「Nothing」と一致するもの

Hudson Mohawke vs James Blake - ele-king

 8月半ば、ハドソン・モホークとジェイムス・ブレイクとの間で興味深いやりとりが交わされた。そのやりとり自体はよくあるミュージシャン同士のビーフで、つまりは単なるゴシップなのだけれど、「コラボとは何か?」という問題を提起するものでもあったので、簡単に経緯を記しておきたい。

 ことの発端は、あるひとりのファンが「ハドソン・モホークとジェイムス・ブレイクとのプロジェクトが必要だ」とツイートしたことにある(8月11日23時16分)。そのツイートを受けてハドソン・モホークは、フランク・オーシャンとだけでなくジェイムス・ブレイクともデモ作りをおこなっていたことを明らかにした(8月11日23時43分。オーシャンの名前が挙がっているのは、昨年末、オーシャンのために作ったとされるハドモーの音源がリークされて話題になったことが念頭に置かれているため)。その音源が日の目を見ることになるかどうかは不明だが、これ以上トラブルに巻き込まれたくないハドモーは、「何もリークするつもりはない」とツイートを続ける(8月12日0時21分)。
 その後ジェイムス・ブレイクは、このハドモーの発言を真っ向から否定するツイートを投稿する。「彼には才能があると思うけど、ぼくはハドソン・モホークと仕事をしたことはないし、彼が何のことを話しているのかわからない。敬意を表しつつも、困惑している」(8月13日3時10分)。
 この発言を受けてハドモーは、ブレイクがハドモーの音源を用いていくつかのことを試みたが、それが失敗に終わったこと、またハドモーはフランク・オーシャンとも一緒に仕事をしたが、それも失敗に終わったこと、そしてそれらが日の目を見ることはおそらくないが、もしそうなったら最高だということを連投し(8月14日23時27分)、「これを証明しないといけないなんて信じられない」というコメントとともに、ブレイクから送られたと見られるeメールのスクリーンショットを公開した(8月15日4時58分)。そこには、2014年2月5日という日付とともに、「きみが送ってくれたビートでいくつかのことを試してみたけれど、うまくいかなかった。すまない」という内容が記されていた。
 これに対しブレイクは、長めに書かれたメモのスクリーンショットを直接ハドモー宛てに送信する(8月15日8時50分)。

あーもう、頼むよ。そうさ、ぼくはその音源を聴いて、丁重にお断りした。2年経ってきみは、リークできる何かがあるような段階までぼくらがコラボしたという考えを仄めかしている……? [それなら]きみが持っているものをリークしたらいい。ぼくのヴォーカルや入力のないきみ自身のビートをリークすることになるだろうけどね。ぼくらが一緒に仕事をしたことはなかった。そのことを神に感謝するよ。ぼくは自分の音楽をきみに預けることなんてできないからね。もしきみが音楽をリークすると脅かし続けるなら、いずれ、もしくはそうすることができると仄めかすだけで、すぐに誰もきみに音楽を預けなくなるだろう。もう一度言う……困惑している。

 これに対しハドモーは、「帰ったら連絡する。プライベートに話そう」と返信している(8月15日10時30分)が、ここで唐突にOPNがふたりのやりとりに介入している。OPNはハドモーとブレイクの両者に宛てて、「去年の夏きみたちが何をしたか、ぼくは知っている」と記された映画『ラストサマー』の画像を添付し、白紙のリプライを送信(8月15日13時29分)。その後ハドモーは「ジェイムスとは何の問題もない」とツイートし(8月15日17時07分)、事態の収束を図った。

 行き違いはふたつある。ひとつは、ハドモーの「デモを作った」、「自分のビートを使ってブレイクが作業した」という発言内容を、ブレイクが「一緒に仕事をすること」すなわち「コラボ」としては見做さなかったということ。もうひとつは、ハドモーの「音源が日の目を見たらいいのに」という願望を、ブレイクが「音源をリークするぞ」という脅しとして受け取ったということ。このふたつが絡み合って、どんどん話がこじれていったのである。まあ要するによくある誤解の積み重ねなのだけれども、それが『ピッチフォーク』をはじめとする様々なメディアに取り上げられることで大きな騒動へと発展してしまったわけだ。
 そういった表面的な行き違いの部分、あるいはふたりの間の感情的なしこりを無視して、「コラボした/していない」という点にのみ着目すると、興味深い問題が浮かび上がってくる。
 ハドモーはブレイクにビートを送った。ブレイクはそれを使って色々と試みたが完成には至らず、最終的に作業を断わった。したがってハドモーは、完成品はもちろん作業途中の音源さえもブレイクから受け取っていないのだが、ハドモー的にはこの時点で共同作業=コラボが成立している。ハドモーのビートを用いてブレイクがあれやこれやと格闘したのだから、それはもう共同作業=コラボでしょう、というわけだ。他方ブレイク的には、制作が途中で行き詰まりトラックが完成しなかったので、共同作業=コラボは成立していない。
 つまり今回のビーフは、コラボレイションという概念に関して、過程を重視するかそれとも結果を重視するか、という争いだったのである。誰かが作ったものに別の誰かが手を加えたら、たとえ作品が未完成であったとしてもその作業自体はコラボである(ハドソン・モホーク)。最終的に作品が完成しない限り、誰かが作ったものに別の誰かが手を加えたとしてもその作業はコラボではない(ジェイムス・ブレイク)。はたして共同作業=コラボとは過程のことなのか、それとも成果のことなのか?
 文化的なものは、たとえそれが物理的にはたったひとりの手によって生み出されたものであったとしても、多かれ少なかれ過去の様々な遺産や他者とのコラボレイションである──たしかにそうなのだけれど、そういった大きな次元の話ではなく、もっとプラグマティックなレヴェルで「コラボとは何か?」ということを考えるとき、今回のハドソン・モホークとジェイムス・ブレイクとの論争は非常に示唆に富んだやりとりだったのではないだろうか。(小林拓音)

NHK yx Koyxen - ele-king

 もうそろそろ20年になろうかというコーヘイ・マツナガの歩みを眺めていると、「浪費」や「放蕩」といった単語が思い浮かんでくる。1998年に〈Mille Plateaux〉からデビューを果たした彼は、これまでに Koyxeи や NHK bs、NHKyx や NHK'Koyxeи といった名義を使い分け、メルツバウやセンセーショナル(元ジャングル・ブラザーズ)、ショーン・ブース(オウテカ)やハイ・プリースト(アンチポップ・コンソーティアム)、あるいは SND といった多様な個性たちとコラボレイションをおこない、〈Tigerbeat6〉や〈Raster-Noton〉、〈Skam〉や〈Pan〉といったエレクトロニック・ミュージックの名門レーベルからリリースを重ねてきた。ややこしい名義を使い分け、様々なレーベルを未練なく渡り歩いていくその姿は、リリースを重ねるごとに意識的に何かを捨て去っていこうとしているかのようにも見える。その「使い捨て」感は曲名にも表れていて、彼のアルバムには "587" や "367"、"629" といったよくわからない数字が並んでいる。

