「The Men」と一致するもの

interview with Buffalo Daughter - ele-king


Buffalo Daughter
ReDiscoVer. Best, Re-recordings and Remixes of Buffalo Daughter

U/M/A/A

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 僕が1994年にele-kingを作ろうと思った動機には、テクノやダンス・カルチャーにハマったことも大きいが、それ以上に「こういう音楽もあるんだ」ということを主張したかったというのがある。多くのメディアは売れているものを中心に扱う。しかし、わずか100人しか聴かないような音楽にも賞賛に値する、素晴らしいものはある。少数派の意見にも耳を傾けよ。僕は変わり者が好きだ。そう主張したいだけで、ポップとアンダーグラウンドのどちらが優れているかなどを競いたいわけではない。
 バッファロー・ドーターは20年前から今日にいたるまで、アウトサイダーとして存在し続けている。TR303と「アシッド・トラックス」に寄せる多大な愛情が、変わり者をこよなく愛するというこのバンドの性格を物語っているだろう。つまり、バンドの音楽には、クラウトロックにも似た、ロックに対する独自な解釈が加えられているわけだが、その独自なものとは、コーネリアスやスマーフ男組、インセンスのように、さまざまな音楽に感化された創造中枢によって吐き出される。
 この記事は、バッファロー・ドーターの結成20周年を記念してリリースされるベスト盤『ReDiscoVer. Best, Re-recordings and Remixes of Buffalo Daughter』のために企てられたものだが、結局、たんなる雑談のようなものになってしまった。アルバムの内容についてはバンドのホームページ(https://www.buffalodaughter.com)を参照して欲しい。こんな記事を書いておいて恐縮だが、魅力的なリズムと綺麗なハーモニーとユニークなアイデアをもったバッファロー・ドーターの音楽にひとりでも多くの人が興味を抱いてくれたら幸いである。

ライヴをやってたんですけど、まずまったくお客さんの反応がないんですよ。ポカーンとして見てるみたいな。自分たちとしてはすっごく楽しいことをやってるんだけど(笑)、どうしてかなっていうのはずっとあったんだけど。「ウケないね、やっぱり」みたいな。

ベスト盤っていうと、古典的な意味ではシングルの編集盤ですよね。あるいは昨今だと、たとえばオリジナル盤ができなかった場合に契約上出されたりであるとか、時代によってベスト盤の意味合いも違ってきてると思うんですけど、今回バッファロー・ドーターがベスト盤っていうときに何をもってベストとしているのか、まず教えてください。

シュガー吉永:ベスト盤っていうからあれなんですけど、記念盤ですよ、20周年の。わたしたち的には。でもなぜベスト盤っていう話になってたかっていうと、ニックが言い出したんだけど。これの選曲をしてくれたひとが、「俺が選曲するよ」って言ってくれて、で、「ベストな選曲をする」って言ってたからベスト盤って呼んでますけど、最終的なわたしたちの気分的には20周年記念盤。

じゃあ、その選曲の基準っていうのは、そのニックさんに丸投げで。それはそのひとの耳を信用しているっていう?

吉永:そうですね。

それはどういう意味で信用してる?

吉永:信用してるっていうほど大げさなものでもなかったのがひとつあって。だってどんな形でも選ぶひとによって違うから。わたしたちが選んでも違う選曲になったし、とにかくいろんなパターンの選曲があると思ったなかでニックさんがいいなと思ったのは、日本人が選曲するよりも日本人じゃないひとが選曲するのがいいんじゃないかというのがまずひとつあったんだけど。それを誰がやる? っていうときに、ニックさんが「俺がやる」って手を挙げてくれたのが大きい(笑)

なるほど。ニックさんっていうのはどういう方なんですが?

吉永:ニックさんはBBCのレディオ3とかでDJやってるんですけど、選曲家の方で。

レディオ3ってクラシック専門じゃなかったでしたっけ? 

吉永:ニックさんの番組はインターFMでやってますよ。いい感じですよ。

たとえばどんな傾向の方なのかとか......。

吉永:......それはちょっとググっていただいて(笑)。

(笑)

吉永:ニックさんはとにかく音楽の幅が広い。で、元々iTunesの立ち上げのときに関わってるひとだったり。

弘石(U/M/A/A):野田さん、会ったことあると思います。ニック・ラスコムっていう、日本の先端の音楽をUKで紹介する番組やレーベルをやってた方です。

日本の音楽事情に詳しい方なんですね。なるほど。日本人じゃなくて外国人に頼んだっていうのは何か大きい理由があってのことですか?

吉永:それは世界発売したいと思って、日本人観点で選ぶよりは、そういうほうが面白いかなと思って。

なるほど、やはり世界観点というのはこだわりがあるんですね。

吉永:こだわりっていうか、最初のスタートが日本だけだと受けないから、海外でも出せばそれなりの数になるんじゃない、っていうのがあるから。日本だけで大成功できるバンドだなって思ってたらそんな必要はなかったんだけど。っていうことですよね(笑)。

20周年に対してはどんな想いがあるんでしょう? 

吉永:20周年でベスト出そうよって言ったのは、そもそもは大野なんです。

大野由美子:わたしが参加したことのあるほかのバンドで、20周年だからベスト盤出しますよっていうのを聞いて。「あ、20年でベスト盤出すんだ」って思って(笑)。「あー、いい区切りになるんだな」と。そこはゴージャスに3枚組かなんかでやってて。「へー、これ出すの大変だったんだろうな」と思ってて、で、「うちに置き換えたらすっごい大変そう」とか思って(笑)。でも、うちは前のアルバムとかも全然手に入らないものばっかりなので、そう考えたら全部を出すきっかけを作れるかもしれないと思ったんですよね。ベスト盤を出すと言うよりは、揃えて聴ける状況にはしたいなって。それまでちょっとずつ権利のことで動いてたから、余計にそう思ったんだと思いますけどね。

バッファロー・ドーターが20周年っていうのがなんか、妙な違和感があるというか(笑)。あんまり20年経った気がしないような感じがするんですけど。

吉永:それはだから、大野が気がついたんです。みんな気がついてなくて。それも友だちのバンドで20周年を祝っていたひとがいたから、「あ、そう言えばわたしたちも来年そうだわ」と思ったらしい。

大野:それだけなんですよ。たぶん、それがなかったら気づかないで2013年始まってたかもしれない。

山本ムーグ:なんか、バンドのなかにいると台風の目みたいなもんで、中心は無風なんですよ。20周年とか10周年とか、周りがわりと大騒ぎするんですけど、10周年のときなんかはあんまり何も感じてなくて、結局大したことやってないんですよ。で、今回も心から「20年経ったからここで楔を打っとかないと!」っていうのはぜんぜんなくて。たしかに周りの方は「20周年だから何かやっといたほうがいいよー」って感じで。感覚的にはそんな感じだと思います。

なるほどね。ちなみにニックさんの選曲についてはメンバーからは何のリクエストもなかったんですか?

吉永:最初見たときに、「あ、こういう選曲かー」っていうのはあったんですよ、正直。3人ともに。というのは最近自分たちでもあんまり聴いてない曲とか、ライヴではまったくやってない曲ばっかりで。

大野:ばっかりとは言わないけど(笑)。

吉永:ばっかりですよ! "A11 A10ne"とか"Cyclic"とかは最近のアルバムの曲だからまあやってますけど、ほかの曲は全然やってないじゃないですか。やってる曲挙げてくださいよ。

大野:"Dr. Mooooooooog"だけかなあ。

吉永:その3曲以外はやってないわけなんですよね。だからおおーと思って。で、「じゃあ聴いてみるか」って、並べて聴いたら完璧だったんですよ。その選曲術が。さすがと言わざるを得ないんですけど。これは素晴らしいと思って。だからそのまま素直に受け入れたんですけど、そのときは"LI303VE"が入ってなくって。最初のやつ。で、その曲だけ20周年記念という気分のわたしたちとしては、最初にできた曲なのでそれは入れたいなーって話をしたら、「あ、忘れてた忘れてた」って言ってそこに入れてくれたんですけど。

シュガーさんが日本で売れないからパイを集めるために世界で出すしかなかったってさっきおっしゃいましたけど、そのバンドの考え方というか、見切りのつけ方というのは、いまのお話だとすごく早い段階で決まってたってことですよね。20年間やっているなかで、サウンド的な実験をしながら日本語のことはあんまりやってないじゃないですか。

吉永:まあ初期はありますけど。

でも、あまりやってないっていうのはその辺に関係しているのかなって思うんですけど。自分たちのなかで、世界のほうがやりやすいって見通しがあったんですか? それとも、日本では限界があるからっていう?

吉永:いや、自分たちのなかで変な自信があったのが、わたしたちが好きな音楽が......たとえばルシャス・ジャクソンとかすごく好きだったんですけど、そのときに妙な親近感があって。このひとたちと私たちってまったく同じ感覚でやってると思ったんですよ。変な話だけど。そんな風に思う音楽がほかにもいろいろあって、で、そうやって自分たちの音楽を作っていて。ライヴをやってたんですけど、まずまったくお客さんの反応がないんですよ。ポカーンとして見てるみたいな。自分たちとしてはすっごく楽しいことをやってるんだけど(笑)、どうしてかなっていうのはずっとあったんだけど。「ウケないね、やっぱり」みたいな。日本では。でもこんな感覚をルシャスたちも持ってるし、ほかのバンドも持ってるから。それが好きだ! っていうひとは数少ないかもしれないけど、各都市に絶対にいるに違いないと思って。あとは足し算だなと思って。その世界中の少ない人数を合わせれば、10ずつ集めて10都市あれば100なんだから。

(笑)なるほど。

吉永:っていう、変な確信はあった。こういうのが好きなひとは少ないけど絶対にいるんだからと思って。

日本でそういう考え方ができるバンドって当時はまだいなかったですからね。

大野:あとはそう、お客さんに外国人がだんだん多くなってきてたっていうのもあったのね。前やってたバンドは日本人しか来ないし、わたしたちも普通に日本語で日本のロックをやってるみたいな感じでしたけど、行き詰まりを感じてなくなったわけで。で、次新しいことを始めたら、なんか知らないけどやるたびに外国人が増えてる気がすると思って。日本人だけって思わないで全世界のひとってことを考えたら、そんな悩まなくたっていいんじゃないって。

おお、前向きですね。この20年で時代も環境も変わって、音楽だけでなくいろいろ変わったと思うんですけど、この20年間で一番意識している自分たちの変化ってありますか?

