「PAN」と一致するもの

Chart by Underground Gallery 2011.06.13 - ele-king

Shop Chart


1

GERALD MITCHELL

GERALD MITCHELL Resurrection 2011 Remix GMi »COMMENT GET MUSIC
デトロイト・テクノ・シーン随一のメロディー・メーカー、そしてキーボーディス ト。ジェラルド・ミッチェル最新作! UR、Los Hermanosで聴かせたテクノ・クラシックスの数々。ジェラルド・ミッチェルを証するものは、彼が残してきた強く美しい音像と、世界中のオーディエンスたちの記憶に残るリズムの渦。デトロイト・テクノ、最後の巨人が、いよいよ自身のレーベル・ワークとともに、自身のソロ・プロジェクトを始動させる!!ソロ第1弾シングルは、今、困難な状況にあるすべての日本人に捧げられた 『レザレクション(復活) 2011 Remix』。かつて、彼が自身の困難に打ち勝ったことを機に作られたLos Hermamosの名作を、今こそ日本のファンに捧げたいと、鋭意のセルフ・リミックス。近々リリース予定のフル・アルバムからの楽曲を従えて、待望のリリース!

2

THE MARTIAN

THE MARTIAN Techno Symphonic in G Red Planet »COMMENT GET MUSIC
Submergeのみで販売されていたRED PLANET14番が遂に解禁! レーベル側の都合により、Submergeのオンラインショップのみでの販売となっていたRED PLANET14番が遂に一般販売を解禁! リリースから18年の時を経た今でも、ピークタイムのフロアを彩り続ける永遠の アンセム「Star Dancer」や、コズミック・テクノの名作「Firekeeper」など、 数多くのクラシック作品を産み出してきた人気シリーズである『RED PLANET』。 SUN RA、P-FUNKから受け継がれるコズミック・ロマン主義と、森羅万象への信仰 や儀式としての「ダンス」といったネイティブ・アメリカンの思想を根幹テーマに 持つ、マッド・マイクのライフ・ワークとも呼べるプロジェクト!

3

KOUJI NAGAHASHI

KOUJI NAGAHASHI Monster Olympic Iero »COMMENT GET MUSIC
ジャパニーズアンダーグラウンド!新潟の[Iero]待望の新作!作秋、4年の沈黙を破り、レーベル再スタートと共にリリースした前作のTAKUYA MATSUMOTOの作品は、確かな耳を持つバイヤーや、コアなディープ・テクノ/ハウス・ファンから高評価を得た、新潟のアンダーグラウンド・レーベル[Iero]の新作!今回は、レーベルオーナーでもあるKOUJI NAGAHASHIをメイン・トラックに、盟友TAKUYA MATSUMOTOのリミックス2トラックをBサイドに配し、現在の各国シーン"最深部"に呼応する次世代のディープ・ハウス/ディープ・テック・サウンドを披露!デトロイトのゲットー・エレクトロ・ファンク、マンチェスターのエレクトロニカ・レーベル[Skam]の初期作品を彷彿とさせる、ダーティーかつLO-FIな質感と、ドープなビート構築で展開していく、ロウビート/エレクトロを披露したKOUJI NAGAHASHIのオリジナル、入り組んだリズム・パーターンと、ダビーな空間処理でドープにロックしていく、例えるなら、USシーンのOMAR-S/JES- ED/DJ QU、そして成長著しいロシアのANTON ZAP~ベルリン周辺のサウンドともリンクするようなディープ・テックへ昇華させたTAKUYA MATSUMOTOリミックスの、計4トラックを収録

4

SLEEPARCHIVE

SLEEPARCHIVE Ronan Point Tresor »COMMENT GET MUSIC
ベルリン・ミニマル・マスターSLEEPARCHIVE新作は何と[Tresor]から! ミニマル・テクノ・ファン待望!"POST SLEEPARCHIVE"と形容される程に、沢山のフォロワーを生み出した、ベルリンのミニマル・テクノ・マスターSLEEPARCHIVE、約2年振りとなる新作は、老舗[Tresor]から! レーベルが変わっても、サウンドは一貫したSLEEPARCHIVE節!無機質なパルス音、映像的に配置されたホワイト・ノイズ、良い意味で"黒さ"とは正反対の、揺れの無い直線的なグルーヴ、ミニマル・テクノはこうであるべき!と思わずにはいられない、真性ミニマル・テクノが4トラック!

5

TRAXX

TRAXX To The Beat Bizarre! Lumberjacks In Hell »COMMENT GET MUSIC
コレは超ヤバい!! オールド・シカゴ・マニア MELVIN OLIPHANT IIIによるプロジェクトTRAXX新作!!! [Creme Organization]や[International Deejay Gigolo Records]からも作品を残す TRAXX aka. MELVIN OLIPHANT III新作がコレまた相当ヤバい仕上がりに!!まず Side-Aでは、オールドなドラムマシンのリズムにクラップやTANGELINE DREAMネタのシンセ、ヴォイス・サンプルなどを交え、18分にも及ぶ圧倒的なまでのドープな世界観で展開していった「To The Beat Bizarre!」。そして Side-Bには、RON HARDYからの影響を感じさせる、様々な楽曲を組み合わせたかのような「insane experiment abstract」。どちらもホント最高な1枚なのですが、個人的には Side-Aがとにかく一押し!是非チェックしてみて下さい。

6

SPECTER

SPECTER Pipe Bomb Sound Signature »COMMENT GET MUSIC
先日の来日ツアー時に、THEO PARRISHがヘビー・プレイしていた、マッド・シカゴ・ チューンが、[Sound Signature]からリリース!THEO PARRISH率いる[Sound Signature]新作は、PATRICE SCOTTのレーベル[Sistrum]や スペインの注目ディープ・ハウス・レーベル[Downbeat]等から作品をリリースしてき たSPECTER aka ANDRES ORDONEZが登場![Sistrum]や[Downbeat]からリリースされた作 品はLARRY HARD直系のピュアでエモーショナルなディープ・ハウスでしたが、今回は レーベル・カラーを意識したのか、かつてのシカゴハウスが持ちあわせていた、マッ ドでピプノティックな趣で展開されるミニマリスティックなシカゴ・ハウスを披露!先 日行われたジャパンツアー時に、THEO PARRISHがヘビー・プレイしていたキラー・チュー ンです!片面プレス!

7

STEREOCITI

STEREOCITI Kawasaki Mojuba »COMMENT GET MUSIC
UGヘビー・プッシュ!ジャパニーズ・アンダーグラウンドSTEREOCiTI待望のデビュー・アルバム! シカゴ/デトロイトの伝統とベルリンの空気感が同居しつつも、日本人ならではな繊細な音響構築で、独自のディープ・サウンドを生み出してきた、 日本を代表するアーティストKEN SUMITANI aka STEREOCITIが、ベルリンの[Mojuba]から待望のデビュー・アルバムをドロップ! アルバムタイトルの "Kawasaki" は、STEREOCiTIの出身地でもある川崎市にちなんでつけられたとのこと。アルバム全体を通して感じられる、低い温度感と低空飛行なグルーヴ、"ディープ"や"ミニマル"などという安易な言葉では表すことが出来ない、その奥深くに確実に存在する、確固たるソウルが詰まった、ジャパニーズ・アンダーグラウンドを代表する傑作アルバムが誕生!

8

NED DOHENEY

NED DOHENEY Hard Candy Columbia »COMMENT GET MUSIC
DJ HARVEYやDJ COSMO(昨年の来福時、ラストにプレイ!)プレイする AOR名盤が、嬉しいジャケ付きで再発! 昨今、DJ HARVEYが同アルバム収録「Get it Up for Love」をプレイすることで、ディ スコ/ハウス層からも注目を集め、年々、市場で見かけることも少なくなり、見つけた としても高値で取引されることが増えてきた、NED DOHENEY 76年リリースの3rdアルバ ムが、嬉しいことにオリジナル・ジャケ仕様で再発されました!元々AORファンからは 人気の高い、同シーンを代表する名盤として知られる1枚なだけに、前述の曲以外にも、 フリーソウル名作として知られる「Each Time You Pray」など、甘く、アーバンな楽 曲が揃っていて言うまでも無く素晴らしい内容の1枚。持っていなかった方は是非

9

DIONNE

DIONNE Back On The Planet Smallville »COMMENT GET MUSIC
LARRY HEARDファンへ!SMALLPEOPLEのJUST VON AHLEFELDによる変名DIONNEの新作が[Smallville]から! カッコイイです!正統派です!往年のMr.FINGERSの作品を思わせるような、アナロジカ ルな弱アシッド・ベース、浮遊感たっぷりの空間シンセで、じっくりとハメていくA面 「Back on the Planet」、繊細なシンセ・リフが軽快なムードを演出した、程よいト ランス感が◎な「What You Are」、モッサリ感が緩心地良い、ダブ・ハウス・ムードの 「Capsule」の3トラック、全て最高![Smalleville]本当にカッコイイです!今回も手放 しでオススメです!![Dial]、[Laid]、[Smalleville]、このラインがツボの方なら間違いない一枚!

10

DJ DUCT FEAT. THE REGIMENT

DJ DUCT FEAT. THE REGIMENT Backyard Edit Pt.04 _ Detroit Session Thinkrec. »COMMENT GET MUSIC
レア・コレクションがたっぷり仕舞い込まれたレコード棚をひっくり返して、まるで初期衝動のようにエディットしまくった、大好評シリーズ『BACKYAD EDIT』。第2シーズンの幕開けは、なんとラップもの!しかも、90年代のHIP HOP GOLDEN YEARSを彷彿とさせる、デトロイトのMCチーム "THE REGIMANT"との強力タッグ作品!!その名も『デトロイト・セッション』!!!

Chart by UNION 2011.06.10 - ele-king

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1

SPEKTER

SPEKTER Pipe Bomb SOUND SIGNATURE / US »COMMENT GET MUSIC
SOUND SIGNATURE最新作はTheo Parrish自身もジャパンツアーでヘヴィプレイをしていたあのトラック!彼の持ち味であるこれまでの繊細なディープハウス感はそこには一切無く、かつてのシカゴハウスと今の空気感をマッチングさせた、「溜め」が絶妙なトラック。酩酊状態のバッドトリップを思わせるような音のねじれ、程よくアシッドなウワものの置き方も素晴らしく、フラットなクラップに体を支えられながら淡々とフロアメイクをするようなドープな仕上がり。

2

OMAR S

OMAR S Here's Your Trance Now Dance! (Shadow Ray Remix) FXHE RECORDS / US »COMMENT GET MUSIC
OMAR Sの片面シングル"Here's Your Trance, Now Dance"のリミックス12"!!ランニングベースを這わせたオリジナルに対し、Shadow Rayのリミックスはトラック全体を彩るストリングスを生かし、パーカッションビートで土着的な雰囲気を加えアタックの強いクラップでダンサブルに変貌させた渾身のリミックス!!Balance AllianceクルーやPermanent Vacationクルーもレコメンドする1枚!

3

RICARDO VILLALOBOS,MAX LODERBAUER

RICARDO VILLALOBOS,MAX LODERBAUER Re:ECM ECM / GER »COMMENT GET MUSIC
設立から40年が経ったECMで初となる試み。最早説明不要、ミニマル・テクノの第一人者であるRicardo Villalobosと3月に昨年9月にMetamorphose2010での来日も果たしたMoritz Von Oswald Trioや2月のDommune出演も記憶に新しいnsi.のメンバーとして活躍するMax Loderbauerの2人がECM作品をリミックス。

4

ABACUS

ABACUS African Hi-Fi Vol.1 NDATL MUZIK / US »COMMENT GET MUSIC
シカゴを代表するディープハウスレーベルPrescriptionやGuidance Recordings、そしてTransmat傘下Fragile Recordsから作品をリリース、「You Make Me Feel Like」や「Baghdad Cafe」などの大ヒット作を残してきたベテランA:xus (Abacus)による2006年作品が、Kail Alce主催NDATL流通で12インチをリ・リリース。

5

VINS VS SE62

VINS VS SE62 EP GIMME THE LOOT / UK »COMMENT GET MUSIC
これは最高!!!!!!DJ Cole Medinaが立ち上げたフレッシュなビートダウン&スローモーディスコレーベル"GIMME THE LOOT"からいよいよ第一弾リリース!VINS & SE62なる謎のアーチストですがネタのチョイスも音の作りこみもまんまCole Medinaな仕上がり!ロック~ヒップハウスから、波のSEも涼しげなフリーソウル、80'sまで全方位完全網羅!密度の高いフロアでも、音の抜けがいい野外でも、この1枚は相当な戦力になります!

6

DJ DEZ(a.k.a. ANDRES FROM SLUM VILLAGE)

DJ DEZ(a.k.a. ANDRES FROM SLUM VILLAGE) Dez Electric DEZ-JS / JPN »COMMENT GET MUSIC
Moodyman主宰を拠点にAndres名義のリリースを重ねるDJ DEZ。『THE DEZ ELECRTIC』をコンセプトに、ヒップホップ、ソウル、エレクトロ、ブギー/ディスコ等黒さ溢れる楽曲の数々を、スクラッチ、カット、2枚使いを全編に盛り込んだ超絶的かつ黒光りしたプレイでミックス!80分に渡って最高の世界で楽しませてくれます!!

7

OWINY SIGOMA BAND (THEO PARRISH REMIX)

OWINY SIGOMA BAND (THEO PARRISH REMIX) Wires BROWNSWOOD / UK »COMMENT GET MUSIC
ロンドンを拠点に活躍するミュージシャン達が一致団結し、東アフリカ最大の音楽都市ナイロビにて現地ミュージシャンとのレコーディングを敢行した話題のプロジェクト、オウニー・シゴマ・バンドのアルバムからTheo Parrishリミックス収録の12"がシングルカット!

8

TIGER & WOODS

TIGER & WOODS Gin Nation RUNNING BACK / GER »COMMENT GET MUSIC
ラベルにスタンプのみが押されたミステリアスなセルフレーベル『EDITAINMENT』からではなく、MARK E、TODD TERJEなどNU-DISCOシーンの注目レーベル『RUNNING BACK』からのリリースとなる本作は、TIGER & WOODSの間もなくリリース予定のアルバム「Through The Green」にも収録予定の"Gin Nation"、"Kissmetellme"にアルバム未収録の"Kissmetellmemore"を収録した12"!!