 多作な彼による膨大な作品群は、大きくエクスペリメンタルなものとフロア・オリエンテッドなものに分別することができる。昨年の12インチ「Hallucinogenic Doom Steppy Verbs」に続いて〈Diagonal〉からリリースされた本作『Doom Steppy Reverb』は、後者に属するものだ。
このアルバムの内容は、一言で言ってしまえば「ダンサブルなテクノ」ということになるのだけれど、本作にはどこか徹底して覚めた態度、あるいは極端に冷え切った何かがある。極めて身体的・機能的でありながらも、EDMのような下品さとは決して相容れない享楽性。インテリジェントな香りもそこはかとなく漂ってはいるが、それもとっつきにくい類の高尚さとは無縁である。ここにはただ淡々とした、だが強靭なテクノ・トラックが並んでいる。

 かつてブリアルが登場してきたとき、なんて冷たいダンス・チューンを鳴らすのだろうと思ったものだが、本作を聴き終えた後に襲ってくる戦慄にも似た不思議な余韻は、初めてブリアルの音楽に触れたときの感覚に近い。実際、"1073+Snare" や "1038 Lo Oct Short"、"Y" や "1048" といったトラックには、ダブステップ以降のリズム感覚・音響感覚が具わっている。
 だが、ブリアルの音楽には荒廃したロンドンの情景が強く刻み込まれていた。NHK yx Koyxen 名義のこのアルバムには、そういった情景を連想させる要素が一切ない。あるいは仮にそういった要素が含まれているのだとしても、それは決して具体的な都市や人間の断片などではなく、世界のどこかの、もしかしたら存在するかどうかさえわからない、ある閉じられたフロアの抽象的な情景だ。
 ただ踊り、ただ飲み、ただ吸い、ただ遊び尽くす。これは「いま」という時間を意図的に使い捨てていくための音楽である。たとえば "1082 S" の残響音が鳴らしているのは、そのような空虚な「いま」の痕跡なのではないだろうか。このアルバムを聴いていると「蕩尽」という言葉すら使いたくなってくる。

 フロアで床を見つめながら、あるいは天井を見上げながら、何も考えずに踊り続ける。そこに大きな意味などはなく、ただ過ぎ去っていく現在だけがある。その享楽を彼はベルリンのシーンのなかで見つけてきたのだろうか? 一体、この音楽の先には何があるのだろう?
たぶん、何もない。低俗でもなければ高尚でもない、どこまでもストレートなこの踊るためのテクノ・アルバムは、ただ「いま」という時間を消費し、虚無を見つめる。

 B.D.は常に「東京」を意識してきた。そして、それは今も変わらない。彼の新プロジェクトが、そのことを証明しているのだ。
 前作から約3年ぶりとなる今回のプロジェクトは、ドメスティック・アパレルブランド、BACKCHANNELとハード・ディガー・プロデューサー、Mr.Itagaki a.k.a. Ita-cho、そしてB.D.のコラボレーションによる、スペシャル・アイテム・ボックスとしてのリリースとなる。このボックスには全楽曲をMr.ITAGAKI a.k.a.Ita-choがプロデュースしたEP『BORDER』(全11曲)と、その他にCAP、TOWELが同梱されており、そのデザインはB.D.の前作『BALANCE』でのアートワークで注目を集めた、KANTOが担当している。また、今回のEPはCD単体でのリリースは予定されていないとのこと。
 アイテム・ボックスのリリースは9月23日(金)であるが、それに先駆けWEBサイトと、本作に収録されている「Guidance」、「Iranai feat.OMSB」のMVが公開されている。これを見れば、B.D.が「東京」のアンダーグラウンドを更新し続けていることを再認識出来るだろう。スペシャル・ボックスは追加生産なしの数量限定アイテムということで、入手困難になることも予想されるが、マスト・チェックなEPをぜひ手に入れてほしい。

(以下、「Guidance」「Iranai feat.OMSB」のMVです。)


「BACK CHANNEL × B.D. × Mr.Itagaki a.k.a. Ita-cho BORDER SPECIAL BOX SET」

価格:¥10,000+tax
発売日:2016.9.23

タイトル:BORDER
アーティスト:B.D., Mr.Itagaki a.k.a. Ita-cho
レーベル:GREEN BACK

Track List
1.Mezame
2.48Tricks
3.Guidance
4.Seventh Heaven
5.16deep
6.Fly Wire
7.Iranai feat.OMSB
8.Lemon
9.Groovy Line
10.Better Days
11.Next Door
All Tracks Produced by Mr.Itagaki a.k.a.Ita-cho

WEB:https://border.grbk-killaturner.com


■B.D.(Rapper)
10代よりソロ活動を皮切りにキャリアをスタートさせる。
IKB(池袋)や渋谷宇田川町を地場にTHE BROBUS (B.D.,BAZOO,DWEET,HASSY THE WANTED)を結成。2枚のアルバムをリリースする。
解散後再びソロに転向し「THE GENESIS」をリリース。その活動と平行してTETRAD THE GANG OF FOUR(NIPPS,B.D.,VIKN,SPERB)を結成。またNIPPSとB.Dが中心となりアンダーグラウンドの雄が集結したTHE SEXORCISTが誕生。変態キャンペーンを合言葉にその活動に大きな注目を集める。そして2013年末にはユニバーサルミュージックよりメジャーアルバムとなる「BALANCE」をリリースするなど、精力的な活動を続ける「東京の」ラッパーである。KILLATURNER名義で制作したDJ MIX「KILLA SEASON」が各方面より高い評価を得て現在はDJとしての活動も行う。
https://www.grbk-killaturner.com/

