「IO」と一致するもの

CHART by JAPONICA 2010.02 - ele-king

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1

HOLGER CZUKAY

HOLGER CZUKAY A GOOD MORNING STORY CLAREMONT 56/UK / 2月15日 »COMMENT GET MUSIC
先日リリースされた限定10インチが瞬く間にソールドアウトとなったクラウト・ロックの伝説的グループCANのオリジナル・メンバー、ホルガー・シューカイが99年にリリースした大傑作アルバムが10年の時を経て2LPで登場!当時もCDオンリーでのリリースだったため今回が初のアナログ化!未発表音源を 3曲収録、見開きジャケット仕様、ナンバリング入りの世界限定500枚プレス!

2

ANDRES

ANDRES II PART 2 MAHOGANI / US / 2010/2/9 »COMMENT GET MUSIC
先行リリースCDアルバムに続き「・」アナログ盤第二弾が遂にリリース!JAZZ、SOUL、LATINなどのブラック・ルーツ・ミュージックから抽出されたエッセンスをANDRESのフィルターを通しMOODYMANN、J DILLA同様のデトロイト漆黒グルーヴを継承した最新のHOUSE、HIPHOPへと昇華された極上ビート全10トラック収録!

3

COFFEE & CIGARETTES BAND

COFFEE & CIGARETTES BAND LOVE THING EP FACE THE MUSIC RECORD / JPN / 2010/1/29 »COMMENT GET MUSIC
キャリア集大成的な大傑作1stアルバム「LOVE THING」からの限定12inchシングルは、2009/10/10、京都クラブ METROにて開催された京都が誇る名物パーティー「OUTPUT 10th ANNIVERSARY」でのSOFTによる"LOVE THING"の一夜限りのカヴァーをそのままライブ・ヴァージョンで収録!さらにそのSOFTのメンバーでもあるKNDによるエディットも収録したスペシャルな一枚!

4

BISON

BISON WAY TO LA CLAREMONT 56/UK / 2月15日 »COMMENT GET MUSIC
好調なリリースを重ねるPAUL MURPHYことMUDD主宰のCLAREMONT 56より、CANのHOLGER CZUKAYシンガーのURSA MAJOR、そしてレーベル主宰PAUL "MUDD" MURPHYとSMITH & MUDDのBENJAMIN SMITHによる新ユニットBISONによるデビュー・シングルが限定10インチで到着!メンバーの個性をイイとこ取りしたオブスキュア・ロック・ディスコ傑作です!

5

THE SOUL JAZZ ORCHESTRA

THE SOUL JAZZ ORCHESTRA RISING SUN STRUT / UK / 2010/2/14 »COMMENT GET MUSIC
ジャイルス・ピーターソンはじめ数多くのトップDJたちも絶賛するカナダはオタワ発、現行アフロ・ファンク・バンTHE SOUL JAZZ ORCHESTRA、待望の4thアルバムが鉄板レーベル<STRUT>よりリリース!アフリカンなパーカッション、ホーンが吹き荒れるアフロ・ファンク "AGBARA"やPHAROAH SANDERSのカヴァーとなる"REJOICE PT.1&PT.2"など70'sサウンドを踏襲し洗練された最新のアフロ・ファンク・グルーヴを披露した大傑作アルバム!

6

HENRIK SCHWARZ / AME / DIXON

HENRIK SCHWARZ / AME / DIXON A CRITICAL MASS LIVE EP INNERVISIONS / GER / 2010/2/15 »COMMENT GET MUSIC
INNERVISIONSの看板アーティスト達による強力な一枚!09年に行われたツアー音源をベースにした本作は、ROY AYERSをネタにしたHENRIK SCHWARZの名曲"CHICAGO"のニュー・ヴァージョンに加え、HENRIK SCHWARZ、AME、DIXONによる共作"BERLIN-KARLSRUHE EXPRESS"を収録!シーンの最先端をいくエレクトリック・トラックに脱帽です!

7

THE WHITEFIELD BROTHERS

THE WHITEFIELD BROTHERS EARTHOLOGY NOW AGAIN / US / 2010/2/12 »COMMENT GET MUSIC
USディープ・ファンク・バンドWHITFIELD BROTHERS、待望の2ndアルバム!先行カットされたEDAN & MR. LIFのラップをフィーチャーして贈る"THE GIFT"はもちろん、おなじくラップにPERCEE PとMEDの<STONES THROW>ファミリーを迎えたファンク・ヒップホップ"REVERSE"、QUANTICをフィーチャーしラテン/アフロな味付けが施された "LULLABY FOR LAGOS"等、豪華な客演陣参加でワールド・ワイドな音の広がりを見せ付ける濃密ディープ・ファンク・アルバム!

8

GEORGIA ANNE MULDROW

GEORGIA ANNE MULDROW KINGS BALLAD UBIQUITY / US / 2010/1/30 »COMMENT GET MUSIC
GEORGIA ANNE MULDROW待望の新作フル・アルバム!!GEORGIA自身が全曲全てオリジナルで書き下ろし、夫でありまた良きパートナーでもあるDUDDLEY PERKINSも全面的にバックアップした今作は彼女の秀でたプロダクション・スキルも堪能できるヒップホップ・トラックからエレクトリックなロービート・トラックまでバリエーション豊かに展開され、そこにGEORGIA独特のヴォーカルが冴え渡るネオ・ニュー・ソウル・ナンバーをずらりと収録!

9

RON HARDY

RON HARDY SENSATION RUSH HOUR / NL / 2010/2/15 »COMMENT GET MUSIC
説明不要のRON HARDYによる激レア・シカゴ・クラシック!中古市場では1万円オーバーで取引される事も多かった幻のレア盤が、リマスタリングされて待望のリイッシュー!

10

SIDE HUSTLE / NEMOY

SIDE HUSTLE / NEMOY SECOND INTRO / FLYWHEEL BONZZAJ / A FEW AMONG OTHERS / CHE / 2010/2/6 »COMMENT GET MUSIC
FORCE OF NATUREのDJ KENT率いるユニット「ENTERPLAY」のメンバーでもあり、HOUSE/TECHNOファンにはおなじみスイスのIANEQによるラップに THADDEUS CLARKを迎えたヒップホップ・プロジェクト=SIDE HUSTLEは激スペイシーな90'sライク・アングラ・シット!一方<BONZZAJ>からのリリースがあるビートメイカーNEMOYによる "FLYWHEEL"はパーカッシヴな生音感とエレクトリック感を見事に融合させた高揚感抜群ナイス・ブレイクビーツ・トラック!

