「PAN」と一致するもの

interview with Joker - ele-king


Joker
The Vision

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 リアム・マクリーン......ジョーカーを名乗るこの青年は、路上では不良だったかもしれないけれど、音楽シーンではいわば神童だ。地元ブリストルのグライム・シーンで頭角を現していた彼は、2009年に〈ハイパーダブ〉から"デジデザイン"を発表すると、その評価はいっきに加速した......というのも強いて喩えるのなら、"デジデザイン"からはデビュー直後のマッシヴ・アタックのあの蛇のような艶めかしい暗さがいよいよグライム/ダブステップのフロアに接続されたかのような、ある意味では我々が待ち望んでいた陶酔が展開されていたからだろう。
 また、ジョーカーが、ピンチやペヴァリストといったDJ/プロデューサーが開拓したブリストルのダブステップのシーンにおいて、もっとも若いひとりだったことも彼の神話に拍車をかけたのかもしれない。いずれにしても、グイードとジェミーとの3人による通称パープル・サウンドのパーティは、ジョーカーによればそれはDOMMUNEが広いと感じるぐらいの規模だったというのに関わらず、ブリストルの新風の象徴として瞬く間に広く知れ渡った。
 『ザ・ヴィジョン』はジョーカーのファースト・アルバムで、待ち望まれていた1枚だ。ブリストルのアンダーグラウンドのこの10年の秘密を明かすかのように、グライム、ジャングルやダブステップが混ざっている。そして本人に自覚はないかもしれないが、多くのリスナーはブリストルらしい"低音"を感じるだろう(彼の音楽が「町から生まれたもの」であることは、以下のインタヴューを読めばわかると思う)。ビートが直撃するようなパワフルなR&B"ザ・ヴィジョン"は数ヶ月前に先行リリースされているが、アルバムのなかばの"ミルキー・ウェイ"以降の流れはとくに素晴らしい。フラフラになりながらクラブの入口を目指して真っ暗な階段を下っていく。その先に待っているのは暗闇のなかの孤独な恍惚だ......。たとえ本人がこの言われ方を拒もうが、ジョーカーからはブリストルの"ネクスト"を感じる。ヒップホップを基盤としながら、騒々しいベースを擁するメランコリー・ミュージックという意味において。

自転車にはまっていた。ゲットー・バイクという自転車に乗って悪いことをするグループに入っていて、俺はそのグループのなかでもいちばん落ち着きのない子供だった。ずっと喋っているし、落ち着きがなかった。で、「うるさいから、おまえ、黙っておけや」って、「おまえはジョーカー(おどけ者)だな」って。

昨晩のDOMMUNEでのプレイ、わずか1時間でしたが素晴らしかったです。

ジョーカー:えー、あー、......(しばし沈黙、そして日本語で)ありがとう。

どういたしまして(笑)。今日着ているそのTシャツは、ビリオネア・ボーイズ・クラブ(ファレル・ウィリアムスのファッション・ブランド)のヤツですよね?

ジョーカー:そうだよ。昨晩着ていたのも同じブランドさ。原宿の店で買ったんだ。

ファレル・ウィリアムスというのは、あなたにとってヒーローのひとりと言っていいんですか?

ジョーカー:ああ、そうだね。

ゾンビーもファレル・ウィリアムスがヒーローだと言っていたけど、あなたがた世代にとって彼は本当に大きな存在なんですね......あ、でも、ゾンビーのほうが年上なのかな?

ジョーカー:ゾンビーは30歳だよ。

あー、ぜんぜん彼のほうが上なんですね。ちなみにあなたはファレルのどんなところが好きなんですか?

ジョーカー:数年前にネプチューンズのインタヴューを読んだ。そこでファレルが、「俺たちにできるんだから君たちにもできる」って言ってて、俺はそれで「そうか、できるのか!」って。

とくに音楽的に影響を受けたってことはないんですか?

ジョーカー:もう、メチャメチャメチャメチャメチャメチャ......好きだ。彼の音楽は大好きだ。

音楽にのめり込んだきっかけは?

ジョーカー:つねに音楽があったから。

親からの影響?

ジョーカー:てか、音楽が嫌いなヤツっているのかな? 音楽はずっとそこにあった。最初の影響は、10代になったばかりの頃に聴いたアンダーグラウンド・ミュージックだった。それから俺はターンテーブルを手に入れて、クルーに入って、ますます音楽の世界に入っていった。

あなたのいうUKのアンダーグラウンド・ミュージックとは、昨晩も話したけど、グライムのこと?

ジョーカー:いや、違う。最初はどちらかと言えばガラージだった。それからジャングルだね。ジャングルは、UKではものすごく大きいから。グライムはガラージの新しい型で、ドラムンベースはジャングルの新しい型っていう言い方もできるよね。

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ひとりっ子で、いつも母親といっしょだった。彼女は車を運転しながらいつも音楽を聴いていた。それがジャングルだった。9年前に兄弟ができたんだけど、それまではずっと住む場所も転々としていて、ようやく一カ所に落ち着いて住むことになったとき、近所にクラックハウスみたいな家があって......

最初はDJから? 

ジョーカー:俺、ひとりっ子で、1日のうちの24時間、1週間のうちの7日間、母親といっしょだった。母親は車を運転しながらいつも音楽を聴いていた。それがジャングルだった。9年前に兄弟ができたんだけど、それまではずっと住む場所も転々としていて、ようやく一カ所に落ち着いて住むことになったとき、近所にクラックハウスみたいな家があって......まあ、実際に売人の家ってわけじゃなく、そう見えたってことなんだけど、そこにたまっていた連中のひとりが、いかにも売人なのか中毒者みたいな人なんだけど、いつも車で音楽を流しながらカセットテープを売り歩いていたんだ。それを友だちがよく買っていて、それを俺はよくコピーさせてもらっていた。そのテープを聴いていたよ。

そのテープがガラージだったんですか?

ジョーカー:そう、ガラージとグライムがミックスされていたね。

あなたはどういう風に、音楽制作を学んでいったんですか?

ジョーカー:いとこの家に行ったときにコンピュータを見せてもらって、そのなかにものすごい数のループがあったんだ。それをつないでいるのを見て、「あれ、それって曲を作ってるの?」って訊いたら、「そうそう」って。「こうやって、こうやって、こういう風にやるんだよ」って、で、「おお!」みたいな。それが最初だったね。それから数ヶ月後に自分でもコンピュータを手に入れて、そこにループを集めて、で、自分でやるようになったんだよ。

それは何歳のとき?

ジョーカー:13歳だね。えー......だから2002年ぐらいかな。

音楽に夢中になった理由みたいなものについて話してもらえますか?

ジョーカー:7歳の頃かな、さっきも言ったように母親の車になかにいるときにはいつも音楽があって、で、車中で流れている曲に自分の頭のなかで想像で違うフレーズを加えていった。だから子供ながらに頭のなかでトラックを作っていた。「俺ならこうするのに」とか、「何でここでこうならないんだろう」とか、実際に作る前からずっとそういうことをやっていた。

2007年にピンチの〈イヤーワックス〉から「Kapsize EP」をリリースするまでの経緯を教えてください。

ジョーカー:ヘンリーって男がいてね、彼はダブプレートを作っているんだけど、そのヘンリーがピンチの知り合いだった。俺はいつもダブプレートをヘンリーに頼んでいた。そのダブプレートがピンチのパーティのオープニングで何度か使われた。そのとき、けっこう良い反応をもらって、で、あのシングルがリリースされたんだ。15歳ぐらいのときかな。まあ、18歳になるまでは、ホントに身近な人しか俺が18歳以下(合法にクラブに行ける年齢)だということは知らなかった。

「Kapsize EP」の前から、ダブプレートはけっこう切っていたの?

ジョーカー:俺、その前からラジオのDJもやってたんだ。その頃はまだCDJがそんなに一般的ではなかったし、いまでも俺はCDよりもヴァイナルが好きだから、ラジオでプレイするためにもダブプレートはけっこう切っていた。

ちなみに何であなたはジョーカーという名義を使ったの?

ジョーカー:音楽とは別に、自転車にすごくはまっていたんだ。ゲットー・バイクというね、自転車に乗って悪いことをするグループに入っていて、俺はそのグループのなかでもいちばん落ち着きのない子供だった。ずっと喋っているし、落ち着きがなかった。で、「うるさいから、おまえ、黙っておけや」って、「おまえはジョーカー(おどけ者)だな」って。いつもそういう風に言われていて、最初は「俺のことをジョーカーと呼ぶな」と反論していたんだけど、いつしかそれも面倒くさくなって、「ま、いいか」と。それでジョーカーになった。

トランプの最強のカードって意味かと思った(笑)。

ジョーカー:ま、それでもいいよ(笑)。

そういえば、2009年、あなたが"デジデザイン"を出したあとに『ガーディアン』に載った記事で、あなたが"パープル(紫色)"を用いるのは、女の子が入りづらいような、モノクロームでダークなダブステップへの抵抗みたいな話がありましたが、実際のところどうなんですか?

ジョーカー:悪いけど、そのことに関しては話したくないんだ。俺が意図したこと以上に、話がでかくなってしまって......。

でも、今日も紫色のデザインのTシャツじゃないですか。

ジョーカー:......(ものすごく小さな声で)たまたまね。

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俺は、自分の音楽をブリストル・サウンドだと思っていない。正直言って、レジェンドとされているマッシヴ・アタック、トリッキー、ポーティスヘッドのことはよく知らない。それよりも〈フル・サイクル〉やロニ・サイズのほうが俺にとっては身近だった。

ところでブリストルという町は、日本のリスナーからも音楽の町として知られています。

ジョーカー:その通り。

そういうブリストルの歴史や背景は知ってましたか?

ジョーカー:ああ、ある程度は認識していたよ。

そのあなたの地元で、とくに好きな音楽家はいましたか?

ジョーカー:それを言うのは難しいな。正直言って、レジェンドとされているマッシヴ・アタック、トリッキー、ポーティスヘッドのことはあんまよく知らない。名前は知ってるよ。でも、彼らの音楽は聴いていない。それよりも〈フル・サイクル〉やロニ・サイズのほうが、俺にとっては身近だったな。あのあたりは友だちも多いし、知り合いもいるしさ。


Joker
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なるほど。でも、あなたの『ザ・ヴィジョン』、あるいは昨晩のDJプレイにも、ブリストルらしさと言われているメランコリーを感じたんですよね。

ジョーカー:俺は、自分の音楽をブリストル・サウンドだと思っていない。だいたい、昨晩のDJではブリストルの音は使ってないよ。

わかりました。あなたのなかでアルバムというのは、どういう風に考えている?

