「swi」と一致するもの

 SWANKY SWIPE / SCARSでの活動でも知られ、数々のクラシック作品をリリースして人気/評価を不動のものとしたラッパー、BES(ベス)。MONJU / SICK TEAM / DOWN NORTH CAMPのメンバーとして、そしてソロ・アーティストとしてこれまでに膨大な音源をリリースし、近年の活発な活動にも注目が集まっているラッパー、ISSUGI(イスギ)。旧知の間柄であり、これまでにも幾度かコラボレーションしてヘッズを狂喜させてきた両者のジョイントによる噂のオリジナル・アルバム『VIRIDIAN SHOOT』(ヴィリジアン・シュート)のリリースへ向け、Teaserが公開! 同作のレコーディング風景を使用し、収録曲“RULES”をいち早くプレヴューしている。また2/21よりiTunes Storeでのプレオーダー受付とその“RULES”(Prod by GWOP SULLIVAN)、“WE SHINE”(Prod by GRADIS NICE)の2曲の先行配信もスタート! リリースはいよいよ来週、2/28!

*BES & ISSUGI 『VIRIDIAN SHOOT』 Teaser

BES& ISSUGI
VIRIDIAN SHOOT

2018年2月28日発売予定
レーベル:P-VINE, Inc. / Dogear Records

[トラックリスト]
1. ALBUM INTRO
 Prod by 16FLIP
2. SPECIAL DELIVERY
 Prod by GWOP SULLIVAN
3. NO PAIN MO GAIN
 Prod by GWOP SULLIVAN
4. GOING OUT 4 CASH
 Prod by GWOP SULLIVAN
5. NEW SCHOOL KILLAH
 Prod by 16FLIP
6. 247
 Prod by BUDAMUNK
7. RULES
 Prod by GWOP SULLIVAN
8. BIL pt3 feat. MICHINO
 Prod by GWOP SULLIVAN
9. EYES LOW
 Prod by 16FLIP
10. HIGHEST feat. MR.PUG, 仙人掌
 Prod by GWOP SULLIVAN
11. VIRIDIAN SHOOT
 Prod by GWOP SULLIVAN
12. SHEEPS
 Prod by DJ SCRATCH NICE & GRADIS NICE
13. BOOM BAP
  Prod by DJ SCRATCH NICE
14. WE SHINE
  Prod by GRADIS NICE
〈BONUS TRACKS〉
15. GOING OUT 4 CASH REMIX
  Prod by GWOP SULLIVAN
16. SPECIAL DELIVERY REMIX feat. MR.PUG
  Prod by GWOP SULLIVAN

Flying Lotus, Thundercat, George Clinton & P-Funk - ele-king

 こ、これはすごい。一昨年、ジョージ・クリントンとの契約が大きなニュースとなった〈ブレインフィーダー〉だけれど、その後しばらく音沙汰がなかったので、いったいどうなったのかとやきもきしていたファンも多いだろう。それがここへ来てとんでもないアナウンスである。今夏8月17日、SONICMANIAに〈ブレインフィーダー〉ステージが出現、フライング・ロータス、サンダーキャット、ジョージ・クリントン&Pファンクのビッグ3が一堂に会する――そう、ここ日本で。まるで夢のような話じゃないか。これはもう行く/行かないを迷うような次元の話ではない。これから半年間、首を長く長~くして待っていよう。

SONICMANIAに〈BRAINFEEDER〉ステージが登場!

フライング・ロータス、サンダーキャット、そして
ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックが出演決定!

‘Brainfeeder Night In SONICMANIA’
featuring
FLYING LOTUS
THUNDERCAT
GEORGE CLINTON
...and more!!

ナイン・インチ・ネイルズ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、マシュメロという、SUMMER SONICに引けを取らない強力な出演陣が発表され、大きな話題となっているSONICMANIA。今回第2弾アーティストが発表され、フライング・ロータス主宰レーベル〈Brainfeeder〉ステージが登場することが明らかに!

昨年は自ら手がけた映画『KUSO』の公開や、短編アニメーション『ブレードランナー ブラックアウト2022』の音楽を手がけたことも記憶に新しいフライング・ロータス、最新作『Drunk』をリリースし、2017年の音楽シーンを象徴する存在と言っても過言ではない活躍を見せたサンダーキャット、そして言わずと知れたファンクの神様、かねてより〈Brainfeeder〉への参加が噂されていたジョージ・クリントンがジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックとして出演決定!

SONICMANIA 2018
2018.8.17
www.sonicmania.jp

2017年11月にMVと共に公開されたフライング・ロータスの最新曲“Post Requisite”
Flying Lotus - Post Requisite
>>> https://youtu.be/2XY0EHSXyk0

フライング・ロータスの長編デビュー映画『KUSO』の公式トレーラー
Flying Lotus - Kuso (Official Trailer)
>>> https://youtu.be/PDRYASntddo

映画『ブレードランナー2049』と、前作『ブレードランナー』の間を繋ぐストーリーとして渡辺信一郎が監督した短編アニメーション
「ブレードランナー ブラックアウト 2022」
>>> https://youtu.be/MKFREpMeao0

80年代を代表する黄金コンビ、マイケル・マクドナルドとケニー・ロギンス参加のリードシングル
Thundercat - Show You The Way (feat. Michael McDonald & Kenny Loggins)
>>> https://youtu.be/Z-zdIGxOJ4M

東京で撮影されたMVも話題となったアルバム収録曲
Thundercat - Tokyo
>>> https://youtu.be/QNcUPK87MnM

フライング・ロータス、サンダーキャット、シャバズ・パラセズによるプロジェクト、WOKEの1stシングル。ジョージ・クリントンが参加!
WOKE (Flying Lotus, Shabazz Palaces, Thundercat) feat. George Clinton - The Lavishments of Light Looking
>>> https://soundcloud.com/adultswimsingles/woke


label: BEAT RECORDS / BRAINFEEDER
artist: FLYING LOTUS - フライング・ロータス
title: YOU'RE DEAD - ユーアー・デッド
release date: NOW ON SALE
cat no.: BRC-438
国内盤特典: ボーナス・トラック追加収録

本日リリース!
label: BEAT RECORDS / BRAINFEEDER
artist: Thundercat
title: Drank
release date: 2018/02/02 FRI ON SALE
国内初回生産盤:スリーヴケース付
歌詞対訳/説書封入
BRC-568 ¥1,800+税

label: BEAT RECORDS / BRAINFEEDER
artist: Thundercat
title: Drunk
release date: NOW ON SALE
国内盤特典:
ボーナス・トラック追加収録/歌詞対訳/解説書封入
BRC-542 ¥2,200+税

