「Low」と一致するもの

 今月の24日、結成20周年を祝する編集盤『ReDiscoVer. Best, Re-recordings and Remixes of Buffalo Daughter』のリリースを控えたバッファロー・ドーター、アルバムのなかでもとくに注目曲のひとつ(というか、最大の注目曲)、KAKATO (環ROY×鎮座DOPENESS) のラップを加えた"New Rock"のセッション風景の動画がアップされました。格好いいですよ。
 なにせスタジオは、エンジニアを担当するzAkのホームスタジオ"ST-ROBO"、ドラマーはZAZEN BOYSのメンバーであり、長年バッファロー・ドーターのライヴ・サポートをつとめている松下敦。どうぞ!

「 KAKATO Freestyle 3 with Buffalo Daughter」

SGROOVE SMOOVE (SPECTA / FLOWER RECORDS) - ele-king

DJスケジュール
7月5日(金) URABANITE @ 頭バー
7月13日(土),音音(NEON) @ CREAM (熊本)
7月20日(土),NOUVEAU @ CLUB BALL
FACEBOOK
https://www.facebook.com/suguru.miyazaki.9

7月に聞きたい雑多な大人HOUSE10曲


1
The Secret Life Of Us - Feat Donna Gardier & Diane Charlemagne(Director's Cut Signature MIx) - The Sunburst Band

2
My Moody Life(Original Mix) - Kerri Chandler - Suss

3
Fantom Finger - Masanori Ikeda - Flower Records

4
Warm(Original Mix) - Loaded Dice - Defected

5
Choice(Original Full Version) - Specta - Flower Records

6
The Ride(Original Mix) - Lovebirds - Knee Deep Recordings

7
Sugar(Joey Negro Mix) - Roy Ayers - Rapster Records

8
Your Body(Louie Vega EOL Mix) - Josh Milan - Honeycomb Music

9
Talia Feat Stering Ensemble(Main Mix) - Sterling Ensemble,Aaron Ross - Restless Soul Music House

10
Love Love Love(Main12) - Those Guys - Basement Boys Records

DJ Yogurt (Upset Recordings) - ele-king

2013年前半に自分がクラブなどで頻繁にDJ PlayしたTechnoやTech House系の12inchレコード収録曲を10曲選びました。ダンスフロアを熱くした記憶が生々しい曲ばかり。毎週レコード店に行き、計100枚前後の新譜を数時間かけて聴き、その中から選んで購入しています。

HP : https://www.djyogurt.com/
Twitter : https://twitter.com/YOGURTFROMUPSET
Facebook : https://www.facebook.com/djyogurtofficial

DJ Schedule
7/5(Fri.) @中目黒・Solfa
7/6(Sat.) @福島・会津Birdland
7/14(Sun.) @渋谷・AMRAX
7/16(Tue.) @腰越海岸・KURA
7/19(Fri.) @渋谷・SECO
7/27(Sat.) @名古屋・VIO
7/28(Sun.) @岡崎・Ragslow

8/9(Fri.) @原宿・Bonobo
8/10(Sat.) @渋谷・AMRAX
8/13(Mon.) @千葉・中滝アートヴィレッジ
8/16(Fri.) @吉祥寺・Cheeky
8/17(Sat.) @青山・Oath
8/23(Fri.) @沖縄・コザ・音洞
8/24(Sat.) @沖縄・那覇・Loveball
8/31(Sat.) @山梨・野外・Sense Of Wonder

9/6(Fri.) @徳島・Barチャラパルタ
9/7(Sat.) @高知
9/14(Fri.) @松本・りんご音楽祭
9/22(Sun.) @長野・東御市・湯ノ丸高原スキー場
9/28(Sat.) @江の島
9/29(Sun.) @渋谷・カフェアプレミディ

2013/06


1
Par Grindvik - Biome - Stockholm:Limited
https://www.youtube.com/watch?v=RLFhA_i5uL8

2
Casbah 73 - Ain't No Sunshine (Casbah 73 Rework) - KAT
https://soundcloud.com/kat-records/casbah-73-edits-low-bit

3
Ben Sims - Love and Hurt (Gary Beck Remix) - Hardgroove

4
Yotam Avni - A Song For Danny (Orlando Voorn Remix) - Soul Research
https://youtu.be/E61YKdJzOw0

5
Sycorax - The Pond - New Jersey
https://youtu.be/JV8PBO1_HQw

6
Teersom - Orb - Keys of Life
https://youtu.be/IM-Q5IaLs0Y

7
Cab Drivers - Beatnight 77 - Cab Drivers

8
Mathy K. & The Funky Punch - Ohh. K! (Live In New York) - 2DIY
https://youtu.be/5sAX2o4i7xg

9
Italoboyz feat. Blind Minded - Sti Drumsy - Superfiction
https://youtu.be/5zvzc1v5dKc

10
YO&KO - Power To The People(126Bpm No Break Version) - Yo&Ko

ele-king presents
PARAKEET Japan Tour 2013
- ele-king

【PARAKEET】

 2011 年にリリースされたデビュー・アルバムがここ日本でも大きなヒットを記録した、UK のロック・バンド、ヤックのメンバーである日本人ベーシスト、マリコ・ドイが、同じくUK で活動し、今年リリースのデビュー・アルバムが絶賛を浴びる若手注目バンドザ・ヒストリー・オブ・アップル・パイのジェームス・トーマスと結成した新バンド、パラキートが待望の初来日ツアーを敢行! 両バンドの持つ音楽性を受け継ぎならも、ピクシーズやスパークルホース、ポルヴォなどを彷彿とさせるような、ポップかつユニークなギター・バンド・サウンド! 日本語歌詞も織り交ぜたヴォーカル、印象的なベース・リフとタイトなドラムが疾走するそのサウンドは、インディー・ロック・ファン感涙必至!  これまで、UK本国で7ich シングルと、EP(デジタルと限定カセットのみ) をリリースし、ここ日本でもその活動が大きな話題となるなか、そのEP収録曲やシングル収録曲、ハスカー・ドゥやガムボールなどの要注目カヴァー・トラックを収めたCDも遂に7/3にリリース!