9

MOODYMANN / ムーディーマン

MOODYMANN / ムーディーマン Private Collection 3 »COMMENT GET MUSIC
MOODYMANN aka KENNY DIXON JRのプライベート盤シリーズ第3弾! 新世代ジャズ・シンガー・JOSE JAMESのリミックスや幻のKDJ1番「MOODY TRAX」収録の傑作"U Got Me Blunted Up"など今回も見逃せないラインナップ!

10

INSTRA:MENTAL

INSTRA:MENTAL Resolution653 NONPLUS / UK »COMMENT GET MUSIC
ベース・ミュージック・ファン並びにテクノ・ファンも待望のINSTRA:MENTALデビュー・アルバム「Resolution 653」が自身のNON:PLUSからリリース!!!最先端のポスト・ダブステップ、ベース・サウンドを搭載した超話題珠玉の13曲!!!

Chart by JET SET 2011.06.06 - ele-king

Shop Chart


1

OBRIGARRD

OBRIGARRD HEIGE ME MARS E.T. »COMMENT GET MUSIC
刃頭+YANOMI=OBRIGARRDによる辺境ブレイクス~ジプシー・ヒップホップ!!ヒップホップを軸に、世界中のあらゆる民族音楽や土着的グルーヴを飲み込んだ傑作『OBRIWORLD』から、アンセム化必至のA1他4曲収録の限定12"が登場!

2

I BOAT CAPTAIN

I BOAT CAPTAIN SLOWER / MOODY BEAT »COMMENT GET MUSIC
The Backwoodsリミックスを収録したTiago新作が到着!!現行バレアリック重要レーベルを軒並み制覇中、八面六臂の活躍を繰り広げるポルトガルのイケメン・プロデューサー/DJ、Tiagoが遂にIs It Balearic?に参戦。しかもThe Backwoods a.k.a. DJ Kent(of Force Of Nature)リミックスまで搭載してしまった間違いの無い一枚が登場!!

3

ABOUT GROUP

ABOUT GROUP YOU'RE NO GOOD REMIXES »COMMENT GET MUSIC
曲者揃いのスーパー・グループをTheo Parrishがリミックスしたアナログ・オンリー初回プレス限定盤!!お得意の前衛的なファンク感覚が漲る打点を武器にワン&オンリーな漆黒ハウスへと改造したTheo ParrishによるA面、ケルン勢力も顔負けの脱臼ミニマルに仕立てたAshley Wales(of Spring Heel Jack)によるB面、どちらも聴き応え十分です!!

4

D.L A.K.A. BOBO JAMES

D.L A.K.A. BOBO JAMES OOPARTS (LOST 10 YEARS ブッダの遺産) »COMMENT GET MUSIC
世の中が変わろうとも俺自身は変わらない。この言葉以上の作品力を感じさせる、どこか懐かしい感覚を覚えつつも、いつの時代にも通用するサンプリング・ミュージック。

5

LOVEBIRDS

LOVEBIRDS WANT YOU IN MY SOUL FEAT. STEE DOWNES »COMMENT GET MUSIC
自身が主宰のKnee Deepは言うに及ばず、Teardrop、Lazy Daysとここ最近のリリースは全て外れなしの高打率を誇るジャーマン・ハウス・ベテラン、Sebastian Doringによる新作は復活した名門Winding Roadから久々に登場。

6

STEFFI

STEFFI REMIXES »COMMENT GET MUSIC
ベルリンPanorama Barのレジデントとしてここ日本でもメジャーな存在となったSteffiによる傑作1st.アルバムからのリミックス・カット。なんとニュー・ミレニアム・レイヴ旗手、Loneも参加してます。

7

QUANTIC

QUANTIC HIP HOP EN CUMBIA EP »COMMENT GET MUSIC
ヒップホップ・クラシックをトラディショナルなクンビア・スタイルでカヴァー!!中南米路線を突き進むQuanticによる話題沸騰作!!片面セラート・コントロールのカラー・ヴァイナル完全限定盤。全て未発表、エクスクルーシブ音源の全7曲収録です!!

8

GREG FOAT GROUP

GREG FOAT GROUP DARK IS THE SUN »COMMENT GET MUSIC
先行10"が一瞬で世界の市場から姿を消した、UKの鍵盤奏者/コンポーザーGreg Fort率いるバンドのデビュー・アルバム。エレガントでサイケデリックでグルーヴィー、独自の世界が花開いた大傑作!!

9

BATTLES

BATTLES GROSS DROP »COMMENT GET MUSIC
2007年の"Mirrored"以来となる待望のセカンド・アルバム。Warpからの限定アナログ!!Tyondai Braxtonが脱退、トリオ編成となっての4年ぶり通算2枚目のフル・アルバム。

10

M.A.N.D.E.A.R

M.A.N.D.E.A.R BUDDIES (RADIO SLAVE,MANDY RMX) »COMMENT GET MUSIC
M.A.N.D.Y.& Matthew Dearがコンビを組んだ話題のユニット! 昨年Thomas Schumacher によって手掛けられた当レーベル新作ズラリのDJミックス・コンピ『Get Physical 8 』の一曲めを飾り、話題となっていた"Buddies"がRadio Slaveによるリミックスにアップデートされシングル・カット!!

interview with Mike Paradinas - ele-king


Various Artist
14 Tracks from Planet Mu

Planet Mu

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 昔からのファンに言わせれば、かつてマイケル・パラディナスの〈プラネット・ミュー〉は、エイフェックス・ツインの〈リフレックス〉の後を追って出てきたレーベルだった。が、ゼロ年代のなかばにその形勢は変わった。〈プラネット・ミュー〉はいまや、ダブステップ/グライム/ポスト・ダブステップにおける第一線のレーベルのみならず、シカゴのゲットー・ハウスの最新型、ジュークを発信するレーベルでもあり、まあ早い話、目が離せないレーベルのひとつである。
 201O年の暮れにレーベルが発表したシカゴのジュークのコンピレーション・アルバム『バングス・アンド・ワークス』は日本でもずいぶん話題になったものだが、今年に入ってからも新しいコンピレーション・アルバム『14トラックス・フロム・プラネット・ミュー』、あるいはフォルティ・DLのセカンド・アルバム、そしてボックスカッターの新作と〈プラネット・ミュー〉は相変わらず好調なリリースを続けている。あまたあるインディ・レーベルのなかで、正直な話、僕自身もここまで長く〈プラネット・ミュー〉の音源を追うことになるとは思いもよらなかった......といったところである。
 『ブラフ・リンボー』をアンディ・ウェザオールがむちゃくちゃ評価していた時代を知るわれらテクノ世代からIDM世代、そして若きダブステップ世代にいたるまで、いまや幅広く支持されているこのレーベルの主宰者、マイケル・パラディナスに話を訊いた。

レーベルのリリースを選ぶにあたって、エレクトロニカ/IDMのデモを聴くだけでなく、他のシーンを見ることは新鮮だったし、そのおかげで前に進めたと思う。それは自分がDJするときにレコードを選ぶ興奮や衝動といった感情に似ている。

まずはこの10年のレーベルの変遷について。2003年くらいまでは、IDM、ブレイクコア、ノイズやエクスペリメンタルを出していた〈プラネット・ミュー〉が2005年くらいからですかねー、ヴァイルス・シンジケートやマーク・ワン、ヴェクスドあたりをきっかけにグライムやダブステップのリリースをはじめて、2006年にはピンチやボックスカッターの作品も出すようになります。個人的にはあなたがミュージック(μ- Ziq)の名義でデビューした1993年から追ってきたので、2006当時は、あなたがグライムやダブステップに力を入れたことに驚きを覚えたんですよね......。

パラディナス:こんにちは! 自分の感覚ではレーベルの変遷それよりももっと前の91年くらいからはじまっていて、建築を勉強していたキングストン大学の頃だと思う。そのころはデトロイト・テクノ、ベルギー系のテクノ、当時真新しかったUKのブレイクビーツ・ハードコア(エイフェックス・ツインの"ディジリドゥー"のようなトラックも含め)をミックスしたDJセットで、 例えばこのDJセットなんか当時僕がよくかけていたレコードになるね。
www.mixcloud.com/mikep/mike-paradinas-90-92-hardcore-mix/

 僕が言おうとしているのは、音楽的なルーツはDJで、とにかくみんなを踊らせることだってことだよね。だから1998年に〈プラネット・ミュー〉をはじめたときは、自分がレーベルから出している音楽とDJしているときにかけている音楽にあまり繋がりはなくて、2000年夏ごろにヘルフィッシュ(Hellfish)やハードコアテクノの12"シリーズ"コンスタント・ミューテイション"(Constant Mutation)という、その当時かけまくっていたレコードのリリースでそういった不一致を修正しようと決めたんだ。レーベルのリリースを選ぶにあたって、エレクトロニカ/IDMのデモを聴くだけでなく、他のシーンを見ることは新鮮だったし、そのおかげで前に進めたと思う。それは自分がDJするときにレコードを選ぶ興奮や衝動といった感情に似ていて、2003年と2004年にリマーク(Remarc)を再発しようと決めたときにも同じような刺激があった。
 UKガラージ、2ステップ、130BPMのブレイクビーツは1998年くらいからDJでかけていたから、グライムが出て来た頃はそんなに驚きではなかった。 何人かのアーティストはジャングルやドラムンベースのプロデューサーやMCであったころから追っかけてたんだけど、2003年か2004年くらいになると、よりロウでそぎ落としたホワイト・レーベルがうようよ出てきて、ウィリーキャット(Wiley Kat)のホワイト・レーベル、DJ マースタ(Marsta)、ジョン・イー・キャッシュ(Jon E Cash)とか、本当に面白い時期だった。でもDJするときは違った音楽をかけていたから、〈プラネット・ミュー〉からリリースするとは思わなかった(例えば、2001年のワープのネッシュ・パーティのときなんかは完全にUKガラージ/ブレイクビーツだったね)。2001年のDJセットをちょっと録音したのがこれ。
www.mixcloud.com/mikep/2001-mike-paradinas-dj-set-at-alive-festival/

 2004年にマーク・ワン(Mark One)のリリースを決めて、それがレーベルで最初のグライムだった。とてもデストピアでインダストリアルなサウンドだと思う。ヴァイルス・シンジケート(Virus Syndicate)のあとに、もっとグライムを出したかったんだけど、多くのMCはメジャーと契約したがってたから上手くいかなくてね。金銭的に満足させられなかった。それでゴースト・レコード(Ghost Records)、ビークル・レコード(Vehicle Records)、オリス・ジェイ(Oris Jay)、ゼット・バイアス(Zed Bias)とか、その先のシーンであったダブステップに行き着いた。彼らはグライムのプロデューサーほどがっついてないからさ(笑)。いまだにグライムはダブステップより面白かったと思ってて、もっとアンダーグランドで荒っぽくて、妥協のない、それでいてポップでもある。いろんな企画のリリースがもっとあったんだけどダメだったね。
 ベクスド(Vex'd)は2004年に契約した最初のダブステップだった。彼らがピンチを紹介してくれたんだよ。ベクスドはグライムに近かったね。よりインダストリアルで、"スマート・ボム(Smart Bomb)"(2006年)なんか正にそれだよね。
www.youtube.com/watch?v=kwkwxyZ_-4k

 彼らはグライムが大好きでね。だから僕はベクスドが好きなんだけど。そこからしばらくダブステップ・レーベルになって、有名なプロデューサーだとハッチャ(Hatcha)やベンガ (Benga)みたいな人から連絡がきはじめたりしたよ。そのときのDjセットがこれ。
www.mixcloud.com/mikep/mike-paradinas-2005-breakstepdubstepgrime-mix/

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僕はいつだってストリート・ミュージックは好きだし、ただエレクトロニカのアーティストとして知られているわけで、もちろんナードは大好きだよ。グライムはブレイクコアよりガラが悪いと思うかな? 自分が見て来た感じだとグライムはとてもフレンドリーなシーンだった。

グライムとダブステップのどこがあなたにとって魅力だったのですか? それとも、あなたのなかでブレイクコアとグライムやダブステップとの共通性があったのでしょうか?

パラディナス:正直ブレイクコアと呼ばれるものに入れ込んだことはないね。なんかどれも同じに聴こえるし、そういった音楽をクラブで聴くこともなかったよ。つまらないと思ってた。それよりもラガ/ジャングルに影響された音楽やアーメン(Amen)がチョップしていた"ブレイクビーツ・サイエンス"が好きで、シットマットは最高のプロデューサーだと思う。DJでもよくかけていたし、みんなよく踊ってた。
 ヘルフィッシュ(Hellfish)や DJ プロデューサー(DJ Producer)も同じで、最初のダンスフロア・レコードだったね。激しい昔のジャングルやドラムンベースなんかを速くて踊れる音楽に持っていくときなんかは彼らをDJセットに入れてた。ヘルフィッシュ(Hellfish)、プロデューサー(Producer)、テクノイスト(Teknoist)、ドロフィン(Dolphin)、シットマット(Shitmat)なんかはブレイクコアだと思ってなかったね。ジャンスキー・ノイズ(Jansky Noise)、スピードランチ(Speedranch)のアルバムもブレイクコアではない、まあそういう感じはあるけどね。
 ベネチアン・スネアズ(Venetian Snares)は唯一自分がかけていたブレイクコアだったかな。彼は唯一無二のヴィジョンがある素晴らしいミュージシャンで、シーンのなかでもずば抜けていたよ。ブレイクコアのルーツであるDJ スカッド(DJ Scud)、パラキス・レコード(Paraxis Records)、アレック・エンパイア(Alec Empire)なんかは好きだよ。とても面白いし、別にブレイクコアを否定しているわけではないから。ただ個人的にはそういう見方ではなかった。グライムとブレイクコアではファン層もサブカルチャーも違うし、そんなに共通点はないじゃないかな。たぶんディジー・ラスカル(Dizzee Rascal)の"I Love You"のキックなんかはガバのキックに聴こえるけど、それは偶然だよね。

いまでもあなたはベネチアン・スネアズやシーファックス(Ceephax)のようなテクノ系のアーティストの作品をリリースし続けていますが、あなた自身はすべてを大きくエレクトロニック・ミュージックとしてみているのでしょうね。ファルティ・DLなんかは90年代初頭のテクノを思い出すようなサウンドだし、最近のダブステップのシーンからはテクノやハウスに近いサウンドが目立つようになったし、あなたにとっては20年前にテクノに接したのと同じ耳でダブステップにも接しているって感じなんですか?

