「ZE」と一致するもの

 それぞれ小説家と音楽評論家として活躍する同学年のふたりが、おもに70~80年代のロック、ポップス、歌謡曲までを語り明かす、紙『ele-king』の同名人気連載がついに単行本化! 音楽論にして文学論であるばかりか、時代論で人生論。他の記事とは圧倒的に流れる時間の異なるこのゆったり対談は、このスピードでしか拾えない宝物のような言葉と発見とにあふれています。毎度紙幅の都合で泣く泣くカットする部分もありますが、本書はそんな部分もばっちり収録のディレクターズカット版。保坂氏ゆかりの山梨での出張対談を含め、8時間におよぶ追加対談を含めた充実の内容。
このふたりにしか出せないグルーヴを堪能してください!

大学生になったらジャズ聴かなきゃみたいなのがあって(笑)、偶然75年だか76年だかにギル・エヴァンスが来日して── (保坂)

俺、ずっと大瀧(詠一)さんのラジオ番組にハガキを出していたんだよね。 (湯浅)

■『音楽談義 Music Conversations』

保坂和志、湯浅学 著

ISBN 978-4-907276-19-5

発売日:2014年11月28日(金)

価格:本体1,800円+税(予定)

仕様:四六判、ソフトカバー、全256頁

レコードへの偏愛を語り、風景が立ち上がる。
小説家、保坂和志。音楽評論家、湯浅学。同学年のふたりが語るフォーク、ロック、ジャズ。音楽メディアでも文芸誌でも絶対に読めない、自由奔放な音楽談義!

保坂和志82年最初期原稿(雑誌「サーフィンライフ」誌掲載)もお蔵出し!
村上春樹『羊をめぐる冒険』の書評も!?

 保坂和志──小説家。1956年10月15日山梨県生まれ。
 湯浅学──音楽評論家。1957年1月4日神奈川県生まれ。
 同学年のふたりは、のちに保坂氏が鎌倉に移ることで同じ時代にそう遠くない場所で育つことになります。

「音楽がいどろる人の世を考える」

 小説と音楽批評、それぞれのフィールドで独自の歩みを進めてきたふたりの対話は、するどい音楽論であるとともに書くことを考える文学論であるばかりか、音楽の背後に覗くものを語る、時代論、人生論の様相を帯びてきます。

 本書は雑誌『ele-king』に好評連載中の同名タイトル対談をベースにして、掲載時に紙幅の都合で割愛せざるをえなかった部分を大幅に増補し、さらに本書のための特別対談を収録したディレクターズ・カット版にして決定版。

 中学生だった70年代のフォーク・ブーム、そしてロックと出会いジャズに耳を傾けた十代後半から現在まで、大瀧詠一もいればギル・エヴァンスもいる、ボブ・ディランに頭をひねるのみならず、ラジオやレコードのへ偏愛を述べ、語りのなかで当時の風景をたちあげる、音楽誌や文芸誌では絶対読めない対話の数々。
 枠のない音楽のように自由な、それでいながら底流にはしっかりした共有の視座をもつ自由奔放な音楽談義をたっぷりお送りします。

 その他、保坂さんゆかりの山梨での出張対談や、オクラ出し記事なども加え、このふたりにしか出せないグルーヴを堪能できる一冊になりました!
 師走の慌ただしさをしばし忘れ、または新年をゆっくりと過ごすかたわらに、本書『音楽談義 Music Conversations』を。

▼著者略歴

保坂和志(ほさか・かずし)
1956年山梨県生まれ。90年『プレーンソング』でデビュー。93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、95年『この人の閾(いき)』で芥川賞、97年『季節の記憶』で谷崎潤一郎賞、平林たい子文学賞を受賞。著書に『カンバセーション・ピース』『小説修業』(小島信夫との共著)『書きあぐねている人のための小説入門』『小説の自由』『小説の誕生』『小説、世界の奏でる音楽』『カフカ式練習帳』『考える練習』など。2013年『未明の闘争』で野間文芸賞受賞。近刊に『朝露通信』。

湯浅学(ゆあさ・まなぶ)
1957年神奈川県生まれ。著書に『音海』『音山』『人情山脈の逆襲』『嗚呼、名盤』『あなのかなたに』『音楽が降りてくる』『音楽を迎えにゆく』『アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ1962-1966』『~1967-1970』『ボブ・ディラン ロックの精霊』(岩波新書)など。「幻の名盤解放同盟」常務。バンド「湯浅湾」リーダーとして『港』『砂潮』など。近刊に『ミュージック・マガジン』誌の連載をまとめた『てなもんやSUN RA伝 音盤でたどる土星から来たジャズ偉人の歩み』(ele-king books)がある。


 先日はele-kingでも合評を掲載! ディアフーフが結成20周年と新作リリースを記念して大ツアーを敢行する。12月2日の代官山〈UNIT〉を皮切りに全国11都市にて13公演。20年経ってもいまだリアルなシーンに緊張感を生み、古びない音と世界観を提示しつづけている彼らは、今回も必ずや記憶に残るライヴを披露してくれるだろう。

 新作『La Isla Bonita』から公開中の“Mirror Monster”MVを再生しながらチェックしよう!




interview with Shin Sasakubo + Dai Fujikura - ele-king

 現代音楽という、「芸術音楽」の最前衛の世界で活躍する藤倉大は、これまでに数々の受賞経験を持ち、現代音楽界の巨匠であるピエール・ブーレーズにも認められた、現在の日本を代表する作曲家のひとりである。かたや笹久保伸は、ペルーでアンデス音楽を習得し、帰国してからは「秩父前衛派」なるユニットを立ち上げ、昨今盛り上がりつつある秩父における芸術運動に先鞭をつけるギタリストだ。このまったく出自の異なるふたりを結びつけたのは、音楽に対する態度、すなわち「売れるもの」をまるで忘れて音楽に没頭してしまうという姿勢に、共振するものがあったからだという。ロンドン在住の藤倉と秩父在住の笹久保が、一度も顔を合わせることなく『マナヤチャナ』を完成させ、そしてついに対面を果たした。このインタヴューが行われたのは10月10日であるが、その前日に、ふたりは初めて「出会った」のである。


Tower HMV Amazon

■笹久保伸+藤倉大『マナヤチャナ』
作曲家、ギタリスト、映画監督として活動する笹久保伸と、イギリスを拠点に活動する作曲家、藤倉大。フェイスブックで出会ったというふたりが、それぞれ秩父とロンドンからデータを送りあって制作したというサウンド・インスタレーション作『マナヤチャナ(未知のもの)』が本年9月にリリースされた。笹久保がギターのサンプルを藤倉に送り、それにエレクトロニクス処理を藤倉が加えて笹久保に戻し、それをもとにさらに笹久保がパーツを録音して送り……という作業の果てに生まれた9曲にはケチュア語の曲名がつけられ、ワールド・ミュージックにジャズやポップスが溶け合いながら、エレクトロニカやアンビエントとしても楽しめる異色の作品となっている。

『マナヤチャナ』みたいなお金にならない制作をやっちゃったりとかしているけど、そういうことをする人はあまりいないんですよね。だから僕たちは似ているなって思ったんです。(藤倉)

おふたりが実際にお会いしたのは昨日が初めてなんですよね?

藤倉:そうです。

笹久保:昨日初めて直接会って、声も聞きました。電話すらしたことなかったので。

対面してどう思われましたか?

笹久保:Facebookでずっとやりとりをしていたのと、お互いの音楽を通じて人柄はわかっていたので、予想通りといいますか。べつに予想も何もしてなかったですけど。そのままでしたね。

藤倉:音楽って自分のDNAが紛れ込んでいるというか、本質を見せちゃうものなので、自分を隠せませんからね。どういう人なのかっていうのは、そういう面で僕もわかっていました。

『マナヤチャナ』は、Facebookで笹久保さんが藤倉さんに声をかけるところから制作がはじまったんですよね?

笹久保:そうですね。ただ、制作をはじめるために声をかけたわけじゃないです。藤倉さんがこれまでに作曲したギターの曲は“Sparks”というものしかなくて。それはクラシック・ギター・ソロのための曲なんですけど、1分くらいのすごく短い曲なんですよ。だから他にギターのための曲はないのかなと思って、今年の2月ぐらいにFacebookで問い合わせてみたんですよ。新曲があるのかないのか。もしくは新曲はどういうふうに、どんな経緯で依頼したら書いていただけるのかとか。

“Sparks”は、デレク・ベイリーふうのハーモニクスからはじまって、でもそのいわば乱雑なフレーズが繰り返されるという、緻密に構造化された楽曲ですよね。笹久保さんは“Sparks”を聴いてどう思われましたか?

笹久保:あの曲はおもしろいんですけど、すごく短い。たとえばコンサートの中でどのような扱いで弾くかっていうのが難しいんですよ。「これが藤倉大の曲だ!」って提示するには難しい。藤倉さんもあれは自分の作品をつくるというか、ギャラがない仕事で頼まれて作ったんですよね?

藤倉:そう、チャリティーだからね。

笹久保:だから、藤倉大のギター音楽のエッセンスがすごく凝縮されて入っている1分というわけでもないだろうなと僕は思ったんですよ。あれを聴いて。曲はおもしろいんですけどね。

演奏時間の長い“Sparks”的なものを求めたということですか?

