「TT」と一致するもの

Seekae - ele-king

 実はいま、今月末発売予定の紙ele-kingの2号目を制作中で、例によって松村正人は眠れぬ夜を過ごしながら磯部涼に毎朝電話しているという事態がここ1週間続いている。そんなわけで、無事に完成することができるかいまだ予断を許さない状況とはいえ、いまここで特集のテーマをひとつ言うと「現実逃避」だ。
 日本においては音楽における「現実逃避」がいまだネガティヴなものだと思われがちな理由のひとつはテオドール・アドルノによる有名な『音楽社会学序説』から逃れられないからではないだろうかと思う。こうした古い教養主義には学ぶことも多いが、「複雑な和声と多声の錯綜をも明確に把握」できるエキスパートとはかけ離れたリスナーである僕は、「娯楽」として音楽を享受するところからはじまったのであって、基本的には逃避(=快楽)は音楽体験における重要な醍醐味のひとつだと認識する立場にいる。
 当たり前の話だが、「娯楽」としての音楽が必ずしもそれに興ずる人が属する社会を肯定するわけではないことは、モータウンが公民権運動のサウンドトラックになったことからもわかる。そして、こうした前口上は抜きにしても、とくに震災後、未曾有の歴史に突入した我々としては、ひとりの消費者としても生活を少しでも明るくさせてくれるような音楽、一瞬でもこの現実を忘れさせてくれる音楽という娯楽の身近さをより敏感に感じているのではないだろうか。アドルノ先生が皮肉っぽく「音楽は空虚な時間を装飾する」と言っても、装飾のやり方次第では「だから良い」としか言いようがなく、おそらく我々は非日常を楽しんでいた日常を愛していることを再認識しているのだ。
 興味深いことに、そうしたドリーミーな音やそのエスケイピズムは、2008年の金融危機以降のアメリカを中心に産業が管理する音楽シーンとは別のところで、加速的に、ずいぶんと多様に、だーっと拡大している。そうした最近の傾向――チルウェイヴ、アンビエント、ドローン、ドリーム・ポップ、ローファイ・サイケデリック、IDM――などなどを紙ele-kingの2号では100枚のディスク・レヴューとして紹介している。オーストラリア出身の3人組、シーケイのセカンド・アルバム『+ドーム』も、その100枚に入れるべきアルバムである。チルウェイヴやアンビエント・ポップ、あるいビビオのようなはフォーキーなIDM、あるいは〈ブレインフィーダー〉周辺のドリーミーなダウンテンポと呼応している音楽だ。
 さらにまた興味深いことに、こうした新しいローファイ音楽の広がり、世界各地からの感応の仕方は、クラブ・ミュージックにおけるそれとほとんど同じなのだ。つまり、ベッドルーム時代における音楽の広がり――「あいつが作ったあの音は良いな、じゃ、俺はもうちょっと柔らかくそれをやってみよう」とか「あいつのあの感じと昔のあの感じをミックスしてみよう」などといった、いわば受け手側の再生産という、かつてはクラブ・カルチャーを通じておこなわれていたものが、現在はそれにインターネット共同体まで絡ませながら進行している。それで......毎週のように、新しい音があっちこっちから聴こえてくるというわけだ。ある意味では、そういった音楽においては芸術的な優劣ではなく個人の好みが尊重される。たとえば「俺はIDMでも、ドリーミーで楽天的なほうが好きだな」という人には、LORN(ロサンジェルス)よりはLONE(バーミンガム)だろう。この手の音楽には、クラブ・ミュージックのように機能性というところがあるのだ。
 シーケイの『+ドーム』は、バーミンガムのほうのローンの『エクスタシー&フレンズ』の陶酔感が僕がいま思いつく限りではもっとも近い。ビビオの『アンビヴァレンス・アヴェニュー』ほどフォークが強調されてはいないけれどフォーキーで、あの夢うつつな感覚とも繋がる。そして、こちらのほうがややサイケデリックで、ボーズ・オブ・カナダのメランコリーも少々入っている。真面目に作られた優しい音楽で、僕は自分の"好み"である。

 ところで、最近は三田格さんのレヴューがアップされていないじゃないかと数人の方からご叱咤を受けた。三田格さんはいま話題騒然の『ドミューン・オフィシャル・ガイド・ブック』の編集でテンパって......いや、がんばっているのです。乞うご期待ですよ。

Chart by JAPONICA 2011.06.13 - ele-king

Shop Chart


1

C&C

C&C C&C EDIT Ⅰ POINT / JPN / 2011/6/7 »COMMENT GET MUSIC
イニシャルの並びでもうお分かり!ですね?国内随一のDJユニットとしてEP/ミックスCD等、様々なプロダクションを手掛けるあのお二方が覆面 で2トラック・エディット7"を限定リリース!とにかく現場重視、DJに使ってもらうことを念頭に置きエディット/リワークが敢行されたキメ細かな気の利いた一枚。DJ諸氏はマスト・チェックでお願いします!

2

MONGO SANTAMARIA

MONGO SANTAMARIA FUNK DOWN (THE SACRED RHYTHM VERSION) FANIA / US / 2011/6/7 »COMMENT GET MUSIC
NYのラテン/サルサ名門レーベル<FANIA>音源をJOE CLAUSSELLがリミックス/エディットし、ミックス&コンパイルした話題作「HAMMOCK HOUSE : AFRICA CARIBE」より本編未収録となるMONGO SANTAMARIA"FUNK TOWN"のリミックスがワンサイド・プレスの限定盤としてリリース!

3

MOODYMANN

MOODYMANN PRIVATE COLLECTION 3 UNKNOWN / US / 2011/6/2 »COMMENT GET MUSIC
A面には08年に<BROWNSWOOD>より限定リリースされたJOSE JAMES"DESIRE"のMOODYMANNリミックス、そして97年リリースのレア作品<KDJ>9番収録トラックをタイトル新たに"DO U WANT TO DANCE (MIX 1)"にて収録。またB面には幻の激レア・デビュー作<KDJ>1番に収録されている"U GOT ME BLUNTED UP"、"?WANNA RIDE MY ?"をそれぞれ"I WAS BLUNTED INTO THE MIX (EXTENDED VERSION)"、"LICK MY DICK"とクレジット変更し再収録!

4

ABOUT GROUP

ABOUT GROUP YOU'RE NO GOOD REMIXES DOMINO / UK / 2011/6/5 »COMMENT GET MUSIC
凄腕達から成る4人組ニュー・バンドABOUT GROUPの老舗<DOMINO>から以前リリースされた、HARVEY AVERNE"YOU'RE NO GOOD"の傑作カヴァーがこの度、巨匠=THEO PARRISH参加のリミックスEPとしてヴァイナル限定リリース!

5

COLM K

COLM K BASICS BASTARD JAZZ / US / 2011/6/5 »COMMENT GET MUSIC
COLM K & THE FREESTYLEMELLOWSHIP名義でのユニット作"DANCING SKULLS"がスマッシュ・ヒットしたその片割れ、アイルランドの激注目株COLM Kソロ作。なんと今回はELAINE DOWLINGなる女性ヴォーカリストをフィーチャーして送る洗練の極上ニュー・ソウル・ナンバーを披露!

6

EBB & FLOW

EBB & FLOW 85@UNION ROUNDABOUT SOUNDS / GER / 2011/6/5 »COMMENT GET MUSIC
90年代よりUS西海岸ブレイクビーツ・シーンを支える名門レーベル<PLUG RESEARCH>主宰JOE BABYLONと、WARREN COWLEYによる新生ユニット=EBB &FLOW、ドイツの注目新興レーベル<ROUNDABOUT SOUNDS>からのセカンド・リリース。ドイツ経由、漆黒のデトロイト・ディープネスが詰まった快作。

7

SINKICHI

SINKICHI HOUSE MUZIK FOR SUNCONSCIOUS / 2011/5/27 »COMMENT GET MUSIC
SINKICHIさん待望のニュー・ミックス!沖縄/コザで開催する自身のパーティー「SUNCONSCIOUS」でのライブ録音!

