「MAN ON MAN」と一致するもの

Chart by UNION 2011.08.24 - ele-king

Shop Chart


1

ANDRES

ANDRES Andres III MAHOGANI / US »COMMENT GET MUSIC
1stアルバムからの路線を行く哀愁漂うハウスチューン"Be Free Baby"は全編ジャズピアノ。そしてフリップサイドに刻まれた4トラックスはANDRESらしいタメの効いたビーツ。ハウスとヒップホップのヴァイヴのブレンド感は本作でも健在、煙で満たした涼しい部屋で延々と鳴らしていたい1枚。

2

RROSE VS BOB OSTERTAG

RROSE VS BOB OSTERTAG Motormouth Variations(+10") SANDWELL DISTRICT / UK »COMMENT GET MUSIC
SANDWELL DISTRICTレーベルから早くもNEW LPが登場!! 先頃12"をリリースしたばかりのRROSEと、RECRECやTZADIKなど前衛レーベルに数々の作品を残す実験音楽家・BOB OSTERTAGのコラボレーション作!深海を漂うようなディープな音響がすさまじいエクスペリメンタル・ミニマル! この10"付き限定盤は、既に世界的に数が少なくなっていますので、本当にお早めに!

3

MASANORI SUZUKI(鈴木雅尭)

MASANORI SUZUKI(鈴木雅尭) Premium Cuts #00 Classic Blend (Remaster Ver.) PREMIUM CUTS / JPN »COMMENT GET MUSIC
生音系MIXCDの代表格PREMIUM CUTSシリーズの原点となる初期ナンバーを集大成したまさにベスト・オブ・ベストな伝説の2枚組『#00』が、全面的にリマスタリングを施して限定再登場!めくるめくオルガンバー・クラシックスのすべてがここにある!! 中古市場でも枯渇状態が続きウォントの声が絶えなかった傑作、是非チェックを!

4

LITTLE DRAGON / WILDBIRDS & PIACEDRUMS

LITTLE DRAGON / WILDBIRDS & PIACEDRUMS Thunder Love/Fight For Me(Mario & Vidis Redo/Manuel Tur Remix,Dixon Edit) PHILOMENA / GER »COMMENT GET MUSIC
DIXONとAMEが運営するレーベルINNERVISIONS傘下、ごく限られたショップでしか入手できないシークレットレーベルPHILOMENAの第5弾!プレス数極少!ドイツ地下より密かにリリースされ、これまでにDIXON、AME、HENRIK SCHWARTZ、PRINS THOMASそしてMARCEL DETTMANNが携わってきたエディットレーベルPHILOMENA。本作ではサイドともスウェーデン産の楽曲をエディット!

5

DORIAN

DORIAN Studio Vacation (T-Shirts セット) FELICITY / JPN »COMMENT GET MUSIC
各方面で話題となった1stに続く待望のセカンドアルバム!様々なスタイルに80'sのマテリアルを散りばめ、独特のセンスで纏め上げた心地よくも踊れる一枚。こちらはディスクユニオン限定のTシャツ付きセットです。

6

CRO-MAGNON

CRO-MAGNON Joints EP 2 JAZZY SPORT / JPN »COMMENT GET MUSIC
ヴォーカリスト/MC12組とのコラボレーションで生まれたCRO-MAGNON初のヴォーカルCDアルバム『Joints』からの限定アナログEPが2タイトル同時リリース!!本作では七尾旅人、鎮座DOPENESS、GAGLEをフィーチャー!それぞれのインストももちろんカップリングしています!

7

MARCEL FENGLER

MARCEL FENGLER Berghain 05 OSTGUT TON / GER »COMMENT GET MUSIC
ベルリン最強レーベル・OSTGUT-TONのMIXシリーズ「BERGHAIN」の最新作は、MARCEL FENGLER!! LABYRINTHやFUTURE TERRORでの来日で圧倒的存在感を放つDJを披露した猛者が遂に! 恒例のEXCLUSIVEトラックも盛り込んだモダンテクノ決定盤!

8

永田一直

永田一直 Honcho Sound Vol.14 HONCHO SOUND / JPN »COMMENT GET MUSIC
ExT Recordingsを主催、これまでアンダーグラウンドでのみ手に入れられた数々のMIX-CDも話題の永田一直による「レ"ガ"エとダブ」ミックス最新作がHONCHO SOUNDよりリリース!昼夜問わずこの季節に鳴らしっぱなしOKなハマリ具合の全16曲!

9

FRAN-KEY

FRAN-KEY Summer134 VMP SOUNDS / JPN »COMMENT GET MUSIC
前作も大ヒットだったFRAN-KEYによる夏をテーマにしたミックスCD。夏になると必ず聴いてしまうクラシックスも、涼しげなビートもバッチリ詰込んでのスムースな展開。かつてのMIXテープ時代のような独特な空気感も漂う傑作!そしてこのプライスも嬉しいところ。

10

ANYTHING & SARCASTIC PRESENT....RUB N' TUG

ANYTHING & SARCASTIC PRESENT....RUB N' TUG La From New York ANYTHING & SARCASTIC / US »COMMENT GET MUSIC
!!DJ HARVEYとのMAP OF AFRICA等で活動を続けるTHOMAS BULLOCKとERIC DUNCANによるRUB N' TUGがプレイした、2/5にLAで開催されたPARTYを記念したメモリアル・アイテム!!aNYthing とSARCASTICがタッグを組み制作したT-SHIRTS & CDがリリース。8時間にわたるPARTYの同録を濃縮したCD。期待を裏切らない内容の作品!

Chart by JAPONICA 2011.08.22 - ele-king

Shop Chart


1

ANDRES

ANDRES III MAHOGANI / US / 2011/8/13 »COMMENT GET MUSIC
独自のポジションからデトロイト産ハウス〜ヒップホップを発信する至宝ANDRESのサード・アルバム「III」緊急リリース!みんな大好き定番ネタ PHAROAH SANDERS"YOU GOT TO HAVE FREEDOM"使いのビートダウン・トラックA-1"BE FREE BABY"に始まり、ヒップホップ/ブレイクビーツ色の強いDJフレンドリーな好トラックが目白押し。。こんなANDRESの新作ホント待ってました!

2

PSYCHEMAGIK

PSYCHEMAGIK FEELIN LOVE / WAKE UP EVERYBODY PSYCHEMAGIK / UK / 2011/8/17 »COMMENT GET MUSIC
PSYCHEMAGIK、オウン・レーべルからのエディットEP第3弾。サンプリング・ソースとしてもお馴染みメロウ・ソウル・クラシック HAROLD MELVIN & THE BLUE NOTES"WAKE UP EVERYBODY"の冒頭の有名なピアノ・フレーズを中心にセミ・インスト的に仕上げたシンプル&ストレートなブレイクビーツ・エディットのB面がほん と最高スギ。グレイト!推薦盤。

3

SISTER SLEDGE

SISTER SLEDGE THINKING OF YOU (THEO PARRISH UNRELEASED HOUSE MIX) UNKNOWN / UK / 2011/8/17 »COMMENT GET MUSIC
説明不要の名曲"THINKING OF YOU"のTHEO PARRISHによる未発表ハウス・リミックスが緊急ホワイト・リリース!「UGLY EDITS」のお蔵入りテイク・・??その怪しすぎる体裁から謎は深まるばかりですが、巨匠によるクラシック・ナンバーのエディットというだけあって、こ れは外せない一枚となってます!

4

DJ DUCT feat. THE REGIMENT

DJ DUCT feat. THE REGIMENT BACKYARD EDIT PT.4 -DETROIT SESSION- THINKREC. / JPN / 2011/8/10 »COMMENT GET MUSIC
国内外から大きなリアクションを得たレアグルーヴ・エディット・シリーズ「BACKYARD EDIT」待望の第4弾はデトロイトの二人組ラップ・ユニット=THE REGIMANTを迎え原点でもあるヒップホップへと経ち帰るスペシャル・エディション。レアグルーヴ・エディットを基に、単なる90'S回帰と は一線を 画すスタイリッシュで硬派な良質ヒップホップ盤◎

5

TORN SAIL

TORN SAIL BIRDS REMIXES CLAREMONT 56 / UK / 2011/8/4 »COMMENT GET MUSIC
先頃、<CLAREMONT 56>よりリリースされ話題を呼んだデビュー12"「BIRDS」のリミックス盤が登場!スライドギターにハスキーなボーカルが哀愁を誘うウエストコース ト・ロック〜カントリー・ロックなオリジナルを世界中から注目を集めるCOS/MESと、UKハウスの大ベテランFRANKIE VALENTINEがリミックス!

6

ELZHI

ELZHI ELMATIC JAE B. GROUP / US / 2011/8/13 »COMMENT GET MUSIC
孤高のリリシストNASの大傑作ファースト・アルバムにして90'Sヒップホップを語る上では外せない超重要作「ILLMATIC」をSLUM VILLAGEのELZHIが同郷のファンクバンドWILL SESSIONSを従え並々ならぬリスペクトを込め忠実にカヴァーしてしまった強烈作、その名も「ELMATIC」、待望の2LP!

7

KOSS / HENRIKSSON / MULLAERT

KOSS / HENRIKSSON / MULLAERT ONE MULE ELECTRONIC / JPN / 2011/8/17 »COMMENT GET MUSIC
ご存知日本が誇る至宝KOSS a.k.a. KUNIYUKIとMINILOGUEの二人MARCUS HENRIKSSON & SEBASTIAN MULLAERTがタッグを組んでリリースするモンスター・アルバムからの先行12"。シーンの最前線を行く両者のプロダクション・カラーが微塵も損なう ことなく見事高次元で融合された次世代エレクトリック・ビートダウン・ハウス傑作に!

8

THE TORNADOES

THE TORNADOES EL SALVADOR WONDERFUL NOISE / JPN / 2011/8/10 »COMMENT GET MUSIC
ヒップホップ・グルーヴで刻まれるファンク・ビートにギター/ハープ/ヴィブラフォン、そして揺らめくホーンセクションが幽玄に絡み合うほんのり 黄昏なアブストラクト・ミッド・ジャズ・ファンク傑作"EL SALVADOR"。こちらオリジナルだけでも十分満足なところさらに本盤では微小ダブワイズ/SEによる味付けが施された"DUB"ヴァージョン、そし てMITSU THE BEATSによるボトム強化でのブレイクビーツ・エディットも収録の超充実内容!

9

CHICAGO DAMN

CHICAGO DAMN DIFFERENT WORLDS SIXTY FIVE / UK / 2011/8/4 »COMMENT GET MUSIC
<SIXTY FIVE>第7弾は<MERC>からのデビューで注目を集める新鋭CHICAGO DAMN!MARK E直系、ダビーでスモーキーなズッシリ重厚なビートにシャッフル気味のピアノ・ループでグルーヴィにぐいぐい引っ張り、ピアノブレイク〜ソウルフルな ヴォーカル・サンプルで一気に盛り上げるビートダウン・エディット傑作!

10

VOLTA CAB

VOLTA CAB HARD TO FIND EP ISM / UK / 2011/8/10 »COMMENT GET MUSIC
<DINER CITY SOUND>や<APERSONAL MUSIC>等、人気レーベルより作品を残すロシアの注目株VOLTA CAB。全編に渡り淡い空気感を放つディープハウス〜ビートダウン・ブギーを往来するソウルフル・スムーシー・トラックを披露する今作。イチオシは優しい エレピ・リフも好感触なソウル・ヴォーカルがグッと溶け込むスローモー・ブギー・ハウス最高峰"PLAY ON"、そして同路線の"MAGIC IN YOUR EYES"。

Earth No Mad From SIMI LAB - ele-king

 先日、〈新代田FEVER〉でシミ・ラボのライヴを観た。PSGやラウ・デフも出演していたそのイヴェントは、彼らが所属するインディペンデント・レーベル、〈サミット〉の企画で、ムードマンのヒップホップ・セットのDJもブッキングされていた。それぞれのライヴももちろん充実していたけれど、ちょうど1年ほど前にPSGとシミ・ラボが出演したイヴェントのときより圧倒的にお客さんが入っていたことに驚いた。会場は満杯だった。熱気が凄かった。しかも、若い! 10代の若者もたくさんいた。ここ1年でこの界隈のシーンの何かが変わりはじめている。みなさん、注目しておいてくださいね!!

 シミ・ラボは神奈川県の相模原を拠点とするヒップホップ・ポッセで、彼らが2009年12月にYouTubeにアップして話題を呼んだ"Walk Man"のPVがすべてのはじまりだった。
 紙版『ele-king vol.2』のシック・チームの原稿でも書いたことだが、ここ最近の日本のヒップホップには多文化主義というコンセプトが浮上して来ていると感じている。いや、主義というほど明確な方向性を持っていないかもしれない。多文化的と言ったほうが正確だろう。最初にそのこと意識したのは、"Walk Man"のPVを観たときだった。彼らの人種的多様性がポスト・ワールド・ミュージック的な音の雑食性に直結しているとはまだ断言できないが、これからどうなるかはわからない。このテーマは今後、日本のヒップホップを考える上で重要になってくるだろう。彼らがお互いを冗談半分に「ニガ!」と呼び合いじゃれあっているのを見たときは、思わず笑ってしまった!
 シミ・ラボについて詳しくは本サイトの彼らのインタヴューを読んで欲しいけれど、ディープライド、マリア、QN、オムスビーツ、ハイスペック、ジュマがいまのところのメイン・メンバーと言っていいだろう。〈FEVER〉にもこの面子で登場していた。

 シミ・ラボのトラックメイカー、アース・ノー・マッドのファースト・ソロ・アルバム『MUD DAY』からいこう。アース・ノー・マッドはシミ・ラボのリーダー、QNのトラックマイカーの名義だ。彼は去年、QNとしてファースト・アルバム『THE SHELL』を〈ファイル〉からリリースしている。
 まず嬉しいのが"Walk Man"が収められているということだ。アース・ノー・マッドには豊富なアイディアがある。彼のプリコラージュの手法はマッドヴィレインを彷彿させる側面があるが、DJスピナやDJプレミアといった90年代の東海岸ヒップホップからの影響も感じさせる。ドゥループ・Eがシャーデーのサンプリングから作ったミックステープのメロウなサウンドと共振しているような"Skit#2"の輝きは、アース・ノー・マッドの才能がまだまだこれから花開く可能性があることを予見している。
 酒を飲んで、遊んで、映画を撮りたいと思い立ち、曲も作る。そして、いつの間にか日が昇ってくる金曜日の夜の何の変哲もない日を描いた"Flower And Money"には、青春の夢がある。「飲んだくれながら何かたくらんでる」("Flower And Money")。ああ、羨ましくなるほど彼らが輝いているように見える。シミ・ラボ&ジュマとクレジットされた"Mudness Lab"は"Walk Man"に続くようなミニマル・ファンクで、この曲には彼らの現在が刻み込まれている。

 どれだけ脱力できるかに黒いグルーヴの肝がある。そういう説がブラック・ミュージックに挑戦するこの国の音楽文化から提唱されたことがある。ファンクのグルーヴを徹底的に理論化するということを多くのミュージシャンやバンドが試みてきた歴史がある。ある時期まで日本語ラップも実のところ理論化の産物だった。
 それがどうだろう。スラックにしろ、パンピーにしろ、シミ・ラボにしろ、最近の若いヒップホップ・アーティストは当然のように理論化など必要としていない。それでも、ゆったり波打つ柔らかいグルーヴを紡ぎ出している。それは彼らの日常が"黒人化"しているということかもしれない。いずれにせよ、いつからか何かが変わったのだ。ムードマンがPSGのライヴを観ながら、「自分がかつてやろうとしていたことを全部やられている」と呟いたのは示唆的だった。

 DJ ハイスペック&J.T.F 『Round Here:MIX TAPE』は『MUD DAY』とは異なる方向性を持っている。ジュマ、QN、オムスビーツによるJ.T.Fの楽曲をDJハイスペックがミックスしたこのミックスCDで、QN、オムスビーツは別名義も使っている。プリミティヴで、チープで、エレクトロの感性があり、ミニマルな骨組みだけのトラックは、しかし、侮ることができないクオリティがある。ここでも週末に何気なく部屋に集まって、「さあ、RECしようか!」という感じで制作した遊びの感覚がパッケージされている。この緩い態度が、彼らのヒップホップイズムを体現しているようだ。下世話で、猥雑で、騒々しく、ひょうきんな彼らのフッド感覚の延長で、この魅力的な音楽は創造されているのだろう。限定生産ということだが、興味を持ったらなんとか手に入れることをおすすめする。

 エレクトロな"ラビリンス"、エキゾチックで呪術的な"キリィ"も面白い。そして、各々のラッパーの声にそれぞれ個性がある。スペース・ファンクな"スター"でギャルの声真似をしながら、延々とくだらないジョークを繰り出し続けるオムスビーツには手を叩いて笑った。「1週間に2回ぐらいアナル洗ってるし〜」だの「高いものならなんでも食える」だの、彼のナスティさには敬意を表したい。「年収1千万ないとウンコでしょ」「ウンコ! ウンコ!」というアホな会話は最高にくだらないが、ここには彼らの鋭い風刺精神もある。
 マリアをフィーチャーしたエレクトロ・ミーツ・ベース・ミュージックな"マイソング トゥ"がもっともこのアルバムを象徴している。リリックにあるように「ダラダラダラダラ......」と続いていくノリがシミ・ラボをこれからも前に進めていくのだろう。そして、"マイソング トゥ"のPVを観て、僕はスチャダラパーの「大人になっても」のPVを思い出したのだった......。

Chart by Underground Gallery 2011.08.11 - ele-king

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1

JERRY WILLIAMS

JERRY WILLIAMS Ease On Yourself (ghost town) »COMMENT GET MUSIC
DAVID MANCUSO、DJ HARVEY、IDJUT BOYS、PRINS THOMAS、FRANCOIS.Kなど、ここでは紹介しきれない程、沢山のDJ達がプレイしまくっている、話題作が遂に入荷!過去のリリース、そのいずれもが大ヒットを記録したNYの大人気リエディットレーベル[Ghost Town]新作は、既に上記著名DJ陣もビッグサポート中の超・超・超話題作!何と言ってもお勧めは、[Flexx]や[Hands Of Time]、[Sentrall]、[Adult Contemporary]からも作品を残す、カリフォルニアのプロデューサーTHE BEAT BROKERが、ERIC CLAPTONらにも楽曲を提供していた事でも知られる、スワンプ・ロック界の雄 JERRY WILLIAMSの79年リリース作「Gone」に収録されていた「Ease On Yourself」のリミックス A1。オリジナルの情熱的なファンク・ロックな雰囲気はそのままに、サイケデリックな鍵盤やエフェクティブなリフなどを鳴らし、程よく緩いバレアリック感を抽出させた、傑作ダブ・ブギー・ディスコに仕上げています。既に国内外を問わず、色々なDJ陣が各地でプレイしまくっているようですので、聴いた事があるという人も本当に多くいるはず!1stプレス盤は即完売、リプレス待ちの状態だっただけに、買い逃していた人は絶対にこの機会をお見逃し無く!!またカップリングには、同曲のオリジナル B2に加え、同アルバム収録の「Call To Arms」のDENNIS KANEリミックスを収録。オススメ!

