「これ以上、神聖なものって、ないの?」
いつのまにか音楽はしぼみ、日本語のナレーションがくりかえし聞こえてくる。さっきまでトータル・フリーダム(=Total Freedom)のDJで盛り上がっていたフロアは、波がひいたように静まりかえった。会場の全神経がステージ上に注がれる。ほどなくして歌声が響きはじめ、しなやかな身のこなしでケレラが姿をみせた。「Is there sacred anymore?」――そのとき、10分後の気持ちさえ誰も予測できなかっただろう。当時はアルバム一枚さえなかった。たった一曲で彼女は話題になったのだ。張りつめたムードのなか、ケレラとオーディエンスが「はじめまして」からお互いをさぐりはじめる――あまりに官能的な瞬間だった。
ケレラはイヴェントが終わる直前にも、20人もいなかっただろうフロアに降りて、ふたたびマイクを握った。あの日むかえた夏の朝5時は、とても小さいのに広がりがあって、優雅でありながら繊細で、みんなが美しい汗に濡れていた。僕にとって〈Prom Nite 3〉は、2013年どころか、ヒカリエでの〈Revolver Flavour〉と並んで、生涯の最高の夜のひとつだ。
![]() Kelela - Cut 4 Me Fade to Mind |
念のためおさらいしておこう。2013年5月にリリースされたキングダム(Kingdom)・フューチャリング・ケレラの楽曲“バンク・ヘッド(Bank Head)”が、サウンドクラウドで〈フェイド・2・マインド(Fade to Mind)〉レーベル史上(ケタひとつ違う)最多の再生数を記録し、『ダミー』誌や『デイズド&コンフューズド』誌は2013年のベスト・トラックとして評価している。同年10月に満を持してレーベル初のアルバムとなるケレラの『カット・4・ミー(Cut 4 Me)』がリリースされ、音楽メディアが軒並み高評価のレヴューで取り上げたのはご存じのとおり。受け身(feat.)のシンガーに納まりたくなかったケレラも陽の目をみるチャンスをうかがっていたはずで、R&Bサンプリングを愛してきたキングダムにとっても、そして世に知られるための決定的なフックを必要としていた〈フェイド・2・マインド〉にとっても、『カット・4・ミー』はまさにウィン・ウィンの結晶といえる作品だ。それによってケレラだけでなくレーベルの存在も急浮上し、『ファクト』誌は〈フェイド・2・マインド〉を2013年のベスト・レコード・レーベルとして讃えた。
また、〈フェイド・2・マインド〉にはマイノリティとしての背景/出自があることも忘れてはならない。天野龍太郎がレヴューで触れているように、ケレラは移民の娘として育ち、マイク・Q(Mike Q)はヴォーグのフィールドで名を馳せているほか、レゲトンをかけまくっていたトータル・フリーダムやングズングズ(Nguzunguzu)はラテン系移民のLGBTコミュニティが集まるLAでのパーティ〈ワイルドネス(Wildness)〉で活動していた。
※ドキュメンタリー映画『ワイルドネス』(ウー・ツァン(Wu Tsang)監督、2012年)には、周囲の圧力によってパーティが中止に追い込まれる様子が記録されているようだが、いまのところ観る手段はなさそう。
そういった事柄は〈フェイド・2・マインド〉のあくまで一面/一要素にすぎないかもしれないが、まったく無視してしまうわけにもいかない。あのパワフルな「Ha!」が幾度となくミックスされているのは、けっして故なきことではないのだから。
2014年3月末リリースのボク・ボク(=Bok Bok)との新曲“メルバズ・コール(=Melba’s Call”を、あなたは聴いただろうか? ケレラはまだまだ野心的だ。ぶつ切りにされたエレクトロ・ファンク。脳がゆれるようなオフビート。この故障気味のトラックに歌を乗せてしまうぶっ飛び様にはただただ感服するしかない。「次はこんなに近くで(=DOMMUNE)観れないかもね」と1-DRINKさんがささやいていたように、たしかにケレラの人気は高まっていくばかりだろう。けれど、彼女はけっして安全牌に落ち着くことなく、野心的な活動を続けてくれるにちがいない。
幸い、近くで観れなくなるかもしれないその前に、僕はケレラとアシュランド(=トータル・フリーダム)に話をきく機会に恵まれていた。帰国直前のふたりといっしょに小さな町の蕎麦屋の暖簾をくぐったのは、2013年、コンクリートもジューシーに焼きあがり、トリップしそうになるほど暑かった真夏の昼のこと………。
(※ぜひ日本のファンに読んでほしいとケレラ本人から届いたラヴ・レターを、最後に添えておきます。)

アメル・ラリューっていうシンガーのライヴを初めて見たときのことなんだけれど、彼女がわたしのなかの何かをぶちこわしたの。あんなに自分の人生を懸けて歌を歌っている人を見るのは生まれて初めてだった。
■アシュランド、今年(=2013年)だけで日本には4回も来ていたけど、今回はいろいろと慌ただしい滞在でしたね。そんななかわざわざ時間をくれてありがとうございます。まずはルーツについて訊かせてください。初めて買ったレコードは何ですか?
