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第1回:ピンクに塗れ! - ele-king

 ele-kingをご覧のみなさんこんばんは、二児の母です(COUNT DOWN TV調に)。あたかもクラブに買い物帰りのオカンが長ネギを振り回しながら乱入したかのような不作法、なにとぞお許しください。じつは子どもたちのことで話が......え、小町にでも書いてろ? まあそう言わず、おつきあいくださいませ。

「女の子ならピンクが好きなんて押しつけ。女の子が生まれたら、自由にいろいろなものを選べるようにしてあげたい」。そう思って育ててきたはずのうちの娘、なぜか押しつけた覚えのないピンクばかりを身につけたがる。「これからは女の子だって社会に出ていく時代なのだから、自主性を尊重してあげなくては」と好きなように服を選ばせたら最後、林家ぺーのような格好で意気揚々と街中を闊歩する娘を追いかけるはめに......。私のような経験をした女児母は、決して少なくないのではないでしょうか。そう、女の子の多くは生まれて3~4年もすると、ピンクに取り憑かれたピンク星人になってしまうのです。たとえお母さんがバッキバキのテクノ子族上がりでも、アース・カラーしか身につけないほっこりミセスであっても。

 その証拠に、『ぷっちぐみ』(2006年創刊)、『たの幼ひめぐみ』(2007年創刊)、『おともだちピンク』と、未就学女児を対象としたピンク尽くしの幼児雑誌が2000年代後半に続々と創刊。うち2冊は『たのしい幼稚園』『おともだち』という古くからある幼児雑誌のスピンアウトですが、我が娘はそうした昔ながらの幼児雑誌には目もくれず、ピンク色の女児雑誌コーナーにかぶりついてはなれません。おもちゃ屋の女児玩具コーナーに一歩足を踏み入れれば、メーカー問わずピンク、水色、ラベンダーというパステル・カラーの大洪水。「かわいい......」とうっとりする我が娘を前に、大人たちはなすすべもないのです。


我が家の6歳児にせがまれて買った女児雑誌の数々。目がつぶれそうなほどにピンク!

 この現象は日本国内だけではありません。『プリンセス願望には危険がいっぱい』(ペギー・オレンスタイン著、日向やよい訳)によれば、アメリカでも最近の女児玩具のカラーリングは、もっぱらピンク、水色、ラベンダーばかりなのだとか。この傾向が強まるきっかけとなったのは、ディズニーが2000年にお姫様キャラクターを集めた女児向けブランド「ディズニープリンセス」を打ち立て、商品展開を開始したこと。これが大ヒットしたことから、女の子向けの商品はピンク、プリンセス、妖精といったモチーフで埋め尽くされてしまったのだといいます。またミッフィーを生んだオランダでも、ミッフィーを差し置いてピンク調のハローキティが大人気だと聞きました。21世紀以降、どうやら世界規模でピンク侵攻が進んでいるようです。

「女の子向けの商品がピンクばかりなんて、昔からの話じゃないの?」。そう思われる方も多いかもしれません。しかし私が子どもの頃、女児の世界はこれほどピンクまみれではありませんでした。


昭和30~50年代の女児向けバッグ(中村圭子編『日本の「かわいい」図鑑』より)


昭和50年前後のものと思われるファンシーグッズ類(宇山あゆみ著『少女スタイル手帖』より)

 ピンクも使われていましたが、女児グッズの基本カラーは赤と白。オレンジや黄色などの暖色もよく使われていました。いまとなってはピンクの印象が強いハローキティも、1974年の誕生当時は赤いリボンに青いお洋服という原色カラー。ほとんど動物的なまでにピンクに飛びつく我が子を見ていると、むしろピンクの少なさが意外に思われます。おそらくピンクに執着する3~7歳女児の嗜好がいまのようにマーケティングの対象となっていなかったこと、そして当時ピンクと言えば性風俗を想起する大人が多かったことが、その理由に挙げられるのではないかと推察します。ピンク映画、ピンクキャバレー、ピンクサロン、ピンクチラシ。70年代の女児に大人気だったピンク・レディーも、デビュー時点では大人の男性をターゲットとしたお色気ユニットでした。少女を縛る貞操意識がいまよりもはるかに強かった当時、自分の娘にはそうしたいかがわしい色彩のおもちゃを与えたくないと考える大人が多かっただろうことは、想像に難くありません。

 なぜ男性にとってピンクが性=女性を意味する色となるのか。チンパンジー界では妊娠可能な排卵期を迎えるとメスのお尻がピンク色に膨らみ、それを見てオスがハッスルするといいますから、もしかしたらサルだった時代の名残なのかもしれません。それは理解できるのですが、国を越えてこれほど多くの女児がピンク(やプリンセス、キラキラしたもの、妖精など)を好む理由は、いくら考えてもわからないのです。どうやら生得の好みであるように見えるのですが、はたしてそれが生物学的な理由であるとして、どのような合理性があるのか。女児の親は何も考えずにこの商業主義に巻かれていいものなのか。ピンクを追い求めるうちにいつの間にかつらい性差別的状況に追い込まれて小町に投稿......なんて将来が待ち受けていたりしないか。親にできることはなにか。次回以降は世界各国のエクストリームにピンク化し続ける女児文化を眺めながら、それらについて親のぼやきを交えつつ考察してみたいと思います。

ギークマム 21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア
(オライリー・ジャパン)
著者:Natania Barron、Kathy Ceceri、Corrina Lawson、Jenny Wiliams
翻訳:星野 靖子、堀越 英美
定価:2310円(本体2200円+税)
A5 240頁
ISBN 978-4-87311-636-5
発売日:2013/10

CHICANO BATMAN JAPAN TOUR - ele-king

 "ラ・サモアーナ"という曲がたまらない。「この間、アパートで彼女を見かけた。この間、見かけた彼女にボーッとなっちまった。熱いハートでアイロンかけて、熱いハートでスープを作っていた。褐色の肌が愛しくてたまらない......(省略)......きれいなサモアの彼女にハートが熱くなってるから、きれいなサモアの彼女がソンを歌っていたから」(アルバム『チカーノ・バットマン』から。歌詞対訳:霜村由美子)
 チカーノ・バットマンは4人の移民の2世らが中心になってロサンゼルスで結成されたロック・バンドだ。バリオと呼ばれるラティーノたちのコミュニティのなかで活動を開始。コンボ・オルガンを多用した昔のガレージ・ロック風サウンドと、スペイン語で歌われる耽美的な歌詞の組み合わせは、民族・文化に対して高い意識をもつイースト・ロサンゼルスの住人たちのハートにじわじわと浸透していった。ここ数カ月は、そんな噂がバリオの外にも溢れだして、有名なカルチャー系メディアにもしばしば登場するようになってきた。あの『WAX POETICS』電子版でのロング・インタヴュー掲載、またロサンゼルス最大の独立TV局、KCETでも映像が流れた。ロサンゼルス中のヴェニューやイベントからも引っ張りだこで、去る10月5日には、あのパンク・ロック界の伝説、マイク・ワッツのバンドとの共演イベントまで実現させてしまった。いまやロサンゼルスでバットマンと言えば、彼らのことなのだ。
 しかし、そんなことに驚いていては、ロサンゼルスで現実に起きていることへの無知を曝け出すようなことになる。なぜなら、彼の地の人口の半分は、いまやメキシコ系を多数とするラティーノたち。中南米系というエスニシティは、もはやマジョリティを意味しているのである。英語世代のラティーノ系バンドのプレゼンスは、いまや爆発寸前なのだ。しかし、その出自は余りに複雑で、エスニシティのなかに、さらに多様なエスニシティが創成されている。メキシコ系なのか、他の中米出身なのか。アメリカ生まれなのか、移住してきたのか。バイリンガルなのか、英語だけなのか......などなど。80年代までは、ロサンゼルスの郊外に小さく散らばっていたバリオは一気に増殖、いつの間にか街全体がラティーノたちの住宅地になったような地域も沢山出現している。21年前にLA暴動で破壊されたサウス・セントラルも、いまやスペイン語が溢れるラテン・ゲットーだ。

 そんなカオスのような状況のなかで、敢えてチカーノという言葉を持ち出してきた彼らは相当の確信犯でもある。チカーノとは、メキシコ系アメリカ人を自己肯定的に捉えた言葉であるが、もとともと60~70年代の公民権運動の体験のなかで、民族の誇りとともに使われはじめた政治的な意味合いを強くもつ。しかし、時代の経過のなかで、チカーノという言葉に対するコミュニティ全体の感覚も随分と薄弱になってしまった。そんな言葉を持ち出さなくても、いまのロサンゼルスでは普通に暮らしていけるようになったのだ。
 彼らのアイコンも見て欲しい。逆三角形のマークは、チカーノ公民権運動の旗手でもあるセッサル・チャベス率いた農業労働者組合であるUFWのマークを模倣したもの。バリオで長年暮らしてきた年配者には熱き時代を喚起させる政治的なアイコンでもある。バットマンのイメージとシリアスな政治アイコンを融合させた毒とユーモアは、彼らのレイドバックしたレトロ風のサウンドにも当然通底している。
 長尺のスロー・テンポで展開される前述の"ラ・サモアーナ"は、メンバーの父親が経験した実話を題材にしているという。メキシコから移民して来た男が、同じアパートで暮らすサモア人の女の子に惚れるというストーリーだ。舞台は、ロサンゼルス郊外にある安アパート。遂にデートへと出掛けたふたりはバーでダンスに興じようとする。歌詞がそこまでを綴ると、歌は引っ込んで、古いワルツのようなリズムとファジーなエレキ・ギターの哀愁を帯びたメロディが流れ出す。ふたりが踊るシーンをファンタジーに描く美しい間奏。聴く度にグッとくる。
 彼らの音に夢中になる新世代の若者たちは、そんな世界をどこかおぼろげに憶えているに違いない。移民が急増し始めた70~80年代のロサンゼルスの郊外に広がるバリオの日常風景。ガレージ・ロック風と書いたコンボ・オルガンが鳴るサウンドも、実は当時の移民者たちを夢中にさせていたグルペーラと呼ばれるメキシコ~南米のグループ・サウンズを忠実に現代に甦らせたものだ。ロス・ブッキス、ロス・アンヘロス・ネグロス、ロス・ヨニックス......こうしたバンドは、決してメインストリームには出てこなかったが、バリオで必死にアメリカン・ドリームを追う移民者たちのバックグラウンド・ミュージックだった。しかし、英語世代の若いチカーノたちからは殊更に評判が悪かった。それは国境の南側から移民者たちが持ち込んできたメキシコそのものだったのだ。
 あれから30年近くの時が過ぎ、ロサンゼルスに現れたチカーノ・バットマンは、オールド・スクールのタキシード・シャツと古のサウンドを持ち出して、もう一度チカーノたちの体験を音楽で語りはじめた。メンバーは全員80年代生まれ。インターネットと南米への旅の経験のなかで、ブラジルのカエターノ・ベローゾなどトロピカリーア運動の音や、自らのルーツのひとつであるコロンビアの土臭いクンビアなどと衝撃的な出会いを続けながら、バリオの中と外でのロサンゼルスの経験をエディットした上で、グルペーラという音楽の世界観に、ひとつの魅力を見出したのだ。実は、そんな体験そのものが、今のチカーノということなのだ。
 パンク、ファンク、ブラジル、グルペーラ、クンビア......複雑怪奇な音楽体験とバリオの日常を重ねるギミック溢れる音像の向こうに、未来のロサンゼルスが見えてくる。チカーノ・バットマンの来日(https://www.m-camp.net/chicanobatman.html )は間もなくだ。(宮田 信)

