「MAN ON MAN」と一致するもの

ele-king presents
of Montreal Japan Tour 2014
- ele-king

【of Montreal】

 〈TAICOCLUB'13〉での圧倒的パフォーマンスに続き、待望の5年ぶり単独来日公演が決定! 1996年にジョージア州アセンズにて結成され、その後作品を発表するごとにミラクルを連発。いまやチャートにも食い込む人気バンドに成長したof Montreal(オブモン!)ですが、まだまだ彼等のポップ道は続くわけでして! 最新アルバム『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』では、2週間メンバーと寝食をともにしながら生まれた心身燃えたぎるピチピチの音魂が爆発! それはまるでオブモンの原点に戻ったかのような究極のバンド・サウンドで、無邪気な子ども心とユーモアの奥に、しっかりとアーティスティックで辛辣なメッセージが抱えこまれています。全世界の空に向けて放たれるこのメロディー、このハーモニーは、どこまでもいつまでも私たちに笑顔と感動を与えてくれる! そして定評あるそのライヴ・パフォーマンスは、まさに完璧なエンターテイメント・ショー! 本国アメリカではアイドルのコンサートに通じる黄色い奇声が飛び交っているとか。はてさてどんな衣装で出てくるのか? 衣装替えはあるのか? 裸になるのか? メイクは? 風船は? 紙吹雪は? 水とかクリームのぶちまけは勘弁してほしい。馬は絶対ムリ!! ......なにやら準備がかなり大変そうですが、その爆笑&感涙のポップ・ワールドにぜひぜひご期待下さい!



ライヴとの連動シリーズ、「Beckon You !!」スタート!!!!
作品を購入→ライヴに行ったら会場でキャッシュ・バックしちゃいます!!


注目の新世代アーティストを中心に作品とライヴを連動させちゃうのがこの「Beckon You !!(来て来て〜おいでおいで〜の意)」シリーズ。
10/2リリース、オブ・モントリオール『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』貼付のステッカーを公演当日にお持ちください。その場で500円をキャッシュバック致します。もちろん前売り券でも当日券でもオッケーです!


ele-king presents
of Montreal Japan Tour 2014

1/28(火) 渋谷TSUTAYA O-WEST (03-5784-7088)
of Montreal / ELEKIBASS
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:P:213-275)
ローソンチケット(Lコード:77039)
e+

ELEKIBASS

2013年秋に7度目のアメリカツアーを、USインディーを代表するレーベル〈K〉所属のバンド、LAKEのソングライター/マルチプレイヤーのAshley Erikssonと行い、そのツアー会場限定のシングルでもあったアメリカのエレファント6/アップルズ・イン・ステレオのロバートシュナイダー提供曲「Garden Party」が収録されたニューミニアルバム「Home Party Garden Party」が2014年1月22日に発売された、60年代後半のブリティッシュロック、ブルース調のリズム、ミュージックホールメロディー、そして風変わりなサイケデリックさの要素をあわせ持つバンド、ELEKIBASS。

1/29(水) 東心斎橋CONPASS (06-6243-1666)
of Montreal / Foodie
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-331)
ローソンチケット(Lコード:58283)
e+

Foodie

マキ ; Vo, B, Gt, Track (ex mummy the peepshow, Sentinels)
サーヤ ; Gt, Syn, Cho (ex リトルフジコ, サンキュー)
ハルロヲ ; Gt, Sampler, Cho (manchester school≡, BRONxxx)

2012年1月結成。大阪を拠点に活動中のポップバンド。同年9月、ネットレーベル"ano(t)raks"が発表したコンピレーションアルバム"Soon V.A."に参加。2013年2月配信の"Upwards And Onwards V.A."、11月配信の"B.D.V.A."にも参加している。
https://anotraks.bandcamp.com/
2013年9月、アメリカ西海岸ツアーを敢行。ロサンゼルスとサンフランシスコでライブを行う。同年11月、ロサンゼルスのLolipop Recordsより1st EP"Chopstick Chick"がカセットにてリリースされた。
https://lolipoprecords.com/


1/30(木) 名古屋APOLLO BASE (052-261-5308)
of Montreal / tigerMos
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 19:00 start 19:30
チケットぴあ(Pコード:213-270)
ローソンチケット(Lコード:43272)
e+

tigerMos

2012年名古屋にて結成。
Yusuke Ikeda(ex.LEGO WORKS)荒木正比呂(レミ街/fredricson)を中心としたユニット。
2013年より本格的にライブ開始。バンド編成にてフェス、エレクトロ、アコースティック等数多くのイベントに出演、話題を呼ぶ。それぞれの共通ルーツであるフォーク、エレクトロニックミュージックを抜群のセンスでブレンドした食欲旺盛なサウンドを作りだしている。
https://tigermos.tumblr.com

*追加公演決定!!!!!!

1/31(金) 渋谷TSUTAYA O-nest (03-3462-4420)
of Montreal / flight egg
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-279)
ローソンチケット(Lコード:77043)
e+
(チケット発売12/28〜)

flight egg

2005年、高校入学の年の夏に同級生同士で結成。
2008年、現在の編成(2gt,ba&vo,dr)になる。
東京を中心に活動中。
https://flightegg.com/

*各公演のチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をメールにてお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。


主催・制作:ele-king / P-VINE RECORDS
協力:シブヤテレビジョン ジェイルハウス スペースシャワーネットワーク 
TOTAL INFO:ele-king / P-VINE RECORDS 03-5784-1256
event@ele-king.net
www.ele-king.net


オブ・モントリオール
『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』


PCD-93758
定価2,415yen
Release:2013.10.2
解説:清水祐也

Amazon

1. Fugitive Air
2. Obsidian Currents
3. Belle Glade Missionaries
4. Sirens of Your Toxic Spirit
5. Colossus
6. Triumph of Disintegration
7. Amphidian Days
8. She Ain't Speakin' Now
9. Hegira Émigré
10. Raindrop in My Skull
11. Imbecile Rages
12. Jigsaw Puzzle (Bonus Track)

vol.55:素晴らしき新生ディアハンター - ele-king

 ディアハンターは、ジョージア州、アトランタのバンドなのだが、何かとニューヨークのイメージがある。ニューヨークでレコーディングしたり、レコード・レーベルがニューヨークだからだろうが、その第二の故郷で9月の半ば、3日連続ショー(全てソールドアウト)をおこなった。
 ジョージア州に縁のある著者なので、軽い気持ちで、1日目(ミュージック・ホール・オブ・ウィリアムスバーグ)を見にいったが、余りにも印象に残ったので、最終日(ウエブスター・ホールも見にいった。
 1日目はノイズ/エクスペリメンタル、最終日は歌もの中心で、最新アルバム「モノマニア」だけでなく昔のアルバム、EPからのヒット曲をミックスした。バンドの多様性がうかがえる。ブラッドフォード・コックスは、1日目はパンク少年、3日目はヒョウ柄のワンピース(黒髪ウイッグ付き)。以前は、ジョーイ・ラモーンの格好で登場したり、指に包帯を巻いたり、彼のコスプレも期待を裏切らない。
 ディアハンターから想像できるプレゼンテーション(ライトショー、ノイズフリーク)他に、驚いたのは超自然なバンド演奏。メンバー・チェンジを経て5人組になったのだが、レコードをそのまま演奏するのではなく、曲と曲との転換、繋がり、間、フェイドアウト/インなどで全ての曲に新しい命が吹き込まれていた。
 ほとんどMCはない。毎日セットは違うが、バンド演奏力のタイトさは極まっている。ブラッドフォードの、フリーキーなヴォーカルと対象に、ギタリストのロッケットがヴォーカルを取る"デザイヤー・ラインズ"では、バンドの温度を良い具合に下げ、"モノマニア"のノイズ・フリークが続いた後に来る"トワイライト・アット・カーボンレイク"のドラマチックな導入など、全体バランスも美しい。後半は、ブラッドフォードが観客にギターを渡し、ステージで居眠りしたり、被っていたウィッグをとってみたり(!)、ショーの間は、目と耳をフル回転させられっぱなしだった。
 ショーの終盤、ブラッドフォードは、ソールドアウトの会場を見回すと、故郷アトランタでは受け入れられなかったが、ニューヨークのみんながサポートしてくれたからいまがあると、観客ひとりひとりへ感謝を表し、拍手喝采を誘った。

photo via Brooklyn Vegan

 ブラッドフォードは、パンクだ、予測不可能だと言われる。自分たちを、インディ・バンドではないと言ったり、モリッシーへの感情をぶつけたり現在の社会経済状況への不満などを言及している。それでも、故郷のアトランタで、黙々と音楽を作る、彼のモンクな生活のほうが容易に想像出来てしまう。彼は究極にデリケートで、手助けが音楽だ。ショーのバックステージには、子供のような、はつらつとした彼の顔があった。「このアルバムで若返った」と言う、彼の言葉通りだった。