8

RON BASEJAM

RON BASEJAM A LIFE IN HEADPHONES EP REDUX / UK / 2011/5/30 »COMMENT GET MUSIC
アシッド・ライクなシンセ・ベース・ディスコ、エレピ/ギター・リフが心地よく揺らめくバレアリック・トラック、そして昨今の主流的なビートダウ ン・アプローチのエディット・トラックまでかなり個性豊かな7トラックス。ダンス・フロア仕様~チルアウト・サイドまで柔軟にこなすベテランなら ではの燻し銀な一枚。

9

FUNKTOMAS / SONO RHIZMO

FUNKTOMAS / SONO RHIZMO SWEET BABY / I CAN'T SLEEP RESENSE / GER / 2011/6/5 »COMMENT GET MUSIC
オーストリア発マッシュ・アップ/エディット・レーベル<RESENSE>20番!昨今<JAZZMAN>周辺から盛んにリイシューされ注目を集 める50~60年代のジャイブ/R&B音源をモチーフに現行フロアに即したビート/グルーヴでリワークしたかのような FUNKTOMAS"SWEET BABY"が断然イチオシ!

10

P.M.D.M.F! aka TAN IKEDA

P.M.D.M.F! aka TAN IKEDA BANDIT BUGGIE 2 RASTAFE RECORDZ / JPN / 2011/6/1 »COMMENT GET MUSIC
第1弾も大好評完売に至った関西が誇る凄腕ベテランDJ=TAN IKEDA a.k.a. P.M.D.M.F!による極上ロック・ミックス待望の第2弾!第1弾同様フォーク、カントリー、サイケ・・と確固たるディグ精神に裏打ちされた黒指な選 曲、また長いキャリアで培われたDJセンスで描き上げられた70'S空気感を真空パック!

Chart by Underground Gallery 2011.06.13 - ele-king

Shop Chart


1

GERALD MITCHELL

GERALD MITCHELL Resurrection 2011 Remix GMi »COMMENT GET MUSIC
デトロイト・テクノ・シーン随一のメロディー・メーカー、そしてキーボーディス ト。ジェラルド・ミッチェル最新作! UR、Los Hermanosで聴かせたテクノ・クラシックスの数々。ジェラルド・ミッチェルを証するものは、彼が残してきた強く美しい音像と、世界中のオーディエンスたちの記憶に残るリズムの渦。デトロイト・テクノ、最後の巨人が、いよいよ自身のレーベル・ワークとともに、自身のソロ・プロジェクトを始動させる!!ソロ第1弾シングルは、今、困難な状況にあるすべての日本人に捧げられた 『レザレクション(復活) 2011 Remix』。かつて、彼が自身の困難に打ち勝ったことを機に作られたLos Hermamosの名作を、今こそ日本のファンに捧げたいと、鋭意のセルフ・リミックス。近々リリース予定のフル・アルバムからの楽曲を従えて、待望のリリース!

2

THE MARTIAN

THE MARTIAN Techno Symphonic in G Red Planet »COMMENT GET MUSIC
Submergeのみで販売されていたRED PLANET14番が遂に解禁! レーベル側の都合により、Submergeのオンラインショップのみでの販売となっていたRED PLANET14番が遂に一般販売を解禁! リリースから18年の時を経た今でも、ピークタイムのフロアを彩り続ける永遠の アンセム「Star Dancer」や、コズミック・テクノの名作「Firekeeper」など、 数多くのクラシック作品を産み出してきた人気シリーズである『RED PLANET』。 SUN RA、P-FUNKから受け継がれるコズミック・ロマン主義と、森羅万象への信仰 や儀式としての「ダンス」といったネイティブ・アメリカンの思想を根幹テーマに 持つ、マッド・マイクのライフ・ワークとも呼べるプロジェクト!

3

KOUJI NAGAHASHI

KOUJI NAGAHASHI Monster Olympic Iero »COMMENT GET MUSIC
ジャパニーズアンダーグラウンド!新潟の[Iero]待望の新作!作秋、4年の沈黙を破り、レーベル再スタートと共にリリースした前作のTAKUYA MATSUMOTOの作品は、確かな耳を持つバイヤーや、コアなディープ・テクノ/ハウス・ファンから高評価を得た、新潟のアンダーグラウンド・レーベル[Iero]の新作!今回は、レーベルオーナーでもあるKOUJI NAGAHASHIをメイン・トラックに、盟友TAKUYA MATSUMOTOのリミックス2トラックをBサイドに配し、現在の各国シーン"最深部"に呼応する次世代のディープ・ハウス/ディープ・テック・サウンドを披露!デトロイトのゲットー・エレクトロ・ファンク、マンチェスターのエレクトロニカ・レーベル[Skam]の初期作品を彷彿とさせる、ダーティーかつLO-FIな質感と、ドープなビート構築で展開していく、ロウビート/エレクトロを披露したKOUJI NAGAHASHIのオリジナル、入り組んだリズム・パーターンと、ダビーな空間処理でドープにロックしていく、例えるなら、USシーンのOMAR-S/JES- ED/DJ QU、そして成長著しいロシアのANTON ZAP~ベルリン周辺のサウンドともリンクするようなディープ・テックへ昇華させたTAKUYA MATSUMOTOリミックスの、計4トラックを収録

4

SLEEPARCHIVE

SLEEPARCHIVE Ronan Point Tresor »COMMENT GET MUSIC
ベルリン・ミニマル・マスターSLEEPARCHIVE新作は何と[Tresor]から! ミニマル・テクノ・ファン待望!"POST SLEEPARCHIVE"と形容される程に、沢山のフォロワーを生み出した、ベルリンのミニマル・テクノ・マスターSLEEPARCHIVE、約2年振りとなる新作は、老舗[Tresor]から! レーベルが変わっても、サウンドは一貫したSLEEPARCHIVE節!無機質なパルス音、映像的に配置されたホワイト・ノイズ、良い意味で"黒さ"とは正反対の、揺れの無い直線的なグルーヴ、ミニマル・テクノはこうであるべき!と思わずにはいられない、真性ミニマル・テクノが4トラック!

5

TRAXX

TRAXX To The Beat Bizarre! Lumberjacks In Hell »COMMENT GET MUSIC
コレは超ヤバい!! オールド・シカゴ・マニア MELVIN OLIPHANT IIIによるプロジェクトTRAXX新作!!! [Creme Organization]や[International Deejay Gigolo Records]からも作品を残す TRAXX aka. MELVIN OLIPHANT III新作がコレまた相当ヤバい仕上がりに!!まず Side-Aでは、オールドなドラムマシンのリズムにクラップやTANGELINE DREAMネタのシンセ、ヴォイス・サンプルなどを交え、18分にも及ぶ圧倒的なまでのドープな世界観で展開していった「To The Beat Bizarre!」。そして Side-Bには、RON HARDYからの影響を感じさせる、様々な楽曲を組み合わせたかのような「insane experiment abstract」。どちらもホント最高な1枚なのですが、個人的には Side-Aがとにかく一押し!是非チェックしてみて下さい。

6

SPECTER

SPECTER Pipe Bomb Sound Signature »COMMENT GET MUSIC
先日の来日ツアー時に、THEO PARRISHがヘビー・プレイしていた、マッド・シカゴ・ チューンが、[Sound Signature]からリリース!THEO PARRISH率いる[Sound Signature]新作は、PATRICE SCOTTのレーベル[Sistrum]や スペインの注目ディープ・ハウス・レーベル[Downbeat]等から作品をリリースしてき たSPECTER aka ANDRES ORDONEZが登場![Sistrum]や[Downbeat]からリリースされた作 品はLARRY HARD直系のピュアでエモーショナルなディープ・ハウスでしたが、今回は レーベル・カラーを意識したのか、かつてのシカゴハウスが持ちあわせていた、マッ ドでピプノティックな趣で展開されるミニマリスティックなシカゴ・ハウスを披露!先 日行われたジャパンツアー時に、THEO PARRISHがヘビー・プレイしていたキラー・チュー ンです!片面プレス!

