Shop Chart
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Waves
Encounter
BEAMS BRAIN
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Quantic presenta Flowering Inferno
Dog With A Rope
Tru Thoughts
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Wareika
Harmonie Park
Perlon / Octave-Lab
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Vinicius Cantuaria
Samba Carioca
P‐Vine
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Mark E
Works 2005-2009 Vol.2
Merc
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Uncle Funkenstein
Together Again
P-Vine
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Gabor Szabo
Jazz Raga
Light In The Attic
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LOS MASSIERAS
BETTER THAN ITALIANS EP
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サン・フランシスコのエレクトロニカ系によるソロ4作目。この10年でグリッチ・エレクトロニカが積み上げてきた蓄積をすべて食い尽くすかのようにポップのクリシェと絡み合い、なかばシューゲイザーと化した曲まで展開した前作『サーフ・バウンダリーズ』(06)と同路線、同じレーベル、さらには同じようにヒドいアートワークでやってくれました。「トラが花のような円をつくっている太陽」というタイトルからして大バカです。たしかに最近の太陽はそんな感じだし、カリフォルニアの科学者たちはいま、地球規模の空気清浄機をつくって(キューティー・ハニーが空中窒素固定装置で大活躍したように)大気中のCO2をエネルギー源に変えて大儲けを企んでいるという流れには合っているかもしれないけれど......。とはいえ、エレクトロニカの10年に対してそれなりに答えを出したといえるフェン・オバーグとはあまりにも対照的で、練り上げられたものはまったくなく、テクノに対するエレクトロクラッシュのようなものになっていることはたしか。にもかかわらず、このようななし崩しともいえるどうしようもなさに惹かれてしまう自分もいて......やはりポップへの意志がアカデミックに勝るということなのか、エレクトロニカから憂鬱の側面だけを抽出したゴルドムントやシルヴァン・ショボーよりはぜんぜん消費意欲を掻き立てられる。
あくまでも神経質を気取ってきたエレクトロニカに対して、その部分ではすっかり開放されて、感情的にはとても豊か。ネオン・インディアンやエメラルズなどジャンルとは無関係に進行するバリアリック傾向にも同調し、それは前作よりもさらに拍車がかかっている。試行錯誤の形跡も消えつつあり、「トラが花のような円をつくっている太陽」というイメージがはっきりしているからか(笑)、全体に迷いもなくなっている(トロピカル・パーカッションにロバート・フリップがヘタくそなギターを浴びせているような"プラント・ボディ"などはポップへの意志が勝利した瞬間のようにさえ思えてしまう)。"ザ・ハート・コネクツ・トゥ・ザ・ヘッド"や"フラワーズ・イントゥー・スターダスト"などアンビエントにもいい曲が多い。
ちなみにキッド606やザック・ヒルと組んだフレッシン名義の『リード・シンガー』を録音したことが変化のきっかけだったはずで、それ以降、アンビエント・ドローンにのめり込んでいったキッド606とは転移の関係にあるとしか思えない。お互いがお互いの欲望を交換し合い、人生を通して相手の欲求を満たすようになる--こういうことが起きるから人間は面白い。
