「ZE」と一致するもの

 スローイング・スノーがついに初来日公演を行う。

 スローイング・スノーことロス・トーンズ。90年代のブリストル・サウンドを今日的に蘇生させるにとどまらず、自らもレーベル運営を行ってその新しい価値観を提示し、他のフックアップにも余念ないこの男は、まさにいまUKのクラブ・カルチャーの突端を走ろうとしている才能のひとつだ。
 Pitchfork、Guardian、Dazed、Fact、Resident Advisor、XLR8Rなど大手メディアが早くからその動きを追いかけ、マッシヴ・アタックとジェイムス・ブレイクをつなぐUKの超大型ルーキーとして注目してきたその姿を、われわれはついに初来日公演でうかがうことができる。新世代のトリップホップが列島に木霊する瞬間を見逃すことなかれ!

■UNIT / root & branch presents
- Special Showcase in Tokyo -
THROWING SNOW (Houndstooth)

Pitchfork, Guardian, Dazed, Fact, Resident Advisor, XLR8Rなど大手メディアが早くからその動きを追いかけ、マッシヴ・アタック~ビヨーク~ジェイムス・ブレイクといったイギリス音楽の系譜に続く超大型ルーキー、全世界が注目する逸材スローイング・スノーの初来日公演決定! これぞ新世代のトリップホップ!

Live: THROWING SNOW (Houndstooth)
Guest Live: agraph, mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote), submerse (Project: Mooncircle)
DJ: Ametsub

2014.09.26 (FRI) @ 代官山 UNIT
Open/ Start 24:00 ¥3,000 (Advance), ¥3,500 (Door)
Information: 03-5459-8630 (UNIT) www.unit-tokyo.com
Supported by P-VINE RECORDS
You must be 20 and over with photo ID.

Ticket Outlets: ぴあ(P: 242-392), ローソン (L: 72714), e+ (eplus.jp), Clubberia (www.clubberia.com/ja/store/), diskunion Club Music Shop (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, DISC SHOP ZERO, JET SET TOKYO and UNIT
*ローソン/e+(8.30 発売)、ぴあ(9.3 発売)

■THROWING SNOW (Houndstooth)
ロンドンを拠点にスローイング・スノーの名前で活動するロス・トーンズ。彼はダブステップ、UKガラージ、ハウスからフォーク、パンク、ハードコア、メタル、そしてレゲエなど様々な音楽を聞いて影響を受けてきた。彼の音楽には心地の良い温かさと、光沢感のある冷たさが共存している。2010年にHo Tepレーベルからデヴュー・シングルをリリースし、その後はゴールド・パンダなどのリミックスを手がけてきた。ジャイルス・ピーターソンやベンジBの強力なサポートもあり、多くのラジオ番組にも出演してきた。 2011年にはDominoやNinja Tuneのような大手レーベルからリミックスの依頼が来るようになった。リリースもSuperやSneaker Social Club、Local Actionなどから続けてきた。2012年には大手音楽サイトのXLR8Rにポッドキャスト用のDJミックスを提供。2013年にはニューヨークで開催されたRed Bull Music Academyへの参加も好評だった。インターネット上でDJのプレイを生中継する人気サイトBoiler Roomにも何度も出演を果たし、ボノボ、アトモス・フォー・ピース、ジョン・ホプキンスなどの前座を務めてきた。またレーベル・オーナーとしても他のアーティストのリリースに協力している。Left Blank(レフト・ブランク)とA Future Without(ア・フューチャー・ウィズアウト)の共同オーナーでもあり、Vessel, Wife, Visionist, Lorca, Memotone, Young Echoなどが駆け出しの頃のリリースを手掛けていた。ヴォーカリストAugustus Ghostとの別プロジェクト、Snow Ghostsもここか
らリリースもしている。2014年には待望のアルバム『モザイク』に先駆けて『Pathfinder EP』を先にリリース。イギリスの現代のミュージシャンの中で最もユニークなアーティストとの一人としてデヴュー・アルバム『モザイク』は数多くの大手メディアから大絶賛された。
www.facebook.com/throwingsnow www.throwingsnow.co.uk

■agraph
牛尾憲輔のソロ・ユニット。2003年からテクニカル・エンジニア、プロダクション・アシスタントとして電気グルーヴ、石野卓球をはじめ、様々なアーティストの制作、ライブをサポート。ソロ・アーティストとして、2007年に石野卓球のレーベル "PLATIK" よりリリースしたコンビレーション・アルバム『GATHERING TRAXX VOL.1』に参加。2008年12月にソロユニット "agraph" としてデビュー・アルバム『a day, phases』をリリース。石野卓球をして「デビュー作にしてマスターピース」と言わしめたほどクオリティの高いチルアウト・ミュージックとして各方面に評価を得る。2010年11月3日、前作で高く評価された静謐な響きそのままに、より深く緻密に進化したセカンド・アルバム『equal』をリリース。同年のUNDERWORLDの来日公演(10/7 Zepp Tokyo)でオープニング・アクトに抜擢され、翌2011年には国内最大の屋内テクノ・フェスティバル「WIRE11」、2013年には「SonarSound Tokyo 2013」にライブ・アクトとして出演を果たした。一方、2011年以降は "agraph" と並行して、ナカコー(iLL / ex. supercar)、フルカワミキ(ex. supercar)、田渕ひさ子(bloodthirsty butchers / toddle)との新バンド、LAMAのメンバーとしても活動。2014年4月よりスタートしたTVアニメ「ピンポン」では、劇伴を担当。その他、REMIX、アレンジワークをはじめ、CM音楽も多数手掛けるなど多岐にわたる活動を行っている。
www.agraph.jp

■Ametsub
東京を拠点に活動。昨年は山口の野田神社で、霧のインスタレーションを交えながら坂本龍一と即興セッション。TAICOCLUBの渋谷路上イベントにてパフォーマンス。Tim HeckerやBvdubといったアーティストの来日ツアーをサポート。夏にはFLUSSI(イタリア)、STROM(デンマーク)、MIND CAMP(オランダ)といった大型フェスへ招聘される。アルバム『The Nothings of The North』が世界中の幅広いリスナーから大きな評価を獲得し、坂本龍一「2009年のベストディスク」にも選出されるなど、現在のシーンに揺るぎない地位を決定付ける。スペインのL.E.V. Festivalに招かれ、Apparat, Johann Johannson, Jon Hopkinsらと共演し大きな話題を呼ぶ。最新作『All is Silence』は、新宿タワーレコードでSigur Rosやマイブラなどと並び、洋楽チャート5位に入り込むなど、大きなセールスを記録。FujiRock Festival '12への出演も果たし、ウクライナやベトナム、 バルセロナのMiRA FestivalへActressやLoneと共に出演。今年はTychoの新作をリミックス、Plaidと共にスペイン発、Lapsusのコンピに参加。秋にはArovaneやLoscilらの日本ツアーをサポート予定。北極圏など、極地への探究に尽きることのない愛情を注ぐバックパッカーでもある。

■mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote)
兵庫県出身の音楽家、光森貴久によるソロ・プロジェクト。電子音楽レーベルmoph records主宰。これまでにアルバムをソロ/ユニット/ライブ・リミックス盤などで4枚リリース。downy、川本真琴、miaou、smoug等のリミックスの他、YMOのカバー集「YMOREWAKE」、またXperia™アプリ "Movie Creator" やGRAN TURISMO 6に楽曲提供。また、Sound & Recording MagazineにてCubase記事を短期連載やムック本への執筆なども行う。ライブも都内を中心に精力的に活動。SonarSound Tokyo, DOMMUNE, EMAF TOKYOなどにも出演。打楽器奏者Kazuya Matsumotoとのパフォーマンスは電子音楽の域を越えていると評判。海外ツアーも2011上海、北京、2012ベルリン、ロッテルダム、ミュンヘンなどを敢行。最新作はPROGRESSIVE FOrM x mophより ”Hyper Fleeting Vision” をリリース。7月にはそのリリース・パーティを13人の演奏家を迎え行い、成功を収めた。そこで出会った仲間とともに ”THE MERGRIM GROUP” を結成。更なる躍進へ望む。
www.mergrim.net www.mophrec.net

■submerse (Project: Mooncircle)
イギリス出身のsubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで消化し、ビートミュージック、ヒップホップ、エレクトロニカを縦横無尽に横断するユニークなスタイルを持つDJ/ビートメーカーとして知られている。これまでにベルリンの老舗レーベルProject: Mooncircleなどから作品をリリースしSonarSound Tokyo 2013、Boiler Room、Low End Theoryなどに出演。また、英Tru Thoughtsや仏Cascade Recordsなどのヒップホップ・レーベルのリミックス・ワークも手がける。2014年には待望のデビュー・アルバム "Slow Waves" がProject: Mooncircleとflauよりリリースされる。また、Pitchfork, FACT Magazine, XLR8R, BBCといった影響力のあるメディアから高い評価を受ける。
twitter.com/submerse soundcloud.com/submerse facebook.com/submerse submerse.bandcamp.com YouTube.com/djsubmerse

https://www.unit-tokyo.com/schedule/2014/09/26/140926_throwing_snow.php




O.N.O(THA BLUE HERB)主宰の〈STRUCT〉が本格始動 - ele-king

 O.N.OといえばTHA BLUE HERBのトラックメイカー。ここ数年は、onomono名義でDJ、あるいはプロデューサーとしてソロ活動を続けている。そのO.N.Oによって今年立ち上げられたレーベル〈STRUCT〉が、いよいよ本格始動する模様だ。

