「NotNotFun」と一致するもの

BACK DROP BOMBというBANDでguitarを弾いたり、
歌舞伎町のドープオアシスSPOT BE-WAVEで色々とやっております。
DJ nameはDJ TASAKAと同様の発音でお願いします。
BAND活動20周年を記念してTRIBUTE ALBUMを作りました。
20周年特設サイト(https://bdb20th.com/)

DJ&LIVEスケジュール
6/3 DJ BAKU PRESENTS "MIXXCHA"VOLUME ONE"@中目黒solfa(DJ)
6/7 歌舞伎町be-wave 8Anniversary party@be-wave(DJ)
6/9BACK DROP BOMB特別番組@DOMMUNE(Talk)
6/14 Broccasion Live@六本木ex-theater(Live)
6/15rega「2014tour discuss」@仙台MACANA(Live)
6/22HOLYDAYS@LOUNGE NEO(DJ)
6/27Broccasion Live@大阪BIGCAT(Live)
まだ他にも決まっているlive等有ります。こちらでチェックプリーズ(https://backdropbomb.jp/

最近DJで良くかける曲10


1
PAPER,PAPER... (MxAxD) - BRON-K feat.NORIKIYO

2
Animal Chuki - Capicúa

3
Mastered - A-Trak feat.Lupe Fiasco

4
Rathero - Semilla

5
Buraka Som Sistema - Zouk Flute

6
Dillon Francis - I.D.G.A.F.O.S. (Neki Stranac Cumbia Digital Rework)

7
Liliana (Dengue Dengue Dengue! Refix) - Los Demonis del Mantaro

8
FISSA - UFO!&Hoodie

9
Snake (Neki Stranac Moombahton Mix) - Blasterjaxx

10
Lagartijeando aka Mati Zundel - Doña Maria - El Pescador (Lagartijeando Remix)

Thomas Ankersmit - ele-king

 トーマス・アンカーシュミット。ベルリンのサウンド・アーティストである。1979年生まれ。彼はサージ・アナログ・モジュラー・シンセサイザーを用いて音の運動/残響を作品として提示する音響作家だ。演奏活動をはじめる以前からインスタレーション作品を中心に創作してきたアーティストでもあった。しかも彼はサックス奏者でもある。

 録音作品としては、ジム・オルークとのスプリット盤『ウェールジン/オシレータズ・アンド・ギターズ』(2005)、ライヴ盤『ライヴ・イン・ユトレヒト』(2010)、人気レーベル〈パン〉からヴァレリオ・トリコリとの競演盤『フォーマII』(2011)などをリリースし、電子音楽家としても知る人ぞ知る存在であった。昨年、フィル・ニブロックとともに来日し、ライヴ演奏を繰り広げたことでも知られる。
 今回のリリースは、UKの実験音楽レーベルの名門〈タッチ〉から。ジョン・ウォーゼンクロフトによるクールかつ瀟洒なアートワークに包まれてはいるものの、音の方は極めてハードコアな電子音楽作品に仕上がっており、マニアには堪らない作品といえよう(今回は彼の演奏するサックスは入っていない)。その電子音の快楽は、ノイズ・ミュージック・ファンにも十二分にアピールできるはずだ。

 本作は、2011年から2012年にかけて、ロスアンジェルスのカルアーツ・エレクトロニック・ミュージック・スタジオに招かれたトーマス・アンカーシュミットが、完全復元されたブラック・サージなるシステムを用いることで演奏・録音された。よって、このアルバムには、サージ・アナログ・モジュラー・シンセサイザーの音しか(たぶん)入っていない。ここにあるのは電子音マニアを狂喜させるノイズの横溢だ。アルバムは計36分52秒、長尺1トラックのハードコアな構成となっている。
 この電子音・ノイズの運動/生成が、あるシステムに則ったコンポジションなのか、それともあるルールの上でのインプロヴィゼーションなのか、それはわからない。デジタル・エディットはされていないという。しかし音は複雑に変化と変形を重ね、いくつものノイズが折り重なっていくのである。まるでエディットされているかのように精密に、かつ大胆に。となれば、これはサージ・アナログ・モジュラー・シンセサイザーの機能をフルに活用し、生まれたサウンドだといえるはずである。

 では、この作品はサージ・アナログ・モジュラー・シンセサイザーのパフォーマンスを録音として凍結した一種のパフォーマンス・アート作品なのだろうか。音の実験・実験の音のように、である。だが、電子音楽の聴き手であればあるほど、本作を再生した瞬間から溢れ出てくる、鋭く、透明な電子音の横溢に、これは「ノイズ/音楽」であると確信するはずだ。
 ループされる電子音に、透明で強靭なノイズがレイヤーされ、その電子音が生成し拡張する。何かを握り潰すような音、早回しのモールス信号のような音、暴風のようなノイズ。砂の音のようなサラサラと乾いた音。静謐な響き。ノイズによる耳のマッサージ。さらに後半に差し掛かると、鏡に反射する光のようにさらなる電子音が生成しはじめる。ああ、これは単なる音の運動ではない、音響的聴取を目的とした「演奏」であり、その「録音」であり、「音楽」だ。即興の生成と音の構築が同時に行われているのだから。まさに、電子の「ノイズ/音楽」!

 デジタル・エディットを使わずに制作されたというが、その音の運動には圧倒的な情報量が圧縮されているように思えた。そして、これが重要なのだが、ポスト=デジタル・ミュージック以降の精密な聴取にも耐えうる密度と運動感を備えているのだ。
 そう、1979年生まれのトーマス・アンカーシュミットは、70年代のアナログ・シンセサイザーを用いながらも、2000年代以降の電子音響、つまりポスト=デジタル時代のエレクトロニクス・ミュージックを生み出している。本作が「現在進行形の電子音楽作品」たるゆえんはそこにある。その情報量の圧縮と速度感において(音楽のフォームはまるで違えども)、shotahiramaの『post punk』を思い出した。時代と共に疾走するような「音楽」を生み出すためには、即興と作曲が同時に巻き起こり、ノイズと速度が拮抗しあうような密度が必要になるからだろうか。私見だが、この2作品はまるで兄弟のように似ていると思う。
 もしかすると現在においては、「ノン・エディットによって生まれる情報の圧縮感覚」は重要なタームなのかも知れない。情報の圧縮と解凍の速度こそが、本作を旧来の電子音楽やノイズ・ミュージックを分け隔てる点ではないか。

 さらにはノイジーな音響に挟まれるように、静謐な響きへと変化するパートも素晴らしい。まるで澄んだ空気のような、もしくは美しく乾いた砂時計のような美しい高音の持続。もしくは虫の音のような響き。そしてアクセントのように鳴り響くノイズ。この時間が凝固と解凍を往復するようなクリスタル/ノイズなアンビエンスは、アルバム全体に横溢する電子音の中で特別なきらめきを持っているように思えた。
 同時にそのような持続感覚を楽曲=演奏の中盤に持ってくるトーマス・アンカーシュミットの音楽家=演奏家としてのセンスのよさにも唸らされた。また後半、サウンドがダイナミズムを再生する展開も、単なるノイズの暴発になっていない点はさすがだ。

