「W K」と一致するもの

Andrea Parker Et Daz Quayle - ele-king

 デヴィッド・クローネンバーグが新作『危険なメソッド』でユングの半生を扱っている。最初は腑に落ちない組み合わせだと思ったものの、すべてをリビドー(性衝動)で説明しようとするフロイトに反発し、性に対する抑圧やその解放を自ら経験しつつ、前後して神秘主義に足を踏み入れる頃には『ヴィデオドローム』(82)や『クラッシュ』(96)といった過去の作品とも重なるものが見えはじめる。なんとも穏やかなラスト・シーンに至ってはかつての世紀末的と評されたエンディングの数々を包み込んで成仏させるような趣きまであった。ユングとフロイトというよりは、ユングと冒頭でユングの診療室に運び込まれてくるザビーナ・シュピールラインという元患者にして、後にロシアでたくさんの弟子を育てる精神分析医の関係が物語の中心となっていて、僕は不勉強でよく知らなかったけれど、この女性の生い立ちがまた凄絶そのものだった(彼女がユングとの恋愛を題材にした論文はフロイトをしてタナトスの概念にも影響を与えたとか)。(日本人にエスプリやフランスの政治はわからないという判断だったのか)劇場未公開だったミシェル・ルクレール監督『戦争よりも愛のカンケイ』(傑作!)は女性に対する性的虐待をファンタジーの領域で逆転させた快作だったけれど、『危険なメソッド』はこれを正攻法で扱い、世界史を構成する不可思議な歯車として認識させてしまう。パク・チャヌク監督『サイボーグでも大丈夫』といい、松尾スズキ監督『クワイエットルームへようこそ』といい、病院に運び込まれてくる女性たちをなめてはいけませんね。

 病院に運び込まれたかどうかはわからないけれど、二度に渡る脳卒中で音楽を諦めることになったダフニー・オーラムは03年に死去してから、ようやく生前の音源がリリースされはじめた。彼女が残した膨大なアーカイヴを整理していたヒュー・デイヴィスも途中で逝去してしまったため、どこでどういうプロセスを辿ったのか、07年に『オーラミックス』がリリースされても内容に不満を持った者が多かったらしく、昨年から改めて『ジ・オーラム・テープス Vol.1』というシリーズが開始されている(いずれも2CDないしアナログ4枚組)。そして、これによって早くから電子音楽を扱っていた女性の表現としてはなかなか意外な相貌が浮かび上がってきた。僕も同時期のアメリカにありがちなシューとかピロピロみたいな無邪気な電子音を想像していたので、むしろミュージック・コンクレートに近い作風がのしかかってきた時には少々面食らった。録音時期が判明しているものでも58年から67年とあり、多くは60年代前半に集中している("脳卒中"と題された曲も......)。

 前述したシュピールラインとその娘たちがナチスによって殺された年、オーラムはBBCでサウンド・エンジニアの職を得ている。戦後のイギリスは男性の数が激減したため、意外な場所に仕事を得た女性が多かった。オーラムはリーダー的な気質だったのか、1958年にはTVとラジオの効果音を製作するBBCレイディオフォニック・ワークショップを組織し、この集団にはジョン・ベイカーをはじめ、後にホワイト・ノイズを結成するブライアン・ホジスンやデリア・ダービーシャイアも所属していた。しかし、1年も経たないうちにオーラムはBBCから不興を示され、同社を退くことになる。以後は財団のサポートを受けて世界でも初めて電子楽器のスタジオを持った女性となり、かなりな数の作品を録音したようだけど、前述した通り、レコードなどでリリースされることはほとんどなかったらしい(https://en.wikipedia.org/wiki/Daphne_Oram)。また、BBCレイディオフォニック・ワークショップがその後も制作し続けた効果音は現在までにけっこうな数がレコード化され、19作目には今年のレコード・ストア・デイで34年ぶりにオリジナル・ジャケットで復刻された『ドクター・フー』も混ざっている。ザ・KLFがタイムローズの名義でナンバー1・ヒットを飛ばした「ドクトリン・ザ・ターディス」はこれの主題歌をサンプリングしたものである(リズムはゲイリー・グリッター......って、いまから思えば単なるマッシュ・アップでしたねw)。

 このようなオーラムの未発表音源に手を加えてリリースしたのが、なんと、アンドリア・パーカーだった。チェロ・プレイヤーからDJに転向し、〈ファット・キャット・レコーズ〉のアレックス・ナイトらとインキー・ブラックヌスとしてデビューしたパーカーは、90年代後半になるとエレクトロのプロデューサーとして〈モワックス〉などからリリースを重ね、やはりエレクトロを専門に扱う〈タッチング・ベース〉を主宰してきた渋いお姉ちゃんである。ライナーによると以前からオーラムにインスピレイションを得ていたパーカーが、偶然にもロイヤル・アルバート・ホールで行われたオーラムの回顧イヴェントでオーラムの曲を再現しないかと誘われたことから話ははじまっている(08年)。「アメリカにロバート・モーグが、イギリスにはダフニー・オーラムというパイオニアがいた」という思いを強くしたパーカーは、いまだ公にされていないオーラムのアーカイヴをすべて聴くチャンスを得て、ダズ・クエールとともに膨大な量のサンプリングを繰り返し、オーラムのダークサイドを抽出したものが『プライヴェート・ドリームズ・アンド・パブリック・ナイトメアーズ』(以下、『PD & PN』)の中核となっていく。面白いのはインナーに使われている写真がオーラムの少女時代のもので、『オーラミックス』や『ジ・オーラム・テープス』に使われていたのがイギリスのがんこババアみたいな写真ばかりだったことと大きな差を感じることである。オーラムの音と向き合うなかで何かを感じたのだろう。

 オーラムのナレイションをフィーチャーした"女の時間"で幕を開ける『PD & PN』はたしかにオーラムのそれよりもゴシック係数が高く、オーラムが影響を受けたミュージック・コンクレートよりも最近の感性に移し変えられている。これはオーラムだけに言えることではないけれど、かつての実験音楽はあえて感情を排しているものが多く、スキルや音の鳴りに興味がなければジョン・コルトレーンなんか、何をがんばってるのかさっぱりわからないことさえあるし、スロッビング・グリッスル以下のノイズ・ミュージックがむしろ感情表現に変革を起こした実験音楽として聴かれていた可能性もあるだろう(でなければ中原昌也のような存在がそれに続くか?)。01年にクォーターマスからリリースしたセカンド・アルバムに『ザ・ダーク・エイジス』というタイトルをつけていたこととも相俟って、パーカーがここで試みていることはオーラムが残した闇のトーンに感情的な奥行きを与えることではないかとまずは推測できる。オーラムの時代には必要なかったのかもしれないけれど、怒りや悲しみを表す場所がいまやアンダーグラウンドに押しやられている可能性もあるだろうし(ヒット・チャートにあふれている音楽のほうがかつての実験音楽のように感情を排しているとしか思えなかったりするし)、感情表現が過去と接続するための単なる媒介になっているとも考えられる。実際、『PD & PN』を聴いていると少し重いなと思ってオーラムのオリジナルに替えたり、オーラムを聴いていると物足りなくなって『PD & PN』に戻したりしてしまうし。

