「IO」と一致するもの

RILLA(ALMADELLA / GUERILLA) - ele-king

RILLA PLAY CHART


1
Hypnotic Brass Ensemble - The Heritage - Choice Cuts Music

2
Lemos - Ypomoni-Orpheas

3
Unknown - Rose Red - RAL

4
Andre Galluzzi & Dana Ruh- Freya / Mauersegler - Ostgut Ton

5
Nicola Gala - The Pump - REKIDS

6
Badawi- Index - The Index

7
B.I.G Joe - War Is Over- Triumph Records

8
Lee 'Scratch' Perry* and Adrian Sherwood -Dub Setter - On-U Sound

9
JC Lodge - Your Smile - Supatech

10
Basque Dub Foundation - Midnight Organ -Heartical

Various - ele-king

 先日、眠るタイミングを逸したまま夜を過ごし、もうそろそろ寝ようと思ったとき、カーテンがピンク色に染まっていた。それはそれは何とも言えない色合いの朝焼けで、ピンクの雲と、その隙間から見えるブルーのコントラストにしばらく見とれてしまうほどだった。

 クリスタルによって選曲、ミックスされた『メイド・イン・ジャパン "フューチャー" クラシックス』のジャケットの絵は「打ち込みテクノ少年が、自室で夜を徹して夢中で曲をつくって、空が白む頃に窓から見た風景」というコンセプトで描かれたものらしい。国内レーベルからリリースされた日本のテクノ~エレクトロニック・ミュージックをセレクトし、ひとつのストーリーを与えたこのミックスCD は、意外にもオオノ・ユウキによるアコースティックな音色で幕を開け、その後、2000年代の音源と90年代のテクノ黎明期にリリースされた音源が感慨深い邂逅をしながら流麗にミックスされていく。

 前半がリスニング系、後半は4つ打ちのトラックを中心とした2部構成になっていて、先のオオノ・ユウキの生ギターをイントロダクションに、吹き抜ける風を描写したようなイーター、切れのいいブレイクビーツと繊細でドリーミーな電子音が交錯するインナー・サイエンス、まさにエレクトロニックに変換された日没の光景というべきダブリーの"ザ・サンセッツ"、エレクトロニカの中の叙情性を濃縮したようなアメツブ、限られた要素でイマジネーションをフル稼働させる音職人スズキスキー、異能のコンビであるタンツムジークのアンビエント・サイド、アキオ/オキヒデ名義の"ブルー"と続き、ここでシフトチェンジして後半へ。

 福岡の〈サイジジー〉を運営していた稲岡健のユニット、ドローイング・フューチャー・ライフによる無重力感のあるダンス・トラック、エモーションとともにハイウェイを疾走するかのようなmophONEの"dic"、〈トランソニック〉のオーガニゼーションによる"ユーズドUFO"のフロム・タイム・トゥー・タイム(砂原良徳と田中純のユニット)リミックス、オールドスクールなアシッド・テクノを展開したミュートロンとユリ・スズキのユニットであるMY、このミックスCDの首謀者クリスタルとK404のトラックス・ボーイズの曲をチェリーボーイ・ファンクションがリミックスした、90年代の記憶と80年代への憧憬が混ざり合ったようなヴァージョン、映画音楽的で壮大なイメージのヒロシ・ワタナベによる別名義クアドラ、そしてラストはムードマンがやっていたレーベル〈ダブ・レストラン〉のコンピに収録されていたフルクラムの柔らかなサイケ感とノスタルジアが漂う曲でこのストーリーは幕を閉じる。

 収録曲のリリース年が最も古いのが93年のドローイング・フューチャー・ライフの"ザ・デイ・オブ・リターン(ウィズ・ドルフィンズ)"で、いちばん新しいのは2009年のアメツブ"タイム・フォー・ツリーズ"とMY"ア・ミラー・イン・ミラーズ"(MYの曲はかなり以前に録音されたものらしいが)。国産のエレクトロニック・ミュージックのみで構成するということ自体珍しいのだけど、このミックスCDをさらに特別なモノにしているのは、やはり90年代のジャパニーズ・テクノ黎明期のトラックをセレクトしているところだろう。

 今年の6月28日、このミックスCDに連動して企画されたDOMMUNEのプログラムに出演したスズキスキーは、何故か飲み慣れていないウォッカを何杯もあおって泥酔状態になり、クリスタルくんに絡むわレイハラカミくんの頭を叩くわ、ちょっとした放送事故状態を引き起こしていた。そんななか、彼の 93年の最初のリリースが完全個人の自主制作だったという件について「何で?」と問われたとき、スズキスキーは「だって出すところが無かったんだよ!」と即答していたのが個人的に印象に残った。新しい音の波に触れて、居ても立っても居られず機材と格闘して曲を作り、気持ちは無根拠な自信で思いっきり高揚しているものの、どうしていいのやらさっぱりわらず、というのが90年代初頭に日本でテクノを作り始めていた連中のおおよその状態だろう。僕もそうだったから良く解る。

 そこにひとつの勇気を与えたのが、93年に唐突にベルギーの〈R&S〉からリリースされたケンイシイの『ガーデン・オン・ザ・パーム』であり、それをキッカケに海外から日本人がリリースする例が増え、同時に国内の〈サイジジー〉や〈トランソニック〉〈フロッグマン〉〈ダブ・レストラン〉などのレーベルの動きが活発化していく。ようするに自分のやり方でやればいいのだというコトを我々は知ったのだ。

 そんな時代のなかで僕も96年に〈R&S〉傘下の〈アポロ〉からシングルをリリースし、97年には〈サイジジー〉からアルバムを出すこととなる。パンク~ポストパンクの波にリアルタイムに遭遇して曲作りをスタートし、1980年に最初のリリースをしたたものの、その後自分の行き場を見つけられずにいた僕にとって、このDIYで能動的で、さらにダンスという肉体性と祝祭性を併せ持ったムーヴメントは非常に魅力的だったし、自分の価値観が転換される感覚に久々に興奮した。実際、いまさらこんなものを聴いていられるかと、勢い余って持っていた過去のレコードをほとんど売ってしまったほどで、果たしてそれが正しい判断だったかどうかはわからないものの、たしかにそう思わせるだけの重要なターニング・ポイントではあったのである。

 何かが生まれたり、動き出す時というのはすべてそうなのだろうけど、実際にそこに参加した者たちは、まったく客観的ではないし、というか客観的になる余裕がないような状態で、いまから考えるとその頃はみんなちょっとあきれるほどに無防備で無垢だった。元々はかなりバラバラな嗜好や資質をもっていたような連中が、一瞬とはいえテクノという同じ場所に居合わせたのは、やはり特別なことだったのだろう。

 その後はそれぞれがそれぞれの方向に拡散し、さまざまなジャンルのなかでさまざまな試行錯誤がおこなわれていったわけだけれど、そのいっぽうで90年代黎明期のテクノの記憶は長らく放置されたままになっていた。そしてテン年代に入り、90年代にテクノとともに思春期を過ごしたクリスタルくんのような人が、ジャパニーズ・テクノの過去と未来にブリッジを架け、散らばっている点を線で繋ごうとするというのもなかなか感慨深いものがある。無闇に前のめりな姿勢をとっていたアーリー・テクノもたしかにそろそろ再検証すべきときが来たのかもしれない。ノスタルジーを剥ぎ落とし、未来へと繋げるために。

 どうもこのような動きもただの偶然ではないようで、7月28日にはのアキオとスピードメーターが組んだユニット、AUTORAがアルバムをリリースするし、永田一直のファンタスティック・エクスプロージョンも8月アルバム発売とのこと。ここに砂原良徳の9年振りの新作を加えてもいいだろうし、〈サイジジー〉の稲岡くんも久々にヤル気を出しているようだ。ひと回りして何かいろいろ動き出している気配があり、しばらく怠けていた僕も、ちょっと喝を入れられた気分でもある。

 僕はデトロイト・テクノを初めて聴いたとき、すごくファンキーだが、同時にすごく孤独な音楽だと感じたのだけれど、日本のエレクトロニック・ミュージックにもまた別種の孤独な響きがあり、それは夢想的で、ときにキッカイで、ときに過剰なほどロマンティックであったりもする。そして、その夢想の解像度が高いのもひとつの特徴かもしれない(それらは住宅事情の影響で、ヘッドフォンでモニターしながら作るような環境から来ているような気もする)。

 このちょっとした時代の節目を象徴するミックスCDのジャケットに描かれた「打ち込みテクノ少年が、自室で夜を徹して夢中で曲をつくって、空が白む頃に窓から見た風景」にも、その孤独な空気を感じ取ることができる。しかし、それは決して暗澹としたものではなく、そこには心地よい疲労と静寂が存在し、そしてあらゆるイマジネーションが渦巻いている。本作に収録されたアーティストやクリスタルにとってもこれは永遠の原風景であり、そして若い君にとっても同様のはずだ。われわれは大きな流れの途中にいるのだから。

