在豪ソニックアートの先駆的組織「JOLT Arts INC.」と、スーパーデラックスを根城にながらく先鋭的なパフォーマンスを展開してきた「TEST TONE」がタッグを組むライヴ・パフォーマンス・シリーズの2デイズ、昨年は鈴木昭男と齋藤徹、メルツバウと千住宗臣とロカペニスに、日豪オールスターキャストのTHE NISなど、日豪の表現の先端をきりとってきた、JOLTが今年も来襲!
たんなる見本市的なお披露目にとどまらず、音と映像の科学反応を通して、観客のみならず演者の耳をも拓きつづけるこの企画らしい組み合わせが今年も目白押し。詳細は以下や関連HPなりで確認していただきたいが、灰野敬二と大友良英のおよそ10年ぶりのデュオはもちろん、PHEWとロカペニス、昨年のパフォーマンスもすばらしかったAMPLIFIED ELEPHANTSはこのフェスのための作品をひっさげて登場するという、あらたな視聴覚体験を求める貪婪な観客にこれ以上ないうってつけのイヴェントであることうけあい。個人的には──いや、全部観たいにきまってます。豪華ラインナップを謳うイヴェントはあまたあれど、またそれらに少々食傷気味ないま、外からの視点をもちこんだJOLTのようなイベントはまことに貴重といわざるを得ない。
■JOLT TOURING FESTIVAL 2015

●2015年11月12日(木)

AMPLIFIED ELEPHANTS
場所:
SuperDeluxe
www.sdlx.jp/2015/11/12
時間:
開場19時/開演19時30分
チケット:
前売り2800円/当日3300円 (+drink)
出演:
PHEW×ROKAPENIS(V.I.I.M project)
BLACK ZENITH(DARREN MOORE×BRIAN O’REILLY)
AMPLIFIED ELEPHANTS(from AUSTRALIA)
PHILIP BROPHY(from AUSTRALIA)
DJ: Evil Penguin
●2015年11月13日(金)

灰野敬二 大友良英
場所:
SuperDeluxe
www.sdlx.jp/2015/11/13
時間:
開場19時/開演19時30分
チケット:
前売り2800円/当日3300円 (+drink)
出演:
灰野敬二(HAINO KEIJI)×大友良英(OTOMO YOSHIHIDE)
L?K?O×SIN:NED ×牧野貴(MAKINO TAKASHI / FILMWORKS)
田中悠美子(YUMIKO TANAKA)×MARY DOUMANY
森重靖宗(MORISHIGE YASUMUNE)×CAL LYALL×)-(u||!c|<(JAMES HULLICK)×中山晃子(NAKAYAMA AKIKO / ALIVE PAINTING)
DJ: Evil Penguin
2 DAY PASS 前売り4500円/当日(11月12日)5000円(+drink)
企画・制作:JOLT, Test Tone and The Click Clack Project
問い合わせ:jolt2015@super-deluxe.com
INFO:joltarts.org



18年前に始まったTHA BLUE HERBが世に放ったファースト・アルバム『STILLING STILL DREAMING』(1998)は、リリース当時から熱烈な賛否を持って迎えられた。
BOSSの言葉はセカンド・アルバム『Sell Our Soul』でまた別のベクトルへの深化へ向かうのだが、それでもいまだ挑発的であり、彼らの孤独な進軍は続いていた。
3rdアルバム『LIFE STORY』(2007)はTHA BLUE HERBのターニングポイントとなる作品だ。
ひとりのMCとひとりのビートメイカーで作られた音楽を持って、1MC1DJで全国を回る。最小限の構成で作られるTHA BLUE HERBの音楽だが、膨大な数のオーディエンスの前で(なんせ野外フェスまで含む日本全国のツアーだ)膨大な言葉を吐くことで、その残響は否が応でもTHA BLUE HERBの言葉を変質させていく(これは日本刀を鍛えるのに似ている気がする)。その変質を文章で説明するのは難しいが、上のふたつの映像作品はその変質の過程が見て取れることでも興味深いものだ。
実に3年半におよぶツアーを終え、THA BLUE HERBは新たなアルバムの制作に入る。来たるべきアルバムは長いツアーで言葉を鍛え上げ、そして言霊の力、重さ、怖さを誰よりも熟知したBOSSというMCが、2011年3月11日を経て書き上げたものでもある。その4thアルバムに、彼らは『TOTAL』(2012年)と名付けるのだ。