7

STEREOCITI

STEREOCITI Kawasaki Mojuba »COMMENT GET MUSIC
UGヘビー・プッシュ!ジャパニーズ・アンダーグラウンドSTEREOCiTI待望のデビュー・アルバム! シカゴ/デトロイトの伝統とベルリンの空気感が同居しつつも、日本人ならではな繊細な音響構築で、独自のディープ・サウンドを生み出してきた、 日本を代表するアーティストKEN SUMITANI aka STEREOCITIが、ベルリンの[Mojuba]から待望のデビュー・アルバムをドロップ! アルバムタイトルの "Kawasaki" は、STEREOCiTIの出身地でもある川崎市にちなんでつけられたとのこと。アルバム全体を通して感じられる、低い温度感と低空飛行なグルーヴ、"ディープ"や"ミニマル"などという安易な言葉では表すことが出来ない、その奥深くに確実に存在する、確固たるソウルが詰まった、ジャパニーズ・アンダーグラウンドを代表する傑作アルバムが誕生!

8

NED DOHENEY

NED DOHENEY Hard Candy Columbia »COMMENT GET MUSIC
DJ HARVEYやDJ COSMO(昨年の来福時、ラストにプレイ!)プレイする AOR名盤が、嬉しいジャケ付きで再発! 昨今、DJ HARVEYが同アルバム収録「Get it Up for Love」をプレイすることで、ディ スコ/ハウス層からも注目を集め、年々、市場で見かけることも少なくなり、見つけた としても高値で取引されることが増えてきた、NED DOHENEY 76年リリースの3rdアルバ ムが、嬉しいことにオリジナル・ジャケ仕様で再発されました!元々AORファンからは 人気の高い、同シーンを代表する名盤として知られる1枚なだけに、前述の曲以外にも、 フリーソウル名作として知られる「Each Time You Pray」など、甘く、アーバンな楽 曲が揃っていて言うまでも無く素晴らしい内容の1枚。持っていなかった方は是非

9

DIONNE

DIONNE Back On The Planet Smallville »COMMENT GET MUSIC
LARRY HEARDファンへ!SMALLPEOPLEのJUST VON AHLEFELDによる変名DIONNEの新作が[Smallville]から! カッコイイです!正統派です!往年のMr.FINGERSの作品を思わせるような、アナロジカ ルな弱アシッド・ベース、浮遊感たっぷりの空間シンセで、じっくりとハメていくA面 「Back on the Planet」、繊細なシンセ・リフが軽快なムードを演出した、程よいト ランス感が◎な「What You Are」、モッサリ感が緩心地良い、ダブ・ハウス・ムードの 「Capsule」の3トラック、全て最高![Smalleville]本当にカッコイイです!今回も手放 しでオススメです!![Dial]、[Laid]、[Smalleville]、このラインがツボの方なら間違いない一枚!

10

DJ DUCT FEAT. THE REGIMENT

DJ DUCT FEAT. THE REGIMENT Backyard Edit Pt.04 _ Detroit Session Thinkrec. »COMMENT GET MUSIC
レア・コレクションがたっぷり仕舞い込まれたレコード棚をひっくり返して、まるで初期衝動のようにエディットしまくった、大好評シリーズ『BACKYAD EDIT』。第2シーズンの幕開けは、なんとラップもの!しかも、90年代のHIP HOP GOLDEN YEARSを彷彿とさせる、デトロイトのMCチーム "THE REGIMANT"との強力タッグ作品!!その名も『デトロイト・セッション』!!!

Chart by UNION 2011.06.10 - ele-king

Shop Chart


1

SPEKTER

SPEKTER Pipe Bomb SOUND SIGNATURE / US »COMMENT GET MUSIC
SOUND SIGNATURE最新作はTheo Parrish自身もジャパンツアーでヘヴィプレイをしていたあのトラック!彼の持ち味であるこれまでの繊細なディープハウス感はそこには一切無く、かつてのシカゴハウスと今の空気感をマッチングさせた、「溜め」が絶妙なトラック。酩酊状態のバッドトリップを思わせるような音のねじれ、程よくアシッドなウワものの置き方も素晴らしく、フラットなクラップに体を支えられながら淡々とフロアメイクをするようなドープな仕上がり。

2

OMAR S

OMAR S Here's Your Trance Now Dance! (Shadow Ray Remix) FXHE RECORDS / US »COMMENT GET MUSIC
OMAR Sの片面シングル"Here's Your Trance, Now Dance"のリミックス12"!!ランニングベースを這わせたオリジナルに対し、Shadow Rayのリミックスはトラック全体を彩るストリングスを生かし、パーカッションビートで土着的な雰囲気を加えアタックの強いクラップでダンサブルに変貌させた渾身のリミックス!!Balance AllianceクルーやPermanent Vacationクルーもレコメンドする1枚!

3

RICARDO VILLALOBOS,MAX LODERBAUER

RICARDO VILLALOBOS,MAX LODERBAUER Re:ECM ECM / GER »COMMENT GET MUSIC
設立から40年が経ったECMで初となる試み。最早説明不要、ミニマル・テクノの第一人者であるRicardo Villalobosと3月に昨年9月にMetamorphose2010での来日も果たしたMoritz Von Oswald Trioや2月のDommune出演も記憶に新しいnsi.のメンバーとして活躍するMax Loderbauerの2人がECM作品をリミックス。

4

ABACUS

ABACUS African Hi-Fi Vol.1 NDATL MUZIK / US »COMMENT GET MUSIC
シカゴを代表するディープハウスレーベルPrescriptionやGuidance Recordings、そしてTransmat傘下Fragile Recordsから作品をリリース、「You Make Me Feel Like」や「Baghdad Cafe」などの大ヒット作を残してきたベテランA:xus (Abacus)による2006年作品が、Kail Alce主催NDATL流通で12インチをリ・リリース。

5

VINS VS SE62

VINS VS SE62 EP GIMME THE LOOT / UK »COMMENT GET MUSIC
これは最高!!!!!!DJ Cole Medinaが立ち上げたフレッシュなビートダウン&スローモーディスコレーベル"GIMME THE LOOT"からいよいよ第一弾リリース!VINS & SE62なる謎のアーチストですがネタのチョイスも音の作りこみもまんまCole Medinaな仕上がり!ロック~ヒップハウスから、波のSEも涼しげなフリーソウル、80'sまで全方位完全網羅!密度の高いフロアでも、音の抜けがいい野外でも、この1枚は相当な戦力になります!

6

DJ DEZ(a.k.a. ANDRES FROM SLUM VILLAGE)

DJ DEZ(a.k.a. ANDRES FROM SLUM VILLAGE) Dez Electric DEZ-JS / JPN »COMMENT GET MUSIC
Moodyman主宰を拠点にAndres名義のリリースを重ねるDJ DEZ。『THE DEZ ELECRTIC』をコンセプトに、ヒップホップ、ソウル、エレクトロ、ブギー/ディスコ等黒さ溢れる楽曲の数々を、スクラッチ、カット、2枚使いを全編に盛り込んだ超絶的かつ黒光りしたプレイでミックス!80分に渡って最高の世界で楽しませてくれます!!