 知り合いが、ファーザー(元グレイトフル・デッドのメンバー)のショーを9日連続で、キャピタル・シアターに見にいくと興奮していたのを思い出した。彼らは9日間、1度も同じ曲を演奏しない。「9日も同じバンドを見に行くの?」と訝しがったが、今回のショーを見て、彼の言ってる意味がわかった気がする。裏切られたり、予想に反したりもするが、毎日でも見たいと思わせる中毒性を持っている。日本には12月に行くそうだ。新生ディアハンターに期待して良いと思う。





以下、3日間のセットリスト

Deerhunter at Music Hall of Williamsburg - 9/17/13 Setlist: (via)
Earthquake
Neon Junkyard
Don't Cry
Revival
Desire Lines
Blue Agent
The Missing
Hazel St.
Helicopter
T.H.M.
Nothing Ever Happened
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
Encore:
Cover Me (Slowly)
Agoraphobia
Fluorescent Grey
--
Deerhuneter at Webster Hall - 9/18/13 Setlist: (via)
Sailing
Cryptograms
Lake Somerset
Desire Lines
Dream Captain
Never Stops
Little Kids
T.H.M.
The Missing
Spring Hall Convert
Saved By Old Times
Revival
Helicopter
Nothing Ever Happened
Encore:
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
--
Deerhunter at Webster Hall - 9/19/13 Setlist:
Octet
Neon Junkyard
Don't Cry
Revival
Like New
Desire Lines
Hazel St.
T.H.M.
Rainwater Cassette Exchange
The Missing
Helicopter
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
Twilight at Carbon Lake
Encore:
Cover Me (Slowly)
Agoraphobia
He Would Have Laughed


https://www.brooklynvegan.com/archives/2013/09/deerhunter_play_11.html

EP-4 - ele-king

 僕は自慢じゃないが、『昭和崩御』を持っている。当時は、もうとにかく、藤原新也の写真というだけで「うわ、かっこういいな」という感じだった。ミーハー根性で『昭和大赦』も持っていたのだが、そっちは売ってしまった。『Lingua Franca-1 昭和大赦』──日本のポストパンクにおける重要なバンドのひとつ、EP-4の代表作である。
 EP-4の残忍なファンクは、たしかにいま来ている。カット・ケミストが最近編集したコンピレーション『ファンク・オフ』には、EP-4が登場した同時代のフランスのインダストリアル・ファンクが収録されている。〈ミュート〉レーベルは、この秋に〈サム・ビザール〉時代のダンス・サウンドに走ったキャバレ・ヴォルテールの3枚のアルバムを再発する。ファクトリー・フロアも新作を出した。ノイズ・インダストリアル・ファンクはたしかにいま来ている。
 9月20日、代官山ユニットでは、『昭和大赦』が最新のヴァージョンで再演される。素晴らしい!

EP-4 ワンマン・ライヴ
『Lingua Franca XXX』

日時:9月20日(金) 開場:18:30 開演:19:30
会場:東京・代官山UNIT

出演:EP-4
オープニング・アクト:山川冬樹
DJ:MOODMAN、GUNS, GERMS & STEEL
VJ:ROKAPENIS

料金:前売り4000円(ドリンク代別)
   ※チケット購入者の方には入場時にもれなく非売品7" アナログ盤をプレゼント!!
チケット:チケットぴあ 0570-02-9999 [P] 208-646
     ローソン 0570-084-003 [L] 70289
問い合わせ:代官山UNIT(03-5459-8630)

公演詳細:
https://www.unit-tokyo.com/

 EP-4の代表作『Lingua Franca-1 昭和大赦』がリリースされて今年で30年。そのアニバーサリーといたしまして、今回のステージではアルバムを丸々再現します。名づけて『Lingua Franca XXX』。
 「E-Power」「Coconut」「Similar」などの代表曲を含むアルバム『Lingua Franca』を再現する第一部と、最新リリースの12インチ・シングル『RADIOACTIVITY / Get Baby』などの新曲も交えたセッションの第二部という、最新型EP-4を堪能できる二部構成の予定です。

 メンバーは、リーダーの佐藤薫、ユン・ツボタジ、鈴木創士というオリジナル・メンバーに、山本精一、家口成樹、YOSHITAKE EXPE.、須藤俊明、千住宗臣、タバタミツルといった後輩世代の精鋭たちを加えた鉄壁の布陣。当日はオープニング・アクトとして全身音楽家の山川冬樹、DJでMOODMANと新ユニットGUNS, GERMS & STEELを、そしてVJとしてROKAPENISを迎えます。

 『Lingua Franca-1 昭和大赦』がリリースされた83年には、京都、名古屋、東京の3都市で時間差ライヴ開催を敢行するなどこれまでにもセンセーショナルな活動をしてきた佐藤薫率いるEP-4。近年、長い休息期間を経て新しいフェイズに入っている彼らが過去と未来をどうつなげていくのか。どうかご期待ください!

〈EP-4 プロフィール〉
'80年、京都のニュー・ウェイヴ系ディスコ『クラブ・モダーン』に集まっていた仲間たちで結成。'83年5月21日には京都、名古屋、東京と3都市において時間差でライヴを開催するなど、そのアグレッシヴなエレクトリック・ファンク・サウンドと、確信犯的な活動で熱心なファンを獲得する。近年活動再開。今年の5月18日にはイベント『クラブ・レディオジェニク』を主宰(恵比寿リキッドルーム)、また5月21日には結成の地・京都で約30年ぶりにワンマン・ライヴを行った(KBSホール)。また、先頃、久々の新録音源『RADIOACTIVITY / Get Baby』(Skating Pears)をアナログ12インチのみで限定リリース。フル・アルバムの発売も予定されている。佐藤薫が中心となるノイズ即興ユニットのEP-4 unit3としても定期的に活動しており、今年1月に初のアルバム『À Artaud』(BLACK SMOKER)を発表。


Chikashi Ishizuka (Nice&Slow) - ele-king

自身のレーベル、Nice & Slow より
Chikashi Ishizuka - Step Forward / Boogie Man
リリースされました。

www.chikashi.ishizuka@facebook.com

can you feel it 2013/08/09


1
George Duke - Feel - Mps

2
Chateau Flight - La Pregunta - Permanent Vacation

3
Pacific Horizons - Witches Of Castaneda - Pacipic Horizon

4
Claudio Passivanti - Fantasy - Sunlight

5
Mat Anthony - Lune Afrique - Aficionado

6
Finis Africae - Last Discovery - Em

7
Michael Booth Man - Waiting For Your Love - Invisible Touch

8
Manu Dibango - Kusini - Lpk

9
Missa Luba - Les Troubadours Du Roi Baudouin - Philips

10
Chikashi Ishizuka - Boogie Man - Nice&Slow

interview with Jackson and His Computerband - ele-king


Jackson and His Computerband
Glow

Warp Records /ビート

Amazon iTunes

 最近のおすすめは?