 「音/映像/文章/ソフト/ハードを問わず、未だ見ぬ素晴らしいプロダクトとコンテンツを広く世に発信するため、O.N.Oを中心に組織されたクリエイターたちによる構造体(=”STRUCT”)」──そう謳う彼らは今年3月、第一弾となる『O.N.O×SATOL』をリリース。そして、まもなく販売開始予定の第二弾『THRIVE / KEITA YANO』をもって本格始動となる。本日からはレーベルの公式サイトもオープンとなった。

https://struct-sound.jp/

 現段階ではサイトにて掲載されている以外の参加アーティストは未発表ながら、今後もワールドワイドな影響力を誇るクラブ界の重鎮から、シーンで勢いをもつ若手アーティストまで、多彩なラインナップによるリリースが控えているとのこと。

 これを記念して、9月14日(日・祝前日)に中野〈Heavysick Zero〉でダブル・リリース・パーティ〈RADICAL BEAT SESSION〉が開催される。O.N.OはもとよりSTRUCTからのアナログリリースを控えた二人組の“ドープ・トラック・マスター”THRIVEや、熱狂的なファンを持つベース・ミュージックパーティ〈MAMMOTH DUB〉を主宰するDJ DOPPELGENGERらが出演。


O.N.O / Ougenblick
Amazon

 O.N.O自身もソロ名義によるアルバム『Ougenblick』を今年6月にリリースしている。前作をリリースしてからの5年間に体験した、全国ライヴ・ツアー、2012年にTHA BLUE HERBとしてリリースされた4枚めのフル・アルバム『TOTAL』などが反映された作品だ。あわせてチェックしたい。

■RADICAL BEAT SESSION
~O.N.O 『Ougenblick』 + THRIVE 『In Confusion / STRUCT-002』 Double Release Special~

日時: 2014年09月14日(日) 23:00開演
会場: 中野heavy sick ZERO
入場料: 当日3,000円
フライヤー持参もしくは24:00までに入場の方: 2,500円

出演:
[RELEASE LIVE]
O.N.O a.k.a MachineLive (THA BLUE HERB / STRUCT)
THRIVE (STRUCT / ambivalent deviation)

[B1F DJ]
DOPPELGENGER
MIZUBATA
SEKIS&DIKE
RAW THE BACKWELL

[B2F DJ]
YAZI (BLACK SMOKER RECORDS)
BLACKOLY
DAISUKE IWANAGA (water bar)
惹蝶
DJ SIET (water bar)
VSTLE

STRUCT 公式サイト
https://struct-sound.jp/

RADICAL BEAT SESSION
https://www.clubberia.com/ja/events/226114-RADICAL-BEAT-SESSION/


DJ歴 1994-2014 祝20周年!後半戦もがっつり攻めマス!!
>>DJ Schedule
[8月]
2014/08/30-31 "OVERDRIVE" @山梨 さがさわキャンプ場
[9月]
2014/09/08-15 "Transylvania Calling" @ルーマニア
2014/09/19(FRI) "Space Gathering" @広島 cafe Jamaica
2014/09/27(SAT) "IMAGINATION WORLD" @福岡 北九州 Othree Plus
[10月]
2014/10/04(SAT) "Airport Gathering 2014" @熊本 エアポートホテル熊本
2014/10/11(SAT) "amitAyus" -ノゲランズ the KANREKI 宇宙大宴会 博多編- @福岡 今泉 BlackOut
2014/10/10-13 "あそびのくに" @熊本 阿蘇山3合目坊中キャンプ場
2014/10/18-19 "Secret" @Secret
2014/10/25-26 JUNGLE FRESH MUSIC PRESENTS "GREAT HAPPINESS 2014" SUPPORTED BY ACTINGDIGITAL.LTD & BAR NICO @静岡 天子の森キャンプ場
Mixcloud : https://www.mixcloud.com/fumicronagashima/
Facebook : https://www.facebook.com/fumicro

毎日雨ばかりでモヤモヤだった2014夏。夏らしい事もあまり出来なかったフラストレーションを発散すべく10曲(順不同) (2014/08/27)


1
Age Of Broken Mind - Iso(Original Mix) - Muenchen

2
Vadz - Amphetamine(Anal Acid Mix) - Russian Techno

3
PROJECT AKC - Boing(A. Mochi Remix) - Octopus Records

4
AnGy KoRe - Acidume(Original Mix) - Spielstaub

5
SEBASTIAN MULLAERT - Chant De Paris(Original Mix) - Ovum Recordings

6
Jamez - Drum Spirit(Boshell & Cody Remix) - Repressure Recordings

7
Pascal FEOS, Frank Leicher - Bodygroove(Original Mix) - Level Non Zero Recordings

8
Hefty - Pain Relief (Original Mix) - Zenon Records

9
Brunno Santos - Get Me Higher (Original) - Muenchen

10
Alic - Supabugfix(Original Mix) - Soundmute Recordings

FKA twigs - ele-king

 「今年はゼロ年代がちゃんと終わった」などという生意気を、『ele-king vol.12(BEST OF 2013特集)』のマイ・プライベート・チャート10に書き込んだのは、アルカの『&&&&&』(self-released)を1位に、そしてそのアルカがプロデュースしたFKAツイッグスの『EP2』(Young Turks)を6位に選んだことで説明責任は果たせるだろう、と思ったからだった。そう、かつて『remix』マガジンが副題に掲げていた「THE SHAPE OF MUSIC TO COME」というコピーがいまでも僕は好きだが、そういったものがいまでももしあり得るなら、『&&&&&』を聴いたときの戸惑いこそを信じてみよう、と。
 そして、一部の好事家はその得体の知れない音楽を便宜的に「ディストロイド(ディストピック・アンドロイド)」と呼んだわけだが、そのイメージを決定づけたのはやはり、FKA ツイッグスの『EP2』によるところが大きい。FKAツイッグスをめぐっては、通常、コクトー・ツインズやポーティスヘッドの名が出がちだが、むしろ『EP2』は、あそこまで人間臭い音楽はとても聴いていられない、という人向けに遺伝子操作された極めて人工度の高い音楽だったハズであり、それはアルカとの異次元的なコラボレーションで知られ、この『LP1』にもヴィジュアル面の担当で参加しているジェシー・カンダの作り出す世界観が背景にあるのも大きいだろう。
 音楽の中から人間の気配を極力消し去ってしまうこと。『EP2』までのFKAツイッグスとArcaの試みを比較すべきは、だから、〈フェイド・トゥ・マインド〉のケレラではなく、正しくは〈リヴェンジ〉のホーリー・ハードンだったのだろう。同じ2012年に“ブリーズ”なる同名曲を各々リリースしているのが興味深いが、声の質感やトラックの中での配置「だけ」を楽しむ世界というか、そこではヴォーカルとオケのどちらが偉いというわけでもない。いわゆる「インディR&B」的な機運を準備したのがジ・ウィークエンドだったにせよ、インディ・ロックの側からその機運に応えていたのがハウ・トゥ・ドレス・ウェルだったにせよ(彼を「BPM20ヴァージョンのマイケル・ジャクソン」と評したのはどこの海外メディアだったか)、僕に言わせれば彼らはいささか「歌い過ぎ」た。

 そういう意味で言うと、引きつづき〈ヤング・タークス〉からのリリースとなった本作『LP1』も、やや歌い過ぎといえば歌い過ぎの作品ではある。レーベル側の都合なのか、それとも正式なフル・アルバムを準備中のアルカとのスケジュール調整の都合なのか、あるいは彼女自身の要望なのかはわからないけれども、一転してアルカのプロデュース曲が激減した本作では、『EP1』から『EP2』に飛躍したときほどの距離を飛べてはいない。「10年早い音楽」が「3年早い音楽」くらいのポップ・バランスになった、とでも言うか。一方、アルカの代わりに主役級の抜擢を受けているのは、キッド・カディの『マン・オン・ザ・ムーン』シリーズや、ラナ・デル・レイの『ボーン・トゥ・ダイ』等々で知られる、「暗いのに売れるUSダウンテンポ」の名手であるエミール・ヘイニーだ。〈ヤング・タークス〉も恐ろしいことを考えるもので、要は「マーキュリー賞とグラミー賞の両方を狙え」というわけだろう。
 もちろん、この狙いが必ずしも裏目に出ているとは言い切れない。エミール・ヘイニーのプロデュースをアルカが演奏/打ちこみ面でサポートする“トゥー・ウィークス”と“ギヴ・アップ”は本作の目玉で、ヴォーカルとオケのどちらを聴けばいいのかわからなくなるような戸惑いや、未来を窃視しているような緊張感は薄まったが、なるほど、未来のトップ40チャートから迷い込んできたような変種のR&Bとしてうまくコントロールされている。“ペンデュラム”をプロデュースしている大御所、ポール・エプワースも同様で、『EP2』までに築かれたツイッグスの世界観を壊さぬよう、慎重に音を選んでいる配慮が伝わってくる。あるいは逆に、『EP2』の世界観に囚われ過ぎでは、という気がしないでもないが。
 逆に、アルカが唯一プロデュースを手掛ける“ライツ・オン”は、最後の1分間の展開には唸らされるが、アルバム全体からすればややインパクトに欠けるか。まあ、自分のアルバムを準備中の人間に“ハウズ・ザット”や“ウォーター・ミー”レベルのものを10曲用意しろ、というのはさすがに無理な相談のようである。そしてこれは僕の耳がひねくれ過ぎているのか、エミール・ヘイニー、デヴォンテ・ハインズ(a.k.a ブラッド・オレンジ)、クラムス・カジノ、アルカの名がズラリと並べられた“アワーズ”のプロデュース欄には驚いたが、いろいろなものを足し過ぎた結果、全員の個性がうまい具合で相殺されてしまっているように感じられたのは残念だ。意外なところで面白いのは、UKの新人R&Bシンガー、ジョエル・コンパスが作曲の共作者に名を連ねる、おそらくは本作の中でもっともふつうのR&Bに近い素材であるハズのクローサー・トラック“キックス”が、意外とドハマりしていて、ツイッグスのセルフ・プロデュース力の高さというか、どんな曲でも自分色に変えることのできる圧倒的な声の力をむしろ実証する形になっている。