 オーラムが舞台用に手がけた「ハムレット」(63)を基にした"ゴースト・ハムレット"ではパーカーが得意とするエレクトロも顔を出す。パーカーがクエールとともに大きな意味でウェザオール・ファミリーの一員だったことをこの曲は想起させる。ウェザオールがイン・ザ・ナーゼリー改めレ・ジュメにリミックスをオファーする感覚がこの曲にも流れていて、エンディングでそのホラー趣味は頂点を極める。このような曲に「永遠に、そして、いつもここに」というタイトルを与えることはそのままイギリス人の人生観を表しているのではないだろうか。評価されることもなく、忘れ去られていたオーラムが「永遠に、そして、いつもここに」いると、重苦しい曲のなかから語りかけてくる。『ドリアン・グレイの肖像』じゃないけれど、彼らにとってこれは美を意味しているのではないだろうか。聴き終える頃には少女時代のオーラムが最初と同じ感覚では見られなくなっている。心霊写真のように傷ついた写真はまさにオーラムが「いつもここに」いたように見えてくる。

 オーラムに刺激されたか、今年に入ってから女性の電子音楽家が次々と発掘されている。イタリアからはドリス・ノートンのファースト・アルバム『ラプス』が30年目にして復刻され、それほど不遇ではなかったものの、アンディ・ヴォーテルはスザンヌ・チアーニの初期音源を『リクシヴィアション』にまとめ(ライナーでは性転換したんだからウォルター・カーロスも女性として扱おうとヴォーテルは提案している)、タレンテルのジャフレ・キャントゥ・レデスマはアカデミズム畑からマギ・ペインのアンビエント作品を『アー・アー ミュージック・フォー・エド・タンネンバウムズ・テクノロジカル・フィーツ 1984-1987』にまとめている(どう考えても、この流れは流行りですね)。また、今月はこれらに加えて(まだ観てないけれど、アメリカ版『バトル・ロワイヤル』としか思えない)フェイスブック世代の内面をとらえたといわれるゲイリー・ロス監督『ハンガー・ゲーム』に「セディメント」が使われたというローリー・シュピーゲルが1980年にプライヴェート盤として制作した事実上のファースト・アルバム『ジ・イクスパンディング・ユニヴァース』も再発され、快楽主義というフィルターを通過した実験音楽として聴けるものが多いなかでも、驚くほど現代風のアンビエント・ドローンやシンセ-ポップ風のコンポジションを2CDに渡ってこれでもかと聴かせてくれる。それこそモーション・シックネスやメデリン・マーキーに続く新人といわれても気がつかなかったかもしれないし、年代が20年ほど違うとはいえ、そのような比較のなかでもオーラムとパーカーの仕事は異彩を放っていると結論づけることもできる。もちろん、ジョン・ケージと出会ってピアノを売り払い、シンセサイザーに手を染めたテレーザ・ランパッツィやフランカ・サッキなどあまり知られていない女性の電子音楽家は探しはじめれば切りがない。ニーチェの系譜学ではないけれど、歴史とは誰にとって都合がいいものとして書かれてきたのかということを考えはじめるとき、ダフニー・オーラムが忘れ去られた理由も浮かび上がってくるだろうと思うばかりである。

会いに行ける〈raster-noton〉。 - ele-king

 Olaf Benderとともにドイツのエレクトロニック・ミュージック・レーベル〈raster-noton〉の共同設立者として知られるFrank Bretschneiderの来日ツアーが行われる。東京公演は落合soupの6周年記念イベントとともなっており、スタッフ諸氏にも熱が入る。

 新宿区の落合を拠点として東京のDIYスペースの中でも異彩を放つsoupは、これまでに5周年記念としてMika Vainio(ex-Pan sonic)を迎える他、Mark Fell (SND)の単独ソロ公演やMark McGuire (Emeralds)のアンコール公演&DJ、日本初の100% Silkレーベル・ナイト、Dustin Wongの100分間ノンストップ・ソロ公演等々、「銭湯下のDIYスペース」という特殊な場所性を彩ってきた。配管工事や内装、音響設計、現場の進行やPAにいたるまですべてをDIYに行っているばかりか、スタッフ全員がノー・ギャランティ(売り上げはすべてサウンド・システムや店舗工事に回しているとのこと!)でイヴェントに携わるといった驚くべきアティテュードで運営されている。それぞれにラーメン屋を、電気技師を、保育士をと別々の仕事に従事しながら、音楽を紐帯として結びつく彼らは、みな90年代後半から2000年代の〈raster-noton〉などウルトラ・ミニマリズムに強く影響を受けてきたといい、今回の招聘にいたった背景がほの見えてくる。

 ツアーにはFrank Bretschneiderによるプロデュースのもと〈raster-noton〉初の女性アーティストとして注目を集めるkyokaが全公演に帯同。公演によってはフランク自身によるレクチャーなども開催予定とのことで見逃せない。

https://ochiaisoup.tumblr.com/post/..

 追加のDJに関しては、お客さんにライヴに集中していただきたいということで公表はしない方針のようである。

Frank Bretschneider & kyoka Japan Tour 2012

カールステン・ニコライ(aka. Noto/Alva Noto)らと共にベルリンを拠点に活動する、raster-notonの共同設立者、フランク・ブレットシュナイダーが来日ツアーを行います。
演奏家/作曲家/映像作家であり、レーベルraster-notonの運営と並行してエレクトロニック・ミュージックの過激な還元化と、サウンドとヴィジュアルとの相互作用から生じる美学の最前線を切り拓いてきた彼は、90年代後半のウルトラ・ミニマリズムやサウンドアートを強力に牽引、現在に至るまで絶大な影響力を誇っています。

■2012.10.10 (Wed) at Sapporo Provo
Open/Start 20:00/20:30

Frank Bretschneider
kyoka
sofheso
jealousguy

DJ: Mitayo

https://d.hatena.ne.jp/meddle/20121010

■2012.10.12 (Fri) "時間の音楽" at Kanazawa beta lounge
START 23:00

Frank Bretschneider
kyoka
Riow Arai
Kyosuke Fujita
Susumu Kakuda

https://susumukakuda.tumblr.com/post/31120576060

■2012.10.12 (Fri) Frank Bretschneider 特別レクチャー
"音と映像との相互アクション" at Kanazawa NEW ACCIDENT

20:00-21:00

*20名の入場制限があります。当日はお早めにご来場ください。
https://susumukakuda.tumblr.com/post/31120371870/frank

■2012.10.14 (Sun) "patchware on demand
-shrine.jp 15th anniversary party-" at Kyoto Metro

Open/Start 18:00

guest live :
Frank Bretschneider (Komet, raster-noton)
Christopher Willits (12k, Ghostly International, Sub Rosa)
kyoka (raster-noton)

shrine.jp live :
Toru Yamanaka
Marihiko Hara
dagshenma(higuchi eitaro) + Ikeguchi Takayoshi
genseiichi
HIRAMATSU TOSHIYUKI
plan+e
(大堀秀一[armchair reflection]&荻野真也&糸魚健一[PsysEx]+古舘健[ekran])

act :
tsukasa (post or dry?)
tatsuya (night cruising)

https://www.metro.ne.jp/schedule/2012/10/14/index.html

more lectures to be announced.