Anthony "Shake" Shakir - ele-king

 かつて彼は自分自身を"テクノの透明人間"と形容している――つまり、いるのかいないのかよーわからんと。まあ、たしかにアンソニー・シェイカーが目立ったことはいちどもないけれど、彼は紛れもなくデトロイト・テクノのヴェテランのひとりである。初期のトラック"シークエンス"は1988年の歴史的コンピレーション『Techno! The New Dance Sound of Detroit』に収録されているばかりか、シェイカーはホアン・アトキンスとヴィジョンズ名義で作品を出したり(89年)、オクタヴ・ワンの"アイ・ビリーヴ"(90年)の共作者でもある。彼は本物のオリジナル世代なのだ。ただ......、アンソニー・シェイカーは他のデトロイトのプロデューサーのように自分自身をアピールすることが得意ではなかったのかもしれない。たしかに彼は自身が自虐的になるほど地味な存在ではあったが、しかし、彼が音楽活動を止めたことはなかった。シェイカーは20年代以上にも渡ってリリースを続けているのだ。

 彼は、90年代は主にシェイクの名義で自身のレーベル〈フリクショナル・レコーディングス〉から10枚以上の12インチを発表している。そして、〈メトロプレックス〉や〈トラック・モード〉、〈パズルボックス〉や〈セヴンス・シティ〉、〈ムーズ&グルーヴス〉や〈インターナショナル・ディージェイ・ジゴロ〉等々からも地道に12インチを切っている。2000年にはフランクフルトの〈クラング・エレクトロニック〉からアブストラクトなアルバム『Mr. Shakir's Beat Store』を発表しているし、2009年にはフランスの〈シンクロフォン〉からまったく素晴らしいシングル「アライズ」をリリースしている。

 『フィクショナリズム 1994-2009』はシェイカーの〈フリクショナル・レコーディングス〉時代のトラックを中心に編集されたベスト盤だ。12インチ・ヴァイナルだと4枚組、CDでは3枚組(全35曲)となる。アンソニー・シェイカーの音楽の特徴を簡潔に言うなら、彼のサイケデリックなセンスにある(なにせホアン・アトキンスとのコラボレーターだ)。そしてB-52'sの熱烈なファンである彼は、自分のトラックのなかにどこか捻れた(アーティな)センスを注入する。わっかりやすいハウスやテクノではないし、機能性を重視したトラックでもない。あくまで音楽的なのだ。

 実際、3時間以上におよぶ彼のこのセットは多様性に富んでいる。ジャジーなダウンテンポ"デトロイト・ステイト・オブ・マインド"、ベースとドラムマシンが見事に絡み合う"ローミング"、これこそデトロイト・テクノだと言わんばかりの"アライズ"......アンビエントもあればアシッディなファンクもある、クラフトワーキッシュなテクノ・ポップもある。『フィクショナリズム』を聴いていると、いままで日の当たらなかったデトロイト・テクノの歴史を思い知るようだ。嬉しい発見が随所にある。デリック・メイが彼の13振りのミックスCDの最初にシェイカーのトラックを選んだのも、なにか含みがあるんじゃないかとさえ思えてくる。

 〈ラッシュ・アワー〉はとても良い企画盤を思いついたものだ。控えめなだが眩しいオールスクールの輝き、自称"テクノの透明人間"に尊敬を込めて――。

CHART by JET SET 2010.02-2 - ele-king

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1

ポチョムキン

ポチョムキン BRAND NEW LOVE »COMMENT GET MUSIC
ポチョムキンが代弁する脱力東京ラヴ・ストーリー!?Zazen Boys向井氏制作のアノ曲が12"に!刺激的な都会暮らしの中にあっても、決して満たされることのない性的衝動。男の悲しい性(さが)を、東京上空から夜の街へと降下するエレクトロ・ファンクに浮かべた逸品"Brand New Love"加えて、B面にはPUNPEE(P.S.G.)、Mountain Mocha Kilimanjaro、Olive Oilという超豪華メンバーが集結!

2

RONI NACHUM

RONI NACHUM GUEST SERVICE SHALOM (MARK E REMIX) »COMMENT GET MUSIC
Mark Eリミックス収録のグレイト・リリース!!Limited300!!何かと話題作をドロップしてくるUK発"Fine Art Recordings"からマスト・アイテム到着。エルサレムからの新鋭"Roni Nachum"×ご存知"Mark E"。バッチリっす!!

3

ITAMAR SAGI

ITAMAR SAGI COMMON SENSE »COMMENT GET MUSIC
Be As Oneのトップ・イスラエリー・クリエイター、Itamar SagiがDrumcodeから!!これまでにもJosh Wink率いるOvemやKlap KlapそしてSomaなど世界各国の優良レーベルより作品をリリースをしてきた実力派、I.Sagiが奥行きのある覚醒的なドープ・ミニマルをリリース!!

4

SLUGABED

SLUGABED ULTRA HEAT TREATED EP »COMMENT GET MUSIC
☆特大推薦☆スクウィー x ウォンキーなカラフル特大傑作トラックス!!北欧産エレクトロ・ファンク最前線サウンド=スクウィーへの憧憬を公言するUK鬼才がPlanet Muから放つ特大傑作EPがこちら!!

5

RED RACK'EM

RED RACK'EM THE NIGHTSHIFT »COMMENT GET MUSIC
デトロイト注目レーベルからの見逃せない一枚!!Hot Coins名義でも御馴染み、ニュー・ディスコ~ディープ・ハウスを横断するDaniel BermanによるRed Rack'em名義でのグッド・リリース。

6

COSMETICS

COSMETICS SOFT SKIN »COMMENT GET MUSIC
Glass Candy~Nite Jewel直系のダーク・ウェイヴ・ディスコ・ポップ!!メチャ最高です。こんなのも出しますCaptured Tracks。カナダの男女デュオ、Cosmetics!!レトロ・シンセに気だるい女子ヴォーカル、ロウファイ感も加わった完璧シンセ・ウェイヴ・ディスコ。グレイテスト!!

