズに突入している。フライング・ロータスの『ロスアンジェルス』を契機に、たとえばグラスゴーではウォンキー(グリッチとダブステップとチップチューンとの出会い)が生まれ、そしてサンフランシスコからはエスクモが登場した。自らをエスクモと、実に寒そうな名前を名乗る青年、ブレンダン・アンジェリードは比較的温暖なサンフランシスコを拠点とするトラックメイカー/プロデューサーである。彼はグリッチとアンビエント、IDMをシャッフルする。そして暗く幻想的でミニマルなビートによって、ある種のサイケデリック・ワールドを描いている。それはJ・ディラではなく、フォー・テットやボーズ・オブ・カナダに近い。
 ブレンダン・アンジェリードが音楽活動をはじめたのは、10年前の話だ。アモン・トビンらに影響を受けながらニューヨークでIDMスタイルの音楽を発表していた彼は数年前にサンフランシスコに引っ越している。そして、2009年に自主制作で発表したEP「ハイパーカラー」が〈ワープ〉の運営する配信サイト「ブリープ」で絶賛されると、フライング・ロータスが主催するパーティ〈ブレインフィーダー〉に出演を果たし、その評判を高める。
 そして昨年から今年にかけて〈プラネット・ミュー〉からは〈4AD〉系の霊妙さを孕んだ「レット・ゼム・シング(Let Them Sing)」を発表、さらにまた〈ワープ〉からはスプリットで、スワンが歌う天文学の歌をフィーチャーしたゴシック調のR&B「ランド・アンド・ボーンズ(Lands And Bones )」をリリースしている。この2枚のシングルで評判をさらに高めて、去る10月には〈ニンジャ・チューン〉から「人間と機械の境界線をぼやけさせるような音楽」とBBCに評されたアルバム『エスクモ』を発表している。
 取材に現れたブレンダン・アンジェリードは、実におっとりとした、清楚な佇まいの青年だった。

ロンドンのアントールドやジェームス・ブレイク、スキューバ、あと〈ヘッスル・オーディオ〉(ラマダンマンらが主宰するレーベル)やピンチ、彼らにはシンパシーを感じるよ。アントールドは最近知ったばかりなのだけど、彼は本当に素晴らしい。

ザ・レジデンツのTシャツを着ていますね!

エスクモ:彼らの『エスキモー』(1979年)というアルバムがすごく好きなのだけど、僕の「エスクモ」という名前はそこからインスピレーションを受けているんだよ。

ああ、なるほど!!

エスクモ:アルバムのなかで、シャーマンが氷の下に入るためにおまじないをして、氷の下に入って、まだそこから出てくるっていう曲があるのだけど、そういったシャーマニックな部分であったり、アイデアが面白いと思うんだ。彼らのコンセプトである、ポップなものを捻って何かを作るっていうやり方に、すごく共感しているよ。

彼らの作品はどれもコンセプチュアルなものですが、あなた自身の音楽もそうであると思いますか?  DJカルチャーやクラブ・ミュージックの文脈とは、また違うところにあるものだと思いますが。

エスクモ:今回のアルバムでは、レジデンツにシンパシーを感じたりする自分のパーソナルな部分と、エンタテインメントな部分、それはDJでみんなを喜ばせることであったりするのだけど、それらを上手く同居させることが出来たんじゃないかなと思っているよ。そういったことを僕は意識してやっているから、ある意味ではコンセプチュアルなものなのかもしれないね。でも、レジデンツからクラブ・ミュージックまでまたいで好きなのは、僕にとってはとてもナチュラルなことなんだ。うーん、上手く伝わるといいのだけど。

レジデンツのTシャツを着ているトラックメイカーなんて、なかなかいないと思いますけどね(笑)。

エスクモ:今日のステージを観てもらえば、もっと上手く伝わると思うな!(笑)。

そういえば、エイフェックス・ツインが初めて日本でDJをしたときに最初にかけたのはレジデンツなんですよ。

エスクモ:ワオ、それはナイスだね!

いまはサンフランシスコを拠点に活動しているんですよね。

エスクモ:うん、そうだよ。

〈ロウ・エンド・セオリー〉や〈ダブラブ〉など、あなたの地元であるUS西海岸のローカルなコミュニティから生まれたアンダーグラウンド・ヒップホップからの影響は勿論あると思うのですが、あなたの作るトラックからは、UKのグラスゴウのハドソン・モホークやラスティのような、ダブステップ以降のトリッキーなビートとの共振も感じられました。US西海岸とUKを繋ぐビートが出てきたことに、とても興奮したのですが。

エスクモ:正直に言うと、それがどういった経緯で生まれてきたのかは、僕にも上手く説明ができないんだ。普段は特定のジャンルの音楽を聴いているわけではなくて、フォークも聴くし、ジャズも聴くし、もちろん新しいビート・ミュージックも聴いているし。ただ、君が指摘したように、僕らウエスト・コーストとUKのシーンは通じ合っているところあると思う。具体的にどうというわけではないのだけど、マインドやアティテュードは近い気がするな。それはニューヨークのシーンにはないことだと思うんだ。

UKでシンパシーを感じるアーティストはいますか?

エスクモ:ロンドンのアントールドやジェームス・ブレイク、スキューバ、あと〈ヘッスル・オーディオ〉(ラマダンマンらが主宰するレーベル)やピンチ、彼らにはシンパシーを感じるよ。アントールドは最近知ったばかりなのだけど、彼は本当に素晴らしい。基本的に、僕が好きになったりマインドが近いなと思うのは、アッパーなものより、土台がちゃんと固められた落ち着いたものなんだ。


photo : Masanori Naruse
[[SplitPage]]

僕がサンフランシスコに引っ越した理由のひとつは、「レッド・ウッド」という木が生えている森があるからなのだけど、そこに入ると多くのインスピレーションをもらうんだ。自分の音楽のアイデアはそこで生まれることもよくあるし、自然から受け取るものはたくさんある。


Eskmo / Eskmo
Ninja Tune / ビート

Amazon iTunes

あなたの作るトラックは、コズミックな音色のシンセを使いながら、下地にはトライバルなビートを敷いていたりしますよね。そういった相反するものが混ざり合うことで生まれるサイケデリックな世界観が面白いなと思いましたが、それはひとつのコンセプトであったりしますか?