2

 JEFF MILLS

JEFF MILLS 2087 (AXIS) »COMMENT GET MUSIC
JEFF MILLS「The Power」に続く、完全限定アルバム「2087」完成!1966年に公開されたクラシックS.F 映画「Cyborg(サイボーグ): 2087」の架空のサウンド・トラックとして制作された今作、繊細で深淵な電子音によって描かれた、神秘的な音風景により、映像的なイメージが喚起されてく、コンセプチャルな作品。

3

 TRY TO FIND ME

TRY TO FIND ME I'm Dancer / Needs Ending (Golf Channel) »COMMENT GET MUSIC
DJ HARVEYのパワープレイが話題となった前作「Get To My Baby-TBD Extension」でお馴染みのTRY TO FIND ME、待望の最新作! NYの鉄板地下レーベル[Golf Channel]新作は、LEE DOUGLASとのTBD名義でも活躍する JUSTIN VANDERVOLGENのリエディットプロジェクト TRY TO FIND ME。今回はSide-Aで、炸裂系のドラムグルーブにエッジの効いた80'sなギタープレイを響かせた、ロッキンディスコ「I'm Dancer」。Side-Bには、メランコリックなメロディー、ソフトな女性ヴォーカルが◎なレイト・ドリーミーなバレアリックディスコ作「Needs Ending」。どちらもそれぞれの場面に応じたキラーチューンになりそうですね〜。

4

VLADISLAV DELAY QUARTET

VLADISLAV DELAY QUARTET Vladislav Delay Quartet (Honest Jon's) »COMMENT GET MUSIC
話題の即興四重奏、VLADISLAV DELAY QUARTETデビューアルバム! ここ最近はMORITZ VON OSWALD TRIOのメンバーとして活動をしてきた、フィンランドのダブテクノ第一人者、VLADISLAV DELAYが、元PAN SONICの奇人MIKA VANIO、アルゼンチン人ミュージシャンのLUCIO CAPECE (ソプラノサックス/バスクラリネット)、"Improvised Music From Japan"のコンピレーションにも参加経歴を持つインプロヴァイザーDEREK SHIRLEY(ベース)を率いて、VLADISLAV DELAY QUARTETを結成! 旧ユーゴスラビア、セルビアのベオグラードにある、元ラジオ局だったというスタジオにて、僅か一週間で録音されたという今作、アコースティックとエレクトロニックが同居した、フリーインプロヴィゼーションを展開。

5

JAMES BLAKE

JAMES BLAKE Order / Pan (Hemlock Recordings) »COMMENT GET MUSIC
ベースの振動の聴け!!出来るだけ爆音でどうぞ...。 少し遅れていましたが、この夏の話題盤、やっと入荷しました!説明不要の若き天才JAMES BLAKEの最新12インチ!これがかなり実験的かつドープでヤバい!!アルバムで魅せたような、ソウルフルなヴォーカルは一切なく、ベースの振動とリズムのみに焦点を当てた、新境地といえる問題作!無駄を徹底的に省き、ベースの鳴りを追求した、とにかくヘビーな一枚!家庭用のオーディオ機材で、どれくらい再生されるのかは、判りませんがが、凄い音がなっています。出来るだけ爆音でどうぞ

6

HEROES OF THE GALLEON TRADE

HEROES OF THE GALLEON TRADE Neptunes Last Stance (Golf Channel) »COMMENT GET MUSIC
限定盤!レーベル買い出来る数少ないレーベルの一つ、UGヘビー・プッシュのN,Yアンダーグラウンド[Golf Channel]新作は、70'sクラウト/サイケロックな1枚。 同レーベル4番に登場していたSEXICANことGALLEON TRADEと、レーベル13番に登場していたGHOST NOTEのCHRIS MUNZOによるユニットHEROES OF THE GALLEON TRADEによる作品。Side-Aでは、泣きのギターリフが印象的なブルージーでフォーキーなアコースティック・サイケ・ロックナンバー「Neptunes's Last Stand」。QUIET VILLAGEや[Whatever We Want]作品、70'sロック方面の方には特にオススメですね〜。Side-Bでは、軽やかなパーカッションを鳴らしたハウストラックに浮遊感のあるスペーシーなコズミックシンセ、ディストーション・ギター、[Flying Dutchman]で知られる 超大御所ジャズ・ヴォーカリストLEON THOMASの歌声、トランペットを交えた コズミック・ハウス作「Winter Island Romance」。どちらも間違いありません!当然、今回も超一押しです!

7

PARRIS MITCHELL

PARRIS MITCHELL Juke Joints Vol.1 (Deep Moves) »COMMENT GET MUSIC
94、5年頃、DERRICK MAYがヘビー・プレイしたカルト・シカゴ・チューンが復刻! うぉー!!これだったんだ!DERRICK MAYが、[Dance Mania]や[Relife]辺りのシカゴ・ハウスを連発していた94、5年頃に、毎回欠かさずプレイしていた、ジャッキン・ハウスが復刻! 94年に[Dance Mania]からリリースされた2枚組「Life In The Underground」から、4曲が抜粋されて復刻!何と言ってもA2に収録されている「Rubber Jazz Band」がイチオシ!ジャジーなウッド・ベースとチープにフランジングするウワ音のみで超ファンキーに攻めるシカゴ・チューン!94、5年頃のDERRICK MAYのDJプレイで、欠かさずプレイされていいました!個人的にも15年以上探していたので、これは本当に嬉しい

8

2000 AND ONE

2000 AND ONE Kreamm (Bang Bang!) »COMMENT GET MUSIC
VILLALOBOSとLUCIANOが"B2B"でプレイしている、TYREE「Video Clash」 のカヴァーがコレです! 既にヨーロッパで話題となっているキラー・チューン![100%Pure]のディスコ・ライン人気レーベル[Bang Bang!]の新作は、ボス2000 & ONE自らが、いろんな意味で強烈な一枚をドロップ!シカゴ・クラシック古典、TYREE「Video Clash」 の、カヴァー?リメイク?リミックス?リエディット?コピー? 笑いが出るくらいに「Video Clash」 なんですが、とにかくカッコイイです! ヴァイナル・オンリーです!

9

PIGON

PIGON Sunrise Industry (Dial) »COMMENT GET MUSIC
両者共にソロ活動が活発化し、各自順調な活躍を魅せていた、EFDEMINとRNDMコンビが久々にPIGON名義で新作をリリース!温度感もテンションも「絶妙」!決して熱くならない、程良い高度感を保ちながら、淡々とビートを刻んでいく「Painting The Tape」、丁寧な音響工作も光る、アトモスフェリックなディープ・テクノの「Sunrise Industry」、拍子木のような音が、巧みに変化そながら転がっていく「Flip_Over Pill」など、全曲完璧!

10

REWARDS

REWARDS Equal Dreams (Dfa) »COMMENT GET MUSIC
BEYONCEの実妹 SOLANGE KNOWLESをフィーチャーした ソウルフルなNu-Disco作!コレ、本当にオススメです! TEST ICICLESの元メンバーとしての活躍でも知られる DEVONTE HYNES新作が NYの名門[Dfa]から登場。何と言ってもオススメは、Side-Aに収録されたタイトル作「Equal Dreams」で、グルーヴィーなブギーファンクグルーブとメランコリックな鍵盤、生っぽいフルートなどが交差するトラックに、ソウルフルな歌声を響かすSOLANGE KNOWLES嬢のヴォーカルが見事にハマる、Nu-Disco〜Deep House方面にかけて幅広くオススメしたい 超大推薦作!!カップリングには、同作のインストと、80年代のシンセポップな雰囲気を感じさせる「Asleep With The Lights On」。是非、チェックしてみて下さい!

#4 "Soundwave Croatia" - ele-king

 去る7/22~24日の3日間、クロアチアはペトルチャネ(Petrcane)にて開催された "Soundwave Festival Croatia 2011"に参加しました。
 ペトルチャネはヨーロッパでも屈指の美しさを誇るビーチのひとつで、夏フェスの舞台としても近年急速に注目を集めはじめています。今年もSkreamやBengaなどが出演した"Outlook Festival"、Derrick Carterをヘッドライナーに迎えた"Electric Elephant"、そしてFrancois KやJoe Claussellなどを擁する"Stop Making Sense"など、複数のプロモーターが設備をシェアする形で、ここでダンスミュージックにフォーカスしたフェスティヴァルを開催しています。


これがクロアチアのペトルチャネ。美しい場所です。

 今年で3年目を迎えた"Soundwave Croatia"はヘッドライナーにRoots Manuva、Little Dragon、Bonoboの3組を迎え、他にもZero 7、Floating Points,、Alexander Nut、Andreya Triana、Belleruche、Fatima、Funkineven、 Illum Sphere、Keb Darge、Smerins Anti Social Clubといったアーティストたちが出演。

 真夏日となった初日、フェスの最初のハイライトとなったのは新生代の歌姫、Andreya Trianaのステージでした。同日の夜にBonoboのステージを控えていたこともあり、このステージではソロとしてアコースティック・セットを披露。ループステーションを駆使して自身の歌声をビルドアップさせていく手法でオーディエンスを湧かせながらも、その芳醇な歌声はそんなギミックさえも不要なのではと思わせるほどに、圧倒的な存在感を誇っていました。

 僕は当日のヘッドライナーの直前に、メインステージにて演奏しました。
 今回はヴァイオリンとチェロを迎えたトリオとして出演し、11月にUKの〈Tru Thoughts〉からリリースされるフル・アルバムからの曲を中心にしたセットを披露しました。日没のタイミングだったこともあり、大勢のオーディエンスを目前に、そしてサンセットビーチを背景に演奏するという、とても贅沢な時間を過ごしました。


アンカーソングのライヴ模様です。

 そして初日のヘッドライナーを務めたのはBonobo。今年の4月のロンドン公演@KOKOでも僕はサポートを務めさせてもらったのですが、その後も長期に渡ってツアーを続けていたこともあってか、リードシンガーに先述のAndreya Trianaを迎えたバンドのアンサンブルはますます強靭なものになっていました。昨年のiTunes UKの「Electronic Music Album of the year」に選出された"Black Sands"がいかに多くの人に愛されているかを物語るように、文字通りの満員御礼となったメインステージは大盛況のうちに初日の幕を下ろしました。


素晴らしい演奏をするボノボのライヴ。

 その後はFloating Points & Alexander Nuts率いる〈Eglo records〉クルーによるDJセットが、まだまだ遊び足りないオーディエンスを踊らせはじめ、会場は巨大なダンスフロアへと変貌。現在ロンドンのアンダーグラウンド・シーンでもっとも注目を集めているプロデューサーのひとりであるFloating Pointsによるオールドスクールなディスコを中心としたプレイからは、ジャズとベース・ミュージックをミックスした自身の音楽性のルーツのいち部を垣間見ることができます。いっぽう、〈Eglo records〉のオーナーであり、Rinse FMのパーソナリティも務めるAlexander Nutは、ダブステップからドラムンベースまで、深夜を回った避暑地のオーディエンスの期待に応えるプレイを披露し、サイドでMC務めていたFatimaとともに、その役割をしっかりとこなしていました。

 2日目も天候に恵まれ、早い時間からビーチは多くの人で賑わっていました。またフェスティヴァルの目玉のひとつでもある、船上パーティにもたくさんの人が集まり、Illum Sphere率いるマンチェスターの人気パーティ/レーベルの〈Hoya:Hoya〉、BonoboとDJ Cheebaを擁する〈Soundcrash〉、そして先述の〈Eglo records〉などのボートに人気が集中しているようでした。いっぽう、会場ではDJ Formatの新プロジェクトThe Simonsound、Laura J Martin、Lazy Habits、Riot Jazzといったアーティストたちが各ステージを湧かせていました。


ライオット・ジャズです!


盛りあがるオーディエンス。


ボート・パーティも良いですよ。

 日没後の夜21時、僕は3rdステージで今度はソロとして演奏しました。すぐ隣に立っているホテルからの苦情も考慮して、ここは他のステージと比べて音も小さく、オーディエンスにとってはちょうど良い休憩スポットとして機能しているようでした。前日よりもエレクトロニックな側面を強調したセットで臨んだんですが、開演直後から前日のライヴに居合わせたオーディエンスがどんどん集まって、メインステージにもひけをとらない盛り上がりを見せました。

 2日目のメインステージのヘッドライナーを務めたのは、名門〈Peacefrog〉から3作目『Ritual Union』をリリースしたばかりのLittle Dragon。ヴォーカリストのYukimi Naganoは、同じくスウェーデン出身のクラブ・ジャズ・ユニット、Koopの作品でその個性的な歌声を披露しているほか、最近ではSBTRKTやGorillazの作品にもゲストとして迎えられる等、各方面から多大な注目を集めているシンガーのひとりです。そして彼女のメインプロジェクトでもあるこのLittle Dragonは、折衷したエレクトロニックでポップな音楽性でありながら、ライヴではインプロヴィゼーションを大幅に取り入れるなど、音源とはガラッと違ったアレンジで、新作からの曲群をたくさん披露していました。そのダイナミックでパワフルな演奏はもちろんのこと、Yukimi Naganoのちょっと不思議なステージ・パフォーマンスにオーディエンスの視線が釘付けになっているのがとても印象的でした。


ユキミ・ナガノの格好いいパフォーマンス!