7

D1

D1 JUS BUSINESS »COMMENT GET MUSIC
☆大推薦☆天才ダブステッパーD1がデス・テクノをネタ使いした超話題盤です!!ダブステップ史上初のディープ・ハウス・ネタ名作"I'm Loving"を手掛けた鬼才が、今度はデス・テクノと鍵盤ハウスを下敷きにしたA1をお届け~!!

8

U.S. GIRLS

U.S. GIRLS GO GREY »COMMENT GET MUSIC
US最狂女子、Siltbreezeからの強烈セカンド・アルバム!!かなりスゴイことになってます。ポートランド在住のMegan Remyによるソロ・ユニット、U.S. Girls。この人は本当にヤバい。ロウファイ~ジャンク~ドローン~トライバル全てメチャクチャにかき回す23世紀ポップ!!最高。

9

DJ HELL FEATURING BRYAN FERRY

DJ HELL FEATURING BRYAN FERRY U CAN DANCE 1/3 (CARL CRAIG REMIX V.2) »COMMENT GET MUSIC
Carl CraigによるリミックスVersion 2を収録。アルバム『Teufelswerk』から一挙に3枚同時リリースされたリミックス・シングル3部作のうちの第1弾がこちら!!

10

ARTO MWAMBE

ARTO MWAMBE LOVE LIFT »COMMENT GET MUSIC
ブリージー・エレクトロニックなオールドスクール更新型ハウス大傑作!!エレクトロニカ方面の方にも是非聴いて頂きたい4つ打ちサウンド推薦盤。細身な男性ヴォーカルが際立つ爽やかなアッパー・トラックが憎らしい!!

Scout Niblett - ele-king

 この10年、いわば退廃的な女性シンガーというのが顕在化していて、ホープ・サンドヴァル、キャット・パワー、あるいはエマ・ルイーズ"スカウト"ニブレットあたりがその代表と言えよう。彼女たちはまるで......とくに在米イギリス人のスカウト・ニブレットは、スティーヴ・アルビニと組んだサード・アルバム『アイ・アム』(2003年)以降は、温かいブルースと激しいのソウルのミックスジュースで、エレガントなバラードを歌うかと思えば、ローファイ・ノイズ(エレクトリック・ギターとドラムによる)が爆発する曲もある。牧歌的なフォークもあるし、天文学についての曲もある。だが、いずれにしてもニブレットの本質とはブルースなのだ。それもまた、傷ついて、疲れ、すり減った心が歌う勇敢なブルース。彼女がいまだに熱心なファンを逃さないのは、彼女の音楽にはどうしようもなく魂を揺さぶられるような瞬間があるからである。

 〈トゥ・ピュア〉を離れ、〈ドラッグ・シティ〉からのリリースとなった通算6枚目のアルバム『ザ・カルシネーション・オブ・スカウト・ニブレット』は、ウィル・オールダムとのデュエットなどに象徴されるような3年前のフォーキーな前作とは打って変わって、よりハードに、よりノイジーに、よりシンプルに、ニブレットのブルースが強調されている。エレクトリック・ギターのみで弾き語られる"I.B.D."のようなバラード、"ベルジン"のような美しいブルースは彼女の独壇場で、彼女のこの手の曲はいつ聴いてもうっとりさせらる......が、このアルバムはこれまでの彼女のキャリアのなかでもっともハードな作品になっている。

 アルバムはまるでストゥージズのように、彼女の強烈に歪んだギターからはじまる。そして2曲目の"ザ・カルシネーション・オブ・スカウト・ニブレット"や"ルーシー・ルシファー"のような不機嫌なブルース・ロックがアルバムの方向性を浮かび上がらせる。アルバムの後半も穏やかさと激情が交錯する"リップ・ウィズ・ライフ"、ひときわノイジーな"ストリップ・ミー・プルート"(彼女が好きな天体をモチーフとしている)といった曲が続く。

 ニブレットの歌は、間違いなく研磨されているようである。彼女のなかの激しさは自分の理性によってコントロールされ、アルバムでは彼女の新しいスタイルが作られようとしている。それはいわばローファイ・オルタナティヴ・ブルース・ロックで、長年のパートナー、スティーヴ・アルビニの手によってあたかもライヴハウスで聴いているような音になっている。その驚くほどの生々しさが、彼女のエモーショナルな音楽をさらに特別な響きにしている。

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 ライアン・マッギネス(https://www.ryanmcginness.com)。アーティストとしてすっかり有名な彼だが、彼が〈50 parties〉というパーティを、自分のスタジオ(@チャイナタウン、隣はエミネムのスタジオ!)で、毎週金曜日にはじめた。2009年の7月3日に第1回を開き、ワイン、カジノ、ディベート、スケート、ゴス、ドローイング、かなり個人的なバースディ、季節にそったニュー・イヤーズ、ハロウィン、プール、ホワイト・トラッシュBBQ、その他意味がわからない、唾飛ばしパーティなど、ぶっちゃけ何でもあり。パーティ内容は,キュレーターによって全然違うが、タイトルに沿った催しをするのだろう。それぞれのパーティにロゴマークがデザインされ、お酒はオープン・バー、招待された人しか入れない、秘密のプライヴェート・パーティである。

 私が参加したのは、1月22日に開かれた"ロックンロール・パーティ"。28回目になる。この2回前は"セックス・パーティ"、1回前が"ドラッグ・パーティ"、そしてこの週が"ロックンロール・パーティ"、でこの次の週は"リハブ・パーティ"。"セックス、ドラッグ、ロックンロール!"、そして"リハブ".....一応繋がっているのだろう。

 私は参加していないが、聞いた話によると、セックス・パーティは、ベイブランドという大人のトイショップの人がキュレーターで、個室が作られ,光り輝く穴、プロの手があり、ドラッグ・パーティは、たくさんのサイケデリックな物を試していき、どんどんいろんな種類の良い物がテーブルの上に積み上げられ、リハブ・パーティは、マッサージとカラー・セラピー、日本でいうところの健康ランドみたいな状態になったらしい。想像ばかりが膨らみ、真相をたしかめたい気もするが、どのパーティもプライヴェートなのでお誘いがないと参加できない。

