「WDsounds」と一致するもの

STRUGGLE FOR PRIDE - ele-king

 彼らはある意味、再開発が加速する東京の申し子だった。街を遊び場とするボヘミアン、まあかなりハードコアなボヘミアンだが、あたかも自由の限界を確かめるような、そのひとつの象徴的なバンドとして、ストラグル・フォー・プライドは21世紀初頭の東京のアンダーグラウンドにおける脅威として存在した。彼らの2006年のファースト・アルバム『YOU BARK WE BITE』のアートワークをよく見て欲しい。

 そしてSFPは復活し、5月23日に12年ぶりのセカンド・アルバムを発表する。タイトルは『WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.』。2枚組BOX仕様、発表されているゲスト陣がすごい。カヒミ・カリィ、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)の他、GORE-TEX、NIPPS、FEBB、KNZZ、敵刺、BBH、BUSHMIND、小西康陽、杉村ルイ、 酒井大明(OHAYO MOUNTAIN ROAD)、DRUNK BIRDS、DJ HIGHSCHOOL、ECD……。
 SFPは、ele-kingでもお馴染みのハードコア&ヒップホップのレーベル〈WDsounds〉やサイケデリック・ヒップホップを標榜するブッシュマインドたちの仲間。彼らの音楽は雑食性が強く、パンクでもテクノでもラウンジでもお気に入りのものならなんでも取り入れているわけだが、SFPが新作においていったいどんなサウンドを聴かせてくれるのか注目したい!
  ちなみにDISC2は初のライヴ音源で、ECDのラスト・ステージも収められている。また、発売を記念して、HMV全店でCD+刺繍ポケットT-SHIRTS付セット、ディスクユニオン全店でCD+T-SHIRTS付セットの限定販売あり。


STRUGGLE FOR PRIDE
WE STRUGGLE FOR ALL OUR PRIDE.

WDsounds / AWDR/LR2
詳しくはこちら


 また、長いあいだ入手困難だったファースト・アルバム『YOU BARK WE BITE』も4月25日再発される。こちらには80年代関西ハードコア・シーンの重鎮MOBSの“NO MORE HEROES”のカヴァーも追加で収録。さらにラッパーKNZZも参加、ライナーノーツはヴォーカルの今里が執筆。12年前を知らない若い世代にも、その時代の東京という街で生まれた彼らの圧倒的なノイズコアをぜひ聴いて欲しい。

STRUGGLE FOR PRIDE
YOU BARK WE BITE
cutting edge
https://www.amazon.co.jp/YOU-BARK-BITE-STRUGGLE-PRIDE/dp/B078HCS9G5/

対談:MIKUMARI x OWLBEATS - ele-king

OWLBEATS ( 以下OB ) :煙草吸いすぎじゃない?

MIKUMARI ( 以下M ) :メンソールだですーっとするでなあ……


MIKUMARI x OWLBEATS
FINE MALT No.7

RCSLUM RECORDING

Hip Hop

Amazon Tower WDsounds

 こんな普通の会話のように、気がつけばOWLBEATSのビートもMIKUMARIのラップも、自然に積み上げられたCDのなかにあり、当たり前のように2人でライヴをする姿を見ていた。2人のライヴを初めて見たのは、中目黒でみんなで馬鹿みたいに飲んで、MIKUMARIが酩酊しながらOWLBEATSの奏でるビートのなかで酔いどれた夢を見せてくれたときだと記憶してる。その記憶は正しいのだろうか?
 RCslumの中核をなすルードボーイ・ラッパー、MIKUMARI。RCslumの多くの作品にトラックを提供、アルバムもリリースする鹿児島のドープ・ビートメーカーOWLBEATS。「裏」サイドの共作を経て、リリースとなったオリジナル・アルバム『FINE MALT No.7』は“「酩酊」という感覚を教えてくるヒップホップ”という、誰かにとってベストでワーストな瞬間を再生してくれる。そして、誰かにとっては、未知の世界を疑似体験させてくれる。そんな作品だ。もちろんVRの機材なんていらない。再生するのに難しいことはない。

狭いっす。もう8畳くらいの1ルームで、ソファーがあって、そこが来た人の寝床で、俺は下に布団敷いて寝てる。(MIKUMARI )

今回のアルバムは最初どういうやりとりで作りはじめたの?

M:なんか何曲かやろうかって言ってて、その流れでトラックが色々入ったCD-Rをもらってて。

それって2人で会ってるときに?

M:OWLBEATSがしょっちゅう来るもんで、会ってるとき。

場所は名古屋ですよね? どれくらいのペースで来てるんですか?

OB:今年やばいっすね。いまのところ7回くらい行ってて(*このインタヴューは9月末に行ってます)。

名古屋ではどこに滞在してるのですか?

M:俺んち。

MIKUMARIの家は広いの?

M:狭いっす。もう8畳くらいの1ルームで、ソファーがあって、そこが来た人の寝床で、俺は下に布団敷いて寝てる。

俺の場合は俺の方がソファーなんですけど、前にYUKSTA-ILLとそういう合宿みたいの俺の家でしてた(笑)。
(*YUKSTA-ILL「TOKYO ILL METHOD」ときもWDsoundsオフィスというかPRESIDENTS HEIGHTSと言われていた自分の家も6畳、2畳の1Kでした。)

OB:もともと自分が住んでいた家が間取りが一緒なんで落ち着くなっていう(笑)。

CD:それは鹿児島のOWLBEATSの部屋ってことですよね?

OB:そうですね。ほとんど同じような構成で。自分はレコードがばーってあって、MIKUMARIはCDがばーってある。

M:ギャングスタ・ラップはCDの方が多いんだよね。レコードはシングルカットとかしかないやん。

レコードよりCDの方が高いものが多いイメージです、ギャングスタ・ラップ。

M:CDでしか出てないっていうのがあるじゃないですか。LPは出てないっていう。

たしかに。レコード屋もCDメインですもんね。じゃあ、名古屋でそのトラックが入ったCD-Rの受け渡しがあったと?

OB:そう。でも、結構前だよね。本格的にやろうってなったのが1年くらい前。ちょうどATOS (*RCslumのオーナー。TYRANT / M.O.S. / INFAMIY FAM)が鹿児島に来ているとき。

M:そう。レコーディングしに行くわ~って言ってそのとき、鹿児島行ったんですけど、何も録らずに帰ってきて。

OB:ちょっと俺怒るみたいな。ずっとご飯しか作らないから(笑)。

鹿児島だとレコーディングはどこでしてるんですか?

OB:LIFESTYLE(鹿児島を代表するハードコア・バンド)の久保さんっているんですけど、その人がやってるスタジオがあって。そこで大体録ってる。

M:名古屋のときは鷹の目のところ(STUDIO NEST)ですね。

RCslumのアルバムもあったり、客演も多いからずっと作ってる印象あるんですけど、前のアルバム( MIKUMARIの1stアルバム『FROM TOP OF OF THE BOTTOM』)のリリースって3年前くらい?

M:2013年すね。リリースしたのが。REMIX(*MIKUMARIのアルバムをOWLBEATSがすべてREMIXした『URA BOTTOM』)が2014年ですね。

その『URA BOTTOM』はアルバムがリリースになって、OWLBEATSの方からオファーして作ったんですか?

OB:そうですね。アルバムにトラック提供したギャラはいらないから、アカペラくれって言ってそれで作ったんだよね。

M:それで、1曲新しい曲を入れたいって話して。じゃあ、OWLBEATSのアルバム(*OWLBEATSの1stアルバム『?LIFE』)に入っているビートでやりたいって曲録って逆にREMIXみたいな感じ。

『?LIFE』は?

OB:2012年。

他にOWLBEATSの名義のリリースって?

OB:ブートでMIXはガンガン出してますね。月に1、2本作ってそれをライヴで売るっていうのをやってます。


 MIKUMARIとOWLBEATSを軸にした作品やライヴはすごく自然に存在していて。そこに世界が広がっている。先述したお互いのファースト・アルバムが交差する線上にあるというよりは、交差した後に生まれたより立体的な空間のなかに生まれた曲たちがある。「酩酊」という自由な空間を通してでしか説明できないように、このアルバムは説明できない必然で生まれたと感じる。熟成されたと感じるけれど、間隔は空いていない。


すごく自然な組み合わせだと思うんですけど、このタイミングで今回2人でのオリジナル・アルバムというパッケージでのリリースにしたのは?

M:俺もOWLBEATSとリミックスでなくてオリジナルで1枚というのは作りたいと思ってて。

前作やいままでのMIKUMARIのラップのイメージってすごくリリカルにトピックをラップするイメージなんだけど、今作はすごく音 / ビートに乗っているっていうのがまず第一に感じてすごく2人で作ってるって思って。単純に載せてるとかじゃない何かを感じました。

M:それはあります。ビートもいままでよりも、民族的なビートが多かったと思ったし。うん。あんまり意識はしてないんですけど、ビートに見合うようなやり方でラップするっていうのは考えた。

それって、スタジオで色々と試しながらって感じですか。このビートでラップするっていう前提でアルバムは作ってるんですか?

OB:うーん。打ち合わせしながらやってるのもある。数曲ボツになったりもしてるし、そもそも、俺のやる気が削がれたり(笑)。

さっきも話してましたね。制作期間はまあまああるんですよね?

M:うん。さっき言った通り、俺も、レコーディングしてなくて怒られたりしてるでね笑 制作は1年くらいで、本格的にやりだしたのは今年の3月からでそこからはタイト。

自分のイメージとしては、最初遊びはじめたときはもっとバカなことばっかしてて、その延長で音楽を作ってるような感覚だったんですけど。『URA BOTTOM』までは。でも、そうじゃなくなってきた。さらに先に行ったというか。(OWLBEATS)

 この2人の組み合わせにはシンプルな表現が多い。細かい部分は曲で伝わってくる。瞬間で作ってるようでもあり、時間がかかってるようでもある。8月に行われたRCslumのイベント「METHOD MOTEL」で会ったときに、MIKUMARIがJEDI MIND TRICKS (*PHILLADELPHIAのハードコア・ヒップホップを代表するグループ)のTシャツを着ていて、意外なようでしっくりきて話したのがすごく印象に残っていて、その事実は個人的にはこのアルバムを聞く中で重要に感じた。


少し話変わるんだけど、JEDIとかARMY OF PHARAOHSとかそういうHIP HOPのイメージを今作で少し感じたんだけど。このあいだMIKUMARIがTシャツ着ててそういう話になったのもあるけど(笑)。なんて言えばいいかわかんないんだけど。意識はしてない?

M:多少は作ってる期間に、新譜が出たとか。その時だと、LA COKA NOSTRAとかVINNY PAZとか。その間にもHORACE ANDYとかレゲエも買ったりして、そういうのを聴いてかっこいいなと思って。多少あるのかなと。

MIKUMARIはギャングスタ・ラップの影響も多いけど、いま言ったようなヒップホップのAPATHYとか、そういうイメージに近いのかなと個人的に最近勝手に感じてる。

M:好きですね。

ちょっと気持ち悪い俺の勝手な思いを話しちゃってすいません(笑)。あらためて、音的なアプローチのイメージに関して聞いていい?

M:そういう最近買ったCDをOWLBEATSにも聴かかせたりして「良いでしょう?」みたいな。

OB:前より、MIKUMARIがギャングスタラップ的な表現と変わってきてるのも感じて、自分なりにも感じた方向にアプローチしてみたのはありますね。

ラップが上手いっていう印象より全体として曲が立ってるように感じました。

M:広がったよね。ビートに交わるようにっていうのは意識した。

OB:自分のイメージとしては、最初遊びはじめたときはもっとバカなことばっかしてて、その延長で音楽を作ってるような感覚だったんですけど。『URA BOTTOM』までは。でも、そうじゃなくなってきた。さらに先に行ったというか。

今回は「DOPE MUSIC」って表現が頭に浮かびました。

M:まあ、言葉とかも昔はチャキチャキしてたと思うすけど、少し緩くなったと思うすね。

そうですか? 緩くとは思わないんですけど変化を感じます。

M:一貫性があると思いますね。

感じます。では、どういうタイミングで曲を完成と区切ってますか?

