「UR」と一致するもの

Jessica × Mizuha Nakagawa × Prefuse 73 - ele-king

 近年ジェフ・ミルズカール・クレイグなど、エレクトロニック・ミュージックのビッグ・ネームたちがクラシカルへの接近を試みているが、どうやらその流れはデトロイトに留まるものではなかったようだ。この度、株式会社パブットが起ち上げたレーベル〈good umbrella〉が、クラシカルの新たな再生プロジェクト『RE-CLASSIC STUDIES』シリーズを始動することが発表された。
 その記念すべき第1弾となる作品の題材は、ドビュッシーやラヴェルへと至る道を切り拓いたフランスの作曲家、ガブリエル・フォーレ。個人的にはティッサン=ヴァランタンによる演奏がお気に入りなのだけれど、今回そのフォーレの楽曲に挑んだのは、Ngatariとして〈PROGRESSIVE FOrM〉からもアルバムをリリースしているヴォーカリストのJessicaと、ピアニストの中川瑞葉、そしてなんとプレフューズ73ことスコット・ヘレン(!)の3組。さらにマスタリングはオノ セイゲンが担当しているとのことで、いったいどんな化学反応が起こっているのやら……期待の『RE-FAURÉ』は11月20日発売。

Jessica × Prefuse73 『RE-FAURÉ』

きたる11月20日、クラシックの新たな再生プロジェクト『RE CLASSIC STUDIES』シリーズ、第1弾『RE-FAURÉ』をリリース致します。
シリーズ1作目は、19 世紀のフランス作曲家、ガブリエル・フォーレの歌曲を現代の音楽として翻訳。 日本人として初めてGeorge Crumbの音源をリリースした中川瑞葉をピアニストとして迎え、Prefuse73ことスコット・ヘレンの参加により実現した『RE-FAURÉ』。
美しい和声と、流麗 な旋律を持つフォーレの「歌」は、ヴォーカル音源の破壊と再構築の先駆者であるスコット・ヘレンにより、特異なストーリー性を植え付けられ、今までにない現代の「クラシック音楽作品」となりました。
マスタリングはオノ セイゲン氏が担当。

【コメント】

例えば千年前に書かれた文章は多くの人にとって、「むずかしい」「わからない」。
なぜならいまは使われない言葉や言い回しが使われていたり、もっと言うと読めない字があったりするから。
でもその点をあれこれ工夫して、翻訳、して出したら大抵の人が爆笑してくれた。
なぜならそこには、いつまでも変わらない人の心、文学の神が住んでいるから。
そして音楽も同じであるということをこの度知りました。
美しく精妙でありながら俗情も刺激する歌声に肺腑を抉られました。やられました。
――町田康(小説家・ミュージシャン)

音楽が流れると、私の周りを囲む樹々がより深くなった。それはタイの雨季の終わりを告げる素敵な子守歌のようだ。
このような音楽を聴く機会を作ってくれたことに、感謝したい。
――アピチャッポン・ウィーラセタクン(映画監督)

このプロジェクトの歌を聴いたとき、Jessicaは、本当に美しい声を持っていると感じたんだ。実際、それはとてつもない衝撃だった。
――スコット・ヘレン(Prefuse 73/ミュージシャン)


■Jessica
メジャー・レーベルよりキャリアをスタートさせ、3枚のアルバムと4枚のシングルを発表。その後、Ngatariのヴォーカリストとして、〈PROGRESSIVE FOrM〉よりアルバムをリリース。様々なコンピレーション・アルバムへの参加や、テレビ/ラジオの出演、番組のエンディング曲を担当するなど活動は多岐に渡る。『坂本龍一トリビュート』に楽曲を提供した際には、坂本氏本人より賛辞を贈られた。今回は10年振りのJessicaソロ名義の作品となる。


■Mizuha Nakagawa
桐朋学園大学音楽学部ピアノ科卒業後、渡仏。パリ・エコール・ノルマル音楽院ピアノ科及び室内学科のディプロマを取得。2013年、George Crumbの「Makrokosmos Vol.2」をオノ セイゲンの録音にてリリースするなど、様々な分野を横断し、活動している。


■Prefuse 73 (Guillermo Scott Herren)
ギレルモ・スコット・ヘレン aka Prefuse 73は、21世紀を代表するエレクトロニカのアーティスト。ヴォーカル音源をズタズタに分解し、トラック上で再構築するという画期的な手法を生み出し、エレクトロニカ・ヒップホップの先駆者として、多くのフォロワーを生んだ。深く、鋭利なビートと、重層的な美しい音のレイヤーによって、深淵なグルーヴを構築する。イギリス〈ワープ・レコード〉の先鋭的な音楽家として、また数々の名義(Savath & Savalas、Delarosa and Asora、Piano Overlord、Ahamad Szabo)を使い分けながら、多彩なアルバム/EPをリリースし続けている。〈イエロー・イヤー・レコード〉主宰。

発売日:2017年11月20日(月曜日)
アーティスト:Jessica(ジェシカ)
タイトル:RE-FAURÉ(リ・フォーレ)
発売元:good umbrella
販売元:BRIDGE INC.
規格番号:GDUS-001
価格(CD):税抜本体価格¥2,200
収録曲数:20曲
JAN:4582237839517

[Track Listing]
01 Interlude I
02 Clair de lune
03 Après un rêve
04 Interlude II
05 Chanson d'amour
06 La feé aux chansons
07 Mandoline
08 Interlude III
09 Le secret
10 Une Sainte en son aur éole
11 Mai
12 Interlude IV
13 Au bord de l'eau
14 The Fragments of Au bord de l'eau [Prefuse73 remix]
15 Interlude V
16 Tristesse
17 Interlude VI
18 La Lune blanche luit dans les bois
19 Interlude VII
20 Pie Jesu (Requiem)

Prefuse73 tracks - 01, 04, 08, 12, 15, 17, 19 (14 - Prefuse73 Remix)

good-umbrella.com/ja/refaure/

対談:MIKUMARI x OWLBEATS - ele-king

OWLBEATS ( 以下OB ) :煙草吸いすぎじゃない?

