「UR」と一致するもの

7e (Romanescos) - ele-king

https://7ehome.tumblr.com/
https://soundcloud.com/7e_romanescos

最近DJでかけたお気に入り音源


1
Matmos - Rag For William S. Burroughs - P-VINE

2
PSILOSAMPLES - Sonhos no quintal - Octave / Desmonta

3
Los Sanpler's - Mambo Brillante (HD Mambo) - Audio View

4
Jun Miyake - Cream - Agentcon-Sipio

5
Jichael Mackson - Flatscreen_Original Mix - Stock5

6
Figura - Ze Bula (Chancha Via Circuito Remix) - ZZKrecords

7
Animation - Sanctuary - Sacred Rhythmic Music

8
Coppe' with Nikakoi - Forbidden (Remix) - Mango+Sweet Rice Records

9
Axel Krygier - Serpentea el tren - LOS ANOS LUZ DISCOS

10
Groupshow - anyone care for a drink? - Scape Germany

 アイスランドは、ビョークやシガー・ロスの出身地というぼんやりしたイメージしかなかったのだが、行った人誰に聞いても「最高!」と言われる。毎年10月末から11月にかけて首都レイキャヴィックでおこなわれる、新しい音楽の祭典、アイスランド・エアウェイヴスに初参加した。
 今年は10/31~11/3。過去には、シンズ、ラプチャー、TV・オン・ザ・レィディオ、ファットボーイ・スリム、クラクソンズなど、ヨーロッパやアメリカからバンドが参加している。
 NYからは約6時間。時差も5時間なので、西海岸に行くのと変わらない。15年前に初めてSXSWに行ったときと同じような新鮮な感情が生また。

 エアウェイヴスは、著者が知っているCMJやSXSWなどのアメリカのフェスティヴァルと違い、質が格段に良い。家族経営な感じが好印象で、まだ世の中に知られていない新しいバンドをいろんな所で発見できる。
 飛行機はアイスランド・エアを利用したのだが、音楽プレイリストに「エアウェイヴス」があり、スケジュールのフライヤーがもれなく乗客に配られる。パーティへのお誘いも、「どう、エアウェイヴス楽しんでる?」などの10年来の友達相手のような気さくな招待状。現地の人に聞くと、この期間は特別で、これでもか、というぐらいショーを見て、浴びるほどお酒を飲むらしい。
 空港に朝の6時に着き、水が飲みたいと思ったら、水の隣に普通にビールが売られ、周りを見ると、待っている人もビールを飲んでいる。エアウェイヴスが終わった次の日、レコード店に人を訪ねて行くと、「彼は今日飲み過ぎでお休み」と言われた。エアウェイヴス休暇は公認なのか?

 「朝の4時、5つのクラブに行き、10の良いバンドを見て、15人の新しい友だちを作り、20回恋に落ちた。自分は疲れ、おかしくなってる。家に帰るつもりが、アフターパーティを探してる。ここにいることが信じられないし、すでに来年また来る計画をしている。今日はまだフェスの一日目だというのに」(https://icelandairwaves.is/about/
 というエアウェイヴスの文句がそのまま当てはまる。マジックとしか思いようがない。
 レイキャビックという町は、NYのウィリアムスバーグぐらいの大きさしかなく、どこでも徒歩30分以内で歩け、フェスティヴァルにはもってこいの町である。イギリスの標準時を使い、人口は約32万人でその1/3がレイキャヴィックに住んでいるという。自然がとても美しく、着いた日に、山がピンク色に染まっていたり、寒そうな山肌を見たとき、新しい土地を意識した。

 まずはハーパというハブになっている会場でリストバンドをピックアップ。リストバンドと一緒にもらえるギフトバッグのなかには、ブルーラグーンのスキンケアグッズ、66northのニットキャップ、gullビール、reykaウォッカ、アイスランディック・チョコレート、オパル・キャンディなどのアイスランドの代表グッズが入っている。これだけでも十分アイスランド気分。

 エアウェイヴスは、公式のショーでなく「オフヴェニュー」と呼ばれる場所でのショーが昼間からあり(これだけでも十分好きなバンドが見れる)、この5日間は朝から晩まで、バンドは5~10のショーをし、DJともなると1時間おきに違う会場でプレイする強者もいた。
 シアトルのカレッジラジオKEXPはCMJやSXSW、スペインのプリマベラなどで、いつも良いメンツを集めてパーティをするので、今回もたくさん行ったが、ラインナップは地元アイスランド・バンドも含め極上だった。まったく違う会場で偶然発見したバンド、Kithkin(シアトル出身)も、後からKEXP関連だったこともわかる。

 エアウエイヴスは、時間厳守だ。時間になると、きっちり次のアクトがはじまるし、演奏時間も大体20~30分ぐらい。次のバンドまでも余裕があるので、セットチェンジの間にもうひとつ別のショー行って帰って来れる。会場がそれぞれ近いのもよい。

 以下ずらーっとレポート。カタカナ表記に直せない会場はそのままアルファベットで残し、バンドの後に表記のない物は地元のアイスランド・バンド。

11/1(fri)
5:30 pm
サマリス(Samaris)
@アイスランドエア@スリップバリン(icelandair at slippbarinn)

 最初に行った会場はスリップバリン。夕方5時だというのに外にラインが出来、ようやく入るも身動きが取れない。入口でウエルカムシャンパンを頂きステージ前へ。
 サマリスは、クラリネット(女)、ヴォーカル(女)、エレクトロニクス(男)という変わった編成。ダウンテンポ・エレクトロニカと大胆なパーカッションビートを取り入れ、ビョークのような深く唸るようなヴォーカルが乗る。その結果、古代的で現代的、非現実なサウンドにダークでエイリアンな雰囲気を醸し出す。時差ぼけも吹き飛び、ステージ前でかぶり付きで見た。ヴォーカルのJófríðurは、パスカル・ピモンというバンドを双子の妹と組んでいて、こちらはアイスランドのオルヴォワール・シモーヌという感じ。
https://icelandairwaves.is/artists/samaris/

6:00 pm
ハーミゲルヴィル(Hermigervill)
@アイスランドエア@スリップバリン(icelandair at slippbarinn)

 一緒に行った友だちが「この次のアクトもいいよ」というので残ることにする。アイスランド・エアの機内で配られたスケジュールのカヴァー/エアーウェイヴのWEB表紙の男の子、ハーミゲルヴィル。
 「ハイ、マイフレンド!」とテルミンを演奏しはじめ、そのままユニークなライブ・エレクトロサウンドへ。彼の前にずらーっと並んだ、エレクトロニカ機材を器用に操り、会場で一番楽しそうに踊っているのが彼。最高のダンスフロア! まだ6時! 聞くと彼もバーンドセンレトロ・ステフソンなどのアイスランドの著名バンドにも参加している。アイスランド、すでにヤバい。
https://icelandairwaves.is/artists/hermigervill/

8:00 pm
ムーム(Múm)
@Fríkirkjan

 教会でムームのショーがあると聞いて、行ってみると人数制限で入れない。教会の前には人だかり。周りをうろうろしてみると、ガラス張りの窓から少し中が見える。同じことをしている人と「見たいよね~」と話しながら、ステージのすぐ横の窓から覗くと、グランドピアノやアップタイトベースが見え、音も聞こえるので、ナイス! と思ったが、寒すぎて10分で退散。アイスランドでビョークと同じぐらい名前が知られている彼らは、エレクトロニック・グリッチ・ビートとエフェクト、伝統的、非伝統的な楽器を特徴とし、厳かな場所でのショーが似合うバンドだ。
https://icelandairwaves.is/artists/mum/

8:50 pm
ロウ・ロアー(Low roar, アイスランド/アメリカ)
@イドノ(Iðnó)

 ブルックリンの知り合いミュージシャンから紹介してもらったバンド。かなり大きな会場で、前に行くのに苦労するが、3人のミュージシャンが誰も手を付けないジャンルを開拓する。エレクトロポップ、美しいフォークソングのシンプルな定番アレンジに、ミニマルトーンやドローンにポストパンク要素を混ぜ合わせた、新古が出会うアイディア。
https://icelandairwaves.is/artists/low-roar-isus/

11:00 pm
オマー・ソウレイマン (Omar Souleyman, シリア)
@ハーパ・シルファバーグ(Harpa Silfurberg)

 シリアの伝説、オマーさん。CMJでも見逃したので、今回は是非見たかった。1994年にデビューし、最近まで海外では知られていなかった彼だが、すでに500以上のスタジオ・レコーディングとライヴ・カセット・アルバムがあリ、いまではボナルー、サマーステージ、グラストンベリー、ATPなどのフェスティヴァルの常連。定番のアラビック・ヴォーカル・スタイルとエレクトロをミックスし、世界中の人たちを踊らせている。ハーパ(会場)で一番列が出来ていたのも彼。アイスランドでタンクトップになれたのも、ここの観客のノリの良さが桁違いだからか。
https://icelandairwaves.is/artists/omar-souleyman-sy/

11:30 pm
ゴート(Goat, スウェーデン)
@ハーパ・ノルデュロス(Harpa Norðurljós)

 ハーパの隣の部屋へ移動し、スウェーデンの覆面バンドを見る。これも今年5月にプリマベラに行った友達から絶対見たほうが良い、とお墨付きを頂いていた。スウェーデンのコーポロンボロと言われる村出身で住民がブーズー教信者である。全員覆面で、クリスチャン服装で、目に痛いほどカラフルで、ステージプレゼンス、すべてすごいが、演奏のうまさと、フロントの女の子2人の、何か(ブーズー教呪い?)に取り付かれたようなダンスで、崇拝精神さえ芽生える。
https://icelandairwaves.is/artists/goat-se/


11/2 (sat)

4:00 pm
キスィキン (Kithkin, アメリカ)
@ヘルマー・スクエア(Hlemmur Square)

 たまたま、通りかかった会場で発見したバンドはシアトル出身。ハイパーなリズミック・シンセとトライバル・ドラム、カオティック・ギターに、前に前に出るシャウト・ヴォーカル。ベースとドラマーが一緒にスティックを持って、叩き合うパフォーマンスは、インテンスでエネルギッシュ。ベーシストはスピーカーの上に乗って飛び降りたりした。
https://icelandairwaves.is/artists/kithkin-us/

4:00 pm
シーシーアイ(Sisy ey)
@ ジョア(jor)
 と呼ばれる、3人女子はアン・ヴォーグのようなディスコ・エレクトロ・ヴォーカル・グループ。通りかかった洋服屋で、ウィスキーショットが振る舞われ、子供も一緒に踊っている。女性3人女子とDJ。彼女たちの美しい声と新しいジャンルをミックスし、世界でひとつしかない面白い才能を開拓している。アイスランドの女の子は、みんな声が深くて芯がしっかりしている。ビョークみたいなユニークな歌手は、ここには多数いるのだろう。
https://icelandairwaves.is/artists/sisy-ey/

5:00 pm
サミュエル・ジョン・サミェルソン・ビッグバンド(Samúel jón Samúelsson Big Band)
@ラッキーレコーズ(Lucky Records)

 KEXにムームを見に行ったのだが、多すぎて入れず。そのまま待つのもなんなので、近所のラッキー・レコーズに行くと、ちょうど彼らがプレイしていた。レイキャヴィックのアフロファンク・バンド、14人は、みんな思い思いの派手衣装(メインガイは、黄色と緑と青の幾何学模様)で、狭いレコード屋を占領(何せ大人14人!)。トニー・アレン、ジミ・テナーなど、国際的アーティストとコラボレートしている彼らのショーは、ホーンがメインでおもちゃ箱をひっくり返したような楽しさ。子供が一番喜んでたかな?
https://icelandairwaves.is/artists/samuel-jon-samuelsson-big-band/

6:30 pm
ロックロ(Rökkurró)
@KEX

 ムームは見れずだったが、1時間後に戻ってくると、KEXPがロックロを紹介しているところ。5年間このエアウェイヴスを中継し、たくさんの素晴らしいバンドに出演してもらえて嬉しいと。ヴォーカルのクリスティンはティアラをつけ、キーボードの女の子はガイコツの手を自分の手に付けちょっとハロウィン気分。メランコリックなセレナーデは、自国の寒く荒廃した景観を奮起させるが、壊れやすく滑らかなヴォーカルでユニークな暖かみも浸透させる。ムームやオラファー・アーナルド(見逃した!)ともツアーをともにし、2枚目のアルバムは日本盤もリリースされている。
https://icelandairwaves.is/artists/rokkurro/

7:10pm
キラ・キラ(Kira Kira)
@ハーパ・カルダロン(Harpa Kaldalón)

 おさげの女の子クリスティンがキラキラ。遊び心あるビーツやエクスペリメンタル・ポップが、ダーティ・メロディや、雷のようなベースラインを作る。彼女は、エレクトロ音楽やアートのエクスペリメンタル集団/レーベル、キッチン・モータースの設立メンバーでもある。今回のライヴは彼女と3人の男の子編成。トランペッター2人とトロンボーン。ドローンなエレクトロニックスとホーン隊の音は、サウンドトラックのようで、心地の良い映画館のようなソファーと会場の暖かさで夢の中へ。
https://icelandairwaves.is/artists/kira-kira/

8:00 pm
ユリア(Ylja)
@ハーパ・カルダロン(Harpa Kaldalón)

 アイスランドのジプシー・バンド? 女の子2人がアコースティックギターとヴォーカル。つま弾きギターにハーモニーの綺麗な子守唄が合わさり心地よすぎ。この会場は眠りたい人にもってこい。ギターの男の子は、英語が出来なくてごめんと謝り倒してたが、飛行機の中でも聞いたのを覚えていた。耳に優しいバンドで、エアウエイヴスは、良い物はどんなジャンルでもカヴァーしている、とまたひとつ勉強。
https://icelandairwaves.is/artists/ylja/

9:00 pm
マック・デマルコ (Mac Damrco, カナダ)
@ハーパ・シルフバーグ(Harpa Silfurberg)