7

OWINY SIGOMA BAND (THEO PARRISH REMIX)

OWINY SIGOMA BAND (THEO PARRISH REMIX) Wires BROWNSWOOD / UK »COMMENT GET MUSIC
ロンドンを拠点に活躍するミュージシャン達が一致団結し、東アフリカ最大の音楽都市ナイロビにて現地ミュージシャンとのレコーディングを敢行した話題のプロジェクト、オウニー・シゴマ・バンドのアルバムからTheo Parrishリミックス収録の12"がシングルカット!

8

TIGER & WOODS

TIGER & WOODS Gin Nation RUNNING BACK / GER »COMMENT GET MUSIC
ラベルにスタンプのみが押されたミステリアスなセルフレーベル『EDITAINMENT』からではなく、MARK E、TODD TERJEなどNU-DISCOシーンの注目レーベル『RUNNING BACK』からのリリースとなる本作は、TIGER & WOODSの間もなくリリース予定のアルバム「Through The Green」にも収録予定の"Gin Nation"、"Kissmetellme"にアルバム未収録の"Kissmetellmemore"を収録した12"!!

9

MOODYMANN / ムーディーマン

MOODYMANN / ムーディーマン Private Collection 3 »COMMENT GET MUSIC
MOODYMANN aka KENNY DIXON JRのプライベート盤シリーズ第3弾! 新世代ジャズ・シンガー・JOSE JAMESのリミックスや幻のKDJ1番「MOODY TRAX」収録の傑作"U Got Me Blunted Up"など今回も見逃せないラインナップ!

10

INSTRA:MENTAL

INSTRA:MENTAL Resolution653 NONPLUS / UK »COMMENT GET MUSIC
ベース・ミュージック・ファン並びにテクノ・ファンも待望のINSTRA:MENTALデビュー・アルバム「Resolution 653」が自身のNON:PLUSからリリース!!!最先端のポスト・ダブステップ、ベース・サウンドを搭載した超話題珠玉の13曲!!!

CUZ ME PAIN DJs (NITES, ODA, TSKKA, YYOKKE) - ele-king

CMPs Favorite Vinyl & Cassette -2011 June-


1
Alexis Blair Penney/Lonely Sea/Ecstasy

2
Hatchback/Zeus&Apollo/Lo Recordings

3
Linda Mirada/Fantastico San Jose/Discoteca Oceano

4
Christian Aids/Stay/Double Denim

5
V.A./Cuz Me Pain 4Way Split/Cuz Me Pain

6
Mater Suspiria Vision/Inverted Triangle I/Clan Destine

7
Saint Etienne/Spring (Air France Remix)/Heavenly

8
Gunnar Bjerk/Back Then/DFA

9
Diva/The Glitter End/Big Love

10
ARP/Pastoral Symphony Remixed/Smalltown Supersound

Idiot Glee - ele-king

 本人は「ポスト・ドゥワップ」と言っているようだし、『ガーディアン』は「ピアノ・ポップ・ウェイヴ」と苦しい名状を与えていて、しかし音を聴くかぎりでは両者が「チルウェイヴ」という言葉を避けているのがありありとうかがわれる。実際のところは『パーソン・ピッチ』から大いに影響を受けたベッドルーム・ポップ。ドゥワップなど50年代のブラック・ミュージックやモータウンといったレトロな音楽スタイルを参照しているが、とろとろとしたリヴァーブをきかせるプロダクションといい、寄せては返すコーラス・ループといい、パンダ・ベア的な方法論と現実逃避的な企図を含んでいて、これをチルウェイヴと呼ばないわけにはいかない。

 ケンタッキー育ちの青年ジェイムス・フライリーのプロジェクト、イディオット・グリーのデビュー・フル・アルバム。ジェイムスにはクラシック・ピアノの素養があり、ソロ・ピアノのカセット・テープもリリースしているようだが、彼のメロディ・センスとリズムへの独特の感度が、ピアノ演奏においていかなる効果を生んでいるのか非常に興味がある。メロディとリズム。このシンプルな要素を洗練させることで、彼の音楽は一種の中毒性を生み出しているとさえ思う。
 一聴したところモーニング・ベンダースと近い部分を抉っているようにも思われるが、こちらのほうが機能性の高い音である。音として気持ちよく、身体的な効果が期待できる。足し算でも引き算でもない、もともとピースが限られた積み木を、組んだりこわしたりするような、ミニマルな音使い。神経にやさしく、しかしそれだけで頭の働きを麻痺させそうな力を持っている。たとえば"ドント・ゴー・アウト・トゥナイト"のスネアとコーラスが響きあう空白の多い音作り。ベースとキックは渾然一体としていて、スローだがパーカッシヴな心地よさを生み出している。
 にぶく、ゆるく、西日のような色彩を感じさせるリヴァービーな音像は、つづく"オール・パックト・アップ"に引き継がれ、発展する。これこそは『パーソン・ピッチ』である。歌ものとしてはフリート・フォクシーズや、フォスターの歌曲などを思わせるアメリカン・フォークロアのスタイルだが、バック・トラックやコーラスのループ、奇妙な残響感、トロピカルでも土俗的でもエキゾチックでもありかつ世界のどこでもないという、あのパンダ・ベアの手つきをすみずみに感じる。
 ほどよくまどろんでいると"トラブル・アット・ザ・ダンスホール"のダビーなサイケ・ナンバーがおもむろにはじまる。グロッケンやピアノはオルガンに取って代わられ、ヴォーカル・スタイルもややワイルド、コントラストのついたトラックである。この曲の挿入で作品に奥行きがつく。またサイケデリックなムードがこれを境に色濃くなってもいて、構成も巧みなようだ。しばらく後に出てくる"エフ・オー・イー"のジョナサン・リッチマンを彷彿させるドゥワップもとてもよくて、あのヴィンテージ感に比してリズム・トラックがまったくオートマチックな打ち込み音をはじき出しているのがたまらない。
 "ウェルカム・バック"の、安っぽいリズム・パターンもとてもきいている。リズムの有り無し、抜き差し。あってなさそうに思われるリズム感覚が、じつは替えのきかないほど楽曲の中に大きな比重を占めていることを、このいくつかの楽曲が証している。
 ラストはベースと4声のコーラスがシンプルに締める。牧歌的なラインと"イン・ザ・サディスト・ガーデン"というタイトルのミスマッチ、そしてアップライトのようなややちゃちな響きのピアノの後奏が奇妙な後味を残す。旧きよきアメリカ......を擬した、いや、鏡映しにした、存在しない世界。イディオット・グリーのレトロ・ポップは、懐古趣味というよりは、このようにリアルを描かないことによって別世界をひらく、そしてそこに浸って帰ってこれなくするためのまじないのようなものだ。

 フリート・フォクシーズも、あるいはモーニング・ベンダースやザ・ドラムスなど、活気づくビーチ・ポップ・シーンが触れられない、音楽の闇のようなものに、彼は触れている。そしてそここそがジェイムスの逃避先。やわらかい光を持った、闇のビーチ・ポップ。5回聴けば骨抜きになってしまうはずだ。最後に多くのメディアに倣って、彼ジェイムスがモルモン教徒として育ったことを注記しておくが、筆者にはそれと音との関係についてとくに指摘できる知識はない。