■Mr.Itagaki a.k.a.Ita-cho (Producer)

digger producer,beatmaker dj,vinyl dealer,vintage blaxploitaition & vintage kung fu poster dealer
ヒップホップのレコードを世界一売った店の元バイヤーとして、100タイトルを越えるエクスクルーシブ盤の制作やクラシックタイトルの再発などの仕事で評価を受ける。
海外への買い付けでもアメリカ,ヨーロッパなどで掘りまくるハードディガー。数多くのジャパニーズヒップホップ作品のプロデュースワークでも知られる。
DJプレイでは各地にて黒いバイブスに裏付けされた幅広いジャンルの選曲で玄人筋から評価を得ている。
2006年のオリジナルアルバムに続き、09年にビクターエンターテインメントよりリリースされたP&P records音源を使ったオフィシャルMIX CはUKチャートでNo.1を獲得した。
作品のジャケットデザインを始め、アパレルブランドのアートワークディレクションもこなす。元調理師でK.O.D.Pのメンバー。
https://thevinylpimp.com/

■Back Channel

1999年、東京でアンダーウェア・メーカーとしてスタート。ブランド名は「裏ルート」という意味を持ち、現在ではテキスタイル、シェイプ、ファンクションの融合をコンセプトに、トップスやボトムスにアクセサリーといった幅広いメンズコレクションを展開している。ストリートを背景に、高品質マテリアル、高性能ディテールをとことん追求し、シーズン独自の世界観でオーセンティックなアパレルを表現。また、近年では本格アウトドア・ブランドとのコラボレーションも実現し、アウトドア愛好家も納得するハイクオリティなプロダクトを数多く発表。着る人の雰囲気や個性を最大限に引き出すことを意図した、洋服作りを続けている。
https://www.backchannel.jp/

Tyondai Braxton - ele-king

 2000年代のバトルズ、すなわちタイヨンダイ・ブラクストンが在籍していた頃のバトルズは、リズムの面でもテクスチャーの面でも、そして何よりバンドであるということの最大の武器であるアンサンブルにおいても、あの時代に唯一、世界に対して戦争を吹っかけていたバンドだったのではないかと思う。当時、グライムやダブステップの強度に太刀打ちできるロック・バンドがどれだけいただろうか。かれらのアイデアにどれほどユーモラスな要素が垣間見られたとしても、リスナーはそれを「いま」という状況のなかでどこまでもシリアスに受け止めざるをえない――バトルズはそういう強制力を持つバンドだった。

 ミニマル・ミュージックを経て、ファンクを経て、パンクやハードコアを経て、クラブ・ミュージックを経て、ポスト・ロックを経た後の世界で、ロックという文脈のなかで何ができるのか。様々なアイデアがほぼすべて出し尽くされてしまった時代に、ロックという文脈のなかで何をすべきなのか。バトルズはそういう「いま」鳴らされるべきサウンドに極めて意識的なバンドだったし、そしてそれを実行する技術があった(いまさらわざわざ言及する必要はないかもしれないが、バトルズは、各々長いキャリアを積んだメンバーが一堂に会したいわゆる「スーパー・バンド」である)。

 そのエクスペリメンタリズムの中核を担っていたのがタイヨンダイ・ブラクストンであったのは間違いない。1作目の『History That Has No Effect』(2002年)やパーツ&レイバーとのスプリット『Rise, Rise, Rise』(2003年)などのタイヨンダイの初期作品を聴くと、まさに彼の音楽的欲動こそがバトルズというバンド全体の「コミュニズム」(と、共同作業のことをあえてそう呼んでみる)を突き動かしていたのだろうと思えてくるし、実際、彼が脱退した後のバトルズはかつて自らが担っていた戦争性・状況性から背を向け、ひたすらジャム・バンドとしての成熟を目指しているように聴こえる。

 バトルズ在籍中に発表された2作目『Central Market』(2009年)はストラヴィンスキーなどに触発され、現代音楽とポップとの共存を見事に達成してみせた意欲作ではあったが、いまだバトルズの昂奮冷めやらぬ時節に鳴らされたそのオーケストラ・サウンドは、聴き手に「なぜいまこれなのか?」という疑問を生じさせるものでもあった。徹底的に作り込まれた細部は確かに耳の肥えたリスナーたちの想像力を強く刺戟するものではあったが、全体としてはロック・ミュージシャンがオーケストラルなクラシックを導入したときの「あちゃー」という感覚の拭えないアルバムでもあった(タイヨンダイ本人は自身がロック・ミュージシャンであるという意識など微塵も持ち合わせていなかっただろうが)。

 だから3作目『HIVE1』(2015年)でのミュジーク・コンクレートへの軌道修正は正解だったと思う。おそらくはフィリップ・グラスとの交流が転換点となったのだろう。打楽器とモジュラー・シンセによって織りなされる最先端のリズムとテクスチャーは、2015年のタイヨンダイ・ブラクストンがソロ・アーティストとして表現しうる、そのすべてがぶち込まれた作品だった。

 そして、本作である。このEPは一言で言ってしまえば、『HIVE1』の延長である。だがそれはアルバムの単なる焼き直しではない。ここには、『HIVE1』の先へ突入しようというタイヨンダイの音楽的欲動が明確に表れ出ている。細かく刻まれたサンプル・ヴォイスに電子音が絡みつく "Oranged Out" は、タイヨンダイ・ブラクストンという音楽家のアイデンティティの更新を宣言しているかのようだし、規則的なビートの上を泳ぐシンセが印象的な "Hooper Delay"、シンセのみで白昼夢を演出してみせる小品 "Fifesine"、日本盤『HIVE1』にボーナス・トラックとして収録されていた "Phono Pastoral"、打楽器の躍動性にそのテクスチャーとしての可能性をもぶち込んだ "Greencrop" と、どの曲も実験的でありながらどこかエロティックでもある。この官能性は『HIVE1』にはなかったものだ。それに、銃規制団体を支援するという本作の制作目的も、いまの合衆国の状況を鑑みると非常にタイムリーである。タイヨンダイはこの2016年に、かつてとは異なる手法で「いま」という時代や状況に応答しようとしている。


 こんなことを言ってもしかたがないのだけれど、本作を聴くとやっぱりどうしても、いまのこのタイヨンダイがまたあの3人とやったらどうなるのだろう、と思わずにはいられない。本作のような官能的エクスペリメンタリズムが、あの圧倒的なバンド・サウンドと共存することができたら……本作はそんな夢想と余韻を与えてくれるEPである。

