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2013: What The Fuck Is Going On?

2013: What The Fuck Is Going On?

Jan 22,2013 UP

 『タイニー・ミックス・テープス』によれば、すべて廃盤となっていたザ・KLFのバックカタログが、1月17日、いっせいにiTunesやアマゾンで売り出されたというが、それが海賊盤であったため、間もなくいっせいに削除された、という。復活宣言か! などと騒がれたそうだが、結果、いち部の人たちのみが聴けただけのことだった。
 さて、ele-kingがここで言いたいのは、ことの顛末ではない。『TMT』の記事の秀逸さである。いわく「ザ・KLFがいなければ、バンクシーがブリストルを離れることはなかっただろう。M.I.A.がレコード会社の役員の息子と結婚することで、その莫大な財産を利用して、殺戮についてのヴィデオを作ることもなかった」
 1992年に音楽産業を去ったザ・KLFは、1987年から数年のあいだ、挑発的なゲリラ広告や街中のグラフィティ、二木信以上にバカげた逮捕劇を繰り返しながら、アシッド・ハウスを更新して、既存の音源のサンプリングで最高のチルアウト・アルバムを創造した。それから彼らは、1992年のあいだ英国でもっとも売れた音楽家となった(オリコンチャートのようなチャートで何回か1位となった)。アメリカには、特別な挑発を仕掛けた──「America: What Time Is Love? ]

 ザ・KLFは、『TMT』が言うように、バンクシーの青写真であり、そしてポップ・ミュージック史上、最高の喜劇の実践者でもあった。彼らが最後に逮捕されたのは自分たちの商業的な大成功で儲けた貨幣のうちの100万ポンドを燃やしたときだった。
 物語の発端はリバプールにある。80年代のマンチェスターの物語については我々ジャパニーズもよく知っている。しかしリバプールについては......数ヶ月後に、翻訳者様のがんばり次第では、その素晴らしい真実についてお伝えできるかもしれない。
 いったい、「何が起こってるっていうんだよ(What The Fuck Is Going On)?」

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