 「う~ん......ジャクソン・アンド・ヒズ・コンピューターバンドかな。知ってる?」

 森は生きているを観ながら、ダークスターのジェームス・ヤングは僕にそう言った。え~、さすがにそれは意外っすね~......しかし、なるほど、ジャクソンの8年ぶりの新作『グロウ』(Lなので「白熱」とか「幸福感」の意)を聴いて腑に落ちた。〈ウォープ〉のレーベルメイトというだけでなく、両者には古楽(バロック音楽)へのアプローチがある。ジェームスはディーズ・ニュー・ピューリタンズの新作も褒めていたし。
 フレンチ・エレクトロとくればアゲでダンスのサウンド......というわけでもなく、『グロウ』は落ち着き払っている。耳をすましていると、楽器の音が無音のなかから静かに立ち上がってくるのがわかる。とはいえ、やっぱりアゲなサウンドにもなったりするが、そこからいきなりプログレのような展開を見せたりもする。それらがあまり不自然じゃないのは、ジャクソンの音楽に、ちゃんと通奏しているムードがあるからだろう。ダンスそのものというより、ダンスへの予感だ。多彩な色をサウンド・パレットに用意していながら、闇雲に絵の具をキャンヴァスに乗せて訳の分からない画を描いてしまうことなく、最終的にはエレクトロとして仕上げている。
 ダンスへの予感。それは少々体力を要する場面もあるけども、シンフォニックで聴きごたえがあり、随所でチルウェイヴも吸収されている。リヴィング・ルームでも流していて苦しくない。僕はそういう音楽が好きだ。

いまだにEDMが何なのかわかってないんだよね(笑)。そういうのを聞くと、いつも90年代を思い出すんだ。90年代のある時期、4ヶ月ごとくらいに毎回新しい名前が出て来てた。トランスコアとかアシッドトランス、それが出て来たと思ったらハードテクノと呼ばれるようになったり、プログレッシブ・ハウスにトライバル・テクノに...(笑)。

日本の好きなところと違和感のあるところを教えてください。日本に以前きたことがあれば、そのときとの違いも教えてください。

ジャクソン:日本のグラフィック・カルチャーが好きなんだ。看板とか、すごく魅力的だと思う。伝統とモダンが混ざり合ってるところも好きだね。違和感があるところは......違和感とは言えないけど、フランス語とは全然違うから、言語はやっぱり変な感じがする。予測出来ない未知のものって感じ(笑)。あとは、味覚でビックリすることもある。もしかしたら、日本人もフランス料理を食べて、え? と思うことがあるのかもしれないけど、俺にとっては、寿司とか焼き鳥は大丈夫なんだけど、たまにまるで革命かのように驚かされる食べ物もある(笑)。何かは覚えてないけど。日本食を食べる時は、それを口にするまでに本当にファーストステップから始めないといけない時があるね(笑)。あと、これも違和感じゃなくてビックリのほうだけど、トイレのシャワーは驚いたよ(笑)。前回と今回の違いは...まだ特には感じてない。まだ着いて2日だからね。

前作から今作をリリースするまでの8年間、あなたはエレクトロのシーンをどのように見てきましたか?

ジャクソン:いろいろな進化を見て来たよ。パリではSound PellegrinoやMarbelの人たちと一緒にスペースをシェアしてるんだけど、彼らは最新のものが大好きだから刺激になった。彼らが新しいものを俺に聴かせてきたりして。俺は色んなものを吸収しようと思ってるし、素晴らしい創造力を持っている作品なら全てに興味があるし、発見が好きなんだ。でも同時に、そういうトレンドをベースにレコードを作ったりはしない。その時その時の新しいものとか、そういうのにあまり興味がないんだ。だから、とくにシーンを追ってきたわけではないんだよ。

では、なんとなくでもいいので、この8年でエレクトロのシーンはどのように変化したと思いますか?

ジャクソン:うーん、プロダクションや、音のクオリティのなかに進化した部分があると思う。でも、やっぱり基盤は変わらないと思うんだよね。ヒップホップやドラムンベースと同じさ。同じものがリピートしてる。音楽自体というより、どうやってそれを使うか、取入れるかっていうほうが変化してるんじゃないかな。でもいまの時代、みんなプロデューサーになれるし、かなり簡単にトラックが作れる。だからたくさんのアイディアを見ることができて面白くもあるよね。本当に多くの人たちがトラックを作ってる。前に比べて、かなりの人たちがエレクトロ・ミュージックを作ってるっていう人口の爆発も変化のひとつだと思うよ。敢えて言うなら、メインの変化は音楽そのものよりそこだと思う。

前作から今作をリリースするまでの8年間、ライヴ・ショーなどを行っていたと思いますが、ライヴからレコーディングに与える影響や、レコーディングからライヴに与える影響などあれば教えてください。

ジャクソン:そうだな......もちろん影響はし合ってると思う。ステージにいると、実際オーディエンスとコンタクトをとることになるから、その音へのみんなのリアクションがわかる。それはやっぱり自分の曲作りに影響してると思うよ。でも今回のレコードでは、ライヴとレコーディングがふたつ同時進行って感じだったんだ。スタジオではこれ、ツアーではこれ、という感じにわけて考えるんじゃなくて、ライヴで実際にパフォーマンスできる、ステージで即興が出来るリアルサウンドを意識して作ったから。オーデェンスがサウンドと同時にそれをプレイしてる俺の動きも楽しめるっていうのも大切な要素だった。レコーディングとライヴは、なるだけ近くしたいと思ってる。リアルタイムで音楽を作るっていう方向性を心がけてるんだ。『スマッシュ』では、ちょっとインスタントさが足りなかったからね。

『グロウ』では、それが達成できたと思いますか?

ジャクソン:近づけたとは思う。このアルバムを完成させることが出来たし、いまはコンピューターバンドも存在する。だから、いまはその方向性への扉を開けたって感じかな。これをステップにもっとリアルタイムな音楽を作っていけたらと思ってるんだ。

前作から今作をリリースするまでの8年間、あなたを支えていた音楽があれば教えてください。

ジャクソン:ありすぎて選べないよ(苦笑)。本当に色んな音楽を聴いてたから。

では、このレコードを作るにあたって影響や刺激を受けた、またはパワーをもらった音楽はありますか?

ジャクソン:音楽というより、レコード作りに関して刺激や影響を受けるのは俺の場合は経験なんだ。俺はサウンドを特定するっていうプロセスを避けてるから、自分の意識に自然と従って音楽が出来るって感じでね。だから、自分でもそのうちのどの経験が実際に影響してるのかわからないんだ。何に近づきたいとか、そういうのはあまり考えたことがない。全てが勝手に起こるんだよ。動物的本能みたいなプロセスなんだ(笑)。

もともと、子どもの頃にハービー・ハンコックの曲で電子楽器の音を聞いたとのことですが、そこからジャズへいかなかったのは、当時どういう音楽をつくるかのイメージがすでにあったのでしょうか?

ジャクソン:10代の自分にかなりのインパクトを与えたレコードのなかの1枚が『ヘッド・ハンターズ』だった。これは、俺にとって本当に驚きのフュージョンだったんだ。エレクトロサウンドを使ってるけど、すごくファンキーで変わってて......美しいサウンドと型破りなサウンドの間を行く作品だった。普通の心地いいサウンドを聴いてるかと思ったら、いきなり超ビッグなサウンドが鳴りはじめたり。ワイルドになったり、すごくエレクトロになったり。それがすごくテクノっぽく聴こえたり。それでもファンクへの愛はキープされたまま。そこに魅力を感じた。

そういったたくさんの要素が混ざった音楽を作りたいというヴィジョンは10代の頃から持っていたのでしょうか?

ジャクソン:そうだね。でも、みんな10代のときは自分が好きな音楽をいかに上手くリメイクできるかに執着するけど、それは実際不可能(笑)。俺は、自分のアイドルをコピーしようと思ったことは一度もない。どうせできなくて、フラストレーションが溜まりまくってしまうから(笑)。でも、彼らをそうさせているエッセンスや、彼らの作品の何を自分が好きなのかは理解しようとしてた。他の人間にはなれないから、ヒーローをコピーしようとしたことは一度もないね。それを理解した上で、自分が自分なりの作品を作れればいいと思う。

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トラップ・ミュージックが急激につまらなくなったと思った時期はあったな。すごく面白かったけど、それが長続きしなかった。6ヶ月くらいですぐに形式的になってしまって。トレンドになりすぎたんだと思う。

あなたはジャクソン名義で1995年に〈パンプキン〉からハウス/テクノのミュージシャンとしてデビューしていますね。レイヴ・カルチャー(セカンド・サマー・オブ・ラヴ)への憧憬はいまもありますか?

