「Man」と一致するもの

jitsumitsu - ele-king

夏、涼しく暗い所で聞きたい曲10選(順不同)

弓J (S) - ele-king

Moody Summer 10

Hug_Life - ele-king

 国立競技場といわず、東京全体に屋根をつけて欲しい~。いっそのことドームで覆ってエアコンも付けて欲しい~。暑い~。他国に先制攻撃がで きる費用があったら、未来に投資しろ、バカたれ~、つーか、この暑いのにみんなでハグをしようと言い出した人たちがいる。マジかー。それは例によって、ヒップホップの人たちだー。それは今度の日曜のことで、笹塚ボウルという場所で、音楽を聴きながらハグでもしようと呼びかけているのだ。本気かー。世の中がギスギスし ているからだと彼らは言う。デモに行って警官とかをハグしたら公務執行妨害で逮捕されてしまうけど、国民同士は仲良くしようぜとか、そういうことなんだろうか。1日だけのハグライフ。会場に着いてみたら実はハゲライフだったという可能性は……出演者にホワイ・シープ?がいないから、それはなさそうだ。ハグだ、ハグ。ハグをしよう。男女問わずハグをしよう!(本当の理念は下のほうに書いてあります)。つーか、出演者の中にはスチャダラアニもいるけど、この日、アニは下北沢の本多劇場で「男子レッツラゴン」の舞台に立ってるはず! 働きすぎりょうたろー。



『#Hug_Life』
2015/8/9(日)
Location: 笹塚ボウル
〒151-0073 東京都渋谷区笹塚 1-57-10-3F・4F
※京王線・都営新宿線 笹塚駅より徒歩0分
https://sasazukabowl.com/
Start:14:00 - Close:22:00 (17:00以降ボウリング投げ放題)
2,000円 (ボウリング代+シューズ代込み)

[LIVE]
KANDYTOWN
YUNGGUCCIMANE & Cherry Brown
MOUSOU PAGER
(Sir Y.O.K.O.PoLoGod.+showgunn+Kuma the Sureshot)
MC JOE

[DJ]
DJ KENTASAKA
(DJ TASAKA & DJ KENT)
LIEUTENT'S AQUARIUM
(BUSHMIND & DJ HIGHSCHOOL)
JET SEX
(SEX山口 & Lark Chillout)
The Saturn
(Wardaa & イーグル藤田)
Ultramagnetic MD's
(M.U.D.O. & Mista Donut)
植物物語
(ShioriyBradshaw & Baby☆Star)
SPSP[Spellbound Sports]
(BentheAce & Kuma the Sureshot)

[EXCLUSIVE SHOW]
Donuts Disco Deluxe
(ANI, ロボ宙 & AFRA)

[HUG MATCH]
Threepee Boys vs Y2FUNX

[VJ]
Platina Disco

[SHOP ]
HUG HOUSE
(森光光子+Sir Y.O.K.O.PoLoGod.)
HUG RECORDS
(COCONUTSDISK YOYOGI)

[FIRST COME, FIRST SERVED]
当日特典として、先着30名様に『#Hug_Life Vol.2 mixed by Lark Chillout』 (MIXCD)、先着100名様にV.A.『#Hug_Life Volume 1』(CD-R)をプレゼント! オープンからお越し頂けますとMIXCDとコンピレーションCD-Rの両方をゲット出 来ます!是非早めの時間からご来場下さい!お待ちしております!

[SPECIAL MENU]
HUG CHICKEN
#Hug_Life スペシャルとして、笹塚ボウル名物「ササボバーガー」に次ぐ渾身の フードメニューが登場!普段は別々のメニューで提供されている2つの味が、1枚 のプレー トで同時に楽しめる「HUG CHICKEN」として、8/9ハグの日限定で登場 します。是非ご賞味あれ!

[#Hug_Life is…]
#Hug_Lifeが笹塚ボウルに帰ってくる!!1回目、2回目と異様な盛り上がりでデ イタイムからナイトタイムを彩った#Hug Lifeをもう一度!