Arto Lindsay - ele-king

 ノー・ウェイヴから実験音楽、ブラジル音楽まで――DNAやラウンジ・リザーズ、アンビシャス・ラヴァーズの一員として、あるいはカエターノ・ヴェローゾやマリーザ・モンチのプロデューサーとして、そしてもちろんソロ・ミュージシャンとして、これまでさまざまな音楽的試みをおこなってきたアート・リンゼイ。このたび彼の来日公演が東京・代官山の晴れたら空に豆まいてにて開催される。同公演は、晴れたら空に豆まいての10周年記念企画の一環として、8月29日から5日間にわたって開催される。
 8月29日と30日には青葉市子、31日には山木秀夫、9月1日にはBuffalo Daughter、9月2日にはジム・オルークをゲストに迎える。ミキシングはzAkが担当(2日を除く)。
お土産付きの3日間通し券および5日間通し券もあり。
 また9月5日には大阪公演(@CONPASS)、6日には広島公演(@CLUB QUATTRO)、8日には京都公演(@METRO)も開催される。5日と6日には青葉市子、8日にはクリスチャン・フェネスをゲストに迎える。

『代官山 晴れたら空に豆まいて 10周年記念』
ARTO LINDSAY/アート・リンゼイ JAPAN 2016

presented by 晴れ豆インターナショナル
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2016年8月29日(月)〜9月2日(金)
於:代官山 晴れたら空に豆まいて
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8/29 mon.
ARTO LINDSAY x 青葉市子 – 第壱夜
live mix by zAk
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8/30 tue
ARTO LINDSAY x 青葉市子 – 第弐夜
live mix by zAk
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8/31 wed.
ARTO LINDSAY x 山木秀夫
live mix by zAk
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9/1 thu.
ARTO LINDSAY x Buffalo Daughter
live mix by zAk
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9/2 fri.
ARTO LINDSAY x Jim O’rourke THANK YOU SOLD OUT
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すべて open 19:00 start 20:00
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フロアは畳敷きです
整理番号順のご入場です
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イープラスのみにて取り扱い ←こちらをクリック!
晴れ豆での一般予約は行いません
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前売 ¥6,000-/¥6,500- (お土産なし/お土産つき)
当日 ¥6,500- (お土産なし)
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お土産は、アーティストによるオリジナル・デザイン
完全限定生産・非売品です
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優先入場・お土産つきの通し券のみ、晴れ豆にて承ります
*5日通し券 ¥25,000-(お土産つき)
*3日通し券 ¥16,000-(お土産つき)~日付を必ずご指定ください
*ご来店初日にまとめてお支払いください
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企画・主催・問い合わせ
代官山 晴れたら空に豆まいて/晴れ豆インターナショナル
03-5456-8880
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協力:commmons、前田圭蔵
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アート・リンゼイ Arto Lindsay
1953年5月28日アメリカ・バージニア州生まれのアーティスト/ミュージシャン/プロデューサー。
1977年にニューヨークでDNAを結成し、翌年ブライアン・イーノによるプロデュースのもとで制作されたコンピレーション・アルバム「No New York」に参加。
1978年にはジョン・ルーリー率いるグループLounge Lizardsに参加し、80年代にはピーター・シェラーとAmbitious Loversを結成し、アルバムを3枚リリース。
その後プロデューサーとしてCaetano Veloso、Gal Costa、Marisa Monteなどの作品に関わり、また坂本龍一、David Byrne、Laurie Anderson、Animal Collective、Cornelius、UA、大友良英など数多くのアーティストと共演。
またMathew Barney、Vito Acconci、Rirkrit Tiravanijaなど数多くの現代アーティストとのコラボレーションも行う。
現在12年振りとなるソロ名義の新作を制作中。

Bon Iver - ele-king

 この10年において、インディ・ロック・シーンが発見したもっとも巨大な才能だったのかもしれない……ジャスティン・ヴァーノン、彼のボン・イヴェールとしての新作『22, A Million』が9月30日にいよいよ発表される。もちろん<ジャグジャグウォー>からだ。前作『ボン・イヴェール、ボン・イヴェール』(11)から、カニエ・ウェストやジェイムス・ブレイクとのコラボレーション、ポストロック・バンドのヴォルケーノ・クワイアでの活動、数々のプロデュース・ワークに地元町でのフェスティヴァル開催、そして初来日公演と何かと話題はあったものの、やはりボン・イヴェールとしての新作は重みが違う。

 彼が主宰するフェスティヴァルでは新作が全曲プレイされたが、インターネット上でも正式に2曲が発表されている。実験的なジャズとヒップホップの大胆な導入、アンビエントとドローンへの関心、ゴスペルとフォークへの忠誠……そうしたものが彼自身のエモーションで繋ぎとめられているかのような絶大なインパクトを持った、新作への期待を否応なく煽る2曲である。アルバムのクレジットにはヴァーノンの音楽仲間たちを中心に膨大な人数が記されており、もはやボン・イヴェールが山小屋のフォーク・ミュージックから遥か遠くまで来たことを証明している。ボン・イヴェールというプロジェクトを通してヴァーノンが、様々な音楽ジャンルや形式や、そこに関わる人間たちの力を借りて、新しい音楽的コミュニティを模索し創りあげようとしているように思えてならないのだ。

 公式サイトではTシャツ付やジャケット付も選べる形でプレセールが始まっている。話題作が続く2016年だが、もちろん本作もハイライトのひとつとなるだろう。

22 (OVER S∞∞N) [Bob Moose Extended Cab Version]

10 d E A T h b R E a s T ⚄ ⚄ (Extended Version)


Bon Iver / 22, A Million
Jagjaguwar



22, A Million Tracklist:

1. 22 (OVER S∞∞N)
2. 10 d E A T h b R E a s T ⚄ ⚄
3. 715 - CR∑∑KS
4. 33 “GOD”
5. 29 #Strafford APTS
6. 666 ʇ
7. 21 M◊◊N WATER
8. 8 (circle)
9. ____45_____
10. 00000 Million

SOUL definitive 1956 - 2016 - ele-king

ブラック・カルチャーが燃え上がるいまだからこそ読みたい、
60年分のソウル/ファンク/R&Bのディスク・ガイド決定版!

サム・クックからビヨンセ、ジェイムズ・ブラウンからディアンジェロまで。
時代に応じてスタイルを変化させながら、これほど社会と密接した関係にあり、
そしてこれほど世界を魅了してきた大衆音楽はほかにない。

“definitive”シリーズ最新刊は、60年にもおよぶソウル/ファンク/R&B年代記。
黎明期から2016年の現在までを網羅した本書は、ソウルがどのように始まり、
どのように変化しながら現在に至っているかという流れをあぶり出す。
ブラック・カルチャーが燃え上がるいまだからこそ読みたい1冊。

監修・著者は、30年以上もブラック・ミュージックについて書き続けている、
ベテラン音楽ライターの河地依子。まさに「決定版」です!