 で、こういうときに強いのが,顔の広いパーティ・ピープル。いろんな人を捕まえては、内容を聞き出そうとしたが,結局パーティ好きのアメリカ人なので,どんなパーティでも、いろんな人と話し、お酒を飲んでいるのは変わらないとのことでした。
そして,今回お誘い頂いた、ロックンロール・パーティ。キュレーターはDJ Listo。タイムテーブルは以下の通り。

Punk Rock Karaoke
Punk Rock Karaoke

Hard Nips
日本人の女性たちによるHard Nips

Sugarlife
Sugarlife

9:00 pm
- Guy Fantasy

9:45 pm
- Punk Rock Karaoke

10:45 pm
- battle of the bands:
Hard Nips vs. Scorpio Rising

12:00 pm
- Sugarlife

12:30 pm
- LightAsylum

dj's Virgil Rhames - dj Listo(me)

 今回のパーティの客層(というかどのパーティもほとんど層は変わらないと思うが)は、ライアンやキュレーターの友だちで、アート系,音楽系の20代後半から40代前半ぐらい。とにかくお酒の飲めないキッズ系はいないので,少し余裕のある大人のパーティという感じだ。

 パンク・ロック・カラオケは、演奏する人たちの経歴が長いのか、演奏が激うま! かなりたくさんのカラオケリストを持っている。プロの演奏で歌うカラオケ(それもパンク仕立て)はかなりいい感じで、5~6人がフリも完璧で歌っていた。キュレーターのひとりはバウ・ワウ・ワウの"アイ・ウォント・キャンディ"を歌っていたが、着ていたTシャツまで、「I want Candy」という懲りよう。

 次の女の子バンドのバトルは、スペースの端と端にバンドのセットをし、1曲1曲交代で演奏する。お客さんは見たいバンドの方に来る。といっても、行ったり来たりする人がほとんどだったが、バトルといってもキャット・ファイトなので、普通に盛り上がる。どちらもブルックリンのローカル・バンドでハード・ニップスは日本人女の子4人のバンドである。

 今回のメインはライト・アサイラム。!!!のボーカルもしていたシャノンという女の子のバンドで、かなりやばい。時間がかなりおして2時頃からはじまったのに帰るひとはいない。その後はまたもやダンス・パーティ......

 うちのカフェ〈スーパーコア〉からも歩いて近い、〈モンキー・タウン〉という、レストラン、イヴェント・スペース、音楽ヴェニューがある。オーナーがアーティストで、内装が素敵でとても良い空間を生み出している。レストランのメニューはインターナショナルで、ハンバーガーにでさえひと工夫が加えられている。イヴェント・スペースにはスクリーンが、前、後、右、左と4つあり、そこでは、違う映像を流したり、同じ映像を流したり、バンドが演奏したり、DJがいたり。そこでお酒を飲み、ご飯を食べ、ゆったりとソファにくずれ落ち、寝転びながら、音楽と映像を浴びるのである。

 このインディペンデントな場所が1月末にクローズした。最後の日に行ったら案の定すごい人。レストラン・スペースも、後ろのイヴェント・スペースも動けないぐらい人でいっぱい。そこには、先ほど書いた、〈50 parties〉のキュレーターやバトル・バンドのスコーピオ・ライジングのメンバーも来ていた。イヴェントがあるとみんなきちんと現れるのがNY風だ。宇宙のような空間でのDJの後は、ラヴ・イズ・オールをもう少しクレイジーにしたようなバンドが登場。その後はソファーやイスをすべて取っ払って、朝までダンス・パーティ。とても楽しかったが、かなり複雑。ブルックリンで重要なスペースがまたひとつ消えたから。

環ROY - ele-king

 うむむむ。環ロイのセカンド・ソロ・アルバム『BREAK BOY』を聴いて、思わず唸ってしまった。僕は、音楽的好奇心に満ち溢れ、鋭い批評精神を持つ、(この国においては)稀有なラッパー、環ロイの活動をそれなりに追ってきた人間だ。ライヴを観たこともあるし、彼がデリック・メイ、ベーシック・チャンネル、ザゼン・ボーイズを聴き、TSUTAYAで最新のUSヒップホップのCDを数十枚も借りるほど勉強熱心なラッパーであることも知っている。以前インタヴューした際に、日本語ラップに対する見解や愛憎を論理的な言葉で語ったこともよく覚えている(ラッパーの自分語りと写実主義と階層、あるいは階級意識について述べていたと記憶する)。こちらの質問に斜めから切り返す態度を見て、面白い人だなと思ったし、その捻くれっぷりに親近感さえ湧いた。

 それだけに、本作が中途半端な出来に思えるのは残念だ。ファースト『少年モンスター』(06年)を特徴付けていたリラックスしたムード、あるいは遊びの延長線上でラップを楽しんでいる感覚が薄れ、なんと言うか、堅苦しさが目立つ。"任務遂行"という曲では、「ゴタクじゃねーぞ/感情をぶつける」とラップしてはいるが、そのリリックは裏返しの気持ちを表明しているようで、妙に言い訳がましく聴こえてしまうときがある。僕が環ロイに負けず劣らず捻くれた根性の持ち主だからだろうか。いや......、というか、環ロイが閉塞を感じている日本語ラップ・シーンに自らを閉じ込めてしまっているように見えるのだ。例えば、日本語ラップへの愛憎をラップした"J-RAP"のフックで、「排他的で閉鎖的J-RAP」と叫び、最後に「J-RAP オレは愛してるさ」と締めくくる気持ちは痛いほどよくわかるが、彼ほどさまざまな音楽にアクセスするセンスを持つラッパーであれば、もっとナチュラルに突き抜けて良かったのではないだろうか。