OB:そんな話し込む感じで作ってないですね。

M:レコーディングが出来たものを送って、それで、OWLBEATSが音を足してきて。

OB:難しい感じじゃなくて、これでOKって。お互い来たもんで対応する。2人でこれを作ろうというよりは送ったトラックに録ったものを聞いて、それを編集して。作ってる。

M:お互いを信用してる感じだよね。

その作り方ってトラック提供だったり、声を吹き込んでもらったりの一回一回のやり取りとは違ったりしますか?

OB:他のアーィストと 俺は違うかな。MIKUMARIの場合は、複雑なんだけど、どこかでわかりやすいリズムがあるイメージで。他のラッパーだったらずらしたりするんだけで、MIKUMARIはドンピシャで頭でキックとって歌う。あくまでそれはずらさない。

M:やってくうちに今回こういうのきたか? って感じでレベルが上がっていくんだよね。

一番レベル高いと思ったのは?

M:うーん。最後かあれ、与太ルードボーイ。頭から乗せるとダラダラするやん。だから裏で合わせたみたいな。そういうのなかったってもんで、だから、気に入ってる。良くできたというよりは、考えたっすね。

OB:MIKUMARIには難しいことあんまりしないですね。他の人にはすごく複雑にしたものを渡したりするんですけど。

M:そういうのも最初もらったりしてたんですけど、そういうのは選ばない(笑)。これは違うぞ。

OB:最初はドラムンベースでやってもらおうとかあったんですけど。

やったら面白そうですよね。

M:面白そうなんだけど……タイミングってのもあるし。今回みたいなものにはならないかな。あとVOODOOは上出来だったな。

いま話聞いてて、音源聞いた感じではセッションしてるイメージだったんですけど、実際はお互いで作ってるのに驚きました。

M:基本、名古屋で録って、どうするこうするっていうのは一緒におるときに話して。そんなに細かい話はしてないですね。

OB:友だちの感覚もあるんで、ガッチリやると時間がかかるかもしれないってのは

ありそうですね

OB:終わらないかもしれない。

M:あるかもしれんねえ(笑)。遊んじゃったーとか


「遊びながら作る」それはスタジオでアーティストが作って生まれる曲だったり。トラックを受け取ったラッパーが、好きに曲を書いたり録ったり。アカペラを受け取ったトラックメーカーがリミックスを作ったり。いろいろな方向や可能性がある。今作品は、いままで聞いたように、トラックメーカーとラッパーが2人で作りあげてきた遊びから生まれたコミュニケーションから、アルバムを作るというシンプルな発想にたどり着いたように感じる。OWLBEATSの『?LIFE』はビートアルバムだ。MIKUMARIの『FROM TOP OF THE BOTTOM』は多数のゲストが参加したラップアルバムだ。2人で作る今作は決定的に何かが違う。


今回ゲストアーティストは絞ってると思うんですが(MC KHAZZとハラクダリ)、それは2人で決めた?

M:それは俺が決めました。常にいる長いやつとやるっていうのは俺の決まりで。ハラクダリに関しては、作ってくれって話が結構前からあって、それがこの2人でっていう曲で、あれが一番時間かかったなあ。

OB:あんとき、ハラクダリいなかったんだよね。

最初の方でハラクダリのエピソードがリリックで出てきて、でもその曲にはハラクダリは参加してなくて、後半の曲で参加してるじゃないですか? 自分、それがツボで、聴くたびに、「あ、この曲じゃないんだよな、ハラクダリ入ってるの」って、曲の終わりくらいでいつも思うっていう。

OB:それは狙ったっす。わかってくれて嬉しいっす。

じゃあ、曲順は2人で決めてるの?

OB:ほぼ自分が決めました。

全部曲が揃ってから?

OB:そうですね。

M:それで並べたものを送ってもらって、この曲とこの曲は順番変わってる方がいいなーとか、そういう話をして。

CD:その全曲が揃ってこれをパッケージングしてアルバムにしようっていうその判断はOWLBEATSが決めたの?

OB:はい。そこは元々はDJなんで、その感覚で曲を並べて自分の色を出すのもいいなと思って。

できた曲を聴きながら、流れを作っていく?

OB:そうですね。これとこれはこの順番がいいとか。自分は鹿児島なんで、目の前に桜島があるんですよ。出来た曲を海とかでぼーっと聴いたりして。街中なんですけど、すぐに海があって。そこで聴いて、流れ的なものを考えて。1曲変えると暗くなったりもするし。

M:最初、考えとった曲順とは変わったよね?

どのあたりが?

M:最初は自分の予想通りだったけど、真んなかあたりはOWLBEATSらしさを感じて。後半はイメージにあって。5~10のあたりの曲はすごく癖を感じた。

全体としては30分強で14曲ってかなりコンパクトに作られていると思って。すごく好きなんです。長さは意識しましたか?

M:自分でも丁度いい長さかなって。最初は、できた段階で長さこれしかないって言ってたけど。途中で入っているスキットも含めて全体はバッチリで。

スキットはアルバム収録曲のレコーディングが終わってから作ってるの?

OB:1曲は元々あった曲でこの曲入れたらって思ったものもあれば、作ったものもある。イントロもアウトロもそんな感じ。

すごく自然に作ってるんですね。

M:うん。作ってる段階で、あれ入れようか、これ入れようかって話しながら自然に。

OB:スキットも何回かかえてるもんね。

今回のアルバム聴いてほしいなってすごく思うんですよ。すごくDOPEな作品だと思って。でも、そういう音楽を作っている人って自分で完結していて、リスナーを必要としない人たちもいるじゃないですか? OWLBEATSはどういうタイプ? 変な質問なんだけど。人に聴いてほしいかというか……

OB:インスト基本でやってるんで。インストに関しては歌っているというか自分ですごく個性が出せてると思うんですよ。人と関わることによって、斜めな見方というか、「ラップ乗りそう」とか意見があることによって俺も発見になるんで、知って取り入れて作るみたいな形なんですけど。いまはインストと人の声が乗るものは分けますね。

その基準っていうのはありますか?

OB:音数ですね。音の位置というか、曲ごとで題があるんですけど。ハイハットが前とかそういう。レイヤーですね。

今作はすごく息が合っていると思うし、このために作ったという所が強いと思うんですけど、インストだと考えて作ると違う?

OB:そうですね。歌わせない! というか。その感覚。

 この後に聞いた話も最高に面白かった。でもここでインタヴューを終わらせるのが最高だと勝手に思った。このアルバムには余白がある。詰まっているんだけれど余白がある。
 いま、RCslumのインタヴューをするどんなライターより自分は彼らを知っている。こうした記事を自分が書くことが不適切と言われるくらいに。以前の作品ではリリースにも関わっている。その不公平性をここでしっかりと公言しておく。そんな独白を読んでも、このインタヴューは成り立つ。
 MIKUMARIとOWLBEATSが作るこの作品にある余白は2人だけのものだ。どんな知識や経験よりも勝る感覚がここにある。聴けば聴くほどに「現在のHIP HOPだ」と感じられるこの作品は聴けば聴くほどに聴く者の感覚に委ねられる。「生きたHIP HOPだ」

REFUGEE MARKET / WISDOM - ele-king

 かねてから「ミュージシャンズミュージシャン」的に玄人受けしてきたラッパー、仙人掌の待望のソロ・アルバム『VOICE』(https://www.ele-king.net/review/album/005576/)のリリースを経て、そのレーベル〈WDsounds〉と仙人掌の所属するクルー、 DOWN NORTH CAMPおよびDOGEAR RECORDSは、この数ヶ月合同で「BACK 2 MAC TOUR」なる全国ツアーをやってきたそうだが、8月5日恵比寿リキッドルームにて、ついにそのファイナル・ショウが開催される。
 17時会場の18時開演。以下の詳細を見ていただければわかるように、こんなに格好いいヤツらが揃うなんて滅多にないです。絶対に行こう。


interview with YUKSTA-ILL - ele-king

E王
YUKSTA-ILL
NEO TOKAI ON THE LINE

Pヴァイン

Hip Hop

Tower HMV Amazon iTunes

 ラップの巧みな技術を披露しながら、そのリリックの意味や作家の意図するところをリスナーまで届けるのは簡単なことではない。それは単純にラップ・ミュージックは言葉数が多いということもあるし、リスナーの耳に頼らざるをえないという側面もある。いま大人気のMCバトルのテレビ番組が字幕を付けている、あるいは「付けざるをえない」事実からもわかるだろう。これは皮肉や揶揄ではないのでそこは勘違いしないでほしい。ヒップホップ、ラップ・ミュージックという音楽文化に特有の言語(スラングや専門用語)や文脈やコードというのも深く関係している。もちろん解釈や聴き方はリスナーの自由だ。それでもラッパー=作家が「伝える」ことを諦めないのであれば、彼/彼女らは努力を怠らず試行錯誤をくり返す必要があり、そしてその過程と軌跡がそのラッパーの音楽の個性や魅力になっていく。

 そこで三重県鈴鹿市のラッパー、YUKSTA-ILL(ユークスタイル)のセカンド・アルバム『NEO TOKAI ON THE LINE』である。この作品でYUKSTA-ILLはその類いまれなラップ・スキルを披露した上でアルバム1枚を通してストーリーを紡いでいく。これまで彼は、ファースト『questionable thought』(2011年)、EP『tokyo ill method』(2013年)、ミックスCD『MINORITY POLICY OPERATED BY KOKIN BEATZ THE ILLEST』(2015年)といった作品をリリースしている。それらと比較すれば、本作が彼の中で「伝える」ことに重きを置いた作品であることもわかる。

また、YUKSTA-ILLはSLUM RCという名古屋を拠点とするラップ・グループのメンバーでもあり、この近年まれに見るハードコアなマイク・リレーを武器とするポッセにはC.O.S.A.やCAMPANELLA(本作にも参加)という昨今注目を集めるラッパー(C.O.S.A.はビートメーカーでもある)や、3月にファースト・アルバム『SNOWDOWN』を発表するMC KHAZZらが所属している。SLUM RCについてはヒップホップ・メディア『Amebreak』に掲載した取材記事を参照してほしい。つまり、本作のラップの言語感覚やビート、アグレッシヴなサウンドには東海地方という地域のヒップホップの特殊性も加わっている。

多彩なビートメーカー――GINMEN、Olive Oil、MASS-HOLE、PENTAXX.B.F、PUNPEE、DJ SEIJI、OWL BEATS、SNKBUTNO、RAMZA――が参加、ビート選びからしてYUKSTA-ILLの独特の個性が出ている。当然そこにも彼なりの意図がある。ということで、僕は『NEO TOKAI ON THE LINE』を聴く際の手がかりとなるような取材を目指した。この記事を読みながら作品を聴けば、より深く理解し楽しめることを保証しよう。本作のA&RのひとりであるWDsoundsのファウンダーのJ.COLUMBUSも同席しておこなわれたインタヴューをお送りする。

YUKSTA-ILL “KNOCKIN' QRAZY ~ GIFT & CURSE” (Official Video)

今回のアルバムはこれまででいちばん、聴き取りやすくなったんじゃないかなと。アメリカのヤツらがラップを口ずさんで街を歩いてるように、俺のラップを聴いた人に口ずさんでほしいんですよ。

どのように制作していきました?

YUKSTA-ILL(以下、Y):8割ぐらいできるまでは誰とも話さずに作り続けて、去年の10月ぐらいに一度マーシーくん(J.COLUMBUS)に相談しましたね。

ということは、セルフ・プロデュースの比重が大きいということですよね。ビート選びに関して意識したことはありますか?

