本日17時より! ジェフ・ミルズによる音楽を背景にして、世界初公開となる“音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクト”が展示される。「バトル オブ ロスアンジェルス」に端を発したヒステリアを再現した「Investigative Walls」、オリジナルのアナログ・レコードを使用した「Tomorrow + X」、「The Visitor」と「The Visitor」の使用時に着用するオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ「The Stranger」……。
百聞は一見に如かず。日本科学未来館での館長毛利衛氏とのコラボレーションによって、ある意味ではもっとも「宇宙に近い」場所になった湾岸、そこにたたずむ寺田倉庫にて開催される、一夜かぎりの展示会を見逃すことなかれ!
エレクトロニック・ミュージックのパイオニアとして知られるジェフ・ミルズ(1963年アメリカ、デトロイト出身)は常にエレクトロニック・ミュージックを芸術として捉え、音楽とその進化に対するユートピア的思想を広めるべく活動を続けてきました。
近年では、各国オーケストラとの共演。日本科学未来館館長/宇宙飛行士 毛利衛氏とコラボレイトした音楽作品『Where Light Ends』の発表。ジャクリーヌ・コー監督、ジェフ・ミルズ主演のアート・ドキュメンタリー・フィルム『MAN FROM TOMORROW』の公開など、その活動はもはや音楽という枠組みにはとどまりません。
今回、世界に先駆け日本で初公開されるミルズの最新アート作品は、1942年にロスアンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル オブ ロスアンジェルス」という出来事にインスパイアされプロダクトデザイナー、スズキユウリ氏の協力のもとに制作された、かつてないデザインの音楽機材「The Visitor」です。
今回3月23日(月)に天王洲アイル 寺田倉庫で開催される展示会「WEAPONS:—音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクトの小さなしかし強力なエキシビション」では、50年代のフィルム・ノワールを基調にしたセッティング、ミルズによる音楽を背景に「バトル オブ ロスアンジェルス」に端を発したヒステリアを再現した「Investigative Walls」、オリジナルのアナログレコードを使用した「Tomorrow + X」、「The Visitor」と「The Visitor」の使用時に着用するオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ「The Stranger」を世界初公開展示します。
ジェフ・ミルズの来日に合わせた一日限りのエキシビション。当日はジェフ・ミルズ本人による各オブジェクトの解説やトークショーも企画しております。
■JEFF MILLS presents
WEAPONS
– a small but potent collection of music affiliated avant-garde objects
「WEAPONS:—音楽に関連するアバンギャルドなオブジェクトの小さなしかし
強力なエキシビション」
開催日時:2015年3月23日(月)19:00 – 22:00
会場:天王洲アイル 寺田倉庫 G1号5F 特設会場
〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10
チケット:1500円
販売: Peatix : https://weapons.peatix.com
発売日:3月9日(月)17:00より開始
主催:Axis Records
制作:UMAA Inc/ TodaysArt.JP
協力:寺田倉庫株式会社、Gibson Guitar Corporation Japan
展示内容
1.The Visitor
1942年ロサンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル・オブ・ロサンジェルス」にインパイアされデザインされた、スズキユウリ氏とのコラボレーションによる全く新しい形のドラムマシーン。世界初公開。
2.The Stranger
Jeff MillsがThe Visitor 使用時に着用するためにオランダ人デザイナー、ユロエン・フォン・トゥイルがデザインしたスーツ。世界初公開。
3. Battle of Los Angeles
1942年ロサンジェルスで起きたUFO目撃事件「バトル・オブ・ロサンジェルス」に関するオブジェクト。世界初公開。
4.Tomorrow + X
Jeff Mills が制作した白いアナログ盤(すべて違う内容の音楽が刻まれており、世界に2枚づつしか存在しない)を使用したインスタレーション。
5. Investigative Walls
「バトル・オブ・ロサンジェルス」に関わるヒステリアと1940年代のイメージを表現したインスタレーション。世界初公開。
[人間性は好奇心と探究心によって進化してきた。思考と想像が実現する方法を見つけ出したときに不可能は可能になる。つまり夢見ることによって何事も可能になるという理論が私たちの想像力をよりたくましくしてきたと言える。間接的にでも我々に未来の姿を想像させてくれるサイエンス・フィクションはこれからますます評価されることになるのではないだろうか。
—ジェフ・ミルズ
■ジェフ・ミルズ
1963年デトロイト市生まれ。
高校卒業後、ザ・ウィザードという名称でラジオDJとなりヒップホップとディスコとニューウェイヴを中心にミックスするスタイルは当時のデトロイトの若者 に大きな影響を与える。1989年にはマイク・バンクスとともにアンダーグラウンド・レジスタンス(UR)を結成。1992年にURを脱退し、NYの有名 なクラブ「ライムライト」のレジデントDJとしてしばらく活動。その後シカゴへと拠点を移すと、彼自身のレーベル「アクシス」を立ち上げる。1996年に は、「パーパス・メイカー」、1999年には第3のレーベル「トゥモロー」を設立。現在もこの3レーベルを中心に精力的に創作活動を行っている。
Jeff Millsのアーチストとしての活動は音楽にとどまらない。シネマやビジュアルなどこの10年間、近代アートとのコラボレーションを積極的に行ってきている。2000年、フリッツ・ラングの傑作映画「メトロポリス」に新しいサウンドトラックをつけてパリ、ポンピドゥーセンターで初公開した。翌年にはスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」にインスパイアされた「MONO」というインスタレーションを制作。2004年には自ら制作したDVD「Exhibitionist」を発表。このDVDはHMV渋谷店で洋楽DVDチャート一位を獲得するなどテクノ、ダンスミュージックの枠を超えたヒットとなった。2007年、フランス政府より日本の文化勲章にあたるChavalier des Arts et des Lettresを授与
2012年には主催AXIS RECORDSの20周年記念として300ページにおよぶブック「SEQUENCE」を出版。2013年には日本独自企画として宇宙飛行士、現日本未来館館長毛利衛氏とのコラボレーションアルバム「Where Light Ends」をリリース。同時に未来館の新しい館内音楽も手がけた。
2014年、Jeff Mills初の出演、プロデュース映像作品「Man From Tomorrow」が音楽学者でもあるジャクリーヌ・コーの監督のもとに完成。パリ、ルーブル美術館でのプレミアを皮切りにニューヨーク、ロンドンの美術館などでの上映が積極的に行われており、DVDとしても発売。
2015年前半はルーブル美術館オーデトリアムでのレジデンシーイベントで毎回違うアーチストのコラボレーションを行い 映像、音楽、コンテンポラリーダンスを駆使し今までにないパフォーマンスを披露している。
■スズキユウリ プロフィール
1980年東京生まれ。ロンドン在住。明和電機で5年間のアシスタントを経て、2006年、文化庁新進芸術家海外留学制度により、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートに入学し、「音楽とテクノロジー」をテーマに作品制作を行い、現在はサウンドアーティスト、プロダクトデザイナーとして活躍している。近年のプロジェクトに「Juke Box meets Tate Britain」(Tate Britain、ロンドン、2013-14)、「Garden of Russolo」(Victoria and Albert Museum、ロンドン、2013)、「Ishin-Den-Shin for Disney Research」(2013)などがある。「color chaser」「Ototo」MoMA collection認定(2014)