Home > News > LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY ele-king night - リキッド10周年エレキング・ナイトは、オウガ・ユー・アスホールvs森は生きている!
勝負事などいまどき流行らない。みんなでワキアイアイとするのが、音楽の現場だ。対バン同士、楽屋ですれ違ったときに社交辞令で挨拶はするものの、心の奥底では「オレらがあんたらを食ってやる」ぐらいの気合いをたぎらせるようなことなど、まずない……この2バンドをのぞいては。
オウガ・ユー・アスホールvs森は生きている、の「vs」は言葉のアヤでも飾りでもない。これは、いま、どちらのバンドの音楽がオーディエンスを揺さぶるかの、対決なのだ。この火花散る舞台こそが、ele-kingが10周年を迎えるリキッドルームと一緒にやるに値するものだと信じている。そして、この真剣勝負こそが、伝説の夜を作るだろう。
簡単な勝負ではない。どちらも手強いバンドだ。オウガ・ユー・アスホールは、いま、下手したら、日本でもっとも魅力的なトランス・ロック・バンドへとなっているかもしれない。最近のライヴでは、クラウトロック最高のロックンロール・バンド、ラ・デュッセルドルフのよろこびいっぱいの陶酔感すら自分たちのモノにしてみせている。音楽は魔法だ。このバンドは、オーディンスを踊らせるし、あちら側の世界を見せる。
夢を見せる……という意味では、森は生きているも、ただいま赤丸急上昇、とんでもないバンドだ。彼らの音楽に充満しているのはボヘミアニズムで、つまり、どう生きたって自由だろうという心構えが、美しい音楽となっている。1969年ぐらいのピンク・フロイドのような、柔らかく、透明感のあるフォーク・ロックを現代的にアップデートしたかのような彼らの音楽を聴いたなら、誰もがふだん忘れているであろう、たまらなく心地良い夢を見れるだろう。
どこか共通点を持ちながら、しかし、どこかまったく異なっているふたつのバンドだが、フェアに見て、今日の日本では、突出した2バンドである。ロックとは何だ? と問われたときに、「雑食性だ」という答え、つまり、ありとあらゆるものに接続して変容するアマルガムだという答えがあるなら、このふたつのバンドは、いま、最高にキレのあるアマルガムである。ele-kingでは、この2バンドの12インチ・シングルをリリースするのだが、その詳細はまた別の機会に。
10月2日木曜日、伝説の夜へようこそ。彼らの真剣勝負を見届けるために、そして夢を見るために、来て欲しい。(野田努)
■OPEN / START 18:00 / 19:00
■ADV ¥3,500(税込・ドリンクチャージ別)
■LINE UP OGRE YOU ASSHOLE/森は生きている
■TICKET チケットぴあ [232-675] ローソンチケット [79610] e+ LIQUIDROOM 7/13 ON SALE
■INFO LIQUIDROOM 03(5464)0800
http://www.liquidroom.net/schedule/20141002/19248/