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<DJ SCHEDULE on MARCH>
3/1 BACK TO CHILL @asia
3/3 Chemical Monsters @ballo ballo
3/4 TOPSHOP 原宿 INSTORE DJ
3/10 BOY 3rd Anniversary Party @Chelsea Hotel & Star Lounge
3/24 SOUNDGIRL KILLA Release Party @Stock (神戸)
3/29 TO GOTHICS @WAREHOUSE 702
3/30 SOUNDGIRL KILLA Release Party @AIR (福岡)
3/31 Laguna Bass @MODULE
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DJ NARROWS - Emancipate ダークなガラージュを作らせたらこの人の右に出る者は居ないと思う。 |
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DJ100mado - Kago no tori 100mado氏が先日のDommune出演時にかけた際衝撃を受けた一曲。後日フリーダウンロードで公開されmado氏のトラックだと知り更に衝撃を受ける。危ない。 |
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JEUCE - As We Move (Kastle Remix) 特にここ一年間のKastleのトラックはずば抜けてイケてて外れが無い。切ない。 |
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J-Sweet - Can't Stop My Grime 楽曲自体はだいぶ前にできていたはず。何年かずっと待って遂に先日リリース。タイトルも良い。 |
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Wiley - I Luv U なんだかんだでやっぱりファーストでしょう。 |
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Boy Better Know - Too Many Man これをかけない時が無いくらい勝手に自分のパーティーアンセムにしてる一曲。 ロンドン滞在時に国民人気の圧倒的な高さに驚いた。 |
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Deadboy - U Cheated この人ぶれなさすぎる。 |
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Roska & Jamie George - Love 2 Nite 同じUKFでもDeadboyとは違って心底明るいRoska。 |
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R1 Ryders - Hydraulic ここぞという時に毎回かける一曲。年末に出たNew EPも良い感じ。 |
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Swindle - Airmiles 最近のDUBSTEP路線も好きだがこの時のSwindleがダントツでかっこいい。またこういうテイストのトラック希望。 |
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ジェシー・ルインズの音は、『ガーディアン』に言わせると「噴火する火山のサウンドトラックとしてのある種のドゥーム・レイデン・ポップ」だそうで(破滅に苛むポップ......とでも訳せばいいのか?)、まあ、何はともあれ、東京のレーベル〈コズ・ミー・ペイン〉のインパクトはじょじょにだが、確実に伝わっている。ジェシー・ルインズはUKの〈ダブル・デニム〉からインターナショナル・デビューを果たし、もうすぐUSの〈キャプチャード・トラックス〉からデビュー・アルバムが発表される。ビューティは〈クルーエル〉から12インチを出して、5月には同レーベルよりデビュー・アルバムが出る。いよいよ〈コズ・ミー・ペイン〉の時代か!
レーベルは3月、2年ぶりのコンピレーション・アルバム『Compilation #2』をリリースする。チルウェイヴ、ダークウェイヴ、ウィッチ・ハウス......そしてその次を狙った内容で、ファーストにくらべてずっと躍動感のある、ダンサブルな内容になっている。ちょっと〈100%シルク〉あたりとも共振しているというか。ちなみにコンピにはロスの〈ノット・ノット・ファン〉からデビューしたSapphire Slowsも参加。
3月9日にはそのリリース・パーティがある! ジェシー・ルインズはライヴ演奏する。ドゥーム・ポップな夜かどうかはわかりませんが(笑)、インディ・キッズならずとも、超注目なのは間違いない!
2012年3月9日(金)
―CUZ ME PAIN Compilation #2 Release Party―
at 三宿Web
OPEN/START 23:00-
DOOR 1,500円(1ドリンク付き)
■Live :
JESSE RUINS
■Dj : (A to Z)
APU (After Dark)
IWATA(Anarushin)
NITES (Jesse Ruins)
ODA (The Beauty / FaronSquare)
SCUM BOYS
TSKKA (Masculin)
YYOKKE (FaronSquare / :visited)
info:
[三宿Web] https://www.m-web.tv/index2.html
V.A.