三田格 - ele-king

裏アンビエント・ミュージック・チャート


1
David Behrman - Leopday Night - Lovely Music (87)

2
Jean Guerin - Tacet - Futura Records (71)

3
Biosphere / Deathprod - Nordheim Transformed - Rune Grammofon (98)

4
Flotel - Wooden Beard - Expanding Records (05)

5
Queen Elizabeth - Queen Elizabeth - Echo (94)

6
Oophoi - The Spiral of Time - Aurora (98)

7
坂本龍一 - Comica - Warner (02)

8
Iasos - Inter-Dimensional Music - Unity (75)

9
Stephan Mathieu - Die Entdeckung Des Wetters - Lucky Kitchen (02)

10
Mother Mallard's Portable Masterpiece Company - Like a Duck in Water - Earthquack Recordings (76)

Emeralds- Emeralds - Wagon (09)

- ele-king

★今回、航の音楽を通して自分語りから始めることを許してください。けれども、その恥をさらしてでも書きたいと思ったのが、航のアルバム『Do-Chu』についてです。

 私は1998年に静岡県から上京してきた。上京したばかりの頃、私は渋谷区に住んでいて、大学に通う傍ら、渋谷や下北に小島真由美、CHARA、朝日美穂のライヴに行き、椎名林檎のデビュー・アルバム『幸福論』を何度も聴き、毎週末原宿や表参道を何をするでもなく歩いて、雑誌は『装苑』を毎月買い、ゴダールの『気狂いピエロ』とかを見て、ヒロミックスやしまおまほの存在を気にしながら、いわゆる、なんていうんだろう、恥ずかし気もなくミーハーなオシャレ文化系女子(?)を気取りながら、都会生活を謳歌していた。

 ある日、表参道のストリート・ミュージシャンと会い「今度ライヴやるから来てよ」と言われて、初めて雑誌とかレコード屋さんで目にしたことのない人のライヴに行くことになる。そこで対バンだったのが、「トーマス・ヨハンセン」というバンドだった。私は一瞬にしてそのバンドに心奪われた。配られていたチラシに「トーマス・ヨハンセン/鍵盤楽器奏者募集」とある(私は矢野顕子に憧れて、何を勘違いをしたのか芸大受験をしたのである)。次の日には電話だかメールだかハガキだか忘れたけれど、自意識過剰な私は迷わず連絡していた。話は長くなるのでいろいろと省略するけれども、私は幸運なことにバンド経験なんて何にもないのに、すぐにライヴハウスで演奏することになった。そのなかでも定期的に演奏していたのが、〈渋谷アピア〉という小さなライヴハウスだった。

 その〈渋谷アピア〉が、オシャレ文化系女子のつもりだった私にとっては、もしかしたら人生の矛先を大きく変えた場所のひとつであったかもしれない。南正人、遠藤ミチロウ、火取ゆき、友川カズキ、チバ大三、三上寛といった人たちが出演していて、初めてこの世の裏側にこういう音楽が存在するということを知ったのである。そのライヴハウスでよく名前を見たのが、今回紹介する航(ピアノ、ヴォーカル、作曲)である。

★前置きが長くなったけれど、やっとここから本題に入ります。

 航のプロフィールを見ると、私と同じ1979年生まれ、クラシックを学んで、1998年にライヴ活動をはじめ、ちょうど同時期に〈渋谷アピア〉で活動している。たしかに当時その名前は見たことがあった。十余年を経て、今年初めてこのアルバム・リリースをきっかけに私の担当しているラジオ番組のゲストとして出演していただくことによって対面することになった。彼女の名前を見たときにこれは他人事とは思えなかったので出演をお願いしたのである。
 航はあの頃から、〈渋谷アピア〉の地下水脈のなかでソロ弾き語りライヴをこなし続け、そして藤井郷子さんとのデュオアルバムを経て、2010年このアルバム『Do-Chu』をリリースするに至った。このアルバムの曲すべて、作曲は航本人で、共演者に田村夏樹(tp)、植村昌弘(ds)、公文南光(cello)を迎えている。このアルバムで開花した新しい世界というのが私には充分すぎるほど感じ取ることができて感涙するのである。何かと再会する感動。しかも私の敬愛する藤井郷子/田村夏樹の音楽を経て。

 ラジオ番組に出演してもらったときに、航には自分のアルバム以外に影響を受けた音楽をいくつか持って来ていただくことをお願いした。彼女が持って来てくれたのは、Portishead『Glory Box』とBrigitte Fontaine『 Comme a la Radio』だった。このふたつを彼女は声と楽器が主従関係になっておらず、対等である音楽と指摘していたけれど、この選曲に私はあらためて彼女に惚れ直しもした。

 航の音楽は、ひとつの身体から奏でられる。体の芯から分岐して、細い指先に伝わって繊細に紡ぎ出されるピアノの音と、体内の管を通って喉を振るわせ吐き出される声。こんなふうに私の耳に届いて来た弾き語りは、私が高校生のときに初めて音楽的な衝撃を受け、音楽を志そうと思った矢野顕子『JAPANESE GIRL』(1976)の"電話線"以来である(高校生当時1995年、弾き語りアルバム『ピアノ・ナイトリイ』が出た頃。矢野顕子を全部集めようと思って2枚目にデビュー・アルバムを買った)。
 航の音楽は、こんなふうに私の個人史のなかに浸透して、自分の音楽体験を走馬灯のように振り返らせてくれる力をもちながら、少し大袈裟かもしれないけれど90年代から現在にかけての日本音楽史の裏側を背負った類のない音楽である。2010年それがようやく世間に放たれた。ほんとうにうれしい。いま、90年代オシャレ文化~アンダーグラウンド音楽シーン~アヴァンギャルド音楽シーンを経て、ようやくひとつの身体から奏でられる弾き語りとして、航の音楽が「あなたの耳へ」と届くことになるだろう。

CHART by JETSET 2010.07.26 - ele-king

Shop Chart


1

FOUR TET

FOUR TET ANGEL ECHOES »COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆究極の美を求めて。レフトフィールド・ミニマル頂上リミックスが実現しました!!アルバム冒頭を飾った裁断フィメール・ヴォーカル入り名曲が遂にリミックス・カット。同ベクトルを向く盟友Manitoba改めCaribouによるリミックスを搭載ですっ!!

2

SAMPS

SAMPS S.T. »COMMENT GET MUSIC
遂に到着しましたー★2010年完全マストのニュー・インディ・ダンス・サウンド、Samps!!全てのジャンルを超えて次の新しい基準になること確定。このMexican Summerからの超限定ミニ・アルバムを買わないとこの夏も越せません!!とりあえず今すぐお願いします!!

3

AMERICAN MEN

AMERICAN MEN COOL WORLD »COMMENT GET MUSIC
グラスゴウ/LDN/NYの最強メンバーを取り揃えた豪華過ぎるリミキサー陣に注目です!!Hudson Mohawkeのリリースでお馴染みのグラスゴウ超名門LuckyMeより、ポスト・ロック・バンド音源を当店直撃の豪華メンバーがリミックスした変則Wパックが登場っ!!

4

MADLIB

MADLIB MEDICINE SHOW VOL.7 - HIGH JAZZ (LIMITED DELUXE VERSION) »COMMENT GET MUSIC
今月号も即完必至! Madlibがお届けする至極ハイなジャズ・インストゥルメンタル。コチラのDX限定盤には、CDにも(もちろん通常盤にも)収録されていない5曲入り12"が付いてきます! Blue Note作品を意識したHit&Runによるジャケットも最高です。

5

RAMADANMAN

RAMADANMAN ALLSHORT WORK THEM »COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆引き算のポスト・ダブステッパーRamadanmanが、またしても時代を塗り替えます!!若き天才ダブステッパーRamadanman。盟友Addison GrooveことHeadhunterのリリースでも話題を集めたSwamp 81から革新の1枚をお届けしますっ!!

6

TORTOISESHELL

TORTOISESHELL THIS GIRL »COMMENT GET MUSIC
本気でTanlines + Tough Allianceな素晴らしさ!!衝撃のオージー・ニュー・バンド登場です。DFAからもリリースするCanyons主宰レーベル、Hole In the Skyから。シドニーの5ピース、Tortoiseshellのデビュー・シングル!!アンセム確定です。

7

JUSTIN VANDERVOLGEN

JUSTIN VANDERVOLGEN CLAPPING SONG »COMMENT GET MUSIC
ニュー・ディスコ・どストライクな2トラックス!!外し無しのNY"Golf Channel"から、"TBD"でのリリースもビッグ・ヒットを記録した元!!!のべーシスト"Justin Vandervolgen"がソロ・リリース!!超強力です。

8

DOMINIK VON SENGER

DOMINIK VON SENGER NO NAME 2009 »COMMENT GET MUSIC
元Phantom Bandの"Dominik Von Senger"がGolf Channelに参戦!!83年リリースのファースト・アルバム"The First"に収録されいた"No Name"。Brennan Greenサポートのもとリワークとなった2009年作が待望の入荷。限定プレスとのことですのでお見逃し無く!!