7月に入りニューヨークは猛暑。100°Fを越える日もあり、厳しいx2暑さが続いている。ストリートの消火栓は随時開けられ、水がすごい勢いで流れ出ている。子供が遊んだり、通りすがりの車が洗浄されたり、たんに水の無駄遣いだったりしながら、いまもどんどん水が流れ出ている。それがニューヨークの風物詩といっても過言ではないが、風物詩といえば、7月4日は独立記念日、恒例のメイシーズの花火大会が開催された。
去年から、イーストリヴァー(ブルックリンとマンハッタンを挟む川)で花火はあがらなくなり、ハドソン川(ニュージャージーとマンハッタンを挟む川)のみになり、ちょっと寂しいブルックリン側。2年前までは、花火が終わった後、ブルックリン(ウィリアムスバーグ)の川岸は人がもりもり盛りだくさんで、うちのカフェ〈スーパーコア〉にも、花火大会の帰りに、普段来ないような観光客でごった返した記憶がある。が、去年は、みんなハドソン側に行ってしまったのか、とても静かな1日だった。
そんな記憶を辿りながら、今年のイーストリヴァーで花火があがらないと聞き、カフェをクローズ。スタッフのみなさんも、思いがけないお休みをそれぞれ過ごした。私は、休みでもカフェの近くを通りかかったのだが、花火がどんどんあがっているではないですか......といっても、カフェのある道の4つ角で、誰かが、どんどん花火に火をつけては、走って逃げていく。それが、一秒後などに、空にどかーんとあがるのである。実はニューヨークでは、個人でやる花火は違法。花火はニューヨークには売っていないし、一体どうやって手に入れたのか、わからないのだが、そこかしこで、どんどんやっている。いちおう花火があがった後に警察はやってくるのだが、この日ばかりは警察もお手上げ、といった感じ。だって、いろんな所で花火があがり、ハドソン川側に行かなくても、よく見える。もちろんメイシーズの花火よりはおちますが。
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| 〈Shea Stadium〉のDIYパーティ |
私はこの日は、〈Shea Stadium〉というDIY場所で1日BBQ+バンド大会。今回のトリは、Future Island,、The So So Glos。いまいちばん活きのいいふたつのバンド。〈Shea Stadium〉という野球場と同じ名前なのでよく間違われるが、ここは第二のウィリアムスバーグ化している、ブッシュウィックにある。最近クローズしたマーケットホテルに続くヒップな会場になりつつある。
この日もかなり暑い、もちろんエアコンなどない会場。面白いが、日本のように夏はキンキンに冷えた場所、というのがニューヨークではあまりない。エアコンは究極にがんばってもそこまで冷えない。いや、キンキンに冷えた場所はあるにはあるが(地下鉄、バス、オフィスなど)、アパートにはまだエアコンがない......という人も多い。最近ではさすがに少なくなったが......。たぶんアメリカ人は、適度、という言葉を知らないのだ、とたまに思う。冷やしすぎるか暑すぎなのだから。
さて、〈Shea Stadium〉に戻り、この日は、ベランダではBBQ、なかではライヴがおこなわれている。ビールを飲んでも、滝のように汗をかくので、いっこうに酔っぱらわない。ハンバーガーや、ホットドッグを食べつついろんなバンドを鑑賞。The So So Glosは、かなりヤバい、知り合いは、ステージに上がり、勝手にマイクをつかんで叫んでいたり......。ブルックリンは新しいバンドがたくさん出て来ているが、とくに、ブッシュウィックは、こんな風に新世代のバンドが見れるのでおすすめである。
そしていわばCMJのブルックリン・ヴァージョン――ブッシュウィックも範囲にはいっているノース・サイド・フェスティヴァルが、6月24日から6月27日の4日間開催された。毎年秋におこなわれてる、ニューヨークでのインディ音楽の祭典だ。CMJはほとんどがマンハッタンだが、ノース・サイド・フェスティヴァルはその名通り、ブルックリンのノース・サイドで開かれる。2年前からはじまり、300以上のバンドがこの4日間で演奏した。
会場と出演者は以下の通り......。