大野:それぞれあると思うんだけど、このバンドをやってて思ったのは、好きでやっててアメリカ・ツアーなんかもやるようになったんだけど、じつはすごくつらかったっていうのがあって。あんなにつらい想いをしたのは人生で初めてだったから。あれを乗り越えられたから、いまはわりとどんなことでも大丈夫だなと思えるようになったっていうか。

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うちはアルバムとアルバムの間隔が長いじゃないですか。だって20年もやってんのに、6枚しか出てないってさ(笑)。でも意図してそうやってるわけじゃなくて、やっぱり完成形が見えるまでに時間かかるものがあったりとか、あと誰かがバッファロー・ドーターやる気分じゃなかったりとかね。

なるほど......はははは。どうですか、ムーグさんは。変わらない部分ももちろんあると思うんですけど、この20年で変わった部分はものすごく変わったと思うんですね。それこそ音楽のリリースの仕方にしてもそうだし、メディアに関してもそうだし。変化ってものを感じるようなところっていうのは。

山本:社会状況とかメディアのあり方とかっていうのは本当にすごく変わったと思うんですけれども、僕が改めて思うのは、音楽の力を再認識してますね。アナログ・レコードがCDになったり、CDがデジタル配信になったりとか、またアナログがそれと同時に復活したりUSBでリリースしたりとか、容れもの自体は変わるんですけど、やっぱり音楽の力っていうのは変わってないって思ってるんですよ。消費のされ方で軽く扱われる音楽もたしかに多いとは思うんですけど、誠実に作ってそこに込めるものを込めた音楽っていうのはメディアがどうあろうともやっぱり僕は伝わると思うんですよ。だからそれはたんにメディアの技術革新であって。
 いっぽう社会状況を見ると、昔平和で好景気だったなと思うんですよ。それがどんどん戦争がほんとに現実的になってきて、しかも地震もあったし放射能問題もほんとリアルに迫ってきてて、平和な時期は終わったんだろうなと思うんですけれども。そこでも音楽の重要性って出てきてて、なんかみんなすごくミュージシャンの発言を聞きたがるじゃないですか。ミュージシャンが何か発言すると、すごくメディアも取り上げるじゃないですか。斉藤和義(さんが「あれはぜんぶ嘘だった」っていうのを素朴な気持ちで上げたら、まあ賛否両論ありましたけど、ものすごく拡散して、結局はそれが支持されてると思うんですけれども。あとは国内だと、忌野清志郎さんのかつてのタイマーズなんかがすごく再評価されて、伝説のミュージシャンみたいになってるじゃないですか。あと教授なんかもすごく精力的に動かれてて、そこに下の世代がいっしょに何かをしたりとか。その一番上にはオノヨーコさんがいらっしゃると思うんですけど。僕らはたまたまハリウッド・ボウルでやったときに、「ぜんぶ繋がったな」と思って。ヨーコさんがいらっしゃって、YMOや小山田くんもいてて、僕らとチボ・マットがいて。だからメディアが変わっても音楽は変わらないし、世のなかがこれだけ危機的状況だと音楽の意味っていうのがすごく問われてるから、そこでちゃんと作っていればやっぱり音楽ってすごく評価されると思ってるし、自分たちもそこはすごく真剣に作ってますね。

なるほど。

山本:だからそれは、年を経て音楽に携わって良かったと思ってるし、自分はいい音楽を作ってきたっていうちょっと誇りみたいなものを感じてますね。

僕はそこまで前向きな気持ちになれないんですよね。たとえばいまは売れるものが売れる時代だって言われるんですね。90年代は売れないものも売れたんですよ。でもいまは売れるものしか売れない。だから売れるとみんな買うんですよ。というのがひとつある。音楽の力はあるんだろうけど、録音された商業音楽にもあるのかどうか。

山本:たとえばダンス・ミュージックって、ある意味消費されることを前提に作ってるじゃないですか。

はい。

山本:リニューアルがダンス・ミュージックの命っていうか、たとえば2年前のダンス・ミュージックをありがたがって聴くひとって少ないと思うし、つねに先端先端をリニューアルしていくことがダンス・ミュージックの使命だと思うんですよ。ここ数年はね。そういうものが消費されて、そこに音楽の力を感じないのは僕もそうなんですけど。それは僕も音楽本来の力じゃなくて、あれはああいうものなんですよ。ただやっぱり、いわゆるダンス・ミュージックと言われているなかでも、僕はリッチー・ホウティンなんかは――。

ムーグさんが、ホントに好きですね。

山本:やっぱりすごく深く見てて。曲のタイトルでもすごく共感できるところがあるんですよ。PVでタルコフスキーの映画をサンプリングして作っているやつがあるんですけど。

へえー。

山本:彼はすごくしっかりしたメッセージを持ってると思うし、それはいまの時代にちゃんと発信していると思ってるんですけど。まあ、リッチー・ホウティンがすごく面白かったのは数年前なんですけど。いまも、たとえば昨日シュガーで聴かせてもらったボーズ・オブ・カナダの新作なんかはいまの時代に対して、寡黙ですけどちゃんとメッセージしているんですよ。

まあそうですね。

山本:それは言葉で言わないで、音に込めてるんですよね。それがやっぱり音楽の力だと思うんですけど。あとウェブの使い方もすごくスマートで機能的だと思うし、ボーズ・オブ・カナダが僕はすごくいいと思いますね。まだ買ってないですから言えないんですけど、ウェブはざっと見て、すっごいわかりやすいなと思ったし。

なるほど。

山本:あとやっぱり、ダフト・パンクの新作とかも、まあいろいろあるんですけど、僕はダフト・パンクはすごく力を持ってるひとたちだと思いますね。彼らはメッセージはあんまり出さないけど、どっちかって言うとこう――。

僕はあれが売れるのは悔しくてしょうがなかったですけどね。

(一同笑)

なんかね......、ファレル使ってナイル・ロジャース使って、お金かけてディスコ・クラシックやって、まあいいんですけど(笑)。

山本:彼らはメッセージというか、ファンなんですよね。音楽の楽しさなんですよ。それはそれでひとつのあり方だと思って。......いいですよ、それで。

(一同笑)

山本:ただ僕はルーツとしては、世代的にパンク直撃だったんですよ。76年。それこそピストルズ超ハマって、で、ニューヨーク・パンクも好きでしたけど、最初はやっぱりロンドン・パンクがあったので。ハウスのときになってKLFとかコールド・カットにすごくハマったんですよ。そこはやっぱりイギリス人ならではのパンク・スピリットを感じたし。とくにKLFは超ハマってて、いまでも大好きですけど。ダフト・パンクはそれに比べると、やっぱりフランス人だし、あんなにポリティカルじゃないですけど。やっぱりブリティッシュ・パンク、ロンドン・パンクが好きですね、精神的には。

KLFといえば、ビル・ドラモンドの本を8月末に出しますよ

山本:ほんとに? うわ、楽しみ!

翻訳はほぼ終わってるんですけど。すっごい面白いですよ。

山本:でしょうね。

すっごい面白いけど、売れんのかなーと思って(笑)。

山本:でもそれは出す意味はすごくあると思いますよ。彼は『ザ・マニュアル』っていうのも出しましたよね。あれも僕はすごく好きで。

僕も大好きです(笑)。

山本:だってKLFっていちいち言うことが格好良くて。

その本はビルが自分で書いているので、どちらかと言えば格好悪い話が多いですけどね。KLFが作品を最後に出したのは......は「ファック・ザ・ミレニアム」が最後だよね? 弘石くん。

弘石(U/M/A/A株式会社代表):90年代後半に、2K 名義でリリースしたんですよね。

山本:ヒロシくんって呼ばれてるんだ?(笑)

いやいや、弘石くんです!

(一同笑)

お金を燃やしたりね。

山本:ちょっと現代美術なんかもあるし。

ていうかね、ビル・ドラモンドって、思っていた以上にアートのひとでしたね。あとね、ビルの一番の影響。「このバンドに比べたらローリング・ストーンズなんて酒場のハコ・バンドにすぎない」って言うぐらい大好きなバンドがあって、それがレジデンツなんですよね。

山本:すごいですね!

そうなんですよ。で、エコー・アンド・ザ・バニーメンのツアー中に、マネージャーだから付き添っていかなきゃいけないのに、リヴァプールにレジデンツが来るって言ってライヴを観に行ってるんですよ。83年ぐらいに。良い話でしょ!

吉永:へえー。

山本:......今度、飲みましょ。

そうしましょう。

(一同笑)

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いまのマイブラの受け方っていうのは明らかに、暗い時代のなかで切ないけど......でもすごくフィットするんですよ。マイブラのあの感じが。フィッシュマンズの受け取られ方とちょっと似てるっていうか。

いや、ダフト・パンクはよくできてるなと思うんです。クオリティ的にもマーケティング的にも。とくに最近はダンス・カルチャー自体が専門化しすぎちゃっているんで、やっぱり途中から入るとついて行けないところもあるんですよ。アシッド・ハウスなんかは知らないひとがぱっと聴いても、とりあえず衝撃を受ければ入っていけたけど。でもいまはすごく細かく、たとえばルーマニア・ミニマルとか、ルーマニア人に罪はないですけど、ポスト・ダブステップとかそうだけど、それを取り囲むマニアのサークルがあって、あちこちで小宇宙化が進みすぎちゃってるし、EDMみたいな下世話なモノも多いから、ダフト・パンクが高価なディスコを打ち出してくると、そっちをみんな聴くのは自然だと思いますよ。スターダストとか、彼らは元々ディスコ愛が強かったし。ただ、日本で、売れるものしか売れないっていう状況はよくないと思っていて。90年代の日本の良さって、売れないものも売れたっていうところでしょう? そういう意味では、ムーグさんほど楽観的にはなれないところもあるんですよ。

山本:なるほど。ダフト・パンクの意見は僕説得されたんで......認めます。

ははははは。

山本:そんなに素晴らしくはないです、たしかに。ボーズ・オブ・カナダに比べたら、なんか軽い感じはします。

大野:(笑)

そうですね、ボーズ・オブ・カナダはディープですね。

吉永:ボーズ・オブ・カナダはさ、ハラカミくんがけちょんけちょんに言ってたじゃない? あれはなんでなの?

やっぱり、悔しいからじゃないですか。あんな評価されて。

吉永:(笑)それだけ? なんかね、「楽曲の作り方が安易だ」って怒ってたよ。

そうなんですよ。ボーズ・オブ・カナダの楽曲の作り方の基本はヒップホップだから、シンプルなんですよ。

山本:さあ、みんなで話し合いましょう(笑)。

(一同笑)

吉永:いやわたしさ、ボーズ・オブ・カナダが昔からすっごい好きで聴いてたんだけど。

いや、僕も大好き。

吉永:で、ハラカミくんとも仲良かったからいろいろやり取りしてたんだけど、彼はボロクソだったのよ。何でだろうって。

ははははは。やっぱ、同じフィールドにいたから、良い意味でライヴァル心があったんだよ。

吉永:でもね、怒ってたよ。「あんな安易な作り方で」みたいな。だからそれこそ、いまのダフト・パンクの「あんなもんが売れて」って話と同じような――。

いや違う違う、ダフト・パンクはプロフェッショナルな、よくマーケティングされたところでやってるなと思うんだけど、ボーズ・オブ・カナダは初期の頃は、ガレージ・パンクに近い。作りがラフで、日本人が得意とするような緻密さみたいなものはあんまりないんだよね。もっとざっくりしてる。

吉永:でもわたしそこが好きだったからな。ヒップホップ臭がものすごくするよね。

弘石:僕は90年代、ソニーに在籍して〈ワープ〉の担当してたから、彼らやエイフェックス、プラッドなんかの話をインタヴューでよく聞いてたんですけど、彼らって基本的にテクノ同様に、ヒップホップの影響をすごく受けてて。でも「黒人としてラップ表現するんではなくて、アティチュードとして白人のヒップホップを創ってる」っていうような発言してたんですよ。〈ワープ〉の社長も初期は、ロブとスティーヴ、二人で運営していて、彼らもすごくヒップホップのファンだったし。ビースティ・ボーイズの大ファンでしたね。

オウテカだってマントロニクスだもんね。

弘石: 初期の〈ワープ〉はテクノのレーベルをやってるつもりではなくて、サンプリングが自由だった頃の、ヒップホップの遊び心のようなものからスタートしていったんではないでしょうか。そういう意味ではヒップホップのグルーヴ感っていうのが彼らにはあったんじゃないですか。ヴィンテージ・シンセとかレコーディング方法にもすごくこだわってるんですよね、ボーズ・オブ・カナダは。

ビートメイカーに近いよね。もうループ一発で作るから、ハラカミくんとはスタイルが違う。どっちが良い悪いじゃなくて。

吉永:そうだよね。ハラカミくんは、自分で一から作ってるもんね。

山本:ヒロシの意見絶対入れてくださいね。

(一同笑)

話を戻すと、バッファロー・ドーターの『ニュー・ロック』の時代に切り拓かれたものが、ある意味ではまた元に戻ってしまったところもあるのかなって気がしないでもないんですよね。音的にも、レイドバック感のほうが強いし。