ジャクソン:もちろん。俺のライヴ・ショーをプロデュースしてくれてる人がいるんだけど、彼は昔フリーパーティなんかをオーガナイズしてたんだ。すごくアクティヴでドリーミーな時代。俺がMCやDJをフォローしてた時代だね。だから、彼といるといまでもその時代が周りにある感じがする。俺は、いまだにテクノ・ラヴァーだよ。

フランスを代表するテクノのDJ=ローラン・ガルニエと、今年の9月に共演を果たしますね。彼からあなたに受け継がれたもの、また、あなたが発展させたものはなんでしょう?

ジャクソン:そうなの? 共演するなんて知らなかった(笑)。彼は、俺にテクノを発掘させた世代のアーティストのひとり。15歳くらいのときに彼のDJを見に行ったのを覚えてるよ。それに、彼は俺の音楽を初めてラジオでプレイしてくれたDJなんだ。だから、俺にとっては本当に大きな存在。学ぶというよりは、感謝することの方が多いね。俺にとっては、シンボルとして大きな存在だから。あと、2年前にManu le Malinと2、3回ショーをやったんだけど、彼は確実に俺のハードコア・テクノ・ヒーロー。彼と共演できるなんて最高だった。彼に、このトラック聴いたことある? とか聞いてみたり、このトラックをイントロでかけるべきだよ! なんて興奮して盛り上がっちゃって(笑)。彼は、覚えてくれてるんだな、みたいな感じで笑ってたけどね(笑)。だから、ローランと共演できるんだとしたら、それは本当に楽しみだよ。

90年代には「Sense Juice EP」のようなハウス・トラックを作っていましたが、『スマッシュ』ではオーケストラを取り入れた壮大なエレクトロへと作風を変えています。そこにはどのような経緯があったのでしょうか?

ジャクソン:さっきも少し話したけど、高校のとき、自分自身がどんなサウンドを融合したいかを考えてたんだ。で、ある時点で軽やかなものとファンキーなもの、そしてアグレッシヴなものをブレンドしたいなと思った。それが自分が組み合わせてみたい要素だと思ったんだ。で、俺はウェンディ・カルロスのファンだったから、彼女の要素も取入れてみたくなって。シネマ音楽というか、そういう音楽のスコアを入れるのは、ヒップホップでもよく取入れられてるしね。当時はあまりエレクトロでは御馴染みではなかったけど。

イギリスではダブステップの隆盛が起き、それはアメリカでスクリレックスなどのブロステップ(EDM)にとなり、レイヴに発展しています。ボーイズ・ノイズは「EDM」というタームについてネガティヴですが、あなたはどのようにお考えでしょうか?

ジャクソン:いまだにEDMが何なのかわかってないんだよね(笑)。そういうのを聞くと、いつも90年代を思い出すんだ。90年代のある時期、4ヶ月ごとくらいに毎回新しい名前が出て来てた。トランスコアとかアシッドトランス、それが出て来たと思ったらハードテクノと呼ばれるようになったり、プログレッシブ・ハウスにトライバル・テクノに......(笑)。あれはおかしかったな(笑)。当時はみんなデトロイトにハマって影響を受けてたから、ヨーロッパでは名前を付けたりしてみんながそういった音楽を色々分類しようとしてた。でも実際デトロイトDJのショーを見に行くと、彼らの殆どがその1セットの中で本当に色んな音楽をかけまくってたね。ハードなアシッド・トラックとか、ヴォーカル・ハウスとか、ガレージとか。テレンス・パーカーとかポール・ジョンソン、デリック・メイたちは、アシッドやガレージ、とにかく全てを行き来してたよ。アンダーグランド・レジスタンスもそう。彼ら自身は、名前なんて全然気にしてなかったんだ。長くなったけどつまりは(笑)、EDMなんてその分類の単なるひとつってことさ(笑)。俺はあまり気にしてない。何が最近起こってるのか、そもそも俺はあまり把握できてないしね。

ダフト・パンクの新作でのノスタルジアについてはどのようにお考えでしょうか?

ジャクソン:彼らは、毎回じゃないけどそれをよくやるよね。『ホームワーク』を聴いたら、彼らがオールドスクールの音楽を再解釈したトラックがいくつかあることがわかる。最新の作品では、彼らは大々的にそれをやってると思うんだ。70年代に既に作られたような音楽を再解釈してる。それでもモダンなディテールも入ってるんだ。面白いのは、ファースト・レコードをリリースしたとき、彼らはノン・テクノ・リスナーたちに向けてテクノをプレイしていたけど、いまはその逆をやってること。エレクトロ・キッズたちにディスコを聴かせてる。それだけじゃないけど、作品でみんなを教育してる感じがするね。『ホームワーク』は、ロック・オーディエンスやそれまでにテクノを全然聴いたことのない人の注目を得たけど、今回もそれと同じ。ジョルジオ・モロダーが誰かを全然知らない人が新しいダフト・パンクの作品を買ってるからね。そういう意味では、彼らの前と同じプロセスがリバースされてるんじゃないかな。

1曲目はビートルズ風のテイストがありながら、サーフポップ風にも展開します。他にも霊妙なオーケストラや、ハードなテクノもあります。あなたの曲の展開は、曲自身がそれを望んでいるのか、あるいはあなたが操っているのか、見解をお聞かせください。

ジャクソン:さっきも言ったように、曲の展開は、幸運な偶然や自意識の流れを活かした結果がそうなる。でも操った部分も少しはあるよ。60年代のポップの要素をブレンドして、それを他のものに見せかけたかったんだ。その形式を取入れて、それを壊して他のものにする、みたいな。その見解や内容を変えたかった。ちょっとしたゴーストのような存在のリファレンスだね。薄く存在してるけど、ハッキリとはしてない。あとは、そういったサウンドに対するちょっとしたオマージュとしても取入れてもいるんだ。

いまUKではハウスが流行っているときいています。〈キツネ〉や〈ビコーズ・レーベル〉も以前より落ち着いていますが、あなたから見たフランスのシーンはいかがでしょうか?

ジャクソン:どうだろうね。『DJ Mag』っていうイギリスの有名な雑誌に記事が載ってたけど、それにはフランスのシーンがいまアツいって書いてあった。たくさんの新しい才能やレーベルが出て来てるから。UKでハウスが流行ってるっていうのは、多分ディスクロージャーとかその辺のハウスサウンドのことだよね?いつだってサイクルがあるから、いま何が流行って流行ってないかはよくわからないな。

『DJ Mag』が言ってる、フランスのミュージック・シーンがいまアツいというのには同意しますか?

ジャクソン:ダイナミックな何かがあるとは思う。世界中でパフォーマンスしてるフレンチ・エレクトロ・アーティストのグループがいるし、彼らは成功してるしね。でも、フランスだけが特別ってわけじゃないからな......いまの時代、素晴らしい才能は世界のどこからでも発掘されてるし。

ここ最近で、もっともすばらしかった音楽と、もっともひどいと感じた音楽をおしえてください。

ジャクソン:音楽というか、俺が大好きなアーティストがいるんだ。ロサンゼルスのアーティストのジョン・マウス。ひどいと感じたのは......嫌いなわけじゃないんだけど、トラップ・ミュージックが急激につまらなくなったと思った時期はあったな。すごく面白かったけど、それが長続きしなかった。6ヶ月くらいですぐに形式的になってしまって。トレンドになりすぎたんだと思う。でもさっきも言ったように、俺は全てのフォーマットに常に惹かれてるから、その音楽自体があまり好きじゃなくても、それを人がどう聴いてるかに興味をもったり、どんな人がそれを好きなのか、何故好きなのかにはいつだって興味がある。それがどう彼らのライヴに影響するのか、とかね。だから、関心が全くなくなったわけではないんだ。

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俺はただ、〈ワープ〉というレーベルが大好きなだけ。彼らと良い関係が持てればそれでいいんだ。彼らはクールな作品をたくさんリリーすしてるからね。

"G.I. Jane"という曲は映画「G.I. Jane」からの影響でしょうか?

ジャクソン:あの映画自体はちょっと安っぽいけど、基本的にG.I.Janeはジェンダーに対する全ての問題に対するアイコンだと思うんだよね。そこからも影響を受けてるけど、同時にパロディでもある。支配とか服従とか、ジェンダー問題ではお決まりの強い女性の居場所とか、そういうことに対するパロディ。でも、愛の宣言の曲でもあるんだ。

あなたのオーケストラサウンドはホラーめいています。あなた自身の恐怖を表しているとすれば、なにに恐怖することがあるのでしょうか?