Africa HiTech - ele-king

 マーク・プリチャード......といえばUKテクノのベテラン中のベテランで、デビューはマイケル・パラディナスよりも早く......とはいえ、彼の名が知られたのはエイフェックス・ツインが20歳で脚光を浴びた直後の、1991年あたりの、ロンドンの〈ファットキャット〉が推していたデトロイト・テクノ・フォロワーの一群――ブラック・ドッグ・プロダクションズ、B12、アズ・ワン、あるいはニューロ・ポリティークらが注目されてから数年後の話で、リロードとしてのデビュー・アルバムを発表した1993年のことだった(いまとなっては元グローバル・コミュニケーションと説明されているが、最初はみんなリロードとして覚えたのである)。
 なぜリロードが注目されたかと言えば、相棒のトム・ミドルトンがコーンウォール時代にエイフェックス・ツインのオリジナル・メンバーだったという『NME』に記された宣伝文句によるもので、それほど当時のシーンにとって"エイフェックス・ツイン"と"コーンウォール"というキーワードには強いマジックがあった。
 そして......彼らのレーベル〈イヴォリューション〉(途中から〈ユニヴァーサル・ランゲージ〉に改名)の12インチ・シングルは、三田格ほか1~2名に先に買われてしまうと再入荷はないので、結局はロンドンにまで行って探すほかなかった......というほどいち部のリスナーにとってはヨダレが出るようなレーベルだったのだ。〈イヴォリューション〉の黄色と黒の「E」のロゴのTシャツも人気だったし......。もちろんそれも『76:14』があまりにも素晴らしかったからである。

 マーク・プリチャードはマイケル・パラディナスやルーク・ヴァイバート、あるいはエイフェックス・ツインのように、名義によって、そして時代によってスタイルをころころ変えてきているが、そうした一貫性の無さに関して言えばプリチャードはずばぬけて破壊的だと言えよう。見事なほど自分がない......というか、ある意味ではそれがDJカルチャーというものでもある。
 プリチャードは、ここ数年はダブステップへの積極的なアプローチが目立っているし、ハーモニック313ではデトロイト・ヒップホップにも手を伸ばしている。彼は、何か参照するネタを見つけなければ作れないタイプの典型で、アフリカ・ハイテック名義による本作は、ここ数年ネタには尽きないUKのシーン(ダブステップ、グライム、ファンキー等々)、もしくはジュークやグリッチからヒントを拾いながら、アフロビートを参照して、パートナーであるスティーヴ・ホワイトとともに、新世代のベース・ミュージックとは別の、より大きなところに向かっている。
 ちなみにスティーヴ・ホワイトは、およそ10年前に登場したスペイセックというプロジェクトによって、主にクラブ・ジャズ系のリスナーから多大な期待と評価を受けていたプロデューサーで、ジェイディラやワジードといったデトロイト・ヒップホップとの仕事も経験している。まあ、往年のリスナーにとってはふたりの組み合わせ自体が興味深かったと言えるだろう。それは、〈ワープ〉がこのプロジェクトと契約するには充分な理由だ。

 そして『9300万マイル』において、ふたりの雑食性は美しい団結を見せている。それは、歴史好きの探検家が広範囲に渡って採集した音の博覧会のようなアルバムだと言える。デトロイト・テクノのリスナーはそれを見つけ、ベース・ミュージックのリスナーはそれを見つけ、下手したらサン・ラのリスナーもそれを見つけるかもしれない。
 アルバムにおいてもっとも興奮するのは、プリチャードのこの20年の調査の結実がクラブ・ジャズの温かいソウルやアフリカと交錯する瞬間である。"アワー・ラヴ"におけるホアン・アトキンスのファンクと『アンビエント・ワークス』めいた叙情性、"スピリット"や"ライト・ザ・ウェイ"における催眠的なアフリカン・パーカッションと『アーティフィシャル・インテリジェンス』のアンビエンス......。"アウト・イン・ザ・ストリーツ"ではジュークの速いループに重ねたソウル・ヴォーカルによる斬新なグルーヴが身体を揺らし、"フットステップ"では回転数を速めたドレクシアのビートが頭を直撃するようだ。"サイクリック・サン"はアルバムを象徴するダイナミックな構造の曲で、70年代初頭のドン・チェリーが〈ハイパーダブ〉で録音したかのような美しい雑食性が展開されている。"ドント・ファイト・イット"は魅惑的なパーカッションと麗らかな歌による素晴らしいクローザー・トラックだが、日本盤にはもう1曲、70年代ファンクのフレイヴァーを持ったグルーヴィーなボーナス・トラック"ターン・イット・オン"が収録されている。
 プロジェクト名はベタだが、『9300万マイル』は賞賛に値するアルバムである。この10年でアフリカ音楽がUKにおいてよりポピュラーになった背景には、交通網の発展によってその距離が縮まったという単純な事実があって、いま"アフリカ"を引用するのもベタと言えばベタだが、アフリカの大地のうえでドラムマシンに電流を流しながら、クラブ・ジャズのムードのなかでロンドンのグライムとデトロイトのファンクを打ち鳴らすことは、そう簡単なことではない。

Chart by JET SET 2011.06.06 - ele-king

Shop Chart


1

OBRIGARRD

OBRIGARRD HEIGE ME MARS E.T. »COMMENT GET MUSIC
刃頭+YANOMI=OBRIGARRDによる辺境ブレイクス~ジプシー・ヒップホップ!!ヒップホップを軸に、世界中のあらゆる民族音楽や土着的グルーヴを飲み込んだ傑作『OBRIWORLD』から、アンセム化必至のA1他4曲収録の限定12"が登場!

2

I BOAT CAPTAIN

I BOAT CAPTAIN SLOWER / MOODY BEAT »COMMENT GET MUSIC
The Backwoodsリミックスを収録したTiago新作が到着!!現行バレアリック重要レーベルを軒並み制覇中、八面六臂の活躍を繰り広げるポルトガルのイケメン・プロデューサー/DJ、Tiagoが遂にIs It Balearic?に参戦。しかもThe Backwoods a.k.a. DJ Kent(of Force Of Nature)リミックスまで搭載してしまった間違いの無い一枚が登場!!

3

ABOUT GROUP

ABOUT GROUP YOU'RE NO GOOD REMIXES »COMMENT GET MUSIC
曲者揃いのスーパー・グループをTheo Parrishがリミックスしたアナログ・オンリー初回プレス限定盤!!お得意の前衛的なファンク感覚が漲る打点を武器にワン&オンリーな漆黒ハウスへと改造したTheo ParrishによるA面、ケルン勢力も顔負けの脱臼ミニマルに仕立てたAshley Wales(of Spring Heel Jack)によるB面、どちらも聴き応え十分です!!

4

D.L A.K.A. BOBO JAMES

D.L A.K.A. BOBO JAMES OOPARTS (LOST 10 YEARS ブッダの遺産) »COMMENT GET MUSIC
世の中が変わろうとも俺自身は変わらない。この言葉以上の作品力を感じさせる、どこか懐かしい感覚を覚えつつも、いつの時代にも通用するサンプリング・ミュージック。

5

LOVEBIRDS

LOVEBIRDS WANT YOU IN MY SOUL FEAT. STEE DOWNES »COMMENT GET MUSIC
自身が主宰のKnee Deepは言うに及ばず、Teardrop、Lazy Daysとここ最近のリリースは全て外れなしの高打率を誇るジャーマン・ハウス・ベテラン、Sebastian Doringによる新作は復活した名門Winding Roadから久々に登場。

6

STEFFI

STEFFI REMIXES »COMMENT GET MUSIC
ベルリンPanorama Barのレジデントとしてここ日本でもメジャーな存在となったSteffiによる傑作1st.アルバムからのリミックス・カット。なんとニュー・ミレニアム・レイヴ旗手、Loneも参加してます。

7

QUANTIC

QUANTIC HIP HOP EN CUMBIA EP »COMMENT GET MUSIC
ヒップホップ・クラシックをトラディショナルなクンビア・スタイルでカヴァー!!中南米路線を突き進むQuanticによる話題沸騰作!!片面セラート・コントロールのカラー・ヴァイナル完全限定盤。全て未発表、エクスクルーシブ音源の全7曲収録です!!

