「R」と一致するもの

Romare - ele-king

 わかるよ、わかる、10年後にもしハウス・ミュージックのカタログ本が刊行されたら、これはこの時代の名盤として紹介されるだろう。悪いがこれは良いアルバムだ。サンジェルマンの『ブールバール』がそうであるように、ムーディーマンのファースト・アルバムやセオ・パリッシュの『ファースト・フロア』がそうであるように、ハウス界隈のみならず、ときが経てば、クラブ・ジャズ/ヒップホップ界隈からも再発見されるだろう。
 イアン・オブライアンの最良の瞬間がそうであるように、ロメアのファースト・アルバムは、ブラック・アトランティック的ロマンティシズムに満ち満ちている。
 デトロイトのアンドレスとも共通する匂いがある。ヒップホップ的コラージュが彼の手法であり、そこから浮かび上がるのはソウルとグルーヴだ。

 ロメアとは、ロンドン在住のアーチー・フェアハーストなる人物のプロジェクトで、その名前をアフリカン・アートの作家ロメア・ビアーデンから取っている。彼の評判はおよそ2年前、ブリストルの〈ブラック・エイカー〉(いまもっともイケてるレーベルのひとつ)からシングルを発表して、じょじょに広まった。それらの作品は、彼のアフリカ起源の音楽のアーカイヴを紐解きながら、ひとつひとつ検証し、現代のクラブ・ミュージック(フットワークからUKガラージまで)として応用した結果だった。UKのクラブ・ミュージクらしいアプローチである。
 そして、この度、うまいことニンジャ・チューンが引っこ抜いて、本作『プロジェクションズ』をリリースしたというわけだ。

 僕は、最低でももう1枚、UKからは何年かに1枚の素晴らしいハウスのレコードが出ることを知っている(そして、もしもフローティング・ポインツがアルバムを出すようなら、もう2枚となる)。その作品との比較で言えば、ロメアは、よりディープで、よりスモーキーで、より温かく、そして繰り返すが、アフリカに根ざした音楽からの影響がより濃く滲んでいる。
 ロメアのやり方は、必ずしも新しくはない。しかし、アルバムとしての完成度は高く、ここにはクラブ・ミュージックの滑らかで美しい側面が凝縮されているように思う。感情が揺さぶられ、発展するという、最高にエーモショナルなハウス体験が保証されている。
 今月末に刊行する紙エレキングの「UK特集」をやりながら、あらためて思ったのは、音楽に詳しいことはUKらしさの一要素である、ということだ。そして、いくら時代は変われど、彼らはアメリカのソウル・ミュージックを掘り続けている。思い出し欲しい。オレンジ・ジュースのファースト・アルバムはネオアコの古典だが、同時にそれがブルーアイド・ソウルだったことを。つまり本作『プロジェクションズ』は、ベースメント・ジャックスのアルバムは中古屋に売ってしまったけれど、ムーディーマンは手放せないという人が聴いて間違いないのだ。

FKA TWIGS - ele-king

 出るぞ出るぞとじらされながら、なかなかリリースされないFKAツイッグスのニュー・シングル(ちなみに彼女には、シングルのほうが良い! という評価もあるほどシングルへの期待値は高い)。これだけじらされると、もう快感も萎びしてしまうよと……そう、せっかちなあなたに朗報です。
 今年リリース予定のシングルからの新曲“Glass & Patron”のPVが公開されました! デビュー・アルバム『LP1』以降、初めての新曲です。どうぞご覧下さい。



※FKAツイッグスの貴重なロング・インタヴュー+撮り下ろし写真が掲載のele-king vol.16は来週月曜日(3/30)発売!