ジャクソン:恐怖を表してるわけじゃない。怖いものはあまりないよ(笑)。

そういうサウンドを使って、恐怖ではない自分のフィーリングを表現しようとするのは何故?

ジャクソン:自分でもわからない(笑)。ただ、なんか楽しいと思うんだよね。ホラー映画って、なんとなく楽しい要素がない?俺は好きなんだ。例えば、俺は70年代~80年代のイタリアのホラームービーのジャッロが好き。60年代の監督のMario Bavaの大ファンなんだよ。あの血の虜になったような感じとか、ダサいバイオレンスとかが好きなんだよね。」

オーケストラサウンドはなにから影響を受けたものですか? 好きなクラシックの作家はいますか?

ジャクソン:影響されてはいると思う。映画を見るときはいつもインスパイアされているから。クラシックの作家は、Anna Meredithっていうすごくクールなアーティストがいるんだよ。まだ若いんだけど、彼女は本当に面白いオーケストラの作品を作ってるんだ。

新曲"Vista"で歌っているのは前作に引き続き母親Paula Mooreですよね。お母さんはフォークシンガーですが、あなたの音楽をどのように評価していますか?

ジャクソン:いや、今回歌ってるのは母親じゃなくて、これもまたAnnaなんだけど、Anna Jeanっていうフランス人のアーティストが歌ってくれてるんだ。母親は、俺の音楽を気に入ってくれてるよ。

新しいアルバムはもう聴かれたんですか? また一緒に共演することはあるのでしょうか?

ジャクソン:いや、アルバムはまだ聴かせてないんだ。共演は...あるかもね。今回はしなかったけど、またやってもいいな、とは思う。でも、家族と仕事するのってやっぱりなんかちょっと(笑)。でも彼女は本当にクールなミュージシャンなんだ。

いまでもクラブに遊びにでかけますか?

ジャクソン:もちろん(笑)! 環境がそうだから、行かざるを得ないしね。ツアー中もクラブに行くし。

週何回くらい行ってます(笑)?

ジャクソン:わからない(笑)。機会があればいってるから。成り行きでそうなっちゃうこともある。一杯飲むつもりで行ったら、5時間後にはパーティにいたり(笑)。あれ、どうやってここに来たんだろう?みたいな(笑)。

自分のエモーションを音楽で表現するとき、実際のエモーションと曲のあいだに齟齬が生まれることはありますか? 

ジャクソン:あるある。だから面白いんだ。マルセル・デュシャンがクリエイティヴ・プロセスについて書いてる本があるんだけど、計画されず、プログラムされずに出て来たものが、それが良いものであっても悪いものであってもそのアーティストの価値を表すっていうセオリーが書かれてる。計画されていないクレイジーなものが加わることで、作品にその価値が与えられるんだ。だから俺は、自分が作ったものに対して迷いや驚きを感じる時は、逆に嬉しいんだよね。

また、自分のエモーションを音楽で発表するときに、気恥ずかしさはありませんか?

ジャクソン:もちろんあるよ(笑)。それは仕方がない。自分の感情を音楽で表現しようとする限りは。

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実は俺レコードを持ってないんだよ。何度も引っ越ししたり、色んな所に行ってるから、その度にいつもレコードを処分しないといけなくなって。いまはデジタルで保存できるしね。

先日、あなたのレーベルメイトでもあるダークスターにあなたの音楽をおすすめされました。『Vice』マガジンの紹介で〈WARP〉と契約し、8年前の前作からすでに〈WARP〉でのリリースでしたが、あなた自身、意外なレーベルと契約しているとは思いませんか? 

ジャクソン:ダークスターに? それは嬉しいね。〈ワープ〉は本当にたくさんの種類の音楽を扱ってるから、彼らがどんな音楽をリリースしようとしてるのかを無理矢理理解したり、分析したりしようとは思わない。俺はただ、〈ワープ〉というレーベルが大好きなだけ。彼らと良い関係が持てればそれでいいんだ。彼らはクールな作品をたくさんリリーすしてるからね。俺が〈ワープ〉っぽいレコードを作ったとは思わないけど、同時に、それが彼らが求めてることだとも思うし。

〈WARP〉で好きなアーティストやリリースを教えてください。

ジャクソン:ハドソン・モホークとラスティ。あとは、ダークスターも好きだし、オウテカも。それに新しいボーズ・オブ・カナダの作品も最高だったね。俺はとにかくワープの作品のファンなんだ。言い出したらきりがないよ。

あなたのレコードを棚にしまうとき、両隣は誰のレコードになるでしょうか?

ジャクソン:面白い質問だな。でもびっくりことに、実は俺レコードを持ってないんだよ。何度も引っ越ししたり、色んな所に行ってるから、その度にいつもレコードを処分しないといけなくなって。いまはデジタルで保存できるしね。でも持ってたとしたら......わからないな。分類するのってどうせつまらないし(笑)。

もしあなたから「コンピューター・バンド」がなくなったら、どんな楽器でどんな音楽をつくりますか?

ジャクソン:やっぱりピアノかな。ピアノはベスト。色んなことが出来るから。あとはダブルベースも使うかも。あの楽器は面白いからね。どんな音楽かはわからないけど、使うならそのふたつ。アコースティックで大きな役割を果たす楽器だからね。あとピアノは、身体が全部入るあの大きさが好きなんだ(笑)。

仮に、世界を強者と弱者に大別できるとします。あなたはどちらですか? 理由も教えてください。

ジャクソン:おいおい、自分が弱いなんて言ったらおわりだよ(笑)。強いか弱いか、そんなふうには機能しない。強いと言ってる人たちは、守り方や隠し方、対処の仕方を知らないんだよ。だから、彼らの方が所詮弱かったりもする。強さをわざと増やそうしてるからね。弱さと強さはいつだってバランスがとれてるんだ。精神的強さもあれば、身体的強さもあるわけだし。

情勢的なことも含め、フランスという国についてあなたが思うことを教えてください。

ジャクソン:正直、情勢のことはあまり考えない。実は、俺テレビを持ってないんだ。もう10年くらい。新聞も読まないし、ラジオも聴かない。だから、情報社会から離れてるんだよね。でも街に出れば人と話すから、国が大変な時期にいることはわかってはいる。でも自分の国は好きだよ。

では情勢と関係なく、フランスのいいところと、ださいところを教えてください。

ジャクソン:好きなのはワイン、女性、食(笑)。ダサいのは...わからないな。ステレオタイプ的なものは言いたくないし。他のものを見つけようとしても......ドイツにも住んでたし、イギリス人や日本人も見てるけど、やっぱり国というより人によるよね。

古いレコードを好んで聴きますか? また、それはなんのレコードでしょうか?レコードを持ってないとおっしゃってましたので、デジタルでも。

ジャクソン:フィリップ・グラス、ジェームズ・ブラウン、ウェンディ・カルロスの作品はよく聴いてるよ。

Valerie June - ele-king

 昼休みに行くカフェの大将に「今かかってるやつ、誰の曲ですか?」と思わず質問してしまったのは、昨年のAlt-J以来のことだ。
 「ヴァレリー・ジューンの"You Can't Be Told"」と大将は言った。
 「最初に聞いたとき、タランティーノが『レザボア・ドッグズ』の女性版を撮るとしたら、冒頭シーンで"Little Green Bag"の代わりにこの曲を使って欲しいと思った」と笑いながら。
 こんな曲を歌う女の子は、どんなヴィジュアルをしているんだろう。と想像してみた。男たちのバンドをバックに従えて歌う、ロネッツ風のレトロな装いの女子の姿が浮かんだ。だから、メデューサみたいなドレッドロックの髪でギターを抱えて立っているヴァレリーを見た時には、「お。」と思った。
 彼女はジェイク・バグのご指名を受け、彼のUKツアーのサポートをしている。米国テネシー州の出身ながら、契約しているレーベルはニュー・オーダーやダブ・ピストルズのサンデイ・ベストだ。アイルランドのザ・ストライプスも「ヴァレリー・ジューンにはソウルがある」とツイートしていた。このメンフィス在住のブルーズィーな歌姫には、確かにUK、ジェイク・バグ、ザ・ストライプスといったキーワードで括れる何かがある。