エスクモ:そういったサウンド・テクスチュアに関しては、とくにテーマやコンセプトがあるわけではなくて、あれは自分のなかから自然と出てきた、自分にとってフィットすると思えるカタチなんだ。君が言った、テクノロジックなものとナチュラルなものを組み合わせる手法にしてもそうで、さっきもレジデンツとクラブ・ミュージックの話をしたけど、一見、まったく異なったものを組み合わせることに興奮を覚える人間なのかもしれない。この電話の音のように(と言って、近くに置いてあった電話をガチャガチャといじる)、フィールド・レコーディングもたくさんしているのだけど、デジタルとアナログを組み合わせることも、自分にフィットする手法だと思っているよ。

アルバムのなかにはヴォーカル・トラックも多くありますが、こういったシーンのなかでは珍しいですよね。

エスクモ:昔から自分の声はよく録っていたのだけど、いままでは、あくまでサンプリングのネタというか、曲のなかでチョップアップして使うためのひとつのマテリアルぐらいでしか考えていなかったんだ。でも、今回のアルバムでは「ネクスト・レヴェルに行かなければ」という気持ちが強くあって、こういった挑戦をしてみたんだよ。とは言っても、実際に自分の歌声を録るのは正直怖い部分もあったし、みんなに「ゲゲーッ!」って引かれるんじゃないかって、すごく冷や冷やした。だって、僕のいるシーンには、そんなことをやっている人はいなかったしね。でも、とりあえずそういったことは忘れて、自分のパーソナル部分に向きあって、いま、自分が何をしたいのか、何をしなければいけないのか、自分のなかの意識に正直に従って作っていくことにしたんだ。

なるほど。

エスクモ:仮に自分が音楽を作っていなかったとして、他の何かのアーティストだったとしても、自分がつねにやらなければいけないことは、ネクスト・レヴェルに行くことだと思うんだ。他人がどう思うかで自分に制限をつけてしまうのは絶対によくないことだから、とりあえず、自分がどう見られるかは置いておいて、自分が正しいと思うことに挑戦してみたんだよ。

もしかすると、自分はトラックメイカーというよりも、シンガー・ソングライターだという気持ちが強かったりしますか?

エスクモ:そうだね、ごく最近になってそう思いはじめたところだよ。

先ほどあなたもアントールドやジェームス・ブレイクのようなポスト・ダブステップのアーティストの名前を挙げていたように、いま、エレクトロニック・ミュージックのシーンは大きく変化している真っ直なかだという印象を受けます。そして、どこに向かっていくのかわからないという面白さがありますよね。自分たちがいるシーンについてはどう考えていますか?

エスクモ:いまのエレクトロニック・ミュージックのシーンはとても健康的だよね。健康的だからこそ、ドラスティックに変化し続けているわけだろうし。だからこそ、今後どうなっていくかっていうのは僕にもわからないのだけど、ジェームス・ブレイクもやっているように、ヴォーカルを取り入れたトラックがこれからどんどん増えてくるんじゃないかな。R&Bの要素を取り入れたり。

今年の夏にUKでは、マグネティック・マンの"アイ・ニード・エア"がヒットしました。もしかしたら、次はあなたのいるシーンからこういったアンセムが生まれてくるのでは、と思ったのですが。

エスクモ:正直なところ、マグネティック・マンは名前ぐらいしか知らなくて、そこまで追いかけていないんだ。家でエレクトロニック・ミュージックを聴くときは、静かなものを聴くことが多いね。ススム・ヨコタのような。昔はアッパーなものも多く聴いていたけど、最近は少し疲れてきちゃったみたいで。

音楽以外で影響を受けているものはありますか?

エスクモ:僕がサンフランシスコに引っ越した理由のひとつは、「レッド・ウッド」という木が生えている森があるからなのだけど、そこに入ると多くのインスピレーションをもらうんだ。自分の音楽のアイデアはそこで生まれることもよくあるし、自然から受け取るものはたくさんあるね。あとは家族や彼女、あ、昔の彼女も含むのだけど、そういった人間関係が音楽を作るときのインスピレーションに繋がることも多いね。

「レッド・ウッド」を求めてサンフランシスコに移住したというのは、あなたのロマンティストとしての資質がそうさせたのか、それとも、スピリチュアルなものに対する好奇心が大きかったのか、どちらでしょうか?

エスクモ:どっちもだね。スピリチュアルな部分にも惹かれたし、僕にはロマンティストな部分もあると思う。あと、これはすごく生活感のある話だけど、ご飯も美味しいし、過ごしやすい気候だしね。

リリックのなかでも、そういったスピリチュアルな部分であったり、ナチュラルな部分が描かれていて、幻想的なものが多いなと思ったのですが、それはあたなの出自であったり、トラックとの相互関係でそういったリリックを書くようになったのでしょうか?

エスクモ:リリックのテーマは大きく分けて、コンセプチュアルなものとごくごくパーソナルなもののふたつだね。"ウィ・ガット・モア"、"カラー・ドロッピング"、"ムーヴィング・グロウストリーム"、"マイ・ギアズ・アー・スターティング・トゥ・トレンブル"の4曲はコンセプチュアルなもので、他の曲はすべてパーソナルなことを歌っている。"ゴールド・アンド・ストーン"はその両方の要素があって、これは錬金術師のことを歌っている。"マイ・ギアズ・アー・スターティング・トゥ・トレンブル"は完全にコンセプチュアルなもので、ロボットを造る科学者がいて、彼が造ったロボットが誕生するときに科学者自身も誕生する、つまり、自分の生を実感するという内容だね。その反対に、パーソナルなことを歌った曲では、家族との関係であったり、コミュニケーションについて歌っているんだよ。

アルケミーなものに興味を持ったきっかけというのは何なのでしょうか?

エスクモ:自分にとって大きかった最初の影響は、15歳のときにハマったマジックかな。マジックと言っても、手品のマジックではなくて、魔法のマジックのほうなのだけど、あの頃はマジックについて書かれた本を沢山読んでいたね。あとは、自分が置かれている環境から常々影響を受けていると思う。悲しい出来事があれば、自分のマインドや身体をはじめ、いろいろなことが変わっていくだろうし。マインドが自分を変えていくのではなくて、環境が自分を変えていくものだと思っているよ。

では、あなた自身の音楽は、リスナーにどういった影響や効果を期待していますか?

エスクモ:具体的なものはないのだけど、それぞれがいろいろなことをそこから感じ取ってもらえればいいな。ミュージック・ヴィデオに関しても、こう受け取ってもらいたいという具体的なものはないのだけど、観て聴いた人がそこでモチヴェーションを感じてくれたり、何かをスタートするきっかけになれば幸いだね。


photo : Masanori Naruse
[[SplitPage]]

Eskmo / Eskmo
Ninja Tune / ビート

Amazon iTunes

日常生活ではよく音楽を聴く方ですか?