ギター・ドローン、極限の音 - ele-king

 アイシス(ISIS)のアーロン・ターナー。この先もずっと頭が上がらないだろうなって思うのは、おそらく彼と出会わなければ、自分の人生は大きく異なっていたであろうから。なんにもない状態でフラフラとLAに訪れたのに、多くの素晴らしい人たちとの出会いのきっかけを与えてくれたのはアーロンに他ならない。そういった意味では個人的に今回のMammifer / Daniel Mencheのツアー・サポートに指名されたことは本当に光栄なことである。

 昨年11月に最新アルバム、『スタトゥ・ナッセンディ(Statu Nascendi)』を発表したマミファー(Mammifer)はアーロン・ターナーと妻であるフェイスによるユニットである。彼らが暮らす、雄大な自然に囲まれたシアトル郊外のヴァショーン島を感じさせるアンビエンス、アーロンによるギター・ドローンとフェイスの美声とピアノ・アンサンブルによる幽玄なサウンドは、本作ではこれまでになく洗練された形で完成されている。

 彼らのクリエイティヴィティはいつだって留まるところを知らない。アーロンが昨年新たに結成したスマック(SUMAC)の『ザ・ディール(The Deal)』もまたヘヴィネスとミニマリズムをアイシスとは異なった形でアップデートさせていると言えるし、彼を含むポストメタル・オールスターズバンドであるオールド・マン・グルームも同タイトルで異なる内容を収録した2枚のアルバム、『ジ・エイプ・オブ・ゴッド(The Ape of God)』を発表したばかりだ。

 フェイスもまた、オークイーター(Oakeater)のアレックス・バーネットとのデュオBarnett + Colocciaで前作『Retrieval(リトライヴァル)』に引き続き〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック(Blackest Ever Black)〉からの新作リリースを間近に控えている。〈BEB〉レーベルの現在進行形暗黒電子音楽に新たな歴史を刻む傑作を約束しよう。一足先に拝聴したが、まるで異界への呼び水のようなサウンドだ。

 多忙なスケジュールのなか行なわれる、2年半ぶりとなる今回のマミファーの来日は、シアトルのベテラン・ノイジシャン、ダニエル・メンチェ(Daniel Menche)と同行する。自作楽器やフィールド・レコーディングをサウンド・ソースとしたライヴ・パフォーマンスは、過去の来日公演に訪れたオーディエンスを圧倒させている。マミファーによるレーベル〈シージ(SIGE)〉から発表されている近年の音源ではパイプオルガンやホーンを多用した見事なドローン・アンサンブルを聴かせてくれていたので今回どのようなパフォーマンスをみせてくれるのか、非常に楽しみである。

 ツアー初日となる大阪公演では、各方面から絶賛されるセカンド・アルバム『リズム&サウンド(Rhythm&Sound)』を発売したばかりのGoatの日野氏によるミュージック・コンクレートとテクノを融解させるYPY、〈スーパーデラックス〉での東京公演はボリスのスペシャルなセット、〈スープ〉での最終日にはドイツでの凱旋を終えたばかりのエンドンがパワーアップしたサウンドシステムで競演する。僕は大阪公演ではソロ、東京では普段のデュオ編成で異なるセットをおこなうつもりだ。各公演で繰り広げられる異世界へ足を踏み入れてはいかがであろうか?

■3/26(木)
大阪: 東心斎橋Conpass w/ YPY、DREAMPV$HER (Lonely pushin' set)
open 18:30 / start 19:00
前売 3,500yen / 当日 4,000yen (ドリンク代別)
問い合わせ: Conpass 06-6243-1666

■3/27(金)
東京: 六本木Super Deluxe w/ Boris
open 18:30 / start 19:00
前売 3,500yen / 当日 4,000yen (ドリンク代別)
問い合わせ: Super Deluxe 03-5412-0515

■3/29(日)東京: 落合Soup w/ DREAMPV$HER, ENDON
open 18:00 / start 18:30
前売 3,000yen / 当日 3,500yen (ドリンク代別)
問い合わせ: Soup 03-6909-3000

■チケット
2/7(土)より下記にて発売開始
大阪: ぴあ(P:255-709)、ローソン(L:56291)、e+、会場
東京/六本木: ぴあ(P:255-738)、ローソン(L:70293)、e+、会場
東京/落合: 会場、Daymare

MAMIFFER official site
DANIEL MENCHE official site


 本日17時より! ジェフ・ミルズによる音楽を背景にして、世界初公開となる“音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクト”が展示される。「バトル オブ ロスアンジェルス」に端を発したヒステリアを再現した「Investigative Walls」、オリジナルのアナログ・レコードを使用した「Tomorrow + X」、「The Visitor」と「The Visitor」の使用時に着用するオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ「The Stranger」……。

 百聞は一見に如かず。日本科学未来館での館長毛利衛氏とのコラボレーションによって、ある意味ではもっとも「宇宙に近い」場所になった湾岸、そこにたたずむ寺田倉庫にて開催される、一夜かぎりの展示会を見逃すことなかれ!