【THE GIRL】

 日暮愛葉(ex Seagull screaming kiss her kiss her etc...)とその友人のベーシスト林束紗(scarlet / hinto)とドラマーおかもとなおこ(つばき)からなる三人組ガールズ・ロックバンドとして2010年より活動開始。Seagull screaming kiss her kiss herを思わせるシンプルでキッチュなガレージ・ロックンロールが全開。スリー・ピース編成ならではの必要最小限に削ぎ落とされた音数、エッジの効いた音像に愛葉節とも言えるニューウェイヴな風情は健在。またメンバー全員コーラスを取れるのがこのバンドのチャームポイントで、シャープなサウンドにポップで華やかな彩りを添えます。今年2月リリース・パーティーを最後にベーシスト林束紗が脱退。THE GIRLは新体制、日暮愛葉(Vo,G)とおかもとなおこ(Dr.cho)ふたりでリスタート!


【toddle】

 2002年に田渕ひさ子(NUMBER GIRL、bloodthirsty butchers)がバンドを作ろうと考え出す。日々のイメージトレーニングが始まり、高知出身の荒くれ者、安岡秀樹に思い詰めて参加のお願い電話をする。そしてtoddleの原型完成。是非かわいこちゃんの女子をメンバーにしたいと思い詰めた田渕が、友達であり好みのタイプ、小林愛(swarm's arm)を誘う。そして3人に。「ベース入れてやってみようか?」と、話が盛り上がり、福岡県筑後市出身の江崎典利(RUMTAG、AMON)に「ちょっとベース弾いてよ。」と電話。そして4人でライブを行う。「ちょっと、今日、良かったよー。また弾いてよー。」3人は味をしめメンバーへと引きずり込む。安岡が高知への引越に伴い脱退し、いつの間にか内野正登(moools)が加入。現在に至る。最新アルバムは2011年リリースの『The Shimmer』。

【TADZIO】

 リーダー(g, vo)と部長(ds, vo)から成る爆音ハードコア・ポップ・バンド、TADZIO(タッジオ)。 2010 年に活動を開始。2011年、1stアルバム発売。ロック、メタル、ハードコア、ガレージ等々、さまざまな要素が入り混じった独創的なオリジナル全11曲をすべて一発録り。ゆらゆら帝国やギターウルフなどを手掛けてきた中村宗一郎(ピースミュージック)のマスタリングにより、凶暴であ りながらも小気味よく、繰り返し聴きたくなるサウンドに仕上がっている。UKのSPINE TVでの特集や、イタリアのFAR EAST FILM FESTIVALに出演など、海外のフォロワーも急増中。現在、2ndアルバムを制作中。



【uri gagarn】

 威文橋(イブンキョウ)が中心となり結成。2004年に1st『(無題)』を初恋の嵐やSPARTA LOCALSなどを輩出したMule Recordsよりリリース。翌年2nd『no.1 oracle』を自主レーベルaLPs(アルプス)よりリリース後、メンバーが脱退。2009年にex-nhhmbaseの英(ba)、カワムラ(dr)が加入し活動を再開。2013年1月、実に8年ぶりとなる3rd『my favorite skin』をaLPsよりリリース。エンジニアに君島結(Tsubame Studio)を迎え、オープンリールテープを用いてダイナミズム溢れるバンドサウンドを録音。マスタリングはSonic Youth、Jawbreaker、Primus、Superchunk等との仕事で知られるJohn Goldenが担当し、さらに爆発力の増した一枚に仕上がっている。現在、次の作品に向け制作準備中。



ele-king presents
PARAKEET Japan Tour 2013
special guest : THE GIRL

9/5 (木) 渋谷O-nest (03-3462-4420)
PARAKEET / THE GIRL
special guest : uri gagarn
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:205-168)
ローソンチケット(Lコード:74729)
e+

9/6 (金) 名古屋APOLLO THEATER (052-261-5308)
PARAKEET / THE GIRL
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 19:00 start 19:30
チケットぴあ(Pコード:205-387)
ローソンチケット(Lコード:42027)
e+

9/7 (土) 心斎橋CONPASS (06-6243-1666)
PARAKEET / THE GIRL
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:205-168)
ローソンチケット(Lコード:56704)
e+

9/8 (日)「BON VOYAGE ! 〜渡る渡船は音楽ばかり〜」
尾道JOHN burger & cafe(0848-25-2688)、 福本渡船渡場沖船上
PARAKEET / THE GIRL / NAGAN SERVER with 韻シスト BAND / ウサギバニーボーイ他
adv ¥3,500 door ¥4,000 (渡船1day pass付 / +1drink)
open / start 12:00
ローソンチケット(Lコード:66873)*7/6よりチケット発売
主催:二◯一四(にせんじゅうよん)
共催:Buono!Musica!実行委員会
後援:尾道市、世羅町、尾道観光協会、世羅町観光協会、ひろしまジン大学、三原テレビ放送、中国放送
協力:福本渡船、ユニオン音楽事務所
INFO : 二◯一四(にせんじゅうよん)080-4559-6880
www.bon-voyage.jp


new! 【追加公演】
9/10 (火) 渋谷O-nest (03-3462-4420)
PARAKEET / toddle / TADZIO (この日のTHE GIRLの出演はございません)
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:209-089)
ローソンチケット(Lコード:71161)
e+


*尾道公演を除く各公演のチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をメールにてお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。


主催・制作:ele-king / P-VINE RECORDS
協力:シブヤテレビジョン ジェイルハウス 二◯一四(にせんじゅうよん)
TOTAL INFO:ele-king 03-5766-1335
event@ele-king.net
www.ele-king.net

PARAKEET / PARAKEET

PCD-18746
定価¥1,995
Release:2013.7.3
歌詞・解説付
解説:佐藤一道(Monchicon!)

Amazon

01. Tomorrow
02. Toumono
03. Bananafish
04. Shonen Hearts
05. Paper, Scissors, Stone
06. Hiccups
07. She Wants To Eat Meat
08. Darumasanga
09. Campaign Against Torpidity (No Wings Fins or Fuselage カヴァー)
10. Restless (Gumball カヴァー)
11. Don't Want To Know If You Are Lonely (Hüsker Dü カヴァー)

赤い花、青い花、白いことば - ele-king

 ゆっくりと落下していく鮮やかな花々は若冲を、あるいはオキーフを思わせ、その滞留するような時間感覚(最初のEP『ライフ・オブ・レジャー』で世界を遠慮がちに揺すぶった――あの感覚だ)のなかに言葉が咲いていく。