Prettybwoy - ele-king

 これまで、ハウイー・リー(Howie Lee)やスウィムフル(Swimful)のほか、ツーシン (Tzusing)のリミックスなど、アジアの個性的なエレクトロニック・アーティストをリリースしてきた中国・上海のレーベル〈サブカルト(SVBKVLT)〉。その〈サブカルト〉から、東京のプロデューサー・プリティボーイによるEP「ジェネティクス(Genetics)」がリリースされた。長年UKガラージのDJとして東京を拠点に活動し、レギュラー開催されているダブステップ・パーティ《バック・トゥ・チル》にも出演してきた彼は、昨年フランスのレーベル、〈ポーラー(POLAAR)〉からデビュー、〈サブカルト〉からはEP「ソリスティス」をリリースし、リリースに合わせて上海・深圳を巡る中国ツアーを成功させた。

 ポリフォニックなシンセベースで壮大に幕をあける“ヒグス”は、生な質感のドラムとクリック音のようなパーカッションの組み合わせ、グリッチの掛かったディレイなど、アイディアに溢れた1曲だ。続く“シャドウ・リディム”は、彼のアイコニックな幻影的なシンセに、サンプリング・ヴォイスの組み合わせがトライバルなタッチを加えている。ドロップで差し込まれる低いベースには、ダブステップが発展させてきたローエンドの音響的な進化が表れている。先行トラックとして公開された“ジェネティック・ダンス”は、印象的な木琴のような音色と日本的な可愛らしさを感じさせるメロディ、そしてグライムで使われるようなスクエアベースと有機的に絡んでいく珠玉の1曲。メロディがグラデーションのように少しずつ様相を変えながら、反復していくということが、本作のテーマである「遺伝子」のイメージと重なる。パーカッションとキックにアルペジオを効かせた、“フットステップ・フライング”は、キックの連打とピアノ系のシンセでトランシーな一面を覗かせている。“アウトロ・ハロー”は、クラシックな2ステップ・グライムのリズムを、生音のドラムでアレンジした1曲。ひとつの音色にエフェクトを効かせる展開やピアノのリフに、乾いたポップさがあり素晴らしい。リミックスに収録されているのは、〈フェイド・トゥ・マインド(Fade to Mind)〉所属のアメリカのプロデューサー、マサコーラマン(Massacooramaan)による“シャドウ・リディム”のリミックス。原曲の鳥の鳴き声のようなサンプルを残しながら、削ぎ落としてシンプルに、そしてより鋭くソリッドに再構築している。

 ワン・ニューワン(*)が手がけたアートワークもプリティボーイの音にぴったりだ。ピアノ・シンセのまばゆい音色使いは、カラフルで美しく、幻影的な彼のアートと重なる。写っているのは、奇妙な色のヒゲが生えたミュータント化した大根のようだ。「大根」というアジアらしいモチーフに、遺伝子改良され、奇妙に接合されたような物体。同じ比喩を使えば、グライムやガラージ・ミュージックの枠に、自らのメロディックで自由な感性を接合し、ダンス・ミュージックを新たなレベルで拡張している。

(*) ワン・ニューワンのユニークなアートはTumblrからもチェックできる。
Wang Newone Tumblr - https://wangnewone.tumblr.com/

Brian Eno × Kevin Shields - ele-king

 毎年恒例の企画《Adult Swim Singles》シリーズに、ビッグ・サプライズです。ブライアン・イーノとケヴィン・シールズによる共作トラック“Only Once Away My Son”が公開されました。ふたりの特性が見事に混ざり合った、9分を超えるドローン~アンビエント・トラックとなっております。かつてイーノはマイブラの“Soon”を絶賛していましたが、両者が直接コラボするのは今回が初。いや、これはアルバム1枚作ってほしいですね。2017年はイーノの『Reflection』とともに始まったわけですが(そして年末にはイーノとスリー・トラップト・タイガースのトム・ロジャーソンによる共作アルバム『Finding Shore』が発売されます)、それに象徴されるように、今年はいくつか興味深いアンビエント作品がリリースされています。今回のコラボはその流れともリンクするわけで……注目です。


Bullsxxt - ele-king

 来ました! 先日レコーディングの模様をお伝えしたBullsxxt、10月18日に待望のファースト・アルバムのリリースを控えるこの若手ヒップホップ・バンドが、ついに新曲を公開しました。しかもなんと仙人掌とのコラボです! 本日よりiTunes/Apple Musicで先行配信が始まっています。これはアルバムへの期待が高まりますね。あと2週間、楽しみに待っていましょう。

https://itunes.apple.com/jp/album/bullsxxt/id1288815341

10/18に1st AlbumをリリースするBullsxxt、
本日より“In Blue feat. 仙人掌”をiTunes/Apple Musicで先行配信開始!

10/18に1st Album『BULLSXXT』を発売するBullsxxt。今作の中から、仙人掌とコラボした“In Blue feat. 仙人掌”が、本日よりiTunes/Apple Musicで先行配信を開始。同時にアルバム・プレオーダーも可能。UCDと仙人掌から紡ぎ出される言葉、リズム、バンドによる抜群のメロディを一足早く感じてほしい。

https://itunes.apple.com/jp/album/bullsxxt/id1288815341

【リリース情報】
2017.10.18 Release
PCD-25240 Bullsxxt『BULLSXXT』
¥2,500+税

[TRACK LIST]
1. ES
2. In Blue feat. 仙人掌
3. Sick Nation
4. Fxxin’
5. Poetical Rights
6. Swing
7. Classix
8. Cet aprés-midi
9. 傷と出来事
10. Reality
11. Stakes

[プロフィール]
UCD (MC)、tommy (Gt)、Naruki Numazawa (Key, Syn, Vo)、Ecus Nuis a.k.a. Pam (Ba, Syn)、Shotaro Sugasawa (Dr, Per)。2012年結成. 東京を拠点に活動するヒップホップ・バンド。ジャズ、ソウル、ファンク、ルーツ・ロック、エレクトロニカなどさまざまな音楽から影響を受け、コンシャスネス~ポップネスを孕んだヒップホップ・サウンドを追求しつづけている。2016年1月に、自主制作での1st EP「FIRST SHIT」を発表。『MUSIC MAGAZINE』誌などで取り上げられる。2016年5月には、恵比寿BATICAにてBudamunk、ISUUGI、やけのはら等が出演したイベント『CATTLE CLUB』を主催。その後、メンバーの脱退や加入を経て、現在の5人編成で活動中。2017年10月に1st Album『BULLSXXT』を発表予定。

[ライブ情報]
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公演日:2017年10月5日(木)
会場:渋谷7th FLOOR
出演: Bullsxxt / 吉田ヨウヘイgroup
開場 / 開演:19:00 / 20:00
前売価格:¥2,500+1D
予約先:m19m.mmts@gmail.com
(件名に公演名、本文にお名前、予約人数をご記入ください。)

319 (Oneohtrix Point Never & Ishmael Butler) - ele-king

 コラボ大魔王……思わずそう呟いてしまった。アノーニ、FKAツイッグス、DJアール、デヴィッド・バーン、イギー・ポップ、と、どんどん交友関係を広げていくワンオートリックス・ポイント・ネヴァーが、またまた新たなプロジェクトを始動させた。今度のお相手はシャバズ・パレセズのイシュマイル・バトラーで、ユニット名は「319」。毎年好例のAdult Swim Singlesの企画で、新曲“The Rapture”が公開されている。いよいよ誰と何をやっているのか把握しきれなくなってきたOPNだけれど、ここまできたらもうどこまでも喰らいついていくしかない。

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーとシャバズ・パレセズのイシュマイル・バトラーによるニュー・プロジェクト、「319」が始動! 新曲“The Rapture”をAdult Swim Singles 2017にて公開!