CUZ ME PAIN Compilation #2
CUZ ME PAIN
発売日予定日:2012年3月14日
CUZ ME PAIN Compilation #2 特設サイト
https://cuzmepain.com/cmp2/
CUZ ME PAIN WEB
https://cuzmepain.com/
Tracklist
- Aside
1. Masculin - Ecstasy
2. Faron Square - Sugar Shake
3. Atlas Young - Multiply The Prairie
4. Jesse Ruins - Hera
5. Naliza Moo - Jealous Hearts
6. Nites - While Your Were Sleeping
(Hotel Mexico Remix)
- B side
1. :visited - Touch Your Heat
2. Sapphire Slows - Break Control
3. The Beauty - The Sorrow Of Parting
4. Scum Boys - Lava Lava
5. Nites - Moments Like This Fruit
6. :visited - Sunset Article (Magical Gang Remix)
東京発のインディ・レーベル〈CUZ ME PAIN〉のコンピレーション第2弾! USインディを中心にグローバルな広がりをみせるインディ・ダンス・アクトがここ日本にも! 〈CUZ ME PAIN〉お馴染みのメンバーに、話題のSapphire Slow (Big Love、Not Not Fun)、Jesse Ruins (Captured Tracks、Double Denim)、The Beauty (Clue-L)を収録、そして親交も深いインディ・レーベル〈Second Royal〉一押しのHotel MexicoとMagical Gangがリミックスで参加! 300枚限定ヴァイナル・オンリー!!
いまも暗闇に生きるひとりひとりへ
文:木津 毅
![]() Perfume Genius Put Your Back N 2 It Matador/ホステス
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たしかガス・ヴァン・サントの『ミルク』が公開された前後の時期だったと思うが、アメリカでも有数のゲイ・コミュニティ・タウンであるサンフランシスコを有するカリフォルニア州において、いったん認められていた同性結婚を禁止する「提案8号」が住民投票によって可決された。以来カリフォルニアでは同性結婚が認められていなかったはずだが、ついこの間、連邦高裁によってその同性婚禁止こそが違憲であるという判決が下りたという。ニューヨークでの同性結婚の合法化によって勢いがついたのは間違いないだろう。ワシントン州でも成立、ニュージャージー州の上院も通過、アメリカで暮らすゲイとレズビアンはいま追い風を感じているかもしれない(いっぽうでノースカロライナやミネソタなどの州では結婚を男女間のみのものと規定した「結婚保護法」が制定されているらしいので、そう単純な問題でもないのも事実だが)。
そんななか、シアトルのひとりのゲイ青年は街中で恋人の手を握ることすら躊躇ってしまう自分への苛立ちを歌っている。「混んだ道端できみの手を取り/躊躇なく近くに抱き寄せられたなら」"オール・ウォーターズ"――青年の名はマイク・ハッドレアスといって、ドラッグのオーヴァードーズで死にかけた経験もあるそうだ......が、彼はいまも生きて、震えるような声でゲイとしての生についてひっそりと語りかけてくる。
パフューム・ジーニアスの歌はあるとき突然発掘された。デビュー作『ラーニング』において、くぐもった音の向こうでノイズとともにようやく聞こえるボロボロの録音で無名のシンガーが歌っていたのはドラッグや自殺や虐待、そして疎外感や息苦しさ、だった。その危うい音質とも相まってそこには簡単に聞き流すことのできない迫力と切実さがあり、しかし同時にその苦しみをどうにか押し止めようとする不思議な穏やかさもあって、母親のベッドルームで録音されたというそれらの歌はまるで身体のなかに染みこんでくるような親密な関係をリスナーと結んだ。優れたベッドルーム・ポップはある種の生々しさを伴いながら、時空を超えて孤独な部屋と部屋を接続してしまう。
『プット・ユア・バック・イントゥ・イット』はベッドルーム・ポップではなく、スタジオにプロデューサーを迎えて制作されたミュージシャンとしてのマイク・ハッドレアスの初めての作品である。たしかに音質はクリアになり、ピアノとシンセの長音のなかをメロディがひたすら浮遊するようだった前作に比べれば、より歌としての起伏が感じられる内容になったと言えるだろう。苦悩に満ちた半生を送った母親に捧げられたという"ダーク・パーツ"、毛むくじゃらのマッチョなポルノ俳優と出演したヴィデオが素晴らしい"フード"、これらの曲でピアノの演奏とマイクの歌はそれぞれ明確に役割を自覚し、ピアノ・バラッドとしての美しさに磨きをかけている。"ノー・ティアー"や"テイク・ミー・ホーム"のように明るいトーンの開放感が広がるナンバーもまた、このアルバムのムードを柔らかくしている。