アシュランド:初めてのレコードはトッド・ラングレンかな。名前が思い出せないんだけど、彼が80年代に出した変なエレクトロっぽいやつ。8歳のときに初めてお小遣いをもらって、家族とショッピングモールに行ったときにレコード屋で買ったテープがそれだった。見た目が可愛かったからジャケ買いしたんだ。
■ケレラはどうでしょう?
ケレラ:わたしは……トレイシー・チャップマンのデビュー作だったな。
アシュランド:素敵だね。
ケレラ:うん。でも自分で買ったわけじゃなくて、父からの贈り物だった。たぶん彼は私に気を遣って買ってくれたんだと思うわ。そのとき両親は離ればなれに暮らしていて、父がいつもわたしの送り迎えをしてくれていたの。学校に車で迎えにきてくれるときにだけ、父とふたりで会うことができる時間だったのだけれど、そのときにいつもおねだりばかりしていたから……Oh、 アリガトウゴザイマス(訳者註:蕎麦を運んできた店員に対して彼女は満面の笑みでそう応えた)。
■初めていまのようなアーティストになりたいと思ったのはいつ頃ですか?
アシュランド:僕は自分のことをアーティストだなんて思っていないんだ。だからそのようなことを考えたこともない(笑)。そういう誰かのレコードを聴いて、この人みたいにいつかなりたいっていうプロセスで物事を考えたことはないんだ。
■ケレラがシンガーになろうと決めたきっかけはなんだったのですか?
ケレラ:アメル・ラリューっていうシンガーのライヴを初めて見たときのことなんだけれど、彼女がわたしのなかの何かをぶちこわしたの。それがきっかけよ。あんなに自分の人生を懸けて歌を歌っている人を見るのは生まれて初めてだった。彼女の歌を聴いて涙が出てきたし、同時にとても幸せな気分にもなった。彼女はべつにわたしのそばでわたしの瞳を見つめながら歌ってくれていたわけではないのよ。ワシントンDCにある大きなコンサートホールで、わたしはステージから遠く離れて座っていたの。それなのに彼女の歌声はわたしの心の奥深くまではっきりと届いた。そのときは信じられなかったわ。その事実も、そんなことができる彼女の歌唱力も。その日を境に、わたしも人生のうちで一度くらいは歌に懸けてみるべきだと思いはじめた。
■それはいつ頃の話ですか?
ケレラ:わたしはもう大学生だったから、2004年頃のことかな。それまで浴室でシャワーを浴びながら歌ったりはしていて、学校の行事とかでソロで歌わされたりしたことはあったけど。あ、そういえばわたし、高校の「将来ポップ・スターになりそうな人ランキング」で1位に選ばれたのよ!
アシュランド:ハハハ(笑)。
ケレラ:きのう考えごとをしていたらちょうどそのことを思い出して。でもとにかく若いときから毎日下手なりに歌は歌っていたわ。日に日に少しずつ上達していっていまに至ったと思う。
■以前、インタヴューで「アシュランドはアートスクールに行っていないことを誇りに思っている」とサブトランカのマイルスが言っていましたが、実際どうでしょう?
アシュランド:べつに誇りになんて思ってないけど(笑)、でも多くの人が僕はアートスクール卒だと思うみたい。実際、〈フェイド・2・マインド〉の連中や周りの友だちがみんなそうだし、シカゴに住んでいたときからの知り合いも未だに深い関係にある人はみんなアートスクールの出身なんだ。恐らくそういうイメージがつきやすいのは僕の立ち位置によると思う。僕はアートの世界でコンスタントに活動しているけれど、とくに音楽活動をするときにはいつもインスティチューショナルな現代アートの世界とクラブの世界の両方を行き来するようにしてきたしね。
それこそが歴史的にシーンと呼ばれるものが生まれてきたポイントだと思うんだ。そこにあるんだと言ってしまうこと自体がそれを生むというか。
■あなたがキュレーターを務めたプロジェクト『ブラスティング・ヴォイス』(Blasting Voice)はLPとエキシヴィションの両方の形で発表されましたが、あのヴァリエーション豊かなキュレーションは、何かのシーンを総括するようなものだったのでしょうか?
アシュランド:違うよ。コンピレーションを依頼されたときに「君のシーンにすごく興味があるから何かそれを総括するような物を作ってくれないか」って言われたんだけど、実際それを聞いてすごく笑ってしまったんだ。「それっていったいどういう意味?」って。依頼してきた人のこともまだよく知らなかったし、そのときはそれがすごくおかしくてさ。彼が想像していたようなシーンはそこには存在しなかったし、それぞれのアーティストもその作品もお互いに影響しあわずにすでにそこにあった。だからきっとすごくおもしろい仕事になるなって思ったよ。互いに繋がりのないさまざまな人たちの作品をそこに何か関連があるって想像しながらひとつにまとめていくんだから。でもそれこそが歴史的にシーンと呼ばれるものが生まれてきたポイントだと思うんだ。そこにあるんだと言ってしまうこと自体がそれを生むというか。だから、それはレコードを作る理由としてはじつに楽しいアイデアだったよ。本来のゴールとは違う形だったとはいえどもね。内容の時間軸もバラバラで、2005年頃に知り合いからもらった作品もあればリリース直前に完成した楽曲も入ってる。でもコンピレーションが出るまで誰も聞いたことがなかったものばかりだよ。エキシヴィジョンも同様で、すでに存在していたシーンをリプリゼントしたようなものではないんだ。
どちらもできる限り広範囲から選ぶように努力はしたんだけど、実際思ったより狭い範囲でのキュレーションになってしまったかな。みんな僕の知っているアーティストだったからそういった意味で偏りがあるのはどうしようもないけどね。

わたしが表現した「心地の悪さ」というのは、そこにまた戻ってきたいと感じさせる類いのものなの。それはただ無益に人を傷つけることとは違うのよ。
■ケレラは、『ファクト』誌のインタヴューで、「ほとんどの人に共鳴されるとともに、リスナーを心地わるく(uncomfortable)させ」たいという旨をおっしゃっていましたが、それには何か理由があるのですか?