「ラ・サモアーナ」


「ホベン・ナビガンテ」


CHICANO BATMAN JAPAN TOUR 2013 SCHEDULE

Nov.8 (Fri) モーション・ブルー・ヨコハマ(横浜)
open 6:00pm / showtime 8:00pm
CHICANO BATMAN
DJ PaCo[TEARDROP ENT.]、DJ 七福[サケフェスプロジェクト、NEKIRIKI PRODUCTION]
TALK BOX:MK THE CiGAR[TEARDROP ENT.]DJ Shin Miyata[Barrio Gold Records]
自由席:4,000 BOX席:16,000+シートチャージ ¥6,000(4名様までご利用可能)
予約受付中
TEL: 045-226-1919
https://www.motionblue.co.jp/artists/chicano_batman/

Nov.9 (Sat) LIVE SALOON WANNABE'S(千葉)
start 7:30pm
LIVE : CHICANO BATMAN, YAWATA TRECE, SOLDIER
DJ : DADDY, HAMMER, SHIN MIYATA[Barrio Gold Records]
前売:3,500 当日:4,000 (1drink付)
予約受付中
TEL:043-248-7770 e-mail:info@wbsswapmeet.com
https://livesaloon.com/

Nov.11 (Mon) 月見ル君想フ(青山)
open 6:00pm / showtime 8:00pm
CHICANO BATMAN
Dance: Nourah, HAYATI / DJ: ヤマベケイジ[LOS APSON?]、ケペル木村
前売:3500 当日:4000 (1drink付)
予約受付中
TEL: 03-5474-8115
https://www.moonromantic.com/?p=16557
※こちらの公演のチケットは下記でも販売しております。
LOS APSON? TEL:03-6276-2508 https://www.losapson.net/
nifunifa TEL:03-6407-9920 https://nifunifa.jp/
大麻堂 TEL:03-5454-5880 https://www.taimado.com/
TRASMUNDO TEL:03-3324-1216

Nov.12 (Tue) LIVE SPACE CONPASS(大阪)
open 7:00pm / start 8:00pm
LIVE : CHICANO BATMAN、デグルチーニ
DJ: N.O.B.[Q-VO! RECORDS]、NAMBAMAN[TOMBOLA]
FOOD : CANTINA RIMA
前売:3000 当日:3500  (drink別) 
予約受付中
TEL: 06-6243-1666
https://conpass.jp/4658.html

Nov.13 (Wed) Boogie Man's Cafe POLEPOLE(福山)
open 6:30pm / start 7:30pm
前売:4500 当日:5000 (drink別)
予約受付中
チケット予約: TEL: 084-925-5004  e-mail: cafe_polepole@ybb.ne.jp
https://www.cafe-polepole.com/

チケット予約は各会場へお問い合わせください。
TOUR INFORMATION: https://www.m-camp.net/chicanobatman.html
ツアーに関するお問い合わせ:MUSIC CAMP, Inc.
TEL: 042-498-7531  e-mail: info@m-camp.net (担当:宮田)


CHICANO BATMAN DISCOGRAPHY

1st Album
"CHICANO BATMAN"(2009)
BG-5115
詳細→https://www.m-camp.net/

EP
"JOVEN NAVEGANTE" (2012)
BG-5129
詳細→https://www.m-camp.net/

Distributed by MUSIC CAMP, Inc. www.m-camp


interview with SEINO EIICHI - ele-king


清野-栄一
ブラック・ダラー

双葉社

Amazon

 ハイボールと向精神薬を飲みながら、レゲエが聞こえるガーナの海岸に佇む日本人医師を想像しよう。アメリカでは金融危機が起きて、投機マネーがサハラ砂漠を渡る。Eメールは傍受され、情報は無限に拡散する。20年前に東南アジアの海辺のレイヴや欧州のフェスを巡ったバックパッカーは、いまウィキリークスよろしく国際金融資本の闇について話しはじめる。清野栄一は、有閑マダムと早熟な高校生が溜まっている世田谷区の昼下がりのファミレスで、大きな声で口を休めることなく、投機マネーやマネー・ロンダリングの説明を続ける。利益と金とコカイン。それは誰もが勝ち目のないゲームに駆り出された世界の寓話のようだ。
 彼の処女作である『レイヴ・トラヴェラー』は、ちょうど日本でトランスや野外レイヴが加速的に拡大した時期に刊行されたこともあって、多くの読者にレイヴの3文字を叩き込み、多くの読者をバックパッカーに変えている。いまだに夏になると売れているというが、考えてみれば、初版からすでに16年の歳月が流れているのだ。レイヴに人生を変えられた人たちも等しく16年経っている。
 清野栄一の新作『ブラック・ダラー』は、アフリカのガーナを舞台としながら、その海辺とサウンドシステムを描写しつつ、しかし、訪れたひとりの日本人青年が不条理な運命に巻き込まれる恐怖を描いている。新自由主義とネットの普及以降の、複数のレイヤーに渡って変わりゆくこの世界で、ボブ・マーリーやストゥージズの音楽はいまもリアルに響くのだろうか。福島出身の小説家は、昼間からハイボールを手にして彼の経済への興味やアフリカ体験について、『レイヴ・トラヴェラー』と対をなすかのような『ブラック・ダラー』について語ってくれた。

震災後の反原発運動には、どこか違和感があって。福島でデモなんて見たことないもの。この先数百年ぐらいはたぶんどうしようもない。でも、うちの親父なんか逃げるつもりなどハナからないし、自営業の友だちもたくさんいる。それは、不条理極まりない日常を生きてくということだから。

よく練られたプロットで、びっくりしたよ(笑)。

清野:でも、わりとするっと読めるでしょ?

いやいや、これは俺の教養の問題として、国際金融とか陰謀論とかアンダーグラウンド・ビジネスに関する知識があまりに欠如しているので、前半は読むのに苦労したんだけど、後半はいっきに読めたかな。

清野:後半は物語のスピードも上がるから。

面白かったし、いろいろと思うところがあったんだけど、清野栄一がこれを書いたことが、まずは興味深いよね。

清野:けっこうそう言われますね。

クライム・ノベルと謳ってはいるものの......、小説読む前にさ、清野さんと会うと、「アフリカ行って来たぞ」ってうるさかったからさ(笑)。「レイヴ・トラヴェラーがアフリカに行く」みたいなね、そんな簡単なイメージで考えていたんだけど。

清野:たしかに、そういう面もありますよ。

でも、実際はもっと多層的だよね。いろんなトピックがあって。

清野:『レイヴ・トラヴェラー』も『ブラック・ダラー』も、大きい枠で言えば、いまの世の中がどうなのかってことだから。

いくつかトピックがあって、アフリカ、国際金融、ファンド、闇社会、インターネット、それからドラッグ(笑)......そうそう、とくに面白かったことのひとつというか、今回の重要なトリックとして、パスポートとドラッグのトリップを重ねているところあがあるじゃん。あれ、良かったね。日本を離れて海外居住者となったときのアイデンティティの問題があってさ、あれは見事だった。

清野:それで最後に主人公が下手打つんですけどね(笑)。

はははは。

清野:日本は二重国籍を認めていない国なんですよ。でも、実際にはたくさんいて、持っててもバレなければいい。日本国籍は難易度高いんで、捨てずに持ってる人が多いみたい。

で、偽装パスポートというのが面白いメタファーになってるんだけど、いろいろありながら、『ブラック・ダラー』が描いているのは恐怖じゃない。あのくそロマンティックな『レイヴ・トラヴェラー』の対極だよね(笑)。

清野:言われてみればたしかに、陰と陽みたいな感じかな。

その恐怖にリアリティがあるっていうところがね。

清野:トラヴェラーにとっていちばん大事な持ち物って、パスポートでしょ(笑)。クレジットカードはどうとでもなるけど、パスポートがない! 再発行も偽造も無理だ! となったら、自分のアイデンティティや居場所を失うぐらいの大問題ですよ。

そもそも、なんで、ガーナを舞台にした、こんなバッド・トリップ小説を描きたいと思ったの? 『レイヴ・トラヴェラー』がグッド・トリップだとしたらこちらはバッドでしょ。装丁のこの黒さが仄めかしているよね。やっぱ、清野さんの読者の多くはさ、あのくそロマンティックな『レイヴ・トラヴェラー』から入ってるじゃない? ものすごくそこが知りたいところだと思うよ。ヒッピーな島生活じゃなく、このえげつないマネー・ロンダリングがおこなわれているハードなアフリカを選んだ理由をさ。

清野:国際金融資本の問題とか、ウィキリークス的なこととか?

ウィキリークス的な内容だよね。

清野:四年前に『テクノフォビア』っていう小説を書いたんですが、カネと情報の問題って、アベノミクスの日本でもアメリカでもアフリカでも同じですよね。いま送ったメールが傍受されているかもしれないとか、三沢基地がアメリカのエシュロン(全世界盗聴システム)の拠点だったとか......パスポートの話もそうだけど、自分たちが常に晒されている問題だから。

レイヴからそこまで飛躍したっていうのがね。

清野:パーティも、フライヤーやネットという情報と、カネがないと無理じゃないですか。北京でガルニエのパーティに行ったら、エントランスの料金とか同じだったな。DJツアーも、金曜日が日本で、土曜日が中国や東南アジアとかあるらしいし。中国の経済もシャドウ・バンキング問題で崩壊寸前か、みたいに言われてるけど、ここはディズニーランドか! みたいなすごいところでガルニエがまわしてて(笑)。

おそらく『レイヴ・トラヴェラー』に感化された人は自分探しのほうに行ってしまうと思うよ。

清野:『ブラック・ダラー』の主人公も、最初は自分探しのためにガーナへ行くんですけが。

しかし、内省に惑溺することを許さない現実を叩きつけているじゃない。

清野:そうですね。自分を探そうとするほど、いかんともし難い現実に引きずり込まれていく。

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ブラックホール的な、ケオティックなアフリカ。ビジネスで荒稼ぎしてるのは外国人が多いみたいだしね。「パイナップルで一発あてた」とか(笑)。そこに金とダイヤモンドがあって、石油まで出たとなったら、詐欺師もマフィアも集まってくるでしょう。ODAの受け皿は日本のゼネコンだし。


清野-栄一
ブラック・ダラー

双葉社

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レイヴ・トラヴェラーを名乗った男が、いかんともしがたい現実を書きたいと思った所以は?

