「F」と一致するもの

Jeff Mills - ele-king

 レイヴ真っ盛りの時代に刊行された、ジョン・ラインドンの最初の自伝の最後のほうには、レイヴ・カルチャーは現実逃避でそれじゃ何も現状を変えないというお叱りの言葉が出てくる。この言葉を、ぼくはそのまま「どう思うか?」と、まだフッキー在籍時のニュー・オーダーの4人に対面取材で訊いたことがある。その答えは、まさにその通りだよね。でもね、現実逃避できるから素晴らしいんじゃないのかな、と、そのときの彼らは言った。
 昨年、ブラック・ミュージックを専門に論評している音楽ライターの河地依子さんからいろいろ教えていただいたなかで、ぼくがもっとも深く納得したことのひとつに、P-FUNKの──今年河地さんよって詳述された書が刊行される予定なので、ここでは手短に暗喩的な説明にとどめておこう──そう、パーラメントの『マザーシップ・コネクション』の裏ジャケット。デトロイトのゲットーに浮かぶ宇宙船。あの宇宙船はゲットーにやって来た宇宙船なのか、いや違う、Íいままさにゲットーから飛翔する宇宙船ということである。このことは、ぼくに次のような場面を思い出させる。
 ジェフ・ミルズは、ぼくが初めて彼のDJをブリクストンで聴いた1993年の夏の時点で、たとえば他の優秀なDJがフロアから30cm浮かすことができるのなら、ミルズはオーディエンスを余裕で屋根をも越えさせた。実際、そのクラブには天上にぶら下がっているクラバーが何人もいた。後にも先にもあんな光景は見たことがない。いや、スティーヴ・ビッククネルが当時出たばかりの“スター・ダンサー“でミルズに繋いだ瞬間、すでにフロアは地球圏外にワープしていたのかもしれない。
 ジェフ・ミルズはあるインタヴューで、デトロイトにおいてクラフトワークの“ナンバーズ”がかかったときのことをこう回想している。「私たちには、ただ明日をどう生きるかしか興味がなかった。黒人にとってどれだけ長くファンキーでいられるか……」そこにクラフトワークがやって来たのだ。
 何度も繰り返しになるが、デリック・メイがいみじくも言った天才的な表現──「デトロイト・テクノとはジョージ・クリントンとクラフトワークが同じエレヴェーターに居合わせてしまった音楽」とは、まさにこのことである。どんな音楽よりも高く飛翔すること、そしてもうひとつ、「ただ明日をどう生きるか」。ファンク、SF、テクノロジー、これらが絡み合ったときに、その音楽は(この辛い毎日を生きるための)かけがえのない逃避であることから、社会変革への渇望を反映するものへと劇的な変化を遂げる。それがURであり、あるいはジェフ・ミルズである。

 ジェフ・ミルズの新作が2枚リリースされる。先に発売されるのは、ここ数年続いているSFシリーズの最新版で、ジョルジュ・メリエスの映画『月世界旅行』(1902年)を主題とした『A Trip To The Moon』。タルホイストのぼくに言わせれば、この映画は10代後半から20代にかけて、──ミニシアター/自主上映の時代だったので──、いかなる労苦も惜しまずに上映先を見つけ、そのファンタジーに酔いしれたものだった。『ユゴーの不思議な発明』より30年以上前に、ぼくはこの映画を溺愛し、フィルムの所有者に交渉して自主上映すら考えていたほどなので、映画について話すと長くなる。ひとつ映画のポイントを言えば、これが特撮のルーツであり、そしてまだ特撮をわかっていない観客に、現実にミサイルがお月様の顔にぶち込まれたものだと信じ込ませた作品だったということだ。このヨーロッパSF映画のアンティークを未来的なエレクトロニック・ファンクに更新するという大胆な発想が『A Trip To The Moon』では具現化されている。
 とはいえ、ジェフ・ミルズの音楽は90年代末にはすでに完成されているので、それ以降の作品において大きな変化があるわけではない。が、2年前にベース世代のあいだでX-102がリヴァイヴァルしたりと、いまもなおシーンに影響を与え続けているという意味では、ミルズは、クラフトワークやイーノのような先駆者として存在している。現在のクラフトワークが“ナンバーズ”と同等の衝撃を与えられるとは思えないように、先駆者と呼べるアーティストたちは、すでにある程度の実践は終えているのだ。10代のときに天才DJとしてシーンに衝撃を与えた彼は、ダンス・ミュージックにおいてさまざまな試みをしてきている。『A Trip To The Moon』は、乱暴な表現として、白い骨董品を黒い未来が塗り替えるという説明もできるかもしれないが、もうひとつの紹介の仕方としては、アンビエント・テイストが盛り込まれた作品というのもあるだろう。ん? アンビエント? 「どれだけ長くファンキーでいられるか」じゃないのかい? と思われる方もいるだろうから、はっきり言おう、これはファンキーなテクノ・ミニマル・アンビエントだと。アートワークをよく見ればそのことは察していただけるはずÍ。

 さて、2月22日発売とずいぶんと先のリリースになるが、ジェフ・ミルズのもう1枚の新作、『Planets』をここで紹介するつもりだったが、力尽きた。じつは年末、サッカーで右手人差し指の第二関節を骨折、全治3か月という、いまも痛み止めを塗りながらキーを叩いている。もう止めた。