ジョーカー:うーん。いまのところ『ザ・ヴィジョン』には何と言って良いかわからない。

曲のコレクション?

ジョーカー:違う。それ以上のものだ。でも、いまは何と言って良いかわからないんだ......。

シングルとは別に考えていたわけですよね?

ジョーカー:作っているときにはまったく別物だと考えていたね。それで、結果的にできた......そういう感じなんだ。

『ザ・ヴィジョン』というタイトルにしたのは?

ジョーカー:その言葉はいまとなっては半々かな。最初は、自分のなかの「ヴィジョン」を目指して作っていった。でも、そのヴィジョンを果たせたわけではない。そういう意味で半々だよな。ただ、結果には満足しているよ。当初考えていたものとは違ったものになったけど、それもまた「ヴィジョン」だからさ。

あなたのなかには理想のアルバム像のようなものはありましたか?

ジョーカー:ない。

フライング・ロータスには共感がありますか?

ジョーカー:うーん、何と答えたらいいかわらないな......ふたりとも黒人だからそう言うの?

ヒップホップに影響された音楽でありながら、コズミックなところが似ているかなと。

ジョーカー:ああ、たしかにそこは共通するね。彼とは友だちだし。

あなたはフライング・ロータス以外にもたくさんの人たちとの交流がありますよね。同郷のグイードやジェミー以外にも、ラスティとか。みんなそれぞれのバックボーンを持っていると思いますが、もっともあなたが共感しているのは誰になるのでしょう?

ジョーカー:それはものすごい数のリストになってしまうな......。たとえその人が俺の好みの音楽でなくても、でもその人が何をやりたいのかわかっているから、俺には共感があるし、だからすごい長いリストになってしまうんだよ。

ここ数年で、ダブステップやベース・ミュージックのシーンはずいぶんと大きくなったように思います。あなたはいまの状況をどう思っていますか?

ジョーカー:大きくなったことをハッピーに思っていない連中がいることも知っているけど、俺は良いと思っているし、実はシーンのことは気にしてないんだ。やっぱ、そのジャンルの人間だとカテゴライズされるのが嫌だし、自分はこれからもただ自分の好きな音楽をやっていこうと思っているから。(ダブステップのような)ひとつのジャンルで括られるのは本当に嫌なんだ。そうするとそこから外へ出て行けない。それ以上のものをやっていても、そのカテゴリーのなかでしか語られないっていうのがね。......まあ、呼びたいように呼んでくれればいいんだけどさ。

なるほど。もし自由に使える時間があれば、四六時中音楽のことばっか考えているようなタイプなんですか?

ジョーカー:ガキの頃、ホントに他にやることがなかったんだ。他にやることと言えば、チャリンコ乗って、盗みやってっていう、音楽以外にまともなことをやっていないんだよ。まあ、もし1日自由に使えるとしたら、半分は音楽制作、もう半分はコンピュータ・ゲームか自転車に乗ってるか、あるいは友だちと遊んでいるかだね。

なるほど(笑)。今日はどうもありがとうございました。

 ......それにしてもジェームス・ブレイクの"リミット・トゥ・ユア・ラヴ"は、あんな風にベースラインを活かして、ダンス・ミュージックとしてミックスするんだな。まったくあれは......グライムじゃないか。いやー、震えるほど格好いいと思った。

special thanks to E-Jima @ Disc Shop ZERO

Chart by JET SET 2011.10.17 - ele-king

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1

FRAN-KEY

FRAN-KEY FRANBRAIN »COMMENT GET MUSIC
湘南発、現在は沖縄を拠点に活動するFran-Keyによる待望の新作12"がホームCrue-Lから登場。レーベル・ボスLuger E-Goによる驚愕のサイケデリック・エディットに加え、Foolish Felixによるフロア・ライクなリワークも最高。

2

MARVIN GAYE PLAYA EDITS

MARVIN GAYE PLAYA EDITS 5 KING'S (MR. K ALEXI SHELBY) & PROFESSOR »COMMENT GET MUSIC
76年リリース作"I Want You"ネタのパーカッシブ・ディープハウス・エディット2Ver.に加え、ブラックネスなベースラインやパーカッションを用いたアフロ・ハウス仕立ての傑作"What's Goin' On"のグレイテスト・リエディットB面と、両サイド共に最高のリエディット・ワークです!!

3

V.A.

V.A. VIBE 2 »COMMENT GET MUSIC
エレクトロ~アーリー・ハウスの良質リヴァイバルを展開するUS地下発の大注目レーベル"Future Times"から、2009年にリリースされジャンルを跨いだ大反響傑作となったレーベル・ショーケース"Vibe 1"の続編第二弾が遂に登場。

4

JAMES BLAKE

JAMES BLAKE ENOUGH THUNDER »COMMENT GET MUSIC
Joni Mitchell名曲"Case Of You"のカヴァーB1や、UKベース・シーンを揺るがすジューク・ショックからの影響も伺える新機軸傑作トラックA2も収録の傑作です!!

5

KAHUUN / ARTO

KAHUUN / ARTO BATTERI / MIDI SYNC »COMMENT GET MUSIC
ノルウェーの地下拠点、Hi Fi Terapiの10周年アニヴァーサリー企画としてリリースされた、Skatebard "Way Out / Why Not?"の続編。Annie率いる"Totally"とカルト・レーベル"Sex Tags UFO"による新作スプリットEP。

6

WATER BORDERS

WATER BORDERS HARBORED MANTRAS »COMMENT GET MUSIC
ご存じHoly OtherやBalam Acabらのリリースで人気爆発中のブルックリン・レーベルTri Angleから、サンフランシスコの超新星デュオWater Bordersによる傑作1st.アルバムが登場です!!

7

J-BOOGIE'S DUBTRONIC SCIENCE

J-BOOGIE'S DUBTRONIC SCIENCE UNDERCOVER FEAT. CHRYS ANTHONY »COMMENT GET MUSIC
I,CedやDotmatic、Spinnerty等の良質リリースを送り出すフィリーのレーベルRecord Breakin'から、レーベル史上最大とされるビッグ・ボムが登場!

8

GREENWOOD

GREENWOOD CHEERLEADER STRUT »COMMENT GET MUSIC
ジャパニーズ・シティ・ポップ最高峰"Sparkle"が超爽快クリスタルなモダン・ソウル~ハワイアンAORに。ハワイアン・バンド、Greenwoodによる幻の激レア自主制作盤のデッドストックを発見です!!実はA面曲も日本人カヴァーです。

9

RENAISSANCE MAN

RENAISSANCE MAN WHAT DO YOU DO WHEN YOU DO WHAT YOU DO »COMMENT GET MUSIC
Dubsided出身のバウンシー・ディスコ・デュオがTurboから登場!!リミックスも豪華です。フィンランドの2人組、Renaissance Manが、KitsuneやMade To Playからリリースを経て、Turboに堂々の移籍。似非エキゾなバルカン・ダーティ・ハウスで勝負!!

10

FIELD

FIELD LOOPING STATE OF MIND »COMMENT GET MUSIC
Kompaktが誇るストックホルムのシューゲイズ・テクノ・ジーニアス、Field。待望のニュー・アルバム到着です!!アナログ2枚組+CD封入。

Chart by JAPONICA 2011.10.17 - ele-king

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1

SUN RA

SUN RA THE MIKE HUCKABY REEL TO REEL EDITS VOL.2 ART YARD / KINDRED SPIRITS / NL / 2011/10/2 »COMMENT GET MUSIC
目玉はやはりSUN RAの代名詞的ナンバーでもある"SPACE IS THE PLACE"の長尺エディットB-1。ミステリアスでスピリチュアルな趣を密封しDJユースにリコンストラクトされた渋味のあるエディット・ワーク◎その 他"FRIENDLY GALAXY"、"TO NATURE'S GOD"といずれも耳馴染みの良いSUN RAジャズ・セレクトで送る極上内容。勿論今回も特殊スリーブ仕様の限定プレス。

2

DR DUNKS EDITS

DR DUNKS EDITS DUNKS GOT THE ANSWER / ON YOUR KNEES DISCO DEVIANCE / UK / 2011/10/9 »COMMENT GET MUSIC
LARRY LEVANやDAVID MANCUSOもフェイバリットにあげるガラージ・クラシックにして70'S漆黒ブギー・ファンクCROWN HEIGHTS AFFAIR"SAY A PRAYER FOR TWO"ネタのB面"ON YOUR KNEES"がやはりキラー!最高です。

3

JAY SIMON

JAY SIMON FAITH WILD OATS / US / 2011/10/9 »COMMENT GET MUSIC
JAY SIMONなる新人(?)クリエイターによるもので、1995年リリースのグッドR&BチューンFAITH EVANS"YOU USED TO LOVE ME"をダンサブルにピッチ・アップしラグドなビートダウン・フォーマットへ落とし込んだ痛快作。原曲が素晴らしいので、もうその時点で間違いないのです が、この塩梅な仕上がり具合はホント最高の一言。

4

SHIT ROBOT

SHIT ROBOT ANSWERING MACHINE DFA / US / 2011/10/12 »COMMENT GET MUSIC
MCDEリミックス!・・に尽きます。意外とも思える組み合わせですが、完全にいつものMCDE節を前面に押し出したヒンヤリ&クールな質感で黒 いエレクトリック・ディープハウスに仕上げてきました◎ここ<DFA>よりアルバム・リリースも果たしたマルチ・インストゥルメンタリスト PLANNINGTOROCKによる"WHISPER REMIX"も同路線でカッコ良し!

5

SABRINA MALHEIROS

SABRINA MALHEIROS DREAMING FAR OUT / UK / 2011/10/12 »COMMENT GET MUSIC
AZYMUTHのベースプレイヤー=ALEX MALHEIROSの実娘でもある女性ブラジリアン・シンガー=SABRINA MALHEIROSによる通算3枚目となるソロ・アルバム。父でもある前途のALEX MALHEIROSをはじめとした多数の熟練名プレイヤー達によるブレの無い安定したバック演奏を基に伸びやかに歌い上げる爽快ブラジリアン・フュージョ ン・ソウル傑作。

6

KLIC

KLIC DISCO MUSIC / BUMP HOMETAPING IS KILLING MUSIC / UK / 2011/10/9 »COMMENT GET MUSIC
なんとも気持ちの良いシンセ・フレーズのループにヴォイス・サンプルやディスコ・フレーズ等ちりばめながら巧くまとめたA-1"DISCO MUSIC"。こちらもループするシンセ・フレーズにもったりしたキックとハンド・クラップ・サウンドがバッチリハマったB-1"BUMP"。両サイド共 にかなりハイクオリティに仕上がった好内容!