清野:四年前に交通事故に遭ったのも大きいかな。月に2回も(笑)。示談も進まないし、仕事もできないし、加害者には何も言えないし。そんなことしてる間に、実家の福島で原発どっか~んでしょ。小説って、他者について書くんだけど、現実には他者どころか自分でさえ思いのままにならないわけで。まして、世のなかをコントロールするなんて無理だと思うから。震災後の反原発運動には、どこか違和感があって。イラク戦争のときはトラック乗ってデモやってたけど(笑)。「じゃあ、実際、福島に行ってこいよ」というか。福島でデモなんて見たことないもの。この先数百年ぐらいはたぶんどうしようもない。でも、うちの親父なんか逃げるつもりなどハナからないし、自営業の友だちもたくさんいる。それは、不条理極まりない日常を生きてくということだから。震災後何度も福島と東京を往復してるけど、未来感メチャありますよ。

ちなみに主人公の岡崎は福島出身の医者ですからね。

清野:そもそもは、ブラック・ダラーの話を聞いて、これはただの詐欺話じゃないな、と思ったんです。そして調べていったら、マネー・ロンダリングに行き着いた。野口英世の死にまつわる謎や、ODAやAIDSウイルスの話も興味深かった。アメリカの市場に出回っている額と同じ額のドルが、アングラマネーとして流通してるとFRBは推測してて。毎年数えてるらしいんです。IMFによると、世界のGDPの2~5%にあたるカネがマネーロンダリングされてて。一国のGDP並みの規模ですよ。

IMFといえば、80年代は中南米にアプローチにしているし。ドラッグ戦争も起きているしね。

清野:ガーナにもIMFや日本のODAが投入さてますね。それで、面白そうだからとりあえず行ってみようと(笑)。たまたま日本人の友だちがいたっていうのもあるんですが。実際に行ってみたら、こら大変なところだなと(笑)。空港に着いたら真っ暗だし。

そこは小説と同じなんだね。

清野:そうそう。日本人の友だちから「夜なんで空港から絶対に出ないで待っててください」と言われて。彼はビーチハウスやってて、そういう知り合いがいたから良かったけど、まず泊まるところが、数百ドルの高級ホテルか、数ドルの売春宿みたいなところしかない。中間がほとんどないんですよ。普通の旅行っていうか、バックパッカーは無理ですね。

なるほどね。命知らずか金持ちしか行けないよね。

清野:そこまでじゃないけど(笑)。それで、ビーチに行ったら、どっかんどっかんサウンドシステムが鳴ってるわけ(笑)。友だちに聞いたら、ボブ・マーリーの妻のリタ・マーリーが近くに住んでて、地元の名士ですね。

アフリカン・ヘッドチャージも住んでいるって書いているね。

清野:行くまでまったく知らなくて。繁華街はクラックだらけだし。

コカインは小説で重要だけど、ガンジャに関する記述はないじゃない。

清野:「ヤーマン!」って挨拶で通じるかなと(笑)

ハハハハ。でも、『レイヴ・トラヴェラー』にとってのMDMAが『ブラック・ダラー』ではコカインとヘロインになっているじゃない。そこも時代を感じるよね。

清野:主人公が医者だし(笑)。後で調べたら、ヨーロッパで流通してるコカインの60~70%がガーナ経由らしく、コロンビア革命軍とイスラム系武装組織が手を結んだと報道されてて。

音楽的には繋がっているよね。アフリカで、キューバなどのラテン音楽って人気あるから。

清野:逆輸入みたいな感じですよね。ボブ・マーレーがなんでガーナに来たかというと、最初エチオピアに行って、そのあとアフリカ公演をして、ガーナにスタジオを作ったんですよ。政情や経済が安定してたってのもあるのかな。いちばん最初に独立した国だし、経済もそこそこしっかりしているし。

ナイジェリアは?

清野:行ったことないけど、ヤバイそうでしょ(笑)。モロッコとか北アフリカは何回かあるけど、あの辺は地中海諸国だから。サブサハラっていう、サハラ砂漠より南のアフリカに行くのはじめてで。この本書いてなかったら、行く機会もなかったと思う。

カルチャー・ショックだった?

清野:社会の構造がね、二重構造、三重構造というか。西アフリカでは数少ない議会制民主主義の国なのはたしかだけど、伝統的な部族社会も根強くて、土地はチーフが管理してたりする。いまだに大統領が決まると、チーフに会いに行くらしいし。そういうところにいると、ガーナに限らないけど、物事の基準がよくわからなくなってくるんですよ。詐欺にしろ音楽にしろ、日本でも起きていることが、もっと肥大化されて展開しているわけです。

アフリカはあくまで舞台として描かれているんだよね。アフリカへの甘いファンタジーのようなものは抑制されているでしょ。

清野:舞台というか、そこはあえて突き放して書きたかったので。実際には、ゲットーとか、面白かったですけどね(笑)。

「ヤーマン」なわけでしょ?

清野:もう、そこらじゅう(笑)。

レゲエの曲名を見出しに使っているけど、あれ、必要だった?

清野:実際に、それが日常だから。繁華街だけじゃなくて、ゲットーの小さなバーでも必ずスピーカーがあって、通りまでがんがんにレゲエとかダブ鳴をらしてる。

じゃあ、恐怖じゃなくて「ヤーマン」の話でも書けたわけだ(笑)。

清野:何十回かは出てくるんじゃないかな。ヤーマン(笑)。恐怖っていうより、チョイスかな。旅って、どこで食って寝てどこへ移動するかっていう、常にチョイスの連続じゃないですか。でも、チョイスがない状況っていうのが現実には多々あるわけで。昔、テルアビブの空港で、ヨルダンから陸路で入国したのがばれて、イスタンブール行きの飛行機に乗せてもらえなかったことがあって。「一回EUを経由しろ」と。まあ、いま考えるとそれなりの理由はあるんだけどね。カメラのレンズの中まで調べられるわ、大使館にも連絡できないわで、最終的には「カネがない」と開き直ったら、スイス・エアーのチケットくれたけど(笑)。いままで自分が書いてきた小説はチョイスがあるかないかってところが大きかったんだけど、今回は、チョイスなんてものがなくなった、その先の話を書きたかったんですよ。それは、恐怖だし、それでも生きてるってことだから。

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『レイヴ・トラヴェラー』からはじまった、ロード・ノベルって名付けたんですが、旅する小説ってヤツはこれで打ち止めかな。『ブラック・ダラー』には20世紀のダメなところが全部出ていると思うんだけど(笑)、石油、資源、金融、情報システム......。


清野-栄一
ブラック・ダラー

双葉社

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野口英世はなんで出したの?

清野:出てこないほうがへんでしょ(笑)。当時ノーベル賞候補だった野口は「黄熱秒は病原体でウイルスではない」という自説を証明するためにガーナへ行くんです。そして600頭もサルを解剖して、帰国する船の予約まで済ませた後に、黄熱病で亡くなった。「わたしにはわからない」という言葉を残して。黄熱病を患ったことがある野口は、病原体ならば黄熱病にかからないはずだと思っていたのか、自分の説を身をもって証明しようとしたのか、いろんな説があるけど、かなり追い詰められていたのは間違いない。その生き様の幻影として、主人公の父親像が浮かんできた。実際に、60年代末には福島医大がガーナに研究所を作って、ODA資金で野口研究所が設立さたんです。80年代にはアフリカで新種のHIVウィルスを発見して世界の注目を集めるんですが、「HIVの起源はアフリカだ」という通説に反するのは、いまでもタブーらしいんです。エイズには人種問題や同性愛問題が絡んでいるから。一方で、先進国の製薬会社が「医療援助」といいながらアフリカで新薬の治験をやってきたのは明かで、映画にもなってる。

そういうアフリカだよね、カオスというか。

清野:ですね。ブラックホール的な、ケオティックなアフリカ。でも、ガーナ人は保守的というか、ビジネスで荒稼ぎしてる外国人も多いしね。「パイナップルで一発あてた」とか(笑)。そこに金とダイヤモンドがあって、石油まで出たとなったら、詐欺師もマフィアも集まってくるでしょう。バブル時代のODAの受け皿は日本のゼネコンだったし。ガーナに限らず、ODA資金の1割から2割ぐらいは日本に環流されてるっていう報道もあるけど、どうなんだろう? でもまあ、ガーナは安定してるほうじゃないのかな。インフレが年間2億%とか、選挙の度にジェノサイドが起きるとか、とんでもない国もあるから。ガーナは二大政党制で、選挙は毎回接戦なんだけど、8年おきに大統領が入れ替わるところが、逆に不自然だけどね(笑)。

そのあたりは小説のなかにも出てくるよね。

清野:怪しい銀行とか(笑)。日本には投資銀行って法律上ないらしいんだけど、金融危機で破綻したリーマン・ブラザーズも、いわゆる普通の貯蓄銀行じゃなくて投資銀行ですよね。ヘッジファンドとかオフショアっていうと、海に囲まれた小さな島、みたいなイメージしかなかったけど、キャッシュフローでみたら、世界最大のオフショアはアメリカとロンドンのシティだという人もいて。アメリカの金融危機は、投資銀行が普通の貯蓄銀行を脅かすほど巨大になったのが原因だとも言われてるけど、ギリシャの財政破綻も、アベノミクスも、それは同じでしょう。

それで世界経済もダメージ受けるという。

清野:一国の経済を潰すほど巨額のカネが、複雑怪奇な金融システムを通じて、国境なしに世界を動きまわっている。それがいまの市場経済じゃないのかな。こんなに不安定な市場経済のシステムがこれほど長続きしてるのは、人間自身がそもそも、好んで損をするような不安定な生き物だからだと思って。だからって、それを否定できないどころか、自分もそのひとりだから。

やっぱ世界経済は今回のテーマのひとつなんだね。

清野:だって、そのまま毎日の生活に関わってくる話じゃないですか。こないだLA行ったら、スーパーでビール買ったりガソリン入れたりしながら、1ドル120円の頃は旅行も楽だったな、とか思いうわけですよ(笑)。

ハハハハ。ウォール街のデモとも通底する話ってことだよね。

清野:全然そういう意味で書いてるんですけど。ウォール街や反グロが表の経済だとしたら、裏の経済も当然巨大化や国際化してるわけで。マネー・ロンダリングっていうのはそもそも、現金、つまり足のついてないカネを、企業や個人の資産にするってことですよね。その第一段階が、金融システムへの「組入れ」で、今時銀行にいきなり大金預けたりしたらすぐにばれるから、辺鄙な国の銀行が使われるようになった。二段階目は二段階目は「分散」で、海外送金やトレードを繰り返す。三段階目が「回収」で、分散していたカネをまとまった資産としてベンチャー・キャピタルやヘッジファンドが投資する。これが最近の典型的なマネー・ロンダリングの手法らしいです。

ホント、今日は勉強になるよ。

清野:というか、普通の企業に似てるというか。ギリシャなんかは、国家ぐるみでヘッジファンドに注ぎ込んでたわけで(笑)。そういえば、ケニアのショッピングモールが襲われた事件があったけど、あそこも外国人がよく行くショッピングモールなわけじゃないですか。そうした、世のなかの基本になってる経済の歪みがいちばん出ているのがアフリカで、しかも最後の市場とまで言われているから。

えー、そうなの?

清野:それはそうでしょ。世界の企業にとっては、中国の急成長も終わったから、次はアフリカっだって。ガーナにも去年か一昨年にトヨタの工場ができたし。これから中間所得層ががっと増えると見込んでる。さっき、中間がないって言ったけど、セキュリティを確保して、普通に生活しようと思ったら、メチャカネがかかるんですよ。2週間以上いたけど、バックパッカーとは一度も会わなかったな。いるんだろうけど。

格差というか、ふたつの別の世界があるような。

清野:子供が日本の大学に行ってるガーナ人の親に、「卒業したらどっちの国で就職させるの」って訊いたら、「ガーナに決まっているでしょう。だって給料が全然高いから」って。でも、それはほんの一握りで、ゲットー暮らしは月百ドルぐらいだから。

なるほどねー。ところで、岡崎や大道にはモデルがいるの?

清野:岡崎はどちらかと言えば、僕に近いかも。大道はね......、たとえアンダーグラウンドの住人だろうが、そこにはアンダーグラウンドなりの一線というものがあって、表の社会でもマトモに生きていたりする。そういう意味では、悪人じゃない。極悪人のように描かれてるけど、言ってることは案外マトモだし、最終的には盗みも強請りもしていない。岡崎はロシアンルーレットの最後のひとりだから、これはもうノー・ウェイ・アウト(笑)。

はははは。どつぼはめられているよね(笑)。大道はいわゆる筋を通す人だけど、古いタイプの日本人をここで出したのは?