Gorillaz - ele-king

 やっぱりデーモン・アルバーンは大した男だ。昨年から少しずつニュー・アルバムの情報をドロップしていたゴリラズだが、ついに待望の新曲が公開された。それも、1月20日の大統領就任式にあわせて。しかも、タイトルが“Hallelujah Money”でヴォーカルを務めるのが元ホームレスのベンジャミン・クレメンタインなのだから、これは間違いなく諷刺だろう。さらに、新曲の公開を告知するにあたりツイッターのオフィシャル・アカウントは「暗い夜における真実(トゥルース)の稲妻」と呟いているが、これは「ポスト・トゥルース(真実)」を踏まえた表現だと考えることができる。やっぱりデーモン・アルバーンは大した男だ。この曲が新作に収録されるのかどうかは不明だが(いまのところどちらの情報もある)、なんにせよアルバムが待ち遠しいぜ。

Rob Smith & KURANAKA - ele-king

 モア・ロッカーズの『Dub Plate Selection Volume 1』はいまでもポップ・ミュージックの歴史にその名を残す名盤である。「ドラムンベースって何?」と訊かれたら、これを薦めておけば間違いない。その後スミス&マイティを経て、いまはRSD名義でブリストル・サウンドを更新し続けているロブ・スミスが来日する。
 彼を迎え撃つのは、日本のアンダーグラウンド・シーンを支えてきた異才クラナカと、今年で21年を迎えるロングラン・パーティ「Zettai-Mu」。1月21日の公演@梅田NOONにはD.J.Fulltono が、1月27日の公演@渋谷CIRCUSにはGOTH-TRADが出演することも決まっている。詳細は以下を。

日本中の真の新の進の震の深の神の心のミュージック・ラヴァー&ベース・ジャンキーたちがしんしんと集結する、日本唯一のロングラン・パーティ〈ZETTAI-MU〉。コアとなる点はブレることなく、音楽や文化が進化・成熟するたびに、ZETTAI-MUもアップデートを繰り返してきた。時代は移り変わろうとも、常にその最前線・最深部に存在し続けているパーティであり、国内外問わず、数々のレジェントを迎え、幾度となく最高の夜を(至福の朝を!)演出してきたパーティ。内臓が震えているのがわかるほどの重低音と、血湧き肉踊るリズム、生き方すら変えてしまうほどの強靭なメッセージ、そして“集まる”という大事さ。記憶に焼き付く、身体に染み付く、忘れえない体験がそこにはある。
昨年からのKURANAKA ASIA TOUR、China、Shanghai、Beijing、Sichuan、Philippines、Manila、Thailand、Taiwan、Vietnam & Japan行脚を経て、 22年目になる2017年スタートの、1/21 (SAT) @ NOON (Umeda. Osaka)、1/27 (FRI) @ Circus Tokyo (Shibuya ShinMinamiGuchi. Tokyo) は、Massive AttackやWILD BUNCHとともに、 数々のオリジナリティあふれる革新的な音楽を生み出し続ける世界の音楽の発信地ブリストル・ミュージックの代表格SMITH&MIGHTYより、Jungle、Drum&Bass、Dubstep、Abstract Beats etc. のトップ・クリエイター&DJとして世界中に広がるシーンのリヴィング・レジェンド! ROB SMITH a.k.a RSDが登壇!!

https://www.zettai-mu.net/news/1701/robsmith2017/

 

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2017.1.21 (SAT) OSAKA
ZETTAI-MU UMEDA NOON Again!!

日本で唯一シカゴ・ハウスからゲットー・テック、ジュークまでを通眼する存在。日本にJuke / Footworkシーンを根付かせた伝道師。Mr Booty Tuneこと、D.J.Fulltono! FatKidOnFire (UK)、Encrypted Audio (UK) などから作品をリリース。2016年にはKarnageとの共作を自主リリースするなど精力的に活動する、岡山在住、気鋭のDUBSTEPプロデューサーDAYZERO!! 深化し続けるNOONの裏名物パーティ“depth”主催、ハード機材を駆使した即興性の高いLIVE MIXを展開するRhy-s! 京都を拠点に活動し、UK TrapシーンのホープHUCCIを擁する「VEYRON ARCHE」に所属。着実に世界との扉を開く新鋭プロデューサーMADKO$MO$! 「ハードヒットレゲエ」を謳うパンクでダビーな音とレベルなルーツロックでジャンルを越えた夜をハードにヒットする。3ピースレゲエダブバンド、バンヤローズ! 日本の大衆文化/サブカルチャーを源に独自の視点で多角的な表現を試みるペインターBAKIBAKI (DOPPEL) によるDJ名義VakiX2! from ATTACK THA MOON中LAのライヴペイントに、BUGPARTY主催、NAGAやCOTYLEDON SOUND SYSTEMの2SHANTI、101、yuki pacificといった関西各地の面々も勢揃い!

:: LINE UP ::
ROB SMITH a.k.a RSD (SMITH&MIGHTY / UK.BRISTOL)
KURANAKA a.k.a 1945 (Zettai-Mu, Outlook jp)
D.J.Fulltono (Booty Tune/Somethinn)
Dayzero (FatKidOnFire / Encrypted Audio)
バンヤローズ
Rhy-s (depth/NOON)
MADKO$MO$ (Veyron Arche / #MADWANT )
VakiX2 a.k.a BAKIBAKI (Doppel / ARHBK)
NAGA (BUGPUMP)
2SHANTI (COTYLEDON SOUND SYSTEM)
101 (DIRT)
yuki pacific
and more...!!!
:: LIVE PAINT ::
中LA (ATTACK THA MOON)

 

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2017.1.27 (FRI) TOKYO
ZETTAI-MU