             ***********

 英国では、いまだにポスト・エイミー・ワインハウスみたいなことがよく語られる。
 ダフィーやアデルもその流れで出てきた人たちだったが、アデルがバカ売れしたのは、エイミー効果というより、ダスティー・スプリングフィールド効果だったと思っている。英国に住むまで知らなかったが、ダスティーは国民的ディーヴァであり、いわばイングランドの美空ひばりである(もう一人の国民的歌手であるトム・ジョーンズを見てもわかる通り、英国人は黒っぽいノリで歌える白人が大好きだ)。
 で、ダフィーが第二のダスティーになれなかったのは、彼女に社会的偏見を持たれるエレメントが無かったせいだろう。一方、アデルにはあった。ダスティーがレズビアンであったように、アデルはオーヴァーウェイトという、現代の若人にとっては性的指向よりも深刻な十字架を背負っていた。アデルが痩せていたら、彼女は、平均サイズ14号(日本では15号)の英国の女性たちにあそこまで支持されることはなかっただろう。

 ヴァレリー・ジューンは、太っているわけでもないし、白人でもない。ジェイク・バグやザ・ストライプスのような「恐るべき子供たち」でもない(若く見えるが31歳だ)し、UKの人間ですらない。が、iTuneのUKストアでは、三田格さんが坊主頭問題を論じておられたローラ・マヴーラの『シング・トゥ・ザ・ムーン』と並んで、今年上半期のベスト・アルバム10に入っている。ローラ・マヴーラもポスト・エイミー議論で名前が挙がる人だが、彼女はエイミーから酒やドラッグや男(=セックス)といった夜の部分がすっかり抜けて、エコロジー派でオーガニック志向の学校の先生(実際、彼女は中学校の先生だった)になったような、昼間の明るい光を感じさせる。そしてヴァレリーも、エイミーのような夜の歌手ではない。が、こちらは昼間というより、早朝のひんやりと冷たく厳しい光が似合う。

 マザーになるなんて向いてない
 ワイフになるのもまだ向いてない
 男みたいに働いているからさ
 あたしは一生働いてきたからさ

 テーブルの上にはディナーもない
 冷蔵庫には食べ物も入ってない
 仕事に行くよ 後で帰ってくるから
 仕事に行くよ 帰ってくるって言ってるだろう
 男みたいに働いているんだ
 あたしは一生働いてきたんだ

 犬よ あたしは器量良しの女なんだよ
 犬よ あたしは器量良しの姉ちゃんなんだ
 もしもあんたがあたしに何かをくれるっていうなら
 このバカでかい世界のものを何でもっていうのなら
 犬よ そろそろ出て来てもいいだろう
 金持ちの爺さんが Workin' Woman Blues

 最初に聴いたとき、作詞は林芙美子かと思った。最近、早朝シフトの通勤バスのなかで聴いているのは彼女の歌だ。諦念まみれの静かな気合が入る。
 昔ながらのカントリー&ブルーズの歌詞が、ここではきっちり現代にトランスレイトされている。この楽曲を聴いて共感できるのは地べた労働者の女性だけではなく、ミドルクラスの働く女性たちでもあろう。セレブ歌姫たちが「キャリアも男も子供も、女が全てを手にするのは可能なのよ」という夢を売るこのご時世に、「あたしゃ食うだけで精一杯」と歌うディーヴァなんて、まるで『裸の王様』に出てくる「でも王様、素っ裸じゃん」と指摘する正直な子供みたいで、実に爽快ではないか。

              ******

 バンジョーの弾き手でもある彼女の音楽は、フォーク、ブルーズ、ゴスペル、ソウル、ブルーグラスといった言葉で表現される生粋のレトロ・サウンドだが、本人がそれに夢中になっている風でも、「これが新しいんだよ」とはしゃいでいる風でもなく、実に淡々と、まるで自分の世代の音楽であるかのように平常な体温で演奏しているところが、ジェイク・バグやザ・ストライプスといった人々との共通点だろう。
 彼らの音楽には、レトロというより、ヴィンテージという言葉が似合う。ヤング・ヴィンテージとでも呼ぶべきだろうか。若いくせに、妙に渋く、等身大で成熟しているのだ。
 これは不思議な現象だと思う。

工藤キキのTHE EVE - ele-king

 285 KENTはサウスウィリアムズバーグにある中箱のウェアハウスで、がらんとしたダンスフロアとステージとチープなバーがあるだけのシンプルな箱だ。その285 KENTで月1ペースで開催している「Lit City Rave」は、Jamie Imanian-Friedmanこと J-Cushが主宰するJuke / Footworkのレーベル〈Lit City Trax〉がオーガナイズするパーティ。たぶん私が出入りをしているようなダウンタウンまたはブルックリンのパーティのなかでも極めてクレイジーで、この夜ばかりはステージの上も、DJの仲間たちの溜まり場になるステージ裏も、一応屋内喫煙が禁止されているNYで朝の5時までもうもうもと紫の煙が立ちこめている。
 基本的には、Chicago House直系のベース・ミュージック──Ghetto Houseから、Grime、Dub Step、UK Garageなどのビート中心で、特にJuke/FootworkをNYで逸早く取り上げたパーティだと思うし、例の'Teklife'という言葉もここではCrewの名前として日常的に、時に冗談めかしで使われている。

 DJ RashadやDJ Manny 、DJ SpinnそしてTraxmanはこのパーティのレジデントと言っていいほど「Lit City Rave」のためだけにChicagoからNYにやって来て、彼らのNYでの人気もここ数年の〈Lit City Trax〉の動きが決定づけたと言ってもいいんじゃないかな? さらに興味深いのがTRAXを経由したChicagoのミュージック・ヒストリーをマッピングするように、DJ DeeonなどのOGのDJ/プロデューサーから、Chicagoローカルの新人ラッパーのTinkやSASHA GO HARDが登場したり、ARPEBUことJukeのオリジネイターRP BOOのNY初DJ(!)などを仕掛けるなど、そのラインナップはかなりマニアックだ。
 本場ChicagoのようにMCがフロアーを煽るものの、Footworkersが激しくダンスバトルをしている......というような現場は実はNYでは遭遇したことがないかも。人気のパーティなので毎回混んでいるし、誰しも踊り狂っているけど、パーティにRAVEと名はついているものの俗にいう"RAVE"の快楽を共有するようなハッピーなものではない。はっきり言って毎回ハード。アンダーグラウンドで生み出された新しい狂気に満ちたビートを体感し、自らファックドアップしに行くといったとこだろう。振り落とされないようにスピーカーの横にかじりつきながら、踊るというよりもビートの粒を前のめりで浴びにいくような新感覚かつドープでリアルなセッティングで、本場Chicagoのパーティには行ったことがないけど毎回「果たしてここはNYなのか?」と思ってしまう。

Pphoto by / Wills Glasspiegel

 J-Cushは実はとてもとても若い。LONDONとNYで育った彼は、Juke/FootworkがGhetto Houseの進化系としてジャンル分けされる以前からDJ DeeonなどのChicago Houseには絶えず注意を払っていた。2009年頃からChicago Houseの変化の兆候をいち早く読み取り、一体Chicagoでは何が起きているのか? とリサーチをはじめた。それらの新しいChicagoのサウンドは彼にとってはアフリカン・ポリリズムスまたはアラビック・マカームのようにエキゾチックであり、UKのグライムのようにフューチャリスティックなサウンドに聴こえたそうだ。それからはJuke/Footworkを意識して聴くことになり、〈Ghettotechnicians〉周辺や〈Dance Mania〉のカタログを総ざらいした。
 その後NYでDJ Rashadと出会うことになり彼が生み出すビート、圧倒的かつ精密なまでにチョッピング、ミックスし続ける素晴らしくクレイジーなプレイに未だかつてない程の衝撃を受け、それに合わせて踊るQue [Red Legends, Wolf Pac] や Lite Bulb [Red Legends, Terra Squad]というFootworkersにもやられた彼は、Chicagoのシーンにのめり込むことになり〈Lit City Trax〉というレーベルを立ち上げるに至る。