11月公開の映画『グッド・タイム』のサウンドトラック・アルバム『Good Time Original Motion Picture Soundtrack』でカンヌ・サウンドトラック賞を受賞したワンオートリックス・ポイント・ネヴァーとシャバズ・パレセズのイシュマイル・バトラーが、「319」と名付けられたコラボレーション・プロジェクトを発表。新曲“The Rapture”が、米カートゥーン・ネットワークの深夜枠Adult Swimの企画《Adult Swim Singles》で公開された。

319 (ONEOHTRIX POINT NEVER + ISHMAEL BUTLER) - THE RAPTURE
https://www.adultswim.com/music/singles-2017

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーにとっては、アノーニ、FKAツイッグス、デヴィッド・バーン、そして『Good Time Original Motion Picture Soundtrack』に収録されたイギー・ポップとのコラボレーション・トラック“Pure and the Damned”に続く、新たなコラボ・プロジェクトとなる。

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label: Warp Records / Beat Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: Good Time Original Motion Picture Soundtrack

cat no.: BRC-558
release date: 2017/08/11 FRI ON SALE
国内盤CD:ボーナストラック追加収録/解説書封入
定価:¥2,200+税

【ご購入はこちら】
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002171
amazon: https://amzn.asia/6kMFQnV
iTunes Store: https://apple.co/2rMT8JI

【商品詳細はこちら】
https://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Oneohtrix-Point-Never/BRC-558

interview with Shingo Nishinari - ele-king


SHINGO★西成
ここから・・・いまから

昭和レコード

Hip-Hop

Amazon

 般若率いる昭和レコードの3本の矢(般若、ZORN)の1矢、SHINGO★西成が『おかげさまです。』以来3年半振りとなる5thアルバム『ここから…いまから』がリリースされた。名の通り大阪・西成、釜ヶ崎は三角公園界隈がフッドの、日本のヒップホップ・シーンでも突出した存在感を放つ屈指のラップスターである。
 もう10年以上前の話だが、SHINGO★西成の取材で初めて西成を訪ねた際に目にした、茶色く錆びた新今宮の鉄路やそのとき食べた100円のモツ煮込みの屋台の光景は、強烈だった。
「なんや、なんかの取材か」
「お兄ちゃん、なにやってるん?」
 カメラマンと共にSHINGO★西成にフッドを案内される道中、屋台の前でコテコテの“釜”のおっちゃんたち(もちろんワンカップ片手)が口々にそんなことを言う中、SHINGO★西成を知っていると思しきおっちゃんの一人が、「あれやろ。黒人の河内音頭やな」とヒップホップを説明したのは、奇妙なヤラレタ感として今も自分に残っている。
 このおっちゃんの一言のように、SHINGO★西成をインタヴューするのは楽しい時間だし、同時に真理を喝破される怖さを感じさせられる時間でもある。それこそが筆者の感じるゲットーの味というものなのだが……。3年半振りのインタヴューだが、もちろんそこには変わらぬSHINGOさんがいた。
 アルバムについて、変わりゆくフッド西成について、ゆっくりと話を聞いた。

毎日怒ってるんちゃう? 毎日怒ってるし、毎日落ち込んでるし……やなぁ。毎日爪噛んでるよ。だから、その取り方も全然間違いじゃない。前より怒ってるかもしれない、前より愛してるかもしれない。

3年以上ぶりのリリースということですが、この間は、どういった3年半でしたか?

SHINGO★西成:現場にはずっとおったし、もちろんアンテナも張ってた。自分が見たり感じたり信頼ある仲間からの情報で、この3年くらい生活してるかな。兄弟分である同じレーベルメイトの般若でありZORNであり、いつも俺のことを気にしてくれるNORIKIYOであり。近くにこういうイケてるやつがおるから、そういう刺激をもらいながら、兄弟や直の仲間がしないことで逆に俺がやりたいと思ったらやったり。“絶句☆ニッポン”……New Jack SwingはZORN作らないでしょ。

そうですね(笑)。“絶句☆ニッポン”は新鮮でした。

SHINGO★西成:誰もやれへん……やろ? ああいうの。

はい。このノリは……と言って良いですかね。僕も今度のアルバムで1、2番目に好きな曲でした。10年前だったらそう思ったかはわからないですが、まさに今こういう気分だぜという感じがしましたね。この前の曲の“鬼ボス”からの流れが、もうイケイケで。

SHINGO★西成:ほんまその通り。俺も、New Jack Swingの時代のラップが逆に今気分的にもバッチリやなと思って、で、客演にTAK-Z&KIRA。近くにおって、いつも刺激くれてるあいつらにやろうや言うて、もうほんまに即答でやってくれた。“鬼ボス”の客演のJ-REXXXもそうやし、あんなにイケてる伸び代が半端ないアーティストがやってくれて、ありがたいよな。

ただ、ここで重要なのはイケイケでノリノリの曲だから、単純に=気分はノリノリでイケイケということではないと思うんですよね。上手く説明するのが難しいのですが、例えば“絶句☆ニッポン”に関して言えばNew Jack Swingのビートの奥にある感情から起ち上がった言葉というんですかね。ただノリをサンプリングしてノリノリになっているわけではないというか、表面をなぞるだけでは本当のパワーは生めないと言えばいいのか。

SHINGO★西成:まぁ知らないままにスッとできた曲なんかはないなぁ。例えばNew Jack Swingのあの格好良さを表現したいなとか、そういう作りたいテーマはあってんけど、1ヴァースできても次のヴァースができないということはあった。逆にこういうのが作りたいというテーマがはっきり決まってるほど、上澄みだけをとったらあかんから。聴きちぎったからな、もうほんまに。その分、言葉のチョイスや構成もしっかりしたって感じかな。

これは最近、割とどのインタビューでも聞いてることなのですが、フリースタイル・バトルのブーム然り、現行のHIP HOPのメインストリームがTRAPを経由したものだったり、表現の即興性が増している気がするのですが。そういったことは、SHINGOさんは……どういう言い方をすればいいんですかね。その、どんな感じですか?

SHINGO★西成:どんな感じ? ……いやなんとなく気を遣ってアバウトにしてくれたのはわかるで(笑)。それはエキサイティングって答えたらあかんの? 俺はエキサイティングなもの、自分の予想を超えている人が好きやから。結局、自分のできないことをできてる人は相変わらず好きになってしまうな。それはより素直に、いいもんはいいって言えるようになった。自分とスタイル違うちゃうからノーじゃない。それはなんかわかるでしょ?

