ジャパン解散後、なかば人目を避けるように暮らしながら、純粋なまでに自らの芸術活動を貫く──
デヴィッド・シルヴィアンの評伝の大作、いよいよ翻訳刊行!
いまだに根強いファンを持つデヴィッド・シルヴィアン。
探求心と美学を失うことなく、いまだにコンスタントな活動を続けているこの芸術家は、いったい何を考えなが ら、どこで、どんな風に作品を作ってきたのか?
膨大な資料、発言、証言をもとに、彼のソロ活動を音楽の観点から、そして歌詞の観点から詳細に綴る、デヴィッド・シルヴィアンの評伝がいよいよ刊行される。
「デヴィッド・シルヴィアンはなんだか謎そのものに思える。
ジャパン後の人生で最高の音楽を作っていながら、彼はほとんど隠遁者のようになってしまった」
「私としては、シルヴィアンが歌を書いたときどこに暮らしていたか、結婚していたかどうか、どのレコード会社に所属していたか、
どんな精神的・哲学的思想が彼の作品にみなぎっていたか……といったことが違いを生むと考えている」
「音楽が作られた状況を表わすのだ。作品を聞けば自ずとわかるはずだと言う人もいるかもしれないし、実際そうなのではあるが、
新しい次元を開いてくれるささやかな状況説明は、まったくの別物なのだ」
(本書、序文より)
目次
PART 1:ふさわしい語彙を求めて
今やひとりぼっちの僕/より良い世界が目の前に/広がる可能性/過ぎ去りし日々/ふたたび戦いに敗れ
PART 2:救済への道
波に足を取られて/愛の家へと/歓喜に倒れ込んで/恩寵は僕の知人/弾丸は放たれた
PART 3:灰色の空
真実の始まり/ネクタイを直せ/世界がすべて/仕返ししてやったんだ/時代の終わりの歌/影たちは息を潜め/さすらいに飽きて/あたりに家はない
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