Y:まず、当たり前なんですけどかっこいいビートでやりたいっていうのがありますね。ビートメーカーからこれでラップしてほしいと言われてもらったビート、膨大なストックの中から選んだビート、制作終盤でピンポイントで作ってもらったビートもあったりする。でも基本、俺はどんなビートがきてもラップできますね。

トラップとかブーム・バップとか簡単にカテゴライズできないビートを選んでいると感じましたね。例えば、MASS-HOLEにしても、RAMZAにしても、それぞれのビートメーカーのオルター・エゴ・サイドのユニークなビートを選んでいるって感じてそこが面白かったです。

J.COLUMBUS(以下、J):たしかに。

Y:それぞれのビートメーカーの味が出ればいいと思っていますけど、ヒネリのあるビートも選びましたね。OLIVEくんのビートも“RIPJOB”はまさにOLIVEくんっていう感じだけど、“KNOCKIN' QRAZY”の方はめちゃくちゃ破壊力があって、これまでの自分が抱いていたOLIVE OIL像を超えた新しい感じがあると思ってて。ビートメーカーの人たちも俺のチャレンジングな気持ちを受け取ってやってくれてると思いますね。

ビートメーカーにディレクションはそこまでしなかった?

Y:RAMZAにだけしましたね。RAMZAのビートがアルバムのタイトル曲なんですけど、いちばん最後に作った曲なんです。あの曲はアルバム全体の流れを考えてここにハメたいというイメージがはっきりあったので。あとアルバムの軸になったのが、4曲のビートを作ったGINMENだと思います。彼は『questionable thought』でも2曲のビートを提供してくれてて、MVにもなってる“CAN I CHANGE”がそのひとつです。GINMENは出身は宮崎で、いまは鈴鹿に住んでいて自分と家がすごく近いんですよね。FACECARZのベースでもあり、ラッパーでもあり、ビートメーカーでもある、マルチなヤツなんです。GINMENはもっと脚光を浴びて欲しいと思う。

YUKSTA-ILL“CAN I CHANGE”

“FCZ@MAG SKIT”のスキットってそのFACECARZのライヴですよね。FACECARZは東海地方の音楽の話になると、必ずと言っていいほど名前が出てくる鈴鹿のハードコア・バンドですよね。

Y:もともとDOSっていう名前でやってたみたいで。自分もその頃は知らないんですけど、DJのBLOCKCHECKが改名後に出したテープを持ってて、「ジャンル関係なくかっけーヤツはかっけーんだよ」っていう勢いであいつに車の中で聴かされたんです。

J:緑色のテープ(『DEMO TAPE』2002年)だ。

Y:そうそう、それです。

J:もう10年以上前になるけど、俺がレコード屋で働いていたときにFACECARZはかっこいいって噂になってた。FACECARZは出てきたときからかっこよかった。俺と同じ世代なんですよ。ニューヨーク・ハードコアから派生したイースト・コーストのスタイルで、音楽性もオンタイムですごく洒落てた。ヒップホップの要素も強くて、ドラムの取り方、音の取り方もわりと直球のヒップホップに近いよね。

Y:そう。ヒップホップが好きなヤツが聴いてもノれる。

J:鈴鹿のフッドスターだよね。三重にはFACECARZのヴォーカルのTOMOKIの格好を真似してるヤツが超いっぱいる。アイコンみたいな人ですね。

Y:まさにアイコンですね。TOMOKIくんは〈KICKBACK〉って服屋もやってるんですよ。

鈴鹿のゑびすビルに入ってるお店ですか。

Y:そうですね。地元の鈴鹿に本田技研があって、鈴鹿サーキットを貸し切った〈HONDA祭り〉っていうのが昔あったんですよ。今も本田の敷地内で社員のみでやってるみたいですけど、当時は一般開放されてて芸能人がゲストに来てたりするような夏祭りだった。そこに遊びに行ったら、TOMOKIくんが〈MURDER THEY FALL〉のフライヤーを配ってて、俺は「地元にもこんな人がいるんだ」ってなって。〈MURDER THEY FALL〉は東海地方でバンドやヒップホップやってるヤツだったら、誰もが憧れるような伝説的な名古屋のイベントで、俺らがTYRANTで名古屋にガンガン出て行く前から、FACECARZは名古屋、そして全国に出て行っていて、勿論〈MURDER THEY FALL〉にも出ていたんですよね。

僕は体験したことがないけれど、〈MURDER THEY FALL〉は東海地方の音楽を語る上で絶対に欠かせない重要なイベントですよね。TOKONA-Xも、もちろんTYRANTも出演していますよね。

Y:そうですね。

ところで、YUKSTA-ILLくんは、日本語を英語のアクセントでラップするというスタイルを採っていますよね。90年代後半にアメリカのペンシルベニア州に住んでいた時期もあって英語もある程度話せる状態で帰国して、本格的に日本語でラップをし始めたときからどのようにいまのスタイルを確立してきましたか?

Y:最初は日本語と英語を混ぜてラップしていたんですよ。でも、日本語と英語を混ぜたら日本人には半分しか意味が伝わんねーなと思って日本語でラップするようになった。ATOSONEとの『ADDICTIONARY』(2009年)、TYRANTの「KARMA」(2009年)のあたりから、アメリカのラップっぽく日本語を乗せようというアイディアをひらめいて、英語のような乗せ方でラップし始めて。だけど、若気の至りじゃないけれど、難しいラップをしすぎて聴いている人は何を言っているのか意味がわからなかったと思う。いま自分が聴いても理解するのが難しかったりするから(笑)。テクニカルなことをやりすぎていた。そこからさらに試行錯誤して、今回のアルバムはこれまででいちばん、聴き取りやすくなったんじゃないかなと。アメリカのヤツらがラップを口ずさんで街を歩いてるように、俺のラップを聴いた人に口ずさんでほしいんですよ。

J:全部英語でラップしようと思ったりはしないの? 世界のヤツ、英語圏の人間に自分の音楽を聴いてほしいっていうモチベーションが生まれたら、全部英語でラップするっていう設定は頭の中にあったりするの?

Y:英語でやりたいっていう気持ちがないことはないですね。これまでにもFACECARZとTYRANTでやった“B.O.W”、FACECARZと俺でやった“OVERCOME”って曲があって、ラップじゃない部分の絡みは全部英語でやってる。だから、その可能性は閉じてはいないけど、そういう考えもある中で、あえて日本語に落とし込んだのが今回のアルバムですね。

ここ最近のアメリカのラップで聴き込んだアルバムとか曲はありますか?

Y:ケンドリック・ラマーの2枚のアルバムには感銘を受けましたね。俺もアタマからケツまで構成があって起承転結がある作品を作りたかったから、今回のアルバムはそういう風に作ってますね。小説にしてもそうですけど、クライマックス迎えてからのその後があるじゃないですか。そこは今回意識しましたね。

ラスト曲“CLOSED DEAL”のあとに、OWL BEATSが作った激しいドラムンベースの隠しトラックがありますよね。

Y:もともとGINMENビートの“CLOSED DEAL”で終わろうと思ってたんです。あの曲で終わってもういちど頭に戻ってくると流れとしては良かった。ただ、“CLOSED DEAL”がラストだとネガティブに終わるとも考えて、ポジティブに終わらせたくてあの曲を入れましたね。制作終盤に鹿児島へ行ったとき、OWL BEATSからもらったビート集に入ってたもので、これでラップしたいと思ったのが大きい。今回のアルバムでは超絶早口でスピットするラップは比較的抑えていたから、自分のそういう側面も最後に見せつけときたい!っていうのもありましたね(笑)。

なるほど。ケンドリック以外だとどうですか?

Y:J・コールの新しいアルバム『4 Your Eyez Only』もすごく良かった。

やっぱりJ・コールはリリックも含めて好き?

Y:そうですね。コンセプチュアルなアルバムですよね。あと、アルバムには入っていないけど、MVもある“False Prophets”はかっこよかった。最初のヴァースは、おそらくカニエ(・ウェスト)のことをラップしている。昔の自分のアイドルだったラッパーが自分でリリックを書いていなくて幻滅する、というような内容のリリックで。そういう気持ちを率直にラップしているのがかっこいい。

J. Cole“False Prophets”

[[SplitPage]]

フリースタイルがどれだけうまくてバトルで優勝してもかっこいい作品を作って良いライヴができなかったら意味がない。ヒップホップはそいつのライフスタイルを作品やライヴで表現する音楽でアートだと俺は思います。

E王
YUKSTA-ILL
NEO TOKAI ON THE LINE

Pヴァイン

Hip Hop

Tower HMV Amazon iTunes

あと、YUKくんと言えば、バスケですよね。

Y:タイトル曲のリリックに現役バスケット選手のデイミアン・リラードが出てくるんですけど、そいつはDame D.O.L.L.A(デイム・ダラー)という名前でラップもしているんですよ。デイミアン・リラードは才能やプレーが常に疑問視されてきた選手で、バスケのエリート・コースを歩んできたわけではない。でも、オークランドのゲットー育ちで反骨精神があって土壇場の勝負強さがある。で、当初の低い評価を覆していまはスター選手の仲間入りしている。苦労人なんです。ラップにもそういう彼の人生が反映されていて興味深いですね。そのデイミアン・リラードが1、2年前ぐらいからインスタで始めた「#4BarFriday」がまた面白い。動画をアップして自慢の4小節をキックするんです。で、ハッシュタグを付けて拡散していった。そうしたら、その「#4BarFriday」が全米中で火が点いちゃって一般のヤツらまで同じようなことをやり出して、いまや「#4BarFriday」のコンテストまで開催されたり、謎のムーヴメントになっている。しかもDame D.O.L.L.Aが今年出したアルバム(『THE LETTER O』)にはリル・ウェインとかがゲストで参加していて、けっこう良いんですよ。アメリカではヒップホップとバスケは密接ですよね。(アレン・)アイバーソンはラップするし、マスター・Pはバスケ選手だったりして。

“GIFT & CURSE”ではいまのフリースタイル/MCバトル・ブームを受けてだと思うんですけど、フリースタイルをダンクに喩えているのはうまいと思いました。「まるでダンクぶちかました後にゲームボロ負け」というラインがありますよね。

Y:フリースタイルはあくまでヒップホップ、ラップの付加価値だと思うんですよ。ダンク・コンテストで優勝しても試合に勝てなかったら意味がないでしょと。つまり、フリースタイルがどれだけうまくてバトルで優勝してもかっこいい作品を作って良いライヴができなかったら意味がない。ヒップホップはそいつのライフスタイルを作品やライヴで表現する音楽でアートだと俺は思います。もちろん、そういう意味でドープさを競うスポーツ的要素はあるかもしれない。俺も最初はMCバトルに勝ったことで名前が広まったし、メディアがフリースタイル/MCバトルのようなわかりやすいエンターテインメントにフォーカスするのはしかたのないことだとは思う一方で、本来付加価値であるものの優先順位が入れ替わってしまってるのは複雑だし、そんな現状を悲しく思いますね。

NEO TOKAI DOPENESSやSLUM RCのラップには「ドープ=DOPE」というのが重要な要素としてあると思うんですけど、YUKくんが定義するドープとは何ですか?

Y:それは難しい質問すね。ただひとつ言えるのは、リリックやラップに忍ばせられているダブル・ミーニングや裏に潜む意味の中にドープさはあると思います。俺が若いころにアメリカのヒップホップやラップに魅力を感じたのもそういう部分なんですよ。さっきも話しましたけど、若いころはラップをテクニカルにやりすぎていて、そういう言葉が持つドープさが伝わりにくかったと思う。だから、今回のアルバムではドープな部分をよりわかりやすく提示しようとしています。

その一方で、PENTAXX.B.F がビートを制作した“OVERNIGHT DREAMER”みたいなキラキラしたメロウ・ファンク風の曲はYUKくんにとって新たなトライですよね。

Y:PENTAXXくんは三重県の横の滋賀県に住んでて、BOSSさんの流れで知り合ったんです(YUKSTA-ILLとPENTAXX.B.Fはともにtha BOSS『IN THE NAME OF HIP HOP』に参加)。それで大量のトラックを送ってきてくれたんですけど、アルバムの流れの中でのハメ所が見当たらず戸惑っていたんですよ、最初は。そんなときに聴いたこのアーバンなトラックから暖色の夜の街灯のイメージがわいてきてこの曲ができたんです。ラップしろ!って言われたら、どんなビートでも俺はできます。ただ、今回のアルバムは全体の構成を練って作りたかった。

J:最後に曲を並べ替えて作ったというよりも曲順まである程度最初に決めて作った感じ?