2016年には待望の新作アルバム『PSIONICS』をリリース! UK London MALA (Digital Mystikz) 率いる DEEP MEDi MUSIK所属、世界中で活躍し最も尊敬を集める日本人プロデューサーGoth-Trad!! 初ソロ名義アルバム『The Ja-ge George』をリリースした、東京発世界発信のレーベル/プロダクション「PART2STYLE」の看板アーティスト、オリジナル異型ラガマフィン・ディージェイ、Jage-GeorgeがMAL (PART2STYLE SOUND)とのセットで登場!! 90年代より東京のDrum&Bass / Jungleシーンを牽引するSoi productions DX with Osamu G.Gに加えて、DJ DON! そして新宿Duusraaのサポートによる2nd FloorにはThe Chopstick KillahzよりMars89、Min、HALU、maidable、SYNDROME、Ampsなどの若手も勢揃い!
Bass & Beats Music JunkiesにはマストなまさしくConcrete jungle Music Night!

:: 1st Floor ::
ROB SMITH a.k.a RSD (SMITH&MIGHTY / UK.BRISTOL)
KURANAKA a.k.a 1945 (Zettai-Mu, Outlook jp)
GOTH-TRAD (Deep Medi Musik.UK / Back To Chill.JP)
Ja-ge George + MAL from PART2STYLE
Soi Productions (DX&OSAM "GREEN GIANT")
DJ DON (新宿ドゥースラー)
and more...!!!

:: 2nd Floor ::
Mars89 (The Chopstick Killahz / 南蛮渡来)
Min (The Chopstick Killahz / 南蛮渡来)
HALU
maidable (Shoot Recordings / Rubik Records)
SYNDROME (SKETCH UP! Recordings)
Amps (Weekend Shuffle/TREKKIE TRAX)
and more...!!!

 

△▼△▼△▼△▼ PROFILE and ... △▼△▼△▼△▼

ROB SMITH a.k.a RSD
(Smith & Mighty / More Rockes / Tectonic / Punch Drunk / Black Box / Moonshine / Zettai-Mu from Bristol. UK)

Massive AttackやWILD BUNCHとともに、数々のオリジナリティあふれる革新的な音楽を生み出し続ける世界の音楽の発信地、ブリストル・ミュージックのレジェンド、スミス&マイティ "ROB SMITH a.k.a RSD"!! 80年代前半より、レゲエ・バンドのレストリクションで活動を開始。その後、レイ・マイティとともに、ブリストル・ミュージックの代表格として君臨するスミス&マイティとしての活動をはじめ、マッシヴ・アタックのファースト・シングルをプロデュース。そしてバカラックの古典をブリストル流に解釈した「エニィワン」の大ヒットによって、マッシヴ・アタックと並ぶブリストルの顔としてメディアに大々的に取り上げられるようになる。これまでに「ベース・イズ・マターナル」「ビッグ・ワールド・スモール・ワールド」「ライ フ・イズ…」、2003年には初のベスト・アルバム「フロム・ベース・トゥ・ヴァイブレーション」を発表。また、ロブは、初期のマッシヴ・アタックにも参加していたピーターDとのドラムンベース・ユニット“モア・ロッカーズ”での活動も精力的におこなっており、2004年にはアルバム『セレクション3- トライド・アンド・テスティド』をリリース。DJ-Kicksより『Smith & Mighty』、ソロ・アルバム『アップ・オン・ザ・ダウンズ』を発表。09年には、ブリストルの〈パンチ・ドランク・レコード〉の記念すべき1枚目のアルバムとして『グッドエナジー』をリリースする。2009年スミス&マイティとして【METAMORPHOSE】に来日。現在進行形のブリストル・ミュージックで多くの日本のクラウドを沸かせた。そして、2011年には、ZETTAI-MUよりニュー・アルバム『GO IN A GOODWAY』をリリース、同年3月の "SMITH&MIGHTY" 公演は震災の影響により中止になったが、急遽DOMMUNEによる【WE PRAY FOR JAPAN】に出演、日本中を音楽の力で勇気づけた。近年はスミス&マイティの進化版とも言えるダブステップ名義 "RSD" で数々の傑作を生み出し【GRASTONBERY FESTIVAL】【OUTLOOK FESTIVAL】【Deep Space NYC】などオーディエンスを魅了しつづけている。2014年には、"Rebel Sound (Chase & Status + Rage, David Rodigan, Shy FX)" など世界中で話題になった【Red Bull Music Academy - Red Bull Culture Clash】Bristol大会において (Rsd + Pinch + SGT Pokes + Joker + Jakes + Chef + Riko Dan) "Subloaded Sound force" として、Winnerに輝いたのも記憶に新しい。レゲエ~ダブ~ジャングル~ドラムンベース~ダブステップのトップ・クリエーター/トップDJとして世界中に広がるこのシーンのリヴィング・レジェンド! 正真正銘、最新最核の現在進行形のブリストルサウンド!