 昨日公開された"ドント・ギヴ・アップ"のミュージック・ヴィデオは「リリック・ヴィデオ」と銘打たれたもので、その名のとおり歌詞がカラオケのように歌に合わせて表示される。だが、カラオケというと少しニュアンスがずれる。ニコニコ動画で目にするようなボカロ音楽の動画や、あるいはアニメ『進撃の巨人』のOP部分などをイメージするほうが近いかもしれない。詞とその文字表現による訴求が、曲の展開やアートワークの一部として有効に機能している。同じひとつの潮流だと関連づけるのは早計だが、「文字PV」は国内の感覚に照らしてもあきらかにインである。名作はこのような偶然を引き寄せるものだ。
"ドント・ギヴ・アップ"におけるそれが、システマチックに詞を伝えるための図らいでないことは、表示のされ方が均等ではないことからも自明である。ミニマルでスタイリッシュな画面構成がかえって文字の点滅をエモーショナルに見せている。

 無意識にも偶然にもせよ、ウォッシュト・アウト(・チーム)が視覚的に文字をつかみだし、言葉を切り出してきたことの意味は大きい。かつて彼がヴィジュアリティから――あの「ホルガ風の海ジャケ」によって――シーンを更新したことをまだ誰も忘れていないのだから。       (橋)



"Don't Give Up"リリック・ヴィデオ(2013.8.7発売『Paracosm』収録)

8月7日に日本先行発売されるウォッシュト・アウトのセカンド・アルバム『パラコズム』より、セカンド・シングル「ドント・ギヴ・アップ」のリリック・ヴィデオを公開!

J.R.R.トールキンの「中つ国(ミドル・アース)」やC.S.ルイスの『ナルニア国物語』、ヘンリー・ダーガーの『非現実の王国で』などで描かれる架空の世界と同種の事象を探求する当アルバム『パラコズム』で、アーネスト・グリーン(=ウォッシュト・アウト)はベン・アレン(アニマル・コレクティヴ、ディアハンター、MIA、ナールズ・バークレー他)をプロデュースに再度起用。コンピューターやシンセに加え、メロトロンやチェンバリンといったオールドのキーボードを中心とした50以上もの楽器を導入し、新たな創造性を獲得。美しい自然の中で外にいるようなイメージを持って作られた当アルバムは、結果、ミニマルでモノクロそしてノクターナルな内容だった前作『ウィズイン・アンド・ウィズアウト』(全米26位)とは逆に、オプティミスティックで真昼のアルバムのようなサウンドに仕上がった。

2009年のEP『ライフ・オブ・レジャー』のリリースにより、ウォッシュト・アウトはチルウェイヴのパイオニア的な存在として語られ、瞬く間にアーネスト・グリーンは時代の寵児となってしまった。史上初めてネット上で起きたこの音楽のムーヴメントは様々な議論を呼ぶこととなったが、今ここでそのサウンド等を定義することはナンセンスなのかもしれない。なぜなら『パラコズム』にはチルウェイヴにリスナーが求める全ての要素が詰まっているからだ。言い換えれば、チルウィエイヴは音楽のジャンルではなくウォッシュト・アウトを説明する為に作り出された言葉だった、と思い起こさせてくれるからだ。

このアルバムは間違えなく2013年の夏の一枚となるであろう。そしてタイトルの通り、このアルバムはあなたに一つの約束をする。別の、そしてより良い世界にリスナーをエスケープさせてくれるのだ。

■WASHED OUT "PARACOSM"
■2013.8.7 ON SALE 【日本先行発売】
■2,300円(税込)/2,190円(税抜)
■解説/歌詞/対訳付
★日本先行発売(UK/EU:8月12日、US:8月13日)
★日本盤ボーナス・トラック収録


DUM-DUM PARTY - ele-king

 今週土曜日の6月29日、渋谷O-WEST BUILDING(O-WEST・O-nest・7th FLOOR 三会場同時開催)、「DUM-DUM PARTY」がいよいよ開催されます。何度も言いますが、3時開場のバーベキューありです。しかも、早割制度もあり!
 追加の出演者の報告もあります。高田馬場のジョイ・ディヴィジョン「トリプルファイヤー」内田万里(Vo.Key.)、石井竜太(Gt.)、安西卓丸(Ba.Vo.)からなるただのJ-POPバンド、ふくろうず。昨年YouTubeにアップされた楽曲"RUFF"、そしてアルバム「Where are you going?」で、シーンから大きな注目を集めてきた若きヒップホップ・グループ、LowPass。公募枠では、狂気の出演が決定しました。最終のメンツはこちらでご確認を。はっきり言って、今後あり得ないほど、かなりすごいメンツです。

 また、中目黒の激ウマチリドッグ「Chillita」も出店。そして、最上階7thFLOORで繰り広げられるBBQをとり仕切る焼き奉行 aka長州ちからも突如焼き肉リハを敢行。 https://www.youtube.com/watch?v=HZqAxn6Ri_0

 以下、「DUM-DUM LLP」からややこしいメールです。
 ややこしいですが、3時から5時までだけ見たい人は、早割制度を使いましょう。帰るときにリストバンドを返せば良いだけです。
 しかも、3時に入場して、最後10時まで見ていった生存者には「お疲れ様」の500円キャッシュバックもあります。
 また、安く見たければ、高円寺の「DUM-DUM LLP」(https://www.dum-dum.tv/)でチケット買うことです。
 それでは、皆様、開場でお会いしましょう!

■HAPPY HOUR! !制度
15時~17時の出演者しか都合で観れないのに~という方に朗報です。
15時~17時でお帰りの方はリストバンドと引き換えに¥4,000キャッシュバックします
(注1※17:00~17:15分まで会場リストバンド交換所でお返しします!)
(注2※ひとまずは¥6,300か¥5,250のチケットをご購入ください!!その後のキャッシュバックになります。)

■最上階7thFLOORで開催のBBQ大会
15時~16時まではBBQ担当:長州ちからくんの振舞いBBQ(無料)します。
16時~18時までは有料制のBBQとなります~!
※振舞いBBQに関しては量を求められても困ります。お裾分けの精神で捉えて頂けたら!

