昼ピ? 昼ピとはなんだろう。朝シャンならぬ昼ピとは。
昼ビなら「昼間からビール」かなとも思うけれど、昼ピとは、つまり、「昼間からピット・インでジャズを聴く」の略でした。わかるか、そんなもん!
とはいえ、そのようにして昼ピで売り出してきた秘宝感というフリー・ジャズのユニットを聴きに行ったのです。
昼ピ、昼ピと、口ずさみながら、新宿ピット・インに辿り着くと、あー、ホントに昼間からジャズを聴く人たちがけっこういるじゃありませんか。
そして、ほどなくして秘宝感のライヴが始まり、僕は彼らの演奏にどんどん引き込まれた。
纐纈雅代という凄まじい名前とは対照的に可憐な出で立ちの女性がサックスを吹き、ベースに佐藤えりか、ドラムスに斉藤良、そしてピアノがスガダイロー。これに熱海宝子ことトースティーがヴォーカルで加わり、彼女が得意とする演劇的なセンスも交えながら基本的にはダイナミックな演奏が続く。この日はラッキーなことにじゃがたら"タンゴ"のカヴァーも聴くことができた。見事なジャズ・アレンジで、なんというか、いつまでも聴いていたかった。後で聞いたところによると、そういつも演奏するわけでないとのこと。僕が座っていた場所からはスガダイローの鍵盤さばきがよく見えたので、激しい動きと繊細な音の対比が視覚的にも楽しめた。面白いのはトースティーが何もせずに立っているだけで不思議と演奏に奇妙なニュアンスをもたらすことで、この感じをうまく言葉にすることはできないなー......と思い、久しぶりにライヴを企画しました! フリー・ライヴです!
1月23日(月)、場所は国分寺の東京経済大学 6号館 地下スタジオ。そうです、2年前にマルティネ・レコーズのショーケース・ライヴをやった、あのスペースです! 当日なぜか国分寺にいるという方は「昼ピ」を浴びに来てね。午後2時40分からのスタートです。(三田格)
Himuro Yoshiteru Here and There TaNGRaM / File |