清野:それはたぶん、こういう人がいないからかな。アウトサイダーだけど、言ってることは正しいなっていうか。勝手に生きてるようだけど、筋を通すことを重んじるとか。ガキの頃にはそういう大人が近所に誰かいたと思うんですよね。ところが、民主党なんかはまさにそれが足りなかったというか、言ってることがブレまくって自爆したわけだから。

そういうところこにも清野栄一の批評があるんだね。では、コカインに関しては? これも現代を象徴するドラッグだよね。ドラッグを今回はすごくドライに描いているでしょ。冒頭にウィリアム・バロウズの引用があるけど、バロウズもドラッグを反ロマンティックに描いているわけだけど、『ブラック・ダラー』におけるドラッグの描き方も、そういう突き放した感じをだしているよね。それは何故?

清野:バロウズの引用は別な意味なんだけど......それで人生をダメにする人もいっぱいいるからね。

それを清野栄一が言うことは重要だよ。

清野:死ぬ人までいる。

だから、80年代から続いてきた快楽主義......、僕や清野さんの世代はもろにそれを受けてきているんだけど、そこにある意味では釘を刺しているところが良いなと思ったんだよね。

清野:釘を刺すというか......アイロニーですかね。アングラ・マネーと武装組織がうごめくブラックホールから流通してきたもので、舞い上がってパラダイスになってるという。

それから、岡崎が心療内科の医者っていうのも面白いよね。

清野:そうじゃないと、物語が進まないし(笑)。ある読者から、「心療内科の医者は執刀しないと思いますけど」と指摘されたけど。

たしかに(笑)。でも、そこは、向精神薬とうつ病というのも、今回の物語では要素のひとつだからね。

清野:それも今時身近なものじゃないのかな。タッピング療法とかもやってるから。

ああ、物語で重要な役目を果たしている。

清野:あれは本当にある心理療法を真似てるんですよ。

とにかく『ブラック・ダラー』は、アムスとアフリカを舞台にしながら、ストイックだよね。

清野:苛酷だけど、面白いところですよ。ビーチで爆音だし(笑)。ピースでフレンドリーな感じだし。ただし、その対極にあるものもすごいんですが。

ジェイムズ・エルロイの影響?

清野:いや、そこまでじゃないかな。ソリッドな文章にはしたかったですね。

見事な三部構成じゃないですか。

清野:連載当時はもっと長かったんですよ。単行本にするにあたって、かなり削除したんです。ただ、アフリカのビート感、まったりしてるけど抜け目ないような、独特のビート感は出てると思う。ボブ・マーレーのガーナというのは、まあ、みんな入りやすいというか、道を歩けばレゲエがなってるわけで(笑)。その裏で何かがうごめいている感じ。雑誌のほうのエレキングには、ハイライフからはじまるガーナ音楽のことを書いたけど、イギリス的なヒップホップの流れの音楽がけっこう熱いですね。

南アフリカはアメリカのギャングスタ・ラップが人気なんだけど、ひとつ問題なのは、アメリカではある種のギャグとして言っている銃や女の歌詞が、南アフリカでは言葉はわかっても言葉の背景までわからないから、それをギャグではなく本気で受けてしまっている、なんていう記事を昔『ガーディアン』で読んだんだけど。

清野:ガーナのヒップライフとかアゾントは、ギャングスタなノリじゃないですね。イギリスが旧宗主国だったってのもあるのかな。斧とか槍は飛んでも、ガンは出てこないかも(笑)。

『ブラック・ダラー』はゲットーのギャングじゃなくて、そこを植民地化しようとしているギャングを描いているとも言えるからね。

清野:石油が出てから銀行とホテルが乱立して、「怪しい人がめちゃ増えた」と友だちが言ってたけど、採掘はじまったのはつい最近だから。まあ、夜中にひとりでタクシー乗ったら、それは危ないけど、昼間は普通な感じですよ。

今日、話を聞いてあらため思ったのは、たしかに『レイヴ・トラヴェラー』とは裏表の関係なのかなというか、『レイヴ・トラヴェラー』世代がそのまま大人になった内容になっているんじゃないかと。

清野:対になってるところはありますね。

物語の最初は、ボブ・マーレーやレゲエの曲名ではじまっているのに、最後のほう......

清野:最後は"サーチ&デストロイ"! パンクになって終わっているという(笑)。そういや、『レイブ・トラヴェラー』のはじまりも、ロンドンのフィンズベリーパークにセックス・ピストルズの再結成ライヴだったわ。

はははは。そこは自分の趣味でしょ!

清野:そんな夢はいつまでも続かないんだ。どんなあざやかな記憶でも、薄れてしまうかもしれないなんて......っていうことでリアルな世界に入っていくんだけど。出てくる人物は、誰一人純真無垢じゃない。しかも、全員ちぐはぐなことをやっている。気づいた時にはロシアンルーレットの一人になって......。

ネタバレになっちゃうから、このへんにして。次に書きたいことは何?

清野:『レイヴ・トラヴェラー』からはじまった、ロード・ノベルって名付けたんですが、一連の旅する物語ってヤツはこれでいったん打ち止めかな。『ブラック・ダラー』には20世紀のダメなところが全部出ていると思うんだけど(笑)。石油、医療、金融、情報システム......人類が劇的に増えて技術が進歩したというけど、目の前に空間が存在することすらまだ証明できてない。人間はまったく進化してないどころか、むしろ退化しても生き残ってきた。そんな生きものって、他にいないんじゃないのかな。扱いきれないとわかってる原発作ってみたり、およそろくなもんじゃない。でも、過去のこと考えてみたり、未来にどんな世界があるのかって想像するのも、たぶん人間ぐらいだと思うんです。それがどんな世界だろうが、あがったりさがったりしてるほうが面白いに決まってるでしょ(笑)。そんな意味でも、『レイヴ・トラヴェラー』を読んだことがある読者にこそ、『ブラック・ダラー』を読んで欲しいなと思っています。

清野栄一:1966年福島生まれ。出版社勤務後、20代前半から世界各地を旅し、写真家を経て文筆業へ。小説、旅行記、ルポルタージュなどを執筆。『RAVE TRAVELLER 踊る旅人』(1997年)、『デッドエンド・スカイ』(2001年)、『テクノフォビア』(2005年)など。

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 これ、ぜひ見に来て欲しいです! ラップとロックとユーモア......21世紀の東京に忽然と現れた現代版ポップ・ウィル・イート・イットセルフ、トラブル・ファンクの隠し子、またの名をカタコト。ele-king presents 「ANTI GEEK HEROES vol.2」は、ゲストにSeihoとLUVRAW & BTBを迎え、10月27日(日曜日)下北沢スリーにて開催です!! 何気に良いメンツでしょう。
 カタコトのTシャツ、前回は1時間ぐらいで売れ切れたので、来る人は早めに来て下さいね。セイホーのDJも聴けるからね。7時からのデイ・イベントなので、ふだんクラブに入れない未成年の方でも入れますよ。では待ってマース。

ele-king presents "ANTI GEEK HEROES vol.2 -CASUALS UTOPIA-"
10.27 (sun) 下北沢 THREE
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV 2,300 yen / DOOR 2,800 yen (+ drink fee)
LIVE: Seiho / LUVRAW & BTB / カタコト
*公演の前売りチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をお知らせください。当日、会場受付にてご精算/ご入場とさせていただきます。
INFO: THREE 03-5486-8804 https://www.toos.co.jp/3

■Seiho
1987年生。ビートメイカー、DJ、VJ と音楽や映像など媒体の垣根を越え表現をし続けるマルチアーティスト。既に各地で話題となっている注目の新レーベル〈Day Tripper Records〉を立ち上げ、1st album「MERCURY」を発表。最先端電子音楽を発信するネットレーベル「+MUS」からもEPを発表するなど活動は現場、ネットに限らない。

天才的な楽曲センスでHip Hopからポスト・ダブステップ、チル、音響系等あらゆるビートを駆使しながら畳み掛ける彼のLIVEは必見。日本人では初となるSonar Sound Tokyo2012,2013へ2年連続出演、Gold Panda /Matthewdavid /Star Slingerなど世界的アーティストとの共演、MTV2013年注目の若手プロデューサー7人に選ばれるなど "今"の音を刻む数少ないアーティストの1人。

HP: https://daytripperrecords.com/
Twitter: https://twitter.com/seiho777


■LUVRAW & BTB (Pan Pacific Playa)
フロム・ヨコハマの特殊プレイヤー集団、パンパシフィックプレイヤ(通称PPP)所属。アーバンメロウ、ペイサイドディスコ感覚のサウンドを基調としたツイントークボックスデュオの決定版。チューブを咥えた二体のロボ声ハーモニー。バックDJのMr.MELODY、司会のヒューヒューBOY、たまにギターのKashif、ダンサーのTANiSHQと共に、全国各地、時間場所を選ばずナイスなパーティーやホットなイベントで、チョットおとなのライブを展開中。(レイドバックした素敵な夜にドハマリ!)イナたいながらも何処かスムースなハデさがありますので、大物ゲストの前座にもまぁまぁ適しております。(So Sweet Breaze!でございます)

これから貴方が訪れる全ての海岸や、お気に入りの夜の風景、そして誰かと過ごすサンセットタイム。そこでL&Bのトラックが貴方の心に触れること、、そんな妄想をヌルりと詰め込んだ音楽CD/Vinyl/mp3を製作して発売中。全作品のジャケットは菱沼彩子氏が担当。最高のコピー -夏はやっぱりチューブでしょ?- の1stアルバム「ヨコハマシティブリーズ/2010」は初期クラシック集に、冷やし中華風の、-夏のおもいで はじめました-がムーディーさを誘う2ndアルバム「HOTEL PACIFICA/2011」を中心に、様々なアーティストの客演/楽曲提供/REMIX作品等も好評頂いております。

近作では「seiho+LUVRAW&BTB / Lady are you Lady」(free download )、

「サイプレス上野とロベルト吉野/ヨコハマシカfeatOZROSAURUS」、「七尾旅人/サーカスナイト(Seaside Magic of L&B REMIX)」、一十三十一のアルバム「SurfbankSocialClub」への参加 etc...