8

GREG FOAT GROUP

GREG FOAT GROUP DARK IS THE SUN »COMMENT GET MUSIC
先行10"が一瞬で世界の市場から姿を消した、UKの鍵盤奏者/コンポーザーGreg Fort率いるバンドのデビュー・アルバム。エレガントでサイケデリックでグルーヴィー、独自の世界が花開いた大傑作!!

9

BATTLES

BATTLES GROSS DROP »COMMENT GET MUSIC
2007年の"Mirrored"以来となる待望のセカンド・アルバム。Warpからの限定アナログ!!Tyondai Braxtonが脱退、トリオ編成となっての4年ぶり通算2枚目のフル・アルバム。

10

M.A.N.D.E.A.R

M.A.N.D.E.A.R BUDDIES (RADIO SLAVE,MANDY RMX) »COMMENT GET MUSIC
M.A.N.D.Y.& Matthew Dearがコンビを組んだ話題のユニット! 昨年Thomas Schumacher によって手掛けられた当レーベル新作ズラリのDJミックス・コンピ『Get Physical 8 』の一曲めを飾り、話題となっていた"Buddies"がRadio Slaveによるリミックスにアップデートされシングル・カット!!

FUSHIMING (HOLE AND HOLLAND) - ele-king

順不同で新譜中心に選びました。


1
STIMMING - KLEINE NACHTMUSIK - BUZZIN FLY

2
TODD TERJE - RAGYSH - RUNNING BACK

3
COATI MUNDI - FOR THE CABANA CODE IN THE - RONG MUSIC

4
JUSTIN VANDERVOLGEN - SHEEBOOYAH - GOLF CHANNEL

5
POL_ON - KALIMBA SONG (ORIGINAL) / CHANNELS RECORDS

6
PETAR DUNDOV - QUINTA - MUSIC MAN RECORDS

7
BADONDAY - ALBONDIGAS (ORIGINAL) - FLASHBACK

8
CHELOOK - TONNY - HOLE AND HOLLAND

9
MAMAZU - ANTENA (YO.AN EDIT) - HOLE AND HOLLAND

10
MARTIN EYERER & ROBERT BABICZ - SALSA ROJA ( GLIMPSE REMIX) - BOXER RECORDINGS

interview with Mike Paradinas - ele-king


Various Artist
14 Tracks from Planet Mu

Planet Mu

Amazon iTunes

 昔からのファンに言わせれば、かつてマイケル・パラディナスの〈プラネット・ミュー〉は、エイフェックス・ツインの〈リフレックス〉の後を追って出てきたレーベルだった。が、ゼロ年代のなかばにその形勢は変わった。〈プラネット・ミュー〉はいまや、ダブステップ/グライム/ポスト・ダブステップにおける第一線のレーベルのみならず、シカゴのゲットー・ハウスの最新型、ジュークを発信するレーベルでもあり、まあ早い話、目が離せないレーベルのひとつである。
 201O年の暮れにレーベルが発表したシカゴのジュークのコンピレーション・アルバム『バングス・アンド・ワークス』は日本でもずいぶん話題になったものだが、今年に入ってからも新しいコンピレーション・アルバム『14トラックス・フロム・プラネット・ミュー』、あるいはフォルティ・DLのセカンド・アルバム、そしてボックスカッターの新作と〈プラネット・ミュー〉は相変わらず好調なリリースを続けている。あまたあるインディ・レーベルのなかで、正直な話、僕自身もここまで長く〈プラネット・ミュー〉の音源を追うことになるとは思いもよらなかった......といったところである。
 『ブラフ・リンボー』をアンディ・ウェザオールがむちゃくちゃ評価していた時代を知るわれらテクノ世代からIDM世代、そして若きダブステップ世代にいたるまで、いまや幅広く支持されているこのレーベルの主宰者、マイケル・パラディナスに話を訊いた。

レーベルのリリースを選ぶにあたって、エレクトロニカ/IDMのデモを聴くだけでなく、他のシーンを見ることは新鮮だったし、そのおかげで前に進めたと思う。それは自分がDJするときにレコードを選ぶ興奮や衝動といった感情に似ている。

まずはこの10年のレーベルの変遷について。2003年くらいまでは、IDM、ブレイクコア、ノイズやエクスペリメンタルを出していた〈プラネット・ミュー〉が2005年くらいからですかねー、ヴァイルス・シンジケートやマーク・ワン、ヴェクスドあたりをきっかけにグライムやダブステップのリリースをはじめて、2006年にはピンチやボックスカッターの作品も出すようになります。個人的にはあなたがミュージック(μ- Ziq)の名義でデビューした1993年から追ってきたので、2006当時は、あなたがグライムやダブステップに力を入れたことに驚きを覚えたんですよね......。

パラディナス:こんにちは! 自分の感覚ではレーベルの変遷それよりももっと前の91年くらいからはじまっていて、建築を勉強していたキングストン大学の頃だと思う。そのころはデトロイト・テクノ、ベルギー系のテクノ、当時真新しかったUKのブレイクビーツ・ハードコア(エイフェックス・ツインの"ディジリドゥー"のようなトラックも含め)をミックスしたDJセットで、 例えばこのDJセットなんか当時僕がよくかけていたレコードになるね。
www.mixcloud.com/mikep/mike-paradinas-90-92-hardcore-mix/

 僕が言おうとしているのは、音楽的なルーツはDJで、とにかくみんなを踊らせることだってことだよね。だから1998年に〈プラネット・ミュー〉をはじめたときは、自分がレーベルから出している音楽とDJしているときにかけている音楽にあまり繋がりはなくて、2000年夏ごろにヘルフィッシュ(Hellfish)やハードコアテクノの12"シリーズ"コンスタント・ミューテイション"(Constant Mutation)という、その当時かけまくっていたレコードのリリースでそういった不一致を修正しようと決めたんだ。レーベルのリリースを選ぶにあたって、エレクトロニカ/IDMのデモを聴くだけでなく、他のシーンを見ることは新鮮だったし、そのおかげで前に進めたと思う。それは自分がDJするときにレコードを選ぶ興奮や衝動といった感情に似ていて、2003年と2004年にリマーク(Remarc)を再発しようと決めたときにも同じような刺激があった。
 UKガラージ、2ステップ、130BPMのブレイクビーツは1998年くらいからDJでかけていたから、グライムが出て来た頃はそんなに驚きではなかった。 何人かのアーティストはジャングルやドラムンベースのプロデューサーやMCであったころから追っかけてたんだけど、2003年か2004年くらいになると、よりロウでそぎ落としたホワイト・レーベルがうようよ出てきて、ウィリーキャット(Wiley Kat)のホワイト・レーベル、DJ マースタ(Marsta)、ジョン・イー・キャッシュ(Jon E Cash)とか、本当に面白い時期だった。でもDJするときは違った音楽をかけていたから、〈プラネット・ミュー〉からリリースするとは思わなかった(例えば、2001年のワープのネッシュ・パーティのときなんかは完全にUKガラージ/ブレイクビーツだったね)。2001年のDJセットをちょっと録音したのがこれ。
www.mixcloud.com/mikep/2001-mike-paradinas-dj-set-at-alive-festival/

 2004年にマーク・ワン(Mark One)のリリースを決めて、それがレーベルで最初のグライムだった。とてもデストピアでインダストリアルなサウンドだと思う。ヴァイルス・シンジケート(Virus Syndicate)のあとに、もっとグライムを出したかったんだけど、多くのMCはメジャーと契約したがってたから上手くいかなくてね。金銭的に満足させられなかった。それでゴースト・レコード(Ghost Records)、ビークル・レコード(Vehicle Records)、オリス・ジェイ(Oris Jay)、ゼット・バイアス(Zed Bias)とか、その先のシーンであったダブステップに行き着いた。彼らはグライムのプロデューサーほどがっついてないからさ(笑)。いまだにグライムはダブステップより面白かったと思ってて、もっとアンダーグランドで荒っぽくて、妥協のない、それでいてポップでもある。いろんな企画のリリースがもっとあったんだけどダメだったね。
 ベクスド(Vex'd)は2004年に契約した最初のダブステップだった。彼らがピンチを紹介してくれたんだよ。ベクスドはグライムに近かったね。よりインダストリアルで、"スマート・ボム(Smart Bomb)"(2006年)なんか正にそれだよね。
www.youtube.com/watch?v=kwkwxyZ_-4k