■最初から最後まで観たら¥500キャッシュバックに挑戦したい方へ!
リストバンドは14時から引き換え開始します。15時目安で引き換えお願いします!
何故なら15時~O-WESTは15時開演となりますので、、、。渋家から盛り上がりましょう?





interview with Mark McGuire - ele-king

 マーク・マグワイヤはここからだ。彼の名がクレジットされた楽曲は膨大に存在するが、それらはいま、この『アロング・ザ・ウェイ』から、新しく光を当てられることになるだろう。エメラルズを脱退してのソロだから、ではない。彼が、彼のやるべきことを見つけたからだ。長い人生が何のためにあるのかを知る機会は少ないが、とくに意味がないようにも思われるその連続が、ある一点から一気につながっていくということが起こらないともかぎらない。マグワイヤにはきっと、そのときがめぐってきている。......そう熱と感動を込めて言い切ってしまう理由は、以下のインタヴューのなかに示されている。


Mark McGuire
Along The Way

Yacca

Review Amazon iTunes

 『ダズ・イット・ルック・ライク・アイム・ヒア?』(2010年)のリリースによって、アメリカ中西部のアンダーグラウンドなノイズ・シーンから世界へと飛び出し、クラウトロックをモードにしてしまった時代の寵児、エメラルズ。そのエメラルズ解散後初のリリースとなる今作『アロング・ザ・ウェイ』は、愛と生命をめぐる彼の哲学が4章にわたって開陳・展開された大作だ。自身による長文の解説(原文はさらに長いという)も付されており、明確にコンセプトと目的を持った作品であることがわかる。まさか彼がこれほど言葉で思考し、語る人間だとは思わなかった。聴かれるかたは必ず読んでみていただきたい。オマケのライナーなどというものではなく、むしろこのメッセージのために本作が編まれているということがありありと理解されるだろうから。

 「スピってる」......とはたしかに言った。言ったし、いまもそう思う。本作のテーマについて筆者が100パーセントの理解と賛同を示すことはないだろう。アラン・ワッツの名にもちょっと戸惑ってしまう。けれどまったく笑おうとも否定しようとも思えない。ひとはひと、ということでもあるが、やはりこのアルバムに力があるからだ。

 音楽をやる人間が言葉で説明してしまっていいのか、という批判もあるかもしれないが、彼にとっては今回、音も言葉も同じものだったのだろう。マグワイヤの目的は彼のメッセージを伝えることにある。ダメなのは言葉で目的の欠落を補足しようとすることだ。何をするべきかということそのものの軸がしっかりとあるかぎり、音が弱まることはない。自分の持てる能力をすべて使って彼は彼の思う「愛」のなかだちになろうとしている。

 そして、彼がこれまでテーマにしてきた家族のモチーフについても興味深い話が聞けた。以前のインタヴューでも同様のことを訊いているのだけれども、まったく回答の角度が違う。というか、まさにいまそれらが明瞭にひとつの線としてつながったという印象だ。"ザ・ヒューマン・コンディション(ソング・フォー・マイ・ファーザー)"は彼のすべての音楽を――パッケージされた彼のソロ作ばかりではなく、友人に手渡ししたテープやCD-R、PCにストックされた没音源などもふくめたすべてを――光の線にする。

 マニュエル・ゲッチングがどうとか、エフェクターがどうとか、そういうことは突如としてどうでもよくなってしまった。シンセを用い、音色を増し、ビートを入れ、ストレートに歌う今作の直接性を、筆者は称えずにはいられない。
(ちなみにそのあたりもいろいろと訊いていたのだけれど、ほとんど答えらしい答えが返ってこなかった。)

人間はただそれにタッチするだけでいいはずなんです。現実と愛といまの瞬間とは、同じようなものだと思います。いまの瞬間だけがリアルなもので、愛も同じです。それしか存在しません。

バンドを離れたことと関係あるかもしれませんが、今作『アロング・ザ・ウェイ』には音楽的にも吹っ切れているというか、思い切って新しいことができているようなところがあるんじゃないかと思いました。

マグワイヤ:去年から、ギターだけで表現していくことの壁にぶつかったような気がしていて、もう少し他のテクスチャーを新しく加えていきたいなという気持ちになりました。そこからシンセを購入して、いろいろと実験をスタートさせたり、他の要素をどんどん取り入れていったりしましたね。今回のアルバム制作に関しては、とくに自分にリミットを設けたりせずに、フリーな感じで、どんな音でもアリにしたいっていう気持ちだったんです。LAのスタジオに住み込んでいたんですが、そこにはたくさんの楽器もあったので、環境としては恵まれていたと思います。でも、いまアルバムを聴き返すと、いままで自分がやってきたことの延長ではあるけど、少し自由で実験的な気持ちがあったんだなということがわかりました。

シンセを購入して本格的に触るようになったのは今回が初なんですね。

マグワイヤ:エメラルズのときももちろん触ることはあったけど、やっぱり役割としてギターだったので、1年半くらいですかね、今回初めて自分のシンセを買っていろいろ勉強することができました。いままではギターの音を加工することからスタートしていたのが、スタートがギターじゃなくなったことで、ちょっと解放されたようにも感じます。去年の夏、映画のサントラを作っていたときに、シンセやドラムマシンのプログラミングとかを本格的に学ぶようになっていたので、それが自然と自分のアルバムにも反映されるようになりました。もう少しレンジのあるサウンドが欲しかったんですよね。そういうシンセの作品は、最初はネットでフリーでリリースしたんですが、今回のアルバムはいま挙げていったようないろいろな実験や要素を合成して作った作品ですね。EPはほんとに実験で、手探りな感じがありました。今回はそれをもっときちんとした形にしたものです。

なるほど。いろんな要素が入りつつ、でもこれまでやってこられたことの集大成という感じもしたんです。この作品のご自身の注釈に「愛というのは生命の認識である」という言葉がでてくるんですが、ある意味でそれは、これまでもずっとあなたの作品に感じてきたことでもあります。それを今回はわざわざこれだけの長文に書き起こし、4つに章立てて明示されたわけですよね。このコンセプトの立て方についておうかがいしたいです。

マグワイヤ:アルバム制作がはじまったのはちょうどそのサントラを作っていたときで、そのとき考えていたのは『リヴィング・ウィズ・ユアセルフ』のときにあったコンセプトをもうちょっと広げたいということだったんです。『リヴィング~』はナラティヴな作品というか、ちょっとしたストーリーのある作品でしたから。これを次の段階に持っていきたい、もっと奥行のあるものにしたいという思いがありました。ここ数年は、心理学と哲学をまた勉強しはじめていて、本で得たアイディアなどを成熟させたコンセプトがこのアルバムの中心になっているんですね。それは僕自身の宇宙や生命への考えでもあるんですが、同時にある程度普遍的なものでもあると思っていて、音楽もそんなふうに壮大に表現できていたらいいなと思います。
 この作品では、人生を通してあるひとりが遂げていく成長を旅のように描いているんですが、それは彼自身の成長であるとともに人類全体の旅でもあるということなんです。パーソナルかつユニヴァーサルというのが今回のコンセプトでもある。
 それから、このテキストのなかには愛についても記してあるんですが、愛とはどういうことか、というような問いに対しては、みんなそれぞれにあらかじめ持っている観念があるはずだから、誤解されることもあると思います。ですが人々は互いにつねに人生のなかで誤解しあっている部分もあって、それもひとつの人類のストーリーですね。みんな同じことを目指して、同じ夢や欲望を抱いている――同じ旅をしているにもかかわらず、お互いが通じないでミスっている部分とか、同じ言葉を話しているのに違う言葉を話しているというようなことがあります。
 愛というのは、単純なロマンスという意味ではなくて、もっと深みのあるものです。人間がいないくても存在しているようなものですね。ちょっとヒッピーっぽいというか、フリー・ラヴの思想に聞こえてしまうかもしれませんが......、でも、人間はただそれにタッチするだけでいいはずなんです。現実と愛といまの瞬間とは、同じようなものだと思います。いまの瞬間だけがリアルなもので、愛も同じです。それしか存在しません。そういうことをこの作品では言っています。