 3日目は残念ながら雨模様になってしまい、雨脚が強まった夕方にはメインステージの出演者を屋内のステージに移動させることに。ペトルチャネの安定した天候はここでフェスティヴァルを開催する大きな要因となっているだけに、この予想外の事態にプロモーター側も対応に追われている様子でした。僕は同日の夜のフライトでロンドンに戻ることになっていたため、残念ながらRoots Manuvaによるグランドフィナーレを見届けることはできなかったのですが、それは来年まで楽しみにとっておきたいと思います。

Chart by TRASMUNDO 2011.08.03 - ele-king

Shop Chart


1

BUSHMIND

BUSHMIND 『GOOD DAYS COMIN’』 GET MUSIC

2

HIRATUKA DECODER

3

ISEHARA KAIDO BOYS 3TRACKS CD-R(NOT FOR SALE)

4

MANKIND CLASSICS ZINE -DJ HIKARU MIX-

5

WD sounds×jo-G×michioshka PACK TEE SHIRTS

6

PURE LIBERATE HI DISGUST VOL.1

7

DJ FUNK ACE DANGEROUS RAGGA MIX

8

YAHIKO KUCHIBILL

9

PULLING TEETH funerary

10

sunouchi kemm Harmonic Partials

interview with Ken Sumitani - ele-king


STEREOCiTI
Kawasaki

Mojuba Underground

Amazon

 シカゴ/デトロイト・フォロアー、ミニマル以降のモダン・ハウスのなかで、いま、世界中から注目を集めているDJ/プロデューサーがステレオシティの名義で知られている炭谷賢である。
 東京を中心にDJとしてキャリアを積んできたステレオシティは、2008年にスペインの〈ディープ・エクスプローラー〉から「Citifunk EP」でデビューすると2009年にベルリンのドン・ウィリアムスが主宰する〈モジュバ〉からリリースされた「Early Light」が早くもスマッシュ・ヒット、ローレンスやダニエル・ベルのプレイリストにもあがったその野太いキックのディープ・ハウスは、発売から2年以上たったいまも国内各地にあるクラブやDJバーで鳴り響いている。こうしたことは、消費が早いクラブ・ミュージックのなかでは珍しいことだ。
 今回〈モジュバ〉からリリースされたファースト・アルバム『Kawasaki』はステレオシティが生まれ育った街である川崎を走る列車のフィールド・レコーディングで幕を開ける。そしてシカゴ、デトロイトへの愛情のもとに作られた粗野で荒々しくも繊細なディープ・ハウスが続いていく。美しいサウンド・スケープをもったアルバムなら良く見かけるが、タイトル曲の"Kawasaki"も含め、しっかりとストーリーが展開されていくアルバムは近年では珍しい。
 アルバムは3.11以前に作られたものであるが、職人的な細部へのこだわりで丹念に作りこまれた楽曲は時代性を超越する強度を持ったものだ。そしてこのご時勢に3枚組みのLPをリリースしたところにも意気込みを感じる。DJの腕もたしかなもので、自分と白石隆之さんとWHYでオーガナイズしているパーティ〈Sweet〉にもゲストで出演してもらった。

全盛期の〈MANIIAC LOVE〉はぶっ飛んでて面白かったよね。"SLOWMOTION"とかもハマってたよ。ハード・ハウスのパーティとかで、麻布の〈Mission〉とかもたまに連れてかれたけど、けっこう嫌いじゃなかった。

METAL:国内盤CDのライナーを執筆しているのは白石隆之さん。デトロイティッシュ・サウンドの日本人プロデューサーでは草分け的な存在ですよね。

STEREOCiTI:白石さんのことは、実はそんな昔から知ってたわけじゃなくて......実際に会う前に、白石さんの方からMyspaceでコンタクトしてくれたことがあったんだけど、実際に顔を合わせたのは去年。安田くん(WHY)が紹介してくれたんだよね? その頃、白石さんが長野の〈Human Race Nation〉から出したリミックス(G.I.O.N./Jack Frost - Takayuki Shiraishi Remix)がすごい好きで。それで白石さんのアルバム『SLOW SHOUTIN'』(2002年/Pickin' Mashroom)を買って聴いたら「2002年の時点でこんなことやってた人がいたんだ」ってびっくりして、すごく好きになって。で、それから自分のDJでも白石さんの曲を使ったり、LOOPの〈Sweet〉にDJで呼んでもらったりとか、交流ができていった感じ。

METAL:アルバムの話に入る前に、音楽的な背景を聞いておきたいんですけど。

STEREOCiTI:もともとブラック・ミュージックはジャズから入って。ジャズっていうのは、モダン・ジャズね。高1のとき、最初にコルトレーン聴いて、そこからずっとジャズ集めてて。ジャズ聴いて、なんだろ......音楽の「間」みたいなのを最初に意識したのかな。ギターでバンドもやってたよ。前に〈Deep Explorer〉からリリースした曲では、自分でギター弾いてる。今回のアルバムではギターは弾いてないけど、"A day"って曲でベースを弾いてる。

METAL:最初はレゲエのDJだったんですよね。

STEREOCiTI:そうそう(笑)。ボブ・マーリーが好きで。若いとき横浜で働いてた頃に、まわりの人種もレゲエが多くて、みんなヤーマン、ヤーマン言ってる感じで(笑)。そういうなかで育ってたから自然とレゲエが好きになって、ジャマイカの煙たい空気感とか、ダーティーでヤバい感じにも憧れたし、その流れでレゲエのDJをやりはじめた。ダンスホールね。その後もっとモダンなビートが好きになって、その流れとレゲエがうまくクロスオーヴァーした感じが面白くて。その直後にちょうどアシッド・ジャズのムーヴメントがあって乗っかって、その後トリップホップって流れ(笑)。それは学校(桑沢デザイン研究所)に通ってた頃だったんだけど、その頃学校の友だちなんかと六本木の〈Juice〉(現在はBullet'S)でイヴェントはじめたの。で、その頃、人を踊らせる究極はやっぱりハウスにあるんじゃないかと思って聴きはじめたんだよね。でもその頃はよくわからないからもうテキトー。ニューヨークもシカゴもUKもごちゃまぜで。それで、自分の好みを追っていったら、その頃の音ではテクノがそうで。それでデトロイトとか聴いて、DJでテクノをやってる頃に、〈MANIAC LOVE〉に入っていった感じ。

WHY:テクノを最初にいいと思ったのも「間」みたいな部分なんでしょうか?

STEREOCiTI:いやぁ、超踊れる、ぶっ飛べるみたいな。単純なところだよ、ほんと。

METAL:その頃の決定的な、強烈なパーティ体験ってあるんですか?

STEREOCiTI:全盛期の〈MANIIAC LOVE〉はぶっ飛んでて面白かったよね。"SLOWMOTION"とかもハマってたよ。ハード・ハウスのパーティとかで、麻布の〈Mission〉とかもたまに連れてかれたけど、けっこう嫌いじゃなかった。90年代の、ただれたパーティ感は面白いよね。初期のパーティ体験がずっと地下だったから、クラブ・ミュージックにはずっと地下のイメージ持ってる。

WHY:それで〈MANIIAC LOVE〉の"CYCLE"でハウスのDJをはじめた頃から、いまみたいなスタイルなんですか?

STEREOCiTI:デモテープ聴いてもらって「いいね」って言ってもらったのはハード・ミニマルなんだけど、実際"CYCLE"ではじめた頃は、いまで言うテック・ハウス。「テック・ハウス」って言葉大嫌いなんだけど(笑)。〈Prescription〉とか〈Guidance〉、〈KDJ〉とかが好きで。その頃のセットはディープ・ハウス......いまとあんまり変わらない感じのディープ・ハウスからスタートして、〈Paper Recordings〉とか〈Glasgow Underground〉みたいなUKっぽいっていうか、ちょっとグルーヴがあったまった感じで山崎さん(Sublime)かWADAさんに繋ぐ、という感じ。

WHY:ブースで照明をいじりながらWADAさんがDJやってる姿を見ていて、DJのやり方を覚えたって言う話でしたけど。

STEREOCiTI:やり方っていうか、クセね。WADAさんのクセはついた。 1曲1曲EQ全部違うし、出音をちゃんと聴くってところとかそうだし。ミックスの仕方は自分とはちょっと違うんだけど、テクノのミックスってこうやってやるんだ、っていうのは、全部やっぱりWADAさんから学んだかな。

METAL:僕の場合なんですけど、WADAさんのDJを近くて見てて、EQ以外で学んだのはディスコDJのメンタリティなんですよね。客もよく見てるし。

STEREOCiTI:わかるわかる、本当そう。エンターティナーというか、あれがDJだよね。

METAL:使ってるネタ自体は大ネタってほとんど使わないんだけど、場の雰囲気に合わせた踊らせ方をする。

STEREOCiTI:そうだね、それは本当に俺も学んだところ。場の流れを作るというか、場を見てるよね。好きな曲をかけるだけ、っていうようなDJいるからね、やっぱり。

WHY:その"CYCLE"時代や、TAKAMORI.Kさんとやってた"Better Days"の頃は、本名のSumitani名義でDJしてたんですよね。"STEREOCiTI"と名乗る経緯、由来は?

STEREOCiTI:10年ぐらい前にシカゴに1ヶ月ぐらい滞在してたの。シカゴに友だちが住んでて、そこに泊まってたんだけど、そのアパートメントの裏庭の壁にスプレーで「STEREO CITY」って書いてあって。アーティスト名はそこから来てる。で、その友だちの実家がデトロイトで。ちょうどサンクス・ギビング・デイの頃で、実家に帰るっていうからデトロイトまで一緒に車でついて行って。

METAL:シカゴ~デトロイト、どうでしたか?

STEREOCiTI:その友だちはドラマーで、彼の仲間たちがダウンタウンに住んでて、その連中がみんなトラック作ってたんだよね。やっぱりダウンタウンてもともと危なくて、人なんかあんまり住んでない......そこにしか住めない黒人しかいない場所だったんだけど、若いアーティストがどんどん引っ越してきて暮らし始めてる時期だったんだよね。だから結構白人も多かった。デトロイトでは、IBEX(Tony Ollivierra......Neil Ollivierra=The Detroit Escalator Companyの実弟)も一緒に遊んでた。後でこっちで会ったら覚えてなかったけど(笑)

METAL:リクルーズとかも同じ一派ですよね。

STEREOCiTI:リクルーズはあの辺の大学生で、たしかダウンタウンからはちょっと離れたところに住んでたんだよね。

METAL:デトロイトで「第二世代以降」と呼ばれる人たちとの交流があって、彼らがそこで作っていた音楽が、自分の核になってきた部分ってあるんでしょうか。

STEREOCiTI:全然ない。リクルーズは「この人すげえなぁ」と思って研究したところも実はあるんだけど......曲は好きなんだけど、ああいう白人っぽいグルーヴは、自分のやりたいところではなかったんだよね。それよりも、ハウスにしても黒人がやってるもの。当時だったらリック・ウェイドやケニー(・ディクソン)、セオ(・パリッシュ)、あの辺のもっさりしたハウスのグルーヴが好きで。ゴスペルっぽいハウスとか、エディ・フォークスとか。いまは逆にデトロイトのハウスよりもテクノのほうが好きなんだけど。
 黒人のグルーヴが好きなんだよね。ファンクというか、ずれた感じ、粘ってる感じが好き。グルーヴに関しては、一時期ノー・ミルクと一緒にすごい研究してたんだよね。ここをこうズラすとこうなる、みたいな。ディスコとか聴いて、「なんでこのグルーヴが出るんだろう?」とか研究したよ。だから自分の曲もイーヴンっぽく聴こえても実はイーヴンじゃない。個人的な好みだけど、きっちりイーブンに貼っつけてるトラックとかは、聴いた瞬間ダメ。あとドラムマシンのイーヴンと、シーケンス・ソフトとかで置いたイーヴンは全然違うんだよね。ドラム組む時も、ドラムマシンのノリそのままで作りたい曲以外は、全部自分で細かく組んでグルーヴ作ってるから。そういう作業は好きかな。

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10年ぐらい前にシカゴに1ヶ月ぐらい滞在してたの。シカゴに友だちが住んでて、そこに泊まってたんだけど、そのアパートメントの裏庭の壁にスプレーで「STEREO CITY」って書いてあって。アーティスト名はそこから来てる。で、その友だちの実家がデトロイトで。


STEREOCiTI
Kawasaki

Mojuba Underground

Amazon

METAL:じゃあアルバムの話に入ると、ファースト・アルバムのタイトルに「川崎」という、自分の地元の名前をつけたのは?

STEREOCiTI:ジャケにこんなでっかく「川崎」とかなってるから、そこをすごく押してるみたいになってるけど......最初このデザインが出てきたときはびっくりして(笑)。

METAL:自分のデザインじゃないんですか?

STEREOCiTI:違う違う。これは〈モジュバ〉のトーマス(Don Williams)のデザイン。「漢字はやだ」って言ったんだけど、「ヨーロッパでウケるから我慢しろ」って(笑)。だからジャケットの漢字バーン! に関してはホントは不本意なんだけど、タイトルを"kawasaki"にしたのにはそれなりの経緯や意味があって。なんだろう、自分の生まれ育ってきた場所や、昔から来た部分を、すごい引きずってる時期に作ったのね、アルバムの曲群を。作ってる途中で気付いたんだけど、地元に置いてきちゃったものっていうか、心残りもけっこうあったりして。すごい地元が嫌いで。ろくな街じゃないから。何もないし、文化もないし、良いところ何にもないから(笑)。早く出たいと思ってたんだけど、作った曲を後から見ると、どうしても「川崎」が色濃く出てしまっていたんだよね。

WHY:川崎が色濃く出ている部分って、どういうところなんですか?

STEREOCiTI:それは超個人的なところだから、実際に川崎っぽいかっていうとわからない。多感な時期を過ごした中で染みついた、拭えないものってことだね。それが、自然に吐き出されたビーツやメロディとかに表れていると思って。だから「これはちょっと、1回ケリをつけないとな」みたいに思って、そこでアルバムのタイトルを考えたときに自然と「川崎」って出てきた。「地元に恩返ししたい」とか「地元が好きだから/嫌いだから」とかじゃなくて、ただ自分の作品にそれがすごい出ちゃってたから、"kawasaki"っていうタイトルがいちばん自然にハマったっていうか。

METAL:川崎で生まれ育った自分が作った音楽だから"kawasaki"だっていうことですか?

STEREOCiTI:うん、本当にそんな感じ。アルバムタイトルに"kawasaki"ってつけることで、自分の中で収拾つかなかったいろんなものをうまくまとめられる感じがしたのね。だからタイトルはぶっちゃけ後付けで、川崎をイメージして作ったアルバムってことでは全然ないんだよね。だけど、さっきも言った川崎......それまでの自分ってことだけど、それが色濃く出すぎていたから、そこに収拾をつけたくて。例えばアルバム最後の"Day By Day"なんかはいちばん最近に作った曲なんだけど、この辺は自分で聴くと、ノスタルジックな感じがないというか、古い曲とはけっこう違ってて。

METAL:1曲目は、電車の音から始まりますよね。

STEREOCiTI:あれは貨物列車の音で、実家の近所の踏切で録音したの。南武線の浜川崎支線っていう、二両編成の路線があるのわかるかな? 一時間に一本しかない電車なんだけど、そこを貨物列車が一緒に走ってるのね。京浜工業地帯に貨物線が引き込まれてて、向こうで積んで、また出てきて、って、常に貨物が行き来していて。そのそばに住んでたから、地元にいるときは毎日毎日あの音を聞いてた。

METAL:で、電車の音にポエトリーが乗ってきますよね。どんな内容なんですか?

STEREOCiTI:川崎ってこんな街だよ、っていう。"This Town, it's Empty"っていう節があるんだけど、空っぽの街だよっていう。まぁ空っぽで何もないけど、子どもはどこでも同じように笑ってるし......っていうようなこと。だけどそれをみんなに知ってもらおうとは思ってなくて。自分で込められればよかったから、声を加工して、外人でも聞き取れないようにして。単純にイントロをつくりたかった、っていうのもあるし。

WHY:1970~80年代の川崎には公害訴訟とかありましたけど、子どもの頃は、公害問題も深刻だったんですか?

STEREOCiTI:いちばん深刻な時期は過ぎてたんだけど、ぜん息の子どもはまわりにいっぱいいたし。常に鉄粉が飛んでるから。空は毎晩真っ赤だしね。だから、日本鋼管(NKK。現・JFEエンジニアリング)で働いてる人のための町っていうか。経済においては、すごく重要な街ではあると思うんだよね。ただ日本の歪み......いま出ている放射能もそうだけど、公害問題ってのが、川崎にはもっと前からいまと同じようにあって。もっと辿ると戦争時代も、負けてるのに勝ってるぞ、って国がウソついててさ、ずっと同じだよね。

METAL:そういう視点は昔から持ってたんですか?

STEREOCiTI:昔は対して考えてなかったけど、単純に、大人になったらいろいろ考えるよね。

METAL:反原発デモにも参加してますよね。

STEREOCiTI:最近なかなか参加できないんだけど、やめちゃダメだよね。国に対してモノを言える機会ってそんなにないから、それをやめちゃいけないよね。効果もあると思ってる。やっぱり言っていかないと......日本人ってけっこう「言ってもしょうがない」って感じで、日本の腐った部分は変わんねえや、って諦めてる部分も多いと思うんだけどね。自分もそうだったし。でも発していかないとはじまらないからね。

WHY:アルバムは3.11の前にはできてたんですか。

STEREOCiTI:できてたね。

WHY:8曲目の"Downstream"って曲名、辞書で引いたら「使用済み核燃料の処理工程」という意味なんですけど、じゃあこれは偶然なんですね。

STEREOCiTI:ホント? それはちょっと、予言じゃない(笑)?

