
映画の歴史を変えた男、ジョージ・A・ロメロとは何者だったのか
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)、『ゾンビ』(1978年)、『死霊のえじき』(1985年)の「ゾンビ」三部作により、映画の世界に「ゾンビ映画」という映画史に残る大発明をした男、ジョージ・A・ロメロ。
このたび、お蔵入りとなっていた幻の非ゾンビ映画『アミューズメント・パーク』が発掘され、一般公開されることに。デビュー作『ナイト~』とブレイク作『ゾンビ』の間をつなぐ時期にあたる1973年に撮影された本作を基点に、改めてロメロという映画作家の本質に迫ります!
内容
・ジョージ・A・ロメロ伝
・スザンヌ・ロメロ(ジョージ・A・ロメロ財団)インタヴュー
・パオロ・ゼラティ(「Twilght of the Deat」脚本家)インタヴュー
・大槻ケンヂ、ロメロの魅力を語る
・幻の未公開作『アミューズメント・パーク』
・全作品レヴュー
・ロメロの遺伝子──ロメロの影響下にある作品紹介
執筆者
伊東美和、稲継美保、ノーマン・イングランド、氏家譲寿(ナマニク)、宇波拓、恵木大(ヒロシニコフ)、上條葉月、木津毅、キヒト、児嶋都、児玉美月、後藤護、高橋ヨシキ、てらさわホーク、とみさわ昭仁、麓隆次、真魚八重子、森本在臣、山崎圭司、山崎朋
目次
●レポート Living Dead Museum(ノーマン・イングランド)
●アミューズメント・パーク
イラスト 児嶋都
雇われ仕事でもやるなら徹底的に。アミューズメント・パークという名の地獄の楽園(ナマニク)
●クロスレビュー『ザ・クレイジーズ』&『マーティン』
何ひとつ噛み合わない人びとの営み、ひたすら拡大し続ける混沌。そこに不気味なリアリティがある(てらさわホーク)
連鎖する赤と狂気(木津毅)
居場所のない絶望(キヒト)
散種されたクィアな “ヴァンパイア” の魂(児玉美月)
●ジョージ・A・ロメロ バイオグラフィー(伊東美和)
●インタヴュー
スザンヌ・デスロチャー・ロメロ「ホラーというジャンルもリスペクトされるべき」(ノーマン・イングランド/翻訳 児嶋都)
パオロ・ゼラティ「ジョージがゾンビ・サーガの決着をどうつけるつもりだったのか伝えたい」(ノーマン・イングランド/翻訳 児嶋都)
大槻ケンヂ、ロメロの魅力を語る
●作品レヴュー
68年のインディペンデント映画としての『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(上條葉月)
ホラーの巨匠が若き日に挑んだ異色のロマンティック・コメディ『There's Always Vanilla』(児玉美月)
『悪魔の儀式』と「ルーシー・ジョーダンのバラード」(高橋ヨシキ)
熱力学と人間嫌悪に抗して──『ゾンビ』(後藤護)
ゴブリンによる音楽がアルジェント版『ゾンビ』に与えたもの(てらさわホーク)
ドラゴンと戦い続けるために──『ナイトライダーズ』は走り続ける(高橋ヨシキ)
ロメロとキングのECコミック偏愛──『クリープショー』(森本在臣)
製作過程の紆余曲折が生んだポリティカルな寓話──死霊のえじき(ヒロシニコフ)
異常心理の世界に挑む──『モンキー・シャイン』(山崎圭司)
ロメロのアンビバレンツを内包した映画『ダーク・ハーフ』(麓隆次)
「お呼びとあれば!」メジャーに牙剥く、ロメロの頑固な恨み節──『URAMI~怨み~』(ナマニク)
ロメロのゾンビが帰ってきた!──『ランド・オブ・ザ・デッド』(てらさわホーク)
失われることのないプロトタイプの強靭さ──『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(真魚八重子)
インディペンデント映画の雄による白鳥の歌──『サバイバル・オブ・ザ・デッド』(宇波拓)
短編・CM・MV──ロメロのお仕事アラカルト(山崎圭司)
ロメロの素顔とホラー映画への理解が深まるドキュメンタリー4作(山崎圭司)
玉石混交? リメイク作品の数々(伊東美和)
●論考
ロメロ以前のゾンビ映画からみるロメロの革新性(キヒト)
ライブラリ音楽と創造性(宇波拓)
ゾンビウォークからゾンビハンドへ──ゾンビの左手、人間の右手(後藤護)
ゾンビを演じる(稲継美保+山崎朋)
●ロメロの遺伝子
●プロフィール
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