
女の子は本当に〈ピンク〉が好きなのか?
国を越えてこれほど多くの女児がピンク色を好むのは、いったいどういうわけなのでしょう。 二女の母としての素朴な疑問からはじまる、〈ピンク〉の歴史と現代女児カルチャーの考察。 玩具からアニメまで、ドメスティックな現象から海外シーンまで。
女の子が、そして男の子が、のびのびと自分を認められる社会のために──。
“ギーク母さん"こと『萌える日本文学』(幻冬舎)や『ギークマム―21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア』(共訳、オライリージャパン)などの著者、堀越英美がウォッチする現代女児カルチャー事情。
欧米ではこうしたピンク攻勢に警鐘を鳴らす声も大きく活発な議論がかわされています。 本書では「ピンク・グローバリゼーション」現象を取り巻く議論をふまえ、近年社会現象となったアニメ作品や、欧米を中心に模索されているさまざまな玩具に顕著な女児たちの価値観の変遷を分析、そしてピンク色まみれの女児たちが自立した大人となる道を模索します。
もっともピンク色に溢れているように見える女児向けコンテンツの世界から、いまその窮屈さをはねのけるいきいきとしたアイディアが芽吹きはじめているようです。
目次
イントロダクション
第一章 ピンクと女子の歴史
ピンク=女子はフランス発/きらびやかな男性たち/子供服における男女の区別/
黒を追放してピンクを手にせよ/五〇年代アメリカとピンク/
厭戦カラーとしてのピンク/ウーマンリブの登場/日本におけるピンク
第ニ章 ピンクへの反抗
女子向けSTEM玩具の登場/ピンクに反逆する女児たち/ピンク・スティンクス/
政治問題としてのピンク・グローバリゼーション/ジェンダーと玩具/
ファッションドールが女の子に教えること
第三章 リケジョ化するファッションドール
バービー売上不振の理由/〈プロジェクトMC2 〉とギークシック/
イギリス生まれのSTEMドール〈ロッティー〉/セクシーすぎない女子アクションフィギュア/
多様化するドール界/男の子だってバービーで遊びたい! /技術があれば女の子も戦える
第四章 ピンクカラーの罠 日本女性の社会進出が遅れる理由
〝女らしい職業〟と現実とのギャップ/ピンクカラーの罠/
なぜ女の子はピンクカラーに向かうのか/改善されない日本/ピンクは母性と献身の色/
「プリンセス」は「キャリア」ではない/「かぐや姫」を守るためにできること
第五章 イケピンクとダサピンク、あるいは「ウチ」と「私」
ピンクへの拒否感/ダサピンク現象/主体としての一人称「ウチ」/
性的客体化が女子に与える害/主体としてのイケピンク
第六章 ピンク・フォー・ボーイズ
ピンクの好きな男子たち/「カワイイ」と男子/男の子への抑圧/
中年男性も「カワイイ」世界へ/『妖怪ウォッチ』と『アナ雪』が切り開く時代/
新しいディズニープリンセス
あとがき
メディア掲載情報
■2016.3.30(水)
情報サイト『wotopi』さまにて
著者インタヴューをお載せいただきました
「女の子は本当にピンクが好きなのか? 社会が着せる“ピンク色の鎧”との戦い」
掲載ページ:http://wotopi.jp/archives/35734
■2016.4.7(木)
雑誌『nina's』(祥伝社)さま5月号カルチャーページにて
本書をお取り上げいただきました
■2016.4.20(水)
『SWITCH Vol.34』さまにて
伊藤ガビンさんにお取り上げいただきました
■2016.4.22(金)
メールマガジン『THE NIKKEI MAGAZINE STYLE Ai』(講談社)さまにて
山崎まどかさんによる書評をお載せいただきました
■2016.4.24(日)
北日本新聞、信濃毎日新聞、北國新聞、岩手日報、高知新聞、山梨日日新聞、秋田さきがけ、岩手日報さま各紙書評欄にてお取り上げいただきました(本田由紀さんご執筆)
■2016.5.5(木・祝)
下北沢の本屋B&Bさまにて刊行記念イベントを行います!
ぜひお越しください!
堀越英美×Make編集部
「ときめきカルトグラフィ ~地図をつくろう~」
『女の子は本当にピンクが好きなのか』刊行記念
詳細:http://bookandbeer.com/event/20160505_pink/
■2016.5.15(日)
『フレグランスジャーナル 5月号』さまにて
書評をお載せいただきました
■2016.5.21(土)
TBSラジオ『土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!』さまにて
お取り上げいただき、著者が出演しました
■2016.5.23(月)
『女性情報2016年5月号』さまにて
編集者(大久保潤)による紹介文をお載せいただきました
■2016.5.25(水)
ホウドウキョク24『真夜中のニャーゴ』さまにて
加藤千恵さんお取り上げいただきました
■2016.6
『express 2016年6月号』さまにて
青山南さんにお取り上げいただきました
■2016.7
『週刊朝日2016.7.15号』さまにて
青山南さんにお取り上げいただきました
ご注文は最寄の書店でもお取り寄せが可能です。
また、バックナンバー、お取り扱い店、募集中です!
ele-king Books
-
別冊ele-king ゲーム音楽の最前線
-
「土」の本
-
すべての門は開かれている――カンの物語
-
はじめての老い
-
つくって食べる日々の話
-
ele-king presents HIP HOP 2024-25
-
ele-king vol.34 特集:テリー・ライリーの“In C”、そしてミニマリズムの冒険
-
変わりゆくものを奏でる──21世紀のジャズ
-
別冊ele-king 日本の大衆文化はなぜ「終末」を描くのか――漫画、アニメ、音楽に観る「世界の終わり」
-
ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造
-
K-PUNK アシッド・コミュニズム──思索・未来への路線図
-
ele-king cine series 誰かと日本映画の話をしてみたい
-
DUB入門――ルーツからニューウェイヴ、テクノ、ベース・ミュージックへ
-
ele-king vol.33特集:日本が聴き逃した日本の音楽と出会うこと
-
さあ、本屋をはじめよう 町の書店の新しい可能性
-
K-PUNK 自分の武器を選べ──音楽・政治
-
キング・タビー――ダブの創始者、そしてレゲエの中心にいた男
-
本に出会ってしまった。私の世界を変えた一冊
-
新装版 ゲーム音楽ディスクガイド1──Diggin' In The Discs
-
スパイシーカレー魯珈ストーリー 小さな大行列店ができるまで