PPP主催のパーティーやWebにて突如発表される音源集、メンバーそれぞれの多岐にわたる活動等も諸々活発に行っておりますので、最新情報はコチラへCheck淫☆

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いつも愛の一点張りで、もしかしてエンドレス?な、レイドバック前戯(おイタ)をどうぞお試しあ〜れ〜〜◎

そして今夜も、、、甘く切なくやるせない。


■カタコト
メンバーは、 RESQUE D(MC)、MARUCOM(Guitar)、YANOSHIT(MC)、K.K.C(Bass)、FISH EYE(Drum)という謎の5人。蟹と犬が大好きで、動物とは大体仲が良い。野田努曰く、「トラブル・ファンクとPWEIの隠し子でありビースティー・ボーイズの『チェック・ユア・ヘッド』」「日本のブラテストホープ、ナンバー・ワンであることは間違いない!」等など。ラップあり、ローファイ・ロックあり、ファンクあり、パンクあり、弾き語りあり、涙も笑いもなんでもあり!
HP: https://www.katakoto.info/
Twitter: https://twitter.com/katakoto5



Machinedrum - ele-king

 アルーナジョージを聴いていて僕が思ったのは、ポスト・ダブステップと呼ばれるフェーズは終わりを迎えたんだろうということで、"ユア・ドラムス・ユア・ラヴ"のよくできたポップスぶりを聴いていると、もしくは、僕は行けなかったがディスクロージャーと共演したライヴの盛り上がりぶりを思えば、文字通りダブステップの「ポスト」で起こったことは、ポップへと移行し消費される段階に来たのだろうと、と(もちろん、ダブステップはEDMとしてすでに消費されている)。それ自体は決して悪いことではないと思う。表舞台でガツガツひとを踊らせるアクトもいれば、たとえばマウント・キンビーのように、まだ名前のついていないその先を目指す探求者もいるからだ。移ろうときのなかで、それでも新しいものが出てくる可能性はいつでも潜んでいる......メディアがそれにうまく名前をつけられなくても。

 そのタイミングで聴くマシーンドラムの通産10作目にして〈ニンジャチューン〉移籍後第1作となる『ヴェイパー・シティ』にはどこか、ポスト・ダブステップ時代を総括するようなムードがある。『ele-king vol.11』のインタヴューで「ポスト・ダブステップっていう呼び方はキライだ」と笑っていた彼、トラヴィス・スチュワートは優れた批評家でもあるのだろう。それは感覚的なものかもしれないが、ここからはダブステップ、ジューク、IDM、アンビエント、さらにはチルウェイヴやチル&ビーの反響も聞こえてくる。そして何よりも、それらの横断を滑らかな手つきで編集している。
 本作のコンセプトはスチュワートが夢で見たという大都市であり、トラックのそれぞれがその都市の一区画を示しているそうだが、そのこと自体が現在のエレクトロニック・ミュージック・シーンのメタファーとして機能しているようだ。ハイブリッドなアルバムだが、トラックごとにとてもよく整理されている。まず、ジュークからの影響が色濃いリード・シングル"アイズドントライ"や、オープニングの"ガンショッタ"。アブストラクト・ヒップホップの出自を思わせる"ドント・1・2・ルーズ・ユー"。ビートレスのアンビエント"ヴィジョン"。そして、スペイシーなシンセ・トリップ"シーシー"......この耽美なまでの陶酔感はアルバムのなかでもハイライトだ。抜きん出てドリーミーな"ユー・スティル・ライ"があれば、クロージング"ベイビー・イッツ・ユー"ではジェシー・ボイキンス3世の歌声によってソウルにまで分け入っていく。夢というキーワードによるサイケデリアはたしかにあるが、それらはごちゃ混ぜにならない。この都市はきちんと区分けされている。
 ここに彼自身の強い個性を発見するのはたしかに難しいかもしれない。が、特定のジャンルやムードに入り込んでしまわない慎ましさこそが、いくつもの名義を持ち、また、スキューバ主宰の〈ホットフラッシュ〉や〈プラネット・ミュー〉、〈ラッキー・ミー〉とさまざまな先鋭的なレーベルを渡ってきたスチュワートらしさと逆説的に言える部分もあるだろう。エレクトロニック・ミュージックの移り変わりの速さやジャンルの細分化は何かと好意的に見られないことが多いが、マシーンドラムの『ヴェイパー・シティ』においては、それらこそが内包されてひとつのコンセプトになっているように感じられる。そしてそれは、インターネット時代の21世紀のリスナーの感覚とスムースにシンクロしている。情報量の多さがしかし、洗練されて心地よいアルバムだ。

ele-king presents
AKRON/FAMILY Japan Tour 2013
- ele-king

【 AKRON FAMILY】

 
「この雑食動物たちは人食い族である。この50年間のポップ/ロック音楽を挽肉器でミンチにして、電解液とハチミツを加えて発酵させたような......。彼らがこれほど貪欲な獣と化すとは、誰が想像し得ただろう。」マイケル・ジラ(スワンズ)

 2002年にニューヨークでの共同生活から現れたアクロン/ファミリー。いまやメンバーはポートランド、ロスアンジェルス、ツーソン......とバラバラに生活しているけれど、この距離感がさらなる奇跡を生み出したのか、3人が集まったときの激烈マジックと言ったら! そんな奇跡に溢れた最新作『サブ・ヴァ―シズ』は、とにかくヴォリュームがハンパなかった。もうお腹一杯なのに、さらに食べさせられ、そしてコッチもまだまだガンガン食べられちゃう......そんなモーレツな作品に仕上がっていたのです。
そして今作のプロデュースはSunn O)))、Earth、Boris、Wolves In The Throne Roomなどを手掛けていた大注目のRandall Dunn。ジャケット・デザインはSunn O)))の御大Stephen O' Malley。そんなわけで最新型アクロン/ファミリーは、ドゥーム〜ハードコア〜エクスペリメンタル・エッセンスがバリバリの強靭轟音モードに。ノイズやらメタルやらインダストリアルやら雄叫びやらが大爆発し、ジャズ、プログレ、サイケ、アフロ、ファンク、エスノ、ジャム......と目まぐるしく大展開。しかしそんな刺激的なサウンドに乗っかるメロディー、ハーモニー、唄心の美しさがこれまた別次元であり、それらは彼等最大の武器でもあります。ソウル、ゴスペル、ブルースの魂も確実にアクロン/ファミリーには存在しているのです。
 過去二度にわたるジャパン・ツアーでその圧倒的パフォーマンスもお墨付き。イルカ風船が舞い、花火をして怒られた1回め。灰野敬二と怒濤のセッションを繰り広げ、呆れられた2回め。ともに年間ベスト・ライヴに挙げられたほど、彼等のライヴは凄まじく、そして心底楽しい。共演者との合体タイム、お客さんをステージに上がらせてのドンチャン・コーナー。怒濤のノイズコアで発狂したかと思えば、激メロ&ハーモニーでしっとり優しく......ああ! アクロン/ファミリーのライヴは本当に本当に素晴らしい! ぜひぜひご一緒に叫び、踊り、笑顔で涙しようではありませんか!!



【Boris】代官山UNIT公演出演!

 92年より活動開始、96年にTakeshi、Wata、Atsuoという現在のメンバー編制へ。活動当初よりワールドワイドなスタンスを志し、96年からはじめた海外ツアーも03年以降はほぼ毎年行い、繊細かつ流麗な静寂パートから、眼球を揺らすような、まさに"体感"の轟音パートまで、おそるべきダイナミクスをもって類のないライヴを展開。ナイン・インチ・ネイルズのUSアリーナ・ツアー・サポートを含み全100本のショウを披露したワールド・ツアー(08)、映画『リミッツ・オブ・コントロール』『告白』への楽曲提供(09/10)、ATPフェスへの日本人最多出演、といった大掛かりな話題にも事欠かないが、話題先行に終わらないのは、長きに渡り世界中で数々のレーベルと交流を持ち無数の作品を発表し、真摯にライヴを続けてきた音楽的な探究心があればこそ。その姿勢と成果は『Pink』(05)、『Smile』(08)、サン O)))との共作『Altar』(07)といった作品への全世界での評価とセールス面で証明されている。2011年3月に日本ではメジャーからの初リリースとなる『New Album』を、5月には日本を含む全世界で『Attention Please』『Heavy Rocks』を同時リリース、内容とコンセプトが全く異なる3枚のアルバムを発表することに。その3作品を携え、約2年間にわたりワールド・ツアーを続けた。2013年に入り約7年振りとなる小文字boris名義で『präparat』『目をそらした瞬間 -クロニクル-』『vein』の3作品を連続リリース。4月から5月に掛けてのUSヘッドライン・ツアー中に7大都市(ワシントンDC/ボストン/ニューヨーク/シカゴ/シアトル/サンフランシスコ/ロサンゼルス)で、また6月に東京でレジデンシー・ショウ(同一都市で2日間連続公演を行うにあたり日ごとに違う演目を披露)を行った。


【Moan a.k.a Shinji Masuko】名古屋APOLLO THEATER、大阪CONPASS公演出演!

 日本を代表するサイケデリック・ロック・バンドDMBQのギター/ヴォーカルとして、また世界随一のエクスペリメンタル・ミュージック・バンド、BOREDOMSではギタリストとしてのみならず、特殊多弦楽器セブンナーⅠ&Ⅱの製作/オペレート、トラック制作、システム構築の他、ボアダムス公演用に組織した総勢16名からなるギター・オーケストレーション・ユニット、The Floating Guitar Borchestraの作・編曲、総指揮等も担当。また、N'夙川BOYSや木村カエラ等のプロデュース/エンジニアリング等ポップ・フィールドにおいても幅広く活動している。2011年4月、米国の名門レーベル〈Jagjaguwar/Brah〉よりShinji Masukoソロ名義の作品『Woven Music』を発表、Pitchfork, The Phoenix, New York Taper, New York Times等数多くのメディアで取り上げられ、重層的な弦楽器によるドローンを用いた独自の音世界を高く評価された。また、Chicagoの〈Thrill Jockey〉から発表された震災復興支援作品『Benefit for The Recovery Japan』へも参加、曲提供のみならずアドバイザリー・スタッフとしてもクレジットされるなど、 単にアーティストとしてのみでは収まりきらない活動を続けている。 2011年10月には、米ニュージャージーでPortisheadキュレートのもと、Mogwai, The Battles, The Pop Group等を迎えて行われた〈All Tomorrow's Parties〉へThe Ocropolisのギター要員として参加後、米国ツアーへ。2012年のOOIOOとの国内ツアーより、ユニット名義を『Moan』とし、Water Faiマキコとの2人ユニットとなる。2013年11月に、米〈Revolver〉内Akron/Familyのレーベル〈Lightning Records〉よりアルバム『Think About Forgotten Days』を発表。またPhiladelphiaを拠点とする先鋭的な電子音楽レーベル〈Data Garden Records〉よりPlantable Music Seriesの植物種子入り紙による作品『Bookshelf Sanctuary』をリリース予定。日本はもとより海外でも幅広く活動を続けている。


【skillkills】浜松G-SIDE公演出演!

skillkills [スグルスキル(bass),リズムキルス(drums),マナブスギル(Vo,Gt),ヒカルレンズ(key)] 2011年1月に突如として現れ,ライブごとに各地で衝撃を与えつづける。完全にネクスト・レヴェルのビートによって、凄まじき世界観を叩きだす4人組。アヴァン・ヒップホップ・レーベル〈BLACK SMOKER〉が誇る黒い突然変異体。


【のいず】浜松G-SIDE公演出演!

 エレクトロ・ゴシック・ガールズ・バンド「のいず」。おもしろおかしい奇妙な曲の展開にドッキドキ! 私たち、はずかしガリーなんですっ! 照






ele-king presents AKRON/FAMILY Japan Tour 2013


■12/4(水) 代官山UNIT (03-5459-8630)
AKRON/FAMILY / Boris
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-844)
ローソンチケット(Lコード:77662)
e+
(チケット発売10/5〜)

■12/5(木) 名古屋APOLLO THEATER (052-261-5308)
AKRON/FAMILY / Moan a.k.a Shinji Masuko(Boredoms,DMBQ)
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 19:00 start 19:30
チケットぴあ(Pコード:214-017)
ローソンチケット(Lコード:43376)
e+
(チケット発売10/5〜)

■12/6(金) 大阪CONPASS (06-6243-1666)
AKRON/FAMILY / Moan a.k.a Shinji Masuko(Boredoms,DMBQ)
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-846)
ローソンチケット(Lコード:59288)
e+
(チケット発売10/5〜)

■12/7(土) 浜松G-SIDE (053-541-5067)
sone records & Super Go!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! presents
// FLASH NIGHT SPECIAL vol.5 /
AKRON/FAMILY / skillkills / のいず / DJ:BlaqCZA
adv 3,500yen door 4,000yen(without drink) ※限定100名
open/DJ start 18:00
前売りチケットはメール予約のみとなります。
(10/14(祝・月)PM1:00より前売り予約受付開始)
info@sonerecords.com までメールタイトルを「AKRON/FAMILY」としていただき、 お名前、人数、連絡先を明記のうえ、送信してください。
こちらから予約確認の返信メールを送信させていただきます。
その時点で予約完了となります。
予定数(限定100名)に達し次第受付終了となりますので、確実に見たい方は御予約をよろしくお願いいたします。
浜松公演INFO :
sone records
https://www.sonerecords.com
tel:053-453-8852

*追加公演決定!!!!!!