世界がどんどん複雑になっていってる感じするよね。目を覆いたくなるような ニュースと、それを取り上げた議論が日常を埋め尽くしてる。そ んな中で今を 生きてるわけなんだけど、心だけでも美しく、温かい気持ちでいるためにスター トしたのがこのパーティーなんだ。

僕らが意味するハグは、決して相手に腕を回す行為のことだけじゃない。チープ でもいいからさ、相手に敬意を持って接して、愛のある気持ち で人と関わり合 おうというパーソナル・スタイルの話なんだ。人が元々持ってる優しさ、それを ちょっと他の人におすそ分けするだけで、まだ 出会ったことのない人と人が繋 がっていくかも知れない。それがまた次の可能性に繋がっていくんだ。

インターネットで地球の裏側の人と知り合うのは簡単だし、それも悪くないよ。 だけど、インターネットの世界に存在する見えない距離を、現 実の世界でちょ こっとでも縮めることができたら…それってドリーミングでクールなことだと 思ってる。だからさ、その距離をみんなと一緒に 縮めて、隔たりを乗り越えて 行きたいんだ。

ハグが苦手、っていうなら無理することなんてない。大好きな音楽で体を揺らし て、敬意と愛情をもって隣にいる人に優しく接するだけでもい い。そんなとて も簡単でシンプルなことすら、完全に忘れてしまっているような人も沢山いるか らね。そうしたちょっとしたマインドの変化 が、どこかを回り回ってループに ループを繰り返して、知らない人達の笑顔を作ってゆく。僕らはそう信じてるんだ。

そんなシンプルだけど大切なテーマを掲げた#Hug_Life の元に、今回もまたとん でもなく豪華な面々が集結してくれたよ。その日限りの超エクスクルーシブなDJ ユニットがBack 2 Back aka Hug 2 Backでフロアに魔法をプイッと掛けてくれた り、これまた豪華なライブ・ラインナップによる、生きた言葉がキミの鼓膜を直 撃したりするよ!ここまで読ん でもらって(なんだか楽しそうだな…!)って 思ってもらえたら嬉しいんだけど、どうかな??

とにかく当日は僕らHug Familiaが真夏のボウリング場を更に熱くさせるって約 束するよ。だからさ…ぜひとも8月9日は笹塚ボウルに来てほしい!ハグで心にフ レンチ Kiss!!勘繰ってないでコッチ来なよ!!!

[TRAILER]
2015/8/9 #Hug_Life @笹塚ボウル trailer


[ATTENTION!]
※場合によっては入場規制を行うこともございます。予めご了承ください。
※パーティー会場は笹塚ボウル3階フロアのみとなります。4階フロアには立ち入 らないようお願い申し上げます。
※ボウリングエリアは全面禁煙です。お煙草は所定の喫煙所でお願いします。
※場内への飲食物の持込はご遠慮願います。
※当店にはお客さま用の駐車場のご用意はございません。なるべく電車、バスを ご利用下さい。
※近隣のご迷惑になりますので、笹塚ボウルの周辺ではなるべく滞留しないよう お願い申し上げます。

[HOSTED by]
Hug Familia


Jan and Riki - ele-king


Jan Shotaro Stigter and Riki Eric Hidaka
Double Happiness in Lonesome China

STEREO RECORDS

 暑い〜、たのむ〜、チルさせてくれ〜……という怠惰な快楽主義者たちには、この夏この日本でもっともサイケデリックなライヴを紹介しよう。先頃、広島のステレオ・レコーズからアルバム『Double Happiness in Lonesome China』(12インチのアナログ盤)をリリース、そのチルアウト満載の鮮やかな幻覚フォーク・サウンドが話題のふたり組、ヤン&リキの滅多にないライヴである!
 8月15日(土)には広島、8月29日(土)には東京。日本にもサン・アロウやソニック・ブームみたいに、あちら側に連れて行ってくれる音をやっているヤツはいないのか? とお探しの人も必見ですよ!

広島公演
日時 8月15日(土)
会場 広島クラブクアトロ
Open19:00 /Start 19:30
(Adv.¥2,500 / Door¥3,000 drink別)
https://www.club-quattro.com/hiroshima/schedule/detail.php?id=4935

東京公演 
日時 8月29日(土)
会場 原宿GALAXY.gingakei
Open 17:30 /Start 18:00
(Doorのみ¥1500+1drink ¥700)
https://www.thegalaxy.jp

Jan (ヤン)
1990年5月4日・東京都出身。GREAT3、jan and naomi、The Silence、Roseなどのグループで活動中。演奏、歌唱、作詞、作曲はもちろん、映像制作やアートワークも手掛けるミュージシャン。jan and naomiはこれまで7inchシングル「A portrait of the artist as young man/time」、EP「jan,naomi are」を発表し、最新作にINO hidefumiと配信ライブアルバム「Crescente Shades (24bit/48kHz)」がある。米・DRAG CITYレーベル よりThe silence 1st album “THE SILENCE” が3月24 日に欧米・日本にてリリース。
https://janphilomela.tumblr.com/
https://twitter.com/1930jan