しかしながら、ここでもパフューム・ジーニアスの歌はひとが好んで見ようとしない暗闇こそを見つめている。それも、マイノリティとして......ゲイとして生れ落ちた宿命のようなものを聴き手の耳元で晒そうとする。オープニングのドリーミーにすら聞こえる"エイウォル・マリーン"でモチーフになっているのは、妻にドラッグを買うためにゲイ・ポルノに出演するオッサンについてだという。"17"は自分の外見的な醜さを恥じる10代のゲイの「遺書」、先述した「明るいトーン」の"テイク・ミー・ホーム"は売春をテーマにしたポップ・ソング......。迷うことのない徹底ぶりで、マイクは社会から転落した人間たち、あるいはあらかじめアウトサイダーとして生を受けた人間たちの呟きを代弁する。いや、ここではほんとうに彼自身の感情としてそれらは発声されていて、だからこそその歌は呼吸が耳を撫でるような親密さでもって迫ってくるのだ。「いらないんだ/このゴツゴツした手も、このおかしな顔も/熟れきって、むくんだ体型も」"17"......パフューム・ジーニアスの痛みに満ちたその告白は、はっきりとその感情を知っているベッドルームの誰かにこそ向けられている。アルバムはそして、とても穏やかで慈愛に満ちた聖歌のような"シスター・ソング"で終わる。そう、ブラザーではなく、シスターだ。「行け、行け/ぼくの特別な人/止まらずに/自分が消えたとわかるまで」
マイク自身によるアートワークは、60年代の水泳チームの写真から取ったものだそうだ。中央の青年ふたりの口元が覆われている......あらかじめ自分たちの正直な想いが封じ込められたことを表象するように。時代がどれだけ前に進んでも、変わらない苦悩というものがあると言うように。
その消えない痛みを穏やかなバラッドに変換するパフューム・ジーニアスは、そして愛を求めている。アルバムが"フード"を通過するたびに、僕はその切実さに両の拳を握らずにはいられない。「本当の僕を知ったなら/二度とベイビーなんて呼んでくれないだろうね/ああでもぼくは待ちくたびれたよ/きみの愛が欲しくて」。アントニーのようにハイ・アートの拠りどころもなければ、当然ルーファス・ウェインライトのように絢爛な舞台装置もない。あるのは痛ましいまでのあけすけさと、震える声と呼吸だけ。「僕は闘うよベイビー/きみに間違いを起こさないように」......そう宣言するとおり、マイク・ハッドレアスは闘っている。かつての自分と、いまも口元を覆われて暗闇に生きるひとりひとりのために。
文:木津 毅
[[SplitPage]]はからずとも彼はその美しさでネット社会の偏狭さを暴く文:野田 努
![]() Perfume Genius Put Your Back N 2 It Matador/ホステス
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パフューム・ジーニアスの"フッド"は、本人が意図しなかったにせよ、セックス・ピストルズの"ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン"......、そしてフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの"リラックス"と同系列で語ることのできる作品かもしれない。ゲイを強調して売りにすること自体は、欧米のポップ文化において珍しいことではない。ボーイ・ジョージは礼儀正しくやって、フランキーは大胆にやって放送禁止となった。しかしそれとて1984年の話。だいたい性的衝動を武器としながら奇襲を仕掛けたフランキーにとって、ある意味放送禁止こそ望むところでもあった。
そこへいくとパフューム・ジーニアスの"フッド"のPVがGoogleとYouTubeから削除されたことは、木津毅の次号紙エレキングにおける取材でも明らかにされていることだが、はからずともインターネット社会の限界と偏狭さ、電子空間にさえも権力が目を光らせていることを証した。すでに抗議をうけ、現在では復帰しているものの、リアーナの例の自慰行為のPVは削除されずに、しかしパフューム・ジーニアスを名乗る美少年とポルノ男優とのセクシャルな絡みは当初GoogleとYouTubeという21世紀の自由から見事リジェクトされたのだった。
パフューム・ジーニアスの"フッド"は、しかし曲を聴けばわかるように、"リラックス"のように敢えて勇敢にタブーに立ち向かったような曲ではない。彼のセカンド・アルバム『プット・ユア・バック・イントゥ・イット』は、好戦的ではないし、その手の受け狙いの作品でもない。ケレンミのない、誠実で美しいバラード集だ。骨格にあるのはピアノの弾き語りで、それはジェームズ・ブレイクから人工着色を剥いだ姿のようで、アントニー・ヘガティのフォーク・ヴァージョンのようでもある。が、しかし彼の楽曲はブレイクやヘガティよりも滑らかで、音的に言えば、より親しみやすさがある。