笹久保:“Sparks”っぽくても、全然関係なくてもいいですけど、ギターのための作品で気合を入れて書いたものがあったらすごくいいなと思ったんですよ。まぁ、誰しもがそう思っているんじゃないでしょうか。でも、そこでもし仮にそういうギター曲がすでにあったなら『マナヤチャナ』はやってないんですよね。

藤倉:だろうね。

笹久保:だから、よかったな、とも思いますけどね。

藤倉:そうかもしれない。

笹久保:ギター曲があったら「あ、じゃあこれ弾いといて」みたいな(笑)。

藤倉:「はい、これ」って言って(笑)。

笹久保:2000円で買ったりして。「ありがとうございます」って言って終わっていたと思いますね。

藤倉:いやいや、もう、あげますよ。

藤倉さんはそこで笹久保さんのためにギター曲を書こうとは思わなかったんですか?

藤倉:いや、そう思ったんですよ。でも……。

笹久保:こういう国際的に活動している作曲家に、パッと曲を書いてくれと言ったからといって、書いてもらえるわけじゃないんですよ。それは所属している事務所のこととか、さまざまな問題がある。

藤倉:笹久保くんに限らず、そうやって言われたら、委嘱をしてくれる場所とそれを初演する音楽祭とかいろんなところをあたってみようってことになるんですよ。助成金の申請なんかもして、だいたい1、2年。クラシック音楽の世界って2年先までロックされていることが普通なんで。いま僕が進めている仕事の話は2016年か2017年のものですね。2015年なんてもう全部決まっていますから。ほんとに時間がかかるんですよ。

笹久保:僕はその当時、まぁ今年の2月ですけど、そのころコンサートイマジンっていう事務所にいまして、藤倉さんは別の事務所にいて。ギター曲を書いていただくとなると、個人的にできるような規模じゃないから、事務所同士が協力して、藤倉さんに委嘱して、海外のフェスティバルなり特別なコンサートなりでブッキングしなければならない。そうやってお金を発生させて、藤倉さんには委嘱費がいくし、僕にもギャラがいくと。そういうことができるかどうかを相談していた翌日に、僕が事務所を辞めまして。それはただ辞めただけなんですけど、それでその話は成立しなくなってしまった。

藤倉:びっくりだよね。Facebookで「辞めます」って言うから。「え!?」みたいな(笑)。

笹久保:そうそう。だからそこで委嘱するっていう話は終わって。でも「なんかできるんじゃないの?」って藤倉さんが言ってくださって、じゃあとりあえず15秒ぐらいのサンプル音源でも送ってなんかはじめようってなったんですよ。


委嘱するっていう話は終わって。でも「なんかできるんじゃないの?」って藤倉さんが言ってくださって、じゃあとりあえず15秒ぐらいのサンプル音源でも送ってなんかはじめようってなったんですよ。(笹久保)

藤倉:笹久保くんはギタリストであるだけじゃなくて、生活を切り詰めて、レーベルの運営もしている(CHICHIBU LABEL https://www.ahora-tyo.com/)。僕もそうなんですよ。身を削りながらレーベルの運営もしているし。だからお互いに似ているなって思った。やっぱり自分の生活を音楽のまえに置かない人ってけっこう多いんですよ。インタヴューで綺麗なこと言ってても、実際は。

笹久保:じつは音楽優先じゃないってことですよね?

藤倉:うん。だから僕なんかは、笹久保くんも話をきくとそうみたいなんですけど、来月の家賃とかどうなるかわかんないなって思いつつ、『マナヤチャナ』みたいなお金にならない制作をやっちゃったりとかしているけど、そういうことをする人はあまりいないんですよね。すごい高いクルマとか乗ってるのに。だからそういうことしない人が多い中で、僕たちは似ているなって思ったんです。『マナヤチャナ』なんかは誰かが依頼しているわけじゃないですから。1ヶ月かけて作ったんですよね?

笹久保:そうですね。

藤倉:できちゃったんですよ。

笹久保:もちろん1ヶ月で終わらせるつもりじゃなかったんですけどね。

藤倉:合間にやるってことですよ。

笹久保:仕事の合間にちょっとずつやっていって、いつかアルバム1枚分ぐらいになったら、どこか、まぁ自分たちで出そうかって言っていたんですよ。

アルバム・リリースをするために作ったのではなく、気づいたらそれだけの量ができてしまっていたということですか?

藤倉:そうですね。アルバムみたいになっちゃったからね。笹久保くんが秩父でやっているレーベルはCDを作っていて、僕のレーベルはデジタル配信だけなんですよ。でも世界配信。だからもし自分たちで出すのであれば、盤は〈CHICHIBU〉で作って、僕はデジタル配信をやればいい。

笹久保:3秒ぐらいで話が終わりますよね。

藤倉:ビジネス・ミーティング3秒で終わる、みたいな(笑)。

[[SplitPage]]

強いて言えば藤倉さんがやったことは全部狙ってやっていますよね。考えて作っている。そういう意味では、逆に僕がやっていることは何も狙っていないと言えるかもしれない。(笹久保)

『マナヤチャナ』では、ギターにプリパレーションを施していたり、調弦を変則的なものにしたり、素材の段階からさまざまな試みがなされていますよね。

笹久保:プリペアド・ギターはかなり考えて弾いたんですよ、じつは。ジョン・ケージみたいにどこに何を置いたらどんな音がするのか、メモしながらやったわけじゃないですけど。あと素材は多ければ多いほどいいだろうなとは思いました。あとで何かをする上でも選べるじゃないですか。

藤倉:僕の選択肢は多くなるからね。

笹久保:そういう意味で素材のヴァリエーションを豊富にしたほうがいいとは思いました。でもそれよりも、それ以前に、僕が出したい音っていうのがあって、それをいろんなパターンで録音したってことですよね。

藤倉:断片ですよ。たくさんの断片。

笹久保:僕が録音した素材を使って藤倉さんが何をするのかは、その時点ではどうでもよかったっていうことなんですよね。自分にできることをまずやった。僕がいちばん最初に録音したわけですからね。

藤倉:もうほんとに盛りだくさんだったよね。

笹久保:ものすごい量の音源を送ったんですよ。そこから藤倉さんがどんどん引き算して。たとえば僕が2時間の音源を送ったとしたら、藤倉さんはその中の3秒ぐらいを使って、引き伸ばしたりしながら加工していく。

藤倉:たとえばその中のひとつの、プリペアドしたときのギターの音を聴いたときに、笹久保くんが普通のギターで弾いているサウンドを、まぁ古典的な手法ですけど、リングモジュレーターとかに入れたら、プリペアド・ギターと同じような音が出るだろうなって思ったりしたんですよ。それでいろんなサンプルを作っていった。音源をね、1音ずつ。それを組み合わせてやると、プリペアドしているのかエレクトロニクスの音なのかわからないようなトラックができあがる。

素材の音なのか加工された音なのか、聴き手が混乱してしまうようなことを、狙って作っていったということですか?

藤倉:もちろん。

笹久保:強いて言えば藤倉さんがやったことは全部狙ってやっていますよね。考えて作っている。そういう意味では、逆に僕がやっていることは何も狙っていないと言えるかもしれない。

藤倉:あぁ、そうだよね。

笹久保:藤倉さんは僕が録った素材をもとに作曲をしているわけですから。

藤倉:素材を聴いたときに、作曲する手法だとか使うソフトとかが一気に思い浮かぶんですよ。「あ、これだ!」って。

笹久保:リミックス・アルバムとかありますけど、たとえば誰かが演奏したものにビートをつけてとか、ちょっと加工してみたいな、そういうのとはぜんぜんちがうものですよね。あと人によってはシンセサイザーの音を重ねているんじゃないかって言いますけど、このアルバムに入っているすべての音が僕のギターをもとに作られている。歌は別ですけどね。

藤倉:もとからある音色をそのまま使ったりしているわけじゃないんですよ。すべてギターから作っているわけですから。ほわ~っていう音もギターなんですよ。


リミックス・アルバムとかありますけど、たとえば誰かが演奏したものにビートをつけてとか、ちょっと加工してみたいな、そういうのとはぜんぜんちがうものですよね。(笹久保)

それはもう現代音楽の、電子音楽のスピリットですよね。(藤倉)

編集的な態度というよりも、作曲家的な態度で音を置いていったということですか?

藤倉:編集っていうようなものじゃないですよね。笹久保くんが普通に弾いているフレーズとかでも、1音だけとったりするわけですから。1音どころか、波形にしてハーモニクスの上の部分だけを取り出してループさせたりとか。それで10秒ぐらいになったのを、またちがうエフェクトで加工したり、それをさらに引き伸ばしたり。それはもう現代音楽の、電子音楽のスピリットですよね。ポップスの人たちが編集する感覚とはちがいますね。

そこにまた笹久保さんがギターを重ねていったんですよね? それは音源を聴いて、音に合うように考えてギターを弾いたんですか?

笹久保:考えてないですね。ほとんど録り直しとかしないで、聴きながらぱぱって、即興的にやっていったんですよ。

藤倉:弾く前にバッキング・トラックは聴いてんの?

笹久保:聴かないでやっていたかもしれないですね。

直接会うことなく、インターネットを通じて音楽制作を行うことに利点あるいは欠点があるとすれば、それはどのようなものだと思いますか?

藤倉:欠点なんかないんじゃない?