■12/8(日) 渋谷O-nest (03-3462-4420)
AKRON/FAMILY
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-980)
ローソンチケット(Lコード:77661)
e+
(チケット発売11/23〜)


*浜松公演を除く各公演のチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をメールにてお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。

主催・制作:ele-king / P-VINE RECORDS
協力:シブヤテレビジョン / sone records / Super Go 
TOTAL INFO:ele-king / P-VINE RECORDS 03-5784-1256
event@ele-king.net
www.ele-king.net

アクロン/ファミリー
『サブ・ヴァ―シズ』

PCD-93697
定価2,415yen
解説:福田教雄
Amazon





1. No-Room
2. Way Up
3. Until The Morning
4. Sand Talk
5. Sometimes I
6. Holy Boredom
7. Sand Time
8. Whole World is Watching
9. When I Was Young
10. Samurai


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Miles Cooper Seaton(AKRON/FAMILY)Solo Tour 2013


12/10(火)
『Miles Cooper Seaton(AKRON/FAMILY) IN NAGOYA』
supported by THISIS(NOT)MAGAZINE
出演:Miles Cooper Seaton (AKRON/FAMILY) / 旅行気分(名古屋)/ DJ Thrushez a.k.a. kamitani (ex.サージェリーアフロ)/ DJ のうしんとう
会場:名古屋KAKUOZAN LARDER https://tabelog.com/aichi/A2301/A230107/23048923/
OPEN/START:20:00
料金:前売予約1500円+1ドリンク 当日2000円+1ドリンク *限定30名!
INFO:THISIS(NOT)MAGAZINE  tkbcdef@gmail.com
https://www.facebook.com/events/229454407221588/?source=1


12/12(木)
『感染ライブ』
出演:Miles Cooper Seaton (AKRON/FAMILY) / THE OBSERVATOR(from singapore) / Llama / 魚雷魚 / and more
会場:京都メトロ  https://www.metro.ne.jp/
OPEN:18:30
料金:980円(ドリンク代はかかりません)
INFO:京都メトロ 075-752-4765
https://www.metro.ne.jp/


12/13(金)
『Miles Cooper Seaton(AKRON/FAMILY) IN KYOTO』
出演:Miles Cooper Seaton (AKRON/FAMILY) / 丸尾丸子
会場:もしも屋 音楽室   https://moshimo-ya.com/
OPEN:18:30 START:19:00
料金:前売予約2000円+1ドリンク  当日2500円+1ドリンク
   ①お名前②人数③連絡先を明記の上、mail@moshimo-ya.com までお申し込みください。
   ※25名様限定。申し込み先着順となります。
INFO:もしも屋 音楽室 075-748-1181
https://moshimo-ya.com/ 


12/14(土)
『SuperGo!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
出演:Miles Cooper Seaton (AKRON/FAMILY) / NObLUE(K'DLOKK) / ryohadano
会場:浜松 中区 田町 creative lab AmaZing
OPEN:18:30 START:19:00
料金:前売予約2500円 当日3000円
(限定50名)
※前売りチケット予約はメールのみとなります。 supergo1214@gmail.com 宛へ「件名」に「予約」としていただき、「本文」にお名前、枚数、連絡先を明記の上、送信下さい。
こちらからの返信をもって予約完了とさせて頂きます。
INFO:SuperGo supergo1214@gmail.com


12/15(日)
『逆まわりの音楽 その10~アーリントン・デ・ディオニソの24時間ドローイング・パフォーマンスのグランド・フィナーレ篇』
出演:アーリントン・デ・ディオニソ、マイルス・クーパー・シートン(アクロン/ファミリー)、一樂誉志幸(FRATENN)、nan!ka?(shibata+マコハセガワ)
会場:立川・砂川七番 ギャラリー・セプチマ https://galleryseptimablog.blogspot.jp/
OPEN:17:00 START:17:30
料金:2000円(予約/当日とも)
チケット予約及びお問い合わせ:
・スウィート・ドリームス・プレス(www.sweetdreamspress.com
・安永哲郎事務室(www.jimushitsu.com
・ギャラリー・セプチマ(https://galleryseptimablog.blogspot.jp/

Detroit Report - ele-king

 UR/タイムラインのメンバー、ジョン・ディクソンのインタヴューはサブマージでおこなわれた。ソファーに座り、出されたコーヒーを飲みながら展示物の書籍や機材を眺めていると、エントランスの扉が閉開する音が幾度となく聞こえてくる。アーティストやその家族などさまざまな人が出入りしている。この日も上映されていた"Protecting My Hiv"のPVに混じって、子供のはしゃぐ声が聞こえてきた。
 サブマージの内部は小さな博物館のようになっている。そこにはデトロイト・テクノの歴史が展示されている(そのなかには、『ele-king』と『ブラック・マシン・ミュージック』も!)。マイク・バンクスは日本から来た私に片っ端から話してくれた。エレクトリック・ファイン・モジョにはじまり、ケン・コリアーのDJがデラーノ・スミス、ジェフ・ミルズやデリック・メイに与えた影響がどれほどのものだったのか。建物のなかには、URが深い影響を与えたインディアンのジェロニモやとブルー・スリーの写真もある。マイク・バンクスが資金集めのためやっていた路上カーレースの写真、TR-808、TR-909などの機材なども飾られている。
 マイク・バンクスはガラスの向こうにある、レコードのカッティング・マシンの前で立ち止まり、故「ロン・マーフィー」について説明する。周知のように、デトロイト・テクノにおけるカッティング技師だ。マーフィーは、2001年の『デトロイト・メトロ・タイムズ』で、「カッティングっていうのは音楽というよりも、レコードへの愛だよ」とその想いを語っている。マーフィーが自身で改造を繰り返し使用していたこのマシンは、彼以外誰も扱うことができない。主人を亡くした寂しげなグルーヴ・マシンはまた溝を刻める日を待ちわびているようだった。

 タイムラインは7年前にリリースした「Return of the Dragons」を最後に、当時のライムライトを残しつつ息を潜めていた。しかし、2011年にメンバーも入れ変わり、新生タイムラインとして「The Greystone Ballroom」をリリース。4曲収録されたそのEPではジャズやフュージョン、エレクトロなどの要素が交ざり合い、次のステージのはじまりを予感させてくれる。それから約2年の時を経て、この秋に新しいEPがリリースされる。
 わたしが知る限り、デトロイトのアーティストは「怒って」いた。世の中にだったり、音楽業界にだったり、理由はそれぞれだが、感情が剥き出しの自身と合わせ鏡のようなそのサウンドは、言葉よりも強烈に問いかけてきた。そんななかでジョン・ディクソンは、まるで清流のようだった。ただただ音楽を楽しんでいる。前作ではタイムラインfeat.ジョン・ディクソン&デシャーン・ジョーンズとなっていたが、今作はそんな若手ふたりが中心メンバーとなっている。新しい世代の彼らは、これからどんな時間の軸を紡いでいくのだろうか。

 今回「デトロイト・レポート」として、ジェイ・ダニエル、バックパック・ミュージック・フェスティヴァルのオーガナイザー、ジョン・ディクソンへのインタヴューをおこなったが、共通して言えこと事は、彼らが意識的に次の世代への繋がりをつくっているということだ。この業界の年齢層が全体的に上がってきているいま、この先も音楽を楽しみたいなら、こうした行動を「意識的」にやることは、無意識に自分を助けることになるのかもしれない。

 この日、ジョン・ディクソンとデシャーン・ジョーンズは、平日のランチタイムに音楽を聞こうというコンセプトの元、Campus Martius Parkで開かれたライヴに出演して、サブマージに戻ってきたところだった。

マイク・バンクスから電話がきて、「世界中を廻って音楽をしたいなら、月曜の16時に来い。もしその気がないなら他をあたるけど、どうする?」って言われたんだ。「月曜16時に訪ねるよ」って答えたんだ。約束の日にマイク・バンクスを訪ねていくと、キーボードの前に座らせられて「なんか弾いてみろ」って言われてキーボードを弾いた。

生まれはデトロイトですか?

ジョン・ディクソン(JD):生まれも育ちもデトロイトだよ。デトロイト西部、シティ空港の近くで育ったんだ。現在はプライヴェート機用の空港になっているところだね。学校もデトロイトだったよ。

あなたの音楽のルーツは何ですか? 

JD:音楽の影響というのが、どれほど凄いものか多くの人が理解しきれていないと思うほど、僕のルーツにとって、いままで体験してきた音楽の影響が重要なものだと考えてるんだ。僕の両親はどちらも楽器を演奏しているし、彼らの膨大なレコードのコレクションは最高なんだ。いろんな音楽が詰まっていて、ジャズ、ハービー・ハンコックからマーヴィン・ゲイら多くのヴォーカリスト、モータウンなどを持ってた。僕が生まれる前からすでに音楽の影響を受けてたんだと思う。他にもいろんなジャンルを聴いて、自分が音楽をはじめるずっと前から、いつも周りに音楽が溢れている環境で育った。すべてがいまの僕の音楽の土台になってると思う。

昔からテクノは好きでしたか?

JD:昔はあまりテクノのことは知らなかったんだ。テクノと出会ったのは1996~1997年の中学校の時代だね。毎週金曜にラジオでよくデトロイト・テクノが流れてて、その頃自分の持ってた小さなラジオとテープレコーダーでラジオを録音しては自分のミックステープを作ってたりしたんだ。他には、「Detroit Jit」って番組があって、それを録音しては翌日友だちとお互いのミックステープを聴かせ合ったりしてたよ。テクノに出会ったのはその時期だね。当時はよくローラースケートもしてたね。ホアン・アトキンスやサイボトロンを聴いて、その流れを感じながらローラースケートしてたんだ。自分にとってのテクノ・ミュージックとの出会いのなかでも大きな存在だった。

初めてテクノを聴いたときの印象はどうでしたか?

JD:とっても気分がよかったんだ。サウンドはさらに良かった。心地が良くて、いいサウンドのパーフェクトなコンビネーションで、最高の気分でローラースケートをしてたのを覚えてるよ。デトロイト出身のミュージシャンはたくさんいるんだけど、彼らの音楽のサウンドの良さと、彼らがサウンドに込めるエモーションで、聴いている僕らの気分も最高にしてくれる。

あなたは子供の頃から楽器を弾いていたのでしょうか?

JD:4歳から弾いてたよ。初めてのキーボードを持ったのが4歳のとき。父親は仕事に出ていて、家では母親が洗濯、家事をしているときにレコードをかけてたんだ。キーボードをレコードの側でよく弾いてたよ。レコードにあわせて弾こうとしたりね。それを見ていた父親がヤマハのキーボードを買ってくれたんだ。それからはドラム、トランペットも弾いてたころもあるよ。いろんな楽器を弾いてたね。

どうやってURに出会ったのでしょうか?