言うまでもなく、ゲイ文化とポップ音楽との絡みに関して日本は欧米より遅れをとっている。その民主主義的な観点において、そもそもカミングアウトを(そして動物愛護もドラッグ・カルチャーも)受け入れていない。ポップ音楽もスタイルだけは欧米の模倣だが、その中身、文化的成熟にはまだ遠いと言えよう。が、海の向こうのジョン・マウス、リル・B、マリア・ミネルヴァ......こうした若い21世紀のUSインディ・ミュージック世代は、もうひとつの性の解放に向かっているようにさえ思える。日本においても決して少なくないであろうゲイがこの若く勇敢な動きに刺激されないはずがない。
世のなかにはいろんな絶望がある。放射能汚染、貧困、病気......あるいは性の問題。もっとも彼の音楽は美しい男たちのためだけにあるのではない。より普遍性を帯びたエモーショナルな歌として我々の心にも進入する。これはルー・リードの"ウォーク・オン・ザ・ワイルドサイド"の系譜上に生まれた魂が揺さぶられるアルバムだ。「本当のぼくを知ったなら/二度とベイビーなんて呼んでくれないだろうね」とはじまる"フッド"は、このような言葉で結ばれる。「ぼくは闘うよベイビー/きみに間違いを起こさないように」
文:野田 努
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JEFF MILLS
Taken
(Taken / 12inch)
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SECRET CIRCUIT
Nebula Sphynx / Parascopic Rope
(Beats In Space / 12inch)
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MODEL 500
Control
(R&S Records / 12inch)
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BOB CHANCE
Wild It'S Broken/It'S Broken
(Emotional Rescue / 12inch)
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MITSUAKI KOMAMURA
Vintage Moon Ep
(Weedis / 12inch)
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MARVIN BELTON
Find A Way
(Mahogani Music / 12inch)
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HARDWAY BROTHERS
MANIA THEME
(Is It Balearic? / 12inch)
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ROBERT OWENS
Sacrifice
(Ndatl / 12inch)
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DISCO DEVIANCE PRESENTS
Ray Mang Edits
(Disco Devience / 12inch)
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ナダ・サーフは青春。彼らを見るたびに、呟いてしまう。40代前半だというのに......。
1月24日、ニューヨーク出身のナダ・サーフ(Nada Surf)のホーム・カミング・ショーだった。この日は彼らのニュー・アルバム『The Stars Are Indifferent To Sstronomy』(星は天文学に無関心)の発売だった。「このアルバムは、プラックティス・ルームにいるような感覚で、新しい曲のエネルギーを持ってレコーディングした。やり過ぎたかなと思ったけど、あえてそのままにしてみた」と、ヴォーカル&ギターのマシューは言っている。曲名もまた、希望と未来を感じさせる。"若かった頃(When I was Young)""(まっらな目と曇った心(Clear eye clouded mind)""10代の夢(Teenage dreams)""未来(The future)"......楽曲もみんなポジティブである。
ポップとロックンロールをこよなく愛する3人から生み出される、ラッシュなビート、コード、美しく、ナイーヴな旋律。そして胸がキュンとなる甘いヴォーカル、ハーモニー。「10代の夢に遅すぎることはない(it's never too late for teenage dreams)」と歌うマシューは本当に10代のようにみえる。この言葉は、ナダ・サーフのすべてのレコードに共通する彼らの声明である。7枚目のこのアルバムで、彼らの経歴は20年目に突入する。