Riki Hidaka(リキ・ヒダカ)
91年生まれ、ギタリスト。自主制 作のアルバムを今までに3枚発表(いずれも非売品)。14年レコードストアデイにセカンドアルバム「POETRACKS」の12インチを 広島のSTEREO RECORDSからリリース。
https://rikihidaka.com
https://www.stereo-records.com/label/rikihidaka/


 さあさあ、〈サマーソニック2015〉出演の後、マシュー・ハーバートのライヴ・セットでの単独来日公演が決定しているのはご存じだろうか。そのパフォーマンスがどんなにおもしろいものなのか、2011年のこの記事(https://www.ele-king.net/review/live/001729/)を読んでいただくだけでも期待に拍車がかかるだろう。そういう話は後日あらためてご紹介するのでお楽しみに。
 さて、今回ハーバートを観られるのは3とおり。まずは〈サマーソニック2015〉内で開催されるオールナイト・イヴェント〈HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER〉。フランツ・フェルディナンドとスパークスという、ポップと実験性の両極限をゆく奇天烈ゴージャスなコラボレーションが実現するこのオールナイト・イヴェントには、トム・ヨークもDJで参加するなど話題性が絶えず、すでに大きな注目を集めている。だが、それに先駆けてハーバートを目の当たりにできるのが、8月13日、Zeppなんば大阪で開催される特別公演〈Hostess Club Osaka〉。トム・ヨークやジョン・ホプキンスも集い、〈HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER〉の前哨戦にも位置づけられる夜になりそうだ。

そして、単独公演が行われるのが8月18日。恵比寿リキッドルームで行われるこの公演は、他の日本公演(Hostess Club All-Nighter / Hostess Club Osaka)とはちがい、総勢9名(内3名は日本人のホーン・セクション)がステージで演奏する本格的なライヴ・セットとなる。どれを観たものか悩ましいが、なんといっても、コンセプチュアルでどことなく笑いの要素をもったそのパフォーマンスが存分に発揮されるという点では単独公演が最高に期待できるのではないだろうか。ぜひ足を運んでみたい。


Seven Davis Jr - ele-king

 70年代には日本のウィスキーのCM出演でもお馴染みだった黒人エンターテイナーの草分け、サミー・デイヴィス・ジュニアの名前を捩ったセヴン・デイヴィス・ジュニア(本名はサミュエル・デイヴィス)。ここ1、2年でのさまざまなシングルやEPリリースを通じ、アンダーグラウンドなハウス系クリエイターというイメージが定着したが、そもそもはシンガーとしてキャリアをスタートし、メジャー・デビュー寸前までいった。テキサス州ヒューストン出身で、その後サンフランシスコへ移り住んだ彼は、サミー・デイヴィスJrも属した一家の親分であるフランク・シナトラから、ナット・キング・コール、バート・バカラック、プリンス、ステーヴィー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、アレサ・フランクリンといったアーティストの影響を受け、ソウル、ゴスペル、ジャズなどに親しんできた。その後、ハウスやジャングル、ジュークやベース・ミュージックなどクラブ・サウンドに触れてトラック制作も始め、現在はロサンゼルスを拠点にシンガー/プロデューサー/ソングライターとして活動する。

 彼がクラブに通いはじめた頃のサンフランシスコのハウス・シーンでは、マーク・ファリナがヒップホップ、ジャズ、ダウンテンポ、トリップ・ホップなどもいっしょにプレイし、クロスオーヴァーなスタイルが脚光を集めていた。そうした自由な音楽性に感化され、彼もジミ・ヘンドリックス、ビートルズ、アース・ウィンド&ファイアー、ヒートウェイヴ、ポーティスヘッド、トリッキー、ビヨーク、Jディラ、フュージーズとさまざまなサウンドを聴き、自身の作曲やプロダクションに反映させていった。そして発表した本ファースト・アルバム、たとえば“サンデイ・モーニング(Sunday Morning)”や“ノー・ウォーリーズ(No Worries)”ではムーディーマン、“ウェルカム(Welcome Back)”ではセオ・パリッシュ、“フリーダム(Freedom)”ではフローティング・ポインツとの類似性も見出せる。しかし、ジャイルス・ピーターソンの“ワールドワイド(Worldwide)”出演時のインタヴューによると、本人にはあまりそうした意識はないようで、むしろ前述のシナトラやプリンスからの影響が強いとのこと。本作おいてはそのプリンスはじめ、リック・ジェイムズ、Pファンク、アフリカ・バンバータ、アーサー・ベイカーなどを彼なりに咀嚼・昇華しており、フリオ・バシュモアをフィーチャーした“グッド・ヴァイブス(Good Vibes)”、フラーコをフィーチャーした“ビー・ア・マン(Be A Man)”、“エヴリバディ・トゥー・クール(Everybody Too Cool)”などがその表れだ。また“ファイターズ(Fighters)”には彼の中にあるゴスペル・フィーリングが露わになっており、アンプ・フィドラーやジェシー・ボイキンス3世などのシンガー・ソングライターに通じるところも見出せる。先鋭的なトラックも作り出す一方で、自身の音楽の基盤にある歌も忘れてはいないのがセヴン・デイヴィス・ジュニアなのだ。