METAL:いやでも、あの曲の「闇」は僕も気になってましたよ(笑)。

STEREOCiTI:あれ、いちばんライヴ感っていうか、ノリで作った曲だよ(笑)。いちばんフロア向けっぽいかなと思ってるんだけど。"Downstream"ってのは、単純に水が川を流れていくようなイメージで。比較的最近作った曲なんだ。さっきも言ったように、アルバムの最後のほうはもう「川崎」からだんだん離れて、収束に向かってきたところなんだよね。今の気分に近い曲なんだ。ノスタルジックでもないし、メロディアスでもないし、もっと違う方向に向かってる。この曲でサンプリングしてるボイスはジム・モリソンなんだけど、これまた全然原発とは関係ないよね(笑)。

METAL:これ、ドアーズなんですか。

STEREOCiTI:うん。"An American Prayer"の最後の曲(An American Prayer/The End-Albinoni: Adagio)。オリジナルにレコーディングしたもの以外のボイスものは全部サンプリング。ネタ集みたいのはいっさい使ってなくて、サンプリングするってのは一応ポリシー。

METAL:デトロイト・エスカレーター・カンパニーの『Soundtrack[313]』が好きだっていう話があったじゃないですか。デトロイトのフィールド・レコーディングで作られたアルバム。

STEREOCiTI:あれはすごく好きだし、かなり影響を受けてるかもしれない(笑)。サウンド的にもだし、コンセプトとか、フィールドレコーディングの部分の印象とか。あれがダンス・ミュージックかというとまた微妙なところだけどね。俺の中でのデトロイトのイメージはあんな感じ。実際に行って感じた印象と近いね。

METAL:で、2曲目の"Expanses"からアルバム本編に入るわけですが、楽曲の構成は、基本的にはミニマル・テクノですよね。ハットの入り方にしろ、曲の展開にしろ。グルーヴはハウスと言ってもいいのかもしれないけど。同時に、サウンドスケープにはラリー・ハードに通じるような繊細的な部分もあって。そのふたつが核にあるのかな、と感じていたんですけど。

STEREOCiTI:ミニマル・テクノはあまり意識して作ったことないんだけど......逆にテクノ作りたいけどできない(笑)。自分が好きで聴いてて「こういうのやりたいな」って思ったのと、自分のやりたいように作ったら出てきた曲がまったく違ったのね。昔のムーディーマンみたいなざっくりしたのが作りたいのに、自分で作ってみたら音数も少なくて緻密な感じのものになってたり。だから「自分がやるのはこうじゃないんだな」って思った感じかな。

METAL:じゃあ、曲を作っていく工程で、今回のアルバムのような作風になった感じなんですか。

STEREOCiTI:いや、志向としては初めから。本当は初めからフロアで超機能するトラックとか作りたかったんだけど、うまく形にならなくて。で、生っぽい音を使ったりとか、自分で弾いた楽器と合わせて作ったりとかして、ようやく曲が完成するようになってきて。その辺が〈Deep Explorer〉から出したような曲だね。初期の曲はもっと生っぽいっていうか、ゆるいんだけど、本当はもっとエレクトロニックなのがやりたかった。で、だんだんその術を覚えてきたというか、作り方がわかってきて、いまみたいな作風になってきたって感じかな。

WHY:曲を作りはじめてから、楽曲が〈Deep Explorer〉からリリースされるまで、10年ぐらいのあいだがあるわけですよね。

STEREOCiTI:うん、ずっと曲作ってたけど、全然完成に至らなくて。なんでかっていうと、自分がいいと思う音楽のところまで、自分の曲を持っていくことができなかったから。

WHY:その10年のあいだ、どういう思いで曲を作り続けてたんですか。

STEREOCiTI:なかなか完成しないから「どうしたもんかな」ってずっと思ってて。いろんな人から「とりあえず完成させればいいんだよ」って言われたりしたけど、自分でいいと思わなかったら発表できないから、どこにも送ったこともないし。自分がさ、いろんな音楽を聴いてきて、いいと思う音楽と大したことねえなって思う音楽の差があって、自分のなかで「いい」っていうレヴェルまでいかない限り、自分で出す意味ないわけでしょ。中途半端で出す意味もないし。それなりにいろいろ聴いてきたわけだから、自分でやる以上は、自分のなかでOKを出せるレヴェルに行き着くまでは外には出せないな、っていう。でも微妙なラインで、「これどうなのかな? まぁ、いいと思うんだけどな」みたいなところで外に出し始めて、引っかかってくれたのが〈Deep Explorer〉やラス・ガブリエルで、「あ、これでいいんだ」みたいな。

METAL:まぁ、評価っていうのは、わからないですよね。

STEREOCiTI:音楽なんて、人に聴かせてナンボだから。自分だけのエゴで成り立ってるもんじゃないから、人の評価っていうのは大事なことだけど、自分のなかで、人に聴かせるだけのOKを出せない限りは外に出せないというか。そこまでに時間がかかったっていうことなんだよね。

METAL:自分の思うとおりに機材を使いこなせるまでにも、それなりの時間がかかりますよね。

STEREOCiTI:それもあるよね。まぁいまでも全部なんて使いこなせないんだけどね。

METAL:レイ・ハラカミさんなんかは、ひとつのソフトを、自分の身体として考えているっていう。

STEREOCiTI:そういうのはすごいと思う。ダンサーの表現みたい。

METAL:そう考えると、打ち込みと楽器演奏って、まったく変わらないんですよね。

STEREOCiTI:うん、それは変わらないと思う。自分の音楽ってディープ・ハウスみたいな感じでやってるけど、結局やってることはブルースだと思ってる。それを生っぽい、RAWな部分を前面に打ち出すんだったら生楽器やればいいわけなんだけど、もうちょっとロジカルなというか、構築的な部分でのブルースをやりたくて。あんまり機械的でもないし、かと言って生っぽくもないのがいいというか。1曲1曲に、必ず生っぽいっていうかライヴ感は残してる。一発で全部出して混ぜてって作るタイプではないから、そういう意味でのライヴ感はないんだけど、人間っぽさをどうしても入れないと気が済まないっていうか。フレーズ一発でも、そこに自分のソウルが投影されない限りは、いい曲できても「誰かの曲みたいだな」とか「かっこいいけど、なんか違うな」ってのは全部消しちゃうし。

METAL:アルバム聴いていても、曲自体にいっさい妥協がないですね。

STEREOCiTI:妥協はいっさいない。それは言い切れる。好かれる好かれないは別として、自分のなかでOK出せるところまではいってる曲しか出してないからね。本当にすごいなって思うアーティストがいっぱいいて、そこまではいけてないけど。生で弾いて表現できるのが理想なんで、そっちもこれからもっとやっていきたいし。

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川崎ってこんな街だよ、っていう。"This Town, it's Empty"っていう節があるんだけど、空っぽの街だよっていう。まぁ空っぽで何もないけど、子どもはどこでも同じように笑ってるし......っていうようなこと。

METAL:ブルースだと誰が好きなんですか。

STEREOCiTI:俺、ジミヘン好きなんだけど、もっとルーツ的なところでいうと、Tボーン・ウォーカーとか、ハウリング・ウルフとか......。

METAL:ロバート・ジョンソンは?

STEREOCiTI:ロバート・ジョンソンはねえ、好きなんだけど、自分の気持ちとはちょっと違うというか。ドラッギーだよね、あの人。アルバムを聴いてると、すごく暗ーいところに持ってかれる。やっぱり悪魔的というか(笑)。

WHY:その、闇に吸い込まれる感じって、賢さん(STEREOCiTI)の作品やDJの特徴だと思うんですけどね。アルバムでは"Expanses"が象徴してると思うんですけど......「心に影を落とす」っていう表現ありますけど、そういう感じでふっと暗くなる感覚って、世に溢れてる「ディープ・サウンド」のなかでも独特というか。さっき「ブルース」って言葉が出てきて、あぁ、あの暗さはブルースだったのか、って思ったんですよ。

METAL:これは白石さんの言葉なんですけど「闇の暗さの種類の違い」ってのがあって......。

STEREOCiTI:あ、それわかる。俺ね、モノ作るときとか、DJもなんだけど、「満たされない部分」ってのをすごい意識してて。その「足りない部分」をどう表現するかっていうのが自分も好きみたい。いっぽうではけっこう打算的な部分もあって、DJするときもそうなんだけど「人の記憶にどれだけ訴えるか」ってのをすごい意識してるんだけどね。

METAL:打算的ってことかわかりませんけど、アルバムのなかだと"A day"はすごくきれいな曲で、ローレンスが賢さんの曲を気に入ってるっていう理由が、これ聴くとすごくわかる感じしますね。

STEREOCiTI:これは代々木公園の曲なの(笑)。ちょうどあの辺住んでた頃に作った曲。昼間をイメージしてる曲ってあんまりないんだけど。映像的な音楽ってすごい好きだから、どうしても映像と絡めたくなるっていうか。例えば"Hotel Maroc"は、以前行ったモロッコの、華やかな表面の裏の、現地のベルベル人の私生活の土っぽいイメージで作った曲だし、"Klass"は、Naoki Shinoharaがやってる"klass"っていうパーティをイメージして作った曲。そんな風に、映像的なイメージから作ってる曲は多い。アルバム全体を通しての映像ってのは意識してないんだけどね。並べて気持ちのいい感じにしただけで。ただ最初の"kawasaki"と、最後の""Day By Day"は、全体の収拾をつけるために、イントロとアウトロで合わせて作ってる。やっぱりアルバムとして通して聴けるアルバムが好きで。アルバムとして成り立っていてすごい好きなのが、KDJの1stだったり、トータスの『TNT』とか。アルバムを通してひとつの世界観があるのを作りたかったんだよね。

METAL:白石さんなんかもまさにそういうタイプで、世界観、コンセプトの構築から入って、流れをつくって、っていうタイプですよね。

STEREOCiTI:俺はその逆。デザイナーだからかもしれないけど、元からある曲をどうはめていくか、どううまくまとめるかで映像やストーリーを作ったり、全体の辻褄を合わせていく感じなんだよね。まぁでも、深層に、芯に確実に流れている部分があるからまとめられるんだけどね。ホントにバラバラの曲たちではないからね。やっぱり自分で何百回も、死ぬほど同じ曲を聴きながら作ってて、それでもやっぱりいいな、何回聴いてもいいな、と思う曲だけを残してきたわけだから。

METAL:でもほんと、サウンド的、デザイン的な部分で取りざたされる作品は近年でもいろいろあるけど、こうしてコンセプトを立てて、しっかりストーリーテイリングされた作品ってのは、最近では珍しい種類のアルバムだと思うんですよ。

STEREOCiTI:そう言ってもらえるのも、自分がそういう映像的な部分が好きだし、ストーリーを作るのが好きだから、うまくデザインしてまとめただけで。さっき「打算的」って言ったのはそういう意味。

METAL:まぁでも、自身にとってもひとつのモニュメントというか、区切りというか。

STEREOCiTI:そうだね。いままでは後ろを見過ぎていたというか、これまでの精算に時間がかかっていたわけで。きちんと精算できたのかはわからないけど、一応の区切りにはしたいなぁと思っていて。

METAL:じゃあここから先は、まったく新しいことをはじめようと思ってる?

STEREOCiTI:そんなに理想があるわけでもないし、新しいことをやるぞ! みたいな気分ではないんだけど、単純に変わるだろうな、とは思ってる。

METAL:(唐突に、同席していたSTEREOCiTI夫人に対して)ステレオさんの曲は好きですか?

夫人:好きです。

STEREOCiTI:彼女のために音楽をやってるっていうのもあるから。アルバムのね、盤の内側にエッチングで文字が掘ってあるじゃない? 実はここにメッセージが入っていて。A面にしか入れてないし、これは言わなきゃ誰も気付かないと思うんだけどね。

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シーンを育てるっていう意識がクラブ側に薄いから人任せ......オーガナイザー任せ、外タレ任せになってるのをすごく強く感じる。そこは皆が協力して、いちばん変えていかなきゃいけないところだなぁと思ってて。

METAL:6月には、ベルリンとスウェーデンでDJしてきたんですよね。そのことも聞きたいんですけど。

STEREOCiTI:前回のベルリンは〈Panorama Bar〉だったけど、今回は〈Berghain〉の〈Garten〉でやった。夏だけ開ける野外スペースね。こっちでDon Williamsとやることが決まったんで、他にどこかヨーロッパでできないかな、と思っていろいろメールしてたら、前から好きだったスウェーデンの〈Aniara〉(レーベル)の連中が一緒にやろうって言ってくれて。街のなかのちょっとした森みたいなところで、彼らはそこで毎週のように野外パーティやってて。自分らでサウンドシステム持ち込んで、ビール買ってきて、告知してってスタイルで。その日も400人ぐらい集まったんだけど、それはすごい面白かったな。すごい雰囲気がよくて。彼らはドラッグもやらないからお酒だけで、ダーティーな感じはなくて、喧嘩もなくてピースフルで。最後のゴミ拾いまでクタクタになりながら一緒にやって。そういうの一緒にできたのがすごく。ノリも合ったし。
 ベルリンは2回目だけどとくにイエー! っていう感じじゃなくて、地元じゃないけど落ち着く場所みたいな感じだね。前に行ったときとは自分のDJの傾向も変わってきてる部分もあるんだけど、楽しくできたかな。前とは違って夏で、あったかいし、外だし、みんなゆるくて、ゴロゴロしてる人もいるし、コンテナのダンスフロアの中の人はガッツリ踊ってるし。今回は期間が短かったからあんまりいろんな場所は行けなかったんだけど、前よりも面白かった。ベルリンに対しては特別な感情はいまはなくて、すごい自然にすーっと入ってくる感じ。東京と全然似てないんだけど、すごく馴染むよね。電車はずっと走ってるしさ、俺らみたいな人にとってはパラダイスだよ。

METAL:ヨーロッパのパーティが東京と決定的に違う部分ってあるんですか。

STEREOCiTI:あのねぇ......(長考)。スウェーデンでいちばん感じたんだけど、ゲストを呼んだときのもてなし方が全然違う。めちゃめちゃもてなしてくれるっていうか、行った経験がある人はわかると思うんだけど、アーティストに対するリスペクトが全然違う。すっごいナイス。とにかく喜ばせようとしてくれるっていうか、メシにカネ払わせるな、とか。日本でももちろんあるけど、呼んだアーティストに対して、そこまでちゃんとアテンドしてる人ってなかなかいないな、って気がするんだけどね。逆に、気遣いが足りなかったような話の方をよく聞くからね。まぁでも、俺のまわりの人たちはそんなことないか。
 客の反応やパーティの雰囲気的にはそんなに変わらないと思うんだよね。ベルリンの連中に言うと「いや、日本とドイツは全然違う。ドイツの客は、キックが四つ打つのをずっときれいに続けてあげないとすぐ離れていっちゃう」とか言うけど......。

METAL:日本のDJのレヴェルって、別に低くないと思うんですけど。

STEREOCiTI:日本のレヴェルはね、高い! ドイツの連中がそうやって言うのも、俺は「いや、そうじゃないよ」ってすごい感じて。オーディエンスは本当に、おんなじなんだよ。ただDJが上手いか下手かなだけで。グルーヴちょっと変えてあげたりとか、展開つくってあげても、しっかりやればついてくるんだよ。日本に来る海外のアーティストがよく「日本人は耳がよくて、広くて、ノリもよくて」って言うじゃない? そうではないと思うんだよね。やっぱりそいつの腕次第だし。俺は、オーディエンスを見て「違わないな」ってすごく感じて。向こうが逆にシビアな部分もあって、オーガナイザー側は、〈Panorama Bar〉でもどこでも、遠くでずっと、客の動きも含めて見てるんだよね。それで良くないと、もう呼んでくれない。そういうシビアな部分はビジネス的にも確立されてるから、日本よりも勝負していかないとダメだろうなってのはある。でもオーディエンス側は全然変わらないよ。どっちも好きで聴きに行って踊ってる奴らなわけだから。

METAL:日本人のDJやトラックメーカーで、とくに注目してる人とかいるんですか。

STEREOCiTI:うーん......ひとり名前を出すといっぱい挙げなきゃいけなくなるからなぁ(笑)。誰だろうなぁ。みんないいからなぁ......。日本といえば、最近思うんだけど、クラブの看板パーティとかレジデントDJとか、クラブ側がDJが育てていくシーンってのがないじゃない? DJも決まった人を取っかえひっかえでさ。昔は「タテ枠」ってのがあって、金曜日は必ずこのパーティで、このDJで、ってのがあったんだけど。〈MANIAC LOVE〉の"CYCLE"にしてもそうだし。

METAL:箱やパーティが増えすぎたんですかね。

STEREOCiTI:やっぱり客が減って、クラブ側の経営自体が変わって、レジデントを育てる余裕がなくなったのかな。お抱えのパーティを持つよりも、いろんな客を入れて増やしていきたい、という発想が台頭したんだろうけど、クラブがいままさにやんなきゃいけないことは、レジデントを持つことだと思うんだよね。そうしないともう、客も離れてきてるし、単価も高いし、アーティストもどんどん日本から離れていってるし。シーンを育てるっていう意識がクラブ側に薄いから人任せ......オーガナイザー任せ、外タレ任せになってるのをすごく強く感じる。そこは皆が協力して、いちばん変えていかなきゃいけないところだなぁと思ってて。

METAL:僕も、震災後に〈eleven〉でIsolee、Adaとのパーティが流れて、その時にキヒラ(ナオキ)さん、RYOSUKEさん、KABUTOさん、YAMADA(theGIANT)さんを集めてパーティーやったんです。腕はこれでちゃんと入るような状態に持ってかないと、この先ないよねって。

STEREOCiTI:そうでしょ。外タレに頼り切ってるけど、曲がよくてもDJはそんな良くない人も多いわけでさ、日本人のほうがよっぽどいいんだし。日本人って輸入モノ好きだし、外タレだと人入るけど......って言ってもそんなに入んないけどね。でもドメスティックいいなってのはみんな気付いてるわけで。そこをもっとやっていかないと、先がないんですよ。やっぱり。クラブを、ある意味90年代みたいに戻していくというか、人を集めていくには値段も下げなきゃいけないし、DJのレベルも上げていかなきゃいけないし、クラブ側の意識ももちろん変えなきゃいけないし。それでこそオーディエンスがついてくるものだから。「オーディエンスが離れていっちゃった」ってそのせいだけにするものではなくて。怖いけど変えていかないといけない時期だと思うんだよね。
 ヨーロッパと同じことを日本もできるか、と言ったらそう単純な話ではないんだけど、やっぱり向こうは、エントランス・フィーは全部オーガナイザー側に返ってくるわけ。クラブ側はバーの収益だけで運営している。そういうシステムじゃないと、DJにはまずお金が入らないよね。DJにお金が入らないと、プロが育たないわけ。競争率が低いからレヴェルも上がらないよね。個々人はレヴェル高いのにいまひとつ勢いが出ないっていうのは、出てこれる場所がないからだよね。数ばっかり増えて、プロフェッショナルの意識が育たない。それがすごい致命的で。