 エレクトロニック・ミュージックのパイオニアとして知られるジェフ・ミルズ(1963年アメリカ、デトロイト出身)は常にエレクトロニック・ミュージックを芸術として捉え、音楽とその進化に対するユートピア的思想を広めるべく活動を続けてきました。

 近年では、各国オーケストラとの共演。日本科学未来館館長/宇宙飛行士 毛利衛氏とコラボレイトした音楽作品『Where Light Ends』の発表。ジャクリーヌ・コー監督、ジェフ・ミルズ主演のアート・ドキュメンタリー・フィルム『MAN FROM TOMORROW』の公開など、その活動はもはや音楽という枠組みにはとどまりません。

 今回、世界に先駆け日本で初公開されるミルズの最新アート作品は、1942年にロスアンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル オブ ロスアンジェルス」という出来事にインスパイアされプロダクトデザイナー、スズキユウリ氏の協力のもとに制作された、かつてないデザインの音楽機材「The Visitor」です。

 今回3月23日(月)に天王洲アイル 寺田倉庫で開催される展示会「WEAPONS:—音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクトの小さなしかし強力なエキシビション」では、50年代のフィルム・ノワールを基調にしたセッティング、ミルズによる音楽を背景に「バトル オブ ロスアンジェルス」に端を発したヒステリアを再現した「Investigative Walls」、オリジナルのアナログレコードを使用した「Tomorrow + X」、「The Visitor」と「The Visitor」の使用時に着用するオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ「The Stranger」を世界初公開展示します。

 ジェフ・ミルズの来日に合わせた一日限りのエキシビション。当日はジェフ・ミルズ本人による各オブジェクトの解説やトークショーも企画しております。

■JEFF MILLS presents
WEAPONS
– a small but potent collection of music affiliated avant-garde objects
「WEAPONS:—音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクトの小さなしかし
強力なエキシビション」


開催日時:2015年3月23日(月)19:00 – 22:00
会場:天王洲アイル 寺田倉庫 G1号5F 特設会場
   〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10
チケット:1500円
販売: Peatix : https://weapons.peatix.com
発売日:3月9日(月)17:00より開始

主催:Axis Records
制作:UMAA Inc/ TodaysArt.JP
協力:寺田倉庫株式会社、Gibson Guitar Corporation Japan
展示内容

1.The Visitor
1942年ロサンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル・オブ・ロサンジェルス」にインパイアされデザインされた、スズキユウリ氏とのコラボレーションによる全く新しい形のドラムマシーン。世界初公開。

2.The Stranger
Jeff MillsがThe Visitor 使用時に着用するためにオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ。世界初公開。

3. Battle of Los Angeles
1942年ロサンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル・オブ・ロサンジェルス」に関するオブジェクト。世界初公開。

4.Tomorrow + X
Jeff Mills が制作した白いアナログ盤(すべて違う内容の音楽が刻まれており、世界に2枚づつしか存在しない)を使用したインスタレーション。

5. Investigative Walls
「バトル・オブ・ロサンジェルス」に関わるヒステリアと1940年代のイメージを表現したインスタレーション。世界初公開。


[人間性は好奇心と探究心によって進化してきた。思考と想像が実現する方法を見つけ出したときに不可能は可能になる。つまり夢見ることによって何事も可能になるという理論が私たちの想像力をよりたくましくしてきたと言える。間接的にでも我々に未来の姿を想像させてくれるサイエンス・フィクションはこれからますます評価されることになるのではないだろうか。