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KURANAKA a.k.a 1945
(Zettai-Mu, Japan)

11の顔と1000の腕を駆使し日本中のアンダーグラウンドから革命の狼煙を上げ続ける絶滅危惧種の野生の日本人。開放的な上物と相まって叩き打つリズム、体中を行き来する超重量級ベース、フロアを狂喜乱舞させる獣の様なダブ・エフェクト!! 20年以上にわたって日本のダンス・クラブ・シーンの最前線で活動する。Dub、Jungle、Drum & Bass、Dubstepと呼ばれるUK Sound systemミュージック、そして日本のDeepサイド・ミュージックのパイオニア。
今年で21年を迎える日本唯一のロングラン・パーティ「Zettai-Mu」(大阪Bay Side Jenny、梅田Noon、難波Rockets、新宿/恵比寿Liquidroom、代官山Unit、Yellow、Eleven、代官山AIR、渋谷Asiaなど)をはじめ、近年盛り上がりを見せるBass music partyの最高峰「Outlook Festival Japan」そして13年にはAsia初となる「Sonar Music Festival」の国外サテライト・イベント「A Taste of SONAR」の主催者でもある彼は日本初の野外フェスティヴァル・レイヴ「Rainbow 2000」をはじめ、3度の「FUJI ROCK FESTIVAL」「朝霧JAM」「METAMORPHOSE」「Outlook Festival」「Saturn」「Earth Dance」「明宝 Reggae Festa」「渚音楽祭」「舞音楽祭」といった屋内外のフェスティヴァルにヘッドライナーとして出演。シーンの草分け「Drum & Bass Sessions」や 東京アンダーグラウンド・ビーツ最前線「Tight」などのレジテンツ、和太鼓チームとのコラボレーション、DRY & HEAVYのヴォーカルAO INOUEをフィーチャリングしたステージや、REBEL FAMILIA / DRY & HEAVYのベーシストAkimoto "Heavy" Takeshi、BOREDOMSのE-DA、アコーディオン奏者COBAとのセッション、古くはディジュリドゥ奏者GOMAをフィーチャリングして「Rainbow 2000」「FUJI ROCK FESTIVAL」「METAMORPHOSE」といったフェスティヴァルに出演、近年は日本のレゲエ・オリジネーターMUTE BEATのリーダー、こだま和文とのライヴ・セットでの活動や、Shing02との同期コンビでふたつの国際芸術祭(2014年ヨコハマトリエンナーレ、2015年KYOTO PARASOPHIA)1年にわたり繰り広げられたステージを飛び出し観客と深化させる問題作『日本国憲法』がリリースされるなどジャンルや時代の垣根を越え様々なシーンの最前線で活動する。「海底2万マイル ZETTAI-MU 丸腰でトライするエンタープライズ ゼロ足しても掛けてもゼロ」THA BLUE HERBのBOSS THE MCが歌っているように、シーンを底の底で牽引する日本のSUB CULTURE界のラスボス。
20年以上もの間、年間100本近いギグをおこない、これまでに日本・アジア・UK・ヨーロッパなど40回以上のツアー行脚を行っている彼は、LEE PERRYの来日ツアーをはじめ、JAH SHAKA、LKJ、DENNIS BOVELL、ADRIAN SHERWOOD、ABA SHANTIといったRoots Reggae / Dubの来日公演から、世界最大のサウンドクラッシュ「Red Bull Culture Clash」においてGrand Winnerに輝いたRebel SoundのSHY FXをはじめ、CONGO NATTY、RONI SIZE REPRAZENT、ANDY C、DEGO、The BUG、MALA (DMZ)などのJungle / Drum and Bass / Dubstepのアクト、グラミー賞5冠制覇のDAFTPUNKの初来日、UnderworldのDERREN EMERSON、近年にはJAMES BLAKEの初来日公演のACTも務める。またカリフォルニアのFLYING LOTUS、NY・ブルックリンの COMPANY FLOW、AESOP ROCK、NINJA TUNEといったHipHop / Beats系、国内では「HAPPERS ALL STARS (Audio Active. Dry & Heavy. Tha Blue herb. 1945)」での全国ツアーや、BOREDOMSのツアー、THA BLUE HERB、REBEL FAMILIA (GOTH-TRAD + HEAVY)、OKI DUB AINU BAND、O.N.O、QUIETSTORMなどとツアーをおこなっている。
初期のリリースはMOUという名義で (w/ NHK Koyxen) ドイツの名門〈MILLE PLATEAUX (ミルプラトー) 〉よりABSTRACT HIPHOPの先駆け『ELECTLIC LADY LAND』などにDJ SPOOKYやDJ VADIM、TECHNO ANIMAL (THE BUG) などと並びクレジットされている。またコンピレーション『響現』や〈CISCO Records〉よりDRY & HEAVYのベーシストAKIMOTO "HEAVY" TAKESHIをフィーチャリングした楽曲をリリースしている。1945名義では『TIGHT』シリーズのMIXを〈煙突レコーディングス〉よりリリース。リミキサーとしてもAudio ActiveのRemixを〈On-u sound〉よりリリース。REBEL FAMILIA、ORIGINAL LOVEなどの作品を解体~再構築し、ロンドンICAなどでのコンテンポラリー・アート・ショウや、アメリカはネバダ州Burning Manでのプロジェクトに楽曲を提供するなど活動は多岐にわたる。そしてJungle~D'N'B黎明期の片仮名「クラナカ」という名義ももちろん彼であり、世界中で愛用されているKORG「KAOSS PAD」Delay + Reverbe + Sirenが、彼のプレイからヒントを得て開発されたことはあまり知られていない。
強力なビートに乗るメッセージは、そのしっかり踏みしめた両足にのみ伝わる。繊細だが力強く感じ取れる「今まで」「今」そして「これから」へ、貴方が必要とする瞬間、一人ではたどり着けない場所に向かって、現代の太鼓打ちは今日も何処かで大きくバチを振る。