 NYのパーティは割とノリと気分、ファッション・ワールドの社交の場になっているものも多く、「Lit City Rave」のようにビートにフォーカスし、かつ毎回趣向を凝らしたラインナップで続けているパーティは案外少ない。東京とブリティッシュの友人たちに多いギーク度、新旧マニアックに掘る気質がやはりJ-Cushにもあるし、そして彼は単なるプロモーターでは無い。ジャンルを越境できるしなやかなパーソナリティを持っているし、ストリートからの信頼もあつく、気鋭のビートメイカーたち、Kode9、Oneman、Visionist、Brenmar、Dubbel Dutch、Durban、Fade to Mindのkingdom、Mike Q、Nguzunguzu、もちろんTotal FreedomやKelelaなども早い段階から「Lit City Rave」に招聘している。

Photo by Erez Avis

 J-Cush自身もDJであり、常日頃から新しいビートを吸収しているだけあってスタイルはどんどん進化しエクスペリメンタルなGarageスタイルがまた素晴らしい。そのプレイは先日『THE FADER』や『Dis Magazine』のwebにMixが上がっているので是非チェックしてみて。
 さらにJ-CushとNguzunguzuとFatima Al Qadiriで構成された'Future Brown'というCrewでトラックを作りはじめていたり、今後の「Lit City Rave」ではUSのGrimeや、さらに地下で起きているアヴァンギャルドなダンスシーンを紹介していきたいと語っていた。
 そんなわけで、先週の「Lit City Rave」ではドキュメンターリー映画『Paris Is Burning』で知られたBallのダンス・パーティの若手DJとしても知られている〈Fade To Mind〉のMike Qがメインで登場。こっちのダンスシーンもプログレッシヴに進化を遂げているんだなと、ヴォーギング・ダンサーズのトリッピーな動きに釘付けになったのでした。

https://soundcloud.com/litcity

Lit City Traxからのリリース
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-1-welcome-to-the-chi/919453
https://www.beatport.com/release/teklife-vol-2-what-you-need/982622

Download a Mix from Lit City Trax
https://www.thefader.com/2013/08/02/download-a-mix-from-lit-city-trax/

J-Cush XTC MIX
https://dismagazine.com/disco/48740/j-cush-xtc-mix/

goat - ele-king

 女の子はともなっていなかったが、先週島に帰った私は南国の海に繰り出した――というか、島では海は繰り出すまでもなくすぐそこにあったのであった。どこまで行っても海しかない。潮騒が耳ざわりである。東京ではおがめない満点の星空がプラネタリウムのようで白々しい。島の特産はいろいろある。なかでもヤギ汁はヤギをまるごと釜ゆでにしたような、羊肉に何倍か臭みを足した味わいが珍味好きにはたまらないが、さいきんは家でヤギをつぶさなくなった、とは私の母の弁である。なんでも、法律によれば家庭内で勝手に家畜をつぶしてはならないらしく、そういえば、家で最後にヤギ汁が出たのは、内地の高校に行くことが決まったときのお祝いの席で、ロックを聴きはじめていた私はヤギ汁を前にストーンズの『山羊の頭のスープ』のことを考えていたが、このたびの帰島の折、ヤギを指す「ヒンジャ」なる島口を耳にしたとき、その言葉に私はむしろ「貧者」を連想した。富者、つまり富める者の対義語としての貧しき者。賢者の風采のヤギに貧者というのも失礼な気もするが、富者はたいがい賢者ではないことを考えあわせれば、足るを知る賢者はやはり貧者でなければならない。

 前身「TALKING DEAD GOATS"45」から2011年に「goat」と名称をつづめた日野浩志郎(ギター)、安藤暁彦(サックス)、西河徹志(ドラムス)、田上敦巳(ベース)からなる大阪の4人組のファースト『NEW GAMES』もまさに剰余をきりつめた貧者の音楽である。というと語弊があるかもしれないが、ギター、ベース、ドラムス、サックスというあたりまえの編成であるにもかかわらず、弦楽器のミュート、ハーモニクス、サックスのフラジオ、ドラムのリム・ショットなど、ものの本では効果音、装飾音に分類される奏法のノイズを純化し配置することで、ゴートの音楽は楽音の豊かさに背を向けている。精確にいえば、音を音楽ならしめる意味の体系にゴートは対抗する。ところが、意味の反作用としてノイズを位置づけるだけでは、サウンドの強度は容易に情動によみかえられる。ノイズがノイズ・ミュージックにフォーマット化されたのはそう遠い昔のことではない。そこから逃れたのは、変わることを、あるいは変わりつづける同じものを自覚した者だけであり、それはドローンの時代になり、やがてそれがひと息ついてからも、同じ過程をたどらないとはいえない。だからそこには、体系とか、ましては新ジャンルといっては大仰だが、楽音の世界に背を向けるだけでなく、交通の場が必要であり、ゴートはそれを「NEW GAME」と呼ぶ。彼らのルールでは、音はかすかに高低をもつ記譜困難なノートとなり、連鎖するノートは変拍子やポリリズムといった解釈可能な構造を跛行しながら踏みはずす。"NEW GAMES""HEXMAN""MW""std"、収録した4曲は初期のバトルズやsimを思わせる抽象度とリズムをもっているが、先達がハードコアやジャズから離反する方途として抽象化していったのとは反対に、ゴートはたとえばギターのハーモニクスを親指ピアノにみたて、リズムのズレを輻輳することで集団的なりズムに擬装し、架空の......というより異次元のワールド・ミュージックを想起させる新しいゲームの理論を提示することで、豊かさを盲信する意味の世界と積極的に軋轢を起こすのである。

 ゴートがワールド・ミュージックなら、日野浩志郎の参加するもうひとつのバンド、BONANZAS(ボナンザス)はハードコアである。といっても、ストレートなそれではない。いや、ボナンザスはじつはこれ以上ないほどストレートなのだけど、その直裁な一撃は複雑な経路をたどるため、一撃そのものが発せられたときには呆然としてしまっている感がある。日野はボナンザスではベースを担当しているのだが、ここでもあたりまえに単音だけ弾くのではなく、あるときはギターの役割を兼ね、コードを、ピチカットするのではなく叩きつけるように弾く。ちょうどハンマーダルシマーのように、あるいは打楽器アンサンブルを運営できなくなったケージが代わりにプリペアード・ピアノを発明したように、このやり方だと弦楽器はパーカッションに近づいていく。演奏陣はエレクトロニクスの蓮尾理之のほか、ドラムの西河と日野はゴートのメンバーなので、兄弟ユニットともいえるが、ボナンザスとゴートとを差別化しているのはなんといってもヴォーカルの吉田ヤスシだろう。元スパズマム/ナスカ・カーの吉田ヤスシは2000年代なかごろ、あらゆる音楽の断片を高速でシャッフルするうちに全体がシュールレアリスムというよりホラーめいてくるサスペリアなるバンドで気を吐いていたが、ボナンザスでは記号を攪拌するのではなく、攪拌しきった後に残ったものを鍛錬することで、それ以上のテンションをめざしているかにみえる。関西シーンの連綿たるややこしい音楽のなかでも、主流派に与しない特異さをみせる吉田ヤスシのフロントマンとしての存在感が演奏のテンションと渡り合うから、ボンナンザスはハードコアあるいはマス・ロック(ってもういわないですかね?)の軛(ルビ:くびき)から自由に、むしろ異形のダンスミュージックとしてさえ機能し、ゆえに昨年の『Music For The Quiet Hour / The Drawbar Organ EPs』でポスト・ダブステップのステップを踏み抜いてみせたシャックルトンと彼らを共演させようと企む方もいらっしゃったのだろう。それをこの目でたしかめようと私は先日のメテオナイトに足を運んだ。ドラムスを中心にベースとエレクトロニクスが対置するなか、あれはなんというのか、イスラムの女性のかぶるブルカに似た黒布をかぶる吉田ヤスシがステージでくねりはじめたとき、もしかしてムスリム・ガーゼへのオマージュもこめているのかしらん、といぶかったけれども、彼らのグルーヴは瞑想というよりも儀式的で、しかもスピリチャリズムには回収される気配もなかった。simの大島輝之の客演はドンズバすぎていささかメン食らったが、ボナンザスの(二重の意味で)コンクリートな音響構造物の内部で、アンサンブルを崩すことなく同居できるギタリストは大島をおいてほかにいない。私もしばらく頭をひねってみてそう思った。そして今回の彼らの演奏はハードコアの祭典で特異な位置を占めただけでなく、フォークやインディ・ロックとハードコアの折衷主義においても最先端を走ることを印象づけた。『bonanzas』はそんな彼らのファーストであり、LP片面ほどの時間に濃縮した5曲は、点状の打撃音と線状のノイズと面状のヴォイスが空間を画す彼らの特性を端的にとらえている。録音はタグ・ラグの前川典也。ヴァーミリオン・サンズのPAでもある。ゴートを録った西川文章ともども、音盤における録音の重要性をいやがおうにも教えてくれる。それは『bonanzas』のジッパー風にミシンを入れたジャケットにもいえる。CDをとりだそうと、ミシン目に沿って開けるとジャケはなくなってしまうのである。リリース元の〈MEATBOX〉のこだわりもまた付言すべきものである。