 最近のキャプチャード・トラックスの5イヤーズ・フェスティヴァルにも出演していた、すきっ歯がかわいいカナダ出身の22歳。個人的には、エアウエイヴスで見たかったバンドの上位。彼のキャラが最高で、ヴィデオもCDもすぐに虜になる。ユリアが終わって会場がすぐ上なので移動が便利。歌いすぎて、声がガラガラしていたが、最上のロックンロールで、客とのコール・アンド・レスポンスも最高!最後には「サーフィンしていい?」と丁寧に断った上、ガツンと客にダイブ。ベースとギタリストのコミカルなぼけ突っ込みも受ける。
https://icelandairwaves.is/artists/mac-demarco-ca/

11:00 pm
ゴールドパンダ(Gold Panda,UK)
@レイキャヴィック・アート・ミュージアム(Reykjavik art museum)

 ゴールド・パンダ、たったひとりの男の子がこんなにも多くの人を踊らせるのは凄い。宇宙、サイケデリック、インド・テイストな映像も合わさり、ステージに彼がいるだけで、何か惹きつけるものがたしかにある。ブロック・パーティ、サミアン・モービル・ディスコなどからリミックスのリクエストが来るなど、国際的に活躍するエレクトロ・アーティスト。オマーさんの次に、一番長く列に並んだ(外だったので寒かった!)アーティスト。この時に、ビョークが後ろを歩いていくのを見る。地元なのだなと。
https://icelandairwaves.is/artists/gold-panda-uk/

0:10 am
サヴェージズ (savages, UK)
@レイキャヴィック・アート・ミュージアム(Reykjavik art museum)

 ここに入る時に、かなり列に並んだが、実はゴールド・パンダでなく、サヴェージズ狙いだったのかな。いままでで最前列に一番カメラマンが多く、後ろの人が見えないので、3~4曲後カメラ規制が入ったぐらい。CMJでも何でも彼女たちのハイプは凄い。エモーショナルなトラッシュ・ロックで、最後には客の上にダイブしたり、一番前の客の波にもまれながらそこに立って歌ってた。ワイルドで生々しく、顔をパンチされたような臨場感がある。
https://icelandairwaves.is/artists/savages-uk/

1:00 am
ゾラ・ジーザス(Zola Jesus,アメリカ)
@Gamla Bíó

 ドアの規制がとても厳しい会場で、水も持ち込めなかった。彼女もキャプチャード・トラックスからのお勧め。ファッション雑誌から出て来たような格好の彼女と、ヴァイオリン、ギター、ベース、ドラム。ロシアン・アメリカンシンガーのゾラ・ジーザスは声がとても深く地底の底まで響きそう(そして何かを呼びそう)。フィーバー・レイやエックス・エックスなどとツアーを共にしていると聞いて納得。ここも映画館のように椅子がありシート制。最後を締めるには、もってこいのパフォーマンスだった。
https://icelandairwaves.is/artists/zola-jesus-us/


11/3(sun)

4:00 pm
シャイニー・ダークリー(Shiny darkly, デンマーク)
@ラッキー・レコーズ (lucky records)

 またお気に入りのレコード屋に戻ってきた。デンマーク出身の22歳の男の子の4ピース。ニックケイヴやイアン・カーティスに影響を受けたダーク・ナルコティック・ロック。しかもルックスも良い。シアトルのKEXPやLAのKCRWなどが取り上げているのも納得。
https://icelandairwaves.is/artists/shiny-darkly-dk/

5:00 pm
キスィキン (Kithkin, アメリカ)
@ラッキー・レコーズ (lucky records)

 昨日偶然に見たシアトルのバンドが次だったので、そのまま居残る。昨日の方が印象は強かったが、すべてのセットが見れ、今回エアウエィブスで一番の収穫かもとニヤニヤする。ベースとドラム(立ちドラム)がヴォーカルで、このエネルギーはただ者ではない。

6:30 pm
ハーミゲルヴィル (Hermigervill)
@KEX

 一番最初に見たお気に入りDJをリピート。エアウエイヴスの顔だけあり、これぞアイスランドのDJ。「みんな、エアウエイヴス楽しんでる?僕はこれが最後のショーだよ」と客とのコミュニケートも最高。ラップトップでビートを作りながら、テルミンを操り、キーボードを弾き、一番忙しく、一番楽しそう。

11:00 pm
ティルバリー(Tilbury)
@ガンミリ・ガウクリン(Gamli Gaukurinn)

 一瞬ダウンしたが、またショーに戻ってくる。ドラマティックでダークでビタースイート、という文句のバンドなのだが、ラフなTシャツ、ボタンダウン姿、どこにでもいそうなお兄ちゃん5人組。60年代ギターと80年代のダークシンセと新しいエレクトロを足し、ディビット・リンチの映画に出てきそうな、と形容されるが、誇張しすぎかな。ショーの後、気さくにしゃべってくれた。
https://icelandairwaves.is/artists/tilbury/

0:00 am
モーセズ・ハイタワー(Moses hightower)
@ガンミリ・ガウクリン(Gamli Gaukurinn)

 エアウェイブス最後のバンドは地元のモーゼス・ハイタワー。大人な雰囲気を醸し出す70年代のブルー・アイド・ソウル。2008年に「レッツ・メイク・ベイビーズ」というシングルでアイスランド・リスナーの注意を引いたらしいが「みんなが親戚」というアイスランドなので、今回のフィナーレに相応しい。メンバー(ホーン隊)キャラかぶり過ぎで、ダン・ディーコンがメンバーに4人いるかと思った。
ショーが終わっても、もちろん誰も帰らない。そのままバー/DJパーティへと変わる。
https://icelandairwaves.is/artists/moses-hightower/

 他にもマムットマックなど、見たいバンドはたくさんあったがすべて見切れず、体がもう一体欲しかった。エアウェイヴスは、バンドを発見するだけでなく、レイキャビック、アイスランドの素晴らしさの発見でもあった。人が親切で、エアウェイヴスが終わった後にもうひとつライヴに行ったのだが、そこではシガーロスのメンバーが普通に飲んでいて(しかも著者は見れなかったクラフトワークのショーの帰り!)、一緒に朝まで遊んだりした。その後レイキャヴィックを出て地方に行く機会もあったが、広大な自然、アメリカでも日本でも見たことのない空の色は言葉で言い表せないほどだった。
 最後に、レコード店で発見したアイスランドのダブ・エレクトロバンドのオイバ・ラスタは、CDを聞いたらはまり、最近毎日聞いている。この寒いアイスランドで、なぜラスタ・バンドなのか。9人という大所帯のバンドは今回見れなくて残念だが大丈夫、すでに来年来る準備をしているから。

 すべてのラインナップはこちら。
https://icelandairwaves.is/line-up/

 こちらはキスィキンと一緒に旅をしたKEXPのレポート。良い写真がある。
https://www.cityartsonline.com/articles/iceland-airwaves-festival-frozen-fairytale-island

 ここからは七尾旅人NYショー

 七尾旅人さんの初のNYショーが10月29日~30日に行われた。 こちらがスケジュール
 10/29 (tue) at Pianos 7pm $8
 w/ Diane Coffee (Foxgen) and Deradoorian (ex Dirty Projectors)
 158 ludlow street
 New York, NY 10012
 212-505-3733
 https://www.ticketweb.com/

 10/30 (wed) @ Cake shop 8 pm $10
 w/ Greg Barris and The Forgiveness, Eartheater, Bodega Bay
 152 ludlow street
 New York, NY 10012
 212-253-0036
 https://facebook.com/events/401758796619436

 公式2日はどちらもローワーイースト・サイドの会場。クラブとインディ・ロックな別々の顔を持つ会場のピアノスケーキショップ。それぞれ違うセットと対バンで、2日連続で見る価値は十分。ショーの後、ブルックリンでのオファーを2つ頂いたので、結果的に良かったし、違うタイプの観客にもアピールできたと思う。

10/29 (火) @ ピアノス

 NYではかなり早い7時にはじまる。
 共演バンドは、フォクシジェンのドラマーのディアン・コーヒー、元ダーティ・プロジェクターズのメンバーだったエンジェルのデラドーリアン。
 https://www.pianosnyc.com/showroom/diane-coffee-10292013

 この日は旅人さんが希望していたドラマーのライアン・ソウヤーとの共演。

 ライアンはボアドラムでも日本に行ったり、リィス・チャザムの200ギターの唯一のドラマーとして参加したりしている。
 https://www.villagevoice.com/2009-08-04/voice-choices/rhys-chatham/
 前日に彼が参加する新しいバンド、ヒッギンス・ウォーター・プルーフ・ブラック・マジック・バンドを押し掛け、ぎりぎりで出演許可を頂いた。

 7時過ぎに登場し、英語の音声で本人の紹介。衣装は羽織に下駄。“星に願いを”、“オーモスト・ブルー”など2~3曲弾き語りの後は、ライアン・ソウヤーが登場。後は、めくるめく宇宙戦のようなインプロの嵐。旅人さんはエフェクトを駆使し、歌い、動き回りながら、ライアンとのプレイを心から楽しんでいるように見える。それに煽られ、オーディエンスの熱気も上昇し、演奏が終わった後は、拍手が鳴り止まなかった。リハーサルもないのに、この絡みは、はじめて会ったとは思えない。ライアンも終わった後は珍しく上機嫌で、「次もプレイする事があれば誘ってね、いやプレイできなくても見に行くよ。」と。次のデラドーリアンもディアン・コーヒーも、「今日は旅人とプレイできて嬉しい」とステージで賞賛していた。

10/30 (水) @ケーキショップ

 ハロウィンが次の日ということもあり、コスチュームな人もいる。出演は旅人さんを入れて4バンド。
 ボデガ・ベイはまだ結成して4ヶ月という新しいアート・ロック・バンド。ベースとドラマーの女の子が(ハーフ)日本人、ギター&ヴォーカルが白人、ギターがラテン系という、いかにもブルックリンなバンド。
 アース・イーターはガーディアン・エイリアンのアレックスのソロで、ガーディアン・エイリアンのファンである著者は楽しみだった。ロシア~東欧な雰囲気のコスチュームにゴス系メイク、黒リップ、バンジョー弾き語り。彼女自身がアート作品である。このショーの後、旅人さんは、3日後のガーディアン・エイリアンのショーに参加しないか、というオファーを頂く。
 https://eartheater.org

 グレッグ・バリスは、NYのコメディアンで、普段はハート・オブ・ダークネスというバンドを率いるが、今回はフォーギヴネス名義で登場。「ハローレディス・アンド・ジェントルマン、グレッグ・バリーーーース!!!」の声を合図に大暴走が続く。メンバー全員が一曲ずつヴォーカルを取り、コメディあり、客とのコール・アンド・レスポンスありで会場を盛り上げる。
 gregbarris.com

 11時に七尾旅人さんの登場。今日は完全にソロ。昨日来たお客さんもちらほら見えた。何日間か前に亡くなったNYの偉大なミュージシャン、ルーリードの「ウォーク・オン・ザ・ワイルド・サイド」の日本語カバーも披露し、1曲1曲拍手喝采を誘った。英語がしゃべれなくてごめん、と日本語でMCをしたり、予定時間をオーバーしても演奏が続き、旅人さんがNYで表現したかった物、思い、などが痛いほどオーディエンスに伝わってきた。
 ふたつのオフィシャル・ショーの後、会場とバンドからふたつのオファーがあり、ひとつはライアンと三味線奏者(!)のトリオ、ひとつはガーディアン・エイリアンのショーにヴォーカル参加した。
著者は残念ながら、参加できなかったので(アイスランドにいた)、本人の感想がその都度、ツイッターでつぶやかれているのでご参考に。
 https://twitter.com/tavito_net

 フライヤーをたくさん撒いたり、共演バンドとも、たくさん話をしたが、みんな旅人さんとプレイできたのは素晴らしい経験だったとのこと。何でも自分で行うDIYなアメリカなので、実際来てプレイしてみないとはじまらない。今回はよい例だと思う。ライアンやその他のミュージシャンと旅人さんのショーの前の告知
 https://www.brooklynvegan.com/archives/2013/10/japanese_artist.html

Fragment (術ノ穴) - ele-king

ササクレフェス2013も無事終わり、術ノ穴としては泉まくら『マイルーム・マイステージ』リリース、Fragmentとしては般若『ジレンマ feat.MACCHO(OZROSAURUS)』をプロデュースしました。
来年レーベル10周年でまた色々出しますのでよろしくですー!!

https://subenoana.net/

最近刺激くれたブツ5枚


1
Arca『&&&&&』

2
Four tet『Beautiful Rewind』

3
DJ Rashad『Double cup』

4
downy『無題』

5
MACKA-CHIN『incompleteness theorem』

interview with Dorian - ele-king

E王
Dorian - midori
felicity

Tower HMV Amazon iTunes

 シャーマンはDMTで神様と交信するが、ドリアンはお茶をすすって野山を見る。彼の通算3枚目のアルバム『ミドリ』は、フライング・ロータスの前作をお茶の間ラウンジとして再現したような作品である。おびただしいカットアップによるポップアート、ダウンテンポのサイケデリック・サウンドなのだが、彼は宇宙を見ることもなければ、精神世界に向かうこともない。では、ただのイージー・リスニングかといえば、全然そうではなく、ほどよく甘美で、少しばかりドラッギーな音響がスムーズに駆け抜けていく。しかも『ミドリ』は、たんなる心地良い音響という感じでもない。エモーショナルだし、ユーモアもある。リズムは温かく、リスナーをさまざまなヴァリエーションで楽しませる。音は優しく、そして、リスナーにとっての心地良い場所を喚起する。個人的にドリーミーな音からはこのところ離れたんですけれど、はっきり言って、『ミドリ』はオススメです。
 本当は、言いたいことがたくさんあって、もう喉元まで出かかっているのだけれど、僕の質問が悪く、うまく言葉を引きだせなかった……以下のインタヴューを読んでいただいて、本人の控え目な言葉の背後に、何か他とは違うものを作ってやろうという、けっこうなアンビシャス、パッションがあったことを察してていただければ幸いである。 

子どものころ行ったことあるけれどもそれ以降行ってないなってところとか、こういうところが近所にあるのは知っているけれども行ったことなかったなとか、そういうところに行ってみたいなという。

じつはドリアンくんと会うのってすごく久しぶりだよね。初めて会ったのって……覚えてます?

