「IO」と一致するもの

Compilation Albums - ele-king

 コンピレイションを3~4枚。

Various Artists - New German Ethnic Music  Karaoke Kalk

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 エレクトロ・アコースティックならぬエレクトロニカ・アコースティック系の〈カラオケ・カルク〉が企画したのはドイツのフォークロアをマーガレット・ダイガスやウールリッヒ・シュナウスをはじめとするクラブ系のプロデューサーたちが電子化するというもので、1970年代にヘンリー・フリントがアメリカでブルースやカントリーをエレクトロニック化した「ニュー・アメリカン・エスニック・ミュージック」に習ったものだという。このところドイツでは過去の音楽に関心が集まっているらしく、移民たちがドイツに持ち込んだ音楽を浮き上がらせるためにリミックスという手法を選択したのだとか。なるほどトーマス・マフムードは北アフリカ起源のグナワをダブに変換し、グトルン・グットはクロアチアの無伴奏男性合唱、クラッパに重いベースをかませて高い声を引き立てている。マーク・エルネストゥスの興味はモザンビークに移ったようですw。

 元の曲がわからないのでジャーマン・ネイティヴのようには楽しめないものの、基調となっている重苦しさはブルガリアン・ヴォイスを思わせるものが多く、オープニングのムラ・テペリはまったくそのまんま。言われてみれば明らかにトルコ系の名前だったカーン(エア・リキッド)はかつての出稼ぎ先だったギリシア音楽をゴシック風にアレンジしてみせる(古代を中世化させたわけですね)。奇しくも2013年はトルコ人9人を殺害したネオ・ナチで唯一自殺しなかった女性、ベアテ・チェーペの裁判がドイツ中の注目を集め続けた年だけにトルコ系のプロデューサーが健在だったというだけで嬉しい知らせといえる。ワールプール・プロダクションズのエリック・D・クラークがキューバ系だったということも初めて知った。
 グルジアや南米からのエントリーもあって、2013年には相変わらずモンド気分な『ザ・ヴィジター』をリリースしたマティアス・アグアーヨと第2のジンバブエと化しているベネズエラのニオベはそれぞれヴェトナム・カン・ホーというフォーク・ソングとスペインのルネッサンス合唱を題材にレジデンツ風ラウンジ・ミュージックに仕上げている(そう、個人的には南米組、圧勝です)。つーか、トラック・リストは面倒くさいので以下を参照。
https://www.inpartmaint.com/shop/v-a-new-german-ethnic-music-immigrants-songs-from-germany-electronically-reworked/

HouseIDM

Various Artists - Scope Samurai Horo

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 なんだか補完しあっているようだけど、同じドイツから〈サムライ・ホロ〉がコンパイルした『スコープ』は期せずして、フォークロアとはなんの関係もないのに、似たような重厚さにに支配され、フェリックス・Kのヒドゥン・ハワイと同じく、ベーシック・チャンネルを通過したストイックかつスタイリッシュなミニマル・ドラムンベースを聴かせる。イギリスからASCや最新シングルがまさかの〈トライ・アングル〉に移ったニュージーランドのフィスなど、集められたプロデューサーはドイツだけとは限らず、このところ頭角を現しつつあるサムKDCや2011年に『テスト・ドリーム』が話題となったコンシークエンスの名前もあるものの、まるでひとりの作品を通して聴いているような統一感があって、その意志の堅さには恐れ入る。こういった音楽をマイナー根性ではなくファッショナブルな感覚で聴いていただけたら。



ExperimentalDrum'n'BassIDM

Various Artists - We Make Colourful Music because We Dance in The Dark
Greco-Roman

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 大量に吐き出される音楽にはやはり無意識が強く反映され、日本のそれには奇妙な躁状態が表出しているように(なんで?)、ヨーロッパはいまだ深い闇に沈んでいるようである。2017年までにEUからの離脱を国民投票で決めるだなんだと騒がしくなってきたイギリスは、しかし、まったく雰囲気が違っていて、ディスクロージャーのシングルをリリースしてきたグレコ・ローマンがコンパイルした『ウイ・メイク・カラフル・ミュージック・ビコ-ズ・ウイ・ダンス・イン・サ・ダーク(僕たちは暗闇で踊るのだから、カラフルな音楽をつくるのさ)』は(思わずタイトルで買ってしまったけれど)、たどたどしさをなんとも思っていない勢いと若さに満ち満ちている。ディスクロージャーとデーモン・アルバーンのDRCミュージックに参加していたトータリー・イノーマス・イクスティンクト・ダイナソー以外はまったく知らないメンツだったけれど、バイオとテルザがとても耳を引き、調べてみたら前者はヴァンパイア・ウィークエンドのクリス・バイオで、それこそヴァンパイア・ウィークエンドのトラックを使い回したハウス・ヴァージョン。ハーバートがデビューさせたマイカチューのプロデュースによるテルザはゼロの飯島さんもお気に入りのようで、「踊ってんじゃなくて戦ってんのよ/輝いてんじゃなくて燃えてんのよ/触ってんじゃなくて感じてんのよ」という歌詞を気だるげに歌っています。


Various Artists - Young Turks 2013 Young Turks

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 この辺りのシーンの火付けは野田努が言うようにジ・XXなんだろう。同じくレーベル・コンピエイションとなる『ヤング・タークス2013』はジ・XX「リコンシダー」にサウンド・パトロールで紹介したFKAトゥィッグス「ウォーター・ミー」とまー、レア・シングルばりばりで、コアレスのニュー・プロジェクト、ショート・ストーリーズ「オン・ザ・ウェイ」まで入ってますよ。いやー、こんなに勢いがあったら、そらー、EUも飛び出しちゃうかも知れませんねー。とはいえ、ギリシャを見放さなかったことで、EUには現在、周辺から弱小国が相次いで加入を決め、入れてもらえないのはトルコだけという感じになっています。〈ヤング・タークス〉というのは若いトルコ人という意味だけどね。

ExperimentalHouseAmbientElectro

泳ぐサウンドシステム! - ele-king

 ラッパーのルミがオーガナイズする船上パーティ〈BASSBOAT〉が12月22日(日)に開催される。横浜の海をクルーズする船の上にどでかいサウンドシステムを積んで、ベースをブンブン鳴らしてしまおうというこの気合いの入ったパーティは2012年からはじまり、今回で3回めとなる(出演者は下の情報欄でチェック!)。さすが、スーパーAKY(あえて空気読まない)、ルミ! やることが大胆だ。すでに病みつきになっている人が続出という〈BASSBOAT〉のルミ船長に、メールでこのパーティについて訊いてみた!

なぜ、船上でパーティを企画しようと思ったんですか?

ルミ船長:2011年にクロアチアの〈OUTLOOK FESTIVAL〉を体験したのがきっかけです。年に一度でも最高のシチュエーションを共有できる夢のようなパーティがしたいと思ったから!

〈BASSBOAT〉の醍醐味を教えて下さい!

ルミ船長:船ですので、出航したら最後、後からは誰も乗れません。音量制限もありませんので〈eastaudio soundsystem〉でブンブンに鳴らしますよ。そして視界は360度横浜の夜景!乗組員も粒ぞろい、満潮です。

〈BASSBOAT〉は今年で第3回目になります。2回の経験から、船上で楽しむために、初めて遊ぶ人にアドヴァイスを!