7

LEO ZERO EDITS

LEO ZERO EDITS MAGNIFICENT DUB LEO ZERO EDITS / UK / 2011/10/2 »COMMENT GET MUSIC
LARRY LEVANのフェイバリットとしても有名なUKのパンク・ロックバンド=THE CLASHによるドス黒パーカッシヴ・ブギー・ナンバー"MAGNIFICENT DANCE"をLEO ZEROがドライブ感増強、濃厚なダビー・ディスコ/ハウスへリエディット!本編には無いヴォーカル・パートを盛り込み随所で抜群のダブワイズも差し込ん だ超絶エディットに仕上がっております。

8

COFFEE & CIGARETTES BAND

COFFEE & CIGARETTES BAND SESSIONS -LIVE AT FORESTLIMIT- DISQUES CORDE / JPN / 2011/9/28 »COMMENT GET MUSIC
3台のラップトップ、ドラム、シンセサイザー、フルート、ギターと総勢8名によるほぼバンド編成とも言える迫力の陣容で送る第2弾。根底としてあ るDJ視点な部分がしっかりセッションの中で息づいており耳馴染みがとても良くミックスCD感覚でも楽しめます◎そしてKUTMAHに続くジャ ケット・アートワークは勿論この人、山尾光平 as BAKIBAKI!<CORDE>主宰MASAAKI HARA氏のライナーノーツも封入。内容/仕様共に素晴らしい!

9

OBRIGARRD

OBRIGARRD HEIGE ME MARS E.T. 音韻王者REC. / JPN / 2011/10/13 »COMMENT GET MUSIC
お待たせの再プレス!世界各地に点在する民族/辺境音楽にB-BOY的視点から選び抜かれた王道/定番ドラムブレイク、サンプリング・ソースをふ んだんに差込み、見事マージナルなブレイクビーツ・トラックへと磨き上げる粋な手法にて生み出された傑作アルバム「OBRIWORLD」から、厳 選4トラックが待望のヴァイナル化!

10

DJ NATURE

DJ NATURE CELEBRATE YOUR LIFE / LET IT RING GOLF CHANNEL / US / 2011/9/22 »COMMENT GET MUSIC
ラグドなクラップ・グルーヴに淡いシンセ・フレーズ、そして味わい深いヴォーカル/コーラス・ワークが艶やかにフィーチャーされる極上ブラック・ ビートダウン"CELEBRATE YOUR LIFE"、そしてディスコ・ファンク調のミニマルな疾走系グルーヴにこちらも黒い女性ヴォーカルが絶妙に馴染むクラップ・ディスコ・ハウス"LET IT RING"の鉄壁2トラック!

Chart by STRADA RECORDS 2011.10.14 - ele-king

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1

CLAUDIO MATE

CLAUDIO MATE M2G4 FLYING DONKEY(GER) »COMMENT GET MUSIC
KIRK DEGIORGIOの前作に続くFLYING DONKEYレーベル第三弾はKLAP KLAPでのリリースで知られるCLAUDIO MATEの12インチ!本作は過去DERRICK MAY、CARL CRAIGらの傑作リミックスが存在し、もう手をつける人もいないだろうと思われていたManuel Gottsching『E2-E4』モチーフの作品!シンセ・リフやベース・フレーズなどキー・ポイントはオリジナルに忠実に現在のフロア向けに絶妙にブラッシュ・アップされたエレクトリック・テック・ハウスな仕上がり!ORLANDO VOORNによるストイックなデトロイト・ミックスも◎!

2

JONATHAN MEYER

JONATHAN MEYER MANY THINGS EP MADHOUSE(US) »COMMENT GET MUSIC
PURPLE MUSICからもリリースしていたJONATHAN MEYERがご存知KERRI CHANDLERのレーベルMADHOUSEから12インチをリリース!さすがにこのレーベルからリリースだけあって、ボトム・ヘヴィーでタフなインスト・ハウスばかりを全4曲収録!A1はKERRI CHANDLERによるリミックス!

3

RKZBX WITH LUV

RKZBX WITH LUV 52 DAYS SPIRIT DROPZ(US) »COMMENT GET MUSIC
詳細不明ながら大注目のエディット~マッシュ・アップ盤!ナントLarry Levanがミックスを手掛けた人気ダンス・クラシックJanice McClain「Smack Dab In The Middle」のトラックに、Whitney HoustonによるChaka Khanの名曲カヴァー「I'm Every Woman」のヴォーカルを巧いこと乗せてしまった一品!マッシュ・アップって一歩間違えばダサダサになってしまいますが、これはアイデア的にも仕上がり的にもスゴイ!

4

KRAMER

KRAMER HOUSE REVENGE 2 HOUSE REVENGE(FR) »COMMENT GET MUSIC
ASHLEY BEEDLEとDERRCIK MAYがKRAMER DASHWOOD名義で96年にリリースした「WHAT HASBEEN JOINED BY GOD...」が限定クリア・ヴァイナルで復刻!FIRST CHOICEの傑作「LET NO MAN PUT ASUNDER」のブート・リエディットとなる本作は、ASHLEY BEEDLEサイドの「RON HARDY'S GHOST」とDERRICK MAYサイドはMIX CD『MIX UP』でも使われた「CAR CRASH MIXER」をスプリット収録!オリジナルは100ユーロのプレミア価格で取引されていた激レア盤なだけにこれは嬉しいリリース!お早めに!

5

MIDNIGHT MAGIC

MIDNIGHT MAGIC DROP ME A LINE PERMANENT VACATION(EU) »COMMENT GET MUSIC
DJ HARVEYもプレイし大ヒットしたネオ・ディスコ・チューン「Beam Me Up」も記憶に新しいMidnight Magicが待望の第2弾シングルをリリース!「Beam Me Up」同様、古くて新しいダンス・クラシック的なグルーヴィー・トラックに女性ヴォーカルがバッチリ決まってます!Holy Ghost!やSteffiによるリミックスも収録!

6

PIRAHNAHEAD & DIVINITI

PIRAHNAHEAD & DIVINITI (JUST LIKE)A DREAM WHASDAT (US) »COMMENT GET MUSIC
デトロイトのクリエイターPirahnaheadと女性ヴォーカリストDivinitiとの黄金タッグ!リミキサーにはUKのJose Carretasが起用されており、メロディアスで心地良い極上リミックスを披露しています!ヴォーカル・ハウス好きはマスト!

7

MANUEL TUR

MANUEL TUR FOOLIN' DELUSIONS OF GRANDEUR(UK) »COMMENT GET MUSIC
大人気レーベルDelusions Of Grandeurからドイツ出身で現在はUKで活躍中のクリエイターManuel Turが12インチをリリース!今作では渋い男性ヴォーカルをフィーチャーしたかなりグルーヴィーで黒~いハウスを展開!B面にはシリアスなストリングスが印象的なディープ・インスト・ハウスを収録!

8

UGLY DRUMS

UGLY DRUMS QUITE FRANKFUL QUINTESSENTIALS(GER) »COMMENT GET MUSIC
VAKULAやANTON ZAP等による良作連発で磐石の地位を築きつつある次世代ディープ・ハウス・レーベルQUINTESSENTIALSからドイツのSTEFFEN BALDOの新名義UGLY DRUMSの12インチがドロップ!なんとなくUGLY EDITを連想させるその名の通りTHEO PARRISHを思わせる黒くドープなデトロイト・ビートダウン直系サウンド!古いジャズ系の質感の生ピアノやエレピ、パーカッションを用いたジャジー・トラックのB1、ディスコっぽいファンキー・ベースが光るジャズ・ファンク・ハウスなB2などハイ・センスな内容!

9

QUINTUS PROJECT

QUINTUS PROJECT NIGHTFLIGHT-PSYCHEMAGIK/LEXX REMIXES DERWIN(GER) »COMMENT GET MUSIC
JAZZANOVAのALEX BARCK主宰の新レーベルDERWIN RECORDINGSから、87年当時300枚限定でリリースされたQUINTUS PROJECTのアルバム『MOMENTS』に収録されていた「NIGHT FLIGHT」がフロ ア向けに低音を強化エディットしたPSYCHEMAGIKとLEXXによる新録リミックス入りで12インチで復刻!美しいピアノが印象的な多幸感溢れるチル系バレアリック・サウンドの傑作です!

10

TRIDACT

TRIDACT OVER THE CLOUDS INTERNASJONAL(EU) »COMMENT GET MUSIC
Prins ThomasのレーベルInternasjonalから、アメリカ西海岸を拠点とするクリエイターBrandon JohnsonによるプロジェクトTridactが12インチをリリース!安定感バツグンのボトムにシンセのアルペジオが気持ち良い、ドリーミーなバレアリック・チューン!

Spank Rock - ele-king

 ベニー・ブランコと組んで2・ライヴ・クルーに捧げたミニ・アルバム『バンガーズ&キャッシュ』があいだに挟まっていたとはいえ、『ヨー・ヨー・ヨー・ヨー・ヨー』からは5年ぶりとなるセカンド・アルバム。半分ほどの曲と全体のミックスはジャーマン・エレクトロのボーイズ・ノイズが手がけており、不仲説が伝えられていたXXXチェインジも2曲に参加している(単にやりかけの曲が残っていただけかもしれないけれど......)。アナログ盤は異なるのか(?)、 CDのジャケット・デザインに使われていたアレックス・ダ・コルテのインスタレイション「ガーリック・プッシー」には、権利問題にうるさい「キティちゃん」が使われているため、トモちゃんやあゆのファンが買い占めたり、まさかだけど、回収になったりする前に買っておこうかなと(そうです、ヴォルフガング・フォイトに続いてジャケ買いの要素が強かったでした)。

 ダブステップが大きく浮上してきた2006年、スパンク・ロックを聴いて最初に思ったことは、ようやくアメリカからエレクトロニクスの比重が異常に高いヒップホップ・サウンドが出てきたということだった。スウィズ・ビーツやネプチューンズなど部分的に電子音を取り入れていたプロデューサーも少なくはなく、Eに手を出したエミネムがその動きを加速させたということもあったのかもしれないけれど、アフリカ・バンバータの導入部を思わせるほど全編にエレクトロニクスを導入したヒップホップ・アルバムは、それまではヨーロッパにしか存在しなかった。808ステイトがバック・アップしたMCチューンズやルースレス・ラップ・アサシンズ、あるいはベティ・ブーやTTCなど「そんなものはヒップ・ホップじゃない」と思われていた人たちばかりである。