JD:サックスのデシャーン・ジョーンズとは兄弟みないた仲なんだ。彼がある日ダウンタウンのジャズ・クラブでサックスを演奏するのを観に行ったことがあった。その日、URのコーネリアス・ハリスがデシャーン・ジョーンズに、あるバンドで演奏しないかってアプローチしてきて。そのときはそのバンドの詳細はあまり聞かなかったらしくて、デシャーン・ジョーンズが僕に「おまえ、アンダーグラウンド・レジスタンスって知ってるか? ギャラクシー2ギャラクシーって知ってるか?」って尋ねてきたんだ。僕もそのときはバンドのことを知らなくて。デシャーン・ジョーンズが言うには、そのバンドが公演を前にキーボード奏者も探していると。それで、じゃあ僕に連絡をとるように彼に話したんだ。
 そうしたら翌日マイク・バンクスから電話がきて、「世界中を廻って音楽をしたいなら、月曜の16時に来い。もしその気がないなら他をあたるけど、どうする?」って言われたんだ。「月曜16時に訪ねるよ」って答えたんだ。約束の日にマイク・バンクスを訪ねていくと、キーボードの前に座らせられて「なんか弾いてみろ」って言われてキーボードを弾いた。それでマイクが「マネジャーに、おまえのパスポート申請するように言っといた」って返事をもらって。2週間後にはスイスのモントルーにバンドと一緒にいたね。人生が変わった瞬間だったよ 2007年のことだったね。

サックスのデシャーン・ジョーンズとは同世代?

JD:デシャーン・ジョーンズは僕より4歳年下なんだ。僕はいま29歳、彼は25歳だね。とても気が合うんだ。彼との出会いは2003年。僕の友人が「ラスベガスから新しい子が街に来たらしいんだけど、高校生でサックス吹いてて、すごい上手いんだよ。絶対彼のサックスを聴きにいかなきゃ!」って話してたんだ。「高校生のサックスを聴きにいくのか?」って最初思ってたんだけど、彼の演奏をきいて、すぐに彼の才能を感じとったよ。彼のポテンシャルはとても大きいものだったけど、彼には彼の先生となる存在がいなかった。才能を開花させ、導びいてくれる人がいなかったんだ。だからその後僕らは──彼が高校、僕が大学だったんだけど、学校が終わったら、僕の家で何時間も演奏した。音楽のアイディアを交換し合ったり、音楽へのアプローチ、とにかくいろいろ語りあったんだ。こうしてお互い築いた関係から、一緒に演奏するときは彼が演奏をはじめれば、彼が何をしようとしてるのか、求めてるのか、言われなくても想像がつくようになった。僕らの相性、言葉を交わさなくてもお互いのことが感じ取れる仲になった。ライヴ中も言葉を交わさずにお互いの音が引き合ってひとつのものになってくのをオーディエンスは感じ取れると思うよ。僕にとっては弟みたいな存在なんだ。

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いまはタイムラインに集中しているよ。新しいEPもリリースするから。それともうひとつは、自分自身のレーベル〈Forever Forward〉。このレーベルはジャズやエレクトロニックミュージックが主なんだけど、それと同時に僕自身の音楽的なものが凄く表れていると思うよ。

URとタイムラインではキーボードを担当していますが、他の楽器を演奏したりもしますか?

JD:演奏するよ。タイムラインの体制は僕自身がまずキーボード、デシャーン・ジョーンズがサックスとイーウィと小さいキーボード、マイク・バンクスもキーボード、DJ CONSPIRACY、彼はDJとサンプリングも担当している。僕らのタイムラインのライヴは回ごとに違うんだ。デシャーン・ジョーンズと僕のバックグラウンドの音、ジャズやフュージョンの生音を取り込んだり、マイクも生演奏するからその音を取込んでDJのプレイとひとつのものを作り上げてくんだ。DJプレイだけではなくてライヴを体感してもらえるようなセットだ。即興的なものも多くて、金曜のライヴと、次の日の土曜のライヴとは全く違うものになってるんだ。それはオーディエンスのエナジーが僕らのライブの一要素だからふたつと同じものにならない。東京のオーディエンスからのエナジーをもらったライヴと、神戸のオーディエンスのエナジーでのライヴが違うものになるようにね。ひとつひとつの演奏がユニークなんだ。

学生相手に音楽の授業をしていたと思うのですが、あれは大学生相手でしょうか?

JD:そう、授業をしてたよ。最年少は9歳の子供たちから最年長は86歳。自分のスタジオで、プライヴェート・レッスンもしている。一学期に50人から60人の生徒に教えてるよ。クラシックからジャズ、R&B、ブルース、エレクトロニック・ミュージックを制作している生徒は自分の曲を持ってきて、僕がそのアプローチや、僕の意見などを話したりするんだ。ハープを演奏する生徒もいるんだ。彼女はいろんなアプローチを学びたくてレッスンを受けにきているよ。

なぜ音楽を教えているの?

JD:その質問をきいてもらえて嬉しいよ。僕自身の先生となる人はマークとマイク。双方から言われたのは、学んだことを教えることのできる存在になれと。音楽を通して出会うことできる喜びや発見した道を、今度は他の人たち(生徒)に標してあげるんだと。こうして自分が音楽のなかに見つけた人生の喜びを生徒に教えることがとても嬉しい。毎学期、生徒は音楽のなかにいろんなものを発見して、喜びを感じるといってくるんだ。音楽をはじめるには年齢は関係ないと思うんだ。もうはじめるのには遅いなんでことは決して無いと思うんだよ。マイクがデシャーン・ジョーンズや僕らを導いてくれたように、次世代を僕らが導く、この繰り返しが続いていくんだ。デトロイトはメンターシップがとても強いんだ。次世代に教えるため、多くの人が自分の経験や学んだことを惜しまずにすべて与えようとする精神がとても強い場所なんだ。

音楽の授業ってベーシックな授業しかないから、さまざまなジャンルに触れ合える授業があればいいのになと思っていました。

JD:ここデトロイトは、ミュージシャンも人びとも音楽に対して寛容なんだ。将来僕がやりたいのはもっとワークショップを開くこと。もっと若者がエレクトロニック・ミュージックに出会える機会を増やすこと。マイク・ハッカビーがある機関のワークショップで音楽制作を教えていた。カイル・ホールも生徒のひとりだった。マイクがカイル・ホールの先生でもあるんだよ。カイル・ホールは僕の気が合う友人のひとりで、僕も彼に教えていたこともあるんだ。こうして音楽に対しておのおの道を拓いていって、また次世代に教える。こうしてデトロイトでは引き継がれてゆくんだ。生徒たちが音楽に対して寛容で、さまざまなことを受け入れて感じ取れる視野を身につけてゆく。身につけた広い視野で、さらに新しい発見をしたり学んだりしていくんだ。

学生にはどのジャンルの音楽が人気なのでしょうか?

JD:デトロイトは、とっても音楽が溢れてる街だ。僕自身もそのときの気分でジャズを聴いたり、テクノを聴いたりする。ブルースを聴いたり、ロックを聴いたり、ヒップホップを聴いたり。デトロイトの魅力のひとつにひとつのジャンルだけではなく、どのジャンルもとってもいいものが生まれてるということ。新しい〈Forever Forward〉というHi-Tech Jazzのレーベルも近年立ち上げる。自分のジャズのルーツにエレクトロニック・ミュージックを融合させていこうと思っているんだ。

あなたの目から見て、デトロイトの子供たちの音楽に対する状況はどうですか?

JD:現状は決していいものとは言えないね。公立の学校では音楽の授業が廃止になって音楽に接する機会がなくなったり。だけど、校外で受けられる音楽のクラスがデトロイトにあるのはとてもデトロイトにとってポジティヴなものだとおもう。学校で授業がなくても、こうして音楽のプログラムに参加する生徒が毎年増えているんだ。音楽がどれだけデトロイトでは大きな存在なのかを再認識させられたよ。子供たちが音楽をもっと学びたいときに学べる環境を与えられるようになってほしい。

子供たちにテクノは人気なの?

JD:正直にいうと、、それはどうかなと思う。でも将来は人気になる可能性はあるよ。いろいろな学校で音楽を教えてるし、僕とデシャーン・ジョーンズなんかはワークショップをするときに自分たちの自己紹介をするんだけど、僕たちの起源はジャズにあって、そこからはじまっていまURで試みていることとか、ホアン・アトキンスやデリック・メイなんかが成し得たことなんかも話したりしているしね。

URやタイムラインのライヴで演奏するとき、大切にしていることがあれば教えてください。

JD:まず第一には、僕たちはみんなに踊ってもらうことをとても大切に考えてるよ。ときどきそのことを忘れちゃうこともあるけど、基本はみんなが踊って楽しめるダンス・ミュージックだってことをいちばんに考えてるね。そしてふたつめは、僕たち自身がステージの上で楽しむこと。みんなが踊り続けて、僕たちも楽しみながら演奏する。そして、僕たちはそこに何か新しいアイデアを盛り込んでいけるようにする。毎回毎回が新しく新鮮であるように、いろいろな方法を試したり、何か違うことにトライしている。キーターを使ったり、ライヴがもっともっとよくなってみんなに楽しんでもらえるように、これからも新しいことに挑戦し続けていきたいね。

今後自分の曲をリリースしたりすることも考えている? 他にもこれからやりたいこととか目標とかあれば聞かせてください。

JD:いまはタイムラインに集中しているよ。新しいEPもリリースするから。それともうひとつは、自分自身のレーベル〈Forever Forward〉。このレーベルはジャズやエレクトロニックミュージックが主なんだけど、それと同時に僕自身の音楽的なものが凄く表れていると思うよ。時が進むなかで僕の感じたことだったり、振り返ったり、前をみたり、現在僕のなかで起こってるいろいろなことを含んでいる気がするね。あとはやっぱり、若い子に限らずだけど、デトロイトで音楽がもっとみんなに身近なものになってほしいと思う。もちろんデトロイトには多くのネガティヴな問題があるけど、それでも音楽のシーンは絶対に死なないと僕は思う。いまでも力強くたくさんの才能ある人たちがデトロイトから生まれてきているし、これからも僕は年齢問わず多くの人に音楽を教えて、みんなにきっかけを与えていけたらと思っている。マークやマイクが僕にそうしてくれたようにね。間違った道に進みそうなとき、「君なら出来るって」、そんなふうに少しでもいい方向へ道しるべが出来たらなって思う。これからもUR、タイムラインとしていい音楽を世界中に発信していくのはもちろんだけど、こういった活動もずっと続けていきたいね。

新しく出るEPについて詳細を教えていただけますか?