エスクモ:iPodのような携帯プレイヤーで聴くことはほとんどないかな。例えば、いまみたいに日本に来ているときは、見るもの聞くものに驚くことがたくさんあり過ぎるしね。家ではよく聴いているけどね。

最近は何をよく聴いていますか?

エスクモ:ミュー(Mew)やビーチ・ハウスをよく聴いている。ビーチ・ハウスはとくにシンパシーを感じるな。ナイス・ナイスみたいなバンドも好きだよ。

この度〈ニンジャ・チューン〉からアルバムをリリースする運びとなりましたが、その前に今年は〈ワープ〉からのスプリットと、〈プラネット・ミュー〉からシングルをリリースしていますよね。

エスクモ:とても光栄だし、本当にラッキーだと思っている。〈ワープ〉から一緒にスプリットをリリースしたエプロムとは本当に仲が良くて、よく一緒にサイクリングをしているよ。僕はバイクには疎いけど、彼は本当にクレイジーなぐらい詳しいんだ(笑)。サンフランシスコのシーンは、ロサンゼルスより規模が小さいから、大体みんな知り合いなんだ。よくみんなで一緒に遊びに行くしね。

動画サイトであなたのライヴ映像を観たのですが、ラップトップを操作しながらマイクを握って歌っていたのには驚きました。今日のライヴでもあなたの歌は披露されるでしょうか?

エスクモ:もちろんだよ! 最近は自分の歌声以外にも、その場でフィールド・レコーディングしたものをサンプリングしてループさせて使っていたりもするから、その辺も楽しみにしていてもらいたいね。きっと面白いライヴを見せれると思うよ。


photo : Masanori Naruse

 その後のライヴでは、宣言通り自らの歌声を披露したり、フィールド・レコーディングやサンプリング&ループを駆使して、トリッキーなパフォーマンスを見せてくれた。彼のような「フライング・ロータス以降」のサイケデリックと「ハドソン・モホーク以降」のウォンキーの両方の影響下にあるモダンなグリッチ・ホップはいま、冒頭でも書いたように、突然変異を見せながら世界中のあちこちで増殖しつつある。舞台はUSとUKのみならず、フィンランドやスウェーデンの北欧のシーン(何と言ってもスクウィーの本場)、オランダ、あるいはスペインの〈ローファイ・ファンク〉とも共振しながら突き進んでいる。
 以下、この秋以降にリリースされた、シーンを象徴する5枚セレクトした。これらの作品をきっかけ深くディグして頂ければ本望です。

Post Glitch & Wonky

Rustie / Sunburst EP Warp

AmazoniTunes

UKでウォンキーの総本山と言えば、このラスティやハドソン・モホークらが所属するグラスゴウのアート・コレクティヴ〈ラッキー・ミー〉(https://www.thisisluckyme.com )だろう。この集団は、彼らのような新進気鋭のトラックメイカーをはじめ、アメリカン・メンのようなポスト・ロック・バンドから、グラフィック・デザイナーやフォトグラファーなどファイン・アートのクリエイターまで、多数のアーティストよって構成されている。ラスティとハドソン・モホークのふたりがすでに〈ワープ〉からデビューを果たし、〈ラッキー・ミー〉としても今年の6月にバルセロナで開催された〈ソナー〉にてショウケースをおこなっている。
1曲目"Neko"は、猫が膝の上でゴロニャンと狂ったように転がり回る姿が目に浮かぶ、珍妙なロウビット・サウンドを聴かせる。80~90年代のヴォデオ・ゲーム・ミュージック(実際に彼の曲のタイトルには「ピカチュウ」という単語が使われていたりする)と最新鋭のモダンR&Bを掛け合わせ、プレイステーションのコントローラーでチョップアップとスクリューを繰り返したかのような、子供の悪戯じみた彼のエクストリームっぷりは、予想の出来ない無邪気さという点でハドソン・モホークを上回っている。

Machinedrum / Many Faces Lucky Me

AmazoniTunes

〈ラッキー・ミー〉から1枚ご紹介。彼らは地元グラスゴーのシーンのみならず、ブルックリンのマシンドラムのような、北米の稀代なトラックメイカーまでもフックアップしている。マシーンドラムことトラヴィス・スチュアートは、これまでにもマイアミのエレクトロニック・ミュージック・レーベル〈メルク〉よりアルバムを数枚リリースしている。ヴォーカルのカットアップによってメロディアスなビートを作り上げる独特の手法から、グリッチ・ホップ黎明期の裏の顔として、プレフューズ73らと並べて評価されている。 〈ラッキー・ミー〉からのリリースとなったこのEPでは、心機一転、シルキーで煌びやかなエレクトロ・ファンクから、下世話なベースラインが耳を惹くバウンシーなフィジェット・ハウス、つんのめるほどアッパーなゲットー・ベースまで、新たな挑戦が数多く見られる。このEPの直後には、ニューヨークの〈ノームレックス〉からアルバム『ウォント・トゥ 1 2?』がリリースされている。こちらはヴォーカルを多数フィーチュアしたメロディアスなトラックが多く締めている。

Daedelus/Teebs / Los Angels 6/10 All City

AmazoniTunes

グリッチ・ホップのイノヴェイター、デイダラスと〈ブレインフィーダー〉のティーブスによるスプリット10インチ。アイルランドのアンダーグラウンド・ヒップホップ・レーベル〈オール・シティ〉(オンラーのアルバム『ロング・ディスタンス』が最高)によるこのスプリット・シリーズでは、これまでにもデイム・ファンクやトキモンスタ、P.U.D.G.E.らが未発表の新曲を提供している。タイトルの通り〈ロウ・エンド・セオリー〉周辺の「いま」を切り取った最新のレポートとなっている。どちらもウエスト・コースト特有の煙っぽいサイケデリアが特徴的だが、よりアトモスフェリックでティーブスなそれは、まるで地下室の煙が天高く浄化されていくかのように、眩しいほどに乱反射を見せている。