 ボルチモア・ビートを代表するのかしないのかよくわからなかったスパンク・ロックも、しかし、受け入れられたエリアがアメリカだとはとても言いがたい。リミックスのオファーもCSS、TCCのテキ・ラテックス、コールドカット、レディ・ソヴリンと基本的にはイギリスで、ハード・ファイのミックスCDにフィーチャーされたかと思えば、ビヨーク"アス・イントゥルーダーズ"へとキャリアは続いていく(トム・ヨークが興味を示したことも驚きだった)。僕もサマー・ソニックのために来日した彼らにインタヴューの機会をもらい、オール・タイチを聴かせてみたりした。要するに「違うこと」をやると果てしなく「違うこと」に付き合わされてしまうという好例である。ちなみにMCスパンク・ロックは非常に静かな人物で、とても卑猥な歌詞で有名になった男とは思えなかった。どこか哲学的な雰囲気さえ漂わせていた。『すべては退屈で、誰もがひどい嘘つきだ』というアルバム・タイトルは、しかし、そのような印象を持っていたせいで、どこか説得力を感じさせるものではある。"ナスティ"や"クール・シット"など従来のイメージを上書きするだけの曲名にも事欠きはしないものの、"人種暴動"や"降りる"などという曲名も目には飛び込んでくる。歌詞が載っていないので詳細は判然としないけれど。

 サウンドに大きな変化はない。オープニングからエレクトロ・ヒップホップの連打。用途不明のバカバカしさは失われていない。"カー・ソング"は初期の電気グルーヴみたいなシンセ-ポップで、"ベイビー"は同じくプリンスにしか聞えない(なんとなく、なるほどと思わせる)。"ザ・ダンス"はXXXチェンジのプロデュースで、スーサイドにはほど遠いエレクトロニック・ロックン・ロール。同じくダニエル・ミラーのザ・ノーマルに通じる"DTF DADT"や先行シングル"エナジー"は唐突にに歌い上げるパターン(笑)。"レイス・ライオット"や"ホット・ポテト"にはいつになくモンド色が加味されている(!)。

 それにしても軽薄この上ない。楽し...い。

#4:ステファン・ゴールドマンとの対話 - ele-king

 実験精神旺盛なレーベル〈Macro〉のオーナーであり、〈Panorama Bar〉でもレギュラー・パーティに出演するDJであり、ハウスと現代音楽を横断するプロデューサーでもある生粋のベルリナーであるステファン・ゴールドマン。日本でも人気は高いはずだが、不思議なことにこれまで日本のメディアに取材を受けたことはないという。しかも来年には3ヶ月日本に滞在する予定になっている。これはぜひ日本の音楽ファンにも彼のことを知って頂きたいと思い、インタヴューを行った。ちょっと意外なバックグラウンドのこと、レーベルのこと、父フリードリッヒ・ゴールドマンのこと、そしてベルリンのことを聞いた。

父がレコードをかけている姿はほとんど記憶にないです。それより楽譜を読んでいました。音を聴かなくても楽譜を読むことでその音楽が彼には聴こえていたんですよ。まるで新聞を読むように楽譜を読んでいた。変な感じでしょう? 僕にはできませんけどね、世のなかにはそういう人もいるんです(笑)


Stefan Goldmann
Macrospective
Macro/Octave-lab

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本邦初インタヴューということで、いろいろ伺いたいことはあるんですが、まずは最近のリリースの話からにしましょうか。レーベル〈Macro〉設立から5周年、そして25番目のリリースとしてミックスCD『Macrospective』が出たばかりですよね。

ゴールドマン:そうですね。

まったく同じトラックリスト(選曲)をあなたとフィン・ヨハンセンふたりのDJがそれぞれ違う順序でミックスするという、ちょっと変わったダブルCDですが、このアイディアはどのように生まれたんですが?

ゴールドマン:収録している曲自体はデジタルでしたら誰でも変えますし、フィンも僕もすでにミックスやポッドキャストはかなりの数やってきているので、普通のミックスではつまらないと思ったんです。商品としてそれほど魅力がない。そこで特別でユニークなものにするにはどうしたらいいか考えたんです。いままで誰もやっていないし、5周年を機に過去のリリースを振り返る意味でもいい企画だと思いました。聴く人がそう思ってくれるといいんですけど!

資料によるとフィンのミックスは一発ライヴ録りだそうですが、あなたのミックスはどのように録ったんですか?

ゴールドマン:僕のもレコードでライヴ録りですよ。ただフィンは本当にクラブでプレイするみたいに、その場で曲順も決めずに「一発録り」したのに対し、僕は8~9回録ってみた中で一番満足できたものを出しました。多少雑音を消したりといった後処理はしましたけど、ミックスはいじってません。だから若干のミスは残してあります。

あなたのDJとしてのキャリアは、実はあまり知らないんですが、いつ頃からやっているんですか?

ゴールドマン: 学生の頃にドラムンベースを回しはじめたのが最初ですね。98年くらいかな。友だちとベルリンでアンダーグラウンドなパーティをオーガナイズしてたんです。 その後2年ほどDJを止めていた時期がありました。あまりその頃の新しいドラムンベースの流れが好きじゃなくて。それで自分で制作をするようになったんですが、「ドラムンベースじゃなくてハウスが作りたい」と思ったんですよ。でもそれまでハウスをやっていなかったので、ハウスDJとして自分のスタイルを確立するまでには少し時間がかかりました。「プロ」としてDJをするようになったのは、最初のリリースが〈Classic〉からだったこともあり、ドイツではなくUKでよくやっていました。〈Perlon〉から曲を出してからですね、ドイツやそれ以外の国でもやるようになったのは。2004~2005年くらいかな。

実は先日Discogsであなたの過去のリリースを確認するまで、〈Classic〉からデビューしたということは知らなかったんですよ。ちょっと意外でした。〈Classic〉と言えばデリック・カーターのイメージが強かったので。

ゴールドマン:でも実はかなりオープンなレーベルなんですよ。イゾレーやアトランティック・フィージョンのようなものも出してましたし。

ドラムンベースに飽きてから制作をはじめたとおっしゃいましたが、それまでは音楽制作はしていなかったんですか?

ゴールドマン:バンドでベースギターを弾いていたことなどもありましたが、コンサートをやるというようなレヴェルではなくて、仲間とジャム・セッションをしていた程度ですね。

最初に世に出たのは〈Classic〉からの「Shnic Shnac EP」だったと。

ゴールドマン:実はその前に、〈Classic〉の姉妹レーベルである〈Music for Freaks〉から、Simitliという名義で2002年に1枚EPを出しているんですけど、本名で出したのはそれが最初です。

それはどういう経緯で?

ゴールドマン:自分の曲がいくつか出来上がったときに、どこに送ればいいかわからなかったので、まずは〈Poker Flat〉とか〈Playhouse〉に送ってみたんです。反応はあったんですが、リリースには至らなかった。そこで、当時〈WMF〉クラブのレジデントだったDJディクソンにデモを渡して聴かせたところ、とてもいいと言ってくれて。「外国のトップ・レーベルに送ってみたらいい」とアドバイスをもらい、「例えばどんなところがいいと思う?」と聞いたらいくつかのレーベルのリストをくれた。その内のひとつが〈Classic〉で、約1週間後に返事が来て「あなたと仕事がしたい」と言ってくれたんです。

ディクソンがきっかけだったとは面白いですね(笑)。

ゴールドマン:なんせ僕はハウスのことは詳しくなかったのでね。それまで〈Classic〉のことも知りませんでした。後で気づいたらいくつか〈Classic〉のレコードを持っていましたけど。

そして2007年に〈Macro〉を立ち上げたわけですね?

ゴールドマン:実は〈Classic〉からアルバムを出すはずだったんですが、その過程でレーベルが倒産してしまって。その後レーベルは再建されましたけど、アルバムはリリースしてもらえず終いだった。だから他に出してくれるレーベルを探しはじめて、〈Perlon〉とほとんど話をまとめたんですが、彼らはものすごい量のリリースを抱えていて、出るまでに1年以上かかりそうだということになって。それに、レーベルのA&Rに「このトラックはいいけど、そっちはダメ。これをA面にしてB面はあれにしよう......」と指図されるのにも疲れて、だったら収録曲から発売日まですべて自分でコントロールできる自分のレーベルをやろうと思ったんです。

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父、フリードリッヒ・ゴールドマンはクラシックの作曲家であり指揮者でもありました。現代的・アヴァンギャルドな作品を手がけていました。シュトックハウゼンなどの系譜の音楽ですね。ですから、僕自身もそういう音楽を聴いて育ちました。十代の反抗期に入るまでは(笑)

フィン(・ヨハンセン)は立ち上げ当初から共同オーナーだったんですか? それはどういう経緯で?

ゴールドマン:やはりレーベルをはじめるにあたり、ひとりでは不安だったので誰か頼れる人が欲しかった(笑)。まだ知り合って1~2年の頃でしたが、彼とはすぐに意気投合して。彼はドイツの音楽雑誌『De:Bug』や『Groove』、『Resident Advisor』のようなウェブサイトにも原稿を書いてきた経験があったので、プレス業務にぴったりでした。レーベルのコンセプトについても共通の理解があったし、同じ考え方を持っていたので協力し合うことにしたんです。

5年経って、これまでのレーベルの歩みを振り返ってみてどうですか?

ゴールドマン:やはりレーベルをはじめたときは、「こんな人と仕事したい」とか、「こんな作品を出したい」というアイディアを勝手にいろいろ持っていて、それが実現可能かどうか、相手が僕らと一緒に仕事をしてくれるかどうか全然分かりませんでしたが、実際その多くを実現できました。それに、まったくの新人であるエレクトロ・グッツィのようなアーティストを世に紹介できたことも、とても誇りに思っています。素晴らしいリミキサーたちにリミックスを手がけてもらうこともできました。5年間を振り返ってみても、いい「音楽ファミリー」を築けたと感じますね。〈Classic〉や〈Perlon〉や〈Innervisions〉では絶対に出さないような風変わりな自分の作品も出すことができましたし(笑)。まだしばらく続けていける、いい基盤が整ったように思います。

レーベルのA&Rとしては、どんな基準で出すアーティストや作品を選んでいるんですか?

ゴールドマン:陳腐な言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、私たちが求めているのはユニークなサウンドを持っているアーティストです。「○○っぽい」とか、「××風」、あるいはすでに〈Macro〉で出しているアーティストのような作品はもう必要ありません。他のレーベルが出していないようなものを出してきたと思いますし、それがひとつの判断基準になっていますね。プロダクションの上手さにはそれほどこだわりません。まあまあのアイディアで精巧に作られたものよりも、技術的にはそれほど高度でなくても面白いアイディアが光るものがいい。

実際にはどうやってそういうものを見つけ出すんですか? 積極的に探しに行くのか、それとも勝手に集まって来るものですか?