METAL:DJっていうのは、本質的に必要経費がかかりますからね。もちろん、好きでやってるのが前提としてあるんですけど......。

STEREOCiTI:本当にそうで、そこにクラブが頼りすぎてる。もうちょっとアーティストが出てこれるシステムができないと。ギャラが1万、2万じゃどうにもなんないでしょ。でもやっぱりクラブ側も大変で、儲けが出てないからしょうがないんだけど。エントランスのフィーをDJ側に頼るんであれば、クラブ側はバーを工夫してもっと儲けようとかあってもいいけど、そういうの出てこないでしょ。もうちょっと切羽詰っていいと思うし。DJ側もDJ側でさ、もっと意識を高めてかないといけないと思うけどね。いままでのシステムがクラブシーンに定着しちゃってるから......。

METAL:経済市場の動きによって、そうならざるを得なかった部分もありますよね。

STEREOCiTI:そうそう、いちど保守的になっちゃったから、そこからなかなか抜け出せない。ひとつ思ってるのはさ、地方にいろんないいDJがいて、シーンもあるんだけど、彼らを東京に呼ぶのって難しいじゃない? 東京のDJが地方に出て行くことはあるんだけど、向こうの人をこっちに呼ぶシステムがあまりにもなくて、俺はそれをやりたいんだけど。やっぱり小箱とか中箱とかだとフィーの返りが少なくて、交通費とかギャランティーを出すのが、東京はすごい難しいんだよね。例えば〈LOOP〉の"SWEET"ぐらいの規模のパーティでもっと呼べればいいと思うんだけど。クラブはあまりお金を出せないし、こっちにも返りがないからお金を出せないし。それはやっぱり悪循環だし、日本全体が盛り上がっていかないよね。そこは何とかしたいな。

WHY:「『これぐらい集客が見込める』という裏づけがないから、地方からのゲストDJにはお金を出せない。外タレなら出せるかもしれないけど」という言い分ですよね。

STEREOCiTI:だってそれはさ、シーンがその人を紹介していかないと、人が入るようにならないわけでしょ。最初から入るわけないんだから。地価が高いっていうけど、もし地価が下がったらクラブがフィー下げるかっていうと、日本人の性格的にどうかなって思うけどね。

WHY:ベルリンはともかく、他の大都市と比べて東京の地価がそこまで突出して高いわけじゃないですもんね。

STEREOCiTI:そうそう。どこもそんなに安くないんだよね。それでも回してるからさ。じゃあ東京もお客を増やすためにはどうしたらいいかってことだよね。クラブ離れが激しい中で。野外ばっかりじゃん。まぁ夜中に遊ぶってこと自体がみんな......。

METAL:そこは僕強く言いたいんですけど、クラブで遊んでたほうが若くいられるんじゃないかと(笑)。

STEREOCiTI:夜遊びはたしかに老化防止になるね(笑)。俺もそう思う。

METAL:透さん、アゲイシさん、WADAさん、みんな若いですよね。DJやり続けてると、ああいうオヤジになれるって(笑)。

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俺、人の反応はもちろん見るけど、「あ、ノリ悪いからこっち行こうかな」っていうのはまずやらないし、そこで変えちゃうのは合わせすぎっていうか、それは違うと思っていて。


STEREOCiTI
Kawasaki

Mojuba Underground

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WHY:話を戻すと、賢さんが自分でやってるパーティは〈KOARA〉の":::Release:::"だったり、〈OATH〉の"日本オシロサービス"だったり、エントランスフリーの箱が中心だというのは、現行のシーンの問題点を改善するための動きであるわけですか。

STEREOCiTI:そうだね。週末にパーティをやるのは大変だし、お金かかかるし、ってのもあるけど、みんなからもお金を多くとらないでパーティやりたいっていうのがある。自分らのまわりにいるいいDJ、トップのDJたちを、どれだけお金かけずに提示できるかっていうのがひとつのテーマで。それによってクラブ側も影響を受けてくれて、エントランスでそんなにお金とれないなっていう風潮になってくれたら、っていう希望があるんだよね。〈Room〉の"moved"も、本当はエントランスで1500円とればいいんだけど、1000円でやってる。だから上がりが少なくて、やっぱりなかなか地方のゲストを呼べないんだよね。"moved"は一緒にやってるmaakoが転勤でいなくなっちゃうから一旦休むんだけど、"moved"はせっかく育ててきたいいパーティだから、maakoが戻ってくるまでひとりでやっていこうかな、っていうのも実は考えてる。

METAL:ご自身の、DJとしての話も聞きたいんですよね。

STEREOCiTI:自分のDJを何なんだろうって考えるときはあるんだけど、自分でわかるのは......。

METAL:まぁDJって、その場その場ですよね。

STEREOCiTI:基本はそうだよ、もちろん。だけど自分の好みで選曲して持っていくわけで、その選ぶ作業は自分の世界なわけだよね。俺、「現場の雰囲気に合わせてどうこう......」っていうのは、ぶっちゃけ関係ないと思ってて。単純にそのとき、現場にパーッと入った空気感で組み立てていけばいいと思うんだ。俺、人の反応はもちろん見るけど、「あ、ノリ悪いからこっち行こうかな」っていうのはまずやらないし、そこで変えちゃうのは合わせすぎっていうか、それは違うと思っていて。何ていうかな......DJも人対人だから、自分のエゴを出しすぎちゃいけないんだけど、自分のエゴなしでは成り立たないよね。そのバランスがすごく難しいんだけど。

METAL:レコードを選ぶ段階も場のひとつというか。

STEREOCiTI:そうだね。その段階で想像してるわけでしょ。この場面ではこれを持ってって、こういう感じでいけばいいんじゃないかな、とか。そこを現場で崩しちゃうのは違うなと思っていて。流れ的に組んでいくのはもちろん現場だし、現場の空気で変わりはするしそこが醍醐味なんだけど。だから適当にレコードを詰めて持っていくってことはまずしないしね。俺、DJの前は1週間ぐらいかけて選曲するし。

WHY:さっきアルバムの話で出た「人の記憶に訴えかける」っていう部分、改めて聞きたいんですけど。

STEREOCiTI:それはすごいあって。計算してやってるっていうか「ここでこうすればみんな好きなんじゃないの?」みたいなのはDJみんなあると思うんだけど、そこをわかりやすく出していく部分はすごいあるかな。結局、打算的なんだよね。あんまわかりづらい感じにはしないというか。俺、自分ですごいDJわかりやすいなと思うしね。

METAL:そこ、悩みませんか? 自分のキャラが明確になってくると、自分に飽きてくる部分ってのがあって。でも人を引きつけていこうとするときに、他人から見た自分の個性ってのはどうしても意識する部分ってあるじゃないですか。

STEREOCiTI:俺は単純に、そのときの気分で変わるのね。自分のなかですぐ飽きるから、自分に正直にやっていっても、飽きないようにできるってのは自分の強みかもしれないね。あと、自分のDJは、他の人のDJよりブレがあると思っていて。ブレというか振り幅ね。その時の気分で凄い変えてくるから。なんか意表をつきたくなる、みんなが思ってないところに行きたくなるっていうのはすごいあるんだよね。

METAL:たしかに、"SWEET"に初めて出てもらったときも、あそこまでピッチを落としてくるとは思ってなくて。ああいう「ディープなハウス」っていう括りでやってるパーティで、いちばんピッチが遅いときにいちばん盛り上がるっていうのは面白かったですね。

STEREOCiTI:あれもさ、ただ遅くすればカッコいいと思ってやったわけじゃなくて、それでなおかつ盛り上げるつもりで行ったから。BPMは関係ないんだよ、ってところをやりたかったんだよね。それにあのときは白石さんの曲を中核にして組み立てたから。そのときそのとき、自分のなかでテーマを置いていくんだよね。自分のなかで楽しまないとつまんないから。DJも表現として楽しみたいっていう部分があって。

METAL:そういえば震災後は、すぐにDJに戻れたんでしたっけ。

STEREOCiTI:DJは、1週間ぐらいしてから〈Combine〉でストリーミングしたの。それはすごく評判よくて、みんな「癒された」とか言ってくれて。

METAL:僕らの場合、約1週間後の3.19に初めて、一緒に"SWEET"やってたSCANDALって奴のパーティでやったんですよ。そのときに「不安のなかで踊ること」っていうのが相当重要だったと感じたんです。

STEREOCiTI:それはすごい感じた。

METAL:ダンス・ミュージックだったり、芸術の本来的な意味合いがしっかりわかったというか。普段のクラブで「エロス」っていうものは感じるけど、タナトス、死っていうのを初めて意識したときに、「ダンス」っていうのがこんなにも重要なものとして認識できた時間は、いままでの日本になかったと思うんですよ。デトロイトやニューヨークのスタイルは僕ら模倣してきたけど、そういう場所にあった死生観......例えばデトロイトだったら友だちが撃たれて亡くなるだとか......。

STEREOCiTI:ニューヨークやシカゴにもHIV問題があったわけで。

METAL:そうそう。アメリカにはつねにそういう形で「死」が間近にあったんですが、日本人は初めてそこをしっかり認識できたというか。

STEREOCiTI:たしかに。そういうときに「生」の楽しみをより実感できたというか、本当にそれを求めたっていうのはあるよね。音楽でともに涙を流すというような。基本的に現場主義だから、それまでストリーミングにはあんまり興味なかったんだけど、震災後に「いま自分ができることをやりたいな」と思ったときにストリーミングがあって、初めてやってみよう、と。そこでストリーミングに対する意識が変わった。あれはやって良かったな。ある程度自分に影響力が出てきて、それをわかった上でやったから。自分のエゴとかいうことではなくて、何かできることを考えた時にね。

WHY:震災の影響で、オーガナイズしていたパーティも流れましたよね。

STEREOCiTI:まぁでも、それはしょうがないと思ってる。たまに起こるんだよ、こういうことって。生きてると。ていうか、まだ「3.11」は終わってないし。

WHY:じゃ最後に"kawasaki後"というか、最近のフェイヴァリット・レコードをいくつか挙げてもらえればと。

STEREOCiTI:夏っぽいので5枚選んだんだけどね。うち2枚は、エドガー・フローゼ(Tangerine Dream)。こっちはブラジルかどこかの映画のサントラ。観てないけどすごい下らなそうな映画だよね(笑)。今度、〈Jazzy Sport〉から出すミックスCDに入れてるのがこの辺で。Interiorsは知ってる? これ細野晴臣さんプロデュースで、メンバーの野中英紀さんっていう人が、後に細野さんとフレンド・オブ・アースっていうユニットをはじめるんだけど。結構、マルチプレーヤーが好きなんだよね。この鈴木良雄さんもベーシストだけど、打ち込みからピアノからベースから、全部ひとりでやってて。

METAL:やっぱりシンセには魅力を感じるんですか。

STEREOCiTI:そうだね。ジャズとシンセの融合とか凄い好きだし。

METAL:やっぱり、シンセの魅力がテクノの魅力っていう部分ってありますよね。

STEREOCiTI:うん、それは絶対そうでしょ。打ち込みの部分が好きだから、今ここにいるわけで。この清水靖晃さんもそうだね。全部自分で打ち込んで、弾いて。この"案山子"っていうアルバムも夏がテーマみたいで、"セミ取りの日 "とか"海の上から"とか、ジブリっぽくていいよね。......全然黒くないセレクトだよね(笑)。まぁ、もともと黒いものに影響を受けてる人たちではあるんだけど。本当に黒くてグルーヴィンなところには、いまはちょっと飽きちゃってるんだよね。そこから派生した、より自分と近いものに今は寄ってる感じ。

METAL:やっぱり、日本的な情緒感みたいな部分は絶対にあるんでしょうね。

STEREOCiTI:うん、それは歳とればとるほど出てきた。感じざるを得ないし、それを拒否しなくなってきた。自分のなかで受け入れられるようになってきたかな。

Chart by UNION 2011.07.30 - ele-king

Shop Chart


1

DJ HIKARU

DJ HIKARU Laid Back Town SMR RECORDS / JPN »COMMENT GET MUSIC
多くのお問合せを頂いたHIKARUのミックス最新作!ほっこりと体も心もいい具合に、空気に溶け込むよな音が収められたこの季節にハマる世界観。聴くべし!

2

MOUNT KIMBIE

MOUNT KIMBIE Carbonated HOTFLUSH / UK »COMMENT GET MUSIC
2010年に発表したファースト・アルバム『CROOKS & LOVERS』が大ヒットを記録し、隆盛を極める(ポスト)ダブステップ・シーンにおいて、JAMES BLAKE、BURIALと並び新たな音楽的地平を切り開く存在へと登り詰めた、DOMINIC MAKERとKAI CAMPOSによるユニット・MOUNT KIMBIE。本作「CARBONATED」はアルバムからの最後のシングル・カットで、タイトル・トラック以外は全て新曲&リミックス音源という構成。アンビエンス漂うシンセ・ループと物音サンプリング、声ネタのカットアップというMOUNT KIMBIEの特徴がよく表れたM-2"Flux"、深い海の底へと落ちてゆくような冷厳なサウンドスケープM-3"Bave's Chords"、モダン・テクノの最前線PETER VAN HOESENによる、ヘビーなベースラインとフラッシュバックするような多幸感溢れるウワモノの対比がすばらしいリミックスM-6など、オリジナル/リミックス問わず様々な可能性を感じさせるトラックが詰まった要注目作!

3

LARRY HEARD/MOODYMANN/OSUNLADE

LARRY HEARD/MOODYMANN/OSUNLADE Moxa Vol 1 - Follow The X REBIRTH / ITA »COMMENT GET MUSIC
イタリアのREBIRTHレーベルからLARRY HEARD、MOODYMANN、OSUNLADE収録のコンピレーション12"が登場!!イタリアのクラブTHE MOXAがコンパイルした今作。LARRY HEARDの未発表トラック"Winterflower"をA-サイドに、限定リリースで即売り切れとなったカタログKDJ36番、MOODYMANNの"I'd Rather Be Lonely"をB-1に、OSUNLADEによる今コンピレーションのために制作されたB-2"Moxa's Theme"の3トラックを収録した1枚!!

4

VARIOUS ARTIST (Compiled by AME)

VARIOUS ARTIST (Compiled by AME) Individual Mythologies MUSIC 4 YOUR LEGS / JPN »COMMENT GET MUSIC
収録曲には20年以上精神病院で働いていたというトム・ファッジーニ、フランスのプログレ・バンド「エルドン」の中心人物にしてキング・クリムゾンのロバート・フリップの影響を色濃く映すリシャール・ピナス、アンダーグラウンド・テクノ・シーンで話題のSANDWELL DISTRICT所属、サイレント・サーヴァントの別名儀トロピック・オヴ・キャンサー、テキサス出身の無名のエレクトロニック・アーティストJ・D・エマニュエル、あのヤン・イェリネックとも繋がりがあり薬剤師の経歴を持つ異色の電子音楽家ウーズラ・ボグナー等、これまでほとんどクラブミュージック文脈では知られることの無かったアーチスト達がAME(アーム)の手によってセレクトされ纏められている。

5

COS/MES & CHIDA

COS/MES & CHIDA 12 Inches For Japan ESP INSTITUTE / UK »COMMENT GET MUSIC
独特なスタンスでカルトな人気を誇るLOVEFINGERSのレーベルESP INSTITUTEからの新作は日本が世界に誇るCOS/MESと、絶好調のene主催CHIDAによる強力カップリング。深いリヴァーヴと絶妙な湯加減のアシッド感を散りばめたCOS/MESサイド、そしてオリエンタルなヴォーカルパートをフィーチャーしたスローモーハウスを披露したCHIDAサイド、共に見事なサウンドスケープを感じさせてくれる仕上がり。限定レッドカラーヴァイナル!

6

PAPERCLIP PEOPLE

PAPERCLIP PEOPLE 4 My Peepz/Parking Garage Politics PLANET E / US »COMMENT GET MUSIC
CARL CRAIGによるPAPERCLIP PEOPLEのリミックス12"がリリース!!リミキサーにDUBFIREとLOCO DICEを起用した話題盤!!A-サイドには1998年にリリースされた"4 My Peepz"をピッチアップ、タイトにグルーヴィーにDUBFIREがリミックス!B-サイドでは1996年にリリースされたアルバム『Secret Tapes Of Dr. Eich』に収録される"Parking Garage Politics"をDESOLATのオーナーLOCO DICEがリミックス!!

7

ULTRAFUNK

ULTRAFUNK Gotham City Boogie/Indigo Country (Scotti Re-Edit) SUN SOUND / ITA »COMMENT GET MUSIC
イタリアンジャズの最重要人物PAOLO SCOTTI主宰DEJA VUレーベル傘下に立ち上がった新レーベルSUN SOUNDから12インチシングルが入荷!BATMANのカバーでもある"Gotham City Boogie"はTHEO PARRISHもかねてからプレイしているあのトラック!RAHAAN~SADAR BAHAR辺りのセットをも彷彿とさせるベースラインとストリングス~ホーンのコントラストも見事!