初版のみ 電子版へのアクセスキー付き


第1章:1950年代~ ソウルの黎明期
p7 Sam Cook / p8 James Brown & The Famous Flames / p9 Ray Charles / p10 歌姫たち / p11 ドゥーワップの系譜 / p13 ニューオリンズ / p14 その他の先達

第2章:1960~ ソウルの躍進
p16 The MIracles / p17 デトロイト~Motown / p19 Stevie Wonder / p20 Marvin Gaye / p21 Supremes / p22 The Temptations / p23 For Tops / p26 The Jackson 5 / p27 Invicuts / p31 Chaimen Of The Board / p32 メンフィス~Stax / p33 Otis Redding / p37 その他の南部 / p38 Atlantic / p42 Wilson Pichett / p43 Aretha Franklin / p44 シカゴ~Chess / p46 Okeh / p47 その他 / p49 Ike & Tina Turner

第3章:1964~初期のファンク
p52 James Brown / p54 Sly & The Family Stone

第4章:1969~ファンクに火が点いた
p56 Sly & The Family Stone / p57 James Brown / The JB's / p58 P- Funk / p63 Ohio Playersおよび関連作 / p65 オハイオその他 / p67 The Isley Brothers / p68 Earth, Wind & Fireおよび関連作 / p71 東海岸(NY/NJ) / P73 西海岸 / p76 デトロイト / p78 Isaac Hayes / p79 The Bar-Kays / p80 The Meters / p81 Allen Toussaint および関連作 / p82 その他の地域 /

第5章:1971 ~ニュー・ソウル
p84 Marvin Gaye / p85 Curtis Mayfield / p87 Donny Hatherway / p88 Stevie Wonder / p92 番外編:「言葉」のアルバム

第6章:1972~ソウル百花繚乱
p94 Al Green / p95 メンフィス~Hi / p98 メンフィス~Stax / p101 Bobby Womack / p102 その他 / p104 Philadelphia International / p105 フィラデルフィア / p110 The Stylistics / p111 その他 / p112 Buddah / p113 ニューヨーク / p116 Brunswick/Dakar / p117 Barry White / p118 西海岸 / p121 西海岸~Motown / p124 デトロイト / p126 Prince / p127 その他

第7章:1979~ エレクトロ時代の洗練
p129 Michael Jackson / p130 Chicおよび関連作 / p132 Rick Jamesおよび関連作 / p134 Jazz→→→Funk / p135 ニューヨークその他 / p137 Zappおよび関連作 / p139 オハイオその他 / p140 Princeおよび関連作 / p142 Reggie Griffinおよび関連作 / p143 ミシガン / p145 Solar / p148 西海岸その他 / p150 その他の地域 / p152 Go-Go / p154 ニューオリンズ / p155 シンガーたち:旧世代 / p162 Luther Vandrossおよび関連作 / p163 シンガーたち:新世代 / p167 シンガーたち:英国 /

第8章:1988~ ニュー・ジャック・スウィング→ヒップホップ・ソウル→ビート革命
p171 Guy / p172 Teddy Rileyおよび関連作 / p174 Uptown / p174 Jam & Lewisプロデュース作、Perspective作品 / p178 LA & Babyfaceプロデュース作、Laface作品 / p181 New Editionおよび関連作 / p183 Foster & MacEloryプロデュース作 / p185 LeVertおよび関連作 / p186 Motown / p189 Def Jam/OBR / p191 Keith Sweatおよび関連作 / p192 R. Kellyおよび関連作 / p193 Dallas Austin関連作 / p194 セルフ・プロデュースの人々 / p196 Timbalandおよび関連作 / p199 その他 / p207 我が道を行く人々 / p209 英国バンド / p211 シンガーたち:英国

第9章:1995~ ネオ・ソウルとR&B(1)
p213 D'Angelo / p214 ネオ・ソウル / p219 R&B / P220 Destiny's Child / p223 ゴスペル /

第10章:2000~ネオ・フィリー
p226 Jill Scott / p227 ネオ・フィリー

第11章:2001~ネオ・ソウルとR&B(2)
p233 Alicia Keys / p234 R&B / p242 ネオ・ソウル / p244 Anthony Hamilton / p252 番外編:Bruno Marsおよび関連作 / p253 レトロ・ソウル / p257 全方位型 / p260 ゴスペル / p261 英国 /

第12章:2005~ エレクトロ~アンビエント~ドリーム
p264 Riahnna / p265 ダンス、ポップ / p267 アンビエント、ドリーム /

第13章:~2016 新世代プロテスト
p272 Beyonce / p273 新世代プロテスト


コラム
p35
「全盛期のレヴューのライヴ盤」
p90
「ブラックスプロイテーションのサントラ」
p100
「社会的な目的の慈善ライヴ」
p169
「反アパルトヘイト・アーティスト連合」
p224
コラム「ファンクの復活」
p230
「銀幕の中のアーティストたち」
p231
「ザ・ルーツの暗躍」
p258
「トリビュート盤」
p262
「相次ぐヴェテランの復活劇」

p274
索引

SOUL definitive 1956 - 2016 - ele-king

21番目の「笑っていた」で泣いてしまった。「あなたがアメリカの黒人だったら殺されるかもしれない23の状況(23 Ways You Could Be Killed If You Are Black in America)」という動画のことだ。合衆国で無抵抗の黒人が警官に殺害され続けていることに抗議するため、ビヨンセやリアーナ、アリシア・キーズといった錚々たる顔ぶれが集結し、それまでに殺害された23人が殺される直前に何をしていたかを淡々と語っていく動画である。21番目に登場する被害者は、単に「笑っていた」というだけで殺されてしまった。もう本当にどうしようもないくらい悲惨だ。
2016年はビヨンセの年である。黒人であることと女性であること、政治の問題と恋愛の問題を同時に気高く歌い上げる彼女の姿は、昨年のケンドリック・ラマーと同様、ポピュラー・ミュージックの歴史に深く刻み込まれることになるだろう。何がすごいって、元デスティニーズ・チャイルドだよ。90年代に誰がこんな姿の彼女を想像できただろうか。
だが落ち着いて考えてみると、いまの彼女の力強い姿は当然の帰結なのかもしれない。なぜなら彼女の背後では、われわれが想像するよりもはるかに大きな川がこれまで一度も途切れることなく脈々と流れ続けていたのだから。かつてアミリ・バラカ(リロイ・ジョーンズ)はその川を「変わっていく同じもの(the Changing Same)」と名付けた。
ブラック・ミュージックは刹那的で、うつろいやすいと言われる。そのときそのときで新しいスタイルが生み出され、聴衆はそれを次々と消費しては捨てていく。こう書くとただむなしいだけのように感じられるかもしれないが、それはつまり、ブラック・ミュージックが各々の時代の社会情勢と相互に作用し合っているということでもある。公民権運動があった。ヴェトナム戦争があった。LA暴動があった。イラク戦争があった。それらはみな一本の大きな本流へと注ぎ、2016年という河口まで流れ込んでいる。直接的なメッセージが歌われているかどうかだけが重要なのではない。楽器が、リズムが、音色が、歌声そのものが、20世紀後半の合衆国の歩みに呼応しているのだ。
サム・クックがいた。ジェイムズ・ブラウンがいた。ディアンジェロがいる。ビヨンセがいる。『ディフィニティヴ』シリーズ最新作は、「ソウル」である。