JD:次に出るEPは3曲収録される予定なんだけど、メインは"new step forward"って曲だね。今回はとりわけ僕とデシャーン・ジョーンズが多くの責任を与えられて取り組んだんだけど、エレクロニック・ミュージックのネクストレベルっていうか、全体を通して、何か新しい次の段階っていうのを意識しているかな。"High Tech Jazz" の未来形って表現するとわかりやすいと思うんだけど、他とは異なった、先の考えみたいなものを表現したいと思っている。今回は僕にとってのタイムラインとしての二番目のEPになるんだけど、前回とはまた少し違った作品に仕上がってるんじゃないかな。
 日本のみんなはいつも本当にすばらしくて、音楽に対してもとても寛容でいてくれてる気がする。僕に限らずデトロイトのアーティストはみんな本当に日本が大好きで、僕もまた早く日本でライヴをしたいと思っているよ。とっても日本が恋しいね。次のEPもみんなが楽しんでくれることを願っているよ。

歴史に埋もれた叙事詩 - ele-king

 アメリカ映画史に残る傑作、『ディア・ハンター』は当時のヴェトナム戦争後の空気を色濃く映し出しながらも、そこには基本的にはふたりの男とひとりの女が描かれていたと言ってよい。ふたりの男の運命を決定的にわけた「ワン・ショット」......その残響音がスクリーンと観る者の耳にこびりつく、そんな映画である。その作品で一躍時の監督となったマイケル・チミノがその次の作品で描こうとしたのもまた、ふたりの男とひとりの女であった。しかし、その映画は予算も撮影期間も当初の予定を大幅に超え、当初のヴァージョンが切り刻まれて公開され、酷評の憂き目に遭い、興行的にも惨敗。そして結果的に映画制作会社を倒産に追い込み、「呪われたフィルム」として歴史に刻まれることになってしまう。強い連続性を持ったニ作の明暗を分けたものは何だったのか。そして、その映画、すなわち『天国の門』は本当に、当時の評論家が言ったように「災害のような」失敗作だったのか?
 そのことを問いに、呪われたフィルムは蘇る。2012年のヴェネチア映画祭の目玉として、チミノ本人の監修で修復されたリマスター版が216分のヴァージョンで上映された。30年以上の時を経て、ようやくその真価が証明されたのである。

 しかし、はるか昔のいわくつきの映画を日本で上映するのは難しかったようで、今年の爆音映画祭のオープニングで取り上げられていなかったら、この国ではまた歴史の隙間に埋葬されていたのかもしれない。それは、この映画の持つ力を知る人間の情熱だけを頼りに実現したような上映であった。
 果たして、『天国の門』はとてつもない映画であった。とにもかくにも、スクリーンに映し出される夥しいまでのひと、ひと、ひと......。19世紀末のワイオミング州ジョンソン群で起きた移民たちの闘いと悲劇をヒントに、アメリカの血塗られた歴史を語り直すという壮大な叙事詩。たった3人の物語に、そこに居合わせたひとびと、あるいは居合わせなかったひとびとの人生が重なり、それらが巨大な悲しみと愛を立ち上げてゆく。オープニングの卒業式のシークエンス。主人公ふたりが乗る馬車が、教会での記念撮影に突っ込んでいくシーン。移民たちの運命を決める、ローラースケート・リンクでの悲痛な議論の場面......。21世紀の映画作家に、これほどのスケールで撮影をする人間はいない。チミノの誇大妄想に近い野心と熱が、この怪物的な映画を生み出してしまったのだと......呆気に取られるばかりである。だが映画はときとしてそんな風に、ひとりの人間のその奥にある風景の大きさを浮かび上がらせてしまう。
 10月5日(土)から改めて、『天国の門』が劇場公開される。映画館を出た後で、見る景色がたしかに変わっている......そんな映画体験が、そこにはきっとある。

 ちなみに、音楽を担当するのはボブ・ディランのローリング・サンダー・レヴューのツアー・メンバーでもあったデイヴィッド・マンスフィールド。彼やT=ボーン・バーネットらも参加する「Heaven's Gate Band」と名づけられたバンドは、劇中に実際に登場して演奏する。そのシーン、移民たちが日々の生活の喜びや悲しみを抱えながら、ローラースケート・リンクでダンスに興じるシーンのどこか切ない高揚は、紛れもなく本作のハイライトのひとつである。 (木津 毅)

『天国の門 デジタル修復完全版』
10月5日(土)よりシネマート新宿、10月26日(土)よりシネマート心斎橋 ほか全国順次公開
HEAVEN'S GATE (c)2013 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
監督・脚本:マイケル・チミノ
出演:クリス・クリストファーソン、クリストファー・ウォーケン、ジョン・ハート、イザベル・ユペール、ジェフ・ブリッジス
1980年/2012年 アメリカ 216分
配給:boid
公式サイト https://www.heavensgate2012.com/

予告編




Mala In Cuba - ele-king

 ジェイムス・ブレイクがダブステップをメランコリック・ポップへと展開させたとき、マーラはそれをハイブリッド・ミュージックへと押し進めた。ともにダブステップのクライマックスだ。
 いよいよ来週末、金字塔『MALA IN CUBA』をひっさげてのマーラの来日が間近に迫まっている。7時からのライヴ公演がひとつあって、深夜からはDJとしてのプレイもある。スウィンドルとゴス・トラッドも出演する。個人的には当然『MALA IN CUBA』のライヴ演奏を聴きたいと思っているのだが、スウィンドルのDJにも興味津々である。なにせこの若者は、グライムというちんぴらのシーンからジャズをキーワードにダンスしているのである。単なるフディーズでもないし、お行儀の良いジャズでもない。『MALA IN CUBA』がすでに評価の決まっているアートの再現だとしたら、スウィンドルは未知の領域にいる。『Long Live The Jazz』も格好良かったからな~。

DBS + UNIT presents
DBS 17th Anniversary
MALA IN CUBA LIVE!
2013.10.11 (FRI) at UNIT

★キューバ音楽とロンドン・ベースミュージックの甘く危険な邂逅......昨年アルバム『MALA IN CUBA』で真のカルチャー・クラッシュを体現したUKダブステップのパイオニア、マーラ(デジタル・ミスティックズ)がキューバのスピリットとミュージシャンシップを凝縮するライヴ・バンドで代官山UNITに凱旋! 未体験ディープ・ゾーンへ誘う!

今回は【EVENING SESSION 】と【MIDNIGHT SESSION 】の2公演! 幅広い世代に"MALA IN CUBA LIVE!"を体感してもらえるよう【EVENING SESSION 】も開催! 【MIDNIGHT SESSION 】では今、大注目のSWINDLEがDJとしてもプレイ! そして勿論deep medi ファミリーのGOTH-TRADも参戦!

【EVENING SESSION 】
MALA IN CUBA LIVE!

open 19:00 /start 20:00
adv. 3800yen door.4300yen (without drink)
未成年割:未成年(20歳未満)の方には当日入り口にて500円キャッシュバック(要身分証)

【MIDNIGHT SESSION 】
MALA IN CUBA LIVE!
dj's: SWINDLE , GOTH-TRAD
Yama a.k.a. Sahib , Osam "Green Giant"
Vj: SO IN THE HOUSE

SALOON:TETSUJI TANAKA,DJ MIYU,PRETTYBWOY,JUNGLE ROCK,DUBTRO,Helktram

open/start 23:30
adv. 3800yen door.4500yen

info. 03.5459.8630 UNIT
https://www.unit-tokyo.com https://www.dbs-tokyo.com

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Ticket outlets:9/7 ON SALE!
【EVENING SESSION 】PIA (0570-02-9999/P-code:211-250)、 LAWSON (L-code:74303)
【MIDNIGHT SESSION 】PIA (0570-02-9999/P-code:211-251)、 LAWSON (L-code:74307)、e+ (UNIT携帯サイトから購入できます)
clubberia/https://www.clubberia.com/store/

渋谷/disk union CLUB MUSIC SHOP (3476-2627)、TECHNIQUE(5458-4143)、GANBAN(3477-5701)
代官山/UNIT (5459-8630)、Bonjour Records (5458-6020)
原宿/GLOCAL RECORDS (090-3807-2073)
下北沢/DISC SHOP ZERO (5432-6129)、JET SET TOKYO (5452-2262)、
disk union CLUB MUSIC SHOP (5738-2971)
新宿/disk union CLUB MUSIC SHOP (5919-2422)、Dub Store Record Mart (3364-5251)
吉祥寺/Jar-Beat Record (0422-42-4877)、disk union (0422-20-8062)
町田/disk union (042-720-7240)
千葉/disk union (043-224-6372)
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★MALA IN CUBA

UKダブステップ界の最重要人物、マーラ。その存在はシーンのみならずジェイムス・ブレイク、エイドリアン・シャーウッド、ジャイルス・ピーターソン、フランソワKら世界中からリスペクトされている。キューバ音楽の精髄を独自の音楽観で昇華した金字塔アルバム『MALA IN CUBA』でネクストレヴェルへ突入、UKベースカルチャーとキューバのルーツミュージックを見事に融合させた音楽革命家である!
サウス・ロンドン出身のマーラはジャングル/ドラム&ベース、ダブ/ルーツ・レゲエ、UKガラージ等の影響下に育ち、独自の重低音ビーツを生み出すべく盟友のコーキとデジタル・ミスティックズ名義で制作を始め、アンダーグラウンドから胎動したダブステップ・シーンの中核となり、自分達のレーベル、DMZからのリリースとDMZのクラブナイトで着実に支持者を増やす。'06年に自己のレーベル、Deep Medi Musikを設立、自作曲の他、精鋭アーティスト達の優れた作品リリースでシーンの最前線に立つ。
2011年5月、マーラはキューバの首都ハバナをジャイルス・ピーターソンと共に訪れ、ジャイルスの作品『HAVANA CULTURA: The Search Continues』用のレコーディング・セッションを行なう。その際、マーラはロベルト・フォンセカ(ピアノ)ら才能溢れる現地ミュージシャンやヴォーカリストと別セッションを敢行し、帰国後その音源を自身のエクスペリメンタルなサウンドと融合/再構築、12年9月にアルバム『MALA IN CUBA』(Brownswood Recordings / BEAT RECORDS)としてリリースされる。ワールド・ミュージック/エレクトロニック・ミュージックを革新する『MALA IN CUBA』により新次元に突入したマーラはロンドンでバンドを組織し、WOMAD、OUTLOOK等、数々のフェスティヴァルにライヴ出演し、反響を呼んでいる。
https://malaincuba.com/

MALA IN CUBA LIVE! メンバー:
MALA(mixing desk)
SWINDLE(keys)
OLIVER SOARES(congas & bongos)
TAKASHI NAKAZATO(timbales)

★SWINDLE(Butterz / Deep Medi Musik / Anti Social Entertainment, UK)

今回、MALA IN CUBA LIVEのキーボード奏者として来日、単独DJセットも披露するスウィンドルはグライム/ダブステップ・シーンのマエストロ。幼少からピアノ等の楽器を習得、レゲエ、ジャズ、ソウルから影響を受ける。16才の頃からスタジオワークに着手し、インストゥルメンタルのMIX CDを制作。07年にグライムMCをフィーチャーした『THE 140 MIXTAPE』はトップ・ラジオDJから支持され、注目を集める。そしてSO SOLID CREWのASHER Dの傘下で数々のプロダクションを手掛けた後、09年に自己のSwindle Productionsからインストアルバム『CURRICULUM VITAE』を発表。その後もPlanet Mu、Rwina、Butterz等からUKG、グライム、ダブステップ、エレクトロニカ等を自在に行き交う個性的なトラックを連発、12年にはMALAのDeep Mediから"Do The Jazz"、"Forest Funk"を発表、ジャジーかつディープ&ファンキーなサウンドで評価を決定づける。そして13年7月、待望のニューアルバム『LONG LIVE THE JAZZ』(Deep Medi)がリリースされ話題が沸騰している。8月にはboilerroom.tvでフュージョン界の巨匠、LONNIE LISTON SMITHとライヴ共演し、大反響を呼んだばかり。
https://www.facebook.com/swindleproductions
https://twitter.com/swindle

★GOTH-TRAD(Deep Medi Musik, BTC,JPN)
ミキシングを自在に操り、様々なアプローチでダンス・ミュージックを生み出すサウンド・オリジネイター。03年に1st.アルバム『GOTH-TRAD』を発表。国内、ヨーロッパを中心に海外ツアーを始める。05年には 2nd.アルバム『THE INVERTED PERSPECTIVE』をリリース。また同年"Mad Rave"と称した新たなダンスミュージックへのアプローチを打ち出し、3rd.アルバム『MAD RAVER'S DANCE FLOOR』を発表。06年には自身のパーティー「Back To Chill」を開始する。『MAD RAVER'S~』収録曲"Back To Chill"が本場ロンドンの DUBSTEP シーンで話題となり、07年にUKのレーベル、SKUD BEATから『Back To Chill EP』、MALAが主宰するDEEP MEDi MUSIKから"Cut End/Flags"をリリース。12年2月、DEEP MEDiから待望のニュー・アルバム『NEW EPOCH』を発表、斬新かつルーツに根差した音楽性に世界が驚愕し、精力的なツアーで各地を席巻している。
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