ケレラ:それは、「不安を感じること」には「成長すること」が伴うというわたしの考えから来ていると思う。いままで心地の悪さを経験したときにはいつも、「どうして不安になるんだろう?」って考えさせられてきた。だってもうそんな気分味わいたくないじゃない? たとえそれが意図的に経験させられたものじゃなかったとしてもよ。
わたしが表現した「心地の悪さ」というのは、そこにまた戻ってきたいと感じさせる類いのものなの。それはただ無益に人を傷つけることとは違うのよ。わたしが言いたいのは、他人のパフォーマンスを見ることによって自分が成長できるような瞬間があるということなの。単に「きみは歌がうまいね」とか「あの曲を見事に次の曲にミックスしていたね」とかそういうことじゃなくて、わたしはあなたに関与したいし、あなたにも関わりを感じてほしい。わたしは芸術というフォーマットを通して人との繋がりを得たいし、それだけが人が歌を歌う理由だと思わない? もしも誰にも触れることができないのだとしたら、わたしにはこれを続ける理由がわからないわ。
■心地の悪さ、不安感などを伝えることで表面的な部分だけでなく、より深い部分でコミュニケーションを取りたいということでしょうか?
ケレラ:そうね。他にいい言葉がきっとあるはずなんだけど、思い浮かばないな……。とにかく人に関わりを感じて(feel engaged)ほしい。それは「OK、いまのわたしはこの場を去ることはできない」とか「あぁ、いまは飲み物を買いにいけない」とか、いまここで起きていることしか考えられなくなってしまう感じ。それはとても楽しいことにもなりえるのよ。とてつもなく幸せな瞬間にも。ただわたしはそこに心地の悪さや不安感のような感情までも含めてあげたいと思うの。クラブだけじゃなくてどんな場所でも言えることだけど、わかりきった内容のものなんてぜんぜんおもしろくないでしょう。そのために、わたしはいつもそこにある空気を破れるように、みんなのスペースに割って入ることができるようにトライしているわ。
■『カット・4・ミー』の歌詞はご自分で書かれているのですか?
ケレラ:基本的には。でも自分ひとりではどうしたらいいかよくわからなくなるときもあって。そんなときにはアズマ(=ングズングズのメンバー)がよく助けてくれる。“エネミー”の歌詞は彼女といっしょに書いたのよ。それからスタジオでもときどきみんなに「ここはこうじゃなくてこう言うべきだ!」って強く言われるときがあった。わたしも「あー! うるさいな!」って感じになっちゃうんだけど、それがよりいい結果に繋がることも多くて(笑)。だからひとりで書いているつもりはないし、みんなでクリエイトした結果だと思ってる。
■パートナーとしてングズングズのアズマを選んだのは何か自分と似ているところがあるからですか?
ケレラ:そう。彼女とは知り合ってまだ1年半くらいだけれど、彼女はわたしとまったく同じところからやってきた人のように感じるの。お互い両親が移民だってことも関係しているのかもしれないけれど、彼女もわたしと同じで、ある種のコンテキストに挑戦しながら生きてきた人だし、いまはともに挑戦していける同士だと思ってるわ。だから彼女とはとても深い関係にあるわね。とくにふたりでいっしょに歌詞を考えてるときは、彼女はとても利口で立ち回りの上手な女の子だって気づかされる。英語的表現で言うところの、「Girl in da hood」ね(笑)。とても頭が良くて、必要なときにさりげなく気を利かせてくれる。それは彼女も同じ経験をしてきたから。そしてわたしも同じことを経験しているということにとても重きを置いてくれている。だから彼女と歌詞を書くことは大好きだし、彼女のフィードバックを聞くのも大好き。「ここはこのままで大丈夫よ~」 「なんでここ変えちゃったのよ~?」「ここはこうするべきだわよ~」って。彼女の意見には反発できっこないわ(笑)。
(そっくりなアズマの声真似に一同笑)
アシュランド:いつもそんな感じだよね。みんな自信ないときは「本当にこれで大丈夫なの? アズマに訊かないと……」ってなっちゃうんだ(笑)。
ケレラ:アシュランドもそういう立ち位置だけどね。
■〈フェイド・2・マインド〉のアネゴ的存在なんですね(笑)。
ケレラ:わたしにとってアシュランドが父親でアズマが母親みたいな感じなのよ。
■みなさん本当に仲良しですね。インク(inc.)のスタジオでおふたりは出会ったときいていますが……
アシュランド:インクのスタジオが初めて会った場所だったっけ?