James Pants / New Tropical Stones Throw

AmazoniTunes

ここ数年の〈ストーンズ・スロウ〉は、デイム・ファンクやメイヤ・ホーソンなど、70~80'sのスモーキーなソウル/ファンクをモダンに刷新するホットな新人たちを立て続けに送り続けてきたが、このエレクトロ・ブギーの王子ジェイムス・パンツもそのうちのひとり。このEPでは、エキゾチックな音色のホーンやマーチング・ドラムをサンプリングしたり、ガムランのビートを取り入れることで、無国籍ビートを生み出すことに成功している。他にもフットワークのような細かいハイハットのフレーズがあったり、キャスパやラスコなど〈サブ・ソルジャーズ〉周辺のトラックメイカーが得意とする、ウォブリーなベースラインが強烈なロッキン・バーストな曲があるが、彼はDJも相当狂っているようで、この支離滅裂なビートこそ持ち味と言える。

Slugabed/Ghost Mutt / Donky Stomp EP Donky Pitch

AmazoniTunes

ブライトンの新興レーベル〈ドンキー・ピッチ〉によるスプリットEP。スラッガベッドはすでに今年の春に〈プラネット・ミュー〉からデビューを果たしている。そのロウビットの電子音でカラフルに彩られたコミカルなエレクトロ・ファンクは、〈ランプ〉周辺のロウビットなダブステップ/スクウィー好きのビート・ジャンキーを中心に評価が高かった。ゴースト・マットはこのEPで初めて知った存在だが、まるでメロウな歌モノR&Bをアイコニカがリエディットしたかのような、セクシャルでメロディアスな輝きがある。

Chart by TRASMUNDO 2010.12.14 - ele-king

Shop Chart


1

hi-def from CIAZOO

hi-def from CIAZOO 『DiskNoir』 ≫COMMENT GET MUSIC

2

INGLORIOUSBASTARDS

INGLORIOUSBASTARDS 『INGLORIOUS ep』 »COMMENT GET MUSIC

3

TETRAD THE GANG OF FOUR

TETRAD THE GANG OF FOUR 『SPY GAME』 »COMMENT GET MUSIC

4

islea

islea 『kokoronomori』 »COMMENT GET MUSIC

5

I DON'T CARE

I DON'T CARE 『Ah...Friends』 »COMMENT

6

BLYY

BLYY 『T.K.O』 »COMMENT GET MUSIC

7

MESS VS S.L.A.C.K. Mixed by MUTA

MESS VS S.L.A.C.K. Mixed by MUTA 『RESPECT』 »COMMENT GET MUSIC

8

DJ YAZI

DJ YAZI 『DUBS CRAZINESS』 »COMMENT GET MUSIC

9

DJ HOLIDAY

DJ HOLIDAY 『The music from my girlfrieed's console stereo vol.7』 »COMMENT GET MUSIC

10

PUNPEE presents

PUNPEE presents 『Mixed Bizness』 »COMMENT GET MUSIC
ELECTRONIC TRIBE -YEBISU NEW YEAR'S PARTY 2011-
会場 THE GARDEN HALL/ROOM
開催日程 2010年12月31日(大晦日) - 2011年1月1日(元旦)
時間 20:30 OPEN / 21:00 start (ALL NIGHT)
料金 ¥6,800(前売券/枚数限定)、¥8,000(当日券)
出演者

DERRICK MAY (Transmat/USA)
DJ KRUSH (JPN)
GILDAS (Kitsune/FRA)
EYE (BOREDOMS/JPN)
rei harakami (JPN)
DEXPISTOLS (ROC TRAX/JPN)
DAEDELUS (Ninja Tune/USA)
FORCE OF NATURE (mule musiq/JPN)
AOKI takamasa (op.disc/raster-noton/commmons/JPN)
TREAD a.k.a. HIROSHI WATANABE (JPN)

VJ:
SO IN THE HOUSE (JPN)
TAKI KOHEI (JPN)
LIKI (JPN,HKG)

 ところで、入手困難になっていたデリック・メイのベスト盤的2枚組『Innovator』の再プレスが決定しました。解説には、私(野田)が1992年に弘石雅和にリズム・イズ・リズムの曲を録音したカセットテープをプレゼンした話から書きました。それはともかく、まだ聴いてない人は必聴ですよ。
https://shop.beatink.com/shopdetail/023005000001/

 ちなみに今回の「ハイテック・ジャパン・ツアー」の日程は以下の通り。私の故郷の静岡でもまわします。日本でもっともずぼらな男に会うためにも、行けたら行こうっと。

HI-TEK-SOUL JAPAN TOUR 2011
DJ: DERRICK MAY (TRANSMAT/DETROIT)

12/31(金)-東京 ELECTRONIC TRIBE @YEBISU GARDEN HALL
www.electronic-tribe.com

1/2(日)-群馬 SPROUT @RAISE
www.s-p-r-o-u-t.com

1/7(金)-静岡 @JAKATA
www.jakata.jp

1/8(土)-大阪 @GRAND CAFE
www.grandcafeosaka.com

Chart by UNION 2010.12.13 - ele-king

Shop Chart


1

THEO PARRISH

THEO PARRISH Just1lovebug DOPE JAMS / US »COMMENT GET MUSIC
Lil Louis & The Worldの90年作"Nyce & Slo"をベースにAmerie"One Thing"のヴォーカルをミックスしたドープなマッシュアップ!ファットなベースラインとチージーなアシッドシンセが炸裂するシカゴハウスクラシックとAmerieの魅力的な歌声がTheo Parrishの手によってありえない見事なコラボレートを生んだ。Limited one-sided red vinyl pressing!

2

THEO PARRISH

THEO PARRISH Ugly Edit Vol.11 UGLY EDIT / US »COMMENT GET MUSIC
ループで引き伸ばした、テープ切り貼り系のリズムの揺れがオールドスクールな雰囲気を漂わせるAサイドにはB.T. Expressのクラシック"Peace Pipe"を、そしてBサイドでは古くからシカゴのディスコシーンでプレイされ、Rahaan, Sadar BaharのフェイヴァリットでもあるレアなJackie Beavers "Mr. Bump Man"を長尺化!DJにおけるDiscoを熟知したTheo Parrishだからこそ出すことが出来るグルーヴをバッチリ備えた強力な両サイド、ドロドロになったフロアへ投下したい1枚!

3

CV313

CV313 Second To Forever ECHOSPACE / US »COMMENT GET MUSIC
生前、マスタリングの権威NSC Mastering(Detroit) Ron Murphyがマスタリングを行うことで初めて完成に至った22分58秒に及ぶ「Beyond The Clouds(reprise)」が遂にアナログ化。穏やかに音の表情を変化させていく、cv313版E2-E4とも言えよう超大作。

4

V.A.(BABY FORD,MARGARET DYGAS,FUMIYA TANAKA...)