 すっかり長くなってしまったが、ここまで来たので風呂敷を広げてしまおう。米メディア『ピッチフォーク』は今から2年前、インディとメインストリームのあいだに広がる第3の道を「スモール・ポップ」と呼んで何組かのアーティストを(おもにブラッド・オレンジ以降という文脈で)紹介していたけれども、そうした二項対立そのものがはたしていまでも有効なのか、ということを執念深く検証しつづけているのが今年の『タイニー・ミックス・テープス』だ。不得意な英語に目を通しながら、僕がアルカとFKAツイッグスの登場に受けたあの拭いがたい衝撃を思い出したのは、『タイニー』のコラムで次の一文を読んだときだ。「同時代に生み出される最新・最良の音楽は、いつだって私たちが想像するよりもはるかにスマートで、かつ生産的なものである」。なるほどたしかに、『EP2』や『&&&&&』は「気付けば到来していた未来」としていつの間にか眼前に迫り、ミュージック・フリークたちを中心とした決して小さくない市場を生んでしまった。そう、心配することなど何もないのだろう。
 ついでに言えば、クィア・ラップのプロデューサー陣からは、アルカと同じくミッキー・ブランコのプロデュースでブレイクしたベルリンのデュオ(?)のアムネシア・スキャナー(Amnesia Scanner)が、それこそ『&&&&&』の2014年ヴァージョンのようなディストロイド系のミックステープ『AS LIVE [][][][][]』(自主盤)をリリースしているし、そのミッキー・ブランコは自身の正式フル・アルバムを準備するかたわら、トリッキーの2014年作『エイドリアン・ゾーズ(Thaws)』にも参加、オーディションを開いてまで選び抜いたネクスト・ディーヴァ、フランチェスカ・ベルモンテと“ロニー・リッスン(Lonnie Listen)”で共演している。あるいは、メロウなR&Bに落ち着いてしまうのか、と心配されたケレラはご存じ、BOK BOKとの“メルバズ・コール(Melba's Call)”でグリッチR&Bと呼ばれるネクスト・レヴェルを披露、さらには、筆者が個人的に贔屓にしているラッパー、リーフと“OICU”で共演、彼方のR&Bを目指している。
 これらはあくまで一例に過ぎないが、とにかくクィア・ラップ、インディR&B、そしてディストロイドと、筆者がここ数年でなんとなくおもしろいと思ってきた変わり種の音楽が、インターネットを介して少しずつ折り重なってシーンのようなものを形成しつつある。トップ40との両立でも、もちろんいい。そのとき、FKAツイッグスにも「こちら側」にいてほしいと思うのである。あくまでもそうした先端部の動きと比べれば、という前置きは絶対に必要だが、FKAツイッグスは『LP1』でポップ・シーンへの配慮が過ぎたかもしれない。守りに入るには、いくらなんでも早すぎるだろう。「来たるべき音楽」が鳴る場所というものは、既知の情報がもたらす安らぎのなかで団らんする場所ではけっしてあり得ない、ということを、あなたは教えてくれたじゃないか。

interview with Jun Miyake - ele-king

 ここ数年の三宅純の想像のひろがりはとどまるところを知らない。ボサノヴァやサンバやジャズや弦楽曲とシャンソンとブルガリアン・ヴォイスにジャズ、形式を異にする音楽が矛盾なく同居しまるでとけあうような、猥雑なのに遠目からはきわめて滑らかな音の織物とでも呼びたくなる彼の音楽は2007年の『Stolen from strangers』、昨年出した『Lost Memory Theatre act-1』で「Lost Memory Theatre」なるコンセプトを得てまさに水を得た魚になった。


三宅純
Lost Memory Theatre act-2

Pヴァイン

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 というのは慣用句ですけれども、ある枠組みを設け、それを水にひたせば、水は枠組みのなかに還流する。マドレーヌと紅茶の関係をもちだすまでもなく、記憶はささいなきっかけで呼びさまされるが、作品のかたちをとるには虚構のフレームが必要であり、三宅純はそれを劇場になぞらえる。その一幕目(『act-1』)ではアート・リンゼイからニナ・ハーゲンまでが記憶のよりしろとなった。はやくも登場した『act-2』はサティを思わせるピアノ曲“the locked room”で、部屋の扉に後ろ手で鍵をかけられたかのように、幕が開いてしまえば、終曲の“across the ice”まで、エレガントなのにときにリンチ的(あるいはバダラメンティ的)な迷宮の回廊沿いの小部屋を覗いてまわらねばなるまい。なぜなら、そこにはフロイトのいう夢のヘソのような、カフカを論じてガタリのいう抗いがたいものが働いている気がしてならない。

 インタヴューは私鉄の駅からすこし歩いた先の、側面いっぱいに窓をとった三宅さんの部屋で行った。取材を終えて、帰ろうと思ったとき、一時間前にやってきた道筋があやふやになり、帰り道を教えてもらった。
 なんのことはない一本道だった。
 記憶が還流してしまったのだろうか。

■三宅純 / Jun Miyake
日野皓正に見出され、バークリー音楽大学に学び、ジャズトランペッターとして活動開始、時代の盲点を突いたアーティスト活動の傍ら作曲家としても頭角を現し、CM、映画、アニメ、ドキュメンタリー、コンテンポラリーダンス等多くの作品に関わる。3000作を優に超えるCM作品の中にはカンヌ国際広告映画祭、デジタルメディア・グランプリ等での受賞作も多数。05年秋よりパリにも拠点を設け、精力的に活動中。アルバム”Stolen from strangers”はフランス、ドイツの音楽誌で「年間ベストアルバム」「音楽批評家大賞」などを受賞。ギャラリーラファイエット・オムの「2009年の男」に選出され、同年5月にはパリの街を三宅純のポスターが埋め尽くした。主要楽曲を提供したヴィム・ヴェンダース監督作品「ピナ/踊り続けるいのち」はEuropean film award 2011 でベスト・ドキュメンタリー賞受賞。またアカデミー賞2012年ドキュメンタリー部門、および英国アカデミー賞2012年外国語映画部門にノミネートされた。


このテーマこそ、自分のずっとやってきたことなんだと思います。言葉で言うのはやさしいけど、音楽にするのは至難で、ようやく年も食ってきて、記憶の蓄積も、失われた記憶もある。そういう状態になったんですね。

(刷り上がったばかりの『Lost Memory Thatre act-2』のジャケット・デザインを見ながら)三宅さんはデザインの指示もされるんですか?

三宅:ええ、好みははっきりしているので。ジャン=ポール・グードのグラフィック・デザインをすべてやっているヤン・スティーヴさんという方がいらして、彼と結託して、ジャン=ポール・グードの作品から気に入ったものを選んでプロトタイプを仕上げ、こういう感じになったのですが許して頂けますでしょうか、と。

事後承諾ですね(笑)。

三宅:むこうも最近用心しているみたいですね(笑)。『Stolen from strangers』でも彼の写真を使っているんですが、けっこう変えちゃったので一ヶ月くらい口をきいてもらえなかった。

ジャケットは『act-1』と『act-2』で白と黒といった対称性を出そうということでしょうか?

三宅:対称性は意識していません。ジャン=ポールの作品を使いたいとは思っていたんですが、アルバムの構想が固まってから選びはじめたんです。

最後にうかがおうと思っていたんですが、『act 3』も当然考えておられるんですよね。

三宅:考えています。いままでこういうつくり方をしたことがなかったんですけど、『act-2』はあくまで一幕と三幕があっての二幕目の立ち位置だと僕は思っているんです。

そのように私も感じました。

三宅:いままでは一枚ごと「どうだ!?」って感じで出してきたんですけど、そういう意味ではちょっと性格がちがうんですよね。

『act-1』は、聴いたことがないのにどこかそれを喚起するような音楽に誘われて、記憶の劇場に足を踏み入れたような、『act-2』は迷宮のなかにいくつかの小部屋があって、そこにある扉をのぞいてまわるような印象を受けました。たとえば“across the ice”の余韻のあとになにかが訪れるのではないかという期待をおぼえたんですね。『Lost Memory Theatre』シリーズは三宅さんのライフ・ワークというか、このテーマは三宅さんの作風にぴったりだと思いました。

三宅:このテーマこそ、自分のずっとやってきたことなんだと思います。言葉で言うのはやさしいけど、音楽にするのは至難で、ようやく年も食ってきて、記憶の蓄積も、失われた記憶もある。そういう状態になったんですね。

失われてしまった記憶があるからこそ、『Lost Memory Theatre』が成り立つんですね。

三宅:そうです。そのなかには強制終了した記憶もあるんですけど。

強制終了するというのは具体的にどういう意味ですか?

三宅:個人的な記憶も含めて、憶えていたくない記憶ですね。

そういうものも――

三宅:なくはない(笑)。『act-1』に参加してくれたメヒチルド・グロスマンというピナ・バウシュとも仕事をしていた女優さんがいるんですけれど、彼女とのレコーディング(“Ich Bin Schon”『act-1』収録)でロスト・メモリーとはなにかという話になったとき、「失われたということは、あなたが消したんでしょ?」と釘を刺されたんですが、「うーん、必ずしもそうではないな」と思ったんです。ライナーにも書いたように、場所と結びついた記憶はなくなってしまうものでもあるし、津波なども含めればかならずしも彼女がいうとおりではないんですが、彼女が言っている意味もわかる。たとえば彼女とピナ・バウシュとの記憶はいったん消さないと痛みが強すぎて耐えられないものではあったと思うんです。

ロスト・メモリーとはなにかという話になったとき、「失われたということは、あなたが消したんでしょ?」と釘を刺されたんですが、「うーん、必ずしもそうではないな」と思ったんです。

ピナ・バウシュもそうですが、亡くなることで失われてしまうことも、人とのつきあいにおいてはありますからね。

三宅:僕はピナにかんしては、亡くなって存在が消滅したのではなく、圧倒的に不在していると感じています。徹底的に不在している、と。作品もまだ生きていて彼女の存在はあるのだけど、その席が空いちゃっているということですね。

アルバムの話を順番にうかがっていきますが、前作から今作まで1年かかっています。『act-1』を録り終えてすぐ『act-2』の制作にとりかかられたのでしょうか?