Buffalo Daughter
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山本:うん、うん。たしかにその通りだと思うんですけど。20年前はちょうど恵まれてたっていうか、オルタナティヴの後押しみたいなものがあったんですよね。バッファローの音楽ってすごく説明しづらかったんですけど、なんとなくざっくりオルタナティヴっていう感じで。まあレーベルもいろいろできてきてたし、なんかちょっとわかりやすかったっていうか。しかも海外と日本がオルタナティヴで繋がってた。『米国音楽』がまさにそういう感じだったんですけど。
 いまはたしかに、そういう後押しの感じはあんまないんですけど。ただ僕が個人的に思うのは、バンドでツアーして海外行ってアメリカ・ツアーっていうのが若者の夢だったんだけども、いまってたぶん直接肉体的に行かなくても、それこそウェブ上でどんどん繋がっていくじゃないですか。〈U/M/A/A〉が抱えているアーティストとかって、基本的にデスクトップで作ったものをニコニコ動画とかに上げて、それが評価されてメジャーになったみたいな。たぶんそれは次に海外に出て行くと思うんですよ。それも最初はネット上で出て行くだろうし、それはすでに出てると思うんですよ。で、そうなると向こうの要望が強まるから、きゃりーぱみゅぱみゅとかが海外に行くように、デスクトップで音楽を作っている若いミュージシャンもたぶん海外に実際に行って、何かしら演奏するっていう流れは僕らの時代にはなかったですね。

たしかにラップトップ・ミュージックは活性化してるんですけど、ネットの世界もけっこう狭いサークルに陥りやすいというか、逆にそっちの幻想が膨らんで、バッファロー・ドーターみたいなライヴ感がいまひとつ欠けているというか。

山本:僕らの時代ではギター、ベース、ドラムでバンドをはじめるっていうのが普通のやり方だったんですけど、もしかしたらいまってラップトップではじめるほうがスタンダードになりつつあるのかなっていうところもあって。実際ガレージ・バンドでひとりで作ってるところからはじまった女の子のバンドとか知ってるんですけども、とりあえず簡単にできるじゃないですか、手っ取り早く。で、それで1回形を作って評価された後に、今度は必ずそういうひとってライヴ対応しなくちゃいけなくなるんで。そこで敢えてドラム入れてみるとか、生の要素を入れてみるとか。たとえばマウス・オン・マーズとか、テクノのアーティストってそういう風なやり方しますよね。打ち込みで作ったものを生ドラムでやったりとか。国内だとデ・デ・マウスとか、逆にデータから生へっていう。だからいまラップトップで作ってる子も、そういうこと絶対やり出すと思うんですよね。必要に駆られて。そこはすごく期待してますね。

時代の変化に対応するための具体的な展開ってありますか?

山本:なんかね、対応していこうとか時代に追いつこうとかってあんまり意識してなくて、自分たちもたんに音楽ファンで、「最近どういう風に音楽買ってる?」みたいな。シュガーはけっこうデジタルで買ってたりもするし。だったら自分たちもこういう形で出しても自然だよね、みたいな。

吉永:でもなんかね、うちはアルバムとアルバムの間隔が長いじゃないですか。だって20年もやってんのに、6枚しか出てないってさ(笑)。でも意図してそうやってるわけじゃなくて、やっぱり完成形が見えるまでに時間かかるものがあったりとか、あと誰かがバッファロー・ドーターやる気分じゃなかったりとかね。そういうのもあるから、それは必然的にそうなってるんだけど。でもいまは簡単じゃないですか。それこそサウンドクラウドに今日作った曲をぱっとアップするとかね。あれはなんか、面白いなってちょっと思ってる部分もあって。わたしたちは腰が重かったんだけど、そういう発し方っていうのは、ちょっとやりたいなっていうのがあるんですけどね。

ほう。

吉永:だから由美子といっしょにふたりで普段から何か作ったりしてるんです。なんだけど、それを完成形にしてバッファローのアルバムに入れるにしては、なんかちょっとバランスも違うし、みたいな楽曲もあったりするんですよね。そういうのとかを、何かそういうメディアを使って「Today's Menu」じゃないけど、そんな感じでぱっと出せるようなスタンスっていうのは楽しいなと思って。いままでは自分たちで作ったものは自分たちでしか聴いてないけど、それに対する反応なんかを聞けたら楽しいしなー、とかね。バッファローを全然知らないひとがそれを聴いてくれたりしたら楽しいかなー、とか。っていうのはありますけど。

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やっぱ端っこなんじゃないですか。ついこのあいだまで日本のメジャーのバンドのお手伝いをしてたんだけど、まったく違うもんね。ほんとにうちって極端なところにいるんだなってよくわかった。

なるほどね。さっきアメリカ・ツアーとおっしゃいましたけど、バッファロー・ドーターにとってはアメリカが一番近かった外国ですよね、きっと。

吉永:そうですね。

僕は、いろんな国の音楽シーンがあるなかで、アメリカがこの10年とくに面白く変わったなっていう印象があるんですよね。1周回ってしまったというか、いちどレコード屋さんが全部なくなって、そしてまたいまできはじめている状況もあるし。

山本:え、またできてるんですか?

インディでやってる若い世代がアナログ志向になってるんで。

山本:ああー。

インディ文化、DIY文化は、いまのアメリカはすごいですよ。生まれたときには家にCDしかなかった世代がメインなんですけど、彼らの活動の象徴が、ヴァイナル、カセット、ライヴ活動で。配信はあるけどCDは作らなかったり。

山本:カセットってダウンロード・カードは入ってるんですか?

入ってるのと入ってないのとありますね。入ってないのが多かなー。

山本:じゃあ敢えてカセットで聴けっていう。

録音音楽の形態はカセットとアナログ盤に帰結するという、結局は20世紀のものなんですよ。

山本:下北に「ワルシャワ」があった頃すごくカセットを推してて。

そうそう。

山本:「ワルシャワ」なくなっちゃったんでしたっけ?

なくなっちゃったんですよー。

山本:あそこでサン・アローを推してて。サン・アロー僕すっごく好きなんですよ。

ははははは。だからサン・アローみたいなものが日本では売れないんですよ。アメリカだとSXSWの大きいホールが満員になるぐらい人気があるんですけど。これは海外のアーティストやDJからもよく言われますよ。海外から日本を見ても、この10年っていうのはすごく温度差を感じているんですね、インディでもクラブでも。

山本:たしかにいまの日本の音楽シーンって海外に対して閉ざしてますよね。

たとえばいま日本で売れる洋楽って、ニュー・オーダーとかさ。

山本:ああ、オヤジが買ってるんですか。

そう(笑)。

吉永:オヤジが買ってるって(笑)。

プライマル・スクリームとかマイブラとか。だからきっと僕の世代が頑張って買ってるんですよ(笑)。

吉永:でもそれはファンだから買うんでしょ? 20年前からファンだから。

その世代のものは相変わらず売れるんですよ。でも、ひとつ例を挙げれば、いまUSでは、もうインディとは呼べないくらいすごく売れているヴァンパイア・ウィークエンドみたいなバンドがいるんですけど、日本でもまあ健闘はしているほうですけど、ニュー・オーダーとかあの世代には敵わないっていうね。

一同:......。

ほら、だんだん後ろ向きな気持ちになってきたでしょう(笑)?

一同:はははははは!

山本:いや、メディアのひとはたいていネガティヴなんですよ。

吉永:なんでヴァンパイア・ウィークエンドは日本で売れないの?

いやいや売れてますよ。売れてますけど、アメリカとの温度差はハンパないですよ。

吉永:アメリカでは大スターだよね。もうだって、サタデー・ナイト・ライヴとか出てるよ?

(スタッフの方含め、全員で議論が盛り上がる)

だから80年代末から90年代初頭のやつが売れるんだよね、大概。

山本:明らかにオヤジが買ってるじゃん。

そう(笑)。

吉永:だから若いひとたちが買わないってことだよね。

いや、若いひともオヤジのロックは買うの(笑)。『ラヴレス』が出た頃より、オヤジになったケヴィン・シールズをみんな買うんですよ。

山本:いや、あれはオヤジになったケヴィン・シールズじゃないですよ。シューゲイザーのあの切なさがこの不況の時代にマッチするんですよ。

それもあると思いますよ。

山本:いや、「それも」じゃなくてそれですよ。

一同:はははははは!

吉永:その言い方でいうと、だからヴァンパイア・ウィークエンドが売れないんじゃない? マッチしてないんじゃない?

山本:マイブラに関しては僕は語りますよ。

なんでですか?(笑)

山本:いや、僕IKEBANAってバンドをちょっと前までやってたんですけど、それはパートナーだった子がマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのことがすごく好きで、彼女からいろいろオルグされて、フジロックもマイブラだけを観に行きましたし。

(笑)すごいですね。ムーグさんをオルグするって大変だよね。

山本:あとデヴィッド・バーンがこの間来たときに聞いたんですけど、デヴィッド・バーンはマイブラが好きなんですよね。それが面白くて。

マイブラが悪いわけじゃないんですよ(笑)。

大野:アダム・ヤウクも好きだったよ、マイブラ。

山本:でもいまのマイブラの受け方っていうのは明らかに、暗い時代のなかで切ないけど......でもすごくフィットするんですよ。マイブラのあの感じが。フィッシュマンズの受け取られ方とちょっと似てるっていうか。

フィッシュマンズやマイブラみたいにリアルタイムよりもファンを増やしていくようなタイプのバンドっていますよね。マイブラが売れることに関しても、評価が定まっているクラシックっていうか、ロックって、再結成だとか、再発だとか、そんなのばっかでしょ。あと、ムーグさんが言ったように、日本の音楽シーンって、政治的になっていますよね。それはそれで良い面もありますが、音楽っていうのはそれだけではないって僕は思っていて。たとえば、90年代の日本では売れないものも売れたという言い方をしたのは、多様性があったということなんですよね。

山本:そうですね。

とくにアメリカは多様性が際立っているんですけど、いまの日本の音楽には多様性が見えないっていうか。それって危険なことだなって思うんで。ヘイトじゃないけどね、自分と違うものを否定してしまうことになりかねないじゃないですか。だからいまの若い子たちに90年代の自慢をして、バッファロー・ドーター20周年を盛り上げるっていうのはどうかなって(笑)。

吉永:(笑)

山本:自慢するっていうのはなんか......(笑)。

寒かったすね(笑)。でも90年代の音って、いま若い子にも売れてるから。その線で行けばバッファロー・ドーターの20周年記念盤は売れますよ。

山本:ああー、じゃあそういう風にして売っていこうか。あの、任せます。

はははは。いや、わからないですけど。

山本:でもたしかに、さらに遡ればパンクの後のニューウェイヴもそうだったんですけど、いったん焼け野原になったあとにすごくいろんなものが出てきて、自由でしたよね、あの頃って。

そうですよね。

山本:それがオルタナティヴの頃もちょっとあって。それこそ「シスコ」のラウド店に行くと、知らないものがどんどん入れ替わっていくっていう楽しさがあって。いろいろなものに対して自分たちも受け入れられるっていう、そういう自由さはありましたよね。

あ、わかった。バッファロー・ドーターはあれだ、レッド・クレイオラになればいいんだ。

山本:知らないよ(笑)。

初期〈ラフ・トレード〉の精神的な支柱ですよ。

山本:メディアのそういう見方に対して、僕らは「そうじゃないです」とか「そうです」とかって言わない、っていうかそれはメディアを持っている方の署名で原稿書かれているわけですから、僕はその解釈の仕方は自由だと思うんですけれども、個人的には、かなりピンと来てないです(笑)。

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自分で聴いたことのない音楽を作りたいっていうか。ときどき歩いていると、すっごいやかましい音楽とか音とか鳴らしてる車があるとすっごいムカつくんですよ。ああいう公害な音楽は絶対に作らないとか。


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シュガーさんのエネルギーの源って何なんですか?

吉永:それは昔から変わらないですけど、やっぱ、自分にとって新しいものをつねに発見する。っていうか、つねに何かはあるんですけど。それがモチベーションですね、やっぱり。音楽もそうだけど。昔ほどレコード買わなくなったとはいえ、やっぱりモチベーションはいろいろあるから。

なるほど。すごくヴァイタリティを感じるんですよね。

大野:お肉食べないんだけど、一番血が濃い感じで。

はははは。行動力というか何というか。バンドのなかで役割ってどうなってるんですか?

山本:由美子さんがまず一番最初に「これをやりましょう」って言うんですよ。それは間に合わなくなるから。

はははは。それは仕切り屋ってことですか? そうじゃなくてタイム・キーパーとか。

大野:一番気にしてるひとなのかな。

ああー。じゃあ大人?