はい、もちろんわかります。

SHINGO★西成:そのなかでちゃっちぃけどキャッチぃ、耳触りのいい、思わず言ってしまうフレーズは、そういうTRAPというかのテイストも入れつつ、こう、古き良きもちゃんと入れたくて、“絶句☆ニッポン”や“あんた”を作った感じかな。

“あんた”は、まさに“古き良き”テイストの曲ですね。このテイストを日本でHIP HOPのアルバムで表現できるのはSHINGOさん以外いないと思います。

SHINGO★西成:こんだけ歌謡曲っていうか演歌っていうか溢れてる街のなかで育って、なんか、まぁまぁ、“にしなりあほじん”……やしきたかじんさんじゃなくて……みたいなんを作りたいというか、ストリーテリングみたいな曲を作りたいと思って作った。夢を追っかけてる男を好きになってしまった、幸の薄い女を演じて自分が書くというか。たかじんさんが死んで、あの人の歌がパッと聞こえてきた時に、すごい……女の人の気持ちを歌ってんねんな。でも、歌っているのはやっぱり男やし、男にとって都合のええこと多いなと思ったり。けど、男ってそういうこと考えがちやなって思って、それを突き詰めたら曲になった。

ここまで少し伺っただけでも色々なヴァリエーションの曲があるのがわかりますが、どうやってできていった曲たちなんですか?

SHINGO★西成:うーん、もうほんま生活から出た言葉、やで。

はい。それはもちろんそうだと思うのですが、すいません、僕の聞き方が悪いですね。3年半の中でコンセプトやテーマがあってそこに向かっていったのか、あるいは自然とできていった曲をアルバムとしてパッケージしたのかというか。

SHINGO★西成:いままでずっとライヴしたり、出会った人から刺激を受けて、こういう曲になったり、言葉のチョイスになったり、行動になったり。とにかく自分の足らないことを出したっていうことやけどな。だから、自然なことなんじゃないの? 

いま仰っていた自分の足りないところを出すということについてもう少し具体的に伺いたいです。

SHINGO★西成:ライヴで失敗したら、こういう失敗したな。だから、こういう曲が欲しいなとか。普段でも、こういう経験して、なんか、こういう時はこうしたいなとか。ライヴ前に聞きたいなとか……“GGGG”とかはそうやな。ちゃんとそのピースが揃ったからアルバムにしたって感じかな。そのピースが足らなかったら出してないかもしらんし。レコーディングすべてを自由にさせてもらってるから。そういうフリーな、その時のヴァイブスを大胆にそのまま使うっていうことは相変わらずしてるけど。刺身で出せる魚は刺身で出すし、片面は焼いときますね、ほぐしてお茶漬けにできるようにしときますねとか。一匹のSHINGO★西成がいろんな味になってる。それが和洋折衷いっぱいあるって感じ? “Fuck you, Thank you ほなさいなら”は黒七味みたいな。そういう風に思ってもらえたら。

  まずはイメージする自分はどうなりたいか?
  すべきことは何か? 未来どうありたいか?
  痛いダルい嫌い言うな気合や気合や
  やるかやられるか要は自分次第や
“GGGG”

  身内だけの馬鹿騒ぎ 他人の粗探しはもうやめた
  楽しく飲んでたのに もう輩とカスが来て酔い冷めた
  なにイキってんねん、なに気取ってんねん、
  なにスカしてんねん おい
  見透かしてんねん バレてんねん 
  おまえ年末までには消えてんねん ポイ
“Fuck you, Thank you ほなさいなら”

SHINGO★西成:だから前のアルバムを出してから作りたいと思っていた、前回のアルバムを出す前から作りたいと思っていたもの、次のアルバムはこういうなんを作りたいっていうものまで含んで、それをこの3年の間に全部考えた曲という感じかな。例えば「KILL西成BLUES」は、もともと「「ILL西成BLUES」(『SPROUT』収録。2007年リリース作品)を作っている時には、もう考えていた曲だから。

それは、リミックスみたいな楽曲を作るということをですか?

SHINGO★西成:いや、ちゃうちゃう。感情として。結局、変わらんやん。いつも文句だけ言うて逃げるやつ。いまだったらTwitterとかの書き込みでも、一方通行でひどいこと言って、嫌な思いしてる人、世のなかいっぱいおるやんか。芸能人は思わず、それをテレビで言ってしまうとか。普通につぶやいて炎上してまうとか。炎上するのがわかってて、なんでそんなとこに行くのとか思ったり、でも感情が止められへんかってんなとか。俺やったら作品にしたらええんやなっていうか。

怒っていますか? アルバム全体で「逆襲」を感じたんですよね。正確ではない表現かもしれませんが。

SHINGO★西成:毎日怒ってるんちゃう? 毎日怒ってるし、毎日落ち込んでるし……やなぁ。毎日爪噛んでるよ。だから、その取り方も全然間違いじゃない。前より怒ってるかもしれない、前より愛してるかもしれない。

愛してるから怒るんですもんね。

SHINGO★西成:それは前提かな。それを踏まえた上で聴いて欲しいって感じ。そうやなかったら言えへんよ。言う価値無いものに対してはもう言えへんよ、うん。だから怒りが多いと言われても、たしかに怒り多いかもなと思ったりするし、すげえ愛に溢れてるなぁって曲は、もっと愛に溢れた、愛100%の曲にもできたし。なんか、ほんまに寄せ集めたっていうんじゃなくて、喜怒哀楽をテーマにしてたら、喜怒哀楽は全部揃ってたらいいなぁとか。それが喜怒哀だったら楽を作らなあかんなとか。“ここから…今から”、“一等賞”があるから、“Fuck you, Thank you ほなさいなら”“KILL西成BLUES”があるという感じかな。

  めぐり合い励まし合い 
  ぶつかり合い見つめ合い笑い合いそれが愛 
  守りたいなあの娘のスマイル 
  繋いでいきたいな色んなスタイル
“ここから…今から”


まぁまぁまぁ、固定せんと相変わらず、一生懸命アホしますから。ドがつくアホで。大がつくバカで、大バカでいきますんで。俺の失敗してるとこも成功してるとこも見てくれたら。で、「ほんまアホやなぁシンゴ!」言うてくれたら最高の褒め言葉やね。

前作のインタヴューをさせてもらったときに聞いたお話で、浮き足立っていたらちょっと待てと一旦足を止めさせて考えさせるもの、また前に行きたいのに行けない時に背中を押すようなもの、その時、SHINGO★西成さんは自分が表現したい音楽についてそういうことを仰っていて、それがとても印象に残っています。今回は、聞いていてそれは変わらず、さらに感情の深掘りをされているのを感じました。