ケレラ:そうよ。はっきり覚えてるわ。エレベーターの中でふたりで話していて、「友だちがフューチャー・ブラウン(Future Brown)って名前のグループやってるんだけどさ」って言われて、「『フューチャー・ブラウン』だって!? 一体どうしてこのわたしがそのバンドのメンバーじゃないのよ。どこにデモ送ればいいの?」って話したのよ。
アシュランド:(笑)
■そのときのお互いの印象はどうだったのですか?
アシュランド:僕はすでにそのときレコーディングしていたティーンガール・ファンタジー(Teengirl Fantasy)のデモで彼女の歌声を聴いていたから、その印象が強かったかな。ケレラはたぶんなんで僕がそこにいたのかも知らなかったと思うよ。僕がニック(筆者註:ティーンガールのニックだろう)の彼氏だったってことは知ってたんだっけ?(笑)
ケレラ:わたしはそう聞いてたわよ。アシュランドが素晴らしいDJだってことも聞いてたけど、プレイを見たことはなかったし、彼がそこにいることの背景とかをまだぜんぜん理解してない状況だった。
アシュランド:彼女はインクのことも知らなかったんだ。その時ティーンガール・ファンタジーがスタジオを探していたから僕がインクのふたりに頼んで使わせてもらっていたんだけれど、それでその日に知ったんだよね。
ケレラ:インクも知らなかったし、トータル・フリーダムも知らなかったの。そのときにはティーンガール・ファンタジーのことも知ったばかりだったし、その背景にある世界っていうのもわたしにはまったく新しいものだった。〈フェイド・2・マインド〉も〈ナイト・スラッグス〉もぜんぜん知らなかった。
アシュランド:君はいったいどこからやってきたのさ(笑)? ティーンガール・ファンタジーの“EFX”のデモを聴いたときに、「これはいますぐにでもヴォーカルを見つけてきて完成させるべきだ! 宅録じゃ駄目だよ、絶対にスタジオでだ!」って言ったんだ(笑)。ケレラはそのときにはもうティーンガール・ファンタジーのふたりとは知り合いだったのかな?
ティーンガール・ファンタジーの“EFX”のデモを聴いたときに、「これはいますぐにでもヴォーカルを見つけてきて完成させるべきだ! 宅録じゃ駄目だよ、絶対にスタジオでだ!」って言ったんだ(笑)。
ケレラ:たしか10月に彼らがLAでジェイムス・ブレイクとプレイしたのだけれど、その後だっけ? あまりよく思い出せないな。とりあえずそのイヴェント会場で初めて彼らに……ちょっと待って、アシュランド、あなたもあそこにいたわよ!
アシュランド:LAだったらたぶん僕もいたはずだけど……あれ、本当に?
ケレラ:わたしはそこでローガン(筆者注:ティーンガールのローガンだろう)を待っていて、誰も知らなくて不安だったら、そこにあなたもふたりといっしょに現れたじゃない! 初めて会ったのにすごく素敵でキュートな挨拶をしてくれて。そのあとみんなでハウス・パーティーに行ったのよ。
アシュランド:ダニーの家(筆者註:インクのダニエルだろうか)! そうだ思い出した。それが初めて会ったときだよ。なんか不思議だね(笑)。
ケレラ:すごく行き当たりばったりよ。その日に顔合わせして初めて“EFX”のデモに合わせて歌ったんだけど、わたしはまだ歌詞を持ってなかったの。コクトー・ツインズみたいに自分の独自の言語を作って歌いたいって話をして、ローガンがそのアイデアをとても気に入ってくれたのを覚えてる。まだインクのスタジオに入る1ヶ月以上前の話よ。だからそのときが初めて会った日。訂正するわ。
■やっぱりいつもアシュランドがキーパーソンなんですね。ニックと付き合っていたということも驚きです。
アシュランド:本当にただしい期間の間だけだよ(笑)。でも僕らの関係がなかったらケレラは生まれていない。
ケレラ:本当にそうよ。アシュランドの交友関係が広くなければインクのスタジオを使ってレコーディングすることにもなってなかったし、わたしも〈フェイド・2・マインド〉のことも知らずに生きてたんじゃないかな。
■すごく興味深いです。それでは、アシュランドはどういった経緯で〈フェイド・2・マインド〉と関わるようになったのですか?