ルミ船長:遊ぶのにアドヴァイスなんている? とりあえずチケット買って港まで来てください、あとは最高の世界へお連れしますので。強いて言うなら、暖かくしてきてっていうのと、トイレは非常に混み合いますので乗船前に出し切り願います。

今回の見所を教えてください!

ルミ船長:なんといっても今回は“in Christmas mood”☆ 装飾もクリスマス仕様だし、スピーカーも前回より増量してます! 〈BASSBOAT〉から見る景色、ライヴは毎回全員で恋に落ちるような瞬間を生みます。あと何回できるかわからないし、もしかしたらこれで最後かもしれないです。是非〈BASSBOAT〉へ! お待ちしております。

 う~ん、これはかなり楽しそうだ。17時出航で20時にはパーティが終わるので、船を降りたあとに横浜の夜の街に繰り出すという遊び方もできてしまう。みなさん、〈BASSBOAT〉は要チェックですぞ。(二木)


■BASSBOAT in Christmas mood
2013/12/22(SUN)

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船上でメリークリスマス!
陸を離れて大海原へ出かけましょう!
BASSBOAT、出航します!!

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16:15集合→17:00出航(~20:00)

※16:30までに受付をお済ませください。
※当日に何らかの変更が合った際はSanagi Recordingsツイッターアカウント(@sanagirecording)にてお知らせいたします。

■TICKET
前売券 ¥4,000 / 当日券 ¥5,000
sanagi.jp限定トリオチケット ¥10,000

※前売販売が乗船限度人数に達した場合、当日券の販売はありません。

■MUSICIANs&DANCERs
ILL-TEE
K-BOMB
KEN2-D SPECIAL
LIL'MOFO
MaL from PART2STYLE
Militant B
三島 a.k.a.潮フェッショナル
ONE-LAW
RUMI
SKYFISH
TANiSHQ
WOLF24
YODEL

■Soundsystem
eastaudio soundsystem

■FOOD
虎子食堂

■TICKET
TICKET店頭販売
渋谷:虎子食堂
新宿:ドゥースラー
東高円寺:GRASSROOTS
下高井戸:トラスムンド
中野:HEAVYSICK ZERO
下北沢:DISC SHOP ZERO
ディスクユニオン(クラブミュージックショップ):[渋谷店][新宿店][下北沢店][横浜西口店]

※TICKET通信販売は締め切りました。

■ACCESS

MAP


・横浜大さん橋埠頭ビル前発着所への道順
みなとみらい線日本大通り駅3番出口(県庁・大さん橋)より徒歩8分。
みなとみらい線日本大通り駅の3番出口を出て右方向。
次の大さん橋入口交差点を左方向へ。
そのままみちなりに直進。
大さん橋に向かう1本道に入り、大さん橋の一番手前になる建物が大桟橋ふ頭ビルとなります。

■諸注意

・飲食物持ち込みは固くお断りします。
・天災地変等やむを得ない事態が発生した場合、出航を見合わせる場合があります(基本雨天決行です)。
・専用の駐車場はございませんので公共交通機関をご利用ください。
・未成年の方もご乗船いただけますが、酒類の販売はいたしかねます。
・船酔いが心配な方(酔い止め)、大音量に弱い方(耳栓)は各自対策の上ご乗船ください。
・海上は気温が下がります。ストーブ等用意しておりますが、暖かい服装でお越し下さい。

お問い合わせ:party@sanagi.jp
運営:Sanagi Recordings


loaded 久保憲司写真集 - ele-king

このすべての現場に立ち会った男に猛烈に嫉妬する
――田中宗一郎(CLUB SNOOZER)

ポストパンク、マッドチェスター、アシッド・ハウス、レイヴの狂騒。
ひたすら撮って歩いたあの時代が、いま鮮やかにリヴァイヴァルする――

日本を代表するロック・フォトグラファー、久保憲司がフィルムに収めた膨大な記録。
10代で飛び込んだロンドンの街並み、レイヴやフェスの熱気、一時代を築いたDJたち、ブリットポップやグランジの記憶――約20年間の懐かしくも新しい空気を、240ページ超にわたってヴォリューミーに収めた写真集です。

Psychic TV、The Jesus and Mary Chain、The Stone Roses、Happy Mondays、My Bloody Valentine、Oasis、Aphex Twin、Derrick May、
Andrew Weatherall、Sonic Youth、Nirvana、The Pastels、Radiohead…

★小さくて愛らしい版形の上製本。
★さりげなくガーリーなデザインはクリスマスのギフトにもぴったり。
★撮影メモや萩原麻理によるインタヴューも小気味よく写真を飾ります。
★いままでにない、クボケンのちょっと意外な一面が表れた作品です。

いまファッション誌でもリヴァイヴァルのはじまっている90年代を、貴重なヴィジュアル資料で振り返りましょう。

“ボクの90年代” - ele-king

 日本を代表するロック・フォトグラファー、ご存知「クボケン」こと久保憲司氏の写真集が今週末ついにリリースとなる。初めて渡英してからの約20年分――80年代をスタートとし、90年代をメインに据えて、久保氏がフィルムに収めた膨大な記録からセレクト/収録。カジュアルながらもかなり厚みのある仕上がりになった。

 「このすべての現場に立ち会った男に猛烈に嫉妬する」

というのは、ぼくらのライヴァル、田中宗一郎さんから本書の帯にいただいたメッセージだ。過不足なく、この写真集がどういうものであるかを伝えてくれる。久保憲司は、とにかく“現場に立ち会った”男である。240ページ超にわたって収められたその点数、そして、ポストパンクからマッドチェスター、ブリット・ポップにアシッドハウス、グランジ、テクノ、ヒップホップ……と、UKを中心としながらもじつに広範なジャンルに及ぶアーティスト群像を眺めれば、必ずや当時の記憶と体験が湧き上がってくるだろう。
世代を異にする人々にとってもそれは同じ。“現場”とはそういうものなのだ。同じ時代に居合わせなくとも、それは生々しくよみがえり繰り返す。80年代回顧はいったんの落ち着きをみせているが、いま90年代がフレッシュに感じられるとすれば、本書はしっくりとその感覚に寄り添うだろう。

タナソウの言葉には、本当はつづきがあった。
「そして、そのすべてをフィルムに収めた偉大な写真家に心から感謝したい。」
レイアウトなどの都合でどうしても入らなかったのだが、嫉妬に感謝を重ねるこの名文句に、時代を超えて残る“現場”の輝き――クボケンがフィルムに収めたものが何だったのかということがありありと浮かび上がってくる。写真の横にはアーティスト名も明記。ちょっとしたエピソードが添えられているものもあり、ときどき笑いもこぼれてしまう。

 けっして敷居の高くない、可愛らしくカジュアルなつくり、お値段。どうぞクリスマス・プレゼントとしてもご検討ください!

久保憲司写真集、『loaded(ローデッド)』発売!