 もしかすると本盤は、ここ数年の間に〈タッチ〉がリリースした作品の中で、もっともハードコアかつ重要なアルバムかもしれない。あのブルース・ギルバート&BAW『ディルーバイアル』(2013)に匹敵するほどに。つまりは本年のエクスペリメンタル・ミュージックの重要作という意味だ。実験電子音楽に興味をお持ちの方ならば絶対必聴の盤である。

Seahawks - ele-king

 ポスト・チルアウト〜シンセウェイヴの隆盛もずいぶんと落ち着いて、いったん引き波モードに入りつつあるように感じられる今日このごろ。あっちへふらり、こっちへふらり。そんな移ろいやすいシーンのど真ん中にいながらも、太陽よりも高く、海よりも深く、どこまでも孤高に。そして、変わらないバレアリック・オーシャン・トリップで、現実のタガをゆるめ、見たことのない色遣いで、日常をビカビカとテカる極彩色に染め上げるロンドンのベテラン・デュオ、シーホークスの新作が漂着した。

 変わらない、といってもそれは彼らが捕らえて引き延ばした永遠の電子パラディーソ感覚のことであって、そこにたどり着くまでの冒険心はまたもや新しい表情を見せ、今作でも一段上の鮮度を約束してくれる。
 相変わらず深い靄に包まれたノスタルジックなシンセが跳ね回り、水しぶきを上げ、照りつける太陽の光を反射しながらコズミックにクルージング。これまでにもバンド編成で柔らかくも力強い演奏を聴かせてくれたが、今回のフル・バンドは特別だ。ベースとギターにホット・チップ〜LCDサウンドシステムのアル・ドイル。ドラムとギターにホット・チップの初期メンバーであり、現在グローヴスノー名義で活動しているロブ・スモウトン。そして、キーボードにホラーズのトム・ファースらを迎えたサウンドは、前作『アクアディスコ』で披露した「溶けろ! リアリティ〜!!」と言わんばかりの誇大妄想エキゾチカよりも心もち(生音が多いせいもあり)現実味を帯びたアーバニズムを聴かせてくれる。そして、特筆すべきは曲だけでなくアルバム全体のムードを先導するアルのベースである。スペーシーなうわものから独立した、もっこり野太くフュージョンチックなベース。タメを効かせ、スムースに波打つ余裕がじつにいやらしい、この、リズムとねっとり絡みあう魅惑のベースラインだけでも聴きごたえ十分ではないか。

 さらに、もうひとつのトピック。これまでジ・オーブばりのヴォイス・サンプルこそ多用していたものの、情緒あるサウンドのみで胸焦がすドラマを演出してきたシーホークスだが、なんと今作には明確な言葉がある。さまざまなゲストを迎えた歌がある。そしてこれが、シーホークスの世界がもつより具体的なイメージを露わにしてくれるのかと思いきや、またしても靄の向こうではぐらかし、僕たちを未開の海に放り出す。美しい……この手に届きそうで届かないもどかしさがたまらなく美しい。海辺のフィールド音と弾けるハウシーなビート、マリア・ミネルヴァの「rainbow sun...electricity...」というささやきからはじまる1曲め“レインボウ・サン” なんて、その言葉選びと発声だけで眩しくて視界くらくら。つづく、ティム・バージェス(シャーラタンズ)の渋みを帯びながらもふわふわ漂う歌声が心地よい夢想歌“ルック・アット・ザ・サン”は、ヨット・ロックなんてスノッブ気取り(?)ではなく、まるで10ccかロキシー・ミュージックの『アヴァロン』ばりのスメルズ・ライク・アダルト・オリエンテッド・スピリットがもわ〜んと匂い立ち、ホーン、トランペットの挿入からサックスのソロが立ち現れる瞬間なんて止まらないロマンチックに浮揚しながら哀愁にむせ返らぬばかりだ。さらに、ピーキング・ライツの奥方インドラ・ドゥニスをヴォーカルに迎えたエコーたっぷりのサイケデリック・オーシャン・ダブ、“ドリフティング”。これまでのシーホークス節を踏襲したインスト曲にしてタイトル曲“パラダイス・フリークス”など、しなやかな突起もたくさんだ。そして、極めつけは、80年代に2枚のシングルだけを残して音楽界から姿を消した——知る人ぞ知るエレクトロ・サイケデリック・ポッパー——ニック・ナイスリーをフィーチャリングした“エレクトリック・ウォーターフォールズ”である。まるでアニマル・コレクティヴが2005年のEP『プロスペクト・ハンマー』において、60年代に活動していた伝説のフォーク・シンガー、ヴァシュティ・バニヤンをゲストに迎え、再び彼女の存在に光を当てたように(じつはヴァシュティが引退後にはじめてレコーディングしたのはピアノ・マジックの2002年作『ライターズ・ウィズアウト・ホームズ』でだったりするのだが、この際それは置いておこう)、シーホークスはニック・ナイスリーを現代に蘇生させてともに手を取り、光輝くトロトロの電子の滝へとダイヴするのだ。

 シーンの波が引いてすべてが泡になろうが、通りすがりの享楽者が安易な叙情をまき散らし、そこをゴミで埋めつくそうが、シーホークスには関係ない。匿名性の高いシーンのなかで、彼らの一歩は誰もが見惚れる美しいフォームで、しなやかに、そして着実に新しい足跡を残す。水木しげる、田名網敬一らとのコラボレーションも納得できるヴィジュアル・アーティストのピート・ファウラーと、〈Lo Recordings〉を主宰し、80年代後半からクラブ・シーンの最深部でキャリアを築いてきたジョン・タイ。そんなふたりの創造主は、意識こそこちらを遠く離れ、ジ・アザー・サイドで、すすすい~と泳ぎ回っているものの、身体は現実世界にしっかりと足をつけ、いたって沈着に遊泳の舵を握る。
 そう、彼らはくそったれの現実から逃避するのではなく、それを解きほぐしてこちらがわりにたぐり寄せる。こっちの水も甘〜いぞ、と。そんな香りに誘われて、白んだ夜を彷徨う明け方4時ごろのレイヴァーたちは、シーホークスに連れられ、迷うことなく、優しく深いあいまいな海へと還るのだ。

 もうすぐ夏がやって来る。

Arca (DJ set) - ele-king

 「DJ set」というクレジットに不安をおぼえたひともいたかもしれないが、しかし、アルカのそれはまるでライヴだ。プレイ・スタイルは言葉どおり、まさにトータル・フリーダム。彼の進化系ないしは変異体。さながら魔術のようなCDJさばきからはトータル・フリーダムの影響力をまざまざと感じる(じっさい友だちだとのこと)。〈フェイド・2・マインド〉的なヒップホップ/R&Bのミックス感覚でもって音響的悪戯を極めたステージ。出世作のタイトル『&&&&&』はハッタリじゃない。ヴォーグに、ハウスに、アンビエントに、リック・ロスに、R&Bヴォーカルに、スムース・ジャズっぽいトランペットに、…メタル? たしかにミックスは(Tくんがジョージ・マイケルとデフトーンズの曲だったと証言するとおり)カオスそのものだが、一貫してダンス・ビートは崩されない。サウンドの根底には、エレクトロニカやグリッチ、そしてヒップホップがあるようだ(彼がもともとヌーロ/Nuuro名義でエレクトロニカ/エレクトロポップを作っていたこと、『&&&&&』にスヌープ・ドッグが鮮やかに挿入されていたのを思い出してほしい)。