会場:ブルックリンボール、ミュージック・ホール・オブ・ウィリアムスバーグ、ニッテイング・ファクトリー、ワルシャワ等、インディ系では、ブルアー・ファールズ、グラスランズ、ユニオンプール、マッチレス、カメオ・ギャラリー、チャールストン、ココ66、クラブ・ヨーロッパ、パブリック・アセンブリー、シェア・スタディアムBK......等々。
出演バンド:ライアーズ、レ・サヴィ・ファヴ、ファックド・アップ、ハイプレィシーズ、チタス・アンドロニカス、ウェイヴス、アメージング・ベイビー、オウ・レヴォア・シモーヌ、Aa、リアル・エステイト、ソ・ソ・グロス、PCワークショップ、メモリー・ティプス、タオ・アンド・ミラ・ウイズ・ザ・モスト・オブ・オール、ウィア・カントリー・マイス、ウッズ......等々。
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| ノース・サイド・フェスティヴァルの案内 |
このフェスティヴァルの目的は、商業的になりすぎているCMJに対抗しているのか、今回のショーでは、かなりのインディー・バンド(友だちの友だちから)から、そこそこ名前の知られているバンドまで、幅の広いラインナップ。
主催は、フリー・マガジンを毎週発行している『Lマガジン』、ついでに『Lマガジン』は同じ期間にウィリアムスバーグ・ウォークスというイヴェントも開催している。
さらにこの期間には、クリエイターズ・プロジェクトというイヴェントも開催され、音楽系ではM.I.A. マーク・ロンソン、インターポール、ギャング・ギャング・ダンス、ディ・アントウールド、アート系ではスパイク・ジョーンズ、ニック・ジナー等々が主演した。
他にも世界中のさまざまなアーティストに会えるコレ→(https://www.thecreatorsproject.
com/creators)も面白い。ちなみに日本人でクリエイターとして、このサイトに載っている人はまだいないが、中国や韓国のクリエイターはすでに何人か載っている。
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すでに1ヶ月以上も前になってしまうが、トーク・ノーマルというブルックリンのバンドの日本ツアーに同行したので、ダイアリー的に書いてみる。
Talk Normal Japan Tour 2010| 6/9(wed) | SHIBUYA O-NEST w/ Oorutaichi, 空間現代 |
|---|---|
| 6/11(fri) | SHIMOKITAZAWA SHELTER(Dum-Dum ALL NGHT EVENT) with Loves. DJ codomo |
| 6/13(sun) | KYOTO METRO w/ iLL, Outatbero |
| 6/14(mon) | OSAKA FANDANGO w/ iLL, Pika from AFRIRAMPO |
| 6/15(tue) | SHINDAITA FEVER w/ iLL, Tabito Nanao |
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| 素晴らしいライヴを披露してくれた、トーク・ノーマルのサラ(G)とアンドリア(D)。 |
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■6月8日(火)
成田到着。そのままホテルへ直行し、荷物を降ろした後、〈スーパーコア〉カフェに行く。うちのカフェ、〈スーパーコア〉はニューヨークが発信だが、昨年12月に広尾に東京支店をオープンしたのだ。スタッフに挨拶をし、最初の日本での食事。ギターのサラと今回サポート・メンバーでベースのクリスティーナは、何でもOKなので問題はないが、ドラマーのアンドリアは、ベジタリアンなので食べる物に困るが、魚は大丈夫という事で、お寿司を食べにいく。時差ぼけもあり、早めにホテルに戻る。
■6月9日(水)@ SHIBUYA O-NEST w/ Oorutaichi, 空間現代
O-nestに到着。日本最初のショーなので、セッティングに30分以上かかり、サウンドチェックを終える。共演は、空間現代、おおるたいち。どちらのバンドにも興味津々なメンバー。本番は、少し緊張美味だったが、滞りなく最初のショーを終える。終わった後打ち上げに......と色々場所を探すが、アンドリアの、ベジタリアンぶりを考えて、ホテル飲みに落ち着く。最初のショーお疲れさま!