V.A.(BABY FORD,MARGARET DYGAS,FUMIYA TANAKA...) Superlongevity 5 PERLON / JPN »COMMENT GET MUSIC
ZIPとMARKUS NIKOLAIによって1997年に設立され、その妥協を許さないクオリティーの高さとアンチコマーシャルな姿勢でミニマル・シーンに多大な影響を及ぼし続けるレーベル・PERLON。そのPERLONがレーベルメイトを結集させてお届けする恒例コンピレーション・シリーズ"SUPERLONGEVITY"の第5弾が遂にリリース! 毎回他を圧倒する豪華メンツがトラックを寄せる同シリーズですが、今回も若手からベテランまで燦然と輝く才能をコンパイルした驚異的内容!!

5

GLENN UNDERGROUND / グレン・アンダーグラウンド

GLENN UNDERGROUND / グレン・アンダーグラウンド Legacy Of The Know STRICTRY JAZ UNIT / US »COMMENT GET MUSIC
仕上がり抜群!シカゴ・ディープハウスシーンで圧倒的な存在感を放つ「鍵盤の魔術師」GLENN UNDERGROUNDのニューアルバムが完成!抜群のトラックメイキングとメロディ/ハーモニーは普遍的。これぞGU節!

6

TOLGA FIDAN

TOLGA FIDAN Ballads EP CADENZA / SUI »COMMENT GET MUSIC
MATHIAS KADEN、DINKY、ROBAG WRUHMEらがリリースする『VAKANT』でお馴染みのTOLGA FIDANがLUCIANOの『CADENZA』からリリース!!2010年のフロアを席巻したMIRKO LOKO"Tahktok (Villalobos "Hilery's Chant" Remix Edit)"に匹敵するキラー・チューン!

7

HARDFLOOR / ハードフロア

HARDFLOOR / ハードフロア Two Guys Three Boxes HARDFLOOR / JPN »COMMENT GET MUSIC
最早説明不要のジャーマン・アシッド・テクノの最高峰、HARDFLOORが前作「Life We Choose」以降約3年ぶりとなる最新アルバムをリリース!近年再度盛り上がりを見せるオールドスクール・アシッド・ハウスの時流に圧倒的な存在感と格好良さをもって王者の風格を見せつける超強力作品です!!

8

SCHERMATE

SCHERMATE CD Volume 4 SCHERMATE / ITA »COMMENT GET MUSIC
ますますリリース・ペースが加速するSCHERMATEのCD-Rシリーズ第4弾! 目玉は現時点で未リリースのカタログ11番からの1トラック! ボトムヘビーに渦巻くベースと切れ味鋭いサンプル使いが圧巻! その他「Control (Remixes)」から異才・MODERN HEADSの乱反射するようなシンセリフがキテるリミックス・トラック、新境地を見せたカタログ10番の両サイドを収録!

9

FLOATING POINTS ENSEMBLE

FLOATING POINTS ENSEMBLE Post Suite/Almost In Profile NINJA TUNE / UK »COMMENT GET MUSIC
説明不要の天才プロデューサー/DJ/コンポーサー、 FLOATING POINTSが彼の知識と技術をフルに生かしプロデュースした彼の見た事ない一面が詰まった10"をNinja Tuneからリリース!

10

ERYKAH BADU

ERYKAH BADU Honey Ron Trent Remixes PRESCRIPTION / US »COMMENT GET MUSIC
ベテランRon Trentが衝撃の「オフィシャル」で手がけたErykah Baduの07年作品「Honey」のハウスリミックス!オリジナルが持つハーモニーと奥深い世界観を損なうことなく「ヴォーカル重視」で仕上げたAサイドは小気味良いウワものとのバランスも抜群の仕上がり!BサイドはRon Trentが最も得意とするDub Mixで、重厚なベースラインと陶酔感に満ちたキー&シンセ、トバしたヴォーカルの心地いい響きが魅力。

Chart by JETSET 2010.12.13 - ele-king

Shop Chart


1

GALA DROP

GALA DROP OVERCOAT HEAT »COMMENT GET MUSIC
'10年大躍進プロデューサーTiagoのディープ・サイドが堪能出来るGolf Channel新作!!Chida氏主宰ene、DFAと引く手数多のリリース・ラッシュを掛けるポルトガルはリスボンのTiagoが、Prins Thomas主宰Internasjonal Spesial発"Night of the Bath"でもタッグを組んだ相棒Pedro AlcadaとのユニットGala DropでGolf Channelに参戦。サイケデリック!!

2

KIMONOS

KIMONOS S.T. »COMMENT GET MUSIC
180g重量盤ゲートフォールド・UVコーティング・ジャケット、インナー・スリーブに歌詞・対訳記載。Zazen Boysの向井秀徳と若き異形SSW、LEO今井による衝撃のニュー・ユニット、Kimonosがフル・アルバムを完成!!新曲8曲に加え、LEO今井のインディ時の名曲"Tokyo Lights"と、さらに細野晴臣の"Sports Men"のカバーまでを収録!!

3

FLOATING POINTS ENSEMBLE

FLOATING POINTS ENSEMBLE POST SUITE / ALMOST IN PROFILE »COMMENT GET MUSIC
Floating PointsバンドによるダブルサイダーがNinja Tuneから登場!彼がルーツとする伝統的な音楽をダンスミュージックにではなく、生楽器を用いてそのまま作品に落とし込んだ、彼の音楽IQの高さを証明した衝撃作!

4

NATHAN FAKE / DJ KOZE

NATHAN FAKE / DJ KOZE XMAS RUSH / MI CYAAN BELIEVE IT »COMMENT GET MUSIC
やっぱりPampaは最高です。エレクトロニカ通過後のイイ感じのポップ・センス。当店ではレーベル史上最高の売り上げを記録中の前作Axel Boman"Holy Love"に続く本作は、Border Communityが世に送り出した天才Nathan Fakeと主宰Kozeによるスプリット。

5

THE MACHINE

THE MACHINE REDHEAD »COMMENT GET MUSIC
Redio Slave変名プロジェクト、The Machineによる3枚組み12インチ!呪術的なアフロイズムを背景に持つようなアングラな民族音楽をベースに繰り広げるドープなパーカッシヴ・DJツール!!