笹久保:まぁ、たまたまこういう方法になっただけですよね。

藤倉:うん、だって僕がもし秩父に住んでいたら、普通に会って録音していたよね。というか会う会わないっていうことはあんまり重要じゃないんじゃないですか?

笹久保:藤倉さんが日本にいてもメールでやっていたかもしれないですよね。

藤倉:そうそう。直接会う必然性が感じられなければそうなるよね。そっちで録音したものを送ればいいだけだし。ただ、会っていっしょにやったりしていたらよくなかったかもしれない。なんでかというと、その時間に僕はそういうモードじゃないかもしれないし、笹久保くんもそうかもしれないから。

笹久保:そうですね。

藤倉:べつに締め切りがあるわけでもないし、さっきも言ったように誰にも頼まれていないアルバムなので、できるときにやればいい。だから笹久保くんに大きな仕事がきて、あと2ヶ月できませんって言われてもべつに問題なかったし。他にやることもあるわけだからさ、笹久保くんも僕も。だからその合間にやったっていうことですよ。ただ、膨大な時間を無収入のプロジェクトにかけて来月大丈夫なの? っていうのはありましたね。うちの奥さんとかはすごく心配していたけど。

制作においてとくに気をつけたことはありましたか?

藤倉:引き算的な発想って言ったらいいんですかね。デイヴィッド・シルヴィアンのようなポップスの人たちと共同作業を行って思ったんですけど、クラシック音楽の世界とポップスの世界ってぜんぜんちがうんですよ。ポップスの人たちは足し算的な発想で物事を進めていく。そういう音楽はすごくシンプルなんですけど、僕はそういうところから来てなくて。僕にとってはそうやって足すのは邪道なんですよ。たくさんの素材からご馳走を作るんじゃなくて、たとえば一本のニンジンからご馳走を生み出すようなところに、創作があると思っているんです。だから素材であるギターの音にこだわったっていうのはありますね。それで絶対に全部やるっていう。笹久保くんの音楽をリミックスする、という感覚とはまったくちがう。


たくさんの素材からご馳走を作るんじゃなくて、たとえば一本のニンジンからご馳走を生み出すようなところに、創作があると思っているんです。だから素材であるギターの音にこだわったっていうのはありますね。(藤倉)

笹久保:ぜんぜんリミックスじゃないですよね。

藤倉:このアルバムのどこを僕が作っていて、どこを笹久保くんが作っているのか、っていうのはわかんないよね。

笹久保:作業の量から言ったら、僕が10%で、藤倉さんが90%っていう感じですけどね。

藤倉:そんなことないよ(笑)。作業の方向性がちがうし。なんというか、たとえばコラボレーションで誰かが楽器を弾いて、もう一人がエレクトロニクスを乗せたとか、そういう感じではないんですよね。お互いの作業がもっと複雑に絡み合っている。一回弾いてそれを渡して、もう一人が加工してそれで意見言うってわけじゃないですから。だって笹久保くんはまた弾かなきゃならないから。それで僕のところにまた返ってくる。だから本当の意味でのコラボレーションですよ、これって。

笹久保:そうですね。

藤倉:あと誰かとコラボレーションするときって、やっぱり「これ俺のアルバムだから」とか言う人がいるわけですよ。最終的にはその人に従わなければならない。でも僕らの場合はそういうんじゃなくて、音遊び以外のなにもなかったですよね。

笹久保:はい。

藤倉:べつに出さなくてもいいわけだし。

笹久保:なんか自分のアルバムって主張する必要もなかったし。

藤倉:だって笹久保くんは他で自分のアルバムを作っているじゃない。僕も他のところで自分の作曲をやっているんで、自分の色がもっと出ないとダメだとかそういうのはぜんぜんなかったですよね。

笹久保:なかったですね。そういうことはどうでもよかったですね。

[[SplitPage]]

笹久保くんの南米的なバックグラウンドとかを学べたらいいなと思って。最初に笹久保くんから送られてきた素材には南米のものはなかったんですよ。まったく。(藤倉)

仕事として依頼されたわけでもないのに、笹久保さんとコラボレーションをすることの魅力というのは、どのような部分にあると思いますか?

藤倉:僕も笹久保くんも一人で曲を作れるんですよ。誰かに手伝ってもらう必要もないんです。なのにわざわざコラボレーションをするのは、相手から学ぶことがあるからですね。それがないと、時間の無駄だと思ってしまう。他に書かなきゃいけない曲がたくさんあって、それは僕の生活にかかっているんですよ。家賃とか。だからそっちを早く終わらせて楽譜を送るっていうのが普通なんですけど、今回のようなコラボレーションがあると、そうしたことが1ヶ月停止状態になるわけじゃないですか。それでもやりたいと思ったのは、笹久保くんの南米的なバックグラウンドとかを学べたらいいなと思って。最終的には学べたんですけど、最初に笹久保くんから送られてきた素材には南米のものはなかったんですよ。まったく。なんでないんだよって思って、笹久保くんが弾いたやつの断片をループさせて南米っぽいトラックを作った。笹久保くんに「南米っぽく弾いてください」って言ったら指示したことになっちゃいますから、嫌じゃないですか。仕事じゃないオアシスの音楽なのに、指示されたくないじゃん。

笹久保:う~ん。僕はべつに指示されてもよかったですよ。

藤倉:あぁ、そうなの?

笹久保:指示されればそれに答えてやってみようかなって。

藤倉:でもどっちも何も言わなかったんですよ。笹久保くんも僕に対して指示したりしないし。

笹久保:こういう反応が来たから、こういうふうに重ねてみようかなって思うようになるわけですよ。

藤倉:でもびっくりしたでしょ?

笹久保:そうですね。送られてきた音源を聴いたとき、ロンドンで別のギタリストに頼んで弾かせてんのかなっていうふうに思ったんですよ。僕が弾いたのとまったくちがったから。ビートができてて。なんだこれと思って。

送られてきた音源を聴いたとき、ロンドンで別のギタリストに頼んで弾かせてんのかなっていうふうに思ったんですよ。僕が弾いたのとまったくちがったから。(笹久保)

藤倉:音源データのファイル名もべつに何も書いてなかったからね。そういうふうに作っていったので、笹久保くんがさらに重ねて送ってきた音源からも、すごく自由な感じはしましたね。そこでの南米的なリズムの揺れとかは学ぶことが多かったですね。あと、統一されたアルバムは作らないようにしようとは思っていたんですよ。1曲めの“マナヤチャナ”って、すごいアンビエントな感じじゃないですか。それを知り合いに聴かせたら、その感じでアルバム1枚できたらいいよねって言われたりして。そう言われたら反対のことしようかなって思って、終わりはぜんぜんちがう感じのアルバムになればいいなと思って。

笹久保:ギターっていう統一性だけですよね。

藤倉:イルマ・オスノさんなんかはいきなり入ってくるし。

笹久保:そうですね、なんの前触れもなく、パッと。

藤倉:そうそう、歌の曲には絶対したくないとも思っていました。またポップスの話なんですけど、ポップスって歌手の声がすごくでかいし、いつもフロントにいるじゃないですか。以前ノルウェーのジャズの人たち、アルヴェ・ヘンリクセンとかとコラボしたときに、女性の声も入っていたんですよ。『マナヤチャナ』と同じようにファイルの交換で作っていったんですけど、その歌手の声をちょっと右にずらしたんですよ。中心じゃなくて。そしたらみんなすごい騒ぎ出して、声は絶対に中心じゃないとダメって。え、なんで? って思った。僕にとって声ってたんなる楽器のひとつなんで。クラリネットの代わりみたいな。でもポップスの人たちにとっては、声が命みたいなことが多いんですよね。僕はぜんぜんそういう重要性を感じられないので。

笹久保:あと、デイヴィッド・シルヴィアンに、藤倉さんの音楽とイルマ・オスノさんのヴォーカルは合わないって言われたんですよね。

藤倉:そう、そう言われたらムカつくから、入れたいなと思うじゃないですか。デイヴィッドと僕はものすごく仲良いんですけどね、彼に限らず誰かに何か言われたら反対のことをしようって僕はいつも思うんで、なんとしてもイルマさんの声は入れたかった。


あと、デイヴィッド・シルヴィアンに、藤倉さんの音楽とイルマ・オスノさんのヴォーカルは合わないって言われたんですよね。(笹久保)

そう、そう言われたらムカつくから、入れたいなと思うじゃないですか。(藤倉)

イルマ・オスノさんはケチュア語を話す方ですが、『マナヤチャナ』に収録されている楽曲はすべてケチュア語で題名がついていますよね。テーマに基づいて楽曲を制作されたんですか?