 『&&&&&』からは想像するのがむずかしいほど、リスニングの姿勢で来たら面食らってしまうほど、アルカことアレックスのDJはハードなダンスを志向する。フロアを沸かしにかかる。が、沸きあがる直前でつぎつぎと曲を変えていく。エフェクトの使い方もすさまじく、ピッチもBPMも彼の思うがままに操作され、サウンドはぐにょんぐにょんに引き伸ばされ、ゆがみ、ぶっ飛んで、沈んでいく。DJというより、『&&&&&』のダンス・ヴァージョンをその場で作っていたような感覚だ。かつてのヌーロ名義のクリアなイメージとはほど遠く、ダーティでノーティ。ダークでエレガンス。エクスペリメンタルでありエクスペリエンス。脳は揺れ、身体が音楽をキャッチする。いったい何が彼を変えたのだろうか? 1時間半、彼の集中力と陶酔は最後まで崩れなかった。
 また、アルカとともに怪奇的な映像プロジェクト『トラウマ』を制作しているジェシー・カンダもロンドンから会場にかけつけており(VJはしていなかったようだ)、流暢な日本語でファンと話していた。
 『&&&&&』のヴァイナル化を経て、今年はアルカのアルバム・リリースが期待されている。これはかなり期待していい。再来日公演があれば、絶対に見逃さないでほしい。

 この夜は他の出演者も印象的だった。ゴルジェを牽引しつつ最新EPで「終了」を宣言したハナリ(hanali)も忘れられない。タムを激しく乱打しながら思いっきりダンスのモードで挑んでいて(本人いわく途中からはノープランだったらしい)、これまででいちばんの熱いライヴだった。マッドエッグ(Madegg)も、途中ナイト・スラッグス的グライムの趣味をのぞかせつつ、文句なしのカッコよさ。物販で買ったEP「4」も、疲れた身体にしみるクールな作品だ。

 もしかすると今年いちばんの夜だったのかもしれない。このイヴェントに立ち会えて幸福だった。また、〈モダン・ラヴ〉のショーケースでも感じたのだが、オーディエンスに若くクールな女性が多かったことも印象的だった。リカックスを筆頭に。

 今月24日の深夜にはJ・クッシュとトータル・フリーダムのDJが体験できた。(https://www.tokyoprom.com/2014/05/prom-nite-4.html)。#最高の夏がきた。

■フラッシュバックメモリーズ4D
事故によって高次脳機能障害の症状が後遺してしまったディジュリドゥ奏者GOMA。そのリハビリと復活の過程を独特の手法で描き、第25回東京国際映画祭で観客賞、韓国の全州国際映画祭でNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞し、インディペンデント映画ながら国内で2万人を動員したドキュメンタリー作品、『フラッシュバックメモリーズ3D』。本イヴェント〈フラッシュバックメモリーズ4D〉とは、同作の本編を3Dで上映しつつ、劇中ほぼノンストップで流れるGOMA&The JRSのライヴを生演奏で再現するという異色のイヴェントである。観客は3Dメガネをかけつつ、GOMAの失われた記憶と復帰後のスタジオ・ライヴを3D映画のレイヤー構造によって体感し、さらに「現在」=生ライヴによる4Dの世界を堪能できるという仕掛けだ。
公式サイト https://flashbackmemories.jp/

 デジャヴ? いや、もちろんデジャヴではない。このライヴを目撃するのは生まれてはじめてのはずだ。それでも目の前で展開されている光景はたしかに見覚えのあるものだった。そう、まさに映画のなかで映し出されていたライヴ映像、そのまま。ちがうところといえば服装ぐらいしか見いだせない、曲目や楽器や演奏はもちろん、目配せまでほとんど同じタイミングで過去のライヴと同期していることに、これまであまり経験したことのないタイプの興奮を禁じえないでいた。

 現代映画に疎いわたしが松江哲明監督の存在を知ったのは、元日の東京・吉祥寺を、ミュージシャンの前野健太が歌い歩く姿を74分ワンカットでとらえた衝撃的なドキュメンタリー映画『ライブテープ』によってだった。ライヴよりも生々しいライヴのドキュメンタリーに心酔したわたしは松江哲明監督のこれまでの映画を漁り尽くし、いつの日かまたライヴのドキュメンタリーを撮ってくれることを待ち望んでいたのだ。『フラッシュバックメモリーズ』が公開されることを知ったときには歓喜したものだ。しかし、『フラッシュバックメモリーズ』は見ごたえのあるライヴの記録映像、と言うにとどまるたぐいのものではまったくなかった。ライヴハウスに足を運ぶのと同じノリでわくわくして映画館に足を運んだわたしはしたたかに打ちのめされた。そこに映し出されていたのは、目覚ましい活躍のさなかに不慮の事故で記憶の一部が消えてしまったり新しいことを覚えづらくなるという高次脳機能障害を負い、一時はディジュリドゥが楽器であることすらわからないほど記憶を失っていたGOMAが、リハビリ期間を経て徐々に復活する過程を丹念に追った、数奇な運命に思わず眩暈がしてしまう真摯なドキュメンタリーだったのだ。そして映画のなかでフラッシュバックする、いまはもうGOMAの記憶には残っていないライヴの舞台がここ、〈WWW〉なのである。

 GOMAのライヴの最中ずっと、バックでは映画『フラッシュバックメモリーズ』が最初から最後まで途切れることなく映し出されている。事故前のGOMAの映像と事故後のGOMAの本人をついつい比べ、複雑な気持ちを抱いてしまう。やはり、MCは事故後のほうがどこかたどたどしいことは認めざるを得ない。それも当然のことだ。「久しぶりに昔の映像を観たけどやはり何処か他人のフィルムを見ている様な感覚になってしまった。僕はここに映っている僕を思い出せない。」と映画のラスト・シーンで挿入されたコメントのとおり、GOMAは完全に覚えていない自分のドキュメンタリー映画についてのMCをしているのである。いや、それどころか、昔の自分が「僕はここに映っている僕を思い出せない。」と発言したことさえ、下手をすると覚えていなかったかもしれないのだ。その意味では、事故前のGOMAの完全復活というのはありえない。GOMAはすでに別の人生を歩みはじめている。そもそもGOMAが事故にあっていなければ、『フラッシュバックメモリーズ』も存在せず、『フラッシュバックメモリーズ4Dライブ』は〈WWW〉で行われず、『フラッシュバックメモリーズ4Dライブ』についてのライヴ・レヴューをわたしが執筆することもなかったのだ。それでもこれだけはいっておきたい。GOMAのステージは、事故前も事故後も、何ら遜色のない素晴らしいものであったと。事故によってGOMAの音楽そのものが致命的な損傷をおったわけではないと。GOMAの脳が覚えていなくとも、今日のライヴをGOMAの体はきっと覚えていると。

 唯一、映像で映し出されるGOMAが、現実のGOMAとは歴然とちがうときがあった。ラスト近く、GOMAはくるっと振り返って観客に背を向け、映像の中のGOMAに向かって演奏をはじめたのである。それは奇妙に姿を歪ませる鏡の前にいるようにも、失った記憶と対峙しているようにも、祈りを捧げているようにもみえた。