三宅:もっと前からです。目的もなく録っている曲もけっこうあって、そういう半分手のついていた曲もたくさんありましたし、『act-2』のうちの8曲くらいは過去の舞台作品で使ったものなんです。白井晃さんの作品ばかりなんですけれど、舞台作品というのはサントラが出るような珍しいケースもありますが、そうでない場合はひとびとの記憶のなかにしか残らない。その意味でまさに“Lost Memory Theatre”なんですね。そのなかで自分が気に入っていたものがいくつかあったので――ピアノ曲が多いのですが――それが今回キーになると思ったんです。
 僕は『act-1』については、劇場に人を呼び込み、そこではかぎりなく失われた記憶を喚起する曲が流れているけれども、それは過去に聴いた音楽そのものではない、というのを目指していました。今回はむしろ、個人の小さな部屋を開けるとそこに詰まっている匂い、温度、湿度があって、場合によっては慌てて閉めて出てしまう、そういうイメージなんです。でもそれはもちろん聴く方の自由なので、限定をするつもりはないんですけれど。

ピアノを使った曲が中心になったのは、ピアノは記憶に働きかける機能が強いということですか?

三宅:そういうわけではないです。どの楽器もそういう要素があるとは思いますけれど、たまたまそういう舞台のためにつくった曲がそういう曲調だったんですね。

CD化された『中国の不思議な役人』とか『Woyzeck(ヴォイツェック)』ともちがう舞台ですか?

三宅:そうです。ポール・オースター原作だったり、フィリップ・リドリー原作の舞台です。

収録するにあたってアレンジし直しましたか?

三宅:曲によって手を入れたものもあれば、そのまま使っているものもあります。

今回は前作よりもインストの比重が大きくなっているのもピアノの影響でしょうか?

三宅:今回はインスト中心でいこうという気持ちが最初からあって。やっぱりその小部屋のイメージが自分にはあったので。歌が入ると部屋がだんだんと大きくなっていっちゃうんです(笑)。

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音楽なんて、最初から理論はないわけだから。イノヴェイターがいて、「これはどうなってるんだろう」って、理論はあとづけなんですよ。それなのに、音楽学校は逆に教えちゃうので型にはまった人が出てきちゃう。


三宅純
Lost Memory Theatre act-2

Pヴァイン

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『act-1』には“Eden-1”が入っていて、『act-2』には“Eden-3”“Eden-4”と収録されていますが、“Eden-2”はどこにいってしまったんでしょう?

三宅:“Eden”シリーズは20年くらい前に書いた曲なんです。とあるプロデューサーと話していたときに「レーベルをやらないか」みたいなお誘いを受けて、そのとき考えたコンセプトが今回の『Lost Memory Theatre』に近かったんですね。ただ、当時はまだ30代の若造ですから、そういったテーマを立ててみても、たんにノスタルジックになってしまったり、ひとりよがりになってしまうおそれがあったんですが、それをいまふりかえり、楽曲自体は時間の風雪に耐えられると思い、出すことにしました。曲名は仮のタイトルが残ってしまっているだけで、名前をつけ替えればそういう疑問は残らなかったかもしれませんけど、20年前の曲としてそのまま使っているんですね。“Eden-2”がどうなったかはデータを見直さなきゃわからないですが、もしかしたらそれだけ別個に世に出ている可能性もあります。

なるほど、CMなどで耳にしているかもしれませんね。三宅さんはCMや舞台のような、依頼される仕事のほかにつねにご自分のアルバムを同時並行で制作されているんですか?

三宅:つねに同時並行です。以前レコード会社にまだ体力がある頃は、〆切も与えられて期限付きでそれだけに集中するようなこともあり得ましたが、いまはそういう時代でもありません。自発的にやる場合はある程度思いついたときにやっておかないと、かたちになっていきませんし。

話はそれますけれど、音楽をとりまく現状を三宅さんはどう思われますか?

三宅:違法ダウンロードみたいなものにかんしては、憤りを感じないわけではないですけれど、どうしようもないレベルにまでいっちゃっているから、パッケージを買うだけの熱意とリスペクトがある方に買っていただければいいという気持ちです。でも音楽自体が必要とされていないという感じはしていないんです。昔から極北の音楽をやっていますから、ファンの方に向けてつくるというよりは、そのつど欠落している自分の部分を埋めようとしているので、制作へのモチヴェーションにも変わりはありません。もちろん音楽産業がさかんであればよいのにな、とは思います。

欠落しているというのは、ご自身が聴きたい音楽がないからつくらざるをえないということもあるのでしょうか?

三宅:それはありますね。おもに流通している音楽のなかに、ということかもしれませんが。もちろんいまはあらゆる種類の音楽が飽和していますから、発掘していけばそういった音楽もあるかもしれませんが、僕の作品のようにハイブリッドな音楽は少ないかもしれません。

三宅さんは、たとえばジャズでもサンバでもボサノヴァでもいいですが、あるジャンルの音楽をご自分のなかに取りこむとき、形式そのものを援用するのでしょうか? あるいはその音楽が表象する感覚を先に考えますか?

三宅:大きくわけると後者にちかくて、エッセンスのようなものをとりこもうと考えています。これはほとんどフィジカルなプロセスなんですけれども、昔は聴いたこともないような音楽をサンプルに、明日までにこういう曲をつくってくれみたいなことがCMではよくあったんですよ。

明日ですか!?

三宅:バブルの時期はよくありました。そんな時も、理論的に分析して作れば似たものはできるかもしれないんですけど、おもしろくもなんともないんですよ。ある音楽が奏でられる地方があって、その地方の人たち、その音楽が暮らしのなかにある人たちはなにを聴いたらうれしくなるだろう? 彼らの体がよろこぶ感じをいつも心がけていたんですね。そうすると、意外と現地の方が聴いたときに「これって昔からあったような曲だね」といってくれたりするんです。『Innocent Bossa in the mirror』(2000年)をつくったときも、ボサノヴァは名曲が多くて一種のアンタッチャブルな領域だと思ったんですけれど、そこで100年前からあったような曲をつくってみようと大それたことを考えて、珍しくピアノだけで主要曲をつくりました。

三宅さんにとって音楽はロジカルなものではないということでしょうか?

三宅:ロジカルな側面は当然ありますけれど、それはあとからとってつけた理論なんですね。音楽なんて、最初から理論はないわけだから。イノヴェイターがいて、「これはどうなってるんだろう」って、理論はあとづけなんですよ。それなのに、音楽学校は逆に教えちゃうので型にはまった人が出てきちゃう。

でも三宅さんも学校ではそういうふうに教わったんですよね?

三宅:幸か不幸か僕は即興演奏だけを目指して学校に入り、必須の作曲の科目以外はけっこうドロップしちゃっていたんです。基礎的なところはわかりますし、あとからは勉強しましたけれど、即興演奏って、つまりその場で作曲することじゃないですか? 作曲なんてやるやつはゆっくりしか即興ができないんだと、当時僕はそう思っていました。ほんとうはまちがっているんですけど。理論は自分でダメだなって思ったときにやればいいと思っていたんですよ。

さっさと学校を出て活動したかったということですね。

三宅:入ったときから外で演奏していました。

僕はずっと移動しているせいか、生きている間は旅だと思っているんです。

三宅さんはアメリカで活動され、いまはパリを拠点にされていますが、ローカリティが音楽そのものに働きかける部分は大きいと思いますか?

三宅:もちろん居住環境が変わったり国が変わることで意識せざるリフレクションはあると思いますが、基本的なメンタリティは変わらないですよ。そんなことをいえば、今日ここにいらっしゃるまでに歩いた道とか乗った交通機関とかでみなさんもそれなりの影響を受けているわけで。僕はずっと移動しているせいか、生きている間は旅だと思っているんです。そのなかのどこを切りとるかということですよね。

移動しつづけるなかで、伝統のようなものから遠ざかってしまうのではないかという危惧はないですか? たとえば日本的なものから。

三宅:それは日本の音楽教育システムが悪すぎるせいなんですよ(笑)。つまり、文明開化のときに新しい西洋の音楽の教育システムをつくってしまって、伝統音楽に対して一回切っちゃったでしょ? だから僕の世代でも(伝統的なものは)ないし、もっと上の方でもすでにない人が多い。皆さんの世代もきっとそうでしょう。ただ、そんなに聴いたことがなくても血の中にお祭りの太鼓とか能の間のとり方とかが入っていると思うんです。というのは、僕は白井さんの舞台で泉鏡花の『天守物語』という演目をやったことがあって、能管とか琴とか三味線とかを使って、はじめて和ものにがっぷり挑戦したんですね。そのときに和の旋律というのはあえて聴かなくても、「あっ、そうか。こういう感じか」とつづきが出てきちゃうことがわかったんです。和の感覚を僕はそんなに肯定してこなかったのに。けっこう怖いなとは思いました。で、答えに戻ると、日本から離れたからといって日本の伝統と切れるという気はしていません。なぜかというと、日本では伝統自体が切れているから(笑)。

逆に、海外で日本的なものを期待されることはありませんか?