6

LUVRAW & BTB

LUVRAW & BTB ヨコハマ・シティ・ブリーズ »COMMENT GET MUSIC
2010年の記録的な熱帯夜を席巻した金字塔的作品が遂に限定アナログ化!ご存知ハマのクルーPan Pacific Playaのトークボクサー・デュオ、Luvraw & BTBのアルバムが遂にジャケ付2LP化! 先日のシングル"On the Way Down"を買い逃したアナタにも朗報です!

7

TETE

TETE ROTOR EP »COMMENT GET MUSIC
I:Cube & Frank Wiedemann a.k.a. Ameによる新ユニット、第1弾!!ロングセラー中のEmmanuel Jal、Culoe De Songに続きInnervisionsからウルトラ・ディープなピュア・エレクトロニック・ハウスが登場!!

8

NOTTZ

NOTTZ YOU NEED THIS MUSIC »COMMENT GET MUSIC
誰もが認める実力派プロデューサー、Nottzの待望過ぎる1stソロ・アルバムが登場!!メジャー、アングラ、そしてジャンルをも越えた超豪華なゲスト陣を迎え、彼らしいソウルフルなネタ使いとレンジの広いバラエティに富んだプロダクションが堪能できる傑作!

9

JESSE BOYKINS III

JESSE BOYKINS III B4 THE NIGHT IS THRU / AMOROUS »COMMENT GET MUSIC
孤高のネオ・ソウル・シンガー、Jesseの新曲はあのMachinedrumとの一曲!さらに前作『Beauty Created』から"Amorous"をB面にカップリング収録しています。ハズレなしのAlalaレーベルらしい強力な一枚!

10

AMBER OJEDA

AMBER OJEDA HERE I AM »COMMENT GET MUSIC
要注目! ジャズ・ポップ・ボーカリストの要素を全て持ち合わせたニュー・ディーヴァ!Giovanca、Norah Jones、Nina Vidalの要素を持つUSで今最も注目されるダイヤの原石、ニュー・ディーヴァAmber Ojedaによる珠玉の全9曲。

Chart by JAPONICA 2010.12.13 - ele-king

Shop Chart


1

THEO PARRISH

THEO PARRISH JUST1LOVEBUG DOPE JAMS / US / 2010/12/7 »COMMENT GET MUSIC
NYのアンダーグラウンド・ダンス・ミュージック・シーンを牽引するレコードショップ/レーベル「DOPE JAMS」が今年のハロウィンにたった100枚のみプレスし話題となった限定EP「MONSTER MASH UP:DOPE JAMS HOLLOWE'EN 2010」のA面収録曲"JUST1LOVEBUG"がこの度片面プレスにてまたまた超限定でリリース!LIL'LOUIS & THE WORLDによる"NYCE & SLO (THE LOVE BUG)"にR&BシンガーAMERIEの大ヒット・ナンバー"1 THING"のアカペラを大胆にもマッシュアップさせた強烈チューン!

2

HOLGER CZUKAY

HOLGER CZUKAY DREAM AGAIN CLAREMONT 56 / UK / 2010/12/8 »COMMENT GET MUSIC
絶好調<CLAREMONT 56>より、またもやホルガー・シューカイの強力な一枚が登場!JAH WOBBLEも参加した87年のソロアルバム「Rome Remains Rome」収録の「Music In The Air」「Sudetenland」、CANのドラマーで解散後はBill LaswellやBernd"Burnt"Friedmannとの共演でも知られるJAKI LIEBEZEITと共作の名曲「The East Is Red (Der Osten Ist Rot)」の3曲をホルガー自身がリミックス。コレクターズアイテム化必至の豪華ダブルジャケット、10インチ2枚組というプレミアム仕様で限定リリー ス!

3

NABOWA

NABOWA フォーキー FEAT. NAOITO / 凪と宴 MOGIE / JPN / 2010/12/7 »COMMENT GET MUSIC
FUJI ROCK FESTIVAL、FESTA de RAMA、SUNSET LIVE、Natural High!、渚音楽祭など数々のビッグフェスにも出演、今年、バンドとして大きく躍進したNabowa。5月にリリースされたセカンド・アルバム 『Nabowa』より限定7インチ・シングル第2弾がリリース!KINGDOM☆AFROCKSのヴォーカリストであり、ソロでも活躍中の NAOITOを迎えたボーカル・チューン『フォーキー』と、アルバムの中でも特に人気が高くライブでも定番となっている『凪と宴』の2曲をカップ リング!

4

THEO PARRISH / ISOUL8 & MARK DE CLIVE-LOWE

THEO PARRISH / ISOUL8 & MARK DE CLIVE-LOWE STOP BAJON ARCHIVE / ITA / 2010/12/7 »COMMENT GET MUSIC
TULLIO DE PISCOPOによるイタロ~バレアリック・クラシック"STOP BAJON"をTHEO PARRISHと<ARCHIVE>主宰VOLCOV a.k.a ISOUL8がそれぞれリミックスしスプリット収録にてリリース!THEO PARRISHサイドはこれぞデトロイト(THEO)・サウンドと言わしめる黒々しい本家ビートダウン・トラックにて16分にも及ぶロング・ライ ドでアップデート&リメイク!そして首領VOLCOVサイドもキーボードにMARK DE CLIVE-LOWEを迎えこちらもTHEOに負けず劣らずの黒さを放ちつつビートダウン化!

5

EDDIE C

EDDIE C MIGRATION EP SOUND OF SPEED / JPN / 2010/11/30 »COMMENT GET MUSIC
ソウル/ディスコ・サンプルを巧に再構築したミニマル・ビートダウン・ブギー"MIGRATION"、プレイの瞬間その場を至福のメロウ・ヴァイ ブスで満たすこと請け合いのソウルフル・ダウンテンポ"KEEPIN' ON"、ディスコ・ネタのダンサブル・ナンバー"GIVE IT TO ME"にアコースティック・ギターの音色が優しく包むフォーキー・ダウンテンポ"DAYS LIKE THESE"と全てハズシ無し!EDDIE Cの現在進行形の旨み所を凝縮した気合の一枚!

6

MAXXI & ZEUS

MAXXI & ZEUS AMERICAN DREAMER / MZ MEDLEY INTERNATIONAL FEEL / URY / 2010/11/28 »COMMENT GET MUSIC
同レーベルからの前作も大好評のQUIET VILLAGEの別名義プロジェクト=MAXXI AND ZEUS新作もこれまた問答無用即買い級の一枚に!サイケデリック・ロック・バンド「THE DOORS」のヴォーカリスト=JIM MORRISONのポエトリー・サンプルをフィーチャーした幽玄で激ディープなエキゾチック・アンビエント・トラック"AMERICAN DREAMER"をA面に、そしてB面には一変フロア・ウォーミンなディスコ・エディットのメガミックス・トラック"MZ MEDLEY"を収録!