 音楽やそれを取り巻く風俗を現場の皮膚感覚から言葉にし、時代を動かすアンダーグラウンド・カルチャーをつぶさに眺めてきた人気ライター2人が、これからの音楽の10年を考える連続対談集『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』。

 著者の磯部涼さん&九龍ジョーさんによる、スペシャル・ゲストを交えてのトーク・セッションが開催されます! お迎えするのは、伝説的な"リトル・マガジン"『SUB』とその誕生の背景を追う瀟洒なノン・フィクション『Get back,SUB! あるリトル・マガジンの魂』などの著作や、数々の音楽本の編集・執筆で知られる北沢夏音さん。そして、高い詩情と文学性によって歌謡とロックの歴史の先端を繊細に掘削するシンガーソングライター、前野健太さん。本書の大きなテーマのひとつでもある「音楽のなる場所」──2010年代に音楽はどのような場所で鳴っているのか、それは政治や社会とどのように関係しているのか──をキーワードに、狭い意味での"音楽シーン"を超えて、わたしたちの生きる場所と、そこに結びつくさまざまな音について思いをめぐらせます。

 アンプラグドな前野さんの演奏も間近く聴ける!? 

 ファンのかたにも、初めてお名前を知るかたにも、素敵な時間をお届けいたします(トーク内容は変更する場合もございます)。

○日時:平成26年6月4日(水) 19:00~ (開場18:30)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース 
○定員:50名
○参加費:1,000円
○参加方法:2014年5月20日(火)午前10:00時より7階レジカウンターにてご予約を承ります。
ご予約電話番号:03-3354-0757
新宿本店7階芸術・洋書売場(10:00~21:00)

※当店に繋がる他の電話番号におかけになられてもご予約は承れませんのでご注意下さい。
※イベントに関するお問い合わせも、上記の電話番号までお願いいたします。

※参加料1,000円はイベント当日、会場受付にてお支払いいただきます。
※イベント終了後『遊びつかれた朝に』をお持ちのお客様対象にサイン会を行います。


出演者プロフィール

北沢夏音(ライター・編集者)
1962年生まれ。主にサブ・カルチュアに関する企画・編集・執筆を行う。著書:『Get back,SUB! あるリトル・マガジンの魂』(本の雑誌社)/監修:『80年代 アメリカ映画100』(芸術新聞社)/共著:『冬の本』(夏葉社)、『音盤時代の音楽の本の本』(カンゼン)、『山口冨士夫 天国のひまつぶし』(河出書房新社)/対談構成:山口隆 『叱り叱られ』(幻冬舎)/書籍編集:寺尾紗穂『愛し、日々』(天然文庫)、森泉岳土『夜のほどろ』(同)/CDボックス・ブックレット編集執筆:『人間万葉歌 阿久悠作詞集』三部作(ビクターエンタテインメント)、やけのはら『SUNNY NEW BOX』(felicity/SSNW)など。

前野健太(ミュージシャン)
1979年埼玉県入間市出身。シンガーソングライター。2007年に自ら立ち上げたレーベル"romance records"より『ロマンスカー』をリリースしデビュー。2009年にセカンドアルバム『さみしいだけ』を"DIW"よりリリース。
2009年元日に東京・吉祥寺の街中で74 分1 シーン1 カットでゲリラ撮影された、ライブドキュメント映画『ライブテープ』(松江哲明監督)に主演として出演。第22 回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」で作品賞を受賞し全国の劇場で公開された。
2010年9月"Victor Entertainment"より発売された『新・人間万葉歌~阿久悠作詞』へ参加。2011年2月"romance records"より3 枚目のオリジナルアルバムとなる『ファックミー』をリリース。同年、松江哲明監督の新作映画『トーキョードリフター』に再び主演として出演。全国劇場で公開される。また主題歌をリレコーディングしたコンセプトアルバム『トーキョードリフター』を"felicity"よりリリース。
2011年末には第14 回みうらじゅん賞を受賞。2012年auの新CM「あたらしい自由」篇に出演。2013年1月、ジム・オルーク氏をプロデューサーに迎え制作された4 枚目のアルバム『オレらは肉の歩く朝』を発売。同年7月「FUJI ROCK FESTIVAL'13」へ出演。
公式HP: https://maenokenta.com/
公式twitter: @maeken_info

磯部涼(音楽ライター)
78年生まれ。主にマイナー音楽、及びそれらと社会との関わりについてのテキストを執筆し、04年に単行本『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』(太田出版)を、11年に続編『音楽が終わって、人生が始まる』(アスペクト)を刊行。その他、編著に風営法とクラブの問題を扱った『踊ってはいけない国、日本』『踊ってはいけない国で、踊り続けるために』(共に河出書房新社)がある。

九龍ジョー(編集者・ライター)
76年生まれ。ポップ・カルチャーを中心に原稿執筆。『KAMINOGE』、『QuickJapan』、『CDジャーナル』、『音楽と人』、『シアターガイド』、などで連載中。『キネマ旬報』にて星取り評担当。編集近刊に、坂口恭平『幻年時代』(幻冬舎)、岡田利規『遡行変形していくための演劇論』(河出書房新社)、『MY BEST FRIENDS どついたるねん写真集』(SPACESHOWERBOOKS)などがある。

 音楽やそれを取り巻く風俗を現場の皮膚感覚から言葉にし、時代を動かすアンダーグラウンド・カルチャーをつぶさに眺めてきた人気ライター2人が、これからの音楽の10年を考える連続対談集『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』。

 本書の重要なテーマのひとつである「音楽のなる場所」──2010年代に音楽はどのような場所で鳴っているのか、それは政治や社会とどのように関係しているのか──をより発展的に考えるべく、著者磯部涼&九龍ジョーが、スペシャル・ゲストを迎えてトーク&ライヴを開催! お迎えするのは、それぞれに新しい「パーティ」のかたちを模索するキー・パーソンたち。 「新宿ロフト飲み会」等で知られ、日本のポップスにダンスと歌謡のダイナミズムを復権させる音楽集団、〈音楽前夜社〉のスガナミユウさん、「SHIN-JUKE」や「SCUM PARK」で、ジュークやフットワークを切っ先に音楽的にも空間的にも新しい場所をひらく〈オモチレコード〉の望月慎之輔さん、その〈オモチレコード〉になくてはならないバンドHave a Nice Day!の浅見北斗さん、そして、「24時間365日開放」されたスペースで、アーティストを中心にシェアハウスとは異なる共同生活のあり方を実践する〈渋家〉の齋藤桂太さん、としくにさん。

 さらにはライヴ・パートとして、いまもっともパフォーマンスや音盤化が切望される嫁入りランドさん、"ダンスミュージックを使ってブースからプレイするハードコア・バンド”LEF!!!CREW!!!のDJ MAYAKUさんと『Internet Dungeon EP』や『Sekai no Minasan Kon-nichiwa』で注目の集まるSOCCERBOYさん、パーティ・シーンの台風の目NATURE DANGER GANGさんのパフォーマンスも!

 音楽とともに、音楽を超えて、「パーティ」が我々に見せてくれる未来像を探る!