MIKUMARI ( 以下M ) :メンソールだですーっとするでなあ……


MIKUMARI x OWLBEATS
FINE MALT No.7

RCSLUM RECORDING

Hip Hop

Amazon Tower WDsounds

 こんな普通の会話のように、気がつけばOWLBEATSのビートもMIKUMARIのラップも、自然に積み上げられたCDのなかにあり、当たり前のように2人でライヴをする姿を見ていた。2人のライヴを初めて見たのは、中目黒でみんなで馬鹿みたいに飲んで、MIKUMARIが酩酊しながらOWLBEATSの奏でるビートのなかで酔いどれた夢を見せてくれたときだと記憶してる。その記憶は正しいのだろうか?
 RCslumの中核をなすルードボーイ・ラッパー、MIKUMARI。RCslumの多くの作品にトラックを提供、アルバムもリリースする鹿児島のドープ・ビートメーカーOWLBEATS。「裏」サイドの共作を経て、リリースとなったオリジナル・アルバム『FINE MALT No.7』は“「酩酊」という感覚を教えてくるヒップホップ”という、誰かにとってベストでワーストな瞬間を再生してくれる。そして、誰かにとっては、未知の世界を疑似体験させてくれる。そんな作品だ。もちろんVRの機材なんていらない。再生するのに難しいことはない。

狭いっす。もう8畳くらいの1ルームで、ソファーがあって、そこが来た人の寝床で、俺は下に布団敷いて寝てる。(MIKUMARI )

今回のアルバムは最初どういうやりとりで作りはじめたの?

M:なんか何曲かやろうかって言ってて、その流れでトラックが色々入ったCD-Rをもらってて。

それって2人で会ってるときに?

M:OWLBEATSがしょっちゅう来るもんで、会ってるとき。

場所は名古屋ですよね? どれくらいのペースで来てるんですか?

OB:今年やばいっすね。いまのところ7回くらい行ってて(*このインタヴューは9月末に行ってます)。

名古屋ではどこに滞在してるのですか?

M:俺んち。

MIKUMARIの家は広いの?

M:狭いっす。もう8畳くらいの1ルームで、ソファーがあって、そこが来た人の寝床で、俺は下に布団敷いて寝てる。

俺の場合は俺の方がソファーなんですけど、前にYUKSTA-ILLとそういう合宿みたいの俺の家でしてた(笑)。
(*YUKSTA-ILL「TOKYO ILL METHOD」ときもWDsoundsオフィスというかPRESIDENTS HEIGHTSと言われていた自分の家も6畳、2畳の1Kでした。)

OB:もともと自分が住んでいた家が間取りが一緒なんで落ち着くなっていう(笑)。

CD:それは鹿児島のOWLBEATSの部屋ってことですよね?

OB:そうですね。ほとんど同じような構成で。自分はレコードがばーってあって、MIKUMARIはCDがばーってある。

M:ギャングスタ・ラップはCDの方が多いんだよね。レコードはシングルカットとかしかないやん。

レコードよりCDの方が高いものが多いイメージです、ギャングスタ・ラップ。

M:CDでしか出てないっていうのがあるじゃないですか。LPは出てないっていう。

たしかに。レコード屋もCDメインですもんね。じゃあ、名古屋でそのトラックが入ったCD-Rの受け渡しがあったと?

OB:そう。でも、結構前だよね。本格的にやろうってなったのが1年くらい前。ちょうどATOS (*RCslumのオーナー。TYRANT / M.O.S. / INFAMIY FAM)が鹿児島に来ているとき。

M:そう。レコーディングしに行くわ~って言ってそのとき、鹿児島行ったんですけど、何も録らずに帰ってきて。

OB:ちょっと俺怒るみたいな。ずっとご飯しか作らないから(笑)。

鹿児島だとレコーディングはどこでしてるんですか?

OB:LIFESTYLE(鹿児島を代表するハードコア・バンド)の久保さんっているんですけど、その人がやってるスタジオがあって。そこで大体録ってる。

M:名古屋のときは鷹の目のところ(STUDIO NEST)ですね。

RCslumのアルバムもあったり、客演も多いからずっと作ってる印象あるんですけど、前のアルバム( MIKUMARIの1stアルバム『FROM TOP OF OF THE BOTTOM』)のリリースって3年前くらい?

M:2013年すね。リリースしたのが。REMIX(*MIKUMARIのアルバムをOWLBEATSがすべてREMIXした『URA BOTTOM』)が2014年ですね。

その『URA BOTTOM』はアルバムがリリースになって、OWLBEATSの方からオファーして作ったんですか?

OB:そうですね。アルバムにトラック提供したギャラはいらないから、アカペラくれって言ってそれで作ったんだよね。

M:それで、1曲新しい曲を入れたいって話して。じゃあ、OWLBEATSのアルバム(*OWLBEATSの1stアルバム『?LIFE』)に入っているビートでやりたいって曲録って逆にREMIXみたいな感じ。

『?LIFE』は?