7

EASY STAR ALL STARS

EASY STAR ALL STARS DUBBER SIDE OF THE MOON EASY STAR / US / 2010/12/9 »COMMENT GET MUSIC
重鎮ADRIAN SHERWOODから中堅どころGROOVE CORPORATION、そしてカナダで絶大な人気を誇るDUBMATIX、NYのルーツ・レゲエ・バンド10 FT GANJA PLANTといった新世代まで新旧ダブ・マスター達が独自の色付けで再構築させたオリジナル・カヴァーに勝るとも劣らない完成度で堂々登場!ルーディーな ルーツ・レゲエ・トラックから強烈なダブワイズが炸裂したダブ・ミックス、そして勢い止まらないダブステップ・リミックスまで、リミキサー陣の幅 広いラインナップだからこそ成し得る広義で扱える重量級ダブ・アルバム!

8

ERDBEERSCHNITZEL

ERDBEERSCHNITZEL SUAVE 4 LUX / NL / 2010/12/4 »COMMENT GET MUSIC
今作もこれまでの作品同様にソウル/ジャズ/ディスコ等からのエッセンスを独自解釈でビートダウン・サウンドへと落とし込んだ好トラック3本収 録!カラフルなシンセ・リフのレイヤードを纏い強靭なキック/グルーヴで展開する"SUAVE"や淡くソウルフルな女性ヴォーカル・サンプルと ジャジーなエレピ/シンセ・リフとでスペイシー・コズミックな面持を醸しだす極太ビートダウン・ブギー"ULTIMATE MARGOT"等やはり間違いない!

9

DJ ROLAND CLARK

DJ ROLAND CLARK RUN RUN RUN PURPLE TRACKS / CHE / 2010/12/4 »COMMENT GET MUSIC
NYのベテラン・ハウサーDJ ROLAND CLARKによる新作4トラックスEPはスイス<PURPLE TRACKS>より!跳ねるパーカッシヴ・ビートに力強いアフロ・ホーンをフィーチャーしたモダン・ハウス調トラックに自身のアフロ・フィーリンなヴォー カル・ワークが炸裂したトライバル・グルーヴの"AFRO SOUL MIX"、"VOCAL DUB"のB面2トラックが特にオススメ!レアグルーヴ・セットにも違和感無くフィットしそうなユーティリティ性も持ち合わせた一枚です!

10

OPEN FORAINA WITH JACK QUINONEZ

OPEN FORAINA WITH JACK QUINONEZ FALA TANTO LOVE MONK / SPA / 2010/12/4 »COMMENT GET MUSIC
OPEN FORAINAが実に15年ぶり(!)となる新作を話題の注目レーベル<LOVEMONK>よりリリース!ブリージンなスポークン・ワード/ヴォーカルを フィーチャーしたラテン・グルーヴなファンク・ブレイクビーツ"FALA TANTO"、C/Wにはよりもったりしたビート/グルーヴにレイドバックしたシンセ/エレピ・コード、咽び響くトランペットが心地良く交わる珠玉のジャ ズ・ダウンテンポ・ナンバー"FALA TAN POCO"を収録!ラウンジ空間に投下したい一枚です!大推薦!

Primal Scream - ele-king

 プライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』が発売されたのは1991年のことだ。1990に先行してリリースされた「ローディッド」と「カム・トゥゲザー」をリアルタイムでチェックしていた僕は、この2枚の時点で面食らっていた。ファースト・アルバムでは12弦ギターの美しいアルペジオを中心とした60'sサイケデリック、セカンド・アルバムではMC5やザ・ストゥージズのようなガレージ・パンクだったプライマル・スクリームだが、それらのシングルではハウスのビートを取り入れていた。そして、それが唐突に思えなかったのは、海の向うのイギリスではなにかとてつもないことがおきていることを感じとっていたからだった。

 1987年のスミスの解散から1996年のオアシスの『モーニング・グローリー』がリリースされ、そしてブリットポップが終わるまでの10年は日本のUKインディ・ロック・ファンにとって幸せな時代だった。多くの新人バンドは最初の数枚のシングルで注目されると、すぐに国内盤のリリースが決まっていた。来日するタイミングも早かった。来日はおろか、もはや国内盤もめったなことではリリースされない現在の状況とは大きな違いだ。その10年のあいだは、日本とイギリスの距離はいまより近かったのである。
 ニューウェイヴやネオアコ、ギター・ポップのシングルを毎週チェックしていた僕は、スミスのデビュー以降、どこかすっきりしない空気に息苦しさを感じていた。しかし、1988年のストーン・ローゼズの「エレファント・ストーン」をはじめ、インスパイラル・カーペッツの「プレイン・クラッシュ」やハッピー・マンデイズの「W.F.L」あたりから、いままでとは違う空気を感じていた。そしてその翌年、ストーン・ローゼズのデビュー・アルバムが発売されてからというもの、新しいスタイルの12インチ・シングルが都内のレコード店の壁を変えていった。
 僕が初めてロンドンに行ったのもこの時期だった。1989年の12月、ヴァージン・メガストアもタワーレコードもHMVも、壁一面がストーン・ローゼズの「フールズ・ゴールド」、808ステイトの『90』、ソウルIIソウルの「キープ・オン・ムーヴィン」、そしてデ・ラ・ソウルの『3フィート・ハイ・アンド・ライジン』で埋め尽くされていた。ダンスの季節が到来したのだ。
 1990年になると、僕は毎週2回はZEST、WAVE、CISCOそれにLiverpool、レコファン、Vinylなど渋谷、新宿のレコード店をぐるぐる回った(まさかHMV渋谷がなくなる日がくるとは夢にも思わずに)。あの時代、同じようにレコード店を回遊していた人は少なくない。
 『スクリーマデリカ』に収録曲された4曲、"ローディッド""カム・トゥゲザー""ハイヤー・ザン・ザ・サン""ドント・ファイト・イット、フィール・イット"は、そんな毎日のなかで巡り会った。当時はまだイギリスでなにが起こっているのか知るための情報源はなかった(もちろんインターネットなど一般的ではなかった)。レコード店の棚にならんだ12インチ・シングルと『NME』が頼りだった。幸せな時代だったのかもしれない。何が起きているのか想像することがほんとに楽しかったから。
 "ローディッド"と"カム・トゥゲザー"の幸福な肯定感、"ハイヤー・ザン・ザ・サン"のダブとハウスのサイケデリック、"ドント・ファイト・イット、フィール・イット(闘うな、感じろ)"のソウルフルなダンス......。アンドリュー・ウェザオール、ポール・オークンフォルド、テリー・ファーリー、ジ・オーブ、ボーイズ・オウン、アシッド・ハウス、エクスタシー......そしてクラブ・カルチャー。