バンドはこのアルバムを、ウィリアムス・バーグでレコーディングしていた。マシューは、私の家の近所に住んでいて、「いま、レコーディングをちょっと抜けてきたんだ」と言いつつ、よくカフェに現れ、ディナーをとって、赤ワインを飲み、最後にスイーツをテイクアウトして行く常連さんだった。音楽の話題になると話が止まらなくなった。仲間のパーティにも参加してくれた。気軽に話せる気の良いお兄さんである。
このアルバムのレコーディングが終わって、彼はロンドンに引っ越し、あっという間に半年だった。彼の性格上、頻繁にコンタクトを取る人ではないので、彼らの近況はわからなかったが、何カ月か前に「ナダ・サーフが新しいアルバムをリリース。ツアー決定!」のニュースを知った。そして1週間ほど前に「来週からニューヨークに行くよ。ライヴに遊びにきて!」という彼からのメッセージがきた。見逃すことはできない。お祝いだ。
ニュー・アルバムのアートワークの素敵なペインティングは、彼の友だちで、アーティストのグラハム・パークスが担当している。シルク・スクリーンのポスターについては、モンスター・アイランド(RIP)の住人だったカイ・ロックが10年も担当している。
ショーはソールドアウトだったが、この日のショーは、彼らのYoutubeチャンネルでストリームされている。たまたま同じ日にYoutubeを見ていた友だちは、そのことに驚いて、私に教えてくれた。
ライヴでは、リード・ギターにガイデッド・バイ・ヴォイシズのダグ・ジラードが参加した。ベースのダンとドラムのイラはネクタイ、マシューは黒のボタン・ダウン・シャツ。ふだんと同じスタイルである。ドラムは高いところにセッティングされていて、バスドラには黄色で「NADA SURF」を描かれている。
演奏はほとんどが新曲だった。レコードをリリースできたことに感謝、関わってくれた人への感謝、2012年が良い年になるようになどとMCが入る。古い曲を演奏すると、会場は一緒になって歌う。アンコールでは名曲"Always Love"を演奏。最後はニュー・アルバムからの曲"Looking Through"。観客はナダ・サーフという10代の夢を心から応援する。絵に描いたような、素晴らしいロック・コンサート。
〈ウッジスト〉や〈キャプチャード・トラックス〉はじめ、〈メキシカン・サマー〉や〈ノット・ノット・ファン〉にいたるレーベル群が2010年前後のインディ・ミュージック・シーンに提示したイメージは、「スロー・ライフ」や「スロー・フード」等の「スロー」の思想と親和性が高い。彼らが体現するローファイ、あるいは中音域を強調したプロダクションは、大量生産的でファストな音への批評もしくは違和の表明であるとも言えようし、アナログ・メディアにこだわったリリース形態や、地元志向で小ロットかつ小規模な「顔の見える」レーベル運営も、グローバルにひらかれることで損なわれてしまう利益や、画一化されてしまう音楽的キャラクターを、自力で保護せんとする取り組みであるようにもみえる。そうした意図を明言しているわけではもちろんないが、彼らが時代のムードとしてそのような趨勢を反映し象徴していると考えることにそう異論はないものと思う。「いつの頃からかつるつるとした音がいやでたまらなくなった」そしてさまざまなノイズの中に安らぎを見出すようになったというエラ・オーリンズもまた、彼女自身の方法でもって自給的な音の空間を設計するアーティストである。余談ではあるが、地産地消ならぬ自産自消的なベッドルーム・ポップが鋭く生き生きとしたリアリティを備え、それがはからずもグローバルな伝達経路にのって大きな支持と注目を集めたというのがチルウェイヴの顛末であったことを考えてみれば、なるほどチルウェイヴという俺得音楽にはスロー・ミュージックとしての役割を担い得る特性があったのだろう。先に挙げたレーベル群の志向性はもちろんのこと、エラの仕事がいまのタイミングで評価されることもまた、こうした動きともつれあうようにして生まれてきた状況である。
エラ・オーリンズは冷戦期のポーランドに生まれ、社会主義体制下の東欧諸国が経験した貧困と悲惨を目のあたりにして育った。そうした境遇がどのくらい彼女の音楽に影響を与えたのか、わかりやすい形で確認できるわけではないが、東西に分かれるよほど前のヨーロッパの香りをとどめていることはたしかである。エラ自身が大きく影響を受けた自国のアーティストとしてはカロル・シマノフスキやクシシュトフ・ペンデレツキ、ヴォイチェフ・キラールなどが挙げられており、現代音楽や映画音楽への造詣をしのばせる。古い映画音楽からのサンプリングだろうか、いずれの曲にもはげしくディレイのかかったギターやヴァイオリンの即興(あるいはループ)に、手間ひまかけて録り編集したというサンプル音源が絡んで、いわくいいがたい、甘美なノスタルジーを生み出している。ノイズとノスタルジー。これがエラ・オーリンズのコアだ。懐古され恋われているのは、おそらくは「昨日の世界」(シュテファン・ツヴァイク)......第一次世界大戦前の、光りかがやき、栄光にみちた、失われしヨーロッパ文明ではないだろうか。