9

ONRA

ONRA THE ONE FEAT. T3 & WAAJEED »COMMENT GET MUSIC
大好評アルバムから、Slum VillageのT3を迎えた一曲が登場!目玉は何と言ってもWaajeedによるリミックス(しかも2Ver.)でしょう! フランスとデトロイトを繋いだ最高峰の一枚です。

10

JUANA MOLINA

JUANA MOLINA UN DIA (REBOOT REMIX) »COMMENT GET MUSIC
Rebootがまたもや良い仕事しています!!Molokoの98年の名曲"Sing It Back"のリミックスも素晴らしかったCadenza一派の人気、実力共に最高峰のクリエイター、Rebootがアルゼンチンの歌姫Juana Molinaをまたもや再構築!!

CHART by UNION 2010.07.25 - ele-king

Shop Chart


1

SCHERMATE

SCHERMATE Schermate 007 (Purple) SCHERMATE / ITA / »COMMENT GET MUSIC
SCHERMATE新作7番! RARESH、TRAVERSABLE WORMHOLEらがサポート! 生々しいテクスチャーのサンプリング・ソースを加工し複雑なウワモノを構築する、SCHERMATEの特徴が存分に発揮された圧倒的にドープなミニマル! リリースペースが加速してきましたが、まだまだその勢いは衰えません!

2

SCHERMATE

SCHERMATE Schermate 008 (LIght Blue) SCHERMATE / ITA / »COMMENT GET MUSIC
SCHERMATE新作8番! RARESH、TRAVERSABLE WORMHOLEらがサポート! 催眠的なヴォイスサンプルのループがやばいA面"Now"、これまでとは一味違うディープハウス・テイストのシンセリフが空間に映えるB面"Sabbla"と、今作もそのクリエイティヴィティーにいささかの衰えもありません! 大スイセン!

3

MARCELLUS PITTMAN

MARCELLUS PITTMAN Loneliness Leave Me Alone/Razz09 UNIRHYTHM / US / »COMMENT GET MUSIC
3 CHAIRSの最年少にして唯一無二の存在感を放つデトロイト・ハウスの至宝・MARCELLUS PITTMANのNEW EPがUNIRHYTHMからリリース!! 浮遊感溢れるシンセがシャッフル・ビートと相まって独特の空気を醸し出すA面"Loneliness Leave Me Alone"、緩めのアシッド・シンセをアクセントに使いつつレイドバックしたメロウなサウンドがたまらないB面"Razz09"と、今作もPITTMANNのポテンシャルが遺憾なく発揮された実に魅力的な1枚!

4

ROCHA

ROCHA Feel The Love/Night Music INTERNATIONAL FEEL / URG / »COMMENT GET MUSIC
DJ HarveyやReverso 68のリミックスを収録し180グラムというこだわりのプレスでINTERNATIONAL FEELのカタログナンバー1番を飾ったROCHAが待望の新作をドロップ。ヒプノティックでクラシカルな90'sスタイルのハウストラックへ流麗でエレガントなピアノソロをフィーチャー、近年再評価が進む90's初期のディープハウスともリンクする素晴らしい出来栄えに。Bサイドにはオリエンタルな音色を響かせる異質なバレアリック感を醸し出すアンビエントハウス「Night Music」を収録。リミックス盤も同時リリースされておりこちらも要チェック!

5

ROCHA

ROCHA Feel The Love (Remix) INTERNATIONAL FEEL / URG / »COMMENT GET MUSIC
オリジナルを越えるリミックス盤というのはなかなか存在しませんがこれは引けを取らないクオリティと断言できる1枚。Aサイドではレジェンダリー・エディットマスターGreg Wilsonによるリミックスヴァージョンで、とことん気持ち良さを突き詰めた万人受け間違いないバレアリックフィール溢れるアンビエントハウス!そしてWelcome Stranger名義で参加したThomas Bullockによるリミックスは対フロアを意識し疾走感溢れるダンストラック。ドープな音の共鳴が脳中枢をフリーズさせるかのようなドヤバイ仕上がりに!

6

KYLE HALL

KYLE HALL KMFA Detroit 3 US / CD-R / »COMMENT GET MUSIC
若干19歳、OMAR SのレーベルFXHEでデビューを飾ったのち自身のレーベルWild Oatsを立ち上げて以降、Hyperdub、Warp Records、Royal Oak、Rush Hour、Third Earといった大小様々なUKやヨーロッパのレーベルからトラック、リミックスを発表、現在各国でツアーを行うブレイク必至のアンダーグラウンドプロデューサー。Theo ParrishやMoodymannに影響を受けキャリアをスタートした彼だが、このMIXではBPM124前後でDerrick Mayのように疾走感溢れる流れで19曲収録。デトロイトテクノ・ハウス、シカゴ~ヴォーカルハウスやエクスペリメンタルなミニマル、テクノまで、彼の選曲の幅広さと嗜好をダイジェストで楽しめる。アーチストの手刷り・サイン入りの貴重な1枚。

7

STL

STL Travelling Dubs And Echoes EP ECHOCORD / DEN / »COMMENT GET MUSIC
独特の音響ミニマルで人気の高まるSTLがデンマークのECHOCORDに初登場! レーベルカラーに合わせたディープなミニマルダブが炸裂した注目盤!! 深海を揺らめくようなディレイ処理に意識が吹っ飛ぶA面、ECHOSPACEからのEP「Check Mate」を彷彿とさせる研ぎ澄まされた4/4ビートに震えるB-2などさすがの仕上がり! ぜひフロアで爆音で鳴らしてほしい1枚!

8

TERRENCE PARKER / テレンス・パーカー

TERRENCE PARKER / テレンス・パーカー Detroit Lost Mix Tapes Vol #1 TPARKER MUSIC / US / »COMMENT GET MUSIC
デトロイトを代表するオールドスクールDJ TERRENCE PARKERによるMIX-CDが、渋谷クラブミュージックショップのリニューアルを記念してディスクユニオン限定入荷!『DETROIT LOST MIX TAPES』と題された本作は「80年代の彼の選曲」をパックしたコンセプチュアルな1枚で、SOUL~P FUNK等ヴォーカルとベースラインを基調に、海賊ラジオショーを彷彿とさせる内容に。スクラッチやカットなどTPの真骨頂とも言うべき多彩なトリックプレイを散りばめ魔法がかった展開は心地よく脳を揺らす。一聴の価値絶対あり!なタイムレスなミックス作品。

9

SCOTT FERGUSON

SCOTT FERGUSON Disk Union LTD Mix FERRISPARK / US / »COMMENT GET MUSIC
Moodymann~Theo Parrishのフォロワーとして、デトロイトハウスをリリースするFerrisparkを運営するScott Fergusonが渋谷クラブミュージックショップのリニューアルオープンを記念してミックスCDをリリース。もっさりとしたデトロイトハウスを中心に構成しながらも一筋縄ではいかない展開は絶対予測不可能、ディープでローファイなアーリーシカゴハウス、そしてダンスクラシックへもスムースにシフト。黒いミックスが好きなリスナーの全てのツボを刺激する抜群の内容です。シリアルナンバー&サイン入りの限定100枚。

10

DJ COLE MEDINA

DJ COLE MEDINA Disk Union Mix Vol.1 HOUSE ARREST / US / »COMMENT GET MUSIC
DJ COLE MEDINAが本格的なブレイクを迎える前夜、ノベルティ用に製作/配布されたわずか200枚のみの幻のMIX音源。リリース前のAMERICAN STANDARDや盟友EDDIE Cの音源をいち早くプレイした傑作中の傑作がこの1枚。口コミで話題となり再プレスのリクエストを多くいただ音源が、お茶の水クラブミュージックショップ8周年を記念して100枚のみの超限定プレスで入荷!夏にピッタリのスロウなバレアリック~ディスコスタイル、未チェックの方は是非手に入れてください!

CHART by ZERO 2010.07.22 - ele-king

Shop Chart


1

KODE9 and MARTYN

KODE9 and MARTYN HYPERDUB vs 3024 - Exclusive mix for Japan BEAT / JP / 2010.7.14 »COMMENT GET MUSIC
いよいよ今週末に揃って来日するMARTYNとKODE9が関わる音源のみでミックスされた日本限定のMIX CD。会場で500円のキャッシュバックが受けられるカードも封入。まずはこれを聴いてから、現場でベースを体感して!

2

KALBATA & MIXMONSTER feat. LITTLE JOHN & JAH THOMAS

KALBATA & MIXMONSTER feat. LITTLE JOHN & JAH THOMAS SUGAR PLUM PLUM SOUL JAZZ / UK / 2010.6.25 »COMMENT GET MUSIC
イスラエルのダブステッパーがジャマイカ録音を敢行し、2人のレジェンドを迎え、ライヴ・ミュージシャンを起用しアナログ機材で制作した注目作。素晴らしい!