 とはいえ、トラックメイカー/ビートメイカー選びにおける視野の広さ、チェレンジ精神はさすがである。列挙すると、Himuro Yoshiteru、CONFLICT、punpee(PSG)、三浦康嗣(□□□)、Spitters Den、NEWDEAL、Bun、RIOW ARAI、olive oil、Fragment、となる。90年代中盤を彷彿とさせるオーセンティックなヒップホップ・トラック、エレクトロニカ以降のヒップホップ・ビート、トランシーでファンキーな(あるいはロッキンな)ブレイクビーツ、エクスペリメンタル・ビート・ミュージックの数々。これだけのトラックを乗りこなすラップ・スキルには、やはり特別な輝きがある。それ故に、ここで音質について語るのはフェアじゃないかもしれないが(ミキシング、マスタリングにはレーベルの意向やエンジニアの趣向が強く反映されるものだ)、いくつかのトラックが気の抜けたデジタル・ロックが空騒ぎしているように聴こえてしまうのは、どうにももったいない。

 少々話は逸れるが、重要なインフォメーションなので書こう。Bun、olive oil、RIOW ARAIらは、カルロス・ニーニョ、デイデラス、ガスランプ・キラー、フライング・ロータスらが活躍する、LAのエクスペリメンタルなクラブ・パーティ〈ロウ・エンド・セオリー〉やインディ・ネット・ラジオ局〈ダブラブ〉と共鳴する活動を展開していて、実際、Bunのトラックは〈ダブラブ〉でプレイされているし、olive oilはD・スタイルズにサインを求められたことがあるらしいし、RIOW ARAIは〈ロウ・エンド・セオリー〉が来日した際のパーティに出演している。ディスク・ユニオンで、Bunのビート集のCDRを2枚ほど手に入れたが、ビート・ジャンキーのみならず、フライング・ロータス周辺の音が気になっているのであれば、チェックすることをおすすめする。ちなみに、所謂ニュー・ビート(もしくはダブステップ)に飢えている方は、2月13日深夜、東京・中野にあるクラブ〈heavysick zero〉にてKKがオーガナイズする〈Lo-Vibes Recordings Presents MO'FUN -Vol.5-〉というパーティに遊びに行くといいだろう。本作に参加したHimuro Yoshiteruも出演する。そして、クラブ明けの蕎麦屋で焼酎のお湯割りを飲みながら、朝9時までダブステップについて熱く語る男、KK氏の『in the khaos`69』というダブステップ・アルバムでも環ロイはラップしている。また、曽我部恵一のレーベル〈ROSE RECORDS〉のコンピレーション『Perfect!』に曲を提供し、本作のラストを飾るソウルフルな"Break Boy in the Dream"には、楽曲制作者、ヴォーカリストとして七尾旅人を迎えている。環ロイはそのように、常に異なるジャンルとの出会いをエネルギーに変えてきたラッパーである。

 本作中の"BGM"は、RCサクセションの元メンバー、チャボこと仲井戸麗市のソロ曲のカヴァーなのだが、アンチ・ポップスを歌った原曲の歌詞を、ポップ・ミュージックを肯定する歌詞に現代的にアレンジしてラップしている。そこには環ロイの健全なるスケベ心がシンプルに表現されていて、とてもいい感じだ。そう、だから、「音楽は何も変えないけど/変えるかもしんないかもしんない」("バニンシングポイント")という逡巡ではなく、「音楽は何も変えないけど/変えるかもしんない!」と力強く喝破してこそ、環ロイの音楽は、さらなる説得力を獲得するに違いない。

Various - ele-king

 昨年、UKのダンスフロアの主役の座に躍り出たコズミック(バレアリック)なるジャンルに、ここ日本でずいぶんと早い時期から先鞭を付けていたのが〈クルーエル〉だが、このリミックス集がそうしたひとつの方向性で統一されているわけではない。とはいえ、1曲目のディスコセッションの"TV Scene"のソフト・ロックスによるリミックス、あるいはルーガー・イーゴの"A Trader In Furs Living In Exile"のクワイエット・ヴィレッジによるリミックス、それからポート・オブ・ノーツの"You Gave Me A Love"の井上薫のリミックス――この3つはまさにバレアリックといった感じで、実に心地よい。ブライトンの注目株たるソフト・ロックスは憎たらしいほどユーフォリックな楽園を描き、このジャンルにおけるチルアウト感覚を表現したクワイエット・ヴィレッジはダブを上品なラウンジ・サウンドへと転換する。井上薫にとってチルアウトは昔からお手の物だ。パーカッションのデリケートな響きを抽出して、そこにダブの無邪気な遊び心を加え、そしてさらにソウルフルな展開を与える。まったくアルバムの最後に相応しい。

 ストーンド・グリーン・アップルズの"Sugar K"のゆらゆら帝国によるハウス・リミックスにはリリース時に多くの注目が集まっている。ハウスといえども、4つ打ちに新たなギターとベースラインをかませて作り上げたその空間的な響きは紛れもなくゆらゆら帝国のもので、まるで下へ滑っていくような、なんとも言えないグルーヴを創出している。もっともアシッディなリミックスをしているのはDazz Y DJ Nobuで、これはDJノブのプレイそのものに聴こえる。DJなら深い時間にかけたいトラックだろう。ポート・オブ・ノーツの"Regret "の砂原良徳によるリミックスは、『ラヴビート』の延長に思える。スローなテンポでうねりを出し、エレガントなトリップを展開する。

 他にバーミンガムのマーク・Eのような新世代、ケンイシイやフォース・オブ・ネイチャーのようなベテラン勢もいる。マーク・Eはスロー・テンポの渋いダビー・ハウス、フォース・オブ・ネイチャーはアッパーなディープ・ハウス。そしてこのスタイリッシュなアルバムのなかでたったひとり浮いているのがケンイシイで......聴いていると1992年にタイム・スリップする!

 スリーヴ・アートは〈クルーエル〉らしく手の込んだ段ボールネジ止め特殊パッケージ。ジャケに対する並々ならぬ力の込めようにも、レーベルの強い気持ちが表れているようだ。

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1

DERRICK MAY

DERRICK MAY Heart Beat Presents Mixed By Derrick May X Air HEART BEAT / JPN / 2010/01/25 »COMMENT GET MUSIC
彼、帰還せり。DETROIT第一世代として、数多くのアーティストに影響を与え、未だ世界レベルの人気を誇るTOP DJの一人。13年ぶりのMIX CDは、前回のMIX-UP VOL.5と比べると、とても荒々しく。彼のインタビューは同様、本作もエネルギッシュでサービス精神に溢れている。ラストはTRANSMATの新曲を連続でMIX。イ○ポじゃないなら、このCDを聴けば間違いない。期待通り、である。

2

V.A

V.A Post Newnow CRUE-L / JPN / 2010/1/22 »COMMENT GET MUSIC
クロスオーバー/バレアリック・コンピレーション!! ここ数年のCRUE-L音源から選りすぐりのREMIX作品をセレクト。SOFT ROCKS、MARK E、QUIET VILLAGE等の重量級アーティストと真っ向勝負のDJ NOBU、FORCE OF NATURE、SUNAHARA等。TAKIMI氏の狂わない選球眼はホントすごいです。そのTAKIMI氏によるMIX CDも特典で付いてお得!

