
"エルヴィス・プレスリーからカート・コバーン、ジョニー・ロットンを押しのけて、雑誌『セレクト』が選んだポップ界のもっともクールな100人の第1位に選ばれた、ビル・ドラモンド。
稼いだ金を燃やした元ポップ・スターの回想録。ポストパンク~アシッド・ハウス世代の最高の知性、初の翻訳!
ポストパンク時代のリヴァプールに何が起きていたのか? エコー&ザ・バニーメンを売り出し、UKヒップホップのプロジェクト『ザ・JAMS』として街に落書きしてまわり、そしてチルアウトという造語を流行らせ、ザ・KLFとしてトランスのシングルを連続ヒットさせ、最後にK・ファウンデーションとして稼いだ金100万ポンドを燃やした……
マルコム・マクラレンが嫉妬したアーティスト、ビル・ドラモンドが振り返る半生。
本国イギリスでもっとも評価の高い『45』の完訳。ビル・ドラモンド年表付き。
ザ・KLF──1980年代から1990年代にかけてのUKの音楽を聴いていた人間にはお馴染みの名前だ。
何度もチャートの1位になり、何度も雑誌の表紙を飾った、歴としたポップ・スターである。と同時に、逮捕されても繰り返された街中での落書き、ブリッツアワード授賞式中での乱闘騒ぎ、そして100万ポンドを燃やしたり、破天荒な行動でもよく知られている。音楽業界、アート業界を小馬鹿にするようなスキャンダルな行動によって、ダンス・ミュージックの歴史を塗り替え、ポップのあり方、ロックの意味をつねに問うてきた。 その張本人であるビル・ドラモンドは、本国では著述家としても人気がある。『45』は、彼の自叙伝であり、ドラモンドの数ある著作のなかでももっとも評価が高い。もともと、ビッグ・イン・ジャパンというリヴァプールのパンク・バンドから音楽を活動をはじめたビル・ドラモンドは、その後、エコー・アンド・ザ・バニーメンとジュリアン・コープを見いだし、これらバンドのマネージャーでもあった。『45』の前半には、ポストパンク時代のリヴァプール、そしてエコー・アンド・ザ・バニーメンについての話が綴られているので、ニューウェイヴ・ファンも必読な内容となっている。また、90年代後半の、ザ・KLF解散後のビル・ドラモンドの活動についても多く触れられている。日本でもいまだ根強いファンを持つザ・KLFだが、ファンにとっては待望の1冊であることは間違いない。とくに現在のように、90年代リヴァイヴァルが最新モードとなっている時代では、パンク~ニューウェイヴ~ヒップホップ~ハウスを聴いてきた世代ばかりではなく、若い世代にとっても興味深い本になるだろう。日本版だけに加筆された序文あり!"
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