アシュランド:エズラ(=キングダム/Kingdom)とングズングズとは同時期に出会ったんだ。彼らはお互いのことはまだ知らなかったはずだけどね。当時エズラはボストンに住んでいて、とあるバンドのメンバーだったんだ。そのバンドをシカゴで僕がブッキングしたんだよ。彼とはそれ以来の付き合いかな。
その後エズラはバンドを辞めてニューヨークに引っ越すんだけど、ちょうど同じ頃に僕もングズングズとウー・ツァン(筆者註:序文で先述したとおりドキュメンタリー映画『ワイルドネス』の監督)といっしょにシカゴからLAに引っ越したんだ。彼らとは昔からいっしょに音楽を作ってはいたんだけど、LAに越してからングズングズのダニエルがダンス・ミュージックに入れ込みはじめた。そのうちアズマも彼といっしょにビートを作るようになってたんだ。そこでングズふたりにエズラの音楽を聴かせたらマイスペースで連絡をとったみたいで、彼らも友だちになった。それ以来エズラはときおりLAに遊びにくるようになったんだけど、しばらくしたらエズラもLAに引っ越すって言い出してさ。彼は当時テキサスに住んでいたプリンス・ウィリアム(Prince William)とすごく仲がよくて、新しいレーベルをはじめる計画に関してずっとやり取りしていた。それでエズラがLAに越してきてから1年くらい経ってウィル(=プリンス・ウィリアム)もテキサスから越してきたんだ。
それからはみんな毎日のように集まっては音楽を共有したり、ジャムしたりする生活がはじまった。そして〈フェイド・トゥ・マインド〉が生まれたんだ。だからとても自然な経緯だったよ。誰かが「神経質なトータル・フリーダムをレーベルに迎え入れて彼が垂らす不満を聞きながら今後のことを決めていこうじゃないか!」だなんて言い出したわけじゃない(笑)。はじめからそこにいただけなんだ。とても自然に。
■アシュランドのDJに毎回テーマはあるのですか?
アシュランド:ないよ。唯一気をつけていることといえば、DJの前に自分が持っている新しい曲たちをUSBかCDに焼くのを忘れないようにすること。
ケレラ:それが彼の準備のすべてなのよ。
アシュランド:それがすべてだよ(笑)。
「いまの会話のなかで君はR&Bという言葉を1回たりとも使わなかったけど、それはどうしてなのか教えてくれるかい?」って。そこで初めて気がついたの。わたしはR&Bという言葉で自分の音楽を考えたことが一度もなかったんだって。
※アシュランドについてはもうすこし掘り下げたかったのだが、彼は一足先に帰ることになっていたので、後日メールでくわしく話しをきくことにして、ひとまず彼を見送った。
■それでは、ケレラに質問していきます。現在アメリカにR&Bのシーンのようなものは存在しているのでしょうか?
ケレラ:R&Bに関する何かは起きているわね。でも正直それがなんなのかさっぱりわからないの。ちょうどいまリズラ(=Rizzla)といっしょにわたしのプロフィールを作っているところなのだけれど、わたしのバイオグラフィーに関してひと通り彼に話す機会があって、そのときに彼はこう言った。「いまの会話のなかで君はR&Bという言葉を1回たりとも使わなかったけど、それはどうしてなのか教えてくれるかい?」って。そこで初めて気がついたの。わたしはR&Bという言葉で自分の音楽を考えたことが一度もなかったんだって。それはわたしがルールよりも先に作品のクオリティのことを考えているからかもしれない。作品の完成形を追い求めているときにわたしはR&Bのことを考えていないのよ。完成した後にこれは何ですかって訊かれたら「あぁ、これはおそらくR&Bよね」って単純に思うだけで。だからその言葉を使うことに抵抗は無いし、もしあなたの音楽をまったく知らない人にごく簡潔にあなたの音楽について説明してくださいって言われたら、「これはクラブR&Bよ」って言うと思う。でも歌っているときの影響やなんでそのようなメロディなのかって訊かれたときにR&Bという言葉はそこにはあてはまらない。
それに気づいたとき、リズラといっしょにこの「R&B」現象はいったいなんなんだろうって話をしたわ。だってR&Bに関することなんて2年前には誰もわたしに質問してこなかったもの。この1~2年の間に何かが起こったの。わたしにはそれがよくわからない。でもそれはおそらく、上位中産階級の白人たちみんなに「いま、君はR&Bを聴いているべきなんだよ」って書かれたメモが配られたような、そういう類いの変化なんだと思う。そしてみんながいっせいにそれに関するオンラインのリサーチをはじめて、あたかもいままでずっとそういう音楽を聴いてきたかのように振る舞いはじめたのよ。まるで「オーマイガッド! 僕はR&Bを愛しているし、いままでもずーっとそうだったんだよ! 本当のことさ! やっぱり君は最高だよね!」みたいな感じ。そう、だから何か起きているのはたしかなのよ。
でもわたしはそんな状況をあてにしたくないだなんてカッコつけたことを言うつもりはまったくないわ。すべてのシンガーは自分の限界というものと戦わなければならない。多くのアーティストがそれを乗り越えようとしているし、いまこの瞬間にもそれは実際に起きていることなの。その暗闇は、アーティストからしたら――それはそれはとてつもなく冷たい現実なのよ。
ただ、そういうインターネットで白人でインディなる何かがそこに覆いかぶさってきたような……本当につい最近のことなんだけど。
■もともとヒップスターだった白人のキッズたちのことでしょうか?