OB:2012年。

他にOWLBEATSの名義のリリースって?

OB:ブートでMIXはガンガン出してますね。月に1、2本作ってそれをライヴで売るっていうのをやってます。


 MIKUMARIとOWLBEATSを軸にした作品やライヴはすごく自然に存在していて。そこに世界が広がっている。先述したお互いのファースト・アルバムが交差する線上にあるというよりは、交差した後に生まれたより立体的な空間のなかに生まれた曲たちがある。「酩酊」という自由な空間を通してでしか説明できないように、このアルバムは説明できない必然で生まれたと感じる。熟成されたと感じるけれど、間隔は空いていない。


すごく自然な組み合わせだと思うんですけど、このタイミングで今回2人でのオリジナル・アルバムというパッケージでのリリースにしたのは?

M:俺もOWLBEATSとリミックスでなくてオリジナルで1枚というのは作りたいと思ってて。

前作やいままでのMIKUMARIのラップのイメージってすごくリリカルにトピックをラップするイメージなんだけど、今作はすごく音 / ビートに乗っているっていうのがまず第一に感じてすごく2人で作ってるって思って。単純に載せてるとかじゃない何かを感じました。

M:それはあります。ビートもいままでよりも、民族的なビートが多かったと思ったし。うん。あんまり意識はしてないんですけど、ビートに見合うようなやり方でラップするっていうのは考えた。

それって、スタジオで色々と試しながらって感じですか。このビートでラップするっていう前提でアルバムは作ってるんですか?

OB:うーん。打ち合わせしながらやってるのもある。数曲ボツになったりもしてるし、そもそも、俺のやる気が削がれたり(笑)。

さっきも話してましたね。制作期間はまあまああるんですよね?

M:うん。さっき言った通り、俺も、レコーディングしてなくて怒られたりしてるでね笑 制作は1年くらいで、本格的にやりだしたのは今年の3月からでそこからはタイト。

自分のイメージとしては、最初遊びはじめたときはもっとバカなことばっかしてて、その延長で音楽を作ってるような感覚だったんですけど。『URA BOTTOM』までは。でも、そうじゃなくなってきた。さらに先に行ったというか。(OWLBEATS)

 この2人の組み合わせにはシンプルな表現が多い。細かい部分は曲で伝わってくる。瞬間で作ってるようでもあり、時間がかかってるようでもある。8月に行われたRCslumのイベント「METHOD MOTEL」で会ったときに、MIKUMARIがJEDI MIND TRICKS (*PHILLADELPHIAのハードコア・ヒップホップを代表するグループ)のTシャツを着ていて、意外なようでしっくりきて話したのがすごく印象に残っていて、その事実は個人的にはこのアルバムを聞く中で重要に感じた。


少し話変わるんだけど、JEDIとかARMY OF PHARAOHSとかそういうHIP HOPのイメージを今作で少し感じたんだけど。このあいだMIKUMARIがTシャツ着ててそういう話になったのもあるけど(笑)。なんて言えばいいかわかんないんだけど。意識はしてない?

M:多少は作ってる期間に、新譜が出たとか。その時だと、LA COKA NOSTRAとかVINNY PAZとか。その間にもHORACE ANDYとかレゲエも買ったりして、そういうのを聴いてかっこいいなと思って。多少あるのかなと。

MIKUMARIはギャングスタ・ラップの影響も多いけど、いま言ったようなヒップホップのAPATHYとか、そういうイメージに近いのかなと個人的に最近勝手に感じてる。

M:好きですね。

ちょっと気持ち悪い俺の勝手な思いを話しちゃってすいません(笑)。あらためて、音的なアプローチのイメージに関して聞いていい?

M:そういう最近買ったCDをOWLBEATSにも聴かかせたりして「良いでしょう?」みたいな。

OB:前より、MIKUMARIがギャングスタラップ的な表現と変わってきてるのも感じて、自分なりにも感じた方向にアプローチしてみたのはありますね。

ラップが上手いっていう印象より全体として曲が立ってるように感じました。

M:広がったよね。ビートに交わるようにっていうのは意識した。

OB:自分のイメージとしては、最初遊びはじめたときはもっとバカなことばっかしてて、その延長で音楽を作ってるような感覚だったんですけど。『URA BOTTOM』までは。でも、そうじゃなくなってきた。さらに先に行ったというか。

今回は「DOPE MUSIC」って表現が頭に浮かびました。

M:まあ、言葉とかも昔はチャキチャキしてたと思うすけど、少し緩くなったと思うすね。

そうですか? 緩くとは思わないんですけど変化を感じます。

M:一貫性があると思いますね。

感じます。では、どういうタイミングで曲を完成と区切ってますか?

OB:そんな話し込む感じで作ってないですね。

M:レコーディングが出来たものを送って、それで、OWLBEATSが音を足してきて。

OB:難しい感じじゃなくて、これでOKって。お互い来たもんで対応する。2人でこれを作ろうというよりは送ったトラックに録ったものを聞いて、それを編集して。作ってる。

M:お互いを信用してる感じだよね。

その作り方ってトラック提供だったり、声を吹き込んでもらったりの一回一回のやり取りとは違ったりしますか?

OB:他のアーィストと 俺は違うかな。MIKUMARIの場合は、複雑なんだけど、どこかでわかりやすいリズムがあるイメージで。他のラッパーだったらずらしたりするんだけで、MIKUMARIはドンピシャで頭でキックとって歌う。あくまでそれはずらさない。

M:やってくうちに今回こういうのきたか? って感じでレベルが上がっていくんだよね。

一番レベル高いと思ったのは?