SHINGO★西成:おおきに、やで。その上でよりシンプルに伝えた方がいいなというので、言葉のチョイスをわかりやすくしたり、日々そういう心がけはしてるけど。でも、ここは言うといた方がいいっていう時には、いきなり“ナイフ”みたいな言葉を出すけど。でもその前後を聞いてもらったら、そういう言葉も出るのやろなっていう。

あった方がいい言葉はあった方がいいですよね。現実に“ナイフ”はあるわけで。

SHINGO★西成:あるやんか、やっぱり。信頼ももらった代わりに裏切りももらったし、経験もしたし。なんか色々あったからこそ……じゃあ“おおきに”って言ったり“いらっしゃいませ”って言うにしても、なんかこの人“いらっしゃいませ”というのもちゃんと言ってはるなとか、感情入ってるなとか、そんなんと一緒で。「ありがとう」一言、「おおきに」一言、「すんまへん」一言……言葉一言でもその人が乗り移るじゃないけど。その人の人生観が見えるときがあってもいいなと。そう思うからこそ、表現者としてそういう時はちゃんと出せるようにやろうと。そのまま「おーきに」「やっといてー」とか、そのシチュエーションに応じたやり方というんかな。ほんま感謝してる人には感謝してる思いで、ちゃんと言葉を言おうかなと今回は更に思った。前のアルバムよりそこは増したかな。例えば路上でライヴをしている人が10秒間、20秒間、目の前を通る人になんかをメッセージを残したいからやってるわけやんか。止まってる人前提に歌ってるわけじゃないやん? 俺もそのスタンスは変わってないから。パッと聴いたやつとか、有線でたまたまかかった曲、たまたまお店でかかってた俺の曲のパンチラインとかで、なんやこれ? って。そう言ってもらえるように、色々作ったつもりやけどね。だからアルバム単位で聞いてくれたら嬉しいなと思ってる。

ぜひ、音楽好きな人、悩んでいる人も、楽しいことが好きな人にも、いろんな人に聴いて欲しいです。それでは最後に、これからのSHINGO★西成さんについて伺いたいです。

SHINGO★西成:うーん、どうなるか決めてないからこそのワクワクドキドキ感はあるけど。なんかこうしたいとか、逆に変に固まるの嫌やから。やることやったらなるようになると思ってるし。今はやることやったからなるようになれっていうか。ただ、このアルバムを聴いてくれて、ええなと思ってくれる人が多い土地には行きたいな。まぁまぁまぁ、固定せんと相変わらず、一生懸命アホしますから。ドがつくアホで。大がつくバカで、大バカでいきますんで。俺の失敗してるとこも成功してるとこも見てくれたら。で、「ほんまアホやなぁシンゴ!」言うてくれたら最高の褒め言葉やね。

ありがとうございます。アルバムのインタヴューは以上ですが、最近西成の坂の上の方(天王寺駅周辺)はアベノハルカスもできて風景が激変しました。SHINGOさんの音楽は名前と同様、西成と不可分な表現なので伺いたいのですが、最近の西成の日々は、何か変わりましたか?

SHINGO★西成:暖かくなってきたからようわからんおっちゃんおばちゃんが仰山表に出てきてるわ。虫みたいなおっちゃんおばちゃんもおるし、お花畑みたいなおっちゃんおばちゃんもおるから食物連鎖でいいんちゃう? なんか生きてる。共生してる街やからね。なんていうかな。なんかこう、都会はお互いをわかってるからこそ、あんな人がいる交差点でもぶつからないやん。西成も独特の、なんかあんねんな、会話が。なんかこう、人の心を掴むっていうか、きっかけをちゃんと持つとか。変わってないよ。変われへんと思うよ。根本は。最近はしゃあないと思うようになったのか変化を受け入れざるを得ない感じやね。俺らが西成WAN(西成ウォールアートニッポン。SHINGO★西成を総合プロデューサーとして、アーティストと地域が協力して街へアートを描くことで、西成のイメージアップと、来訪者の増加を目的としたアートプロジェクト)をやったときも、年齢をとればとるほど新しいことって嫌だったりするやん。いまのこの形でいいやんみたいな。相変わらず変わって欲しくないと望んでいる人も多いけど、その町が変わっていかざるを得ない現実をちょっと納得してきてくれるというか。少しずつ受け入れてきてくれているのは感じてるかな。やっとやで。黒人のことクロンボ言うてるからね。クロンボ歩いたって。アカンよソレは言うたら絶対。この間は白人のこと、トム・クルーズ3人歩いてたって言っとったからね。なんや、その会話って。トム・クルーズは1人やって。俺にはミッション・インポッシブルっす。

最高ですね(笑)。ありがとうございました。

HIP HOP definitive 1974-2017 - ele-king

 2015年のSpotifyの統計によれば世界でもっとも聴かれているジャンルはヒップホップだそうで、CNNのあるレポーターによれば、「ヒップホップはこの半世紀でもっとも影響力のあるジャンル」で、それは「意見ではなく事実」だと。清水エスパルスのFWチョンテセ選手もヒップホップ・リスナーだし、数ヶ月前に会った古いイギリス人の友人(音楽関係者)は、「というか、若い世代はいまヒップホップやR&Bしか聴かない」となかば嘆き節で答えた。ヒップホップは大衆音楽のメインストリームである。ディフィニティヴ・シリーズも満を持しての「ヒップホップ」版を刊行します。
 『bmr』の元編集長、小渕晃・著『HIP HOP definitive 1974-2017』は、ヒップホップがどのようにはじまり、どのような変節点を経てどのように細分化され、混交され、どのように展開しているのかという全史を一望する試みです。ヒップホップは好きだけど全体を見渡しながら聴いているリスナーは少ないだろうし、コンシャスであるとかG-FUNKであるとかウェッサイであるとかトラップであるとか、そのサブジャンル名がいつどこから出て来ているのか曖昧に思っている人もいるでしょう。基本でありながら意外と共有されていない全史、『HIP HOP definitive 1974-2017』は5月31日刊行です。

Chapter 1
1974~ヒップホップの誕生
D.J. Afrika Bambaataa/Grandmaster Flash And The Furious Five
レコード化以前~ライヴ
レコード化のはじまり~バンド・サウンド
ドラム・マシン~打ち込みサウンドの始まり
コラム ヒップホップ・ミュージックを生んだブレイクビート

Chapter 2
1982~エレクトロ・ブーム
Afrika Bambaataa & Soul Sonic Force
エレクトロ・ビート
エレクトロ・ビート+スクラッチ
エレクトロ~ヒップホップ・ブーム
コラム ヒップホップのごく初期の姿を映す貴重な映画

Chapter 3
1984~ストリート回帰~第2世代の登場
Run DMC
リック・ルービン~デフ・ジャム
ヒップホップの第2世代
ギャンスタ、プレイヤー・ラップの誕生
コラム デフ・ジャムと、ギャングスタ・ラップの背景を知る映画