6/9(wed) @ SHIBUYA O-NEST
Transmission Lost
Xo
In a Strangeland
Mosquito
Lemonade
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River's Edge
In every dream home a Heartache
■6月10日(木) off
〈スーパーコア〉カフェでミーティング。カフェのフードを気に入ったらしく,アンドリアも全部きれいに平らげる。カフェでは、E*rockというポートランドのアーティスト兼ミュージシャンの作品を展示中。とてもカフェにもなじみ、すばらしい作品だと思うう。その後、渋谷のディスクユニオンに出かけ、ele-kingの野田努さんと会う。4Fのロックフロアでは自分たちのレコードが面だしされているのを見て、大はしゃぎのメンバー。その後は、来日アーティスト(とくにヴィーガン)、がよく行くとい〈うなぎ食堂〉で友だちと落ちあってディナー。
■6月11日(金)SHIMOKITAZAWA SHELTER(Dum-Dum ALL NGHT EVENT)with Loves. DJ codomo
アンドリアが行きたいというビーガン・レストラン〈momonoki house〉に行く。日本ではあまり何も食べられないアンドリアが、とてもおいしそうに食べてるのを見て一安心。レストランの雰囲気もとても良い。橋元優歩さんのインタヴューをそこで敢行。かなり突っ込んだ質問内容だったが、ひとつずつ理解しようとするメンバーたち。
その後、原宿竹下通りなどをショッピング。サラは,かわいいジャンプ・スーツやパンツを試着し、アンドリアは、ファニーパックや小物類などを,楽しそうにショッピング。
今日はレイト・ショー、〈シェルター〉に10時頃到着。共演のLoves.の後本番。今日は30分の短いセット。お客さんもそこそこで、グッズを買ったお客さんがサインを求めるという場面もあり。
6/11(fri) SHIMOKITAZAWA SHELTER
River's Edge
Xo
Transmission Lost
In a Strangeland
Lemonade
33
■6月12日(土)移動日
明日の京都に備え移動。初めての新幹線。サラは、富士山がみえるかみえるかと聞くが、あっという間に通過してしまう。京都駅につき、早速観光、清水寺へ。週末、修学旅行生などが重なり、たくさんの人。バスで清水寺へ行くが、かなりの日差しに途中でダウン。坂の途中の喫茶店に入り、かき氷や冷やしうどんを食べる。そこのオーナーのおじさんがかなり面白い人で、かき氷の食べ方のレクチャーをはじめる。気を取り直し、清水寺へ上り、お参りし、胎内巡りをし記念撮影。
帰りも休み休み下りていき、京都駅で休憩。空港のようなキレイな駅にみんなびっくりで一番上まで登る。京都から大阪に移動。今日は私の家に宿泊。
■6月13日(日)KYOTO METRO w/ iLL, Outatbero
サウンドチェックを終え、ご飯を食べに、メトロの姉妹店の〈unshine cafe〉Sに行く。来日アーティストもよく来るとかで、ヴェジタリアン料理を色々作ってくれ、みんな満足。今回はなかった名古屋から友達も来てくれたり、京都はとても良い雰囲気。私もたまにショーをオーガナイズするが、京都は全般的に人の入りも良いし、なんだが落ち着いた良い雰囲気。
6/13(sun) KYOTO METRO
Hot Song
Xo
Transmission Lost
In a Strangeland
Lemonade
Uniforms
33
River's Edge
In every dream home a Heartache
■6月14日(月) OSAKA FANDANGO w/ iLL, Pika from AFRIRAMPO
ニューヨークでも共演したことのある、あふりらんぽのピカが対バンということで、みんな会えるのがうれしそう。大阪なので、やっぱりお好み焼き、とヴェジのアンドリアには、申しわけないが、自分のご飯持参してもらって連れて行く。お店のおじさんは「こんなケースは初めて」、と顔をしかめていたが、他のふたりがおいしい、といって食べるのを見て、最後には笑顔。