三宅:それはあります。つらいんですね。その場合は、僕たちは伝統から切られているんだと。きっとあなたたちが聴いているのと同じか、あるいはもっと雑食的にいろんなものを聴いて育っている、と答えますね。

たしかに、日本の国土は自分たちでも気づかないくらい雑多なものでできているかもしれないですね。

三宅:僕がやっていることもそういうことだと思うんです。だから、そういう意味でこれは日本的な音楽だと僕は思っています(笑)。

話は戻りますが、『Lost Memory Theatre』における記憶とはどのような種類のものでしょう?

三宅:通過してきたありとあらゆる記憶のレイヤーです。

東京だと昨日まであった建物が壊されて更地になったあと、そこにかつてなにがあったかまったく思い出せないことがありますよね。東京とパリを較べてどう思われますか?

三宅:パリは街の美観を維持することが法律で決まっているんですよ。変えてはいけない地域があって、エアコンの室外機も付けられない。1階のお店の入れ替わりとかはありますけど、建物の外観は変えられないんですね。日本だと築40年の建物は古いですが、パリには三百年四百年の建物はざらにあって、それを直しながら使っているわけで、その感覚はすごくちがいますよね。

記憶のあり方もちがう気がしますね。

三宅:ちがうと思います。パリも中心部はそうだとしても、郊外は近代化しているので一概にはいえませんけどね。

でもどちらが正しいということではなくて、それぞれの都市のありようだとは思いますが。

三宅:もちろんどちらが正しいということではないんですが、さっきの教育の分断と同じように、フランスの人たちは何百年、何千年という流れが途切れていないとは思います。つまり、昔から何代も暮らしてきたところに自分も暮らしていて、営みが昔から脈々とある。そこはいまの日本にあまりないところだと思うんです。とくに東京なんかだと。

電車に乗っても、どの駅に着いたのかパッと見はわからないですからね。

三宅:あれはちょっと問題ですよね。アレックス・カーさんという著述家が日本の美についていろいろ書かれていますけど非常に共感したんです。彼は京都に庵があって、そこで古美術品などを集めたりしていたんですが、それを入手する手段が開発とともに変わってきてしまった。あるいは、彼は四国の山村にも別の庵があるんですが、その村自体が過疎化してダムができちゃうとか。

そういう現実がいたるところで進行していますよね。

三宅:田中角栄の『列島改造論』あたりからもうよくなかったのかもしれないね。たとえ改造するのであっても、この美しい国土をどうやったら美しいまま発展できるかって考えればよかったと思うんですけどね。

日本的な美しさは往々にして外から発見されますね。

三宅:この小さな島の中だけで価値観がまわっているからそうなるんでしょうね。どうせなら鎖国していればよかったのかもしれない(笑)。

急に極論が(笑)。でも三宅さんは閉塞した日本が息苦しくてフランスでの活動を選ばれたんじゃないですか?

三宅:それもありますが、もし鎖国していたら出なかったかもしれないですよ(笑)。そのなかにきれいなものはいっぱいあるんだから、それを極めればいいと思っていたかもしれない。さっきの教育システムの話にまた戻ってしまうかもしれないけれど、他の国のおもしろいものを知ってしまったから、彼らとコラボレーションするためには日本は地理的に遠い、その点がいちばん大きいです。

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コラボレーションでもなんでもそうですが、最初からうまくいくことは非常に稀なので、なんらかのコミュニケーションで埋めなくてはならなかったり、たがいに思っていた音の方向がちがうとかそういうことはいくらでもあります。

三宅さんはこれまで数え切れないほど仕事をしてきたと思いますが、いままでのキャリアで迎えた最大とピンチというと何を思い浮かべますか?

三宅:つねに臨戦態勢なので、マズいという感じがあたりまえなんですよね(笑)。コラボレーションでもなんでもそうですが、最初からうまくいくことは非常に稀なので、なんらかのコミュニケーションで埋めなくてはならなかったり、たがいに思っていた音の方向がちがうとかそういうことはいくらでもあります。僕は締切に遅れることはないので、言われたけどできないみたいなピンチはないんです。

較べるのもおこがましいですが、私も仮にも締切のある仕事をしていますけれども、三宅さんのように自信をもって遅れないとはいいきれないです(笑)。

三宅:瞬間湯沸かし的にやっちゃうんですよ(笑)。

壁に突きあたったりしませんか?

三宅:曲を完成させることにかんしていうと、頭の中できちんと音が聴こえていれば、そこにむかって走るだけなんです。まあ曲をつくっている最中に話かけられるとなにするかわかりませんけど(笑)。

CMの曲をつくるのでも、舞台でも映画のサウンド・トラックでも同じことですか?

三宅:同じです。デモを完成させてオーケストレーションするまで、だいたい3時間くらいなんですね。たまに「今日はこのくらいにして、つづきは明日やると楽しいかも」と思ってわざとやめるときもたまにあります。そうじゃないときは早く出しちゃわないと落ち着かないから。

出して自分の頭の中のスペースを空けるみたいな感じですか?

三宅:キャパは狭いけど、べつに音楽のことばかり考えているわけじゃないですよ。もっとほかによくないことも考えてますし(笑)、でもつくっているときは音楽に異常に集中しています。曲をつくるまではそういうプロセスなんですけれども、実際それをおのおののミュージシャンを呼んで、録って、そしてひとり増えるごとにプリ・ミックスしていくにはものすごく時間がかかります。なので、1曲3時間で書いたとしても、アルバムとして出すのに5年とか7年かかるんですね。青写真は短期間で出せたとしても、それは自分の頭のなかのものだけであって、人に会って、この人だと思う方に参加してもうらうたびに、その人なりの奥行が出てくる。それを微調整しながら、思いどおりにいかない場合は「どうしようかな」というのがいつもあるんです。

その録る環境そのものが楽音だと思うんです。僕は人肌、環境が集まったときにひとつの音楽になる、と考えます。だから無音のアイソレートされた、めちゃくちゃデッドな部屋で録る楽器の音はそんなに好きじゃない。

いまだとPCのシミュレーションでかなりリアルなサウンドができますが、それでもやはり誰かといっしょに音楽をつくりあげたいという気持ちが強いですか?

三宅:どんなに機械が進化しても人肌とはまるでちがいます。楽音というのは、たとえばサンプリング・サウンドはそこで録った環境も含めての音ですけど、(三宅氏の住居の階上から音が聞こえる)いま上で工事の音がしている、これも音楽の一部じゃないですか? その録る環境そのものが楽音だと思うんです。僕は人肌、環境が集まったときにひとつの音楽になる、と考えます。だから無音のアイソレートされた、めちゃくちゃデッドな部屋で録る楽器の音はそんなに好きじゃない。それなりの響きがあるところ、ふさわしい響きがあるところで録りたいと思いますね。


三宅純
Lost Memory Theatre act-2

Pヴァイン

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『act-2』も、階層化した音が奥行を感じさせますが、三宅さんの音楽は音響までふくめて成り立っているんですね。

三宅:それはもちろん。たとえば、自宅でストリングスを録ろうとなって、予算の都合でひとりしか呼べなくて、でも30人分の音がほしいときには、ただ30回音を重ねるのではなくて、椅子を少しずらしていったりとか、マイクを途中で変えてみたりとかそういうことは自分でやります。最終的にはエンジニアの腕にかかってきます。

サンプリングの小さなノイズを曲のなかにとりいれていますよね。そういった音は漫然と聴いたら聞こえないかもしれない。そういう音ものも含めての音楽だと考えていらっしゃるのでしょうか? あるいは記憶を音楽で表すには瑕(ノイズ)が必要なのでしょうか?

三宅:目的もなく好きだから入れています。というのは、いま解像度という意味では、テクノロジーの発達でクリーン過ぎる音の領域にまで入ってきているんです。デジタルでクリーンな状態は音が冷たい。だからものすごくクリーンな音を録っておいて、それを汚す音を入れないと僕は落ち着かないんです。

その判断はプレイ・バックしながらそのつど考えていく?

三宅:はい、そうです。音をひとつ足しただけでも全部のバランスを繰り返しとり直します。エンジニアに渡すときはほぼ完成形に近くなっているので、「バランスはこれね!」と指定して、音響処理だけをお願いするんです。プリ・ミックスにはすごく時間をかけます。

バランスが崩れるとまったくちがうものになってしまうんですね。

三宅:すべてバランスだと思います。シンプルなディレイとかリヴァーヴとほんのすこしコンプレッサーをかけることはありますが、お化粧でやるのはあまり好きじゃないです。

そう考えると、構想とか楽想とかがあったとしてもレコードのかたちになるまでには時間がかかりますね。

三宅:非常にかかりますし、そこの段階ではいろいろな迷いも生じます。レコードにするには反復に耐えうる普遍性ももたせなければならないので。

だから三宅さんの音楽は古びないんですね。

三宅:だとうれしいですけどね。そうあってほしいと思っていますけれど。

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──三宅さんが現在の三宅さんになった、つまり納得できた最初の作品はどこからですか?

『永遠之掌(とこしえのてのひら)』(88年)から『星ノ玉ノ緒』(93年)に移るこの2作かな。

録音にもトレンドがありますから、たとえば80年代のゲート・リヴァーヴが強くかかった作品などは、いま聴いたらちょっと大仰かもしれませんが、それでも三宅さんの作品は初期から一貫して残っていくものだという気が私はします。

三宅:それを目指していますけれども。やっぱり、ゲート・リヴァーヴもそうだけど、当時の最先端だったシンセの音とか、やっぱ恥ずかしいよね(笑)。自分のアルバムではそんなに使っていないと思うけど、CMでは使っているんですよね。

先日森美術館のアンディ・ウォーホール展へ行ったんですけど、最後のほうでウォーホルのテレビCMが流れていたんですよ。そういえば、この曲は三宅さんだったなと思い出しました。あれは最初のアルバムですよね?

三宅:そうですね。

〈TDK〉から出された──

三宅:よく知ってますね(笑)。

いや、私、もってますよ(笑)。

三宅:ほんとに!? いくつなの(笑)?