クボケンの“90年代”をエレキングが解体。インディ・ロック、アシッド・ハウス、レイヴの狂騒。
ひたすら撮って歩いたあの時代が、
いま鮮やかにリヴァイヴァルする――

日本を代表するロック・フォトグラファー、久保憲司がフィルムに収めた膨大な記録。
10代で飛び込んだロンドンの街並み、レイヴやフェスの熱気、一時代を築いたDJたち、ブリットポップやグランジの記憶――約20年間の懐かしくも新しい空気を、240ページ超にわたってヴォリューミーに収めた写真集です。

Psychic TV、The Jesus and Mary Chain、The Stone Roses、Happy Mondays、
My Bloody Valentine、Oasis、Aphex Twin、Derrick May、
Andrew Weatherall、Sonic Youth、Nirvana、The Pastels、Radiohead…

★小さくて愛らしい版形の上製本。
★さりげなくガーリーなデザインはクリスマスのギフトにもぴったり。
★撮影メモや萩原麻理によるインタヴューも小気味よく写真を飾ります。
★いままでにない、クボケンのちょっと意外な一面が表れた作品です。

いまファッション誌でもリヴァイヴァルのはじまっている90年代を、貴重なヴィジュアル資料で振り返りましょう。



まだイケるか?まだイケるぜ! - ele-king

 「プライマルは、いま何と闘っているのだろうか。」
――6年ぶりの新作『Proletariat』の背景にあるものを解きほぐすインタヴューを読み返して、この年末、あらためて本作を聴きかえしたくなった。折も折、豪華なゲストを多数迎えてのリリース・パーティの報が舞い込む。見ておくべきステージがまたひとつ増えた。



PRIMAL
プロレタリアート

Pヴァイン

Review Interview iTunes Tower HMV

傑作『Proletariat』を発表したPRIMALのアルバム・リリース・パーティが〈LIQUID ROOM〉にて開催決定! MSCをはじめ、豪華ゲスト陣が出演予定!!

2013年ベスト・アルバムの一枠に喰いこむであろう傑作セカンド・ソロ・アルバム『Proletariat』をリリースしたPRIMALのアルバム・リリース・パーティが恵比寿〈LIQUID
ROOM〉にて開催決定! 自身の所属する伝説的なクルー、MSCをはじめ、同作にも参加していたRUMI、PONY、OMSB(SIMI LAB)、DJ MARTIN、DJ BAKUらの出演がまずは決定しています! シークレット・ゲストもあり!!

■MUJO RECORDS PRESENTS 「零 GRAVITY」
まだイケるか?まだイケるぜ! PRIMAL「PROLETARIAT」RELEASE PARTY

日程:2013年12月27日
会場:恵比寿LIQUID ROOM
OPEN / START18:30 / 19:30
ADV / DOOR¥2,800(税込・ドリンクチャージ別)
LINE UP:PRIMAL / MSC / DJ MARTIN / DJ BAKU / RUMI / PONY / OMSB / and
SECRET GUESTS

TICKET:
チケットぴあ [218-466] / ローソンチケット [74057] / e+ / LIQUIDROOM / DISK UNION(新宿クラブミュージックショップ・渋谷クラブミュージックショップ・下北沢クラブミュージックショップ)、11/30 ON SALE

協賛:P-VINE RECORDS
協力:9sari group, TOKYO UNDERGROUND GEAR, MUSHINTAON, Sanagi
Recordings, 松生プロダクション, BOOT BANG ENTERTAINMENT, BLACK SWAN INC

INFO:LIQUIDROOM 03(5464)0800


 高畑勲監督のジブリ最新作映画『かぐや姫の物語』、ご覧になりましたか? 人目もはばからずふわわとあくびをし、カエルの真似をしてケロケロ這う無邪気な乳幼児時代のかぐや姫、激萌えでした。少女に成長してからも粗末な衣服を着て泥だらけで野山を駆け回っていた彼女は、翁からプレゼントされたピンクの薄衣を見るや目を輝かせ、衣を羽織って大喜びで家中を飛び回ります。ピンクの服、そしてお姫様として与えられた大きなお屋敷にときめくかぐや姫の気持ちは、きっと純粋なものだったはず。しかしそこからはじまる、欲望の客体「女」としてひたすら自我を殺すことを強要されるかぐや姫の怒りと絶望の描写には、娘を育てる身として大変心が痛んだものです(求婚しにきた浮気男を試すために本妻と入れ替わるという『ロンドンハーツ』みたいなドッキリには笑いましたけど)。

 純粋な気持ちでピンクやプリンセスに憧れているうちに、「客体として生きよ」という世間からのメッセージを刷り込まれる。狭苦しい「女」の領域から抜け出したいと願っても、世間との軋轢は免れ得ず、いつしか自我を手放して価値観を世間に同化させてしまう。最後まで抵抗しながらもすべての記憶と感情を失って月に帰ったかぐや姫は、こうした女性たちのあり方を暗示しているようにも見えます。この問題意識はアメリカの女性たちにはなじみ深いものであるらしく、問題解決のためのさまざまな試みが女性自身の手でなされているようです。

Girls.
You think you know what we want, girls.
Pink and pretty it's girls.
Just like the 50's it's girls.

ガールズ
私たち女の子が欲しがるものが何か、わかってると思ってるでしょ
ピンクにカワイイもの、それが女の子
まるで50年代みたい

You like to buy us pink toys
and everything else is for boys
and you can always get us dolls
and we'll grow up like them... false.

みんなピンクのおもちゃを私たちに買い与えたがる
それ以外のおもちゃはみんな男の子のもの
いつだって女の子には人形を与えておけばいい
そうすればお人形さんみたいに育つだろうってね
……なわけないし

It's time to change.
We deserve to see a range.
'Cause all our toys look just the same
and we would like to use our brains.
We are all more than princess maids.

今こそ変わるとき
女の子も広い選択肢を知る価値がある
女の子用のおもちゃはみんな同じに見えるけど
女の子だって頭を使いたいの
私たちはただのプリンセスのメイドじゃない

Girls to build the spaceship,
Girls to code the new app,
Girls to grow up knowing
they can engineer that.

宇宙船を造る女の子
新しいアプリをコーディングする女の子
女の子にだってそういうものが設計できるって
学びながら成長する女の子

Girls.
That's all we really need is Girls.
To bring us up to speed it's Girls.
Our opportunity is Girls.
Don't underestimate Girls.