大野:全体的に見ているひと。

山本:やっぱ彼女は私生活も忙しいし。

だっていろいろと他のプロジェクトにも参加されてますしね。

大野:うん。でも好きだからやってるんだけど。でもそういう風に考えると、一番こう、クリアに自分のバンドが見えてるっていうか、自分のバンドがどういう立ち位置にいるっていうことが一番わかってるっていうか。

ああ。いまどういう立ち位置にいると思います?

大野:やっぱ端っこなんじゃないですか。

ははははは! 素晴らしいじゃないですか、端っこ。

大野:うん。ついこのあいだまで日本のメジャーのバンドのお手伝いをしてたんだけど、まったく違うもんね。ほんとにうちって極端なところにいるんだなってよくわかった。けど、彼らはわたしたちの音とかの新鮮な部分をチラッと見せるとものすごく喜ぶのね。話をしたりすると、みんなすごく聞きたがるの。うん、だから、教えていく立場にだんだんなってきたのかなって(笑)。

ああー。

大野:って思いながら手伝ってたんだけど。まったく違うところにいた。その分最初ちょっと大変だったけど、時間が経ってくるとだんだん楽しくなってきて。っていうのはありますね。

外から見てると、シュガーさんが引っ張っていって、ムーグさんが頭脳って感じなんですか? 極端に言っちゃうと。

大野:編集のひとなんだって思う。まとめるのが上手い。

山本:僕はほんとに一番最初に「これやろう」って言い出して、シュガーがそれを理解した瞬間、すっごいスピードで動くんですよ、彼女が。で、僕は最初はボーッとしてるんですよ。で、8割方見えてきたときに急に目覚めて、「これはこういう意味なんだ」ってことを勝手に位置づけるんですよ。それをもう1回ふたりに返す。だから最初に客観的に見るひとですよね。ある意味、メディアの方にちょっと近いんですよ。で、実際そういう仕事もしてましたから。

そうですよね。書かれてましたよね。

山本:「これってこういうタイトルだな」とか、ジャケットとか、実際音が上がってからじゃないですか。それに対してどういう風に見せていくかとか。そういう感じですね。で、それで僕が意味づけを提案すると、シュガーは歌詞を書くから彼女のなかにも確固たる意味があるし、由美子は由美子で自由に感覚的に感じ取ってるものがあるから、それをもう1回3人でやって、それがぎゅうっとひとつに収縮したときにはじめてアルバム・タイトルとかになっていくんですよ。

じゃあ、シュガーさんはそういうときに心臓みたいな感じ?

大野:わたしが困ったこととか相談すると、ぐわーって「じゃ、こうすればいい、こうすればいい」みたいな感じで全部(笑)、解決策をクリアに出してくれる。わたしけっこう、モヤモヤモヤッってするとけっこう困っちゃうから(笑)、訊くと解決策をクリアに出してくれたりするし。

なるほどね。今回もシュガーさんが海外との交渉なんかをされたんでしょうか。

山本:今回の選曲をニックさんと提案したのもシュガーだし。その辺はほんと信頼して任せたって感じですよ。

なるほど。シュガーさんが新しいことをやることが原動力なっているって話をされてましたけど、おふたりはどうなんですか?

大野:それはたしかにそうかも。自分で聴いたことのない音楽を作りたいっていうか。ときどき歩いていると、すっごいやかましい音楽とか音とか鳴らしてる車があるとすっごいムカつくんですよ。ああいう公害な音楽は絶対に作らないとか。

はははは。

大野:そういうのがちょっと原動力になったりする。それはあんまりいい意味じゃないけどね(笑)。っていうときもあるし、基本的には自分で聴きたい音楽を作りたいっていう。新しい形っていうかちょっとわかんないけど、聴いたことのない音楽を作りたいっていうか。いつもね。

なるほどね。ムーグさんはどうなんですか?

山本:僕はパンクとニューウェイヴをそれこそ18、9で体験して、ほんとに焼きついちゃったんですよね。で、自分にとっての一番大きい体験だったんで。ニューウェイヴの使命って、つねに新しくあるべきっていう。新しいってことが価値だったじゃないですか。あと自由っていう。それの焼きつきがあまりにも強いんで、つねにそこを求めちゃうんですよね。それが自分のなかにとっての伝統なんですけど(笑)、だから同じ音楽に留まっていくことができなくて。単純に好きですよね、新しい音楽が。ある時期は過去の音源で誰も知らなかったものに新しさを見出したこともあるし。いまは音楽じゃないんですけど、新しい文化ですごく面白いと思えるものがいくつか出てきたんで、それはすごく嬉しいですね。

たとえば?

山本:僕がいまハマってるのが、ジョン・ラフマンっていうカナダの現代美術のひとなんですけど、そのひとはインスタレーションもやるし映像も作るんですけど、映像がめちゃくちゃいいんですよ。あともうひとつは、スケーターが面白くて。
 
山本:あとロンドンにもスケーターの面白い連中がいて。なんか家の近所に歩いてたら小さいショップができてて、入ってみたらスケーターの店だったんですよ。で、そこでその〈ポーラー〉のTシャツ買って、「スケーターなのにこういうデザインなんですよ」って言われて、たしかにそういう感じなんですよ。いわゆるスケート・カルチャーって西海岸イメージだったんですけど。それが世界中に飛び火してて。あとカナダにも面白い連中がいてて。その3つをいま追っていて。あとでURL教えるんで。

デザインが面白いんですね?

山本:なんかトータルで面白いんですよ。ちょっと語りつくせないんですけど。山本:あとね、南米のブエノスアイレスかな。〈ZZK〉っていうレーベルってご存じですか? デジタル・クンビアってざっくり言われてるんですけど。そこはPVとかも面白くて。で、わりと映像主導型で物事が好きになってますね。まずYouTubeから入って。

吉永:そもそも映像だもんね。映像っていうか画像っていうか。

山本:うん、もともと静止画フリークだったんだけど、映像面白いですね、最近。あとはやっぱりアモン・トビンみたいなひとも、ライヴのセットを映像とトータルなものにしているっていうのも。で、リッチー・ホウティンもそうだったじゃないですか。LEDのコクーンっていうを作って完全シンクロして。音楽単体じゃなくて、必ず映像がついて。

そういうことをバッファローでやってみようって計画はいまあるんですか?

山本:やってみたいんですけど、なかなか大変なんで。でも今回ので、ちょっとヴィデオを作ったりして、それに関わらせてもらったりはしてますね。

ちなみに、次の新しいアルバムの構想があるという噂を聞いたんですが。

吉永:半分ちょっとぐらい。

それはいまの時点で言えることはどんな感じでしょう?

吉永:うちね、最後の最後まで言えないんですよね、なんかね。

山本:変わるからね。

吉永:最後にガッと変わるから。

なるほど。

吉永:いま言ってもたぶん変わるから(笑)。曲は変わんなくてもね。最後の仕上げが関わったりとか。前のアルバムもそうだったんだけど。だから難しいですけど。

バッファロー・ドーターってアルバムにつねにテーマがあるじゃないですか。コンセプトというか。そのコンセプトは決まってる?

吉永:それがだから、大概最後なんですよ。

ああ、最後ね。

吉永:最初はじめるときにもちろんあるんだけど、それが最後に違うものに変わったりするから。今回はじめるときはディスコって言ってはじめたんですけど、すでに気分はもう変わってきてるし、わかんないですよね、自分たちとしても。

なるほど。

吉永:でも最後にガッと変わったときは3人がすごく一致したときだから、ものすごいエネルギーでフィニッシュに向かうんですけど。いままだ漠然としている部分が少しありますよね、やっぱり。曲は具体的に上がってきてるんだけど。その最終的なまとめ方っていうか見せ方っていう部分では、ちょっとまだそこまで辿り着いてないから。

じゃあ、最終的にはどうなるかわからないけれども、入口をディスコにしたのは何でなんですか?

吉永:それは21世紀美術館でピーター・マクドナルドさんっていうイギリスのアーティストが、展示をやってたんですよ。そのときに一番大きな部屋の壁全体が彼の絵になっていて。それはかける絵じゃなくて、壁自体に絵が描いてあって。それがブロック・パーティみたいなものをテーマにしたもので。彼が子どものときにそういうものを経験したんですって。それがすごく楽しかったっていうイメージで、それを絵にしたっていうのがあって。
 で、絵だからすっごく大きな部屋なんだけど、シーンとしてるんですよ。美術館だし。それが彼としては何か違うっていうのがあったらしくって、そこに音をブチ込みたいと。で、絵を描いていたときにバッファローをよく聴きながらやってたんですって。だから「その音楽が流れてきたら嬉しい、ここで何か演奏できないか」っていうことを言われて。じゃあそれは面白いからやってみましょう、みたいな感じで。で、「どういうことをやりたいの?」って訊いたら、「ブロック・パーティで気分はディスコなんだ」って。「そういう楽しいものをやりたいんだ」って言ったから、ディスコねえー、ってそのときは思ったんですよ。だって『ウェポンズ』(『The Weapons of Math Destruction』)出した直後だったから、あのアルバムはどう考えてもディスコじゃなかったから。

ははははは。

吉永:気分はパンクだったから、あのとき。だからディスコかーって思ったんだけど、そもそもわたしたちベースとしてディスコ・ミュージック好きだから。ディスコ・ミュージックっていうかね、バンドがやるディスコ・ミュージック、ESGみたいなのが好きなわけじゃないですか。

はいはいはい。

吉永:ブロック・パーティっていうのもそうだし、ESGみたいなのいいね! って盛り上がって。

いいじゃないですか、それ。

吉永:で、曲をそれ用に作ったりして、そのときがすごく自分たちで楽しかったから。美術館でやるっていうその経験も楽しかったし、自分たちてきには。

なるほど! それが入り口だったわけですね。ちなみに完成はいつを予定されてるんですか?

山本:さっき聞いたのは来年の――。

さっき聞いたって誰に聞いたんですか(笑)?

山本:さっきシュガーに。来年の夏前にできてる、みたいな。

大野:寒い時期に発売できたらいいけど、無理かなー、わかんない(笑)

それは難しいんじゃないですか(笑)。なるほど、わかりました。じゃあそれを楽しみにしています。

山本:ありがとうございます。

 追記:この取材を終えてから、僕は山本ムーグとたまたま行ったライヴで一緒になり、そして3日連続で街中で偶然会った。早く飲みにいかねば!

Savages - ele-king

 ライヴの翌日の取材で『AMBIENT defintive』を差し上げたらとんでもなく喜ばれた。とくにヴォーカルのジェニーさん。彼女は本を見ると、「これは私のよ!」と本気で奪い取る。「ドゥ・ユー・ライク・アンビエント?」「オブコース!!」、それからミュジーク・コンクレートやピエール・アンリについて語りはじめる。ページをめくりながら「これ国別? ああ、年代順になっているのね」とか何とか言いながら、デジカメで表紙の写真を写して誰かにメール。サヴェージズは、形(スタイル)だけのロックンロール・バンドではないし、その音楽はメッセージのための伴奏でもない。

 ライヴでは、ジェニーさんのシンプルな言葉はバンドの音のひとつの要素となっていることがよくわかる。くどくど言葉を並べないが、意味を与え、音の構成要素としても機能する。『メタル・ボックス』時代のジョン・ライドンと似ている。コードチェンジのないところも。
 コードチェンジがないことは、無闇やたらに高揚しない、泣き叫ばない、感情を露わにしない、という態度を表している。白けている状態の前向きな解釈で、サヴェージズにもそれがある。ドラマーはシンバルはほとんど叩かない。バスドラとハイハット、スネアで、リズムはミニマルに刻まれる。ジェニーさんの髪型のように削ぎ落とされている。エイスさんのベースがしっかり噛み合っているので身体が動く。
 昔、女性4人組のバンドが出たら、「~ガールズ」とか「ガールズ~」とか、なにかと女性性がタタキ文句に使われたものだが、サヴェージズにはもうその手のエクスキューズは必要ない。むしろ鬱陶しいかもしれない。カメラマンの小原は、今年見たライヴでもっとも良かったと上機嫌だった。それは演っているのが女性だからではなく、サヴェージズだからだ。僕も本当に格好いいと思う。(野田努)

photos : Yasuhiro Ohara

 というわけで、時間は再びライヴの翌日へ。菊地祐樹と一緒にほんの数十分だけど、取材した。以下のやり取りはジェニーさんがアンビエントについて熱くと話した続きである。


『サイレンス・ユアセルフ』を聴かせていただいて、エネルギッシュかつストイックなサウンドに興奮したのですが、それと同時に、抑えきれないフラストレーションに内在する力強さみたいなものをもの凄く感じました。実際、いまのシーンにおいて、あなたたちが一番憤りを感じることや、怒りを感じること、また、自分たちの敵だと思う対象ってなんですか?