ゴールドマン:いろいろですね。個人的な知り合いを介してということもありますが、エレクトロ・グッツィなどはまったく接点はないのに向こうからレーベルのことを知ってデモを送ってきてくれました。ピーター・クルーダーは、もともとレーベルのプロモを送っていた相手でした。リリースを気に入ってくれていて、ある日「こんな曲があるんだけど、良かったら出さない?」と曲をくれて。「ワオ、ほんとですか?」という感じでしたね。

なるほど。でもレーベルのカラーを保ちつつ、ユニークなものに寛容であることは難しくないですか?

ゴールドマン:レーベルのやり方というのは主にふたつの方法に分けられると思います。ひとつは、特定のサウンドを確立して、それを追求する方法。でもこの方法は短期的には有効ですが、長期的に続けるのは難しい。5年以上は無理だと思います。もうひとつの方法が、ひとつひとつのリリースを個別に扱う方法。〈Warp〉や〈Ninja Tune〉のようなレーベルはこれをやってきたから、聴く人を驚かせながら長く人気を保つことに成功しています。

いま例に出てきたレーベルは、同じアーティストと継続的に仕事をしてともに成長してきたレーベルでもありますよね。

ゴールドマン:そうです。まだ〈Macro〉は5年しか経っていませんが、そういうつもりでやっています。いま一緒に仕事をしているアーティストたちとはずっと一緒に成長していきたいですね。若いアーティストというのは、そのときにいくつかいいトラックが作れても、同じクオリティのものを作り続けることが出来るとは限りません。ですから、潜在力、成長の可能性を見出すことが重要だと思いますし、〈Macro〉ではそういうアーティストたちと仕事をしているつもりです。だから10年後、15年後も一緒にやっていけたらいいなと思っていますよ。

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B面とD面を組み合わせてループを構築することができるようにしたものを出しました。片方が4/4拍子で、もう片方が3/4拍子なので、同時にプレイすることで異なるリズムのループを作れるようになっています。何か人がやっていないことを考え出すのは、僕の趣味みたいなものです(笑)

レーベルの今後の展開として、新たな計画などはありますか?

ゴールドマン:今後の予定は、同じアーティストたちと一緒にやっていくということ以外はとてもオープンです。向こう6ヶ月ほどの予定は決まっていますが、それ以降は決めていません。年内はエレクトロ・グッツィの新しいアルバムが11月に出て、ピーター・クルーダーのシングルが12月に出ます。来年は、そろそろ自分の制作に集中したいと思っています。ですから、リリースの数は少し減るかもしれません。実は、4月から京都にしばらく滞在する予定なんです。僕はハードウェアを中心に曲作りをするので、それまでにはある程度完成しているようにしたいですね。日本に全部持って行くわけには行きませんから。

「アーティスト・イン・レジデンス」というプログラムで日本に行かれるということですが、そのことを少し教えて下さい。

ゴールドマン:はい。ドイツのゲーテ・インスティテュートが、京都に「ヴィラ鴨川」という施設を持っているんです。ドイツ文化を紹介する事業の一環として、ドイツのアーティストを3ヶ月滞在させ、日本のオーディエンスにドイツ文化を伝えたり、日本のアーティストとの交流を行います。実は遊び半分でそれに応募してみたところ、受け入れてもらえた(笑)。ちょっと驚きましたね!

でも少なくとも日本に行きたいという気持ちはあったわけですよね?

ゴールドマン:もちろんです。日本には1度だけ、5日間だけしか行ったことがありませんが、とても興味を持ちました。5日間だけでは東京のいち部を見れただけで、不十分だと感じたんです。ですから、3ヶ月という時間があればだいぶ日本のことを知ることができると思いました。これまでにもフォース・オブ・ネイチャーのリミックスをやったり、〈Mule Musiq〉のミックスCDを制作したりと日本のアーティストやレーベルとも交流があったので、長期滞在することでより密なコラボレーションの機会も生まれるのではないかと思います。

京都にはまだ行ったことがないんですね?

ゴールドマン:ないんです。いろんな人から話は聞いているんですけど。だからとても楽しみですね。

東京とはまた全然違うところなので驚かれるとおもいますよ!

ゴールドマン:そうですね。とても美しいところだと聞いています。

少し話を戻しますが、先ほど楽曲制作をはじめたのが90年代も終わりになってからのことだと聞いて少し驚きました。日本のリスナーでは知らない人も多いと思うんですが、あなたのお父さんは著名な作曲家でいらっしゃいますよね。少しお父さんのお話も聞かせて下さい。

ゴールドマン:実は、父は京都に行ったことがあって、同じゲーテ・インスティテュートで講義をしたこともあるんですよ! 父、フリードリッヒ・ゴールドマンはクラシックの作曲家であり指揮者でもありました。現代的・アヴァンギャルドな作品を手がけていました。有名なところで言うとシュトックハウゼンなどの系譜の音楽ですね。ですから、僕自身もそういう音楽を聴いて育ちました。十代の反抗期に入るまでは(笑)。反動でクラシックのピアニストやミュージシャンには絶対になりたくないと思いました(笑)。

でも、それまでにレッスンを受けさせられたりはしていなかったんですか?

ゴールドマン:父はあまり気にしていませんでしたね。でも母は僕に長いあいだピアノの練習をさせようとしました。いまでは、そのお陰でMIDIキーボードなどの電子楽器を操作でき、すべてマウスでプログラムしたりする必要がないので良かったと思っていますが、当時はまったくピアノに興味が持てなかった。即興演奏は好きだったんですが、既存の曲を弾く練習をするのが嫌いだったんです。親もそれを見て諦めた(笑)。でも、僕が電子音楽をはじめてからは応援してくれましたよ。関心も持ってくれたし。

お父さんは、電子音楽との関わりは全然なかったんですか?

ゴールドマン:なかったです。ただ、音大で彼の教え子だったポール・フリックという学生が、ブラント・ブラウアー・フリックというユニットをはじめて、彼と一緒に作曲をしたりもしていましたね。それに父の音楽仲間には実験的な電子音楽に触れていましたし、父の恩師であるカールハインツ・シュトックハウゼンは電子音楽のパイオニアのひとりですから。でも、自分自身では電子音楽を作曲したりプロデュースすることはありませんでした。

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ドイツのハウス・レーベルが外国で評価されるようになったのなんて、本当に最近のことですからね。僕の初期のリリースがドイツのレーベルではなく、UKのレーベルだったという事実もそれを物語っています。〈Classic〉からリリースした東ドイツ人は僕が初めてだったはずですよ(笑)

子供の頃、家ではどんな音楽が流れていたんですか?

ゴールドマン:家ではあまり音楽を聴いていませんでしたね。不思議に思うかもしれませんが、母が個人的に好きなものをときどきかけていたくらいで、父はあまり家で音楽を聴きませんでした。父がレコードをかけている姿はほとんど記憶にないです。それより楽譜を読んでいました。音を聴かなくても楽譜を読むことでその音楽が彼には聴こえていたんですよ。まるで新聞を読むように楽譜を読んでいた。変な感じでしょう? 僕にはできませんけどね、世のなかにはそういう人もいるんです(笑)。

へぇー! では家に音楽が溢れていたというわけじゃないんですね?

ゴールドマン:違いましたね。よくリハーサルを見に行ったり、母に連れられてコンサートを見たりはしましたけど、家に音楽はそれほどありませんでした。

音楽ファンにとっては、音楽家の親を持つことは憧れですけど(笑)、そういう音楽家系もあるんですねぇ。

ゴールドマン:親が酷い音楽を作っていたら、それはそれで悲劇じゃないですか(笑)?

でもあなたのお父さんはそうじゃなかったでしょう?

ゴールドマン:それでも、父の音楽を評価するまでには時間がかかりましたよ。父が周囲に評価されているということは何となく感じていましたけど、子供の自分にはその良さがわかりませんでした。20歳を過ぎてからじゃないですかね、父の音楽そのものに興味を持てるようになったのは。

そうなんですね。でも今年はお父さんの作品を〈Macro〉からもリリースされましたね。

ゴールドマン:はい。残念ながら本人は2009年に他界したんですが、もし生きていたら去年で70歳だったんです。そこで、『WIRE』誌との共同企画で『Late Works』というCDに商品化されていなかった彼の晩年の作品をまとめました。『WIRE』誌の購読者プレゼントとして無料で配布され、その後〈Macro〉からリリースして誰にでも買えるようにしたんです。そういうかたちで世に出せて良かったと思っています。普段なら彼の音楽に触れないような層の人たちにも聴いてもらえることが出来たと思うので。エレクトロニック・ミュージックのアーティストやDJなどからも、とても好意的なフィードバックをもらって嬉しかったですね。

お父さんから、音楽的な影響は受けていると思いますか?

ゴールドマン:僕のハーモニーへのアプローチは受けていると思います。とくにハウス・ミュージックではハーモニーを軽視しているものが多いように感じます。コードの組み合わせが耐えられないものとか、よくありますよ(笑)。もし父が聴いたら同じことを言っただろうと思います。それに豊かで厚みのある音作りというクラシック音楽の録音の技巧なども、自分の曲を制作する際に参考にすることがあります。背景音のディテールに注意を払ったりとか。

〈Macro〉は他の多くのダンス系レーベルと比べると、かなり実験的な音楽を紹介している印象がありますが、そこは意識していますか?

ゴールドマン:はい、そうですね。理由は、僕たち自身が飽きないようにしているからでしょう。レーベルによっては、レコードをDJのツールとして出しているところもありますが、僕たちはそれ以上のものと考えています。自分達のカタログの中に、それまでにない表現を加えたい。新しいことを色々試していることが、結果的に「実験的」になっているんでしょう。新しいものは実験してみないと分からないですからね。

逆に、クラブ/ダンス・フロアも意識していますか?

ゴールドマン:ええ。僕もフィンもDJですから。それが基本にあることは変わりません。そのなかで、いままでにない新たな要素やヒネリを加えるようなものを意識しています。ですから、クラブが基盤となっていることはとても重要ですが、そのクラブ体験をこれまでにないようなものにしたいんです。いくら実験的になろうとも、頭の片隅では必ずクラブを意識していますね。

また音楽的な実験だけでなく、今回のミックスCDのようにコンセプトやフォーマットも変わったことに挑戦していますよね?

ゴールドマン:そうですね。例えば『The Grand Hemiola』という作品では、2枚組の12インチのB面とD面を組み合わせてループを構築することができるようにしたものを出しました。片方が4/4拍子で、もう片方が3/4拍子なので、同時にプレイすることで異なるリズムのループを作れるようになっています。何か人がやっていないことを考え出すのは、僕の趣味みたいなものです(笑)。

カセット・テープでリリースした作品もありましたよね?