解説部分でもそのように書いておられましたね。「パーソナルかつユニヴァース」というお話がありましたが、たとえば、育った環境や前提がぜんぜん違う者同士が、いかに隣り合っていっしょに生きていくことができるのか、これは長らくアメリカという国に突きつけられてきた問題でもあると思います。こうした少し生々しい問いや例に対して『アロング・ザ・ウェイ』はあなたなりの回答を示そうとしたのかなと思ったのですが、あなたの書かれている壮大な例と、こうした生々しい問題とはどう関係しますか?

マグワイヤ:アメリカだけではなく、世界全体で人々は打ちつけられていると思っています。人類と自然、宇宙は、本当は同じひとつの生命なのに、それをむやみに切り分けようとしていて、そこでいろいろな問題が発生しているように見えるんです。人間が自然の一部なのではなく、自然外のものとして生きているような感じ。僕には助けを求める悲鳴が聞こえるような気がします。このアルバムは、けっして政治的なコンセプト・アルバムではないんですが、やっぱりそういうことを考えながら作品を作ってはいました。
 人々は真の生き方から遠く離れたところにいます。人生の意味を僕なんかが理解していると思っているわけではありませんが、社会とか政治とか階級分けとかによって本来ひとつであるべき自然と宇宙と人間を分離させると、どんどん共存から遠ざかって、ひとりひとりが引きこもったような生き方をすることになり、どんどん孤独になっていくように思います。アメリカだけではない問題ですけど、アメリカは巨大なメディアを通じていろいろな情報を世界に発信しているわけなので、責任が大きいと思っています。"ザ・ウォー・オン・コンシャスネス"という曲ではまさにそういうことを歌ってるんです。「ウォー・オン・テロリズム」とテレビやメディアではよく言われていますが、僕はむしろ人々の思考との戦争だと思います。いかに麻痺させるか、いかに衝撃的な映像などで思考停止させるか、その恐怖やトラウマによって人の心をバラバラにするか......。ほんとはみんなつながっているのに。
 このアルバムでは、そういう生き方じゃなくていいんだよということをメッセージとして持っているつもりなんです。愛を持った生き方としていいんだという、それが僕の思いです。

なるほど。その......、音にも驚くところは多かったんですが、それよりも、あなたがこんなに言葉で表現する方だったのかということになお驚いたんです。

担当者S氏:(小声で)もっと長いんですよ!

えっ、なるほど(笑)。何というか、ギターに人格が備わっているんじゃないかというくらい、とても雄弁なスタイルをお持ちなので、ほとんど「ギターの精」みたいに思っていたんです。人の言葉ではなくギター語で話す、というような方なのかなと......。一方的ですみません! でも演奏に長けた方が、言葉で語ることをよしとしなかったりすることもあるなかで、あえてここまで長い文章できっちりとコンセプトを示すというやり方を選択されたのは、それだけ思いが強かった、伝えたいことだった、ということなんでしょうか?

マグワイヤ:そうです。今回はヴォーカルや歌詞もひとつの要素として必要性があったと思います。今回伝えたかったアイディアやコンセプトは、とても具体的なものなので、インストゥルメンタルな音楽だと誤解されやすい......これはハッピーな曲だと思って作ったものを、誰かが聴いて全然違ったふうに考えるかもしれない、そういう曖昧な余地が多く残されていますよね。ダイレクトに伝えたいことを伝えてみるという挑戦でもあったので、歌詞とヴォーカルとテキストを採り入れることにしました。
 前もって決めたことだというわけでもなくて、曲を書きながら出てきたものでもあります。言いたい言葉は無限に出てくるので、それをコンパクトにまとめるのが難しいですね。

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父には9人の兄弟がいて、そのなかで男の子が7人、狭い家に11人で暮らしてきたので、彼らが集まるとすごいエネルギーのかたまりになるんですよね。

では、もうちょっと細かい部分についてなんですが、冒頭はすごく東洋的でメディテーショナルなアンビエント・トラックからはじまるんですが、その部分はパーカッションも含めてとても新鮮でした。"アウェイクニング"というタイトルは、あなたの言う「愛」への目覚め、覚醒、という意味なんでしょうか?

マグワイヤ:まさにその通りです。"アウェイクニング"というのは、生まれる瞬間のことを言っていて、人が初めて自然に触れて、愛に目覚めるということを表しています。東洋的なモチーフに対し、西洋の楽器が合わさりますね。2曲めに入ると、もう少し楽器が合わさって、一体化していくというふうになっています。あと、去年日本に来たときにすごく刺激を受けました。そこで目覚めたこともたくさんあります。

音もそうだったので、東洋の思想に影響を受けるところもあったのかなと思ったんです。日本で受けた刺激というと、どういうものなんですか?

マグワイヤ:「シオソフィ(Theosophy)」という、哲学と神学を合わせたような考え方があるんです。それは例えば、西洋から見た東洋の宗教だったり、ヒンズー教だったり、禅だったりの研究でもあるんですが、そういった本を読むなかでつねにインスパイアされるものがありますね。アラン・ワッツの本なんかは大好きです。そこからいろいろ読んで、解釈して、自分の考えと混ぜています。日本で強く感じたのも、いろいろな宗教が、元は同じところから来ているんじゃないのかなということでした。

そうやって章が進み、パート1、パート2ときて、パート3へと進むわけですが、この"ザ・ヒューマン・コンディション"というのが素晴らしいなと思いまして。何が素晴らしいかというと、あのアットホームなパーティーのヴィデオのサンプリングですね。たぶん昨日のライヴ(2013.5.10@東京 UNIT)で流れていたと思うんですが、きっとお父さんのご兄弟やご親戚が集まったパーティか何かの模様だと思うんですよ。皆さんまだ若い頃のもので。(※筆者註 その音声が大幅に使用されたトラックが"ザ・ヒューマン・コンディション")あの映像を眺めるあなたの視線のなかに、あなたの考える「愛」のひとつのヴァリエーションがあったんだろうなって思うんですが、あの音声サンプルを使用した理由を教えてもらえませんか?