ドリアン:リキッドルームの……。

いや、違う違う(笑)。

ドリアン:あ、違います?

あれでしょ、もう4年以上前? 七尾旅人のライヴを観に行ったとき、やけのはらが紹介してくれたんだよ。「彼はドリアンくんっていって、今度いっしょにやる」って。六本木の〈スーパー・デラックス〉の階段のところで。

ドリアン:ああー、そんなに前ですか!?

だから僕がまだ『remix』やってたころですね。

ドリアン:そうですよね。

あのころドリアンくん、まだハタチとかそれくらいじゃない?

ドリアン:そんな前じゃないですよ(笑)! 25、6とかそれぐらいだったと思いますね。

20歳ぐらいかと思っていた。とにかく、今日、お久しぶりに会えるのが楽しみだったんですよ。ていうかドリアンくん、生まれ、静岡のどこなんですか?

ドリアン:島田市です。

あ、島田なんだ。いいところじゃないですか。

ドリアン:何にもないんですけれども。山と川と……以上、みたいな(笑)。

はははは、あとちょっと、若干商店街って感じでしょう?

ドリアン:そうですね。島田市って言うとそうですね。僕はいわゆる島田市とはちょっと離れたところで。平地なんですけど藤枝寄りで。六合駅の近くですね。

僕は静岡市なんですけど、安倍川越えて用宗よりも西側ってよくわかってないんですよ。

ドリアン:そうですよね。

ただ、今回個人的に放っておけなかった理由のひとつは、やはりその静岡を訪れて作ったっていうところですよ。同じ静岡人として、その話をまずはお伺いしたいなと思ったんですけれども。

ドリアン:はい。静岡……これ、ちょっとわかりやすく書いてあるんで語弊がある部分もあるんですけど……。

今回のリリースの資料を書いた小野田雄も静岡ですからね。

ドリアン:作るために訪れたと言うよりは、子どものころ行ったことあるけれどもそれ以降行ってないなってところとか、こういうところが近所にあるのは知っているけれども行ったことなかったなとか、そういうところに行ってみたいなというのも含めつつ──まあ誰と行ったとかは書かなくてもいいんですけども(笑)──ちょっと彼女と旅行に行こうと思って。じゃあ、自分がよくわかるところで、いいところで、っていうことを考えて寸又峡なんかに行ったりしたんですけれども。

寸又峡って金谷からの電車で行くところだっけ?

ドリアン:そうですね。けっこう川根のほうで。

川根のほうだよね。いいところですよね。秘境な感じ。あの二両しかない電車も好きだな。

ドリアン:そうですね、かなり山奥で。その頃ちょっと作りはじめていて、断片なんかはチラホラ出はじめていた頃で、それが。そのときは、ただただ作るっていう感じだったんで。落としどころとか、そういうところがあまり明確ではなかったんですけれども。その旅行が1泊2日だったんで、いろんなところをレンタカーで周ったりしてるなかで、ちょっとピンと来たというか。

インスピレーションが沸いてきた?

ドリアン:はい。僕だと静岡の風景は具体的に浮かぶんですけど、聴いたひとにとっても、ある、そういう場所が浮かぶように、そういうものに沿って曲を置いていくというか。そういうものがしっくり来るんじゃないかな、とそのときピンと来たというか。

自分の故郷だけれども、遠かった場所みたいな。

ドリアン:それはあると思いますね。離れることで故郷がかなり美化された部分ってあると思うんですけど、自分で。

でも具体的に実際に行ったわけですからね。

ドリアン:はい。

静岡って中途半端に東京と離れていて、中途半端に近くて、とにかくいろんなものが中途半端じゃないですか。

ドリアン:そうですね、中途半端ですね(笑)。

都会じゃないし、ド田舎でもないから、あんま故郷って感じもなくて、東京出てきちゃうひとは、静岡に戻らないひとが多いでしょ? 「ま、いっか。いつでも帰れるし」と思いながらズルズル帰らないから。僕なんかもそうで、高校3年生まで静岡になんてべつに何の思い入れもなかったんだけど、久々に帰ってみると「あれ、こんなにいいところだっけかな」っていうぐらいの(笑)。

ドリアン:そうなんですよね。まさにそうなんですけれども、僕も。

そういう感覚ってきっと誰にでもあるんでしょうね。10代って人生で一番生意気な時代だから、自分の故郷なんかたやすく愛すことなんかできないじゃない(笑)。

ドリアン:そうですね。

若さゆえに心も広くないし。でもさ、島田って、こんなにお茶畑だらけだっけ?

ドリアン:島田はけっこうそうですね。県内でも一番生産量が多い、イコール全国で一番多い、となると思うんですけど。

そうか、牧ノ原台地か。とにかく、お茶畑の風景がドリアンくんの原風景じゃないけど、なんか見直してみたらこんなに良かったんだ、みたいな。

ドリアン:そうです、そうです。

あそこから富士山って見える?

ドリアン:見えます。これはちょっとデフォルメされすぎですけど、この半分ぐらいには見えますね。

富士山、でかいからね、当たり前だけど(笑)。で、さっき言ってたみたいに、ドライヴしながらインスピレーションを受けて、これをひとつテーマにしようと思ったんだろうけど、今回の音楽をそこからどういう風に具現化していった、曲として落とし込んでいったんでしょう? 小野田雄はドリアンが「自宅で好んで聴いていたというマーティン・デニーとかレス・バクスター云々」とかってことを書いてますけど、それはあったの?

ドリアン:ええ。そうですね……。

小野田雄、テキトーなことを書いてるわけではない(笑)?

ドリアン:いや、すごくわかりやすく言うと、そういうことだと思うんですよね。

はははは。じゃあ、いいんだ。ただ、今回のアルバムは、いろいろ言えちゃうよね。ラウンジ・ミュージックとかね。ダウンテンポとか、カットアップとか。でも、たしかに小野田雄が言う通り、景色が浮かぶ音楽ですよね。

ドリアン:ああ、そう言ってもらえると。

1曲目に使ってるのは(映画の)『男と女』のフレーズ? 「ダバダバダ~」ってやつ。(註:フランシス・レイ作曲)

ドリアン:ああー、そういうことですよね。でも、全然それではないですけど。

ただ似てるっていうだけか。

ドリアン:そう言われてみれば似てますね。でもそれとは全然関係ない、100円ぐらいで売ってるようないわゆる「ムード大全集」みたいな、そういうタイプのレコードには同じような曲しか入ってないっていう。そういうなかにあった音色というか、それを使ったというか。曲のなかでこのフレーズが良かったからこれ使おう、って感じではやってないんで。いったん全体像みたいなものとか構成とかを頭のなかでまずイメージして作って、紙か何かに書いて、で、曲のキーやテンポやコード進行なんかも決めて、こういう音色でこういうコードがいいってことを決めてからサンプル回すってことをやってたんで。

なるほど、では制作する上で今回すごくキーになったことって何かある? ひとつはサンプリングのやり方みたいなもの?

ドリアン:やり方もそうですし、サンプリングそのものですね。僕いままで、サンプリングを主体にした作り方っていうのをほとんどしてこなかったので。ファーストとか、それより前もそういうことはしてこなかった、っていうのはあったので。

ドリアンくんのイメージってディスコとか、ダンス・ミュージックって強かったから。今回はガラリと方向性を変えましたよね。言うなれば、ドリアンくん流のイージー・リスニングだよね。小野田雄は「エキゾチカ」とか「チルアウト」とか、いろいろと書いてますけどね。イージー・リスニングみたいなものは自分のリスニング経験としてはあったの? 

ドリアン:ほんとここ1年、2年の話ですね。

たとえばボサノヴァのギターも入ってたりするじゃない。ああいったブラジル音楽的なものとかさ。

ドリアン:ボサノヴァに関しては、10年ぐらい前に少し興味を持ったことがあって。そんな詳しい話ではないんですけど、少しなぞった程度に名盤みたいなものを買っていろいろ聴いてた時期があって。「いつかこういうのがやれたらいいな」ってことは頭の片隅にはあったんですね。だから音楽の、なんていうか楽典的な部分というか、そういったものはかなり高度な音楽だとは思うんですよね。そういうものもその当時は追いついてなかったっていうのもあって、やろうにもできない部分もあったりとか。今回こういうものを作るにあたっていろいろとピンと来たものがあったので。そのなかで思い出して、「あ、いまだったら、あれができるかもしれない」みたいなことも思って。

ちょっとネオアコっぽいところも好きだな。

ドリアン:あ、ほんとですか。

意識した?

ドリアン:ああー、ネオアコとかそういったものに関しては、僕はかなり通ってないですね。たしかに、そういったことを言われるんですけど、いままでも。たとえば一番近くのやけさんなんかにも、「そういう感じあるよ」っていうことを言われて。だけど本人はとくに通っていないという。

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ダンス・ミュージックだろうがJ-POPだろうが、けっこう共通して同じような質感になってきてるなって。それでいいのかな、みたいなことは思ってましたけど。いいならいいんですけど、僕は「それはちょっとな」って思ったりとか。

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ドリアンくんは最初からダンス・ミュージック?

ドリアン:本っ当に一番最初を言うと、小室哲哉とかTMネットワークとか……。中学生で、小室哲哉ぐらいしか指標がなかったんですけど、そのころ。知識もないし田舎ですし、やっていることを聞いているとtrfをやってたりして。そういうののリミックス盤が出てたりして。要はレイヴみたいなものをそこから知っていった、みたいなことがあったりして。基本的にはそこからジュリアナのコンピとかを借りたりして……。

それはすごい(笑)。

ドリアン:で、そのなかでカッコいいものを吸収して、「ああー、これか」みたいな。ハウスみたいなものとか、ジャングルであったりとか。そういう風になっていったんですけど。

なるほど。直球でダンス・ミュージックだったんだね、ほんとに。では、こういったエキゾチック・ミュージックっていうかさ、イージー・リスニング的なものっていうのは、ほんとにごく最近のドリアンくんのモードなんだ?

ドリアン:そうですね。でも、そのきっかけみたいなものをほんとに掘り下げていくと、中学校のときに隣の席の女の子が好きだったんですけど。僕そのころ打ち込みをはじめてて、たぶん優越感を感じてたんだと思うんですけど、ほかのひとがやってないから。

はいはいはい。

ドリアン:で、僕は音楽を詳しいはずだと思い込んでて。その子に「どういう音楽聴くの?」ってそういう話をしたら、「私テイ・トウワ好きなんだよね」ということを言われて。「ヤバい、何にも知らないぞ」みたいなことを思って。

シャレてるねー。

ドリアン:「新しいの全然聴いてないから、貸してもらえる?」みたいなことを言われて、知ってる体で。「これは……」みたいなことを思って。もしかしたら、そこが最初かもしれないですね。もし、これと共通するものがあるとしたら。

なるほど、なるほど。たしかにテイさんの音楽にはそういう要素もあるもんね。それはテイ・トウワのどのアルバムだったの?

ドリアン:借りたのは、『Sound Museum』だったんですけれど、帯の裏にはファーストも出てるよ、みたいなこともあったと思うんですけど。「そうか、これを知らないとほんとに知らないことになるからマズいな」と借りに行ったりしたんですけど。『Future Listening!』とか。

へえー。やっぱりそれは、打ち込みをはじめたばかりの少年の耳でテイさんなんかを聴くとショッキングなものなの?

ドリアン:そうですね。

どの辺りが? やっぱりサンプリング?

ドリアン:サンプリングもそうですし……サンプリングはサンプリングでも、あのジリッとした質感とか、ビットの低いものであったりとか。サンプリングっていうとヒップホップの要素があると思うんですけど、ヒップホップのイメージしかなかったので、たとえばファンクだとかソウルだとかジャズだとか、そういうものをサンプリングするものなんだっていう固定観念はあったので。「あ、べつに何でもいいんだ」ってことを思ったりはありましたね。

ああー、なるほど。

ドリアン:あと楽典的な知識もかなり少なかったので。ドミソとかそういうものぐらいしかわからなかったんですけど、4つとか5つの和音が普通に入ってて、「この響きは何だ」とかそういうものはありましたけれども。

とにかく、ずっとダンス・ミュージックで来て、ここ1年ぐらいでこういったイージー・リスニングというかね、今回のアルバムみたいなモードのきっかけはあったんですか?

ドリアン:まずは、いままでみたいな感じのものに対する疑問は、2枚目(『studio vacation』)ができた辺りからちょっと感じてたんですよね。もうちょっと違うラインを模索したいなっていう気持ちはけっこう大きくなっていて。そのおかげでいろいろとお話をもらったりとかはあって、それはありがたいことなんですけど。

まあ仕事として。

ドリアン:そうですね。だからそういうものも作っていたんですけど。

それは何? ダンスに疲れたっていう感覚なの?

ドリアン:ダンスに疲れた……? もちろんクラブに行って、遊んで踊ってっていうのは変わらず好きなことではありますし、これからも自分のなかでは続いていくことだとは思うんですけれども。やっぱり家でそういうものに向き合うのは正直ちょっとしんどくなってきた。

(笑)あ、でも逆に年取ると、家でしかそういうものと向き合いたくなくなってくるよ。俺ぐらいにまでなってくると(笑)。

ドリアン:(笑)行きたくなくなってくるってことですか?

気持ちにカラダが付いていかないんだとね。夜の2時まで起きてられるのがやっとというか。悲しいことに……いや、悲しくはないんだけど、全然。

ドリアン:あとは、やけさんのライヴは僕もいなければできないみたいな形になってるんで、やけさんのライヴでいろんなところへ行っていろんな方面でやるようになったりすると、それで忙しくなったりもして。やっぱ、クラブの比率っていうのがけっこう少なくなっていたっていうのもあって。バンドでやったりとか、まあバンドに限らずダンス・ミュージック以外のいろんなところでやることも増えて。やっぱり、自然と聴き方とか受け取り方とかもどんどん変わっていったと思いますね。

なるほど、幅が広がったということですね。作り手としてそこは意識しました?