3

NOBODY

NOBODY ONE FOR ALL WITHOUT HESITATION NOBODY'S HOME PRODUCTION / US / 2010.6.20 »COMMENT GET MUSIC
L.A.のLOW END THEORY重要人物新作は、独特のフォーキーでサイケデリックな世界を、ヴォコーダーを通した歌声とエレロなサウンドで彩った素晴らしい内容。ヴォコーダーを通すことで彼のメロディのセンスもより際立つというか、本当にジンワリ染みてくる要素もある名盤!

4

PACHEKO & POCZ

PACHEKO & POCZ ZARBAK SENSELESS / UK / 2010.6.28 »COMMENT GET MUSIC
JUKE~ゲットーテックなベース&リズムのイントロからハーフに打つスネアがいい具合にブレーキを効かせるエレクトロ・ファンキー1。テッキーな方面を向き跳ねより疾走感に重きを置いたリミックス2。1の流れで聴くと東南アジアを空想させる不思議な浮遊感の3。

5

POLSKA

POLSKA 2ND RATE SUBLTE AUDIO / UK / 2010.6.15 »COMMENT GET MUSIC
ジャズ感たっぷりのドラムも含めたエフェクト効果でスペイシーな空間を生み出す1。これまたジャズなドラムをローリンにグルーヴさせたリミックス2。3はハーフなテンポで殆どジャズのような展開で、終盤はドラムンベースになるのも見事。

6

FELIX K

FELIX K RECOGNITION / ICE 31 RECORDS / UK / 2010.6.21 »COMMENT GET MUSIC
エナジティックなミニマリズムの要素を持った、ベルリン出らしいハットの音処理などのワザが光る1。2はドラムンベースのテンポでミニマル・テクノをやったらという感じのディーーーーーーープな曲。

7

JAKES / DARQWAN

JAKES / DARQWAN TIMES END / JAHWAN TECTONIC / UK / 2010.6.28 »COMMENT GET MUSIC
攻撃的なリズムを軸に、パーカッションやクラップ音、不穏に唸るサブベースと、変則的に追加されるリズムがグルーヴに勢いを付ける1。ゲットーテックを意識しつつ、直接そこへは向かわず独自の展開を見せているような2。最高!

8

AFRICA HITECH

AFRICA HITECH HITECHEROUS EP WARP / UK / 2010.7.2 »COMMENT GET MUSIC
スクウィー/チップ的シンセ音を良い味付けにしながら、アフロなグルーヴをエレクトロ・サウンドで展開した1。SPACEKを前面に出した5は、ダンスホール・レゲエを意識したMCとリズムで、ただ音の感触はこれまで通りのヒンヤリ感が満点で新鮮。インスト込みの2枚組6trks!

9

VICTOR ROMEO EVANS / THE DETONATORS

DOM HZ MIST OPENEARZ / UK / 2010.6.28 »COMMENT GET MUSIC
エレクトロニカな感触とジャジーなムードが同居して、チルアウト感覚から(世代によっては)アシッド・ジャズまで連想させるスムーズな1枚。

10

VICTOR ROMEO EVANS / THE DETONATORS

VICTOR ROMEO EVANS / THE DETONATORS SLACK AND SOVEREIGNS / WORKING DUB LOCAL RECORDS / UK / 2010.6.12 »COMMENT GET MUSIC
THE SPECIALSの名曲「GHOST TOWN」のプロデューサー、JOHN COLLINSが運営するレーベルのデッドストックを一挙入荷。後に映画『BABYLON』にも出演するV.R.EVANSや、J.COLLINSの個人プロジェクトTHE DETONATORSによる、UKらしい屈折ぶりも見事に出たダブ!

interview with Yoshinori Sunahara - ele-king


砂原良徳
Subliminal
[Limited Edition]

Ki/oon

Amazon

 か、か、か、か、か、か、か、か、と「サブリミナル」は極めて控えめにはじまる。スペイシーな鍵盤の音、ファットなシンセベースが聴こえる。さりげないフィルイン、それからはじまる16ビート......9年ぶりに砂原良徳の新曲を聴く。
 砂原良徳は虚構を弄んでいた。亡き"過去"に惑溺し、存在しない"場所"を捏造した。われわれは彼のファンタジーを面白がって、その夢の世界に遊んだ。が、しかし、あるときから彼はそうした楽天主義的な遊びを止めてしまった。2001年に彼が発表した『ラヴビート』は、本人の話を聞いている限りでは、レディオヘッドの『キッドA』やゴッドスピード・ユー・ブラック・エンペラー!の『f#a#∞』、ポーティスヘッドの『サード』やマッシヴ・アタックの『ヘリゴランド』、ゴリラズの『プラスティック・ビーチ』、あるいはコード9&ザ・スペースエイプの『メモリー・オブ・ザ・フューチャー』、こだま和文の『スターズ』、ヘア・スタイリスティックスの『カスタム・コック・コンフューズド・デス』......といった作品と同類ということになる。要するに『ラヴビート』は、時代の暗闇と向き合いながら作られた作品なのだ。
 が、しかし、砂原良徳の音楽は、それでもなお、音楽とは快楽であるという論から離れているわけではないように思える。深いメランコリーを有しながら、彼の音楽に逃げ出したくなるような重苦しさはない。実にエレガントで、ときには夢を見てしまいそうなほど甘ったるく、早い話、シリアスだが催眠的なのだ、1970年代に作られたジャマイカのダブがそうであるように。このアンヴィバレンスは彼の音楽の素晴らしい魅力ではないかと思う。
 『ラヴビート』から9年ぶりの新作「サブリミナル」もまた、エレクトロニクスのなかに彼の強い気持ち(悲しみ、怒り、慈しみ、優しさ)が込められている。『ラヴビート』のようにメランコリックだ......が、と同時に現実を忘れそうなほどに陶酔的である。
 いったい何年ぶりだろうか......本当に久しぶりに砂原"まりん"良徳に会った。

9.11にはじまって、グローバリゼーション、人間がどんどん生きにくい世のなかになっていく......世紀末が終わっても世紀末感はぜんぜん終わらない。そんななかで出すことは悪くはないなと思えてきたことだよね。

いやー、久しぶり。まりん、ぜんぜん変わらないね。

砂原:そんなことないよ、だいぶ変わったよ。

しかも9年ぶりじゃないですか。

砂原:アルバムはまだ出ていないからね。

オリジナル作品としては9年ぶりなんだね。

砂原:そうだね。野田さんの予言通りになったよ。『ラヴビート』を出したときに野田さんが「10年は出さなくてもいいよ」って言ったからね。「ホントにその通りになりました」っていう(笑)。

ハハハハ。

砂原:「もう10年出さなくてもいい」って言われたとき、「それはありえんだろう」と思ったけど、ホントにそうなっちゃったよ。

取材で?

砂原:取材が終わってから飲みに行って、そう言ったんだよ。

オレ、なんて言ったの?

砂原:「当分更新する必要がない」って言ったんだよ。

そうか......、たしかに『ラヴビート』を聴いたときは感動したからね。本当に素晴らしい音楽だと思ったし......。『テイク・オフ・アンド・ランディング』(1998年)や『ザ・サウンド・オブ・70's』(1998年)のほうがキャッチーなんだけど......。

砂原:ギミックが多すぎるんだよね。

そう......かもね。『ラヴビート』はテーマ自体は重たい作品だったし。それはともかく、あのさー、なんで9年もかかったの!?

砂原:ハハハハ!

ホントにもう(笑)。

砂原:スタジオには毎日通っていたんだよね。土日もなく通っていた。

まりんの〈クリング・クラング・スタジオ〉。

砂原:まあ、そんなもん(笑)。とにかくスタジオに行かない日はないんです。しかも起きてから10分ぐらいで家を出るんですね。で、スタジオで顔洗って歯磨きしたりする。寝たままスタジオに行ってスタジオで起きるって感じなんだけど。

スタジオはずっと確保しているんだね。

砂原:あるよ。もう10年だね。

そして毎日スタジオに足を運んでいたと。

砂原:だって何をやるにもスタジオに行かなければならないんだもん。まあたとえば、CMの動画を編集したりとか。

仕事?

砂原:それは仕事じゃないけどね。趣味、遊びだね。そんなことをずっとやっている。そういうことは作品に影響しているけど。CMなんかは時代の空気みたいなのを反映しているし。CMを観ていると面白いんですよ。

それだけ聞いていると、道楽的な人生を歩んでいるのね。

砂原:そうかもしれないけどさ。だからってさ、要らないところは要らないのよ。ご飯とかあんまり食べないしさ。コンビニのおにぎりを買ってくるでしょ。それを片手に持ちながら作業していると、いつの間にかおにぎりがカラカラになっている。だから、どんなところにもお金を注ぎ込んでいるような道楽じゃない。好きなことをやっているという意味では道楽的なのかもしれないけど。もちろん、いずれ作品を作るんだという前提でやっているんだけど。

当然、焦りとかあるわけでしょ。

砂原:ないよ。

いまは出たからそう言えるよね。

砂原:いやいや、焦りとかないよ。出なかったら出なかったまでだしさ。まあ、そういうつもりはなかったけど。出るだろうなとは思っていたけど。

コーネリアスだって多作とは言えないけど、自分の音楽を更新しているじゃない。

砂原:そうだね。たしかに更新しているよね。バッファロー・ドーターだって最近更新したよね。

自分だけおいてきぼりにされるっていう......。

砂原:いやいや(笑)。おいてかれてもいいかなと思っていたし、更新したとしても、中途半端な更新なら意味ないと思うし、やっぱり大きくアップデートしないと出す意味がないよなと思って。いま更新してもマイナーなアップデートにしかならないなと思って。

それはクラフトワーク主義?