マグワイヤ:まず、そうですね、その音源とライヴで使用した映像とは同一のものです。父のお祝いのパーティなんです。父には9人の兄弟がいて、そのなかで男の子が7人、狭い家に11人で暮らしてきたので、彼らが集まるとすごいエネルギーのかたまりになるんですよね。それはポジティヴな意味でも、ネガティヴな意味でも。すごくおもしろい集まりで、使用した場面は、兄弟みんなが父親を褒めたり、からかったりするところですね。
 このヴィデオは家の地下室で見つけたんです。そしてそれを妹と初めて観たときすごくエモーショナルになって、とても最後まで観れないくらいの感情になったんです。とても......ヘヴィに感じて。あれは25年くらい前の映像なんですが、あのときからいままでの25年という時間、いったいどれだけのことがあったんだろうと思ったんです。時間の流れってすごいなと。しかもその時間のなかで、遺伝子ではなく体験によって結ばれるお互いの関係を見て、人類のメタファーのように感じました。それで、この場面を曲の要素として取り入れたわけなんです。人の魂は、人生のなかでとても辛い思いを経験したりもするけれど、お互い同じような辛さを抱えているわけだから、人間関係によってお互いを癒したり癒されたり、励ましたり、愛したりしながらつながっていけばいいなと思ったんです。

なるほどなあ。最初は映画作品なのかな? と思ったくらい素晴らしい映像で、わたしも本当に涙が出そうになったんです。ただ、食事会の様子を撮っているだけなんですけどね......8ミリとかで。何だろう......素直なラース・フォン・トリアーというか......。
 わたしは今回の作品がもうひとつ持っている顔として、『リヴィング・ウィズ・ユアセルフ』のつづきというか、完全版なのかなというふうに思っていたんですね。あの作品も妹さんへの曲とか、弟さんへの曲とかが収録されていて、家族の声のサンプリングにはこだわられてきたのかなという印象がありました。
 家族をこんなに正面からとらえる音楽作品って、めずらしいなと思うんですよね。子どもの声が入ってたり、人々の声が入ってたりということはよくある方法ではありますが、それが家族という焦点を持つことが、あなたのひとつの特徴じゃないかと思うんです。

マグワイヤ:おっしゃったように、今回の作品は、あの作品のつづき、2作めといった感じなんです。でも、家族をテーマにすることは自分にとって自然なことでもありました。普段の生活のなかで家族はかけがえのないものです。自分の音楽は、自分をもっと深く知るということを追求しているので、自分の根っこにある家族について考えることはとても重要だと思います。ダスティン(・ウォング)とも昨日話していたんです。ポジティヴに聴こえるサンプルも多いと思うんですが、家族の関係がいつもポジティヴであるわけではない。お互いがお互いの関係によっていろんな経験をしているわけだから、そこには奥深いものが生まれてきます。
 数年前、家族は少しバラバラな状態にあったんです。でも、僕が音楽を作っていることがきっかけで少し仲良くなった。......バラバラじゃなくて家族として少し関係が強くなったんですね。だから人類全体のメタファーとしてもアリなのではないかなと考えました。今回の音楽で、バラバラになっているものが少しつながればな、と思います。

すごくいいお話が聞けました。家族がバラバラだったこともあったんですね。でも映像だけ独立してても、これは素晴らしいものだと思います。

マグワイヤ:僕もそう思います(笑)。

ええ(笑)。さて、このジャパン・ツアーではお寺も回られてますね(2013.5.1 新潟 正福寺)? お釈迦様の前で爆音で演奏されたとか。そのときのことを聞かせてもらえませんか?

マグワイヤ:あれはこれまでライヴ等で経験してきたなかでも、一番といえるものでした。最初にお寺に着いたときには、さすがにライヴ・セットを変えなければならないかなと思ったんです。その......、建物の雰囲気や構造的に。この環境に合った静かな音を出したほうがいいのではないかって。でも、当初のセットでそのままやることにしたんです。結果的には正解だったと思いました。自分の音楽は、自分にとってスピリチュアルなものだから。僕はけっしてひとつの宗教を信じているわけではないんですが、仏教やヒンズー教には美しいものが残っているというふうに思っています。だからお寺で演奏するのは、教会などでやることよりも感動しました。住職さんが踊っていらっしゃったということを聞いて、感謝でいっぱいでした! 自分の音楽に意味があるのだという気持ちになったというか。住職さんや、ここの環境に受け入れられたんだなと感じられたんです。

ああ、それは本当に観たかった! このアルバムのツアーというタイミングはまさにジャストでしたね。......何か次に見えているヴィジョンなどはありますか?

マグワイヤ:すごく長い時間をかけて作ってきたものなので、まだこのなかにいたいな、と思いますね。ちょっと疲れもありますしね(笑)。

マグワイヤ自身によるMV"In Search of the Miraculous"。
『Along The way』冒頭から3曲が使用されている。

Boards of Canada - ele-king

 1曲め、"ジェミニ"(双子座)のタイトルに、即座に『ミュージック・ハズ・ザ・ライト・トゥ・チルドレン』に収録された"アクエリアス"(水瓶座)を思い出し、本当に何度も何度も聴いたそれを聴き返してみる。じつによくできた夢の世界、幼少期の記憶を辿るような子どもの声のサンプル......。ああ、これがボーズ・オブ・カナダだと思う。そして"ジェミニ"へ。イントロでホーンが鳴ると、ストリングスが何やらダークな音を導いてくる。心地よい夢の世界では......ない。緊張感はそのまま、先行公開されたシングル"リーチ・フォー・ザ・デッド"(死者に手を伸ばす)へと引き継がれる。浮遊感のある和音こそドリーミーだと言えるかもしれないが、そこに危うげな旋律を持った電子音とブレイクビーツが重なってくると、立ち上がってくるイメージはじわじわとどこか恐ろしく、不穏なものだ。ここで、『ミュージック・ハズ~』にもたしかに、淡くも不気味なアートワークがあったことを思い出す。
 ボーズ・オブ・カナダの新作は時空がねじ曲がっている。