大阪は、人の入りは悪かったが、来ていたお客さんは大阪らしい個性を持っていて、盛り上がる。あふりらんぽのメンバーのオニの代わりにオニのお母さんが来てくれた。大阪のお母さんという感じで、ノリがよく、しきりに後で焼き肉に行こう、と誘われる。
6/14(mon) OSAKA FANDANGO
Hot Song
Xo
Transmission Lost
Lemonade
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River's Edge
In every dream home a Heartache
In a Strangeland
■6月15日(火)SHINDAITA FEVER w/ iLL, Tabito Nanao
朝の7時に大阪を出発、8人乗りの大きなバンで東京に向かう。メンバーはサーヴィス・エリアのトイレがきれいすぎて感動し写真を撮ったり、UFOキャッチャーをしたり、途中で見えた富士山に興奮したり、つかの間の日本を楽しむ。
〈Fever〉に到着し、最後のサウンドチェック。その後は隣のアートギャラリー兼レストランの〈OPO〉Pでご飯。ココは私の知り合いのユメちゃんのお店。ヴェジなわがままを色々聞いてくれ、説明をつけてくれ、いつも本当にありがとう。
この日はDOMMUNEのスタジオを抜けて、初めての生放送ということで、宇川さんも準備万端。最初の七尾旅人くんは、〈HEARTFAST〉がきっかけで、ニューヨークに来たときに一緒に川辺に行ったり、遊んだりしたので面識はあったが、ショーを見るのははじめて。お客さんとのコミュニケーション含め、手慣れたショーが素敵。
iLLもホームタウンということで、メンバーの息もぴったりでリラックスした様子。ショー前に、Sarahがまた同じ服を着ようとしていたので、私の着物風の洋服を着せてみた。以外に似合って、本人も気に入ってうれしそうだった。ショーは、旅人君のメンバーとして参加していたサックスの方に飛び入りで参加してもらうなど、最後にふさわしいショーだった。
皆さん、本当にありがとう。お疲れさまでした!
6/15(tue) SHINDAITA FEVER
Hot Song
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In every dream home a Heartache
In a Strangeland
Outside
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Bold
クァンティックのレコードを僕が最初に買ったのはずいぶんと遅い。2006年のミスター・スクラフとの12インチ・シングルだ。ウィル・ホランドのデビューは2000年だから、そのときにはアルバムを4枚も出している。つまり、僕とクァンティックとのあいだにはそれなりの距離があって、その12インチに関してはミスター・スクラフという媒介のおかげでたどり着けたに過ぎない。レコード店の人から「こういうのも聴くんですね」と言われたのを覚えているが、三田格を渋谷ディスクユニオンの地下で見かけたという人から「いました!」と言われたことがあって、きっと僕の場合も店からしたら意外性のひとつだったのかもしれない。そう思うとずっと追ってきている人には申し訳ない気持ちだが、まあ、嫌いなわけではないですよと言うしかない。
ラテン音楽を聴いていると、僕はいまでも90年代の渋谷にあった〈ミスター・ボンゴ〉というレコード店の店長のことを思い出す。あの店には、最新のクラブ・ミュージックが並んでいる店内の片隅に、店長の趣味のサルサをはじめとするラテン音楽の、しかもそれなりに値打ちの付いているらしいオリジナル盤がつねにあった。イギリスからやって来たその店長は、あるとき最新の12インチを手に抱えている、まがりなりにも客である僕に対して、「よくそんなものを買うね」と言ってきたことがあった。その言葉の次が彼の口から出ることはなかったが、彼が心のなかでこう言ったことは伝わった。「すぐに消えてしまうような12インチを買うなんて、カネを捨てるようなものだ。信じられないよ。僕なら一生もののラテン音楽を買うけどね」