砂原:いや、クラフトワークじゃない。『ラヴビート』のときから新しいジャンルに関する興味がぜんぜんなくなったのね。他人が何をやっているのか気にならなくなった。"新しい"といよりも自分にとって普遍的なもの、モダンなものにウェイトがいった。まわりの人が何をやっているかなんてぜんぜん気にならない。

だけどやっぱ、職業音楽家としてはさ。

砂原:なんかやらなければならないというのはあるよ。

でしょ!

砂原:ハハハハ。

だいたい4年ぶりでも久しぶりだと思うものだよ。9年はないよ。

砂原:いや、だけどさ、逆の考え方もあってさ。レコード会社の人には申し訳ないんだけど、「このゼロ年代をアルバム1枚で乗り切ったのは誰だ!」ってさ。

ハハハハ!

砂原:そういう考え方もあるんだよ。

その考え方いいね(笑)。

砂原:いや、野田さんが言ったんだよ、「10年出さなくていい」って!

ハハハハ。

砂原:唯一、コピー・コントロールCDのあおりを食わなかったんだから。

あー、それはそうだね。

砂原:コピー・コントロールCDなんか絶対に出しちゃいけない。あのときいろんなアーティストが嫌な思いをしていたのも見ているし、せっかく録音した作品が劣化した商品になっていくって......だいたい万引きするヤツが多いからって......、無銭飲食が多いからレストランの味を落とすって、あり得ないでしょ!

たしかにね(笑)。

砂原:そんなのレコード会社だけですよ。まあ、言いたいこと言ってますけど(笑)。

まあ、これは公式のインタヴューだからそういう強気なことを言ってるんだろうけど。

砂原:いや、強気でも弱気でもないんだけど。

ハハハハ。

砂原:そんなオレの個人的なことなんかよりも、音楽業界というか音楽シーンというか、体力がどんどんなくなってきているなということのほうが頭にあったかな。

どう思っていた?

砂原:シーンも縮小していったし、経済的にも小さくなっていったし、いままでみたいなやり方では通用しないんだろうなとは思っていますよ。でもね、それが良いことなのか悪いことなのか、それはどっちとも言えない。カルチャーって、無理矢理に保護するものでないと思うし。生活があって、自然に生まれてくるものだと思っているので。だから、「いまこの文化が危ない」とかいって「守ろう」というのも不自然だと思っているんだよね。だから、もし淘汰されたならそれは納得するしかないよねという。

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おいてかれてもいいかなと思っていたし、更新したとしても、中途半端な更新なら意味ないと思うし、やっぱり大きくアップデートしないと出す意味がないよなと思って。いま更新してもマイナーなアップデートにしかならないなと思って。


砂原良徳
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まあ、産業的に見たらよく携帯やインターネットに食われたみたいなことを言われるけど、携帯やインターネットがまったくの害悪というわけでもないからね。

砂原:携帯やインターネットによって生まれた新しいカルチャーだってあるし、一概にダメだとは言えないからね。

僕らが中学生ときは音楽鑑賞なんて趣味の王道だったから、悔しい気持ちもあるけどね。

砂原:ただ、僕らがポップ・ミュージックに関わるって、音楽を聴くってことだけじゃなかったじゃない。ジャケットというアートもあったし、レコード店を中心としたコミュニティもあったしさ、そういうのをぜんぶひっくるめてポップ・ミュージックだったわけで、音楽だけじゃないってことなんだよね。いまはでも、それがポップ・ミュージックのシーンのことではなく、音楽そのものの本質に向かってきているから、ポップ・ミュージックに付随するカルチャーが崩れてきてしまっていると思うんだよね。

けっこう気にしていたんだね。

砂原:それはまあ、そうだよ。そこを考えなくなったらおしまいだからさ。

まあ、そうだよね。じゃあ、9年間スタジオに通っていたっていう話は70%は信じるけど。

砂原:ハハハハ。だって最後の砦だもん。たとえば「3日間休もう」と。「さーてと何をしよう?」「あ、そうだ、スタジオに行こう」って。

ハハハハ。

砂原:生活のいち部だよね。

みたいだね。では、今回発表される4曲というのは、どういう風に捉えればいいんでしょうか?

砂原:つねに制作はしていたの。『ラヴビート』以降も何曲も作っているんだけどね。2004年にいちどアルバムにしようかっていう話もあったんだよね。でも、自分で通して聴いてみて、あんま面白くなかったの。だから止めたんだけど。実は完パケに近いカタチのものってあったし、CMに使われたものもあったから。曲のパーツに関して言えば、今回の4曲のなかには2002年のパーツも使われているから。

そうなんだ。

砂原:でも、曲自体の構成に関しては、古くても2年前だね。

その長いあいだできなくて、しかしできるようになったその一歩目というのは何だったの?

砂原:それはね、自分のなかで起こっていることというよりも、音楽シーンなのか社会全体なのかわからないけど、いま作品を作って出すことは有効だなと強く思えるようになったことだよね。その要素についてはいろいろあるんだけどね、9.11にはじまって、グローバリゼーション、人間がどんどん生きにくい世のなかになっていく......世紀末が終わっても世紀末感はぜんぜん終わらない。そんななかで出すことは悪くはないなと思えてきたことだよね。

音楽性で言うと、今回の「サブリミナル」は『ラヴビート』の発展型だと思ったんだけど。

砂原:まあ、変化型だよね。

メランコリーという点でもそうだよね。『ラヴビート』の頃はとくに環境問題を気にしていたよね。

砂原:環境問題もあるし、政治とか、ぜんぶだよね。

「サブリミナル」はどうなんだろう?

砂原:環境問題はそのなかのひとつだよね。

すべてではない?

砂原:「サブリミナル」というタイトルもそのなかのひとつだから。アルバムはもっと広い。まだ部分的にしか見せていないってことなんですね。

曲時間がすべて5分前後になっていることは関係ある?

砂原:それは偶然じゃない。関係ある。『ラヴビート』は長かったからね。あまりにも長いと聴くほうも大変かもしれないし、長くすることにさほど意味がないんだったら、短くできるなって。整理していった結果がこれかな。

長いのはもう違うって感じ?

砂原:いまでも好きだよ。それにつき合ってくれる人がいれば作りたいし。

そうか。僕が『ラヴビート』の発展型だと思ったのは、曲全体が醸し出す"うねり"のようなものというか"グルーヴ"というのか、それがさらに際だっているなと思ったんだよね。ピッチも遅いでしょ。早くて120?

砂原:いいや、あって105(笑)。

そう、"うねり"のようなものがすごいでしょ。

砂原:そうだね。

表題曲(サブリミナル)の2曲目はあきらかにビートの構成を意識しているし。

砂原:ファンクだよね。

前からファンクというキーワードは言っていたよね。広義のファンク?

砂原:いや、もろファンクだよ。人によってリズムのクセというのがあるから、それがいびつさだとしたら、前面に出したほうがいいという考え方。

なるほど。

砂原:『ラヴビート』以降は、"間"についてはずいぶんと考えているからさ。自分のなかの"間"のクセみたいなものがあるなら出したほうがいいし。

2曲目の"サブリミナル"のリズムパターンはここ最近のダブステップ系の感覚と近いんだよね。どうせ知らないだろうけど。

砂原:面白いね。もしホントにそうなら、共通感覚みたいなものってあるんだね。だって僕、ダブステップのことぜんぜん知らないもん。

裏ビートの音楽なんだけど、"サブリミナル"はそれらと感覚的に似てもなくもない。

砂原:僕みたいに孤立した人間がそうしたものを近いというのは面白い話だね。

クラフトワークとダブステップとのあいだの溝を埋めるような曲だと思ったんだよね。

砂原:でもクラフトワークとはもう僕、考え方が違ってきちゃっていると思うよ。彼らのモダンさ、シンプルさ、徹底しているところとか、そういうのはホントにすごいなと思うけど、『ラヴビート』以降はとくに違うかなと思っているんだよね。いまクラフトワークが来ても、観に行かないかもしれないもん。

『テイク・オフ・アンド・ランディング』や『ザ・サウンド・オブ・70's』の頃はものすごく大量のレコードを聴いていたでしょ。ソウル・ミュージックからスポークンものまで幅広く。もうああしたことも止めちゃったの?