Chapter 4
1986~ヒップホップ・ネイションの誕生
Eric B. & Rakim
Juice Crew~クイーンズ
Paul C~Studio1212, クイーンズ
”ブギ・ダウン” ブロンクス
First Priority Family~ブルックリン
ブルックリン
Hit Squad~ロングアイランド
Flavor Unit~ニュージャージー
Hilltop Hustlers~フィラデルフィア
ポップ/ダンス・ラップ
西海岸 ファンキー・スタイル
The Dust Brothers~Delicious Vinyl
チカーノ/多人種によるラップのはじまり
マイアミ
UK

Chapter 5
1988~コンシャス~メッセージ・ラップ
Public Enemy
The Stop The Violence Movement
東海岸 知性派/ムスリム/アフリカ回帰
西海岸 ポリティカル/コンシャス
ネイティヴ・タンズ
コンシャス + オルタナティヴ
コラム コンシャス~メッセージ・ラップを理解するための映画

Chapter 6
1988~ギャングスタ~プレイヤー・ラップの隆盛
N.W.A
NWA~Ruthless Records
Lench Mob
DJ Quik Family
LA OG
ベイエリア
サウス&ミッドウェスト
コラム ギャングスタ・ラップを理解するための映画

Chapter 7
1990~ニュースクールからハードコアへ
Pete Rock & C.L. Smooth
Soul Brother No.1
Gang Starr Foundation
Diggin’ In The Crates
ネイティブ・タンズの第2章
NY~東海岸のニュースクール作品
かけ合いラップ・ブーム
Wu-Tang Clan
ヴェテランの逆襲
ネクスト・ウェイヴ
ミッドウェスト、サウス、カナダのニュースクール作品
西海岸のニュースクール作品

Chapter 8
1992~Gファンクの猛威
Dr. Dre
Original G-Funk~Death Row, ロングビーチ
Ruthless, Cold 187um
CMW~MC Eiht
DJ Quik Family
Westside Connection
Gファンク・ブーム in LA
チカーノ
Dangerous Crew~ベイエリア
Sick Wid It
Young Black Brotha
ベイエリア 90s
Tupac Amaru Shakur
コラム 2パックとビギーの生涯を映画で観る

Chapter 9
1992~サウス~ミッドウェスト・シーンの台頭
Outkast
Dungeon Family, アトランタ
Jermaine Dupri, So So Def
クリーヴランド、シカゴ、フリント
No Limit , ニューオーリンズ
Cash Money
マイアミ
ヴァージニア
ヒューストン~テキサス
Screwed Up Click
ヒューストン、カンザスシティ、ナッシュヴィル
メンフィス
コラム サウスのヒップホップをより深く知るための映画

Chapter 10
1994~リリシスト~サグ/マフィオソ・ラップ
Nas
Biggie Smalls
クイーンズ・サグ
Boot Camp Clik, ブルックリン
ブルックリン、ニュージャージー
Jay-Z
Nas
Eminem
0 Cent, G-Unit
リリシスト 00s - 10s
コラム ヒップホップのリリシストをより深く知るための映画

Chapter 11
1994~ポップなスタイルの復活~全米のポップスに
Puff Daddy & The Family
Trackmasters
ポップ・サウンド in ミッド90s
Refugee Camp
オルタナティヴ・サウンド 90s - 00s
ラティーノ
Swizz Beatz, Ruff Ryders
Flipmode Squad
Roc-A-Fella
Murder Inc
The Diplomats aka Dipset
ポップ・サウンド in 00s

Chapter 12
1996~コンシャス派~インディ・シーンの盛り上がり
Slum Village/J Dilla
ネイティヴ・タンズの第3章
ロウカス
フィリー、Soulquarians
東海岸、北中西部、その他
Quannum Projects, 西海岸
Stones Throw
西海岸のインディ・シーン
Kanye West、シカゴ、GOOD

Chapter 13
1999~ウェッサイ・ファンク 2000
Dr. Dre/Xzibit
Dr. Dre + Dogg Pound Gangsta Crips Reunion
DJ Quik Family
Westside Connection
ヴェテランたちのウェッサイ・ファンク好盤
チカーノ 2000
ウェッサイの新世代
ハイフィー・ブーム、ベイエリア

Chapter 14
2000年~サウス&ミッドウェストの時代
Lil Wayne/UTP
ニューオーリンズ
セントルイス
ヴォージニア
アトランタ~ジョージア、ケンタッキー、ミシシッピ
クランク~スナップ
トラップ・ミュージック
マイアミ~フロリダ
ヒューストン~テキサス
メンフィス

Chapter 15
2006~「クール」の再定義
Drake/Currency
カレンシーはストーナーの代表となりシーンを引っ張る

Chapter 16
2011~ヒップホップの新時代
Kendrick Lamar
Black Hippy 
OFWGKTA (Odd Future Wolf Gang Kill Them All)
ASAP Mob
Pro Era
ドリル
トラップ
ラップ新世代
Black Lives Matteの時代におけるヴェテランの力作


小渕晃
HIP HOP definitive 1974 - 2017

(P-Vine / ele-king books)
Amazon

SWINDLE - ele-king

 今年に入ってアルバム『Trilogy In Funk』をリリースしたスウィンドルが来日する。UKグライムの寵児として脚光を浴びた彼も、くだんの作品では、ラテン、USファンク、そしてUKグライムをミックスしながら音楽的成熟を見せてくれた。ele-kingの予想では、1. ジャングルをかけまくる。2. そのなかにラテン・ジャズ・ファンクを盛り込む。となっているのだが、果てして最新の彼はどんな音楽を聴かせてくれるのだろうか……楽しみだ!


【名古屋】 05.19 (金) Nagoya: JB's https://www.club-jbs.jp/
【京都】  05.20 (土) Kyoto: THE STAR FESTIVAL https://www.thestarfestival.com/
【東京】  05.21 (日) Tokyo: WALL&WALL https://wallwall.tokyo/



SWINDLE 『Trilogy In Funk』
https://p-vine.jp/music/pcd-24564


■ブラジルのパーカッショニストとサンパウロのシンガー、リカルドチャイナとの競演。
Swindle - Connecta Ft. Ricardo China


■UKグライムのD ダブル Eとの競演。
Swindle x D Double E - Lemon Trees


■Gorillazらとの共演でも知られるUKのR&Bシンガー・ソングライター、デイリーとの競演。
この”いなたい”UKの兄ちゃんさを醸しだしイイ感じです。
Swindle, X Daley - Sympathy