ガールズ、それが女の子に本当に必要なこと
私たちにスピードを
女の子であることが、私たちのチャンス
女の子を見くびらないで


 これは女児向けのエンジニアリング玩具「Goldieblox」のプロモーション動画。音楽好きのみなさんならすでにお気づきのとおり、これはビースティ・ボーイズ“ガールズ”のパロディです。「皿を洗う女の子、俺の部屋を掃除する女の子、洗濯する女の子、俺たちが女の子に本当に求めてることはそれだけ」というヤンチャな歌詞が、見事に真逆の意味に入れ替わっています。

「Golodiebox」は大資本の企業が販売している玩具ではありません。スタンフォード大学でエンジニアリングを学んだデビー・スターリング(Debbie Sterling)というひとりの若い女性のアイディアから生まれたもの。小さな女の子にもエンジニアリングの楽しさを伝えるおもちゃが必要だと考えた彼女は、クラウドファンディング・サービス「Kickstarter」で目標額15万ドルをはるかに上回る28万ドルを獲得し、2012年10月に会社を設立。トイザらスと全国流通契約を結んだときに制作された、ピンクまみれの女児玩具コーナーを女児3人組が襲撃するというプロモーション動画がセンセーショナルだったこともあり、一躍ネットの注目を集めたのです。小さな女の子は、女児向けのカラーリングを施された玩具以外はすべて男の子向けだと考える傾向があると言われています。そのため、組み立て系の玩具が置いてあるコーナーに多くの女児は寄りつかないとも。そこで「Goldieblox」はピンク、ラベンダー、水色という定番の女児玩具カラーと、いるかのバレリーナや気の強いネコといったキャラクターを採用し、女児向けであることをわかりやすくアピール。さらにかわいい絵本風のブックレットも付け、物語に没入する感覚で組み立て玩具を楽しめるようになっています。

 上記の“ガールズ”パロディ動画は瞬く間にネットに広がり、700万回以上も再生される人気動画となりました。そして今年11月、「Goldieblox」の知名度をさらに高める出来事が起きました。ビースティ・ボーイズ側が、楽曲の使用許可を得ていないことを問いただすクレームをGoldiebloxに送ったのです。そしてこれを受けたGoldieblox側が、実際に訴えられる前に「著作権侵害ではない」とする先制攻撃的な訴訟を起こすという斜め上の展開に。このユニークな騒動は各メディアで取り上げられ、「Goldieblox」は多くの人の目に触れることとなりました。問題の動画がステレオタイプなジェンダー観を批評するパロディ作品と認められるのか、それともただの著作権侵害と判断されるのか、法律に疎い私はわかりません。ただ、LAタイムスの記事によれば、SNS上の反応は圧倒的にGoldieblox側に好意的だとのこと。だいたいにおいてフェミニスト的な主張は笑いものになって終わることが多いのですが、ひとりの女性の奮闘で世間の空気が変わるという事態に勇気づけられずにはおれません。訴えたわけでもないのに一方的に悪者にされてしまったビースティ・ボーイズはお気の毒ですが……。

※訴訟を起こされた後にビースティ・ボーイズが発表した公開書簡では、Goldiebloxへのリスペクトを表明しつつ、あくまで商品の宣伝に自分たちの楽曲を使わせないという従来からのバンドの方針を強調しています。この方針が昨年亡くなったビースティ・ボーイズのメンバー、アダム・ヤウクの遺志によるものであることを知ったGoldiebloxは著作権侵害を指摘された動画を取り下げ、ビースティ・ボーイズと和解する姿勢を見せました。なお、メンバーのアドロックことアダム・ホロヴィッツの奥さんは、筋金入りのフェミニストバンド「ビキニ・キル」のキャサリン・ハンナ。

「女の子は、“さすが〜”“知らなかった〜”“すご〜い”“センスいい〜”“そうなんだ〜”だけ言っていればいいんだよ」というような言説は、いまでも少なくありません。「ほ〜うまいことあいうえお作文にまとめたもんだね〜」と感心する気持ちもあるのですが、同時に女の子を育てるのが怖くなることがあります。「わたしこんなことできたの!」と報告されるたびに褒めて励まして自尊心を育むこと、これが将来生きていく上で全部裏目に出てしまうのではないかと。でも世間はうつろいやすく、知恵と技術とプレゼン能力さえあればほんの少しずつでも変えることができる、変えるのは、未来を生きる女の子自身。そう考えれば、女の子を育てることに希望がわいてきますし、自分にだって何かできることがあるのではないかと思えてきます。

 もしもかぐや姫に翁が与えたものが、ピンクの衣に大きなお屋敷ではなく、ピンクの大工道具だったら? はたまた自由にアプリをコーディングできる開発環境だったら? 無数に存在する幼いかぐや姫たちの、そのはつらつとした自我を守るためにできることを考えるのが、翁・媼サイドたる私たちの務めなのかもしれません。



ギークマム 21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア
(オライリー・ジャパン)
著者:Natania Barron、Kathy Ceceri、Corrina Lawson、Jenny Wiliams
翻訳:星野 靖子、堀越 英美
定価:2310円(本体2200円+税)
A5 240頁
ISBN 978-4-87311-636-5
発売日:2013/10 Amazon

 11月といえばホリディ。今回はホリディ前後のイベント・レポートをお届けします。

■11/23 (Sat)
 ホリディ1週間前の週末は、NYから約4時間北のロードアイランド州のプロヴィデンスへ遠征。今までたくさんの伝説を作ってきたロフトビル’ビルディング16’の最後のショーが行われた。昔ライトニング・ボルトが住んでいたフォート・サンダー(コンタクトレコーズからの『u.s. pop life vol.11 トリビュート・トゥ・フォート・サンダーCD』に日本語で詳しく解説)の現在版とも言えるこのビルディング16。このショーを最後に、このビルは(も)立ち退きになる。住所は掲載していないのに、どこから集まったのかプロヴィデンスのキッズたちで大混雑。バスルーム近くに真っ赤な棺桶があり、ビルディング16にメッセージを書いて、カードを棺桶に入れるようになっている。ショーのクライマックスは、ハウス・バンドのワット・チアー・ブリゲイト。ボリウッド、バルカンズ、ニューオリンズ、サンバ等々をミックスした19人(!)のブラス・バンドで、子供から大人までを巻き込むお祭りバンドである。ステージに入りきらないので、フロアやスピーカーの上にもメンバーがいるし、観客が天井によじ上ったりするのは当たり前で、メンバーが観客にダイブし、ドラムごとドラマーを持ち上げたり、観客とバンドの盛り上がりの半端ない事。フィナーレでは、バンドがビルディング16の棺桶を、外に持ち出しマーチング(バンドは、外でもプレイを続ける)、観客はひとりひとり花火を渡され、棺桶に火をつけ燃やしてしまう。火力は相当強いし火事にならないのかと心配したが、勢い良く燃えて形がなくなって行く棺桶を見て、ぐっと心に突き刺さる物があった。長い間お疲れさま。これがプロヴィデンスのパーティ・スタイルのようだ。


