驚きはいつも突然やってくる。カニエ・ウエストの新作が出たばかりの頃、おそらく世界の多くの人間がgoogleにそのスペルを入力し、検索エンジンをかけたのだろう。すると、そこには、ほとんど無名の日本人青年がでっち上げた『The Life of Pablo』が出たのだった。あるいは誰かがそれを発見して、ツイッターで瞬く間に広がったのかもしれない。
『印象III : なんとなく、パブロ (Imagining "The Life of Pablo")』と題されたそれについて「悪ふざけの極みだった」とTOYOMUは述懐しているが、しかしその作品自体が(ジョークを含めて)魅力的作品だったことは、翌日即アップされた海外メディア(FACT、ピッチフォーク、BBCほか)の反応からも伺える。TOYOMUは、たったひとりでインターネットとサンプリングを利用するという最高にヒップなやり方で、一夜にして世界の耳を自分の音楽に傾けさせたのだった。
こんな知能犯を放っておく手はない。〈サブ・ポップ〉や〈ミュート〉のライセンスで知られる〈トラフィック〉が、TOYOMUと契約を交わし、いよいよデビューEPをリリースすることになった。タイトルは『ZEKKEI』(絶景)。
TOYOMUはトーフビーツと同じ世代で、彼と同じようにヒップホップを聴いてトラックメイキングをはじめている。つまり、彼のバックボーンはヒップホップなのだが、TOYOMUの音楽からはレイ・ハラカミ的な叙情性やコーネリアス的な遊び心とファンタジーが聴こえる。あるいはまた、彼の音楽は、OPN、ARCA、あるいはアッシュ・クーシャやハクサン・クロークともリンクしている(そう、いまの時代の響きを有しているってこと)。
『ZEKKEI』は11月23日にリリース。この大いなる一歩、心地よく、喜びをもたらす作品集を逃すな!
■TOYOMU
1990年、京都生まれ。聴けないならいっそのこと自分で作ってしまおう。カニエ・ウェストの新作を日本では聴くことができなかった2016年3月、わずか4日間でカニエ・ウェストの新作を妄想で作り上げた。その作品『印象III :なんとなく、パブロ(imaging”The Life of Pablo”)』を自身のサイトにアップしたところ、世界中の有力力メディアが飛びつき、その発想の斬新さのみならず作品内容が高く評価された。
2016年11月23日、デビューEP『ZEKKEI』をリリース。自身が生まれ育った京都に感化された作品となった。2017年、デビュー・アルバムをリリース予定。自身のイヴェント/コレクティブ、Quantizer Kyoto主宰。
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◼︎ライヴ情報
9/25 「MABOROSHI FES by taicoclub 」/ 武雄温泉保養村/ https://takeomaboroshi.com/
10/12 「NEWWW」/ WWW/ https://www-shibuya.jp/schedule/007045.php