七尾旅人 - ele-king

 ぼくは夢見ていた。アホだった。『if...』のマルコム・マクドウェウさながら、大人に逆らえばいいと思っていた。そしてロックと呼ばれる音楽は正義の音楽であり、パンクと呼ばれる音楽は弱者の側の音楽だと思い込んでいた。2016年ではっきりとわかったことは、音楽はかならずしも正義かどうかわからなく、かならずしも弱者の味方ではないということだった。
 それがエマニュエル・トッドがいうような「新しい階級闘争」なのかどうなのかぼくにはわからない。ぼくは敢えて階級を言うなら労働者階級出身だが、地方都市の商業街特有の、金はないが時間と気持ちに余裕があるという屈託のない環境で育ってしまったので、甘ちゃんで、正味どうにも馴染めない言葉なのだ。「そんなことないでしょう!」と言いたいのだが、いま、そうすぐには反論できない自分がいるのも事実。ブレグジットもトランプもニューリッチの思いがままと、それだけで割り切れればいいのだが、2016年は音楽をやっている側と弱者の気持ちとのズレが露わになったのは事実で(その穴を埋めようとしたエミネムは偉い=紙エレキング参照)、まあ手短に言えば、なんでもかんでも音楽=正義という図式にもとづくアイデンティティはぼくのなかでは崩壊した。さあ、水曜日のカンパネラを聴きながら一からやり直しだ。

 もちろん音楽の価値はそういう社会のみに還元させるものではない。が、しかし、この時代の揺さぶりのなかで、2016年の七尾旅人は気を吐いていた。彼は少なくとも本当に勇敢で、がむしゃらだったと思う。1月8日日曜日、東京の東の鶯谷、小雨の降る、寒い寒い夜だった。早く着きすぎたぼくは旅人が出てくる前にビールを2杯、3杯、そして4杯と、すっかり出来上がって彼を待つことになったのは当然のことだった。
 この晩の旅人は、映像作品『兵士A』での彼とは違って──というか、あのライヴが異常だったのだろう──ぼくが昔から知ってるあの旅人だった。冗談ばかりを言って笑わせて、ギターと歌で、彼の詩的な世界を繰り広げる。まさかジュークで踊るとは思わなかったし……初期の美しいラヴソング“息をのんで”を聴けたのは嬉しかったけれど、ぼく自身が自分でいちばん驚いたのは、あの、“兵士Aくんの歌”で涙が出て来たことだ。“Tender Games”を歌い終え、何の前触れもなくその歌が歌われたとき、昔ぼくの友人が言った、「東京オリンピックの開会式で、本来なら、憲法第九条を世界に自慢してやればよかった」という言葉を思い出した。

 じつはぼくは、梅津和時さんとのライヴを生で見るのは今回が初めてで、これはあとのほうで“スローバラード”のカヴァーでもやるんじゃないかという妄想をしてしまったのだが、もちろんそれは妄想に終わった。なにせ旅人には“Rolin'Rolin'”というキラーチューンがあるのだから。この曲を生で聴いたときのカタルシスは代え難いものがあり、この曲のビートはそれまでの3時間をあっという間に感じさせる。ライヴがはじまり3時間半が過ぎたあたりの最後に歌った新曲“素晴らしい人”は、彼のソングライティングの巧さ、歌作りの巧さが凝縮されたラヴリーな曲で、旅人の新しいはじまりを予告しているかのようだった。
 音楽はこれから本当に試されるだろう。正義なのか、そうじゃないのか。昨年末、紙エレキングで取材をお願いするとき、なんども彼の携帯に電話したのだけれど、ぜんぜん連絡が取れなくなった瞬間があって、どうしたんだろうと思ったら、いきなり夜中に電話があって、「ごめん、いま高江から戻っている最中で」と彼は言った。あ、この人の音楽はこれから先もずっと聴いていこう、とぼくは思った。

Shobaleader One - ele-king

 べつにゴリラズに刺戟されたわけではない、のだろう。2010年代以降のスクエアプッシャーの作品のなかでいちばんおもしろいアルバムは、「架空のバンド」をコンセプトにした『d'Demonstrator』(2010年)である。その前の年には6弦ベース1本による即興ライヴのアルバムをリリースしていたので、ふむふむその次はバンドか、新しい方向を模索しているなーと当時はわくわくしたものだが、いざリリースしてみたらあまり反応がよくなかったのか、それともすぐに飽きてしまったのか、いずれにせよその後「ショバリーダー・ワン」という名前を耳にすることはなかった……昨年までは。
 近年はロボットのプロデューサーを務めたり独自のソフトウェアを開発したり、国民投票の後にはブレグジットに抗議する新曲を公開したりしていたスクエアプッシャーだけれど、そんな彼がふたたび「ショバリーダー・ワン」という名前を掲げて帰ってきた。

 はい。往年のファンならもうおわかりだろう。「Big Loada」の1曲目である。垂涎とはまさにこのことで、公開されたトラックリストを眺めていると、他にもズラリと往年の名曲たちが並んでいることに驚く。スクエアプッシャー率いるバンドによるスクエアプッシャーのカヴァー集、という感じなのだろうか。
 期待のアルバムは3月8日に日本先行でリリースされる。それにあわせて、4月には来日公演も開催される。正直に言って、楽しみでしかたがない。

STROBE NAZARD / SQUAREPUSHER / COMPANY LASER / ARG NUTION

スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンド、ショバリーダー・ワン
デビュー・アルバム『Elektrac』の日本先行リリース&来日ツアーを発表!
数量限定Tシャツ付セットの販売も決定!