interview with Clark - ele-king


Clark - Death Peak
Warp/ビート

Techno

Amazon Tower HMV iTunes

 そういえば、たしかに珍しいケースかもしれない。テクノは音響的な冒険を繰り広げる実験音楽としての側面を持つ一方で、機能的なダンス・ミュージックとしての側面も有しているわけだけれど、実際に生身のダンサーとコラボしたテクノ・ミュージシャンはそれほど多くないのではないだろうか。
 ちょうど25年前、エレクトロニック・ミュージックは『Artificial Intelligence』を境に大きくその進路を変更した。そこに参加していたオウテカやリチャード・DらによってIDM=リスニング・テクノの礎が築かれ、ダンスフロアではなくベッドルームが志向されるようになったのである。
 そのようなIDMの旗手たちが、がらりとスタイルを変えたり長い沈黙に入ったりした2001年という節目の年にデビューを果たし、以後コンスタントに作品を発表し続けることで00年代のリスニング・テクノを支えてきたクラークは、今回発表された新作『Death Peak』と連動するUSツアーにおいて、ふたりのダンサーを起用している。もちろん、これまでに彼がフロア寄りのトラックを作らなかったわけではない(紫色のアートワークで統一された〈Warp〉のフロア向け12インチ・シリーズに彼は3度も登場している)し、そもそも本人にそういう二項対立的な分別の意図はないのだろうけれど、スタイルを変えつつも基本的にはリスニング・テクノの文脈を引き受けてきたと言える彼が、前作『Clark』でダンサブルな側面を展開し、そしていま生身の肉体表現に関心を寄せそれを自身のステージに取り入れているのは、彼が無意識的にベッドルームとフロアとの間に橋を架け直そうとしているからなのではないか(肉体との関わりで言えば、人間の声が多用されていることも本作の特徴のひとつである)。
 そのような橋の建設構想は、このアルバムの構成にも表れ出ている。序盤にこそ前作を引き継いだようなダンサブルなトラックが並んでいるものの、アルバムは中盤から雰囲気を変え、その後はどんどんアブストラクトな領域へと足を踏み入れていく。最終的に行き着くのは“Un U.K.”という意味深なタイトルを持つダイナミックなトラックで、クラークにしては珍しく政治的なトピックから触発された曲でもある。『Death Peak』というアルバム・タイトルからもうかがえるが、本作の構成にクラークの並々ならぬパッションが注ぎ込まれていることは間違いない。
 テクノに肉体を持ち込むこと。それと同時に、エクスペリメンタリズムも手放さないこと。奇しくもこのアルバムにはAIをテーマにした曲も収められているが、『Artificial Intelligence』のリリースから25年が経ったいま、クラークはテクノ~IDMの歩みにひとつの区切りを設けようとしているのではないだろうか。

肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。

2年半ほど前、前々作『Clark』がリリースされたときのインタヴューで、あなたは「北極で爆発音をレコーディングしたい」と仰っていたんですが、その望みは叶いましたか?

クラーク(Clark、以下C):はは(笑)。まだ実現していないよ。それは次のアルバムになるかな。あのアイデアは気に入ってはいるんだけど、ちょっとハードルが高くて(笑)。でも、実行しないと嘘を言ったことになってしまうからな(笑)。

あなたは2015年にYoung Vicシアターで上演された舞台『マクベス(Macbeth)』の音楽を手がけています。また、昨年リリースされた『The Last Panthers』は同名のTVドラマのサウンドトラックでした。そのように何かに付随する音楽を制作する際、自身のオリジナル・アルバムを作るときとどのような違いがありましたか?

C:そのふたつはぜんぜん違うね。やはり、自分のためでない音楽を作る方が責任が大きい。でも、そのぶん達成感も大きい。自分以外の人々を満足させるし、驚かせることができるからね。良い監督というのは、人に指示をするよりも、相手を信用して彼らからサプライズされることを求める。監督から受けた注文を基盤に自分で何かを爆発させるというのはすごくやりがいを感じるんだ。一方、自分の作品を作るというのは自己中心的でもあるし、自由だよね。

通訳:どちらが好きですか?

C:両方好きだよ。自分が心地よく感じる場所から出るのが好きなんだけど、それは両方でできるから。楽なのは、クラークのレコードを作る方かな。作る場所が自分の家だから。

ちなみに、ドラマ『The Last Panthers』のテーマ曲はデヴィッド・ボウイの“★ (Blackstar)”でした。サウンドトラックを作る際に、ボウイの曲との整合性やバランスなどは意識されたのでしょうか?

C:そのトラックは聴いてない。だから、バランスは意識しなかったね。

今回のアルバム・リリースのアナウンスの後に公開されたUSツアーのトレーラー映像ではダンサーが起用されていますね。この映像の試みは新作のテーマやツアーの内容と連動したものなのでしょうか?

C:そう。ツアーではダンサーふたりがステージに立つ。僕の妻が振り付けを担当しているんだ。肉体と電子音楽の相違関係は、何にとってもテーマになるべきだね。もっとみんなやればいいのにと思うよ。特にダンス・ミュージックならなおさらだ。そのうちみんなやり出すんじゃないかな。振り付けがシンプルで好きなんだ。シンプルだから、ライヴの音楽を邪魔しない。僕自身がギグを見にいくときも、いろいろ目の前で起こりすぎるライヴは好きじゃないんだよね。みんな、真の目的である音楽をちゃんと楽しめない。だから、振り付けはシンプルにしているんだ。そのダンスを無視しながらも、そのダンスが作り出す何かにのめり込んでいけるような、そんな感じだよ。

新作の1曲め“Spring But Dark”はこれから何かが起こる予兆を感じさせるトラックで、壮大な物語の序章のような雰囲気を持っています。その後アルバムの前半はフロアで機能しそうなダンサブルな曲が並んでいますが、6曲めの“Aftermath”以降は何かが崩壊してしまった後の世界を描写したような曲が続きます。アルバム・タイトルは『Death Peak(死の山頂)』ですが、本作のコンセプトはどのようなものなのでしょう?

C:“Aftermath”は、僕のお気に入りのトラックでもあるんだ。あのトラックは、エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)みたいに聴こえる。彼が作りそうなトラックを作りたかったんだよね。カウボーイが馬に乗ってクラブを歩いているような、そんなトラック(笑)???

今回のアルバムでは、ほとんどの曲に声が使われています。それは結果的にそうなったのでしょうか、それともあらかじめ意図して声を導入していったのでしょうか?

C:友人にチェリストがいて、彼女はアルバムでチェロを弾いてくれているんだけど、ついでに流れで彼女に歌ってもらったんだ。彼女の声はすごく高くて、エイリアンみたいに聴こえる。それがおもしろいと思って、一緒にたくさんレコーディングしたんだよ。でも、ヴォーカルというよりは、ひとつの楽器として使っている。Aメロ、Bメロ、コーラスがあるポップ・ソングを作ろうとしていたわけではないからね。サウンドの要素のひとつとして声を使ったんだ。

2曲め“Butterfly Prowler”や先行公開された3曲め“Peak Magnetic”は非常にダンサブルですが、これまでのあなたのダンス・トラックよりも重さや激しさを感じます。同じく先行リリースされた4曲め“Hoova”は、巨人が大地を踏み鳴らすかのような強烈なドラムが印象的です。アルバム前半のこの激しさは、「Death Peak(死の山頂)」へと至る道中だと考えていいのでしょうか?