2014/05/27 (火)
19:00~21:00 磯部涼+九龍ジョー
『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』刊行記念
「パーティの現在、日本の未来」

出演:磯部涼、九龍ジョー
TALK GUEST:スガナミユウ(音楽前夜社)、望月慎之輔(オモチレコード)、浅見北斗(Have a Nice Day!)、齋藤桂太(渋家)、としくに(渋家)、寺沢美遊(写真家)
LIVE GUEST:NATURE DANGER GANG、SOCCERBOY+DJ MAYAKU

21:00~24:00 BROADJ Pionner
「Jeminic Records presents Off The Hook on DOMMUNE!!/BROADJ♯1294」
LIVE:Jimanica、RIOW ARAI  TALK: Jimanica、林永子、カワムラユキ

www.dommune.com


■6/4(水)は紀伊國屋書店新宿本店でもトーク&ライヴ!
ご予約受付中!

磯部涼+九龍ジョー+スペシャル・ゲスト北沢夏音&前野健太!
『遊びつかれた朝に──10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』刊行記念トーク・セッション

詳細:
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/
Shinjuku-Main-Store/20140520100013.html

○日時:平成26年6月4日(水) 19:00~ (開場18:30)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース 
○定員:50名
○参加費:1,000円
○参加方法:2014年5月20日(火)
午前10:00時より7階レジカウンターにてご予約を承ります。
ご予約電話番号:03-3354-0757
新宿本店7階芸術・洋書売場(10:00~21:00)


坂本慎太郎 - ele-king

 いままでとは違う。“ソフトに死んでいる”、“空洞です”、“あえて抵抗しない”、“なんとなく夢を”、“つぎの夜へ”、“幻とのつきあい方”、“まともがわからない”、そして『ナマで踊ろう』……、こう来ると今回はいままでは違うぞ、と思わざるえない。極端な話、人生の虚無をただただ受け入れながら、深沢七郎的な「ぼーっとして生きる」人間の歌を歌ってきた坂本慎太郎にしては、ある意味ロマンティックな題名、と言えるだろう。
 そして、そのタイトル曲には、こんな言葉がある。「昔の人間はきっと/音楽がかかる場所で/いきなり恋とかしていた/真剣に」……レーベルの資料によれば、人類滅亡後の地球が新作のコンセプトというが、つまり、未来から見た過去にあたる現在は、本当はもっとロマンティックなんだよと坂本慎太郎は諭しているように思える。まわりくどい表現だが、それが彼の持ち味だ。

 とはいえ、実際のところ『ナマで踊ろう』は、“ソフトに死んでいる”の拡大版というか、いままで以上に、アイロニーというものが強く描かれている。アイロニーというからには、皮肉る対象があるわけで、それは今日の社会ということになろう。英国のメディアからは「scary」という言葉で形容されている安倍晋三のことだろうし、新自由主義ということだろう。ウクライナ情勢に見る世界秩序の崩壊かもしれない。何にせよ、それが、単純な嫌悪感の発露だとは思えない。坂本慎太郎は例によって言葉をぼやかしているものの、いや、リスナーの内面から醸成されるであろう言葉を促すように……、しかし、どう考えても今回は毒づいているのだ。ここには憤怒がある。つまり、らしくない。「決してこの世は地獄/なんて/確認しちゃだめだ」「見た目は日本人/同じ日本語/だけどなぜか/言葉が通じない」なんて、らしくない。

 もちろん、何かを成し遂げたいとか、人生の勝負に出るとか、一発カマスとか、そうしたどや顔のギラついたものとは対極の、言わば勝っても負けても面白くないという坂本らしさは、言葉の随所にも、そしてサウンドにも見える。僕は最初の数回は、歌詞を気にせず、ただ音だけを聴いていた。ただ音だけを。この、ひたすら気持ち良い音だけを。ぼーっとしながら。気持ちよくなりながら。

 オーヴァーダビングされた、70年代の、ゆるいトロピカルな歌謡曲もどき……、たとえば“スーパーカルト誕生”は、いかにも昭和ムード歌謡な曲調をジョー・ミークがミキシングしたかのような曲だ。場末の酒場的で、不自然なほどエキゾティックで、滑らかで、なおかつ巧妙なまでにサイケデリックだ。
 デヴィッド・トゥープは、ミークについて「ブライアン・ウィルソンやリー・ペリーやフィル・スペクターのように、未知の領域からの音楽を具現化したいがゆえに、正気の外側においても音と奮闘したサイエンティストのうちのひとり」と説明しているそうだが、ミークといえば、かつてはチェリー・レッドから再発されたり、最近はジンタナ&エメラルズにカヴァーされたりと、近年とみに再評価されている音響加工の先達だ。
 ウィルソンもペリーもミークも、たしかに錯乱したり、スタジオを燃やしたり、自殺したりした。が、坂本慎太郎がそんなエクストリームな事態になると思えないのは、彼にはヘゲモニー的なるものに翻弄されない、なかば禅的な心持ちがあるように思うからだ。食って寝ればいい、何もしないことが最善だと言わんばかりの、そんな心持ちが。

 だが、今回は、違う。強いアイロニーをもって、何かを訴えている。ネガティヴな感性に居場所を与えない現代を「いびつに進化した大人たち」の社会として風刺する“義務のように”、それから、アイドルだろうと介護だろうと牢獄としての社会の一部だと厳しく描く“あなたもロボットになれる”で、アイロニーは乾いた笑いとともに最高潮を迎える。レトロを装った痛烈な批判者という意味において、忌野清志郎がタイマーズでやったことを坂本慎太郎は彼なりのやり方でやっている、と言えやしないだろうか(“争いの河”とかさ、ああいうのを思い出す)。
 そして、“やめられないなぜか”~“この世はもっと素敵なはず”にかけて、坂本慎太郎は、あたかも世界の瀬戸際から、皮肉に満ち、ウィットに富んだ社会的コメントのオンパレードを展開する。「地震 水害 台風 大火災/見舞われるたんびにもうやめよう/と思った/でもやめられない俺は/あれを」、「そいつがこの危険な/この国の独裁者/歯向かった人間は/すべて消してしまう」、「お前正気か?(あいつらみんな人形だよ)」……。アルバムの最後に彼は、あけすけもなく、「ぶちこわせ(この世はもっと素敵なはず)」と繰り返す。ぶちこわせ。ぶちこわせ。これはパンクでもハードコアでも、ガレージ・ロックでもない。徹頭徹尾ひたすら心地よく、精巧に作られたゆるいポップスでありながら、リスナーを闘争に駆り立てているかのようだ。

 いままでとは違う。坂本慎太郎は、いままで、間違った「あいつら」と正しい「僕たち」という単純な二分法を歌ってこなかった。だが、いま彼ははっきりと、間違った「あいつら」を指さしている。間違いは、死んだ目をした「俺」にも内在する。ともかく、“あえて抵抗しない”と歌った人が、いま、敢えて抵抗しているのだ。逆に言えば、それほどまでに、いま、「scary」な事態が進行している。本格的に。
 
 最後に豆知識をひとつ。いまや日本の音楽は、欧米のコレクターにとって最後の秘境としてある。これだけインターネットが普及して、英米以外の先進国の大衆音楽があらゆる切り口からアーカイヴ化されても、日本の音楽は、ほとんどされていない。いま、まさにされようとしているが、その歴史の長さ、リリース量の多さ、そしてまた、欧米になろうと思ってもなりきれないことの独創性から言っても、いまだ整理されていない大いなる秘境としてある。マヒナスターズがコーネリアスよりも脚光を浴びることになるかもしれない。ま、何にしても、坂本慎太郎は、ここが秘境であることをわかっているひとりである。