 彼らはグライムが大好きでね。だから僕はベクスドが好きなんだけど。そこからしばらくダブステップ・レーベルになって、有名なプロデューサーだとハッチャ(Hatcha)やベンガ (Benga)みたいな人から連絡がきはじめたりしたよ。そのときのDjセットがこれ。
www.mixcloud.com/mikep/mike-paradinas-2005-breakstepdubstepgrime-mix/

[[SplitPage]]

僕はいつだってストリート・ミュージックは好きだし、ただエレクトロニカのアーティストとして知られているわけで、もちろんナードは大好きだよ。グライムはブレイクコアよりガラが悪いと思うかな? 自分が見て来た感じだとグライムはとてもフレンドリーなシーンだった。

グライムとダブステップのどこがあなたにとって魅力だったのですか? それとも、あなたのなかでブレイクコアとグライムやダブステップとの共通性があったのでしょうか?

パラディナス:正直ブレイクコアと呼ばれるものに入れ込んだことはないね。なんかどれも同じに聴こえるし、そういった音楽をクラブで聴くこともなかったよ。つまらないと思ってた。それよりもラガ/ジャングルに影響された音楽やアーメン(Amen)がチョップしていた"ブレイクビーツ・サイエンス"が好きで、シットマットは最高のプロデューサーだと思う。DJでもよくかけていたし、みんなよく踊ってた。
 ヘルフィッシュ(Hellfish)や DJ プロデューサー(DJ Producer)も同じで、最初のダンスフロア・レコードだったね。激しい昔のジャングルやドラムンベースなんかを速くて踊れる音楽に持っていくときなんかは彼らをDJセットに入れてた。ヘルフィッシュ(Hellfish)、プロデューサー(Producer)、テクノイスト(Teknoist)、ドロフィン(Dolphin)、シットマット(Shitmat)なんかはブレイクコアだと思ってなかったね。ジャンスキー・ノイズ(Jansky Noise)、スピードランチ(Speedranch)のアルバムもブレイクコアではない、まあそういう感じはあるけどね。
 ベネチアン・スネアズ(Venetian Snares)は唯一自分がかけていたブレイクコアだったかな。彼は唯一無二のヴィジョンがある素晴らしいミュージシャンで、シーンのなかでもずば抜けていたよ。ブレイクコアのルーツであるDJ スカッド(DJ Scud)、パラキス・レコード(Paraxis Records)、アレック・エンパイア(Alec Empire)なんかは好きだよ。とても面白いし、別にブレイクコアを否定しているわけではないから。ただ個人的にはそういう見方ではなかった。グライムとブレイクコアではファン層もサブカルチャーも違うし、そんなに共通点はないじゃないかな。たぶんディジー・ラスカル(Dizzee Rascal)の"I Love You"のキックなんかはガバのキックに聴こえるけど、それは偶然だよね。

いまでもあなたはベネチアン・スネアズやシーファックス(Ceephax)のようなテクノ系のアーティストの作品をリリースし続けていますが、あなた自身はすべてを大きくエレクトロニック・ミュージックとしてみているのでしょうね。ファルティ・DLなんかは90年代初頭のテクノを思い出すようなサウンドだし、最近のダブステップのシーンからはテクノやハウスに近いサウンドが目立つようになったし、あなたにとっては20年前にテクノに接したのと同じ耳でダブステップにも接しているって感じなんですか?

パラディナス:テクノって何だろう? 前はハウスでないものすべてだった。いまの僕の捉え方だと4つ打ちでミニマルなものになる。僕がグライムや後のダブステップ(2002年から2003年)聴きはじめたころだったら、そう言えると思う。80年代後期のシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノと同じくらいの衝撃だった。僕にとってそれは感情の流れで、時間がたてば変わっていくし、ある音楽は自分のなかで古くなって、興味がなくなったり、感情の浮き沈みだよね。コンセプトやジャンルでどうこうってわけではないよ。新しいと言われるポスト・ダブステップなんかは、ハウスのプロダクションとメロディがちょっといままでと違うけど、ただダブスッテプの初期にあった重要な要素であった荒っぽいエナジーはなくなったよね。

とはいえ、〈プラネット・ミュー〉は、やっぱある時期まではナードなブレイクコア・シーンの中心的なレーベルだったわけだし、ワイルドでガラの悪いグライムのシーンに足を突っ込んだりして、それまでのファンからの反発なんかはありませんでしたか?

パラディナス:さっきも少し話したけど、僕はいつだってストリート・ミュージックは好きだし、ただエレクトロニカのアーティストとして知られているわけで、もちろんナードは大好きだよ。グライムはブレイクコアよりガラが悪いと思うかな? 自分が見て来た感じだとグライムはとてもフレンドリーなシーンで、ちょっと乱暴ではあったけど、ハイプもあったと思う。古くからのファンや新しいファンからも良い反応、悪い反応はいつもある。僕ができることは自分の感情に忠実である、それだけだよ。

たしかにテラー・デンジャ(Terror Danjah)のアルバムも面白かったんですが、あなた自身はグライムのシーンに足を運ぶことはあるんですか?

パラディナス:2004年と2005年くらいはよくグライムのパーティに行ってたいたよ。サイドワインダー・レイヴとか(Sidewinder Rave)。テラー・デンジャに関しては2003年から2006年の彼のレーベル、〈アフターショック(Aftershock)〉から出ていたレコードを集めていたから、すごいプロデューサーだよね。ただ、いまとなってはもうグライムのパーティは見当たらないな。警察が全部閉め出したからね。まだブターズ(Butterz)、ノーハッツ/ノーフーズ(No hats No Hoods)まわりであるみたいだけど。

[[SplitPage]]

ダブステップは、その名前はまだあるけど、過去のものとはまったく変わったよね。クロイドン/ビッグ・アップルがアプローチした現行ダブステップのウォブリー・サウンドから進化を見て来たけど、2007年初頭にはもうその姿は変わっていた。

いままでミュージックやキッド・スパチュラ(Kid Spatula)、ジェイク・スラゼンガー(Jake Slazenger)などの複数の名義で自分の作品を発表してきたあなたですが、途中からレーベル業に専念しているように思えたのですが、このあたりの裏事情を教えてください。

パラディナス:そのとおりだよ。自分の音楽を作るのにちょっと飽きたし、自分では十分やったと満足している......と言いながらすぐに新しいリリースがあるかもね!

そういえばニール・ランドストラムのようなテクノのベテランまで、グライムの作品を出しましたよね。それだけ当時のダブステップには、テクノのプロデューサーを魅了するような勢いがあったっていうことなんでしょうね?

パラディナス:そうだね。グライムではなかった思う。シェフィールドのブリープから派生したテクノ系統のグライム/ダブステップとブレイクビート・ハードコアをミックスしたとても面白いミックスであったことに間違いないね。ニールはそういったサウンドにつねに影響を受けていたから、だからそんなに驚くような動きではなかった。多くのプロデューサーがダブステップの影響を受けていたのはたしかで、なにせジャングル以降もっとも大きなムーヴメントだったから。

スターキー(Starkey)、ヴェクスド、ボックスカッター、フォルティ・DL......ダブステップのアルバムを積極的にリリースしていきますが、もちろんあなたが好きだから契約しているのでしょうけど、とくに気に入っているアルバム名を挙げてもらえますか? 