ドリアン:それももちろんしましたね、はい。

アゲる音じゃなくて、落ち着かせる音じゃないですか、今回は。

ドリアン:そうですね。

で、そういう平穏さっていうのはドリアンくん自身のなかでも求めてたようなところはあるのかな?

ドリアン:そうですね、はい。基本的にもう……疲れてるから。

ははははは!

ドリアン:そういうところはありましたね。

自分自身がそういうものを求めているからっていう。

ドリアン:そうですね。あと、これがすごく独特で、個性的で、他にはないものっていう風には思わないですけど。こういうタイプの音楽っていうのは、世のなかには他にも全然あると思うんですけど。それにしたって全部同じような曲ばっかりだよな、みたいなことは思っていて。世のなかが。そういうことも思ってましたね。曲のタイプっていうことに限らず、なんかもう質感そのものが全部同じに聞こえるなっていうのは思ったんですよね。

なるほどね。

ドリアン:ダンス・ミュージックだろうがJ-POPだろうが、けっこう共通して同じような質感になってきてるなって。それでいいのかな、みたいなことは思ってましたけど。いいならいいんですけど、僕は「それはちょっとな」って思ったりとか。

僕は静岡という中途半端な街とはいえ、飲み屋とかパチンコ屋とか映画館が並んでいる歓楽街で育ったので。街って全然嫌いじゃないんですけども。でも渋谷とか、東京の街が最近すごくうるさくなったじゃないですか。宣伝カーとか、電子広告とかね。ほんとにやかましいな、っていうのがあって。若いひとたちが最近、自分たちの感覚でこういう「反やかましくない音楽」をやりはじめてるのが僕は興味深いなとずっと思ってたんですよね。

ドリアン:渋谷歩いていて入ってくる音に関しても、全部お金が絡んでいるように思えて。

まあ実際そうだしね(笑)。

ドリアン:すごいなあ、って。

街宣車と同じぐらいうるさいよね、音楽がんがん鳴らしてる宣伝のトラック。

ドリアン:ほんとにそうなんですよね。もう、すでに音楽でもないっていうか。そう思っちゃいますよね。こんなエラそうなこと言っていいかわかんないですけど。

ガンガン言いましょうよ。

ドリアン:(笑)

『midori』っていうこのタイトルは、たぶんだけど茶畑の緑から来てるの?

ドリアン:いやこれは、個人的には意味があるようなないような、なんですけど。ほんとはもっと他のタイトルも考えてたんですけど。いままでのように、「なんとか・なんとか」みたいな。ちょっと説明的な。そういう感じで考えてたんですけど、かなり迷路に入ってしまって。それでどうしようかって考えると、曲を作っていたときに頭にぼんやり浮かんでいたイメージが大体緑色のものだったんですよ。なんか音楽やってるひとっぽい言い方でヤですけど。

ははははは!

ドリアン:(笑)共通してそういうイメージがあったんで、じゃあこれは「緑」だろう、と。そんなにイチイチ説明する、これは具体的に○○ですとか、いうようなものじゃなくてもいいと思って。なんかもう、ありとあらゆるものが、「これは●●です」、「これは△△です」ってわからないとダメみたいな。

わからないって良いよね。徹底してわからないってことは重要だよね。

ドリアン:「だからもうちょっと、自分で考えろ」みたいなことは思うんですよね。

小野田雄が書いてるように、現代のマーティン・デニーって言い方もあるのかもね。でもさ、イージー・リスニングは当時はバチェラー・パッド・ミュージック──「独身者の音楽」って言って、50年代から60年代にかけて、小金があってまだ結婚していない独身の男が家に帰って酒を飲みながらリラックスして楽しむみたいなものだったから、セクシーな女がジャケットに載ってたりするでしょ。でも、この『midori』は、そういう独身者の音楽でもなければニューエイジでもなければ美化された日本でもなく、新幹線から見えるすごく平凡な日本の「緑」って感じがして、それがいいなって。

ドリアン:ツツジなんかも植え込みとかに普通に生えてますもんね。

そういうことも考えてやられたのかなって。

ドリアン:いま言われると思いますけど、そこまで考えてなかったかもしれない。なんかでも、ジャケットのイメージとしては実際にとある場所があるんですけど。そこをモチーフに手を加えてって感じになりましたね。

これは大井川鉄道でしょ?

ドリアン:これ大井川鉄道ですね。ほんとならこの辺に走ってるはずなんですけど。

ははははは。

ドリアン:そういう位置関係ですけど。

とにかく、マーティン・デニー風なセクシーな女性があってもおかしくはない音なわけじゃない。商品としてはそれでも成り立つと思うし。でも、『midori』の新しさって、この絵が象徴してるかなって。

ドリアン:たしかにそれぞれの曲の風景のなかで、ひとが出てくることはないですよね。詞があるわけじゃないから一概にそういうことは言えないし、そういうことを言ってしまうことで聴くひとに固定観念を与えてしまうのもちょっと怖いんですけれども、個人的には主人公から見た景色でしかないので。ひとが登場することはない。

このサイケ感ってけして60年代的なサイケ感ではないし、ああいうイージー・リスニング的なスタイリッシュなものも拒否してるし、もうちょっとリアルな感じが……リアルと言ったらサイケな感じとまったく矛盾してるけど(笑)。

ドリアン:わかりますけどね(笑)

日常と地続きなサイケ感がよく出てると思ったんですよね。そこが僕は好きです。

ドリアン:ありがとうございます。

そこは狙ったんでしょ?

ドリアン:はい、そうですね。サイケ感……それはまあ、結果的にそういう風に見えるっていうところがあるんですけれども。何て言ったらいいんですかねえ……狙ったような……。

じゃあ意図せずに、気がついてみたらこうなってたって感じなんだ?

ドリアン:イメージとしてはこういうジャケットがいい、っていうのが漠然とあった。以上。みたいなところがあるんですけれども。

直感的だったんだ。

ドリアン:はい、そうですね。女のひと的なことを言ったらこっちのなかに入ってますけど。

何が?

ドリアン:いや女のひとが。

(笑)あ、アー写にね。このアー写いいよね。

ドリアン:そうですね。静岡だし、お茶だし、ということですね。構図とか設定だとかは、写真を撮ってくれている寺沢美遊ちゃんが考えてくれて。

へえー、なるほどね。なんか、お茶割を飲みたくなりますよね(笑)

ドリアン:あ、ほんとですか(笑)。それは飲んでください。

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すべて均一化してきてる気がするんですよね。服装だってそうだと思いますし、食べるものだってそうだと思いますし。生活する行動のラインもそうだと思いますし。でも音楽もさっき言ったようにそうだと思うし。

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またしても小野田雄が資料に、これは「ネイチャー・トリップだ」なんて適当なことを書いてますけど、そうなんですか?

ドリアン:うーーーーん。

「気の遠くなるようなパズルに興じながら、彼が描こうと試みたのは架空のネイチャー・トリップだ。」と(笑)。

ドリアン:まあ、「気が遠くなるようなパズルには興じ」ましたけど。

おおーー(笑)

ドリアン:まあそう捉えてくれても……。

90年代にもこういうラウンジ風の音がクラブで流行ったことがあって、僕は好きだったんですけど、その時代のラウンジ・ミュージックってドラッギーだったんですよね。

ドリアン:あ、なるほど。

いわゆるハマり系な音が入っていて。ジェントル・ピープルみたいなものとか。それに比べるとすごく、小野田雄が言ってるネイチャー・トリップっていう意味もわからなくはない。さすが小野田雄だ。

ドリアン:べつにそれでもいいと思うんですけど。べつにそうじゃないとも言おうとも思わないんで。

でもほんといいアルバムだよ、これ。これたぶん、好きなひと多いと思いますよ。

ドリアン:ほんとですか。それだといいんですけどねえ。いままでのものは拒否感を持つひとはだいぶ拒否感持つタイプの音楽だったとは思います。

アッパーなダンスのドリアンを期待してるひとからすると裏切られた蟹になるかもだけど、そこを裏切りたかったわけでしょう?

ドリアン:そうですね。それこそ何て言うか……。

小野田雄は何でもかんでもバレアリックにするからね。ほら、これも「バレアリックだ」って書いているよ。(地中海じゃなくて)駿河湾だっていうのにね。

ドリアン:はははははは。

でも、たしかにこれはバレアリックですよ。

ドリアン:でもほんと、何でもいいとは思っていて。どういう風に受け取ってくれても。

まあそうだけどさ。でもどういう風に受け取ってもらってもいいけど、俺はこれを作りたかったんだってことだよね。

ドリアン:そうですね。

でもほんとすごくいい作品ですよ。

ドリアン:ほんとですか(笑)。

いや、マジマジ。聴いた瞬間、すげーいいじゃんと思って。

ドリアン:ありがとうございます。

ドリアンくんってこんな音楽作ってたんだと思って、昔の聴き直したらやっぱ違ってた(笑)。

ドリアン:そうなんですよね。

面白いよね。

ドリアン:何て言うか、すべて均一化してきてる気がするんですよね。服装だってそうだと思いますし、食べるものだってそうだと思いますし。生活する行動のラインもそうだと思いますし。でも音楽もさっき言ったようにそうだと思うし。

とくにネットって、ひとと違うことを言ったりすると叩くじゃない。

ドリアン:そうでしょうねえ。

音楽やってるひとは元々変わり者っていうか、ひとの目を気にせず生きていくようなね。

ドリアン:そう思うんですけど、それなのに音楽まで同じように聞こえるようになってる。それは僕がだんだん年を取っているっていうこともひとつの原因だと思うんですけども。それにしても、っていう風に。

そういう意味では今回のアルバムは逆に、メッセージになってますよ。

ドリアン:エラそうかもしれませんが(笑)

もっとエラそうなこと言おうよ(笑)。

ドリアン:ありがとうございます。

ところでなんでドリアンって名前にしたの?

ドリアン:ああー。これは僕がつけたわけではないんですけれども。DJとかをはじめたときに、友だちが「フライヤー作るけど、名前何にする?」って聞かれて、「あ、そうか」って。べつに本名でも良かったんですけど、「じゃあせっかくだから考えるよ」って言って。で、そのときいっしょに住んでるひとがいたんですけど、隣の部屋に行って、「いまこういう電話が来たんだけど、何がいいと思うかな?」って言ったら1秒ぐらいで「ドリアン」って言われて。「じゃあそれで!」って。なんか、覚えやすいしいいかな、って。

はははは。

ドリアン:しかもそんなに長く続けるつもりもなかった。

DJをはじめたころは、どんなスタイルだったんですか?

ドリアン:僕、ありがちなんですけど、普通に〈RAW LIFE〉にやられた世代なんですよ。

なるほど。それで小野田雄なんだね。

ドリアン:はい。だからその当時のきてた感じというか、コズミック的なものだったり、ディスコ・ダブと言われるものであったりとか。そういうところから入って。

へー、そうだったんだね。今日はどうもありがとうございました。

ドリアン:ありがとうございました!

 ドリアンは、文中に出てくる優しい男=小野田雄、そしてエレキングでDJチャートをかき集めてくれる暑苦しい男=五十嵐慎太郎と同じ静岡人である。ドリアン君、もっともっとCDを売って、いつか僕たちを見下してください。黒はんぺんを食べながら、お互いがんばりましょう。

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 ひさびさにライヴで完全にブッ飛ばされた。

 スイスの歴史的情緒溢れる美しき町ロザーン、創業100年の由緒あるシネマ・アートスペース、ル・ボーグ(Le Bourg)にて感無量なライヴ・セットを終えたばかりで興奮冷めやらぬ僕とローブドア(Robedoor)のブリット(〈NNF〉主宰)とアレックス、サンド・サークルズ(Sand Circles)のマーティンは、同じ晩に近所で行われていた〈LUFFフェスティヴァル2013〉に、ともにUK出身のハクサン・クロークとこのエンプティセット目当てで向かった。それによって僕らがこの晩にやってのけたショウがちっぽけにすら感じた(が、しかしそれでも僕らはこの晩のショウに満足している)。
 入場して間もなく、ただごとでない事態がステージ上に出来したことに目と耳を疑った。見覚えのある連中が発狂した光と音を放っている。ん? あれ? エンドン(ENDON)じゃね?
彼らを初めて知ったであろうブリット等を含むその日のオーディエンスは、強烈なトラウマを覚えたであろう。
 楽屋でジェロ・ビアフラがエンドンを絶賛するのを横目に偶然の再会の挨拶を交わし、数時間後のフライトで帰国する彼等に名残は尽きなかったが、エンプティセットのステージを観にフロアへと舞い戻った。

 有りえない程の爆音でフロアを振動させていたエンプティセット(眼球が振動するほど)に僕は少量の尿を漏らしていたかもしれぬ。
〈サブテキスト(Subtext)〉からの前作『マテリアル』はスノードニアの原発廃炉、ロンドン中心部深層部の広大なコンクリート試験燃料庫、ケントの地下22マイルにある中世の坑道などイギリス国内のカルト・スポットに赴き、コンタクト・マイクで採集したフィードバッグを“素材”にした極上のドキュメンタリー・サウンドトラックだ。
 彼らの完成度の高い世界観に僕はしばしばカネイト(Khanate)が奏でていた“間”を想起させられる。しかしもちろんこれはドゥーム・メタルではない。フロアで彼等が放出する超暴力的な光と音のフィードバックは(言わずもがな彼等のショウはリアルタイムでおこなわれる)は確実にオーディエンスを狂気のヘッドバンギングとダンスへと誘う。
 万を持して〈ラスタノートン〉からリリースされた4枚めのスタジオ・アルバム(※)となる『リカー(Recur)』はそのタイトルが指し示すようにいままでの彼等の軌跡を包括する秀作だ。根源的衝動を掻き立てるノイズとフィードバックの応酬。