砂原:いや、それがデフォルトになった感じかな。笠置シヅ子聴いたり。だからなんでもいい。音楽って、サラリーマンでも労働者でも、自分の社会的な位置を確認するために使っていることってあったと思うんだけど、だから平均的なものを聴くわけでしょ。会社行って笠置シヅ子って言ったら引かれるだろうけど、僕らはもうそういう必要性がないじゃない。だからなんでも聴けるわけ。人がクソだと思ったもので、「これいい」と言ってもぜんぜん問題ないわけ。解放されているわけよ。もっと解放されれば、もっと楽しめるものがあるかもしれないし。

他人の音楽も聴いてはいるんだね。

砂原:聴いてるよ。知り合いがやっていることも気になるし。最近ではバッファロー・ドーターの"グラヴィティ"がすごい良かったな。さすがだなと思った。

新作良かったよね。しかし......、なんか話を戻して申し訳ないんだけど、今回の「サブリミナル」の前に元スーパーカーの人ともコラボ・シングル出したじゃない。

砂原:はいはい、(いしわたり)淳治くんね。

そう、相対性理論の子(やくしまるえつこ)といっしょにやっていたヤツ、あれもつい数ヶ月前に出したよね。で、今回の「サブリミナル」でしょ。やっぱどう考えてもいきなり唐突に動きはじめた印象があって。

砂原:それはまあ、潜伏状態が長かったから、スタッフがリハビリ的にじょじょにやっていこうって気を遣ってくれたんだよ。淳治くんとのヤツはイレギュラーでね、まあ話は前からあったんだけど。

そういえば、サントラも出しているじゃない!

砂原:そう、だから段階的にやっているの。そうすればもうソロをやるしかないだろうってなるから。逆説的に言えば、やるために潜伏していたわけだし。

逆説的に言えばね(笑)。いしわたり淳治&砂原良徳みたいなポップス路線は、良い意味で力を抜いてやってる感じなの?

砂原:ポップスっていうものにちゃんと向き合ってこなかったからね。それをいしわたり淳治という素晴らしい才能といっしょにできるわけだから最高だよね。あのね、やっぱ物事を進めていくうえで、対極的なものがあったほうがいいんだよ。そのほうが物事が進みやすい。

それはわかる。

砂原:やっぱ電気グルーヴを辞めちゃったから、自分がポップスを追求する場がずっとなかったんだよ。しばらくソロだけになってしまっていたから。だけど、これからはもうちょっとバランスよくやっていけるんじゃないかな。

バランスというのは、やっぱソロでは社会の暗さみたいなものとも向き合おうと思っているから?

砂原:音楽って、それは避けられないじゃないですか。むしろ社会的状況を露骨に出してきた文化だと思うんですよ。野田さんは古い音楽も知っているから、その流れってよくわかっているでしょ。

とくに黒人音楽は社会から逃れられないよね。

砂原:それ以外でも、60年代からずっと続いていることってあるでしょ。でもいま聴こえてくる音楽って、そういうものとはまったく別のところに存在しているものが圧倒的に多いなって思うんです。「現実は現実で大変だけど、それはおいておいて、で、これ」みたいな。必要以上にアッパーだったり、必要以上にポジティヴだったり......ポジティヴになることはいいんだけど、だけど現実を前提に作られている音楽が少ないなと思って。

まったくそうだね。

砂原:だったら目立てるんじゃねぇかなと思って(笑)。

ハハハハ。

砂原:そういう意味でも非常にエキサイティングな感じがするんですよ。音楽の内部で起きていることも音楽の外部で起きていることと関係している、そういうものが良いと思うし、いまアナザーワールド的なものはあまり聴きたくないな。

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「現実は現実で大変だけど、それはおいておいて、で、これ」みたいな。必要以上にアッパーだったり、必要以上にポジティヴだったり......ポジティヴになることはいいんだけど、だけど現実を前提に作られている音楽が少ないなと思って。


砂原良徳
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"サブリミナル"という言葉をシングルのタイトルにしているわけだけど、それはいまの話とどういう風に関係あるの?

砂原:すごく関係ある。で、それと直結するキーワードが次のアルバムのタイトルになる。

出るの?

砂原:出るよ。

ホントに?

砂原:もう出る。半年以内には絶対に出る。

ホントに出るんだ。

砂原:出る。今回「サブリミナル」というタイトルで4曲フィックスした時点で出すしかない。もうこの「サブリミナル」というシングルは更新できないんだから。アルバムを出すしかない。アルバムを出せば、この「サブリミナル」もより明確にわかると思うよ。

"サブリミナル"という言葉の意味も......。

砂原:それもアルバムが出るとわかるよ。

いまは喋らないほうがいい?

砂原:まあね。

このさい言っちゃおうよ(笑)。

砂原:それはアルバムが語ってくれると思うから。ひとつだけ言えば、いま庶民が本当に必要とされているものがなくて、必要とされていないものばかりを与えられていると思っているのね。そうした現実を的確に捉えていかなければならないっていうのがある。

なるほど。興味深いテーマであることは間違いないね。

砂原:あともうひとつ言うと、次の作品はプログレっぽいものになるかもしれないと思っているんだ。プログレっぽい、そんな深くプログレを聴いてきたわけじゃないから、漠然としたイメージなんだけど。

どういうプログレ?

砂原:俯瞰詩的なところとか。

物語?

砂原:違う。うまく説明できないんだけど。

まあ、社交辞令抜きで言うけど、楽しみにしているよ。ところで「サブリミナル」の冒頭は時計の音というか、クリック音というか、すごくシンプルな音だけではじまっているじゃない。

砂原:そう、あれは静けさのなかではじまりたかった。

あのはじまり方が良かった。引いて際だたせるというか、ドキッとするはじまりだったね。

砂原:まったくその通りだね。「引く」っていうのは僕のやり方なんだよね。たまに僕のなかには「ロックがない」って言われるんだけど、ないわけじゃないんだよ。

ディーヴォに育てられたから仕方がないね。

砂原:それは違うけど(笑)。

ディーヴォの新しいアルバム、聴いた?

砂原:聴いた?

どうだった? 

砂原:いや、ディーヴォってコンセプトがものすごいでしょ。だからもう、あの上に何を載っけようが良いとか悪いとかないよなっていう。あれはあれでいいんじゃないかな。変わっていない。もし変わったところがあるとしたら、世のなかが変わった分だけディーヴォも変わった。変わらなければならない部分と変わっちゃいけない部分と両方あって、ジャイアンツのユニフォームっていうのは、それをうまく表現している。

あっははは。野球好きなんだよなー。

砂原:だから、ディーヴォもジャイアンツのユニフォーム。

レコード店に行っていつも迷うんだけど、まだ買っていないんだよね。

砂原:買わなくてもいいかもよ。ジャケットだけ見れば、なんかわかるかもよ。

でもねー、えー、何年ぶりのアルバムだっけ?

砂原:20年振り。ほらー、20年のヤツがいるよ!

ハハハハ。ディーヴォはすごいリスペクトされているから、欧米では派手に取り上げられているけどね。

砂原:そうだよね。オレの9年ぶりなんて、ディーヴォに比べたら小さいものだね(笑)。

ハハハハ。ディーヴォも意味もなくただ曲を作るってタイプじゃないからね。そうそう、まりんの場合は、自分のなかで作品の最初の手がかりっていうのはどういうところにあるの? DJミュージックなんかで多いのは、ひとつのループができるとそこから膨らませられるっていうじゃない。

砂原:作品のテーマだよね。テーマが必要だから。ループだけができあがってもテーマがなければ作品にはならないんですよ。

テーマ作りに8年かかったんだ。

砂原:それだけやっていたわけじゃないけどね(笑)。

たしかに、まりんの場合はコンセプトありきだよね。『クロスオーヴァー』(1995年)以外はすべてコンセプト・アルバムだもんね。

砂原:基本はコンセプト・アルバム。活動のコンセプトを決めたのが『ラヴビート』だったね。

なるほど。話は変わるけど、「サブリミナル」の3曲目の"アンコンシャスネス・フラグメント"はずいぶんとサイケデリックな曲だね。

砂原:それはね、無意識をテーマにしたんだけど、意識的無意識になったというか、だから結局、無意識にはなれなかったね。それはそれで意味があったんだけど。

「サブリミナル」の4曲というのは、それぞれテイストが違うじゃない。"サブリミナル"はファンクで、最後の"キャパシティ"はもっとメランコリックだし。これはアルバムのショーケース的な意味合いもあるの?

砂原:多少はあるよ。このシングルを聴いて、アルバムを聴いてみたいと思ってもらえるようにしたつもりだから。

じゃあ、半年以内に発表されるアルバムを楽しみにしていますよ。出るんでしょ?

砂原:出ます。間違いなく出るから心配しないで。まあ、ele-kingも復活したことだし、みんなでもういっかいがんばってみましょう。

素晴らしい締めだね(笑)。

砂原:でもホントにそうだよ。気力っていうの、アイツががんばっているからオレもっていうのは......

(以下、次回に続く)。

CHART by JETSET 2010.07.20 - ele-king

Shop Chart


1

GOLD PANDA

GOLD PANDA YOU EP
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当店激プッシュのUK新世代エレクトロニカ大名曲。Seams、Osborneがリミックス!!UK盤7"を買った方には、コチラも激しくオススメしたい!!Gold Pandaの名曲がUS/Ghostly Internationalから12"リリース!!Osborneによるブリージン・シンセ・ディスコRemixが最高です!!