—ジェフ・ミルズ

■ジェフ・ミルズ
1963年デトロイト市生まれ。
高校卒業後、ザ・ウィザードという名称でラジオDJとなりヒップホップとディスコとニューウェイヴを中心にミックスするスタイルは当時のデトロイトの若者 に大きな影響を与える。1989年にはマイク・バンクスとともにアンダーグラウンド・レジスタンス(UR)を結成。1992年にURを脱退し、NYの有名 なクラブ「ライムライト」のレジデントDJとしてしばらく活動。その後シカゴへと拠点を移すと、彼自身のレーベル「アクシス」を立ち上げる。1996年に は、「パーパス・メイカー」、1999年には第3のレーベル「トゥモロー」を設立。現在もこの3レーベルを中心に精力的に創作活動を行っている。
Jeff Millsのアーチストとしての活動は音楽にとどまらない。シネマやビジュアルなどこの10年間、近代アートとのコラボレーションを積極的に行ってきている。2000年、フリッツ・ラングの傑作映画「メトロポリス」に新しいサウンドトラックをつけてパリ、ポンピドゥーセンターで初公開した。翌年にはスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」にインスパイアされた「MONO」というインスタレーションを制作。2004年には自ら制作したDVD「Exhibitionist」を発表。このDVDはHMV渋谷店で洋楽DVDチャート一位を獲得するなどテクノ、ダンスミュージックの枠を超えたヒットとなった。2007年、フランス政府より日本の文化勲章にあたるChavalier des Arts et des Lettresを授与
2012年には主催AXIS RECORDSの20周年記念として300ページにおよぶブック「SEQUENCE」を出版。2013年には日本独自企画として宇宙飛行士、現日本未来館館長毛利衛氏とのコラボレーションアルバム「Where Light Ends」をリリース。同時に未来館の新しい館内音楽も手がけた。
2014年、Jeff Mills初の出演、プロデュース映像作品「Man From Tomorrow」が音楽学者でもあるジャクリーヌ・コーの監督のもとに完成。パリ、ルーブル美術館でのプレミアを皮切りにニューヨーク、ロンドンの美術館などでの上映が積極的に行われており、DVDとしても発売。
2015年前半はルーブル美術館オーデトリアムでのレジデンシーイベントで毎回違うアーチストのコラボレーションを行い 映像、音楽、コンテンポラリーダンスを駆使し今までにないパフォーマンスを披露している。

■スズキユウリ プロフィール
1980年東京生まれ。ロンドン在住。明和電機で5年間のアシスタントを経て、2006年、文化庁新進芸術家海外留学制度により、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートに入学し、「音楽とテクノロジー」をテーマに作品制作を行い、現在はサウンドアーティスト、プロダクトデザイナーとして活躍している。近年のプロジェクトに「Juke Box meets Tate Britain」(Tate Britain、ロンドン、2013-14)、「Garden of Russolo」(Victoria and Albert Museum、ロンドン、2013)、「Ishin-Den-Shin for Disney Research」(2013)などがある。「color chaser」「Ototo」MoMA collection認定(2014)


Rinbjö - ele-king

 菊地成孔が菊地凜子のアルバムをプロデュースすると聞いたとき、漠然とヴォーカル・ジャズのようなものを想像していたが、実際に発表されたRinbjö『戒厳令』は、かなりエグいヒップホップのアルバムだった。SIMI LABの面々やI.C.I、トラックにSHIRO TANAKAが参加するなど、JAZZ DOMMUNISTERS『BIRTH OF DOMMUNIST(ドミュニストの誕生)』の延長としても聴ける。とはいえ、もちろんそれだけにとどまらず、DJ TECHNORCHによるハードなガバのトラックがあったり、サウンドは多彩だ。