SOUL definitive 1956-2016
河地依子



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第1章:1950年代~ ソウルの黎明期
p7 Sam Cook / p8 James Brown & The Famous Flames / p9 Ray Charles / p10 歌姫たち / p11 ドゥーワップの系譜 / p13 ニューオリンズ / p14 その他の先達

第2章:1960~ ソウルの躍進
p16 The MIracles / p17 デトロイト~Motown / p19 Stevie Wonder / p20 Marvin Gaye / p21 Supremes / p22 The Temptations / p23 For Tops / p26 The Jackson 5 / p27 Invicuts / p31 Chaimen Of The Board / p32 メンフィス~Stax / p33 Otis Redding / p37 その他の南部 / p38 Atlantic / p42 Wilson Pichett / p43 Aretha Franklin / p44 シカゴ~Chess / p46 Okeh / p47 その他 / p49 Ike & Tina Turner

第3章:1964~初期のファンク
p52 James Brown / p54 Sly & The Family Stone

第4章:1969~ファンクに火が点いた
p56 Sly & The Family Stone / p57 James Brown / The JB's / p58 P- Funk / p63 Ohio Playersおよび関連作 / p65 オハイオその他 / p67 The Isley Brothers / p68 Earth, Wind & Fireおよび関連作 / p71 東海岸(NY/NJ) / P73 西海岸 / p76 デトロイト / p78 Isaac Hayes / p79 The Bar-Kays / p80 The Meters / p81 Allen Toussaint および関連作 / p82 その他の地域 /

第5章:1971 ~ニュー・ソウル
p84 Marvin Gaye / p85 Curtis Mayfield / p87 Donny Hatherway / p88 Stevie Wonder / p92 番外編:「言葉」のアルバム

第6章:1972~ソウル百花繚乱
p94 Al Green / p95 メンフィス~Hi / p98 メンフィス~Stax / p101 Bobby Womack / p102 その他 / p104 Philadelphia International / p105 フィラデルフィア / p110 The Stylistics / p111 その他 / p112 Buddah / p113 ニューヨーク / p116 Brunswick/Dakar / p117 Barry White / p118 西海岸 / p121 西海岸~Motown / p124 デトロイト / p126 Prince / p127 その他

第7章:1979~ エレクトロ時代の洗練
p129 Michael Jackson / p130 Chicおよび関連作 / p132 Rick Jamesおよび関連作 / p134 Jazz→→→Funk / p135 ニューヨークその他 / p137 Zappおよび関連作 / p139 オハイオその他 / p140 Princeおよび関連作 / p142 Reggie Griffinおよび関連作 / p143 ミシガン / p145 Solar / p148 西海岸その他 / p150 その他の地域 / p152 Go-Go / p154 ニューオリンズ / p155 シンガーたち:旧世代 / p162 Luther Vandrossおよび関連作 / p163 シンガーたち:新世代 / p167 シンガーたち:英国 /

第8章:1988~ ニュー・ジャック・スウィング→ヒップホップ・ソウル→ビート革命
p171 Guy / p172 Teddy Rileyおよび関連作 / p174 Uptown / p174 Jam & Lewisプロデュース作、Perspective作品 / p178 LA & Babyfaceプロデュース作、Laface作品 / p181 New Editionおよび関連作 / p183 Foster & MacEloryプロデュース作 / p185 LeVertおよび関連作 / p186 Motown / p189 Def Jam/OBR / p191 Keith Sweatおよび関連作 / p192 R. Kellyおよび関連作 / p193 Dallas Austin関連作 / p194 セルフ・プロデュースの人々 / p196 Timbalandおよび関連作 / p199 その他 / p207 我が道を行く人々 / p209 英国バンド / p211 シンガーたち:英国

第9章:1995~ ネオ・ソウルとR&B(1)
p213 D'Angelo / p214 ネオ・ソウル / p219 R&B / P220 Destiny's Child / p223 ゴスペル /

第10章:2000~ネオ・フィリー
p226 Jill Scott / p227 ネオ・フィリー

第11章:2001~ネオ・ソウルとR&B(2)
p233 Alicia Keys / p234 R&B / p242 ネオ・ソウル / p244 Anthony Hamilton / p252 番外編:Bruno Marsおよび関連作 / p253 レトロ・ソウル / p257 全方位型 / p260 ゴスペル / p261 英国 /

第12章:2005~ エレクトロ~アンビエント~ドリーム
p264 Riahnna / p265 ダンス、ポップ / p267 アンビエント、ドリーム /

第13章:~2016 新世代プロテスト
p272 Beyonce / p273 新世代プロテスト


コラム
p35 「全盛期のレヴューのライヴ盤」
p90 「ブラックスプロイテーションのサントラ」
p100 「社会的な目的の慈善ライヴ」
p169 「反アパルトヘイト・アーティスト連合」
p224 コラム「ファンクの復活」
p230 「銀幕の中のアーティストたち」
p231 「ザ・ルーツの暗躍」
p258 「トリビュート盤」
p262 「相次ぐヴェテランの復活劇」

p274 索引

Schoolboy Q - ele-king

 MCの多くが直面するであろう、ポジショニング≒キャラ立ちの問題。ワン・アンド・オンリーの個性とは、一体何か。Schoolboy Qもまた、この問題に意識的であるように見える。