2

ROCHA

ROCHA FEEL THE LOVE
»COMMENT GET MUSIC
ビッグ・ヒット"Hands Of Love"でご存知"Rocha"による2作同時リリース!!やはり素晴しかった当店大人気レーベル"International Feel"最新作Part1。レーベル初作をビッグ・ヒットで飾った"Rocha"がマスト・バイ・アイテムを携え再登場!!

3

ROCHA

ROCHA FEEL THE LOVE (REMIXES)
»COMMENT GET MUSIC
ビッグ・ヒット"Hands Of Love"でご存知"Rocha"による2作同時リリース!!やはり素晴しかった当店大人気レーベル"International Feel"最新作のこちらはPart2。Greg Wilson、Thomas Bullock a.k.a. Welcome Strangerによるクオリティ・スタッフ。マスト・バイ・アイテムです!!

4

SLUM VILLAGE

SLUM VILLAGE FASTER B/W LOCK IT DOWN
»COMMENT GET MUSIC
最終作と噂される"Villa Manifesto"からの先行カット! B面では何とJ.Dillaのアノ曲を・・・。待望の6thアルバム"Villa Manifesto"から、Young RJ Pro.による"Faster"、そしてJ-DillaがPro.した"Lock It Down"が12"カット!共にインスト、アカペラ収録です。

5

ORIOL

ORIOL COCONUT COAST
»COMMENT GET MUSIC
UKの老舗レーベルPlanet Muから登場のOriolデビュー12"!うっとりする程に煌びやかなビート・トラックのOrg.をはじめ、Falty DL、Jake Slazenger、Shortstuffによる文句無しのリミックスをカップリング!

6

V.A.

V.A. PDXTC
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爆裂オススメです★USインディ・ダンス最先端が詰まったスペシャル最高マスト・コンピ!!ポートランドの新レーベルHigh Score Andからの衝撃コンピ。インディ・ディスコもチルウェイヴも飲み込んだ完全ニュー・タイプ爆裂ダンス・キラーA-3をまずはどうぞ!!

7

MYSTERY JETS

MYSTERY JETS SEROTONIN
»COMMENT GET MUSIC
どう考えてもこの10年のイギリスで一番最高のポップ・バンド。さらに素晴らしいサード・アルバム!!爆裂マステスト★名作"Twenty One"から約2年、Rough Tradeに移籍しての3rd.アルバムが到着。大判ポスターと7インチが付いた激最高アナログ・エディション!!

8

JUJU & JORDASH

JUJU & JORDASH TATTOO'S ISLAND
»COMMENT GET MUSIC
唯一無比のアムステルダム・ビートダウン・チームも遂にPhilpotに参戦!!リミックスも含めて外しの無い高水準なリリースが続くJuju & Jordashですが、こちらもまた彼らの真髄を堪能出来るウルトラ・ディープ・トラック。Kindred Spirits Ensembleのリミックスで名を上げたTom Tragoによるリミックスも収録!!

9

V.A

V.A SPLIT EP
»COMMENT GET MUSIC
これはヒットEPとなりそう!!09年に当Cadenzaからリリースした"Descarga"が大ヒットした若手コンビがそれぞれのソロ作品を提供したスプリット・シングルをリリース!!

10

DAVE AJU & THE SOL PERCUSSION ENSEMBLE

DAVE AJU & THE SOL PERCUSSION ENSEMBLE TWO TONE
»COMMENT GET MUSIC
ヴィブラフォンとスキャットが交差する極上の美麗レフトフィールド・ミニマル特大傑作!!■'10年ベスト・シングル候補■Four TetやPantha Du Princeファンから、祝祭のチリアン・ミニマル・フリークにまで大推薦の、エレガントでドファンキーな1枚!!

 7月に入りニューヨークは猛暑。100°Fを越える日もあり、厳しいx2暑さが続いている。ストリートの消火栓は随時開けられ、水がすごい勢いで流れ出ている。子供が遊んだり、通りすがりの車が洗浄されたり、たんに水の無駄遣いだったりしながら、いまもどんどん水が流れ出ている。それがニューヨークの風物詩といっても過言ではないが、風物詩といえば、7月4日は独立記念日、恒例のメイシーズの花火大会が開催された。

 去年から、イーストリヴァー(ブルックリンとマンハッタンを挟む川)で花火はあがらなくなり、ハドソン川(ニュージャージーとマンハッタンを挟む川)のみになり、ちょっと寂しいブルックリン側。2年前までは、花火が終わった後、ブルックリン(ウィリアムスバーグ)の川岸は人がもりもり盛りだくさんで、うちのカフェ〈スーパーコア〉にも、花火大会の帰りに、普段来ないような観光客でごった返した記憶がある。が、去年は、みんなハドソン側に行ってしまったのか、とても静かな1日だった。

 そんな記憶を辿りながら、今年のイーストリヴァーで花火があがらないと聞き、カフェをクローズ。スタッフのみなさんも、思いがけないお休みをそれぞれ過ごした。私は、休みでもカフェの近くを通りかかったのだが、花火がどんどんあがっているではないですか......といっても、カフェのある道の4つ角で、誰かが、どんどん花火に火をつけては、走って逃げていく。それが、一秒後などに、空にどかーんとあがるのである。実はニューヨークでは、個人でやる花火は違法。花火はニューヨークには売っていないし、一体どうやって手に入れたのか、わからないのだが、そこかしこで、どんどんやっている。いちおう花火があがった後に警察はやってくるのだが、この日ばかりは警察もお手上げ、といった感じ。だって、いろんな所で花火があがり、ハドソン川側に行かなくても、よく見える。もちろんメイシーズの花火よりはおちますが。

〈Shea Stadium〉のDIYパーティ

 私はこの日は、〈Shea Stadium〉というDIY場所で1日BBQ+バンド大会。今回のトリは、Future Island,、The So So Glos。いまいちばん活きのいいふたつのバンド。〈Shea Stadium〉という野球場と同じ名前なのでよく間違われるが、ここは第二のウィリアムスバーグ化している、ブッシュウィックにある。最近クローズしたマーケットホテルに続くヒップな会場になりつつある。

 この日もかなり暑い、もちろんエアコンなどない会場。面白いが、日本のように夏はキンキンに冷えた場所、というのがニューヨークではあまりない。エアコンは究極にがんばってもそこまで冷えない。いや、キンキンに冷えた場所はあるにはあるが(地下鉄、バス、オフィスなど)、アパートにはまだエアコンがない......という人も多い。最近ではさすがに少なくなったが......。たぶんアメリカ人は、適度、という言葉を知らないのだ、とたまに思う。冷やしすぎるか暑すぎなのだから。

 さて、〈Shea Stadium〉に戻り、この日は、ベランダではBBQ、なかではライヴがおこなわれている。ビールを飲んでも、滝のように汗をかくので、いっこうに酔っぱらわない。ハンバーガーや、ホットドッグを食べつついろんなバンドを鑑賞。The So So Glosは、かなりヤバい、知り合いは、ステージに上がり、勝手にマイクをつかんで叫んでいたり......。ブルックリンは新しいバンドがたくさん出て来ているが、とくに、ブッシュウィックは、こんな風に新世代のバンドが見れるのでおすすめである。

 そしていわばCMJのブルックリン・ヴァージョン――ブッシュウィックも範囲にはいっているノース・サイド・フェスティヴァルが、6月24日から6月27日の4日間開催された。毎年秋におこなわれてる、ニューヨークでのインディ音楽の祭典だ。CMJはほとんどがマンハッタンだが、ノース・サイド・フェスティヴァルはその名通り、ブルックリンのノース・サイドで開かれる。2年前からはじまり、300以上のバンドがこの4日間で演奏した。

 会場と出演者は以下の通り......。
 会場:ブルックリンボール、ミュージック・ホール・オブ・ウィリアムスバーグ、ニッテイング・ファクトリー、ワルシャワ等、インディ系では、ブルアー・ファールズ、グラスランズ、ユニオンプール、マッチレス、カメオ・ギャラリー、チャールストン、ココ66、クラブ・ヨーロッパ、パブリック・アセンブリー、シェア・スタディアムBK......等々。
 出演バンド:ライアーズ、レ・サヴィ・ファヴ、ファックド・アップ、ハイプレィシーズ、チタス・アンドロニカス、ウェイヴス、アメージング・ベイビー、オウ・レヴォア・シモーヌ、Aa、リアル・エステイト、ソ・ソ・グロス、PCワークショップ、メモリー・ティプス、タオ・アンド・ミラ・ウイズ・ザ・モスト・オブ・オール、ウィア・カントリー・マイス、ウッズ......等々。