ラストショーの写真集
https://everydayilive.com/bands/building16farewell/

Building 16

■11/25 (Mon)
 NYに戻ると、少し前から噂されていたロンドンのレコードショップ、ラフトレードのNY店がウィリアムスバーグ/グリーンポイント・エリアにオープンした(https://www.roughtradenyc.com)。元々HBOの倉庫だった場所(イースト・ロンドンの本店より3倍大きい)は、レコード店兼カフェ(byファイブ・リーヴス)、ギャラリー、音楽会場などの多目的スペース。初日(11/25)は、スカイ・フェレイラ(フリーw/CD購入)、チャールス・ブラッドリー(フリー)のインストアがあった。スカイはきっぱり諦め、チャールス・ブラッドリーを目指して行く。先に行った友だちは、ワンブロック以上の行列ができて入れなかったと言っていたが、タイミングよく前に5人ぐらい待っていただけで5分ぐらいで入れた。遅めに着いて正解。
 新譜100%の店内は、まだ空いている棚が多かったが、1階が新譜レコード/CD、メインドラッグが展開するギア・コーナー。2階には本&雑誌コーナー、ロンドンとNYをつなぐデジタル・ニュース、ガーディアンによるブース、アートギャラリーなどの分かれた小さいセクションがある。店内の作りがタワーレコード的、と思ったのはメガストアだからか。アートギャラリーの最初のキュレーターは、チルディッシュ・ガンビノで、彼は12/8でここでショーも行うのだが、ブライアン・ロッティンガーによるアート作品、ドナルド・グローバーのベッドルームの再現(サイケデリック・レインボウのライト・デザイン)が展示されていた。
 音楽会場は250人を収容、イスも設置されたバルコニーがあり、バワリーボールルームの縮小版のようだった。2階の後ろにはピンポンテーブルが2台設置されていた(チケット制のショーの時にはないとの事)。
 ジェイムス・ブラウンに影響を受けたというチャールス・ブラッドリーは、ステージにいるだけでカリスマ性があり、独特のソウルフルで無敵の動きを惜しげなく披露。彼を見ていると思わず笑顔になるし、バンドもとても楽しそうだ。近くで見れること自体がレアな、64歳の彼をオープニング・ナイトに持ってくるのは、さすがラフトレード。ショーの後も、追い出される事なくバーでハングアウトしたり、レコードを探しに行ったり、2階でピンポンしたり、ここはアミューズメント満載。ダニー・ブラウン、マシュー・E・ホワイトのフリーショー、ソールドアウトのテレヴィジョンのショーが終わり、12/3はジョン・グラント(フリーw/CD購入)、12/6はアンドリュー・バード(ソールドアウト)、12/6はアララス(ソールドアウト)、12/7はダイブ(ソールドアウト)、12/8はニック・ロウ(フリーw/CD購入)、などのフリー&チケット制のショーが続く。ブッキングを担当しているのがバワリー・プレゼンツなので、納得のラインナップである。
 キャプチャード・トラックスの記事でも書いたように、最近グリーンポイントエリアに、レコード店が密集している。
https://www.thelmagazine.com/TheMeasure/archives/2013/07/30/greenpoint-is-becoming-the-best-record-store-hood-in-brooklyn
 2013年にレコード店をオープンするという事自体が大胆だと思うが、それぞれのインディ・ショップは自分たちのカラーを売りにし、それに対抗するラフトレードは、長年の歴史もあり、レコードセレクションの特徴(ラフトレード限定版の物を多数扱う)と、多目的スペースにすることで、レコード店という場所の定義を変えるかもと期待が高まる。

https://www.roughtradenyc.com
https://www.brooklynvegan.com/archives/2013/11/some_very_initi.html
https://www.brooklynvegan.com/archives/2013/11/sky_ferreira_pl_3.html

rough trade nyc

■11/28 (Thu)
 音楽関係の仕事や、自営業をしている限り、ホリディと言っても、いつもと変わらずなのだが、アメリカ人は自分の田舎へと帰って行くため、ホリディNYは静かで、仕事をするには実はもってこい。夜になると、観光客と何処にも行けない移住者が集まりだし、ささやかにパーティをするのである。今年の著者のサンクスギヴィングは、ウィリアムスバーグ・ファッション・ウイークエンドを主催するアーサーの仕事場兼のロフトでパーティ。来ている仲間はアーサーのアシスタントをはじめ、ファッション、音楽関係者達なので華やか。サンクスギヴィングと言えばターキー(=七面鳥)なのだが、探究心あるアーサーは今年はグース(=ガチョウ)に挑戦。ガチョウの首でスープを取ったり料理はこなれた感じ。付け合わせのスタッフィング、クランベリー・ソース、グレイビー、マッシュ・ポテト、ビーン・キャセロール、温野菜のグリル、特製のフレッシュ・ペストソースはすべてアーサー作。ゲストは、オックステイル・シチュー(絶品!)、ビーツ・サラダ、マック・アンド・チーズ、ポテト・サラダ、更にスナックなど、これでもかというぐらいのごちそうが振る舞われた。5時に集合をかけたが、みんなの料理&集合事情でディナーが始まったのは結局9時過ぎ。サンクス・ギヴィング・ディナーには良くある事で、料理が出来上がる頃には、つまみ食いをしすぎてお腹いっぱい。ディナーが終わると、来ていた別の友だちの家に移動。そこは、お手製チーズケーキ(プレーンw/ラズベリーソース&チョコ)、コーヒー&サイダー、そしてダンス・パーティと、別の天国が待っていた。月に3、4回ショーもホストする場所なので、パーティの用意は完璧。ディスコボールが周り、サウンドシステムも完備。チーズケーキのあまりのおいしさに倒れそうになり(おばあちゃんのレシピらしい)、ホストの自家製フレッシュミントをインフューズしたウィスキーなど、キャラクターのあるドリンク&楽しい仲間で、サンクスギヴィングという名目のパーティは夜な夜な続いた。この場所はワイルド・キングダム。ウエブサイトはないが、NYに来たら、目の前の高架を通る電車に野次をとばしながら、ベランダでハングアウトするには最高の場所である。

https://williamsburgfashionweekend.com
https://www.ele-king.net/columns/regulars/randomaccessny/001412/

thanks giving dinner

■11/29 (Fri)
 11月からはじまっているブルックリン・ナイト・バザーに参加。2011年からはじまったこのイベントは、ウィリアムスバーグのホリディショッピングの強い見方で、ホリディ時期になると、いろんなエリアに出没していた。今までは、毎年場所を移動していたが、今年はグリーンポイントにようやくパーマネントの場所を見つけ、1年を通してオープンする(夏には、アウトドアのビアガーデンがオープン!)。アジアン・マーケットの雑多な感じをモデルにしたというマーケットは、100ものアーティスト&クラフトショップ、20のフードベンダーなどがすらりと並ぶ。一角には、地元の媒体がオーガナイズするライブショーがあり(ベンダーがない時には1800人収容できる、ブルックリンで2番目に大きい会場となる)、ピンポン・テーブル、インドア・ミニゴルフ、WIFIもあり、仕事できるスペースもある。ラフトレと同じ多目的仕様。去年は、著者の大好きなパックマンのイヤリングを発見したのだが、今年は、キャラクター物はあまり見られず、ジュエリー、洋服からiPhoneケース、タオル・ヘアバンド、古本をベースにした時計、アート・レギンスなどアーティなお店が並ぶ。著者のお勧めブランド、RHLSも出店していた。この日のバンドは、ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャー、ドーン・オブ・ミディ、ポンティアック、ウッズマン。ショッピングに夢中になり、ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャーしか見れなかったが、映像とスモークで、ほとんどバンドが見えなかった(後で聞いたらスタイルのようだが)。毎週のようにバンドが見れ(オウ・レヴォワール・シモーヌ、ティーン、マーク・デマルコなど)、アーティストの作品が随時入れ替わり、アミューズメントもありで、ハングアウトリストがまた増えた。そして、今日はキャサリン・ハンナのパンク・シンガーの上映会へ。Q&Aやライヴもあるらしい。
https://bkbazaar.com

brooklyn night bazzar

Baths、オフショット! - ele-king

 いよいよツアーは来週から!
 バスは最初の来日の折からラップトップとサンプラーを駆使するスキルフルなライヴを行っていたが、あのドリーム感の裏側に、デイデラスに見初められ、〈ロウ・エンド・セオリー〉でのDJを務められるスキルがあるということは重要なポイントだ。もしかすると、セカンド・フル『オブシディアン』から聴きはじめたファンは、彼のそうした側面をあまりご存知ないかもしれない。ぜひ、ライヴ映像なども探してみるといいだろう(https://www.tugboatrecords.jp/)。
 そして見応えある彼のショウをさらに楽しむために、彼の愛すべきキャラクターもあわせてご紹介しよう。