昨年末にワールドツアーが発表され、アルバムの存在をほのめかすトレーラー映像とともに、本格始動が明らかになったショバリーダー・ワン。驚くなかれ、その正体こそ、スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンドである。SQUAREPUSHER(ベース)、ARG NUTION(ギター)、STROBE NAZARD(キーボード)、COMPANY LASER(ドラム)の覆面の凄腕4人で構成された彼らのデビュー・アルバム『Elektrac』は、スクエアプッシャーの数々の名曲たちに生演奏の迫力を加えた驚きの内容。今回の発表に合わせ、ファン垂涎の名曲「Journey To Reedham」の音源が公開された。

Shobaleader One - Journey To Reedham
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=IXtQDsf4gJA
Apple Music: https://apple.co/2k2f9PG
Spotify: https://spoti.fi/2jzvZc0

Shobaleader One - SHBLDR Album Teaser
https://youtu.be/m-cSYexUKRI

本作『Elektrac』は、3月8日(水)に日本先行でリリースされ、国内盤2枚組CD(ブックレット付の特殊パッケージ)には、オリジナルのシースルー・ステッカーが封入される。またスペシャル・フォーマットとして数量限定のTシャツ付セットの販売も決定!


セットTシャツ


CD+Tシャツ・セット


オリジナル・シースルー・ステッカー

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完売必至の来日ツアー決定!!

さらに、そんな彼らの超絶テクを堪能できる来日ツアーも決定! スクエアプッシャーの初期作品を中心に、ジャズ~フュージョン~ドラムンベース~エレクトロニカを横断する超刺激的なライブは、スクエアプッシャー・ファンならずとも必見! サポートアクトには、昨年のプライマル・スクリームの来日公演でも、メンバー直々の指名でオープニングアクトの大役を果たすなど、世界中のロック~アンダーグラウンド・ヒーロー達に愛される、オルタナ・ガールズ・バンド、にせんねんもんだいが決定。来週1月25日(水)より、Beatink on-line shop “beatkart”にて、全公演のチケット先行販売開始!

SUPPORT ACT
にせんねんもんだい

東京公演
4/12 (WED) 渋谷 O-EAST
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途)
主催: シブヤテレビジョン
INFO: BEATINK 03-5768-1277 [ www.beatink.com ]

● BEATINK WEB SHOP "beatkart":1/25(水)~ [ shop.beatink.com ]
● イープラス最速先行(抽選):1/19(木)21:00 ~ 1/24(火)23:59
● チケットぴあ先行:1/25(水)11:00~1/30(月)11:00
● イープラス・プレオーダー(先着):1/28(土)12:00~2/1(水)18:00"

名古屋公演
4/13 (THU) 名古屋 CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途) ※未就学児童入場不可
INFO: 名古屋クラブクアトロ 052-264-8211 [ https://www.club-quattro.com/ ]

● BEATINK WEB SHOP "beatkart":1/25 (水)~ [ shop.beatink.com ]
● QUATTRO WEB先行:1/28 (土) 12:00~1/30 (月) 18:00 [ https://www.club-quattro.com ]
● 各PG先行:1/28 (土) 12:00~1/30 (月) 18:00

大阪公演
4/14 (FRI) 梅田 CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途) ※未就学児童入場不可
INFO: SMASH WEST 06-6535-5569 [ https://smash-jpn.com ] [ https://smash-mobile.com ]

● イープラス最速先行受付:1/20 (金) 12:00~1/25 (水) 23:59 [ https://eplus.jp/shobaleader-one/ ]
● QUATTRO WEB先行:1/21~1/23
● イープラス・プレオーダー:1/28~2/1

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スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンド、ショバリーダー・ワンのデビュー・アルバム『Elektrac』は、3月8日(水)に日本先行リリース! 国内盤2枚組CD(ブックレット付の特殊パッケージ)には、オリジナルのシースルー・ステッカーと解説書が封入される。iTunesでアルバムを予約すると、公開された「Journey To Reedham」がいちはやくダウンロードできる。

label: Warp Records / Beat Records
artist: Shobaleader One ― ショバリーダー・ワン
title: Elektrac ― エレクトラック

cat no.: BRC-540
release date: 2017/03/8 WED ON SALE(日本先行発売)
初回生産特殊パッケージ
国内盤2CD:オリジナル・シースルー・ステッカー/解説書 封入
定価:¥2,500+税

【ご予約はこちら】
CD
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002134
amazon: https://amzn.asia/e5z41Uv
T-SHIRTS SET
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002135
amazon
Sサイズ:https://amzn.asia/bbgvNip
Mサイズ:https://amzn.asia/j4w010R
Lサイズ:https://amzn.asia/37Gwzdt
XLサイズ:https://amzn.asia/6K2McNr

iTunes Store: https://apple.co/2jzwuDa

商品詳細はこちら:
https://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Squarepusher/BRC-540

Tracklisting
Disc 1
01 The Swifty
02 Coopers World
03 Don't Go Plastic
04 Iambic 5 Poetry
05 Squarepusher Theme
Disc 2
01 E8 Boogie
02 Deep Fried Pizza
03 Megazine
04 Delta-V
05 Anstromm Feck 4
06 Journey To Reedham

Dirty Projectors - ele-king

 いやー、これはヤバいでしょ。先日新曲“Little Bubble”を公開したばかりのダーティー・プロジェクターズですが、このたび4年ぶりとなるアルバムのリリースがアナウンスされました。同時に新曲“Up In Hudson”も公開されています。

 セルフタイトルの新作『Dirty Projectors』は海外で2月10日に、日本では2月24日にリリースされます。アルバムにはソランジュやタイヨンダイ・ブラクストンが参加。昨年公開された“Keep Your Name”からして尋常ではなかったけれど、ダーティー・プロジェクターズ、これは一皮向けましたね。いやー、繰り返すけれどこれはヤバいでしょ。
 今年ははやくもザ・エックス・エックスが年間ベスト候補となるような力作をリリースしていますが、すでに公開されている曲を聴くかぎり、ダーティー・プロジェクターズの新作もかなりすごいことになっているのではないでしょうか。いやがうえにも期待が高まります。

進化したダーティー・プロジェクターズ、約4年振りのセルフタイトルの新作をリリース!