*ライヴ公演は10/10(水)札幌Provo、10/12(金)金沢beta lounge、10/13(土)落合soup、10/14(日)京都Metroとなります。

■Frank Bretschneider

プロフィールはこちらから

■Kyoka (onpa/raster-noton)

2012年にドイツのraster-notonより、レーベル初の女性ソロアーティストとなる作品『iSH』をリリース。これまでに坂本龍一等とのStop Rokkasho 企画、及び、chain music、Nobuko HoriとのユニットGroopies、Minutemen/The Stoogesのマイク・ワットとのプロジェクト、onpa)))))レーベルから3枚のソロアルバムなど、ヨーロッパを中心に活躍してきたKyoka。
ポップと実験要素がカオティックに融合された大胆かつ繊細なサウンドは、これまでも世界の多くの人を魅了してきた。
2012年4月にはSonar Sound Tokyoに出演、6月にはパリのセレクトショップcoletteのコンピレーションに楽曲「ybeybe (ybayba editon)」を提供。現在、フルアルバム制作中。

「どういう音楽を聴いてきたら、こういうものを作る女性になっちゃうんだろう?」─坂本龍一─

 13年前、ニューヨークに拠点を移して以来、ホームタウンの大阪にじっくり滞在することはほとんどなかったが、9月の2週間大阪に滞在した。今回はいろんな角度から大阪のシーンを見ることができたのでレポートする。

 大阪とニューヨークは、長いあいだ直行便がなかったのだが、2011年4月からチャイナ・エアラインが、週に3、4日、JFK-KIXのサービスをはじめた。この13年間、ニューヨークから大阪への直行便はなかったので、個人的に嬉しかったが、JFKのターミナルで、エア・チャイナと間違え、長いターミナル移動をさせられ、出発は機内に乗ってから2時間以上も待たされた。フライト・アテンダンスに理由を聞くと出発する飛行機が多く、順番待ちなのだそう。メジャーなエアラインはどんどん飛びたっているのに、やっぱりまだ肩身が狭いのだろうか。

 大阪到着、著者は大阪の下町、商店街もある谷6出身である。知らないあいだに、近所はどんどん変化し、友達にコンタクトを取ると、その中の何人かが偶然にも谷6周辺に引っ越していた。近所を散策すると、このエリアについての冊子もでていた。

 谷6繋がりで、家から5分とかからない場所に、元あふりらんぽのピカチュウが主催するグループ、taiyo33osaka のオフィスがあり、お邪魔した。そこでは、2013.3.11プロジェクトのために、ミーティングが行われていて、ピカチュウやメンバーらの活動話しを聞きつつ、勉強会と称して映画鑑賞をした。オフィスの下には、昭和な雰囲気のたこ焼きカフェがある、心地良い場所だった。大阪力の発信地を間近で見た。

 そのピカチュウも「斬ラレスト」として出演した「子供鉅人」という劇団の演劇を見に行った。子供鉅人の隊長は谷6で「ポコペン」というバーを営んでいて(現在は休業中)、著者も以前にお邪魔したことがあったが、彼らの舞台を見るのは初めて。ポコペンで話したときから、普通でないキャラを感じたが、舞台は彼の才能と人を仕切る力が見事に活かされていた。
 大阪5公演はすべてソールド・アウト。作品としても、エンターティメントとしても、プロフェッショナルで、出演者のキャラクターを活かした人物設定、演技、台詞、話の間や転換、ゲストとのバランス、現代的で、皮肉的で、最初から最後まで見所満載のチャンバラ劇であった。
 ピカチュウは、文明開化の代表として、歌いながら斬られていく役を立派に果たしていた。別の日の「斬ラレスト」には、私がよく行くカフェのマスターの名前もあった。他のゲストが、どんな風に登場するのかも楽しみ。東京は10/4からなので是非見る事をお勧めする。

 先出のカフェのマスターとは、大阪のアメリカ村にあるdig me out(ディグ・ミー・アウト)というアート・ダイナーで、FM802とコラボレートし大阪のアートを応援している(彼も谷6仲間)。彼と仲間が、ニューヨークに来たこともあり、かれこれ10年以上の知り合いである。そのディグ・ミー・アウトの6周年記念ライヴにお邪魔した。ラインナップは、アジアン・カンフー・ジェネレーショ((アコースティック)、イエ?イエ、プリドーン、そしてジェイムス・イハのツアーに同行していたスティーヴのバンド、ハリケーン・ベルズであった。フレーク・レコーズとの共同開催で(こちらも6周年)、会場は日曜日だというのに、たくさんの人で埋まっていた。日本のバンド2組(イエ?イエとプリドーン)は女の子ひとりで、小さい体から懸命に声を出し、オーガニックで、木綿が似合う印象だった。アジアン・カンフー・ジェネレーションは、ナダ・サーフのメンバーと話したときに、名前が出て知ってはいたが、曲を聴くのは初めて。自虐的なMCで会場を沸かせ、別活動も興味深く聞かせて頂いた。ハリケーン・ベルズは元ロング・ウェイヴというバンドのメンバー。新旧の曲をアコースティックで演奏。これだけたくさん見て、終わったのが10時だという時間配分も素晴らしい。

 谷6の知られざる潜水艦バー(?)にも潜入。全くの口コミらしいが、著者が行った時も満席。平日の11時ぐらい、終電は大丈夫なのか?驚いたのは、その内装(外装も!)、維新派という劇団のメンバーが廃材から作ったらしいが、完成度が高すぎる。本物の潜水艦の内部は知らないが、本物より本物っぽいし、細部がより細かい。これだけでも満足だが、ドリンクも美味しく、グラスはピカピカに磨かれ、マスターのキャラも最高。お客とはほとんど話さず、営業中の2/3は、地道にアイスピックでアイスを形創っていた。あまりの衝撃に思わずリピートさせて頂いた。


 別の日には、鰻谷のコンパスに石橋英子さんのショーを見に行った。ゲストは山本精一さん。どちらも見るのは初めてだったが、肩に力が入っていない、自然体なショーだった。山本さんは、ドラム、キーボード、 ギター/ヴォーカルの3人体制。歌ものの良さを素直に感じさせる、ほんのりしたショー。
 石橋英子さんは、もう死んだ人たち(=ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久、波多野敦子)、という名義のバンドで登場。今回はさらに、スティールパン、クラリネットのゲストが参加していた。石橋英子さんの柔らかい声を中心に、ギター、ペダルスチール、ベース、ドラム、シンセサイザー、ヴァイオリン、チェロ、クラリネットなどのさまざまな音が織り成し重なりあい、インプロヴィゼーションあり、歌ものありの大洪水。お客さんもインターナショナルで、子供鉅人の演劇にも来たという、ベルギー人の女の子もいた。

 最終日は、元あふりらんぽのオニが主催する「誰も知らないモノマネ大会」を日本橋の本屋喫茶に見に行った。台風のため、一時は中止かと思われたが、時間通りに行くと、リハーサルも終え、コスチュームできめたオニが「やる」と。
 「誰も知らないモノマネ大会」は、出演者のオシリペンペンズ、アウトドアホームレス、赤犬、ウォーター?ファイ、子供鉅人などのメンバーが学校の先生や近所の人など、その人しか知らない人、もしくは実在しない人物のモノマネをして、審査員が点数を付ける。優勝者にはオニのお母さんのハワイの土地の1坪がプレゼントされるというもの。
 誰も知らない人のモノマネをするので、実際それが似ているのかどうなのか、想像でしかわからない。期待半分で行くと、モノマネ大会とは仮の姿か、と思うほどみんな真剣。出演者、司会者、審査員、すべてが役者揃いで、内容、効果音、コメントなど含め、さすがお笑いが根底にある大阪人、のど自慢大会を見ているような、ほんわか気分にさせつつ、みんなの本気度、完成度、そしてテンポの良さに、息つく暇もなく笑せて頂いた。オニの段取りも、気が利いていたし、出演者の別面の才能が開花していた。