パラディナス:そう、好きだからだね。スターキーのファースト・アルバム『エファメラル・エキシビッツ(Ephemeral Exhibits)』はとくにお気に入りで、やり過ぎてる感がなくより即効的で踊れると思う。ボックスカッターの新しいアルバム『ディゾルブ(Dissolve)』は彼のベストだね。まわりにどうこう思われるのを気にすることなく、彼の良いとろこが全面に出たんじゃないかな。

いま現在のエレクトロニック・ミュージックのシーンに関して、あなたはどう見ていますか? ダブステップはもう面白くないという意見の人もいるし、シーンはネクストに入ったという人もいます。

パラディナス:ダブステップは、その名前はまだあるけど、過去のものとはまったく変わったよね。2004年と2005年にのFWDと〈DMZ〉にはじまって、クロイドン/ビッグ・アップルがアプローチした現行ダブステップのウォブリー・サウンドから進化を見て来たけど、2007年初頭にはもうその姿は変わっていた。小さな島であったシーンが世界へ繋がったときからかな。いまだに初期のDMZがやってたピュアなダブステップのヴァイブレーションやサウンドは覚えてるよ。いまでも多くのレコードにそういった初期の雰囲気は残っていて、クロメスター(Kromestar)、スリー(Sully)、ルーカ(Lurka)、スクリーム(Skream)のプロダクションなんかそうだね。スクリームは最高だよ。テクノ、ガラージ/ハウス、フライング・ロータスのヒップホップに〈ランプ(Ramp)〉、〈ヘムロック(Hemlock)〉、〈ヘッスル・オーディオ(Hessle Audio)〉のようなポスト・ダブステップのフィーリングもある。本当に最高だよ。

[[SplitPage]]

ジュークはシカゴのゲットー・ハウスから派生していて、ゲットー・ハウスは都市のクラブであったような反復的なサンプリングを多用したゲイ・カルチャーによるハウスとは違って、90年代前半に発展したストリート・ハウスで、〈ダンス・マニア〉がメインのレーベルだった。


Various Artist
14 Tracks from Planet Mu

Planet Mu

Amazon iTunes

最新のコンピレーション・アルバム『14 Tracks From Planet Mu』はどんなコンセプトで編集したのですか?

パラディナス:音楽的にはないかな。僕としてはその年にリリースされた作品を集めたコンピレーションを作ることでレーベルのいまの流れを伝えたかった。『Bangs and Works』のコンピレーションがあったからジュークは入れないようにした。

ちなみにいまのところもっとも売れたのは誰のどのアルバムでしたか?

パラディナス:ベネチアン・スネアズ『ロズ・シラグ・アラット・ズレテット(Rossz Csillag Allat Szulletet)』とミュージック『ビリオアス・パス(Bilious Paths)』だね。

これだけデジタルの時代になってもあなたは12インチ・シングルを出し続ける理由は何ですか?

パラディナス:まだ売れるからね! ヴァイナルが好きなんだ。本格的に売るのが難しくなったら止めるけどね。12"がお店にあると、それに気づいて家に帰ってダウンロードしようって人もいるから。お金を払ってダウンロードしてくれるかもしれないし。

DJネイト(Nate)やDJロック(Roc)のようなシカゴのジュークをどうして知って、あの音楽のどんなところに惹かれたのですか?

パラディナス:Youtubeとダットピフ(Dat Piff)のミックス・テープ・サイトで知ったよ。フットワーク(Footwork)は音楽的にもリズム的にも本当に面白い。自分の好きなツボがたくさんあって、昔のシカゴ・ハウス、アシッド・ハウス、ブレイクビート・ハードコア、ジャングルを思いだすんだ。ジャングルはダブル・テンポのドラムとハーフ・テンポのベースだけど、フットワークはハーフ・テンポのドラムとダブル・テンポのベースになっていて、両方とも160BPMくらいかな。

ジュークがどのように生まれ、発展したのか、ちょっと歴史的なことを教えてください。

パラディナス:ジュークはシカゴのゲットー・ハウスから派生していて、ゲットー・ハウスは都市のクラブであったような反復的なサンプリングを多用したゲイ・カルチャーによるハウスとは違って、90年代前半に発展したストリート・ハウスで、〈ダンス・マニア〉がメインのレーベルだったね。90年代後半にどんどん速くなっていって、ダンスとかパーティといった意味合からジュークで知られるようになったんだ。
 80年代なかばからハウス・オー・マティクス(House-O-Matics)のようなダンス・クルーがいつもハウスのダンスを踊ってて、90年代前半にフットワークはダンスバトルに特化した音楽としてジュークとともに進化しはじめて、ダンスが速くなるにつれて音楽も速くなって、最終的にはフットワークはジュークのキックドラムがなくなって今日の160BPM以上のベース・ミュージックになった。フットワークを"発明"したプロデューサーは90年代後期から00年代初頭あたりのPRブー PR Boo)、DJクレント(Klent)、DJチップ (DJ Chip)、トラックスマン(Traxman)、DJ スピン (DJ Spinn)、そしてDJ ラッシュド(DJ Rashed)。色の付いたミックステープで売られていて、シカゴには12インチを出すホワイト・レーベルもちらほらあったよ(シカゴの外には絶対に出さなかったとか)。

実際に現場に行かれたんですか?

パラディナス:ない(笑)。シカゴには行くつもりだったけど、そのときに各クルーのあいだでもめごとになりそうだから取りやめたんだ。『Bangs and Works』の発売するためにライヴァル・グループのプロデューサー連中とも上手く関係を保つためにもそうする必要があったし。そういった事情が穏やかになったら行こうかなと思ってる。実際にヨーロパ・ツアーに来ていた何人かは会ったし、もちろんフットワークに絡んでもらった人たちとも話をしてるよ。

実際にいまロンドンではああしたゲットーなダンス・ミュージックは受けているのでしょうか?

パラディナス:ジュークとゲットー・ハウスはいつでもリアクションあるけど、フットワークはちょっと違うかな。もうちょっと時間かかるんじゃないかと思う。ロンドンで3、4回DJしたけどレスポンスは毎回良いよ。アジソン・グルーブはとても上手く取り入れてるけど、フットワークというよりはポスト・ダブステップの続きとして見られてる感じがあるな。

〈プラネット・ミュー〉以外で、好きなレーベル、共感しているレーベルに何がありますか?

パラディナス:トライ・アングル(Tri Angle)、リフレックス、ハイパーダブ、ヘムロック、ビュターズ(Butterz)、エグロ (Eglo)あたりだね。

あなた自身の新作はいまどんな状態でしょうか?

パラディナス:いまはヘテロティック(Heterotic)っていうバンドのメンバーとして曲を書いてる。
www.soundcloud.com/heterotic
僕、ララ・リックス-マーティン (Lara Rix-Martin)、シンガーのニック・タルボット(Nick Talbot)がメンバーでもうすぐか、来年にはリリースしたいと思ってる。

最後にあなたのここ1~2年のトップ5を教えてください。

パラディナス:まずは『Bangs & Works vol. 1』、それからトロ・イ・モアの『Causers of this』、ティーンガール・ファンタジー『7am』、DJネイト『Da Trak Genious』、オリオール『Night and Day』

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639 640 641 642 643 644 645 646 647 648 649 650 651 652 653 654 655 656 657 658 659 660 661 662 663 664 665 666 667 668 669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693 694 695 696 697 698 699 700 701 702 703 704 705 706 707 708 709 710 711 712 713 714 715 716 717 718 719 720 721 722 723 724 725 726 727 728 729 730 731 732 733 734 735 736 737 738 739 740 741 742 743 744 745 746 747 748 749 750 751 752 753 754 755 756 757 758 759 760 761 762 763 764 765 766 767 768 769 770 771 772 773 774 775 776 777 778 779 780