3

V.A

V.A W.A.R.M.T.H. Presents Preservation -Past, Present & Future- WALLSHAKER MUSIC / US / 2010/1/18 »COMMENT GET MUSIC
DETROITマニア必見!!! ベテランAARON CARLのレーベル「WALLSHAKER MUSIC」の初CDリリース。しかもエクスクルーシブ・トラックを多数収録!!! LOS HERMANOS、SANTIAGO SALAZARなどの人気アーティストから、いぶし銀ALTON MILLER、DJ巧者TERRENCE PARKER、初期URのDJ、SCAN 7などバラエティに富んだ14曲。

4

SCUBA

SCUBA Sub:Stance OSTGUT TONTRAGER / GER / 2010/1/14 »COMMENT GET MUSIC
OSTGUT VS DUBSTEP!!! ベルリン・アンダーグラウンドの頂点として君臨するBERGHAINで開催中の「SUB:STANCE」、初のMIX CD。MARCEL DETTMANN、SURGEON等をリミキサーに起用し、混血具合を露にしたSCUBA。DAKRでHEAVYなトラックの中を、時折垣間見せる恍惚の瞬間が素晴らしい。参加アーティストもツボを抑えていて、サンプラー的にも使えます。

5

JACKMASTER HATER

JACKMASTER HATER Hiccup Track/Sensation WAREHOUSE BOX TRACKS / US / 2010/1/29 »COMMENT GET MUSIC
RON HARDY'S SENSATIONの未発表VERSION、初のアナログ化!! チープ過ぎるほどに肉体的ビート!!! これぞCHICAGO "JACKIN'" STYLE!!! 逆面にはCHIP E "It's House"と同じというか、こちらがオリジナルらしい、声ネタループのリズム・ボックスもの。CHICAGO BAD ACIDを追求する、このシリーズは毎回やばすぎます。

6

HORIZONTAL GROUND

HORIZONTAL GROUND Horizontal Ground 03 HORIZONTAL GROUND / UK / 2010/1/27 »COMMENT GET MUSIC
SHED、MARCEL DETTMANN等のHITでおなじみの限定ペーパー・スリーヴもの。ドイツ産、シリーズ三作目。A面はモロにDAN BELL、というかACCELERATEのスタイルです。メタリックはハイハットと、ブリーピーなフレーズ。声ネタもそれっぽい。B面TRAXMEN~ROBERT ARMANI辺りのDANCEMANIA辺り?・・・。これはへのオマージュですね。

7

DON WILLIAMS

DON WILLIAMS Detroit Blue EP A.R.T.LESS / GER / 2010/2/2 »COMMENT GET MUSIC
MOJUBA傘下A.R.T.LESS新作は、レーベルのドン、DON WILLIAMS!!! 今回も、オリジナル・デトロイトテクノへの愛がふんだんに感じられる片面プレス。生めかしいシンセ使いとオールドスクールっぽいリズムの打ち込みは、どこか温かみすら感じられるA-1。A-2ではKICK LESSの夢見心地なアンビエント作品を収録。勿論、限定のハンドメイド・ペーパースリーヴ。

8

LAVERNE RADIX

LAVERNE RADIX Train RAUM MUSIK / GER / 2010/2/2 »COMMENT GET MUSIC
MISS FITZ変名!!! OSLO、CONTEXTERRIOR、PERLONからリリースする美人アーティスト。とりあえず、A面!!! カットされたディスコホーンで切り貼りされた独特の上モノ。リズム・パターンにも細かい工夫が見られて、気合を感じます!!! B面の2曲は声ネタのループと図太いベースラインのうねりで展開する、GROOVE MAKER TRACK。

9

EQD

EQD Equalized #003 EQUALIZED / GER / 2010/2/2 »COMMENT GET MUSIC
SHEDによるEQUALIZEDシリーズ3番!!! 彼らしい鋭角なカミソリのようなシンセのリフと90年代のHARD MINIMALシーンを彷彿とさせるGROOVEのA面。B面もソリッドなリフと、ズンドコした低音が90'S LIKE。中古市場でも90'S HARD TECHNOの発掘は始まっています。リヴァイバルはスグソコ!!!

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MR.SCRUFF & KAIDI TATHAM/MOTOR CITY DRUM ENSEMBLE/ANDRES

MR.SCRUFF & KAIDI TATHAM/MOTOR CITY DRUM ENSEMBLE/ANDRES E11 PRIME NUMBERS / UK / 2010/1/20 »COMMENT GET MUSIC
昨年末、当店でインストアDJを披露してくれた、マンチェスターのタフ・ガイTRUS'MEのレーベル「PRIME NUMBERS」。フルートとフェンダーローズで極上のメロウ・ファンクを聴かせるA1。目下注目が集まる、MOTOR CITY DRUM~のディスコ・ループ・ハウス。そしてANDRESが、MJ「P.Y.T」をネタ使いしたエレクトロ・ファンクB-2。極上のアーバン・ソウルをお届けします。