 他にも、京都の「ナノ」というライヴ・ハウスに知り合いのショーを見に行ったり、大阪の鰻谷のロックポップ・バーに行ったり、千日前の色濃いギャラリーにリッキー・パウエルの写真展を見に行き、ひとつずつシーンを確認し、駆け足だったが、内容の濃い大阪滞在だった。
 著者の回りの人なので、偏りはあるが、大阪には面白い人が集まっているのを体感できた。こうやって地元シーンは育って行くのだろう。こういった情報をこまめに得たり、ショーケース/クロスするにはまた別の努力が必要である。

DJ Nobu - ele-king

 昨年から今年にかけてDJ NOBUには何度落ちた気分を救われたことだろう? 3月ASIAでのPARTY、Liquidroomでの7時間セット、そしてFREEDOMMUNEのときの名だたる世界中のアーティストの中でのPLAY。どれも私にとっては年間BEST PARTYに入ると言っても過言では無い感動をもらった。そんなDJ NOBUが新たに始動したレーベル〈Bitta〉と、彼の地元千葉で様々なPARTYを展開する「SOUND BAR mui」による共同オーガナイズPARTYが原宿神宮前の新スポット「garaxy」にて開催される。

 今回彼らが招聘するのはドイツのアンダーグラウンド・クラブ・ミュージック最重要レーベル〈Workshop〉だ。
 レーベルにスタンプのみをプリントしただけの謎めいたアートワークと、その優れた空間性を持つユニークかつ越境的なサウンドにより 世界中に熱狂的な信者を持つ、ドイツのアンダーグラウンド・ヴァイナル・レーベル。
 今回はレーベル・ショーケースということで同レーベルの看板アーティストであるKassem Mosse(カッセム・モッセ)によるLiveとレーベルを主催するLowtec(ロウテック)によるDJ、そしてDJ NOBU、GENKI NAGAKURAのDJというラインナップ。聞き覚えの無い方もいるかもしれないが、かつてMo' Waxのメイン・ヴィジュアル・ディレクターとして名を馳せ、いまはHonest Jon'sやスケートボード・ブランドのPalaceのアートワークを手掛ける英国の人気グラフィック・デザイナー、Will Bankhead(ウィル・バンクヘッド)のお気に入りのアーティストがKassem Mosseだ。またWillが運営する自主レーベル"Trilogy Tapes"から10年にKassem Mosseによる無題のカセットテープ作品が、また今年に入ってMix Mupとの共作LP"MM/KM"がリリースされており、その縁もあってかKassemのUKでの活動は純粋なテクノ/ハウス系というよりはダブステップ以降のボーダーレスな感覚を共有するパーティへの出演が多い。

 なお、前日は名古屋で良質なPARTYを発信し続けるClub MAGOでも同レーベルのショーケース・パーティが開催される。(五十嵐慎太郎)

workshop night

Featuring 
KASSEM MOSSE (WORKSHOP / MIKRODISKO / FXHE - LIVE) *EXCLUSIVE LIVE IN TOKYO
LOWTEC (WORKSHOP / NONPLUS / LAID - DJ)
DJ NOBU (FUTURE TERROR / BITTA - DJ)
GENKI NAGAKURA (STEELO - DJ)

2012.10.20 saturday night
at Galaxy

B1F 5-27-7 Jingu-mae, Shibuya-ku, Tokyo
open/start 22:00
adv 2,500yen  door 3,000yen

presented by Bitta & SOUND BAR mui

Ticket available at DISK UNION(SHIBUYA CLUB MUSIC SHOP, SHINJUKU CLUB MUSIC SHOP, SHIMOKITAZAWA CLUB MUSIC SHOP, CHIBA)、TECHNIQUE

*limited 200 people only 
*If you buy a ticket, you can enter with precedence
*You must be 20 and over with photo ID

*本公演は入場者200名限定での公演となります。
*開演時のご入場は前売り券をお持ちの方を優先させていただきます。
*20歳未満の方、写真付身分証明書をお持ちでない方のご入場はお断りさせて頂きます。

https://www.futureterror.net/news/dj_nobu/workshop_night.html 

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workshop night (Nagoya)

Featuring
Kassem Mosse (Workshop / Mikrodisko / FXHE (live))
Lowtec (Workshop / Nonplus+ / Laid - DJ & Live)
DJ Nobu (Future Terror / Bitta - DJ)
Se-1 (Black Cream - DJ)

Second Floor "旅路" @ Lounge Vio
DJs
Chee (Discosession/Organic Music)
Kaneda
DJ Avan (Pigeon Records)

2012.10.19 friday night
at CLUB MAGO

open/start 23:00
adv 2,500yen(1day) door: 3,000yen

presented by Gash & Black Cream
tour coodinated by Bitta

https://club-mago.co.jp/


 さらに、10/19(Fri)@名古屋MAGO、10/20(Sat)@ 神宮前Galaxyでのworkshopレーベルショーケースの開催を記念して、今回workshopが来日企画として特別に制作した日本限定発売の12インチ盤を各会場にて販売する事が決定!
 いまのところ詳細不明ですが内容はKassem MosseとLowtecの楽曲を収録したものとなる模様。
 プレス枚数は全世界で超限定50枚というプレミア必至の激レア盤です!

Chart JET SET 2012.10.09 - ele-king

Shop Chart


1

Light's - Tropical G Ep (Who Knows?extra) /
Crue-l Records主宰の瀧見憲司によるエディット専科、Who Knows?の別ラインが到着。担当するのは、2012年夏にリリースし、大ヒットしたミックスCdの特典7インチにLight's Editとして、エディット作品を提供してた沖縄在住の某Dj。

2

Yoshio Ootani - Jazz Abstractions Ep (Black Smoker) /
Gonno Remix収録! 2012年3月にリリースされた『Jazz Abstractions』からオリジナル・トラック、3曲とCd未収録の強力リミックスを加えた12インチ・シングルが到着。

3

Yo La Tengo - Stupid Things (Matador) /
ごぞんじUsインディの至宝Yo La Tebgoの約3年ぶりとなる新録曲!2013年発売予定のアルバムに先駆けて限定ヴァイナル・リリースです。オリジナルも名曲ですが、Eyeによるリミックスもヤバイことになってます。

4

Chrome Canyon - Elemental Themes (Stones Throw) /
Pbwがまた新たな才能をフックアップ! Apes & Androidsのキーボーディストとして活動するNyのMorgan Zによる別動プロジェクト=Chrome CanyonがStones Throwよりリリース。

5

Reggaelation Independance - Africa / Dubrica /
正式なリリースもないまま出演したフジロック2011で話題を呼んだバンドのファースト7インチEp。黒田大介氏も絶賛したという、日本人離れしたアフロ・ダブ・レゲエ・インスト!!

6

Lord Finesse & Dj Mike Smooth - Funky Technician Instrumentals (Slice Of Spice) /
Lord Finesseが唯一Dj Mike Smoothとのデュオとして発表した90年のデビュー作が、一連のLord Finesse7"シリーズで話題を席巻したSlice Of Spiceからリリース!