8

ABOUT GROUP

ABOUT GROUP You're No Good (Theo Parrish Remix) DOMINO / UK »COMMENT GET MUSIC
UKの『DOMINO』レーベルからABOUT GROUPの「You're No Good」を Theo Parrish がリワーク!!Hot ChipのAlexis Taylorと、This HeatのドラマーCharles Hayward、ピアノ演奏家Pat Thomasに、実験的アプローチな作品をリリースするインテリジェンスユニットSpring Heel JackのメンバーJohn Coxtonよるグループ。B-1にはSpring Heel Jackのもう一人のメンバーAshley Walesによるリミックスも収録したヴァイナル・オンリーの1枚!!

9

SUN RA

SUN RA Mike Huckaby Reel To Reel Edits KS ART YARD SERIES / NED »COMMENT GET MUSIC
『DEEP TRANSPORTATION』、『S Y N T H』を主宰するデトロイトの重鎮Mike Huckabyがリエディットした話題盤!!アルバム「On Jupiter」収録の実験的ディスコトラック"UFO"に、1974年リリースの宇宙回帰が色濃く表れた"The Antique Blacks"をリエディットした限定盤!!

10

VARIOUS ARTISTS

VARIOUS ARTISTS 50 Weapons of Choice No. 10-19 FIFTY WEAPONS / GER »COMMENT GET MUSIC
MODESELEKTORがMONKEYTOWNと並行して運営するレーベル・50 WEAPONSのコンピレーション・シリーズ第2弾が登場! 前作はアーティストの意向により一部ショップのみの取り扱いとなっていましたが、今回は遂に一般流通! 50 WEAPONSは12"主体のレーベルとして09年から本格稼動し、ダブステップ~テクノ~ダウンビート等を自在に行き来する先鋭的なサウンドを紹介してきました。本作ではこれまでに12"でリリースされたそのカッティングエッジなトラックを選りすぐった全10曲を収録! VENOM & DAMAGEとして活躍するBENJAMIN DAMAGEによるフロア直撃のUKファンキーM-3や、RUSH HOURやTEMPAなどに作品を残すルーマニアン・COSMIN TRGのBERGHAIN系硬質テクノM-4/M-9、MODESELEKTORのトラックをBOK BOK(NIGHT SLIGS)がリミックスしたM-6、そしてPLANET MUからのアルバムも好調なFALTY DLのつんのめるようなビートとクールな声ネタのカットアップが冴えるM-7など、どこを切っても個性的なバラエティーに富んだ作品集となっています!

interview with Takeshi "Heavy" Akimoto - ele-king

 ボブ・マーリーの初期の有名な曲に"スモール・アックス"がある。「おまえたちがでっかい木なら、俺たちは小さな斧だ/いつかおまえらをぶった切ってやる」......秋本武士は自分がその歌で歌われる"俺たち"のひとりであることをいまでもまったく疑っていない様子だ。その強い気持ちが彼のベースをドライヴさせ、そしてまた自身のベースという楽器を銃に喩えるのだ。試しにザ・レヴォリューショナリーズのアートワークをネットで検索してみよう。
 "スモール・アックス"で歌われる"おまえたち"とは植民地主義の支配者で、"俺たち"とはその配下で働く奴隷。ボブ・マーリーはそうした奴隷制時代の光景を、実はいまでも続いているんだと、現代の喩えとして表現したが、たぶんいまどきほとんどの人は自分を奴隷だなんて思っていない。わりと自由にモノを買い、自由にツイットしたり、自由に飲み食いする(東日本はそうも言ってられないか......)。あるいは、みんな"小さな斧"なんかよりも"でっかい木"になろうと懸命なのかもしれない。そういう考えは古くさいと言う人もいる。まあ、とにかく......まわりがどうで、何を言おうが、秋本武士は"小さな斧"であり続けようとする。90年代のドライ&ヘビー、ゼロ年代以降のレベル・ファミリアとザ・ヘビーマナーズ......彼が作る音楽のすべてがそういうものだ。


THE HEAVYMANNERS
サバイバル

Pヴァイン E王

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 ザ・ヘビーマナーズのセカンド・アルバム『サバイバル』にはラッパーのルミが4曲にフィーチャーされているほか、インターナショナルに活躍するダブステッパーのゴス・トラッド、〈ON-U〉から作品を出している女性シンガーのサミア・ファラー、トロンボーン奏者のイッチー等々......いろいろな人が参加している。ルミがラップする"誰かのあの子"は原発事故を主題にした強力な曲で(反原発デモのアンセム第一候補)、サミア・ファラーが歌う"ARAB IN DISGUISE"は反グローバリゼーションをテーマにしている。秋本武士のベースは、ドラムスとの息を呑むようなズレのなかで劇的なグルーヴを作っている。
 夜の10時に、中野のスタジオで秋本武士に会って話を聞いた。

最初はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの『ナッティ・ドレッド』でしたね。15か16のときですね。「もう、これしかない」と思って。その瞬間に人生変わっちゃった感じですよね。結局いまでもこういうことやってるっていうのは。

秋本君が最初に出会ったレゲエって?

秋本:最初はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの『ナッティ・ドレッド』でしたね。

何歳のとき?

秋本:15か16のときですね。

最初に聴いたときから、来るモノがあった?

秋本:来ましたね。"ライヴリー・アップ・ユアセルフ"という曲があって。

1曲目の。

秋本:1曲目。「もう、これしかない」と思って。その瞬間に人生変わっちゃった感じですよね。結局いまでもこういうことやってるっていうのは。

15歳で『ナッティ・ドレッド』を聴いて......。

秋本:はい。

それ以前は?

秋本:パンクやニューウェイヴの時代だったんで、そういうのを聴いてましたね。

『ナッティ・ドレッド』の何がすごかったんだろう?

秋本:なんかわかんないすけど、とにかく、尋常じゃないエネルギーっていうか。ものすごいエネルギー......太陽が目の前にいきなり出て表れたみたいな。もう、すごい......。

そこまで感じたんだ。

秋本:何の言い訳もなく......、こんなに格好いい、すごいことが世のなかにあるんだっていう。

どういうきっかけで聴いたの?

秋本:レゲエに影響を受けていたニューウェイヴとか。後期のクラッシュとかポリスとか。

ニューウェイヴ自体がレゲエの影響を受けていたし、レゲエ好きのミュージシャンが多かったよね。ジョン・ライドンを筆頭に。

秋本:そう、それで、音数を減らすことやその緊張感みたいなもの、1曲をひとつのループでいくやり方とか、そういう他の音楽とは違うところに興味は持っていたんですけど、でも、本物を聴くのが少し恐かったところがあって。

ほぉ。

秋本:ジャケの感じも全然違うし。

なるほど。

秋本:子供の俺にもこれは本物のゲットーの音楽だっていうのがある程度わかってて、「俺が聴いていいのか?」みたいなところもあった。

はははは。そこまで......。

秋本:「俺なんかが聴いちゃいけないんじゃないか」って。

『ナッティ・ドレッド』を選んだ理由は?

秋本:なんだろうなぁ......。

"ノー・ウーマン・ノー・クライ"が入ってるからとか?

秋本:いや、ぜんぜん違いますね。たぶん......何の予備知識もなかったんですよ。試聴もできなかったし......。とにかく、『ナッティ・ドレッド』だったんです。

そのときベースは握ってる?

秋本:ぜんぜんそれはないですね。ぜんぜんなくて......ベースをやりはじめたのは18ぐらいなんで。その3年後ですかね。

秋本武士のなかでは、『ナッティ・ドレッド』からどういうプロセスでバレット兄弟にまで辿り着いたの?

秋本:そうっすね......けっこう、ひねくれたガキだったんで、何て言うか(笑)、何も知らないけど、世のなかのリアリティなんて何にもわかってなかったけど、ひねくれたガキだったんで、斜に構えた見方してましたよね。で、当時の日本には何かを本気でやるのとか、すごいダサい風潮にあった気がしたんですよ。

80年代にはそういうところがあったね。

秋本:そんななかで......何の言い訳もなしに、ここまでさらけ出して、すべてを表現するっていうか......そしていち音いち音が究極に研ぎ澄まされているというか、あの1曲ワンループの強力なグルーヴで最後まで引っ張るというか......。1曲をひとつのフレーズのベースラインでもっていくところなんか、他にたくさんある緻密な音楽よりも、何か答えを持っているような気がしたんですよね。はっきりと答えが見えているようなね。

なるほど。

秋本:こんなすごいことはないなと思ったんですよね。こんなに格好いいものはないんじゃないかと思いましたね。シンプルで、ドラムとベースとギターと、たまにキーボードと、その音の空間がすごい。結局、音数が少ないから、音のひとつひとつがよく聴こえるし、緊張があるし。しかもあの時代の究極のミュージシャンがそれをやっているんですよね。

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スライ&ロビーが日本に来たときにライヴに行って、で、打ち上げにもこっそり忍び込んで、で、ロビーがいたんで話しかけて、「あなたの大ファンで、間違いも含めてぜんぶコピーしました」って(笑)。

パンク/ニューウェイヴの頃って、ベーシストが目立ったというのもあるよね。ベースに格好いい人が多かったというか、PiLだったらジャー・ウォーブルとか。そういう人たちのダブに影響されたベースラインって、ロック聴いていた耳にはすごく新鮮だったじゃないですか。ただし、PiL聴いていた子のほとんどはジャー・ウォーブルにはすぐにいけるんだけど、だからといってみんながみんなバレット兄弟にいくわけじゃなかったよね。とくに10代だったら。

秋本:もう「やっと本物を聴いちゃったな」と思ったんですよ。結局そこに憧れていた人たちの音楽を介して(レゲエ/ダブ)を聴いていたわけじゃないですか。ジャー・ウォーブルとかポール・シムノンとか......まあ、スティングとか。だけどそこを越えて本物を聴いたときに、「やっぱもう、これだ」と。それから自分の持っているありったけの金を集めて、とにかくボブ・マーリーのレコードを買いましたね。

あの当時はボブ・マーリーの歌や言葉が注目されてはいたけど、俺もそうだったけど、だいたいの人はバレット兄弟がすごいというところまではいかなかったじゃないですか。まだ耳がそこまで出来ていなかったというか。

秋本:そうっすね。だけど......何でなんすかねー。とにかくドラムとベースというものに惹かれましたよね。それで後からですけど、ボブ・マーリーのインタヴューを読むと、「レゲエをいちばん表現しているのはドラムとベースなんだ」と。「自分より」っていうニュアンスでそれを喋ったり、「ゲットーの現実を伝えるのはベースだ」とか言っていたり、だから......ますます「そういうことか」って思いましたけどね。

しかも70年代のルーツ・レゲエって、何人かの優れたベーシストやドラマーがいろんなバンドで演奏しているんだよね。アップセッターズもアグロヴェイターズもレヴォリューショナリーズもルーツ・ラディックスも顔ぶれはけっこう重なっているんだよね、ドラムとベースとか。

秋本:ほぼそうっすよね。

逆に言えば、それだけ当時のジャマイカの音楽のドラムとベースっていうのは、誰にでもできるわけじゃなかったっていうかね。

秋本:ただそのなかでも、(アストン・)バレットとロビー(・シェイクスピアー)っていうのは特別なんですよね。まあ直系というか、ロビーはバレットの弟子だったりするんですよね。あのふたりはミュージシャンというよりはメッセンジャーだから。ベーシストと呼ぶには音にあまりにもメッセージがあるんですよね。

なんか、ほら、秋本君はスライ・ダンバーといっしょにやったんだよね。レベル・ファミリア......。

秋本:じゃなくて、ヘビーマナーズのほうですよね。

そうか、ヘビーマナーズのファーストか。それで、いっしょにセッションしたときのことを秋本君が「あの人はリズムで人を殺せる」って表現で言っていたんだよね。僕のなかにその言葉がすごく心に残っているんだよ。その「リズムで人を殺せる」っていう喩えは、どういう感覚なんだろう?

秋本:俺もスライといっしょにやるときに、自分のベース人生、俺の人生最大の勝負だと思ったし、そこでスライとセッションして結果が出せなければ(音楽を)やめようと思ってたんですよ。そのぐらいはっきりさせたかったし、で、本当のガチンコのセッションをやったんですよ。何にも決めずにね。まあそれで、納得できる結果ができたんで......、ホント、ものの30分ぐらいだったんですけど。
 ドライ&ヘビーはスライ&ロビーに憧れてはじまったぐらいなんで、俺が世界でいちばん研究しているはずなんですよ。そんな俺でさえ、セッションして最初のいち音をパーンってスライが出したときに、その場でしゃがみたくなるくらい、もうすごいんですよ、音の圧力が。音圧じゃないんですよ、エネルギーの気です。気が乗った音、気迫の音っていうのかな......それを殺意のある音っていう風に俺は思ったんですけど。だからロマンティックな話で、世のなかには達人は本当にいるんだなと思ったし、あと、あの人はミュージシャンである前に革命家なんだなと思って。

ああ。

秋本:あの人は闘ってきたんですよね。ピーター・トッシュのバックもやっていれば、ボブ・マーリーともやっているし、仲間はバンバン殺されたり、死んでいくし。いつ撃たれてもおかしくない音楽のバックをずっと支えてきたわけじゃないですか。そういう彼の生き方、生きてきた過程、仲間への思い、それらが完全に音に染みこんでいる。だから普通の音を越えた圧力がある。すごいですよ、だから。いざやると......(苦笑)。

それを感じことができる秋本武士もすごいと思うんだけど。そういえば、OTOさんもじゃがたらの最初の頃はずっとレヴォリューショナリーズに憧れていたって言ってたよ。あの人のギターには「TAXI」のシールも貼ってあったし。

秋本:へー、そうなんですか。

秋本君がドライ&ヘビーを結成するのはいつなの?

秋本:91年、七尾(茂大)君と出会ってですね。

代々木チョコレートシティだったよね?

秋本:はい。代チョコで最初のライヴやりましたね。七尾君とはその前に出会って、練習しはじめて......。

ワン・パンチ』までずいぶん時間があるよね。

秋本:そうっすね。『ワン・パンチ』が98年だから......まあ、セカンドっすけどね。その前に1枚あるんですけど、もうそれはレコード会社がつぶれて出ないっすけど。

その数年間は、秋本君はどんな気持ちでドライ&ヘビーを続けていたの?

秋本:91年に七尾君と知り合って、で、ヴァイタル・コネクションっていうバンドをやりはじめて、まあオーディオ・アクティヴとかも出てて、2~3年やってたんですかね。

あの当時の代チョコはレゲエとヒップホップの小屋だったよね。

秋本:そうですね。それで......まあ、いろんなゴタゴタにも巻き込まれましたけど。本当はドライ&ヘビーが〈ON-U〉から出すはずが、オーディオ・アクティヴになっちゃたんですよね。ただ、俺はその頃、名前がないし、デビュー前だったし、本当に悔しい思いをしましたけどね。

七尾君とはどうやって知りあったの?

秋本:ずっと自分ひとりでベースを練習して、じゃあ、そろそろメンバーを集めようかと、その当時、日本で本気でレゲエをやりたいと思っているヤツ全員の目に触れてやろうと思って、2年以上も雑誌に俺のメンバー募集広告が載るように書き続けていて。

2年?

秋本:2年以上っすね。で、ハガキとか電話かかってくる度にいろんな人とセッションして、だけど、もうぜんぜんダメで。それでもう、ジャマイカ行こうと思って。

秋本君らしいなー(笑)。

秋本:スライ&ロビーが日本に来たときにライヴに行って、で、打ち上げにもこっそり忍び込んで、で、ロビーがいたんで話しかけて、「あなたの大ファンで、間違いも含めてぜんぶコピーしました」って(笑)。そしたらロビーもだんだん機嫌が良くなってきて、「ジャマイカ来たら、ここ来い」って、住所とか書いてくれたんです。そういうこともあったんで、もうジャマイカに行こうと決めて準備をしはじめていた頃に、『ロッキングオン』に俺が出した広告を七尾君が見て連絡してきたんですよね。

へー。

秋本:それが最初っすね。

最初から彼は上手かったんだ?

秋本:最初から「この人しかいない」と思って。もう何10年もいっしょにやってきたような感覚だったんですよね。「もういける」「これでレゲエができる」と思って。絶対いけるって。

最初はふたりでやっていたの?

秋本:それとギターで力武(啓一)さんがいて、で、ヴァイタル・コネクションに七尾君のほうからオーディオ・アクティヴをゲスト的に入れてやって欲しいって頼まれたんですよね......、オーディオ・アクティヴのヴォーカルとキーボードを。オーディオ・アクティヴには俺は興味はなかったけど、「まあ、いいや、そんな言うなら」って感じで。彼らが「やる場がない」って言うから、それでヴァイタル・コネクションに入れたら、まあ、乗っ取られたっていうか。

はははは。

秋本:そんな感じでしたね(笑)。

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ゴス・トラッドはいまでも海外にくらべて国内では知名度が低いけど、海外ではもう第一線でやってるじゃないですか。あいつは俺が初めて会って初めてセッションしたときからすごかった。


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サバイバル

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僕はドライ&ヘビーをライヴでしっかり聴いたのはすごく遅くて、『フル・コンタクト』の前だったんだよね。

秋本:覚えてますよ。『ele-king』でね。

そうそう、『ワン・パンチ』出して、しばらくしてからだったよね。

秋本:そうっすね。

あのときのドライ&ヘビーは、時代のトレンドとかさ、そういうこといっさい考えずに、とにかくルーツ・レゲエをやると。ものすごくはっきりした目的意識があって。

秋本:まあ、そうっすね。

あのときも秋本武士のなかにはものすごく明確なヴィジョンがあったよね。で、バンドも『フル・コンタクト』のあたりからどんどん人気が出てきて、ライヴもお客さんが入るようになって、で、『フロム・クリエーション』か。

秋本:そのときは俺はもういないっすよ。

途中で辞めたんだっけ?