笹久保:曲名はトラックがぜんぶできた後につけました。僕は最初、英語とかにしたほうがより多くの人に曲のニュアンスが伝わるかなと思ったんですけど。

藤倉:あと〈ソニー〉ですからね。

笹久保:そう、曲名つけたときはもう最後の段階だったので、ソニーから出るってことは決まっていて。せっかく大手からリリースされるし、変なことしたら出ないかもしれないって思ったんですけど、そしたら藤倉さんがせっかくだからとかまた言いはじめて、ぜんぶケチュア語に──アンデスのインディヘナの部族ですけど、ケチュア族のケチュア語でぜんぶやろうって(笑)。よくこれが通ったなとは思いますけど、でもそこには藤倉さんの挑戦があったんですよね。

藤倉:そう、どこまで本気なのかなって思って。ソニーの杉田さんは音楽家でもありますからそういうのわかっているんですけど、大手って僕が想像するに、杉田さんの上にいろんな人たちがいるんじゃないかと思ったんですよ。

笹久保:いるんですよ。

藤倉:音楽的なことじゃなくて、テクニカルなことで最終的にリリースされなくなる可能性も考えたんです。だから本気で出していただけるのかなっていうのを試そうとも思いまして、じゃあ、せっかくだしぜんぶケチュア語でやろうっていうふうに提案したんですよ。

笹久保:1曲でも省いてくれとか言われたら、もう自分たちで出そうって言っていましたね。

藤倉:あと、発売までに時間がかかるのも嫌だなと思って。大手だからと言っても、1年かそこら出なかったりするとね。僕たちのレーベルはまったく規模がちがいますし、もし自分たちで出したらインタヴューなんかあるわけないっていうのはわかっているんですけど、でも出すっていうことであればすぐに出せるので。そうやって素早く出せますかって訊いたら、杉田さんができるって言って、やってくださったんで。6月にできて9月に発売ですから、3ヶ月ちょっとですよ。

笹久保:変にまたアカデミズムっぽいタイトルにしなかったのはよかったですよね。

藤倉:あぁ、そんなの絶対やだよ。

笹久保:“Flagment 1”とか。

藤倉:うわぁ(笑)。

笹久保:“Flagment 1B”とか。

藤倉:やめてほしいそれ(笑)。僕そういう世界にいるので。

笹久保:“Flagment 1+”。

藤倉:う~ん、嫌ですよねぇ。そういうのばっかり書く人たちがいるから。

やっぱりそういう世界とは別のものとして出したかったんですか?

藤倉:もちろん。そっちの世界にいるわけですから。まぁ僕はそういうことやらないですけど、そういう人たちの間でやってるんで。そんなの休暇に会社行くようなもんですよ。たぶん。会社員勤めたことないからわかんないですけど。そんなことしないじゃないですか。せっかく休日があるんだったら行ったことないところとか、いつも行きたくても行けないところに行こうとするじゃないですか。

[[SplitPage]]

苦手なものには惹かれます。苦手な曲とか。(藤倉)

現代音楽の流れをブーレーズ的な前衛音楽とケージ的な実験音楽に分ける考え方ってあるじゃないですか。藤倉さんはブーレーズからの影響のほうが強いと思いますが、笹久保さんが即興的に重ねた音だとか、偶発的に紛れ込んだ響きっていうのは、やはりぜんぶ統括しようとする感じで制作していったんですか?

藤倉:ある意味まったくコントロールできないものを使っていても、最終的には僕がコントロールできるわけですよね。ゴダールの映画みたいな感じで。あれは即興させてんのか知らないですけど、ぜんぶ自由とは言えない中で、でも編集は彼がやる。それとちょっと似ているのかもしれません。ただ、苦手なものには惹かれます。苦手な曲とか。ジョン・ケージも好きになろうとしていて。僕には「苦手な曲を好きになろう月間」っていうのがあるんですよ。その中でジョン・ケージもいくつかやりまして、まぁ、まだ完璧に大好きってわけじゃないですけど。

藤倉さんの音楽に対する思想がケージのそれと対立するのではなくて、苦手ということですか?

藤倉:そうですね、対立するということもあるのですが、音楽的にちょっと苦手な部分がありますね。あったんですけど、でも好きになろうと努力して、いくつかちょっと好きにはなってきましたね。「苦手な曲を好きになろう月間」はこれからも続けていこうと思います。

いまは何を克服しようとされていますか?

藤倉:いまはブルックナー。やっと好きになれたんですよ。あとハイドンとかシューベルトも僕は苦手なので、それもいつか克服したいなと。好きな音楽はもともと好きだからほっといてもいいじゃないですか。でも嫌いなものは僕の問題であって、その音楽の問題じゃないことが多いので、とくにケージみたいに古典になると。そしてその音楽を聴いて発見することは必ずあるはずですし。でも日本で妙にケージを持ち上げる風潮は嫌だなって思いますけどね。
 あと、ポップスで、みんながそうだとは言いませんが、たいして知らないのにシュトックハウゼンとかケージに影響を受けたっていう人いるじゃないですか。そういうふうに見栄を張るためじゃなくて、苦手な作曲家を好きになろうとしています。一昨年ケージの生誕100年祭があったんですけど、そこで僕、曲を書いているんですよ。BBCプロムスから委嘱されて。そのときにケージの本もいろいろ読んだりして、前よりも好きになりましたね。だから自分が快適じゃない状況に持っていこうっていうのが僕にはあるんだと思います。わざと苦手な状況で曲作りしたいなって。それもあってコラボレーションですよ。一人でもできるのに。

自分の世界を崩すというか、押し広げるというか、いわばノイズのような存在として笹久保さんがいると。

藤倉:そうですね。あと学ぶことですね。本を読んで学ぶことももちろんありますけど、音楽から学ぶのがいちばん早いですからね。

偶然性を音楽に取り入れるということと、即興的に音楽を演奏することのちがいはなんだと思われますか?

藤倉:……練習しなくていい。

笹久保:(笑)

藤倉:即興は練習しなくていい。でも偶然性っていっても、ケージ的な偶然ってマイクのフィードバックとかですから。本当の事故的なものをぜんぶ取り入れるものだと思うので。ぜんぜんちがうものだと思いますね。ただ僕はそういうのも好きになってきています。そういう音楽を作りたいかどうかはわかんないですけど。

実演するつもりじゃなかったんですよね。実演なんてできるわけないですし。(笹久保)

録音物は基本的には必然的でしかありませんが、ライヴには必ず偶然的な要素が介入してきますよね。それは音楽にとって良いものだと思いますか?

笹久保:良いものというか、絶対にそうなりますよね。

藤倉:間違いがない演奏を聴きにきているお客さんがいるわけでもないと思うんですよ。間違いがあってもすごい迫力のあるオーケストラのコンサートを聴きたい人も多いでしょうし。そういう意味で言うと、ライヴで演奏されたクラシック音楽の録音物をリリースすべきかどうかというのは、議論が分かれるところだと思います。ラジオ放送はいいですよ。記録ですから。でも作品として出すっていうのはどうなんでしょうね。スタジオ録音と生の演奏だと、演奏者としては目指すものがちがうと思うんですよ。だからライヴでの演奏を繰り返し聴かれるっていうのはどうなんでしょう、まぁわかんないですけどね。

今日これからお二人の初ライヴがあるわけですが、それが録音されて世に出されたとしたら、それは目指しているものとちがうということですか?
藤倉:ぜんぜんちがいますよね。

笹久保:そうですね。

ちなみに今日のライヴはどのようなものにしようと思っていますか?

藤倉:僕たちもわからない、聴いてないから。

笹久保:実演するつもりじゃなかったんですよね。実演なんてできるわけないですし。藤倉さんが僕の音楽をバラバラにして繋げているわけじゃないですか。もうパズルみたいなもんですよ。僕の音ではありますけど、弾けるわけないじゃないですか、そんなの(笑)。それをちゃんと弾くとしたら、紙に書いて同じように弾くしかないですけど、アルバムと同じことをやることに意味はないですから。だからパフォーマンスでやるときは、藤倉さんが素材として作り上げたバッキング・トラックを使いながら、二人で実際に演奏する、っていう感じですかね。

藤倉:まぁ、どうなるかわかんないよね。だって知らないもんこの人、会ったばっかりだから(笑)。

笹久保:僕も知らないですよ、昨日会ったばっかりなんですから(笑)。

今後もコラボレーションしていく予定はありますか?

藤倉:そうやって訊かれると、もう、作んなきゃって感じですよね(笑)。でも何か作るんじゃないですかね。

笹久保:作りますよ。

あの一夜を着る - ele-king

ここまでアブストラクトにデザインされたイヴェントTシャツが過去にあっただろうか!?

10月2日に行われた〈ele-king night OGRE YOU ASSHOLE vs 森は生きている〉の記念TシャツをANYWHERE STOREにて販売いたします!

 先日行われたイヴェント、〈ele-king night OGRE YOU ASSHOLE vs 森は生きている〉。滅多にないこの組み合わせのライヴは、来場した方々より絶賛の声を多数頂きました。

 そしてこの事実を記録すべく制作し、当日は会場でも販売いたしました記念Tシャツが、ANYWHERE STOREでもお買い求めいただけることになりました。

 デザインは、紙版『ele-king vol.14』(売り切れが危ぶまれているエイフェックス・ツイン表紙号!)のアート・ディレクターを務めた気鋭のデザイナー・鈴木聖。

 両バンドの音のイメージをアブストラクトに表現した、他のイヴェントTシャツとは一線を画したデザインではないでしょうか!?

 背中にさり気なく、このイヴェントが行われたことを記録してございます。


Tシャツ前面にプリントされている2つのテクスチャー。
柔らかい素材で、首回りの詰まりすぎないTシャツです。

■お買い求めはこちらから!