7

The Dubless - Jamkaret / Blackkite (Room Full Of Records) /
吉祥寺発、DextraxのRyo Of DextraxとAuto PilotのUznkによる不定期ユニット、The Dublessの初のアナログ作品。本作も重量盤(180g)にてお届けです。

8

Rune Lindbaek Ft.Kurt Maloo - Wonder (Drum Island) /
Cos/mes、Seahawkes、Raymang、Rune Lindraek & Oyvind Blikstad等のリミックス収録!ノルウェイ屈指のプロデューサーとしてもお馴染みのRune Lindbaekの12インチ。

9

Lauer - Mascat Ring Down (Beats In Space) /
Running BackやPermanent Vacation、Brontosaurus等からのリリースでも知られる気鋭ジャーマン・プロデューサーLauerによる先鋭的ディープ・ハウス作品!

10

Downtown Party Network - The Returning ft.James Yuill (Is It Balearic?) /
Downtown Party Networkが満を持してIs It Balearicより、Time And Space、Prins Thomasリミックスを収録した待望の12インチをドロップ!

David Byrne & St.Vincent - ele-king

 デヴィッド・バーンにはダーティ・プロジェクターズとのあいだにすばらしいコラボレーション曲がある。『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』というコンピレーションの冒頭をかざる曲だが、このコンピ自体が2009年前後のブルックリンやUSのインディ・シーンの活況と成果を伝える名盤として記憶されるべき作品だ。チャリティ目的ではあったが、ボン・イヴェールからイヤーセイヤー、アントニー・ハガティ、デヴィッド・シーテック、ブックス、グリズリー・ベアファイスト......等々、ディスク2枚にわたり、すべて名を挙げ切らねばきまり悪く感じられるほどじつに筋の通ったディレクションがなされている。これらの若いアーティストのなかにデヴィッド・バーンやクロノス・カルテットの名が混じっていることにもあっと思わされた。なるほどデヴィッド・バーンは精神的にも彼らの直の先輩と言えるかもしれない。また、いま彼がいきいきと立てる場所があるとすれば、それはニューヨーク・パンクの記憶のなかではなく、こうした才能たちのあいだにあるのではないか。もしこの時点で『アクター』がリリースされていれば、必ずやセント・ヴィンセントもここに名を連ねていただろう。アーティな佇まいといい、知的で旺盛な実験精神をたずさえた音楽性といい、デヴィッド・バーンをふくめて『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』が濃縮していたものは彼女が体現したものでもあり、まるで収録アーティストであったかのように錯覚させる。

 よってこのふたりの邂逅はとても納得のできるものでもあった。両者が描く軌道は、おそらくは自然に交わるものであったのだろう。なんとも名状のしがたいいびつさと気難しさを、しかしファニーにまとうアート・ワークには、ゆずらない彼らの個性が拮抗しているようですこし笑ってしまった。ダーティ・プロジェクターズとデヴィッド・バーンとは、思うさま歌い合い、唱和することそのもののエネルギーのなかで両者の才能をスパークさせていた。またコラボのなかでデイヴ・ロングストレスは自らにもっとポップで、もっとストレートに前向きであることを許していたかに見えた。だがそうしたダイナミックで肉感的なセッションとは対照的に、このカップルは弁証法的に、対話によってこのアルバムを鍛えたという雰囲気がある。作業方法も音源を送りあってアレンジやメロディを加えていくというスタイルでおこなわれたということだ。「さまざまな面においてデモクラティックな作業だった」とバーンはおどける。筆者は、そのデモクラティックな音楽的対話のハブになったのがブラス・サウンドではないかと思う。

 クセのあるヴォーカル、クセのある音楽性、両者のアクの強さを緩衝するために、本作の基礎となるブラス・セクションはちょうどよい機能を果たしている。ジャジーな用いられ方ではなく、フォーマルな雰囲気をたたえるアレンジは、ジャケットのイメージとも重なりながらアニー・クラーク(セント・ヴィンセント)とデヴィッド・バーンの劇場へとわれわれを誘うだろう。奇妙な、しかし明瞭な思考が往復する寸劇をすこしぎこちなく筆者は眺める。

 屈曲の多いブラス・ロック"フー"からはじまり、"ウィークエンド・イン・ザ・ダスト"はクラークが、"ディナー・フォー・トゥー"はバーンがおもにヴォーカルをとって展開する。おたがいの独特の節回しの特徴がよくわかる。コラボ作品の良さでもあり弱さでもあるが、思い描く音のために組まれたのではなく、組むことを前提に生まれてきた楽曲だという印象は否めない。しかし、それぞれに好きなアーティストがいっしょに課外活動をするということの独特の楽しみはあるものだ。筆者には"ザ・フォレスト・アウェイクス"が好みに思われた。どちらがメインでメロディを引っぱるのかという点では、曲ごとにかなりくっきりと分かれている。この曲はクラークが主導で、彼女の展開やアレンジがつねにわずかに感じさせるコズミックな感覚、それもあてどない宇宙ではなく、女性的な身体性とひとつながりの空間だという感じがよく出ている。"ザ・ワン・フー・ブローク・ユア・ハート"はバーンの面目躍如たるアフロ・ビートがいかにもバーンらしい歌い回しとともに展開してじつに気持ちよく愉快だ。ブラスがファンキーなリズムを端正に彫り出している。

『アクター』『ストレンジ・マーシー』を手がけたプロデューサー、ジョン・コングルトンがプログラミングに加わり、パーカッションなども数度にわたって細かく重ねられている他、ブラス・セクションも若い演奏者たちをつかって録りおろしているようだが、携わった人間の多さにかかわらず、クラークとバーンの掛け合いで展開するアルバムであるという点は変わらない。そうしたスタイルはすこし珍しいように思う。コーラスやアレンジにおいてではなく、ヴォーカルとしての掛け合いが聴けるのは終曲である。マーヴィン・ゲイとダイアナ・ロスとはいかないが、そこではようやくすこし艶っぽい。甘やかなバラードは意外にも新鮮にも感じられる。もちろん、どこか奇妙な印象を残しながらではあるのだが。

 昨年開催した一回目の「シブカル祭。」は、アート(立体、平面)からファッションから写真からパフォーマンスからフードまで、「女の子のための」と謳われていただけあって、妙齢のオッサンである私なんか、その、なんというか陽(ヤン)なパワーに圧倒されて、会場の渋谷のパルコから走って家に帰った憶えがあるが、前回の好評を受け、「シブカル祭。」が帰ってきました!

 2012年の「女子」たちに課せられたテーマは「女子のミックスカルチャー祭」。なんでも、昨年秋の第一回で、展示で隣り合ったクリエイター同士が意気投合して、合同展や共同制作の話がもちあがるなど、個を集めたフェスティヴァルから横軸の視点へ、「シブカル」という器そのものが参加クリエイターとの相互作用で、変質しつつあることを象徴するテーマが、今回は設けられました。つまり「ガーリー」のいいかえだと思われた「女子」カルチャーがその射程をじょじょに広げつつある現状を体現する文化祭が「シブカル祭。2012」といえるわけで、そんなこともあり、われわれ「ele-king」も、「シブカル」とコラボレートすることになりました。