 レイヴの歴史を紐解けば、一度はスパイラル・トライブの名前を見かけたことがあるだろう。セカンド・サマー・オブ・ラヴ以降のイギリスで、100以上のフリー・レイヴ(無料レイヴ)を行い、多いときでは4万人を動員するなど、ハードなパーティとともに生きた伝説のテクノ・サウンドシステムのクルーだ。当時のイギリスでは抵抗の象徴として注目されたクルーのひとつでもある。イギリスから移住後、ヨーロッパにテクノのサウンドシステムを普及させ、そのシーンからでないと生まれ得ないトライブやハードテックなど、先鋭化したジャンルの基盤を作った。彼らはレイヴとともにヨーロッパ中で生活した、レイヴトラベラーの実践者とも言える。今まで日本で紹介される機会が少なく馴染みが薄いが、ヨーロッパのアンダーグラウンド・シーンでは一時代を築いた集団ということは検索すればわかるはず。

 さて20年後の現在、当時のメンバーのひとりであるDJのJeff23が奇跡的に来日した。今回の来日が実現したのは、Jeff23の友人であるチェコ在住のハードテックの日本人DJ Tanukichiと、90年代から日本にレイヴカルチャーを持ち込んだパーティ、ライフフォースの協力があったため。当日のプレイは妖艶さを持ったダークなテクノで、人々は朝まで魅了された。近年稀にみるいかがわしい雰囲気がフロアを覆い尽くした。スパイラル・トライブの活動は多岐に亘るためすべてを紹介できないが、一員であった彼の発言からイギリス/ヨーロッパ圏での音楽を取り巻く文化の違いを少しだけでも知ってほしい。

Spiral Tribe Reportage Tracks Arte GermanTV

ずっとウェアハウスで(インディペンデントな)フリー・パーティをしていたんですよね。現在までのスパイラル・トライブの経緯を教えて下さい。

Jeff23:スパイラル・トライブとしての活動は99年までなんだ。最初、自分はスパイラル・トライブに会う3年前から仲の良い友だちとウェアハウス・パーティをやっていて、91年のクリスマスにメンバーであるサイモン(クリスタル・ディストーション)たちと出会って参加するようになった。自分のやっていることに一致したからだね。
 スパイラル・トライブは元々フリー・パーティをモットーにしていたけど最終的には料金は取るようになった。自分たちは本当に安い値段でパーティをしようと思っていても、ビジネスみたいなものに取り込まれて25ポンドぐらいの入場料になってしまう。それがやっぱり自分たちの意志とは反することがあった。
 だんだんクラブの体裁が流行りはじめて、フリー・パーティと区別がつかなくなった。そこからバウンサーがいるような時代になって、それが本意ではなかったんだ。そこからマフィアやフットボールのフーリガンのような連中含めて、いろいろ絡みはじめてこんがらがった。自分がスパイラル・トライブに入る前にマフィアに売上を全部取られたこともあった。スパイラル・トライブもやられたこともあった。89年以降はじょじょに厳しくなったのでスパイラル・トライブは状況に反発していた。

当時はスクウォッティングした建物でもパーティをしていたんですよね。

Jeff23:89年までのイギリスでは空き家のドアを開けて鍵を取り替えて住んでも、なかに人間が住んでいる場合は追い出せないという法律がまだ成立していたんだ。どんなに広い建物でもスクウォッティングができた。そこでパーティができて巨大になっていった。親しい友人に伝えていって、友人が友人に電話で連絡して集まったんだ。法律が変わってからは、お金を払うイリーガルなスクオッティング・パーティはなくなった。その後もスクオッティングはイリーガルな形で続いていったけど。
 当時のシーンにはサイケデリックなドラッグがあったとしてもコカインやヘロインなど本当に悪いドラッグはなかった。もっと深い精神性を持ったものとして存在/存続していた。サイケデリックについて理解するのは難しい……。それも少しの理由になったかもしれない。