ケレラ:まさしくその通り! 「だった」というより彼らは未だにそうなの。現在のヒップスタリズムの提示する美学の中にはなぜかR&Bを聴くことも入ってしまっているの。いつからそうなってしまったのかはまったくわからないけれど。でも大事なのはここよ、次のパートよ、よく聴いていて。
そういったこともぜーんぶ含めて、わたしはそれが起きてくれて本当によかったと心から思ってる。正直小さなことはどうだっていいわ。もしヒップスターたちが「R&B」を好きになってくれるなら、それはわたしがアーティストとしてすこしでも長く生活していけるということなんだもの。不満なんてまったく言えた立場じゃないわ。ただ、自分がどこから来たのかってことをいままでよりダイレクトに、はっきりと伝えなくちゃいけないっていうことだけなの。そして何よりもいちばん重要なことは、いまこそがわたしのクリエーションがいちばんノリに乗っている瞬間ということではないっていうことをはっきりとさせることなの。だって「R&B」が流行っていなかったとしても、多少違うかたちにはなっていたかもしれないけれど、わたしの表現したかったこと、目指してきたものは対して変わっていなかったと思うもの。だからどんな理由であれ、いまの状況になってくれて本当によかった。「わたしの音楽が好きなの? アメージング! チケットを買ってショーを見に来てくれるの? グレイト! 本当にありがとう。とても感謝しています」。そういう気持ちだわ。
現在のヒップスタリズムの提示する美学の中にはなぜかR&Bを聴くことも入ってしまっているの。そういったこともぜーんぶ含めて、わたしはそれが起きてくれて本当によかったと心から思ってる。
■なるほど……。続いて「R&B」関連ですが、ジェシー・ウェアと彼女の音楽についてはどう思いますか?
ケレラ:ジェシー・ウェア? 今日中にメールで返答しなくちゃいけない他のメディアからのインタヴューがあるんだけど、そこにも彼女に関する質問があったの。ちょっとここで読ませてもらってもいいかな?
■どうぞ。
ケレラ:「質問その1) われわれはあなたもジェシー・ウェアと同じようなラウンドを進めていくものと予想しています。脇役としてのアンダーグラウンド・シンガーからメインストリーム・アーティストへの素早い立ち上がり。この予想に関してはどう思われますか?」
(一同沈黙)
ケレラ:ジェシー・ウェアの音楽に関してわたしがどう思うかというと、彼女が有名になる前に当時の彼女の歌を聴いたことがあるんだけど、正直あまり好きにはなれなかった。彼女が去年くらいに出したアルバムも聴いたけど、わたしはもっとクラブよりのものが好きだし、そういう文脈で音楽を模索していた時期だったこともあって、いまいちぱっとしなかったんだ。何よりもそういうクラブの文脈の中にいるってことがわたしのファースト・ステートメントだと思っているし。
ステートメントの話から派生するとね、わたしにとって「物語(narrative)」ってとても重要なことで。ここで言われている「脇役からメインストリームへの立ち上がり」っていう物語は、わたしにとってとても問題のあるものなんだよ。誰かに付随した価値を得たいと思ったことは一度もないし、その誤解を防ぐためにつねにベストをつくしているつもりなの。たとえば、わたしが最初にキングダムとのフューチャリング・トラック(“バンク・ヘッド”)をリリースしたときのことなんだけど、プロモーターがみんなキングダムとケレラをいっしょにブッキングしたがったの。みんな「Kingdom featuring Kelela」を見たがっていた。たぶんあなたたちもそう思っていたと思うけど……。
プロモーターがみんなキングダムとケレラをいっしょにブッキングしたがったの。みんな「Kingdom featuring Kelela」を見たがっていた。たぶんあなたたちもそう思っていたと思うけど……。
■たしかに、あなたが出てきたときには正直そのようなコラボレーション・シンガーのような印象をすくなからず抱いていました。
ケレラ:そう見えたと思う。わたしはそれがすごく嫌だった。エズラはもちろん素晴らしい友だちだしいっしょにやってて楽しいから、最初はイエスばかり言っていっしょにギグをしてたんだ。でも最初の4、5回がすぎた頃、わたしのマネージャーにこう言われたの。「この『Kingdom & Kelela』ってのは一体なんなの? バンドでもやってるの?」って。違うわ、そういうつもりじゃないのよってわたしは言ったけど、彼は「君はソロをやろうとしているんじゃないのかい? 僕にはそのようにはまったく見えない。」って。
つまりわたしが言いたいのは、あなたの意図っていうのはそれが物語の中に反映されていなければまったく意味がないってこと。とくにインターネットの世界では、あなたの考えている意図とはまったく関係なく、そこに提示されている物語がすべてなの。だからエズラに伝えなければならなかった。もうこれ以上はできないって。それはとても辛い会話だったわ。なぜなら、わたしは誰かに付随した価値を得たいわけじゃないんだって、はっきりと言わなければならなかったから。それと同時に、誰かがわたしに付随するDJにもなってほしくなかった。最近はアシュランドといっしょにギグをすることが多いけど、ケレラのショーではあなたのお気に入りのDJがミックスを披露することもあって、トラックを繋げたり、エフェクトを懸けたりするような形でケレラのライヴセットをサポートすることもあるっていう見え方であってほしいの。そしてケレラも彼らのミックスに合わせて歌うこともあるっていう、そういうストーリーであるべきなのよ、ケレラの物語は。ボノボ(=bonobo/イギリスのプロデューサー)っていうアーティストがいるでしょう?