ANYWHERE STORE (https://anywherestore.ele-king.net/?pid=82487259



V.A.
Fresh Evil Dead

Pヴァイン

Tower HMV Amazon

 現東京のアンダーグラウンド・パーティ・シーンから新しいパーティのかたちを発信しつつ、その営みごとパッケージングするように作品リリースも行い、自身らと参加者との生命の火を燃やしつづける〈SCUM PARK〉〈歌舞伎町Forever Free!!!〉とその周辺。あなたもその激しくも切なくもバカバカしくも最高に楽しい場所の、生きた記録・生きた記憶になろう!
 これまでに登場したアーティストを中心に収録し、彼らの活動と価値観とが示されたコンピ『FRESH EVIL DEAD』の発売を記念した完全無料パーティ〈歌舞伎町Forever Free!!!〉がいよいよ明日にせまっている。出演者・タイムテーブルが公開されたのでチェックしてみよう。
 Have A Nice Day! 、Nature Danger Gang、GORO GOLOなどコンピレーション参加アーティスト12組に加え、Limited Express (has gone?)、MANGA SHOCK、BOOLをゲストに招いて金曜の夜から朝まで入場完全無料だ。

■音楽前夜社 & SCUM PARK presents
歌舞伎町Forever Free!!!

新宿LOFT
10/17(金)
19:30-28:30
入場完全無料!!!!!
-V/A FRESH EVIL DEADレコ発編-

Have A Nice Day!
Nature Danger Gang
GORO GOLO
チミドロ
Fat Fox Fanclub
Limited Express (has gone?)
MANGA SHOCK
D.J.APRIL(BOOTY TUNE)
Harley&Quin
ALchinBond
RAP BRAINS
Y.I.M
GLOCAL PUSSYS
mirrorball inferno
BOOL
(順不同)

■タイムテーブル
Open/Start19:30

Floor:20:00-20:30 D.J.APRIL
Stage:20:30-21:00 Fat Fox Fanclub
Floor:21:00-21:30 mirroball inferno
Stage21:30-22:00 GORO GOLO
Floor:22:00-22:30 Y.I.M
Stage22:30-23:00 Limited Express (has gone?)
Floor:23:00-23:30 BOOL
Stage23:30-24:00 NATURE DANGER GANG
Floor:24:00-24:30 Rap Brains
Stage24:30-25:00 Have A Nice Day!
Floor:25:00-25:30 ALchinBond
Stage25:30-26:00 Harley&Quin
Floor:26:00-26:30 GLOCAL PUSSYS
Stage26:30-27:00 MANGA SHOCK
Floor:27:00-27:30 D.J.APRIL
Stage27:30-28:00 チミドロ


今回で4度めとなる同パーティの本質に迫るドキュメンタリー映像も公開中。撮影/編集はYEALO!



FRESH EVIL DEAD tumblr
https://welcome2scumpark.tumblr.com

音楽前夜社 tumblr
https://ongakuzenyasya.tumblr.com

YEALO!
https://yealo.jp


DBS -MALA&COKI (Digital Mystikz) - ele-king

 みなさま、いよいよです。スーパー台風明けの今週末、マーラとコーキがデジタル・ミスティックズとして日本へやってきます! ダブステップをサウス・ロンドンで開発したオリジネーターが揃って来日するのは今回が初めて。日本での彼らのホームであるDBSでどのようなプレイを見せてくれるのでしょうか。前回のマーラとコーキのDBSでのDJプレイはこちらでチェックできます。

DBS presents "MALA IN JAPAN"

DBS 16th. Anniversary feat. COKI & SILKIE

 マーラとコーキがダブステップ最重要レーベル〈dmz〉からリリースを開始したのは2004年。リチャード・D・ジェームスも関わる〈リフレックス〉から、ふたりが参加したコンピレーション『グライム2』が発売されたのも実はこの年なんです。
 レーベル開始当初からロンドンのブリクストンで開かれる、〈dmz〉のパーティは現在も大変な人気を誇っています。キャッチ・コピーは「Come meditate on bass weight!」。ジェイムズ・ブレイクがデジタル・ミスティックズが出るイベントの常連だったことは有名なエピソードですね。先日来日した〈ナイト・スラッグス〉のボク・ボクも〈dmz〉から大きな影響を受けたプロデューサーのひとり。マーラとコーキがいない現在の音楽シーンを想像することは不可能です。
 日本を代表するプロデューサーであり、デジタル・ミスティックズのふたりと共にダブステップのシーンの形成に携わった〈バック・トゥ・チル〉のゴス・トラッドも当日は駆けつけます! 前回のピンチ来日時に素晴らしいDJを披露したシバライダーもプレイ!
 デジタル・ミスティックズの10年の節目にみんなで瞑想しようぜ!

DBS - A Red Bull Music Academy Special with MALA&COKI (Digital Mystikz)

日時:10月18日 (土) OPEN / START 23:30
会場:代官山UNIT
料金:前売3,000円 / 当日3,500円
出演:
MALA & COKI (Digital Mystikz)
GOTH-TRAD (deep-medi,BTC)
SIVARIDER
VJ:SO IN THE HOUSE

Saloon:
LAO
Ekali
DJ STITCH
TETSUJI TANAKA
KEN

MALA & COKI (DIGITAL MYSTIKZ)

ダブステップのパイオニア、DIGITAL MYSTIKZはサウス・ロンドン出身のMALAとCOKIの2人組。ジャングル/ドラム&ベース、ダブ/ルーツ・レゲエ、UKガラージ等の影響下に育った彼らは、独自の重低音ビーツを生み出すべく制作を始め、アンダーグラウンドから胎動したダブステップ・シーンの中核となる。
'03年にBig Apple Recordsから"Pathways EP"をリリース、'04年には盟友のLOEFAHを交え自分達のレーベル、DMZを旗揚げ、本格的なリリースを展開していく。そして名門Rephlexのコンピレーション『GRIME 2』にフィーチャーされ、脚光を浴びる。また'05年からDMZのクラブナイトを開催、ブリクストン、リーズでのレギュラーで着実に支持者を増やし、ヨーロッパ各国やアメリカにも波及する。
'06年にはSoul Jazzからの2枚のシングル・リリースでダブステップとDIGITAL MYSTIKZ の知名度を一気に高め、DMZの作品もロングセラーを続ける。また同年にMALAは個人レーベル、Deep Medi Musikを設立、以来自作の他にもGOTH-TRAD、KROMESTAR、SKREAM、SILKIE、CALIBRE、PINCHらの作品を続々と送り出し、シーンの最前線に立つ。一方のCOKIは'07年にBENGAと共作した"Night"をTempaから発表、キャッチーな同曲は'08年に爆発的ヒットとなり、ダブステップの一般的普及に大きく貢献する。
そして'10年にはDIGITAL MYSTIKZ 名義によるMALAの1st.アルバム『RETURN II SPACE』がアナログ3枚組でリリース、壮大なスケールでMALAのスピリチュアルな音宇宙を明示する。そしてCOKIも同年末、やはりDIGITAL MYSTIKZ 名義でアルバム『URBAN ETHICS』を発表(P-VINEより日本盤発売)、血肉となるレゲエへの愛情と野性味溢れる独自のサウンドを披露する。その後もDMZから"Don't Get It Twistes"、Tempaから"Boomba"等、コンスタントに良質なリリースを重ねつつ、11年から謎のホワイト・レーベルのAWDで著名アーティストのリワークを発表、そして12年、遂に自己のレーベル、Don't Get It Twistedを立ち上げ、"Bob's Pillow/Spooky"を発表。
MALAはGILLESの発案で'11年、彼と一緒にキューバを訪れる。そしてMALAは現地の音楽家とセッションを重ね、持ち帰った膨大なサンプル音源を再構築し、'12年9月、GILLESのBrownswoodからアルバム『MALA IN CUBA』を発表(Beatinkから日本盤発売)、キューバのルーツ・ミュージックとMALAのエクスペリメンタルなサウンドが融合し、ワールド・ミュージック/エレクトロニック・ミュージックを革新する。
"Come meditate on bass weight!"

前売り情報:
PIA (0570-02-9999/P-code: 241-304)、 LAWSON (L-code: 70720)
e+ (UNIT携帯サイトから購入できます)
clubberia/https://www.clubberia.com/store/
渋谷/disk union CLUB MUSIC SHOP (3476-2627)、TECHNIQUE(5458-4143)、GANBAN(3477-5701)
代官山/UNIT (5459-8630)、Bonjour Records (5458-6020)
原宿/GLOCAL RECORDS(090-3807-2073)
下北沢/DISC SHOP ZERO (5432-6129)、JET SET TOKYO (5452-2262)、disk union CLUB MUSIC SHOP(5738-2971)
新宿/disk union CLUB MUSIC SHOP (5919-2422)、Dub Store Record Mart (3364-5251)
吉祥寺/Jar-Beat Record (0422-42-4877)、disk union (0422-20-8062)
町田/disk union (042-720-7240)
千葉/disk union (043-224-6372)

UNIT
Za HOUSE BLD.
1-34-17 EBISU-NISHI, SHIBUYA-KU, TOKYO
TEL:03-5459-8630
www.unit-tokyo.com


■JINTANA プレ・コメント

 そろそろ本格的に秋の空気になってきましたね。
 過ぎ行く夏の残り香を最後に楽しむチルアウト紀行をお届けします。
この連載を読みながらのBGMとして制作した楽曲もYoutubeにアップしましたので、ぜひ聴きながら、ゆったりと秋の美空を楽しんでくださいませ。