Y:そうですね。GINMENが作った1曲目“NEW STEP”と最後の曲“CLOSED DEAL”が前提で始まっている。

J:自分が制作、プロデュースにも関わった仙人掌『VOICE』(YUKSTA-ILLは“STATE OF MIND”に参加)やMASS-HOLE『PAReDE』(YUKSTA-ILLは“authentic city”に参加)も最初の段階で曲順や全体の構成を本人たちが考えて作っている。KNZZくんの『Z』とかもそういう作り方に近いと思う。シングルとして切れるような独立した曲としてすべてがあった上で全体の流れの中で存在感も持つ。そこがヒップホップのアルバムらしいと思う。例えば、ビギーの『レディ・トゥ・ダイ』とかもそうじゃないですか。ここで名前を挙げた“1982S”の人たち、その年代の人ら特有の何かがある気がする。お互い交流もあるし、制作に関する真面目な話もするだろうしね。

Y:ビギーの『レディ・トゥ・ダイ』は俺のヒップホップへの入り口でもありますね。あの作品はまさにストーリー・アルバムじゃないですか。最後に自殺して死んでしまう。“CLOSED DEAL”もビギーのそのアルバムの最後に若干近いイメージで作りました。

メディアも名古屋までは来るんですよ。でも三重県や鈴鹿までは来ないしフォローしない。それはかなりローカルだからわかるんだけど、すごく魅力的な音楽のシーンがありますよ。俺が鈴鹿に住み続けている理由もそこにあるし、そのシーンを伝えていくのも自分の役目だと思っていますね。

ラッパーのSOCKSをフィーチャーした“LET'S GET DIRTY”はクラブ・バンガーで、“WEEK-DEAD-END”はクラブ空けの週末の曲で、“RIPJOB”という仕事を退職することについてラップした曲へ、という流れがしっかりあったりしますよね。風景が見えてきますよね。

Y:で、“LET'S GET DIRTY”の前の“OVERNIGHT DREAMER”は車で鈴鹿から名古屋に行く曲だったりして、そういう風に流れがありますね。

“LET'S GET DIRTY”のPUNPEEのビートはクリプスをプロデュースしていたころのネプチューンズのビートを彷彿させるなと。

Y:このビートは、俺が『TOKYO ILL METHOD』(2013年)をリリースしたころから予約していたんですよ。レッドマンに“LET'S GET DIRTY”って曲があるじゃないですか。その曲のタイトルを拝借している。イントロの「LET'S GET DIRTY」っていう声はレッドマンのその曲のサビ部分をアイバーソンが試合前に歌ってるところですね。PUNPEEくんにその声ネタを投げてイントロを付け加えてほしいって頼んだんです。

Redman“Let's Get Dirty (I Can't Get In Da Club)”

そういう仕掛けが張り巡らされているのがこのアルバムの面白さだなと思います。

Y:そうですね。仕掛けはいっぱいあります。

SOCKSも名古屋のラッパーですよね。

Y:SOCKSくんのアルバム『Never Dream This Man』(2015年)でも一緒にやってて、“Ownerz of Honor”っていう曲で刃頭さんのビートでラップしていますね。俺、刃頭さんのビートでやれることにぶち上がっちゃって、自分のヴァースのシメは「YUKSTA-ILLMARIACHI!!」ってキックしてて(笑)。

SOCKS“Ownerz of Honor feat. Yuksta-ill”

ビートの年代はそれなりの幅があるんですね。

Y:そうなんですよ。“WEEK-DEAD-END”のSEIJIさんのビートは、SEIJIさんのアルバム(2014年リリースの『BOOM BAP BOX』)に参加したころにもらったものですし、“TO MY BRO”のGINMENのビートはもっと古くて、2011、12年ぐらいかな。“RIPJOB”のOLIVEくんのビートも、『questionable thought』をリリースしたころに福岡のOLIVEくんの家にお邪魔してもらっていますね。だから、「お待たせしてすみません!」って感じです(笑)。

J:NERO IMAIもOLIVEくんのビートでけっこう録ってますよね。

Y:そうっす。実はNEROは録ってて。自分が参加してる曲もあります。

J:でも全然出てないんだよね(笑)。

ははは。それだけ年代に幅のあるビートを選んで1枚のストーリー・アルバムを作っているのが面白いですね。

Y:そうですね。いずれやるつもりでストックしていたビートと最近お願いして作ってもらったビートで構成されている。

J:そうやってちょっと前のビートもあるのにこのアルバムは古く感じない。そこが良いところですよね。

Y:まあ言い訳なんですけど、フィーチャリングや客演の仕事が多くて、なかなかアルバム制作に本腰を入れるペースをつかめなかった。だから、余裕ができたタイミングで一気に作った感じですね。

今後はツアーをやっていくんですよね?

Y:そうしようと思ってます。いまいろいろ調整してます。

ツアーのコンセプトやアイディアもあったりします?

J:バスケのセットじゃない?

Y:ドリブルして出てくるってことですか?

J:いや、ボールとマイクを両方持ってたらちょっとした大道芸になっちゃうから(笑)。

Y:そうっすね。たしかに。

J:バスケのセットを組むとか(笑)。

Y:でも真面目な話、日本でもヒップホップとバスケはもっとリンクしてもいいと思いますね。ちなみにB.LEAGUEのアルバルク東京っていうチームのヘッドコーチは俺と同い年で鈴鹿出身なんですよ。その弟も選手でロスター入りしてて。もっとリンクしたいっすね。

日本のラッパーでヒップホップとバスケで思い浮かべるのは、SHINGO★西成ですかね。

Y:西成くんはたしかにそうっすね。実は昔、誘ってもらって一緒にバスケの試合を観に行ったことがあります。

J:俺の勝手な妄想としては、ファイナルは鈴鹿のクラブでYUKの仲良いメンツが集まったら面白いと思う。

Y:ゑびすビルの2階の〈ANSWER〉ってライヴハウス兼クラブでやりたいですね。鈴鹿のシーンをもっと推したいんです。名古屋はもう心配しなくていいというか、メディアも名古屋までは来るんですよ。でも三重県や鈴鹿までは来ないしフォローしない。それはかなりローカルだからわかるんだけど、すごく魅力的な音楽のシーンがありますよ。俺が鈴鹿に住み続けている理由もそこにあるし、そのシーンを伝えていくのも自分の役目だと思っていますね。

YUKSTA-ILL 『NEO TOKAI ON THE LINE』 Trailer

ele-king vol.18 - ele-king

音楽を聴かない人でも感じている──
いまおもしろいのはラップだと。

今年に入って、一般誌やサブカル誌もこぞって取り上げているラップ/ヒップホップの盛り上がり。そこでは何が起こっているのか?

ひときわ鮮烈に輝くオルタナティヴ、KOHHを表紙&巻頭にフィーチャーし、
NORIKIYO×PUNPEE、ISSUGI、仙人掌、Mr.PUG、ECD、UCD、OLIVE OIL、WDsounds、BUN、Moe and Ghosts、MARIA、KANDYTOWN、オカモトレイジ、tofubeats、磯部涼、二木信、「3.11以降の日本語RAP 30枚」、「USヒップホップを知るための30枚」ほか充実の誌面。

懐古趣味に彩られる音楽の中で、ヒップホップのほとんどはアクチュアルであり、
現在と未来を見つめている。

どこよりも早く企画を立て、どこよりも遅く仕上がった、
ele-king渾身のラップ/ヒップホップ特集。
 

目次

特集:いまヒップホップに何が起きているのか?

010 interview KOHH、ロング・インタヴュー 取材:山田文大
028 「いまヒップホップに何が起きているのか?」文:磯部涼
032 talking PUNPEE×NORIKIYO+ふたりが選ぶ日本語RAP名盤
043 columns RHYMESTERについて今一度考えてもらいたい 文:宮崎敬太
044 story 日本にラップは根付いたのか?――川崎・BAD HOPに始まる 文:磯部涼
048 interview MONJU(仙人掌、ISSUGI、Mrパグ)、ロング・インタヴュー 取材・文:二木信
062 columns いまなぜTwiGyなのか──『十六小節』刊行について 文:山田文大
064 interview WD sounds(澤田政嗣 a.k.a Lil MERCY)──ハードコア×ヒップホップ
067 interview Fumitake Tamura (Bun)──研磨されるビート/拓かれる聴覚
070 interview 荒井優作──トラップから路上の弾き語りまで
072 interview YungGucchiMane──未来の大器 取材:山田文大
074 interview Olive Oil──南の楽園設計を夢見つづける
078 story 酩酊は国境をも溶かす──「It G Ma」から見る日韓ラップ・シーン 文:磯部涼
080 columns トラップとはなにか? 文:泉智
081 talking オカモトレイジ×泉智「KANDYTWONを語る」
090 interview Moe and ghosts──新「ラップ現象」 取材:デンシノオト
097 talking 二木信×UCD「肯定する力とゆるさ──オレらが好きな日本語ラップ」
106 interview tofubeats──フロウとサウンド重視、発明がなければ面白くない
112 interview MARIA──KOHH、BAD HOPから高校生ラップまで語る
116 talking ECD×水越真紀 つまり「生きてるぜ」ってこと──ECDと考える貧困問題
126 3・11以降の日本語RAP 30枚 二木信+宮崎敬太+泉智
128 columns Beat goes on&on──あれから30年 文:高木完
129 いまUSヒップホップに何が起きているのか? 文:三田格
138 USヒップホップを知るための30枚 選・文:三田格

連載

146 アナキズム・イン・ザ・UK外伝 第9回 わたしたちはもっと遡ったほうがいい ブレイディみかこ
148 乱暴日記 第三回 KOHHとボリス・ヴィアン ~あれもありこれもあり、あれがあるからこれがある~ 水越真紀
150 音楽と政治 第8回 磯部涼
152 ハテナ・フランセ 第5回 配達人に乾杯! 山田容子
154 初音ミクの現在・過去・未来(後編) 佐々木渉
156 ピーポー&メー 第9回 故ロリータ順子(後編) 戸川純

表紙写真:菊池良助

interview with MIKRIS - ele-king


MIKRIS
6COFFIN ReBoot

THE DOG HOUSE MUSIC

Hip Hop

Amazon

 MIKRISというアーティストは危険……いや“MAD"だ。
“MAD" と冠のついた連作(まだ完結作は出ていないから、いまからでもその話題に乗る事をお勧めしたい)のリリースしていたMIKRISという存在は、当初は本文中にも出てくるように44 BLOXのメンバー、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのサイドMCとしての印象が強く、現在持っている文字通りの“UNDERGROUND"なイメージとの距離はかなり遠い。
3rdアルバムである『6 Coffin』は、強烈な静と動がMIKRISの言葉とそれを固めるトラックにより“MAD"な棺桶が浮かび上がる。アルバム、ZINEとMIX CD、リミックス・アルバム 『6 Coffin ReBoot』によって完結するこの三部作は、20年近い彼のキャリアのなかでもここ数年が異質であることを示している。
彼が歩んで来た“MAD"な道のり、これから彼が魅せてくれるであろうさらなる“MAD"な世界の扉が開かれる。

ある日いきなり、一生懸命ダンスの練習してて。しかも、団地の駐輪所の暗がりのライトのとこで。それを発見しちゃって。かっこよくて。俺以外にもこの音楽はまってる人がいるってなって。

SAWADA(以下、S):訊いたことなかったけどMIKRISという名前の由来って?

MIKRIS(以下、M):俺、親父の名字がミキで、母親の名字がクリスなんですよ。それでミキクリス、それで、MIKRIS。10代の頃はMC MIKK(ミキ)でやっていて、DELIさんが(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)さんがデビューするってときに言いづらいから名前を変えたほうが良いという話になって、自分で決めました。

S: MC MIKKの頃の音源ってあるんですか?