 菊地凜子が菊地成孔にプロデュースを頼んだとき、「エロくてエグいものを」という要望があったらしい。たしかに、一聴して「エグい」と、次いで「エロい」と思った。アルバム全編を貫く、頽廃的でセクシーなリリックのことではない。アルバム冒頭、“戒厳令 ft.菊地一谷”のトラックがエグいと思った。尖ったシンセがうねっていると思うと、ヴォーカルとベースが入ってくる。ヴォーカルはシンプルだが、なんだか全体的に不安定。同時に鳴らされるタメの効いた変則的なクラップ音が気持ち良くて、いい感じに体が痙攣してくる頃に、ブレイクで強いビートが来て、安心して頭が振れる。しかし、その背後にはシンセが飛び交っているので、どこか分裂的。菊地一谷(QN)のラップは、当然のことながら、アクセントの置きかたにエグさがある。これは、デフォルトだ。そして、その好き勝手に振る舞っているサウンドと、ヴォーカル&ラップが妙に溶け合っている感じが、とてもエロティックである。
 同じくSHIRO TANAKAがトラックメイクをしている“反駁 ft. Paloalt”は、“戒厳令”ほど複雑なリズムではないが、やはり音の数が多くて、シリアスながら楽しい。韓国人ラッパーのPaloalt(Hi-Lite Records)のラップは、後半に3連で盛り上がってくるところでテンションがあがる(3連で押していく感じに、同じ韓国のMC Snyperを思い出した)。エレキギターも新鮮に響いて良い。その他にも、SHIRO TANAKAのトラックを筆頭に、QN(“sTALKERs ft. N/K”“アニー・スプリンクル”)やHi-Spec(“MORNING ft. N/K, I.C.I”)、三輪裕也(“さよなら ft. OMSB”)など、本作のヒップホップのトラックは、音色もゆたかだし、音の配置のされかたも微妙なズラしが効いているし、展開もあるし、総じてエグさとエロさがある。エロさはともかく、このエグいビートの感覚がないと、もうしんどいと思うようになった。ヒップホップのトラックの基準は、ここまで来ている。サウンド解析については(サウンド解析以外についても)、TABOOのウェブサイトの自己インタヴューが詳しいので参照のこと。

 それで、エグさとエロさなのだが、これはなにかと言えば、やはりズレの感覚なのだと思う。ビートを聴きながら、そのビートに対して少しだけズレてみせる感覚。イクと見せかけてイカない素振り。まわりからすると、思わせぶりで勝手気ままな態度。かと思えば、周囲をドン引かせるくらいの変態性――要するに、マイナーな振る舞いである。そしてその意味において、なるほど菊地凜子という人は、正しくマイナーな存在である。  そもそも、Rinbjö(リンビョー)という名前の由来となった、地元でのあだ名が淋病だった、という嘘か本当かわからないエピソード(TBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」より)が、まず周囲をドン引きさせるに十分だ。国際的な女優になり染谷将太と結婚してもなお日本に馴染んでいないような存在は、エグくてエロいトラックと相性が良くないわけがないのだ。一方、SIMI LABもSIMI LABで、マイナーな存在として社会を生きている。OMSBやDyy PRIDEは以前、ダブルでありながら日本語しか話せないことに対する劣等感を語っていたことがあった。まさに「普通ってなに? 常識ってなに?」(SIMI LAB “Uncommon”)という感覚が、彼らには貫かれている。ラップは、必ずしもマイノリティの表現であるべきだとは思わないが、マイナーな言葉であるべきだとは思う。これまで歌われてこなかったような言葉をあっけなく音楽として成立させてしまうのがラップという表現に他ならない(だからこそ、「だよねー」「だよねー」というオウム返しも歌詞として成立した)。そして、そういう言葉使いを突きつけられたとき、リスナーは「エグいなあ」と思うのだ。マイナーな存在としてのSIMI LABのラップとトラックは、そういうエグさに満ち満ちていた。
 だとすれば、本作のハイライトのひとつは間違いなく、3 bitchesによるマイクリレー“3b ft. MARIA, I.C.I”だろう。男性中心主義的なヒップホップにおいて、フィメール・ラッパーはつねにマイナーな存在でありつづけたが、この曲はさらに段階が進んで、日本語と英語を操る/操りきれないバイリンガルのbitchesの言葉が乱れ飛んでいる。しかも、途中にはジャパングリッシュで交わされる会話が延々と繰り広げられている。これにはアメリカ文学/ポピュラー音楽研究者の大和田俊之も関わっているみたいだが、これが素晴らしい。そういえば僕も、10年くらい前に渋谷のマクドナルドでこういう女子の会話を聞いたことがある。インターナショナル・スクールの仲間か、会話のなかでナチュラルに英語が混ざってくる感じが、とてもオシャレに響いた。マクドナルドの深夜バイトに、アジア系とアフリカ系が多くなってきた頃である。この、目を凝らせばどこにでもあるような特異な言葉が、音楽の言葉として成立したことは個人的にはけっこう感慨深い。まあ、いま考えれば、SIMI LABでほぼ達成されていたわけではあるが。あと、トリリンガルのTAKUMA THE GREATとか。
 このようなマイナーな言葉が――ここではとくに異言語のミックスされた言葉が――なにを撃つかと言えば、やはりドメスティックなカルチャーだろう。“空間虐殺 ft. オダトモミ”は、「地球の終わりなんて救うわけねえだろ、バーカ!」と(ややステレオタイプではあるが)セカイ系的なものを批判しつつ、「キモオタ撲滅するエージェンシー」を遂行する。DJ TECHNORCHのトラックはオタク文化にも親和性が高いハードコアなテクノだが(実際、DJ TECHNORCHには、オタク文化とハードコア・テクノの関係を論じた著作がある)、ここでは、その「強シンクロ」(菊地成孔・大谷能生『アフロ・ディズニー』)的なビートが攻撃性に転じているように聴こえるからおもしろい。ドメスティックなカルチャーは、内側と外側から攻撃されている。クールジャパンの悪口を言う気はあまりないが、どちらにエグさとエロさを感じるかと言えば、もちろんマイナーなズレの振る舞いであり、個人的にはそちらを好む。