初来日の際に真っ先に向かった〈ポケモンセンター〉前でのもの。
バスは日本のアニメが大好き!
来日の際は〈三鷹の森ジブリ美術館〉にも執着するとのこと。
Lovely Bloodflow”は『もののけ姫』の世界のイメージなのだとか。

2度めの来日では、奈良の鹿が見たかった――。
シカ耳は新しかったね。
ご当地キャラ感も出ています。


今回のヨーロッパツアーを終え、休暇中の写真。
温泉にいったようです。
ちょっと痩せたのかな?

来日情報はこちら。
各公演のゲストも注目アクトばかりだ。
SeihoとBaths対決@京都も、編集部はみんな観にいきたかった! Madeggまで観られるんだから、行ける人はぜひこの機を逃さないように! 放射される熱量が強すぎてハコが発火してしまうんじゃないだろうか。

LAが誇る若きビートメーカーBaths来日公演!!
Tugboat Records presents Baths Live in JAPAN 2013

■12/13(金) 名古屋池下CLUB UPSET
OPEN / START 24:00
ADV ¥4,200 / DOOR ¥4,700(共にドリンク代別)
Act:Baths, DE DE MOUSE + his drummer (Akinori Yamamoto from LITE)
DJ: I-NiO, sau(otopost), LOW-SON(しろー + オクソン)
VJ: Clutch
[Buy] : 9/7(土曜)〜
チケットぴあ(P: 211-365)
ローソンチケット(L: 41184)
e+(https://eplus.jp)
※名古屋公演はオールナイト公演ですのでIDをご持参下さい。

■2013.12.15(日) 京都メトロ
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV¥4,000(+1Drink)/DOOR¥4,500(+1Drink)
Act:Baths,Seiho,Madegg
[Buy] : 発売中
チケットぴあ(P: 208-539)
ローソンチケット(L: 59065)
e+(https://eplus.jp)
前売りメール予約→ticket@metro.ne.jpでも受け付けています。
前日までに、公演日、お名前と枚数を明記してメールして下さい。
前売料金で入場頂けます。

■2013.12.16(月) 渋谷WWW
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV¥4,500(+1Drink)/DOOR¥5,000(+1Drink)
Act: Baths,Taquwami,Sodapop (anticon. Label Manager)
[Buy] :発売中
チケットぴあ(P: 208-502)
ローソンチケット(L: 79947)
e+(https://eplus.jp)


MAD PROFESSOR JAPAN TOUR 2013 - ele-king

 UKダブの伝説、マッド・プロフェッサーが12月13日に東京(代官山ユニット)、14日に大阪(心斎橋CONPASS)で公演をやる。東京公演では七尾 "DRY" 茂大(ドラム)と秋本 "HEAVY" 武士(ベース)からなる、日本最強のレゲエ・リズム・チームドライ&ヘビーの生のダブミックスをマッド・プロフェッサーが手掛けることが決定しているほか、8年振りとなる作品『ANOTHER TRIP from SUN』をリリースしたサイレント・ポエツこと下田法晴もDJで出演。また、「踊ってはいけない国EP」で素晴らしいリミックスを見せたDJヨーグルトもレゲエ・セットを披露。地下のSALOONでは、若きダブ・クリエーターJah-Lightが出演する。そして大阪公演ではBAGDAD CAFE THE trench townが出演。日本人のアクトにも注目が集まるでしょう。

〈東京公演〉
12.13 fri @ 代官山 UNIT
Live Acts: MAD PROFESSOR - Dub Show, DRY&HEAVY - Live Dub Mix by Mad Professor
DJs: Michiharu Shimoda (Silent Poets), DJ Yogurt (Upset Recordings) Reggae/ Dub/ Bass Music Set, Jah-Light
Open/ Start 23:00-
¥3,500 (Advance), ¥4,000 (Door)
Information: 03-5459-8630 (UNIT) https://www.unit-tokyo.com

TICKETS: PIA (P: 217-297), LAWSON (L: 72460), e+ (eplus.jp), diskunion Club Music Shop (渋谷/新宿/下北沢/吉祥寺), DISC SHOP ZERO, DUBSTORE RECORDS, UNIT

〈大阪公演〉
12.14 sat @ 心斎橋 CONPASS
Live Acts: MAD PROFESSOR - Dub Show, BAGDAD CAFE THE trench town
DJ: HAV (SOUL FIRE)
¥3,000 (Advance), ¥3,500 (Door) plus Drink Charge @ Door
Open 20:00, Start 20:30
Information: 06-6243-1666 (CONPASS) https://conpass.jp/

TICKETS: LAWSON (L: 53414), e+ (eplus.jp), CONPASS (Mail Reservation: ticket@osaka-conpass.com)


〈出演者プロフィール〉
■MAD PROFESSOR (ARIWA SOUNDS, UK) https://www.ariwa.com

泣く子も黙るダブ・サイエンティスト、マッド・プロフェッサーは1979年にレーベル&スタジオ「アリワ」設立以来、UKレゲエ・ダブ・シーンの第一人者として、四半世紀以上に渡り最前線で活躍を続ける世界屈指のプロデューサー/アーティストである。その影響力は全てのダンス・ミュージックに及んでいると言っても過言ではない。その信者達は音楽ジャンルや国境を問わず、常にマッド教授の手腕を求め続けている。なかでもマッシヴ・アタックのセカンド・アルバムを全編ダブ・ミックスした『No Protection』は余りにも有名である。伝説のリズム・ユニット、スライ&ロビーとホーン・プレイヤー、ディーン・フレーザーをフィーチャーして制作された『The Dub Revolutionaries』は、2005年度グラミー賞にノミネイトされ話題となった。まだまだ快進撃中、止まることを知らないマッド教授である。ここ近年だけでも、伝説的なベテラン・シンガー、マックス・ロメオ、レゲエDJの始祖ユー・ロイ、レゲエ界の生き神様リー・ペリーに見出されたラヴァーズ・ロックの女王スーザン・カドガン、UKダンスホール・レゲエのベテラン・アーティスト、マッカBのニュー・アルバムをプロデュースしている。自身のアルバムも『Bitter Sweet Dub』『Audio Illusions of Dub』『Roots of Dubstep』などをコンスタントにリリース、最新作はリー・ペリー・プロデュースの金字塔アルバム『Heart of The Congos』で知られるThe CongosのCedric Mytonとのコラボ・アルバム『Cedric Congo meets Mad Professor』を2013年にリリースしたばかりである。相変わらずのワーカホリックぶりを発揮している。最新テクノロジーと超絶ミキシング・テクニックを駆使して行われる、超重低音を轟かせる圧巻のダブ・ショーで存分にブッ飛ばされて下さい。