ジェニー:「抑えきれないフラストレーションに内在する力強さ」......あなたの言葉好きだわ(笑)。フラストレーションっていうのはそれによって動かずにはいられなくなる衝動であり、感情のことよね。自分で行動を起こさざるを得ない感覚や、フラストレーションに推されて、そこから先がないぎりぎりのところまで突き詰めてるフィーリングが表れてる音楽が私たちも好きなの。
 私たちとBO NINGENがやってる、ワーズ・フォー・ザ・ブラインドっていうプロジェクト知ってる? 本当に彼らと私たちって姉妹や兄弟みたいな関係だと思うくらい似たようなところがあると思うの。いまはコラボレーションって言っても、1曲やってすぐに終わっちゃう関係がほとんどよね。それじゃあつまんないし、そこからなにかもっと違うことをやりたい、そしてその先を突き詰めたいっていうことで、彼らと一緒に考えてこのプロジェクトは始まったんだけれど、それはひとつの部屋にそれぞれのバンドが集まって演奏をするプロジェクトなんだけれど、40分の曲をお互いで一緒に書いて、ふたつのバンドがU字型に並んだ場所の真ん中にお客さんを入れて、バトルともいえるようなパフォーマンスを繰り広げるんだけど、ライヴを観てるお客さんも、そのあまりにもパワフルで直球な私たちの音楽にじっとしてられなくて、思わず身体の角度を変えてしまったり、あるいは音楽っていうものの考え方が変えられてしまったり、いろんな反応が聴いている側にも生まれてくるの。そのくらいの熱量を持って展開される音楽が私たちは好きなのよね。ごめんなさい、長くなってしまったわね(笑)。

どうぞ、続けてください。

ジェニー:質問に応えるわね。邪魔する人たちは皆敵ね。アーティストになりたかった理由や、音楽をはじめたかった理由っていうのはそもそもあるわけで、そこから私たちを違うところに反らそうとする邪魔者の存在すべてが敵だと言えるわ。理由は様々だけれど、ビジネスにかまけるあまりとかね。アーティストの核にあるものは本当の自分のなかの初期衝動であるべきなのに、そこから目を反らそうとする人たちがあまりにも多い気がするわ。それは個人であったり、組織であったりいろいろだけれど、本当にむかつく。自分を取り囲む環境っていうのは、自分から奪っていくんじゃなくって、自分の栄養になってくれるものであるべきだと私はそう思うの。だから、私は自分の内面っていうものをそのまま保っていける環境を大切にしたい。

原宿のアストロホールで行われた昨日のライヴ、お客さんも本当に踊っていたりノっいて、とてもエキサイティングだったんですが、アンコールをやらなかったのはなぜなんでしょうか? メッセージだったりしますか?

ジェニー:アンコールをやらなかったのはそこにいま述べたような敵がいたからよ(笑)。ジョークはこれくらいにして、それはどういう意味のメッセージかしら?

例えば、「ベストを尽くしてライヴをやったんだから、これ以上サーヴィスはしない」というか、予定調和への反抗みたいなものですかね。

エイス:それはもちろんあるわね。期待されてるから無理にやらなきゃいけないみたいなノリは嫌なの。それに実際、本編のライヴのなかで与えるものは与えたし、もうこれ以上いらないはずでしょ? っていう思いもあったの。

ジェニー:クリニックっていうリヴァプールのバンドは絶対にアンコールをやらないわよね。そういうやりかたが私も潔いと思うし、セット・リストを考えた時点でそれがひとつのジャーニーだし、ひとつの作品だから。クリニックの場合は事前にアナウンスが入るのよね。「今日は20分のセットを2回やります。もちろん途中で休憩はあります。ただし、それで終わりです」こんな具合にね。実際、本当にその通りに行われるのよ。まるでそれは演劇のようであり、舞台のような見せ方で、面白いなと思ったの。あとやっぱり、アンコールってサプライズであるべきだと私は思うのよね。だから、本当はやる予定だったけど、1曲やり忘れちゃったからアンコールをやるっていうんだったらありだと思うわ。

これだけいろんなジャンルがあり、選択があるなかで、どうしていまのようなバンド・サウンドに行き着いたんですか?

エイス:だからこそだと思うわ。いろんなジャンルがあって選択があるからこそ、こういったベーシックな、ギター、ドラム、ベース、ヴォーカルっていうフォーマットに立ち返って、そういうものが持つパワーをまた私たちは鳴らしたいの。

ジェニー:いろんな選択肢ね、よく言うけど、私はそれは幻想だと思うの。だって選択肢がたくさんあって、制約がないはずなのに、みんな同じような音を出しているわよね。その逆で、制約があるからこその自由みたいなものって絶対に私はあると思うし、特にアートの世界においては、制約のなかで工夫するところに表現の醍醐味があるでしょ? やり方はもちろんいろいろあるかもしれないけれど、自分がやろうとしてることにフォーカスするっていう意味では、いまの形が一番理想的だと思っているの。

「私はシンガーではなく詩人なんだという意識があって、歌うという行為に抵抗があった」というパティ・スミスが歌いはじめたときの話がありますが、あなたはどの程度自分がシンガーであることを自覚し、意識していましたか? 

ジェニー:すごく昔のことだから思い出せないけれど、小さい頃シャワーでよく歌っていたのはたしかね(笑)。8歳のときにジャズ・ピアノをはじめて、10年近く夢中になって練習したわ。10歳~13歳の頃はジャズ・スタンダードが多かったんだけれど、女性のピアノの先生に、レッスンの一環として歌を習うようになったの。当時は声量が本当になくて苦労したわ。で、チェット・ベイカーみたいだと呼ばれてね(笑)。
 その後、クラシック・オペラを習いはじめたときからわりと声量も付いてきて、きちんと歌えるようになったんだけれど、それを人前でやることへの経験不足をすごく感じたし、そういうことをやる自分が嘘っぽく感じてしまって、当時は歌うことに対してコンプレックスに似たものさえ抱いていたわね。その後、自然と演技のほうに興味が移ってしまったんだけれど、そのときジョニー・ホスタイルと出会って、私の人生は変わったの。そこから彼とジョニー&ジェニーのプロジェクトをはじめて、そこからいまのサヴェージズに繋がるのよね。
 ただ、サヴェージズをはじめた当初も、ステージに出ることが本当に苦手だったし、スタジオに入るごとにパニックを起こしてしまったり、そんなことがしょっちゅうあった。でも、もう大丈夫。私は成長したの。ここに至るまで長った。いまとなってはそう感じるわね。
 パティ・スミスはそもそも詩の朗読をやっていて、人前でも朗読のパフォーマンスをはじめて、それが演奏や曲に発展していったのよね。最近ギターのジェマとかと実験的にはじめたスポークン・ワーズをサヴェージズでも取り入れるようになって、所謂メロディなしで、言葉だけを使って自由さを楽しむプロジェクトをはじめたんだけどね。
 そもそもパティと私とではまったくプロセスが違うし、私自身、自分のことを詩人だとは思っていない。でもパティ・スミスはいつでも私にインスピレーションを与えてくれるし、新鮮みがあって、『ジャスト・キッズ』も素晴らしかったし本当に尊敬してるわ。ただ、サヴェージズっていうバンドにおいて、詩は間違いなく曲作りの念頭にないし、私たちはサウンドを重視しているの。繰り返すけれど、私自身も詩人ではない。私はシンガーなの。

ドリーミーなサウンドがシーンの主流にあるなかで、サヴェージのストイックなアテュテュードは際立っているように思いますが、いかがでしょう?

ジェニー:アイデアはそれぞれのメンバーで山ほど持っているから、それを無理せず自然に選び出していくっていう作業が私たちの曲作りなの。だからそうしたプロセスはある種引き算とも言えるわね。でもその作業って得てしていろんなところから邪魔(敵)が入るから、つい気をとらわれがちだけれど、曲の核心になるのは本当に必要なものだけだと思ってる。
 ロンドンにおいてはとくにそうなのだけれど、所謂トラディショナルなロックンロールが消えたとされるなかにあって、「そうじゃないでしょ?」っていう周囲に対する反発からこういう音を突き詰めてるっていう気持ちも少なからず私たちのなかにはあるし、必要最低限のシンプルなものだけで、立派にショーとして成り立つっていうのは本当にすごいことだと私は思うの。日本にもそれを体現しているBO NINGENっていうバンドがいるわね。私たちは無駄なものを削ぐことに躊躇はまったくしない。なぜなら、私たちがそもそもなにが言いたかったのかっていう、もとにある主張みたいなものが音で埋まって欲しくないから。
 そして、それがちゃんといろんな人に伝わって皆に理解してもらう、それを恥ずかしがってなにかで覆い隠すのは一切しない。それが私たちサヴェージズだから。

工藤キキのTHE EVE - ele-king

 285 KENTはサウスウィリアムズバーグにある中箱のウェアハウスで、がらんとしたダンスフロアとステージとチープなバーがあるだけのシンプルな箱だ。その285 KENTで月1ペースで開催している「Lit City Rave」は、Jamie Imanian-Friedmanこと J-Cushが主宰するJuke / Footworkのレーベル〈Lit City Trax〉がオーガナイズするパーティ。たぶん私が出入りをしているようなダウンタウンまたはブルックリンのパーティのなかでも極めてクレイジーで、この夜ばかりはステージの上も、DJの仲間たちの溜まり場になるステージ裏も、一応屋内喫煙が禁止されているNYで朝の5時までもうもうもと紫の煙が立ちこめている。
 基本的には、Chicago House直系のベース・ミュージック──Ghetto Houseから、Grime、Dub Step、UK Garageなどのビート中心で、特にJuke/FootworkをNYで逸早く取り上げたパーティだと思うし、例の'Teklife'という言葉もここではCrewの名前として日常的に、時に冗談めかしで使われている。

 DJ RashadやDJ Manny 、DJ SpinnそしてTraxmanはこのパーティのレジデントと言っていいほど「Lit City Rave」のためだけにChicagoからNYにやって来て、彼らのNYでの人気もここ数年の〈Lit City Trax〉の動きが決定づけたと言ってもいいんじゃないかな? さらに興味深いのがTRAXを経由したChicagoのミュージック・ヒストリーをマッピングするように、DJ DeeonなどのOGのDJ/プロデューサーから、Chicagoローカルの新人ラッパーのTinkやSASHA GO HARDが登場したり、ARPEBUことJukeのオリジネイターRP BOOのNY初DJ(!)などを仕掛けるなど、そのラインナップはかなりマニアックだ。
 本場ChicagoのようにMCがフロアーを煽るものの、Footworkersが激しくダンスバトルをしている......というような現場は実はNYでは遭遇したことがないかも。人気のパーティなので毎回混んでいるし、誰しも踊り狂っているけど、パーティにRAVEと名はついているものの俗にいう"RAVE"の快楽を共有するようなハッピーなものではない。はっきり言って毎回ハード。アンダーグラウンドで生み出された新しい狂気に満ちたビートを体感し、自らファックドアップしに行くといったとこだろう。振り落とされないようにスピーカーの横にかじりつきながら、踊るというよりもビートの粒を前のめりで浴びにいくような新感覚かつドープでリアルなセッティングで、本場Chicagoのパーティには行ったことがないけど毎回「果たしてここはNYなのか?」と思ってしまう。