DJ歴 1994-2014 祝20周年!まだまだイキマス!!
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>>DJ Schedule
2014/05/24-25 "Re:birth 2014" @千葉 富津岬
2014/05/31-06/01 "amitAyus" 12th anniversary @福岡 八女 グリーンパル日向神峡
2014/06/21(SAT) "GOKURAKU" @福岡 親富孝 graf
2014/06/28(SAT) "BlackOut周年祭" @福岡 今泉 BlackOut
2014/07/04(FRI) "ウルトラミィグルグル" @沖縄 宮古島 ウルトラミャーク
2014/07/12(SAT) "にわか ゴメンそ~れ" @沖縄 那覇 Mile Stone
2014/07/19-20 "Mind Of Vision open air 2014" @新潟 妙高杉ノ原スキー場

オンシーズン到来! 広大な大自然の中、爆音で鳴らしたい10曲(順不同) (2014/05/22)


1
Equitant - Body Vehement(Canzian Phase 01 Remix) - Black Leather Records

2
TIS - WHAAAATZZZZ(Original Mix) - Verform Records

3
Raphael Dincsoy - It's Fucking Rude(Remute RMX) - Remute

4
Ross Alexander - Broken Translation(Original Mix) - Forte Techno

5
Seri - Lunar(Original Mix) - Elektrax Recordings

6
Alex Jockey - Afrodescendente(Joseph Dalik Remix) - Tekx Records

7
Spirit Catcher - Voodoo Knight(Catz 'n Dogz Dub Mix) - Pets Recordings

8
Lutzenkirchen - Hurt Me(Original Mix) - Doppelgaenger

9
Pascal F.E.O.S. - Overflow(Timo Maas Remix) - Mixmag Records

10
Sunaj Assassins - Creepy Lover(Original Mix) - Cynosure Recordings

interview with Jon Hopkins - ele-king

 アリス・シーボルド原作、ピーター・ジャクソン監督の映画作品『ラブリーボーン』は、14歳で殺された少女が天国から事件の顛末と家族の行く末を見守るといったもので、その天国で流れていたのが、ブライアン・イーノ、レオ・エイブラハム、そしてジョン・ホプキンスの共作によるスピリチュアルなアンビエントだった。何か禍々しいことが起きたとして、それはもう「済んでしまった」世界。そんな風景に、ブライアン・イーノの正統な後継者のひとりだと言っていいだろう……ジョン・ホプキンスの音響はよく映える。


Jon Hopkins
Immunity

Tower HMV Amazon iTunes

 南ロンドン出身で10代からのキャリアを誇るジョン・ホプキンス。名前が表に出てくるまではやや時間がかかったが、すでにそのサウンド構築において堂々たる風格を携えている。イーノとのいくつかの共作を経て、海外で昨年発表されたソロ・アルバム『イミュニティ』が高く評価されたのは、その研ぎ澄まされた工学的なサウンド・デザインによるものだろうが、それはどこか俗世間を超越するような聖性を帯びているように聴こえる。『ラブリーボーン』以外にも映画音楽を手がけているホプキンスだが、彼の音楽は世界が滅びてしまったあとの世界、そこで溢れる光とともに響くかのようなイメージ喚起力を持っている。
 アルバムはインダストリアルな風合いすらある攻撃的なビートを持ったテクノが並ぶ前半と、どこまでも静謐なアンビエントが聴ける後半にはっきりと分かれているが、その構成も含めて非常に緻密に完成されたものとなっている。間違っても「トラック集」といった雑多なものではなく、厳格な美意識によって統制されていることがわかる。イミュニティ……免疫、抗体、ひとを危害から庇護するもの。その音だけが聞こえる世界、だ。


■ジョン・ホプキンス(Jon Hopkins)

1999年に『Opalescent』でデビューし、コールドプレイ『美しき生命』への参加やブライアン・イーノとのコラボレーション、映画のサントラなど幅広く活動をつづけるロンドンのプロデューサー。通算4枚めとなるオリジナル・アルバム『イミュニティ』には、マーキュリー・プライズ2011にもノミネートされたスコティッシュ・シンガーソングライター、キング・クレオソートもゲスト・ヴォーカルとして加わり、名立たる音楽メディアが年間ベスト・アルバムとして挙げている。



新作『イミュニティ』は『インサイズ』から5年ぶりのソロ・アルバムとなりますが、その間、サウンドトラックやプロデュース、コラボレートなどさまざまなプロジェクトに関わっていましたよね。とくに映画音楽などは、あなたの音楽スタイルに非常に合っているように思えて、そういった方向に力を注ぐのかなとも思ったのですが、そうではなくてジョン・ホプキンス名義でソロ・アルバムを出そうと思ったモチヴェーション、入り口はどのようなものだったのでしょうか?

ジョン・ホプキンス(以下、JH):4年だよ。いや待った、そうだいまは5年経つね。ふたつのアルバムの間隔は4年のはずだよ。いずれにしろ、自分ではすごく長く感じるけどね(笑)。
 サウンドトラックを作るのは楽しいよ。ある意味ではアルバムを作るよりもラクだしね。自分のアルバムを作るときは新しいサウンドを生み出すために時間をかけて試行錯誤できるのに対して、映画音楽を作るときっていうのは、1ヶ月のあいだに24曲とかを書かなきゃいけないから、集中してかなりのスピードで仕事をこなさなきゃならないんだ。あまりいろいろ試している時間はなくて、20時間くらいずっと続けて作業をしたりするのはとても興味深い心理状態だよ。映画のサウンドトラックもこれからももっとやりたいと思っている。いままでやった3つの映画はどれもかなりタイトなもので、1ヶ月から1ヶ月半くらいのあいだに仕上げなきゃいけなかったから、ソロの活動が落ち着いたらもっと大きな映画の仕事もやって、オーケストラを使ったサウンドトラックとかもやってみたいね。いままでは自分ひとりでやるものばかりだったから、さらに手を広げて他の人たちといっしょにやってみるっていうのはいいアイデアだと思うんだ。
 ソロ・アルバムを作ろうと思ったっていうか、もともとアルバムを作ることはいつも最優先事項だったんだ。正直なところ、このアルバムの前はいまほどソロが上手くいっていなかったから……(笑)。もし2001年に最初のソロ・アルバムがヒットしていたら、こんなにいろいろなプロジェクトには関わらなかったんじゃないかと思うよ。だから、そうならなくてよかったと思っているんだ。おかげでいまはいろいろな選択肢ができたしね。最初にプロデュースやサウンドトラックの仕事をやりはじめたのは、それが必要だったからっていう部分が大きいよ。それが結果的にいい経験になったし楽しかったけれど。でもどれも、自分自身の作品を作る自由さや高揚感とか、自分自身の考えを思索する感覚とは比べ物にならないよ。それに、複数のプロジェクトを同時進行で進めるのは、何人もちがう自分がいるようで疲れる部分もあるんだ。

本作のリリースに際して、あなたはライヴを念頭に置いたと説明していました。たしかにこれまでもあなたの楽曲にはビートはありましたが、本作の、とくにアルバム前半においてのビートのパワフルさには驚かされます。何かきっかけはあったのでしょうか?