 本作のリリース前にレコード店やネット上に暗号をばら撒きそれをメディアやブロガーに解読させた振る舞いを、大掛かりでもったいぶったプロモーションとして不快感を露にしたひともいれば、スリリングな試みとして評価したひともいたようだが、事実としてそれだけボーズ・オブ・カナダが沈黙した8年間で彼らへの渇望が高まったことの表れであるだろう。近年とめどない広がりを見せるドリーミーあるいはヒプナゴジックな感性は当然、BOCの過去のカタログからの影響が少なくない。そのことにスコットランドの寡黙なふたりも自覚的にならざるを得なかったのかもしれない。
 ゆえに、この約10年における膨大な彼らのフォロワーに対する回答のようなものを僕は想像していたが、その予想はある部分では当たり、ある部分では外れていた。『トゥモローズ・ハーヴェスト』は、きわめてBOCの内的な歴史に言及する作品であるように思えるからだ。しかし結果的に、良くも悪くも気軽な逃避が愛でられる現在にあって、ボーズ・オブ・カナダのどこか厳格な態度は自分たちの音楽がそれらとはまた別のものであることを示すようだ。
 実際に本作を聴いたあと象徴的なものとして僕が思い返したのは、凝った一連の暗号よりも、"リーチ・フォー・ザ・デッド"の逆回転のヴィデオだった。(普通のものはこちら

 とくに説明もなく公開されたこのヴィデオは、見れば見るほど、聴けば聴くほど説明のつかない恐怖心を掻き立てる。幼少期に漠然と抱いた、きわめて抽象的な不安感と似ているかもしれない。どこか「あちら側の世界」との境界が曖昧になっているような......ひとの記憶のなかで、時間の流れが一定でなくなっているような感覚。それはボーズ・オブ・カナダのこれまでの作品にもたしかに見え隠れしていた。このアルバムではその感覚を使いながら、わたしたちの記憶のなかのボーズ・オブ・カナダへと導いていく。
 音としては、なにか決定的に新しいことをやっているわけではない。彼らの徴がよく施された、サイケデリックでメロディアスなダウンテンポ・トラック群。繰り返すが、それらのダークさや不穏さがより目立つようになっており、そして、"リーチ・フォー・ザ・デッド"だけでなく"コールド・アース"や"サンダウン"、"カム・トゥ・ダスト"(塵になる)といった、終わりや死をイメージさせるモチーフが散見される。恐らくアルバム・タイトルの『明日の収穫』に呼応しているのであろう"ニュー・シーズ"(新しい種)などは、ポジティヴなタイトルとは裏腹に決して明るい音を持っておらず、どこかインダストリアルな圧迫感すらあるトラックだ。ここでの「明日」はかならずしも明るくない。

 もういちど"アクエリアス"を聴いてみる。そして、"ジェミニ"......から、本作を通して。その変わらず催眠的なサウンドは、しかしただ気持ちいいだけのトリップをさせてはくれない。現実世界から逃避、というよりはそれを拒絶するように、死者たちの世界にすら手を伸ばす。意識は記憶を逆流し、自分のいる場所がわからなくなってくる。

スプリング・ブレイカーズ - ele-king

 『スプリング・ブレイカーズ』は冒頭、EDMに合わせて水着姿で乱痴気騒ぎを繰り広げる大学生たちを映し出す。と、書くと、あなたは嫌な顔をするだろうか。
 では、ハーモニー・コリンの2007年作『ミスター・ロンリー』まで遡ろう。マイケル・ジャクソンのモノマネをして暮らす青年がマリリン・モンローのモノマネをして暮らす女性と出会い、彼らと同じようにモノマネをして暮らす人びととスコットランドの古城で生活をする......。久しぶりの長編でコリンが描いていたのは変わらず、この世に自分自身として生きる場所が見つけられない子どもたちだった。彼らの実存を、あるいは彼らの見落とされた生を......ただそこに「在るもの」として見つめ、そしてその感情を掬っていた。
 『スプリング・ブレイカーズ』でもそれは変わらないが、基本的には頭の悪い女子大生がビキニ姿でハシャいでいるだけの映画という点で、よりハーモニー・コリンが現在身を置く場所をはっきりさせた作品である。そのサウンドトラックにあまりにもEDM、というかスクリレックスがピッタリで、彼のこんな発言を思い出す......「みんな僕を嫌ってる」。愚かな嫌われ者の子どもたちの傍にこそコリンはカメラを置き、一切の皮肉を介在させずに彼女たちの「スプリング・ブレイク(春休み)」を刹那的に映し出す。

 退屈を持て余す女子大生4人組は、春休みにフロリダに旅行に行く計画を立てているがカネがない。そこで思いつきでやった強盗で資金を得て、まんまと成功、フロリダでハメを外しまくる。そしてそこでエイリアンと名乗るギャング(ジェームズ・フランコ)と出会い、強盗にも加わるようになる......という物語は、さして重要でもない。コリンは「銃を持ったビキニの少女たちのイメージから話を膨らませていった」と語っているが、本当に少女たちはひたすらビキニ姿で画面にいる。彼女たちが「そこにいる」ことだけが、この映画である。
 春休みに大学生たちがフロリダなどのリゾート地に赴きハメを外す伝統がアメリカでは70年代からあるらしく、それは60年代の理想主義の行き詰まりの後日譚としてはあまりに皮肉めいた話だ。そして本作では、その後アメリカで起こった安っぽいカルチャーの様々な要素が合流している。ビッチたちとして出演するのはディズニー出身のポップ・アイコンである元子役たちで、大学生たちは音楽よりもドラッグとアルコールが重要なレイヴで盛り上がり、ギャングスタたちは拝金主義にまみれている。良識的な大人であれば眉をひそめるモチーフを、しかしコリンは義憤でも代弁でもなく、本当に彼らの感傷を知る手がかりとして使う。ブリトニー・スピアーズのバラードを、「銃を持ったビキニの少女たち」に歌わせるシーンで画面を満たすエモーションは、紛れもなく本作のハイライトになっている。チージーさが奇を衒って祝福されているわけではなく、本当になにかポエティックなものとして出現しているのである。そしてまた別のシーンでは、グルーパーのアンビエントを流しながらブノワ・デビエの美しい撮影で彼女たちを静かにとらえる。スクリレックスとブリトニーとグルーパーとウィーケンドが同時に使われる映画など、ハーモニー・コリン以外にあり得るだろうか。