 ちなみに言えば、べつにオタク文化が悪いわけではなくて、どんな文化であろうがガラパゴスがいけないのだと思う。自己インタヴューでの菊地成孔の言葉を借りれば、「マッチョな狭い世界での腕比べ。頭の固いファンの結束と消費。ジャズミュージシャンから分離した者として言わせてもらうならば、それは音楽の死を意味する」ということか。とりわけ、曲中で「切り裂けクールジャパン」と言われているように、異国とのミックスが乏しいカルチャーは寂しい。だから、ここで攻撃されているのは、成熟を避けてガラパゴス化したカルチャー全般のことなのだと思う。したがって、メッセージは「黙って割礼の列にお並びくださーい!」ということになる。
 盆踊りからオタ芸まで、ズレのないビートに合わせて、ズレのない振付をするのは、もう飽きた。マイナーな存在たちとともに、周囲とのズレに満ちたマイナーなステップで踊るほうがいい。そこには、エグさとエロさがある。クールなジャパンよ、戒厳令の夜が来たぞ。

tickles - ele-king

 湘南ベルマーレの曺貴裁監督って良い監督ですよね。今年は、平塚競技場(BMW スタジアム平塚)に行けるのが嬉しいです。自分があのあたりに住んでいたら、間違いなく通い続けるだろうと思います。とくに天気が良いと……天気が良いときは、あまりにも心地良くて、サッカーどころではなくなってしまうのですが。
 さて、湘南のドリーミーなチルアウト野郎ことticklesを覚えていますか? 4月4日、彼が5曲入りの新しい作品「4.5」を出します(https://soundcloud.com/tickles-yukikamata)。
 ticklesらしいロマンティックで、繊細な音作りの、優しく温かいエレクトロニカです。生楽器と電子音のメロディアスな融合です。聴いていると、自分がどこにいるのかわからなくなるでしょう。しかし安心してください。連れて行かれたとしても、決して悪い場所ではありませんから。とにかく、ドリーミーなチルアウト作品、バレアリックなダウンテンポが好きな人は、チェックしましょう。

tickles
4.5

madagascar

2015/4/4にNEW EP『4.5』を1年半ぶりにリリース!
https://soundcloud.com/tickles-yukikamata

■ライヴ・スケジュール
4月4日(土曜日)渋谷7th floor
open/start/18:00/18:30
door/1000+1d
LIVE
・CHUB DU
・tickles
・pepe california
DJ
・蟻(moph records)
・TSUTCHIE(SHAKKAZOMBIE)
・KENKOU