 本アルバムのタイトルとなっている「Blank Face」。これは一体何を意味しているのだろうか。それは「うつろな顔」「無表情」といった意味を持つが、ファースト・シングルの“Groovy Tony”のMVやバージョン違いのアルバムのアートワークに登場するQ(もしくはジョーダンやトランプ)の顔面は、無表情といった生易しいものではない。その鼻や口はグロテスクなほどに平面に加工されており、サングラスをかけた「顔なし」のごとし。同曲の「Groovy Tony / no face killer」というラインからは、ウータン・クランのゴーストフェイス・キラーを連想させられる(ゴーストフェイスの別名はトニー・スタークスでもある)。思えばゴーストフェイスはウータン・クランが世に現れた当初、ストッキングを被り顔の露出を避けていた(Qも前作『Oxymoron』のジャケットで顔を隠している)。理由として、警察に追われているからといった憶測が囁かれたが、真相は定かではない。いずれにせよ、顔を見せられないという特殊な条件が彼の個性を際立たせ、僕たちの想像力を大いに煽ったのは間違いのない事実だった。

 いくつかに区切られたブロックから成るヴァースは、冒頭のかなり低いテンションで無表情に発音される「blank face」から始まり、徐々にテンションを上げ、その語り口を荒げてゆく。怒りと自己顕示欲が大部分を支配する声色が行き着く先は、MVのラストシーンで描かれる。そう、そこでは「顔なし」が首を吊る。まるでそのことによって逆に「顔」を取り戻すかのように。前作『Oxymoron』収録の“Prescription / Oxymoron”を思い出してみれば、彼の愛娘のJoyは、ドラッグによって「表情を失った=blank faceの」父親であるQを「どうしたの? 疲れてるの?」と気遣い「オーケー、愛してる」と声をかけ続けることで彼をこの世界に繋ぎ留めた。Qは現世で唯一の真正な「喜び=Joy」のためにドラッグを楽しむことからも、それを売り捌くことからも足を洗おうとするが、一方で、Joyとの生活のためにそれを売り捌いた金が必要なのも事実だった。この矛盾に引き裂かれながらも、「blank」でない「顔=表情」を取り戻すために彼はラップしているのだった。

 もうひとつ、“Groovy”が暗示するのは、Qの生まれ育ったカリフォルニアのHooverに1960年代から根差すギャングであるHoover Criminal Gangの前身である「Hoover Groovers」である。Hoover Criminal GangはQの生まれ育ったカリフォルニアのHooverに1960年代から根差すギャングであり、彼は12歳のときにその小集団のHoover Crips(52 Hoover Gangster Crips)に加入している。Hooverで「Schoolboy」としてコミュニティ・カレッジに通い、アメフトをプレイしていたQはしかし、フッドの現実に回収されてゆく。2009年にリリースした最初のミックステープのタイトルである『Schoolboy Turned Hustla』の文字通り、ごくごく自然に彼は先輩たちに従うままアメリカの二大ギャング組織のCrips(もう一方はBloods)の一員として、ドラッグ・ディーラーとしてハスリングするようになるのだ。

 Qの挑戦のひとつは、従来の硬直化した(=無表情な)ギャングスタ・ラップに新たな表情を付与することである。彼が従来の方法論を越え出ようとする理由のひとつは、やはりレーベルメイトでありQと共にBlack Hippyのメンバーであるケンドリック・ラマーの存在だろう。ケンドリックの大成功により、彼が描き直したコンプトンはスポットライトを浴びることになったが、Qはケンドリックが描く物語の登場人物のひとりであることを全く望んでいない。「Good Kid」だったケンドリックに対して、Qは純粋無垢な「Schoolboy」から「Hustla」に否応無しに転身した独特のポジショニングを強調する。彼はギャングスタとして、ハスラーとして、しかしオリジナルな立ち位置を模索する。

 アルバム収録曲のサウンド面を見ても、そのことは明らかだ。ゴールデンエイジを彷彿とさせるサンプリング・ライクな上モノとブレイクビーツが地を這うビート(“Kno Ya Wrong”前半や“Neva CHange”など)、トラップ以降の現在進行形のビート(カニエ・ウエストとの“THat Part”、“Overtime”など)、ケンドリックのアルバムのサウンド作りを牽引するSounwaveを迎え、その世界観を引き継ぐサウンド(“How Ya Deal”など)、ドッグ・パウンドとともにGファンクを更新すべく前作から引き続きのコラボとなるタイラー・ザ・クリエイターによる露悪的なユーモアを伴ったビート(“Big Body”)、そしてフライング・ロータス以降のLAビートと生楽器の融合(“TorcH”や“Kno Ya Wrong”後半など)、それら多種多様なビート群を乗りこなしながら、ギャングスタ・ラップの多様な表現の可能性を追求している。ビートのヴァリエーションが拡張されることで、ギャングスタ・ラップが描く世界観も転調を迫られる。個性的なビートの上で描かれるのは、少しだけ地軸が傾いているような世界であり、様々な色のセロファンを貼った眼鏡越しに観察される世界である。

 たとえば5曲目の“Kno Ya Wrong”を見てみよう。冒頭のチョップされたピアノ・フレーズの連打からスタートし、ピアノ、ベース、ドラムのサウンドがそれぞれ現代的ながらも全体として90年代のゴールデンエイジのイースト・コースト・サウンドを彷彿とさせる。当時多用されたディレイなどで飛ばされるホーンのサウンドは、ここでは生演奏されるが、それがもたらすビートへの彩色の効果は良く似ている。そしてQによる「oh……」という鼻歌のルーズ感は、まさに90年代的である(たとえばメソッドマン&レッドマンの“How High”の冒頭のような)。

 そしてビートの多様性にQのフロウも追従する。同曲の前半はケンドリックの“The Art of Peer Pressure”の冒頭のようなインタールードといった趣の小曲であるが、やがてエレピに導かれて後半のメイン・パートへ突入する。ここではダブリング処理した抑揚の大きなフロウを披露し、フリースタイル・フェローシップのMyka9やP.E.A.C.Eらを想起させられる(ケンドリックとフリースタイル・フェローシップの楽曲の間にも、しばしば見えざる影響関係を感じることがある。たとえばフリースタイル・フェローシップの目下の最新作『The Promise』(2011年)のオープニングを飾るギャラクティック・ジェット・ファンク“We Are”や、サンダーキャットも参加するラストチューン“Promise”とケンドリックの『To Pimp A Butterfly』の親和性!)。

 フリースタイル・フェローシップの母体ともいえるプロジェクト・ブロウドは、LAアンダーグラウンドを支配したオープンマイク集団だが、彼らが擁する多様なメンバーの中には、Ellay Khuleのようなギャングスタ・ラッパーも存在する。ギャングスタ・ラップとスキルの蜜月関係。90年代からこのプロジェクト・ブロウド周辺やボーン・サグスン・ハーモニー、ミスティカルらによって研磨されて来たスキルのサイエンスは、ここにも息づいている。Qは明らかなオンビートで速射フロウを誇示するタイプではないが、多様な声色のコントロールに基づく表現スキルは、これらの延長線上で語るに値するものだろう。そしてそのような多彩な語り口を持つフロウでギャングスタ・ライフが語られるとき、そのドラマの持つ抑揚はブーストされる。