■DRY&HEAVY
https://ja-jp.facebook.com/Dryheavy
https://twitter.com/DRY_and_HEAVY

七尾 "DRY" 茂大(ドラム)と秋本 "HEAVY" 武士(ベース)というふたりからなる、日本最強のレゲ エ・リズム・チーム。90年、VITAL CONNECTIONなるバンド内にてリズム・コンビである〈DRY&HEAVY〉としての活動をスタート。95年にはLIKKLE MAIや井上青らをフィーチャーした編成と なり、97年の『DRY&HEAVY』でアルバム・デビュー。その重量級のルーツ・レゲエ・サウンドと過激なダブワイズが幅広い注目を集める。その後コンスタントにアルバムをリリースする一方、海外での活動も活発に行って各国で話題となる。 だが、日本屈指のレゲエ・ユニットとして活動を続けていた2001年のフジロック・フェスティヴァルにおいて、秋本が衝撃の脱退宣言。七尾は秋本抜きの編成でDRY&HEAVYを継続し、秋本はGOTH- TRADとのREBEL FAMILIAおよび若手と結成したTHE HEAVYMANNERSにて活発な活動を続けた。 そうしたなか、2010年に七尾と秋本によるオリジナルDRY&HEAVYが奇跡のリユニオン。新時代のサウンドを携え、伝説のリズム・チームが新たな一歩を踏み出す。

■Michiharu Shimoda (Silent Poets) https://www.silentpoets.net
1992年 FILE RECORDSより1st アルバム『6 pieces "sense at this moment"』でデビュー。 現在までに通算8 枚のオリジナル・アルバムと多数のリミックス・アルバムやミニ・アルバムなどをリリース。海外からの評価も高く94 年にドイツの99レーベル、Bellisima UKよりヨーロッパでもアルバムがリリースされる。95年に人気コンピシリーズである「Cafe Del Mar Vol. DOS」に日本人として初めて収録されたのをはじめ、現在までアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどで40作品を超えるコンピレーション・アルバムに楽曲が収録される。2000年にはパリのレーベルYellow Productionsよりアルバム『TO COME...』がリリースされ、翌年にはアメリカのアトランティックよりリリースされる。同年より、下田のソロ・ユニットとなる。活動は多方面に渡り、パリ・コレクション等のフアッションショーの音楽の担当や、他アーティストのプロデュース、リミックス、映画等にも楽曲を提供。活動20周年にあたる2012年、トイズ・ファクトリー時代の音源(Potential Meeting ~ To Come)が世界111カ国のiTunes Storeにて配信開始。2013年9月、自身のレーベル ”ANOTHER TRIP" を設立し、New DUBアルバム『ANOTHER TRIP from SUN』、また前作「SUN」の2013年Newエディション『SUN - Alternative Mix Edition -』を11月20にリリース予定。いよいよSilent Poetsの活動を本格的に再開。2014年リリース予定の10thオリジナルアルバムの制作も同時進行中。

■DJ Yogurt (Upset Recordings) https://www.djyogurt.com
いまはなきCISCO テクノ SHOPでバイヤー勤務しながらDJをはじめ、98年には音楽制作ユニットUpsetsと自身のレーベルUpset Recを始動。以後現在に至る15年間に渡ってテクノ~ハウスからDUB、アンビエント等など幅広い作風の楽曲のレコードやCD、MIX CDのリリースを毎年おこなっている他に、曽我部恵一や奇妙礼太郎トラベルスイング楽団等の歌もの楽曲のダンス・リミックスもおこない、リミックスが収録されたレコードは全て完売して中古価格が定価以上に高騰中のものも。2010年にYogurt & Koyasとしてリリースした『Chill Out』 はIdjut BoysのConradやSoft Rocks達から絶賛。2011年にはテクノ・アルバム『Sounds from Dancefloor』をリリースして、テクノをプレイする機会も増加中。2013年12月にはあの故Arthur Russellのバンド・メンバーのユニットArthurs Landingの "Miracle 2" をRemixしたVersionが欧米で流通する12インチとしてリリース。これまでの出演イベントはアンダーグラウンドな小箱でのパーティから、 大会場でのフェスまで多岐に渡り、2010年はエレクトラグライド@幕張メッセに、2011年はSONAR JAPAN等のビッグフェスにも招聘され、2010年から2012年にかけて3年連続でFUJI ROCK FESにも出演。テクノ~ハウスを軸に、レゲエ~Dub、ジャズやアフロ、ブラジリアン、ロック、 サイケデリックやバレアリック、ダブステップ、ワールド・ミュージックそしてアンビエント、数々の最新の流行のリズム・様々なジャンルの音楽性を交錯させた選曲で、毎週のように日本各地の音楽好き、踊り好きが集まるパーティでDJをおこなっている。

■JSH-LIGHT https://www.jah-light.com
"Real Roots Sound" をテーマに2004年からサウンドシステムを開始。2007年、自身のレーベル "LIGHTNING DTUDIO REC" を立ち上げると同時に、1st Singleとなる "Independent Steppers" をリリース。2012年、新レーベル "DUB RECORDS" からリリースされた1st 10" Singleでは、A: Mighty Massa / Warriors March, B: Jah-Light / Diffusion" といったコンビネーション・プレスで純国産ルーツを世界に向けて発信。現在、Youtubeにて自身の楽曲をダブミックスした映像を配信中なので、ホームページ内の "Dublog" をチェック !!!

■BAGDAD CAFE THE trench town https://bagdad-creations.com

進化を続けるCREATE集団! 関西を代表する大所帯REGGAE BAND、BAGDAD CAFE THE trench town。圧倒的なライヴ・パフォーマンスで、FUJI ROCK FESTIVAL, 朝霧JAM, SUNSET LIVE, 頂, WIND BLOW, FESTA DE RAMA, FREEDOMなど、数々のフェスティヴァルを盛り上げる。 2000年結成。1stアルバムで、新人では異例のFM802ヘビーローテーションに選ばれる。その後もアルバムを出すたびに、全国各ラジオ局のパワープレイに選ばれ続ける。タワーレコードのポスターNO MUSIC NO LIFE、テレビやラジオの音楽番組に多数出演。 2013年5月11日、充電期間を終えたVo. maiやコーラスも完全復活! BAND名も、BAGDAD CAFE THE trench townに戻し、最高のメンバーで再始動!! 主な共演者は、 BES, BUN BUN the MC, ET-KING, KURTIS FLY, Keyco, Leyona, Likkle Mai, Metis, Miss Monday, MOOMIN, SHINGO☆西成, Shing02, Spinna B-ILL, RYO the SKYWALKER, RANKIN TAXI, PAPA U-Gee, PUSHIM, 韻シスト, カルカヤマコト, こだま和文, 多和田えみ, プロフェッサーチンネン, 卍LIN……