 10月22日(月)の渋谷クラブ・クアトロ。

 この日は「ele-king LIVE at シブカル」と銘打って、TADZIO、平賀さち枝、Sapphire Slows、石橋英子、2012年秋にele-kingがレコメンドしたい4組のアーティストにご登場いただきます。
 今年リリースした『23歳』で、躍動感あふれるキュートな歌世界を構築した平賀さち枝、その風貌に似つかわしくないささくれだったガレージ・サウンドで好事家のみならず、ファンが急増中のTADZIO、紙『ele-king』Vol.6の特集でもブレないスタンスを表明し、海外での評価も高いSapphire Slows、ライヴの1週間前にピアノ・ソロ作『I'm armed』(傑作です)をリリースする石橋英子。かそけき音から轟音まで、フォークからIDMまで、弾き語り女子から宅録女子まで、ほかでは考えつかない、まさに「ele-king」らしいダイナミック・レンジを体感できる「ele-king LIVE at シブカル」にぜひおこしください! 当日は、メイン・アクト以外にも、DJやパフォーマンスで、意外なゲストもあるかもしれません。 (編集部M)

 ele-kingでは「ele-king LIVE at シブカル」に読者ご招待します。info@ele-king.netに、お名前とご連絡先、件名に「シブカル祭読者招待」と明記の上、メールしてください。抽選の上、当選者の方にご連絡さしあげます。締切は10/19(金)までとさせていただきます。


平賀さち枝

Sapphire Slows

TADZIO

石橋英子


シブカル祭。音楽祭2012
ele-king LIVE at シブカル

10.22 (Mon) @渋谷CLUB QUATTRO

石橋英子
平賀さち枝
Sapphire Slows
TADZIO
and more...

18:00 OPEN/START

チケット前売り:¥2,000(tax in / 1 drink order ¥500 / 整理番号付)

チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:181-353)
ローソンチケット:0570-084-003(Lコード:72495)
e+:https://eplus.jp

主催:シブカル祭。2012実行委員会 www.shibukaru.com

KEIHIN (ALMADELLA) - ele-king

テクノ以外で最近良くかける曲です。チェックしてみて下さい。で、気になったらパーティーにも是非!!
https://www.facebook.com/djKEIHIN
https://twitter.com/KEIHIN_
https://almadella-keihin.blogspot.com/

ALMADELLA 2012


1
Pinch - Retribution - Swamp 81

2
Shackleton - There Is A Place For Us - Woe To The Septic Heart!

3
Peverelist - Salt Water - Livity Sound

4
2562 - Solitary Sheepbell - When In Doubt

5
Lucy - Milgram Experiment - Stroboscopic Artefacts

6
Kowton - Dub Bisous - Pale Fire

7
Midland & Pariah - SHEWORKS003 - Works The Long Nights

8
Anthone - Destabilize - Weevil Series

9
Alex Coulton - Bounce (Pev Version) - Dnous Ytivil

10
Szare - Rex Desert - Krill Music

interview with Egyptian Hip Hop - ele-king

E王
Egyptian Hip Hop Good Don't Sleep
R&S Records/ビート

Amazon iTunes

 ドラムがいてベースがいてギターがいてヴォーカルがいて......ロック・バンドというスタイルがポップのデフォルトではなくなってすでに久しい。欧米においてはそうだ。メディアはギター・バンド時代の到来を煽っている。来年は本当にそうなるかもしれない、が、しかし現状でポップを代表するのはR&Bだ。ダンスであり、アンダーグラウンドではエレクトロニック・ミュージックである。

 エジプシャン・ヒップホップとはカイロのキッズによるラップ・グループではない。マンチェスターの4人の白人の若者によるロック・バンドだ。メンバーのひとりは、ジョニー・マーからギターを習っている。それだけでひとつの物語がひとり歩きしているが、彼らの音楽がストーン・ローゼズやザ・スミスやジョイ・ディヴィジョンのように、激しいまでに言いたいことを内包している音楽というわけではない。
 エジプシャン・ヒップホップの音楽はまどろんでいる。夢見がちなテイストで統一されている。そして、UKではなにかとパリス・エンジェルス(マッドチェスター時代の人気バンドのひとつ)の甘いダンサブルなフィーリングを引き合いに出して説明されている。アンビエント・テイストがあれば「ドゥルッティ・コラムみたいだ」と言われ、ファンクのリズムを取り入れれば「クアンド・クアンゴみたいだ」と書かれる。「マンチェスターのロック・バンド」というだけで夢を見れるというのも、若い彼らには迷惑な話だろうが、ある意味すごいと言えばすごい。
 17歳で結成されたこのバンドは、なにせその2年後にはハドソン・モホークをプロデューサーに迎えた12インチ・シングルを2010年に〈Moshi Moshi〉から発表している。それは15年前で言えば、エイフェックス・ツインがジェントル・ピープルを後押ししたようなものだ。

 エジプシャン・ヒップホップのデビュー・アルバムは結局、〈R&S〉からリリースされることになった。〈Moshi Moshi〉からの12インチではエレクトロ・タッチの、わりと真っ当なインディ・ダンス的側面を見せた彼らだが、アルバムでは思い切りよく方向転換をしている。
 タイトルは『グッド・ドント・スリープ』=「良きモノは眠らない」、そう、おわかりでしょう、これはおそらく、「チルウェイヴ」や「ヒプナゴジック」や「ダルステップ」なるモードへの反発だと思われる。連中は先手を打っているのだ。

 ところが、先述したように、夢見る『グッド・ドント・スリープ』にはポスト・チルウェイヴへのリアクションだと思われるフシがある。ファンクに挑戦しつつも、アルバムは気体のようなアレックス・ヒューイットのヴォーカリゼーションと心地よいダンサブルなビートをともなって、基本、柔らかく、ドーリミーに展開する。カインドネスをトロ・イ・モワへのUKからの回答と呼べるなら、エジプシャン・ヒップホップはウォッシュト・アウトに喩えられるかもしれない。

 いやいや、とはいえ、このバンドにはチルウェイヴの中道路線にはないサイケデリックと呼びうる音響がある。"Alalon"──僕には2004年のアニマル・コレクティヴの名曲"ザ・ソフィティスト・ヴォイス"を思い出させる──は最高の1曲だし、最後の曲"Iltoise"では甘美なアンビエントで着地させる。そこには、みんなと一緒に何度も何度も繰り返しトリップした、あの永遠の夏が待っている。
 それはサン・アロウないしは一時期のディアハンター/アトラス・サウンドのフィーリングとも重なるだろう。ただし、エジプシャン・ヒップホップのそれはUKらしくスタイリッシュで、とにかく録音が素晴らしい(USインディの商標であるローファイではない)。
 取材に答えてくれたのは、アレックス・ヒューイット。このバンドを作った張本人でもある。

Egyptian Hip Hop - Alalon
https://soundcloud.com/r-srecords/egyptian-hip-hop-alalon/s-gYPdV


僕たちの音も聴かずにどこから来たか訊いて「マンチェスター」とわかると「あ、マンチェススターね」って感じで音も聴いてもないのにひとくくりにされる。しかし、僕たちの音はマンチェスターの音じゃないと思う。

まずは結成までの経緯を教えてください。メンバー4人はどのように出会ったのでしょう?

アレックス・(以下、AH):会った場所はみんなバラバラなんだけど、最初に僕とアレックス(ピアース)が学校で同じ音楽の授業を受けて仲良くなったんだ。でもその後僕たちは違うカレッジに進んだんだけど、カレッジに行くちょっと前にニックと僕が知りあって、アレックス(・ピアス)は自分が進学したカレッジでルイスに会って、でもそれとは別で僕はルイスと知り合った。でもそのとき僕は音楽とはまだやってなかったんだけど、その出会いをきっかけに一緒に音楽をやるようになって、ルイスもアレックスを知っていたことから一緒にやろうって声をかけて、そこにニックも加わってみんなでやるようになったんだ。

4人ともマンチェスターで育ったんですか?