 そして何よりも、Qはギャングスタ・ラップを、そしてギャングスタ・ラップを歌う自己をメタ視点から俯瞰している。そのことは「わたしのパパはギャングスタなの」という彼の愛娘Joyのセリフで幕を開ける前作『Oxymoron』のオープニング曲“Gangsta”を見れば明らかだ。同曲でQは、ギャングスタを称揚しながらも、あえてステレオタイプな紋切型のフレーズを連発することで、ギャングスタ・ラップをある種露悪的に提示している。彼がギャングスタ然としてガナリ声で自身の強さを誇示すればするほど、そこには空虚=blankが滲む。

 彼が前作でやったことは何だったのだろう。つまり、ギャングスタ・ラッパーとしてのアルバムを制作し、その冒頭に“Gangsta”という曲を配置するという意図がそこにはあったのだ。これがリアルなのかと問うならば、本物のギャングスタの所作ではない、という応答があるだろうし、そうかと言ってもちろんすべてがフィクションなわけでもない。アルバムで描かれている出来事は「本当のこと」に基づいているだろう。しかし「あえて」ギャングスタを前景化しているすべてのラインは、エンターテインメントとして回収されうる。そこでQにとってリアルであり、彼特有の立ち位置を担保するのは「blank face」を浮かべる彼を見守り支えとなって来たJoyの存在だろう。彼は愛娘Joyの視点を獲得したことで、ギャングスタのポジショニングを外側から眺め、あえて典型的なギャングスタ・ラップのクリシェを連発することで、その空虚さを浮き彫りにする。

 このような前作での試みを踏まえた上で、アルバム終盤の“Black THougHts”のメッセージ性に着目したい。同曲のフックで歌われるのは「黒い思想(=black thoughts)とマリファナ/それはカルマ」というラインだ。「CripsとBloodsの新旧の奴隷」として「名前を変えて」まで尽くすギャングのバイオレンス、Qのフッドが直面する貧困や犯罪にまつわる黒い思想と、それを癒すためのドラッグ。この決してポジティブとは言えないループをQとケンドリックは「カルマ」であると指摘するのだ。

 しかしこの「カルマ」から脱するルートが全く示されない訳ではない。同曲のヴァースではJoyとの関係性を最重視する彼ならではの想いが歌われる。「バンダナ(Cripsが青、Bloodsが赤をシンボルとする)を下ろして 俺たちの子供たちを育てよう/銃を下ろして スプリフ(≒ブラント)を掲げよう/今すぐにだ/「でも」や「もし」は無しだ」ここへ来てようやくQの本音が覗けたのだろうか。2パックのかつての言葉をも想起させるライン。ギャングスタ・ラッパーとしてポジショニングを固めつつある彼が、ある種の切実さを持ってこのような言葉に行き着いたことの意味は、決して小さなものではないだろう。

 さらにこの後に続くラインも印象的だ。「マジな話、すべての生命は大切だ(all lives matter)、両方とも(both sides)」。「both sides」とは黒人と白人を指し示し、またCripsとBloodsを指し示してもいる。一連の悲劇によってBlack Lives Matter運動がその切実さを増す一方に見える中、7月にはザ・ゲームとスヌープ・ドッグによって、各々が代表するCripsとBloodsの団結を表明するイベントが開催された。Qの無表情な「blank face」に、一瞬浮かぶ何とも言えない素の表情を、そしてその視線の先にあるものを、僕たちは見逃してはならない。

The fin. × DYGL - ele-king

 明け方目が覚めて、白んでいく空を見ていると、自分はなんでもできるんじゃないかと思えてくる。ぼくは意味もなくワクワクしている。この夢を君にもわかって欲しいんだ。夢を見るな? 詩を書くな? だったらぼくたちは何をすればいい。いまの日本で注目の若手バンド……なんて白々しい言葉にはうんざりしている君よ、ここに来い!

LIQUIDROOM 12th ANNIVERSARY
The fin. × DYGL

出演:The fin.、DYGL
日時:2016年8月31日(水曜日)開場/開演 19:00/20:00
会場名:リキッドルーム
前売券:3,000円[税込・1ドリンク代(500円)別途]
前売券取り扱い箇所:チケットぴあ[Pコード 306-784]、ローソンチケット[Lコード 74028]、イープラス<https://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002198579P0030001>、ディスクユニオン(お茶の水駅前店/新宿BF日本のロック・インディーズ館/下北沢店/吉祥寺店/池袋店/渋谷中古センター)、リキッドルーム

問い合わせ先:リキッドルーム 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net

▼The fin.
神戸出身、4人組ロックバンド。80~90年代のシンセポップ、シューゲイザーサウンドから、リアルタイムなUSインディーポップの影響や、チルウェーヴなどを経由したサウンドスケープは、ネット上で話題を呼び、日本のみならず海外からも問い合わせ殺到している。新人ながら「FUJI ROCK FESTIVAL'14」、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014 in EZO」などの国内大型フェスティバルや海外フェス「SXSW 2015」、「The Great Escape 2016」へ出演、そして今年、3月16日に6曲収録のEP「Through The Deep」をリリースして、日本、アジア、UKでリリースツアーを成功させるなど、新世代バンドの中心的存在となっている。
https://www.thefin.jp

▼DYGL
2012年に大学のサークル内で結成。すぐさま東京でライヴを始め、これまでにCassie RamoneやJuan Wautersなどといった海外のミュージシャンとも共演。2015年には『EP #1』をカセットとバンド・キャンプで自主リリースし、世界の早耳な音楽 リスナーの注目を集める。その年の秋にはアメリカに長期滞在し、感性の近い現地のミュージシャンたちとコミュニケーションを交わすなか、LAの注目レーベル〈Lolipop Records〉のスタジオでレコーディングを決行。ライヴでも盛り上がりをみせる、“Let’s Get Into Your Car”などの曲を再録し(『EP #1』に収録)、台湾ツアー後に書き溜めていた“Don’t Know Where It Is”なども録音。彼らが影響を受けてきた普遍的なインディー・ロックの音の鳴り、スタイル、そしてスケール全てをサウンドに消化させ、6曲入りファーストEP『Don’t Know Where It Is』が完成し、リリースされる。2016年、ロックの夢は決して終わらない。膨大なロマンスと漠然とした勇気をのせた歌がある限り。
https://dayglotheband.com

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