ノース・サイド・フェスティヴァルの案内

 このフェスティヴァルの目的は、商業的になりすぎているCMJに対抗しているのか、今回のショーでは、かなりのインディー・バンド(友だちの友だちから)から、そこそこ名前の知られているバンドまで、幅の広いラインナップ。
主催は、フリー・マガジンを毎週発行している『Lマガジン』、ついでに『Lマガジン』は同じ期間にウィリアムスバーグ・ウォークスというイヴェントも開催している。
 さらにこの期間には、クリエイターズ・プロジェクトというイヴェントも開催され、音楽系ではM.I.A. マーク・ロンソン、インターポール、ギャング・ギャング・ダンス、ディ・アントウールド、アート系ではスパイク・ジョーンズ、ニック・ジナー等々が主演した。

 他にも世界中のさまざまなアーティストに会えるコレ→(https://www.thecreatorsproject.
com/creators
)も面白い。ちなみに日本人でクリエイターとして、このサイトに載っている人はまだいないが、中国や韓国のクリエイターはすでに何人か載っている。

 

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 すでに1ヶ月以上も前になってしまうが、トーク・ノーマルというブルックリンのバンドの日本ツアーに同行したので、ダイアリー的に書いてみる。

Talk Normal Japan Tour 2010
6/9(wed) SHIBUYA O-NEST w/ Oorutaichi, 空間現代
6/11(fri) SHIMOKITAZAWA SHELTER(Dum-Dum ALL NGHT EVENT) with Loves. DJ codomo
6/13(sun) KYOTO METRO w/ iLL, Outatbero
6/14(mon) OSAKA FANDANGO w/ iLL, Pika from AFRIRAMPO
6/15(tue) SHINDAITA FEVER w/ iLL, Tabito Nanao
素晴らしいライヴを披露してくれた、トーク・ノーマルのサラ(G)とアンドリア(D)。

■6月8日(火)
 成田到着。そのままホテルへ直行し、荷物を降ろした後、〈スーパーコア〉カフェに行く。うちのカフェ、〈スーパーコア〉はニューヨークが発信だが、昨年12月に広尾に東京支店をオープンしたのだ。スタッフに挨拶をし、最初の日本での食事。ギターのサラと今回サポート・メンバーでベースのクリスティーナは、何でもOKなので問題はないが、ドラマーのアンドリアは、ベジタリアンなので食べる物に困るが、魚は大丈夫という事で、お寿司を食べにいく。時差ぼけもあり、早めにホテルに戻る。

■6月9日(水)@ SHIBUYA O-NEST w/ Oorutaichi, 空間現代
 O-nestに到着。日本最初のショーなので、セッティングに30分以上かかり、サウンドチェックを終える。共演は、空間現代、おおるたいち。どちらのバンドにも興味津々なメンバー。本番は、少し緊張美味だったが、滞りなく最初のショーを終える。終わった後打ち上げに......と色々場所を探すが、アンドリアの、ベジタリアンぶりを考えて、ホテル飲みに落ち着く。最初のショーお疲れさま!

6/9(wed) @ SHIBUYA O-NEST
 Transmission Lost
 Xo
 In a Strangeland
 Mosquito
 Lemonade
 33
 River's Edge
 In every dream home a Heartache

■6月10日(木) off
 〈スーパーコア〉カフェでミーティング。カフェのフードを気に入ったらしく,アンドリアも全部きれいに平らげる。カフェでは、E*rockというポートランドのアーティスト兼ミュージシャンの作品を展示中。とてもカフェにもなじみ、すばらしい作品だと思うう。その後、渋谷のディスクユニオンに出かけ、ele-kingの野田努さんと会う。4Fのロックフロアでは自分たちのレコードが面だしされているのを見て、大はしゃぎのメンバー。その後は、来日アーティスト(とくにヴィーガン)、がよく行くとい〈うなぎ食堂〉で友だちと落ちあってディナー。

■6月11日(金)SHIMOKITAZAWA SHELTER(Dum-Dum ALL NGHT EVENT)with Loves. DJ codomo
 アンドリアが行きたいというビーガン・レストラン〈momonoki house〉に行く。日本ではあまり何も食べられないアンドリアが、とてもおいしそうに食べてるのを見て一安心。レストランの雰囲気もとても良い。橋元優歩さんのインタヴューをそこで敢行。かなり突っ込んだ質問内容だったが、ひとつずつ理解しようとするメンバーたち。
 その後、原宿竹下通りなどをショッピング。サラは,かわいいジャンプ・スーツやパンツを試着し、アンドリアは、ファニーパックや小物類などを,楽しそうにショッピング。
 今日はレイト・ショー、〈シェルター〉に10時頃到着。共演のLoves.の後本番。今日は30分の短いセット。お客さんもそこそこで、グッズを買ったお客さんがサインを求めるという場面もあり。

6/11(fri) SHIMOKITAZAWA SHELTER
 River's Edge
 Xo
 Transmission Lost
 In a Strangeland
 Lemonade
 33

■6月12日(土)移動日
 明日の京都に備え移動。初めての新幹線。サラは、富士山がみえるかみえるかと聞くが、あっという間に通過してしまう。京都駅につき、早速観光、清水寺へ。週末、修学旅行生などが重なり、たくさんの人。バスで清水寺へ行くが、かなりの日差しに途中でダウン。坂の途中の喫茶店に入り、かき氷や冷やしうどんを食べる。そこのオーナーのおじさんがかなり面白い人で、かき氷の食べ方のレクチャーをはじめる。気を取り直し、清水寺へ上り、お参りし、胎内巡りをし記念撮影。
 帰りも休み休み下りていき、京都駅で休憩。空港のようなキレイな駅にみんなびっくりで一番上まで登る。京都から大阪に移動。今日は私の家に宿泊。

■6月13日(日)KYOTO METRO w/ iLL, Outatbero
 サウンドチェックを終え、ご飯を食べに、メトロの姉妹店の〈unshine cafe〉Sに行く。来日アーティストもよく来るとかで、ヴェジタリアン料理を色々作ってくれ、みんな満足。今回はなかった名古屋から友達も来てくれたり、京都はとても良い雰囲気。私もたまにショーをオーガナイズするが、京都は全般的に人の入りも良いし、なんだが落ち着いた良い雰囲気。

6/13(sun) KYOTO METRO
 Hot Song
 Xo
 Transmission Lost
 In a Strangeland
 Lemonade
 Uniforms
 33
 River's Edge
 In every dream home a Heartache

■6月14日(月) OSAKA FANDANGO w/ iLL, Pika from AFRIRAMPO
 ニューヨークでも共演したことのある、あふりらんぽのピカが対バンということで、みんな会えるのがうれしそう。大阪なので、やっぱりお好み焼き、とヴェジのアンドリアには、申しわけないが、自分のご飯持参してもらって連れて行く。お店のおじさんは「こんなケースは初めて」、と顔をしかめていたが、他のふたりがおいしい、といって食べるのを見て、最後には笑顔。
 大阪は、人の入りは悪かったが、来ていたお客さんは大阪らしい個性を持っていて、盛り上がる。あふりらんぽのメンバーのオニの代わりにオニのお母さんが来てくれた。大阪のお母さんという感じで、ノリがよく、しきりに後で焼き肉に行こう、と誘われる。

6/14(mon) OSAKA FANDANGO
 Hot Song
 Xo
 Transmission Lost
 Lemonade
 33
 River's Edge
 In every dream home a Heartache
 In a Strangeland

■6月15日(火)SHINDAITA FEVER w/ iLL, Tabito Nanao
 朝の7時に大阪を出発、8人乗りの大きなバンで東京に向かう。メンバーはサーヴィス・エリアのトイレがきれいすぎて感動し写真を撮ったり、UFOキャッチャーをしたり、途中で見えた富士山に興奮したり、つかの間の日本を楽しむ。
 〈Fever〉に到着し、最後のサウンドチェック。その後は隣のアートギャラリー兼レストランの〈OPO〉Pでご飯。ココは私の知り合いのユメちゃんのお店。ヴェジなわがままを色々聞いてくれ、説明をつけてくれ、いつも本当にありがとう。
 この日はDOMMUNEのスタジオを抜けて、初めての生放送ということで、宇川さんも準備万端。最初の七尾旅人くんは、〈HEARTFAST〉がきっかけで、ニューヨークに来たときに一緒に川辺に行ったり、遊んだりしたので面識はあったが、ショーを見るのははじめて。お客さんとのコミュニケーション含め、手慣れたショーが素敵。
 iLLもホームタウンということで、メンバーの息もぴったりでリラックスした様子。ショー前に、Sarahがまた同じ服を着ようとしていたので、私の着物風の洋服を着せてみた。以外に似合って、本人も気に入ってうれしそうだった。ショーは、旅人君のメンバーとして参加していたサックスの方に飛び入りで参加してもらうなど、最後にふさわしいショーだった。
 皆さん、本当にありがとう。お疲れさまでした!

6/15(tue) SHINDAITA FEVER
 Hot Song
 Xo
 Transmission Lost
 Uniforms
 Lemonade
 33
 River's Edge
 In every dream home a Heartache
 In a Strangeland
 Outside
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 Bold

 

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