JINTANAプロフィール
Paisley ParksやBTBも所属するハマの音楽集団〈Pan Pacific Playa〉(PPP)のスティール・ギタリスト。同じく〈PPP〉のKashifや一十三十一、Crystal、カミカオル、あべまみとともにネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSとして『Destiny』をP-VINEよりリリース。オールディーズとチルアウト・ミュージックが融合したスウィート&ドリーミーなサウンドがTiny Mix Tapeなど海外メディアも含め各地で高い評価を得る。LIVE予定は、jintana&emeraldsで12/29「和ラダイスガラージ特別篇」@六本木スーパーデラックス、ソロで11/1「FADER」@新世界。 「Destiny」アナログ盤、予約受付中⇒jintanaandemeralds.com
online shop/live schedule:::Jintanaandemeralds.com

■イビザのチルアウト/レイドバックサイド
~歴史と海とローカルフード~

 〈USHUAIA〉での鮮烈なイビザ・パーティ体験を経て、僕は放心していた。鳴り響くビートと青空から美しくグラデーションした星空、そして生命力を爆発させている若い男女。臨終のタイミングでも「アレはいいパーティだったな……ガクっ」と思い出せるような、一生の思い出に残るパーティだった。〈USHUAIA〉は、ひとつのクラブというより、常設のレイヴ会場といったほうが合っているのだろう。イビザにはそんなクラブがたくさんひしめいているのだから恐ろしい。

 さて、そんなアゴが外れた放心状態で、僕はイビザの街に出た。昨夜の経験から、僕の目には、この街のすべての人がパーティピーポーにしか見えなくなってしまっていたのだが、よくよく見ると街には穏やかな空気が流れていた。僕の滞在していたホテルもロビーで老夫婦が日向ぼっこしながらトランプをしている、というのがデフォルトの状態だ。この島の魅力はどうもパーティだけではないらしい。そこで翌日はイビザに根づくローカルな魅力を体験してみることにした。

 まずはビーチ。噂通りトップレスが多い。みんな大きなオッパイをポロリンチョして日向ぼっこを楽しんでいる。美しいビーチに並ぶ、健康的に小麦色に焼けた肌たち。うーむ。ただひとつイメージとちがったことは、その多くが60代の老夫婦であったことだ。とはいえ、みな、とても幸せそうで素敵だった。あんな老夫婦になりたいものだ。イビザはパーティ・アイランドという側面の他に、ヨーロッパの他の国々からやってきた50代、60代の方々がゆったり過ごすところ、という側面もあるようだ。

 つづいてビーチを通り過ぎ、ダルト・ビラと呼ばれる旧市街に向かった。
その一体には、岬のような形で海に面した城壁に囲まれた箇所がある。そこはローマ帝国やイスラム系の国家、そしてスペイン王国など多くの国による、さまざまに入り組んだ歴史とともにあったという。そして、そういった歴史的背景が培ってきた風土が大変貴重なものであることから、なんとイビザ島自体が世界遺産に登録されているとのことだ! なんということだ……。毎晩毎晩、僕らはアホみたいに踊りまくっているこの場所が、じつはすべて世界遺産の上での出来事だったということか。僕はブッダの手のひらで踊らされていた孫悟空のような気持ちになり、高台からイビザの蒼い海を眺めながら、感慨深く思った。これは少女漫画でよくあるパターンの、いつもめちゃくちゃ明るい男友だちが、「じつは昔は苦労して頑張っていたんだよね」っと爽やかに笑って語る横顔をみた瞬間に、ズキュン! と突然イケメンに見えはじめるというやつである。イビザ、やはりあなどれん。

 そんな感慨に耽りながら城壁の丘から降りて、僕はレストランComidas Bar San Juan(コミダ・バル・サン・ホアン)へ向かった。ここは地元の方にとても人気のある店らしく、一度行ったときはすごい行列で入れなかった店だ。イビザで行列ができるのは他では見たことなく、非常に人気店であると思われる。さて、お店の方にオススメを聞いたところ「ミートボール」と言う。咄嗟に「♪石井のお弁当くん、ミートボール~」という昔のCMソングが脳内をループしつつ、さほど期待せずに口に運んでみたら……ゥンマァ!!!!! トマトベースのスープの中におもむろに潜んでいるそいつは、一口ごとに肉汁が溢れ出し、食べ終わることが名残惜しすぎるほど愛おしい存在であった。ふぅ、イビザはローカル・フードも非常においしい街のようだ。

■カフェ・デル・マー
~音のシャワーを全身に浴びて~

 さて、僕は今回の旅の最大の目的地であるカフェ・デル・マーに向かった。アンビエント/チルアウト・サウンドの聖地として名高いこのカフェは、Sant Antoni(サン・アントニー)というビーチの波打ち際にある。僕はイビサ・タウンからバスにのり、サンアントニーへたどり着いた。(もちろんバスターミナルでかかっているBGMは派手なダンスミュージックであることは言うまでもない)。カフェ・デル・マーに向かって歩いていると、10代の白人カップルが話しかけてきた。彼らはすごくキラキラした瞳で、どのパーティに今晩行くんだい? という話題をしてきた。そしてとても重要な話のような口調で「やはりスティーブアオキは一度体験した方がいいよ! DJブースからでっかいケーキをぶん投げてくるんだ! 僕の友だちはね……ずっと口を開けて踊ってたよ!!!」などしょうもない話をしてくれた。僕らはそんな楽しいパーティ情報をひとしきり交換し、またどこかで会おうね! と言って別れた。こういう音楽愛という共通事項で繋がっているから誰とでも仲良くなれるという感覚は、すごく心地よい。

 サンアントニーの海岸はとても太陽でまぶしかった。海外沿いにはたくさんカフェ・バーが立ち並んでいて、どこからもダンス・ミュージックが流れてきている。そして一際白く輝き、帆のようにパラソルがはためく美しいカフェが目に入っていた。そう、ここが〈カフェ・デル・マー〉だった。
 太陽のきらめく水面に手の届くような距離で並べられた涼しげなテーブルとイス。そこに透明感のある心地よい音楽がスピーカーから流れ出ている。美しく流れるような書体でCAFÉ DEL MERと書いてあった。そこは、ブルーと透明と白でできた世界だ。
 僕はコロナビールを注文した。コロナなキャンペーン・ガールである身長180cmくらいの美女が白いサングラスをくれた。僕はしばしこの空間に酔いしれることにした。波の音、海に反射する太陽、透明で包み込むようなダンス・ミュージック……。

 ここは太陽と波と音が完璧に調和した空間だった。

 バーカウンター横のDJブースに目をやるとグリーンのTシャツを来たDJが楽しそうに回していた。太陽の位置がすこしずつ落ちる頃、DJはカフェの隣にあるステージに移った。そこは小さい屋外ライブハウスという感じの空間で、〈カフェデルマー〉に併設されているようだった。音に導かれるように太陽が沈んでいく。その瞬間を見届けようとたくさんの人が海岸に溢れ出した。昼から夜に変わる、毎日毎日あることなのに、その瞬間に浸り味わうだけで、なぜこんなにエクスタシーがあるのか。

 太陽が沈む瞬間、人々は歓声をあげた。まるでパーティのはじまりを祝うかのように。
〈カフェデルマー〉。何十年と培ってきた感覚の積み重ねによる強い説得力と、誰をもその世界に導く優しさをもっていた。

■旅を終えて
~永遠に四つ打ちが鳴り響く島~

 素晴らしい日々を終えて、僕はタクシーの車窓から街を眺めながら、シミジミした感慨に耽りながら空港に向かった。
 夕陽、波、二度と同じ瞬間はないという感覚。そしてそれと対話するかのようなダンス・ミュージック。それはその瞬間だけのインプロヴィゼーションを堪能させる体験だ。そして、それが一期一会の瞬間芸術であるからこそ、人生は有限であることを感じ、だからこそ「生きていることは素晴らしい!」というシンプルな気持ちにさせてくれる。

 そんな最高のチルアウトがなぜイビザで生まれたかというと、当たり前のことかもしれないが、最高のパーティーが一方にあることの対極のことがらだからだと思った。
 テンションが上がりきって絶頂へ連れていってくれるパーティがあり、その反対にクールダウンしきり、メロウで無我の境地へ連れていくチルアウトがあるのだと思った。陰と陽のように表裏一体で人生を味わわせてくれている。そしてその繰り返しがサウナ→水風呂→サウナ水風呂の永久運動のごとく、どこまでも気持ちよくさせてくれるのだ。

 そんなふうにシミジミとした気持ちも束の間、空港に着くとイミグレーションの列から、揃いのTシャツをきたバカそうな軍団が降りてきた。いちばん先頭の美女はビールジョッキ型のサングラスをかけている、薄暗い空港なのに。その愛すべきバカそうな軍団をみていると、僕はハイタッチして、「次はお前の番な! あとは任せた! グッ!」と言いたくなるような気持ちにさせられた。そういや行きに見かけた花嫁のヴェールをかぶった女子版バチェラーパーティー軍団はどうしているだろうか? そういや〈カフェ・デル・マー〉の前で見かけたとき「空港でいっしょだったね」と声かけたら「フゥ~!」と喜んでいた。
空港内には〈パチャ〉などのクラブ直営のファッション・ブティックがあり、巨大なビジョンにはさまざまなクラブのパーティ・シーンが映し出されている。そんな最後まで島を上げてのダンス・ミュージック全力投球な空気感の中で飛行機は飛びたった。

 眼下には美しい街明かりが広がる。この明かり、ひとつひとつのもとで、相変わらずダンスミュージックが鳴り響いているのだなあと思うと、旅の終わりなのに不思議と寂しくなかった。また、地球の反対側の日本に帰っても、ここでは永久に四つ打ちが繋ぎつづけられていると思うと、なんとなく安心もする。僕がどんなメンドくさい状況であろうとも、あそこではみんながずっと同じようにフゥ~! といいながら踊っているんだと。じゃあ大丈夫だと。何が大丈夫かわかりませんが。僕はそんな不思議な安心感とともに日本への帰路へとついたのでした。


終わりのご挨拶

拝啓 みなさま

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
 その後、JINTANA&EMERALDSで夏の間はHOME SICK@京都メトロ、代官山UNIT、JIN ROCK FES、りんご音楽祭、またソロとしてOPPA-LAなど素晴らしすぎる箱やパーティでやらせていただきましたが、運営、箱のみなさま、見てくださった方々、本当にありがとうございました。
 月並みですが、海外から帰ってきて、日頃遊ばせてもらっている店やフェス、パーティにきている方々の、それぞれのセンスのよさや姿勢のカッコよさを改めて再認識し、ホントーにみんなカッコいいな! カッコよすぎる! と改めて感動しました。今後とも引きつづき、そこかしこでいっしょに遊んでくださいませっ!