[Drum & Bass / Dubstep] by Tetsuji Tanaka - ele-king

1. Zinc / Killa Sound [Skream RMX] [Heavy Feet RMX] | Bingo Bass

1. Zinc / Killa Sound [Skream RMX] [Heavy Feet RMX] | Bingo Bassジンクvsスクリームの強力タッグが復活した! 2006年にダブステップ浮上のきっかけになった大ヒット・トラック"Midnight Request Line"のリミックス以来、久々のコラボレーションが実現。まさにキャッチー・フロア・アンセムの登場だ。いまやすっかりダブステップ界のトップに上り詰めたスター・プロデューサーのスクリーム、そしてDJジンクのほうも前作のときとは状況が違う。ジンクと言えば、今はエレクトロ・ハウス/UKファンキー/クラック・ハウスを牽引するベース・レジェンドである。そして、今回のコラボレーションによって生まれたこの作品は、前作の流れを汲みつつ、しかししっかりと現在のトレンドも注入したもので、シンプルだがまったく新しいパーティ・トラックである。これによって、"クラック・ダブステップ"が生まれたと言えよう。
  ジンクがドラムンベースの創作を中断して1年以上の歳月が過ぎたわけだが......現在ベース・シーンでは恐ろしいぐらいのスピードで刻々と進化を遂げている。忘れもしない。衝撃的かつエポック・メイキングな出来事だった。2008年の11月22日、筆者もレジデント出演している〈DBS〉にて、12周年を祝う、「Mega-Beat Sessions」によるDJジンク再来日だった。
  巷では、「ジンクが最後のドラムンベース・セットをやる」、「UK最先端の4つ打ちジャンルも回す」、「クラック・ハウス? なんだ??」等々......大きな話題を集めたものだった。刺激的な用語と新しいジャンルによる新しいムーヴメントを予感させ、もちろん大観衆を集めた大盛況なアニバーサリー・パーティとなった。実のところ、筆者はジンクのプレイ時間と〈SALOON〉でもろに被ってしまい......残念ながら目の当たりできなかったのだが、いろんな人に取材してみたところ、賛否両論を巻き起こす興味深いものとなった。で、受け入れられたのかって? 答えは当然イエスである! 時代の最先端を走る"クラック・ハウス"。ベースラインから派生したUKファンキーよりの"4つ打ちジャンル"が日本のジャングリストにも受け入れられた瞬間だった。
  その挑戦的な試み、興味深いこの出来事は、当時かなり興奮したことをよく憶えてる。〈Bingo Beats〉が初期のレーベル・コンセプトである2ステップやガラージなどのハーフステップ主体だった90年代末に、いまにして思えば現在のスタイルの青写真がある。ジンクの変名ジャミン〈Jammin'〉の「Kinda Funky」、「Go DJ」やジンク名義の「138 Trek」などハーフステップ・ガラージ・アンセムなどはその代表だ。
  現在、ジンクのクラック・ハウス布教活動は大きな形で実を結んでいる。現在のトレンドであるエレクトロやフィジェット・ハウスのシーンにまで波及する大きな波を起こしている。彼の先見性にはまったく脱帽である。
  そして今年の4月17日、〈DBS〉にて待望の再来日を果たすことが決定した。今度はドラムンベース界のレジェンドではなく、ベースマスター・レジェンド、DJジンクとして最高のクラック・ハウス・セットのみならず、日本仕様の〈DBS〉限定セットを披露してくれるはずだ。各地の大型フェスや大箱をロックしているそのセットをいまから楽しみに準備しておこう。だてそれは、正真正銘のUKパーティ・チューンを体感できる貴重な日になるのだから!

  さて、もうひとりの大物プロデューサー、スクリームだが、今年に入って立て続けにリミックス・ワークをリリースしている。アーバン・ダブステッパー、シルキーの「Cyber Dub」のウォブリー・リミックスや〈Non Plus〉からインストラ:メンタルのディープ・アトモスフェリック・ドラムンベース「No Future」を[Skreamix]としてウォブリー・ダブステップに昇華したカッティング・エッジ・アンセムなど......これは昨年2月にベンガと再来日した際、ダブプレートとしてバック2バック・プレイしたのを記憶している。しかも彼らのような言わば"若手"DJ/プロデューサーが全編レコードによるアナログ・プレイであったのは予想外のことで、衝撃的な嬉しい出来事であった! UKではいまだ古き良きダブプレート文化がちゃんと若手にも受け継がれている。アナログの素晴らしさ、貴重さが再認識されたセットでもあった。もちろん筆者も、それを継承するアナログ・オンリー3台セットであるのは言うまでもない!
  そして来る2月13日〈DBS〉にてドラムンベース界の皇帝、ゴールディーが再来日する。とともに、スクリームの実兄、ハイジャック〈HIJAK〉が初来日! ダブステップの最高峰〈FWD〉、〈DMZ〉でレジデントを務めるシーンのパイオニアのひとりである彼のダブステップ・イズムを体感できる貴重な日になるだろう。