M:うーん。最後かあれ、与太ルードボーイ。頭から乗せるとダラダラするやん。だから裏で合わせたみたいな。そういうのなかったってもんで、だから、気に入ってる。良くできたというよりは、考えたっすね。

OB:MIKUMARIには難しいことあんまりしないですね。他の人にはすごく複雑にしたものを渡したりするんですけど。

M:そういうのも最初もらったりしてたんですけど、そういうのは選ばない(笑)。これは違うぞ。

OB:最初はドラムンベースでやってもらおうとかあったんですけど。

やったら面白そうですよね。

M:面白そうなんだけど……タイミングってのもあるし。今回みたいなものにはならないかな。あとVOODOOは上出来だったな。

いま話聞いてて、音源聞いた感じではセッションしてるイメージだったんですけど、実際はお互いで作ってるのに驚きました。

M:基本、名古屋で録って、どうするこうするっていうのは一緒におるときに話して。そんなに細かい話はしてないですね。

OB:友だちの感覚もあるんで、ガッチリやると時間がかかるかもしれないってのは

ありそうですね

OB:終わらないかもしれない。

M:あるかもしれんねえ(笑)。遊んじゃったーとか


「遊びながら作る」それはスタジオでアーティストが作って生まれる曲だったり。トラックを受け取ったラッパーが、好きに曲を書いたり録ったり。アカペラを受け取ったトラックメーカーがリミックスを作ったり。いろいろな方向や可能性がある。今作品は、いままで聞いたように、トラックメーカーとラッパーが2人で作りあげてきた遊びから生まれたコミュニケーションから、アルバムを作るというシンプルな発想にたどり着いたように感じる。OWLBEATSの『?LIFE』はビートアルバムだ。MIKUMARIの『FROM TOP OF THE BOTTOM』は多数のゲストが参加したラップアルバムだ。2人で作る今作は決定的に何かが違う。


今回ゲストアーティストは絞ってると思うんですが(MC KHAZZとハラクダリ)、それは2人で決めた?

M:それは俺が決めました。常にいる長いやつとやるっていうのは俺の決まりで。ハラクダリに関しては、作ってくれって話が結構前からあって、それがこの2人でっていう曲で、あれが一番時間かかったなあ。

OB:あんとき、ハラクダリいなかったんだよね。

最初の方でハラクダリのエピソードがリリックで出てきて、でもその曲にはハラクダリは参加してなくて、後半の曲で参加してるじゃないですか? 自分、それがツボで、聴くたびに、「あ、この曲じゃないんだよな、ハラクダリ入ってるの」って、曲の終わりくらいでいつも思うっていう。

OB:それは狙ったっす。わかってくれて嬉しいっす。

じゃあ、曲順は2人で決めてるの?

OB:ほぼ自分が決めました。

全部曲が揃ってから?

OB:そうですね。

M:それで並べたものを送ってもらって、この曲とこの曲は順番変わってる方がいいなーとか、そういう話をして。

CD:その全曲が揃ってこれをパッケージングしてアルバムにしようっていうその判断はOWLBEATSが決めたの?

OB:はい。そこは元々はDJなんで、その感覚で曲を並べて自分の色を出すのもいいなと思って。

できた曲を聴きながら、流れを作っていく?

OB:そうですね。これとこれはこの順番がいいとか。自分は鹿児島なんで、目の前に桜島があるんですよ。出来た曲を海とかでぼーっと聴いたりして。街中なんですけど、すぐに海があって。そこで聴いて、流れ的なものを考えて。1曲変えると暗くなったりもするし。

M:最初、考えとった曲順とは変わったよね?

どのあたりが?

M:最初は自分の予想通りだったけど、真んなかあたりはOWLBEATSらしさを感じて。後半はイメージにあって。5~10のあたりの曲はすごく癖を感じた。

全体としては30分強で14曲ってかなりコンパクトに作られていると思って。すごく好きなんです。長さは意識しましたか?

M:自分でも丁度いい長さかなって。最初は、できた段階で長さこれしかないって言ってたけど。途中で入っているスキットも含めて全体はバッチリで。

スキットはアルバム収録曲のレコーディングが終わってから作ってるの?

OB:1曲は元々あった曲でこの曲入れたらって思ったものもあれば、作ったものもある。イントロもアウトロもそんな感じ。

すごく自然に作ってるんですね。

M:うん。作ってる段階で、あれ入れようか、これ入れようかって話しながら自然に。

OB:スキットも何回かかえてるもんね。

今回のアルバム聴いてほしいなってすごく思うんですよ。すごくDOPEな作品だと思って。でも、そういう音楽を作っている人って自分で完結していて、リスナーを必要としない人たちもいるじゃないですか? OWLBEATSはどういうタイプ? 変な質問なんだけど。人に聴いてほしいかというか……

OB:インスト基本でやってるんで。インストに関しては歌っているというか自分ですごく個性が出せてると思うんですよ。人と関わることによって、斜めな見方というか、「ラップ乗りそう」とか意見があることによって俺も発見になるんで、知って取り入れて作るみたいな形なんですけど。いまはインストと人の声が乗るものは分けますね。

その基準っていうのはありますか?

OB:音数ですね。音の位置というか、曲ごとで題があるんですけど。ハイハットが前とかそういう。レイヤーですね。

今作はすごく息が合っていると思うし、このために作ったという所が強いと思うんですけど、インストだと考えて作ると違う?