パラディナス:テクノって何だろう? 前はハウスでないものすべてだった。いまの僕の捉え方だと4つ打ちでミニマルなものになる。僕がグライムや後のダブステップ(2002年から2003年)聴きはじめたころだったら、そう言えると思う。80年代後期のシカゴ・ハウスやデトロイト・テクノと同じくらいの衝撃だった。僕にとってそれは感情の流れで、時間がたてば変わっていくし、ある音楽は自分のなかで古くなって、興味がなくなったり、感情の浮き沈みだよね。コンセプトやジャンルでどうこうってわけではないよ。新しいと言われるポスト・ダブステップなんかは、ハウスのプロダクションとメロディがちょっといままでと違うけど、ただダブスッテプの初期にあった重要な要素であった荒っぽいエナジーはなくなったよね。

とはいえ、〈プラネット・ミュー〉は、やっぱある時期まではナードなブレイクコア・シーンの中心的なレーベルだったわけだし、ワイルドでガラの悪いグライムのシーンに足を突っ込んだりして、それまでのファンからの反発なんかはありませんでしたか?

パラディナス:さっきも少し話したけど、僕はいつだってストリート・ミュージックは好きだし、ただエレクトロニカのアーティストとして知られているわけで、もちろんナードは大好きだよ。グライムはブレイクコアよりガラが悪いと思うかな? 自分が見て来た感じだとグライムはとてもフレンドリーなシーンで、ちょっと乱暴ではあったけど、ハイプもあったと思う。古くからのファンや新しいファンからも良い反応、悪い反応はいつもある。僕ができることは自分の感情に忠実である、それだけだよ。

たしかにテラー・デンジャ(Terror Danjah)のアルバムも面白かったんですが、あなた自身はグライムのシーンに足を運ぶことはあるんですか?

パラディナス:2004年と2005年くらいはよくグライムのパーティに行ってたいたよ。サイドワインダー・レイヴとか(Sidewinder Rave)。テラー・デンジャに関しては2003年から2006年の彼のレーベル、〈アフターショック(Aftershock)〉から出ていたレコードを集めていたから、すごいプロデューサーだよね。ただ、いまとなってはもうグライムのパーティは見当たらないな。警察が全部閉め出したからね。まだブターズ(Butterz)、ノーハッツ/ノーフーズ(No hats No Hoods)まわりであるみたいだけど。

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ダブステップは、その名前はまだあるけど、過去のものとはまったく変わったよね。クロイドン/ビッグ・アップルがアプローチした現行ダブステップのウォブリー・サウンドから進化を見て来たけど、2007年初頭にはもうその姿は変わっていた。

いままでミュージックやキッド・スパチュラ(Kid Spatula)、ジェイク・スラゼンガー(Jake Slazenger)などの複数の名義で自分の作品を発表してきたあなたですが、途中からレーベル業に専念しているように思えたのですが、このあたりの裏事情を教えてください。

パラディナス:そのとおりだよ。自分の音楽を作るのにちょっと飽きたし、自分では十分やったと満足している......と言いながらすぐに新しいリリースがあるかもね!

そういえばニール・ランドストラムのようなテクノのベテランまで、グライムの作品を出しましたよね。それだけ当時のダブステップには、テクノのプロデューサーを魅了するような勢いがあったっていうことなんでしょうね?

パラディナス:そうだね。グライムではなかった思う。シェフィールドのブリープから派生したテクノ系統のグライム/ダブステップとブレイクビート・ハードコアをミックスしたとても面白いミックスであったことに間違いないね。ニールはそういったサウンドにつねに影響を受けていたから、だからそんなに驚くような動きではなかった。多くのプロデューサーがダブステップの影響を受けていたのはたしかで、なにせジャングル以降もっとも大きなムーヴメントだったから。

スターキー(Starkey)、ヴェクスド、ボックスカッター、フォルティ・DL......ダブステップのアルバムを積極的にリリースしていきますが、もちろんあなたが好きだから契約しているのでしょうけど、とくに気に入っているアルバム名を挙げてもらえますか? 

パラディナス:そう、好きだからだね。スターキーのファースト・アルバム『エファメラル・エキシビッツ(Ephemeral Exhibits)』はとくにお気に入りで、やり過ぎてる感がなくより即効的で踊れると思う。ボックスカッターの新しいアルバム『ディゾルブ(Dissolve)』は彼のベストだね。まわりにどうこう思われるのを気にすることなく、彼の良いとろこが全面に出たんじゃないかな。

いま現在のエレクトロニック・ミュージックのシーンに関して、あなたはどう見ていますか? ダブステップはもう面白くないという意見の人もいるし、シーンはネクストに入ったという人もいます。

パラディナス:ダブステップは、その名前はまだあるけど、過去のものとはまったく変わったよね。2004年と2005年にのFWDと〈DMZ〉にはじまって、クロイドン/ビッグ・アップルがアプローチした現行ダブステップのウォブリー・サウンドから進化を見て来たけど、2007年初頭にはもうその姿は変わっていた。小さな島であったシーンが世界へ繋がったときからかな。いまだに初期のDMZがやってたピュアなダブステップのヴァイブレーションやサウンドは覚えてるよ。いまでも多くのレコードにそういった初期の雰囲気は残っていて、クロメスター(Kromestar)、スリー(Sully)、ルーカ(Lurka)、スクリーム(Skream)のプロダクションなんかそうだね。スクリームは最高だよ。テクノ、ガラージ/ハウス、フライング・ロータスのヒップホップに〈ランプ(Ramp)〉、〈ヘムロック(Hemlock)〉、〈ヘッスル・オーディオ(Hessle Audio)〉のようなポスト・ダブステップのフィーリングもある。本当に最高だよ。

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ジュークはシカゴのゲットー・ハウスから派生していて、ゲットー・ハウスは都市のクラブであったような反復的なサンプリングを多用したゲイ・カルチャーによるハウスとは違って、90年代前半に発展したストリート・ハウスで、〈ダンス・マニア〉がメインのレーベルだった。


Various Artist
14 Tracks from Planet Mu

Planet Mu

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最新のコンピレーション・アルバム『14 Tracks From Planet Mu』はどんなコンセプトで編集したのですか?

パラディナス:音楽的にはないかな。僕としてはその年にリリースされた作品を集めたコンピレーションを作ることでレーベルのいまの流れを伝えたかった。『Bangs and Works』のコンピレーションがあったからジュークは入れないようにした。

ちなみにいまのところもっとも売れたのは誰のどのアルバムでしたか?

パラディナス:ベネチアン・スネアズ『ロズ・シラグ・アラット・ズレテット(Rossz Csillag Allat Szulletet)』とミュージック『ビリオアス・パス(Bilious Paths)』だね。

これだけデジタルの時代になってもあなたは12インチ・シングルを出し続ける理由は何ですか?

パラディナス:まだ売れるからね! ヴァイナルが好きなんだ。本格的に売るのが難しくなったら止めるけどね。12"がお店にあると、それに気づいて家に帰ってダウンロードしようって人もいるから。お金を払ってダウンロードしてくれるかもしれないし。

DJネイト(Nate)やDJロック(Roc)のようなシカゴのジュークをどうして知って、あの音楽のどんなところに惹かれたのですか?

パラディナス:Youtubeとダットピフ(Dat Piff)のミックス・テープ・サイトで知ったよ。フットワーク(Footwork)は音楽的にもリズム的にも本当に面白い。自分の好きなツボがたくさんあって、昔のシカゴ・ハウス、アシッド・ハウス、ブレイクビート・ハードコア、ジャングルを思いだすんだ。ジャングルはダブル・テンポのドラムとハーフ・テンポのベースだけど、フットワークはハーフ・テンポのドラムとダブル・テンポのベースになっていて、両方とも160BPMくらいかな。

ジュークがどのように生まれ、発展したのか、ちょっと歴史的なことを教えてください。

パラディナス:ジュークはシカゴのゲットー・ハウスから派生していて、ゲットー・ハウスは都市のクラブであったような反復的なサンプリングを多用したゲイ・カルチャーによるハウスとは違って、90年代前半に発展したストリート・ハウスで、〈ダンス・マニア〉がメインのレーベルだったね。90年代後半にどんどん速くなっていって、ダンスとかパーティといった意味合からジュークで知られるようになったんだ。
 80年代なかばからハウス・オー・マティクス(House-O-Matics)のようなダンス・クルーがいつもハウスのダンスを踊ってて、90年代前半にフットワークはダンスバトルに特化した音楽としてジュークとともに進化しはじめて、ダンスが速くなるにつれて音楽も速くなって、最終的にはフットワークはジュークのキックドラムがなくなって今日の160BPM以上のベース・ミュージックになった。フットワークを"発明"したプロデューサーは90年代後期から00年代初頭あたりのPRブー PR Boo)、DJクレント(Klent)、DJチップ (DJ Chip)、トラックスマン(Traxman)、DJ スピン (DJ Spinn)、そしてDJ ラッシュド(DJ Rashed)。色の付いたミックステープで売られていて、シカゴには12インチを出すホワイト・レーベルもちらほらあったよ(シカゴの外には絶対に出さなかったとか)。

実際に現場に行かれたんですか?

パラディナス:ない(笑)。シカゴには行くつもりだったけど、そのときに各クルーのあいだでもめごとになりそうだから取りやめたんだ。『Bangs and Works』の発売するためにライヴァル・グループのプロデューサー連中とも上手く関係を保つためにもそうする必要があったし。そういった事情が穏やかになったら行こうかなと思ってる。実際にヨーロパ・ツアーに来ていた何人かは会ったし、もちろんフットワークに絡んでもらった人たちとも話をしてるよ。

実際にいまロンドンではああしたゲットーなダンス・ミュージックは受けているのでしょうか?

パラディナス:ジュークとゲットー・ハウスはいつでもリアクションあるけど、フットワークはちょっと違うかな。もうちょっと時間かかるんじゃないかと思う。ロンドンで3、4回DJしたけどレスポンスは毎回良いよ。アジソン・グルーブはとても上手く取り入れてるけど、フットワークというよりはポスト・ダブステップの続きとして見られてる感じがあるな。

〈プラネット・ミュー〉以外で、好きなレーベル、共感しているレーベルに何がありますか?

パラディナス:トライ・アングル(Tri Angle)、リフレックス、ハイパーダブ、ヘムロック、ビュターズ(Butterz)、エグロ (Eglo)あたりだね。

あなた自身の新作はいまどんな状態でしょうか?

パラディナス:いまはヘテロティック(Heterotic)っていうバンドのメンバーとして曲を書いてる。
www.soundcloud.com/heterotic
僕、ララ・リックス-マーティン (Lara Rix-Martin)、シンガーのニック・タルボット(Nick Talbot)がメンバーでもうすぐか、来年にはリリースしたいと思ってる。

最後にあなたのここ1~2年のトップ5を教えてください。

パラディナス:まずは『Bangs & Works vol. 1』、それからトロ・イ・モアの『Causers of this』、ティーンガール・ファンタジー『7am』、DJネイト『Da Trak Genious』、オリオール『Night and Day』

Chart by JET SET 2011.05.30 - ele-king

Shop Chart


1

DJ NOBU

DJ NOBU 011E.P. REMIX »COMMENT GET MUSIC
Rawfila a.k.a. Kazuhiro主宰の国産ドープ・レーベル"Grasswaxx"から昨年リリースされたDJ NOBUによるオリジナル・トラック"Friday"の2ver.が、最新ミックス"ZONAZONA"もロング・ヒット中の盟友CMT、Future Terror 9th Aniv.でのプレイも記憶に新しいMarcel Fenglerによる2リミックスで再登場。

2

JUZU A.K.A. MOOCHY

JUZU A.K.A. MOOCHY GROWNATIONS RMX EP »COMMENT GET MUSIC
敏腕リミキサーがズラりと名を連ねた強力12インチ!2008年リリースの2ndアルバム『RE:Momentos Memories』に収録の"Grownations"を内田直之、Los Recyclers、Jebskiがリミックス !

3

WHO KNOWS?

WHO KNOWS? THE LAST SONG FOR TOMORROW »COMMENT GET MUSIC
Crue-Lボス、瀧見憲司リエディット第2弾が到着!!前作1番も最高の内容で圧倒的な支持を集めた"Who Knows?"ですが、待望の第2弾も素晴らしいです。今回も既にHarveyプレイの他、Joel Martin(Quiet Village/Maxxi & Zeus)、DJ Nori、Daniel Wang等が絶賛、そしてGerry Rooney(Black Cock)からもウォンツがかかったそうです!!

4

GONZALES

GONZALES KNIGHT MOVES »COMMENT GET MUSIC
Paul White、Bullionらのリリースもある『One Handed』から新たな刺客!インド洋南西部に位置するモーリシャス島出身のパーカッショニスト=Mo KoloursによるデビューEP。土着的なパーカッションとヴォーカルのループが、スモーキーかつマッドな世界観を形成している力作!

5

TOKIMONSTA

TOKIMONSTA CREATURE DREAMS »COMMENT GET MUSIC
L.A.ビート・シーンの紅一点が、『Brainfeeder』よりEPをリリース!TokimonstaのEPが遂に出ました! 女性ならではの温かさと女性らしからぬ重厚なベーストラックが見事に調和し、タイトル通り夢世界へ連れていかれるようなサウンドを披露した全7トラックを収録。

6

RAYKO / THE GLUE

RAYKO / THE GLUE DIE FOR YOU / A BROKEN HEART »COMMENT GET MUSIC
Prince"I Would Die 4 U"の激キラー・リエディットが到着!!Rare Wiri主宰のスパニッシュ・ニュー・ディスコ・プロデューサーRaykoによる噂のトラックが遂にアナログでデリヴァリー。初回プレス・オンリーのレッド・カラー・ヴァイナルです。

7

RUB N TUG

RUB N TUG SCANNERS / ALL 4 U »COMMENT GET MUSIC
遂に最強コンビがオリジナル・トラックをリリース!!今年屈指の大推薦盤です!!Eric Duncan(Still Going, C.O.M.B.i., Keep It Cheap) & Thomas Bullock(Map Of Africa, Laughing Light Of Plenty, Welcome Stranger, etc)の言わずと知れた最強コンビが遂にリリースする1st.アルバムからの先行カット。完全初回プレス・オンリーです!!