■アンドレヤ・トリアーナ(Andreya Triana) をプロデュースしていますよね。
ケレラ:そうよ。アンドレヤはとても長いあいだ歌ってきたのよ。ボノボとのフューチャリングをはじめるずーっと前から。
だからわたしが言いたいのは、物語っていうのはわたしにとってとても重要なことで。男性の横で――いや、それが白人だったらもう本当に最悪なんだけど――白人男性の横で歌う薄幸の黒人「R&B」シンガーの女の子が、ハンサムな彼に拾い上げられて世界の目にさらされたことで初めて成功することができたっていうシンデレラ・ストーリーはわたしのなかではまったく受け入れられないんだ。たいていの場合、そんなのぜんぜん事実じゃない。わたしはべつにジェシー・ウェアが嫌いなわけじゃないよ。おそらくわたしたちが会って話をしたらすぐに仲良くなれると思う。きっと共通項もたくさんある。でも彼女の音楽のこととなると、やっぱりその物語が好きになれないし、それは音楽を聴くときにも反映されてしまうことなの。わたしもよく訊かれるんだよ、「キングダムとの曲“バンク・ヘッド”は素晴らしい出来です。ところで彼はどこであなたを発掘したのですか?」……って。すでに質問の中に暗に含まれてしまっているのよ。わたしの才能を発見したのはわたし自身なのよ。そしてケレラのプロジェクトのほとんどにおいてキュレーションをしているのはわたし自身なのにって。そういうときは本当に悔しい。いままで歌だけ歌って呑気に生きてきたビッチが、運良く腕の良いプロデューサーに育ててもらっただけでここまで有名になれたんだ、っていうこの業界のステレオタイプには本当にうんざりしてる。そしてこういう類いのことはいつも女性に起こっているのよ。女性アーティストに対しては、ありえないくらい頻繁に起こっているの。悲しいけれど、自分の物語は自分自身で守っていくしかないのよ。だからわたしの物語というのはもっと複雑だってことをちゃんと見せていくことで、そういったものには挑戦しつづけたいと思っている。
悲しいけれど、自分の物語は自分自身で守っていくしかないのよ。だからわたしの物語というのはもっと複雑だってことをちゃんと見せていくことで、そういったものには挑戦しつづけたいと思っている。
■とても素晴らしい話をありがとうございます。日本の状況を生きる我々にとっても心に突き刺さる内容でした。今回のインタヴュー中に、あなたの口から「コンテクストに挑戦する(Breaking the context)」というような表現を何度か耳にしました。それから代官山〈UNIT〉でのパーティ、〈DOMMUNE〉でのリハーサルの際に、どちらのPAスタッフも女性だったことに、あなたはおおきな喜びを表現していましたね。
ケレラ:超最高(So Sick)だったわ。
■やはり、あなたの言うコンテクストというのは男性至上主義なるものなのですか?
ケレラ:そうね。たしかにわたしたちはとても男性優位な社会に住んでいるわよね。でもそれに挑戦することだけがわたしのゴールや目的ではまったくないわ。わたしはべつに男性より強くなりたいわけではないし、いまの男性のポジションが女性のものになるべきだとも思っていない。いちばん重要だと思っているのは、やっぱりわたしたちがちゃんと当たり前にいい仕事をすることなの。そしてそれらのいい仕事の副産物として、そういった社会的コンテクストにも挑戦することができたら素晴らしいと思うの。べつにその人が女性だからってPAスタッフに雇うだなんてことをわたしはしたいわけじゃないよ? わかるでしょう。たとえばクラブのフロアに入ってサウンドチェックで音がパーフェクトで、微妙なマイクの調整も何のドラマや問題もなくスムーズに起きて、すごく満足しているときに、サウンドの担当を見たら女性だったっていう事実は、やっぱり多くを語っているのよ。それはとても意味あることだと思う。
■わたしたちの住むこの社会のコンテクストにおいては?
ケレラ:そうよ。そして、それは女性たちの間だけの問題ではないのよ。マッチョさがより少ないっていうのは、何かを成し遂げるときにはとくに必要なように感じる。仕事を無事に終えることを心配されるっていうのは女性たちに共通して起きていることで。自分なりに正しくあるってことよりも、そっちに気を遣ってしまっている女性はやっぱり多いと思う。アズマやファティマ(・アル・カディリ/Fatima Al Qadiri)のようなわたしとおなじシーンに属している女性たちを代表してどうこう言うつもりはないけれど、わたしたちに共通して言えるのは、わたしたちはべつに男性になろうとしているわけではないということ(筆者註:ファティマは「ゲイのムスリム・クウェート人」と中傷されたことへの怒りのツイートを残している)。アグレッシヴでハードなダンス・ミュージックに、フェミニンなタッチが正しい形で融合されることって、いままでに起きた最高のことのひとつだと思ってる(笑)。この前のテキサス州オースティンでの〈SXSW〉でのアフターパーティーのときに、レーベルのみんながバック・2・バックでDJプレイしたのだけれど、アズマがプレイする番になったときのことは言葉で表現できないくらい素晴らしかったわ。彼女の醸し出す上品さがCDJの上にまるで女神のように降臨したのよ(笑)。そして、それはとても価値あることなの。わたしたちの住むこの社会のコンテクストにおいてはね。
■貴重なお話をありがとうございます。それでは、最後の質問です。今回の来日公演での1曲めで「Is there nothing sacred anymore」という歌詞を、くりかえしオーディエンスに尋ねるパフォーマンスをしていましたね。その言葉を選んだ理由はなんでしょうか?