Le1f - ele-king

 あるいはこれを、ヒップ気取りたちによるクリシェと呼ぶ向きもあるだろう。アフロ・フューチャリズムの最新ヴァージョン……を騙ったフェイクだとかなんとか。そう、ニューヨークのアンダーグラウンド・ヒップホップ、『ピッチフォーク』が言うところの「クィア・ラップ」のシーンは、ミッキー・ブランコとリーフという得難いタレントを輩出しつつも、むしろそのわかりやすいイメージ──ニューヨーク、ゲイ、黒人、ラップ──のキャッチーさゆえにか、いまだに決定的なバズを迎えていない。
 あらためてな話になってしまうが、これは、例えば小林雅明氏が本誌の紙版『vol.8』号で書いているような「高度な作品性を兼ね備えたものも多いミックステープが、フリーダウンロードであることにもありがたみなど感じさせないほど供給過多な状況」の弊害だと思われる。こうした無限供給に近い状況は、ヒップホップの多様化を下支えするとともに、その消費の高速化にも拍車をかけている。高速化どころか、それは空虚化と言ってもいいのかもしれない。クィア・ラップの色さえも、それは軽く呑み込んでしまうのだ。
 もちろん、ミックステープの軟派な利用者のひとりとして、僕も偉そうなことを言える立場ではない。しかしあらためて今年を振り返ったとき、胃袋に縫い付けられた鉛のようにズシリとのしかかってきたのは、<UNO NYC>からリリースされたミッキー・ブランコのEP『Betty Rubble: The Initiation』であり、リーフの二枚のミックステープ、『Fly Zone』と『Tree House』だった。少なくとも「黒人音楽の現在2013」を考える時、ニューヨークのアンダーグラウンドは輝いていた。それも、とても禍々しく。真夜中のための、二重生活者のための、そしてアンダーグラウンドのための音楽が、間違いなくそこにあった。

 ドローント・ラップ。欧米の一部批評筋ではそう呼ばれている。とくに、リーフの2013年2作目となる本作『Tree House』は目立って異質だ。手短に言うなら、ここには宇宙とディストピアが同時に拡がっている。
 いまになって振り返れば、最初のミックステープ『Dark York』は、〈Fade to Mind〉の気鋭・Nguzunguzuらがプロデュースしていることで知られているが、それはディジー・ラスカルやM.I.A.を高校生の頃に聴いたという世代感覚がストレートに発揮されたアグレッシブな内容だった。それがここに来て、ビートはよりテンポ・ダウンし、ラップも含めてムードは終始ダウナー。ビート・プロデュースはほぼ全曲で異なるトラックメイカーが務めているが、雰囲気は共振しており、重厚でありながらドローン風に浮遊するシンセウェイヴ、地底から響いてくるような遠くも重いベース、そしてそこに、キックよりもハットやスネアが強調されたトラップめいたビートが合わせられる。一般にヒップホップと言って想像する音からすれば、これはもはや、アンビエント・ミュージック。が、限られた音のなかにあっても、シンセのうねりまで含めたトラック全体のグルーヴとしては不思議とバウンスさせてしまうのだから、各トラックメイカーたちの手腕はもう見事としか言いようがない。
 少しだけ紹介しておくなら、今年『Contact』という怪物のようなアルバムをリリースしているシカゴのThe-Drum、一作目からの付き合いにして、EP『LIQUID』を共同でリリースしているBoody、ニューヨークの注目株・Shy Guy、アメリカ生まれの日本育ちだというCybergiga、そして、3曲入りのEPのみの形式に限定して作品を配信しているLAのカッティング・エッジなネット・レーベル<TAR>からは、LAのDEに加えてUKのAeirs TVが参加し、コズミックなクローサー・トラックにして本作のベストのひとつ“Cry Bb”にビートを提供している。確かに、二木信の言うとおり、「インターネットの大海原には、Arcaに匹敵する才能はゴロゴロ転がっている」というのは間違いではない。あとは、それを誰がどう編むか、だ。
 そういう意味では、そもそもがArcaとのタッグで知られたミッキー・ブランコの作品に、<Hippos in Tanks>のGatekeeperや、ハイプ・ウィリアムズのライブ・ドラマーでもあるGobbyが参加してきたことには触れておくべきだろう。そしてもう一人、この界隈における重要人物を挙げるなら、ボルチモアのRICK RABがプロデュースした“Blood Oranges”に参加しているシンガー/ソングライター、Ian Isiahだろう。“M1NDFVCK”(https://vimeo.com/64564103#)がとにかくクラシックだが、ミッキー・ブランコともメロウなR&B“Ace Bougie Chick”で共演しているほか、アンダーグラウンドのスーパーグループ、Future Brownのアルバムにも参加予定。本人名義でも、スィートなデビュー・アルバム『The Love Champion』が<UNO NYC>からリリースされている。

 ではそろそろ、本人らのコメントを引用しつつ、冒頭の話に戻ろう。

「ゲイ・コミュニティのラッパーたちが世間の注目を浴びるのは、やはり素晴らしいことだと思う。でも、“ゲイ・ラップ”というのはジャンルではない、ということをよく理解してもらう必要がある。自分が何者であるか、というだけのことで音楽のスタイルを定義されたくないんだ。あくまでも自分が作った音楽で判断してほしい。ミックステープ『Dark York』には21もの楽曲が収められていたけど、同性愛のことをテーマにしたのはたった5曲だよ」──リーフ(『インタビュー』マガジンでの発言から

 あるいはミッキー・ブランコは、「自分の活動が(集客を前提とした)パフォーマンスである、ということをみんなよく考えるべきじゃないかな」とけん制した上で、自らの音楽を「ライオット・ガールとゲットー・ファビュラスの激しい衝突」と切れ味よく説明する。あるいは、「自分としてはただグラム・ロックをやっているつもりなんだけどね」とも(すっかり書きそびれてしまったが、クィア・ラップのシーンはミュージック・ヴィデオがどれもラディカルで、シーパンクとの共振性もたびたび指摘されている)。
 そして、詩の朗読者ないしはパフォーマー上がりのミッキー・ブランコとは対照的に、もともとトラックメイカーとして出発しているリーフは、(本人曰く)すぐにゲイのそれと分かってしまうイントネーションに当時は自信が持てず、これまでにもラッパーとして音源をリリースする機会もあったそうだが、見事に「何も起こらなかった」という。であればこそ、このような発言が出てくるのも頷けるかもしれない。「自分はエイリアンなんだって感じるよ。少なくとも、ゲイ・ラッパーなんだって言われるよりはね」
 これをアフロ・フューチャリズムの最新ヴァージョンと呼ぶのは、あまりにベタだろうか。そうかもしれない。だが、例えばアルカのミックステープ『&&&&&』の評で紹介したディストロイド的な感性、つまりインダストリアルとアンビエントとグライムを激突させてしまうセンス、あるいは本作で展開されている異形のドローントラップにしてもそうだが、それらアンバランスで宇宙的/異次元的な(それこそクィアな)ビートの鳴りを、自らのミュータント的なイメージに引き付けてしまう大胆さが、ここにはある。自分の英語力の無さを開き直るようで申し訳ないが、懇切丁寧な歌詞の翻訳集をとても待ってはいられない。ミュータント・エンジェルたちの美しいトリップに酔ってしまえ。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467