PS JINTANAソロとしては、僕の尊敬する、あのヤバすぎるシンガーをフィーチャリングした楽曲を製作中です! そして、次のJINTANA&EMERALDSのライヴは12月29日「和ラダイスガラージ特別篇」@六本木スーパーデラックス(DJ: 永田一直 / 中村保夫 / CRYSTAL / CHERRYBOY VJ: 20TN! and more)です。ぜひ。

敬具


C.E AND THE TRILOGY TAPES AFTER PARTY - ele-king

 グローバル・コミュニケーションがマーク・プリッチャードとトム・ミドルトンによるユニットだと知らず、ただただジャケットに描かれた「耳」に惹きつけられて『76:14』を聴いた。何年もこのアルバムと付き合ってきて、あの聴覚体験を象徴する存在はやはりあの「耳」以外考えられない。僕がいくつか親しんできたウィル・バンクヘッドの作品のなかではシンプルなほうだが、もっとも印象に残るデザインだ。

 気づけばあなたもバンクヘッドをフィルターに音楽を聴いている。〈モ・ワックス〉や〈オネスト・ジョンズ〉からのリリース、ジェイムズ・ブレイクのファースト、〈ヘッスル・オーディオ〉のコンピレーション……、このあたりで数えるのをやめよう。よい音楽を追い求めていたら、彼の作品を無視することなど不可能なのだ。

 2008年にバンクヘッドがはじめたレーベル〈ザ・トリロジー・テープス(TTT)〉は、スリーヴはもちろんのこと、初期のカセットによる流通まで、すべてがデザインし尽くされていた。もちろん、その仕事が成り立つのも肝心の音があってこそ。呆れるほどラフで、ときに過剰なまでに写実性を追求するようなスリーヴ・デザインと呼応するかのように、さまざまなシーンで活躍するプロデューサーたちがこのレーベルからリリースを重ねてきた。

 デザインもサウンドも含めて〈TTT〉の動向が無視できないのと同様に、今週末のバンクヘッドの来日もチェックしていただきたい。先日フォルティDLとともに来日した、気鋭のライオン男のアンソニー・ネイプルズ。7月のリリースはまさかのジャングルだった、初来日となる百鬼夜行的な日本画が印象的なリゼット(なぜライオンと日本画なのかは作品をチェック)。いままさにチェックしたいこのふたりのアーティストとバンクヘッドがどんなステージを繰り広げるのか、連休明けから週末が気になってしようがない。

そしてこちらは先日公開されたC.EのA/W 2014-15のムービー。日本でのムービー制作は初となり、ディレクターには映像作家の伊藤高志を、音楽には当日出演するRezzettを迎えている。

www.cavempt.com

■C.E AND THE TRILOGY TAPES AFTER PARTY

日時:2014年10月18日(土)  24:30 - 28:00
会場:渋谷ヒカリエ ヒカリエホールB(入り口は11階)
料金:無料 フリー・ドリンク
備考:
20歳未満入場不可
要顔写真付ID
ファッションウィーク東京の最終日10月18日(土)にVERSUS TOKYOで発表される[C.E Spring/Summer 2015 presentation]のアフターパーティーとしての開催。

出演:
Will Bankhead

〈Mo’Wax〉でメイン・ヴィジュアル・ディレクターを務めたのち、〈PARK WALK、ANSWER〉といったアパレル・レーベルを経て、〈The Trilogy Tapes(TTT)〉を立ち上げる。〈TTT〉の運営と並行し、現在はミュージック・レーベルの〈Honest Jon's Records〉、スケートボード・カンパニーの〈Palace Skateboards〉などにデザインの提供もおこなう。
https://www.thetrilogytapes.com/

Anthony Naples

2012年、ニューヨークのレーベル〈Mister Staturday Night〉からリリースした「Mad Disrespect」でデビュー。その後すぐにFour Tetの楽曲をリミックス。今回一緒に来日するWill Bankheadのレーベル〈The Trilogy Tapes〉からもEPをリリースしている。
https://www.facebook.com/pages/Anthony-Naples/238739712996283

Rezeett

2013年デビュー。現在までにThe Trilogy Tapesから2枚のE.Pをリリース。
C.E A/W 2014-15のムービーに未発表音源を提供した。当日はライヴ・セットを披露。
https://www.facebook.com/itsrezzett
https://rezzett.bandcamp.com


アイタル・テックとパズルの世界へ! - ele-king

 東京で最先端なサウンドを最高な環境で体験できるパーティ、〈サウンドグラム〉。ディスタル、ループス・ハウント、そしてテセラなどなど、ユニークかつリリースのたびに注目を集める面々ばかりです。会場に持ち込まれるサウンドシステムもこのパーティの魅力のひとつで、低音で揺れるフロア、そこで聴くアンセムは一生記憶に残ることでしょう。4月のテセラ、最高でしたよ。
 今週末、サウンドグラムが大阪と東京で開催されます。今回は光が乱反射するようなエレクトロニカからフットワークまでを手掛けるアイタル・テックと、あらゆるベース・ミュージックを知りつくしているパズルが登場! 
 本当に何が新しいのかを現場で体感して考えてみませんか? 踊りまくりたい方も大歓迎です。今週末は〈サウンドグラム〉へ! 

■SOUNDGRAM TOKYO/OSAKA
ITAL TEK & PUZZLE Japan Tour

大阪公演
日時:10月11日(土) OPEN/START 22:00
会場:TRIANGLE
料金:ADV 2000yen+1D DOOR 2500yen+1D
出演:
Ryuei Kotoge (Daytripper Records), D.J.Fulltono (Booty Tune), CLOCK HAZARD TAKEOVER 3HOUR, CHELSEA JP (GRIME.JP), madmaid (irregular), utinaruteikoku (irregular), DISTEST, ZZZ, Saeki Seinosuke, KEITA KAWAKAMI, D.J.Kaoru Nakano, PPR aka Paperkraft, SHAKA­ITCHI, DJ AEONMALL, HSC, JaQwa, PortaL

東京公演
日時:10月12日(日曜祝日前) OPEN/START 23:00
会場:TOKYO GLAD & LOUNGE NEO
料金:ADV 3000yen DOOR 3500yen
出演:
Submerse (Project: Mooncircle, UK), 19­t Takeover (TECHNOMAN Utabi SKYFISH Cow'P Amjik), HABANERO POSSE, Mike Rhino (UK), D.J.Kuroki Kouichi VS Gonbuto, Chicago vs Detroit, D.J. APRIL, DJ DON, FRUITY, tesco suicide, Mismi, Nishikawacchi, JaQwa, PortaL HATEGRAPHICS (VJ), knzdp (VJ), XVIDEOS (VJ), GENOME (VJ), Shinjuku DUUSRAA (FOOD), zeroya (FOOD), Broad Axe Sound System (SOUNDSYSTEM)

*各公演にItal TekとPuzzeleは出演

ITAL TEK (Planet-Mu/Civil Music, UK)

イギリスのブライトンを拠点に活動する様々なジャンルをまたぐUKならではのエレクトロニックアーティスト。2007年にPlanet­MuのレーベルオーナーであるMike ParadinasがMyspaceにアップされていた楽曲を聴いて気に入ったのが始まりで「Blood Line EP」をリリース。翌年2008年には1stフルアルバム「cYCLiCAL」をリリース。IDMとDubstepの融合を見せたItal Tekならではの作品となった。2009年には自身のレーベルAtomic River Recordsを設立し、その後も順調に多くのリリースとライブ活動を行いジワジワとその名をイギリス国内から欧州へ、そして世界へと知らしめていく。2012年にリリースをした3rdアルバム「Nebula Dance」では自身の解釈世界観のフットワーク・サウンドで展開させ、多くのリスナーを驚かせた。2013年にはCivil Musicより3rdアルバムをアップデートさせたEPをリリース。同年のミニアルバムではフットワーク/ジャングル/エレクトロニカ/アンビエントと独自のスタイルを一歩前進させることなる。そして今年2014年にリリースされたCivil Musicからの2nd EPではよりディープでハイブリッドなサウンドとなり、デビューから現在までブレることの無い確固たるサウンドを披露し、Planet­Muの主要アーティストとして活動している。

PUZZLE (Leisure System, GER)