JH:いや、それはちょっとわからないな……。あまり作るトラックについて深く考察はしないんだ。作るときは直感に従っているからさ。年をとるにつれて、先にいろいろ考えたり計画しないほうがいいものができるってわかってきたからね。ここでこういう考えを表現しよう、とか考えはじめると、なんだか堅いものになってしまうから、たまたまそのときに浮かんできたビートがそのまま音楽に現れるっていうのが自然でいい方法だよ。それに、この一つ前のアルバム(『インサイズ』)のツアーをしていたときに、ヒプノティックでテクノ寄りの音楽に傾倒するようになったから、それも反映されていると思う。

この一つ前のアルバム(『インサイズ』)のツアーをしていたときに、ヒプノティックでテクノ寄りの音楽に傾倒するようになったから、それも反映されていると思う。

アルバムは前半と後半ではっきりとムードが分かれています。とくに、強いビートが続く“コライダー”から、“アバンドン・ウィンドウ”の最初のピアノの1音で見える景色をガラっと変えてしまう展開には引き込まれます。このような構成にしたのはなぜですか?

JH:ふたつのもののコントラストがリスナーに与える影響っていうものにすごく興味を惹かれるんだ。最初に、ほとんどやり過ぎなくらいにひとつのものを続けて、その後でそこから別なものへと解放するっていう風なものさ。“コライダー”なんてとくに、10分近くひとつのベース音が繰り返されるんだけど、あれはあえて長過ぎるくらいにしたんだ。そのあとに“アバンドン・ウィンドウ”のリズムのない、シンプルさによる解放感が来ることで、まさにまったくちがう場所に送られてしまったような感覚を生み出したかった。それに、どちらのトラックもある種の物悲しげな雰囲気があるけど、その物悲しさがそれぞれ真逆の方向性から来ていて、一方は終末感のある、エネルギーに溢れたもの、もう一方はアンビエントでメランコリックな、もの思わしげな悲しさになっている。ここがアルバムの重要な分水嶺になっているんだ。それに、こんな10分も続くテクノ・トラックのあとに5分のピアノ曲が入ってくるアルバムを他に知らないから、まだあまり誰も冒険してみたことのない領域なんじゃないかとも思ったんだ。

シングル2枚、“オープン・アイ・シグナル”、“ブリーズ・ディス・エア”がアルバム前半の強力なフックとなっています。これらではミニマル・テクノや2ステップ、あるいはダブステップに近いビートなどが聴けますが、あなたが最近肩入れしているクラブ・ミュージックのシーンはありますか? また、それがこのアルバムに影響したところはありますか?

JH:正直とくにないよ、そもそもクラブ自体、自分がプレイするとき以外に行くことはないからね。もちろんそういうときにクラブ・ミュージックには触れるし、そこでところどころ吸収するものはあるけど、僕はDJでもないし家でそういう音楽を聴くこともないんだ。もちろんプレイするためにクラブに通いつづける時期もあるけど、自分から積極的にクラブに行って遊んだりするタイプじゃないよ。

通訳:では、家では普段どんな音楽を聴くんですか?

JH:家で聴くのは、もっと歌っぽいものや昔のもの……昔のブライアン・イーノのアンビエントでリラックスできるような音楽とか、自分の作曲のモードから解放させてくれるようなものだね。残念なことだけど、ミュージシャンになってからは音楽の使い方が変わってしまうというか、音楽が新しいものを見つけるためのものじゃなくて、僕の場合は作曲から離れて、仕事モードから解放されるためのものになってしまった。バンドの音楽なんかも聴くよ。もちろん好きだからだけど、自分の音楽とちがうからっていう理由もある。

通訳:クラブに自ら行かない、というのも仕事モードから離れたいから?

JH:いや、必ずしもそういうわけじゃなくて、僕もいま34歳になって……べつに年齢がクラブに行かない理由になるわけじゃないけど、一晩中クラブに入り浸ったりする時期は過去10年間ほどで充分すぎるほどに経験したからさ。まあそれになんだかやっぱり、仕事場に来ているのに仕事してない、みたいな気分になるしね(笑)。歳を取るにつれて、もっとちがったものに興味が出てきたと思う。とはいえライヴをする上で、人々がどんなものを聴きたがっていて、どうすれば自分のセットを楽しみやすいものにするかを考えるためにもクラブに行くことは必要だし、そもそも僕はいまでも毎週クラブにいるよ(笑)。

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何年も使いつづけてきて、このピアノでの弾き方が僕の作曲方法自体を形づくってきたから、アルバムに入れるのはごく自然な感覚だね。

なかでも強烈に耳を引くのはピアノの音とそのメロディです。あなたが一貫してピアノの音色を重要なところで使うのはどうしてでしょうか?

JH:たぶん僕自身が子どものころからピアノといっしょに成長したからだね。今回のアルバムで使っているピアノは、まさに僕が8歳のころから持っているものなんだ。18歳で実家を離れてからどこに引っ越すときもいっしょに持ってきて、7年前にやっと自分のスタジオを持ったとき、そこにマイクといっしょに設置したんだ。スタジオで自分のデスクからくるっと振り返るとそこにそのピアノがあって、頭の中にメロディーが浮かぶと、すぐにそこで形にできるんだ。ピアノの音に関してはこれまで映画のサウンドトラックでもかなり使ったし、これからはもっと減らす方向でいこうと思っているけど。でもやっぱりピアノは僕の楽器なんだよ。

通訳:ちなみにその8歳から持っているのはどんなピアノですか?

JH:ヤマハのアップライト・ピアノだよ。とくに高いものだったり、特別なピアノってわけじゃないけど、子どものときにピアノを売っている店でいくつも試してみて、そのすごくソフトなタッチが気に入ったんだ。何年も使いつづけてきて、このピアノでの弾き方が僕の作曲方法自体を形づくってきたから、アルバムに入れるのはごく自然な感覚だね。

“イミュニティ”は、あなたのトラックの特徴がよく出た、ムーディで、光溢れるような感動的なクローザーとなっています。この曲のタイトルが意味するところは?

JH:かなりシンプルな意味あいだよ。“イミュニティ”っていうのは作曲をしていると感じるものなんだ。曲を作るときは自分のなかの世界に入り込んでいて、何も自分には触れられないような感じ――とくにうまくいっているときは世界のすべてのこともうまくいっていて、何も自分に害を及ぼすものはないように感じられる。素晴らしい感覚で、それは音楽を聴いているときにも感じられる、保護されていて、力づけられるような感じさ。

それをアルバム・タイトルにしたのは?

JH:なんだろう、ただたんにしっくりきたからさ。アルバム全体のコンセプトにもなっているし、最後のトラックがアルバム・タイトルになるっていうのはいろんな意味で理にかなっていると感じるんだ。それにアルバムの前半の曲がかなりアグレッシヴでダークな雰囲気なのに対して、あの曲はかなりはっきりと対極にあるピースフルなものだからイメージにも合っているしね。

通訳:トラックのタイトルを先につけてからそれをアルバムのタイトルにしたのでしょうか? それとも逆?