8

ZOOVOX

ZOOVOX ZOOVOX THEME »COMMENT GET MUSIC
NYアンダーグラウンドから話題のグレイト・チューンが到着!!Ben Gebhardt(Bumrocks)、Jeremy Campbell(Tropical Computer)というUSを代表する二大マニアック・ブロガーから成るZoovoxの1st.シングル。限定の片面プレス仕様。

9

VAMPIRE WEEKEND

VAMPIRE WEEKEND WHITE SKY »COMMENT GET MUSIC
ごぞんじ"Contra"からのシングル・カット。Basement Jaxxによるサマー・アンセムMix筆頭に、粒揃いの3ヴァージョン+オリジナル!!ダウンロード・コード封入。

10

HOLY GHOST!

HOLY GHOST! WAIT & SEE »COMMENT GET MUSIC
Kris Menace、CFCF、Richard Xによるリミキシーズ!!ファースト・アルバム収録曲が素晴らしいリミキサー陣を迎えて嬉しいシングル・カット。

Chart by JAPONICA 2011.05.30 - ele-king

Shop Chart


1

SUN RA

SUN RA THE MIKE HUCKABY REEL TO REEL EDITS VOL.1 ART YARD/KINDRED SPIRITS / NL / 2011/5/22 »COMMENT GET MUSIC

2

FATIMA & FLOATING POINTS

FATIMA & FLOATING POINTS FOLLOW YOU EP EGLO / UK / 2011/5/22 »COMMENT GET MUSIC
FATIMA自身もFLOATING POINTS ENSEMBLEにも参加する等深く関わりのある両者がこの度ガチンコ・タッグを組みニュー・シットをドロップ!最近ではハウス~ブロークン/ダブステップを通過したハイブリッドな作風が多かったFLOATING POINTSですが、今作はFATIMA共同制作というのもあってか、オーソドックスかつストレートにニュー・ソウル/ヒップホップへ傾倒したかなり好感触な一枚に仕上げてきました!

3

ZOOVOX

ZOOVOX ZOOVOX THEME LECTRIC SANDS / US / 2011/5/24 »COMMENT GET MUSIC
<RUB N TUG>や<GOLF CHANNEL>周辺とも深い関わりがるという注目新興レーベル<LECTRIC SANDS>から素性不明の謎のプロジェクトZOOVOXによる渾身のワンサイド・プレスで届けられた超限定盤!BPM100前後の硬めのエレクトロ・グルーヴをベースにスペイシーなシンセ・ワークが弧を描くように取り巻くコズミック/バレアリック系フューチャー・ディスコ・ファンク大傑作!

4

JUZU a.k.a. MOOCHY

JUZU a.k.a. MOOCHY GROWNATIONS RMX EP CROSSPOINT / JPN / 2011/5/26 »COMMENT GET MUSIC
名曲"GROWNATIONS"(オリジナルは1st収録の"MORNING GROW")リミックスEP!JEBSKI、内田直之、キューバのラテン・コラージュ・ユニットLOS RECYCLERS、そしてMOOCHY自身のセルフ・リミックス収録の強力盤!ハウス・サイドからダブ、ワールド・ミュージック・サイドにまでアプロー チ可能の個性豊かな一枚に仕上がってます!

5

GECKO TURNER

GECKO TURNER GONE DOWN SOUTH REMIXES PT.2 LOVE MONK / SPA / 2011/5/22 »COMMENT GET MUSIC
バレアリック・テイストも垣間見せつつレゲエ~ラテン・エッセンスが絶妙に調和したメロウ・レイドバック・グルーヴの<CLAREMONT 56>主宰MUDDリミックス、めちゃ最高!GECKO TURNERのしゃがれ声ヴォーカルも映えます。そしてB面では敏腕クリエイターNATURAL SELFによるボトムを深くしたエレクトリックなヒップホップ/ブレイクビーツ・テイストでのリミックスを収録!

6

DELICIOUS ALLSTARS

DELICIOUS ALLSTARS GRITWEED SKYLINE / UK / 2011/5/22 »COMMENT GET MUSIC
UKのファンク/ブレイクビーツ・レーべル<SKYLINE>よりスローペースのリリースながら着実なプロップスを得るディープファンク・バンド DELICIOUS ALLSTARS通算4枚目となるニュー・シングル!モダン・ソウル~ブギー・エッセンスも取り込んだミッド・ジャズ・ファンク"GRITWEED"、そ して土着アフロ・グルーヴを下地にヴィンテージ感あるオーセンティックなジャズ・ファンク節をミックスさせたミッド・ナン バー"AFROLATINO" (←最高です!)、共にクロスオーヴァー感覚に磨きのかかった秀逸作!

7

ALMUNIA

ALMUNIA NEW MOON CLAREMONT 56 / UK / 2011/5/27 »COMMENT GET MUSIC
PAUL MURPHY aka MUDD主宰<CLAREMONT 56>より、先行リリースされたシングル「NEW MOON」も好評だったイタリアのニューカマーLEONARDO CECCANTIとGIANLUCA SALVADORIによるユニットALMUNIAのアルバムが登場!ヘビーウェイト2LP、豪華見開きジャケットで限定300枚リリース!

8

SINKICHI

SINKICHI HOUSE MUZIK FOR SUNCONSCIOUS / 2011/5/27 »COMMENT GET MUSIC
当店限定販売の「LIVEMIX@AMAMI OSHIMA」も当然ながら大好評だったSINKICHIさんニュー・ミックスはコザにて自身が主催するパーティー「SUNCONSCIOUS」でのダンスミュージック・サイドを切取った臨場感溢れる一枚。美しいコザの空を映した盤面もばっちり◎

9

KUNIYUKI

KUNIYUKI ALL THESE THINGS JOE CLAUSSEL REMIX MULE MUSIQ / JPN / 2011/5/20 »COMMENT GET MUSIC
JOE CLAUSSELLにより選び抜かれたミュージシャンによって新たに演奏し直された今作は、原曲の美しさや力強さを最大限に引き出し、さらに中盤のブレイクではキング牧師のスピーチを取り入れるなどJOE CLAUSSELLの本気が伝わる圧巻のミックスとなっています!7つのパートに分けられたトータル22分にも及ぶ超大作。

10

Q a.k.a. INSIDEMAN

Q a.k.a. INSIDEMAN DEDICATED TO THE MOON 3.19 AT GRASSROOTS POSSE KUT / JPN / 2011/5/20 »COMMENT GET MUSIC
Qさん最新ミックス!Shhhhh主催「SUNHOUSE@GRASSROOTS」での明方DJプレイをライブ録音。心温まる歌物中心の序盤か ら、程よいテンションのフュージョン/ハウスで心地良く上昇していく中盤を経て、気付けば再びまろやかナンバーでそっと着地し〆てくれる、安心の 一枚。気持をリセットさせてくれます。そして一日中リピート再生も余裕です。これ、めちゃくちゃ最高!勿論JAPONICA猛烈プッシュ!

Chart by STRADA RECORDS 2011.05.26 - ele-king

Shop Chart


1

SADE

SADE THE ULTIMATE COLLECTION(3LP) SONY(UK) »COMMENT GET MUSIC
500セットのみの生産!】Sadeの最新ベスト盤が3枚組アナログで登場!「Smooth Operator」「Love Is Stronger Than Pride」「Kiss Of Life」「By Your Side」「Soldier of Love」等々、Sadeの名曲を完全網羅!

2

VA(LOUIE VEGA)

VA(LOUIE VEGA) MAD STYLES & CRAZY VISIONS 2-PART A(W-PACK) BBE (UK) »COMMENT GET MUSIC
【強力盤!!!】Louie VegaのミックスCDからのアナログ・カット第1弾!Anane,Boddhi Satva,Ian Friday,Jihad Muhammad等、初アナログ化となる音源を多数収録!

3

VA(LOUIE VEGA)

VA(LOUIE VEGA) MAD STYLES & CRAZY VISIONS 2-PART B(W-PACK) BBE (UK) »COMMENT GET MUSIC
強力盤!!!】Louie VegaのミックスCDからのアナログ・カット第2弾!Josh Milan,Black Coffee,Lou Gorbea & Chris Perez,Boddhi Satva等、初アナログ化となる音源を多数収録!

4

KUNIYUKI

KUNIYUKI ALL THESE THINGS-JOE CLAUSSELL REMIX MULE MUSIQ(JPN) »COMMENT GET MUSIC
【遂に発売!初回プレスのみの限定盤!】2008年にリリースされたリミックス盤「kuniyuki-remixed」に収録する為にオファーされていたJoe Claussellのリミックスが待つこと約4年.....、遂に世にリリースされる日が来ました!Joeによって選び抜かれたミュージシャンによって演奏し直された楽曲は美しくも強い珠玉の作品!オリジナルや未発表のアンビエント・ヴァージョンも収録!この12インチ、なんと日本のみの流通!完全限定盤ですのでお見逃し無く!

5

TONY LIONNI

TONY LIONNI LOST SOULS EP MADHOUSE(US) »COMMENT GET MUSIC
WAVE MUSIC等からのリリースで知られるテック系のクリエイターTONY LIONNIがナントKERRI CHANDLERのレーベルMADHOUSEから登場!レーベル&ケリ・チャンに合わせてか、へヴィーで安定感のあるインスト・ハウスを中心に収録しています!

6

LINKWOOD

LINKWOOD FROM THE VAULTS PT1 PRIME NUMBERS(UK) »COMMENT GET MUSIC
LINKWOOD久々の作品は意外や意外、ドライヴ感満点のピアノ・ハウス的作品!安定感抜群のボトムにピアノのバッキングが一気に盛り上げてくれるピーク・タイム対応型12インチ!ディープなB面の2曲もクオリティー高い!

7

MAMPO

MAMPO VILLAGE SACRED RHYTHM MUSIC (US) »COMMENT GET MUSIC
7インチが売れまくっておりますが全ヴァージョン異なる内容の12インチも登場!13分近い怒涛のトライバル・ハウスのA面に加え、浮遊感満点の上モノのみのB1、ビート・トラックのB2という正にDJ仕様の好内容!7インチとの2枚使いもオススメ!

8

TEDDY PENDERGRASS

TEDDY PENDERGRASS CAN'T WE TRY-TIMMY REGISFORD REMIXES SHELTER (US) »COMMENT GET MUSIC
Timmy Regisfordがここ数年DJ時にはほぼ毎回プレイするビック・チューンがナント日本独占にて遂にリリース!今までアナログは勿論のことデジタル配信も一切行っていない門外不出曲だけにこれは絶対見逃せない!故Teddy Pendergrassのバラード「Can't We Try」をオリジナルに忠実に高揚感タップリのハウスに仕上げています!しかも今回は日本独占プレスということでFlower Records主宰にしてエンジニアとしても名高い高宮永徹氏がマスタリングを手掛け、USプレスの片面1ヴァージョンずつ、45回転仕様とこだわりもかなりもの!完全受注生産との事なので後から欲しくなっても手に入らない可能性大!マストです!

9

DELANO SMITH

DELANO SMITH DARK SHADES OF DETROIT SUSHITECH(GER) »COMMENT GET MUSIC
長いキャリアと卓越したセンスで古くよりデトロイトのシーンを支えてきたベテランDELANO SMITHがベルリンのSUSHITECHより登場!今作ではいつものビートダウン・スタイルではなく、黒く研ぎ澄まされた感覚はそのままに疾走感抜群&完全フロア対応のテック・ダブ、テック・ハウスを披露!見逃せない一枚です!

10

HOLY GHOST!

HOLY GHOST! WAIT & SEE DFA (UK) »COMMENT GET MUSIC
DFAを代表する人気ユニットHoly Ghost!によるゴキゲンなヴォーカル入りディスコ・チューン!メロディアスで適度にポップなジャンルを超えた作品!これはヒット確実!

interview with Tadzio - ele-king

 お・前・の 脳みそどこだー!
 何を言ってもわからない 笑ってばかりでわからない
 あなたの思いはなんですか?
 感情 行動 言動 性格
 ファッキューファッキュー アイラブユー
 はやく 気付いて はやく 見つけて
 だけど... 死ね!"NOmiso"


Tadzio /Tadzio
Pヴァイン

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 「150曲作って死ね」という、今日じつに古風に聞こえる(まるでスポ根だ)言葉をきっかけに誕生した女性ノイズ・ロック・デュオ、タッジオ。ソニック・ユースもメルヴィンズも知らずにプレ・グランジなハードコアや辛口のジャンク・サウンドを鳴らす彼女たちは、結成1年にしてコンボピアノ、ヘア・スタイリスティックス(中原昌也)、狂うクルー、中村達也等と共演し、キュートなルックスに不敵な態度まで加わってスター性も十分、まさにアンファン・テリブルだ。
 それぞれを「部長」「リーダー」と呼び合い、ぶらっと並ぶ立ち姿は、ノー・エイジやテレパシーなど、ここ数年のインディ・ロック・シーンにデュオ編成が目立つ傾向と共振するかのようでもある。このことは音楽シーンにとどまらず、広く現在のコミュニケーションの問題としても重要なポイントではないかと思う。3人以上ではなく、ふたりというミニマルなフォーマットがいま持っているリアリティを、本インタヴューでは随所から読み取ることができるだろう。
 「150曲作って死ね」という言葉の主は中原昌也氏だが、見方を変えれば、タッジオとは、バンド誕生の時点で150曲という目標=終わりが予定されている時限プロジェクトとも言え、このワイルドなデュオがいったい150曲制作のあいだに何を見、どのように変化を遂げるのかという大掛かりなドキュメンタリーとしても興味深いものがある。
 サブカルチャーにおいて音楽の力が衰退しつつある日本の状況に、タッジオの誕生はどのような影響を与え、何を残せるのか。長い旅路の最初の行程を記録するファースト・アルバム「タッジオ」が完成した。

その頃ふたりとも無職だったんですよ。だから時間だけはいっぱいあって、スタジオにもいっぱい入るけど、ぜんぜんおもしろくなくって。

まず音楽的な背景からお聞きしたいんですが、ニルヴァーナとかソニック・ユースとか、あるいはメルヴィンズ、そういった90年代初頭のUSのインディ・ミュージックが......