ゴールドマン:これも同じような考えのものです。〈The Tapeworm〉というレーベルから出した『Haven't I Seen You Before』というテープで、片面に5曲、裏面に同じ5曲が逆の順番に入っています。ですから、曲を再生中にリバース・ボタンを押すと、同じ曲が延々とループできる仕組みです。同じレーベルでフェネス(Fennesz)のリミックスのテープも制作しました。これは彼が出した、サンプル集のテープを元に、僕がサンプルのリミックスをしたというものです。といっても、彼のサンプルをそれに合った自分のサンプルとひとつずつ差し替えていくという作業をしたものなので、実際にはフェネスのサンプルはいっさい含まれていません。まさに実験的なおかしな作品ですが、ダンス・トラックを作るのとは全く違う体験で。そうやって、「今度は何をやってやろうか」と考えるのは楽しいですよ。

最後になってしまいましたが、一つ伺うのを忘れていたことがありました。あなたはベルリンで生まれ育ったんですか?

ゴールドマン:そうです。僕が子供の頃、両親はよくブルガリアのソフィアとベルリンを行き来していましたが、僕はずっと東ベルリンで生まれ育ってきて、ベルリンを長期間離れたことはないです。いまは西側に住んでいますけどね。

では幼少の頃は、この街がエレクトロニック・ミュージックの首都になる日が来るとは想像していなかったでしょうね?

ゴールドマン:してませんでしたね。その兆候を感じたのは、やはり90年代に入って〈Tresor〉が出来た頃からです。その頃から、デトロイトのアーティストがたくさん来るようになったり、ベルリンから彼らのレコードが出たりしていましたから。でもドイツのアーティストの曲を、外国の人たちに聴いてもらえるようになるとは、だいぶ後になるまで想像できませんでした。ドイツのハウス・レーベルが外国で評価されるようになったのなんて、本当に最近のことですからね。僕の初期のリリースがドイツのレーベルではなく、UKのレーベルだったという事実もそれを物語っています。〈Classic〉からリリースした東ドイツ人は僕が初めてだったはずですよ(笑)。いまでは多くのUKのアーティストがベルリンのレーベルにデモを送るようになっていますけど!多くのUKレーベルがそのままベルリンに引っ越してきてしまうケースも多いですしね。

そのような変化は好意的に見ていますか?

ゴールドマン:ええ、とてもいい変化だと思います。ただ、この状態がずっと続くわけではないこともわかっていますけど。ベルリンはかつて、とても不親切で排他的な街でした。90年代の後半くらいでも、例えばレコード屋に行っても本当に店員があり得ないくらい不親切で(笑)、疎外感を感じたものですが、いまでは全然変わりました。国際的でコスモポリタンな文化が流入してきたこと、さまざまな国や地域からやってきた人びとと触れ合うようになったことで、ベルリンはずっといい街になりましたよ。

外からやってきた人間としては、そう言ってもらえると嬉しいです(笑)。ありがとうございました。

(以上)

Chart by JET SET 2011.10.11 - ele-king

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 その奇矯なエロティシズム、挑発的でビザールなヴィジュアル、ノイズ、ドローン、アンビエント、ダブ、ファンク、それから低俗なディスコまでもがミックスされる奇異な音楽性、混乱、混乱、また混乱、キッチュ、キッチュ、またキッチュ......あるいはヴァイナルとカセットで限定リリースされる大量の作品群(たとえば2005年の1年だけでも20枚以上の作品を限定リリースしている)。2004年にはじまったロサンジェルスの〈ノット・ノット・ファン〉は、現在リスナーにとってもっともミステリアスなレーベルのひとつである。
 アマンダ・ブラウンはレーベルの創始者のひとりだ。彼女は......強いて喩えるのなら、ポスト・ライオット・ガールを代表する存在、ないしはUS ローファイ・アンダーグラウンド・シーンにおけるリディア・ランチ(ないしはマドンナ)のごとき存在である。彼女は政治的にも性文化的にも、そして社会的にも、旧来のコンテクストに組まれることを拒むかのように自由気ままに活動している。
 アマンダ・ブラウンは、この5年は、レーベルの看板バンド、ポカホーンティットとしても何枚もの作品を発表し続けてきた。昨年はメンバーのひとり、ベサニー・カンテンティーノがバンドを脱退(ベスト・コーストとしての活動をはじめたため)、残されたアマンダ・ブラウンはL.A.ヴァンパイアーズと名義を変えてあらたな道を進んでいる。
 2011年は12インチのダンス・ミュージックに的を絞ったサブレーベルとして〈100%シルク〉をスタートさせ、すでに11枚ものシングルをカットしているが、これが日本でも人気がある。数が少ないというのもあるが、わりとすぐに売り切れる。だいたい、ヒップホップ系、ハウス系、そしてインディ・ロック系のDJが同時に注目するようなレーベルはそう多くはない。もっともそれ以上に興味深いのは、ゼロ年代のUSアンダーグラウンドにおけるノイズ/ドローンがミラーボールがまぶしいディスコの世界へと到達したという事実である。男性的な実験音楽の世界に揺さぶりをかけるように、アマンダ・ブラウンはユーロビートとポルノをそこに持ち込む(マリア・ミネルヴァにもそれがある)。
 『WIRE』誌の表紙を飾り、いよいよヨーロッパでその評価を高めている〈NNF〉レーベルにメールを送ったところ、返事はすぐに来た。「私はアマンダ! 質問を待っているわ」

女性はアンダーグラウンド・シーンでもっと評価されるべきなのよ。音楽のメインストリーム世界では女性をよく見る。稼ぎ手、ビジネス権力者、トレンドセッターといったところでね。しかしアンダーグラウンドの世界では、ショーにいる大多数は男性なのよ。

今回、メール・インタヴューを引き受けていただき、ありがとうございます。ヨーロッパ・ツアーはいかがでしたか?

アマンダ:いや、結局ヨーロッパにはいかなかったんだけど、オーストラリアにいたわよ。とくに興味もなかったし、オーストラリアに行くなんてまったく思っていなかったのに、そしてそのツアーで、私の人生最高の音楽経験をするなんて、おかしいわよね。私は新しいセットをプレイするのに、とても緊張していたわ。でも、都市のバイブやエネルギーが自分のパフォーマンスをインスパイアして、はっきりいってオーストラリアでいちばん良いショーをすることができたのよ。

あなたの〈100%シルク〉レーベルが日本のアンダーグラウンド・シーンで人気なのは知ってますか? ヒップホップ系、ハウス系、そしてインディ・ロック系のDJが買っているんですよ。

アマンダ:それは素晴らしいわ。欧米のミュージシャンにとってのゴールは日本で愛されることだよ思うのよ。日本人は何か、すばやくて、強烈で、アートへの情熱に満ち溢れているように思う。もし日本に行って、DJが〈シルク〉のレコードを回しているのを聴いたら、驚くでしょうね。

あなたのレーベル〈NNF〉のどれもが独特の音だし、いくつかのリリースは実験的です。まずはあなたの歴史から教えてもらえますか?

アマンダ:私はロサンジェルスに80年代初頭に生まれた。実を言うとね、音楽を演奏することには、そこまで興味がなかったのよ。ずっとライターになりたいと思っていた。その学位を取って、芸術のアウトレットとして続けていくものだと思っていたわ。音楽は別の方向から何となくやって来たのよ。ブリット・ブラウン(Robedoorとして数多くの実験作品を出している)と私はデートをしていて、彼はカシオとギターを持っていた。私たちはそれを面白おかしく使い、曲と歌詞を書いて遊んでいた。私たちは、この初期の空想を、大きな規模になったけど、まだプレイし続けているのだと思うわ。

どんな10代を送りましたか?

アマンダ:いわゆる変人よね。普通に学校に通っていたけれど、 同時にモヒカンで口にピアスをしていたという意味でね。

パンクに少し脱線した優等生ですか?

アマンダ:私はパンクではなかったのよ。R&Bやヒップホップが好きだったの。異常者でもなかった。私はただたんにクールでいたかったし、いまもそうなのよ。

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真面目な話、ドラッグの影響はないわ。ドラックは退屈で、興味を持ったことがないの。外の世界では私はかなりのストーナーだと思われているのかもしれないけど、それは私ではない。

あなたにとっての音楽とは何でしょう?

アマンダ:私は音楽を作るってことよりも、まずは音楽の大ファンなのよね。インスパイアされる、すばらしいアーティストと仕事をするのが好きなのよ。すばらしい音楽に圧倒されるのが好きだし、ダンスするのも好きよ。

音楽はどうやって学んだんですか?

アマンダ:いや、まったく学んでないわ。

ブリット・ブラウンとはどのように〈NNF〉レーベルをはじめたんですか?

アマンダ:ブリットはファッション雑誌の仕事の私の上司だったのよ。私は、彼と出会ったとたんすぐに好きになったの。彼が私を好きになるまでは時間がかかったけどね(笑)。そして私たちはレーベルをスタートしようと思い立った。それがフルタイムの感情になるなんて考えてもいなかったけど。「音楽を作っている友だちがいて、私たちには彼らをサポートするお金がある。じゃあ、レコードを作ろう(let's make a record!)」、こんな感じだったのよ。

〈NNF〉レーベルのポリシーについて教えてください。

アマンダ:ブリットと私が音楽とアーティストが作るモノを信じているということだけ。信頼と真実は私たちにとって大きいのよ。ファンが私たちがいままでリリースした作品についてどう思っているのか、すべて知っているわけではないけれど、私たちは音楽が好きで、アンダーグラウンドへの愛にふさわしい、という信頼を持たれるべきだと思っているわ。私たちは流行先導者ではないけれど、強い意見と特有なテイストを持っている。もし私たちが、あなたが「いけている」と思ったら、あなたも仲間よ。

レーベルはなぜヴァイナル、カセット、あるいはCDRでリリースするのですか?

アマンダ:CDRは触れたりプレイしたり聴いたりするには楽しいものではないわ。まず美学的に面白くないし、メディアとして記憶に残るものでもない。

CDを嫌っている理由は?

アマンダ:傷がつくし、ケースは壊れるし、たったひとつのシミでスキップするし、かなり迷惑よね。

ちなみに〈Not Not Fun〉というレーベル名はどこから来たんですか?

アマンダ:これは昔私がよく言っていた言葉で、まぬけ風に使ってたのよ。最悪と、そんなに楽しくないの中間ぐらいの意味よ。

あなたは長いあいだポカホーンティットとして活動してましたが、このバンドはどうやって生まれたんでしょう?