Pphoto by / Wills Glasspiegel

 J-Cushは実はとてもとても若い。LONDONとNYで育った彼は、Juke/FootworkがGhetto Houseの進化系としてジャンル分けされる以前からDJ DeeonなどのChicago Houseには絶えず注意を払っていた。2009年頃からChicago Houseの変化の兆候をいち早く読み取り、一体Chicagoでは何が起きているのか? とリサーチをはじめた。それらの新しいChicagoのサウンドは彼にとってはアフリカン・ポリリズムスまたはアラビック・マカームのようにエキゾチックであり、UKのグライムのようにフューチャリスティックなサウンドに聴こえたそうだ。それからはJuke/Footworkを意識して聴くことになり、〈Ghettotechnicians〉周辺や〈Dance Mania〉のカタログを総ざらいした。
 その後NYでDJ Rashadと出会うことになり彼が生み出すビート、圧倒的かつ精密なまでにチョッピング、ミックスし続ける素晴らしくクレイジーなプレイに未だかつてない程の衝撃を受け、それに合わせて踊るQue [Red Legends, Wolf Pac] や Lite Bulb [Red Legends, Terra Squad]というFootworkersにもやられた彼は、Chicagoのシーンにのめり込むことになり〈Lit City Trax〉というレーベルを立ち上げるに至る。

 NYのパーティは割とノリと気分、ファッション・ワールドの社交の場になっているものも多く、「Lit City Rave」のようにビートにフォーカスし、かつ毎回趣向を凝らしたラインナップで続けているパーティは案外少ない。東京とブリティッシュの友人たちに多いギーク度、新旧マニアックに掘る気質がやはりJ-Cushにもあるし、そして彼は単なるプロモーターでは無い。ジャンルを越境できるしなやかなパーソナリティを持っているし、ストリートからの信頼もあつく、気鋭のビートメイカーたち、Kode9、Oneman、Visionist、Brenmar、Dubbel Dutch、Durban、Fade to Mindのkingdom、Mike Q、Nguzunguzu、もちろんTotal FreedomやKelelaなども早い段階から「Lit City Rave」に招聘している。

Photo by Erez Avis

 J-Cush自身もDJであり、常日頃から新しいビートを吸収しているだけあってスタイルはどんどん進化しエクスペリメンタルなGarageスタイルがまた素晴らしい。そのプレイは先日『THE FADER』や『Dis Magazine』のwebにMixが上がっているので是非チェックしてみて。
 さらにJ-CushとNguzunguzuとFatima Al Qadiriで構成された'Future Brown'というCrewでトラックを作りはじめていたり、今後の「Lit City Rave」ではUSのGrimeや、さらに地下で起きているアヴァンギャルドなダンスシーンを紹介していきたいと語っていた。
 そんなわけで、先週の「Lit City Rave」ではドキュメンターリー映画『Paris Is Burning』で知られたBallのダンス・パーティの若手DJとしても知られている〈Fade To Mind〉のMike Qがメインで登場。こっちのダンスシーンもプログレッシヴに進化を遂げているんだなと、ヴォーギング・ダンサーズのトリッピーな動きに釘付けになったのでした。

https://soundcloud.com/litcity

Lit City Traxからのリリース
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-1-welcome-to-the-chi/919453
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-2-what-you-need/982622

Download a Mix from Lit City Trax
https://www.thefader.com/2013/08/02/download-a-mix-from-lit-city-trax/

J-Cush XTC MIX
https://dismagazine.com/disco/48740/j-cush-xtc-mix/

Nobuyuki Sakuma (Jesse Ruins / Cold Name) - ele-king

Jesse Ruins
Facebook: https://www.facebook.com/jesseruins
Twitter: https://twitter.com/JesseRuins

最近Nate Youngを聴きながら無理矢理ドストエフスキー読んでます。
Curt CrackrachもLust For Youthもジャケがかっこいいです。German Armyはカセットをこれからコレクトしようかなと。Strarredは音よりもボーカルLiza Thornの存在感でしょうか。
Jesse Ruinsはファーストアルバムが発売中です。Cold Nameは初ライブを8月×日にする予定です。

〈Jesse Ruins〉
Live Schedule
2013/09/21 Rhyming Slang at Ebisu Batica
w/ ミツメ, Elen Never Sleeps

〈Cold Name〉
DJ Schedule
2013/08/01 Dommune
2013/08/02 Co La Japan Tour at Seco Bar

2013/07/最近聴いてるレコード


1
Curt Crackrach - Alice Dee feat. Nikhil Singh & Carmen Incarnadine (Clan Destine Records)
https://www.youtube.com/watch?v=pVz1HSBUU6w

2
Tuff Sherm - Burglar Loops (The Trilogy Tapes)
https://www.youtube.com/watch?v=SarNlHxNi1Q

3
Destruction Unit - Sonic Pearl (Suicide Squeeze Records)
https://www.youtube.com/watch?v=BkbgRkHihvI

4
Lust For Youth - Breaking Silence (Sacred Bones Records)
https://www.youtube.com/watch?v=J5MD-yd0t6A

5
German Army - Folded Skin (Skrot Up)
https://vimeo.com/22063575

6
Young Echo - Voices On The Water (Ramp Recordings)
https://www.youtube.com/watch?v=fAPiosBC5T0

7
Nate Young - When Nothing Works (NNA Tapes)

8
V.A - Dark Acid (Clan Destine Records)
https://www.youtube.com/watch?v=tsKnV8nMmdM

9
Starred - Cemetery (Pendu Sound Recordings)
https://www.youtube.com/watch?v=rq-jsShPDi0

10
Sewn Leather - Φυλλ Σκυλλ(Phase! Records)
https://www.youtube.com/watch?v=8e-hlgxkLcc

vol.52:NYサマータイム・ブルース - ele-king

 夏、NYの野外活動は拡大する。サマーコンサート、サマーフィルムが毎日何処かで開催される。夏のショーは、ビッグネームでもインディ・バンドでも、フリーで野外ということも多いが、先週までのNYは天候が不安定で、コニーアイランドのチープトリックも(最高!)、リバーロックスのジェネレーショナルも、サマースクリーンも雨模様だったが、今週に入ると、マーサ&ザ・ヴァンデラスさながらヒート・ウェイヴが押し寄せ日中は98°F(=37℃)超え! 週末はみんなビーチに出かけ、夜からようやく外に出はじめる。普段ビーチに行かない著者も、先週はロングアイランドに行って、水に浸ってきた。そのままボードゲームにはまり、帰りの電車のなかまで続ける有様......


野外映画を観ている人たち。

 NYの夏の、野外映画も素晴らしい。ブライアント・パーク、イースト・リバー・パーク、ハドソン・リバーパークなどの公園で上映、日没になると人が集まりだす。知らない人たちが一同に同じ映画を見るのは可笑しいが、大体は、映画は関係なく飲んだり食べたりのんびり状態。なかには折り畳みいす持参で徹底的に楽しむ上級者もいる。子供向け、ファミリー向け、公園によって映画は違うが、『L・マガジン』が、毎夏ブルックリン、グリーンポイントのマカレンパークで開催するサマースクリーンが、インディ音楽ファンの心をついている。映画の前には、いまNYでホットなニュー・バンドがプレイするし、キュレーションはNYのアンダーグラウンド・ブッキングを代表するトッド・P。彼には去年、ブルックリンのインディ・シーンについてのインタビューしているので、未読の方はどうぞ

 参考までにサマースクリーン、今年2013年のラインナップ:

Wednesday, July 10
映画:キャント・ハードリー・ウェイト
音楽:SILENT BARN presents: Jeffrey Lewis and the Sunny Skies、Weed Hounds、Ganjatronics

Wednesday, July 17
映画:ピーウィーの大冒険
音楽:JMC AGGREGATE presents: Oberhofer, Lodro and Bueno

Wednesday, July 24
映画:ザ・クラフト
音楽:285 KENT AVE + AD HOC present: La Misma, Potty Mouth, Divorce Money (Dustin of Beach Fossils, Ren of Herzog Rising, Alex of Dream Diary)

Wednesday, July 31
映画:グーニーズ
音楽:DEATH BY AUDIO + ENTERTAINMENT 4 EVERY 1 present: Hector's Pets, The Numerators, Juniper Rising

Wednesday, August 7
映画:スピード
音楽:SHEA STADIUM presents: Hubble (member of The Men, Zs and Pygmy Shrews), GDFX (member of Liturgy, Man Forever and Guardian Alien)

Wednesday, August 14
映画:オーディエンス・ピック(オーディエンスの投票で映画が決まる)
音楽:MARKET HOTEL presents: Aa (aka Big A Little A), Amen Dunes

 トッド・Pのウェブ・サイトにもリンクが張られている、DIYブッカーたちがバンドをピックする。バンドはまだ若く日本ではほとんど知られていないが、このなかでは、Aa(ビッグエー・リトルエー)が大御所。彼らはライトニング・ボルトやライアーズあたりと良くプレイしている。映画もバンドも偏ってはいるが、このラインナップには少しチージー(良い意味で)な、現在のブルックリンが表されていると思う。ただ、最近のブルックリンは選択肢が多すぎて、結局どれにも行かないという人が増えている(著者の周辺情報)。
 たしかに、インターネットで音楽も聴け映像も見れると、バンドを知った気になってしまう。著者の場合、音楽業界周辺からの口コミや、普段の何気ない会話から生まれるサプライズに託しているが、ライヴに行きたいと思わせるバンド、それをオーガナイズするブッカーがやはり大事だ。そこで、DIYブッカーとしては少し規模が大きくなるが、NYとサンフランシスコにオフィスを持つパナシェがある。パナシェは、その名があるというだけで「見に行こう」と思える数少ないブッカーで、何十年も同じスタンスでいる。彼らがスペシャルでいれる理由は、所属バンドの質と、パナシェだったらという信頼、パナシェ・チームが考える人とのつながり。
 そこで、代表のミシェルに、パナシェ、NY、ブッキング他、彼女が興味のあることまで、ランダムに語ってもらった。彼女のパーソナリティにも注目してほしい。

ミシェル (パナシェ・ブッキング)インタヴュー

取材に応えてくれたパナシェ・ブッキングのミシェルさん。
取材に応えてくれたパナシェ・ブッキングのミシェルさん。

自己紹介をお願いします。NYの音楽業界で働いてどれくらいになるのでしょうか。

ミシェル(M):私はミシェル・ケーブルです。北アメリカのおよそ120バンドのブッキングを扱うタレント・エージェンシーのパナシェ・ブッキングを経営しています。オフィスはブルックリンとサンフランシスコにあり、音楽業界で働いて15年になります。パナシェはファンジンとしてはじまり、私は地元のカリフォルニア、ユリイカのプロモーターになり、1年で約100本のショーをブックしました。最終的に私が尊敬するアーティストのツアーをブッキングすることになり、パナシェ・ブッキングを設立しました。

NYには何年、どこに住んでいますか? NYに住むこと、近所を紹介してください。

M:ブルックリンのグリーンポイントに6年住んでいます。マンハッタンに行くL線とクイーンズとサウスブルックリンに行くG線が走るふた駅へは数ブロックです。近辺はポーランドとイタリア人が住んでいて、家族的な雰囲気で、バーやレコード屋、ライヴハウスがたくさんある、ウィリアムスバーグにも面しています。このエリアは数年で、大きく変わりました。私はNYが好きで、6年経ったいまでも、毎日が映画のようにインスパイアされる瞬間でいっぱいです。その角に何があるか、普通の人びとに驚かされたりと予想がつきません。人は都市の脈で、24時間エネルギーを感じます。ここで強く支持のあるコミュニティを発見し、素晴らしいコラボレーションに繋がって行きました。

いまパナシェでブックしているメインのバンドは?

M:タイ・シーガル、ジ・オーシーズ、マック・デマルコ、ザ・メン、ブリーチド、クール・キース、DJジョナサン・トゥビン、ミカル・クロニンなどです。

どれぐらいの割合でショーに行きますか? 最近で面白かったショーは? 人びとは昔に比べて音楽を見に出かけていると思いますか?