AH:うん、僕たち全員マンチェスターっ子だよ。

17歳のときバンドを結成したそうですが、最初はどのような共通意識のもとにバンドはじまったんですか?

AH:最初はただ面白そうだからっていう理由だったんだ。EHHの初期のステージは、僕とルイスのふたりでやってんだけど......。あ、もちろん他にも友だちに手伝ってもらってステージにはもっと人はいたけど、別にメンバーではなかったしね。
 でも本当にただ楽しいからやってただけで、それによって自分たちで曲を作っていたから披露してみたいのもあったしね。バンドの結成のいきさつってみんなそんな感じではじまってるんじゃないかな。

今日、ベッドルームでPCを使って音楽を作っている人たちが多いなかで、バンドという形態を選んだ理由は?

AH:4人で集まった時点で、コンピュータなんかやるより生で演奏したっていう気持ちが強かったんだ。もちろんコンピュータも使うけど、バンドのほうが楽しいからね。

ジョニー・マーからギターを教えてもらったという話は本当ですか?

AH:うん、本当だよ。ニックが12歳くらいのときジョニー・マーの息子と一緒にバンドをやってたんだよ。活動期間は短かったんだけどね。ニックはジョニー・マーと一緒に数回遊んでてもらったりしてたし、それにニックはザ・スミスの大ファンだしね。もちろんニックはすでにギターを弾けていたから弾き方というよりテクニックを教えてもらってた感じだね。

マンチェスターといえば、他にも、バズコックス、マガジン、ジョイ・ディヴィジョン、ザ・フォール、ドゥルッティ・コラム、ザ・スミス、ストーン・ローゼズ、ハッピー・マンデーズ、808ステイト、オアシス、オウテカなどなど、たくさんの素晴らしいバンドや歴史的な作品を出している街ですが......。

AH:すごいとは思うけど、時々そのことが面倒くさいと思ったりもする。僕たちEHHの音も聴かずにどこから来たか訊いて「マンチェスター」とわかると「あ、マンチェススターね」って感じで音も聴いてもないのにひとくくりにされる。
 僕が思うのは、僕たちの音はマンチェスターの音じゃないと思うんだ。僕たちだけじゃないと思うけど、とくにマンチェスターのようにムーヴメントがあったような都市の出身だったりすると勝手にそこにくくられるっていうのがある。聴けば全然違うのにさ。もちろんマンチェスターのバンドでいいバンドもたくさんいるんだけどね。
 例えば僕たちのアルバムの最後の曲とか結構エレクトロなナンバーで、これは808ステイトやジャロっていうアーティストとも近い音だと思うんだよね。よくマンチェスターだからってニュー・オーダーとも比較さえるけど、いちどだってインスパイアされたことはないんだ。

とくに好きなバンド、目標としたいようなバンドはいますか? 

AH:うーん、そうだなぁ、BE MY NERDはいいバンドだよね。あといま自分がすごい好きなのがWeird Jeroっていうバンドなんだけど、シューゲイザーっぽい、ニューグランジっぽい感じなんだ。あとはGreat Wavesっていうバンドも好きなんだ。彼らはとくにライヴがすごいんだよ。いま僕のお気に入りはこのバンドかな。

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正直言えば、DJの曲にも仕事にもとくに興味がないんだ。魅力もそんな感じないし。エレクトロミュージックは好きだけど、DJについては本当によくわからないんだ。

E王
Egyptian Hip Hop Good Don't Sleep
R&S Records/ビート

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とてもユニークなバンド名だと思うのですが、エジプト人でもないし、ヒップホップでもないのに、なぜエジプシャン・ヒップホップなんですか? その名前はどこから取ったのでしょう?

AH:最近よく名前について考えることがあるんだ。自分たちでも気付かなかったけど、実はけっこう深い意味があるんじゃないかと思ってるんだ。もちろんつけたときは、とくに考えずに付けたんだけど。いま思うと普通のバンドと違う名前だよね。通常は誰かの名前とか、なんか単語でつけたりするんだけど思うし、みんなもそういうもんだと思ってると思うけどね。ジャンルによってなんとなくバンド名も予想できるしね。
 たしかに変な名前だと思うけど......最初に付けた時はただ面白いからつけただけなんだけどさ。このバンド名でみんな、音を聴いたら混乱するだろうなって思ったのもあるんだけどね(笑)。だって僕たちがEgyptian Hip Hopという名前で音楽をやっているんだから、何にだってなれると思ったんだ。だって僕たちの音楽を聴いて音を想像できないでしょ? だから僕たちの哲学としては名前に囚われないってことだね。

2年前に〈Moshi Moshi〉と契約して、ハドソン・モホークをプロデューサーに迎えて1枚の12インチ・シングルを出しましたが、そのいきさつを教えてください。

AH:以前から僕たちはハドソンの作品をよく聴いていたし、すごく好きだったんだけど、僕たちのマネージャーが彼のマネージャーを知っていて、最初はREMIXを依頼したんだ。でも結局一緒に作ってみようって話になったんだけど。
 〈Moshi Moshi〉に関しては「一緒にやらないか?」と打診をもらってて、彼らの実績がすごくいいし、いろいろいいバンドの音源をリリースしてたからいいなって思って。ハドソンのスタジオは凄い設備でいい機材が揃ってて本当に有名なすスタジオなんだなって思ったし、そういうところでやるにもいい経験だったよ。

ダウンロードで音楽を聴くことが常識であるあなたがた世代にとって、ああいう風にレコードを出すことは特別な意味があるのでしょうか?

AH:レコードを作ること自体とても重要なことだと思うんだ。クオリティの問題もあると思うけど、「盤」と言うこと自体が僕は重要だと思ってるんだ。たしかにインターネットだと誰でも手に取れるし、探すことができる。でもレコードやCDってそれ自体がアートだと思うんだよね。ジャケットとかもそうだけど、僕たちにとっても自分たちがどういう音楽をやりたいかっていうことを証明してくれる大事なものだと思ってるよ、インターネットで音楽を流すよりずっとね。それにレコードを持っていれば後で聴き返したりして聴き返すこともできて、音楽に感謝できる瞬間でもあると思うしね。

最終的に〈R&S〉と契約したのはどうしてでしょうか?

AH:最初はユニバーサルと契約する予定だったんだ。でもいろいろあって話が流れて。〈R&S〉はいいアーティストをいっぱい抱えているし、僕たちがやりたいと思ったことを全部理解してくれて、僕たちにとっても〈R&S〉こそが僕たちが求めていたレコード会社なんじゃないかと思ったから契約したんだ。

あの12インチ・シングルを出したあと、しばらく音沙汰がなかったのは何だったのでしょうか? 自分たちの納得するサウンドが完成するのに時間がかかったということなんですか? とても完成度の高いデビュー・アルバムだと思いました。

AH:正直僕たちもなんで2年になってしまったのかはよくわからないんだけど......最初のEPを作ったとき、有名なプロデューサーやエンジニア、すごいスタジオ、とにかく過度な期待のなかで作業をしなくちゃなんなくて、その上結構すぐにその環境に溶け込まなきゃいけなかったんだ。出来上がりはもちろんよかったけど、自分たちが想像していたものとはかなりちがう感じに仕上がったんだ。
 その後、前作よりクオリティが下がってもいいから「自分たちらしい音」にできないかってことをずっと考えていて。もっといろいろインスピレーションを受けたものを反映したりね。それにライヴで新しい曲もやりたいなって思ってたし、もっとアートっぽく、自分たちらしい音楽が詰まった1stアルバムにしたいと考えてて。
 だから急がずに自分たちがやりたいことをじっくりやりながら、自分たちらしさが詰まったアルバムを作ろうと思って、時間とかをあまり考えず作業をはじめたんだ。決して経済的には長期化するレコーディングはいいことではなかったけれど、いいものを作りたいと再度クオリティを重視する方向で作業していたんだ。だからこんなに長くかかってしまったっていうのはあるんだけどね。