2002年に結成。今まで7枚のアルバムをリリースし、Hostess Club Weekenderやフジロック、朝霧ジャムなどの日本のフェスにも数多く出演してきたダーティー・プロジェクターズ。
国内外で絶賛されバンドの最高傑作とも言われる前作『スウィング・ロー・マゼラン』から4年……2012年にツアーを終えた後失恋を経験したデイヴ。心身ともに疲弊し、音楽に対するモチベーションを完全に失ったが、ポール・マッカートニー、カニエ・ウェスト、ソランジュ、ジョアンナ・ニューサムなど様々なアーティストのアレンジや作曲、プロデュースを通して音楽への熱意を取り戻し、新たなダーティー・プロジェクターズのサウンドを発見した。
そしてリリースされる新作ではデイヴ本人が作曲、プロデュースを自ら手がけ、ソランジュやタイヨンダイ・ブラクストンなど豪華ゲストが参加! インディー・ロック、R&B、エレクトロニック、ジャンルの枠を超えた新たな傑作が誕生!

artist: Dirty Projectors / ダーティー・プロジェクターズ
title: Dirty Projectors / ダーティー・プロジェクターズ
label: Domino / ホステス
release date: 2017/02/24

[Tracklist]
01. Keep Your Name
02. Death Spiral
03. Up In Hudson
04. Work Together
05. Little Bubble
06. Winner Take Nothing
07. Ascent Through Clouds
08. Cool Your Heart
09. I See You

※日本盤はボーナストラック、歌詞対訳、ライナーノーツ付(予定)

https://hostess.co.jp/releases/2017/02/HSE-1174.html

宇多田ヒカル × KOHH - ele-king

 宇多田ヒカルが、昨年リリースしたアルバム『Fantôme』収録の“忘却 featuring KOHH”のMVを公開した。KOHHが参加したことで大きな話題を集めた同曲だけど、決して派手なトラックというわけではなかったので、てっきりアルバムの中の1曲として静かに語り継がれていくことになるのだろうと思っていたら、しっかり映像まで作ってくるとは……宇多田、おそるべし。しかもなんと、同ヴィデオの監督を務めているのはヤイエルのVJでもある山田健人なのである。宇多田、おそるべし。


Plaid - ele-king

 これは嬉しいプレゼントです。UKを代表するIDMのベテラン・デュオ、プラッドがフリー・シングル「Bet Nat」をリリースしました。今回のリリースは1月18日よりはじまったかれらの北米ツアーを記念したもので、“Bet”と“Nat”の2曲が公開されています。どちらも無料でダウンロードすることが可能。ダウンロードはこちらから。

PLAID & THE BEE US TOUR DATES 2017

Tickets available at plaid.co.uk

JANUARY
18 – Washington, DC @ U Street Music Hall
19 – Cambridge, MA @ The Sinclair
20 – Montreal, QC @ Fairmount Theater
22 – Philadelphia, PA @ Underground Arts
25 – Toronto, ON @ Velvet Underground
26 – Chicago, IL @ Lincoln Hall
27 – Brooklyn, NY @ Music Hall of Williamsburg
28 – Denver, CO @ Larimer Lounge
31 – Los Angeles, CA @ Teragram Ballroom

FEBRUARY
02 – Portland, OR @ Holoscene
03 – San Francisco, CA @ The Independent
04 – Austin, TX @ Empire Garage

Jeff Mills - ele-king


 いよいよ迫ってきました。昨秋ジェフ・ミルズにジャックされていたele-king編集部ですが、ふたたび彼の周囲が騒がしくなってきています。2月22日にポルト・カサダムジカ交響楽団との新作『Planets』をリリースするジェフ・ミルズですが、それとほぼ同じタイミングで来日公演もおこなわれます。同公演はイタリアの若き指揮者アンドレア・バッティストーニ、そして東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレイションで、2月22日に大阪フェスティバルホール、2月25日に東京Bunkamura オーチャードホールにて開催されます。
 そしてこのたび、公演当日の演目が発表されました。ジェフ・ミルズ自身の新曲に加え、ジョン・アダムス、ドビュッシー、リゲティ、黛敏郎、となかなか挑戦的な名前が並んでおります。以下、湯山玲子さんによる楽曲解説とともに、詳細をご確認ください。

ジェフ・ミルズ×東フィル×バッティストーニ来日公演、演奏演目を発表!

2月に大阪・東京で開催されるジェフ・ミルズと東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーション・コンサートの演奏曲目が明らかにされた。
同公演では2月22日にリリースされるジェフが初めてオーケストラのために書きおろした新作“Planets”の世界初披露が既にアナウンスされている。この新作に加え、公演テーマである「体感・宇宙・時間」を大いに感じさせてくれ以下の4曲が追加発表された。

“Short Ride in a Fast Machine”(ジョン・アダムス)
テクノの得意分野であるミニマルに、クラシックの世界でアプローチを続けている近代作曲家、ジョン・アダムスの作品。オーケストラにおけるミニマル・ミュージックの音響が堪能できる。リズム感覚、速度など演奏者にとっては難易度が高いと言われるこの難曲を指揮者のバッディストーニがどう対峙するかが注目される。