C:そうかもしれないし、もうすでに頂上にいる状態なのかもしれない。または崖の端かもしれないし、そこから落ちるかもしれない(笑)。解釈は自由だよ。自分でも特定の何かを定めているわけではないし。僕は物理的存在が好きなんだけど、原始的で土っぽい感じから始まって、途中からもっと抽象的でドリーミーになっていく。感情がハイになっていくんだよ。どこかでピークを迎えたり、何かに変化していくというか、僕のなかでは作品の最初と最後は繋がっているんだ。このアルバムはひとつのサークルなんだよ。

5曲め“Slap Drones”は、このアルバムのなかでもっともおもしろい展開を見せるトラックだと思いました。「Slap Drone」とは「懲罰用ドローン」とのことですが、それはどのようなものなのでしょう?

C:お仕置きしてくれるドローンさ(笑)。

通訳:存在するものなんですか(笑)?

C:ないけど、あった方がいい。たとえば、チョコレートを食べすぎたらペシっと叩いてくれるとかさ(笑)。

通訳:架空のものということですが、アイデアはどこから?

C:本からのアイデアなんだ。僕が考えついたわけじゃないよ(笑)。

この曲には他のヴァージョンもあるんですよね?

C:いや、それはない。アルバムのトラックすべてが作った過程で変化しているから、いまでき上がったものとは違う“ヴァージョン”は存在するけど。たとえば、もともと10分だったものがアルバムでは短くなっているけど、その10分のものもまだ存在はしている。トラックはパフォーマンスのなかでも変わってくるし、その変化がエキサイティングなんだ。だからパフォーマンスって好きなんだよね。

これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。

6曲めの“Aftermath”からアルバムの雰囲気が変わります。“Catastrophe Anthem”や“Living Fantasy”などは「Death Peak(死の山頂)」を迎えた後の展開と考えていいのでしょうか?

C:そう思いたければそう思ってくれてまったく問題ない。それは、僕が指摘できることじゃないからね。人の解釈はコントロールできない。このアルバムに、ピークはないんだ。すべてのトラックにクライマックスがある。僕の音楽はとにかく展開がたくさん起こるから、アルバムのなかで1ヶ所、もしくは数ヶ所だけではなく、トラックごとに盛り上がりがあるんだ。

7曲め“Catastrophe Anthem”では「われわれはあなたの祖先である(We are your ancestors)」という子どもたちの歌声が繰り返されます。この曲は「シミュレーション仮説(simulation hypothesis)」をイメージして作られたそうですが、この子どもたちはシミュレーションの世界の住人なのでしょうか? それとも私たちリスナーがその住人でしょうか?

C:そう、子どもたちはその世界の住人で、人工の子どもたち。このトラックはAIについてだからね。もしかしたら、リスナーも住人なのかもしれないし、いまは違っても住人になるかもしれない(笑)。

本作の最後のトラックは“Un U.K.”というタイトルです。ビリー・ブラッグ(Billy Bragg)を意識したプロテスト・ソングだそうですが、この曲にはいまのUKの状況が反映されているのでしょうか? 冠詞が「the」ではありませんよね。これは否定の接頭辞の「un-」でしょうか、あるいはフランス語で男性名詞に用いる不定冠詞の「un」ですか?

C:否定の「un」だよ。これはEU離脱に対する僕の思いを表現したもので、これまでの自分の作品のなかでもいちばん政治的だと言えると思う。でも、あまり文字どおりに解釈しすぎてもらいたくはないんだ。音楽に関しては熱くいたいけど、政治ではそうなりたくないね。まあ、世界が完全に良い状態になることはないけど、いまは特に良くない状況ではあると思う。だから、それに対する怒りが音楽に反映されている部分はあるよ。“Un U.K.”はEU離脱に関したものではあるけど、僕はミュージシャンは政治のことなんて把握してないと思うし、逆に政治家は音楽のことなんてぜんぜんわかってないと思うし、音楽を使って政治をどうこうしようとしているわけじゃない(笑)。ただ、EU離脱に対する自分の感情を表現してみただけなんだ。それだけさ。歌詞があるわけでもないからメッセージを込めているわけでもないし、自分があの出来事にがっかりしたことだけを表現しているんだ。人種差別者たちに対する気持ちとかね。でも、それをあのトラックを通してどうにか伝えようとしているわけでもない。みんなが好きに解釈してくれればいいと思ってるんだ。アルバム全体でそれを表現しているわけでもないし。

昨年、国民投票の後にあなたは「ブレグジット後にイングランドで高まった外国人嫌悪は痛ましくて悲しい。民主主義は不完全ではあるけれど、壊れやすく(だからこそ)戦うに値する」とツイートしていました。それから9ヶ月が経ちましたが、ブレグジットやその後の経緯についてどうお考えですか?

C:そのとき僕はオーストラリアでアルバムを制作していてイギリスにはいなかったからよくわからない。僕はジャーナリストではないから、自分のインタヴューで政治的なコメントはしたくないんだ。離脱が正しい決断だったとバカな発言をしている人たちもいるけど、それを僕たちが騒ぎ立てなくても、歴史がそれは間違いだったと証明してくれるはずさ。僕のレコードはアノーニ(Anohni)のレコードではないから、何かを人に伝えようとしているわけではないんだよ(笑)。

今回の新作のタイトル『Death Peak』は、昨年8月からずっと考えていたものだそうですが、それはやはり国民投票(昨年6月23日)の結果からも影響を受けているのでしょうか?

C:いや、それはないよ。

昨秋あなたはファブリック(Fabric)を支援するためのコンピ『#savefabric Compilation』に曲を提供していました。日本からはなかなか見えづらいのですが、いまロンドンではファブリックを取り巻く状況はどうなっているのでしょう?

C:閉鎖はしないみたいだね。良かったよ。いろいろなアーティストたちがフィーチャーされているあのコンピは、僕自身も気に入っているんだ。でも、ファブリックにはじつは行ったことがない。タダでトラックをあげたから、そろそろ招待されるかな(笑)?

あなたは昨年Adult Swimの企画でD∆WN(Dawn Richard)の“Serpentine Fire”をプロデュースしていました。昨年はフランク・オーシャン(Frank Ocean)やソランジュ(Solange)のアルバムが話題となりましたが、あなたは最近のR&Bやソウル・ミュージックをどのように見ていますか?

C:あまり聴かないからわからない。聴かないからといって、嫌いなわけじゃないよ。ただそんなに聴かないだけ。聴かないことに対して理由もないし。

ご友人のビビオ(Bibio)が昨年リリースしたアルバムは、ソウルやファンクからの影響を彼独自に消化=昇華した内容になっていました。個人的にはあなたのそういう側面も聴いてみたいと思うのですが、その予定はありますか?

C:はは。たぶんノーだな。数年の間に自分がソウルやファンク・ミュージックを作るとは思わない。でも、わからないよね。もしかしたらこれからそういった音楽を聴くようになるかもしれないしさ。

通訳:以上です。ありがとうございました!

C:ありがとう!

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