すごく独特の音の質感を持っていると思いました。独特の反響音、夢のなかにいるような質感、こうしたある種別世界的な音を創出することに関して、どのような考えをもってるのか、ちょっとコメント願います。

AH:いままで聴いてきたいろいろな音楽に影響されてできた音っていうことはあると思うんだ。何の音楽と比べてそういう質問をされているのわからないけど、いろんな音を研究してもっと音でスケールを広げられないかと試行錯誤してきたから、そういう特殊な音を出せるようになったのかもしれないけどね。独特のヴァイヴを出すこととかね。

録音がとても良いですよね。ベースラインもドラムも綺麗に鳴っています。自分たちのサウンドを探求するのに時間がかかったんじゃないですか?

AH:そうだね、いろいろ試したりして時間はかかったかもしれないね。もちろんこれからたくさん変わっていくとは思うけれど、まずは自分たちらしい音を出すことが重要だと思ってたから、その音を探すまでにけっこう試行錯誤を重ねた部分があったかな。僕たちはどんどん変わっていきたいし、それってすごく重要なことだと思うしね。

好きなDJがいたら教えてください。

AH:リミックス以外であんまりDJに興味がないんだ。エロル・アルカンは好きだけど、彼以外にとくに知らないっていうのが本音かな。正直言えば、DJの曲にも仕事にもとくに興味がないんだ。魅力もそんな感じないし。エレクトロミュージックは好きだけど、DJについては本当によくわからないんだ。

THE ORB JAPAN TOUR 2012 - ele-king

 アレックス・パターソンとトーマス・フェルマンすなわちジ・オーブがリー・ペリーと共作した『ジ・オブザーヴァー・イン・ザ・スター・ハウス』は、リー・ペリーのファンにとっても興味深い作品だったんじゃないだろうか。これまでペリーが創出したダブへの敬意、ただそれを模倣するのではなく、彼らのレゲエへの造詣の深さをモダンに転換した作品、そして、その発展型としての今日のエレクトロニック・ミュージックがよく見えた作品だったように思う。もちろん初期のジ・オーブを知っている世代にとっても嬉しい作品だった。ペリーの魅力を損なうことなく、ジ・オーブは少しばかりユーモラスな味付けで、新しい島を発見した船長のように、未開の領域に進入した。
 今週はリー・ペリーがあるが、来週はジ・オーブがライヴ公演のために来日する。トーマス・フェルマンも駆けつける(DJもやります)。

https://soundcloud.com/factmag/fact-mix-341-the-orb-lee

root & branch presents THE ORB JAPAN TOUR 2012

10.19 (FRI) @ 大阪 心斎橋 CONPASS
Live: THE ORB
Opening DJ: ALEX PATERSON (THE ORB), THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT)
Open/ Start 20:00
¥3,500 (Advance), ¥4,000 (Door) 共に別途1ドリンク
Information: 06-6243-1666 (CONPASS) conpass.jp

10.20 (SAT) UBIK supported by BLAFMA
@ 東京 西麻布 eleven

Live: THE ORB
DJs: ALEX PATERSON (THE ORB), THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT), GONNO (WC, Merkur, International Feel), dsitb (BLAFMA, bloom)
Lounge Floor: Taddy (BLAFMA, 無幻), chivarhythm (BLAFMA, FBWC), JAVA (RYTHMHOLIC, Silent Music), Ryota Nakazono (無幻), OcB (BLAFMA)
Open/ Start 22:00
¥3,000 (Before 23:30), ¥3,500 (w/ Flyer), ¥4,000 (Door)
Information: 03-5775-6206 (eleven) go-to-eleven.com




THE ORB (ALEX PATERSON & THOMAS FEHLMANN) www.theorb.com
 UKダンス・ミュージック・シーンの黎明期から現在に至るまで、移り変わりの激しいエレクトロニック・ミュージック・シーンに於いて、常に時代の最先端で革新的な作品を送り出し続けているジ・オーブことアレックス・パターソンは、UKダンス・ミュージックの歴史そのものと言っても過言ではないだろう。代表作は『The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld』『U.F.Orb』 『Orbus Terrarum』など数知れない。「アンビエント・ハウス」というチルアウト・ミュージックのジャンルを事実上具現化したマエストロであり、その後のエレクトロニック・ミュージックに多大な影響を与えたアーティストである。近年はファースト・アルバム以来の盟友でありジャーマン・エレクトロニック・ミュージック界の重鎮トーマス・フェルマンとの共同作業が多く、2005年にはヨーロッパに於ける最優良テクノ・レーベルKOMPAKTから『Okie Dokie It's The Orb On Kompakt』、2009年にはドキュメンタリー映画「Plastic Planet」のサウンドトラック『Baghdad Batteries』を送り出している。2010年には元ピンク・フロイドの伝説的ギターリスト、デヴィッド・ギルモアをフィーチャーした『Metallic Spheres』をリリースして、新旧のファンからロック・ファンまでを驚かせた。ミニマル~クリック以降のテクノを独自解釈しながらも、The Orb本来のサウンドスケープを継承する珠玉の作品を精力的にリリースしている。そして、かねてから噂されていたレゲエ~ダブのパイオニアであるリー・スクラッチ・ペリーと全面コラボ・アルバム『THE ORBSERVER in the star house』をリリースしたばかりである。

THOMAS FEHLMANN (THE ORB, KOMPAKT) www.flowing.de
 1979年にドイツのハンブルグでHOLGER HILLERやMORITZ VON OSWALDと共にカルト的人気を誇ったバンドPALAIS SCHAUMBURGを結成。1984年ベルリン移住~バンド解散後、ソロ活動を開始する。1988年には自身のレーベル<TEUTONIC BEATS>を始め、そこで現在の活動にも繋がる<KOMPAKT>の創始者WOLFGANG VOIGTやJORG BURGER、<BASIC CHANNEL>を設立したMORITZ VON OSWALD等をフィーチャーしたコンピレーションをリリース、ドイツ・テクノ史に大きな貢献を果たした。そのレーベル活動を通して、THE ORBのALEX PATERSONと知り合い、その後THE ORBのメンバーとして現在まで積極的に制作に関わる。アーティスト活動のみならず、THOMAS FEHLMANNがドイツのクラブ・シーンに貢献した功績は非常に大きい。伝説のクラブTRESORに於いて、90年代にはMORITZ VON OSWALDとJUAN ATKINSと一緒にレジデントを務め、デトロイト・テクノをドイツへ広めるのに重要な役割を果たした。ソロ活動としては90年代に<R&S>などからリリースを重ね、<KOMPAKT>からは『VISIONS OF BLAH』『HONIGPUMPE』をリリースしている。ベルリンのドキュメンタリーTV番組『24h BERLIN』のサウンド・トラックを担当、そこに書き下ろされた作品を中心に2010年にアルバム『GUTE LUFT』としてリリースしている。

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