ケレラ:1曲めのあの歌はアメル・ラリューの曲のカヴァーなの。わたしにとってとても重要な意味をもつ歌で、“セイクリッド”っていう曲よ。ユーチューブで聴けるわ。その歌詞と曲を選んだ理由は、くり返すようだけれど、みんなのスペースに割って入りたかったから。心地を悪くさせたかったからよ。あそこがクラブじゃなく、聴衆が椅子にすわって待っているような、とても静かな場所だったとしたら、おそらくあの歌は歌っていない。照明を落としてあの曲でパフォーマンスをはじめて、その場のトーンを決めたかったんだ。それに、ケレラにとってとても意味のある歌だから、だよ。
「本当にありがとう。また会おうね!」 最後にハグをしながらケレラはそう言った。まだ8月前半だったというのに、ケレラと挨拶をしてわかれたとき、僕は夏が終わったのをはっきりと感じた。
結局あの夏から、アシュランドは追加の質問の返答をくれていないままだ。けっこう大切な質問だったんだけどなぁといまでも悔やんでいるのだけれど、なんと今年5月に〈Prom Nite 4〉でJ・クッシュ(J-CUSH)とともに来日するらしい。
今年も春をむかえようとしているさなか、ケレラから手紙が届いた。
BANK HEAD (Translated into Japanese)
Like kicking an old bad habit
(悪い習慣を断つときのように)
It's hard, but I'm not static
(苦しいのに、落ち着いていられないんだ)
We lock eyes from far away
(遠くから目が合っても)
And then you slowly turn your face
(あなたはゆっくりと顔を背けるのだもの)
Like middle school we're a secret
(ミドルスクールのような秘密の関係ね)
There's more to it but we keep it
(本当はそれ以上だけど抑えてるんだ)
It's not a game I know
(遊びじゃないのはわかってる)
We're moving at our pace
(ただわたしたちのペースで進んでいるだけなんだ)
Remembering that one time
(あの時のことを思い出す)
Had to stop it's making me hot
(本気になってしまいそうで 止めなければならなかった)
Come on out, there's no need to hide
(姿をみせてよ、隠れる必要なんてないのに)
Could you be my new love?
(わたしの恋人になってくれますか?)
Could it be that we need some time?
(それとももっと時間が必要なのですか?)
I'm still browsing, there's no need to buy
(わたしはまだ窺っている、お金で買えるものでもないのに)
It's all I dreamed of, it can't get started
(すべてわたしが夢みていたこと、起こりえないことなんだ)
Time goes by really slow and I need to let it--
(ただ時が過ぎるのが遅すぎて、わたしは――)
And all I dreamed of, it can't get started
(それはわたしが夢みていたこと 起こりえないことなんだ)
Time goes really slow and I need to let it--
(ただ時が過ぎるのが遅すぎて、わたしは――)
Out
(吐き出さずにいられない)
I'm keeping you close you know it
(あなたの近くにいるのは知ってるでしょう)
And I'm taking my time to show it
(時間をかけてそれを伝えていることも)
You're touching me like you've had it all along
(初めから全部わかっていたかのように触れられると)
Feels like you're right
(あなたが正しいような気もするんだ)
And once you're around I notice
(でもいっしょにいると気がつく)
That I need to draw you closer
(もっと近くにたぐり寄せなくちゃならないことに)
A breath away, I wonder how you keep it all inside
(ため息がこぼれるたび、あなたがどうして内に秘めていられるのか気になるんだ)
Remembering that one time
(あの時のことを思い出す)
Had to stop it's making me hot
(本気になってしまいそうで とめなければならなかった)
Come on out, there's no need to hide
(姿をみせてよ、隠す必要なんてないのに)
Could you be my new love?
(わたしの恋人になってくれますか?)
Could it be that we need some time?
(それとももっと時間が必要なのですか?)
I'm still browsing, there's no need to buy
(わたしはまだ窺っている、お金で買えるものでもないのに)
It's all I dreamed of, it can't get started
(すべてわたしが夢みていたこと、起こりえないこと)
Time goes by really slow and I need to let it--
(ただ時が過ぎるのが遅すぎて、わたしは――)
And all I dream of, it can't get started
(それはわたしが夢みていたこと 起こりえないこと)
Time goes really slow
(ただ時が過ぎるのが遅すぎて、わたしは――)
And I need to let it out…
(吐き出さずにはいられない……)
Sad we couldn't go any deeper...
(これ以上深い関係になれなくて残念だよ……)
Something tells me you're a keeper...
(あなたしかいないような気がしているのに……)
Time. goes. by.
(時は過ぎてゆく)
[Something I can't define; Is it love? Loooooove...]
(言葉にできない何か;これが愛なの? 愛……)


