OB:そうですね。歌わせない! というか。その感覚。

 この後に聞いた話も最高に面白かった。でもここでインタヴューを終わらせるのが最高だと勝手に思った。このアルバムには余白がある。詰まっているんだけれど余白がある。
 いま、RCslumのインタヴューをするどんなライターより自分は彼らを知っている。こうした記事を自分が書くことが不適切と言われるくらいに。以前の作品ではリリースにも関わっている。その不公平性をここでしっかりと公言しておく。そんな独白を読んでも、このインタヴューは成り立つ。
 MIKUMARIとOWLBEATSが作るこの作品にある余白は2人だけのものだ。どんな知識や経験よりも勝る感覚がここにある。聴けば聴くほどに「現在のHIP HOPだ」と感じられるこの作品は聴けば聴くほどに聴く者の感覚に委ねられる。「生きたHIP HOPだ」

New Order - ele-king

 おおお、これは……。フッキーの脱退劇を経つつも2012年に復活を遂げ、2015年にはアルバム『Music Complete』を発表したニュー・オーダー。昨年、じつに29年ぶりとなる単独来日公演を行ったかれらですが、今度はなんとライヴ盤をリリースするそうです。タイトルは『NOMC15』で、2015年11月にブリクストン・アカデミーで行われた公演を収録。発売日の12月1日が楽しみですね。

ニュー・オーダー、ライヴ盤『NOMC15』を12/1に発売!
2015年11月、ブリクストン・アカデミーで行われたライヴをフルパック!
ジョイ・ディヴィジョンからニュー・オーダーまで、ベストの選曲、ベストのパフォーマンス!

ニュー・オーダーは、誰も到達することのできないエレクトロ史上最高の名曲で光り輝き、ひとたび求められれば、その曲で聴くものすべてに最高な夜を届けたのであった。
――The Guardian ✶✶✶✶✶

英『ガーディアン』紙で5つ星を獲得するなど、大絶賛を浴びた2015年11月に行われた英ブリクストン・アカデミー公演のライヴ盤(2枚組CD)が12月1日に発売される。本作は今年5月にバンドのネット通販サイトで限定販売されていたが、フィジカルとデジタル含め一般発売されることとなった。

最新作『ミュージック・コンプリート』(2015年)から5曲、“ブルー・マンデー”をはじめとする代表曲から“ユア・サイレント・フェイス”といったファンにはたまらない名曲まで、そしてジョイ・ディヴィジョンの“ラヴ・ティア・アス・アパート”など、まさに前身のジョイ・ディヴィジョンから現在のニュー・オーダーまでのベストが詰め込まれたライヴ盤だ。またアートワークは、ワーグナーの「ラインの黄金」で始まる感動的なオープニングに合わせて映し出された映像から使用されている。

日本において、最新作『ミュージック・コンプリート』はオリコン総合チャートで初のトップ10入りを果たし、翌2016年には実に29年ぶりの単独来日公演が行われ、本作品同様、熱狂のライヴとなった。

[商品概要]
・アーティスト:ニュー・オーダー (New Order)
・タイトル: NOMC15(NOMC15)
・発売日:2017年12月1日(金)
・価格:2,500円(税抜)
・品番:TRCP-224~225
・JAN:4571260587335
・解説:油納将志/歌詞対訳付

[Tracklist]
CD-1
1. Introduction: Das Rheingold – Vorspiel (Wagner)
2. Singularity
3. Ceremony
4. Crystal
5. 586
6. Restless
7. Lonesome Tonight
8. Your Silent Face
9. Tutti Frutti
10. People On The High Line
11. Bizarre Love Triangle

CD-2
1. Waiting For The Siren’s Call
2. Plastic
3. The Perfect Kiss
4. True Faith
5. Temptation
6. Atmosphere
7. Love Will Tear Us Apart
8. Blue Monday

[amazon] https://amzn.asia/8r0yG2K
[iTunes/Apple Music] https://apple.co/2hLFsdn

■最新作『ミュージック・コンプリート』(2015年)まとめ
https://bit.ly/1FHlnZJ

■ニュー・オーダー バイオグラフィ
https://trafficjpn.com/artists/new-order/

Jah Shaka - ele-king

 ジャー・シャカ初の日本ツアーから早20年……長年にわたり唯一無二の存在として尊敬を集めてきた御大が、いまふたたびこの極東の地を訪れます。今回のツアーは東京を皮切りに、名古屋、大阪、福岡を巡る予定で、東京公演にはジャー・シャカのサウンド・システムを日本で継承するJah Iration Sound System + Jah Rising Sound Systemがフルで導入されるとのこと。これは本場UKスタイルのパフォーマンスを体験する絶好のチャンスですぞ。

祝! 来日20周年!!

1997年、当時奇跡と言われたJAH SHAKAの初来日公演から20年が経過する。その間、彼の伝道とも呼ぶべき活動によって日本各地にサウンドシステム・カルチャーが伝播し、ルーツ・ミュージックの発展に貢献してきた。今年2月にはJARIA(Jamaica Reggae Industry Association)のHONOUR AWARDSを受賞し、故国ジャマイカに凱旋した。今も地元UKでJAH SHAKA SOUND SYSTEMは定期的に開催され、ポジティヴなメッセージとスピリチュアルなダブ・サウンドの真髄を伝え続けている。

11/2(木・祝前日)代官山UNITでは日本屈指のJAH IRATION SOUND SYSTEM + JAH RISING SOUND SYSTEMをUNITフロアにフル装備。
JAH SHAKAオンリー! 本場UKスタイルのオールナイト・セッションが遂に実現!
Roots Rock Reggae, Dubwise!
"LET JAH MUSIC PLAY"