その懐古の手つきは非常に理知的なもので、同じく知的な女性アーティストの中でもアマンダ・ブラウンやグルーパー、ラモナ・ゴンザレスらとはまた別種の、男性的とさえ言ってよい雰囲気がある。不鮮明な音像には情念が渦巻くかにみえて実際のところ冷たい計算を隠した構築性が感じられる。詞には飛翔や着地のイメージが多用されるが、これはほかならぬ彼方の栄光への飛翔と、現在という場所への着地とを暗示するのだろうと筆者の想像は広がる。それは(栄光の)終わりのつづきとしての現在への、苦い着地である。精神は過去の偉大な時間へと向かう、しかし、肉体はこの終わってしまった時間につながれている。そのことへの詮なき嘆息である。
こうした想像・解釈には、少なくとも筆者にとって彼女の音や詞やたたずまいをリニアにつなぐような整合性がある。そして高い教養や精神性の宿ったエラの音楽へ、筆者なりに寄せたリスペクトでもある。まわるレコードはこの飛翔と着地の堂々めぐりを視覚的に描き出す。普段はアナログ・メディアを愛好しない筆者であるが、この作品ばかりはCDで聴くことが正解であるとどうしても思えない。七尾旅人とやけのはらの"ローリン・ローリン"においては、ターンテーブルの上で可視的に消費される「いま」という時間は、あくまで愛しいものとして、ロマンチックに、そして肯定的にとらえられていた。エラの音楽はその裏側を幽霊のように徘徊する。「わたしたちは夜になる/するとわたしはすばらしい/あなたはすばらしい/わたしたちはすばらしい/だが彼らはちがう」"ワンダフル・アス"
そこは夜だ。そしてそこにいるかぎりわたしたちはすばらしい存在だ。だが「彼ら」とはだれか。パンダ・ベアを思わせる、浴場のような音響に溶かし込まれたオールディーズ風の終曲では、あかるく典雅なメロディにのせて何度も「ゼイ・アー・ノット」と歌われ、それがいつまでも耳に残る。
最後にノートとして。エラはヴァイオリンやピアノを幼少から学んでいたが、どちらかといえば映画やファイン・アートへの憧れの方が強く、アート・スクールを出てグラスゴーに渡り、その後に音楽に出会い直したというような紆余曲折があるようだ。彼女のウェブ・サイトには「耳の映画」と銘打たれていて、彼女自身の来歴と音楽へのスタンスをはっきりと表明するものになっている。ソロになる前はハッスル・ハウンドというバンドで活動し、アルバムも制作されている。ソロとしては2009年のアルバム・リリース(本人はあまり評価していないようだが)の後、昨年のダーティ・ビーチズとのスプリットで静かな注目を集めた。だが聴くべきはやはり本作だろう。シーンのムードとしても本人のキャリアとしても、本当にいま充実の時期を迎えていると感じる。
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CHRIS WATSON
El Tren Fantasma-The Signal Man's Mix-
TOUCH (UK) / 2012/01/18
»COMMENT GET MUSIC
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CHRIS WATSON
El Tren Fantasma
TOUCH (UK) / 2012/01/18
»COMMENT GET MUSIC
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MARK McGUIRE
Solo Acoustic Volume Two
VIN DU SELECT QUALITITE (US) / 2012/01/18
»COMMENT GET MUSIC
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ONEOHTRIX POINT NEVER
Replica
SOFTWARE (US) / 2012/01/18
»COMMENT GET MUSIC
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MARSHALL MCLUHAN
The Medium Is The Massage
FIVE DAY WEEKEND (US) / 2012/1/6
»COMMENT GET MUSIC
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PEAKING LIGHTS
Remixes
WEIRD WORLD (UK) / 2011/12/21
»COMMENT GET MUSIC
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JUJU & JORDASH / MORPHOSIS
Dekmantel Anniversary Series: Part 1
DEKMANTEL (HOL) / 2012/1/18
»COMMENT GET MUSIC
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DESTO, CLOUDS & JIMI TENOR feat.CHA CHA
The Bird ・Eightfold Path
502 (UK) / 2012/01/18
»COMMENT GET MUSIC
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