秋本:いや、『フル・コンタクト』を最後に辞めましたね。

辞めた経緯はまあおいといて、あの頃の俺がいちばん驚いたのは、ドライ&ヘビーを辞めて、秋本君が次に"新しいドライ&ヘビー"を作らなかったことなんだよね。ドライ&ヘビーのコンセプトを作った男がバンドを退いて、新しくはじめたレベル・ファミリアではあれだけこだわっていたルーツ・レゲエのスタイルを捨てたでしょ。

秋本:いちばんわかりやすい方法はとらなかったですね。もういちどレゲエ・バンドをやるっていうのはなかったですね。

あれだけレゲエ・バンドのスタイルにこだわっていた人間がそれを捨てたっていうのは何だったの?

秋本:それは......自信があったんですよ。

ほー。

秋本:まあベース。俺ひとりでもあいつらみんな殺してやるぐらいの。俺ひとりでぜんぶ封じ込めてやるぐらいの。

ハハハハ。

秋本:ゴス・トラッドとやるのも決まってたし。あいつとやることにすごく自信があったんです。「おまえらみたいに名前にこだわって目先の金目当てにやってんじゃねぇんだぞ」って(笑)。あいつらがヘビーがいないドライ&ヘビーをやってたわけじゃないですか。だったらそれをひっくり返してやろうって思ってましたね。「レゲエってそんな簡単じゃねぇぞ」って。

そのひっくり返すときにドライ&ヘビーみたいなスタイルを取らなかったのは何故? 

秋本:俺がベースを弾いていれば、それがどんなスタイルだろうがレゲエになると思ったんすよね。あと、ゴス・トラッドはいまでは海外ではもう第一線でやってるじゃないですか。あいつは俺が初めて会って初めてセッションしたときからすごかった。あいつのダブのセンスはすごいっすよ。日本では、内田(直之)君が「すごい」ってなればみんながみんなダブ・ミキシングは内田君に依頼するけど、俺に言わせれば、ダブのセンスに関しては、内田君よりもゴス・トラッドのほうが100倍すごいっすよ。

たしかに、いまでこそゴス・トラッドの国際的な知名度はすごいけど......。彼とはどうやって知りあったの?

秋本:たまたまあいつがやっているライヴを見たんですよね。ドライ&ヘビーvsDJバクっていうのがあって、そこにゴスがひとりで出てたんですよね。まだダブステップもない頃で、自分のビートをダブ・ミックスするようなライヴだったんすよね。それがもう、すごい良くて......。気がついたら最前列にいってて。「アイツ誰だ?」って話になって。だから......最初はドラヘビで(内田直之の代わりにゴス・トラッドにミキシングを)やらせようと思ってたんですよ。それもバンドと揉めた一因でしたね。俺は、ミキサーにゴスを推薦したんですよ。

その話も前に会ったときに言ってたね。まだドライ&ヘビーを辞める前だったもんね。

秋本:そうっすね。そもそもどうしてドライ&ヘビーって名前にしたかと言うと、俺と七尾君のドラムとベースに自信があったからなんですよね。それは練習してどうにかなるようなものでもないんですよ。

それは......?

秋本:あのね、グルーヴ感なんすよね。それは練習量で可能なものじゃない、だからものすごい確率で出会っているんすよ。100曲やれば100回マジックが起きるんですよ。普通では出ないグルーヴの落としどころっていうのがあるんです。で、そこにゴスのダブが加われば、「コレはもう絶対にいける!」と思ってたんすけどね......。
 面白かったのは、ゴスはリー・ペリーも知らなければキング・タビーも知らなかった、レゲエなんか知らないわけですよ。でもいざセッションしたら、ダブのセンスがすごいわけですよ。そのとき「キング・タビーはこういうヤツだったんだ」って思ったんですよね。

ああ。

秋本:キング・タビーの前にダブはないわけじゃないですか。で、リー・ペリーの前にダブはないし、あのふたりは同時期にはじめて、だから完全に自分の世界のオリジナルでやっているわけですね。その音の方向性が見えているわけですよね。ゴスも「あ、こういうことなんだな」って思ったんですよね。アイツは現代のキング・タビーっすよ。

そこまで言う?

秋本:10年前からそう思ってましたね。だから自信があったんですよ。先輩として、ミュート・ビートが最初に日本のダブっていうのを認めさせて、ドライ&ヘビーも日本でそれをやって......、ただドライ&ヘビーはファンといっしょに成長したっていうか、大きくなっていったんです。当時、世界でいちばんダブが売れる国がフランスだったんですけど、その次が日本だったんですけね。ドライ&ヘビーはファンも巻き込んで、「ルーツ・レゲエっていうのはこういうものだったんだ」ということを学んでいったバンドだったと思うんですよね。

うん、本当にそうだったね。

秋本:だから、本当にダブの意味をわかってくれれば、俺はみんなもレベル・ファミリアに来てくれると思っていたんです。みんなこっちに連れて行けると思ってたんですね。だけど、みんな最初の曲がり角で迷子になっちゃったっていうか(笑)。

ドライ&ヘビーのわかりやすさっていうのもあったしね。まあ、ドラヘビに関しては、イギリス人を認めさせたっていうのがあるよね。〈グリーン・ティー〉からイギリス盤も出ているし、ゼロ年代のなかばだったかな、ドラヘビはとっくに解散してたけど、アンディ・ウェザオールが日本に来たときに、彼はたしか最初にドラヘビをかけたんだよね。それは感動的だったし、スタイル的には目新しさがないのに、それでも認めさせたっていうのがすごいよ。だから自信があったという話だけど、ホントによくその長い時間かけて磨いてきたスタイルを捨てることができたなと思っていたんだよね。

秋本:いろいろ、まあ、苦しみましたけど(笑)。

はははは。

秋本:到達するまではね。愛着もあったしね。

それこそ俺にドライ&ヘビーを推薦してくれたのはオーディオ・アクティヴの大村(大助)君だったんだけど、彼が僕に何て説明したかと言うと、「とにかく気合いがすごいバンドなんで」って言うんだよね。「どこが良いの?」「気合いっすね」みたいな感じで、で、実際に秋本君と会ったら本当に気合いだった。そういう意味ではレベル・ファミリアも同じなんだけど、でも、やっぱ打ち込みでやるっていうのは、それまでのドライ&ヘビーを聴いていると、ちょっと驚きだったなぁ。

秋本:グルーヴは......打ち込みだったら、(テンポが)狂わないじゃないですか。それだったら、それまで俺が練習してきたベースでグルーヴを出せる自信があったから。ビートさえあればレゲエはできるっていう風に思っているし、俺がいないドライ&ヘビーよりもレベル・ファミリアのほうがレゲエだよっていう風に思ってましたね。

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レゲエしか持っていないグルーヴっていうのがあるんですよ。それを後天的に欲しいと思ったら、練習によってDNAの配列を変えていくしかないっていうか。練習でDNAが変わってしまうぐらい、やるしかない。練習して、それを血のなかに入れていくしかないんですよ。

秋本君はベースをどういう風に練習したの?

秋本:いまでもそうですけど、レゲエのグルーヴはレゲエのミュージシャンにしか出せないんですよね。どんなにうまい黒人のジャズ・ミュージシャンでもそれは出せない。ジャズのミュージシャンやファンクのミュージシャンがそれをやってもレゲエのグルーヴは出せない。それをやってしまったダサい例はいっぱいあるんですけど......ていうのは、レゲエ・ミュージシャンしか持っていないグルーヴっていうのがあるんですよ。それを後天的にというか、俺が後からそれを欲しいと思ったら、練習によってDNAの配列を変えていくしかないっていうか。

なるほど。

秋本:練習でDNAが変わってしまうぐらい、やるしかない。練習して、それを血のなかに入れていくしかないんですよ。毎日、本当に......。

どういう練習?

秋本:それは悩むより、考えるより、もうとにかくコピーですよね。それはもういち音いち音ぜんぶ確実に......ですよ。耳壊れるぐらいに。大変なんですよ、レゲエのアルバム1枚、ベースを自分で起こしながらコピーするのって。低域だし、音階もわかりづらいし......それを1枚コピーしたら、3年間毎日繰り返す......。そういうのを何100枚もずっとやってきているんです。そうやってグルーヴを追いつめていくっていうか、そうやって時間かけてやっていると、レゲエのなかで見えてくるんですよね。

それはすごい話だね。

秋本:いまでもまあたまに、「このグルーヴは知らない」っていうのが出てきますけど、まあほとんどは......。そういう風に、身体で覚えるしかないんです。だから遠回りのようで近道なのは、コピーするしかない。だからみんなは俺のベースを聴いて「遅れてる」って言うんですけど、レゲエやりたいってヤツで俺とセッションして「遅れてる」って言うのはまだそいつがぜんぜんわかってない。ロビーのベースにも、レコーディングのミスじゃないかってぐらいに遅れているやつ、けっこうあるんですよ、ベースがドラムに対して遅れてるっていう。でも、それがレゲエのグルーヴなんですよね。一定のドラムのビートに対して0コンマ何秒で落としている。そのループがあのタフなグルーヴを作っている。単純にイコライジングでグッと上がるものじゃない。グルーヴで音圧を出している。

なるほどね。あのシンプルさのなかにある細かい複雑さなんだね。

秋本:そうっすね。だから俺は打ち込みでもレゲエのグルーヴはできると思ったんですよ。あとはゴスのダブのセンスがあれば......ってね。アイツにはあと、トラックメイカーとしての卓越したものがある。それに俺のベースが加われれば......って。

その0コンマ何秒の遅れっていうのがすごい話だね。

秋本:スライとやるために3年前にジャマイカ行ったときも、ダンスホール・バブルで、日本人はそこに金を落としてくれる連中だぐらいにしか思っていないわけですよ。ジャマイカ録音っていう言葉が欲しくて、お金を落としていくわけじゃないですか。俺なんかそんな金ないから......だけど、みんな認めてくれて、俺に良くしてくれたのは、俺にそのグルーヴがあったからっていうのがあって。それがやっぱ、「何でなんだ?」ってなるわけですよ。「日本人のおまえが何でこれを出せるんだ?」って。それで最終的にみんな認めてくれたりとか、良くしてくれて。

へー、そうか。秋本君は自分のクレジットを"REBEL BASS"ってしてるじゃない。レベル・ファミリアにも"レベル"が付いているんだけど、秋本君のなかでベースと"レベル"はどうやって結びついているんだろうか?

秋本:意地ですよね。俺のなかの"レベル"っていうのは、スライといっしょにやったときに感じたもの。その気の圧力みたいなもの、それが"レベル"だと思っているんですよ。俺はレベル・ファミリアをやったときに、意地で言ったんです、レベル・ミュージックっていう言葉を。『RIDDIM』のインタヴューだったな......その頃、"レベル・ミュージック"なんていうのは死語になっていて。俺はボブ・マーリーと同じ世界で生きる者として聴いてきて、生きてきたから、レベル・ミュージックっていうのは当たり前だったんだけど、でもその編集長は「いまさらレベル・ミュージックなんて言っても」みたいな、シラけた感じだったんですけどね。俺のなかでレベル・ミュージックっていうのは。ボブ・マーリーの"トレンチタウン・ロック"のなかで「音楽で俺を打ってくれ(hit me with music)」っていう、それって心を打たれるってことじゃないですか。音で心を打つっていう、そういう魂を打つっていうのが、俺はレベル・ミュージックだと思う。俺にとってはそういう意味っすよね。それが入っているか入っていないか......。

なるほどー。

秋本:こないだ『ベース・マガジン』で取材受けましたけど、俺は自分をミュージシャンだと思ったことがないんですよね。テクニックがあるわけじゃないし、音符も読めないし、スケールもコードもわからない。俺にとってベースは銃みたいなものなんです。本当に銃だと思っている。

そのことを『ベース・マガジン』で言ったの?

秋本:言いましたよ。だいぶ笑われましたけど。

はははは。

秋本:上手い人なんていくらでもいるし、器用なベーシストなんていっぱいいるんすよ。ひとつあるとしたらその意識だけっていうか、楽器としてベースを弾くか、銃としてベースを持つかっていう、その違いだけだと思っている。

レベル・ファミリアとヘビーマナーズと、ふたつに分けた理由は?

秋本:いまはドライ&ヘビーも復活しましたけど、レベル・ファミリアをはじめた頃はまったくそういうつもりがなかったですからね。いまから1年前まで、もういちどやるっていう考えはなかったですね。
 ヘビーマナーズをやったのは、ドラヘビを止めて、さっき野田さんが言ったように、敢えてレベル・ファミリアみたいな音をやって、そのレベル・ファミリアも新しいリスナーから支持されるようになって。で、ひとつ思ったのは、若手を育てなきゃーなと思ったんですよね。

ああ、それはどっかのインタヴューで読んだ。

秋本:日本は......、ダンスホールは俺の領域とは関係ないんですけど、ひとりのレゲエのシーンに関わる人間として、やってる人たちが20年前とあまりにも変わっていないんですよね。それこそジャマイカごっこで、名前を変えてやっているだけで、同じ人がずっとやっている。若い子がぜんぜんいない......ていうことは、ルーツやダブが憧れの対象になってないってことなんですね。それは不健康なことだと思っていたし、で、レゲエの人たちが何かやるって言っても、みんな仲間内の村社会的な人選で決めちゃうし、俺は昔からそんなのは大嫌いで。だからなおさら若手に場を与えて、若手を育てなきゃーなと思ったんですよね。

鬼コーチでしょ?

秋本:いやー......、ていうか、ジャマイカ行ったときも思ったんですけど、もういないんですよ。ジャマイカでさえもミュージシャンがいないし、スライとか、あの辺がピークで、その少し下にちょっといるぐらいで、ジャマイカはリアルに食えないとやる余裕がないんで、楽器なんかやっても金持ちになれるわけないっていう。だからあのグルーヴはあの世代で終わってしまうんですよね。これはものすごい損失だなと思って。「おまえがやってくれ」ってスライからも言われて。「ジャマイカの若いヤツらができないことをおまえがやってるんだから」って(笑)。イギリスにしたって、ダブ・シンジケートがコンスタントにやってるわけじゃないし、いつも活動してるわけじゃないじゃないですか。そういうことに危機感を感じたし、まあ、俺なんかが偉そうなこと言えないんだけど、ただ自分ができる範囲でやろうっていうか、ルーツに根ざしたレゲエを練習する場を作らなきゃなと思ったんですよ。ヘビーマナーズはそこからはじまったんすよ。

秋本君は、現在の......というか、この20年のジャマイカの音楽をどう見ている?

秋本:昔は、ボブ・マーリーが死ぬ前と後とではぜんぜん違うなと思っていて、「これはもう、ものすごい指針を失ったんだな」と勝手に想像していたんですね。大きなキングというか、みんなのシンボルが死んで、いっきに力が抜けてしまったんじゃないかという風に思ってたところがあったんですね。ドライ&ヘビーをはじめた頃は、ボブ・マーリー以降のものは受け付けられなかったし、「何でこんなに軽い、安っぽいものになってしまったんだろう」って思ってたんです。だけど、最近はぜんぜんそうは思っていなくて、ジャマイカに行くともうレゲエはレゲエなんですよね。バレットが演奏してなかろうが、スライがいなかろうが、レゲエが成り立っている理由はひとつというか、みんな共有していて、昔から何も変わっていないということがわかって。いまでもレゲエがいちばん進んでいると思っているし、間違ってないと思ってますけどね。

具体的にはどんなところにそれを思う?

秋本:サウンドシステムに行ってもそうだけど、最新のクラブ・ミュージックよりも実験があるし、ぜんぜん新しいことやってるし、これが10年後にまわりが気がついて取り入れはじめるっていうか、昔からそうじゃないですか。

たしかに。

秋本:早すぎるんですよ。すごいんですよね、ジャマイカのレゲエって。

アリ・アップも同じようなことを言ってたな。

秋本:そういうヒントの断片がすごくある。新しいっていうか......やっぱすごい。

リズム?

秋本:リズムもそうだし、テクノにも聴こえるし、アフロにも聴こえるし、最先端っていう感じがある。レゲエはレゲエなんですよ。

ジャマイカは何回も行ったの?

秋本:いや、俺はスライとできるようになるまで行かないと決めてたんで。その機会が3年前にあったんすよね。だから初めて行ったんですよね、3年前に。

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こっちも燃えてくるような、そんな気持ちを持った人としかやれないし。俺はいままで、シンゴ02もそうだし、ボス・ザ・MCもそうだし、キラー・ボングもそうだし、ルミちゃんもそうだし、本物としか絶対にやらない。


THE HEAVYMANNERS
サバイバル

Pヴァイン E王

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そろそろ今回のアルバム『サバイバル』について話を訊かないとね。まずはアルバム・タイトルの『サバイバル』はどういう意味を込めているんですか?