M:時期やツアー時もよりますが、週に2、3回。最近の良かったショーは、NYのリンカンセンターでの、$100を賞金としたダンス・コンテスト、DJジョナサン・トゥビン・ソウル・クラップ&ダンス・オフです。R&Bシンガーのヤング・ジェシーがオープニングで、観客が、7インチのソウル・レコードをヘッドフォンで聴く、初の無音ディスコ・ソウル・クラップでした。歴史的な会場のリンカン・センターなので、老若男女が音楽に合わせてお尻を振っていました。ヘッドフォンをとったら、人が音のないリズムで踊っているのでかなり面白かったです。ライヴ音楽はもちろん、私はダンスとふたつの世界を繋げるのが好きなので、人びとのつながりを強くするこういうイヴェントをもっとやりたいです。人は、まだよく出かけていると思いますが、大多数の人は、小さなインディショーに行くより、フェスティヴァルなどの大きなショーに行くのを好むと思います。

NYで好きな会場はありますか?

M:ブルックリンのディス・バィ・オーディオはまだホームを感じます。200人ぐらい収容できるウィリアムスバーグの真んなかにあるDIYクラブで、壁がカラフルなアートワークで覆われていて、スタッフも家族みたいです。この地上げ地域で、生き残っている数少ないアンダーグラウンド会場で、いつでも良いショーがあると信頼出来るし、音設備も上々で、毎回ショーのレコーディングをしています。他の会場では、ブルックリン・ボウル、マーキュリー・ラウンジ、ユニオン・プールなどです。

どのようにパナシェでブックするバンドを見つけるのですか?

M:大体は、他のバンドを通してか、一緒に働いている人からの推薦です。たまにCMJ、SXSWなどの国際フェスティバルで発見することもあります。

前と比べて、今年のNYの音楽シーンはどう変わっていますか? 注目の会場があれば教えてください。

M:NYのDIYやアンダーグラウンドの会場は閉まったり、立ち退きを強要され、リーズナブルな場所に引っ越しています。いろんな新しい場所ができていますが、NYは大きいので、まだ自分が楽しんで仕事ができる会場があると感じます。

情報を交換したりなど、音楽業界の人と遊んだりしますか?

M:NYの良いところは、アートや音楽において、刺激を受ける人たちに囲まれていることです。回転ドアのように、入れ替わり人がやってきて、Eメールで話していた人に簡単に会え、関係を発展させたり、コラボレートするには良いところです。たくさんのことがはじまっては終わり、いつでも素晴らしいアイディアが生まれています。私は、レーベル、ブッカー、PRの友だちがたくさんいるし、NYに住んでいるバンド、ザ・メン、ティーンガール・ファンタジー、マーニー・ステーン、マック・デマルコ、ジュリアナ・バーウィック、ジョナサン・トゥビンなどと仕事をしているので、NYに住むことはエージェンシーの軌道を早めてくれます。

過去にDMBQ、あふりらんぽなどをブックしていましたが、日本の音楽シーンはどう見ていますか? 新しい日本のバンドでブックしたいバンドはいますか?

M:エージェンシーをはじめたとき、半分が日本のバンドでした。サンフランシスコに住んでいたときに、DMBQ、 あふりらんぽ、ワツシ・ゾンビ、キング・ブラザーズ、ハイドロ・グル、ルインズなどの日本のバンドに会いました。DMBQは、9~10年前のSXSWで、関係を発展させ、自分でニッチェなブッキングの世界を作り、日本のサイケやノイズ・バンドを北アメリカに連れてきました。日本にはDMBQのツアーで2回行き、ある日本のバンドの北アメリカでのツアー・マネージャーもしました。いまはDMBQ、キング・ブラザーズ、そして少年ナイフやバッファロー・ドーターと仕事をしています。

最近、著者が発見する面白いバンド(ソフト・ムーン、ソニー・アンド・ザ・サンセッツ、リトル・ウィング)は、西海岸のバンドが多く、NYは少ないのですが、どう思いますか?

M:ザ・メン、ジュリアンナ・バーウィック、マーニー・ステーンなど、NYにもまだまだ良いアーティストやバンドがいますよ。私は、そのなかの最高のバンドと仕事できることを幸運に思っています。いま、パナシェに所属するバンドは、タイ・シーガル、オーシーズ、ホワイト・フェンスなど、西海岸のバンドが多いです。そこは、明らかにエキサイティングなことが起こっていると思えますが、NYは面白いバンドが来るまでの、凪状態にあると思います。しばらくのあいだは、オーディエンスをインスパイアできる面白く楽しいイベントをキュレートしようと思ってます。

パナシェのこれからの予定を教えてください。音楽以外の事柄や付け加える事があれば是非お願いします。

M:パナシェはあっという間に大きくなりましたが、これからも、オーガニックに行きたいと思います。選ぶバンドは特別で、量より質に集中しています。LAにオフィスを構えたり、オーストラリア、中国、日本、南アメリカなど、海外でのブッキングも考えています。パナシェがはじめた、ブルーズ・クルーズ・フェスティヴァルなどのフェスティヴァルも、もっとキュレートしていきたいです。その他、何人かのミュージシャンの管理もはじめました。アートショーをキュレートしたり、音楽業界代表として、海外のスピーキング・ツアーに参加したり、NYUなどの大学で講義をホストしたりもしています。
 音楽以外では、1年に1回トロピカルなビーチを見つけるようにしています。旅は、私にとって別の情熱なので、音楽に関係なく、最低でも1年に1回は休暇を取るようにしています。次は、この冬にジョシュア・ツリーに行く予定です。
 もうひとつ付け加えたいのは、何年か前にNYで、悲劇の車の事故で亡くなってしまった、DMBQと少年ナイフのドラマーで、私の最愛の友だち、チャイナへ。彼女は、私が見たなかで、最高の素晴らしいドラマーで、最高に美しく、親切で、ゴージャスで、知り合いになれたことを光栄に思っています。チャイナ、あなたがいなくて寂しいです。

 パナシェ・ブッキング:www.panacherock.com

Cuushe / Airy Me, goat / NEW GAMES - ele-king

Cuushe - Airy Me

Video directed by 久野遥子

 この夏4年ぶりのアルバムのリリースを控えている京都出身のクーシー、ゆらめく電子音と美しい歌が織りなす最高のメランコリーを作っている、注目すべき女性アーティストだ。グルーパーとジュリアン・ホルターの溝を埋めるとでも形容したらいいのか......、昨年発表したEP『Girl you know that I am here but the dream』(ミニCD3枚組という変則リリース)ではジュリア・ホルターやティーン・デイズらがリミキサーとして参加、デムダイク・ステアのマイルスがマスタリングしているが、これも瞬く間に完売。新作は間違いなく、より幅広く聴かれるであろう。
 そんな彼女が2009年のデビュー・アルバム『Red Rocket Telepathy』収録の"Airy Me"のヴィデオを発表した。映像は、久野遥子が約2年の歳月をかけて手描きで完成させたという渾身の作品で(このために3000画を描いたという)、まあ、どうぞご覧下さい。まったく素晴らしいです。

goat - NEW GAMES (live)


 7月17日にアルバム『NEW GAMES』を〈UNKNOWNMIX〉から発表したばかりの、関西のバンド、ゴート。佐々木敦が「このクールに発狂するグルーヴを聴け!」と興奮しているが、たしかにおしゃっる通り、作品はとんでもなく良い。通のあいだでは東の空間現代、西のゴートと呼ばれているらしいが、これも一種のポストパンク的なるもののひとつなのだろう。
 あるいは、コニー・プランクを彷彿させるかのようなアフリカへのアプローチとでも言ったらいいのか、ジャズとテクノの往復のなかで展開されるポリリズムは圧倒的で、このグルーヴはシャックルトン、もしくはマーク・エルネストゥスのジェリ・ジェリ(あるいはZ's、あるいはリップ・リグ&パニックの再評価など)にも通底している。recommend!!


Pet Shop Boys - Vocal


 最後にこれは......20年前は若かった方と現在若い方へ、です。

SGROOVE SMOOVE (SPECTA / FLOWER RECORDS) - ele-king

DJスケジュール
7月5日(金) URABANITE @ 頭バー
7月13日(土),音音(NEON) @ CREAM (熊本)
7月20日(土),NOUVEAU @ CLUB BALL
FACEBOOK
https://www.facebook.com/suguru.miyazaki.9

7月に聞きたい雑多な大人HOUSE10曲


1
The Secret Life Of Us - Feat Donna Gardier & Diane Charlemagne(Director's Cut Signature MIx) - The Sunburst Band

2
My Moody Life(Original Mix) - Kerri Chandler - Suss

3
Fantom Finger - Masanori Ikeda - Flower Records

4
Warm(Original Mix) - Loaded Dice - Defected

5
Choice(Original Full Version) - Specta - Flower Records

6
The Ride(Original Mix) - Lovebirds - Knee Deep Recordings

7
Sugar(Joey Negro Mix) - Roy Ayers - Rapster Records

8
Your Body(Louie Vega EOL Mix) - Josh Milan - Honeycomb Music

9
Talia Feat Stering Ensemble(Main Mix) - Sterling Ensemble,Aaron Ross - Restless Soul Music House

10
Love Love Love(Main12) - Those Guys - Basement Boys Records

 東京の幡ヶ谷にある異空間「LOS APSON?」が恵比寿リキッドルームの〈KATA〉で、大々的にTシャツ販売大会を実施する。これがとんでもないメンツだ。日本のストリート・カルチャー/アンダーグラウンド・シーンの総決起とも言えるような内容になっている。本格的な夏に向けて、Tシャツを買うならいましかない。そして、少数しか作られない格好いいTシャツを探すなら、ココに行くしかないでしょう。坂本慎太郎のzeloneのTシャツから五木田智央、ヒップホップのWDsoundsやBLACK SMOKER RECORDS、COMPUMA等々、「LOS APSON?」から送られてきた以下の資料をじっくり読んで、その参加者の膨大なリストに驚いて欲しい。

(以下、資料のコピペです)

 白い~マットのジャングルにぃ~、今日もぉ~嵐が吹き荒れ~るぅ~♪ということで、おまんた?アゲイン!!! 今年2013年も"T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!!"の季節が、遂にやってまいります! 回を重ねるごとに出品参戦者も続々と増え、闘魂バトル・デザイン壮絶!あの手この手のアイデア空中殺法!Tシャツのみならずの場外乱闘!十六文キックに卍固め、サソリ固め、ラリアットに、バックブリーカーに、スピニング・トーホールド、そしてマイナーな?決め技、人間風車まで飛び出す始末!!!(なんのこっちゃ...暴走しすぎ。。。) そんな、ストロング・スタイルから金網デスマッチまでをも網羅したような総合格闘Tシャツフェアが、この"T-SHIRT! THAT'S FIGHTING WORDS!!! 2013"なんですっ!!! そして今年は、なんと!なんと!あの革新邁進画家!大竹伸朗氏(宇和島現代美術)が、バ・バ・バーーーンと遂に参戦決定!!! Tシャツ虎の穴から大本命現れる!みたいな感じで、オジッコちびりぞぉーーー!!! Tシャツフェア参戦者達をゾクゾク・ビンビンに震撼させています! 我がロスアプソン・チームは今回、開店当初からお付き合いさせて頂いているSAMPLESSさんにデザインを入魂オーダー!めちゃんこカッコイイ(自我自賛!)3パターンのTシャツを取り揃えました!!! こりゃ、Tシャツフェア史上における記念メモリアルイヤーになりそうです!!! さあ~それでは、そんな特濃3日間に無くてはならないDJミュージック・プレイヤー達を紹介してまいりましょう! 初日は「GRASSROOTSな夜ぅ~」と題して、"ミュージック・ラバー・オンリー"を掲げるGRASSROOTSのオーナーINSIDEMAN a.k.a. Qと、MIX CD「Crustal Movement Volume 02 - EL FOLCLORE PARADOX」も好評のワールド・パラドックス・ハイブリッド・ミキサーShhhhh、そして女性アーティスト集団WAG.からオヤG達をも唸らせる選曲ムードを醸すLIL' MOFOが参戦! 中日は、酔いどれトロピカル・ハウス・パーティー「細道の夜ぅ~」で、Tシャツフェアでも毎年大人気!お馴染みの373&DJ DISCHARGEと、ALTZのレーベルALTZMUSICAからリリースしたMIX CDが早々に完売したマジカル・オーガニック奥様bimidoriの細道トリオが集結! そして、最終日は異種格闘バトルよろしく、トリップ・ストレッチングMIX「UNWOUND MIX」が大ロングセラー中のBING、ぶっトバしにかけては現在最高峰のDJ!アシッド夢芝居テクニシャンのKEIHIN、キュートなサイケデリックHIP HOPにファン急増中のDJ Highschool、そして私ロスアプソン店主ヤマベの4人にて、一時間ごとにムードがガラリと変貌するミル・マスカラス的?異空間を楽しみながら、Tシャツ争奪に参戦して頂ければ幸いです!!! 3日間の会期中はTime Out Cafe & Dinerスペースにて、お食事&喫茶&お酒を飲んだり出来るのですが、最終日には、ロスアプソン西新宿店時代に毎日モニターで流していたPOP実験映像、'80sブレイクダンス、レア・ベルベッツ、あるバンドの解散コンサートetc.を収録した伝説の?7時間ビデオの特別上映もありますので、お買い物参戦に疲れたらダラリとそちらの方も鑑賞してみて下さい。さあ!さあ!さあ!ゴングが打ち鳴らされる時が迫っています! 今からしっかりと準備万端、走り込み&うさぎ跳びなどをして体力をつけて、ご来場下さいませっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(山辺圭司/LOS APSON?)