M:たしか1999年ぐらいに千葉のラッパー、Mr.OMERIさんのTAPE ALBUMはその名義で参加してると思います。

S: 最近は東京でライヴというとBEDが多いけど、昔は渋谷が多かったイメージがあるけど、どうですか?

M:そうですね。昔は渋谷の円山町とかでのライヴが多かったけど、いまはもっぱら池袋(IKB)ですかね。10代の頃はあまり地元でのそうゆうCOMMUNITYなかったから、よく東京でライヴしましたよ。六本木とか、マダムカラス(池袋)とかで。

S: マダムカラスは池袋近辺で活動してる人はだいたい出演したことのある場所ですよね(笑)。自分も何回かハードコア/ パンクのレコードかけてDJさせてもらったことあります。

M: ハードコアといえば、俺、最近知ったMinor Threatの曲の歌詞がとてもささりました。

 MIKRISには千葉 ( CHIBA POWER ) の印象も強くある。千葉ではヒップホップはレゲエ、テクノやハードコア……さまざまな音楽が交差している。
 同世代の盟友であり、かの地で混ざり合うさまざまな事象を千葉の文化として叫び続けるラガマフィンソルジャー、SOLDIERの1stアルバム『邁進』において、千葉を代表するラッパー、E.G.G. MANとともに"CHIBA POWER" という曲に参加している。
 SOLDIERとともに開催するイベント〈AWAKE〉"は千葉のカルチャーを担う本物のショップで、SOUL ASSASINSとも深いつながりをもつWANNABESの地下にある、〈LIVE SALON WANNABES〉にて行われている。 ---


< DESFOGATE LIVE映像 >

S: MIKRIS君がハードコアに出会ったきっかけって、〈WANNABES〉ですか?

M:そうですね。あとは小岩の〈BUSHBASH〉ですね。DESFOGATEのコウスケ君の影響が大きいですね。

S: 自分もコウスケ君と親交あってMIKRIS君のことは聞いてました。 でも最初はMIKRIS = 44BLOCKのイメージがあったから、ずっと松戸とか柏の人だと思ってて。

M:それはよく言われますね。昔44でツアーやるってときに、「JBL(常磐線沿線)に住んでないですけど大丈夫すか?」てDELIさんに相談したら「お前は大丈夫 」って言われたんで、それでジョイントしてる。俺は千葉市のほうの出身です。さっきの昔やってた場所の話につながるんだけど、10代の頃は錦糸町の〈Nude〉とか潜り込んこともあります。PRC(元SOULSCREAM)とかやってたパーティがあって。

S: じゃあ、ヒップホップというカルチャーに最初に触れたのはどこになりますか?

M:実は小学生のころは北海道に住んでて、TVでダンス甲子園とかあったじゃないですか。姉とか従兄弟がいるんですけど、洋楽しか聴かない人だったんですよね。そういうなかでヒップホップに触れて、なんだこの魅力的で興奮する音楽はーってなって聴いてたんですよ。そしてら、同じ団地にすんでる3歳上のヤンキーのにいちゃんががいて、元々ヤンキーなんですけど(笑)。ダンス甲子園がやってるときに、ある日いきなり、一生懸命ダンスの練習してて。しかも、団地の駐輪所の暗がりのライトのとこで。それを発見しちゃって。かっこよくて。俺以外にもこの音楽はまってる人がいるってなって。来ましたね。

S:ちなみに、そのとき、そのヤンキーのにいちゃんはどういう格好してたんですか?

M:それはもう、ダンス甲子園って格好になってて(笑)。すげーなって、子供ながらに思いましたね。

S:というか、北海道住んでたことがあるのが、自分は驚きです。

M:俺は元々千葉県の生まれですけどね。親父は兵庫 お袋は茨城です。それで親父が千葉に移り住んで。それが、うちの一家の歴史の始まり。

S:なんか俺のイメージですが、MIKRIS君て国籍不明な感じですよね。 顔の濃い感じも。

M:純粋な日本人です(笑)。

[[SplitPage]]

一応ターンテーブル持ってる奴がいて、そいつが持ってるレーコドをかけて、みんなでテレコを真んなかに置いて、一発録りして曲作ってました。MTRの存在も知ってたんですけど、誰も扱えないし、買えないし(笑)。


MIKRIS
6COFFIN ReBoot

THE DOG HOUSE MUSIC

Hip Hop

Amazon

S: 話横に行っちゃいそうなんで戻しますね。何でラップをやろうと思ったんですか?

M:そのヤンキーの兄ちゃんとかの影響で、ブラック・ミュージックをずっと聴いていて、その流れで日本語でラップして人たちの存在を知って、聴いてみたんですよ。でも、当時の俺が思ってるヒップホップと違うって思って。 なら俺がラップしたほうが絶対かっこいいと思っちゃったんですよね(笑)。それで自分でリリックを書いてテレコで録ってみてってのがはじまりですね。

S: 初めはどんな感じだったの?

M:中学校の時から仲いい奴がいて、そいつとまず曲を作ろうてなりましたね。高校で、その頃スケボーを一緒にやってた奴とか、仲いい奴とかみんなで勝手にラップ・グループ作って。俺がMCネームを全員決めてやってました。10人ぐらいいたかなあ。一応ターンテーブル持ってる奴がいて、そいつが持ってるレーコドをかけて、みんなでテレコを真んなかに置いて、一発録りして曲作ってました。MTRの存在も知ってたんですけど、誰も扱えないし、買えないし(笑)。

S:

M:19歳ぐらいのときに耐えかねて(笑)。メンバーの奴が挑戦して、MTRとMPCを買って、オリジナルトラックを作くるって言い出して。初めてちゃんとデモ作ってかんじですね。

S: その時作った曲名覚えてます?

M:たしか“太平洋"って曲作ったような。

S: CHIBAだから太平洋なんですね。

M:(笑)。

S: そのときのメンバーはいまは?

M:一番初めから一緒のやつはまだ千葉でDJやってますよ。いまはヒップホップていうか、違う感じの好きみたいだけど。

 現在、松戸の市会議員をつとめ、千葉を代表するラッパーであるDELI は、MIKRISにとって大きな影響を及ぼす。DELIはMIKRISにとってその路を開き、何だって出来ると思わせてくれた最重要なラッパーである。DELIなくしてMIKRISというラッパーの存在は生まれていない。

< DELI, MIKRIS, MACKA-CHIN feat. TINA "シャボン玉" >

S: MIKRISにとって重要な存在のDELIさんとはいつ知り合ったの?

M:俺、元々曲もなかったんで、フリースタイルでライヴとかしてて。 いろいろ都内とか、横浜とかのオープンマイクとかラップ・コンテストとかどうにか探し出して出てて。 ある日どこかの店でオープンマイク有りのフライヤーを見つけて。しかも千葉で俺の地元じゃんってなって、 行ったのがDELIさんとかREAL IMPACTがやってるイベントで。GORE-TEXやK- BOMBとか居て。なんでこんなとこにいるんだ! てなって。

S:デモはそのとき渡したの?

M:持ってたけど渡さなかったすね。その後に、当時、〈市川GIO〉って市川の駅前にあったライヴハウスでやってた〈LOCAL MOTION〉ってイベントに出て。それはいろんなアーティストが都内から来てたみたいですね。その頃、ちょうどDELIさんがニトロはじめる直前みたいな感じ。ソロでも曲出すみたいになってて、すげー盛り上がってましたね。そのイベントは、箱のキャッシャーから駅を挟んで逆のロータリーまで人並んだときもありましたね。本当に、日本のヒップホップってすごいって思うようになってましたね。

S: 当時はバンドしかやってなかったけど気になってましたね 。ヒップホップとバンドとヒップホップでやってたイベントもあったけど、正直あまりうまく混ざれななかった印象があります。2000年前くらいで。なんか、みんな無駄にとんがってたみたいな。認め合いが難しかったというか。それは感じましたね。自分が見れてなかった部分もあると思うんですけど。

M:それはありますね。いまの混ざり合ってる感じはないですね。

 MIKRISは数多くのミックステープをストリートに落として来た。宇田川の伝説のミックスCDストリートショップ〈BOOT STREET〉 や数多くのストリートショップがそのミックステープを拡散していく。千葉、茨城、東京にとどまらず、大阪のアーティストとも共作するなど、その動きは、ミックスCDが並ぶショップでは強い存在感を放っていた。
その一部は、MIKRISの運営する〈THE DOGHOUSE RECORS〉のBANDCAMPで確認が可能だ。< https://thedoghousemusic.bandcamp.com/ >

S: 話が変わりますけど、MIKRIS君ってミックステープを大量に出してますよね?

M:1stアルバム出して、いろいろステップアップしたいけど、いい方法が浮かばないで足踏みしてる時期があって。それでも新しい曲は録ってるから、これを正規盤じゃないStreet Shitとして出そうと思って出してました。たぶん10枚ぐらいある。お金にもなったし

S:その話もっと聞きたいですね。

M:もともと2003年にデビューして、2005年に44BLOXのツアーのときに1st(『M.A.D. 』)出して。その前もずーとDELIさんやDABO君、XBSさんのSideとして全国ツアー連れてってもらってて。それで初めていった日本全国の土地土地でコミュニティがあったり、お店があったり、その都市のアーティストやO.Gの人とかがいて。すごく世界が広がって。そしてイベンターの方たちやお店の方にも歳が若いから可愛がってもらってて。
そのなかでの付き合いで、自分のCDも直で置いてもらえたら、そこで少なからず俺のこと気になってくれた人が聴いてくれんじゃないかと思って。それで当時毎日のように遊んでたJBMやDJ NOBU a.k.a. BOMBRUSHやKGEやSESAMEたちと制作をはじめました

S:それから2ndアルバム『M.A.D.2』(2011年)のリリースですか?

M:いやその前にストリート・アルバムとして『STREET MADNESS』を初めて正規の流通で、自分のインディー・レーベル〈THE DOG HOUSE MUSIC〉から出して(2010年)。その年にMARSMANIEとのジョイント・アルバム『M's UP!』もうちから出しました。それで『M.A.D.2』ですかね。

S:〈THE DOG HOUSE MUSIC〉の由来は?

M:俺、THE DOG(ジ・ドック)ってユニットをKGEとSESAMEと組んでて。まあ頓挫しちゃうんですけど、その流れで俺が考えた名前だし、その屋号を自分のレーベルの名前に引き継いで。ほんとはこのスペルだと“ザ・ドック”になるんだけど、知ってる奴だけ“ジ”と読む。みたいな。俺そうゆうの好きなんですよね。

S:〈ジ・ドック・ハウス・ミュージック〉なんですね(笑)。それからが、“M.A.D.2”ですね? 俺はたぶん、M.A.D.2とM.A.D.Xのあいだに一度会ってますね。ROCKASENのパーティで。挨拶程度しかしてないですよね。

M:俺、初対面の人と上手く喋れないですね。すいません田舎者なんで(笑)。

S:それから、B.D.のILLSONのリリース・パーティですね。その頃やっとちゃんと喋った気がする

M:俺はじめILLSON SHOWCASEのフライヤーに〈WDsounds〉て入ってて、B.D.にこの〈WDsounds〉ってなに? って訊いたこと覚えてます。BROBUS時代からB.D.のILLSONまでは、作品に全部誘ってもらってますね。俺の作品も彼は全部はいってるし。

S:BULLDAWGS(B.D. / JBM / KGE THE SHADOWMAN / MIKRIS )って昔から聴いてない人にとっては謎のグループじゃないですか? 音源も出してるわけでもないし。どうゆう経緯なんですか?