“月の光”(ドビュッシー)
印象派ならではの浮遊感と映像的な美しさに溢れた、誰もが一度は耳にしたことがあるピアノの名曲。今公演ではオーケストラ編曲ヴァージョンで披露。

“ポエム・サンフォニック(100台のメトロノームのための)”(リゲティ)
作年の公演では4分33秒間無音が続くジョン・ケージ“4分33秒”が披露され大いに話題となった。爆クラ! presentsならではの「問題作」実演コーナーは今回も健在。演奏されるのはハンガリーの作曲家リゲティ・ジェルジュの100台のメトロノームを使った「問題作」。

“BUGAKU(舞楽)より第二部”(黛敏郎)
声明や雅楽など、日本の伝統的音楽の響きとテクスチャーを交響曲に意欲的に取り組んだ黛敏郎の代表的作品のひとつ。イタリアの若き天才指揮者バッティストーニと、デトロイト・テクノDJのジェフ・ミルズふたりの感性が、日本の音楽が持つ独特のタイム感や響きをどう捉えていくか。本公演のハイライトともいうべき作品だ。

ジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×バッティストーニ。3者のスリリングなコラボレーションは2月22日(水)に国内屈指の音響空間でもある大阪・フェスティバルホールで、東京公演は2月25日(土)に渋谷・Bunkamura オーチャードホールで開催される。

【公演概要】
『爆クラ! presents ジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×バッティストーニ クラシック体感系Ⅱ -宇宙と時間編』

大阪公演(会場:フェスティバルホール)
日時:2017年2月22日(水) 18:00開場/19:00開演

東京公演(会場:Bunkamura オーチャードホール)
日時:2017年2月25日(土) 17:30開場/18:00開演

チケット価格(税込/大阪・東京共通):SS席8,800円/S席7,800円/A席6,800円

出演(大阪・東京共通):
DJ:ジェフ・ミルズ
指揮:アンドレア・バッティストーニ/オーケストラ:東京フィルハーモニー交響楽団/ナビゲーター:湯山玲子

演奏予定曲目(順不同):
※ Planets / ジェフ・ミルズ
※ Short Ride in a Fast Machine / ジョン・アダムス
※ 月の光 / ドビュッシー
※ ポエム・サンフォニック(100台のメトロノームのための) / リゲティ
※ BUGAKU(舞楽)より第二部 / 黛敏郎

【公演オフィシャルサイト】
www.promax.co.jp/bakucla/02
【ジェフ・ミルズ / CD『Planets』】
https://www.umaa.net/what/planets.html
【ジェフ・ミルズ / “Planets”Playlist】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLOvRZEHpi-uYHbnM_tIam0QKs_ameLSlt




Sleaford Mods - ele-king

 インターネット時代の悪夢に情報拡散というのがあって、たとえばレーベルが情報を送ると、そこに書かれたテキストをコピペして(つまり、咀嚼も吟味もされずに)いち早く情報を垂れ流すだけのネットメディは多々ある。そしてそれが、だぁーーーっと拡散される様は、イーノのレヴューでも書いたポスト真実社会そのもの。で、今回、ビートインクから送られてきたスリーフォード・モッズの新作情報のキャッチが「混乱の時代を迎えるイギリスで、今熱狂的な支持を集める奇跡の中年パンク・バンド、スリーフォード・モッズ」。アンダーワールドを中年テクノとは呼ばないように、イーノを老年アンビエントとは呼ばないように、ローリング・ストーンズを老人ロックとは呼ばないように、エレキングではスリーフォード・モッズを中年パンクとは呼ばない。
 スリーフォード・モッズが前作から〈ラフトレード〉移籍のあいだにあったことのひとつを言えば、メンバーのひとりはジェレミー・コービン支援のために労働党員となった。が、ブレグジット以降の党首選をめぐり彼の口汚いツイートが党から問題視され、投票権を失い、それに彼がさらに口汚く反撃を加えたことが話題になった(こういう話はブレイディみかこにこそして欲しいが)。
 ブレグジット以降、混迷の時代を迎えているというのは日本もまったく同じで、BBCの1年を振り返るという番組では、ブレグジットやトランプ勝利は、好むと好まざると関わらず、40年続いたレーガン/サッチャーの新自由主義=規制緩和によって自由貿易をうながし経済を活性化させるという政策に終止符を打たせた、という話があった。なるほどなーと思いながら見ていたわけだが、その是非は他にまかせつつ、こうした問題提起があって、他方では、たとえば『THE QUETUS』にはオルタ右翼(https://thequietus.com/articles/21378-trump-alt-right-fascist-bellends-60s-counterculture) などという論説まで掲載され、文中ではただの実業家にすぎなかった60代中道リベラルが責められたりと(笑)、むしろ、だからこそ、(まさにイーノには見えていなかったこのリアリズム)にずっと生きているスリーフォード・モッズが何をやるのか──、がっかりするかもしれないし興奮するかもしれないけれど、好むと好まざると関わらず、彼らの今回の新作に関して言えば、「注目すべき」という言葉が安っぽい宣伝文句にはならないのはたしかでしょう。
 ちなみに、3月の日本公開されるケン・ローチの素晴らしい映画、『ダニエル・ブレイク』のプロモーションに力を貸したのは、ジェレミー・コービンとスリーフォード・モッズ。だいたいこの興味深い音楽性とこのファッション・センス──頭でっかちの説教クサイ政治音楽ではないことはご覧の通りで、スリーフォード・モッズは希望以外の何モノでもないんですよ、悪いけど。
 アルバム『イングリッシュ・タパス』は3月3日にリリース。

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