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King of Dub
JAH SHAKA
DUB SOUND SYSTEM SESSIONS
- An all night session thru the inspiration of H.I.M.HAILE SELASSIE I -

Norhern Soul - ele-king

 個人的には今年のベスト映画はこれ。『ノーザン・ソウル』。本国イギリスでは2014年の上映だが、有志による日本語字幕付きのほとんど自主上映の形で、「ほぼ丸ごと未公開!傑作だらけの合同上映会」(https://nbsff2017.wixsite.com/nbsff2017)の1本として上映される。

 簡単に言おう。『さらば青春の光』『ビギナーズ』『トレインスポッティング』『24アワー・パーティ・ピープル』『THIS IS ENGLAND』──以上のなかから2つ以上好きな映画がある人は必見である。
 さて、ノーザン・ソウルとは何であるか。今日のダンス・カルチャーには3つの源流がある。1.DJのミックス技術を生み、発展させたNYのディスコ・カルチャー。2. オリジナルを何度も何度も再構築するヴァージョン文化を生んだジャマイカのサウンドシステム。そして3つめが、「レア盤」文化を促し、レイヴ・カルチャーの青写真となったひと晩限りのアンダーグラウンド・ダンス・パーティを醸成させたUKのノーザン・ソウル、である。
 音楽産業とは隔離された、イギリス北部の工場で働く労働者階級を中心に盛り上がったノーザン・ソウルのシーンは、長いあいだミステリーでもあった。ノーザン・ソウルの「ノーザン」とは、音楽が作られた場所ではなく、その音楽が人気だった場所を指す。ノーザン・ソウルとは完璧にリスナーの文化である。しかもそれがロンドンではなく、シェフィールドとかブラックプールのような、パっとしない地方都市のリスナー文化であり、労働者階級による自発的なパーティ文化だった。音楽メディアも手が及ばない。

 映画『ノーザン・ソウル』でぼくたちは音楽史最大の謎のひとつをようやく知ることになる。ストーン・ローゼズの“アイ・アム・リザレクション”がモータウンのビートであった理由もね。英国アカデミー賞のデビュー賞にもノミネートされたこの映画、物語も音楽もファッションも最高だが、ひとつだけ気をつけなければいけないのは、この映画を見終わったあとではスリムのデニムなんて履けなくなること。
 それにしても、この映画を情熱だけで日本上映までもっていったスタッフの方々には頭が下がる。そのアティチュードもまさにノーザン・ソウル。いまのところたった1回の上映だが、はっきり言って最低3回は観たい映画だ。

※上映日時は、12月2日(土) 14時30分~会場はユーロライブ(https://eurolive.jp/

Zodiak - ele-king

Favorite 2017

Marcus Fischer - ele-king

 00年代後半に電子音響のノイズがアンビエントの海に溶けはじめてから、無数のアンビエント/ドローンが私たちの耳と心をうるおしてきた。この時代、音楽は響きの海の中に溶けていた。
 アメリカのレーベル〈12k〉は、初期のクリック&グリッチな作風からアンビエント/ドローンへと舵をきったことで、この「アンビエントの時代」を体現する重要なレーベルである。みずからもアンビエント・アーティストへと変化を遂げた主宰テイラー・デュプリーのキュレーションによるレーベル・ラインナップは、2010年代以降のアンビエント・ミュージックを知る意味でも重要な指針を与えてくれる。

 そんな〈12k〉を知るうえで重要なアーティストが、マーカス・フィッシャーである。ポートランドはオレゴンを拠点とするマーカス・フィッシャーのサウンドは、〈12k〉のアンビエント/ミュージックを象徴するものだ。淡いドローン、静謐な環境音、微かなノイズ。朝の空気のような清冽なアンビエンス。まさに2010年代的アンビエントの最良の要素を結晶させたかのような音楽/音響を聴かせる。
 とはいえ、マーカス・フィッシャーが〈12k〉からリリースしたソロ・アルバムは2010年の『Monocoastal』のみである。たしかに主宰者テイラー・デュプリーのコラボレーション作品『In A Place Of Such Graceful Shapes』(2011)や『Twine』(2015)など、〈12k〉から素晴らしいアンビエント・アルバムをコンスタントに発表はしてきたものの、ソロ・アルバムではない。また、けっして多い数でもない。
 〈12k〉以外では、〈Tench〉から『Collected Dust』(2012)、自主リリースで(マスタリング担当はテイラー・デュプリー)『Public Works』(2015)をコンスタントにリリースしているし、本年2017年には〈IIKKI〉からテイラー・デュプリーとのコラボレーション・アルバム『Lowlands』をおくりだしてもいるのだが、やはり多作という印象はない。テイラーと協働しつつ、コラボレーションであっても自身が追求する音を誠実にリリースしているような印象である。

 じっさい、マーカス・フィッシャーの作品は、どのトラックも、どのアルバムもアンビエント音楽として、とても澄んでいて、やわらかく、かすかに深淵で、美しい。職人の作るガラスの玉のような音だ。それは彼のつつましい美点でもある。その「つつましやかなアンビエンス」という感覚が、〈12k〉というレーベルのイメージにぴったりとはまる、ひいては2010年代的なアンビエント/ミュージックも。
 じっさいマーカスの演奏映像を観てみると、ギターを中心にさまざまなエフェクターや機材を鳴らして独特のアンビエントを生みだしている。音と音を手で触り、工作するように音を探り、鳴らすかのように。