2013.6.28 (fri) ~ 30 (sun)
at KATA
(東京都渋谷区東3-16-6 LIQUIDROOM 2F)
https://www.kata-gallery.net/
open 15:00 close 22:00
Entrance Free!!!

〈参加アーティスト/ブランド〉
LOS APSON?, 宇和島現代美術(大竹伸朗), 五木田智央, SAMPLESS, zelone records, SEMINISHUKEI, Vicinity, DJ Discharge, 373, KIZM, GRASSROOTS, KLEPTOMANIAC, JOJI NAKAMURA, 86ed, BLACK SMOKER RECORDS, HE?XION! TAPES, THE GODS ARE CRAZY, SONIC PLATE, COLORgung, DMB PRODUCTION, DREADEYE, PARANOID, COSMICLAB, COMPUMA, hentai 25 works, MANKIND, Ackky, 威力, TACOMA FUJI RECORDS, TARZANKICK!!!, TOGA, TRASMUNDO, BOMBAY JUICE, BREAKfAST, BATH-TUB OffENDERS, MGMD KRU, 2MUCH CREW, chidaramakka by syunoven, 大井戸猩猩, 植本一子, VINCENT RADIO, WACKWACK, WDsounds, WENOD RECORDS, WOODBRAIN/水面花木工, word of mouth, Akashic, BLACK SHEEP, 4L, chill mountain, DEATH BY METAL / galeria de muerte, ESSU, ExT Recordings, FEEVER BUG, 2YANG, 37A, FORESTLIMIT, GEE, KEN2-DSPECIAL, MAGNETIC LUV, MidNightMealRecords, MOWHOK ART SHOP, nightingale, noise, SLIMY MOLD HEAVENS, SpinCollectif TOKYO, STRANGER, SUMMIT, TUCKER, LIQUIDROOM and more!!!

〈追加アーティスト/ブランド〉※6月22日現在
コトノハ, dublab.jp, STRUGGLE FOR PRIDE, INDYVISUAL, ヨロッコビール, DogBite, amala, 前田晃伸, RWCHE, SWOW Backshelter Lab.

〈DJ Time/17:00~〉
6.28 fri
「GRASSROOTSな夜ぅ~」
DJ: INSIDEMAN a.k.a. Q, Shhhhh, LIL' MOFO

6.29 sat
「細道の夜ぅ~」
DJ: 373, DJ DISCHARGE, bimidori

6.30 sun
「異種格闘でバトルな夜ぅ~」
DJ: BING, KEIHIN, DJ Highschool, ヤマベケイジ

more information
https://www.losapson.net/tshirtfair/
https://twitter.com/losapson



世界はまたノー・エイジ! - ele-king

 2000年代末のLAのD.I.Y.なアート・シーンに起こったことを知りたいなら、「シットゲイズ」と呼ばれた感性がこの時期のガレージ・サウンドをいかに輝かせたのか確かめたいなら(そう、ゴミが妙な価値転倒によってではなくただキラキラと光ってみえた)、ノー・エイジの『ノウンズ』(2008年)を聴くしかない。いったいどちらをニュースにすればよいものやら......『ノウンズ』再発か、それとも新譜リリースか、ノー・エイジがまた動き出す!

 彼らの活動拠点であるロサンゼルスのアート・スペース〈ザ・スメル〉や、ディーンが運営する〈ポスト・プレゼント・ミディアム〉は、当時のLAのアンダーグラウンドなシーンを支え、ブルックリンのアーティなインディ・シーンにまったく引けをとらなかった。エイヴ・ヴィゴーダやミカ・ミコやラッキー・ドラゴンズ、シルク・フラワーズやハイ・プレイシズ、〈ザ・スメル〉であればギャング・ギャング・ダンスやミランダ・ジュライまでを繋げる一大アンダー・グラウンド・サークルである。

 音ばかりでなくアートワークもわすれがたい。『ノウンズ』のパッケージは、グラミー賞にて「Best Recording Packaging」部門にノミネートされたものだし、前作の『エヴリシング・イン・ビトウィーン』は、フォールドアウトのミニポスターが貼り付けられた特殊な紙ジャケット仕様。今回ももちろん特殊仕様だから、ダウンロードするよりも実際にパッケージを買うことをおすすめしたい。

 多数のライヴをこなす彼らだが、全米各地のアート・ギャラリーで演奏することも多い。2009年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)でパフォーマンスを行っており、このことはラフでノイジーなガレージ・サウンドがアーティな佇まいを宿すことを端的に示している。

 さあ、今作は? 新曲"カモン・スティムング"(C'mon Stimmung)のストリーミングが開始された。フル・アルバムまで時間ありすぎ! 1曲じゃ我慢できないけど、聴いてみよう。



■新譜リリースだ!

オブジェクト
発売日: 8月7日(水) 日本先行発売(US:8/20)
定価: スペシャル・プライス 2,200円(税込) 
品番: TRCP-123
JAN: 4571260582132
特殊パッケージ仕様
ボーナス・トラック収録

トラックリスト:
1. No Ground
2. I Won't Be Your Generator
3. C'mon, Stimmung (リード・トラック)
4. Defected
5. An Impression
6. Lock Box
7. Running From A-Go-Go
8. My Hands, Birch and Steel
9. Circling With Dizzy
10. A Ceiling Dreams of A Floor
11. Commerce, Comment, Commence
+ボーナス・トラック収録

All songs written by No Age
All songs produced, recorded,and mixed by F. Bermudez
and No Age at Gaucho's Electronics.
Isaac Takeuchi plays cello on"An Impression"
Designed and packaged by Brian Roettinger with No Age

(p) & © 2013 Sub Pop Records

バイオグラフィー:
ロサンゼルスのインディー・ロックの聖地として現代版CBGBとも言えるユース・アート・スペース、ザ・スメル(The Smell)。そのThe Smellを拠点DIY精神に貫かれた活動を続けるバンドが、ディーン・スパント(ドラムス&ヴォーカル)とランディー・ランドール(ギター)によるノー・エイジである。英ファット・キャット・レコーズからリリースされ好評を博したシングル・コンピレーション・アルバム『Weirdo Rippers』に続くセカンド・アルバムである『Nouns』をサブ・ポップから2008年春に発表。米ピッチフォークでは9.2と破格の評価を獲得、同サイトの年間アルバム・チャート3位にも選出された。更にSPIN、ROLLING STONE、NMEなど有名主要メディアでも軒並み高評価を得て、2008年の "ロックの新しい音" を代表する1枚となった。レディオヘッドのメンバーやコーネリアスがノー・エイジのTシャツを着用するなど、話題に事欠かない。

彼らは、2005年に前身バンドのワイヴズで登場し、やがてノー・エイジとしての活動を始めると、LAのDIYなアート・パンク・シーンを守る存在として世界的に知られるようになった。その中心地点が、ザ・スメル(TheSmell)であることはいまや有名な話だが、それは、アートと生活もしくは音楽と生活がひとつになって、クリエイティヴな運動やアティチュードを喚起し、世界中の同じような考えを持ったパンク・ミュージシャンやアーティストの豊かな表現の場となったクラブハウスである。

彼らの2007年のデビュー・アルバム『ウィアード・リッパーズ』(FatCat Records)のリリースに始まり、サブ・ポップからの『ナウンズ』(2008年)、『エヴリシング・イン・ビトウィーン』(2010年)を経て今に至るまで、ノー・エイジは、ピッチフォークからザ・ニューヨーカー誌(2007年11月19日の記事「Let It Up」)まで、驚くほど幅広い筋から熱狂的な評価を得てきたし、グラミー賞にノミネートもされた(アルバム『ナウンズ』のアートワークに対して2008年の「Best Recording Packaging」部門)。
ノー・エイジは汗まみれの地下室でのライヴやアート・ギャラリーでのパフォーマンスから、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の壁を爆音で揺らしたり、地元や海外の別を問わず、型にはまらない様々な場所で演奏したりするようにまでなった。

https://www.subpop.com/artists/no_age
https://noagela.org/
https://trafficjpn.com


■2000年代のマスターピース 再発決定!

ノウンズ / Nouns
発売日: 8月7日 (水) 
スペシャル・プライス: 1,800円(税込) 
品番: TRCP-124
JAN: 4571260582163
ボーナス・トラック収録




INNA (Life Force) - ele-king

Life Force / mixer / the Ozeki! @MORE / 一夜特濃 @天狗食堂

6月はLifeForce x Anton Zapのパーティが2本あります。
6/14 Life Force "From Russia With Dub" @Seco (Shibuya)
6/22 Life Force Alfrescorial @Panorama Park Escorial (Hakone)

https://lifeforce.jp

Inna "On Repeat" June2013 Chart  2013.6.7


1
Archie Pelago - Sly Gazabo EP - Archie Pelago Music
https://soundcloud.com/archiepelago/avocado-roller

2
Co La - Moody Coup LP - Software
https://soundcloud.com/experimedia/co-la-moody-coup-experimedia

3
Frits Wentink - Barry Tone EP - Triphouse Rotterdam
https://soundcloud.com/triphouse-rotterdam/frits-wentink-barry-tone-ep

4
JJ Mumbles - Boxes and Buttons (U.YO LOVE remix) - WotNot Music
https://soundcloud.com/wotnotmusic/boxes-and-buttons-u-yo-love

5
Ex-Pylon - Shakes/Helmet - Studio Barnhus
https://soundcloud.com/studiobarnhus/sets/barn014

6
Arthur Boto Conley's Music Workshop - Clifford Trunk - Travel By Goods
https://www.youtube.com/playlist?list=...

7
Hugh Pascall - Joy Padding - Disconnected
https://soundcloud.com/daisydisconnected/joy-padding-by-hugh-pascall

8
Blludd Relations - Blludd Relations LP - Deek Recordings
https://deekrecordings.bandcamp.com/album/blludd-relations-lp

9
Jesse feat. Jimi Tenor - Terminator (Randy Barracuda’s Macic Wand Mix) - Harmonia / Haista
https://soundcloud.com/harmonia/sets/hrmn-21-hst5

10
Alex Burkat - Shower Scene EP - Mister Saturday Night
https://soundcloud.com/mistersaturdaynight/sets/alex-burkats-shower-scene-ep-1
- Cosmo D - Cello Improvisations + Beats Vol.1 CD" (Archie Pelago Music / Observatory)
https://soundcloud.com/cosmoddd/sentiments
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