 ライヴも込みなら確実に今年度最大の衝撃。

 ※本レヴュー掲載当初は「サード・スタジオ・アルバム」とご紹介しておりましたが、4枚めの誤りでした。お詫び申し上げます。(2013年11月14日/編集部)

Mark E - ele-king

 マーク・Eとか、モーター・シティ・ドラム・アンサンブルとか、スルーしてきたんだけど、五十嵐慎太郎が口うるさく推薦するものだから聴いています。UKの若い連中のお陰で、ディープ・ハウスが時代のムードに合ってきたというのもあるけれど、デトロイト系ビートダウン──せかさず、ゆったりとしたグルーヴ、エモーショナルでソウルフルなテイスト──の人気はハウス冬の時代においても衰えずにいたし、メロウなハーモニーとオードルスクールなフィーリングを持っているマーク・Eの今回の来日、ハウス時代のいま、実に良いタイミングじゃないでしょうか。
 2004年にジャネット・ジャクソンが「R&Bジャンキー」を出して、その3年後にUKはバーミンガムのマーク・Eは「R&Bドランキー」を出しているけれど、彼のR&B使いのうまさはつねに賞賛されています。既存の曲をダンス仕様に編集し直すことをハウスの世界はエディット(リエディット)と言いますが、五十嵐は彼をエディットの「職人」と呼んでいます。職人とは、わけもわからずサンプリングするのではなく、元ネタについてもよくわかっている人です。今月のオススメのディープ・ハウス、ディスクロージャーやザ・XXで踊って楽しかった人には大推薦。

以下、五十嵐から来たメールのコピペ。

 職人プロデューサー「Mark E」のJAPANツアーが久々に開催される。
JISCOレーベルではその類い稀なEDITワークで人気を獲得し、その後自身で立ち上げた「MERC」レーベルもコンスタントにリリースを重ね、地味で地道なスタンスとそんな性格を表してるかの様なそのサウンドが、本国イギリスはもちろん日本でも着実にコアなファンを獲得し、昨今のUKハウス再注目の波を牽引しているひとりと言っても過言ではないだろう。2011年の3.11の混乱のなか、いち早く来日してその親日ぶりも評判な彼なので今回のツアーを相当楽しみにしているようだ。
 名古屋では地元の信頼も厚い老舗のCLUB JB'sでの開催が決定した。
また代官山AIRのPARTYでは共演予定のDJ陣がDJ AGEISHI、DJ SHIBATA、GONNOと、これまた日本が誇る職人気質な最高なDJ陣。そしてラウンジでは新進気鋭の要注目若手DJ陣に交じって先日20周年を迎えたIDJUT BOYSのConradが参加すると言う豪華な顔ぶれで開催される!

Mark E (Merc, Spectral Sound/from UK)
 英国ウエスト・ミッドランズ州ウォルヴァーハンプトンにて生まれ、その後家具デザインを学ぶためにバーミンガムに移り住む。当時バーミンガムではちょうどクラブシーンが盛り上がっていた時期で、大学卒業後もそのままバーミンガムに住むことになる。Jisco Musicからリリースされた”Scared”をきっかけに、一躍Mark Eの名は広まり、ディスコ エディットやビートダウンという言葉に収まりきらないMark Eマジックは〈Endless Flight〉、〈Running Back〉、〈Golf Channel〉、〈Internasjonal〉、〈Sonar Kollektiv〉などからリリースされた。また、ここ数年で数多くのリミックスも続々と手がけており、remixerとしてのMark Eも勢いがとまらない。2009年には自主のレーベルMERCを始動し、アナログレコードとコンピレーションCD『Mark E Works 2005-2009』Vol.1と2をリリースしている。
 「本当の音楽は消耗品じゃないと思うんだよね。僕も音楽制作と向き合ってる時は、時間がたっても聴けるモノを常に意識してる。僕が古いディスコに惚れてるように、20年たってもみんなが楽しめるような音楽を創りたい。」 (Vendor Mag vol.5 Mark E Interviewより)
 2011年にファースト オリジナル アルバム『STONE BREAKER』を〈Spectral Sound〉より発表、プロデューサーMark Eの音世界が濃縮された作品となっている。
 〈Running Back〉から" THE BLACK COUNTRY ROOTS EP”を近々リリース予定であり、また現在セカンド・アルバムを制作中とのことである。

Merk Music:
https://mercmusic.net
https://twitter.com/mark_e_merc
https://www.facebook.com/pages/MERC/124366710936688


11.22(金) 名古屋 @ Club JB’S
Guest DJ: Mark E
DJ: Shou Ino (Buddy/indicate), Beepay (body to body/Mooving), Uchida (izumi), Hose (Mooving)

open 22:00
Advanced 2500yen
Door 3000yen

Info: Club JB’S https://www.club-jbs.jp
名古屋市中区栄4-3-15 丸美観光ビルB1F TEL 052-241-2234

NU-DISCOの旗手MARK Eが今年もAIRのフロアを魅了

 ビートダウン的感覚とソウル/ディスコ・エディット感覚を昇華させた独創的 なダンストラックでテクノ~ハウスシーンからも大きな注目を集め、リミキ サーとしての手腕も絶賛されるMARK Eが、約1年3カ月ぶりにAIR再登場を果た す。前回はNU-DISCOの旗手らしい変幻自在のプレイでフロアを見事に魅了して くれただけに、まさに待望の夜といえるだろう。国内からは、世界へ活躍の幅 を拡大中の次世代シーンの雄GONNOが昨年に続き連続参戦。そして今回は、東 京のダンスミュージック・ヒストリーを見つめ続けてきた大ベテランDJ AGEISHIも参加する。国境や世代の壁を超えて構築される、素晴らしい音空間 へ。

11.23(土/祝) 東京 @ AIR
COMMUNION
"Mark E JAPAN TOUR"

MAIN:
Mark E, DJ AGEISHI (AHB pro.), GONNO (WC/Merkur/International Feel), DJ SHIBATA (探心音/the oath)

B1F LOUNGE:
FUSHIMING & YO.AN (HOLE AND HOLLAND), COZU (COGEE & MAMAZU), HOBOBRAZIL, KILLY & 7e (Romanescos), Asyl Cahier, Conrad McDonnell(Idjut Boys)

Nomad: Vendor Crew

open 22:00
AIR Member 2500yen with 1Drink
With Flyer 3000yen with 1Drink
Door 3500yen with 1Drink

Info: AIR https://www.air-tokyo.com
東京都渋谷区猿楽町2-11 氷川ビルBF TEL 03-5784-3386

TOTAL TOUR INFO: AHB Production www.ahbproduction.com


 みんな大好きアンチバラス! 昨年、『セキュリティ』から5年ぶりとなる新譜『アンチバラス』をリリースしてその健在ぶりを印象づけ、いまなおアフロ・ビートを革新しつづけるバンドとしてリスペクトを受けるブルックリンの10年選手たちが、来月じつに8年ぶりとなる来日公演を行う。「懐かしいなー」は、新鮮な驚きに変わるかもしれない。彼らは12月の東京、金沢、福岡で、どのようなステージを見せてくれるのだろうか。

 初期作品の中心人物で、現世においてレトロ・フューチャーなダンス・グル―ヴの復興に寄与している所属レーベル、〈Daptone Records〉のオーナー、ガブリエル・ロスは彼らの存在をこのように定義する。
「リズムだけが素晴らしいアフロ・ビートを形成するのだ。これはリズム・セクションだけのことではない、ホーン、ヴォーカル、キーボード、全てが一体となりリズムを放出する。それだけでは物足りない、そこに聴き手、受け手が何かを期待し、揺り動かされ、予感し感じる。この全てのことがあってグル―ヴが作用するのだ」

“闘争するアフロビート・バンド”アンチバラス12月緊急来日!

アフロビート・サウンドを継承するブルックリンのバンド、アンチバラスの8年ぶりとなる来日公演「Organic Groove ~Our True Calling~ feat. Antibalas」が12月に決定し、12月15日に開催される東京公演に三宅洋平率いる(仮)ALBATRUSがゲスト出演することが発表された。

近年ではアフロビートの始祖フェラ・クティの伝記的ミュージカル「FELA!」のスコアを担当するなど音楽的にも更なる進化を遂げてきたアンチバラス。サウンドの継承のみならず、政治的な闘争という精神性も受け継いだ数少ないバンドとしてグローバル社会の矛盾に異を唱え、戦争に費やされる膨大な汚れた金を、よりポジティヴなエネルギーに浄化する、そんなメッセージ唱え続けてきた。一方の三宅も今年参議院選挙に出馬、選挙活動を祭りに見立てた「選挙フェス」を通し住民主権型の社会へのシフトを訴えてきた。

国は違えど日米の闘争するミュージシャン2組の「共闘」が実現の場は、実に3年ぶりとなるイヴェント〈Organic Groove〉の招聘によるもの。00年代初頭から刺激的かつ創造性に溢れたミュージシャンたちを紹介してきたイヴェント3度めの復活の場として、日米を代表するメッセージ性の強い両アーティスト。東京公演(12/15 @Daikanyama UNIT)のチケット販売は11月2日よりスタートする。

■2013.12.15 sun
Organic Groove ~Our True Calling~ feat. Antibalas
@Daikanyama UNIT / Saloon / UNICE ※3会場同時開催

https://www.organicgroove.net/

LIVE :
Antibalas
(仮)ALBATRUS
and more bands and DJs to be anounced!!!
OPEN / START : 17:00
TICKET :
adv: 6,500yen(1drink fee charged @door / All Standing)


electraglide 2013 - ele-king

 11月29日金曜日、幕張メッセ国際展示場にて開催される「エレクトラグライド2013」、当日のタイムテーブルが発表された。はい、ご覧の通りである。


 空間を2フロアに仕切った前年と違って、今年は巨大空間にふたつのステージを設置、交互にパフォーマンスをする。つまり、「カブリなしで全てのショウを観ることが可能。次から次へとノンストップで繋がって行くパフォーマンスが、濃密なヴァイブを生み出し、フロアをそしてひと夜のパーティを最高の一体感に包み込む」と、主催するビートインクは鼻息荒いメールを昨晩、関係者にいっせいに送った。
 そして、「さらにタイムテーブルに注目せよ! まさに息つく暇もない疾風怒濤のランニング・オーダー!」だと豪語。メールのなかでは、下記のような当日のシミュレーションまでする。ビートインクもそれほど気合いが入っているのだ。
 私などはのんびり派なので、グラストンベリーでもブライトンのフェスティヴァルでも、メタモルフォーゼでも、非合法レイヴでも、いっつも、適当に遊んで適当に飲んで、座って誰かと話しているほうなので、みなさんも「~を見なきゃいけない」なんてプレッシャーを自分にかけずに、楽しみましょう。酒飲みは配分を間違わないこと。(レイヴでもフェスでも、音楽なんてなにひとつ覚えていないけど、久しぶりに話した友人との会話だけはよく覚えているなんてザラ。そう、主役は君たちなのだ!)
 セオ・パリッシュのときまでに生存者がどれほどいるのか、注目したい。

NOSAJ THING × 真鍋大度 × 堀井哲史 × 比嘉了
フライング・ロータスやケンドリック・ラマーも認めるL.A.ビートの逸材ノサッジ・シングと、パフュームの演出をはじめ世界的認知度を飛躍的に上げ続ける真鍋大度率いるライゾマティクスの面々が世界初公開となるオーディオ・ヴィジュアル・セットで登場。electraglide 2013のイノヴェイティヴな幕開けを告げる。

FACTORY FLOOR
アシッド、パンク、ディスコ、インダストリアルを3ピースで配置しながら、破壊力抜群のライヴ・パフォーマンスに中毒者続出!! ポストパンク、クラウトロックのDNAを現代のミニマリズムでモダナイズした緊張感溢れるグルーヴが暴力的な興奮へと昇華していく様は必見(失禁)!!

MACHINEDRUM
IDM~エレクトロニカ、ヒップホップ、ポスト・ダブステップ、ジュークとビート・ミュージックの潮流を掴みながら、そのドープネスをポップに錬金してきた奇才が最新作にして傑作『VaporCity』リリース後の初舞台をエレグラで披露!ディープでヴェイパーな街のサウンドトラックが幕張メッセを覆い尽くす!!

SHERWOOD & PINCH
全てのベース・ミュージック・フリークが狂喜した最強のドリーム・タッグが再びここ日本を襲撃!! ダブ・サウンドのルーツと未来が邂逅した“今”を鳴らす、陶酔と覚醒のレベル・ミュージックが来場者の足腰、そして魂を直撃!! 衝撃のヘヴィウェイト・ダブに応答せよ!!

JAMES BLAKE
先日マーキュリー賞を受賞し、名実ともにUKを代表するアーティストとなったジェイムス・ブレイクが2013年のワールド・ツアーのファイナル公演としてelectraglide初登場!視覚も魅了する大がかりな舞台演出の機材を持ち込みフル・セット(日本初上陸!)で行われるショウ! さらにヴァージョンアップした唯一無二のJBワールドは、再び伝説の一夜を更新するだろう。

2manydjs LIVE
EDM前夜からロックとダンスの垣根をブチ壊し、キラー・チューンとキラー・チューンを掛け合わせた“マッシュ・アップ”の洪水でフロアを掌握するパーティ奉行がなんと10年ぶりにエレグラに降臨!かかっている曲のアートワークがリアルタイムでシンクロしていく最強のパーティ・エンターテインメントを投下!


!!! (chk chk chk)
即完! 大合唱!! 汗まみれの肉弾戦!!! となったプレミア来日公演も記憶に新しい、最狂のモンスター・グルーヴ・バンドが帰還! ロック・フリーク、パンクス、テクノ・ヘッズをまとめて飲込む狂乱のグルーヴで幕張メッセのフロアがダンサーの洪水で溢れかえること必至!!!