M:2007か8にMUROさん監修の『TOKYOTRIBE 2』のアニメのコンピレーションの曲があって。それがこのメンツで。けっこういい感触で、このままこの4人でオールMUROプロデュースでアルバム作ろうてなって。たしか。それでまずBULLSて候補があったんですが、DOGをつけてBULLDOGS。でも少しいなたいから“DOGS"を“DAWGS"にかえてBULLDAWGSになって。まあ、その話は流れたんですけどね(笑)。

S:俺はその当時変な言い方じゃなくて、MIKRIS君のイメージはなんか渋谷というか、ニトロ(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)っていうか、日本語ラップのオーバーグラウンド的な感じがあって。日本語ラップて二分してたじゃないですか、当時? NITROのようなオーバーグランド的な感じの日本語ラップと、MSCや韻踏のようなアンダーグランドな感じの日本語ラップと。

M:そうですね。俺は気にしてなかったけどありましたね。

[[SplitPage]]

俺、元々ホラー映画とかそうゆうB級なものが好きで。USでもクレイヴ・ディガスとか それこそデビュー当時のウータンとかモブディープとかとてもホラーな感じがして。あの当時の雰囲気を日本でやろうと思ってデビューからやってるんですよ。


MIKRIS
6COFFIN ReBoot

THE DOG HOUSE MUSIC

Hip Hop

Amazon

 『6 Coffin』と題されたアルバムは、ILLICIT TSUBOI、BUSHMIND、GOLBY SOUNDといったトラックメーカー陣の凄まじいまでの世界観に白と黒が似合う様なダークな世界がこれでもかと言わんばかりにMIKRISの口から吐き出されている。
リリシストとしてもライム巧者としても定評のあるMIKRISは、いままでもMADなラップをしてきたが、この作品に関しては異質のものだと言い切れる。

S:それゆうなかでのMIKRIS君は、『M.A.D.2』まではそういうイメージがあって。そこから『6 Coffin』(2013年)になって、がらっと変わるじゃないですか?

M:俺のなかで『M.A.D.2』までがいままでの自分のイメージの一番目の集大成で。それでワンマンライヴをやって一区切りじゃないですけど。それで次に何作るかとなり、『6 Coffin』ですね。『6 Coffin』については一番の転機じゃないですけど、ちょうど世の中の世相もあり。一番は世相だったかもしれません。

S:いままでのCDのジャケットっと並べて見ても、『6 Coffin』はちょっと異質じゃないですか。これはどう思ってほしいのかと?

M:そうですね。よく言われます。「どう思ってほしい?」って。これは俺が悪いかもですが。俺、元々ホラー映画とかそうゆうB級なものが好きで。USでもクレイヴ・ディガスとか それこそデビュー当時のウータンとかモブディープとかとてもホラーな感じがして。あの当時の雰囲気を日本でやろうと思ってデビューからやってるんですよ。だって俺のデビューEPはホッケーマスクかぶってますからね。

S:なるほど。そうゆうことで言えば、昔BUSHMINDと一緒に車乗ってて、これ聴いてよって言ってBUSHMINDにMIKRIS君の曲聴かせてもらって。俺はリリックがMADだと思ったけど、正直なんのこと歌ってるか全くわからなくて。これはこうゆうことを歌ってるってBUSHMINDに説明されて。テーマが複雑なんだよねって。そのあとからはちゃんとリリックが入ってくるようになって(笑)。『6 Coffin』は、ほんと圧倒的。トラックからキテるじゃないですか。

M:あれ、誰にも歌わせたくなかったからインストは公開してないです。まず、俺以外の人は歌えないし、俺の望む歌詞は他人には書けないと思ってました。で、ひとりでやったんですよね。

S:そのなかでリミックス作ろうってなったのはどうしてですか?

M:それはもうT.O.P.もそうだし、MEGA-GもそうだしJ.COLUMBUSもそうだし 客演陣は このラッパーたちなら書けると思って、お願いしました。チャンネルが合うかなと思って。

S:DELIやE.G.G.MANとの曲は?

M:これは正直、前作『6 Coffin』を作ってるときに作ってて。全体をまとめるときに少し違うかなと思って入れなかった曲です。

S:なんか今回の『ReBoot』(『6COFFIN ReBoot』)はリミックスとなってるけど、別モノになってる気がするんですよ。ほんと、このパッケージにしなくてもシングルとして出してもいいんじゃないかなぐらいの出来で。まあジャケットは続きモノですけど。今回のリミックスを聴いて、また次のタイトルが出たときに繋がる感じなのかなと?

M:この『6 Coffin』の続編はこの『ReBoot』、これで完結です。この作品/プロジェクトのテーマは漢字で言えば 反抗なんですよ。アート的反抗。続きでいうと映画は三部作なんで『M.A.D.3』は出したいと思ってますけど。
3部作って、まず1作目にこうゆうものがあると提示して、2作目にまた肉付けしたスケールアップしたものになり、3作目は好きなやつだけついて来い的な感じだと思ってて。

S:話が戻るんだけど、『6 Coffin』という作品はジャケットもそうなんだけど、なんかジャームッシュの『デッドマン』みたいな感じがあって。

M:俺は日本人のアート感覚でホラーとか奇妙な感じを音楽に落とし込みたいのがあって。

S:だから白黒なんだ

M:イエス。

S:“ STRAY SHEEP (Remix) ”とか聴くとほんと『デッドマン』みたいなイメージ。

M:あのJ.COLUMBUSのバースは俺も気に入ってます。ああゆうバースこそみんな理解しようとして頭おかしくしてもらいたい。

S:あれは作ってても頭おかしくなりました(笑)。あと。MATRIXについては、他と違って色があるかなと。

M:あの曲については奇跡で。もともと違う感じのトラックで録ってたんですが、最終段階で自分の予想をはるかに時空ごと飛ばした曲でした。もともと俺のラップ・キャリア初のスタジオ・レコーディングのエンジニアがILLICUT TSUBOIさんで。DELIさんの“クラッシャ”て曲で。そのときこんな変態な方がいるなんて思いました(笑)。それでいつか一緒に曲作りたいとはじめから思ってて。最高なのができました。

S:BUSHMINDのリミックスもまた別物になってていい感じにでしたし。

M:個人的にはラップとかアートとかって、みんなに理解されないとただのマスターベーションていう人もいるけど、俺は逆でマスターベーションにこそ金を払ってほしい。それが一番純粋な動機かと思うんです。

S:MIKRIS君はDJもやらないしトラックメークもしないし、ラップだけしかしないじゃないですか。ラッパー、MIKRISとしてまた作品だしたりライヴしたり、すると思うんですけど、最終的にどうしていきたい、どうなりたいとか、展望はありますか?

M:日本人がやる日本人のアンデンティティのもと作り出す世界のヒップホップをやりたい。強いて言えば千葉県の田舎者がやるを付け加えたいですね。学びの途中ですね。 精進。

S:学びは最後までが学びですからね。精進ですね。

M:間違いないと思います。

-----
押忍 = 押して忍ぶ / 自我を抑え我慢する
-----

 都内某所でのライヴの前に飲みながら話を聴いたあと、翌朝を迎える前に行われたライヴは相当狂っていたことも加えておく。

interview with ERA - ele-king

 僕は2013年に『街のものがたり』というインタヴュー集をまとめた。僕はこの本でステレオタイプではないラッパー像を提示したかった。ラッパーといえば、不良で、社会から隔絶されて、虐げられて……。ではなくて、自分の身近にいる普通の青年が歌うラップを紹介したかったのだ。不良のラップも大好きだけど、市井の青年たちの感性から生まれた言葉は、僕にとって説得力がある。なぜなら僕自身が何者でもない、街の景色の一部のような人間だからだ。


Era - Life is Movie
HOW LOW

Hip Hop

Tower HMV Amazon

 その『街のものがたり』にも登場してもらったERAが、今年7月に約3年ぶりのアルバム『LIFE IS MOVIE』をリリースした。これまでのERAのイメージといえば、都市を「しゃらり」と疾走する、軽やかでスタイリッシュな姿だった。しかし本作の彼は泥臭い。「決まった仕事もdropして / lifeをうまく積み上げられない / 何度も見たはずなのに / そっから先が上手くやれない」と彼は歌う。このラインはERAの暮らしの中から自然と出てきた言葉だという。僕はこのラインに2015年の「街のものがたり」を感じた。

 なぜ『LIFE IS MOVIE』という作品を世に送り出したのか、それを訊きに僕は久しぶりに彼に会いに行った。

■ERA / エラ
2011年にアルバム『3Words My World』でデビュー。ラディカルなトラックとリリカルな歌詞が話題となり、さまざまなシーンで絶賛された。2012年からは自身のレーベル〈How Low〉を主宰。同年セカンド・アルバム『JEWELS』をリリースし、さまざまな客演参加等を経て、2015年、3枚めとなる『LIFE IS MOVIE』を発表した。

今までとは違うことを

今回のアルバムは自宅で制作されたんですか?

ERA:そうです。

2012年に発表された前作『JEWELS』から約3年ですね。

ERA:同じ年の12月にIDEALというユニットの作品を出したんで、本当はその後にソロでアルバムを出したかったんです。あのときは、自分のレーベル〈HOWLOW〉を立ち上げたり、tofubeatsさんに“夢の中まで”という曲でフィーチャリンしてもらったり、すごくいい流れがあって。だからそこに合わせてアルバムを完成させたかったんですけどね。

制作が滞った理由は?

ERA:トラックが思うように集まらなくて。あとやる気はあったんですけど、僕自身のマインドが本格的に制作する感じじゃなかったんだと思います。

どういうことでしょう?

ERA:自分のレーベルからアルバムを出すのがけっこう大変だったんです。やることが多くて。アルバムをレコーディングしながら、リリースの仕方を考えなきゃいけなかったりとか。最終的にWDsoundsに宣伝を手伝ってもらったんですが、それが決まったときは正直かなり気が楽になりました。アルバムの制作もようやく本腰を入れられるようになったというか。やっぱりひとりではあれもこれもできないです。そもそもジャケットからして、夏に出すアルバムぽくないですよね。

あはは。でも今作はリリース時期こそ夏ですが、“サマーアルバム”という感じではないですよね。

ERA:そうですね。

『JEWELS』はとてもダークなアルバムでしたが、今回は一転して明るい作品ですね。希望に満ちてるというか。

ERA:『JEWELS』ってそんなに暗いアルバムだったかなあ? 僕としてはそんなイメージはないんだけど、すごくいろんな人から言われるんでそうなんだろうな(笑)。

ERAさんは「リリックにはいろんな意味が込められてる」とインタヴューとかで発言をされていたので、“Planet Life”の「もし拳銃があれば」とか、そういうインパクトの強いラインを聴くとリスナーはどうしても勘ぐってしまうんですよ(笑)。

ERA:『JEWELS』はすごくストイックに制作した作品なんです。そのせいで、あの頃の自分はいろんなことに対してナーバスになっていました。“Planet Life”の「もし拳銃があれば」というフレーズは、そういう中から生まれた言葉で本当に深い意味はないんですよ。

今回の制作はあまりナーバスにならなかったんですね。

ERA:はい。あと、このアルバムではちがうことをやりたかったんですよ。『3Words My World』と『JEWELS』に関しては、自分の言葉が一辺倒だと思うところがあって。表現の幅みたいなものを見せたかったんです。「ひとつの事柄を歌っていても言葉にはいろんな意味を持たせる」っていうのも今回はあまりありません。

「LIFEの中の4小節 / 実際それで全部だから」と歌っていますしね。

ERA:はい。『LIFE IS MOVIE』は『3Words My World』『JEWELS』の延長線上にあるけど微妙にちがうことを歌ってます。この微妙にちがうというのがすごく重要なんです。たくさんある引き出しの中から、いままでとはちがう部分を見せてる感じですね。


ソウル感のあるリリック

なるほど。たしかに、いままでの作品では“I’m Talkin’”の「back againしたってことは少しは変われたってことさ」みたいなフレーズは出てきませんよね。

ERA:「自分のリアルな生活感を歌いたい」という思いがアルバムを作りはじめの頃からぼんやりとあって。“I’m Talking”とかは、まさに僕のリアルな部分が出てる曲。ソウル感っていうか。

“ソウル感”とは?