 それは新作『Loss』でも変わらない。“Nocturna”では、淡い色彩・音色の環境音の中にそっと溶け込むようなギターの響きが鳴る。音楽の手前にある微かな音のうごめきが耳に心地よい。2曲めの“Veering”からして、ひそやかな環境音がドローンに溶け合っていくような楽曲を展開する。まるで風景がゆっくりと変化していくような感覚に耽溺できる。
 そしてアルバム・タイトル曲である“Loss”には、環境音とドローンの交錯の果てに、ピアノがまるで透明な雫のように落とされていく。また、“Murmurations”では、水の音のような環境音に、澄んだ空気のようなドローンと深い響きのギターの音が複雑な色彩のように交錯する。3分ほどの短い曲“While”では、これまで音の欠片のように散りばめられてきたギターの音が、霧のむこうではじめて音楽としてたちあらわれてくる。
 アルバムでキーとなる曲は11分に及ぶ“Home”だろう。曲調としてはアルバム中、もっともダークである。しだいに日が暮れ、あたりが薄暗くなっていく時間、ひたすら家をめざして歩いているような、そんな感覚である。静謐な環境音。ときおり鳴るギターの音のむこうから夜の気配のように聴こえてくるドローン。11分という時間のなかで光景と時間の推移のようなアンビエントを生み出している。この自然音と音楽の非同期的な交錯は、今年リリースされた坂本龍一の新作『async』あたりとも共振するといえないか。

 アルバムには全7曲が収録されているが、どの曲も朝の空気のように清冽で、同時に夜の時間のように親密である。このさわがしい世界から少しだけ離れ、「自分」という存在を再発見するような静謐なオトのつづれおりは、見慣れた風景のように、どこまでも優しく、愛おしい。

 このマーカス・フィッシャーの新作に限らず、現代的なアンビエント・ミュージックは音楽における風景のようなものかもしれない。聴き手の心理、状態、感覚、感性の推移、変化によって、いかようにも見え方が変わってくる景色のような音楽。その意味で、2010年代以降のアンビエントは、写真的かつ映像的である。環境音楽としてだけではなく、もっと聴き手の内面の深いところに作用する音楽/音響作品なのだ。そして、本作『Loss』もまた耳と心をうるおしてくれる逸品なのである。

Kedr Livanskiy - ele-king

 いま、ポップ・カルチャーを愛する者にとってロシアという国は、ゴーシャ・ラブチンスキーの国かもしれない。ゴーシャ・ラブチンスキーは、コム・デ・ギャルソンのサポートを受けていることから、日本での知名度も高いファッション・デザイナーだ。自身の名を掲げたブランド“ゴーシャ・ラブチンスキー”は世界中のポップ・カルチャーファンを虜にし、ドイツのカルチャー誌『032c』はラブチンスキーの特集を組むなど、いまやラブチンスキーは2010年代のポップ・カルチャーを象徴する存在と言っていい。また、ラブチンスキーはレイヴ・カルチャーの影響を多分に受けている。その影響は、バーバリーとのコラボ・アイテムも登場した2018年春夏コレクションにも表れており、ドレスダウンしたスポーティーなコーディネイトは古き良きレイヴ・カルチャーの匂いを漂わせる。

 そんなラブチンスキーの片腕といえるのが、モスクワを拠点に活動するDJ/プロデューサーのブッテクノことパヴェル・ミルヤコフだ。ラブチンスキーのショーの音楽を手がけ、先述の2018年春夏コレクションのアフターパーティーでもパフォーマンスを披露するなど、多大な寵愛を受けているミルヤコフはロシアのクラブ・シーンでもっとも注目を集めるアーティストのひとり。音楽好きからすると、レーベル〈Johns Kingdom〉の主宰と言ったほうがピンとくるだろうか。このようにラブチンスキー周辺は、ファッションのみならず音楽シーンの人材も集まっている。そして、こうしたそれぞれの界隈を越えた交流があるからこそ、現在のロシアに注目する多くのポップ・カルチャー好きがいるのだと思う。

 そうした流れに、ケダル・リヴァンスキことヤナ・ケドリーナもいる。2016年に来日公演を果たしたことも記憶に新しい彼女は、ミルヤコフの恋人でもある。彼女もモスクワを拠点に活動しているが、いち早くピックアップしたのはアメリカの〈2MR〉だった。〈Italians Do It Better〉の創設者であるマイク・シモネッティー、〈Captured Tracks〉を運営するマイク・スナイパーとアダム・ジェラードの3人によって設立されたこのレーベルは、ダストやセージ・キャズウェルといった、流行りとされる潮流から少し逸れた面白いエレクトロニック・ミュージックを扱っている。
 このようなレーベルにピックアップされたこともあり、彼女が〈2MR〉から発表した「Sgoraet = Burning Down」(2015)と「Солнце Января」(2016)は、早耳リスナーの間で必聴盤となった。とりわけ好評だったのは後者で、彼女にアメリカ横断ツアーというチャンスをもたらした。