秋本:震災があったからじゃなくて、あらかじめ考えていたテーマなんですよね。まあ、レゲエの普遍的なテーマでもあるじゃないですか。状況がどうであれ、生き抜く、生きていくしかねぇんだっていう。1月から録りはじめて、もともとぼんやりとあったんですよね。まあそれでルミちゃんもゲストに迎えて、まあ、震災があった後ではなおさら必要な言葉じゃないのかなと思って。

震災前にドミューンで会ったときに、ルミさんのことは言ってたね。まさかにこういうカタチになるとは思わなかった。

秋本:言ってましたか......。まあ、けっこう夢中で、1年半ぐらい練習してたんですよね。すごい娘になったなーと思って。すごいメッセンジャーになったなぁと。で、いっしょに練習しはじめてから、化学反応がすごかったんで、「これは面白くなるな」と思ってましたね。

ラガマフィン調のラップも格好良かったけど、その辺りは秋本君のディレクションはあったの?

秋本:何もないっすね。ひと言も言ってない。

秋本君と話したときに、「すごいメッセンジャーは絶対にレゲエのシーンから出てくると信じていた」と。「悔しいけど、出てこなかった」と。「ヒップホップのほうから出てきた」ってことを言ってたよね。

秋本:はい、そうっすね。ただ俺がまだ知らないだけど、レゲエのなかにも孤軍奮闘しているメッセンジャーがいると信じてますけどね。俺のなかでレゲエっていうものを音楽のジャンルやスタイル以外で考えたときに、生き方だったり、メッセージ、日本での立ち位置がよりレゲエ的っていうかね。こっちも燃えてくるような、そんな気持ちを持った人としかやれないし。俺はいままで、シンゴ02もそうだし、ボス・ザ・MCもそうだし、キラー・ボングもそうだし、ルミちゃんもそうだし、本物としか絶対にやらない。

秋本君が言うところの"本物"の定義っていうのは?

秋本:メッセージがあるっていうか、人のためにあるかないかっていうか。いいまのルミちゃんは自分のためじゃないですよ、存在も歌もね。人のために歌っている。そこが大きな違いじゃないかなと思いますね。

なるほどね。話が前後しちゃうんだけど、『サバイバル』っていう言葉にした背景をもうちょっと話してもらえますかね。

秋本:そうですね......。

"サバイバル"って、いまの日本では下手したら勘違いされる言葉だと思うんだよね。だってこれだけ息苦しい競争社会なわけじゃない。僕なんかが子供の頃はまだゆるい社会で、たとえば成績が良い悪い関係なく、「俺はサラリーマンはイヤだから板前になるわ」とか、生き方にもっと多様性があったんだよね。でもいまは世のなかがもっときつくなっているというか、なんか企業の正社員になることが唯一の生き方みたいな、そういうサバイバルもあるわけじゃない。

秋本:そういうサバイバルは頭にぜんぜんなかったですね。

絶対にないと思うんだけど(笑)。

秋本:いつも話すことでもあるんですけど、俺がいまでもベースを持って......やっぱ俺も好きなだけじゃやれないわけですよね。ポップなことやってるわけじゃないから、生きていくのも大変だし、実際金に困るし、でも、俺は金に媚びてやったことはいっかいもないし、金以上に素晴らしいことを知ってる。
 なぜここまで......俺も人のためというか、自分がボブ・マーリーからもらったように、俺も分け与えたいっていうのもあるんですよ。俺はボブ・マーリーに心を打たれて、そのときに宿された魂みたいなのがあって、それがいまだにやっているエネルギー源なんですよね。石油も石炭も燃えてしまえば消えるけど、永久に消えないエネルギーってもんがあるんですよね。それは人間の思いなんじゃないかと思うんすよね。誰かにもらったエネルギーが人に宿って、他の人にも連鎖していく、こんな俺でさえここにはせいいっぱい込めたものがあって、それがもし誰かの心を打つことができて、そのエネルギーをその人に分け与えることができれば、それもまた連鎖していくっていうか。だから、"サバイバル"のための頼りにできるような何かにしたいという願いを込めてこういうタイトルにしたっていうのもあるんすよね。生き抜くための頼りになる音っていうか......。

秋本君は、秋本君が15歳のときに『ナッティ・ドレッド』を聴いて感じたように、いまの15歳も同じように感じてくれると信じているんだね。

秋本:信じてますね。

実際にそういうリアクションはあるの?

秋本:ありますよ、手紙が来たり。汚い字で、17歳で、「ベースやってます」と。「将来、俺も前に立てるようになりたいです」とか。それとか、「まだ歳がいってないから、夜中のイヴェントに行けないんで、夕方のコンサートもやってください」とか。地方行くと、たまに16歳ぐらいの子が来てたりしますよ。だからいるんですよ。

そうだね。

秋本:嫌いな人は俺らのこと絶対に嫌だと思うし......、俺の音楽ぜんぶそうだと思うんですよね、暑苦しいし。

ハハハハ、わかってるんだね(笑)。

秋本:拒否反応する人、絶対にいるんですよ。ルミちゃんも絶対にそういうアーティストだと思うし。俺は自分が弱っているときにボブ・マーリーを聴くんですけど、ふだん、いちばん聴けないのもボブ・マーリーなんですよね。ビッグ・ユースとかもそうですけど、簡単に針を落とせないっていうか、俺はなるべく聴きたくないんですよ(笑)。ホント、自分が精神的にも充実してないと聴けない。でも、弱っているときに、ホントは聴きたくないんですけど、でも、聴くと魂をもらって元気が出てくるっていうか。本物のメッセンジャーはそう容易いものじゃないし、ルミちゃんもそうだと思うんすね。みんな傷ついたら耳障りの良いものを聴きたがると思うんですけど、それは応急処置なんですよね。絶対に治癒はしないと思うんですよね。

秋本君は震災があったときにどこにいたの?

秋本:俺はたまたま仕事が休みで家にいたんですよね。

じゃあ、けっこう棚が倒れて。

秋本:そうですね。CDがばーっと落ちてきましたね。

そのときレコーディングはどのくらい進んでたの?

秋本:もう収録曲はほとんど録って、あとはオーヴァーダブ、ダブ・ミックスだけが残っていた。それがあの原発の事故があったんで、ルミちゃんと"誰かのあの子"を作ったんですよ。こんな事態になってしまって、何かそれに対して曲を作らないとって、ルミちゃんにも「何か新しいリリックできないか」って話して、それが"誰かのあの子"になったんすよね。

そうだったんだね。秋本君はいまでもトラックの運転手やってるの?

秋本:やってますよ。

けっこう長いよね。

秋本:ドラヘビでいちばん揉めていた頃からですからね。俺がいないのにドラヘビで出すってことが決まったとき、俺はトレーラー運転してましたからね。

はははは、そうなんだ(笑)。

秋本:トレーラーでレゲエ聴いてましたよ。40トンとかひっぱりながら(笑)。

はははは。

秋本:「俺のほうがいま絶対にレゲエに向き合っているんだ」って思いながらね。「おまえら楽してるかもしれないけど、俺のほうがレゲエに近づいてるぜ」って思いながら(笑)。

もう和解したことだし(笑)。

秋本:もちろんいまはもうぜんぜん何もないすけどね(笑)。

何でトラックの運転手を選んだの?

秋本:いや、もう単純に、他にやれることないんすよ。俺がドラヘビ辞めたとき、俺はもう32だったんすよ。それまでもずっとバイトで食いつないできたんですけど、俺はリーダーだったから、みんなはレコーディング中で自分のパートが終われば終わりだけど。俺はミックスが終わるまでずっといるわけです。だからレコーディングの度に仕事をクビになるんですよ。まあ、リーダーだから仕方がないんですけど。それでもう、借金もすごいたまってたし(笑)。ただ、毎回クビになりながらも、ドラヘビ続けながらやっていた仕事が運送の仕事だったんですよね。ドライヴァーやって、最初は軽トラからはじまって、2トンになって、4トンになって。自分なりにステップアップしてって......で、最後はトレーラーまでいったんですよ(笑)。いちばんでかいヤツっすね。

なんて言うか、秋本君は本当にそういう男だよね。

秋本:孤独ですけど、自由ですからね。朝出ちゃえば、誰にも文句言われない(笑)。

秋本君が落ち込むときっていうのは、たとえばどんなとき?

秋本:うーん、どうっすかね......。やっぱ、納得いかないライヴやったときっすね。

そうか......。

秋本:そうっすね。

じゃあ、最後に何か予定があればお願いします。

秋本:8月26日に恵比寿のリキッドルームでリリース記念のライヴがありますね。まあ、そんなところですかね。

ドライ&ヘビーもやるんだよね。楽しみです。じゃあ、今日はどうもありがとうございました! 

 最後に本文とは直接関係ないが、秋本武士の取材のちょうど直前に中村とうよう氏の訃報を知った。僕がいちばん最初に買ったレゲエのレコードは、当時氏が監修した〈トロージャン〉レーベルの「THIS IS REGGGAE」シリーズの1枚、『グレイテスト・オリジナル・レゲエ・ヒッツ』だった。いまでも家にあるそのベスト盤のライナーは氏が書いたもので、中学3年生だった僕はそのライナーを読みながら、何百回とそのレコードを聴いた。ライナーは当時のレゲエの解説としてはずいぶんと詳細なデータが記されていて、そこには当時の僕の汚い鉛筆の筆跡でいくつかの傍線や書き込みがある。ロックステディという言葉もそのライナーで知った。末筆ながら、氏のご冥福を祈りたい。

 ロング・ホット・サマーがはじまりました。反原発パーティ、DJのタサカとムーチーあたりからいよいよ来ました! デモで声を挙げていたタサカ、そしてひとり全国の現場に足を運び、デモに参加したり、DJをしていたムーチー(彼はそして、六ヶ所村で映画『ホピの予言』を上映しながらDJをして、「反原発」と書かれたステッカーを数十枚貼ったかどで、青森から東京の彼の自宅まで逮捕状を持った警察に押し寄せられた......という話のあらましは、ぜひ彼のBLOGを読んでください → https://nxs-jakam.blogspot.com/ )。
 8月7日、まずは代官山UNIT、「SAY IT LOUD! NO NUKES & ENERGY SHIFT PARTY」の第一回目です。夕方3時のスタートです。タサカのほか、DJケント、クボタタケシなども参加します。さらにまた、トークセッションとして飯田哲也×津田大介もあります。「SAY IT LOUD!」はこんごも続きます!......と東森君も力強く話してくれました。
 そして長崎では8月6~8日までの3日間にわたって、「NEWDAY MEETING」があります(また、9日にはパレードもあるようです)。詳細は下にあります。長崎近郊の方はぜひ、注目してみてください。
 夏は......はじまったばかりです!

 なお、今週末の金曜日(7月29日)には麻布のelevenにて、「MOVEMENT」もありまっせ!!

8/7 (SUN)
SAY IT LOUD!
NO NUKES & ENERGY SHIFT PARTY

SAY IT LOUD! NO NUKES & ENERGY SHIFT PARTY

 3・11をきっかけに、私たちの生活や意識は否応なしに変化を余儀なくされました。そんな中、音楽は決して単なる娯楽ではなく私たちにとって必要不可欠なものであることも再認識しました。私たちは音楽の持つ力やマジックを信じて、音楽とともに脱原発とエネルギーシフトを考える場を設けます。多くの人達と有意義な時間を共有しましょう!!

 脱原発は社会をどう変える? 今、知るべきホントのこと 

 「脱原発」「エネルギーシフト」の世論が盛り上がっている。
 原発はイヤだ、怖い、間違っている。そう感じている人は多いはずだ。
でも、再生可能エネルギーの「太陽光」「風力」ってホントのところはどうなの? これが日本では進まない理由って何? いま自分たちがやれることは何? エネルギーが変われば社会が変わるって言うけど、これってどういうこと? 声が盛り上がれば盛り上がるほど、こんこんと沸くこんなギモンがある。そう、私たちにはリアルな知識と言葉がまだまだ足りないのだ。
 だから、音楽とともに脱原発とエネルギーシフトを考える「SAY IT LOUD ! ~NO NUKES & ENERGY SHIFT PARTY」は、飯田哲也さんと津田大介さんのトークセッションをやることにしました。福島の原発事故以前から自然エネルギーの普及を説いてきた飯田さんと、6月にセブンイレブンいわき豊間店でのフェスを行うなど、3・11以降の活動に熱が入る津田さんの対話を通じて
――脱原発は僕らの社会をどう変えるのか。一緒に考えよう。 文:岡本俊浩

DJ :
DJ TASAKA
DJ KENT (FORCE OF NATURE / THE BACKWOODS)
クボタタケシ
AND MORE DJS

TALK SESSION :
飯田哲也 (環境エネルギー政策研究所所長) x 津田大介 (メディアジャーナリスト)

OPEN / START : 15:00 ENTRANCE FEE ¥2,000 (DOOR ONLY)
オールスタンディング / 6歳児未満入場無料(要父母同伴) / 未成年入場可

特典付Eメールチケット予約 : info.sayitloud@gmail.comにて
7/22(金) 00時より限定数の予約を受け付けます。
上記アドレスにお名前、チケット予約希望と明記しメールをお送り下さい。
追ってチケット予約に関する詳細をお送り致します。

また当日は環境エネルギー政策研究所が携わる被災地支援プロジェクト、
東日本大震災「つながり・ぬくもりプロジェクト」 (https://tsunagari-nukumori.jp/)
への寄付金を集います。ご協力をお願い致します。

NEWDAY MEETING

日時: 2011年8月6・7・8日 (三日間)
場所: とりかぶと自然学校
参加費 3000円(3DAYS)/ 2000円(1DAY)駐車場1000円(1CAR)家族割 5000円(3DAYS+1CAR)
CAMP IN OK 簡易宿泊所あり / 露天風呂あり / 川あり 無料
雨天決行 会場内ドームハウスにて

8/6 17:00 start
参加アーティスト: RAN-TIN (RANKIN TAXI&NODATIN)/ EGG /キリシマンジャロ/ KUMAトルクァーズ/ HOROYAKAN / SUNNY YURA / HAL / KATSUMI / EIJI

8/7 8:00 start
参加アーティスト: JUZU a.k.a. MOOCHY /マリーズ/ KEN INAOKA / トビウオリアキ/ HOU / JAIL BIRDY / 蝉 / MUCHA FAMILYA / 暁 / TATUISHI TALK: 鎌仲ひとみ

「ヒバクシヤ 世界の終わりに」 上映会
監督: 鎌仲ひとみ 製作: 小泉修吉 / 川井田博幸 撮影: 岩田まき子 2004制作
内容: 世界の被爆者たちのリアルな声を集めたドキュメンタリー。使う側にも使われる側にも被害をもたらす核。普通に生活している人が知らぬ間に被爆し、苦しみながら命を落とす現実を伝えるべく、イラク、アメリカ、そして日本の被爆者たちの日常を映し出す。

8/8 8:00 star
t参加アーティスト: 三宅洋平 /パール ヨリコ/ KEN INAOKA / トビウオリアキ / オトヒトツ/RIKI / SPOOKY MIX / Didjemaka / INCHKEYS / YOSHIFUKU TALK: 正木高志

「ホピの予言」上映会
監督=宮田 雪 製作=鈴木雅子/宮田 雪/飯岡順一 プロデューサー=田畑祐已 1986制作
内容: 人類滅亡・核時代の最終予言 アメリカ・インディアン最古の民に伝えられていた核時代の最終予言。ヒロシマ、ナガサキに投下された原子爆弾は、アメリカ・インディアン最古の民、ホピ族の聖地から掘り出されたウランから造られたものだった。その彼らの間には、数千年の昔から、偉大なる聖霊から与えられた謎の予言の石版がある。そして、そこには驚くべきことに「灰のびっしりつまったヒョウタン」と呼ばれたヒロシマ、ナガサキの原爆投下を始め、第一次、第二次世界大戦、更には、来たるべき人類とこの文明の破滅と再生が予言されている

TALK SEESION 正木高志 RAN-TIN JUZU aka MOOCHY 三宅洋平

8/9 RAINBOW PARADE
66年目の夏。爆心地まで一緒に歩きませんか。『いのち』のパレードです。
午前8時【集合】長崎港・長崎水辺の森公園[大地の広場]  
午前9時【出発】
雨天決行です。帽子、日傘などで、日射病、熱中症防止に気をつけてください。
係員の指示をお守りください。道路交通法などお守り下さい。参加者の自己責任でご参加下さい。
午前10時30分【到着予定】
長崎原爆落下中心地公園(爆心地) ピースウイーク2011長崎市民集会
午前11時02分【黙祷】

MOVEMENTS
2011.7.29 FRI @eleven

DANCE FLOOR
LIVE:
JAKAM & THE SPECIAL FORCES

DJ:
DJ KENSEI (C&C BAND)
MACKA-CHIN (NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)
JUZU a.k.a. MOOCHY
BING a.k.a. TOSHIO KAJIWARA,
CHIDA (ene)
VJ: sati. (HUEMM)

LOUNGE FLOOR
LIVE:
THE TCHIKY'S
東京月桃三味線
KENJI IKEGAMI

DJ:
サラーム海上
HEMO+MOOFIRE
Shhhhh
Q a.k.a. INSIDEMAN
OISHI HAJIME
DAI

LIVE PAINT:
SYUNO VEN from Aizu/Sendai
WITNESS from Fukuoka

FOOD:
MANGOSTEEN
PARADISE ALLEY from Kamakura

DECO: PRAZMA

OPEN/START: 22:00
DOOR 3000yen W/F 2500yen

https://www.nxs.jp/
https://www.go-to-eleven.com/

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