2. Seba & Kirsty Hawkshaw / Joy (Face To Face) | Secret Operations

2. Seba & Kirsty Hawkshaw / Joy (Face To Face) | Secret Operations  こ、これは! 聴いた瞬間そう思った......背筋を走り抜けた衝撃の余韻がいまでも感覚として残っている。いったい何だろう......この感覚は......鳥肌が止まらない。いま、執筆しているときでも残っている。頭から離れないコードのメロディ。もしかしたら巡り会ったのかもしれない。自身が思い描く最高の曲の地点に限りなく近い作品に......ひとつ言えるのは、明日から向こう1年いや2年、自身のDJバックに"必ず" 入ることが決定したことだ。
  "セバ"〈Seba〉ことSebastian Ahrenberg。スウェーデン出身である彼のプロデューサー起源は、〈Good Looking〉のサブ・レーベル〈Looking Good〉から1998年にリリースされた「Connected/Catch The Moment」だった。当時はアートコア全盛、オリジナリティ溢れるコズミック・アートステッパーとしてLTJブケムが見出したひとりである。この後、〈Good Looking〉の契約アーティストとしてアートコアの傑作アンセム「Planetary Funk Alert/Camouflage」を1998年、「Soul 2000/Waveform」を1999年に発表する。
  とくにこの時期の筆者のお気に入りは「Soul 2000」だった。流麗なエレピの旋律から始まる序章......そこから呼応するシンセの冷たくも気高い響きに美しくはまる高速ビーツ。すべてのサンプルが絶妙に当てはめられた、これぞまさにパーフェクト。1995年から聴きはじめたドラムンベースで初めてそう思った曲が「Soul 2000」だった。そして、それを超える衝撃、完成度を誇る作品が今回リリースした「Joy (Face To Face) 」だ。セバの、北欧ならではの寒くも美しく共鳴する深層深い作曲センスは、ひと言で表せば"天才技"だ。
  ヴォーカルとして共演しているカースティ・ホークショウ(Kirsty Hawkshaw)は、ロンドン出身のシンガーソングライター。90年代にテクノよりのポップ・バンド、オーパス・スリーのメンバーとして活躍していた。バンド解散後、ソロとして主にクラブ・シーンのヴォーカルとして、さまざまなアーティストと共演している。コラボレーションでとくにヒットとなったDJティエスト〈DJ Tiesto〉とのトランス・アンセム""Just Be"やプログレッシブ・ブレイクス・ユニット、ハイブリッド"〈Hybrid〉の「All I Want」、「Blackout」などが有名だ。ドラムンベースのシーンにおいては、主にセバのセルフ・レーベル〈Secret Operations〉からのリリース、彼のプロデュース・パートナー、パラドックス(Paradox)との共作、はたまたエレクトロ・ステップ/トランス・ドラムンベースのパイオニア、ジョンビー(John B)との「Connected」など幅広く活躍している。その艶やかかつ幻想的な起伏を生む高揚感溢れるヴォーカルは、クラブ・シーンに欠かせない存在として現在も各方面からオファーが絶えない。とにかく彼女は人気ヴォーカリストである。
  さて、「Joy (Face To Face) 」の解説だが、オープニングの寂しげなバック・トラックからオートメーションによりじょじょに入ってくる高速ブレイクビーツ、トランスのエッセンス溢れるサンプルを叙情的に組み込み、妖しげなレイブ・ベースラインを絶妙に注入する。その後、スライトリー・トランス的サンプルの音数を増やしながらファースト・ブレイクへの到達でカースティのヴォーカルの感情とベースラインが最高潮に達するエピック・リエディット。これが、少しづつ進むごとに深みを増して、深海の奥地で繰り広げられているレイヴと言ったところで、曲が終わった後にも入り込んだ残響感が心の芯まで残り、決して離れない。
  自身はこれを待っていた。何度も聴きながら、そういう結論に行き着いた。この境地に辿り着く作品と出会えてこの上なく幸せであり、このふたりの偉大なクリエーターが今後もこの境地を何度も更新し続けてくれることを期待する。

K.K.P. #6 TRIUMPH - ele-king

 ラーメンズのことはよく知らない。あぁ、MacくんとPCくんの擬人化比較CMのひとたちね、というくらいの知識しかなかった。それ以前だと、NHKの『爆笑オンエアバトル』なんかに出ていた大昔の記憶だろうか。テレビを敬遠して、やりたいことがやれる舞台を中心に活動してるっていうことも、カルト的に熱心なファンがたくさんいることも知らなかった。でも、正直言うと「この笑いがわからない低脳、センスなしは、死んでいいよ」くらいのことを言いそうなお笑いエリート主義のひとたちはすごく苦手なので、たぶん知ってたとしても自分とはあまり相容れない感じのものだろうと敬遠してたはずだから、先入観なしに観られたのはよかったのかも。

 2008年に日本各地で上演された(ラーメンズでも脚本・演出担当する)小林賢太郎のソロ・プロジェクト第6弾となる、手品と演劇とコントを融合させたような妙な味を持つステージ『TRIUMPH』の東京、本多劇場での公演を収録した本作。なぜ、ここで紹介しようと思ったのかは、彼らのサイトの作り(プレイリストやディスコグラフィー等、ミュージシャン/DJ的メタファーを使っている)や、これまでの音楽家のチョイス(椎名林檎や徳澤青弦、LOSALIOSなど)から、なんとなく音楽への強いキモチを感じたということがあった。それに、ネットでラーメンズの映像をいくつか見てみたら、舞台での彼らはほとんど舞台装置を使っていなくて、こういうミニマルなスタイルで音楽に注力したものだったらなにか得るものがあるはずだと、直感したのだ。しかも、今回の音楽担当はFPMの田中知之。広大な音楽知識をもっている彼ならではの舞台の音楽ってどんなものかというのは、あまりFPMを熱心に追いかけてこなかった僕にとっても興味があった。

 さて、本作の内容は、親の大きな期待を背負って生まれたにもかかわらず、無気力で無職でどうしょうもない生活を送っている主人公カフカ(小林)が、"背丈がぴったりなのと中身が空っぽだから"という条件だけで魔法使いの屋敷に拉致され、半ば強引に後継者として魔法を覚えさせられるという筋書きになっている。72時間後には消滅してしまうという運命を背負った先代魔法使いは本物のマジシャンのYUSHI、一言もしゃべらない設定の魔法使いの分もコミカルに舞台を盛り上げるふたりの手下役に犬飼若博と森谷ふみが配された4人芝居だ。「魔法」と言いつつ、単にそれほど斬新さもないマジックが延々と披露されるというのは笑うべきネタなのか、新しい試みとしてやってイマイチうまくいってないのかわからなかったが、小林自身がかなりのマジック好きのようなので単なる思いつきを100分ものお話にでっちあげたということなのかもしれない。秀逸な脚本や演技で感動させるとか思いっきり笑わせるというよりは、これまでの小林の世界やセンスをよく知ってるファン向けのサーヴィスという趣だ。つまらないわけではないし、ところどころ笑わされる箇所もあるが、どうもそれが創作の世界でなく、「いま舞台をやってる」というフレームをはみ出したメタなところへ踏み込んだときばかり(例えば、劇場での携帯電話や遅刻してしまった際のマナーを諭すネタ)だったようにも感じた。

 期待していた音楽も、ピアノ・ジャズ的ないかにもマジック・ショーを想起させる古臭いループ曲(やたらにスクラッチ・ノイズがのっていたから既存の作品のリエディットかも?)と、ダンスするシーンなどで使われた80年代風エレクトロなど、狙っているのだろうけどあまりに良さがわからないものだった。田中知之自身が劇場にいて、曲の展開や尺をその場で決めていた、なんてことはないと思うのだが、仮にそういう生の要素を持たせてやっていたにしても、もっと音で昂揚させられる部分はあったはず。いろんな面でオーソドックスを狙いすぎだろうか。そういうものこそ実はとても難しいというのは、本当なんだな。

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