Marcellus Pittman - ele-king

 欧米のいまのテクノ/ハウスの盛り上がりは本当にすごい。NHK'Koyxeиとスカイプで話して、向こうの状況を聞いていると羨ましくなる。まず何がすごいかって、NHK'Koyxeиもローレル・ヘイローもマーク・フェルもディーン・ブラントも、そしてピート・スワンソンもネイト・ヤングもホアン・アトキンスもURもジュリアン・バーウィックもミカ・ヴァイニオもアンソニー・ネイプルスもアンディ・ストットも、同じようなイヴェントに出演している。境界線は取っ払われて、拡張し、開かれているというわけだ。『TECHNO definitive 1963-2013』で取りあげていた連中が、いま見事に合流している。ハウス・シーンが新旧入り乱れて活性化しているように。
 ジェイムス・ブレイクやエア・ヘッドらがデトロイト・ハウスに触発されている話は前にしたが、デトロイト・ハウスは何もセオ・パリッシュとムーディーマンだけではない。マルセラス・ピットマンも代表的なひとりだ。彼は3 Chairsの第4のメンバーでもあり、ジャジーでメロウなトラックは自らのレーベル〈Unirhythm〉から出している。ブラック・ミュージックとしてのハウスの最良なモノが彼の音楽にもある。この夏のお盆、君の魂をケアするのは、破産した米国の工業都市からやって来るマルセラス・ピットマンになるだろう。


Marcellus Malik Pittman Japan Tour 2013


8.9(FRI)Osaka@Triangle

Music by Maurice Fulton & Marcellus Pittman

open/start 21:00
Door 3000yen with 1Drink
With Flyer/Advanced 2500yen with 1Drink
Pia, e+

Info: Triangle https://www.triangle-osaka.jp
大阪市中央区西心斎橋2丁目18-5 TEL 06-6212-2264

AHB Production https://www.ahbproduction.com

Red Bull Music Academy Radio
https://www.redbullmusicacademy.jp
https://www.rbmaradio.com

8.10(SAT)Niigata @goldenpigs yellow
- Lights Down Low -

Guest DJ: Marcellus Pittman
DJ: Ichiya TAKIO KAIZU & smook
LJ: CON
SOUND SYSTEM: february audio

open 22:00
Door 3500yen
Advanced 3000yen

Info: Golden Pigs Yellow https://www.goldenpigs.com/yellow.html
新潟市中央区東掘通6番町1051-1 G.Eビル3F TEL 025-201-9981
WAXIN' https://waxin-essence.blogspot.com
Cave Records TEL 025-201-8878

8.11(SUN)Ueda @LOFT
- Sound of LOFT -

Guest DJ: Marcellus Pittman
DJ: Masahiko Uchikawa(Rhythm Of Elements, LOFTSOUL), Atsushi Fujisawa(H.R.N), Tatsuga&Tetsuta

open 21:00
Door 3000yen
With Flyer 3000yen with 1Drink

Info: LOFT https://www.facebook.com/loft0268
長野県上田市中央2-13-10ツカサビル3F TEL 0268-25-6220


8.15(THU)Kyoto @COLLAGE
- welcome Marcellus Pittman -

Guest: Marcellus Pittman
Act: hanky and friends

open 20:00
Adm 3000yen with 1Drink
With Flyer 2500yen with 1Drink

Info: COLLAGE https://www6.ocn.ne.jp/~collage/collage/
京都市中京区西木屋町通四条上ル紙屋町336?レイホウ会館3F TEL 075-256-6700


8.16(FRI)Tokyo @Amate-Raxi
- Marcellus Pittman Feat. Re:Funk -

B1F
Marcellus Pittman
AYUMU OKADA (yes. / disk union)
KAJI (JMC / XXX)
OHISHI (JMC / SODEEP)

DANCE PERFORMANCE...
Lagos APT. +SODEEP (NAO, UEMATSU)

1F
STOCK (JMC / World Spin)
konsin (WALKERS)
Dee Jay

open 22:00
Door 3500yen with 1Drink
With Flyer 2500yen with 1Drink

Info: AMATE-RAXI https://www.amrax.jp
東京都渋谷区渋谷3-26-16 TEL 03-3486-6861


8.17(SAT)Nagoya @Club Mago
- audi. -

Guest DJ: Marcellus Pittman
DJ: Sonic Weapon, Jaguar P
Lighting: Kool Kat

open 22:00
Door 3000yen
With Flyer 2500yen

Info: Club Mago https://club-mago.co.jp
名古屋市中区新栄2-1-9 雲竜フレックスビル西館B2F TEL 052-243-1818

TOTAL TOUR INFO: AHB Production 06-6212-2587 www.ahbproduction.com



あらべぇ - ele-king

この夏からLIVEを始めることにしました。MPCを使った即興的な実験音楽になると思います。詳細は追ってTwitterで報告できると思いますので、興味ある方もない方もチェックしてもらえたら嬉しいです。
https://twitter.com/wlowlodub
soundcloud.com/wlowlodub
calmlamp.net/

選曲の方ですが、最近聴いているヤツから選んだので自然と夏に合うモノとなりました。1〜4は曲、5はmix、6〜10はAlbum、EPとなっております。どれも素晴らしいのでよかったらチェックしてみてください!

"最近聴いてるヤツ"


1
colleen - summer water
https://www.youtube.com/watch?v=LbUG29uNYXo
もう夏はコレ!といった感じです。

2
Marques Houston - Body
https://www.youtube.com/watch?v=hOP-KfLIgIk
チャラいですね~。

3
Monkey_sequence.19 - Lazy Lovin'
https://www.youtube.com/watch?v=KtNaljh4q30
minnie riperton使いが冴えてます。

4
キセル - ナツヤスミ
https://www.youtube.com/watch?v=fgSGSKLw9t8
透明感あります。僕もナツヤスミに入りました。

5
Swarvy ✘ the art of rəuse - MOST HIGH
https://soundcloud.com/the-art-of-reuse/swarvy-the-art-of-r-use-most
ペンシルヴァニアのビートメイカー、swarvyによるroots rock reggaeを中心としたmix。
選曲も最高ですがswarvyによるエフェクト処理によってひと味違うモノとなっております。

6
King Jammy - Dub Kings: King Jammy At King Tubby's
夏にdubは欠かせませんね~。是非LPでどうぞ。

7
Aloonaluna - Bunny
https://aloonaluna.bandcamp.com/album/bunny
lynn fister女史のソロ・プロジェクトによるテープ作品。Hooker Visionからのリリース。
ドリーミーなローファイ・ポップが夏の夜更かしをお助けします。

8
ALI BIRRA - Ammalele
最近エチオピア音楽がアツいですね〜!激アツです!どんちゃかどんちゃかなパーカッションに自然なローファイ具合、最高です!

9
BDR - Bushman Dr. tape
https://soundcloud.com/budorinos/bushman-dr-tape-teaser
東京在住、MCやDJとしてでも活動するbudoriことBDRによるビートテープ。煙たく凶悪なベースに所々施されたdub処理が映えます。

10
1968 - aporia
https://1968.bandcamp.com/album/aporia
新潟在住の音楽家、1968によるフリージャズなFree EP。最初聴いた時、うおーーー!ってなりました笑 とにかく聴いてみてください。
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