MODESELEKTOR [DJ SET + 909] with Pfadfinderei
貪欲なまでに雑食なサウンドで世界中のダンスフロアを狂喜乱舞させてきたデュオが遂にエレグラ初参戦! 今回は新機材とTR-909を組み込んだDJセットに盟友であるマルチ・メディア・アーティストPfadfindereiがVJとして帯同した圧巻のオーディオ・ヴィジュアル・セットを本邦初公開!!

THEO PARRISH
デトロイトのブラックネスを体現し続けるこの男がまさかのelectraglide 2013出演!百花繚乱のパフォーマンスを抜けた後に、ソウル、ジャズ、ファンク、ディスコ、テクノ、ハウス……すべてのミュージック・ラバーを祝福する至高のDJプレイが今年のエレグラを大団円へと誘う!!

まだ間に合う!前売TICKET!
前売 ¥8,800 / 当日 ¥9,800
※18歳未満の入場は不可、入場の際写真 付きIDの提示をお願い致します。
※お買い求めいただいたチケットは返品できません。

詳細はこちらから>>> www.electraglide.info

Beatkart ( https://shop.beatink.com ) 限定、チケット購入特典決定!
Beatkartでチケットをご購入いただいたお客様に先着でバッジ型オーディオ・プレイヤーelectraglide 2013限定PLAYBUTTONをプレゼント!

electraglide2013 限定PLAYBUTTON
SHERWOOD & PINCH「MUSIC KILLER (EXTENDED VERSION)」
(限定数:500個 / 収録:CDEP未収録Version / 収録分数:4分14秒)
※無くなり次第終了となります。

PLAYBUTTONとは >>>
https://www.memory-tech.co.jp/new/product/package/playbutton.html


国内最大級のエレクトロニック~ダンス・ミュージック・フェス『エレクトラグライド』開催!
electraglide2013

FEATURING:
JAMES BLAKE
2manydjs LIVE
!!!
MODESELEKTOR [DJ SET+909] with Pfadfinderei
THEO PARRISH
SHERWOOD & PINCH
FACTORY FLOOR
MACHINEDRUM
NOSAJ THING x 真鍋大度 x 堀井哲史 x 比嘉了

2013/11/29 (FRI)
幕張メッセ国際展示場
OPEN/START 20:00

TICKET:
前売 ¥8,800/ 当日 ¥9,800
※18歳未満の入場は不可、入場の際写真 付きIDの提示をお願い致します。
※お買い求めいただいたチケットは返品できません。

前売TICKET販売詳細:
チケットぴあ 0570-02-9999 [ https://t.pia.jp/ ] (Pコード:209-961)
ローソンチケット 0570-084-003 [ https://l-tike.com ] (Lコード:72626)
イープラス [ https://eplus.jp ]
tixee(スマートフォン用eチ ケット)[ https://tixee.tv/event/detail/eventId/1829 ]
Confetti [ https://confetti-web.com ]
ビートインク [ https://shop.beatink.com ]

店頭販売(ABC順)
BEAMS RECORDS [ https://www.beams.co.jp/shops/detail/beams-records ]
ディスクユニオン [ https://diskunion.net ] (渋谷Club Music Shop / 新宿Club Music Shop / 下北沢Club Music Shop / お茶の水駅前店 / 池袋店 / 吉祥寺店 / 町田店 / 横浜西口店 / 津田沼店 / 千葉店 / 柏店 / 北浦和店 / 立川店 / 高田馬場店 / 中野店 / web shop)
GANBAN [ https://ganban.net ]
HMV [ https://www.hmv.co.jp ](ルミネ池袋店 / ららぽーと横浜店 / ららぽーと柏の葉店 / イオンモール船橋店)
JET SET TOKYO [ https://www.jetsetrecords.net ]
more records(大宮) [ https://more-records.shop-pro.jp ]
大麻堂東京店 [ https://www.taimado.com/blogtokyo ]
TECHNIQUE[ https://www.technique.co.jp ]
TOWER RECORDS [ https://www.tower.jp ](新宿店 / 秋葉原店 / 池袋店 / 吉祥寺店 / 川崎店 / 町田店 / 柏店 / 津田沼店)
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI / TSUTAYA三軒茶屋 / SHIBUYA TSUTAYA / 代官山蔦屋書店 / TSUTAYA横浜みなとみらい店 [ https://www.tsutaya.co.jp ]

他一部CDショップにて

INFO:
BEATINK 03-5768-1277 beatink.com
SMASH 03-3444-6751 smash-jpn.com smash-mobile.com
HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999 doobie-web.com

企画制作:BEATINK / SMASH / DOOBIE
後援:SHIBUYA TELEVISION
協賛:CA4LA / PLAYBUTTON

www.electraglide.info


ジェイムス・ブレイク、アンダーワールド、フライング・ロータスらの楽曲を収録したスペシャル・コンピレーションがiTunes Japan限定で発売決定!

electraglide 2013の開催を記念して、出演者のジェイムス・ブレイク、チック・チック・チック、シャーウッド&ピンチ、マシーンドラム、ノサッジ・シングの楽曲はもちろん、2000年の初開催以降に出演したアンダーワールド、オービタル、フライング・ロータス、スクエアプッシャー、LFO、DJケンタロウなど、これまでにエレグラのラインナップを彩ってきたアーティストの代表曲が収録されたコンピレーション『electraglide 2000-2013』がiTunes Japan限定でリリースされる。

15曲が収録された本コンピレーションは、11/20 (水)にリリースされ、12/10(火)までは期間限定価格1200円で配信される。いよいよタイムテーブルや会場のレイアウトまで発表され、開催まで17日と迫ったelectraglide 2013の予習はもちろん、エレグラの歴史を振り返ることができるコンピレーションとなっている。

V.A
『electraglide 2000-2013』

Beat Records
11月20日発売
価格:¥1,200 (期間限定価格)

■ iTunes ■
https://itunes.apple.com/jp/album/electraglide-2000-2013/id739026681

●トラックリスト
01. !!!(chk chk chk) - Slyd (Patrick Ford Extended Mix)
02. Orbital - Wonky
03. Tim Deluxe - It Just Won t Do (feat. Sam Obernik)
04. Hudson Mohawke - Joy Fantastic (feat. Olivier Daysoul)
05. Nosaj Thing - Eclipse/Blue
06. Clark - The Pining pt2
07. Machinedrum - Eyesdontlie
08. James Blake - CMYK
09. Sherwood & Pinch - Music Killer
10. Flying Lotus - See Thru To U (feat. Erykah Badu)
11. DJ KENTARO - Kikkake (feat. DJ KRUSH)
12. Squarepusher - Energy Wizard
13. Amon Tobin - Journeyman
14. Underworld - Two Months Off
15. LFO - Freak

『 Songdrop 』予習に便利な出演アーティスト音源まとめ特設サイト登場!

イギリスの音楽キューレーションサービス「Songdrop」がelectraglide 2013特設サイトをオープン。Songdropは、YouTube、bandcamp、Soundcloud、Vevo等、様々なソースからの音楽をプレイリスト化して聴けるサービス。
出演アーティストのオリジナル音源だけでなく、アーティストによるDJセット、リミックス、ライブ音源も聞くことができ、electraglide 2013の予習に大変便利。
https://songdrop.com/electraglide/line-up-2013

■マシーンドラム大阪公演!
featuring:
MACHINEDRUM, and more

数々のプロジェクトやプロデュースでいまや引く手あまたの奇才マシーンドラム。傑作と呼び声も高いニューアルバム『ヴェイパー・シティー』を何とニンジャチューンからリリースし、ヘッドライン公演で大阪を襲来!

11/30 (SAT) CIRCUS
OPEN/START 21:00前売 3,000 YEN / 当日 3,500 YEN ※入場時にドリンク代別途500円必要
INFO: 06-6241-3822

今週末11/15(金)に行なわれるNeuture01@ageHa にエレグラブースが出店!
現地にて前売りチケット発売!
https://www.neutralnation.net/


COGEE (BLACK SHEEP / SMASH YOUR FACE) - ele-king

BLACK SHEEP主宰。SMASH YOUR FACEのギタリスト。
https://blacksheepxxx.com/

【DJスケジュール】
11/9(fri)@吉祥寺CHEEKY
11/23(sat)@代官山AIR「MARK.E JAPAN TOUR」
11/30(sat)@半蔵門ANAGURA「BLACK SHEEP vol58」
12/7(sat)@新潟ARK
12/22(sun)@名古屋decibel&KALAKUTA DISCO
「BLACK SHEEP 名古屋出張編」

【LIVEスケジュール】
11/17(sat)@下北沢THREE「LESS THAN TV presents METEO WINTER」
11/30(sat)@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR「三茶HxC vol.111」

お金では買えない価値のある音源10選


1
切腹ピストルズ - 流出音源その一
https://seppukupistols.soregashi.com/01_lostvirgin.html

2
切腹ピストルズ - 流出音源その二
https://seppukupistols.soregashi.com/02_lostvirgin.html

3
RISE FROM THE DEAD feat UG KAWANAMI
https://soundcloud.com/ug-kawanami/rise-from-the-dead-feat-ug

4
RISE FROM THE DEAD feat UG KAWANAMI - Black Funk Ill Kill(Original Version)
https://soundcloud.com/ug-kawanami/r

5
TELEPATHY(EYE&UG KAWANAMI) - Secret(Inst.)
https://soundcloud.com/ug-kawanami/telepathy-secret-inst

6
CMT - EYESCREAM MIX
https://soundcloud.com/sbmrecordings/eyescream-mix-mixed-by-cmt

7
DJ HIKARU - Beats in Space MIX
https://www.beatsinspace.net/playlists/439

8
MOODMAN - DJ Mix Show“MOODMANOW ”0912 from VINCENT RADIO
https://soundcloud.com/vincent_archives/moodmanow_0912

9
DETOXX - DOMINGO from himcast
https://www.himcast.com/2013/06/15-domingo-detoxx-blacksheep-629.html

10
LIL'MO FO / SEP 5TH 2013 AT GARAM BAR TIME
https://soundcloud.com/lil-mofo-business-4/sep-5th-2013-lil-mofo-at-garam

interview with Alex Barck (Jazzanova) - ele-king

 1990年代半ばにドイツのベルリンで結成されたジャザノヴァ。3人のDJと3人のプロデューサー/トラックメイカーから成るこのユニットが生まれた時期は、クラブ・ジャズ・シーンが躍進しており、ニュー・ジャズやフューチャー・ジャズと呼ばれる新しい音楽が生まれていた。当時はジャズを接点にさまざまな音楽ジャンルが融合し、カール・クレイグのインナーゾーン・オーケストラやロニ・サイズのリプラゼントなどが活躍していた。そうした時代に一躍脚光を浴びたのがジャザノヴァだ。

 古い時代のジャズ、ソウル、ブラジル音楽、ラテン、アフロなどの音素材を、まるで実際に生演奏しているように錯覚させる緻密なサンプリングで再構築し、テクノ、ハウス、ヒップホップ、ドラムンベースなどを通過した新しい未来の音楽として提示する。彼らの手法は、それ以降のニュー・ジャズ~クロスオーヴァー・シーンの指針となり、多方面にも影響を及ぼした。『In Between』(2003年)、『Of All The Things』(2008年)とアルバムを発表していくなか、ジャザノヴァの音楽性は徐々に変化していく。エレクトロニクスとアコースティックな要素が融合していた『In Between』に比べ、『Of All The Things』では多くのシンガーを起用し、生演奏に比重を置いた作風となっていた。当時はメイヤー・ホーソンなどが台頭してきていたが、そうしたヴィンテージ・ソウル的な作品もあった。その方向性は最新作『Fankhaus Studio Sessions』(2012年)でさらに加速し、これは完全なバンド・スタイルでおこなったスタジオ・ライヴ集である。パーソネルもプロデューサー/トラックメイカーとセッション・ミュージシャンが主で、実際のところDJメンバーはほとんど関与していない。つまり、当初のジャザノヴァとは異なるものなのだ。


Alex Barck
Reunion

Sonar Kollektiv/Pヴァイン

Amazon iTunes HMV Tower

 一方、そのDJメンバーであるアレックス・バークは、現在はソロ活動をメインでおこなっている。DJとして多忙な日々を送っていたアレックスは、2011年にプロマー&バークというユニットで『Alex And The Grizzly』を発表する。フォウナ・フラッシュ、トゥルービー・トリオ、ドラムレッスンといったユニットで、ジャザノヴァとともにドイツの音楽シーンを牽引してきたクリスチャン・プロマーとのユニットだ。
 音楽的にはディープ・ハウス、テック・ハウス、テクノ、ミニマルといった要素を軸とし、アレックスの普段のDJプレイを反映したものと言えるが、中に自身でヴォーカルを取ったりしたものや、シンガー・ソングライター的な要素を感じさせるものもあり、またフォークからクラシックやオペラ、バレアリックにチルアウト、そしてエスニックなど多彩なテイストを盛り込み、彼らの豊富な音楽的知識や経験が生かされていた。
 そして、2013年の秋、アレックスのキャリア初となるソロ・アルバム『Reunion』が完成した。『Alex And The Grizzly』の延長線上にある作品と言えるが、プロマー&バークではどちらかと言えばクリスチャン・プロマーがプロダクションの実務を仕切っていたのに対し、『Reunion』ではアレックスは完全に独り立ちし、作曲やプログラミングをはじめとしたスタジオ・ワークは全て自身でおこなっている。
 今回は自分で歌ってはいないが、代わりに多くのゲスト・シンガーを招き、ヴォーカル曲が多くなっていることも特徴だろう。レッド・ブル・ミュージック・アカデミーのイベントのDJで来日中のアレックスに、この『Reunion』のことを中心に、DJやジャザノヴァのこと、最近の音楽シーンについてなど、いろいろ語ってもらった。

音楽があまりにも溢れすぎているからガイドが必要だと思う。僕たちの世代のジャズDJが一番良い選曲者になれると思う。僕たちはどんなジャンルも新旧も問わず何でもチェックしているからね。この20年間で僕たちは音楽を俯瞰的にみる術を培ってきたから。僕たちの選曲者としての存在価値は、今後どんどん重要になっていくはずだよ。

初のソロ・アルバムのリリースおめでとうございます。DJ、そしてジャザノヴァのメンバーとして20年近くやってきて、今、このタイミングでソロ作を出したのは、どんな理由からですか?