四〇代です(笑)。ウォーホルもインパクトありましたが、曲も気になったんですね。CMで使ったのは“I Knew I Was”ですよね。あのアルバムは再発されないんですか?

三宅:〈TDK〉の2枚は、自分にとって、あっ、あれは一種のピンチだね(笑)。僕はそれまでは「どジャズ」をやっていて、当時はフュージョン真っ盛りで、会社の意向もあったんです。それを全部飲んじゃうとほんとうにフュージョンになってしまうので、せめてブラコン止まりにしよう思っていたんですね。自分なりにベストを尽くしたんですが、2枚録ったあとで「レコード会社のいうことを聞きすぎると、自分の作品としてあとで反省することが多いな」と思って、こういう極北の音楽をやりはじめた気がします。

三宅さんが現在の三宅さんになった、つまり納得できた最初の作品はどこからですか?

三宅:『永遠之掌(とこしえのてのひら)』(88年)から『星ノ玉ノ緒』(93年)に移るこの2作かな。『永遠之掌』は80年代的に生の割合と機械の割合がイーヴンくらいになっていて、いま聴くとここは生にすればいいのにというのはいくらでもありますけれど、コンセプトとしては自分のやりたかったものではあった。ハル・ウィルナーとやった『星ノ玉ノ緒』はいま聴いても大丈夫かなと思いますね。

『星ノ玉ノ緒』は初期の代表作だと思います。スブリームさんとはこのころからのおつきあいですものね。スブリームさんとのアルバム『リュディック』を再発することにしたというのは、どういう理由からでしょう?

三宅:ライセンス期間が前のところときれたから(笑)。

もっとメロウなことをおっしゃっていただいた方がいい気がしますが(笑)。

三宅:そうだね。そういうトークができればいいんだけど(笑)。僕だけの意志ではないので。でもこれは彼女にとってこれは大きなアルバムだと思うので、マーケットからなくなってしまうのはいけないと思うんですね。

お見舞いに行ったら、「ジュン、この保険金でアルバムをつくろう!」と(笑)。すごい人だなと思いました。

三宅さんがフランスへ行かれて、東京を拠点とするスブリームさんがクロスフェードするようなかたちで制作されたアルバムですからね。

三宅:このアルバムをつくる前、彼女は大きな交通事故に遭ったんです。事故のかなり前から、アルバムをやってほしいとはいっていたんですけど、レコードディールがなかったので「機が熟したら」ととりあえずいっていたんですが、お見舞いに行ったら、「ジュン、この保険金でアルバムをつくろう!」と(笑)。すごい人だなと思いました。そういう思いが詰まっているのでこの作品をマーケットから消してはいけないとも思ったんですね。

『リュディック』の“Chinchilla”を聴いていたときに、私は娘がいるんですが、彼女が「このひと誰?」と聞いてきたので『ぜんまいざむらい』のひとだよ、と答えたときに、すごく納得していたおぼえがあります。

三宅:あぁ、少しイントロが似てるかもね。さらに補足するなら“Chinchilla”はレクサスのCMでした。節操なくてすみません(笑)。

いえ、三宅さんの音楽を耳にする機会が多く、強く記憶に残るものだからだと思うんですね。なので『Lost Memory Theatre』もどんどんアクトを重ねていっていただければと思います。

三宅:『act-3』でいったんきって、次に行きたい気持ちもありますけれど(笑)。『act-3』に関してはまだまっさらな状態なんですね。

そういえば、『act-1』の“A Dream Is A Wish Your Heart Makes”、『act-2』の“Que Sera Sera”ともに映画にまつわるカヴァー曲が入っています。どちらもアルバムの中間部に位置していますが、アルバムの構成に共通点をもたせる意味でそうされたんですか?

三宅:あっ、ほんとうに?

意図的ではないんですか?

三宅:曲順はこういう世界をつくるのにいちばん悩むとこで。ピンチは曲順でやってくるのかもしれない(笑)。アルバムというのは曲順でまるっきり変わってしまいます。同じ曲を収録していても曲順が変わるだけで流れもちがうし聴こえ方もちがう。「1曲目はこれだな」と決めたところから(曲順を考える作業が)はじまるんですけれど、真ん中にもってこようという意図はなかったですね。ここまでこうきたらこれかなと。

作品としてシンメトリックな構造を通底させたのかと思っていました。『act-1』は“Assimetrica”からはじまりますし。

三宅:そういうことをいえばかっこよかった(笑)。

(笑)最初にも申しあげましたが、『Act-2』は次を予兆させる作品だったので、いちファンとしてもぜひケジメをつけていただきたいと思っています。

三宅:ありがとうございます。たくさん聴いていただいてうれしいです。

DJ AGEISHI - ele-king

 大阪のDJ AGEISHIが今年還暦を迎えた。日本で最初のDISCOと呼ばれた「赤坂MUGEN」からキャリアをスタートし、過ぎる時代の中で数々のスタイルの変遷を重ねながら、いまだに一線の場で活躍を続ける日本が誇るリビングレジェンドをお祝いすべく地元大阪を始め各地で祝賀パーティが催されてます。
 東京では9/3青山ZEROで、そして9/5には12周年を迎えたばかりの中野HeavySick ZEROにて豪華な面々を迎えて開催されます。キャリアに裏打ちされたその素晴らしいプレイを是非現場にて体感して下さい。

■DJ Ageishi 生誕60年を祝してバースデーバッシュをDJ NORIホームパーティTreeにて、開催決定!

2014.9.3. WED
OPEN 22:00 / DOOR 2000yen(1d) / W/F 1500yen(1d)
Guest DJ:DJ AGEISHI (AHB pro.)
DJ:NORI(KONTACTO)、YUKI TERADA
more info
青山ZERO
https://aoyama-zero.com/

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■Luv&Dub Paradise
~DJ AGEISHI Happy 60th Birthday!!!!!!~

2014.09.05(fri)
@heavysick ZERO
OPEN&START/23:00
DOOR/2000YEN+1D
W.F/1500YEN+1D
DJ:DJ AGEISHI (AHB.pro)、DJ WADA (Co-fusion)、DJ NORI (TREE/gallery)、Ackky (journal)、KABUTO (CABARET)、Hagiwara (FAT BROS)、P-RUFF (radloop)、JYOTARO (BLACK SHEEP/LOCUS)、FUSHIMING(HOLE AND HOLLAND)、YAMADA(Luv&Dub Paradise)
more info
heavysick ZERO
www.heavysick.co.jp/zero/

ストリートで遊びつかれるための21冊 - ele-king

 重版出来! 在庫僅少となっておりました磯部涼・九龍ジョー『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』ですが、そろそろ復活いたします。発売から3ヵ月ではやくも品薄となり、発売から3ヵ月たってもまだまだオーダーをいただけているele-king booksの人気作、購入を迷われていた方はぜひこの機会にお買い求めください。

 また、紀伊國屋書店新宿本店さんで開催中の「ストリートカルチャーフェア」内にて、著者のおふたり、磯部涼さんと九龍ジョーさんの選書コーナーが展開されています。
 ストリート・カルチャーについてさまざまな角度から考え、実際にそのなかで“遊びつかれる”ための21冊。売り場では選書リストの載ったリーフレットも配布中。ぜひ足をお運びいただき、良書の数々をめくってみてください!

■ストリートで遊びつかれるための21冊
──磯部涼・九龍ジョーによる選書フェア
紀伊國屋書店新宿本店にて開催中の「ストリートカルチャーフェア」内にて

開催場所:紀伊國屋書店新宿本店 7階芸術フロア
開催期間:8月中旬より開催中



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語られていないことが多すぎる!
磯部涼×九龍ジョー、
ライヴハウスからネット・ミュージックまで、
音楽と“現場”のいまを考える対話集。

磯部涼と九龍ジョー。
音楽やそれを取り巻く風俗を現場の皮膚感覚から言葉にし、時代を動かすアンダーグラウンド・カルチャーをつぶさに眺めてきた人気ライター2人が、これからの音楽の10年を考える連続対談集『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』、ついにリリースとなります!
2010年代に、音楽はどのような場所で鳴っているのか、それは政治や社会とどのように関係しているのか……。
過剰な情報に取り巻かれながら、いまいる場所に希望を生むための、音楽のはなし。

●まるで問題集。考えるためのヒントがぎっしり!
日々おびただしい音源とニュースが行き交う音楽シーン。しかし、「話題」はあふれていても、「問題」はぼんやりとそのなかに埋もれてしまっているもの。小さなシーンやコミュニティの豊かなあり方から、隣国韓国インディの現在や風営法や原発をめぐる運動、あるいはシティ・ポップ再評価を通した東京と都市の考察まで、インターネット上も含めたさまざまな「現場」を軸として、見えない問いに色をつける4つの対話を収録。もっともっと考えたくなる、音楽カルチャーのいま。

●すぐに誰かと話したい! いまならではのトピック、ふたりならではの考察。
銀杏BOYZが残した本当のインパクト/日本にインディが根づくとき/音楽に可能な“下からの再開発”/ミュージシャンと政治の関係/風営法は何を守るのか/「すべてをかける」音楽の終わり/アートと倫理/韓国インディのいま/世界標準か、「ガラパゴス」か/「ずっとウソだった」──ヒットソングが示すもの/2万字インタヴュー再考/東京とシティ・ポップ/圧縮情報のシャワー/なぜ音楽のなかで社会について語ろうとするのか
……などなど既視感を越えていく充実の議論。

■磯部涼
音楽ライター。1978年生まれ。主にマイナー音楽、及びそれらと社会との関わりについてのテキストを執筆し、2004年に単行本『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』(太田出版)を、2011年に続編『音楽が終わって、人生が始まる』(アスペクト)を刊行。その他、編著に風営法とクラブの問題を扱った『踊ってはいけない国、日本』『踊ってはいけない国で、踊り続けるために』(ともに河出書房新社)がある。