 フロリダでの非日常を謳う彼女たちのバックグラウンドには当然、途方もなく退屈で、未来もなく、安っぽくて愚かな日常と人生がある。だからこそコリンはビキニ・ギャルの春休みを「映画」にする。その一瞬を封じ込めるために。ビキニ・ギャルが銃を持って戦うシーンはノワール映画をかすめながらも、敵のギャングが撃つ銃弾は都合よく彼女たちをよけていく。なぜなら、これは未来のない彼女たちの幻だから。それが終わりゆくものであることは、コリンも彼女たちもわかっている。「スプリング・ブレイク、フォーエヴァー! ビッチーズ!」......終わりのほうでその文句はリフレインとなる。だが、春休みは終わり、彼女たちはまた世界から忘れ去られてゆくだろう。

予告編

世界はまたノー・エイジ! - ele-king

 2000年代末のLAのD.I.Y.なアート・シーンに起こったことを知りたいなら、「シットゲイズ」と呼ばれた感性がこの時期のガレージ・サウンドをいかに輝かせたのか確かめたいなら(そう、ゴミが妙な価値転倒によってではなくただキラキラと光ってみえた)、ノー・エイジの『ノウンズ』(2008年)を聴くしかない。いったいどちらをニュースにすればよいものやら......『ノウンズ』再発か、それとも新譜リリースか、ノー・エイジがまた動き出す!

 彼らの活動拠点であるロサンゼルスのアート・スペース〈ザ・スメル〉や、ディーンが運営する〈ポスト・プレゼント・ミディアム〉は、当時のLAのアンダーグラウンドなシーンを支え、ブルックリンのアーティなインディ・シーンにまったく引けをとらなかった。エイヴ・ヴィゴーダやミカ・ミコやラッキー・ドラゴンズ、シルク・フラワーズやハイ・プレイシズ、〈ザ・スメル〉であればギャング・ギャング・ダンスやミランダ・ジュライまでを繋げる一大アンダー・グラウンド・サークルである。

 音ばかりでなくアートワークもわすれがたい。『ノウンズ』のパッケージは、グラミー賞にて「Best Recording Packaging」部門にノミネートされたものだし、前作の『エヴリシング・イン・ビトウィーン』は、フォールドアウトのミニポスターが貼り付けられた特殊な紙ジャケット仕様。今回ももちろん特殊仕様だから、ダウンロードするよりも実際にパッケージを買うことをおすすめしたい。

 多数のライヴをこなす彼らだが、全米各地のアート・ギャラリーで演奏することも多い。2009年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)でパフォーマンスを行っており、このことはラフでノイジーなガレージ・サウンドがアーティな佇まいを宿すことを端的に示している。

 さあ、今作は? 新曲"カモン・スティムング"(C'mon Stimmung)のストリーミングが開始された。フル・アルバムまで時間ありすぎ! 1曲じゃ我慢できないけど、聴いてみよう。



■新譜リリースだ!

オブジェクト
発売日: 8月7日(水) 日本先行発売(US:8/20)
定価: スペシャル・プライス 2,200円(税込) 
品番: TRCP-123
JAN: 4571260582132
特殊パッケージ仕様
ボーナス・トラック収録

トラックリスト:
1. No Ground
2. I Won't Be Your Generator
3. C'mon, Stimmung (リード・トラック)
4. Defected
5. An Impression
6. Lock Box
7. Running From A-Go-Go
8. My Hands, Birch and Steel
9. Circling With Dizzy
10. A Ceiling Dreams of A Floor
11. Commerce, Comment, Commence
+ボーナス・トラック収録

All songs written by No Age
All songs produced, recorded,and mixed by F. Bermudez
and No Age at Gaucho's Electronics.
Isaac Takeuchi plays cello on"An Impression"
Designed and packaged by Brian Roettinger with No Age

(p) & © 2013 Sub Pop Records

バイオグラフィー:
ロサンゼルスのインディー・ロックの聖地として現代版CBGBとも言えるユース・アート・スペース、ザ・スメル(The Smell)。そのThe Smellを拠点DIY精神に貫かれた活動を続けるバンドが、ディーン・スパント(ドラムス&ヴォーカル)とランディー・ランドール(ギター)によるノー・エイジである。英ファット・キャット・レコーズからリリースされ好評を博したシングル・コンピレーション・アルバム『Weirdo Rippers』に続くセカンド・アルバムである『Nouns』をサブ・ポップから2008年春に発表。米ピッチフォークでは9.2と破格の評価を獲得、同サイトの年間アルバム・チャート3位にも選出された。更にSPIN、ROLLING STONE、NMEなど有名主要メディアでも軒並み高評価を得て、2008年の "ロックの新しい音" を代表する1枚となった。レディオヘッドのメンバーやコーネリアスがノー・エイジのTシャツを着用するなど、話題に事欠かない。

彼らは、2005年に前身バンドのワイヴズで登場し、やがてノー・エイジとしての活動を始めると、LAのDIYなアート・パンク・シーンを守る存在として世界的に知られるようになった。その中心地点が、ザ・スメル(TheSmell)であることはいまや有名な話だが、それは、アートと生活もしくは音楽と生活がひとつになって、クリエイティヴな運動やアティチュードを喚起し、世界中の同じような考えを持ったパンク・ミュージシャンやアーティストの豊かな表現の場となったクラブハウスである。

彼らの2007年のデビュー・アルバム『ウィアード・リッパーズ』(FatCat Records)のリリースに始まり、サブ・ポップからの『ナウンズ』(2008年)、『エヴリシング・イン・ビトウィーン』(2010年)を経て今に至るまで、ノー・エイジは、ピッチフォークからザ・ニューヨーカー誌(2007年11月19日の記事「Let It Up」)まで、驚くほど幅広い筋から熱狂的な評価を得てきたし、グラミー賞にノミネートもされた(アルバム『ナウンズ』のアートワークに対して2008年の「Best Recording Packaging」部門)。
ノー・エイジは汗まみれの地下室でのライヴやアート・ギャラリーでのパフォーマンスから、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の壁を爆音で揺らしたり、地元や海外の別を問わず、型にはまらない様々な場所で演奏したりするようにまでなった。

https://www.subpop.com/artists/no_age
https://noagela.org/
https://trafficjpn.com


■2000年代のマスターピース 再発決定!

ノウンズ / Nouns
発売日: 8月7日 (水) 
スペシャル・プライス: 1,800円(税込) 
品番: TRCP-124
JAN: 4571260582163
ボーナス・トラック収録




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