 このような歩みを経て、彼女は待望のファースト・アルバム『Ariadna』を完成させた。ローランドのSH-101とJuno 106、さらにはコルグのMiniloguというハードウェア・シンセを駆使した生々しいサウンドが特徴の本作には、〈L.I.E.S.〉や〈Mister Saturday Night〉を旗頭とするロウ・ハウス以降の流れを見いだせる。こうした特徴はこれまで彼女がリリースしてきた作品でも見られたもので、それをより深化させたのが本作と言える。
 一方で興味深いのは、“Ariadna” “Your Name” “Love & Cigarettes”といった曲が80年代エレクトロのビートを前面に出していること。ここ最近、〈Klakson〉などのレーベルが2000年代から種を蒔きつづけたこともあり、80年代エレクトロ再評価の潮流が生まれているが、この潮流とも本作は共振できるサウンドだ。おまけに、マーティン・ニューウェルが朗読で参加している“ACDC”では、トランスを大々的にフィーチャーしている。ロレンツォ・セニやアイシャ・デヴィなど、トランスのサウンドを取りいれるアーティストが増えている昨今だが、そのなかに彼女も仲間入り、といったところか。
 さらに面白いのはサウンドスケープだ。冷ややかでドリーミーな質感を湛えたそれは、『Selected Ambient Works 85-92』期のエイフェックス・ツインを連想させる。ただ、本作のほうがよりダークな雰囲気を志向していること、くわえて歌モノとしても聴かせる側面があるのは大きな違いだ。

 本作は、いま盛りあがっているロシアのポップ・カルチャーを出自としながら、その他のさまざまな潮流を飲みこんだ鵺(ぬえ)みたいな作品である。それゆえ多角的解釈を可能とする多彩さが映え、幅広い層に聴かれる可能性を秘めている。ロシアのポップ・カルチャーはもちろんのこと、90年代のUKテクノ好きから近年のエレクトロニック・ミュージック好きまで、多くの人が本作を気にいるはずだ。

KANDYTOWN - ele-king

 勢いが止まらない。メンバー各々が精力的にソロ活動を繰り広げるなか、今度はKANDYTOWN本体が動き出した。去る9月29日、かれらにとって2017年最初のリリースとなる新曲“Few Colors”が配信でリリースされたけれど、この度そのMVが公開された。メンバーたちが一堂に会し、同じブーツを着用している風景はじつに壮観である。今後もかれらの動向から目が離せそうにない。


東京の街を生きる幼馴染たち、総勢16名のヒップホップ・クルー:KANDYTOWN
2017年第1弾リリースとなる新曲“Few Colors”(ティンバーランド 2017年FALL&WINTERタイアップソング)のMUSIC VIDEOを遂に公開!

昨年11月に発売した1stアルバム『KANDYTOWN』がiTunes HIP HOPチャート1位を獲得し、各メンバーのソロ名義でのリリースも活発に行い話題のヒップホップ・クルー:KANDYTOWNが、ティンバーランドの2017年FALL&WINTERタイアップ・ソングとなっていることでも話題の2017年第1弾リリースとなる新曲“Few Colors”のMUSIC VIDEOを公開した!

これまでこの映像は“Few Colors”のiTunes Store限定バンドル特典としてしか見ることができなかったが、新曲“Few Colors”が配信されるや否や、各配信サイトのHIP HOPチャートの上位を賑わせている中での、まさに待望のMUSIC VIDEO公開となった! 今回のMUSIC VIDEOも、KANDYTOWN内のIO、YOUNG JUJUが所属するクリエイティヴ・チーム:TAXi FILMSが手掛けており、映像中では、ティンバーランドのアイコンとも言うべき、シックスインチプレミアムブーツを着用したメンバー全員が出演している。重厚感のある楽曲同様、これまで以上に深く、濃くKANDYTOWNの世界観を味わえる内容となっている。

そんな、KANDYTOWNはティンバーランドとのコラボレーションを記念して、MUSIC VIDEO同様にTAXi FILMSが手掛けたビジュアルを始めとしたスペシャル・コンテンツを擁した特設ウェブサイトもOPENしているので、是非チェックしてみよう!

【“Few Colors”YOUTUBE URL】
https://www.youtube.com/watch?v=pKb2qbY7ccg

【“Few Colors”作品詳細】

配信日:2017年9月29日(金)0:00
タイトル:Few Colors(ティンバーランド 2017 FALL&WINTERタイアップソング)
配信URL: https://lnk.to/KFQE0
備考: iTunes限定で特典にMUSIC VIDEOが付いたバンドル配信も決定。

【KANDYTOWN|Timberland特設ウェブサイト】
https://goo.gl/LFdZSK

【KANDYTOWN オフィシャルHP】
https://kandytownlife.com/

【KANDYTOWN WARNERMUSIC JAPAN HP内ARTIST PAGE】
https://wmg.jp/artist/kandytown/

【KANDYTOWN プロフィール】
東京の街を生きる幼馴染たち、総勢16名のヒップホップ・クルー。
2014年 free mixtape『KOLD TAPE』
2015年 street album『BLAKK MOTEL』『Kruise』
2016年 1st album『KANDYTOWN』
2017年 1st album『KANDYTOWN』(4LP)

RYU OKUBO × unico - ele-king

 オオクボリュウの絵が家具ブランド「unico」にも登場。クッションカバー、ラグ、チェアー、グラス、バブーシュ(最近流行の履物)、トートバッグ、などなど。個人的には、コウモリの絵のバブーシュを娘に買ってあげたい! あとはクッションカバー。家にこんなものがあったら、いいな-。

「RYU OKUBO × unico」
https://www.unico-fan.co.jp/feature/ryu_okubo

【対象店舗】
unico代官山/unico丸の内/unico吉祥寺/unico二子玉川/unico船橋/unico湘南/unico池袋/unico新宿/unico北千住/unico大宮/unico立川/unico武蔵小杉/unico神戸/unico梅田/unico堀江/unico福岡/unico札幌/unico名古屋/unico広島/オンラインショップ

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