JH:どっちだったっけ……(笑)。いや、間違いなくあのトラックができるよりも前にアルバムのタイトルは『イミュニティ』だって決めていたから、アルバム・タイトルが先だね。誇りに思えるしっかりしたアルバムのタイトルを決めるっていうのは、作曲をする上でも最終的な目標や方向性が見えるようになるから、重要なことだよ。

ヴィデオでもコラボレートしていたピュリティ・リングとは、そもそもどうやって繋がったんですか?

JH:2011年、まだ彼らがレーベルと契約もしていなかったときに、彼らのマネジメントが僕のマネージャーに、このバンドをプロデュースするというか、アルバムの制作に協力することに興味はないかって打診してきたんだ。その当時かなり忙しかったから、他のことをやる余裕はほとんどなかったんだけど、1曲だけ聴いてみたらすごくよかったから、何かしなきゃって思った。でもどうしても時間がなかったから、アルバムのうち1曲だけミックスをすることになったのさ。そのときのミックスをどんな風にやったかを彼らに説明して、彼ら自身がアルバムの残りをミックスするときに、それを参考にしたらしい。そのあとやっと時間ができたときに彼らのシングルのリミックスをして、そのお返しにミーガンが僕のトラックにヴォーカルとして参加してくれた。だから、全体的に自然な流れだったよ。

『イミュニティ』はヨーロッパのエレクトロニック・ミュージックの感性を引き継ぎつつ、アンビエントなムードなどは現在の北米のシーンともシンクロするところがあるかと思ったのですが、実際のところ、あなたは現在のシーンの状況を意識するほうですか?

JH:うーん、シーンのトレンドを意識してしまうと、いたるところで使われているようなサウンドとかテクニックにどうしても影響されてしまうし、僕はDJじゃないからとくに新しいものをチェックしたりもしないんだ。だから騒がれているミュージシャンの名前とかもあまり覚えていないよ。そのときに目新しくて「いまっぽい」ものを作っても長くは残らないから、もし自分の作る音楽にそのときのシーンと共通するところがあるとすれば、それは純粋に偶然の問題であるべきだよ。だから僕の作ったものにいまの世界の流行と似通ったところがあるなら、それはただの幸運だね。もちろん流行と合ったものを作ることでより多くの人が取り上げてくれて、有名になることはラッキーでいいことだけど、意識的にそうしようと思ってするものじゃないな。

曲名も暗示的ですし、何よりもあなたの楽曲はムードが非常にイメージを喚起しやすいですよね。楽曲を作りながら、あるいはアルバムとしてまとめながら、浮かんでいた具体的なイメージはどのようなものなのでしょうか。

JH:うーん、とくに具体的なイメージがあったというよりは、自分自身の心理状態とかを反映してるという方が近いかな。曲名を決めるのには、ブライアン・イーノとも共作したことのある詩人のリック・ホランドの力を借りたんだ。僕はそういうのがあまり得意じゃないから、僕らはときどき会ってまず僕が彼にそれぞれのトラックについてひたすら説明して、彼がそれをノートにとったりトラックを聴き込んだりして、名前を思い浮かべたりする、という方法でいくつかのタイトルは生まれたんだ。自分だけでできない部分は、コラボレーションをしながらやるのがいちばんいいよ。


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今回は完成したのがマスタリングの日の午前4時で、その前の細かい調整をし終わった瞬間の素晴らしい感覚を覚えているよ。

ビートが激しくとも、あなたのトラックからは非常に洗練されたエレガンスを感じます。トラックの複雑さにも関わらず、最終的に美しくまとめる手腕には驚かされるばかりなのですが、どのようなことをもっとも意識しているのでしょうか? 今回のアルバムは長い時間をかけたそうですが、完成だと確信するのはどういった瞬間でしょうか?

JH:ありがとう。意識するのは、自分がついやりがちなことをできるかぎり避けるっていうことかな。僕にとっては、気をつけていないとアルバムがリラックスできるような、聴きやすくて甘すぎる音になってしまいがちなんだ。僕の最初のアルバムを作ったときは、まだ19歳だったからっていうのは言い訳だけど、平面的でコントラストのないものだった。だから、最初にアイデアが出てきたとき、そこから崩してもっと曖昧さのあるものにするために、精錬させる工程を経る必要がある。どこで完成させるかっていうのも重要なことで、数年かけて学んだことだよ。
 今回は完成したのがマスタリングの日の午前4時で、その前の細かい調整をし終わった瞬間の素晴らしい感覚を覚えているよ。その後はもうぐったりしていたけど(笑)、もうこれ以上いいものにするため何もすることはない、って確信できたんだ。もっとできることがあるとしても、8月かけてあらゆる要素をチェックして、少なくともその時点の僕が作れる最高のものができたのさ。

通訳:そういった感覚は他のアルバムのときにも感じましたか?

JH:そうだね、とくにセカンドのときは本当に長い時間がかかって、自分のできるあらゆることを試したし、まだ若くてあまり聴いてくれるひともいなかったから余計に感じたよ。誰が聴いていようといまいと、自分自身の持っているものすべてを注いで、誇りに思えるものを作らないといけないから、そういう感覚はどのアルバムにもあったね。

トラックそれぞれが物語性を持っているという点で、映画音楽的にも聞こえます。もし、あなたが『イミュニティ』を何でも好きな映画の映画音楽にしていいと言われたら、どの映画にしますか? 具体的になければ、架空の映画でもかまいません。

JH:そうだなあ、すでに存在する映画にはとくに合うものはないよ……あまりプロットのはっきりしていないものがいいな。『Monsters(モンスターズ/地球外生命体)』の仕事が楽しかった理由はそこなんだ、中心となるストーリーはあるけど、あまり何が起きるでもなく、綺麗な風景の中を歩いているシーンとかがたくさんあって、ああいう映画の作り方が好きだね。アクション映画の対極で、心理的だったり内面的な映画がいいな。

あなたの、現時点でのブライアン・イーノのモスト・フェイヴァリット・アルバムを教えてください。

JH:そのときどきで変わるけど、とくに好きなのは『サースデイ・アフタヌーン』だな。1時間のアルバムで、すごくシンプルなのに同時にすごく複雑で、ヘッドホンで聴いてみると60もの違った要素が聴き取れるけど、ひとつの大きなテクスチャーのようにも聴こえるんだ。それにたしかダニエル・ラノワも参加していて、彼は僕の大好きなサウンド・メーカーのひとりなんだ。それとハロルド・バッドと共作した『ザ・パール』や『ザ・プラトー・オブ・ミラー』もよく聴いているよ。

このアルバムを経た〈タイコクラブ〉でのライヴはスケールの大きいものになるだろうと楽しみにしています。今回のツアーでは、どんなライヴ・セットになるのでしょうか。

JH:去年にツアーがはじまってからセットはかなり変化してきたんだ。今回のアルバムの曲をもっと分解して再構築したり、もちろん『インサイズ』からの曲もやる予定だよ。これだけの曲数があると――べつにいままでがトラックの長さをそんなに気にしていたってわけじゃないけど――プレイする曲にも困らないし、逆にやろうと思えばトラックを引き延ばして、より陶酔感のあるセットにもできるしね。VJだけはツアーの他のショウで使っている自分のVJセットができないから、みんな心の中で映像を作ってくれるといいな。


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