それ以来、ラテン音楽を意識するようになった。ニューウェイヴ時代にブルー・ロンド・ア・ラ・タークやキッド・クレオール&ザ・ココナッツを聴いている世代としては、多少なりとも親しみだってある。「嫌いか?」と問われれば「好きだ」と答えるものの、正直な話、それを本格的に追求しようとは思わなかった。それをするなら、他のジャンルをある程度は諦めなければならないだろう。歴史や文化を勉強するのは嫌いじゃないが、5000円以上もする重要盤をリスト化し、探しに出掛け、そして揃えなければならない。スペイン語も習わなければならないだろう。その覚悟が自分にはないし、どのアルバムから聴きはじめればいいのか教えてくれる入門書もなかった。ポップ・ウィル・イート・イットセルフとティト・プエンテを両立させる自信もなかった。
だが、人間、歳を取るにつれて自分が知らなかった世界を旅したくなるものなのだ。僕がそうだったように、クラクソンズしか愛せない若者もブーガルーやクンビアやマンボを聴くときが来るかもしれない。それは自分の知らなかった"文化"との出会いで、個人的だがひとつのハイブリッド体験となる。それは自分のなかの自分が嫌悪する自分――あるいは極めて日本的な美徳に支配された自分に裂け目を与え、少しだけだが自由になった気分を味わえる。オシムがどれほどドイツの組織力を評価しようとも、やはりどうしてもマラドーナとメッシのばっかみたいに個人で勝負する自由奔放なフットボールが愛おしく思えてしまうように、いまの僕がラテンを避けて通ることはできないのである。
だからクァンティック・プレゼンタ・フラワリング・インフェルノ名義によるセカンド・アルバム『ドッグ・ウィズ・ア・ロープ』も魅力的に思える1枚である。ウィル・ホランドは、〈トゥルー・ソーツ〉のレーベル・オーナーであるロバート・ルーイと同じように、故郷のブライトンでファットボーイ・スリムがスマイリーとブレイクビーツのレイヴィングに励んでいた頃、ヒップホップを貪り、4ヒーローや〈ニンジャ・チューン〉に心酔して、飽きもせずジャズやディープ・ファンクを掘り続け、ラテンのエキゾティズムに憧れていた。ダンス・カルチャーがエネルギーを失いかけている頃、クァンティックはラップトップの電源を抜いてオーケストラをオーガナイズした。レコーディングやライヴをおこない、そして数年後に彼は音楽の探究のためにコロンビアへと向かった。フラワリング・インフェルノはその成果のひとつである。
この音楽の面白さはUKならではのハイブリッド性ということに尽きる。本作に関して言えば、ダブ、クンビア、サルサなどがシェイクされている。このように多文化的な響きを混合していくメソッドは、ポップ・フィールドではディプロの得意技といったところだが、同じDJカルチャー的アプローチであってもウィル・ホランドはギミックなしで勝負する。ディプロのように移り気ではなく、探求的なのだ。
そして〈トゥルー・ソーツ〉からデビューして〈ニンジャ・チューン〉移籍後に大きな成功をおさめたボノボのように、レトロの模倣という誘惑に屈することもなく、トロピカルな南米音楽の魅力を彼なりのアレンジでディープに伝えようとする。この手の試みが失敗するたいていの場合は、DJカルチャーの軽薄さのなかで消費されてしまうか、広告写真のようにイメージを強化し過ぎるあまり退屈な洗練性に陥るかのどちらかだが、ホランドはそうした落とし穴も回避する。ジャケットの写真のように路地裏のニオイが匂ってきそうなヒューマンな音楽で、ざっくりと言えばサウンドシステムと南米との出会い、ダビーなサルサである。
伝説的なペルーのピアニスト、アルフレディト・リナレスをはじめとするゲスト陣は玄人でもそれなりに納得するメンツらしい。ジャマイカ生まれでイギリス在住のベテランのレゲエ・ドラマー、コンラッド・ケリーが叩いているかたわらで、60~70年代に活躍したコロンビアのバンド、プレゴヨ・イ・ス・コンボ・バカナのフロントマン、マルキトス・ミコルタをはじめとする現地のお歴々たちも参加している。ちまたでの評判の通り、レトロな響きと未来......とまでは言えないまでも新し目のサウンドの両方を好む耳を惹きつける作品だと言えるのではないだろうか。
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