アマンダ:まずね、「ポカホーンティットというバンドをはじめた夢を見たのよね」と、私がベスアニー(現、ベストコースト)にかけた電話からはじまっている。いま聞いたらバカみたいだけど、本当の話よ。ベスアニーは素晴らしい声を持っているわ。私には、彼女の歌があり、言葉に表せないほど至福があって、ディストーションのギターがなり響く......というバンドのヴィジョンがあった。ラッキーなことに、彼女は私の空想を満足させることが好きだったのよ。

初期の音はノイズ/ドローンでしたよね。これは何の影響なんですか?

アマンダ:正直言うけど、直接影響を受けているものはない。あなたが聴いているのは、(ノイズ/ドローンというよりも)アマンダとベスアニーが純粋に即興している音なのよ。私も彼女もドローン音楽を聴いたことがない。私はファンクやダブ、ビョーク、シャーデー、ア・トライブ・コールド・クエストが好きで、彼女はビリー・ジョエル、スプリングスティーン、ブリンク182、ビーチ・ボーイズが好きだった。どこから私たちの音楽が来たのかわからないけど、私たちのあいだで何か生まれたんでしょうね。

すごくサイケデリックな音楽だと思うんですけど、何を目的として作られたんでしょう?

アマンダ:目的は、私たちの友情、女らしさ(femininity)、ユーモア、そして創造性を祝うために接合することだった。それはともに、私たちの時代のタイムカプセルだった。注目されはじめたとき、私たちは自分たちの幸運を信じることができなかったわ。

ドラッグ・カルチャーからの影響はありましたか?

アマンダ:いいえ、真面目な話、ドラッグの影響はないわ。ドラックは退屈だし、興味を持ったことがないの。外の世界では私はかなりのストーナーだと思われているのかもしれないけど、それは私ではない。

〈NNF〉の初期のウェアハウス・パーティについて教えてください。

アマンダ:ロサンジェルスでは大きなフォロワーはつかなかったけどね。ほとんどのパーティは75~100人規模で、それ以下のときもたくさんあるほど親密だったわ。自分たちが何かかっこ良くて特別という感覚だったし、そんなにたくさんの人に気づかれなかったということでもある。正直言って、私たちはいつでもこれで良かったのんだけどね。

2010年のポカホーンティット名義の最後のアルバム『Make It Real』はダビーで、ユニークなビートを持った作品でした。Pファンクのようなアートワークも面白かったし、そのファンキーな感じとか、それ以前のポカホーンティットとは別物というか......。

アマンダ:バンドが5人編成に変わるということはすべてのジャンルにおいて、かなりの変化なのよ。部屋に5人の人間がいるということは、ドローン音楽やアンビエント音楽にはエネルギーが高すぎるの。生のドラマーがいて、ファンキーなベース・プレイヤーがいて、それで突然、こんなグルーヴィーでサイケ・ワールド・ビート・アンセムを書いたのよ。リスナーに、よりアカデミックな音楽を......という初期のヴァージョンとは違って、私たちは人びとを動かしたかったし、自分たちも動きたかったの。私は自分の歌詞を信じると言うことにも気づいたし、何かモットー(従来の物語より深い自己表現)のようなモノに変えた。

あなたのなかにそのような進化があったんですか?

アマンダ:私たちは新しい方向に行こうと意図的に発展した。どんなリスナーにむけてもまったく違う経験ができるように、古い音を洗い流すという、重大な意図を持って、何か震える、新しいものを作り出そうとした。私たちに1日目から最後の日までファンがいることを知ってびっくりしたけどね。

何か特別な影響があったら教えてください。

アマンダ:私はいまでも音楽が好きで、音楽への愛がどんどん成長している。トリップ・ホップ、R&Bやヒップホップ、ダンス・ミュージック、そしてデジタル・アンダーグラウンド、ディー・ライト、ブラック・ボックス、ビギー、ポーティスヘッド、ミスター・フィンガーズ、ア・ガイ・コールド・ジェラルドが大好きなのよ!

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私たちは音楽が好きで、アンダーグラウンドへの愛にふさわしい、という信頼を持たれるべきだと思っているわ。私たちは流行先導者ではないけれど、強い意見と特有なテイストを持っている。

女性アーティストだけを集めて『My Estrogeneration』というコンピレーション・アルバムを作りましたね。これはどんな経緯で生まれたんでしょう?

アマンダ:女性はアンダーグラウンド・シーンでもっと評価されるべきなのよ。音楽のメインストリーム世界では女性をよく見る。稼ぎ手、ビジネス権力者、トレンドセッターといったところでね。しかしアンダーグラウンドの世界では、ショーにいる大多数は男性なのよ。オンライン・バイヤー、ブログ運営者、ミュージック・ジャーナリストも男だらけよね。もっとも私たちが女性というだけでゲットー扱いされる考えは好きではないけどね。フェミニストの最善の提案は、パイのスライスを欲しいことではなく、自分たちの別々のケーキが欲しいってこと。私たち女性がみんなひとつの場所で、創造的な力、重要な存在として知覚されるのはいいわよね。

サブレーベルの〈100% Silk〉をはじめた動機について話してください。

アマンダ:アンダーグラウンド・ダンス・ミュージックのアートを強調したかったからレーベルをはじめたのよ。ダンスのほとんどのチャンネルは健康的だと思う。ダンスというヴィジョンには、教養ある男性に美しいコンピュータや複雑な機材もある。ダンスのなかにソウルと優雅さ、ランダムと興奮、アウトサイダーの感覚を組み入れてやっている連中を知っていたので、私は彼らにハイライトを当てて、アーティストをサポートしたかった。コンセプトはダンスで、そう、本物のダンシングよ。

チルウェイヴやシンセ・ポップは好きですか?

アマンダ:チルウェイヴはよくわからない。シンセ・ポップは好きじゃない。私はあくまでディスコを崇拝しているの。大好きよ。〈シルク〉からでている音楽はたんに電子楽器で作った音楽ではない。あなたをダンスさせ、グルーヴさせなければならないの。

でもあなたの音楽には80年代のニューウェイヴからの影響がありますよね?

アマンダ:自分では80年代的だと思ってないんだけどね。ニューウェイヴでもないと思うけど、幾何学的なニューウェイヴのアートは好きよ。スペンサー・ロンゴは私を素晴らしいナーゲルの女性として描いてくれた。それが80年代の審美からの借りてきた物だとしても、スペンサーは古い物を新しい感覚で再生できる人だと思うわ。

クラブ・カルチャーに関するあなたの考えを教えてください

アマンダ:クラブ・ミュージックは文字通りにいってセンセーショナルよね。ほとんど知覚の音楽で、大袈裟で、人を楽しませ、ドラマティックで、遊び心があって、セクシーで、催眠効果がある。私は踊るのも、汗をかくのも、ダンスフロアで自分の体を失うのも好きなのよ。もし私が他人のなかの同じ反応を刺激する音楽をリリースすることができたら、私が望んでいたよりも良いモノができたと満足するでしょうね。

いろんなスタイルを楽しんでいるって感じですか?

アマンダ:そのときの感覚をね。その瞬間に何に惹かれているかによるわ。あるときはダブだったり、エクスペリメンタル・ポップだったり、ハウスだったり......。音楽を探しながら変化することが好きなのよ。ひとつのことを20年続けためにここにいるわけではないから。


LA Vampires
So Unreal

Not Not Fun

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2010年末にL.A.ヴァンパイアーズ名義で出した『Unreal』はとてもパワフルな作品でしたけど、あのタイトルはどこから来たんですか?

アマンダ:あのアルバムをレコーディングしていたとき、私の人生すべてが非現実的に感じられた。ポカホーンティットは解散して、仲の良い友だちを失って、レーベルが私のフルタイムのジョブになって、私の最初の小説が売れたばかりで、かなり圧倒されていた。『Unreal』(非現実的)は、このセンセーションを表すいちばんの方法だった。

アメリカであなたの音楽は受け入れられているんでしょうか?

アマンダ:答えるのに難しい質問よね(笑)。何人かは嫌いで、何人かは好きで、ひとりかふたりぐらいは大好きであって欲しいけど。

あなたの音楽は、アメリカの主流文化とはどのような関わりがあると思いますか?

アマンダ:いいえ、私はアメリカ文化のメインストリームから外れているからね。人は私の音楽をただの騒音だと思っているし、ローファイのエクスペリメンタル・アーティストだと思っている。まあ、反論はしないけどね。

音楽を通じて言いたいことは何でしょう?

アマンダ:まずはあなた自身が楽しむってこと。

レディ・ガガについてどう思う?

アマンダ:深く考えたことはないけど、少なくともあの音楽が良いとは思えないわよね。でも彼女の体はすごいと思う。綺麗な形をしているし、ファッションも大好きで、その部分は尊敬している。ただ、彼女の音楽が彼女の個性やアウトサイダー感のように奇妙で壊れていれば良いのにと思う。そうすれば、彼女はメインストリームでもアンダーグラウンドでも重要人物になれるからね。

今後の予定は?

アマンダ:仕事,仕事,仕事,仕事。良い音楽を作る。ベストな音楽をリリースする。愛し続ける。自分が楽しむ。


message from AXIS - ele-king

 デトロイト・テクノにおける偉大なるミニマルの父、そして手のつけられないSF中毒者でもあるジェフ・ミルズから新しいプロジェクトに関する連絡を受けた。以下は、彼自身からのメッセージである。

文:ジェフ・ミルズ

 『Fantastic Voyage』(「ミクロの決死圏」)プロジェクトはパリのシテ・ラ・ミュージックというベニューからの依頼ではじめたものだ。そのベニューでいくつかの映画上映をスペシャルな形で行う企画があり、僕にも好きな映画の音楽を制作してほしいと言われ、すぐにこの映画を選んだ。1966年発表以来毎年のようにどこかで上映されていて、僕も長年お気に入りだったし、他のSF映画とは一線を画した内容でいちど観たらその感動はなかなか忘れない印象的なフィルムだ。
 『Fantastic Voyage』を新しいサウンドトラックとともに上映するにあたって、僕は観客を巻き込んで体験するような内容を考えた。映画のなかで、病気の科学者の体内に潜水艦が入っていくところで、観客も同様なフィーリングを感じるようなシナリオを考えた。観客が体感できるように、映画内で風が吹く場面では会場に設置した巨大扇風機を回し、床を振動させるべく第二のサウンドシステムを用意したり。スクリーンもふたつ用意し、体内に入る前は1枚目のスクリーン、2枚目のスクリーンのまわりにはデコレーションやライティングを施し体内の雰囲気をだし、その他にも観客が体内にいるような感じを体験できるよう工夫した。
 サウンドトラック制作には数か月を要し、実際に使用したよりもっと多くのサウンド、80~90曲を用意していた。制作初期の段階から、このサウンドトラック制作ではテクノロジーに頼るような音はつりあわないと考えていた。人間の体のなかに入っていくのはとてもオーガニックなことで、それがテクノロジーの進歩、コンピュータや機械より重要なことだと思った。音が複雑に絡み合い、多次元的な層を織りなすようなサウンドをつくりあげていく必要があると感じた。あえてシンクされていないシーケンスを組み合わせることで、血流や内臓の自然な感じを表現しようとした。映画のために制作したスケッチ(曲)をぜひリリースしたいと思って今回2枚組のCDにした。
 映画『Fantastic Voyage』のおもしろいところ、他の映画とは違うところは、信じられない体験が宇宙や海などではなく、人間の体内で起きるというところだ。だからどんな人でも興味を持つはずだし、身近なこととして感じられるはずだ。医学的な知識がなくても、わかりやすいように科学者たちの冒険とともに説明されており、若い人たちは一度は見るべき映画だし、すべての人が自分たちの体がスペシャルだということを再認識する機会を与えてくれると思う。




Chart by Underground Gallery 2011.10.06 - ele-king

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KRAMER...