リーダー:えへへ、やばいやばい......(部長に向かって)難しいこと言ってるよっ。

野田:直球だねえ。

リーダー:(部長に向かって)がんばろうねっ。

(一同笑)

いえいえ、あくまで音を聴かせていただいた上で思い浮かんだのが、そういうバンドの名前でして......

リーダー:はい。

はい。好きな音楽っていうと、どんな感じでしょう。

リーダー:ええと、いま言われたなかだと、ニルヴァーナは知ってます。

部長:ふたりで全然好きなの違うんで......。ハードコアとかも全然詳しくないですし。いろいろ言われるんですけど。

リーダー:ソニック・ユースとかも最近知ったくらいで。リーダーは。

ええー!? 「好きで好きで仕方ない」ってくらいかと思いました。

部長:全然。私もソニック・ユースは通ってないですし。

リーダー:バンドやりだしてからメルヴィンズとかも知ったんです。メルヴィンズ知らないでバズ・オズボーンの曲ができたんですけど。

へえー。"シック"とかもすごい重たい音で、ハードコアとかグランジとかを通過せずに、いきなりどうしてそんな音が生まれてきたんだろうって思います。

リーダー:リーダーは、なんか、知り合いとかがハードコアのバンドをやってるのを見てたんですけど。ぜんぜん趣味でやってる人たちの。汚ーい感じの。

はい。汚ーい感じの。

リーダー:未来のない感じの。

ははは。

リーダー:とかを見てて、って感じなんですけど。

へえー。じゃ、日本の知り合いのバンドからの影響なんですね。バンドを組むのは初めてですか?

リーダー:はい。初めてです。

ギターもドラムも初めてですか?

リーダー:はい。リーダーは初めてです。

部長:ドラムは中学のときに1、2年やってました。

中学で1、2年やったきりですか。部活動とか?

部長:いえ、バンドです。流行ってたんで、その頃。私が中学くらいの頃ですけど。

曲は......

部長:コピー・バンドです。

うーん。それで、初めてバンドを組んで急にあんなノイズが出てくるわけですか? ドラムも手数の多い感じの......

リーダー:バンドやるちょっと前に中原(昌也)さんとかと出会って、そういうノイズを初めて聴いたんですよ、リーダーは。そういう音を出したいって思ったわけでもないんですけど。

野田:中原君のライヴを観て?

リーダー:はい。何回か観ましたね。

うーん......

リーダー:あ、でもライトニング・ボルト。ライトニング・ボルトのライヴを観てリーダーはいちばんかっこいいと思いました。

ああ!

リーダー:いままで忘れてた。

それです! そのコメント拾えてよかった。

リーダー:ははっ!

野田:2年くらい前ですかね。

リーダー:そうですね。中原さんに誘われて行きました。

部長:私は逆に、高校のときから中原さんの音楽を聴いてたので、大人になってからこんなふうに一緒にやったりすることになるなんて思ってなかったです。

憧れとかあったわけですか。

部長:憧れというか、普通に好きで、家にCDとか持っていたので、変な感じ。すごい変な感じがします。

あ、では音楽的にタッジオを引っぱっているのは部長さんですか?

部長:引っぱって......?

(一同笑)

ははは。いえ、では曲ができるときはどんな感じなんでしょう?

部長:ふたりでスタジオ入って、ほんとに、ふたりで話しながらできる感じなんですよ。だからどっちかが作った曲を持ち寄るとかではなくて、どっちが引っぱるとかでもなくて。

まずスタジオに入るところからはじまるんですね。

リーダー:そう、スタジオに入って、音を出して、いまのいいねって言ってどんどんくっつけてくみたいな。

なるほど。バンドのきっかけは、学校とかですか?

リーダー:ううん、何かのライヴの打ち上げで出会って、ふつうにそこで、お友だちになって......

部長:で、リーダーがそこでギターを......

リーダー/部長:もらってー。

リーダー:で、なんかやりたいねって言ってたら、部長が昔ドラムをやってたって言ってたのを知って、で、スタジオ入ってみますかみたいな。

部長:最初はなんかコピーとか。

リーダー:そう。そのニルヴァーナとかやってたら、できなくって。

あら。タッジオでコピーとかやってたんですか。

リーダー/部長:ぷっ(笑)。

部長:あはは。でもコピーとかいっても、全然できてなくって!ふたりとも全然へたくそで、もう「はーっ」ってなってたんですよ。2、3ヶ月くらい。

リーダー:ニルヴァーナとかも全然......

部長:全然できなくてつまんないし(笑)、ニルヴァーナとかやってても。その頃ふたりとも無職だったんですよ。だから時間だけはいっぱいあって、スタジオにもいっぱい入るけど、ぜんぜんおもしろくなくって。それでちょっと(オリジナル曲を)作ってみよっかって。

リーダー:自分たちで作れば間違いがないから、すごい楽しくて。

ははは。たしかに「あ、ここ間違った」とかいうことがない。全部正解ですね。

リーダー:そう、自由にできる。

部長:自分のレヴェルに合わせて。

じゃ、けっこう、突然変異的に、そういういろいろな偶然やら事故やらが重なってできてきた音楽なんですね。

野田:中原昌也の音楽を聴いてたっていうのはどのくらいの時期からですか?

部長:暴力温泉芸者とか、トラットリアから出してたのとかです。

野田:ふーん、じゃわりと昔から。

部長:はい。私もともと小山田(圭吾)さんのとか大好きだったので、そこからたどって聴いてたんですけど。

野田:へえ。じゃ部長さんがマニアックなんだ。

部長:マニアック......そうですね(笑)。

リーダー:「部長さん」......(笑)

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私から見ても......いくつ離れてるんだっけ? わかんない、けっこう歳が離れてるんですけどこんな感じだし。リーダーには同世代の子とかは「若いわね~」ってふうに見えるんじゃないですかね。


Tadzio /Tadzio
Pヴァイン

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おふたりのお名前、部長さんとリーダーさんだったら、どっちも偉いじゃないですか。

リーダー:そうなんです。だからこういう名前にしたんです。どっちかが嫌だってことは絶対やらないっていう意味で。

部長:どっちも部長、リーダーみたいな感じです。

はいはい。すごいかっこいい名前ですよね。

リーダー/部長:ははははっ!

リーダー:かっこいいですか?

はい。すごいしびれました。

部長:あはは! けっこう変えた方がいいって言われるんですけど。

リーダー:こんな褒められたの久しぶり。ていうか初めて褒められた!

だって、若い、新しい世代の女性アーティストが、「オニ」と「ピカチュウ」(あふりらんぽ)を反復したってだめじゃないですか。そうじゃなくて、「部長」と「リーダー」って、いまいろんな映画やドラマなどが思い浮かぶんですが、2000年代の日本のサブカルチャーが描いてきた、若い人間の新しい関係性を象徴するような、いい名前だと思います。

リーダー:ははは。膨らましていただいてありがとうございます。

いえいえ、クールな名前ですよ。

リーダー:つけてよかったねー。一生リーダーと部長でいいよ。

あはは! では作品にお話を戻しまして。私"ノーミソ"とか音も言葉も好きなんですが、意外に歌詞が頭に入ってこないんですよね。ノイズとファンキーなリズムがかっこよくて、どちからと言いうと身体がよろこぶ感じなんですよ。で、タッジオにとって歌詞ってどのくらい大事なんですか?

リーダー:とても......大事?

野田:はははは!

部長:とても大事です! 全部、実話とか思ったことを歌詞にしてるんで。

リーダー:すごい嫌いな、まあ、苦手な方がいまして。

部長:ぷっ(笑)

リーダー:その人に問いかけてる感じなんですよ。ノーミソがほんとどこにあるんだろって思って。

あ、具体的に顔の見えてる曲なんですね。

部長:これはそうですね。

リーダー:(聴いている人が)いろんな人に当てはめてもいいんですが、それがきっかけですね。

へええ。歌詞はすっごく大事なんですね?

部長:あははは、歌詞を聴かせたいわけではないんですが......

リーダー:歌詞を書いてるのもすごい楽しい。

部長:うん。

そうなんですね。詞に、現代の風俗を感じさせるようなものが全然出てこないなと思って。辻でブルースマンが悪魔と契約するシーンを下敷きにしてたり、ビッグマフへの憧れがあったりとか、ピストルズも出てきますし、「ファックユー」と中指を立てるようなポーズを感じさせたり、ちょっと古い世界の言葉でできてますよね。ひとつだけ現代を感じさせるのが"カピバラ"。

リーダー:あ、電車かな?

電車も出てきますね。カピバラ自体にもいまを感じますが。

野田:何? カピバラって。

動物ですよ。ゆるキャラです。

リーダー:ほ乳類の中でいちばん歯が強いらしくって......

部長:すごいのほほんとしてるのに、牙だけグワーッ! ってなってるんです。

リーダー:そういう歌ですね。それが神様に勝ったっていう。

うんうん。それでその"カピバラ"だけがいまっぽいなんて、いまの世界は嫌いなのかな? って思って。

リーダー/部長:えーっ(笑)!!

リーダー:あははは。全部リアルなものですよ。私たちの世界の。

部長:まあ、イライラしてることは多いのかもしれませんけど、べつに嫌いとかではないですね。ふつうですよ。

リーダー:そう。日常で起こったことを歌詞にしてる。

なんか、友だちとどこそこへ行ったとか、その駅名がでてきたりとかしないなと思いまして。あるいは恋愛をテーマにすることがあっても、現実のディテールにこだわる書き方ではなくて、もっと抽象的というか......

リーダー:抽象的ってなんですか?

ええと、じゃ、誰かを好きだとして......

リーダー:あ、でもラヴ・ソングはいっぱいあります。

え? そうですか。

リーダー:1曲めとか3曲めとか。

部長:"ビースト・マスター"は恋愛の曲です。

あー! "ビースト・マスター"が恋の歌だとすれば、私的に、相手は女の子のように感じられます。

リーダー:なんかかっこいい人でもブスと付き合ってる人とか多くて、でもそれは......

部長:見た目はブスでも中身がきれいな人を好きになるからあいつは素敵よ、みたいな。あたしはきれいだけど、中身はブス、という曲です。

リーダー:でも、片思いの曲なんです。

野田:三角関係の曲なんだ。

リーダー:そうです。三角関係です。ふつうの男女の恋愛の曲です。

でもその相手の男性よりも、女性に向けてる視線の方が濃くないですか? 深いっていうか。こんなに深い観察が生まれているわけで。

リーダー:はい。

いま"ノーミソ"の話になりましたけど、"ノーミソ"とかって神様やカリスマのいない世界のことを歌っていると思うんですね。"ベルギー"で言えば「あの子」。神様とかあの子とか、そういう特別な、唯一の存在っていうものがいない場所。で、いるのはカピバラなんです。それが世界だ。って言ってるのかなと思いました。

(一同笑)

えっと、かけがえのない存在ってあるじゃないですか。それが、ない。というか成立しない世界。いまってインターネットがあればどこにでもつながるし、たいていのものが手に入りますよね。職場とか地域のつながりとかにしたって、昔のような結びつきとかしがらみ、そこにいるのが自分じゃなきゃいけない感覚って薄いですし、他の誰でも原理的には替えがきく。そういうすごく流動性の高い社会なわけですよね。神様も彼女もあの子もいないんだけど、カピバラみたいなゆるキャラだけがはっきり存在してる。鋭い牙を隠し持って......。そんなとこが現代的な感覚だな、と。

(一同笑)

部長:そこまで考えてないです。

リーダー:べつに、神様に頼らなくても、哺乳類=人間だけでやってけるよっていう。クロスロードに行ったら、神様はいなくてカピバラがいたから、あ、自分たちだけでなんとかしろってことねって思った、という。

タッジオって、まず詞ではなく音が聴こえてくるので、しかもいまっぽい言葉が希薄なので、詞って大事じゃないのかなあって思ってたんですよ。でも違うんですね。

リーダー:はい。うちらがいまっぽくないからそうなんだと思います。

はぁ。

リーダー:まあ、だからお互いいまっぽくないってだけなんですけどね。ね?

部長:うん。

野田:そういう、「いまっぽくないな」っていう感覚はあるんですか? 普段生活してて。浮いてるとか、同世代と合わないとか。

部長:たぶん、リーダーはあるのかもしれないよね。まわりに大人が多いんで。私から見ても......いくつ離れてるんだっけ? わかんない、けっこう歳が離れてるんですけどこんな感じだし。リーダーには同世代の子とかは「若いわね~」ってふうに見えるんじゃないですかね。

野田:じゃ、リーダーくらいの人たちの典型的な同世代像ってどんな感じなんですか?

リーダー:うーん、リーダーの同世代......?

野田:部長はなんとなくわかるよね。トラットリアとかコーネリアスとか聴いててさ。

リーダー:うーん、同世代、同世代......

何してたりするんですか? バイトとか?

リーダー:うーん......みんな何してるんだろう。

部長:とくにバンドはじめてからは、同世代の人とかとは遊ばないもんね。

リーダー:もとから友だちいなかったのにもっといなくなっちゃった。

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見た目はブスでも中身がきれいな人を好きになるからあいつは素敵よ、みたいな。あたしはきれいだけど、中身はブス、という曲です。


Tadzio /Tadzio
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なんか、若い方って保守的だなあと思ったりすることが多いんですよ。それこそ古い音楽を参照したりして、すごくブルージーなギターを弾く女性サイケ・バンドとか。素でレトロ志向な若いバンドがけっこう多い気がして、そういう「いまっぽさ」に対する批評があるのかなって感じるんです。同世代とか見てて、かったるいなとか思いませんか?