https://www.mad-agascar.com/news/701.html


TERRENCE PARKER - ele-king

 テレンス・パーカーは、デトロイト・テクノ/デトロイト・ハウスにとって大先輩のひとりである。彼はディスコの時代からヒップホップ時代を経て、彼の地でもっとも早くハウスをスピンしたプロのDJだ。デリック・メイからURまでみんながリスペクトしているし、まだ無名だったムーディーマンをいち早くフックアップしたのもテレンス・パーカーだった。また、千葉のDJノブが初期においてもっとも大きな影響のひとりがパーカーである(パーカーはフューチャー・テラーに敬意を表する意味で、〈チバシティ〉なるサブレーベルを発足したことがある)。
 このデトロイトの重鎮は、世界の気まぐれなのか、周期的に地球に近づく彗星なのか、何年かにいちど、ものすごく脚光を浴びるときがある。2013年、ハウス・リヴァイヴァルがあらゆる位相で起きたときに、彼はいきなり表舞台に躍り出て、2014年に15年ぶりのアルバム『Life On The Back 9 』を発表した。さらにまた、つい先日は、ハウスの名門〈King Street Sounds〉からミックスCDを出したばかり。
 来日DJは4月4日。場所は渋谷のAIR。デトロイト仕込みの、ファンキーで、ソウルフルなDJを聴きたくないかい? だったら行こう。

4月4日(土)
Deeep Detroit Heat
TERRENCE PARKER MIX THE VIBE RELEASE PARTY

10PM | ¥3500 w/f ¥3000 AIR members ¥2500 Under 23 ¥2500 Before 11:30PM ¥2000 After 6AM ¥1000

MAIN: Terrence Parker (from Detroit),
DJ NOBU (Future Terror | Bitta),
DJ SHIBATA (探心音 | the oath),
You Forgot (UGFY Records)

LOUNGE: haraguchic (DAWD | FFF), Wataru Sakuraba, Akinori Shimura, Akey, Tatsuoki (Broad | Crept)

NoMad: CUTS, Tatsuya Ouchi (Drop), ABULA (choutsugai), HIROMI NOGUCHI

“MIX THE VIBE”のリリースツアーで待望のDJがAIR初登場

90年代からリリースを重ね、王道ハウス・ミュージックの象徴的存在となってきたミックスCDシリーズ“MIX THE VIBE”。TERRENCE PARKERがコンパイルを務めたその最新作がリリースされる。拠点であるデトロイトのアーティストたちに「もっとも凄いDJは誰か?」と聞くと、必ず名前が挙がるほど彼のプレイスキルは高く評価されており、現地では超絶テクニックを誇るJEFF MILLSとも並び称されるほどの名声を獲得している。AIRには、これが待望の初登場。昨年はCARL CRAIGのレーベルからのリリースも実現して話題となった男の、スリリングなプレイを体感せよ。そして共演には、TRRENCE PARKERの初来日を実現させたDJ NOBUも登場する。

■Terrence Parker

キャリア35年以上を誇り、電話の受話器をヘッドフォンとして使用する独特のDJスタイルと、テクニカルなスクラッチで知られるデトロイトきってのテクニシャン、オリジネーターの一人である。2014年、Planet E/Defectedよりアルバム 『Life on The Back 9』をリリース。

※ミックスCDにも注目!

Terrence Parker
Mix The Vibe: Terrence Parker - Deeep Detroit Heat
King Street Sounds / Nite Grooves

 ハウスの名門〈King Street〉からのMix The Vibeの記念すべき20作目は、デトロイトのカリスマDJ、テレンス・パーカーが登場。その卓越した感覚と技量に支えられた独自のグルーヴは、ハウス・ミュージックの枠に留まることなく、全てのクラブ・ミュージック - ダンス・ミュージックのファンにアピールするだろう。


TAKKYU ISHINO×SUGIURUMN「STRAIGHT 2 HELL」 - ele-king

 そしてみんなクレイジーになった──石野卓球とスギウラムという、日本でも指折りのクレイジーなふたりが4月10日(金)に代官山ユニットでスペシャル企画「STRAIGHT 2 HELL」を開催。最初から最後まで、このふたりがB2BでDJするというから、恐ろしい。本気で騒ぎたいヤツは大集合だね。

STRAIGHT TO HELL
2015.04.10.FRI.
23:30 OPEN/START
ADV.2000yen DOOR 2500yen
at UNIT https://www.unit-tokyo.com/

■LINE UP
TAKKYU ISHINO & SUGIURUMN
[OPEN TO LAST B2B SPECIAL]


tickles - ele-king

2015/4/4にNEW EP『4.5』を1年半ぶりにリリース!
https://www.mad-agascar.com/news/701.html
https://soundcloud.com/tickles-yukikamata