■九龍ジョー
編集者、ライター。1976年生まれ。ポップ・カルチャーを中心に原稿執筆。『KAMINOGE』、『Quick Japan』、『CDジャーナル』、『音楽と人』、『シアターガイド』、などで連載中。『キネマ旬報』にて星取り評担当。編集近刊に、坂口恭平『幻年時代』(幻冬舎)、岡田利規『遡行 変形していくための演劇論』(河出書房新社)、『MY BEST FRIENDS どついたるねん写真集』(SPACE SHOWER BOOKS)などがある。

■磯部涼+九龍ジョー・著
『遊びつかれた朝に
──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』

ISBN:978-4-907276-11-9
価格: 本体1,800円+税
並製 256ページ


 パリス・ヒルトンやケイト・モスらが通うセレブなリゾートというよりも、最近は篠田真理子や大島優子が魅せられた休息の島と呼ぶほうが通りがいいだろうか。地中海に浮かぶ、スペイン領のリゾート・アイランド、イビザ島。風と光が戯れ、秘密のビーチに美しいチリンギート(海の家)が佇む最後の楽園。しかし、この島の名をさらに忘れがたいものとして印象づけているのは、あちこちに華やかに構えられたクラブや、そこで昼と言わず夜と言わず繰り広げられているパーティである。

 今回、現地体験レポ―トを届けてくれたのは、“ネオ・ドゥーワップ・バンド”として夢と幻想のオールディーズ空間を演出し、ポップスとサイケデリックの可能性をスタイリッシュに追求する注目グループ、JINTANA&EMERALDSのJINTANA氏。軽快な文章をたどっていると、彼がどのような音楽を追求しているのかということとともに、かの島の明媚な風景や、そこに深く根づいたダンス・カルチャーとクラブでの喜びがいきいきと伝わってくる。

 それでは8月のスペシャル・コラム、JINTANAのイビザ来訪記をお楽しみあれ。ベッドルームや通勤電車でこの画面を眺めている人にも、願わくはひとたびのヴァカンス・ムードを。 (編集部)

■JINTANA プレ・コメント

 ネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSのJINTANAです。
 今回、イビザについての旅行記を書かせていただくことになりました。
 夏の一日を楽しく過ごすリゾート・エッセイとして、また、ちょっとしたイビザ・ガイドとしての情報も盛り込んでみましたので、イビザに旅行される方もご活用いただければと思います。
 それから、Jintana&EmeraldsのサイトがOPENしました。この紀行文といっしょに楽しんでいただくためのJ&E楽曲MIXをサイトにUPしたので、ぜひ音と文でチルアウトなひとときを楽しんでいただけたらと思います。
Jintanaandemeralds.com

 あなたの素敵なエキゾ体験になることを願って。

JINTANAプロフィール
Paisley ParksやBTBも所属するハマの音楽集団〈Pan Pacific Playa〉(PPP)のスティール・ギタリスト。同じく〈PPP〉のKashifや一十三十一、Crystal、カミカオル、あべまみとともにネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSとして『Destiny』をP-VINEよりリリース。オールディーズとチルアウト・ミュージックが融合したスウィート&ドリーミーなサウンドがTiny Mix Tapeなど海外メディアも含め各地で高い評価を得る。この夏は〈JIN ROCK FES〉や〈りんご音楽祭〉などさまざまなフェスに出演予定。



■「悔しさとともに、ヨコハマの夜は更けていく」

 ある夏のはじまる前の夜、僕は横浜の飲み屋街、野毛で〈PPP〉のリーダーである脳くんや〈PPP〉の若手のケントらと飲んでいた。〈PPP〉とはPan Pacific Playaという音楽クルーで、LUVRAW&BTBとしても知られるBTBくんやPEISLEY PARKSなどが所属するヨコハマの音楽クルーだ。僕たちは定期的に野毛で、本人らからすると大変に有意義な、他人からするとまったく不毛な飲みをしているのだが、そんないつものノリで蒸し暑い夜に飲んでいた。僕はJINTANA&EMERALDSのファースト・アルバム『DISTINY』をリリースした直後で、ちょっとした達成感とともに心地よくほろ酔いしていたわけだが、そんなところに脳くんが一言を放った。
 「でもさ、JINTANA&EMERALDSにおいてさ、JINTANAのスチール・ギターの音、まだまだぜんぜん行けるよね」
 「え?」
 「いやさ、JINTANAのスチール・ギターはそのヤバさの片鱗の最初の1ページを見せたに過ぎない感じじゃん? まだまだいけるはずなのになー。おかしいなぁ。せっかくスチール・ギターと出会ったのにね~」
 と言って脳くんはニヤニヤしている。いつも彼はこうなのだ。家庭教師のように、ほどよく人を悔しがらせ挑発する。本当に人の扱いがうまい男だ。ぼくはとぼけて「そうかなー? すでにけっこういい線いってんじゃない? あ、焼きベーコン追加ね!」とか言いながらも、心のなかではワナワナしていた。脳くんよ、まさにそのとおりなのである。僕の中でも、僕の理想のスチール・ギター像に対して、いまはせいぜい10%達成というレベルなのである。

 僕はもともとバンド畑のギタリストだったが、ダンス・ミュージック・クルーの〈PPP〉に10年ほど前に誘われて加入した。トラックメイカーと楽器奏者が共存するこのクルーでの活動のなかで、僕はダンス・ミュージック……それも「シンセのビヨビヨした音色でオーディエンスを飛ばし異世界にいざなう」という音楽の側面に魅せられていった。そして、楽器奏者として僕がたどり着いたのはスチール・ギターという音色だった。この、音色だけで涼感を醸し出し、音階がシームレスだからこそ異空間へトリップさせてしまう楽器を、ダンス・ミュージック/チルアウト・ミュージックという耳のセンスで捉えたら気持ちよすぎてヤバいことになるのではないか? という発想でやりはじめたのだ。いわば、レイドバック空間へ旅立つための装置としての楽器、という役割である。だが、たしかに脳くんの言うようにそのレベルまでまだまだ達していないことは否定できない。そこは2枚めのアルバム以降の大きなチャレンジだと思っていたところであった。
 僕は、そんな部分を指摘された悔しい気持ちを隠しながら「あ、焼きベーコン追加ね!」とか言って、その夜は更けていったのであった。

■「伊勢参りならぬ、イビザチルアウト参り」

 数時間後、人々が通勤に向かう朝の京浜東北線の中で、ひとりほろ酔いの僕がいた。朝日を反射しまぶしい横浜のビル群を見ながら、僕はひとりつぶやいた。「やはり、チルアウトを極めねば……!」。おそらく朝7時のサラリーマンでごった返す車両の中で、チルアウトについて思索しているのは確実に僕ひとりであったであろう。そんなとき、車窓の向こうに旅行会社の看板をみつけて突然閃いた。「夏だ! 旅だ! 島だ! ってかぁ……、あ、 そうか、イビザ・・・! イビザに何かヒントがあるかも……!」イビザとはダンス・ミュージックが盛んな島として知られ、最近ではEDMのイメージも強いが、一方でそれをクールダウンさえるための音楽、すなわちチルアウト・ミュージックの発信地として広く認識されている。イビザのビーチにある〈カフェ・デル・マー〉は、夕陽が沈むタイミングに合わせてそうした音を用いたDJが聴けるという。それはそれは素晴らしい、波と光と音の完全なる融合を魅せる場としてこの世のものとは思えない美しさがあると伝え聞いている。

 僕は江戸時代の「伊勢参り」の気持ちで、イビザにチルアウトを追求する旅にでるのも一興という思いに駆られた。さっそく検索してみると、ヨーロッパまで行ってしまえば、そこからは意外な安さだと知って驚いた。ロンドンからだと片道約2万円だった。あまりに遠い桃源郷に思えていたイビザが、急にリアリティのあるものに思えてきた。2ヵ月後、僕はホクホクした面持ちでイビザの空港に降り立っていた……。

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■「パーティは空港からはじまっていた!」

 おそらく、イビザ空港は、世界中でもっとも「期待感」に満ち溢れた空港であろう。
 飛行機のタラップから降りてくる時点で「ヒャッホーっ」というノリで、みんなちょっと小走りである。イミグレの列に並ぶと、僕の前には「HEN」と書いた揃いのTシャツの15人くらいの女性がいた。先頭にはウェディング・ドレスのヴェールをかぶっている笑顔満開の女性がいる。HENというのは、おそらくバチェラー・パーティ的な意味合いのようで、映画『ハングオーバー』みたいなことをしにきているのであろう。無事に帰って結婚できることを祈らずにおられない。


浜辺で踊る人々を描いてみた

 イビザは空港が市街地から近い点も魅力で、タクシー15分で島の中心部であるエイビッサに到着した。僕が泊まったホテルは〈PPP〉と縁のある名前だったために選んだ「IBIZA PLAYA HOTEL」。ちょっとしたプールもあったりする、海辺の庶民派大型ホテルだった。なぜかホテル全体がチューイング・ガムのようにやたら甘い匂いがするのだが、それもイビザと思って気にせず部屋に入ると、窓の外で爆音でダンス・ミュージックが響き渡っていた。外を見ると300人くらいの人が浜辺にDJブースを出して踊りまくっていた。とはいえ、みんなサンダル履きだったり変なTシャツをきていたりして、どうも僕のような観光客ではなく、近所のおじさんおばさんたちがひと踊りしてから寝るべえ的なノリに見える。このダンスの生活への根づき方をみても、この島は、すみからすみまでダンス・ミュージックなんだなと直感した。そんな爆音が鳴り響く一方で、ホテルの廊下には「夜は踊らず静かにね♪ イエーイ!」という可愛いイラストが貼ってあり、そのスペイン的な無邪気さに僕は明日からの日々へ期待感と不安感を抱かずにおられなかった。