部長:そういうのありますね。

リーダー:渋谷歩いててよくね(笑)。

部長:ふたりで歩いてて、悪口しか言わないんですけど(笑)。

リーダー:変なバスとか走ってて。

あ、バスレベルで駄目ですか(笑)。ツイッターとかは?

リーダー:部長はやってます。

つかいこなせてる感じありますか? 私ツイッターって全然活用できなくて。

野田:はははは。

部長:ライヴの感想見たりとか、イベントのお知らせ見たりとかって感じですね。

なんだか、私よりもずっと落ち着いていて、ずっと年上のように感じられてきますね......。音楽以外にハマっているものとかないんですか?

部長:うーん。

音楽ばっかりですか。レコード屋さんとかは行きます?

部長:レコード屋さんは行きますね。DJをやってたりしたんで。

あ、そうですね。ジャンル関係なくご覧になります?

部長:いえ、偏ってますね。機械で作った音楽ばっかり聴いています。バンドは全然知らないですね。

あ、じゃあまさに『エレキング』なんて......

部長:買ってましたね。

野田:さすが!

なるほどー。どんどんタッジオが見えてきました。私、おふたりは立ち姿もすごくかっこいいなと思うんですが、ここ3年ほど、海外の音楽はとくにそうなんですが、デュオが多いんですよ。こう、ふたり組が、ぶら―っと立ってる写真が多くて、それが妙にかっこよくて説得力があるんです。デュオってミニマルな単位で、まあ、ひとりがいちばんミニマルですが、いま複数人で音楽やろうとすると、ふたりっていうサイズになにか意味やカギがあるんじゃないかなってことを考えさせられるんです。3人以上のバンドってやれると思います?

部長:(小声で)たぶんできない......

リーダー:やりたくないですね。

部長:サポートで入ってもらうとか......

リーダー:そう、ゲストで出てもらうとかはアリだけど......

部長:一緒に曲作ったりとかは無理ですね。

リーダー:うん。めんどくさそう。

ああ、ふたりのあいだでの緊密な何かがあるわけですね。

リーダー:はい。そう。スタジオ風景とかは誰にも見せられないですね。

(一同笑)

リーダー:悪口しか言ってない。

(一同笑)

リーダー:自画自賛しかしない。

部長:褒めあって曲ができるから、聞かせられません。

リーダー:うん。けなすことはいっさいしない。

じゃあ、ふたりがいちばん動きやすいサイズなんですね。

部長:増えすぎるとちょっと。

リーダー:ちょっと、ですね。

部長:あんまり団体行動とかも得意じゃないし、3人以上になると支障も出てくるかなあ。

リーダー:そうですね。揉めるからね。

わりとプライヴェートでも一緒にいるんですか?

部長:はい。よくお茶とかはしてたんですよ。

その延長でスタジオに入るようになったって感じですか?

リーダー:そう、お茶がスタジオに変わったみたいな。

先に言った海外のぶらーっとしたデュオもそうなんですが、3人以上ではないリアルがあるんだなって思うんですね。高校のときは部活とかはされてなかったんですか?

リーダー:リーダーはされてないです(笑)。

部長:私はギター部でした。弾けないのに。しかも部長でした!

(一同笑)

部長:弾けないけど仕切るのが好きだったんで仕切ってました。

でも団体行動は無理......?

リーダー:無理ですね。だから大勢のバンドってすごいと思う。何がどうなってんのか。

話は変わりますが、資料によるとこのアルバムは一発録りだっていうことなんですが、「せーの」で一気に録っちゃったんですか? いつもライヴやってるみたいな感じで。

リーダー:はい。それを何回かやって録りました。

へえー。じゃほとんど1日とかですか?

部長:はい。1日だね?

次いくよ、次いくよって感じで?

部長:録りっぱなしです。頭から最後までずっと録りっぱなしで、それを何回かやって。

リーダー:そう。通して、それを3回くらいやって終わり。

へえー。それで1セットまるまるじゃなくて、そのなかからいいものをチョイスしているってことですね。

リーダー:そうです。

そんなところから想像しても、一見ライヴがすごく大事なバンドなのかなって思えるんですが、じつは家で聴いたり、再生されることが大事な音楽なんじゃないかという気もするんです。ライヴをやっているのと曲を作ったり録音したりしているのとどっちが好きですか?

リーダー:どっちも楽しい。どっちも大事なことです。違う種類の楽しさです。

ライヴも大事なことなんですね。

部長:やっぱり大きい音でやれるっていうのが。反応も見れるし。

スタジオは、曲作りというか、ふたりでいろいろ言い合っている場所なわけですよね。それに対してライヴは知らない人もいっぱいいるところです。どちらが居心地がいい場所なのかなと思って。

リーダー:居心地がいいのはやっぱりスタジオだよね。

部長:そうだよね。

リーダー:空気もいいし。ライヴ・ハウスは空気悪くて。

ははは! そうですよね。オーディエンスの方って年代や性別的にはどんな方が多いんですか?

リーダー:おっさんばっかりだよね。

(一同笑)

部長:CD出したばっかりだし、ライヴもまだ10回ちょっとしかやってないので、まだよくわからないですね。客層とかは。もっと若い人にも観てほしい。

ああ、それはまさにCDになってから、これからという感じですよね。

部長:うんうん。

しかし、おじさんばっかりなんですか。

部長:とりあえず、出す前までは......

野田:なんでおじさんばっかりなんですか(笑)?

いや、わかります! 私も思いますよ。ノイズ・ロックをやる若い女性って、おじさんの萌えポイントなんですよ!

(一同笑)

部長:あー、それ誰かも言ってた。

だから、そういうところにタッジオが取り込まれちゃうと悔しいなと思って。

野田:なんかディスクユニオン(橋元)が言うと説得力あるね。

(一同笑)

いやー、そうですよほんと。だから、そういうところに取り込まれるのではなくて、音もスタイルもあるわけですから、ぜひとも外にぶつけていっていただきたいなって。若い層に。ただ、若い人が音楽聴いてるのか?って話はありますけどね。

リーダー:ああ、そうねえ。

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うん。怖い。渋谷とかにあるやつ怖い。「日本を元気に」とか言って......


Tadzio /Tadzio
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日本の音楽シーンはどのようにご覧になっていますか?

リーダー:えー......怖い......

(一同笑)

ははは! 怖いっていうのはなんでしょう?

リーダー:それは......

野田:ねえねえ、ノイズ・ロックの若い女性がおじさんの萌えポイントだっていうのはさ、具体的にはどんなバンド名が挙がるの?

ええ!? 気になりますか。いや、それこそトーク・ノーマルとかどうですか?

野田:でもあれはさ、若い子から教えてもらったんだよ。

ああ、そうなんですか?

野田:もっと有名どころで言うと?

私、日本のアーティストだとよくわからないですが、それこそあふりらんぽとかどうなんでしょう?

A氏:最初はおじさんだったと思いますね。

リーダー:へえー......

野田:ああ、そう?

部長:そうなんだ......

何でしたっけ、私いますごい大事なことを......。あ、そうです。日本の音楽シーンです! 怖いっていうのは何なんですか?

リーダー:あー、怖い!

アイドル・ユニットとかはどうですか?

リーダー:あれは、かわいい。

AKB48とかも好きですか?

部長:好きではないですけど! かわいらしいなとは思います。

あのなかでむかつく人とかはいないんですか?

部長:むかつく人は......ていうか、全然知らないですね。

リーダー:うん。全然知らない。

エグザイルとかは?

部長:あれは怖い!

リーダー:うん。怖い。渋谷とかにあるやつ怖い。「日本を元気に」(※渋谷駅前の広告看板)とか言って......

部長:全然元気になれない。

(一同笑)

リーダー:なんか落ち込んじゃう。あれ見ると。

ああ、わかるなあ......(笑)。

リーダー:だったらスマップとかがいい。

部長:うん。

リーダー:スマップは平和。聴いたことないけど。

部長:写真だけね。

じゃ、逆に前野健太さんとかはどうですか? ひとりでギター抱えて、活動もごくインディで。

部長:あの人は好きでした。

あ、そうですか?

部長:かわいくて。

かわいいですか!

部長:なんか私、なんだっけ、ダックス?(※スペース・シャワー・TVの動画配信サイト)に出たときに、前野健太さんの映像も流れてて、初めて観たんですけど、かわいい。

ははは! かわいい、と。なんか、前野健太さんが一言で収められちゃいましたね(笑)。

部長:いえ、ちゃんと聴いてないので......

リーダー:リーダー聴いたことない。

(笑)それこそ、同じ世代くらいの方で、たとえばライヴで一緒になったりする気になるアーティストとかはいないんですか?

リーダー:いないですね。

ははは!

部長:バンドはあんまりわからないんですよ。DJとかなら。

神聖かまってちゃんとか、相対性理論とか......

リーダー:も、わかんない。

わかんないですか。

部長:わかりますよ!

リーダー:わかりますよ。

部長:わかるけど、ちゃんと聴いてない。

リーダー:タイプじゃない。

部長:そう、タイプじゃない。

野田:かまってちゃんと似てるとこあるよね!

部長:ええ!!

リーダー:ええ!!

うーん、鏡合わせに......ですかね?

リーダー:あんまり聴いたことない。

部長:私は全然だめです、かまってちゃん。

そうなんですか。

リーダー:対バンしてかっこよかった人か......茶谷(※久土'N'茶谷)さんくらいかなあ?

やっぱりじゃあ......自分たちが一番かっこいいってこと?

部長:ははは!

リーダー:まあ、そうなっちゃいますね。

(一同笑)

なっちゃいますね(笑)。なんか、あえて聴かない、というよりは、バリアがある感じ?

リーダー:いや、かっこいいのはかっこいいと思う。つい最近も、なんだっけ? THE GIRL(注:日暮愛葉さんが新たに組んでいるバンド)?

部長:THE GIRLとか、久土'N'茶谷もかっこいいと思ったし。

リーダー:だから、レコ発にも久土'N'茶谷に出てもらうし。

ああ......

部長:なんか落ち込んできちゃった。

リーダー:なんかへこんできちゃったねえ。

いえいえ! もうちょっと「怖い」ってあたり掘り下げてお聞きしたいんですが。「怖い」のニュアンスってあるじゃないですか。べつにホラーで怖いわけじゃないですから。

リーダー:なんか、全部おんなじに聴こえる。全部おんなじに聴こえて怖い。

部長:なんか、あれをいいと思って聴いてる人の感覚が怖い。

リーダー:そこで音楽をやったら、私たちの音楽は大丈夫かしらって。

ああ。じゃ、音楽性というよりは、立っているところ、生きているところがみんなと違うんじゃないかっていう感覚ですかね?

リーダー:変なのがチャートの一位とかになってたら怖いなっていう、「怖い」。

そういう、ほんとにマスな音楽とおんなじ地平に立ってる感じあります?

部長:別かな。

リーダー:うん。別。

その自分たちのいる場所でのライバルっていないんですか?

部長:いないかな。

リーダー:うん。いない。

......やっぱ、かっこいっすね(笑)。

部長:かっこいいっていうか、ほんとに知らないんですよ!

(一同笑)

あ、でも部長さんはDJとかなら知ってらっしゃるんですよね?

部長:あ、いや、そこは掘り下げなくても......

いえいえ、聞かせてください。

部長:もともと自分でもやってたので。仙台とかでも。

日本のDJ。私こそあまりわからないので、教えてください。

部長:仙台でやってたのは、常磐さんとか、二見裕志さんとか、ムードマンとか。

野田:ふーん。

音的には......?

野田:ディスクノートっていうレコード屋さんあったじゃない、仙台に。なくなっちゃいました?

部長:あるんですけど......ていうか、私、野田さんのDJそこで観てます。

野田:えっ! あ、あのときかあ!......すごいねえ!

(一同笑)

部長:野田さんのDJですよ! でもそういうこと言わないでおいたんですけど、言っちゃった。

野田:えっ、いや......

(笑)いまテンション上がりましたよね?

野田:いや、だって、すーごい昔ですよ、それ。

部長:中三か、高一かなあ......

そういうところが、高校の頃のアジトだったんですか?

部長:そうですね。レコード屋さんとかは。

野田:ディスクノートってね、それこそディスクユニオンみたいなとこだよ。

部長:そうですねえ。店の感じとかも......

あはは、きたないなあ、ごちゃごちゃしてんなあ! みたいな?

野田:ファラオ・サンダースのTシャツを勝手に作って売ってるみたいなね?

ははは! ディスクユニオンはすごくちゃんとした会社ですよー。ではお話が戻るんですが、これからまた新たなアルバムを作っていく上で、そういったDJ的な素養はフィードバックされてこないんですかね?

部長:フィードバック......されてるのかなあ?

いえ、次の作品の青写真、ということなんですが......

部長:うーん、フィードバックしようとは思わないし、好きな音楽を持ち込もうとも思わないし、そういうのはまったく別物なんですけど、なんか聴く人によっては、「このリズム、テクノっぽいよね」とか言われたりします。

ああ! へえ。

部長:だからほんとに別のもので。ぜんぜん知らないことやってるから楽しいのかも。こんなふうに。

次の展開としては、そういう方向性はないんですかね?

部長:自分からは、ないと思います。勝手に入ってきちゃうってことはあるかもしれないですけど......

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なんかみんなすぐ解散とかしちゃうから、それだけはやめろって言われて......。だから、続けるって意味で150。アルバム1枚出して終わりっていう人たちもいるから、そんなんだったた出したくないなっていう感じ。


Tadzio /Tadzio
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今回の作品は、1枚目ってこともありますから、これまでの総決算、とりあえずやってきたこと全部出しますってアルバムかなと思ったんですが。

リーダー:総決算?

総決算といいつつ、結成が2010年でしたっけ?

リーダー:2010年!

部長:そう! まだ1年ちょっとです。

野田:ははは!

部長:まだ総決算は大げさです!

(笑)あ、そうですね。とりあえず、出しました~って感じですね。

リーダー:そうです。総決算です。

(一同笑)

(笑)ここまでの時点のものを、まとめたという形のものだと思うんですが、次の作品がまたあるわけじゃないですか。何か見えている画というか、こんな感じの作品になるだろうという予定はあるんですか?