LIVE
4月4日土曜日 Shibuya 7th floor
open/start/18:00/18:30
door/1000+1d
LIVE
・CHUB DU
・tickles
・pepe california
DJ
・蟻(moph records)
・TSUTCHIE(SHAKKAZOMBIE)
・KENKOU

ラジオから流れてきて欲しい10曲

Leviathan - ele-king

 数年前に〈ノイジー(noisey)〉から公開された孤独なメタル野郎3人の取材をもとに制作されたドキュメンタリー、『ワンマンメタル』を観られた方はおられるだろうか。この世にはバンドを結成することすら拒絶し、全パートを独りで演奏、録音までこなし、そして多くはライヴすらおこなわないというワンマン・ブラックメタルなる精神不衛生極まりないジャンルが存在する。『ワンマンメタル』は、それぞれ孤独で歪んだ3人の男の内面と音楽性に迫るインタヴューで構成される。ストライボーグは不治の中二病、ザスターはサイコパス、そしてこのリヴァイアサンは絶望といったところであろうか。これを観て、それまで聴いたリヴァイアサンの音源に対して異常な説得力を感じてしまった。

劇中のインタヴューと重複するので、興味を持った方はユーチューブで視聴していただきたいのだが、リヴァイアサンことレスト、本名ジェフ・ホワイトヘッドはカリフォルニア州オークランドで彫り師として働いている。ティーネイジャーで早々に学校をドロップアウトし、ホームレスとなったジェフは、友人宅のカウチを転々としながらスケート三昧の生活をサンフランシスコで送っていた。プロ・スケーターとして成功し、『スラッシャー』の表紙を飾り、スーファミ用のスケボー・ゲーム、『スケート・オア・ダイ2』のジャケにもなっていたそうだ。スケボー以外の居場所を見出せなかったジェフはスケート・ブランドのグラフィックを制作するなどして生活していた。本人いわく、「最高に楽しかったよ」──まるで絵に描いたようなサンフランシスコの悪ガキの夢を実現させていたと言えよう。

そのような生活の中、自然な流れでパンクやマスロックのバンドなどで活動していたジェフにとって、ブラックメタルとは、誰の力もかりずに完遂できるスケート・カルチャーに通じるDIYな方法論であったのかもしれない。ルーカー・オブ・チャリス(Lurker of Chalice)もまたジェフによるワンマン・ブラックメタル・プロジェクトで、リヴァイアサンの血なまぐさい暴力的なサウンドとは異なった美しいアンビエンスとメロディを聴かせる、USブラックメタルにおける重要なプロジェクトだ。

リヴァイアサンがジェフの憎悪であるのに対して、ルーカーの美旋律は彼のミューズへの愛である。彼は劇中で恋人がガンの長い闘病生活の末、脳への転移に苦しみ、自ら命を絶ったことを告白する。想像を絶する悲しみのなかで引き蘢り、がむしゃらに音楽制作に没頭した末、ジェフ自身も自殺を試みるが未遂に終わり、さまざまな思い出が詰まったサンフランシスコからオークランドへ拠点をうつした。

これほどまでリヴァイアサンのサウンドに説得力を与えるエピソードはないだろう。重すぎる。暴行罪で起訴された後に出された前作『トゥルー・トレーター、トゥルー・ホア(True Trator, True Whore)』以来4年ぶりに〈プロファウンド・ロア(Profound Lore)〉より『スカー・サイテッド(Scar Sighted)』がリリースされた。圧倒的な暴力性とエモ過ぎるメロディ、荒れ狂う大地に降り注ぐ月光のごときアンビエンス、疾走する黒い魂を聴くことができる。

本作はボックス・セットとして発売され、ダニエル・ヒッグスからの影響もうかがえる(そもそもスケート、タトゥー、パンクロックに育まれた生活の中で影響を受けない人間はいないと思うが……)秀逸なアートワーク/イラストレーションを存分に堪能できるスペシャルなパッケージとなっている。ジェフいわく二度とやることはないというルーカー・オブ・チャリスも、噂によると膨大な未発表音源が眠っているらしく、ぜひとも同レーベルから近い将来の再発を望む。

単なるメロドラマやファッション、エンターテイメントとは異なるブラックメタルがここにある。

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