アレックス・バーク(以下AB):昨年の7月から1年間、家族と一緒にレユニオンという島で生活することになって、そこではベルリンにいたときのようにスケジュールに縛られることなく、何の計画も立てずに音楽に取り組んでみようと思ったんだ。最初からアルバムを作ろうとしたわけじゃない。でも、島の空間や時間にすごく刺激されて、この1年はアルバムを1枚作るのにちょうどいい期間だと感じるようになっていった。向こうにはスタジオがないから、仕方なく自分のラップトップとヘッドフォンだけで制作していたんだけどね。

レユニオンはフランスの海外県で、アフリカのインド洋上にあるマダガスカル東方の小島なのですが、ベルリンを離れてここに移ったきっかけは何ですか?

AB:僕の妻はヨーロピアン・スクールの教師なのだけれど、彼女が海外に1年間赴任して教えるという交換プログラムの話をもらい、それがレユニオンだったんだ。彼女が行きたいと言ったとき、初めは一緒に行くのを少し躊躇した。DJにとって1年というのは長い時間だからね。でも、突然これは何か違う世界に触れるいい機会なんじゃないかという直感があったんだ。それまでベルリンにしか住んだことがなかったからね。実際、ベルリンを外から見ることが出来たのはいい経験だったよ。ベルリンではみんな「ベルリン・サウンド」を作るんだ。それはハードなテクノやハウス・ミュージックなんだけど、僕の好きな音楽ではなかった。だから、あのうるさい街を離れられてよかったよ。

CDジャケットになっているビーチの写真も、レユニオンでの風景なのですか?

AB:これはレユニオンに着いたその日に撮った最初の写真なんだ。とても美しい島で、まさにパラダイスだよ。現地の人は親切で、ピースフルだし、いろんな人種が混ざっている。中国系、インド系、黒人系のクレオール、それからフランス系と、皆それぞれ違っているけど、そうしていろんな血が混ざりあうことにより、美しい人が生み出されるんだ。そして、暖かいし、食べ物も最高だし、とくに魚は新鮮だよ! 老後には移り住みたいねとも思ったよ(笑)。

イビサのように観光地化されたところとは違うのですか?

AB:イビザのようなところとは全く違うね。フランスから多少の観光客がいる程度で、ずっと少ないよ。手つかずの自然の楽園というイメージかな。ナイト・ライフはないし、ホテルも少しだけ。とてもピュアな島だよ。火山があったり、4,000m級の山があったりする。それに美しいビーチもあって、全部揃っているんだ。ぜひホリデイに行くべきだね。

ということは、レユニオンではDJの機会などはなかったわけですか?

AB:プティヨンというとても小さいクラブでレジデントDJをやっていた。ただ、それはクラブというより家族や友達を集めたバーのようなところだったよ。それ以外はやらなかった。代わりに「エレクトロピカル」というフェスティヴァルのオーガナイズをしていて、ドイツから、例えばAMEのフランク・ヴィーデマンやクリスチャン・プロマーを呼んだり、ほかにジェフ・ミルズとか、フランスから何人かのアーティストをブッキングする仕事をしていた。あと11月と4月に2回ほどミニ・ツアーをやって、ヨーロッパの国々を回ったり、日本にも行ったりしたよ。

アルバムではレユニオン島出身のクリスティーヌ・セーラムというシンガーが歌っていますが、彼女とはどのように出会ったのですか?

AB:向こうに着いたとき、たまたま誰かから彼女のCDをもらったんだ。島にはマロヤという奴隷制の時代から続く伝統的な音楽があって、彼女はその分野でとても有名な歌手なんだよ。で、そのCDを聴いて、僕は彼女の声に恋をしたんだ。知り合いを通して何とか彼女にコンタクトを取りたいと思ったところ、実は僕がプティヨンでプレイする時にいつも彼女が来てくれていたことがわかってね(笑)。それで、すぐ紹介してもらった。すごく才能があって、フレンドリーで素晴らしい人だよ。そうやって仲良くなって、一緒に音楽を作ったんだ。実はこれからふたりで新しいアルバムを作ろうと考えていて、来年にもう一度レユニオンに行って、レコーディングをしようと計画中なんだ。

レユニオンには独自の音楽文化があるのですか?

AB:レユニオンは奴隷制時代の典型的な植民地だった。そして、アメリカのブルースやアフリカやブラジルの伝統的な音楽のように、レユニオンにはマロヤという音楽があるんだ。でも、それは実は1980年代まで演奏するのを禁止されていたんだよ。当時のミッテラン大統領が解禁して、一般に聴くことができるようになった。音楽的には打楽器のみの編成で、ある種トランシーな要素がある。カヤンバという大きなシェイカーのような楽器やルーラーという打楽器を使っていて、それらと歌だけから成り立つ音楽なんだ。パフォーマンスを見に行くと、老人でさえもトランス状態で踊っている。少しブードゥーの音楽に似ているところもあって、とても興味深いね。それとミニマルな要素もあるから、DJとしてプレイできるかもね。心の奥深くに入り込んでくるような音楽だよ。

クリスティーンが歌う“Oh Africa”は、そのマロヤに影響を受けた部分もあるのですか?

AB:そうだね、この曲と“Reunion”が島の文化から最も影響を受けたものだと思う。アルバムのすべての曲が島に影響を受けたものとは言い難いけれど、あの島がこの音楽を作る時間と場所をくれたわけだから、そうした意味でレユニオンのあらゆるものから着想を得ているアルバムなんだ。そのなかでも「Oh Africa」は直接的な影響を大きく受けているよ。リズムもマロヤのスタイルだし、大きなシェイカーを使ったり、クリスティーヌの歌声だったり、明らかにこのアルバムのハイライトだと思う。

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今回のアルバムは初期のジャザノヴァに近い、DJ的なプロデュース・ワークを重視した曲作りなんだ。いろいろリミックスを手掛けたりとか、最初のアルバムの頃のね。ジャザノヴァはライヴ・サウンドへ変化していくにつれて、よりクラシックなソング・ライティングに基づく明確な骨組みの音楽へと曲調も変化していった。


Alex Barck
Reunion

Sonar Kollektiv/Pヴァイン

Amazon iTunes HMV Tower

レユニオンから受けた着想という話でいうと、“Doubter”“Reset”“Spinning Around”といった曲からはバレアリックなムードが漂っているのですが、それはレユニオンでのレイドバックした生活から育まれたものと言えそうですか?

AB:バレアリックという言葉を出すなら、それはレユニオンでの生活以前から自分のなかに存在してきたと思う。言うなれば根源的なバレアリックの感触に、いつも大きなインスピレーションを得ているんだ。意図的にそれを嗜好しているわけではなく、純粋に内面から出てくるものなんだ。僕のDJを知っている人は、そういった音楽をかけるのが好きだと理解してくれるんじゃないかな。子供の頃の僕はポップ・ミュージックをよく聴いてたけど、改めて自分なりのバレアリックということを分析するなら、例えば当時好きだったシャーデーのような1980年代のポップ・ミュージックに繋がりがあるんじゃないだろうか。だから、それは直接的な影響というより潜在的なもので、ポップ・ミュージックに囲まれて育った僕の子供時代の環境から自然と湧き出し、音楽を作る時に表面に浮かんでくるんだ。バレアリックというものを僕は意識しているわけではなく、それは言うなればポップ・ミュージックなんだけど、ポップ・ミュージックもバレアリックに通じているんじゃないかな。曲作りにおいてもバレアリックなものを作ろうとしているわけじゃない。敢えて言うなら、コーラスがあって、ヴァースがあって、フックが魅力的という古典的な曲作りが好きなのかも知れないね。それはロック・ポップ的な音楽、例えば昔スミスなどを聴いていた時から僕の中に生まれたんじゃないだろうか。

バレアリックという言葉を出したのは、プロマー&バークでアル・ディ・メオラの「Pictures Of The Sea (Love Theme)」のカヴァーをしていて、そうした部分からも繋がるところを感じたので訊いたわけです。

AB:僕はドイツの海沿いの街で生まれたので、海がずっと心象風景になっているんだ。海を見ながら何時間も座っているのが好きだよ。いつもその風景に影響を受けているし、頭のなかにそのイメージがあるんだ。だから、アル・ディ・メオラの“Pictures Of The Sea”が僕の好きな曲というのは、わかりやすいだろ(笑)。
 でも、これはあまりにも美しい曲だけどクラブでかけられるタイプのナンバーじゃないから、いつかそのクラブ・ヴァージョンを作りたいと考えていたんだ。いいカヴァーができればとね。ジャザノヴァの最初のアルバムにも“Sub-Atlantic”という素晴らしいインタールードがあるけど、これも海の風景から来ている。そういった具合に海のサウンドとイメージが僕の頭のなかにいつもあるんだ。僕の家族はホリデイにフランスの海沿いの別荘に行くけど、できればそこにずっといたいくらいだよ(笑)。ベルリンには海がないからね、湖はたくさんあるけれど。

今回のアルバムで、ジャザノヴァやプロマー&バークの時と違いを意識した点はありますか?プロマー&バークとは繋がりはあるかもしれないが、最近のジャザノヴァのサウンドは違うと思うのですが。

AB:今回のアルバムは初期のジャザノヴァに近い、DJ的なプロデュース・ワークを重視した曲作りなんだ。いろいろリミックスを手掛けたりとか、最初のアルバムの頃のね。ジャザノヴァはライヴ・サウンドへ変化していくにつれて、よりクラシックなソング・ライティングに基づく明確な骨組みの音楽へと曲調も変化していった。ただ、僕はDJとしてキャリアをスタートしたから、DJ的な手法による音楽を求める部分もあり、それがプロマー&バークに繋がったのかもしれない。で、今回のアルバムにはそうしたDJ的な要素もあるし、一方で単体の曲として聴けるものでもある。楽曲ごとを重視しながらクラブでもかけられるという、ちょうど中間のものなんだ。

プロマー&バークのアルバム制作時に、クリスチャン・プロマーからエイブルトン・ライヴなどの機材などの使い方を教えてもらったそうですね。今回は独りで制作して、それらの使い方は上達しましたか?

AB:音楽的な面ではジャザノヴァのときにもチームからいろいろ学んできて、その次に実務作業や技術面でクリスチャンからより多くのことを学んできた。教えてもらうというより、いつも彼が作業する隣りに座って、それを見ながらいろいろ質問していたね。彼は本当に短時間で制作できるプロデューサーで、アイデアがあればパッと作ってしまう。プロマー&バークのアルバムは10日で作ってしまったんだ。彼からは多くのことを学んだよ。コンプレッションやシグナル・チェインニングといった複雑な技術についてもね。でも、まだ僕は完璧なプロデューサーではないので、このアルバムの制作中にも、ときどき彼に電話して質問しなければならなかったよ(笑)。

それでは、アルバムを作るごとにだんだんと上達していますね。

AB:そう、制作しながら学んでいるんだ。15年もの間エンジニアと一緒に働きながら、コンプレッサーがこんな調子なら、サウンドはこんな感じなる、という風に試行錯誤しながら学んできた。でも、そうした学習の成果に満足するかどうかは、結局のところはとても個人的な感覚によるんだ。今回のアルバムに関して、自分では80%の完成度だと思っている。僕にとってこのプロダクションはパーフェクトなものとならなくても、ある程度形が整っていればOKという感じなんだ。ヘッドフォンで作ったということを考えれば上出来かもしれない。もし、これと同じアイデアで同じアルバムを、誰かビッグなプロデューサーと組んで作れていたら、より良いものになったかもしれない。独りで全部を手掛けると、外からのインプットがないし、頭のなかがグチャグチャに混乱することもあるんだ。とくにミックス・ダウンのときが大変で、神経を消耗する作業だよ。今回も最終ミックス・ダウンでは1カ月の間寝られな日が続いて、ずっと気分が悪かったよ(笑)。1年でスパッと完成させたかったから、何とかやり遂げたけどね。

プロマー&バークでは自分でも歌っていましたが、今回はたくさんのヴォーカリストが参加しています。どうして自分で歌わなかったのですか?