リーダー:ま、曲ができたらまた作る。みたいな感じですかね。

部長:曲をつくっていく、という。

リーダー:うん。どんどんどんどん、いっぱい。

部長:それだけが、目標なので。曲ができて、アルバムができて、みたいな。150曲作るっていう目標があって。

ああ、そっか。150曲の目標があるんでしたね!

リーダー:はい。そこでもう終わりなんです。

はい。......えっ、終わり!?

リーダー:そこで終わりです。

部長:中原(昌也)さんから150曲作って死ねって言われたんで。

はい。

リーダー:だからそこでタッジオは終わりです。

終わりって......。そういうことですか......それ、言われたこと守ってたら死んじゃうじゃないですか!

リーダー:そうそう、でもタッジオが死んじゃうんです。タッジオ、ダイ。

野田:じゃあさ、150曲作ろうっていうところまではほんとにやるつもりでいるんだ?

リーダー:はい。それが最後っていうこと。

部長:数をいっぱい作りたいですね。わけわかんないのもできるかもしれないけど、とにかくいっぱい。

野田:3枚組のボックス・セットになっちゃうね。

(一同笑)

ああー! それは刺激的なアイディアじゃないですか。150曲全部入ったやつ!

部長:憧れですね。ボックス・セット!

野田:3枚組じゃ150曲は無理か。

部長:枚数多くしたい。15枚組とか。

リーダー:いいねえ。

野田:でもさ、中原昌也ひとりに言われたからって、なんでそれ守らなきゃいけないんですか?

リーダー:なんか渋谷の焼き鳥屋さんでふたりで食べてたときに言われたんですけど、そんときに言われてすぐスタジオ入ったのがきっかけなんですけど......

部長:なんかみんなすごい後押ししてくれて、中原さんとか。私がドラムやるのも、千住(宗臣)さんに打ち上げで「昔、ドラムやってたんですよねー」って言ったら、「やればいいじゃん、なんでいまやらんの?」みたいに言われて、あ、やっていいんだーみたいに思ったのがきっかけです。

リーダー:すごいまわりが応援してくれる。

へえー。じゃ、すごい相性でしたね。

野田:え、でもだからさ、中原昌也ひとりに焼き鳥屋でやれって言われたからといってさ......

リーダー:あ、でも言ったんですよ、ちょっと。バンドやってみようかなーみたいな。そしたらなんかもうすごい(中原さんが)興奮しちゃって、ギャー! みたいに言われて。ちょっと、まわりの人が心配するくらい。なんか、隣りのカップルが助けにきたりとか。

(一同笑)

リーダー:傍からみたら、おじさんと若い子がそんな......なんかすごい説教されてるみたいな感じになってて。「やれよ!! やって死ねよ!!」みたいな......

(一同爆笑)

部長:27で死ねって言われたよね。

リーダー:そう。

このアルバムに入っている以外に何曲もあるんですか?

リーダー:新曲がちょっとあるくらいで、いま13曲ですね。2曲できた。

じゃほんとにこれで全部、お蔵入りはない方向なんですね!

リーダー:そう。恥ずかしい。20曲くらいあることにしておけばよかった。

野田:いや、しつこくて悪いんですけど、中原昌也のどんなところが好きなんですか?

部長:あんまり深刻なのが好きじゃなくて、なんか中原さんって「なんちゃって」って感じあるじゃないですか。なんか、キャラ、本人自体もそうですけど。そういう音楽がもともと好きなんで、惹かれますね。絵も好きだし。人も好きだし。かわいい。

野田:暴力温泉芸者とヘア・スタイリスティックスとでは、どっちが好きですか?

部長:ええ......そんなに全部を聴き込んでるわけではないんですが......

野田:すごくたくさんあるもんね、中原くんの作品。

部長:どっちってこともないですね......どっちも好きです。最近出してるシリーズとかも。

150曲というのになにか説得力があったというか、それを守ろうというわけですから。150という数字には何か意味があると思いますか。

リーダー:いや、ないと思います。

野田:きっとそのときたまたま出たんだよ。

(一同笑)

そんなあやふやな数字にも関わらず守ろうというんだから、すごい信頼関係があるんですね。

リーダー:最初にその話を聞かせたときに言われたから、やけに印象的で。

部長:それを聞いて、量があればなんとかなるだろうって。

リーダー:なんかみんなすぐ解散とかしちゃうから、それだけはやめろって言われて......。だから、続けるって意味で150。アルバム1枚出して終わりっていう人たちもいるから、そんなんだったた出したくないなっていう感じ。

いまだけじゃなくて、その次出すということが確実に決まってる。ヴィジョンがあるわけではないかもしれないですけど、1回だけじゃない、次もやるという覚悟ですね。そういうのがあるというのは、また古風というか。若い人のバンドには珍しい感じがしますね。

野田:ちなみに、このタッジオっていう名前はどこから......?

リーダー:リーダーが好きなひと。

部長:『ベニスに死す』に出てくる美少年です。

美少年かあ。

リーダー:リーダーが好きで。

野田:なるほど......古風だねえ。

(一同笑)

では、まとめになります。いま言っていただいた部分と重なりますが、これからどのように活動していかれるのか、何か野心があればお聞きしたいです。

リーダー:うーん。

部長:うーん。

ライヴをひたすら続けていく感じでしょうか。

部長:うん、それを続けること。

じゃ、でっかく、「海外行くぜ!」みたいのはない?

部長:それはもちろん行きます。

リーダー:うん。それはもうライヴをやるっていう予定の中に組み込まれてる感じ。

シーンをオーガナイズして日本のインディ・ロックを引っぱっていくぞ! というような方向の野心はないですか?

リーダー:いや、それは勝手についてくればいいなって。

部長:やろうと思ってできることではないから。

野田:ていうか、絶対そういうタイプには見えないよね。

(一同笑)

そういうところがはっきりしてよかったです。野心というか、まあ、自分たちが最高! という。

リーダー:ぷっ。

そういうところがかっこいいと思います。

A氏:あんまり買い被るらないでくださいね。ほんとにまだ他のバンドと全然対バンしてないから、何にも知らないんですよ。

野田:いや、でも渋谷のディスクユニオンのインディ・コーナーとか行くと、いまの日本のロック・シーン内の断絶っぷりがそのまま凝縮されていて。最新のインディ・ロック=パンダ・ベアの新譜の隣にサニー・デイ・サービスの90年代の高価な中古盤があって、その隣にはスピード・グルー&シンキの2万円のオリジナル盤が売られていたりね、とても同じ音楽ファンとは思えない人が隣同士に並んでいる。

まさに、そうですね。タッジオのなかにもそういうせめぎ合いというか、すごく混淆としたものを感じますね。

部長:はい。

だって、「これが好き!」っていうバンドがまわりにないわけですよね?それって、海外の、とくにUSの音楽シーンとかだと考えられないことだと思うんですよ。それこそアニマル・コレクティヴなんかのまわりでは。

部長:アニマル・コレクティヴとか、そういうあたりは私も好きです。ギャング・ギャング・ダンスとか。

それが日本のバンドでないというところが不幸というか。どうですか、日本の音楽はアニメに勝てると思いますか?

部長:すごい嫌。アニメ。

(一同笑)

部長:嫌。もうー。

でも、すごい影響力ですよ。レコード屋で働いていてさえ、「若い人は音楽聴くのか?」っていう状況で、では、タッジオの音楽は「けいおん!」に勝てるのでしょうか?

リーダー:ケイオンって?

(一同笑)

部長:よくわかんないけどアニメだよ。

あ、すみません。私もよくは知らないんです。若い人にすごく支持されているマンガ、アニメです。

リーダー:オタクねー。

部長:そういうこというと「おばちゃんねー」って言われるよ。

リーダー:なんか、オタクもこっちを好きになればいい、ってことでしょ?

はい、質問の意図としては(笑)。あっちのアタマをぶちのめして......

リーダー:こっちになびかせる。

そう、こっちになびかせるということはできるんでしょうか? これ、最後の質問ですね。これに答えていただくことで、日本の音楽のひとつの未来をうらないましょう。ということで!

部長:ええー。もう、違う星の人たちみたいに思えちゃって。どうなんですかねー。

リーダー:じゃ、アニメを絞め殺すということで。

部長:うん。アニメを絞め殺す。

(一同笑)

ははは! じゃ、150曲作ったのちには、

リーダー:のちには。

世界がひっくり返っているであろうことを期待しまして!

野田:でも、アニメ観たらはまっちゃったりして。

部長:そうかもしれないですね! 偏見かもしれないから。

Friendly Fires - ele-king

 「黄金時代を感じるには生まれときが遅すぎた」、このように歌いはじめる"リヴ・ゾーズ・デイズ・トゥナイト"は、セカンド・サマー・オブ・ラヴを知らない世代が初めて1989年の夏について歌った歌である。「トビ(rush)も逃したし、良い時代(better days)も知らない/僕は君の経験した時代を感じることができない/君の貴重な過去に触れることもできない」、とまあ、なんとも実直な憧憬が歌われている。そしてフレンドリー・ファイアーズのエド・マクファーレンはその曲のサビを次のように繰り返すのである。「それでも僕はあなたがたのその日々を今夜生きてみせるよ。僕には手が届かない歴史だと言うけれど、それでも僕はそれらの日々を今夜生きてみせる」
 これほど前向きに、レイヴ・カルチャーを知らない世代がそのファンタジーを歌ったことはない。"リヴ・ゾーズ・デイズ・トゥナイト"は過去を調べているが、あくまでも現在についての歌である。「僕をアンダーグラウンドにとどめる亡霊と向き合って/みんなが話している最良のものをいただこう/僕は待っているけど外は寒いから/夜には君をしっかりと抱くんだよ/君の愛を感じるために」
 興味深いことに、5月19日付けの『ガーディアン』では、フランキー・ナックルズの"ユア・ラヴ"(注)の記事が組まれている。「永遠にレイヴさせる歌」というわけで、この曲にはいまだ素晴らしい魅力があり、現在もジ・XXのような若いバンドにまで支持されている......などといった事情が記されているが、真実を言えばこの曲は明らかにある時期に飽きられ、忘れられていたのである。しかし......たしかにここ数年で蘇ったのだ。そして、この1987年のシカゴ・ハウスのクラシックのリヴァイヴァルをうながしたのがフレンドリー・ファイアーズなのだ。"ユア・ラヴ"は、このバンドの2006年のデビュー・シングルでカヴァーされている。渋谷のディスクユニオンの2Fのインディ・ロックのコーナーと4Fのクラブのコーナーを往復するリスナーが果たしてどれほどいるのか知らないが、つまりUKではいまそれが起きているのである。

 さて、2008年のファースト・アルバム『フレンドリー・ファイアーズ』で80年代のニューウェイヴとイビサの快楽をミックスしたこのバンドは、そしてセカンド・アルバムにあたる本作『パラ』においてより情熱的に、さらに思いを深めながら、ダンス・カルチャーとその"夏"をテーマにしている。音楽的にはUKのエレクトロ・ポップの伝統芸を引き継ぎながら、オーソドックスな構成のキャッチーな歌をダンサブルな演奏をバックに歌っている。「裏庭で一本のテープを見つけた/泥だらけの青いカセットだけど/そのホコリの奥ではリールがまわりはじめて/土のなかに保存されたもうひとつの記憶が再生される」"ブルー・カセット"
 『パラ』にひとつ問題があるとしたら、これほどクラブ・カルチャーを扱いながら、ダブステップないしはミニマル・テクノといった現在稼働中である音がまったく関わっていないという点にある。レトロ趣味に終始しているのだ。この音はアンダーワールドでもなければケミカル・ブラザースでもない、ワム!の"クラブ・トロピカーナ"でありアニマル・ナイト・ライフの"ラヴ・イズ・ジャスト・ア・グレート・プリテンダー"なのだ。明らかに彼らは享楽の季節としての80年代をうらやましがっている。
 「塵が降ってくる/彼らは行進していった/地下に眠るレコードたちとともに/階段を上がる/クラブから出てライトにキスする/君の愛が欲しい/街に出る/君の面影を心抱いて世界はふたたび回り出す/しかし君は決して僕のものにならない」"チャイム"
 こうした若い世代の複雑な感情の吐露に享楽の時代を経験した僕はまだうまく応えることができない。当たり前だが、戸惑いを感じるのである。そして、彼ら自身もそれが素直に喜べることではないことも理解している。「君の愛、それは幻/僕が生きるすべては君の嘘/僕は混乱している/トリップしている/僕は傷つき、参っている/寒いし、負けているというのに、この気持ちは強まるばかりだ」"プル・ミー・バック・トゥ・アース"
 な、なんていう告白なのだろう。君の世代にだって面白い音楽がたくさんあるじゃないか、思わずそう言いたくなってくる。ただ......ダンスはあっても、愛と笑顔の夏は手の届かないところに行ってしまったのかもしれない......とは僕も思う。個人的な快楽だけはあっても、集団として理想とするヴィジョンはない。パーティの最後にキング牧師の演説や"パワー・トゥ・ザ・ピープル"をかけるようなDJが、いまさらいるのだろうか。それとも少年たちの愛の歌を聴きながら、潮風に混じったハウスのビートを感じていたあの日々は蘇るのだろうか。「僕はその日々を生きるんだ」と、エド・マクファーレンは何度も何度も繰り返すのだ。「君が持っていた愛を感じる/我慢はしない/僕は今夜、あの日々を生きるんだ」
 なおアルバムのタイトルは、メスカリンやLSDの研究でも有名なオルダス・ハクスリーのユートピア小説『島』から取られている。


(注)正確に言えば、この曲のもうひとりの主人公はジェイミー・プリシプルである。多くの人が「フランキー・ナックルズの」を書いているが、これではプリシプルがあまりにも可哀想。蛇足として、使われたドラムマシンはデリック・メイのものだと言われている。

interview with Silkie - ele-king


E王 Silkie
City Limits Volume 2

DEEP MEDi Musik/Pヴァイン(6/15発売予定)

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 「すべてのインタヴュアーがデトロイト・テクノから影響を受けているだろう? と訊いてくるんだけど......」と、ロンドンからやって来た25才のダブステッパーは言う。「僕は本当にデトロイト・テクノのことを知らなかったんだ。で、聴いてみたら、たしかに似ていると思ったけどね」
 このエピソードが彼の音楽的傾向を物語っている。シルキーを名乗るソロマン・ローズは、ダブステップに70年代ソウル/ファンクのフレイヴァーを注ぎこみ、2ステップ・ガラージのビートにそのメロウなフィーリングを混合する。それが2009年に〈ディープ・メディ・ミュージック〉からリリースされた『シティ・リミッツ・ヴォリューム1』だった。
 それはオリジナル・ダブステップの系譜からの一撃だったが、シルキーの音楽は、ときにロマンティックな都会の叙情主義ゆえに、この2年ものあいだじっくりと時間をかけながら、デトロイト・テクノやハウス・ミュージックのリスナーを巻き込んで、ジャンルを横断するような、より幅広い支持を得るにいたっている。

 この取材は彼がDBSのために来日した4月17日におこなわれている。福島第一原発の放射性物質の漏洩によってDJやミュージシャンの相次ぐ来日キャンセルのなかで、ロンドンからやって来たダブステッパーは意気揚々と渋谷を歩いて、そして居酒屋でビールを飲みながら話してくれた。

グライムというのはアーティストやオーディエンス同士のしがらみがあったり、音もアグレッシヴだし、けっこう大変なんだよ。発砲事件もたびたび起きているし、殴り合いの喧嘩なんか頻繁にある。それが嫌になっていたときに、友だちにダブステップのイヴェントに連れていかれて、あまりにもピースだったんでびっくりした。

『シティ・リミッツ・ヴォリューム1』がホントに好きなんですよ。

シルキー:それはどうもありがとう。

アルバムからはソウル・ミュージックというものを強く感じました。

シルキー:うん。(しばし沈黙)......それで質問は?