15年以上に及ぶDJと作曲の経験を持ち、現在はベルリンの世界的に有名なクラブ「Berghain」で行われている「Leisure System」のレジデントとして活動。またLeisure System Recordsの経営と並行して、世界最大級のクラブやSonar、Dimentiions、Arma 17、Redbull Music Academy、Nitsa等のフェスティバルでプレイしている。2012年にはObjektとAsiaツアーを行い、過去にはClark、Rustie、Jimmy Edgar、Machinedrum、Kuedo、Joy O、Blawanやその他多くのアーティストと同じステージで競演。 常に遊び心に富んだジャンルレスなMIXでフロアを狂喜に導く。


SUNS OF DUB JAPAN TOUR 2014 - ele-king

 ダブステッパーに限らず、ダブを愛するモノたるやオーガスタス・パブロの名前はマスト。家に最低3枚。これ常識。僕は、若い頃、パブロのライヴは2回とも行った。これ超自慢です。
 今週末、パブロの息子(お父上は1999年に亡くなられている)のアディス・パブロが来日します。名義は、SUNS OF DUB。西から東へ5都市でツアーを開催します。東京では、こだま和文さんが出演します。その低音で、台風なんか吹っ飛ばして。

<東京公演概要>

liquidroom presents
──PABLO & KODAMA──

オーガスタス・パブロ、そのダブの系譜を継ぎ、そして前進させる者たち

1973年のルーツ・ダブのクラシック中のクラシック『King Tubbys Meets Rockers Uptown』をはじめ、自身のメロディカ、そしてタビーによるミックスによってルーツ・ダブのスタイルを提示したオーガスタス・パブロ。自身のレーベル〈Rockers Internationl〉を中心に展開した、ストイックにラスタな、そのルーツ・スタイルは、1999年の没後も、ルーツ・ダブに限らず、さまざまなダ ブ/ベース・ミュージックに影響を与え続けている。その“系譜”を継ぐ”SUNS OF DUB、彼らがKATAにてライヴを行う。パブロの意志を引き継ぐメロディカ・マスター、ADDIS PABLOとセレクターのRAS JAMMYによるプロジェクト。〈Rockers Internationl〉を引き継ぎ、さらにはこれまでにディプロ率いるMajor LazerやToddla Tといった新世代のデジタル・ダンスホール系のアーティストとも共演するなど、現存のベース・ミュージックとの邂逅など、新たなスタイルの創出に余念がない。さらには、MUTE BEAT時代の名曲"Still Echo"にて、オーガスタス・パブロとの共演も果たし現在も日本のレゲエ・ダブ・シーンを牽引するトランペッター、こだま和文、そして“Apach”のカヴァー7インチをリリースしたばかりのトロンボーン奏者、KEN KEN率いるKEN2D SPECIAL、とダブを新たな解釈で突き進める、2アーティストのライヴも行われる。

featuring live
SUNS OF DUB(ROCKERS INTERNATIONAL)
 ADDIS PABLO(SON OF AUGUSTUS PABLO MELODICA MASTER)
 RAS JAMMY(ROCKERS INTERNATIONAL SELECTA)
feat. JAH BAMI
こだま和文 from DUB STATION
KEN2D SPECIAL(Reality Bites Recordings)

dj
Q a.k.a. INSIDEMAN(GRASSROOTS)
Yabby
SEIJI BIGBIRD/LITTLE TEMPO

2014.10.13 monday/holiday
KATA + Time Out Cafe & Diner[LIQUIDROOM 2F]
open/start 16:00 close 21:00
adv.(9.13(sat) on sale!!)* 2,000yen door 2,500yen
*PIA[P code 243-948]、LAWSON[L code 74932]、e+、DISK UNION(取扱店選定中)、Lighthouse Records、LOS APSON?、LIQUIDROOM

info LIQUIDROOM 03-5464-0800 https://www.liquidroom.net/

---
▼SUNS OF DUB(ROCKERS INTERNATIONAL, Kingston, Jamaica)
ADDIS PABLO[Melodica], RAS JAMMY[Selecta]

ジャマイカの若獅子、アディス・パブロは99年に44歳の若さで亡くなったルーツ・ロック・レゲエ/ダブ・プロデューサー、メロディカ奏者の父、オーガスタス・パブロのスピリチュアルな音楽を21世紀に継承、発展させる新世代アーティストである。89年生まれのアディスはニュージャージーとジャマイカを行き来して過ごし、キーボードとメロディカを習得。2005年にはオーガスタス・パブロの追悼公演でステージに立ち、ロッカーズ・インターナショナルのヴェテラン・ミュージシャンや伝説的ギタリスト、アール・チナ・スミスと共演、これを機にソロ奏者としてダブ・レゲエの作曲を開始する。10年、アディスはトリニダードからジャマイカにやって来たラス・ジャミーと意気投合し、"サンズ・オブ・ダブ"として伝統的なロッカーズ・サウンドをニューエイジのフォーマットによるダブ・レゲエで提示するべく活動を共にする。11~12年の"For The Love Of Jah"、"13 Months in Zion"以降、100作以上をデジタル・リリース、またメジャー・レイザーのウォルシー・ファイアー、クロニックス、プロトジェイ、クライヴ・チン、マイキー・ジェネラル等、幅広いコラボレーションを展開している。13年には初のヴァイナル・レコード"Selassie Souljahz In Dub"を発表、ヨーロッパ・ツアーを成功させ、英BBCのデヴィッド・ロディガンの番組では「キング・タビー、オーガスタス・パブロ以来のベスト・ダブ・レコードの1枚」と評される。14年にはオランダのJahsolidrockからアディス・パブロ名義の1stアルバム『IN MY FATHERS HOUSE』がリリースされ、北米、ヨーロッパ各国のフェスティヴァル出演で賞賛を浴びている。サンズ・オブ・ダブはダブのニューウェイヴ、ドラム&ベース、ダブステップ、トラップ、ハウス等のクラブミュージックとの触媒として貢献する、ロッカーズ・インターナショナルの新世代である。
https://sunsofdub.com/
https://soundcloud.com/sunsofdub
https://www.facebook.com/sunsofdub
https://www.facebook.com/sunsofdub

▼こだま和文 from DUB STATION

1981年、ライブでダブを演奏する日本初のダブバンド「MUTE BEAT」結成。通算7枚のアルバムを発表。1990年からソロ活動を始める。ファースト・ソロアルバム「QUIET REGGAE」から2003年発表の「A SILENT PRAYER」まで、映画音楽やベスト盤を含め通算8枚のアルバムを発表。2005年にはKODAMA AND THE DUB STATION BANDとして 「IN THE STUDIO 」、2006年には「MORE」を発表している。プロデューサーとしての活動では、FISHMANSの1stアルバム「チャッピー・ドント・クライ」等で知られる。また、DJ KRUSH、UA、EGO-WRAPPIN’、LEE PERRY、RICO RODRIGUES等、国内外のアーティストとの共演、共作曲も多い。現在、ターン・テーブルDJをバックにした、ヒップホップ・サウンドシステム型のライブを中心に活動してしている。また水彩画、版画など、絵を描くアーティストでもある。著述家としても「スティル エコー」(1993)、「ノート・その日その日」(1996)、「空をあおいで」(2010)「いつの日かダブトランペッターと呼ばれるようになった」(2014)がある。

▼KEN2D SPECIAL(Reality Bites Recordings)
TRIAL PRODUCTIONのトロンボーン兼MCを務めるKEN KEN(トロンボーン&MC)によるソロDUBプロジェクトとしてスタート。現在はICHIHASHI DUBWISE(DUB mix)、Gulliver(guitar)の3人編成で活動中!BEASTIE BOYSからの影響を独自にREGGAE DUBにトランスフォーム!!!??したサウンドは、DUCK SOUP PRODUCTIONS、PART2STYLEから数々のアナログ7インチをリリースし、そのほとんどは即完売し入手困難なアイテム多数。2008年にはPART2STYLEから初のアルバム『Reality Bites』をリリースしイギリス国営放送BBCの番組など複数で紹介され、有名誌"WIRE"にレビューが載るなど注目を集めた。2013年自らのセルフ・レーベル<Reality Bites Recordings>を立ち上げ7枚目の7インチ・シングル「I Fought The Law」をリリース、あのDon LettsもBBCで即座にプレイ!前代未聞のド・オリジナル解釈で驚きのカバー曲を連発してるKEN2D SPECIALですが、今年2014年9月には8枚目の7インチEP、APACHEをリリース、こちらもまたKEN2D節炸裂してます!要チェック!!!!
https://m.facebook.com/profile.php?id=503540573038521&_rdr

▼Q a.k.a. INSIDEMAN(GRASSROOTS)
東京・東高円寺の桃源郷レゲエ・バーNATURAL MYSTIC育ち。レコードショップWAVEにてバイヤー経験の後に、NATURAL MYSTIC閉店後の97年同所にてGRASSROOTSをオープンする。「MUSIC LOVERS ONLY」を掲げ、バーであってバーでない、クラブであってクラブでない、人間交差点音楽酒場代表となる。INSIDEMAN名義でのMIX-CDは異才フィメール集団WAG.より『YGKG』、 POSSE KUTから『DEAR』、地下最重要レーベルBlack Smokerより『Back In The Dayz』などリリースしている。
https://insideman-q.blogspot.jp/
https://www.grassrootstribe.com/


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151