ERA:経済的困窮の中から生まれるハングリーさみたいなものです。USヒップホップのリリックにはよくあるけど、日本でこの“ソウル感”を出せる人はあまりいないと思う。今回のアルバムは、それを見せることでオリジナリティが出せたかなと、うっすら感じています。とはいえ、自分もアメリカの人たちほど困窮しているわけじゃないけど(笑)。

その意味では“I’m Talkin’”には生々しいほどのソウル感が出ています。

ERA:自分はパートタイム的な仕事をやってるんですけど、まあ続かなくて。辞めて次の仕事を探しては、その職場の上司とぶつかったり。そんなことの繰り返しで、本当にうまくいかないなあって感じでしたね。

あの歌詞はすごく2015年の日本を感じさせるものだと思います。すごく貧しいわけではないけど、未来を感じさせてくれない感じというか。そんな状況で「lifeをうまく積み上げられない」と焦ったりしませんか?

ERA:焦りよりかは、「自分はなんでうまくいかないんだろう」って思いのほうが強かったですね。

失意、みたいな。

ERA:そうですね。

先ほど「ちがうことをやりたかった」と話していましたが、今回のようなリリックを書くことにしたのはなぜですか? ちがう表現はほかにたくさんありますよね?

ERA:今回みたいなことを歌うと思うことが、自分をより良くすることなのかなって。

どういうことでしょうか?

ERA:作品を作りながら自分が自分に救われてたようなところがあって。アルバム作りっていうのは、歌詞を声に出して歌うことで少しずつ進んでいくわけですが、その過程を経るごとに自分が少し復活するような感覚があったんですよ。

もしかして“I'm talkin'”の「病んだ俺にはmedicineが必要」というのは、そうやって作品を作ることだったんですか?

ERA:そうです。


自分が聴いて気分が上がるような作品

先日テレビで映画監督の細田守さんのドキュメンタリーをやっていて、そこで彼は「映画を作るとか観るとかっていうことは、“世界に希望を持ってますよ”ってことを表明するような行為でさ、(現実は)そうでないにも関わらずね。そのときの自分は幸せじゃないかもしんないけども“人生は幸せなものかもしんない”ってことを大声で言ってるようなもんなんだよ。それは幸せじゃない人だからこそ、それを作ったり言ったりする権利があるってことだよ」と話されていたんです。

ERA:自分がこのアルバムを作っていたとき、暗い音楽は聴いてませんでしたね。入り込みすぎちゃって聴けないというか。むしろ明るい音楽を聴いて力づけられてましたね。そういう感覚が当時の自分にフィットしてたんです。そこは意識してたかもしれません。あんまり暗い感じというよりは、自分が聴いて気分が上がるような、そういう作品にしたいという気持ちがありました。

『LIFE IS MOVIE』というタイトルはどのように決まったんですか?

ERA:アルバム制作の半ばから終わりにかけてくらいなんで、けっこう遅いです。今回の作品で、いちばん最初にできた曲が“Left, Right”なんですけど、その段階ではアルバムの全貌はまだぜんぜん見えてなくて。具体的に何かのきっかけで決まったというよりは、制作の中で徐々に固まっていったような感覚かな。

タイトル・トラックの“Life Is Movie”ができあがったのも後半ですか?

ERA:はい。“Daylight”とかも最後のほうです。アルバムのタイトルが決まってからは、そこに寄せて歌詞を書いたり、曲順を決めたりしました。

1曲めのタイトルがいきなり“Endroll Creator”なのですごく驚きました。映画なのに、最初からエンドロールの話かよって(笑)。

ERA:たしかにそうですね(笑)。じつはこれ、もらったトラックに付けられてた仮タイトルをそのまま使いました。響きもカッコイイし。けっこうそういうの多いんですよね。

トラックの仮タイトルにインスパイアされてリリックを書きはじめるラッパーの人、多いみたいですね。

ERA:うん。この曲はまさにそのパターンです。

今回は客演にDown North Campの面々が参加していますね。

ERA:フィーチャリングのラッパーについては、Down North Campとかそういうところはとくに意識してなくて、自分がカッコいいと思う人たちに声をかけました。

今回はERAさんが所属するグループ・D.U.O.のOIさんが参加していませんね。

ERA:そうですね。スキットとかで参加してもらおうと思ったんですけど、うまくハマる曲がなかったんですよね。いっしょにやりたかったんですけど。


映画の最後

曲順はどのように決めましたか?

ERA:かなり考えましたね。最初はぜんぜんちがう曲順で“Life Is Movie”が最後の曲だったりもしたんです。じつはこのアルバムには、ゆるいストーリーが設定されてて。あの曲のサビで歌っている「クラッシュする交差点~」というのは、ストーリーのラスト・シーンなんです。主人公が車に轢かれて死んじゃう。

なんで主人公は死んでしまったんですか?

ERA:事故っす(笑)。

いや、そういうことじゃなくて(笑)。

ERA:映画の最後ってそういう感じじゃないですか。

突然起こった理不尽な悲劇、みたいな。でもそれのほうが逆にリアリテイがあるかも。

ERA:まあストーリーはザックリとした感じなんですけどね(笑)。

ちなみに“Life Is Movie”の最後のライン「Peaceすぎたら~」はどういう意味なんですか?

ERA:これはストーリーとは別個で自分自身のことですね。2014年の夏に“Soda Flavor”という、今回のアルバムにも入れた曲を配信でリリースしたんですが、この頃はパーティ感を出そうとしてたんですよ。でもそこにこだわりすぎると、曲が弱くなっちゃうというか、自分に嘘をつきすぎてる感じがしたんですよ。

自分のキャラに合わないことを無理してやっても仕方がない、と。

ERA:そういうことです。

ラストの“Daylight”はすごく明るい曲ですね。

ERA:ストーリーとしては“Life Is Movie”がラストなんですが、アルバムとしては“Daylight”で終わるのがすごく美しい感じがしたので、この並びにしました。たまにエンドロールの後に5分くらいおまけが付いている映画があるじゃないですか? この曲はそんな感じですね。

では、仮にERAさんが映画が撮るとしたら、どんな作品がいいですか?

ERA:高校生くらいのやつが学校に通いながらラップするような青春ものがいいですね。そういうのは昔からやってみたいと思ってます。たぶんやれないと思うけど(笑)。

なるほど。それを聞くとやはりERAさんの中には一貫した美意識があるように感じられます。『3Words My World』や『JEWELS』で表現された街の描写は映画のワン・シーンみたいでした。ラリー・クラークの“Kids”みたいな。

ERA:ああー、そんな感じかもしれない。

では最後に好きな映画は?

ERA:いろいろありますけど、普通に『2001年宇宙の旅』とかですかね。あと自分がラップはじめるモチベーションが高まったという意味では『ハッスル&フロウ』は外せないです。あの映画、主人公たちのやる気がハンパないんですよ(笑)。あのハングリーさはすごく上がりましたね。

 今年で6年目に突入するギャラリー、KATA夏目前の恒例催事!(これが終わると1年も折り返し!!早っ!ヤバっ!!なのですが……)
 この夏、幡ヶ谷より新天地へ移転予定のレコード&CD&あれこれショップの老舗中の老舗"LOS APSON?"さんとのタッグで開催の「LOS APSON? x LIQUIDROOM presents T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015」。
 今回も多数のアーティスト/ブランドが一堂に会して、6月26日(金曜日)から3日間の限定開催。
 今回はユーズド(古着)のラインナップも加わり、ますます熱を帯びること間違いナシ!!
 日々の場内BGMはオリジナル・スタイリンなDJが揃い踏み。最終日には隣接のTime Out Cafe & Dinerにて、今年1月に当店1階メインフロアにて実に10年ぶりの復活となった「GOLD DAMAGE(通称ゴルダメ)」のジャパン・ヴァージョンも開催でまさに隙なし!
 そしてそして、今回のLOS APSONさんのTシャツ・デザインは五木田智央が担当! モリモリ盛り盛りの内容にてよろしくお願い申し上げます。

LOS APSON? x LIQUIDROOM presents
T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015

 1年とは早いものです。身震い系ゾクゾク〜〜〜っとすると思ったら、もう「T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2015」の季節がやって参りましたっ!!!  ウギャーーーっと喜んでいいのか、戦(いくさ)が始まった焦りなのか、分からなくなっている私・ロスアプソン店主ですが、とにかくやりますよ〜〜〜、今回もギンギン・ビンビンにっっっ!!!

 今年は新作Tシャツの出品メンツを厳選し、ネクスト・レベルを模索!?!?  そして、ラインナップの目玉としては、レベルの高い? ユーズドのラインナップを充実させる予定です!!!  一着しか無いカッコいいユニーク古着は、争奪戦間違い無しでしょうね……。
 っつーーーことで、今年も楽しみにしていて下さいねっ!

 あ、最終日には、Time Out Café & Dinerスペースにて、オヤGパワー全開で今年復活した「GOLD DAMAGE」の“ジャパン!”ヴァージョン(和モノ&デビシルのJAPAN縛り)もやりますので、そちらもご期待下さいっ!!!(山辺圭司/LOS APSON?)

【Artists / Brands】
LOS APSON? / ackkyAkashic / ALCHEMY WORKS / amala / BLACK SHEEP / BOMBAY JUICE / BOOZE DESIGN WORKS / BREAKfAST / BUGPIPE / CELEBS / COMPUMA (SOMETHING ABOUT) / COREHEAD / DANCE HOLE by ヒューヒューボーイ / DJ DISCHARGE (Unconscious When) / DJ YOGURT (UPSET REC) / dublab.jp / ECD / FEEVER BUG / forestlimit / GEE Print / HE?XION! TAPES / ifax! / Indyvisual / JINTANA & EMERALDS / KEN2D SPECIAL / KIZM / KLEPTOMANIAC / LIBRARY RECORDS / MANKIND / MGMD A ORG. / midnightmealrecords / noise / PARANOID / PARTIZAN25 by WOM / PART2STYLE / SAMPLESS / SEMINISHUKEI / SHOGUN TAPES / SONIC PLATE / Summer Shot / SUMMIT / TACOMA FUJI RECORDS / Telepathy / TENT / Tetsunori Tawaraya / TEXACO LEATHERMAN / TURBO SONIC / Vincent Radio / VOVIVAV / WACKWACK / wacky COLORgung / WDsounds / 2MUCH CREW / 37A (PANTY) / 373 / 86ed / GRASSROOTS / LEF!!! CREW!!! / TRASMUNDO / ChillMountain / TWENTY SEVEN / MORE (DAY IN DAY OUT) / TARZANKICK!!! / mink / ESSU / CosmicLab. / TADZIO / KIRIHITO / 威力 / 大井戸猩猩 / 河村康輔 / 五木田智央 / 竹本侑樹 / ヘンタイワークス / 嫁入りランド / LIQUIDROOM

2015.6.26 friday→28 sunday
KATA[LIQUIDROOM 2F]
15:00-22:00
entrance free

■DJ Time@KATA[17:00-22:00]*28日(日曜日)のみ15:00-22:00
▼6.26(fri) feat. DJ DISCHARGE, KEIHIN, DJ YOGURT
イケイケ・ドンドンなDJメンツに声をかけました。ディープで華やかな一夜となることでしょう〜。皆さん乾杯しましょう〜♪
▼6.27(sat) feat. Shhhhh, BING (HE?XION! TAPES), 威力
奇祭の秘宝達を招集しました。ほんわかヘンテコ&異次元最先端を感じながら、Tシャツをお選び下さい。レッツ・ホニャララ!
▼6.28(sun) feat. SHOGO TSURUOKA (TURBO SONIC)
「GOLD DAMAGE 2015 Let's Go Crazy」にてラジカセ・インスタレーションをカマしたTURBO SONICの旦那が、とんこつラーメン風?ディスコにて、開店からラストまでの7時間ロングセットに身震いチャレンジ! レア体験を、お見逃し&お聴き逃し無くっ!