カウンターカルチャー的な集団だとも聞いていますが。

Jeff23:ビーンフィールドという場所で、2万人が集まったストーンヘンジ・フリーフェスティヴァルでは、警官が人を殴った。実際に殴りつけるから、そういう人に対してスパイラル・トライブは意思を持って立ち向かっていった。それが大問題になる。それから自分たちの政治的な立場が支持されてた。当時、他の人たちがはっきり言わなかったことを自分たちは政治的にも立ち上がったから、注目されていたんだと思う。いい意味でも悪い意味でも。
 当時からサウンドシステムを持っていたのもあって、大きなパーティでは2~3000人という人たちが動いた。盛り上がるというのは一瞬で盛り上がるのではなく、続けていくことによって、そこでずっとやっている人たちがいて、それに乗るみんなのエネルギーがあって始めて発生するんだ。
 92年にイギリス政府は100万ポンドを掛けてスパイラル・トライブの問題を裁判することになった。「環境の平和を乱す」という名目で裁判を受け、スパイラル・トライブは政府に勝った。その後、リサ・スタンフィールドやコールドカットはレコーディング・スタジオを作れるぐらいの資金を前払いをしてくれた。自分たちのことをセックス・ピストルズのようなテクノの抵抗の象徴として扱おうとしていたんだ。まわりはそうしたかったけれど、自分たちはそうならなかった。
 その資金を使って、イギリスからサウンドシステムをヨーロッパ大陸に送った。イギリス国内では活動できなくなったので、ヨーロッパに渡ってテクノをプレイするようになった。それまではブレイクビーツだったけれど四つ打ちになっていくんだ。93年頃から、ベルリン、ベルギー、オランダと点々と拠点を変え、最終的にパリに移住した。そこからフリー・パーティのシーンがフランスで生まれたとされていて、ヨーロッパでテクノが爆発的に拡大していった。自分たちのやり方でプロモーションをしたんだ。それから1996年にテク二バル(※)は生まれたんだ。

※テクニバル(Teknival)=ノー・オーガニゼイション/ノー・マネーシステム/ノー・コマーシャリズムのコンセプトの元、複数のサウンドシステムが同日、同場所に集結する自由参加型のゲリラレイヴ。T・A・Z (The Temporary Autonomous Zone)を作り上げる。最大規模の開催では、200組のサウンドシステムと11万人がパリ周辺に集まった。

Teknival Frenchtek 2015 cambrai Teknivibration

 車でフランスからゴア(インド)までパーティをしにいったこともあったよ。子供とともに生活用品も持って行ったね。ロシアのジェット飛行機を買ってチェコに行ったりもした。ヨーロッパ中にネットワークがあるので、そうやってパーティを続けることができたね。木を育てるようにゆっくりと育ち、いまは世界的になったけど。
 ただ結局、2000年以降にヨーロッパ全土でもメディアで注目されて、警察が追いかけるようになってフリー・パーティは止まってしまった。続いているのもあるけれど、サウンドシステムがフランスでは非合法の存在になってしまった。
 締め付けが厳しくなっていくフリー・パーティを続けながら、〈ネットワーク23〉というレーベルを作った。ディストリビューションを行い、まともなことをやって音源を売った。いままでフリー・パーティ・シーンにいた人が音源を買ってくれたんだ。アーティストに制作できる環境を与えられるだけのギャランティを渡した。それぞれのアーティストがスタジオを持って音源の制作できるようになってからスパイラル・トライブとしての活動はストップしたんだ。

フランスでハードテックやトライブというジャンルが生まれたのは、スパイラル・トライブが発端ですよね?

Jeff23:多彩で多角的なアーティストがスパイラル・トライブにいて、クリスタル・ディストーションなどの初期の人たちの一部が、音楽事体の創造性や革新性も更新した。パーティが中心の生活をしていたからもあった。96年頃かな、テクノやハウスの33回転のレコードをあえて45回転にしてピッチをマイナス8にしたことがはじまり。そこから派生してフレンチコアなどハードコア・テクノも生まれたけど、今の自分はテクノなのでハードコアではないね。自分はアーティストのラインナップによってプレイする音楽の速さも変わってくるけれど。
 現在は、スパイラル・トライブの意思をもう一回再生しようとして、2005年頃からSP23というコレクティヴ/コミュティを作って活動中なんだ。時間が経ったので、世代を超えて子どもたちを育てていく状況に突入している。これからは日本でも活動していきたいね。



DJ TASAKA
UpRight

UpRight Rec.