KRAMER... #House Revenge #502 (HOUSE REVENGE) »COMMENT GET MUSIC
FIRST CHOICE「Let No Man Put Asunder」幻のDERRICK MAY & ASHLEY BEEDLEリエディットが遂に復刻!DERRICK MAYが90年代中期に毎回必ずプレイしていた、FIRST CHOICE「Let No Man Put Asunder」のリエディットが遂に復刻! DERRICK MAYのミックスCD「Mix Up」でも一部分がリエディットされ使用されていたので、聞いたことがある方も多いと思いますが、実はコレ、ASHLEY BEEDLEとDERRICK MAYが、RON HARDYのリエディット・ワークをお手本にして制作した、アンオフィシャルなリエディット作品なんです!電車が走り去るSEをバックに、抜群にファンキーなパーカッシブ・グルーヴで展開していく、とにかくアガるディスコ・ハウス!!ASHLEY BEEDLEによるA面、DERRICK MAYによるB面、どちらも本当にカッコイイ!!!オリジナル盤は欧州の中古市場では100竄ャを超える値段で取引されることもある正真正銘"幻"のトラックです

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MO MOODY (MOODYMANN)

MO MOODY (MOODYMANN) Doin Ya Thang (White Label) »COMMENT GET MUSIC
MOODYMANNの新プロジェクトMO MOODY!超限定プレス! 既にyoutubeにPVが公開され、ファンの間で大きな話題を集めていた新曲「I Got Werk」、初期の[KDJ]の作品を思い出させるような、ライブフィーリング溢れるディスコ・チューン「Doin Ya Thang」など、全3曲を収録!ここ最近のMOODYMANNの作品の中でも群を抜いた一枚だと思います!

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REEL BY REAL

REEL BY REAL Surkit Chamber - The Melding (A.R.T.Less) »COMMENT GET MUSIC
デトロイトの隠れた重要人物REEL BY REALが約20年振りに新作を発表! 90年代初めに、JUAN ATKINSが運営していた幻のレーベル[Interface Records]や、当時のデトロイト・テクノを積極的にUKへ紹介していた名門レーベル[10 Records]から作品を発表し、コアなデトロイト・ファンの間では伝説のアーティストとして語られたいたMARTIN BONDSによるプロジェクトREEL BY REALが、何と20年ぶりの新作をリリース!ジャケットのアートワークは、[Underground Resistance]や[Red Planet]、[Transmat]のデザインでもお馴染みのABDUL HAQQによるもの!デトロイト・ファン・マスト!

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RONNY & RENZO

RONNY & RENZO Heartbreak Theme (Rekids) »COMMENT GET MUSIC
CARL CRAIGリミックス収録!ベルギーのカルトレーベル[King Kung Foo]で知られる RONNY & RENZOが、盟友 RADIO SLAVE主宰の[Rekids]から新作をリリース! QUIET VILLAGE名義でリミックスを提供していたこともあるRADIO SLAVEが、自身主宰の人気レーベル[Rekids]より、ベルギーのカルトレーベル[King Kung Foo]で御馴染み RONNY & RENZOによる最新作をリリース。低くドープにウネりを上げるスローモーなグルーブにシリアスなムード漂うアンビエンスなウワモノやディープな声ネタ、シンセリフなどを響かせ、10分を超える長尺世界の中ジワジワとハメに掛かる 超強烈トラックを披露。さらにカップリングには、ファンクネスなグルーブとスペーシーなシンセメロを響かせ、より壮大な世界を展開していく御大 CARL CRAIGによるリミックスを収録。当然、こちらも間違いありません!大・大・大推薦!

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QUINTUS PROJECT

QUINTUS PROJECT Night Flight (Derwin) »COMMENT GET MUSIC
UGヘビー・プッシュ!87年に限定300枚でリリースされたQUINTUS PROJECTのアルバム「Moments」に収録の「Night Flight」をPSYCHEMAGIK、LEXXがリミックス!しかもカップリングには、オリジナルも収録されています! JAZZANOVAのALEX BARACKが主宰する新レーベル[Derwin Recordings]新作は、87年にドイツ[NGM]よりリリースされた激レアアルバム「Moments」より、可憐な鍵盤が印象的に響く、緩やかなチル・コズミック/フュージョン・シンセ・クラシック「Night Flight」が世界初の12インチ化!このオリジナルを再発させてくれただけでも本当に嬉しい1枚ではあるのですが、さらにカップリングには[Ambassadors Reception]からアルバムリリースが予定されている PSYCHEMAGIKによるリミックス、KAWABATAこと LEXXによる'Night Crusin'なレイトバック/バレアリック・リエディットを収録。

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STRANGER SON

STRANGER SON Inside Many Summers (WHITE BOX) »COMMENT GET MUSIC
A MOUNTAIN OF ONE辺りのサイケデリック縲怎oレアリックなロッキン・ディスコは絶対に要チェックです!!限定250枚プレス。 元TVH3のGARETH SMITH率いるマンチェスターの大所帯ポストパンク・バンドSTRANGER SON OF WB改め、STRANGER SONによる待望のニューシングルが、ホーム・レーベル[Whitebox]から登場! A MOUNTAIN OF ONEのサウンドを彷彿とさせるようなサイケデリック縲怎_ブ縲廸.W縲怎Iルタナロック縲怎oレアリックな要素を、独自フィルターを通し昇華させた、オリジナリティー溢れるロック・サウンドを披露。収録3作、どれも本当に良いですので、コレはホントいオススメです!

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DON PAPA & SUBMARINE

DON PAPA & SUBMARINE Kambo Super Sound (Sex Tags Amfibia) »COMMENT GET MUSIC
ノルウェーのカルト・レーベル[Sex Tags Mania]傘下[Sex Tags Amfibia]新作は、昨年リリースされ話題となった DON PAPA & SUBMARINEによるレゲエ/ダブスプリットシングル!! レーベル看板 DON PAPAがSUBMARINEと共に手掛けるレゲエ/ダブ・スプリット・シングル 第2弾。ジャマイカン・ダブ手法な深く打たれるダブ・グルーブにスモーキーなヴォーカルを響かす DON PAPA手掛ける Side-A「Come 2gether」、カップリングには同曲のダブヴァージョン「Moss Dub Massive」を収録。ジャンルレスにコレは本当にオススメしたいです!! 限定プレスでのリリースとなると思いますので、コレだけは是非お早めに縲

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BRYAN FERRY

BRYAN FERRY Alphaville (Leo Zero Remix) (White) »COMMENT GET MUSIC
しばらく前から話題となっていた1枚が遂にヴァイナル・リリース!ROXY MUSICのフロントマン BRYAN FERRYのリミックスアルバムからのホワイト・ヴァイナル・カット!LEO ZERO、TIME & SPACE MACHINEのリミックスを収録!! 知らなかった人も多くいるとは思いますが、実はコレ、[Virgin]傘下[The Vinyl Factory]より、今年春先頃にほぼUKオンリーの取り扱い(日本にはほとんど入っていなかったと思います)で超限定リリースされていた「Alphaville Remixes」が、ホワイトながらも原盤と同じカップリング仕様で再登場!!!まず Side-Aでは、A MOUNTAIN OF ONEの中心人物 DJ LEO ZEROが、どこかトロピカルなムードを醸しだす、暖かくメランコリックな雰囲気が◎なミッドテンポなチル/バレアリックなディスコリミックスを披露し、Side-Bには、THE JOUBERT SINGERS「Stand On The World」の印象的なオルガンプレイをネタとして使ったと思われる TIME & SPACE MACHINEのリミックスを披露。どちらも本当に最高ですね縲怐B恐らく今作も限定プレスでのリリースになると思いますので、Nu-Disco縲怎nウス派の方は絶対にお見逃しのないよう、お早めのチェックをオススメします!当然、当店一押しの1枚です!

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DJ DEEP AND JOVONN

DJ DEEP AND JOVONN Back In The Dark (Clone) »COMMENT GET MUSIC
2000年にフランス[Distance]からリリースされた、DJ DEEP & JOVONNのディープハウス・クラシックが[Clone]より復刻![Blance]やCHEZ DAMIER辺りにも通じるミニマルなリフをバックに、セクシーにうねる黒いベース・グルーヴ、ワンコードながら絶妙のタイミングで刻まれるオルガン・リフを絡めながら、ジワジワとビルドアップする最高のディープ・ハウス・サウンド!ポエトリーも良い感じです!リリース当時は、それ程ヒットした訳ではありませんが、当時よりも今のムードに合っているように気さえする、ハウス・ファンなら絶対に聴いて頂きたい一枚です!傑作!

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KASSEM MOSSE

KASSEM MOSSE Enoha Ep (Nonplus) »COMMENT GET MUSIC
[Workshop]や[Mikrodisko]からのリリースでお馴染み、ベルリンのカルトアーティストKASSEM MOSSE、 ダブステップ縲怎eクノ越境レーベル[Nonplus Records]からの新作!モノ・ミニマル縲怎Gレクトロまで、全曲◎!MAURIZIO「M5」を"酸"を加えたような、ドープ・モノ・アシッド・ミニマルのA1がとにかくカッコイイ!うねるようにビルドアップしていく展開も素晴らしい!その他にも、DREXCIYAを思われるようなダーク・エレクトロや、ベルリン産らしい、インダストリアル・テクノなど、全4曲、全て◎!ここ最近のKASSEM MOSSEの作品の中では、ずば抜けてカッコイイです!
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