★Special Party!!!@Time Out Café & Diner[15:00-22:00]
▼6.28(sun) feat.『GOLD DAMAGE ジャパン!』
10年ぶりのゴルダメ復活地の階上にて、ゴルダメ・トリオが「ジャパン!」縛りで、またまたやらかします! チーママchampagneshowerに、今話題の(?)B2BユニットCocktail Boyzを迎え、和モノ&デビシルのJAPANのみの限定選曲にてバター・サロン作戦を試みます!
溶けてしまう虎は、ダ〜レだっ!?

GOLD DAMAGE Deejay's:ヤマベケイジ (LOS APSON?), 五木田智央, COMPUMA
Guest DJs:champagneshower (CELEBS), Cocktail Boyz[Q a.k.a. INSIDEMAN & KENKEN from KEN2D SPECIAL]

info
KATA https://www.kata-gallery.net
Time Out Café & Diner 03-5774-0440 https://www.timeoutcafe.jp
LIQUIDROOM 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net


jjj & febb - ele-king

 みんな知っていると思うけど、新風を巻き起こす、テン年代のヒップホップ・シーンの最大のインパクト=Fla$hBackS。とにかく、格好いいよね! 最近では、中島哲也監督による話題の映画、『渇き。」への楽曲提供など、活動の場も広がりつつある。
 そのメンバーのjjjとfebb、それぞれのソロ・アルバム発売を記念してのWリリース・パーティが今週末日曜の渋谷で開かれる。

 febbと言えば早い時期から噂が噂を呼んでいた、今年1月リリースのファースト・アルバム『THE SEASON』が記憶に新しい。アルバムを一聴したD.L氏が「ここ10年で最高の邦楽ヒップホップ・アルバムである」と発言するなど、識者からの賛辞の声も後を絶たないけれど、新世代の勢いを感じる1枚であることは間違いないので、まだ聴いてない人はぜひチェックを。
 で、jjj。彼も12インチ・シングルが春にリリースされたことで、アルバムへの期待感は日増しに強まっている。今週末には、いち早くアルバム曲も聴けるかもしれない!

 豪華な出演者もヘッズにはたまらない。B.DやONE-LAW、ERA、ISSUGI、KNZZといった東京ストリートの一角・池袋bedホームボーイたち、名古屋からはアルバム『VIVID』が評判のCAMPANELLA、YUKSTA-ILLによるTOKYO ILL METHOD SET、MARINやPRIMALの名前もある。
 DJ49、DJ HIGHSCHOOLによるエクスクルーシヴ・セットは必聴だし、DJ BUSHMINDはより幅の広い選曲で、普段ヒップホップの現場に行かないオーディエンスさえも虜にするだろう。
 そして、この日のメンツには、FILLMOREやKZA、PUNPEEの名前もクレジットされていて、ここまでくると“真夏の白昼夢"とでも言いたくなる。フードコーナーやスペシャル・マーチャンダイズの販売も予定されている。昼過ぎ15時スタートっていうのも良いね。年齢制限なしのオープンなパーティの気概を感じる。

 さらに、8/21(木)には、DOMMUNEにて「Road to "LEGIT SUMMER"」と題した前哨戦プログラムの放送も決定。こちらは〈WDsounds〉よりLIL MERCY、そしてシンガーのMARINをMCに迎え、当日出演者による生ライヴやスペシャル音源のOAも予定されている。是非チェックして、日曜日の当日に備えていただきたい。

イベントトレイラー映像


『jjj & febb solo album W release party LEGIT SUMMER』

日程:2014.8.24 (sun)
会場:SOUND MUSEUM VISION
Open / Start 15:00
Advance:2,800yen+1d
Door:3,500yen+1d

release live : jjj / febb

LIVE : B.D. / CAMPANELLA / DJ HIGHSCHOOL (Exclusive SET) / DJ ONE-LAW
(Chronic SET) / ERA / ISSUGI / KNZZ / MARIN / MEDULLA / PRIMAL /
YUKSTA-ILL(TOKYO ILL METHOD SET)

DJ : BUSHMIND / DJ49 / DJ BEERT / FILLMORE / GRINGOOSE / KZA /
MASS-HOLE /MS-DOS / PUNPEE / RYUJIN

FOOD : BEARS FOOD / GINZA SUKIBAR

■前売りチケット好評発売中
プレイガイド:
チケットぴあ:Pコード:235-703
ローソンチケット:Lコード:72791
e+(イープラス)

取扱店舗:
Disk Union
TRASMUNDO
Jazzy Sport
FEEVER BUG
SKARFACE

主催:AWDR/LR2 / SPACE SHOWER NETWORKS INC.
協力:WDsounds / P-VINE, Inc.
協賛 : TANNUS / NIXON / Us Versus Them
問い合わせ先:Global Hearts (03-6415-6231)

https://www.vision-tokyo.com


■DOMMUNEでも特番あり!

『2014/08/21 (木)JAPANESE HIPHOP STYLE WARS / Presented by P-VINE』
19:00~21:00 「Road to "LEGIT SUMMER"/ BROADJ♯1392」
TALK & LIVE:febb、CAMPANELLA、ERA、DJ HIGH SCHOOL and more... 司会:MARIN、Lil MERCY

DOMMUNE>>>https://www.dommune.com/reserve/2014/0821/

 東京の幡ヶ谷にある異空間「LOS APSON?」が恵比寿リキッドルームの〈KATA〉で、大々的にTシャツ販売大会を実施する。これがとんでもないメンツだ。日本のストリート・カルチャー/アンダーグラウンド・シーンの総決起とも言えるような内容になっている。本格的な夏に向けて、Tシャツを買うならいましかない。そして、少数しか作られない格好いいTシャツを探すなら、ココに行くしかないでしょう。坂本慎太郎のzeloneのTシャツから五木田智央、ヒップホップのWDsoundsやBLACK SMOKER RECORDS、COMPUMA等々、「LOS APSON?」から送られてきた以下の資料をじっくり読んで、その参加者の膨大なリストに驚いて欲しい。

(以下、資料のコピペです)

 白い~マットのジャングルにぃ~、今日もぉ~嵐が吹き荒れ~るぅ~♪ということで、おまんた?アゲイン!!! 今年2013年も"T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!!"の季節が、遂にやってまいります! 回を重ねるごとに出品参戦者も続々と増え、闘魂バトル・デザイン壮絶!あの手この手のアイデア空中殺法!Tシャツのみならずの場外乱闘!十六文キックに卍固め、サソリ固め、ラリアットに、バックブリーカーに、スピニング・トーホールド、そしてマイナーな?決め技、人間風車まで飛び出す始末!!!(なんのこっちゃ...暴走しすぎ。。。) そんな、ストロング・スタイルから金網デスマッチまでをも網羅したような総合格闘Tシャツフェアが、この"T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2013"なんですっ!!! そして今年は、なんと!なんと!あの革新邁進画家!大竹伸朗氏(宇和島現代美術)が、バ・バ・バーーーンと遂に参戦決定!!! Tシャツ虎の穴から大本命現れる!みたいな感じで、オジッコちびりぞぉーーー!!! Tシャツフェア参戦者達をゾクゾク・ビンビンに震撼させています! 我がロスアプソン・チームは今回、開店当初からお付き合いさせて頂いているSAMPLESSさんにデザインを入魂オーダー!めちゃんこカッコイイ(自我自賛!)3パターンのTシャツを取り揃えました!!! こりゃ、Tシャツフェア史上における記念メモリアルイヤーになりそうです!!! さあ~それでは、そんな特濃3日間に無くてはならないDJミュージック・プレイヤー達を紹介してまいりましょう! 初日は「GRASSROOTSな夜ぅ~」と題して、"ミュージック・ラバー・オンリー"を掲げるGRASSROOTSのオーナーINSIDEMAN a.k.a. Qと、MIX CD「Crustal Movement Volume 02 - EL FOLCLORE PARADOX」も好評のワールド・パラドックス・ハイブリッド・ミキサーShhhhh、そして女性アーティスト集団WAG.からオヤG達をも唸らせる選曲ムードを醸すLIL' MOFOが参戦! 中日は、酔いどれトロピカル・ハウス・パーティー「細道の夜ぅ~」で、Tシャツフェアでも毎年大人気!お馴染みの373&DJ DISCHARGEと、ALTZのレーベルALTZMUSICAからリリースしたMIX CDが早々に完売したマジカル・オーガニック奥様bimidoriの細道トリオが集結! そして、最終日は異種格闘バトルよろしく、トリップ・ストレッチングMIX「UNWOUND MIX」が大ロングセラー中のBING、ぶっトバしにかけては現在最高峰のDJ!アシッド夢芝居テクニシャンのKEIHIN、キュートなサイケデリックHIP HOPにファン急増中のDJ Highschool、そして私ロスアプソン店主ヤマベの4人にて、一時間ごとにムードがガラリと変貌するミル・マスカラス的?異空間を楽しみながら、Tシャツ争奪に参戦して頂ければ幸いです!!! 3日間の会期中はTime Out Cafe & Dinerスペースにて、お食事&喫茶&お酒を飲んだり出来るのですが、最終日には、ロスアプソン西新宿店時代に毎日モニターで流していたPOP実験映像、'80sブレイクダンス、レア・ベルベッツ、あるバンドの解散コンサートetc.を収録した伝説の?7時間ビデオの特別上映もありますので、お買い物参戦に疲れたらダラリとそちらの方も鑑賞してみて下さい。さあ!さあ!さあ!ゴングが打ち鳴らされる時が迫っています! 今からしっかりと準備万端、走り込み&うさぎ跳びなどをして体力をつけて、ご来場下さいませっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(山辺圭司/LOS APSON?)

2013.6.28 (fri) ~ 30 (sun)
at KATA
(東京都渋谷区東3-16-6 LIQUIDROOM 2F)
https://www.kata-gallery.net/
open 15:00 close 22:00
Entrance Free!!!

〈参加アーティスト/ブランド〉
LOS APSON?, 宇和島現代美術(大竹伸朗), 五木田智央, SAMPLESS, zelone records, SEMINISHUKEI, Vicinity, DJ Discharge, 373, KIZM, GRASSROOTS, KLEPTOMANIAC, JOJI NAKAMURA, 86ed, BLACK SMOKER RECORDS, HE?XION! TAPES, THE GODS ARE CRAZY, SONIC PLATE, COLORgung, DMB PRODUCTION, DREADEYE, PARANOID, COSMICLAB, COMPUMA, hentai 25 works, MANKIND, Ackky, 威力, TACOMA FUJI RECORDS, TARZANKICK!!!, TOGA, TRASMUNDO, BOMBAY JUICE, BREAKfAST, BATH-TUB OffENDERS, MGMD KRU, 2MUCH CREW, chidaramakka by syunoven, 大井戸猩猩, 植本一子, VINCENT RADIO, WACKWACK, WDsounds, WENOD RECORDS, WOODBRAIN/水面花木工, word of mouth, Akashic, BLACK SHEEP, 4L, chill mountain, DEATH BY METAL / galeria de muerte, ESSU, ExT Recordings, FEEVER BUG, 2YANG, 37A, FORESTLIMIT, GEE, KEN2-DSPECIAL, MAGNETIC LUV, MidNightMealRecords, MOWHOK ART SHOP, nightingale, noise, SLIMY MOLD HEAVENS, SpinCollectif TOKYO, STRANGER, SUMMIT, TUCKER, LIQUIDROOM and more!!!

〈追加アーティスト/ブランド〉※6月22日現在
コトノハ, dublab.jp, STRUGGLE FOR PRIDE, INDYVISUAL, ヨロッコビール, DogBite, amala, 前田晃伸, RWCHE, SWOW Backshelter Lab.

〈DJ Time/17:00~〉
6.28 fri
「GRASSROOTSな夜ぅ~」
DJ: INSIDEMAN a.k.a. Q, Shhhhh, LIL' MOFO

6.29 sat
「細道の夜ぅ~」
DJ: 373, DJ DISCHARGE, bimidori

6.30 sun
「異種格闘でバトルな夜ぅ~」
DJ: BING, KEIHIN, DJ Highschool, ヤマベケイジ

more information
https://www.losapson.net/tshirtfair/
https://twitter.com/losapson



  1 2 3