Tower HMV Amazon

 DJ TASAKA、4枚めのアルバム『UpRight』の発売を目前に、今週末にはリリース・パーティが開催される。「国会前でのハードなプロテストのアフターとしても、2015年夏の幕開けに相応しい、スペシャルな夜になりそうだ」(久保憲司)。パーティは映画上映からはじまるなど、作品同様、丁寧にコンセプトされていることがうかがわれる。会場ではアルバムの先行販売も予定、みなさんもよき夜を。

■BLEND is beautiful presents
ACT UP RIGHT

7.17 FRI OPEN 22:00
at SOUND WAVE BE-WAVE
1-15-9 Kabukicho Shinjuku 03-5292-0853
2,000yen at door

PART 1 22:30~
UNITED IN ANGER A HISTORY of ACT UP 映画上映(日本語字幕付き)
HIV/AIDSの時代を生き抜くために、人種や階級ジェンダーの枠を超えて力を合わせて社会の変革に挑んだ人々、ACT UPの非暴力抵抗運動は、HIV/AIDS危機にある米国政府やマスメディアを動かした。このドキュメンタリーは、大切な人を失う哀しみを育み、人とのつながりの中で生きる力を持ち、セクシーでエネルギッシュなACT UPの姿を映し出す。
監督:ジム・ハバード Jim Hubbard プロデューサー:サラ・シュルマン Sarah Schulman

PART2 24:00~
B1F
DJ TASAKA long set, Kinue Itagaki Yoshino, MC JOE

LOUNGE DJ
Lark Chillout, KUMA the SURESHOT, showgunn

FOOD
True Parrot Feeding Service

SHOP
DJ TASAKA アルバム先行発売。ZINE希望的工具販売。


OG from Militant B - ele-king

ラガマフィンエクササイズ!

Thomas Brinkmann - ele-king

 鼓膜を震わす硬質な電子ノイズの横溢! クリック/ミニマル・テクノの神的存在トーマス・ブリンクマン、ひさびさの新譜は強烈なドローン作品である。リリースは〈エディションズ・メゴ〉から。

 もっともこのような作風は、オーレン・アンバーチと共作『ザ・モーティマー・トラップ』があったので唐突ではない。さらにいえば『ザ・モーティマー・トラップ』は現代音楽家モートン・フェルドマンへのオマージュだったわけだが、本作も2013年に亡くなったポーランドの現代音楽家/実験音楽家ズビグニエフ・カルコフスキーに捧げられているという共通点もある(理由は異なるだろうが)。またサン・O)))などのハード・ドローンへのテクノ側からの返答という意味でもつながっている。
 しかし本作はアンバーチとの共作ではなく、彼のソロ作品である。ゆえにブリンクマン個人の意図が前面化している。それは何か?

 まずドローンにリズム感を導入している点が重要である。持続音にも音の周期(リズム)はある。ブリンクマンは、何よりこの音の周期性を大切にしている。反復する音の周期によってリズムをとることができるからだ。本作におけるドローンのレイヤーを聴くと、どのトラックも構造的に成立していることもわかる。この周期性=反復を生みだす構造への希求こそが彼がミニマル・テクノで培った技であろう。本作はテクノ的な構造(ビート性ではなく)によって生み出されたドローン作品なのだ。

 ドローンにおける音の周期=リズム生成の実験は、“エージェントオレンジ”や雨音のような音を用いた“ペリノン”によって別の形で追求されている。これらの曲には明確なリズムはある。が、ビートではなくドローンを分割するかのようにリズムを生成し、独自のモアレ感覚を生み出しているのだ。

 このようにアルバム全体で展開される音響のモアレ感覚は、ミニマリズムにおける「永遠性」の生成という古典的な命題に近く、例えばドナルド・ジャッドやマーク・ロスコの系譜を継ぐものでもあるのだが、ブリンクマンは、そのようなモアレ状のドローンを、サイエンティストのような手つきで生成している。
 マシニックな持続音、やわらかなアンビエント、刺激的なリズム/ドローン、サン・O)))も真っ青のハードコア・ドローン“オキシドロット”まで、どの曲もアートとサイエンスが拮抗している。全曲、全身を耳にして、音のすべてを聴き尽くしたいほどの傑作である。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196