 そしてあれから20年が経った。『スクリーマデリカ』はスタイルがころころ変わるプライマル・スクリームの作品のなかで、もっとも時代の空気をパッケージしたアルバムだ。当時は5曲が発表済みの音源だったこともあって、寄せ集めのアルバムという評価もあったが、いまになって思えば、だからこそ優れたアルバムなのだ。アルバムを作るためにレコーディングされたのではなく、1曲1曲彼らが突っ込んだパーティで気付いたアイデアを随時形にしていく過程がはっきり見てとれるからだ。今回の渡英ではボーイズ・オウンのテリー・ファーリーにこの時代のことを詳しく取材してきた、いずれアップするのでチェックして欲しい。
 

 11月26日、20年目の"スクリーマデリカ・ライヴ"。当日は本格的な寒波がイギリスを包んで、本格的な冬のはじまりとなった。会場のオリンピアは幕張メッセのような展示場で、コンクリートの床に高い天井を擁している。
 開演が7時半と書かれていたので、7時過ぎに会場に着いたのだけれど、場内にはまだほとんど人がいなかった。8時を過ぎたところでステージにメンバーが登場するものの、会場はようやく半分強が埋まっている程度だった。
 それでもバンドは演奏をスタートする。前半は『スクリーマデリカ』以降のヒット曲中心の構成だったが、どうも盛り上がりに欠ける。"カントリー・ガール"や"ジェイルバード"、そして"ロックス"、オーディエンスは余裕でビール買ったり、待ち合わせの相手に電話したり、てんでばらばらにその場所にいる。
 いままで何度も見ているロックンロールなプライマル・スクリームによる40分程度のステージがまるで前座のようにあっけなく終了する。そしてアンドリュー・ウエザーオールのDJらしき音が小さく流れはじめる。途中でチアメン・オブ・ザ・ボードの1974年のアルバム『スキン・アイム・イン』に収録の"モーニング・グローリー"から続く8分のメドレーが流れる......この高揚感のあるソウル/ファンクはウエザーオールが『スクリーマデリカ』制作時の参考にした曲としてラジオ番組で紹介していた。
 

 コズミックなソウルが鳴り響くなか、ステージ全面のスクリーンに『スクリーマデリカ』の巨大なロゴが映される。ステージ上手には6人編成のゴスペル・コーラス、下手には4人編成のブラス・セクションを従えて、メンバーが登場する。アンドリュー・イネスが"ムーヴィング・オン・アップ"のイントロを弾き出す。場内からは大歓声があがり、観客の様子は打って変わって、どんどん前に突進する。そして大きな会場は一瞬にしてパーティ会場へ変貌した。
 
 誰もがこの瞬間を待っていたといわんばかりに弾ける。あっけにとられていた僕も思わず笑い出してしまった。バンドのメンバーにもわかっていたようで、演奏の熱がまるで違う。ボビーも踊り、オーディエンスを煽る。
 2曲目の"スリップ・インサイド・ディス・ハウス"のダンス・ビートがはじまった。去る4月にベーシストのマニはこう話している。「『スクリーマデリカ』は打ち込みの曲をカラオケのように使うのではなく、当時のマルチテープから、それぞれのパーツを抜き出して、ちゃんとライヴでやるためにアレンジをするんだよ」。"スリップ・インサイド・ディス・ハウス"は過去、ライヴ演奏はしていないはずだ。
 3曲目の"ドント・ファイト・イット、フィール・イット "でデニス・ジョンソンが登場する。彼女が「ラマラマラマ・ファファファ~」を歌うとフロアはどよめき、ティンパレスのフィルからキックとベースが入るとはやくも肩車があちこちで立ち上がる。僕も自然と笑いがこみ上げてくる、こんな楽しさまったく想像してなかった。
 4曲目はアルバムの曲順なら"ハイヤー・ザン・ザ・サン "だが、ここで"ダメージド"、"アイム・カミン・ダウン"、そして"シャイン・ライク・スターズ "とバラードが続く。90年代初頭のパーティ・ライフのアフターでチルアウトするために良く聴いた曲がいまはライヴで演奏されている。
 続いて"イナー・フライト"、ステージ後方の巨大なスクリーンがサイケデリックに変化する。洗練された映像が曲にあわせて揺らめいてゆく。僕がこの音とヴィジアルのほんとうの意味を知ったのは『スクリーマデリカ』の発売から5年後だったけれど......。

 ここまで来るともうあとは3曲しか残っていない、"ハイヤー・ザン・ザ・サン"のイントロが響く、鼓動のようなキックとオーロラのようなシンセがすべての感覚をさらってゆく。宇宙に投げ出されてしまったような浮遊感のなかでボビーのヴォーカルがもう戻れなくてもいいと言っているように聴こえる。あまりのトリップ感のなかで呆然としていると"ローデッド"のサンプリングが静寂を破る。コーラスが高らかに歌われ、ホーンセクションが鳴る。もうこの最高のパーティもあと2曲で終わってしまう......。
 "ローデッド "は伝えてくれている、「それははじめからわかっていたこと、終わりであり、はじまりでもある」、そんな答えにならない問いかけが心にこだまする。まわりは仲間同士で肩を組んだり、抱き合ったり、思い思いにたしかめ合っている。
 ラストの"カム・トゥゲザー"はもうはじめから大合唱だった。この曲で歌われている通りのフィーリングのすべてが溢れている。20年前のプライマル・スクリームがセカンド・サマー・オブ・ラヴの歓喜に素直に飛び込んだように。
 "カム・トゥゲザー"が終わって会場内には明かりが付く。それでもオーディエンスの合唱はやまない、会場の外に出て、通りの向かいにあるパブでは外まで人が溢れながら、そしてここでも合唱している......。

「キスして/どうかどうかキスして/僕を持ち上げて、世界の外側に出して欲しい/トリップさせて/どうかどうか僕をトリップさせて/僕を持ち上げて、星に乗せて欲しい/いまや僕たちは完璧に自由/さあ、おいで/僕に触って/それがありあまるほどのすべてだ」"カム・トゥゲザー"

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291