AB:歌いたくなかったんだ(笑)。プロマー&バークのときは特別で、そもそも他のシンガーに歌ってもらうためのガイドラインとして僕が歌ったんだ。でも、それを聴いて「いや、こっちの方がいいよ」、「君が歌うなんてクールだよ」と言う人がいた。一方、いい意見だけじゃなくて、ある人たちは「ダメだ」と言った。クリスチャンと僕は、むしろそうした意見の違いがあった方が、結果的にアルバムとして良いものになるんじゃないかなと思って、それで自分の声を残したんだ。でも、今回はインスト・トラックの方で手一杯だったし、他のシンガーが歌う方が良いと考えたんだ。もちろん、彼らに僕の考えはいろいろ伝え、イメージとかは実際に歌って聞かせたりしたりもし、最終的に彼らがそれを形にした。まあ、僕はレッスンを受けたプロのシンガーじゃないし、たまに歌うこともあるけれど、今回はそれを選択しなかった。家で子供たちに歌うことは大丈夫だけど、才能のあるシンガーではないからね(笑)。

いろいろなタイプのシンガーがいますが、フェットサムの歌う“Why & How”やジョナサン・ベッカリーの“Doubter”を聴くと、こうしたシンガーの起用によってシンガー・ソングライター的な要素を代弁しているように感じます。

AB:準備段階で電話越しに歌って聞かせ、いろいろアイデアを交換していったんだけど、参加した全てのシンガーが素晴らしい仕事をしてくれたと思う。僕にとって完璧なコンビネーションだったね。ジョナサンは全ての曲をやりたいと思っていたみたいで、僕が3曲頼んだのに、5曲もやってきたんだ。僕はNGを出したけどね(笑)。でも、彼の声は大好きだよ。彼の別のプロジェクトのアーネストはハウス寄りの音楽だけど、今回はそのイメージから少し変わっている。偶然にも彼の次のプロジェクトはジョナサン・ベッカリー名義のアルバムで、これもまた異なるものだけれど、よりディープで奇妙な感じがするね。僕のアルバムでは、それらにはない新しいイメージを取り入れてくれて、とてもいいものになった。
 フェットサムは昔からの友人で、ジャザノヴァが運営するソナー・コレクティヴからソロ・アルバムをリリースしている。今回もとても面白いレコーディング・セッションだったよ。バック・トラックが終わった後も、彼はアカペラでずっと歌い続けていたので、それを録音して使ったんだ。彼は才能のある力強いシンガーだよ。ほかに、スティー・ダウンズも僕の古くからの友だちで、彼も今度ソナー・コレクティヴからアルバムを出すけれど、ジャザノヴァでプロデュースをしている。ビア・アヌビスはまだ21才のとてもクレイジーな女の子だけど、ベニー・シングスのプロデュースした素晴らしいデビュー・アルバムがもうすぐ出るよ。彼女の声は天使みたいなんだ。彼女がデモを送ってきて、それを聴いた瞬間にファンになって、僕のアルバムに参加してもらおうと決めた。いつか大きなアーティストになると思う。

“Doubter”はライやザ・ウィーケンドなどオルタナティヴなR&Bのアーティストに通じるナンバーで、ジェイムス・ブレイクの世界観に結びつくような曲だと思います。

AB:最初この曲はインストの予定だった。ドイツの古いジャズ・レコードからのドラム・ブレイクを使ったもので、とても奇妙な感じに仕上がったんだ。でも、ジョナサンがそれを聴いてヴォーカルをやりたいといったので、僕はOKした。彼は聖歌隊のような重層的なヴォーカルを入れた。当初、僕にとってこれはアルバムの途中に入るインタールード的な位置づけだったから、君が言うようなジェイムス・ブレイク的なフィーリングは、僕よりジョナサンが持ち込んだものだと思う。歌詞やヴォーカルが入ることによって、オルタナティヴなR&Bになったんだろうね。ジョナサンにありがとうといわなくちゃ(笑)。初めて聴いたとき、この曲に乗ったヴォーカルに吹っ飛んだんだ。

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誰かが“ニュー・オーダーに触発されたみたいだと言ったんだ。それには全く気付かなかったのだけれど、もしかしたら人生のある時期に吸収したものが、知らず知らずのうちに出てきたのかもしれない。僕はニュー・オーダーのアルバムを全部持っているからね。


Alex Barck
Reunion

Sonar Kollektiv/Pヴァイン

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“Oh Africa”のアフリカ・テイスト、“Move Slowly”でのレゲエやフォークのテイスト、“Why & How”でのゴスペルなど、ルーツ・ミュージックの要素とエレクトロを融合させたアルバムだと思います。このような融合はジャザノヴァのときからやっていましたが、それは自然と生みだされたのですか?

AB:人はそれぞれに音楽の歴史を持っているよね。初めに両親のコレクションを聴きながら育って、僕のようにコレクターになったら、たくさんの音楽をひたすら聴いていくんだ。いつも思うのは、幾つかのアイデアはそうしたレコード・コレクションに基づいているということ。そして、その幾つかは直接的な影響を及ぼす。例えば“Spinning Around”では、僕の好きなディスコ/ブギーのレコードのなかから、アフィニティの“Don’t Go Away”をサンプリングした。こうした直接的なものとは別に、もっとさりげないもので内面から出てくる影響がある。例えば誰かが“Atmosphere”を聴いて、ニュー・オーダーに触発されたみたいだと言ったんだ。それには全く気付かなかったのだけれど、もしかしたら人生のある時期に吸収したものが、知らず知らずのうちに出てきたのかもしれない。僕はニュー・オーダーのアルバムを全部持っているからね。
 だから、自分で意識できる直接的な影響と、どこから来たかわからない無意識下の影響がミックスされたのが、このアルバムだよ。実を言うと僕の場合、曲の作りはじめは最終的にどんな曲になるのかわかっているわけではないんだ。曲作りをどんどん進めていって、ある時はこっちへ、別の時には全く違う方向へ行ったりもすることもありうる。大袈裟かもしれないけど、ひとつの曲について200通りのアレンジを作ったんだ。音楽制作でどこへ行くかを自分で決められるというのは、とても素晴らしいことだと思う。それが今回のアルバム制作の中で楽しかったことだよ。ジャザノヴァのようにたくさん人がいると、意見を譲らないといけない時もある。だけど今回は自分で決断が出来るし、音楽自体が方向性を決めることもあるんだ。

曲の面白さという点では、「Reunion」は11分を超す大作で、フィールド・レコーディングを取り入れたり、プログレのような展開があったり、とても実験的で意欲的な作品です。この曲のアイデアはどこから生まれたのですか?

AB:この曲はとても特別なものだ。レユニオン滞在の最後の1週間に作ったもので、「さよなら」という意味のこもった曲なんだ。実際の島から最も影響を受けた曲でもある。初めに島の美しさ、パラダイス的な側面があって、次にサイクロンや火山といった生々しい自然の側面が現れる。そういった島全体を表現したかったんだ。日の出、昼の時間や風景、サイクロン、波、サメなどを一緒にしたんだ。幸運なことに、ドイツのプログレ・バンドのポポル・ヴーが1975年に作った『Aguirre』のなかから、ドラム・ソロを使う許可をもらった。前に彼らの曲のリミックスを手掛けたんだけれど、予算がなかったから、代わりに『Aguirre』のドラムのトラックをもらうように頼んでいて、それが今回に生きた。この曲のふたつ目のパートにそのドラムが使われているんだよ。僕の妻はいつもはハッピーでメロウな曲が好きなんだけれど、この曲を聴くと島のイメージが浮かび上がってくるということで、アルバムではこれが彼女の一番のお気に入りなんだ。

“Reset”はホット・チップや2ベアーズのジョー・ゴダード、“Don't Hold Back”はディスクロージャーなどを彷彿とさせる部分があります。最近はスピード・ガラージから、ポスト・ダブステップのようなベース・ミュージックを通過した新世代のハウス・サウンドが大きな影響力を持っています。あなたもこうした若い世代のアーティストに触発されることもありますか?

AB:実は最近のハウス・サウンドが大好きなんだ。ベースを重視する方向に向かっていて、とてもいいと思う。ディスクロージャーに関しては、本当に初期から追いかけていて、いつかビッグな存在になるだろうと思っていたけど、ここまでになるとは思わなかったよ。ディスクロージャーは僕たちのシーンにとってとても重要な存在だと思う。彼らは良いビートと良いプロダクションで良質のポップなハウス・サウンドを生み出して、アルバムはNo.1を取ったわけだからね。若い人たちを僕らの世界に招き入れて、よりディープでより面白い世界へと導く存在だと思う。ディスクロージャーやジョー・ゴダードはその扉を開いたんだ。

このアルバムはハウス的なスタイルの曲が多いですが、例えばジュークとかチルウェイヴになど他のスタイルにも興味を持ったりしますか?

AB:これはいつも変わらないことだけれど、良い音楽であれば何でも興味を持つよ。僕たちのシーンの良い面として、ボーダーレスに何でもチェックするというところがある。フェスティヴァルで誰かほかのシーンの人に会ったとして、彼らは僕たちの音楽を知らないけれど、僕らは彼らのことを知っていることがよくあるんだ。ただ、クラブ・ジャズだけじゃなくてね。
 例えばトロ・イ・モアの新しいアルバムはとても素晴らしいと思うよ。思うに最近の若い子たちはジャンルを必要としていないんじゃないかな。もしそれがい曲であれば、彼らはiPodにダウンロードするだけなんだ。でも、逆に言えば音楽があまりにも溢れすぎているから、彼らにはガイドが必要だと思う。そうした点でたぶん僕たちの世代のジャズDJが、彼らにとって一番良い選曲者になれると思う。僕たちはどんなジャンルも新旧も問わず何でもチェックしているからね。この20年間で僕たちは音楽を俯瞰的にみる術を培ってきたから。僕たちの選曲者としての存在価値は、今後どんどん重要になっていくはずだよ。

ボーダーレスという話について、今回のイベントに同じくブッキングされたフォルティDLやコアレスといったアーティストは、いろいろな音楽的要素や柔軟性を持っていて、まさにボーダーレスなアーティストの新世代だと思います。こうした若い世代の活躍についてどう思われますか?

AB:フォルティDLやコアレスは未来の音楽と言うより、次のシーンの予感をはらんだ現在の音楽なんだと思う。彼らのような存在はいつも興味深い。日夜音楽作りに関わっているなかで、一番大事なのはいつもそこに未来があることなんだ。もし、ただ過去を振り返っているままだったり、未来に興味を無くしてしまったら、終わりだと思うし、退屈だ。僕はドイツでふたつのラジオ番組を持っているけど、いつも新しいものが入ってくるという意味でとても大切なことなんだ。もし、毎日同じものをかけなければならなかったら、気分が悪くなるよ。もちろん僕にも好みや価値観があるから、新しければ何でも良いというわけではないけれど。
 いまはベース・ミュージックをはじめ、イギリスから起こるムーヴメントの影響が強いけど、僕にとってはずっとドイツのシーンよりも面白いものだった。いつもUKから来る2ステップやブレイクス、ダブステップ、レゲエに夢中になっていたんだ。ドイツに住んでいて、周りにはドイツの音楽があって、いくつかは良いものもあったけれど、過去も現在も総じてUKのシーンに惹かれることが多いね。

ベルリンやその周辺のシーンはいまどのような感じですか? スキューバやモードセレクターが活躍しているようですが。

AB:ベルリンのシーンは、実はベルリンの人によって作られているわけではないんだ。現在のシーンの90%はベルリンで生まれ育った人ではなく、外から来た人たちによってつくられているんだ。スキューバもイギリスから来たわけだしね。だから、モードセレクターは地元が生んだほとんど唯一のアーティストかもしれない。でも、世界中からあらゆる影響が持ち込まれているわけだから、それは決して悪いことではない。巨大なメルティング・ポット状態なんだ。以前はただベルリン生まれのサウンドだけだったのだけれど、いまは国際的になった。だから、例えば素晴らしいソウル・シンガーや面白い音楽を作っているキッズに街で会える機会がある。良い方向に変化していると思う。人は増え続けているし、音楽的には良いことだと思う。

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ディスクロージャーに関しては、本当に初期から追いかけていて、いつかビッグな存在になるだろうと思っていたけど、ここまでになるとは思わなかったよ。ディスクロージャーは僕たちのシーンにとってとても重要な存在だと思う。彼らは良いビートと良いプロダクションで良質のポップなハウス・サウンドを生み出して、アルバムはNo.1を取ったわけだからね。

今個人的に注目しているアーティストはいますか?DJで良くプレイするアーティストなどはいますか?

AB:さっきも言ったようにディスクロージャーはとても良いと思っている。ベルリンではコミックス(Commixxx)がいいと思う。彼はいつか成功するんじゃないかな。まだ出てきたばかりだけれど、トラックは素晴らしいし、ベルリンのシンガーとやったものなどは最高だよ。他にもたくさんあってひとつに絞ることはできないけれど、コミックスは外せないな。あと、また言うけどビア・アヌビスのアルバムは本当に美しい。彼女はとても若いけれど才能があるんだ。彼女をリトル・ドラゴンのマネージメント・チームと一緒に手掛けているんだけど、このプロジェクトが成功すれば、これまでで最大級の仕事になるはずだ。

ジャザノヴァ自体は今後どういった方向に進むのでしょうか? 現在は生バンド的な方向で、アレックス自身の方向性とは違うように感じますが。

AB:実は次回のアルバムの制作がはじまっているけど、ファーストとセカンドの中間のようなものになると思う。ポップなものというより、よりシリアスなダンス・アルバムになるよ。よりクラブ寄りでアップ・テンポの曲が増えるけれど、ライヴ・ミュージシャンと一緒にやった生演奏も録音していく。ライヴをはじめた初期は、どちらかと言うと静かで大人しい曲が多かった。でも、それから何千人もの観客の入るライヴでは、より力強い演奏が必要だと気づいたんだ。それで、次回のアルバムをよりダンサブルなものにしようと思っている。僕の好みだしね。すでにムラトゥ・アスタケとレコーディングをしたし、ポール・ランドルフに続く新しいシンガーも起用する予定だ。でも、最後の瞬間まで完成形がどうなるのか、それはわからないね。

プロマー&バークの方も継続していますか?

AB:たくさんのライヴをやっているよ。新しい曲もすでに10曲ほどラフ・スケッチがあるんだ。クリスチャンの仕事はものすごく速いから、30分もあれば1曲作ってしまうんだ(笑)。次の夏までにはアルバムに取り組むと思う。いまはツアーやスタジオ・ワーク、ソナー・コレクティヴでのオフィス・ワークが溜っているから、それが済んだらクリスチャンとスタジオで作業することになると思う。

最後にファンへのメッセージをお願いします。

AB:僕のメッセージはいつも変わらない。「何かを信じていれば、必ずそこに手が届く」ということだ。それは機材や何かではなく、頭のなかにあるアイデアのことなんだ。資源は頭のなかにある。あとは、ただそれを取りだす術を見つけるだけ。そして、その方法は信じることだと思う。たとえいま、君の作った音楽が売れなかったとしても、もしそれを信じていたら、いつか人に理解されるようになるんだ。過去に渡って素晴らしい仕事をしてきたアーティストを何人も知っているよ。彼らは自費でレコード制作していたけれど、当時は誰もそれを理解していなかった。でも、今では彼らはヴィジョンを持った素晴らしいアーティストと見なされている。それはそのときに評価されるものとは限らない。タイムカプセルに残され、20年後に評価されるかもしれない。そして、そういう考え方が何かを信じる手助けになるだろう。ごくまれに一晩で成功する者もいるかもしれないけど、大半は長い時間を経て花開くものなんだ。だから、あせらずに時間をかけてじっくりやるべきだと思う。

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