いや、ただ言ってみただけです。

シルキー:ハハハハ、オッケー(笑)。いつ質問が来るのかなーと思って、ついつい構えていたんだよ。

初めてだし、バイオ的なことを訊いてもいいですか?

シルキー:いいよ。2001年、15歳で音楽を作りはじめたんだ。最初はグライムから入った。当時のグライムのシーンはエキサイティングだったけど、メロディを受け入れるような感じはなかったけどね。

何がきっかけだったんですか?

シルキー:姉の影響でガラージを聴いたのがきっかけだったね。ガラージの熱が冷めかけた頃にグライムを聴きはじめて、ダブステップに関しては最初から聴きはじめたわけじゃないんだけど、急カーブを曲がるようにダブステップへといったね。

なぜグライムからダブステップへ?

シルキー:最初はホント、グライムにハマったんだけど、グライムというのはアーティストやオーディエンス同士のしがらみがあったり、音もアグレッシヴだし、けっこう大変なんだよ。発砲事件もたびたび起きているし、殴り合いの喧嘩なんか頻繁にある。それが嫌になっていたときに、友だちにダブステップのイヴェントに連れていかれて、あまりにもピースだったんでびっくりした。チーム同士のしがらみがないところも気に入ったし、それでダブステップのイヴェントに通うようになるんだ。そして自分で作ったテープを持っていって、自分の顔を売っていったんだよね。

ティンバランドやネプチューンズの影響は受けなかったの?

シルキー:ノー。ただまあ、グライムがいろんな音楽に影響されているものだから、直接ではないけど、知らないうちに影響されているかもね。

へー、ガラージやグライムの人たちはUSのヒップホップとR&Bからの影響が大きいでしょ。

シルキー:イエス、僕よりも年上の連中はみんなUSヒップホップからの影響を受けている。ただ、僕の世代になってくるとすでにUKガラージがすごく大きかったし、すぐにコマーシャルにもなった。だから僕の世代にとってのアンダーグラウンドはヒップホップとはまた別の音楽になったんだ。

え、最初からアンダーグラウンドだったんですか?

シルキー:ホントにそうだった。まだガラージがアンダーグラウンドだった1998年、僕が13歳のときに聴きはじめたんだよね。最初はガラージも小さなシーンだったけど、それはあまりにも早く大きくなってしまった。そして嫉妬や人間関係のしがらみが出てきてしまった。

ロンドンのアンダーグラウンドはまずはラジオから?

シルキー:ああ、ホントにラジオの役割はでかいよ。とくに年齢が若いとクラブには行けないから、まずはラジオで聴いて、そしてレコード店に行く。僕がそうだったな。ラジオで音を聴いて、ビッグ・アップルにレコードを買いに行って、ベンガに会うっていうね(笑)。アンダーグラウンドの入口はラジオだし、みんなそこから入っていくんだよ。

ちなみに同世代というと?

シルキー:スクリームやベンガ、ジョーカーなんかだよね。マーラーは年上だから叔父さんに接するみたいな感じだけど(笑)、スクリームやジョーカーみたいな連中はホントに同世代って感じで接している。

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PCがあって、フルーティ・ループスを使って、そして親から盗んだスピーカーを使って(笑)、ベッドルームでとてもベーシックなセットで作りはじめた。実はいまでもそんなに変わらないんだ。自分の部屋で作っているという感じが好きだし。


E王 Silkie
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作りはじめたときに目標とするプロデューサーはいた?

シルキー:とくにいないね。グライムやガラージに対する敬意はあったけど、自分がどうして音楽を作っていったのかと言えば、自分のなかには何かあるんじゃないかと信じていたわけで、そしてそれがシーンに貢献できるんじゃないかと信じていたからなんだよ。

最初の機材は?

シルキー:PCがあって、フルーティ・ループスを使って、そして親から盗んだスピーカーを使って(笑)、ベッドルームでとてもベーシックなセットで作りはじめた。実はいまでもそんなに変わらないんだ。自分の部屋で作っているという感じが好きだし。

最初にヴァイナルで作品を出すのは2003年? 初期の作風はガラージっぽい音だった思うんですが、それがダブステップに変化していくうえでパーティ以外の影響ってありました?

シルキー:基本的にはクラブからの影響だったね。最初はグライムのクラブに通っていて、ホントにグライムが好きだったんだけど、ただ音楽を聴いているだけなのに喧嘩になるようなところにうんざりもしていて、で、ダブステップの平和な雰囲気に惹かれていった。音楽を聴いて気持ちよくなれないと意味がないと思ったんだよね。

グライムって、やっぱそんな喧嘩ばっかだったんですね。

シルキー:ハハハハ、けっこう酷かったね。いまはだいぶ洗練されているのかもしれないけれど、初期のアンダーグラウンドだった頃のグライムのリリックというのはまったくの真実で、まあ、最悪の場合はパーティの最中に銃で人を撃ったりしていたわけだよ。洒落にならないくらい危ないシーンだった。

それであなたの音楽にはピースな感覚があるんですね。そうそう、あなたの音楽にはメロディがあるけど、以前、何か楽器をやっていました?

シルキー:ピアノは独学で少しやっていた。音楽理論はネットを見ながら勉強した。

音楽はあなたにとってどんな意味で重要だったんですか?

シルキー:僕はサッカーもやらないしコンピュータ・ゲームもやらなかった。僕には音楽しかなかった。他の子供たちがコンピュータ・ゲームをやっている時間に僕は部屋でずっと音楽を作っていたってだけだよ。

多くのダブステップのプロデューサーはシングルはたくさん出すけど、アルバムはあまり出さないですよね。そんななかであなたはわりと早くファースト・アルバム『シティ・リミッツ・ヴォリューム1』を出しましたよね。

シルキー:2003年が僕の正式なデビューだけど、実は2002年にもホワイトで1枚出しているんだよ。それは音楽を作りはじめて8ヶ月後に出した作品だった。そして2005年からしばらく作品を出さずにいて、それで2009年に『シティ・リミッツ・ヴォリューム1』を出しているんだよね。

コンセプトがあるアルバムですよね?

シルキー:つねにアルバムを作りたいと思っていた。そういう意味ではすべての曲には共通しているものがあると思う。

都市生活がテーマになっているんですか?

シルキー:たしかにそうなんだけど......というか、僕は世界に出たいけど、ロンドンで暮らしている。ロンドンから出られないんだ。それが"シティ・リミッツ(都市の境界)"という言葉に繋がっているんだ。ロンドンから出られないことが音楽に影響を与えていることは間違いない。"コンクリート・ジャングル"をよく聴くと車の音や街中の音が入っている。すべての曲はロンドンという街から得たインスピレーションで作られれている。

出身はどこ?

シルキー:どこかの雑誌を読んだらサウス・ロンドンと書かれていたけど、ウェスト・ロンドンだよ(笑)。

ご両親の出身は?

シルキー:ジャマイカです。

それでレゲエの曲も入っているんですね。

シルキー:母親から音楽的な影響を受けたことはないんだけどね。彼女も家で音楽を聴いていたわけじゃないんでね。ジャマイカ系ということを抜きにして、ロンドンで暮らしていると自然にレゲエの音が耳に入ってくる。そこからの影響だよね。

それでは、あなたのソウルやファンクのフィーリングはどこから来ているんでしょう?

シルキー:それもいろいろだと思う。90年代のR&Bかもしれないし、ガラージからかもしれない。とくに意識はしていないんだ。

サックスの音が好きなのはなぜ?

シルキー:それはもう、ただその音が好きだとしか言いようがない。

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スティーヴィー・ワンダーとクインシー・ジョーンズはとくに尊敬している。作っていくうちに、何かいいなと思えるアーティストに出会うんだけど、そのひとりがスティーヴィー・ワンダーだったね。実は最近は古い音楽ばかり聴くようになっているんだ。音楽を作っていないあいだは音楽ばかり聴いている。


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ダブステップやガラージ以外で尊敬しているアーティストに誰がいますか?

シルキー:たくさんいるけど、スティーヴィー・ワンダーとクインシー・ジョーンズはとくに尊敬している。初期の頃はとにかくビートを作ることに専念していたんだ。それで作っていくうちに、何かいいなと思えるアーティストに出会うんだけど、そのひとりがスティーヴィー・ワンダーだったね。実は最近は古い音楽ばかり聴くようになっているんだ。音楽を作っていないあいだは音楽ばかり聴いている。母親のCDコレクションも聴いているほどだよ。

どんな音楽が好き?

シルキー:嫌いなジャンルはないよ。ヘヴィ・メタルがかかっていると音量を下げるくらいかな(笑)。

ダブステップも生まれて10年くらい経ちますが、あなたから見てシーンはどう見えますか?

シルキー:とても健康的に見えるよ。音楽的に前向きにどんどん展開しているでしょ。古い世代もがんばっているし、新しい世代もどんどん出てきている。ダブステップと呼べるかどうかわからないものまで出てきていることも良いことだと思う。UKではダブステップはすでにメインストリームの音楽だけど、いまでもアンダーグラウンドはしっかりしているし、全体的に良い流れだと思うよ。

あなたが嫉妬を覚えるほどのプロデューサーは誰?

シルキー:ハハハハ、嫉妬は覚えないなー。素晴らしい作品を聴けば、自分にもそれが作れるんじゃないかと励みにしているよ。

好きなプロデューサーは?

シルキー:クエストやベンガやジョーカーや......いや、止めておこう。身内を褒めるようで気色悪い(笑)。

『シティ・リミッツ』のシリーズは今後どうなっていくんですか? 今年に入って2枚のシングルを出していますよね。

シルキー:音楽的に言えば、変化するだろうね。PCのプラグインも変えるし、音も変える。

昨年はUKファンキーもすごかったし、UKのベース・ミュージックもいま頂点を迎えていると思います。こうしたシーンの動きは意識していますか?

シルキー:僕のなかの変化はシーンにともなうものっていうよりも僕個人のなかの変化だと思う。自分がどこかのシーンに属しているって感じでもないし。セカンド・アルバムの『シティ・リミッツ・ヴォリューム2』もほんとんど出来ている。日本では〈Pヴァイン〉から6月15日にリリースする予定だよ。

それは楽しみですね。

シルキー:ありがとう。2歳年を取った分だけ、音楽もよくなっていると思うよ(笑)。

最後に、お礼を言いたいんだけど、今回の福島第一原発の事故の影響で多くの欧米のDJやミュージシャンが来日をキャンセルしています。そんなかで来てくれてありがとう。

シルキー:たしかにまわりの友だちにも止められたんだけど、テレビのニュース番組で言っていることを信じるよりも自分で調べてみて、その結果、放射線の量もそんなに気にすることもないんじゃないかと思って。まあ、自分が空港まで歩くまでのリスクとそんなに変わらないんじゃないかと思ったんだよ(笑)。

 取材をした数週間後に、セカンド・アルバム『シティ・リミッツ・ヴォリューム2』が届いた。間が悪いというか、新作について訊けなかったのがホントに残念だ。新作には前作とは違った興味深い変化があるのだ。
 アルバムの1曲目に収録された"フィール"は2ステップのビートとダブの空間のなかを、美しいピアノとストリングスが繊細に交わっていくいかにも彼らしい叙情詩で、アルバムでも1位~2位を競うほどの素晴らしい曲だが、『ヴォリューム2』には前作以上にビートが強調されている。アルバムの中盤はとくにそれが顕著で、ダブステップのビートをさまざまな角度で展開しながら、彼のジャズ/ファンクのセンスが活かされている(たぶん......そのスジでも大いに騒がれるでしょう)。そして、それはUKベース・ミュージックのスリリングな冒険となっているわけだが......、それはときとしてカール・クレイグのようなメランコリーを見せ、ときとしてURのような力強いファンクを見せているという、デトロイティッシュなセンスもさらに際だっている。
 そして......それは放射線量を気にしながら暮らし、もはや軽々しく"アーバン・ソウル"などとは言えなくなった我々にはなおさらずしりと響くかもしれない。まさに我々はいま、"シティ・リミッツ"な状況にいるのだから......。
 とはいえ、まあ、シルキーは新作でも変わらずロマンティックである。アルバムの最後から2番目に収録された"Only 4 U"は、"コンクリート・ジャングル"の続編とも言える曲だ。浮かれ、舞い上がってしまうようなジャズ・ダブステップで、ファンはこういう曲を心待ちにしていたのだろうし、そしてシルキーはそのことよく理解しているかのように、期待に応えている!

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