■「ダンス・ミュージックを中心点にする世界でも珍しい島」

 翌日、僕は街に出た。強い日差しとヤシの木というエイビッサの雑多な街並みは、ヨーロッパというよりアジア的な喧騒に満ちていた。繁華街にたどり着くと、そこには一風変わった光景があった。日本で言うと宝くじ屋のようなノリで、小さなブースで何かを売っている。よくみるとそれはクラブの入場券であり、どの店も大きな看板にその日のパーティ名や出演するDJの名を書いていた。「今日はどのパーティが面白いの?」と僕は訊くと、チケット売りたちは「今日はスティーヴ・アオキのAOKI’S PLAY HOUSEだ!」とか「水曜日ならこのパーティがいちばん素晴らしい!!」などなど口々に自分の持論を展開する。それは心からパーティの楽しさを語っているようでとても和やかな空気だ。まぶしい日差しの中、小さなテーブルを囲んでパーティについて楽しく語るという仕事を目の当たりにして、なんと幸せな光景だろうと思った。


イビザの街の様子も描いてみた

 街の中にはそういったチケット売りのほか、クラブ直営のファッション・ブティックやAVICIIなどの写真がデカデカと貼られているパーティ告知の巨大看板など、どこもかしこもダンス・ミュージック一色だ。たとえばアメリカであればgoogleが産業構造の真ん中にあるようなイメージがあったりするが、イビザの場合、産業の中心は完全にクラブである。クラブが真ん中にあり、そこに遊びにきている旅行者がいて、その周りにホテルやレストランがあり、彼らが買い物をするショップが並ぶ。深夜にクラブを行き来する人のために「クラブ・バス」というバスが走る。こんな島は世界中を見渡してもなかなかないだろう。雰囲気としては〈フジロック〉の日の越後湯沢の空気感が365日続いている街というところだろうか。ここまでピュアにダンス・ミュージックを愛する人たちが集まって、それを中心にすえて街が形づくられているという文化のありように驚いた。

■“パーティ・アイランド”イビザの新名所〈USHUAIA〉

 イビザには世界的に有名な老舗クラブの〈PACHA(パチャ)〉,泡パーティが開催される〈Amnesia(アムネシア)〉などさまざまなクラブがあるが、チケット売りは俺も行きたくてたまらない! という顔をしながら「いまいちばんイケているのは〈USHUAIA(ウシュアイア)〉だ」と言い切った。
 僕は眉毛がつながったスペイン男子の過剰な真顔に説得力を感じ、〈ウシュアイア〉に行くことにした。のどかな町をバスに揺られ〈ウシュアイア〉があるプラヤ・デン・ボッサというビーチについた。そこは他にも〈SPACE〉など巨大クラブが並んでいる、いわば海に面した円山町のようなクラブ・ストリートである。


目が合った瞬間、強烈なハイタッチをされた

 〈ウシュアイア〉に入ると、そこは未体験の空間であった。クラブというよりはクラブ付ホテルで、ホテルの中庭に巨大なダンス・フロアがあり、それを取り囲むようにDJブースとホテルのベランダがそびえている構造だ。そして足元には大きなプールと、足だけが浸かれる小さなプールがあり、とても涼しい雰囲気に溢れている。ここはバレアリックなパーティ世界に24時間浸りきって楽しむことのできる滞在型のクラブだったのだ。
 クラブにやってきている人々の情熱も素晴らしい。とてもグラマラスなボディにピンクやグリーンの鮮やかな水着を着て、その上に金のネックレスやバングルなどをするというファッションの女性が何人か目につく。これは〈ウシュアイア〉流のパーティ・ファッションなのだろう。彼女らには、とても艶やかではあるがエロティックではない、むしろ人生や若さを最大限楽しみきろうとする健康的なエナジーがほとばしっていた。


車椅子のアイコンも踊っているのが可愛い

 さて、この日は元スウェディッシュ・ハウス・マフィア(Swedish house mafia)として知られるAXWELL Λ INGROSSOによるレギュラー・パーティ〈Departures(デパーチャーズ)〉のオープニング・パーティだった。日本より日が落ちるのがずっと遅いイビザだが、21時ごろになってやっと夕闇が落ちてくると、ステージがレーザーなどさまざまな演出で光り輝きだす。フロアも最高潮になりフロアを囲む客室のベランダでもみんなが踊りまくる! この場所は、ダンスを愛する人々がもっともっと楽しいパーティをしたい! という気持ちに忠実に従ってたどり着いた、ひとつの究極形だと思った。頭上には青空から夕景までの美しいグラデーション、足元には涼しいプール、四方には世界から集まってきたパーティ・ピープルの笑顔という最高のシチュエーションに、僕は心の底からの気持ちよさに酔いしれ、両手を広げて、この瞬間にこの場所にいる幸せに浸りきった。

 イビザ、そこは弾けるようなパーティ感と、とろけるようなチルアウト感、そしてそれをつなぐピュアな音楽への情熱に溢れている。

 次回は、JINTANAが〈カフェ・デル・マー〉に訪れ波と太陽と音が調和した瞬間を味わう編をお届けします。
「JINTANA イビザ紀行~究極のチルアウトを求めて~ 後編」では、JINTANAによるイビザ体験を元にした楽曲も公開予定です。お楽しみに!


P-VINE BOOKSのIBIZAガイドはとても役にたった!

 19時から24時まで5時間ノン・ストップのヒップホップ・プログラム! 明日のDOMMUNEに心のいいね!が止まらない。いまシーンを語る上で外せない面々が3部にわたって登場し、それぞれのテーマのもとにライヴやトークを繰り広げる。アーカイヴなしというのはDOMMUNEならではのあまりに悩ましい魅力だ。ダッシュで学校・職場を離脱してスマートフォンを、そしてスーパーやコンビニもそこそこに、「もうはじまってるー?」とばかりに玄関に駆け込んでPCを立ち上げてほしい。たとえ遅れても、24時までは何かしらの出会いが待ち受けているだろう。

会場での観覧は下記リンクから
https://www.dommune.com/reserve/2014/0821/

2014/08/21 (木)
■JAPANESE HIPHOP STYLE WARS / Presented by P-VINE&DOMMUNE

 「Style Is Everything」と改めて個の重要性を説いた100%Skateborder「JAY ADAMS」の突然の訃報に、改めて弔いの意をこの場を借りて。

 群雄割拠の音楽シーンにおいても、そのスタイルの重要性は言わずもがなであり、卓越した表現をいかに繰り出すか、その術に長けた猛者共が集まるジャパニーズ・ヒップホップにスポットをあてたプログラムが明日DOMMUNEにて開催される。

 3部構成の第一部は、Fla$hBackSからfebbのソロアルバム「THE SEASON」、今夏リリース予定jjjのソロアルバム「YACHT CLUB」Wリリース・パーティ「LEGIT SUMMER」の前哨戦的プログラム。
 第二部は、未だ謎多き集団「T.R.E.A.M」によるプログラム。SHOという渋谷界隈ではお馴染み!?のラッパーをクローズアップしたスペシャル・タイム。
 第三部は、8月にデビューアルバムを発表し勢いに乗るJAZEE MINOR。アルバム発売を記念したスペシャル・ショウケースを放送。Y'S、KOHHといった今のヒップホップシーンを語る上で必ず話題に上がるラッパーのライブから、DJ NOBU aka BOMBRUSH!、DJ CELORYのDJプレイも披露予定。
 アーカイヴ予定はありません。何が起こるか分からない、スタイルの応酬を見逃すことなかれ。

<第一部>19:00 - 21:00
Road to "LEGIT SUMMER"
[Talk & Live] febb, CAMPANELLA, ERA, DJ HIGH SCHOOL and more...
[司会] MARIN, Lil MERCY

<第二部>21:00 - 22:00
"T.R.E.A.M." Presents S.S.Time - SHO SPECIAL TIME -
[出演] SHO、小林雅明, wardaa and more…

<第三部>22:00 - 24:00
"Black Cranberry" Time
[Live & DJ] JAZEE MINOR, Y'S, KOHH, DJ NOBU aka BOMBRUSH! , DJ CELORY and more...

DOMMUNE>>>https://www.dommune.com/reserve/2014/0821/

RHYDA (VITAL) - ele-king

都内を中心に活動するサウンドフリーク集団「VITAL」のMC。B-BOY文学でありながらパンクとも形容されるLIVEは唯一無二!必見です!
吉祥寺WARPにて「You gonna PUFF?」を不定期開催中。
今回のチャートは暑い真夏のショートブレイク!って感じのHIPHOP!汗拭いてChillin!

8/14(木)渋谷Lamafa
8//22(金) 中野Heavysick
8/31(日) COSMOS CAFÉ
9/2(火) 吉祥寺CHEEKY
9/6(土) 銀座GL
9/15(月)渋谷NEO
9/20(土) 吉祥寺WARP
9/21(日) 中目黒SOLFA

真夏のHAVE A BREAK 8/7


1
Freddie Gibbs & Madlib - High - Madlib Invazion

2
Rapsody ft. BJ The Chicago Kid - Good Good Love - Jamla

3
Ka - Every... - Iron Works Records

4
The Pharcyde - She Said (Jay Dee Remix) - Delicious

5
VOLO&KECHA ft. SunademusAnts - Ants - Vlutent Records

6
Problem Feat. T.I. & Snoop Dogg - Roll Up - HR

7
Outkast - Funky Ride - LaFace Records

8
Snoop Dogg & The Eastsidaz - Payday - DatPiff

9
ScienZe ft. Melodi J - Mid Summer Night Dream - ScienZe

10
Wiz Khalifa - Pure - Atlantic Records
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